JP3799484B2 - コンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナに係り、さらに詳しくは、たとえば瓶の蓋などのような小物部品をバラ積み保管および輸送することに適し、コンテナへの投入およびコンテナからの取り出しも容易であり、しかも、保管中や輸送中などに取り出し口が誤って開くことがないコンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
粉末コーヒーなどの粉体を収容するガラス瓶の蓋として、たとえば直径5cm程度、高さ1.5cm程度、厚み0.5mm程度のプラスチック成形品の蓋が用いられる。このような食品接触用小物部品の保管および運送にあっては、衛生上の観点から塵埃の進入を防止することが重要である。
【0003】
そこで、従来では、部品をまとめてプラスチックフィルム製袋に入れ、これを段ボール箱に梱包し、保管および輸送している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような段ボール製の箱では、取り扱い容量が小さいため、所定量の部品を保管または運送する場合には、箱の個数が増大し、部品の投入作業、梱包作業、部品の取り出し作業、箱の解体作業および袋の処分などに手間がかかり、作業の合理化につながらない。また、段ボール箱を廃棄処分することは、その処分に要する作業も煩雑になると共に、資源の無駄になり、省資源の要請に反する。
【0005】
そこで、実公平7−44,594号公報に示すように、コンテナを構成する側板の下端部に取り出し口と開閉扉を設けたコンテナが提案されている。このコンテナによれば、取り出し口の密閉化が容易で、しかも取り出し口の開閉が確実かつ容易に行える。
【0006】
ところが、この種のコンテナにおいては、開閉扉の開閉を制限するためのストッパ部材が、コンテナの外部に露出する構成であるため、保管中や輸送中に、何らかの原因でストッパ部材に物がぶつかるおそれがあった。物がぶつかってもストッパ部材が外れないような工夫がなにもない場合には、ストッパ部材が外れ、コンテナの内容物が外部に露出するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、たとえば瓶の蓋などのような小物部品をバラ積み保管および輸送することに適し、コンテナへの投入およびコンテナからの取り出しも容易であり、しかも、保管中や輸送中などに取り出し口が誤って開くことがないコンテナを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテナは、
底板と、
前記底板の周囲に立設された支持枠と、
前記支持枠間に保持され、内部に収容空間を形成するように、前記底板の周囲に立設される複数の側板と、
少なくともいずれか1の前記側板の下方に形成された取り出し口を開閉するように回動自在に装着された内側扉と、
前記内側扉の外側に装着してあり、前記内側扉が前記取り出し口を閉じる方向に回動している状態で、当該内側扉が前記取り出し口を開口することを抑止するように前記支持枠に対して取り外し自在に係合する内側ストッパ部材と、
前記内側扉の外側に回動自在に装着された外側扉と、を有する。
【0009】
前記コンテナの内部には、両端開口の筒状の柔らかい内袋が装着してあり、
前記内側扉が前記取り出し口を閉じた状態では、前記内袋の下端開口部は、前記取り出し口と内側扉との間に挟み込まれて閉塞し、前記内側扉が前記取り出し口を開く方向に回動した状態では開口するようになっており、
前記内袋の上端開口部は、コンテナへの内容物の投入時には、前記複数の側板の上端を組み合わせて形成された投入口の周囲全体に折り返して開口し、コンテナの搬送時および前記取り出し口からの内容物の取り出し時には、少なくとも1の側板の上端に、押さえ部材で挟み込まれて閉じるようになっていることが好ましい。
【0010】
前記内袋は、たとえばプラスチックフィルムで構成してあることが好ましい。また、前記押さえ部材は、断面略U字形状の弾力性を有する枠材で構成してあり、前記側板の上端に取り外し自在に嵌合することが好ましい。
【0011】
前記内側ストッパ部材は、
前記内側扉の外側に固定された回動軸と、
この回動軸に対して回動自在に装着された回動片と、
この回動片を所定の第1方向に回動させようとする力を付勢するスプリングと、
前記回動片に連結してあり、回動片が前記第1方向へ回動した状態で、前記支持枠に対して先端部が係合し、前記回動片を前記第1方向と反対方向の第2方向へ強制的に回動させた場合に前記支持枠との係合が解除されるロッド部材とを有することが好ましい。
【0012】
前記コンテナはパレットの上に組み立てられ、前記底板、支持枠、側板は、分解および再組立が可能であることが好ましい。なお、底板は、パレットの上面自体であっても良く、必ずしもパレットとは別に底板を設ける必要はない。
【0013】
前記コンテナの投入口には、取り外し自在に蓋体が装着されることが好ましい。
【0014】
前記外側扉には、当該外側扉が閉じた状態で、この外側扉の回動を制限する外側ストッパ部材が装着してあることが好ましい。また、この外側扉が開いた状態で、その外側扉の回動を制限する掛け具が前記支持枠または側板に装着してあることが好ましい。
【0015】
【作用】
本発明に係るコンテナでは、コンテナの内部に内容物を投入する際には、側板の上端で区画された投入口から内容物を投入する。その投入口は、十分に大きいので、投入作業が容易であり、作業の自動化も容易である。その際には、取り出し口は、内側扉と外側扉とで二重に閉じてある。
【0016】
内容物の保管および搬送に際しては、前記投入口を蓋体で蓋をする。コンテナの搬送および保管に際しては、取り出し口は、内側扉と外側扉との二重扉で蓋をしてある。しかも、内側扉は、内側ストッパ部材により支持枠に対して仮固定してあり、その内側ストッパ部材は、外側扉により覆われているため、コンテナの保管や輸送に際して、何らかの物体がストッパ部材に直接接触することはない。また、誤動作により誤ってストッパ部材を外してしまうおそれも少ない。したがって、保管中や輸送中などに取り出し口が誤って開くことがなく、内容物がコンテナ外に露出することもない。
【0017】
また、内側ストッパ部材が外側扉により覆われており、誤って触ってしまうおそれがないことから、ストッパ部材の構造を単純化することができ、ワンタッチ式に内側扉を開閉することができる構造を採用することができる。
【0018】
コンテナ内から内容物を取り出す際には、まず、外側扉を開口する方向に回動する。その後、内側ストッパ部材と支持枠との係合状態を解除し、内側扉を開口する方向に回動する。これにより取り出し口が開口し、そこから内容物が、それら自身の重力により取り出せる。コンテナの内部に内容物が残る場合には、コンテナを、底板が取り出し口方向に傾くように傾斜させればよい。コンテナを傾斜させる動作は自動化が容易であり、コンテナからの内容物の取り出しもきわめて容易になる。
【0019】
本発明において、コンテナの内部に、両端開口の筒状の柔らかい内袋を、前述したような構成で装着すれば、内容物のコンテナへの投入およびコンテナからの取り出しがさらに容易になると共に、密封性が向上し、瓶の蓋などのような小物部品をバラ積み保管および輸送することに特に適している。特に、内袋をコンテナ内部に配置することで、取り出し口から内容物を取り出す際に、内袋の下端開口部は、内側扉の開口と共に開口し、内容物を取り出す際の排出シュートとしての機能を果たし、内容物を目的とする位置へ正確に排出することができる。内容物の取り出し(排出)に際しては、内袋の上端開口部は、押さえ部材で保持されているので、内容物と共に内袋が取り出し口からずれ落ちることはない。
【0020】
本発明に係るコンテナの内容物としては、樹脂成形品に限らず、金属成形品、粉体、粒体などを例示することができる。
【0021】
コンテナから内容物を取り出した後は、コンテナは解体されて戻され、再組立されて再利用されることが好ましいが、解体されずに戻されて再利用されても良い。内袋も、内容物によっては再利用されても良いが、廃棄されても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0023】
図1は本発明に係るコンテナの概略斜視図、図2は内側扉および外側扉の要部を示す斜視図、図3は内側ストッパ部材の概略斜視図、図4は内側扉および外側扉の開閉状態を示す概略断面図、図5(A),(B)はそれぞれ外側ストッパ部材の使用状態を示す要部平面図および要部側面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態のコンテナ2は、フォークリフトにより昇降可能なパレット4の上に組み立てられる。パレット4は、たとえば金属パレットで構成してある。パレット4の上面には、取付金具6が装着してあり、この部分に、コンテナ2の各支持枠8の下端部が取り外し自在に装着される。また、パレット4の上面には、コンテナ2の底板10が取り外し自在に装着される。この底板10は、たとえば合板で構成される。
【0025】
支持枠8の間には、側板12a〜12dが取り外し自在に装着される。なお、向かい合う側板12bと側板12dとは、支持枠8と一体となった固定側板で構成し、他の向かい合う側板12aと側板12cとを差し込み式の側板とすることもできる。
【0026】
側板12a〜12dを四方に配置することで、コンテナの内部には、立方体または直方体形状の収容空間が形成され、四方を囲む側板の上端は、矩形状の投入口14を形成する。この投入口14には、蓋体16が着脱自在に装着され、投入口14は、閉塞および開口可能になっている。
【0027】
本実施形態では、一つの側板12aの右側上部に、カード差込枠18が装着してある。このカード差込枠18には、コンテナ2内に収容される内容物の種類や投入日などの情報が記入あるいは記録してある。
【0028】
この側板12aの下方には、取り出し口20が形成してある。この取り出し口20は、コンテナ2の内部と連通している。この取り出し口20の大きさは、特に限定されないが、コンテナ2の一側面全体の面積Aの下半分の面積を超えない程度の大きさであり、好ましくは、一側面全体の面積Aの15〜45%の大きさである。
【0029】
この取り出し口20には、図2,4に示すように、内側扉22が取り出し口20を開閉するように回動自在に装着してある。内側扉22は、側板12aの下端部に装着された蝶番24を支点として回動自在になっている。内側扉22は、矩形状の扉枠26と、扉枠26により保持された扉用パネル28とを有する。扉用パネル28の外表面には、図2,3に示す内側ストッパ部材30が装着してある。
【0030】
内側ストッパ部材30は、内側扉22のパネル28の外面に、回動軸固定金具32がビスなどで固定してある。この回動軸固定金具32には、回動軸34が形成してあり、ここに回動片36が回動軸34を支点として回動自在に装着してある。回動片36の操作部側には、スプリング38の一端が装着してある。スプリング38の他端は、固定金具40に連結してある。図2に示すように、固定金具40は、内側扉22のパネル28の外面に固定してある。図2,3に示すように、このスプリング38のスプリング力は、常時、回動片36を第1回動方向Xに回動させる方向に作用する。
【0031】
図2,3に示すように、回動片36には、右ロッド部材42の基端部が回動軸34の上方位置で連結してあると共に、左ロッド部材44の基端部が回動軸34の下方位置に連結してある。これらの連結位置は、回動軸34を挟んで相互に反対側となる。右ロッド部材42は、図2,3に示すように、その長手方向途中で二回曲折してあり、長手方向途中からは左ロッド部材44の軸心と略同一軸心となるようになっている。
【0032】
これらロッド部材42,44のそれぞれの先端部は、軸受金具46により軸方向移動自在に保持してあり、最終的には、扉枠26に形成された通孔48を貫通して扉枠26から飛び出し可能になっている。回動片36を操作していない状態では、スプリング38のスプリング力は、前述したように、回動片36を第1方向Xへ回動させようとする。このため、二つのロッド部材のそれぞれの先端部は、通常状態では、扉枠26から飛び出すようになっている。これらのロッド部材42,44の先端部は、図2に示す支持枠8の内側に形成された嵌合孔50または嵌合用凹所に嵌合可能になっている。
【0033】
したがって、内側扉22を内側に回動し、その扉枠26の両側部を支持枠8と向かい合わせ、取り出し口20を閉塞させた状態では、それぞれのロッド部材42,44の先端部は、嵌合孔50内に嵌合し、内側扉22が不意に開くことを防止している。内側扉22を外側に回動して取り出し口20を開ける場合には、まず、作業者の手またはロボットハンドにより回動片36を操作し、この回動片36を第1方向Xと反対の第2方向にスプリング38の力に逆らって回動させる。すると、ロッド部材42,44は、回動片36方向Yに引っ張られ、ロッド部材42,44の各先端部は、扉枠26の通孔48内に引き込められ、支持枠8との係合が解除される。その結果、内側扉22は、自由に外側に回動可能となる。
【0034】
図2,4に示すように、内側扉22の外側には、外側扉52が蝶番54を支点として回動自在に装着してある。蝶番54は、たとえば図4に示すように、側板12aの下端部を保持する枠材56に対して装着してある。外側扉52の最大開状態を図2に示す。図2に示すように、外側扉52が最大開状態位置で、側板12aの外面に仮止め可能なように、側板12aの外面の所定位置には、回転可能な楕円形の仮止め具58が装着してある。この仮止め具58を回転させることで、ある回転位置で、外側扉52を開位置で仮止めし、その他の回転位置で、外側扉52の仮止めを解除するようになっている。
【0035】
外側扉52の端縁部の略中央部には、図4,5に示すように、外側ストッパ部材60が装着してある。外側ストッパ部材60は、外側扉の端縁部の略中央部に取り付けられた回動軸62を中心として回動自在となっている。外側ストッパ部材60は、レバー64と、係止片66とを有し、レバー64を操作することで、回動軸62を支点として、係止片66が、底枠70の係止用凹所68内に係止する位置と、そこから外れる位置に回動する。コンテナの保管や輸送に際しては、図5(A),(B)に示すように、係止片66が係止用凹所68内に係止し、外側扉52が開かないようになっている。
【0036】
取り出し口20を開ける際には、まず、レバー64を操作し、係止片66を回動させ、係止片66を係止用凹所68内から取り出す。その結果、外側扉52の回動が可能となる。次に、外側扉52を最大限に回動し、図2に示すように、仮止め具58で仮止めする。その後、前述した方法で内側扉22を外側に回動し、取り出し口20を開ける。
【0037】
図1,2,4に示すように、コンテナ2の内部には、両端開口の円筒状の柔らかい内袋80が装着してある。内袋80は、たとえばポリエチレン、PVCなどのプラスチックフィルムで構成してある。その大きさは、コンテナ2の大きさに応じて選択される。
【0038】
この両端開口の内袋80の下端開口部84は、図4に示すように、内側扉22が取り出し口20を閉じた状態では、前記取り出し口20の底枠70と内側扉22との間に挟み込まれて閉塞する。そして、この下端開口部84の最下端は、内側扉22に沿って上側に折り返され、その状態で、外側扉52を閉じる方向に回動させ、外側扉52と内側扉22との間に保持する。取り出し口20から飛び出す内袋80の下端開口部の長さは、特に限定されないが、排出シュートとしての機能を有することから、30〜50cm程度が好ましい。
【0039】
内袋80の下端開口部84は、内側扉22が閉じた状態では、上述したように閉塞され、袋80の内部に内容物を投入可能となるが、内側扉22が取り出し口20を開く方向に回動した状態では開口するようになっている。そのため、この下端開口部84を通して内容物の排出が可能となる。
【0040】
内袋80の上端開口部82は、図1に示すように、コンテナ2への内容物の投入時には、複数の側板の上端を組み合わせて形成された投入口14の周囲全体に折り返して開口する。そして、内容物の投入作業が終わり、蓋体16を被せる前に、図1に示す内袋80の上端開口部82を閉じ、それを、好ましくは、図4に示すように、取り出し口20が下端部に形成された側板12aに対して反対側に向き合う側板12cの上端に、押さえ部材90で挟み込む。その後、図1に示す蓋体16で投入口14の蓋をする。その結果、コンテナ2の保管時、搬送時および取り出し口20からの内容物の取り出し時には、内袋80の上端開口部82は、側板12cの上端に、押さえ部材90で挟み込まれて閉塞される。
【0041】
押さえ部材90は、図1,4に示すように、断面略U字形状の弾力性を有するプラスチック製又は金属製の枠材で構成してあり、側板12cの上端に取り外し自在に嵌合するようになっている。
【0042】
本実施形態に係るコンテナ2では、コンテナ2の内部に、瓶の蓋などの内容物を投入する際には、図1に示す側板12a〜12dの上端で区画された投入口14から内容物を投入する。その際には、内袋80の上端開口部82は、図1に示すように、投入口14の周囲全体に折り返して開口する。また、その状態では、内袋80の下端開口部84は、図4に示す内側扉22と底枠70との間に挟み込まれて閉塞してある。したがって、内容物は、投入口14からコンテナ2の内袋80内にきわめて容易に投入され、その作業の自動化も可能である。
【0043】
コンテナ2の保管および搬送に際しては、図4に示す取り出し口20は、内側扉22と外側扉52との二重扉で蓋をしてある。しかも、内側扉22は、図2,3に示す内側ストッパ部材30により支持枠8に対して仮固定してあり、その内側ストッパ部材30は、外側扉52により覆われている。このため、コンテナ2の保管や輸送に際して、何らかの物体がストッパ部材30に直接接触することはない。また、誤動作により誤ってストッパ部材30を外してしまうおそれも少ない。したがって、保管中や輸送中などに取り出し口20が誤って開くことがなく、内容物がコンテナ2外に露出することもない。
【0044】
また、内側ストッパ部材30が外側扉52により覆われており、誤って触ってしまうおそれがないことから、図2,3に示すように、ストッパ部材30の構造を単純化することができ、ワンタッチ式に内側扉22を開閉することができる構造を採用することができる。
【0045】
コンテナ2内から内容物を取り出す際には、まず、図5(A),(B)に示すレバー64を操作し、係止片66と係止用凹所68との係止を解除する。これにより、外側扉52の回動が自由となり、開口する方向に外側扉52を回動する。そして、図2に示すように、外側扉52を最大限に回動した状態で、仮止め具58を操作し、外側扉52の回動を制限し、外側扉52を開状態で仮止めする。
【0046】
その後、図2,3に示す内側ストッパ部材30の回動片36を手またはロボットハンドで回動操作し、ロッド部材42,44を矢印Y方向に引き込み、ロッド部材42,44の先端部と支持枠8との係合状態を解除する。そして、取り出し口20を開口する方向に内側扉22を回動する。これにより取り出し口20が開口し、同時に、図2に示すように、内袋80の下端開口部84も開口し、そこから内袋80の内容物が、それら自身の重力により取り出せる。コンテナ2の内部に内容物が残る場合には、コンテナ2を、図1に示す底板10が取り出し口20方向に傾くように傾斜させればよい。コンテナ2を傾斜させる動作は自動化が容易であり、コンテナ2からの内容物の取り出しもきわめて容易になる。
【0047】
特に本実施形態では、本発明において、コンテナ2の内部に、両端開口の筒状の柔らかい内袋80を、前述したような構成で装着してあるので、内容物のコンテナ2への投入およびコンテナ2からの取り出しがさらに容易になると共に、密封性が向上し、瓶の蓋などのような小物部品をバラ積み保管および輸送することに特に適している。特に、取り出し口20から内容物を取り出す際に、内袋80の下端開口部84は、内側扉22の開口と共に開口し、内容物を取り出す際の排出シュートとしての機能を果たし、内容物を目的とする位置へ正確に排出することができる。内容物の取り出し(排出)に際しては、内袋80の上端開口部82は、図4に示す押さえ部材90で保持されているので、内容物の排出と共に内袋80が取り出し口20からずれ落ちることはない。
【0048】
コンテナ2から内容物を取り出した後は、コンテナ2は解体されて戻され、再組立されて再利用されることが好ましいが、解体されずに戻されて再利用されても良い。内袋80も、内容物によっては再利用されても良いが、廃棄されても良い。
【0049】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0050】
たとえば、本発明に係るコンテナの内容物としては、樹脂成形品に限らず、金属成形品、粉体、粒体などを例示することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るコンテナによれば、内側扉は、内側ストッパ部材により支持枠に対して仮固定してあり、その内側ストッパ部材は、外側扉により覆われているため、コンテナの保管や輸送に際して、何らかの物体がストッパ部材に直接接触することはない。また、誤動作により誤ってストッパ部材を外してしまうおそれも少ない。したがって、保管中や輸送中などに取り出し口が誤って開くことがなく、内容物がコンテナ外に露出することもない。
【0052】
また、内側ストッパ部材が外側扉により覆われており、誤って触ってしまうおそれがないことから、ストッパ部材の構造を単純化することができ、ワンタッチ式に内側扉を開閉することができる構造を採用することができる。
【0053】
本発明において、コンテナの内部に、両端開口の筒状の柔らかい内袋を、前述したような構成で装着すれば、内容物のコンテナへの投入およびコンテナからの取り出しがさらに容易になると共に、密封性が向上し、瓶の蓋などのような小物部品をバラ積み保管および輸送することに特に適している。特に、内袋をコンテナ内部に配置することで、取り出し口から内容物を取り出す際に、内袋の下端開口部は、内側扉の開口と共に開口し、内容物を取り出す際の排出シュートとしての機能を果たし、内容物を目的とする位置へ正確に排出することができる。内容物の取り出し(排出)に際しては、内袋の上端開口部は、押さえ部材で保持されているので、内容物と共に内袋が取り出し口からずれ落ちることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るコンテナの概略斜視図である。
【図2】図2は内側扉および外側扉の要部を示す斜視図である。
【図3】図3は内側ストッパ部材の概略斜視図である。
【図4】図4は内側扉および外側扉の開閉状態を示す概略断面図である。
【図5】図5(A),(B)はそれぞれ外側ストッパ部材の使用状態を示す要部平面図および要部側面図である。
【符号の説明】
2… コンテナ
4… パレット
8… 支持枠
10… 底板
12a〜12d… 側板
14… 投入口
16… 蓋体
20… 取り出し口
22… 内側扉
30… 内側ストッパ部材
34… 回動軸
36… 回動片
38… スプリング
42,44… ロッド部材
48… 通孔
50… 嵌合孔
52… 外側扉
58… 仮止め金具
60… 外側ストッパ部材
68… 係止用凹所
70… 底枠
80… 内袋
82… 上端開口部
84… 下端開口部
90… 押さえ部材
Claims (1)
- 底板と、
前記底板の周囲に立設された支持枠と、
前記支持枠間に保持され、内部に収容空間を形成するように、前記底板の周囲に立設される複数の側板と、
少なくともいずれか1の前記側板の下方に形成された取り出し口を開閉するように回動自在に装着された内側扉と、
前記内側扉の外側に装着してあり、前記内側扉が前記取り出し口を閉じる方向に回動している状態で、当該内側扉が前記取り出し口を開口することを抑止するように前記支持枠に対して取り外し自在に係合する内側ストッパ部材と、
前記内側扉の外側に前記取り出し口を開閉するように回動自在に装着され、前記取り出し口を閉じる方向に回動している状態で前記内側扉の外側に装着された前記内側ストッパ部材を覆うように装着される外側扉と、
前記収容空間内部に装着された両端開口の筒状の内袋であって、
前記内袋の下端開口部は、前記内側扉が前記取り出し口を閉じた状態では、前記取り出し口と内側扉との間に挟み込まれて閉塞し、前記内側扉が前記取り出し口を開く方向に回動した状態では、開口するようになっており、
前記内袋の上端開口部は、コンテナへの内容物の投入時には、前記複数の側板の上端を組み合わせて形成された投入口の周囲全体に折り返して開口し、コンテナの搬送時および前記取り出し口からの内容物の取り出し時には、少なくとも1の前記側板の上端に押さえ部材で挟み込まれて閉じるようになっている内袋と
を有するコンテナ。
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JP2015098337A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | 保管容器及びこれを使用した汚染土の保管方法 |
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1997
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JPH10236578A (ja) | 1998-09-08 |
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