JP3800041B2 - ワークの先端切断面形状の検査装置および検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの先端切断面形状の検査装置および検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来のワークの先端切断面形状の検査装置の配設図であって、(A) は平面図、(B) は正面図である。同図に示すように、従来のワークの先端切断面形状の検査装置において、支持台101 によって樹脂チューブやガラス管等のワークwが垂直な状態で支持されている。ワークwの先端部(上端部)に向けて、かつ同じ高さに、照明2が配設されている。照明2からワークwの先端部を結ぶ直線の延長線上には、前記ワークwの先端部と同じ高さに、CCDカメラ3がそのレンズを水平に向けて配設されている。
このため、照明2の光はワークwの先端部によって遮られて、その影がCCDカメラ3によって画像として走査(スキャニング)される。このCCDカメラ3で走査された画像は、画像データとしてコンピュータ等のワーク形状判定装置4に送信され、モニタMに映し出される。したがって、モニタMに映し出されたワークwの先端部の影の形状を見ることによって、当該ワークwが良品か不良品かを検査することができる。
【0003】
また、ワークwの先端部に不良箇所があるかどうかを自動的に検出する方法として、段差による検出方法が知られている。この段差による検出方法は、図12に示すように、ワークwの先端部の外縁と複数本の等間隔な走査線E1〜Enとが交わる交点のX軸方向の成分X1〜Xnを検出し、段差Dk=|Xk-Xk+m|(k=1,2,3,…,n-m)(mは任意の値) を算出し、各段差Dkがしきい値αを超えたかどうかで、ワークwが良品か不良品かを判定する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の段差による切断面形状検査方法には、以下の(i)〜(iii)に示す問題点がある。
(i) 図13(A)は従来の段差による検出方法による判定とワークwの切断面の真の形状との関係を示す検査相関図である。図13(A)に示すように、ワークwの先端面が水平面の場合には、切断面に不良箇所があれば不良品と判定し、不良箇所がなければ良品と判定できる。また、ワークwの切断面が傾斜面の場合には、不良がなければ良品と判定できる。
しかし、ワークwの切断面が傾斜面の場合には、切りくずやほこり等の突起並びに切断傷等の凹み等の不良箇所があっても、良品と判断してしまうことがある。これは、図13(B) に示すように、ワークwの切断面の不良箇所がCCDカメラ3側に向けられている場合には、不良箇所が影にかくれてしまい、影が凸状や凹状の形状とならないからである。このため、ワークwの切断面に不良箇所があるにも拘らず、良品として判定してしまうという誤りが生じてしまうのである。
(ii)従来の段差による検査方法では、図14(A) のように走査線Ebがうまい具合に突起等の頂点に合っていなければ、XaとXbとの間の段差Dは実際の段差に比べて小さくなってしまう。さらに、図14(B) のように、走査線Ea,Eb間に突起等がある場合には、XbとXcとの間の段差は0となり、突起等があるということすら検出することができない。
(iii) かと云って、走査線Ea,Eb間の間隔を狭くすると、上記(ii)の問題を解決することができても、図14(C) のように先端切断面が緩やかな曲線のワークwを不良品として判定できなくなる。走査線Ea,Eb間の間隔が狭い場合には、ワークwの先端部が滑らかな曲線であれば、相対的に段差が小さくなりすぎて、不良箇所があっても、段差Dがしきい値αを超えることがなくなるからである。しかも、走査線Ea,Eb間の間隔が狭い場合には、走査線の本数が増えるために、処理回数が増加し、処理時間が長くなったりメモリが足りなくなるという問題が発生する。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑み、ワークの先端切断面が平滑であれば水平面だけでなく斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、ワークの先端切断面が斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所が形成されていたり、緩やかな曲面であれば不良品として判定することができるワークの先端切断面形状の検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1のワークの先端切断面形状の検査装置は、検査すべきワークの先端切断面に向けて光を照らすための照明と、前記ワークの先端切断面によって光が遮られた影を画像として走査し、画像データに変換するためのCCDカメラと、該CCDカメラから送信される画像データを受信し、該画像データに基づいてワークの良品・不良品を判定するワーク形状判定システムを備えたワーク形状判定装置とからなり、前記ワーク形状判定システムが、ワークの先端断面におけるn点のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)を検出するワークエッジ位置検出手段と、判定基準距離Sdを格納するための格納領域と、エッジ検出数SLを格納するための格納領域と、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLをもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)を作成する判定直線作成手段と、前記判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上に前記ワークの画像データの画素があるかどうかによって、ワークの良否を判定する良否判定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2のワークの先端切断面形状の検査装置は、請求項1記載の発明において、前記ワークをその軸廻りに回転させるためのワーク回転機構が設けられており、前記照明およびCCDカメラが、ワークの先端切断面を中心にして水平面に対してそれぞれ上下に角度θをもって配設されていることを特徴とする。
請求項3のワークの先端切断面形状の検査方法は、ワークの先端断面における左右両側のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)を検出する第1ステップと、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLをもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)を作成する第2ステップと、判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークの画像データの画素があるかどうかを判定する第3ステップとからなることを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明によれば、第1ステップとしてワークエッジ位置検出手段によって、ワークの先端断面におけるn点のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)が検出される。第2ステップとして判定直線作成手段によって、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離をもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)が作成される。第3ステップとして判定手段によって、判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークの画像データの画素があるかどうかが判定される。このため、ワークの先端切断面が平滑であれば水平面だけでなく斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、ワークの先端切断面が傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所が形成されていたり、緩やかな曲面であれば不良品として判定することができる。
請求項2の発明によれば、ワーク回転機構によって、ワークをその軸廻りに回転させると、ワークの先端部を360°回転させて検査することができる。しかも前記照明およびCCDカメラが、ワークを中心にして水平面に対してそれぞれ上下に角度θを設けて配設されている。このため、ワークの先端切断面が斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所の有無を検出することができる。
請求項3の発明によれば、第1ステップとして、ワークの先端断面におけるn点のエッジの位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)が検出される。第2ステップとして、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離をもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)が作成される。第3ステップとして、判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークの画像データの画素があるかどうかが判定される。このため、ワークの先端切断面が平滑であれば水平面だけでなく斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、ワークの先端切断面が傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所が形成されていたり、緩やかな曲面であれば不良品として判定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置の概略模式図であって、(A) は平面図、(B) は正面図である。同図において、符号wはワークを示している。このワークwは、被検出材であり、例えば樹脂チューブやガラス管であって、その先端部が切断されたものである。
なお、ワークwは、円柱状で先端がカットされたものであればよく、種々の素材を採択しうる。
【0009】
本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置(以下では単に検査装置という)は、ワーク回転機構1、照明2、CCDカメラ3およびワーク形状判定装置4から構成されたものである。
ワーク回転機構1は、ワークwをその軸廻りに回転させるための装置である。このワーク回転機構1によって、ワークwは垂直な状態で支持されており、ワークwをその軸廻りに回転させることができる。このワーク回転機構1としては、パルスモータ等を使用すればよい。
【0010】
ワークwの先端切断面を中心にして左右両側に、照明2およびCCDカメラ3が配設されている。
照明2は、検査すべきワークwの先端切断面に向けて光を照らすためのものである。この照明2は、公知のハロゲン、LED光源、蛍光灯等が好適であり、光を発するものであれば、特に限定はない。
【0011】
照明2からワークwの先端部を結ぶ直線の延長線上には、CCDカメラ3が配設されている。このため、照明2の光がワークwの先端部によって遮られて、その影がCCDカメラ3によって画像として走査される。
これら照明2およびCCDカメラ3は、互いに連動して上下に揺動するようになっており、照明2およびCCDカメラ3を水平面から所望の角度θに調整することができる。
このCCDカメラ3で走査された画像は、画像データとして次述するワーク形状判定装置4に送信され、モニタMに映し出される。
【0012】
つぎに、ワーク形状判定装置4を説明する。
ワーク形状判定装置4は、CCDカメラ3から送られるワークwの画像データを入力データとして、ワークwの先端断面形状の良否判定し、ワークwを検査するための装置である。ワーク形状判定装置4は、プログラムやデータを格納できるメモリ、並びにプログラムを実行しうる演算装置を備えたコンピュータであり、これに内蔵されたハードディスクやDVDディスク、CD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体には、ワーク形状判定システム10が記録されている。
このワーク形状判定装置4には、前記CCDカメラ3から送信されるワークwの画像データを受信するための入力インタフェースを備えている。
【0013】
つぎに、ワーク形状判定システム10を説明する。
図2はワーク形状判定システム10のシステム構成図である。同図に示すように、ワーク形状判定システム10は、データ格納領域として、エッジ検出位置総数n、エッジ検出ピッチC、エッジ検出数SL、判定基準距離Sdおよびしきい値εを備えている。
【0014】
エッジ検出位置総数nは、ワークwの影のエッジ位置を検出するときの位置の総数を格納するための格納領域である。
エッジ検出ラインピッチCは、隣接するエッジ検出間隔を格納するための格納領域である。
エッジ検出数SLは、n点のエッジ検出位置のうち、検出区間におけるエッジ検出数を格納するための格納領域である。
判定基準距離Sdは、ワークwが良品であるか不良品であるかを判定するときの基準距離、すなわちワークwの切断面における左右両側のエッジからどれくらいの凹凸が良品であると判定するかの許容距離のデータを格納するための領域である。判定基準距離Sdの設定値を小さく決めれば高い精度で判定できるのである。
【0015】
ワーク形状判定システム10は、処理プログラムとして、ワークエッジ位置検出手段11、判定直線作成手段12および判定手段13を備えている。
【0016】
ワークエッジ位置検出手段11は、ワークwの先端断面におけるn点のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)を検出するためのプログラムである。nの値は任意に決めればよい。
【0017】
判定直線作成手段12は、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離SL×Cをもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)を作成するためのプログラムである。
【0018】
判定手段13は、判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークwの画像データの画素があるかどうかを判定するためのプログラムである。
【0019】
つぎに、本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置による検査方法を説明する。
図3はワーク形状判定システム10による判定工程の説明図である。同図に示すように、予め、ワーク形状判定システム10において、エッジ検出位置総数n、エッジ検出ピッチC、エッジ検出数SL、判定基準距離Sdおよびしきい値εに初期値を与えておく。
【0020】
図1に示すように、ワーク回転機構1によって、ワークwをその軸廻りに回転させると、ワークwの先端部を360°回転させ、ワーク形状判定装置によって検査することができる。しかも、前記照明2およびCCDカメラ3が、ワークwを中心にして水平面に対してそれぞれ上下に角度θを設けて配設されている。このため、ワークwの先端切断面が斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所の有無を検出することができるという効果を奏する。
【0021】
図3に示すように、第1ステップとしてワークエッジ位置検出手段11によって、ワークwの先端断面におけるn点のエッジの位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)が検出される(S1)。
【0022】
第2ステップとして判定直線作成手段12によって、前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離SL×Cをもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)が作成される(S2)。
【0023】
第3ステップとして判定手段13によって、判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークの画像データの画素があるかどうかが判定される(S3)。
【0024】
つぎに、本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置による効果を説明する。
図4はワークwの先端に凸状の突起がある場合の説明図である。図5は図4の作用の説明図である。図4および図5(1)、(2)、(3)に示すように、判定直線f1(Q1,Q5)、判定直線f2(Q2,Q6)、判定直線f3(Q3,Q7)は、ワークwの影と接触もしくは交わることはない。しかし、図5(4)、(5)に示すように、判定直線f4(Q4,Q8)、判定直線f5(Q5,Q9)は、ワークwの影と交わる。
したがって、ワークwの先端に凸状の突起がある場合には、少なくとも1つの判定直線fK(QK,QK+SL)がワークwの影と接触または交わるので、手段13によって、ワークwは不良品として正しく判定されるのである。
【0025】
図6は、ワークwの先端が緩やかな曲面である場合の説明図である。図7は、図6の作用説明図である。図6および図7(1)に示すように、判定直線f1(Q1,QSL+1)は、ワークwの影と接触もしくは交わることはない。しかし、図7(2)、(n-SL-1)、(n-SL)に示すように判定直線f2(Q2,QSL+1)、判定直線fn-SL-1(Q n-SL-1,Qn-1)、判定直線fn-SL(Qn-SL,Qn)は、ワークwの影と交わる。
したがって、ワークwの先端が緩やかな曲線である場合には、少なくとも1つの判定直線fK(QK,QK+SL)がワークwの影と接触または交わるので、判定手段13によって、ワークwは不良品として正しく判定されるのである。
【0026】
図8はワークwの先端に傷等の凹みがある場合の説明図である。図9は図8の作用説明図である。図8および図9(1)、(5)に示すように、判定直線f1(Q1,Q5)、判定直線f5(Q5,Q9)は、ワークwの影と接触もしくは交わることはない。しかし、図9(2)、(3)、(4)に示すように、判定直線f2(Q2,Q6)、判定直線f3(Q3,Q7)、判定直線f4(Q4,Q8)は、ワークwの影と交わる。
したがって、ワークwの先端に傷等の凹みがある場合には、少なくとも1つの判定直線fK(QK,QK+SL)がワークwの影と接触または交わるので、判定手段13によって、ワークwは不良品として正しく判定されるのである。
【0027】
図示しないが、ワークwの先端が平滑であれば、判定直線fK(QK,QK+SL)の傾きは常に一定であるから、水平面だけでなく斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定できる。
【0028】
上記のごとく、図10に示すように、本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置によれば、ワークwの先端切断面が平滑であれば水平面だけでなく斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、ワークwの先端切断面が傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所が形成されていたり、緩やかな曲面であれば不良品として判定することができるという効果を奏する。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ワークの先端切断面が、平滑であれば斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所があれば不良品として判定することができる。
請求項2の発明によれば、ワークの先端切断面が斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所の有無を検出することができる。
請求項3の発明によれば、ワークの先端切断面が、平滑であれば斜めに傾斜した傾斜面であっても良品として判定でき、斜めに傾斜した傾斜面であっても、突起や凹み等の不良箇所があれば不良品として判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のワークの先端切断面形状の検査装置の概略模式図であって、(A) は平面図、(B) は正面図である。
【図2】 ワーク形状判定システム10のシステム構成図である。
【図3】 ワーク形状判定システム10による判定工程のフローチャートである。
【図4】 ワークwの先端に凸状の突起がある場合の説明図である。
【図5】 図4の作用説明図である。
【図6】 ワークwの先端が緩やかな曲面である場合の説明図である。
【図7】 図6の作用説明図である。
【図8】 ワークwの先端に傷等の凹みがある場合の説明図である。
【図9】 図8の作用説明図である。
【図10】 本発明の検査技術による判定結果表である。
【図11】 従来のワークの先端切断面形状の検査装置の配設図であって、(A) は平面図、(B) は正面図である。
【図12】 従来のワークの先端切断面形状の検査装置による判定とワークwの先端面の形状との関係を示す検査相関図である。
【図13】 (A)は従来の段差によるワーク形状検査技術による判定結果表であり、(B)はワークwの拡大正面図である。
【図14】 従来の段差によるワーク形状検査技術の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 ワーク回転機構
2 照明
3 CCDカメラ
4 ワーク形状判定装置
10 ワーク形状判定システム
11 ワークエッジ位置検出手段
12 判断直接作成手段
13 判定手段
n エッジ検出位置総数
C エッジ検出ピッチ
SL エッジ検出数
Sd 判定基準距離
Claims (3)
- 検査すべきワークの先端切断面に向けて光を照らすための照明と、
前記ワークの先端切断面によって光が遮られた影を画像として走査し、画像データに変換するためのCCDカメラと、
該CCDカメラから送信される画像データを受信し、該画像データに基づいてワークの良品・不良品を判定するワーク形状判定システムを備えたワーク形状判定装置とからなり、
前記ワーク形状判定システムが、
ワークの先端断面におけるn点のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)を検出するワークエッジ位置検出手段と、
判定基準距離Sdを格納するための格納領域と、
検出区間におけるエッジ検出数SLを格納するための格納領域と、
前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離をもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)Fを結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)を作成する判定直線作成手段と、
前記判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上に前記ワークの画像データの画素があるかどうかによって、ワークの良否を判定する良否判定手段とを備えた
ことを特徴とするワークの先端切断面形状の検査装置。 - 前記ワークをその軸廻りに回転させるためのワーク回転機構が設けられており、
前記照明およびCCDカメラが、ワークの先端切断面を中心にして水平面に対してそれぞれ上下に角度θをもって配設されている
ことを特徴とする請求項1記載のワークの先端切断面形状の検査装置。 - ワークの先端断面における左右両側のエッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)を検出する第1ステップと、
前記エッジ位置P1(X1,Y1)〜Pn(Xn,Yn)からそれぞれX軸方向に判定基準距離Sdだけ離れた位置Q1(X1+Sd,Y1)〜Qn(Xn+Sd,Yn)のn点のうち、検出区間におけるエッジ検出数SLに相当する距離をもって互いに離れた2点(QK,QK+SL)を結んだ判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)を作成する第2ステップと、
判定直線fK(QK,QK+SL)(k=1,2,…,n-SL)上にワークの画像データの画素があるかどうかを判定する第3ステップとからなる
ことを特徴とする切断面形状検査方法。
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