JP3798533B2 - 電話装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、他の電話装置との通信を行う本体部と、マイク及びスピーカを備えて、前記本体部に対して無線通信により音声信号の授受を行う通話器とが設けられた電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる電話装置は、装置の使用者が通話器に備えられているマイク及びスピーカを利用して、他の電話装置を使用する通話の相手方と会話を行う。
この場合において、当該他の電話装置と通信を行う本体部と、通話器とは無線通信により音声信号の授受を行うので、装置の使用者は、本体部に対して自由な位置及び姿勢で通話の相手方との会話を行える。
かかる電話装置においては、従来、通話器側に、通話の相手方の電話番号を電話回線側に対して入力するための電話番号入力用キーボードを備えて、通話器から通話の相手方に電話をかける操作を可能にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記従来構成では、電話番号入力用キーボードの存在のための通話器が大型化してしまい、使用者にとって取扱い辛いものとなってしまう不都合があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、取扱い易い電話装置を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、他の電話装置との通信を行う本体部に、通話の相手方の電話番号を入力するための電話番号入力用キーボードが備えられ、電話装置の使用者は、通話器の通話指令スイッチを操作することにより、その電話番号入力用キーボードを電話回線側に対して番号入力可能な状態として電話をかける。
従って、通話器に電話番号入力用キーボードを備える必要がなく、通話器の小型化を図ることができ、もって、取扱い易い電話装置を提供できるに至った。
【0005】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、通話器に備えられるマイクは、声帯から発せらて人の頭部の骨を伝わる骨伝導音声を圧電素子にて検出する骨伝導マイクにて構成され、周囲の騒音を除外して人の発する音声を的確に検出できると共に、いわゆるコンデンサマイク等を使用した場合に比較して通話器の一層の小型化を図ることができる。
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、本体部は携帯式の無線電話装置であり、通話器のマイク及びスピーカを利用した通話の相手方との会話は、その携帯式の無線電話装置と基地局等との無線信号の送受信により授受される。この携帯式の無線電話装置は、通常の据え置き型の電話装置に較べて小型化されてはいるが、使用する場所や使用者の姿勢等が種々となる状況下で使用されるものとしては、電話番号入力用キーボードを備える等により、小型化が十分ではない。
このような場合において、相手方との通話時に使用する通話器を上述のように小型化できることが極めて有利となる。
【0006】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、本体部は据え置き型の電話装置であり、通話器のマイク及びスピーカを利用した通話の相手方との会話は、その据え置き型の電話装置により電話回線等を通して授受される。
本体部がこのような据え置き型の電話装置である場合に、上述のように通話器を小型化できることで、使用者が本体部の設置位置にそれほど依存せず自由な位置及び姿勢で通話を行うことができ、しかも、その自由な位置及び姿勢をとり易いものとでき、電話装置を一層便利なものとできる。
又、上記請求項5記載の構成を備えることにより、本体部を据え置き型の電話装置とするものにおいて、本体部に通話器を着脱できる。
従って、小型の通話器の基本的な保管場所を本体部に設定することができるので、通話器が小型化しても紛失する可能性を可及的に低減でき、もって電話装置を一層便利なものとできる。
【0007】
又、上記請求項6記載の構成を備えることにより、本体部を据え置き型の電話装置とするものにおいて、通話器を本体部に装着すると、本体部側の電力供給用電極端子が通話器側の充電用電極端子と接触して、本体部側から通話器の二次電池に対して充電される。つまり、通話器において必要となる電力を通話器を使用していないときに供給しておくことができ、通話器の二次電池に対して別途充電操作をする必要がないか、あるいは、別途充電するにしてもその頻度を可及的に低減でき、もって、電話装置の維持管理に要する手間を低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の電話装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
電話装置PSは、図1及び図2に示すように、据え置き型の電話装置にて構成されて、電話回線を通じて他の電話装置と通信を行う本体部MUと、その本体部MUに対して無線通信により音声信号の授受を行う通話器SUとを備えて構成されている。
本体部MUには、図1及び図3に示すように、通話器SUと無線通信するための本体側アンテナ1及び送受信回路2、送受信回路2等を介して通話器SUとの間で音声信号の授受を行うと共に、公衆電話回線や構内電話回線等の電話回線に接続するためのコネクタ3を介して通話の相手方の電話装置と音声信号の授受を行う制御・駆動回路4、通話スイッチ5a,切断スイッチ5b及び電話番号入力用キーボード5cを備えたキー操作部5、並びに、通話器SUに対して充電するための電力供給用電極端子6が備えられている。
【0009】
通話器SUには、図2及び図3に示すように、本体部MUと無線通信するための通話器側アンテナ7及び送受信回路8、送受信回路8等を介して本体部MUとの間で音声信号の授受を行う制御・駆動回路9、通話スイッチ10a及び切断スイッチ10b、通話の相手方から電話がかかってきたことを報知するための着信表示ランプ11、通話の相手方の音声を放音するスピーカ12、電話装置PSの使用者の音声を検出するマイク部13、本体部MU側の電力供給用電極端子6と接触して本体部MU側から充電用電力の供給を受けるための充電用電極端子14、並びに、二次電池15が備えられている。
【0010】
図2(イ)及び(ロ)に示すように、通話器SUの外形形状は略円筒状で、それの長手方向一端側にスピーカ12が取り付けられ、他端側に通話器側アンテナ7が取り付けられている。そして、スピーカ12の存在側の端部寄りに、通話スイッチ10a,切断スイッチ10b及び上記マイク部13の一部を構成するマイク16が取り付けられ、通話器側アンテナ7の存在側寄りに充電用電極端子14が取り付けられている。
通話器SUにおけるスピーカ12とマイク16との位置関係は、スピーカ12を耳に当てたときに、マイク16が耳近くの顔面に接触可能となる間隔で配置されている。
尚、通話器SUは、本体部MUの通話器支持部28に対して着脱自在であり、通話器支持部28は、通話器SUの外形形状に適合した形状に形成されている。通話器支持部28には、図示を省略するが、通話器SUを保持している状態で通話器SUの充電用電極端子14と接触する位置に電力供給用電極端子6が配置されている。
【0011】
通話器SUの筐体表面に露出する状態で取り付けられているマイク16のハウジング16a内には、図4に示すように、略棒状の圧電素子17と、その圧電素子17の長手方向一端側を半田付けによって強固に保持する回路基板18と、その回路基板18に備えられて、圧電素子17の検出信号が入力されて主にインピーダンス変換を行うFET19及びコンデンサ等のその他回路部品と、ハウジング16aの内壁に固着され、回路基板18を固定支持するシールドケース20とが備えられている。
圧電素子17は、金属板を二つの圧電セラミック素子でサンドイッチ状に挟んで張り合わせたいわゆるバイモルフ型のものを使用して、検出感度の向上等を図っている。尚、シールドケース20は、回路基板18全体を覆い、電磁的にシールドするものであり、圧電素子17の検出信号のS/N比の向上に寄与するものである。又、ハウジング16は、圧電素子17等に対する保護ケースとしても機能している。
【0012】
圧電素子17の検出信号は、図5に示すように、FET19等を経た後、図示しない電気配線によってマイク部13の一部を構成する検出回路21に入力され、検出回路21にて信号増幅等された後に制御・駆動回路9へ出力される。
検出回路21には、増幅率の異なる二つの増幅回路22a,22bと、後述する検出スイッチ23の入り切りの状態に応じて二つの増幅回路22a,22b夫々の出力のうちの何れか一方を選択して出力する切換回路24と、過大な入力信号を設定範囲内の信号レベルに抑制する出力抑制回路25とが備えられている。
【0013】
次に、マイク16のハウジング16aを通話器SUの筐体に保持させる構成について説明する。
ハウジング16aは、図2及び図4に示すように、それの表面が筐体に形成された開口から突出し、且つ、筐体に対して固定されているベース板26と粘弾性部材27とによって、ハウジング16aのフランジ部16bが、筐体の内壁に押圧される状態で保持されている。尚、粘弾性部材27は、ゴム材や塩化ビニル等の粘弾性を有する部材であり、ハウジング16aを筐体外方側へ復帰付勢すると共に、ハウジング16aに伝わる機械的振動を吸収する。
ハウジング16aが筐体の内壁と当接する位置に位置しているときにはハウジング2と筐体との間で機械的振動を伝達する状態となり、外部からの押圧力により筐体内方側へ変位してハウジング16aが筐体から離間する位置に位置しているときに、ハウジング16aと筐体との間で機械的振動が伝達されるのを抑制する状態となる。
【0014】
粘弾性部材27を支持するベース板26には、粘弾性部材27に隣接する状態で、ハウジング16aが筐体と当接する位置に位置しているか、あるいは、筐体から離間する位置に位置しているかを検出する検出スイッチ23が設けられている。検出スイッチ23には、突出側に復帰付勢された被操作片23aが備えられ、この被操作片23aの出退方向がハウジング16aの変位方向と一致するように、検出スイッチ23が配置されている。
ハウジング16aが筐体の内壁から筐体内方側へ離間する位置に変位するに伴って、ハウジング16aの底面側が被操作片23aを押し操作し引退側に移動させる。この被操作片23aの引退側への移動によって検出スイッチ23の入り切りが変化する。
【0015】
次に、電話装置PSの動作を、使用者の操作と関係付けて説明する。
先ず、通話の相手方から電話がかかってきた場合を説明する。
コネクタ3を介して電話回線から呼び出し信号を受信すると、制御・駆動回路4は、本体側アンテナ1及び送受信回路2から、この呼び出し信号を送信させる。
通話器SU側では、通話器側アンテナ7及び送受信回路8がこの呼び出し信号を受信すると、制御・駆動回路9は、呼び出し信号を着信表示ランプ11及びスピーカ12に送り、呼び出し音を鳴らせると共に着信表示ランプ11を点滅させる。
使用者は、呼び出し音あるいは着信表示ランプ11の点滅によって電話がかかてきたことを認識すると、通話器SUを手にもって、通話スイッチ10aを押し操作する。
この操作によって、通話器SUの制御・駆動回路9は、通話スイッチ10aが押し操作された旨の信号を通話器側アンテナ7及び送受信回路8から送信させる。
本体部MUは、この信号を受信すると、制御・駆動回路4が、電話回線側との所定の通信により通話可能な状態に移行させ、本体部MUと通話器SUとの間で、送受信回路2,8、本体側アンテナ1及び通話器側アンテナ7を介して、通話の相手方の音声信号と使用者の音声信号が授受される状態とする。
尚、本体部MUの通話スイッチ5aが押し操作されたときも、上記と同様にして相手方との通話が可能となる。
【0016】
このとき、使用者は、スピーカ12を耳に当て、通話器SUのマイク16を、耳近くの顔面に押し当てる。この操作により生じる押圧力によってハウジング16aが筐体内方側へ変位する。
これによって、ハウジング16aが筐体から離間し、筐体の機械的振動がハウジングに伝わるのが抑制され、使用者の耳近くへの骨伝導音声によってハウジング16a並びに圧電素子17が振動して、骨伝導音声を的確に検出できるので、周囲の騒音の影響の少ない良好な会話を行える。従って、マイク16は骨伝導マイクとして機能する。
又、ハウジング16aの筐体内方側への変位によって検出スイッチ23の被操作片23aが押し操作されると検出スイッチ23の入り切りが変化して、この入り切りの変化が検出回路21の切換回路8に入力される。
切換回路8は、二つの増幅回路22a,22bのうちの一方の増幅回路22aの出力を選択して出力抑制回路25に出力し、その出力抑制回路25の出力信号は、制御・駆動回路9から本体部MUを経て通話の相手方に送信される。尚、増幅回路22aの増幅率は、骨伝導音声の検出に適した値に設定されている。
【0017】
一方、使用者の発する音声のみならず周囲の音声をも積極的に通話の相手方に伝えたい場合、あるいは、周囲の騒音が十分に小さい場合は、通話器SUのスピーカ12を耳に当て且つハウジング16aが顔面に当たらないようにして会話を行う。このようにすることで、ハウジング16aは筐体の内壁の当接する状態を維持し、使用者の音声を含む周囲の音声が空気により伝導されて通話器SUの筐体を振動させると、その振動がハウジング16aに伝わる。つまり、ハウジング16aは、使用者の音声等によって直接的に振動するのみならず、筐体から伝えられる機械的振動によっても振動し、両者が圧電素子17の振動に寄与する。従って、筐体全体が音声の検出に寄与することになる。
【0018】
ハウジング16aが筐体の内壁と当接している状態では、検出スイッチ23の被操作片23aは、突出側に位置しており、切換回路8は、この検出状態にあるときに、二つの増幅回路22a,22bのうちの増幅回路22bの出力を選択して出力抑制回路25に出力し、その出力抑制回路25の出力信号は、制御・駆動回路9から本体部MUを経て通話の相手方に送信される。尚、増幅回路22bの増幅率は、上記のように空気により伝導される音声の検出に適した値に設定されており、他方の増幅回路22aの設定増幅率との大小関係は、通話器SUの筐体の大きさ等との関係で変化することになる。
【0019】
上述のような使用形態での通話が終了すると、使用者は、通話器SUの切断スイッチ10bを押し操作する。
通話器SUの制御・駆動回路9は、切断スイッチ10bが押し操作されると、切断スイッチ10bが押し操作された旨の信号を通話器側アンテナ7及び送受信回路8から送信させる。
本体部MUは、この信号を受信して、制御・駆動回路4が、電話回線側との通信を切断する。尚、本体部MUの切断スイッチ5bが押し操作されたときも上記と同様にして通信が切断される。
【0020】
次に、電話装置PSの使用者から通話の相手方へ電話をかける場合について説明する。
この場合は、使用者は、本体部MUの通話スイッチ5aを押し操作した後、通話の相手方に対応する電話番号を電話番号入力用キーボード5cにて押し操作するか、あるいは、通話の相手方に対応する電話番号を電話番号入力用キーボード5cにて押し操作した後、通話スイッチ5aを押し操作する。
制御・駆動回路4は、通話スイッチ5aが押し操作されるに伴って、電話番号入力用キーボード5cにて押し操作された電話番号を電話回線側に対して入力可能な状態としている。尚、電話番号入力用キーボード5c又は制御・駆動回路4には、電話番号入力用キーボード5cにて押し操作された電話番号を一時的に記憶するバッファメモリが備えられている。
このように電話回線側に対して電話番号が入力された後、通話の相手方が受話器をとると、両者の間で会話が可能な状態となる。
この通話時における通話器SUの使用形態は、上述の電話がかかってきた場合と同様である。
【0021】
又、通話の相手方に電話をかける操作としては、通話器SUの通話スイッチ10aを押し操作しても良い。通話スイッチ10aが押し操作されると、制御・駆動回路9が、通話スイッチ10aが押し操作された旨の信号を、通話器側アンテナ7及び送受信回路8から送信させる。
本体部MUの制御・駆動回路4が、本体側アンテナ1及び送受信回路2を介して、この信号を受け取ると、制御・駆動回路4は、上述の通話スイッチ5aが押し操作されたときと全く同様の処理を行い、電話回線側に対して電話番号を入力可能とする。
従って、通話器SUの通話スイッチ10aは、本体部MUに対して通話の開始を指示するための通話指令スイッチCSとして機能し、本体部では、この通話指令スイッチCSからの指令を受信するに伴って、電話番号入力用キーボード5cから指示される電話番号を電話回線側に対して入力可能とする。
使用者と通話の相手方との会話が終了し、本体部MUの切断スイッチ5b又は通話器SUの切断スイッチ10bが押し操作された場合には、上述の使用者側から電話をかける場合と同様にして電話回線側との通信が切断される。
【0022】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、他の電話装置との通信を行う本体部MUを据え置き方の電話装置として構成しているが、本第2実施形態では、図6に示すように、携帯式の無線電話装置にて構成する場合を示す。
本体部MUを携帯式の無線電話装置とすることで、図6及び図7に示すように、本第2実施形態における本体部MUは、上記第1実施形態における電力供給用電極端子6及び通話器支持部28が備えられておらず、更に、上記第1実施形態におけるコネクタ3の代わりに基地局との通信を行うための主アンテナ30及び主送受信回路31が備えられている。
その他の構成部分で、上記第1実施形態と同一の機能を有するものは、上記第1実施形態と同一の符号を付している。
一方、通話器SUは、上記第1実施形態における充電用電極端子14を備えていない点で異なるのみで、外形形状も含めて上記第1実施形態の通話器SUと共通する。
【0023】
次に、電話装置PSの動作を使用者の操作と関係付けて概略的に説明する。
先ず、通話の相手方から電話がかかってきた場合を説明する。
基地局等からの無線通信による呼び出し信号を主アンテナ30及び主送受信回路31にて受信すると、制御・駆動回路4は、本体側アンテナ1及び送受信回路2から、この呼び出し信号を送信させる。これに伴って、上記第1実施形態と同様に、通話器SU側で呼び出し音が鳴り、着信表示ランプ11が点滅する。
使用者は、呼び出し音あるいは着信表示ランプ11の点滅によって電話がかかてきたことを認識すると、通話器SUを手にもって、通話スイッチ10aを押し操作する。
【0024】
この操作によって、上記第1実施形態と同様に、電話回線側との所定の通信により通話可能な状態に移行され、本体部MUと通話器SUとの間で、送受信回路2,8、本体側アンテナ1及び通話器側アンテナ7を介して、通話の相手方の音声信号と使用者の音声信号が授受される状態となる。
従って、電話装置PSの使用者は、例えば、本体部MUを鞄の中に入れた状態であっても、小型の通話器SUを服のポケット等に入れておけば、通話の相手方から電話がかかってきたときに、その都度本体部MUを鞄から取り出すというような作業が不要となり、取扱いが便利なものとなる。
尚、本体部MUが使用者の手もとにある等により、本体部MUの通話スイッチ5aが押し操作されたときも、上記と同様にして相手方との通話が可能となる。
【0025】
通話時における通話器SUの使用形態、及び、通話を終了した場合の処理、更には、電話装置PSの使用者側から通話の相手方に電話をかける場合の動作等は上記第1実施形態と同様であり説明を省略する。
尚、本第2実施形態では、電話装置PSの使用者は、通話器SUを使用して相手方と会話するものとしているが、本体部MUにスピーカ及びマイクロホンを備えて、本体部MU単体で通話を行えるようにしても良い。
【0026】
〔第3実施形態〕
本第3実施形態は、上記第2実施形態と同様に本体部MUが携帯式の無線電話装置にて構成される点で共通するが、上記第2実施形態における本体部MUでは、基地局側と通信をするための機能と、通話器SU側と通信をするための機能とを単一の筐体に収納する構成としているのに対し、図8に概略的に示すように、通話器SUと通信するための本体側アンテナ1及び送受信回路2を他の部分とは別体に構成し、通話器SUと通信するための機能をアダプタ32として、基地局等と通信する機能を有する部分を収納した筐体に対して着脱自在に構成している。
つまり、本体部MUからアダプタ32を取り外した状態で、通話器SUとは無関係に本体部MUのみにて通話を行える。このために、本体部MUにも、スピーカ33及びマイクロホン34を備えさせている。
尚、アダプタ32を取り付けた状態での各部の動作等は、上記第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0027】
〔その他の実施形態〕
以下、その他の実施形態を列記する。
▲1▼ 上記各実施形態では、マイク16を圧電素子17を備えさせて構成しているが、通話器SUに備えるマイクをいわゆるコンデンサマイクを用い、骨伝導音声を検出するのではなく、空気により伝導される音声のみを検出する構成としても良い。
▲2▼ 上記実施の形態では、圧電素子17を支持するハウジング16aと、そのハウジング16aを保持する通話器SU筐体とが、機械的振動を伝達する状態と伝達を抑制する状態とに切換え自在に構成されているが、常時何れか一方の状態にあるように、つまり、例えばハウジング16aを通話器SUの筐体と一体形成する等して、常時筐体の機械的振動がハウジング16aに伝わるようにするか、あるいは、例えば筐体に取り付けた粘弾性部材にハウジング16aを支持させる等して、常時筐体の機械的振動がハウジングに伝わるのを抑制するようにしても良い。
【0028】
▲3▼ 上記実施の形態では、増幅率の異なる二つの増幅回路22a,22bを備え、通話器SUの使用形態に応じて、何れの増幅回路の信号を出力するかを選択的に切換えるようにしているが、増幅率を設定変更可能な増幅回路を一つ備えて、検出スイッチ23の出力信号に応じて増幅率を設定変更する等、設定増幅率を異ならせるための構成は種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる電話装置の外観斜視図
【図2】本発明の第1実施形態にかかる通話器の外観図
【図3】本発明の第1実施形態にかかるブロック構成図
【図4】本発明の第1実施形態にかかる要部断面図
【図5】本発明の第1実施形態にかかる要部ブロック構成図
【図6】本発明の第2実施形態にかかる本体部の外観図
【図7】本発明の第2実施形態にかかるブロック構成図
【図8】本発明の第3実施形態にかかる本体部のブロック構成図
【符号の説明】
5c 電話番号入力用キーボード
6 電力供給用電極端子
10a 通話指令スイッチ
12 スピーカ
14 充電用電極端子
15 二次電池
16 マイク
17 圧電素子
MU 本体部
SU 通話器

Claims (6)

  1. 他の電話装置との通信を行う本体部と、使用者の骨伝導音声を検出する骨伝導マイク及びスピーカを筐体に備えて、前記本体部に対して無線通信により音声信号の授受を行う通話器とが設けられた電話装置であって、
    前記通話器に設けられ、前記本体部に対して通話の開始を指示するための通話指令スイッチと、
    前記本体部に設けられ、前記通話指令スイッチからの指令を受信するに伴って、番号入力可能となる電話番号入力用キーボードとを備え、さらに、
    前記スピーカから離間した位置に前記筐体の側面から突出した状態で設けられ、前記骨伝導マイクを収納するハウジングと、
    当該ハウジングの位置を検出する検出スイッチと、
    当該検出スイッチに接続されるとともに前記骨伝導マイクに接続される検出回路とを備え、
    前記スピーカが前記使用者の耳に当てられた状態で前記ハウジングが前記使用者の顔面から離間している場合には、前記ハウジングが前記通話器の筐体に当接した状態を維持し、
    前記スピーカが前記使用者の耳に当てられた状態で前記ハウジングが前記使用者の顔面に押し当てられた場合には、前記ハウジングが前記通話器の筐体から離間し、
    前記検出回路は、前記検出スイッチによって検出された前記ハウジングの位置に応じて、前記骨伝導マイクによって検出された音声を異なった増幅率で増幅する電話装置。
  2. 前記筐体に固定され、前記ハウジングを前記筐体に押圧した状態で保持する粘弾性部材とを、さらに備え、
    当該粘弾性部材は、前記ハウジングを前記筐体の外方側へ復帰付勢するとともに、前記筐体から前記ハウジングに伝わる機械的振動を吸収することを特徴とする請求項1記載の電話装置。
  3. 前記本体部が、携帯式の無線電話装置にて構成されている請求項1又は2記載の電話装置。
  4. 前記本体部が、据え置き型の電話装置にて構成されている請求項1又は2記載の電話装置。
  5. 前記通話器が、前記本体部に着脱自在に構成されている請求項4記載の電話装置。
  6. 前記通話器に、二次電池と、その二次電池に対する充電用電極端子とが備えられ、前記本体部に、前記通話器が装着されたときに、前記充電用電極端子と接触する電力供給用電極端子が備えられている請求項5記載の電話装置。
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