JP3800116B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置決めされた半導体チップを搭載する半導体装置に関するものであり、特に、半導体チップを搭載するステムの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
光計測に用いられる半導体レーザやフォトダイオードといった半導体チップを搭載する半導体装置においては、搭載される半導体チップの正確な位置決めが必要である。半導体装置内における半導体チップの搭載位置がばらつくと、同じ半導体チップを搭載した半導体装置であっても、光計測における計測値や計測精度が異なってしまう。従って、このように半導体チップの正確な位置決めが必要な半導体装置にあっては、半導体チップを搭載するステムについても、正確な位置決め調整がなされている。
【0003】
図4に、半導体レーザチップ4を搭載した従来の半導体レーザ装置100の構造を模式的に示す。
【0004】
図4に示した従来の半導体レーザ装置100においては、位置決めの基準となる基盤ステム1と、半導体レーザチップ4を搭載する搭載ステム2を備えており、搭載ステム2は基盤ステム1に対し、銀ロウ3で固定されている。搭載ステム2には、シリコン(Si)またはセラミックス等からなるサブマウントチップ40を介して、ガリウム砒素(GaAs)からなる半導体レーザチップ4が搭載されている。
【0005】
基盤ステム1は、シェル8、およびシェル8の窓9に設けたフィルタ10と共に、半導体装置100のパッケージを構成する。また、基盤ステム1にはハーメチックガラス6でシールされたリードピン5が貫通し、リードピン7の先端と半導体レーザチップ4が金ワイヤ7で接続されている。このようにして、リードピン5および金ワイヤ7を通して給電される半導体レーザチップ4から、レーザ光11が発射される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示す半導体レーザ装置100では、レーザ光11の発光点位置の精度が必要とされ、半導体レーザチップ4とサブマウントチップ40を搭載する搭載ステム2の搭載面の位置精度を高める必要がある。しかしながら、基盤ステム1と搭載ステム2のロウ付け工程においては、位置ずれが発生し易い。このため、図5に示すように、基盤ステム1と搭載ステム2のロウ付け工程後に、ポンチ30で叩いて搭載ステム2を変形させ、搭載ステム2の搭載面位置の調整を行う。従って、搭載ステム2の材料としては、変形が容易な、柔らかい金属である必要がある。また、半導体レーザチップ4は発熱量が大きいため、発生する熱を効率よく逃がす必要もある。以上のような要求から、熱伝導率が高くて、変形し易くて位置調整が容易な無酸素銅(Cu)のブロックが、搭載ステム2の材料として用いられている。尚、基盤ステム1の材料は、鉄(Fe)である。
【0007】
このCuブロックからなる搭載ステム2を基盤ステム1に銀ロウ3で固定した後、半導体レーザチップ4とサブマウントチップ40の搭載面の位置を調整している。
【0008】
しかしながら、この搭載ステム2に採用されているCuブロックの熱膨張係数は、サブマウントチップ40や半導体レーザチップ4のSi,GaAsと比較して3倍程度ある。従って、サブマウントチップ40と半導体レーザチップ4を搭載ステム2に接合した後には、サブマウントチップ40や半導体レーザチップ4に残留応力が発生している。このため、長期間使用すると、冷熱の繰り返しによって半導体レーザチップ4の特性が変化したり、半導体レーザチップ4やサブマウントチップ40に割れが発生するといった問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、搭載される半導体チップが、容易でかつ正確に位置決めされ、長期間の冷熱の繰り返しによっても、半導体チップに特性変化や割れが発生しない半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の半導体装置は、半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、前記搭載ステムは、位置決めの基準となる基盤ステムに連結され、前記搭載ステムにおける前記半導体チップの搭載面側の第2金属部のみが、位置調整により変形されてなることを特徴としている。
【0011】
搭載ステムを、半導体チップの熱膨張係数に近似した第1金属部を変形が容易な第2金属部で両側から挟んだサンドイッチ構造とすることにより、変形が容易な第2金属部のみで搭載ステムを形成した場合に較べて、搭載ステムの熱膨張係数をより半導体チップに近づけることができる。従って、搭載ステムと半導体チップの熱膨張係数の差に起因した、長期間の冷熱の繰り返しによって発生する半導体チップの特性変化や割れを低減することができる。
前記第1金属部は、MoまたはWであることが好ましい。一般的な金属が半導体チップの数倍の熱膨張係数を有するのに対し、MoとWは、半導体チップにほぼ等しい熱膨張係数を有している。従って、MoまたはWを、前記搭載ステムのサンドイッチ状の中央の第1金属部に用いることで、搭載ステムの熱膨張係数をより半導体チップに近づけることができる。これによって、搭載ステムと半導体チップの熱膨張係数の差に起因する半導体チップの特性変化や割れを低減することができる。
また、前記第2金属部は、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかであることが好ましい。これらの金属は、比較的変形し易く、また材料費も高くない。従って、これらの金属を前記搭載ステムにおけるサンドイッチ状の両側の第2金属部に用いることで、搭載ステムの搭載面を容易に変形させ、位置調整することができる。これによって、材料面と加工面の両方において、製造コストを低減することができる。
上記半導体装置において、前記搭載ステムは、位置決めの基準となる基盤ステムに連結される。これにより、搭載ステムを位置決めの基準となる基盤ステムに連結するに際して位置ずれが発生しても、当該搭載ステムは、両側に変形が容易な第2金属部を有しているため、位置調整のための変形を容易に行うことができる。
また、MoまたはWはCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかに較べて変形が容易でないため、当該半導体装置においては、Cuからなる搭載面側の軟質金属だけを変形して、位置調整を行う。Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかは柔らかいためポンチで叩くことにより容易に位置調整できるが、当該半導体装置は、位置調整量が少なくできる半導体装置に適している。
【0012】
請求項2に記載の発明は、半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、前記搭載ステムは、位置決めの基準となる基盤ステムに連結され、前記搭載ステムは、前記第2金属部が前記第1金属部より外側に突き出した突き出し部を有し、この突き出し部の端部が前記基盤ステムに連結されることを特徴としている。
【0013】
これによれば、サンドイッチ状の搭載ステムにおいて、中央の第1金属部に対し両側の第2金属部を所定の位置で突き出し形成することで、突き出し部の中央は、第1金属部のない空間となる。従って、この突き出し部の端部を基盤ステムに連結した搭載ステムは、突き出し部を形成せず中央の第1金属部も共に基盤ステムに連結したものに較べ、より変形し易くなる。よって、本発明の半導体装置は、大きな位置調整範囲が必要な搭載ステムに好適である。
【0014】
請求項3に記載の発明は、半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、前記搭載ステムを構成する前記第1、第2金属部を延長した部分に、位置決めの基準となる基盤ステムが一体的に形成されてなることを特徴としている。
【0015】
これによれば、基盤ステムと搭載ステムが一体的に形成されるため、基盤ステムと搭載ステムを連結する工程がなくなる。従って、連結の際に発生する位置ずれがなくなるため、搭載ステムの連結後の位置調整も必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記半導体チップが、半導体レーザチップからなることを特徴としている。
【0017】
レーザレーダ等の光計測等に用いられる半導体レーザチップは、当該チップが出射するレーザ光のビーム径が小さいため高精度の計測が可能であるが、それに呼応して、発光点の位置精度が特に要求される。本発明の半導体装置では半導体チップが簡単かつ正確に位置決めされ、高い位置決め精度が要求される半導体レーザチップを搭載する半導体装置に好適である。
【0018】
請求項5に記載の発明は、前記第1金属部がMoであり、前記第2金属部がCuであり、前記搭載ステムの熱膨張係数が、7.4×10 −6 /K以上、11.0×10 −6 /K以下の範囲にあることを特徴としている。
【0019】
半導体レーザチップは、一般的に発熱量が大きいため放熱を必要とし、搭載ステムには、熱伝導性の良い材料が好ましい。従って、搭載ステムにおけるサンドイッチ状の両側の第2金属部をCuとし、中央の第1金属部と両側のCuの厚さを前記の範囲とすることで、半導体レーザチップの搭載に必要な熱伝導性と熱膨張係数のマッチングを両立させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における半導体レーザチップを搭載した半導体レーザ装置の構造を示す模式図である。以下、図1に示した半導体レーザ装置101について説明するが、図1において、図4に示した従来の半導体レーザ装置100と同様の部分については同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0027】
図1に示した本実施形態の半導体レーザ装置101においては、図4に示した従来の半導体レーザ装置100と同様に、位置決めの基準となる基盤ステム1と、半導体レーザチップ4およびサブマウントチップ40を搭載する搭載ステム20を備えている。搭載ステム20には、SiまたはGaAsからなるサブマウントチップ40を介して、GaAsからなる半導体レーザチップ4が搭載されている。サブマウントチップ40と搭載ステム20の接合は、接合部に金(Au)薄膜層を形成した搭載ステム20と、接合部に金−スズ(Au―Sn)薄膜層を形成したサブマウントチップ40を、半田付けにより接合している。同様にして、半導体レーザチップ4とサブマウントチップ40の接合も、接合部に金−スズ(Au―Sn)薄膜層を形成した半導体チップ同士を、半田付けにより接合している。
【0028】
一方、本発明の半導体装置101の搭載ステム20は、図4に示した従来の半導体装置100のCuブロックからなる搭載ステム2と、構造を異にしている。図1の搭載ステム20は、中央の第1金属部21とその両側にある第2金属部22,23のサンドイッチ構造を有している。この第1金属部21は、半導体チップ4,40の熱膨張係数に近似した低熱膨張金属21(厚さt20)であり、その両側から第2金属部22,23として変形が容易な軟質金属22,23(厚さt21,t22)で挟んだ、いわゆるクラッド材で形成されている。中央の低熱膨張金属21はモリブデン(Mo、熱膨張係数5.1×10-6/K)で、サブマウントチップ40と半導体レーザチップ4の材料であるSi(熱膨張係数3×10-6/K)やGaAs(熱膨張係数5.9×10-6/K)とほぼ等しい熱膨張係数を持っている。両側の軟質金属22,23は、従来と同じ、無酸素銅(Cu、熱膨張係数17×10-6/K)である。クラッド材の全体厚さは、1.5mmである。中央のMoからなる低熱膨張金属21の厚さt21と両側のCuからなる軟質金属22,23の厚さt22,t23の比t22:t21:t23は、2:1:2であり、この時のクラッド材の熱膨張係数は11.0×10-6/Kとなる。この厚さの比t21:t20:t22は、1:2:1であってもよい。この時のクラッド材の熱膨張係数は7.4×10-6/Kとなる。
【0029】
このように、搭載ステムの構造を低熱膨張金属のMoを軟質金属のCuで挟んだサンドイッチ構造とすることにより、図4に示した従来のCuのみのブロックで搭載ステム2を形成した場合に較べて、搭載ステム20の熱膨張係数を半導体チップ4,40の熱膨張係数により近づけることができる。従って、図4に示した従来の半導体装置100で発生していた、搭載ステムと半導体チップの熱膨張係数の差に起因した、長期間の冷熱の繰り返しによって発生する半導体チップの特性変化や割れを、低減することができる。
【0030】
半導体レーザチップ4は一般的に発熱量が大きいため放熱を必要とするため、搭載ステム20には高い熱伝導性も要求される。本実施形態においては、搭載ステム20を形成しているクラッド材の両側の軟質金属22,23をCuとすることで、高い熱伝導性を確保している。前記したt21:t20:t22=1:2:1またはt21:t20:t22=2:1:2の厚さ比からなるクラッド材で形成した搭載ステム20においては、この半導体レーザチップ4を搭載した場合に必要とされる熱伝導性と熱膨張係数のマッチングを両立させたものである。
【0031】
また、図4に示した半導体装置101においては、サンドイッチ構造のMoとCuからなる搭載ステム20の端部を、銀ロウ3で基盤ステム1に連結している。MoはCuに較べて変形が容易でないため、Cuからなる搭載面側の軟質金属22だけを変形して、位置調整を行う。Cuは柔らかいためポンチで叩くことにより容易に位置調整できるが、図1に示した本実施形態の半導体装置101は、図5に示した位置調整量aが少なくできる半導体装置に適している。
【0032】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、低熱膨張金属と軟質金属からなるサンドイッチ状の搭載ステムの端部を基盤ステムに連結した半導体装置を示した。本実施形態は、第1金属部である中央の低熱膨張金属に対して、第2金属部である両側の軟質金属を突き出し形成し、当該突き出し部の端部を基盤ステムに連結した半導体装置に関する。以下、本実施形態を図に基づいて説明する。
【0033】
図2は、本実施形態における半導体レーザ装置102を示す模式図である。以下、図2に示した半導体レーザ装置102について説明するが、第1の実施形態である図1の半導体レーザ装置101と同様の部分については同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0034】
図2に示した半導体レーザ装置102は、図1に示した半導体レーザ装置101と比較し、搭載ステムの構造を異にしている。図2に示した半導体レーザ装置102の搭載ステム25は、第1金属部である中央の低熱膨張金属21に対して、第2金属部である両側の軟質金属22,23が突き出した突き出し部24が形成され、当該突き出し部24の端部が、銀ロウ3で基盤ステム1に連結されている。
【0035】
この突き出し部24を形成し、突き出し部24の端部を基盤ステム1に固定した搭載ステム25においては、低熱膨張金属21が基盤ステム1に接合されず、突き出し部24の中央は低熱膨張金属21のない空間となる。従って、図1に示した搭載ステム20に較べ、本実施例の搭載ステム25はより変形し易く、図5に示した位置調整量aが大きくできる。図2に示した本実施形態の半導体装置102は、大きな位置調整量が必要な半導体装置に適している。
【0036】
(第3の実施形態)
第1と第2の実施形態では、サンドイッチ状の搭載ステムが基盤ステムにロー付けにより連結された半導体装置を示した。本実施形態は、基盤ステムが搭載ステムと同じクラッド材により、搭載ステムと共に一体的に形成された半導体装置に関する。以下、本実施形態を図に基づいて説明する。
【0037】
図3(a)は、本実施形態における半導体装置の構造を示す上面模式図で、図3(b)は、本実施形態における半導体装置の構造を示す断面模式図である。以下、図3(a),(b)に示した半導体レーザ装置103について説明するが、第1の実施形態である図1の半導体レーザ装置101と同様の部分については同一の符号をつけ、その説明を省略する。また、図3(a),(b)では簡単化のために、図1の半導体装置101で示したパッケージを構成するシェル8、およびシェル8の窓9に設けたフィルタ10等については図示を省略した。
【0038】
図3(a),(b)に示した半導体レーザ装置103は、位置決めの基準となる基盤ステム10と半導体レーザチップ4およびサブマウントチップ40を搭載する搭載ステム26が、サンドイッチ状のクラッド材で一体的に形成されている。サンドイッチ状のクラッド材は、図1および図2と同様、半導体チップ4,40の熱膨張係数に近似した第1金属部である中央の低熱膨張金属21を、第2金属部である変形が容易な軟質金属22,23で両側から挟んだものである。
【0039】
基盤ステムと搭載ステムを同じクラッド材で一体的に形成することで、図3(a),(b)に示した半導体レーザ装置103の製造工程においては、図1および図2に示した銀ロウ3による搭載ステム20もしくは25を基盤ステム1へ連結する工程がなくなる。従って、ロー付け時に発生する位置ずれがなくなるため、図3(a),(b)の半導体レーザ装置103では、搭載ステム26の搭載面の位置調整も必要がない。このため、製造コストを低減することができる。
【0040】
また、図3(a),(b)の半導体レーザ装置103では、搭載ステム26の搭載面の位置調整も必要がないため、リードピン5と半導体チップ4の位置合わせも容易であり、リードピン5と半導体チップ4を、図のように半田等で直接接合することができる。
【0041】
(他の実施形態)
上記各実施形態において、サンドイッチ状のクラッド材における中央の低熱膨張金属21として、モリブデン(Mo、熱膨張係数5.1×10-6/K)以外に、タングステン(W、熱膨張係数4.5×10-6/K)を用いることができる。Moと同様に、Wも、半導体チップの材料であるSi(熱膨張係数3×10-6/K)やGaAs(熱膨張係数5.9×10-6/K)とほぼ等しい熱膨張係数を有している。従って、MoまたはWを、搭載ステムにおけるサンドイッチ状の中央の低熱膨張金属に用いることで、搭載ステムの熱膨張係数をより半導体チップに近づけることができる。これによって、搭載ステムと半導体チップの熱膨張係数の差に起因する半導体チップの特性変化や割れを低減することができる。
【0042】
また、サンドイッチ状のクラッド材における両側の軟質金属22,23として、銅(Cu)以外に、銅(Cu)合金、アルミニウム(Al)、アルミニウム(Al)合金、ニッケル(Ni)、ニッケル(Ni)合金、鉄(Fe)、鉄(Fe)合金を用いることができる。これらの金属は、比較的柔らかく、変形し易い。また、材料費も高くない。従って、これらの金属を、サンドイッチ状の搭載ステムにおける両側の軟質金属に用いることで、搭載ステムの搭載面を容易に変形させ、位置調整することができる。これによって、材料面と加工面の両方において、製造コストを低減することができる。
【0043】
また、図1〜3では半導体レーザチップを搭載した半導体レーザ装置を例に本発明を説明したが、本発明は、半導体レーザ装置に限らず、搭載する半導体チップの位置精度と冷熱による割れや特性変化への耐性が要求される半導体装置に、広く適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態における半導体装置の構造を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態における半導体装置の構造を示す模式図である。
【図3】図3(a)は、本発明の第3の実施形態における半導体装置の構造を示す上面模式図で、図3(b)は、その断面模式図である。
【図4】図4は、従来の半導体装置の構造を示す模式図である。
【図5】図5は、搭載ステムの搭載面の位置調整の方法を説明するための図である。
【符号の説明】
100〜103 半導体装置
1,10 基盤ステム
2,20,25,26 搭載ステム
21 低熱膨張金属(第1金属部)
22,23 軟質金属(第2金属部)
24 突き出し部
3 銀ロウ
4 半導体レーザチップ
40 サブマウントチップ
5 リードピン
6 ハーメチックガラス
7 金ワイヤ
8 シェル
9 窓
10 フィルタ
11 レーザ光
Claims (5)
- 半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、
前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、
前記搭載ステムは、位置決めの基準となる基盤ステムに連結され、
前記搭載ステムにおける前記半導体チップの搭載面側の第2金属部のみが、位置調整により変形されてなることを特徴とする半導体装置。 - 半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、
前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、
前記搭載ステムは、位置決めの基準となる基盤ステムに連結され、
前記搭載ステムは、前記第2金属部が前記第1金属部より外側に突き出した突き出し部を有し、この突き出し部の端部が前記基盤ステムに連結されることを特徴とする半導体装置。 - 半導体チップを搭載する搭載ステムを有する半導体装置において、
前記搭載ステムは、前記半導体チップに近似した熱膨張係数を有するMoまたはWである第1金属部と、この第1金属部を両側からサンドイッチ状に挟む変形が容易なCu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金のいずれかである第2金属部とを有してなり、
前記搭載ステムを構成する前記第1、第2金属部を延長した部分に、位置決めの基準となる基盤ステムが一体的に形成されてなることを特徴とする半導体装置。 - 前記半導体チップが、半導体レーザチップからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第1金属部がMoであり、前記第2金属部がCuであり、
前記搭載ステムの熱膨張係数が、7.4×10 −6 /K以上、11.0×10 −6 /K以下の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
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