JP3797556B2 - 周波数変換掃引測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばスペクトラムアナライザ、スプリアス信号測定装置などの、ミキサにおいて、被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数信号に変換して測定を行う装置の測定方法、つまり周波数変換掃引測定方法に関し、特にイメージレスポンス(イメージ信号)抑圧方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
この種の周波数掃引測定装置として、以下スペクトラムアナライザを例として従来技術を説明し、その問題点を明らかにする。
図1に従来のスペクトラムアナライザの原理構成を示し、図2に図1中のIF部50の具体的構成例を示す。
図1に示すスペクトラムアナライザでは、3系統の周波数変換部を備え、測定周波数測定範囲を、図3に示すように、低域Flowと高域Fhiと超高域RFinとの3つの帯域に分割して測定する。具体数値例で示すと低域Flow は0.1MHz〜3.6GHz、高域Fhiは3.6GHz〜8GHz、超高域RFinは8GHz以上である。
【0003】
第1入力端子T1から入力される0.1MHz〜8GHzの低域Flowと高域Fhiの被測定信号は、入力アッテネータ10で所定のレベル範囲に減衰された後、切替スイッチSW1を切り替えにより、低域Flowの測定時には、低域通過フィルタ12を介してミキサ14へ供給され、高域Fhiの測定時には、可変同調フィルタ16を介してミキサ18へ供給される。
被測定信号が0.1MHz〜3.6GHzの低域Flow の場合はミキサ14の出力は帯域通過フィルタBPF24を通じ、ミキサ28へ供給され、ミキサ28で固定発振器26よりの局部信号とにより中間周波数Fi の中間周波信号へ変換される。即ち、プリセレクタである低域通過フィルタ12で被測定信号中の3.6GHz以下の周波数成分が通過出力された後、ミキサ14で周波数掃引発振器20から周波数掃引信号によりアップコンバートされる。このミキサ14の出力周波数を4.2GHzとすると、掃引発振器20の掃引周波数Floとして4.2GHz〜7.8GHzの周波数を掃引する。帯域通過フィルタ24は4.2GHz成分のみを通過させる。固定発振器26よりの局部信号の周波数を3.8GHzとすると、ミキサ28より0.4GHzの中間周波数Fi の信号が得られる。この中間周波信号は切替スイッチSW3を介してIF部50へ供給される。
【0004】
被測定信号が3.6GHz〜8GHzの高域Fhiの場合は、YIG可変同調フィルタ16の出力はミキサ18で掃引発振器20よりの掃引信号により周波数混合され、ミキサ18の出力は低域通過フィルタ30により0.4GHzの中間周波数Fi の成分が取出される。即ち掃引発振器20の掃引周波数Floとして4.0GHz〜8.4GHzの周波数を掃引し、この掃引と連動して可変同調フィルタ16の同調周波数を変化させて、被測定信号中の測定対象の周波数成分のみをミキサ18へ供給し、ミキサ18の出力信号中の0.4GHzの中間周波数Fi の成分のみが、低域通過フィルタ30で通過され、更に切替スイッチSW3を介してIF部50へ供給される。
YIG可変同調フィルタ16は、YIG(Yttrium Iron Garnet)を用いたプリセレクタであって、その通過周波数が掃引発振器20の掃引周波数Floにトラッキングするように、YIGに印加する励磁磁界を変えることで、掃引周波数Floに対応する測定対象の周波数成分のみを通過させる。このYIG可変同調フィルタ16は、所望の励磁磁界を印加するため及びその他に数十ワットの電力を必要とする。YIG可変同調フィルタ16のフィルタ特性は良好であるものの、高価な部品であり、大型な形状でもある。
【0005】
次に、被測定信号が8GHz以上の超高域RFinの信号の場合はスペクトルアナライザのケース300の外部に外部ミキサ200が設けられ、掃引発振器20の掃引信号のN次高調波が被測定信号の周波数変換に利用される。即ち、カプラ22で分岐された掃引信号はバッファ増幅器32に供給され、これより、その掃引信号の基本波を含む高調波が結合コンデンサ34を介して外部ミキサ200へ局部信号L0として供給される。これにより、例えば、N=7次高調波まで使用した場合には、50GHz以上の周波数まで測定可能となる。
一方、入力端子T3よりの超高域帯RFinの被測定信号は外部帯域通過フィルタ202を通じて外部ミキサ200へ供給される。外部帯域通過フィルタ202はプリセレクタであって、超高域帯RFinの測定周波数帯域に対応したフィルタ周波数特性を備えた固定的なバンドパスフィルタである。
【0006】
ここで、超高域RFinは極めて広い為に、この超高域RFin内で測定周波数帯域を変更するときは、その都度、対応する通過周波数帯域の外部フィルタ202に交換する必要性が生じる。つまり、超高域RFin内の各周波数帯域毎に対応する通過周波数の外部フィルタ202を準備しておく必要性がある。例えば0.4GHz単位毎の通過周波数帯域で揃えるとすると、8GHz〜50GHzまでを測定対象とする場合、(50GHz−8GHz)/0.4GHz=105個も外部フィルタ202が必要となってくる。このように多くの外部フィルタ202を用意しておくことは実用的でない。
尚、上記固定の外部BPF202の代わりに、可変同調フィルタであるYIG同調フィルタ(YTF)204を用い、局部信号として作用させる掃引信号の高調波次数Nの周波数に、YIG同調フィルタ204を同調させる制御信号を供給する構成例もある。この構成によれば、1個の可変同調フィルタ204で各所望の通過周波数帯に設定することができる。しかしこのYIG同調フィルタ204自身が極めて高額な部品であり、装置本体に匹敵する程の高額である。
外部ミキサ200は使用者がケース300の入力端子T2へ接続して使用に供される。超高域RFinの被測定信号は外部ミキサ200で掃引信号のN次高調波によりダウンコンバートされて0.4GHzの中間周波信号IFとされ、この中間周波信号は入力端子T2側に出力され、この信号は高域遮断フィルタチョーク36により、中間周波数Fi を含む低域成分36sのみが通過され、更に切替スイッチSW3を介してIF部50へ供給される。
【0007】
掃引制御部100は、ミキサ14を用いる系統、ミキサ18を用いる系統、外部ミキサ200を用いる系統の3系統の周波数変換部に対応し、使用者により設定された周波数スパンの区間を周波数掃引するように掃引発振器20を制御する。また、3.6GHz〜8GHzの高域Fhi担当部の場合には、掃引信号の周波数掃引に連動してYIG可変同調フィルタ16の同調周波数をトラッキング制御している。また、YIG可変同調フィルタ204を用いる場合には、このYIG可変同調フィルタ204に対しても同様にしてトラッキング制御する。
IF部50は、入力された中間周波信号を可変帯域幅フィルタで所望の帯域幅の周波数成分のみを通過させた後、所定のデジタルデータに変換して一掃引毎にバッファメモリへ格納するものである。この内部構成例を、図2を参照して更に説明する。
【0008】
上記3系統の周波数変換部の何れかからの中間周波信号が入力され、この中間周波信号は可変利得増幅器51で増幅され、バンドパスフィルタ55で0.4GHzの中間周波数Fi の成分のみが通過出力され、この通過出力はミキサ56で固定発振器57よりの局部信号により、更に低い中間周波数Fi2、例えば20MHzにダウンコンバートされ、この低い中間周波信号は、任意のバンド幅特性に設定できる中間周波フィルタ52により所望の分解能帯域幅の条件で帯域制限され、その帯域制限された中間周波信号は対数変換器58でその振幅が対数値に変換され、その対応変換出力は検波器53で検波され、その検波出力はAD変換器54でデジタルデータに量子化変換され、このデジタルデータは掃引単位に連続的にバッファメモリ59へ格納される。
【0009】
図1の説明に戻り、IF部50で取得した掃引単位のスペクトラムデータは表示装置90へ供給されて被測定信号のスペクトラム、その他が表示される。IF部50、表示装置90、掃引制御部100、スイッチSW1,SW2,SW3などに対する制御が装置制御部110により行われる。装置制御部110に対して、測定したい信号の中心周波数、周波数スパンが設定されると、これら設定値に応じて装置制御部110は各部を制御する。
上述説明したように従来のスペクトラムアナライザにおいては、3系統の周波数変換構成とし、それぞれの周波数変換系統において、目的とする周波数の信号に対し、中間周波数の2倍だけ離れた周波数成分に、イメージ信号による誤った測定がなされないように、各々プリセレクタを備えていた。このため、複数個のミキサ部品や、切替スイッチSW1,SW2,SW3等の多数の部品を備える必要性があった。特に、超高域RFinを測定する為には多数の帯域通過フィルタ202あるいは高価なYIT可変同調フィルタ204等を使用していた。これらの点で高価なものとなっていた。
【0010】
更に、高周波回路は隣接回路間との干渉を無くするために、各回路機能ブロック単位に、例えばアルミニュウムダイカスト等による金属遮蔽構造のシールド空間を備える実装構造が必要性であるが、3系統の周波数変換構成では多くの回路ブロックが存在する為、シールド空間も多数必要となる。これらの結果、回路ブロック、回路要素に比例して装置が高価なものとなっていた。また、多数のシールド空間は筐体が大きくなり、小型軽量化することが困難であった。
このような問題を解決する技術が日本国特許公開233875/96号公報(対応米国特許第5,736,845号、1998年4月7日発行)で提案されている。これは図4に示すように入力端子T3からの被測定信号をプリセレクタを通じることなく外部ミキサ200へ供給し、掃引発振器20のN次高調波の掃引信号を使用して外部のミキサ200により被測定信号を中間周波数Fiに変換し、これを端子T4、スイッチSW3を通じてIF部50へ供給し、IF部50より測定データをイメージ除去部70で処理してイメージ信号に基づくデータを除去して表示装置90へ供給する。
【0011】
イメージデータの除去を具体的数値を用いて説明する。中間周波数Fi=0.4GHzとし、被測定信号が単一の30GHz信号と仮定し、発振器20の掃引周波数fosc=4〜8GHzとし、N=5次の場合における測定とする。
第1に、イメージ信号の識別を説明する。中間周波数Fiの生成は、被測定信号の周波数をfsとするとFi=400MHz=fs±(fosc×N)の絶対値の2つの成分が生成される。そこで、通常の掃引周波数foscと、中間周波数Fi×2だけシフトした掃引周波数fosc+2Fiで各々掃引を行うと、得られた信号成分の中で、目的の信号fsの場合のみ両者の掃引により検出点(測定周波数点)の位置が一致する。この検出点が一致することを利用して信号データとイメージデータとを識別する。即ち、掃引周波数foscを前記2つの掃引周波数を使用し、掃引を交互に実行制御すると、図5(A)に示すように、foscの掃引による信号FN5a、FN5bとfosc+2Fiの掃引による図5Bの信号FN5c、FN5dが生成される。ここで、第1掃引周波数をfosc1とすると、第2掃引周波数fosc2=fosc1+(2Fi/5)の関係にすると5次高調波の周波数は、5×fosc1と、5×fosc1+2Fiとなり、第2掃引周波数fosc2は丁度中間周波数2Fiだけシフトして掃引することとなる。この結果、第2掃引周波数fosc2によるスペクトラム位置は、第1掃引によるスペクトラム信号FN5a、FN5bに対しFN5c、FN5dの位置、つまり2Fiだけ左側(低い測定周波数)にシフトして現れる。FN5aとFN5bの間隔、FN5cとFN5dの間隔は2FiであるからFN5aとFN5dとが重なった位置、つまり同一測定周波数点30GHzに存在する。
【0012】
イメージ除去部70は、交互に掃引して得られた両者のスペクトラムデータ(測定データ)列の並びの各測定周波数点のデータを比較して、値の小さい方のデータを表示装置90に出力することで、イメージ除去をおこなっている。この結果、前記4つの信号FN5a、FN5b、FN5c、FN5dをこの処理を行うと、図5Cに示すように重なった位置に存在する信号FN5a、FN5dのみが1本のスペクトラムとして出力される。同様にfosc1とfosc2=fosc1+(2Fi/5)の掃引周波数のN=4、6、7の次高調波により生成されたスペクトラムデータ(測定データ)は、シフト周波数は、4×(2Fi/5)あるいは、6×(2Fi/5)あるいは、7×(2Fi/5)となり、中間周波数Fi×2だけシフトした位置関係から、図5D、E、Fにそれぞれ示すように、各次数についての4つのデータは何れもずれた位置(測定周波数点)になる為に、イメージ除去部70で除去される。結果として、図5Cに示すスペクトラム表示になり、つまり目的とする信号のみがスペクトラムとして得られることとなる。
【0013】
この従来技術によれば、掃引周波数を2Fiずらした2回の掃引測定を行い、両スペクトラムデータ(測定データ)に対してイメージの除去処理を施すことにより、図1中の高価な外部帯域通過フィルタ202あるいは可変YIT同調フィルタ204を削除することができる。
しかし入力される被測定信号及びこの測定装置内部で発生するスプリアス信号が、周波数掃引におけるイメージ周波数点、図5ではFN5a、FN5cに出現しないという条件下でしか正しい測定を行うことができない。
この点について図6を参照して説明する。理解を容易にするため中心周波数fcを5GHzとし、周波数スパンFsを2GHzとし、つまりスペクトラム測定区間(設定周波数範囲)は、F1=4GHz〜F2=6GHz区間であり、その他に、設定測定周波数範囲4GHz〜6GHz外の6.6GHzの入力信号S2が入力された場合である(図6A参照)。
【0014】
N−モード掃引では、第1掃引においてミキサ200で局部信号として作用する掃引周波数fLの区間は図6Bに示すようにF1+Fi=4.4GHz〜F2+Fi=6.4GHzであり、この掃引の結果、掃引周波数が4.6GHzと、5.4GHzの2箇所で入力信号S1のスペクトラムデータS1b、S1aの他に測定データS2が得られる。ここで、4.6GHzでのデータS1bは5GHz(=Fin)−4.6GHz(=fL)=0.4GHzにより生じ、この測定周波数fmは4.2GHzであり、これは入力信号S1の周波数5MHzに対し中間周波数Fi=0.4GHzの2倍、0.8GHzだけ低い周波数であり、入力信号S1のイメージデータである。データS1aは5.4GHz(=fL)−5GHz(=Fin)=0.4GHzに基づくもの、つまり5GHzの正しい入力信号S1に基づくものである。
【0015】
またS2aは入力信号S2の6.6GHz(=fs)−6.2GHz(=fL)=0.4GHzにより測定周波数点5.8GHzに現われたものである。つまり入力信号S2のイメージがデータS2aとして出現したものである。第2掃引においては掃引周波数fLの区間は図6cに示すようにF1−Fi=3.6GHz〜F2−Fi=5.6GHzであり、この掃引の結果、掃引周波数が4.6GHzと、5.4GHzの2箇所で第1入力信号S1のスペクトラムデータS1c、S1dが取得される。ここで、4.6GHzでのデータS1cは5GHz(=Fin)−4.6GHz(=fL)=0.4GHz、つまり5GHzの入力信号S1に基づくものであり、一方5.4GHzでのデータS1dは5.4GHz(=fL)−5GHz(=Fin)=0.4GHzにより生じ、この測定周波数fmは5.8GHzとなり、入力信号S1の周波数5GHzに対し、Fi=0.4GHzの2倍だけ高く、これは入力信号S1のイメージデータである。
【0016】
よってこれら第1測定データ(図6B)、第2測定データ(図6C)に対し前述したイメージ除去処理を行うと測定周波数点5.8GHzではデータS2aとS1dとの小さい方のデータS2aが採用され、イメージ除去処理結果は図6Dに示すように、設定測定周波数範囲4〜6GHz外の入力信号S2のイメージデータS2aが残されたままになる。
以上の問題は、スペクトラムアナライザに限らず、スプリアス測定装置、その他一般に被測定信号を周波数掃引信号によりミキサにより周波数変換して、測定を行う周波数変換掃引測定装置においても同様である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的はプリセレクタを設けることなく、しかも複数の信号の測定データが同一測定周波数点に生じる場合でもイメージ信号に影響されることなく正しい測定を可能とする周波数変換掃引測定方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
被測定信号を、ミキサにおいて、周波数掃引信号で中間周波数Fi の中間周波信号に変換して測定を行う測定方法において、
この発明の1面によればM個の中間周波数Fi を用い、Mは2以上の整数、各中間周波数Fi について、設定周波数範囲の周波数にFi を加算した周波数の掃引信号により第1測定データを求め、また設定周波数範囲の周波数からFi を減算した周波数の掃引信号により第2測定データを求め、イメージ除去処理は、得られた2M個の測定データについて、各測定周波数点について全て同一のデータ値及び最小のデータ値を求めて一括して行ってもよいし、あるいは各掃引測定を行うごとにその測定データと、その直前に行われたイメージ除去処理の結果とに対してイメージ除去処理、つまり各測定周波数点について同一のデータ値及び小さい方のデータ値を求めてもよい、又は各中間周波数について第1測定データと第2測定データとを求め、これら測定データについてイメージ除去処理を行い、その後、各中間周波数についてイメージ除去処理した結果に対してイメージ除去処理を行ってもよい。
【0019】
この発明の他面によれば各中間周波数Fiについて設定周波数範囲の下限周波数からFiを減算した周波数と上限周波数にFiを加算した周波数との間を掃引信号で掃引して測定データを求め、その測定データをFiだけ低い方にシフトさせた第1測定データと、Fiだけ高い方にシフトさせた第2測定データを求め、これら第1、第2測定データについてイメージ除去処理する。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
この発明の実施形態をスペクトラムアナライザに適用した場合について説明する。図7にこの発明を適用したスペクトラムアナライザの実施形態を示し、図1と対応する部分に同一参照符号を付けてある。
入力端子T1より被測定信号は必要に応じて可変減衰器10により所定のレベル範囲とされてミキサ40へ供給される。ここで被測定信号に対しプリセレクタが設けられていないことに注意されたい。ミキサ40へは掃引発振器20から周波数掃引信号が局部信号として入力される。ミキサ40はその掃引信号の基本波のみならず高調波とも被測定信号と周波数混合する高調波ミキサであってもよく、また掃引発振器20よりの掃引信号を必要に応じて所望の次数だけで逓倍器41で周波数逓倍してミキサ40へ供給してもよい。ミキサ40の出力は低域通過フィルタ42で所望の周波数Fi の中間周波信号がIF部50へ供給される。IF部50の出力、つまり測定データ(この場合はスペクトラムデータ)はイメージ除去部70へ供給される。イメージ除去部70は前記プリセレクタが設けられていないことに基づき求まるイメージ信号に基づくデータを測定データ中から抑圧する。このイメージデータが抑圧された測定データが表示装置90へ供給される。
【0021】
この第1実施形態では、イメージ信号を抑圧するために、M個(Mは2以上の整数)の中間周波数Fi を用い、各中間周波数について2回の周波数掃引により2組の測定データ(スペクトラムデータ)を求め、これら2M組の測定データについてイメージ除去処理を行う。この第1実施形態の処理手順の例を図8を参照して説明する。
まず設定された中心周波数fc と周波数スパンFs を取得して、測定周波数範囲F1=fc −(Fs /2)〜fc +(Fs /2)を求め、また処理パラメータmを1に初期化する(S1)。
中間周波数Fimについて、掃引信号の周波数をF1+Fim〜F2+Fim掃引して(これをN−モード掃引と呼ぶ)、第m回の第1測定データを求める(S2)。ここで掃引信号の周波数はミキサ40で中間周波数Fimを発生させる値である。従って掃引発振器20の出力信号の基本波をミキサ40で掃引信号として作用させる場合は掃引発振器20の発振周波数fosc がF1+Fim〜F2+Fimの間変化させられ、ミキサ40が高調波ミキサであって、N次の高調波を掃引信号(局部信号)として作用させる場合は、Nfosc がF1+Fim〜F2+Fimの間変化させられる。
【0022】
また中間周波数Fimについて掃引信号の周波数をF1−Fim〜F2−Fim掃引して(これをN+モード掃引と呼ぶ)、第m回の第2測定データを求める(S3)。ステップS2のN−モードの処理とステップS3のN+モードの処理の順は何れを先に行ってもよい。
これら第m回の第1測定データと第2測定データに対してイメージ除去処理を行う(S4)。
つまり各測定周波数点ごとに第1測定データと第2測定データとを比較して、小さい方(最小)のデータ値を選択し、両データが同じであればそのデータ値を選択して、イメージ除去処理結果とする。例えば図9に示すように、F1〜F2の各測定周波数点をf1 ,f2 ,…,fW とし、各測定周波数点で得られた バッファメモリ71内の第1測定データをD11,D12,…,D1Wとし、バッファメモリ72内の第2測定データをD21,D22,…,D2wとすると比較部73で、各測定周波数点fj (j=1,2,…,W)ごとにD1jとD2jとを比較し、D1j≦D2jならD1jを、D1j≧D2jならD2jをそれぞれDj として出力することにより、イメージ処理された測定データD1 ,D2 ,…,DW をバッファメモリ74に得る。
【0023】
図に示していないが、このバッファメモリ74は他のイメージ除去処理されたデータも格納できるものである。このイメージ除去処理されたデータを必要に応じて表示装置90に表示してもよい。
次にm=Mかを調べ(S5)、mがMになっていなければ、mを+1してステップS2に戻る(S6)。
ステップS5でm=Mであれば、つまり予め決めたM個の中間周波数Fi1,Fi2,…,Fimの全てについてそのN−モードの掃引測定及びN+モードの掃引測定を実行し、かつそれらに対してイメージ除去処理を終了すると、これらM個のイメージ除去処理した測定データに対してイメージ除去処理する(S7)。つまりこれらM個のイメージ除去処理データについて各測定周波数点ごとに、その最小のデータ値及び全て同一のデータ値を採用する。このステップS7でイメージ除去処理された測定データを表示装置90へ供給して、スペクトラム表示する。なお、中間周波数Fi1,Fi2,…,FiMはその大小の順である必要はなく、予め決めた順であればよい。
【0024】
次にM=2、つまりFi1とFi2を用いる場合について第1実施形態をより具体的に説明する。Fi1=0.4GHz、Fi2=0.3GHzを例とする。図7中のIF部50は例えば図10に示すように構成される。図10は図2と対し、帯域通過フィルタ55の代りに、中間周波数Fi1とFi2をそれぞれ通過帯域とする。帯域通過フィルタ55aと55bとが設けられる。
切替スイッチSW5は、Fi1=0.4GHzを中間周波数として掃引測定するときは、帯域通過フィルタ55aの出力信号をミキサ56へ供給し、Fi2=0.3GHzを中間周波数として掃引測定するときは、帯域通過フィルタ55bの出力信号をミキサ56へ供給するように、掃引制御部100からの制御を受けて切替制御される。ミキサ56へ局部信号を供給する発振器57は、例えば、420MHzと320MHzの2点の発振周波数を発生可能な発振器であって、掃引制御部100からの制御を受けてスイッチSW5がフィルタ55aに接続されている時は420MHzの発振に、フィルタ55bに接続されている時は320MHzの発振に切替制御される。
【0025】
ミキサ56は、切替スイッチSW5からの信号を、発振器57bからの信号により、一定周波数、この例では20MHzの低い中間周波数Fi2に変換出力する。以後の他の要素の動作は図2の場合と同様であるので省略する。
図10に示したIF部50の構成によれば、0.4GHz又は0.3GHzの中間周波数成分の何れの場合においても、これを受けて、IFフィルタ52で所望の分解能帯域幅の条件で帯域制限して、掃引単位でバッファメモリ59へ格納される。
掃引制御部100は、2つの中間周波数Fi1,Fi2、即ち第1中間周波数0.4GHzと第2中間周波数0.3GHzとに対応して第1実施形態と同様にしてN−モードとN+モードの各2回づつの掃引を行い測定する。この結果、合計4条件でのスペクトラムデータ(測定データ)が各々取得される。
イメージ除去部70は、上記4条件の測定データを受けて不要なイメージデータを除去する。このイメージ除去処理を、図6と図11とを参照して説明する。図6について先に説明した場合と各種条件は同一である。
【0026】
第1中間周波数Fi1が0.4GHzの場合は、図6について先に説明した場合と全く同様にして、図6Bの第1測定データと、図6Cの第2測定データが取得され、これら測定データに対するイメージ除去処理をした結果は図6Dに示すデータとなる。
第2中間周波数Fi2が0.3GHzの場合には、N−モード掃引では図11Bに示すように4.3GHz(=F1+Fi2)〜6.3GHz(=F2+Fi2)であり、N+モード掃引は図11Cに示すように、3.7GHz(=F1−Fi2)〜5.7GHz(=F2−Fi2)である。このためN−モードでは図11Bに示すように5GHzの入力信号S1に対するイメージデータS1bが測定周波数点4.4GHzに現れる。6.6GHzの入力信号S2に対するイメージデータS2aが測定周波数点6.0GHzに現われる。つまりイメージデータS1b,S2aはそれぞれ図6Bに対し、0.2GHz右へ移動している。N+モードでは図11Cに示すように5GHzの入力信号S1に対するイメージデータS1dは測定周波数点5.6GHzに現われる。このN−モード、N+モードの両測定データをイメージ除去処理をすると、不要なイメージデータS1b,S1d,S2aは除去され、図11Dに示すようになる。但し、ここでは設定測定周波数区間F1〜F2以外の信号として入力信号S2のみを想定してるので除去されているが、更に不要なイメージ信号として他の周波数信号(5.6GHz±0.3GHz)で存在する場合には、図6Dと同様に図11Dにも不要なスペクトラムデータが存在し得る。
【0027】
ここで注目すべきことは、中間周波数を0.3GHzに変更して掃引測定しているので、入力信号S1のイメージデータS1b(図11C)の測定周波数点、つまりバッファメモリ59に対する格納位置(測定周波数点)が、中間周波数0.4GHzの場合の5.8GHzから5.6GHzに移動している点である。
上記第1中間周波数Fi1と第2中間周波数Fi2とで各々イメージ除去した結果の両スペクトラムデータ(測定データ)、つまり図6D、図11Dにそれぞれ示すデータに対し、更に、イメージ除去処理を行う。即ち、各測定周波数点について両者のデータの小さい方のデータ値及び同一のデータ値を採用する。この結果、測定周波数点5.0GHzにおける非イメージデータ、つまり入力信号S1に対するデータは図6D、図11Dの各データとも同一測定周波数点に存在するから、この追加イメージ除去処理してもそのまま残る。逆に、入力信号S1のイメージデータS1dは、図6Cでは測定周波数点5.8GHzに存在し、図11Cでは測定周波数点5.6GHzに存在する為、仮に両者にスペクトラムデータが、例えば図6D中の5.8GHzに存在していても、前記イメージデータS1dの測定周波数点が5.8GHzと5.6GHzと異なるため、追加イメージ除去処理により確実に除去されることとなる。つまり図6Dと図11Dの両データ間のイメージ除去処理では測定周波数点5.8GHzでは図11Dのデータが採用され、この結果のスペクトラム表示は、図11Dに示すように表示されて、正常なスペクトラムが表示されることになる。
【0028】
このように、2種類の中間周波数を用いて各々N−モード、N+モードの掃引測定をしてイメージ除去処理をすることで、測定対象外の周波数信号による不要なイメージ信号に対しても的確に除去されたスペクトラム(測定データ)の表示が得られる。
M個の中間周波数を用いる場合に、その中間周波数の選択及びN−モードとN+モードの実行の順は任意でよい。またイメージ除去処理は全ての測定データが得られた後に一括処理してもよい。
例えば図12に示すように、中心周波数fc 、周波数スパンFs を取得して設定測定範囲を決定した後、M個の中間周波数Fim(i=2,…,M)についてのM個のN+モードとM個のN−モードとの計2M個のモードから1つのモードを選択し(S1)、その選択したモードで掃引して測定データを取得し、これをバッファメモリ格納し(S2)、次に選択していないモードが残っていないかを調べ(S3)、残っている場合はステップS1に戻り、残っているモードからその1つを選択する。ステップS3において、残っているモードがなければ、バッファメモリに記憶した2M個の測定データについて一括してイメージ除去処理を行う(S4)。
【0029】
この一括処理は、例えば図13に示すように2M個の測定データが記憶されているバッファメモリ(図示せず、図10中のバッファメモリ59に相当)から、各測定周波数点fj のデータD1j1 ,D1j2 ,…,D1jM ,D2j1 ,D2j2 ,…,D2jM を取出し、一括比較処理部75に入力し、これら2M個のデータが全て等しければ、そのデータ値を、そうでなければ、2M個のデータ中の最小のデータ値をDj として出力する。このことを測定周波数点f1 〜fW について行い、イメージ除去処理されたデータD1 ,D2 ,…DW を得る。
図12に示した処理を繰返す場合は、ステップS4でイメージ除去処理した測定データを表示装置90へ供給してステップS1に戻ればよい。
【0030】
また1つのモードを行うごとにイメージ処理を行ってもよい。例えば図14に示すように、中心周波数fc 、周波数スパンFs を取得して設定測定範囲F1〜F2を決定した後、まずM個のN−モード及びM個のN+モードの計2M個のモードから1つのモードを選択し(S1)、その選択したモードで掃引して測定データを取得する(S2)。次に2M個モード中の選択していないモードを1個選択し(S3)、その選択したモードで掃引して測定データを取得する(S4)。この測定データと前回のイメージ除去処理データとに対してイメージ除去処理を行う(S5)。ただし最初のイメージ除去処理では、イメージ除去処理データとして、ステップS2で得られた測定データを用いる。このステップS5でイメージ除去処理したデータ、又はそのイメージ除去処理中において次々と得られる処理結果を必要に応じて表示装置90へ供給して、測定データの様子がなるべく早く表示されるようにしてもよい。
【0031】
次にステップS6でまだ選択していないモードが残っていないかを調べ、残っていればステップS3に戻り、残っていなければ終了とするが、測定を継続する場合は、破線で示すようにステップS7で残っているモードを管理する部分を、最初の2M個のモードを1個も選択していない状態に初期化してステップS3に移る。
図8及び図14に示した実施形態から理解されるように、モード選択、掃引、測定データ取得を、複数回行い、その複数回の測定データに対し、又は前回のイメージ除去処理データを含めてイメージ除去処理を行うことを繰返してもよい。図8に示した実施形態において、ステップS4において、m=M−1回目の測定データに対するイメージ除去処理では、第1〜第M−2回目の測定データに対するイメージ除去処理結果を含めてイメージ除去処理してステップS7を省略してもよい。
図12及び図14に示した実施形態において中間周波数の選択順は任意でよいが、1つの中間周波数FimについてN−モード及びN+モードの一方を選択した場合は、次のモード選択は同一F im の他方のモードを選択することが好ましい。このようにすると図10に示すIF部50内のスイッチSW5の制御、発振器57bに対する制御回数が少なくて済む。
【0032】
第2実施形態
この発明の他面の実施形態(第2実施形態)について、スペクトラムアナライザに適用した場合を説明する。このスペクトラムアナライザの機能構成は図7とほぼ同様であるが、イメージ除去部70の入力側に破線で示すようにデータ分離部80が挿入される点が異なる。この第2実施形態の処理手順の例を図15に示す。
まず中心周波数fc 、周波数スパンFs を取得して、測定周波数範囲F1〜F2を決定し(S1)、決められたM個の中間周波数の1つFi を選択し(S2)、設定測定周波数範囲の下限値F1からFi を減算した周波数F1−Fi と、上限値F2にFi を加算した周波数F2+Fi との間の範囲を掃引信号で掃引して測定データを取得する(S3)。
このF1−Fi 〜F2+Fi の掃引を一括モード掃引と呼ぶ。
その測定データを、図7中のデータ分離部80において、Fi だけ低い方に周波数をシフトさせた第1測定データと、Fi だけ高い方に周波数をシフトさせた第2測定データとに分離して、第1実施形態におけるN−モードによる第1測定データ、N+モードによる第2測定データとそれぞれ対応するデータを得る(S4)。
【0033】
これら第1測定データと第2測定データと前回のイメージ除去データとについてイメージ除去処理を行う(S5)。つまりこれら3つのデータ中の各測定周波数点ごとに、最小のデータ値及び全て同一のデータ値を採用してイメージ除去したデータを得る。なお最初の処理、つまり最初に中間周波数を選択した時は前回のイメージ除去処理されたデータは存在しないから、第1測定データと第2測定データに対しイメージ除去処理を行う。イメージ除去処理されたデータは次のイメージ除去処理のためにバッファメモリに一時記憶され、また表示装置90へ供給される。
この表示装置90への供給はイメージ除去処理中は次々と処理された各測定周波数点データを供給するようにしてもよい。
次に選択していない中間周波数Fi が残っているかを調べ(S6)、残っていればステップS2に戻ってまだ選択していないものを選択する。ステップS6で選択しない中間周波数が残っていなければ終了にするか、測定を継続する場合は、中間周波数の選択状態をまだ1つも選択していない状態にしてステップS2に戻る(S7)。
【0034】
ステップS4におけるデータ分離処理の一部を具体例で図16を参照して説明する。図11に示した例と同様に中心周波数fc =5GHz、周波数スパンF s =2GHz、設定測定範囲F1=4.0GHz〜F2=6GHz、選択した中間周波数Fi =0.4GHz、被測定信号は図16Aに示すように5GHzのみとする。掃引周波数範囲は図16Bに示すようにF1−Fi =3.6GHz〜F2+Fi =6.4GHzとなり、この掃引により掃引周波数4.6GHzと5.4GHzで測定データD1,D2がそれぞれ得られる。第1実施形態におけるN−モード掃引の周波数範囲は図16Cに示すように4.4GHz〜6.4GHzであるから、これを設定測定周波数範囲4GHz〜6GHzに対する掃引となるように周波数軸で低い方に中間周波数Fi =0.4GHzだけ移動させればN−モード掃引と一致する。従って、F1−Fi 〜F2+Fi の掃引で得られた測定データを中間周波数Fi =0.4GHzだけ周波数を低い方へ、図16Dに示すようにシフトしてこれを第1測定データとすると、N−モードで得られた第1測定データと一致するものが得られる。同様にN+モード掃引の周波数範囲は図16Eに示すように3.6GHz〜5.6GHzであるからこれを、設定測定周波数範囲4GHz〜6GHzに対する掃引になるように周波数軸が高い方に中間周波数Fi =0.4GHzだけ移動させればN+モード掃引と一致する。従って、F1−Fi 〜F2+Fi の掃引で得られた測定データを中間周波数Fi =0.4GHzだけ周波数を高い方へ、図16Fに示すように移動してこれを第2測定データとすると、N+モードで得られた第2測定データと一致する。
【0035】
この分離処理は、F1−Fi 〜F2+Fi の掃引で得られ、バッファメモリに測定周波数点順に格納されている測定データから、最低の測定周波数点より2倍の中間周波数2Fi だけ高い測定周波数点より高い全ての測定周波数点のデータを、設定測定周波数範囲の第1測定データとして取り出し、最低の測定周波数点から設定測定周波数範囲分のデータを順次取り、これを設定測定周波数範囲の第2測定データとすればよい。
従って、このように分離された図16Dに示す第1測定データ及び図16Fに示す第2測定データに対してイメージ除去処理をすれば、図16Gに示すようにイメージデータが抑圧されたデータが得られる。他の中間周波数についてもステップS4の分離処理を同様に行えばよい。この第2実施形態によれば第1実施形態に対し掃引回数が1/2となり、測定時間が短縮される。
【0036】
図17に第2実施形態の他の処理手順例を示す。まず中心周波数fc 、周波数スパンFs を取得して設定測定周波数範囲F1〜F2を決定する(S1)。次に中間周波数Fi の1つを選択し(S2)、F1−Fi 〜F2+Fi を掃引信号で掃引して測定データを取得してバッファメモリに記憶する(S3)。次に選択していない中間周波数Fi が残っていないかを調べ(S4)、残っていればステップS2に戻り、残っていなければ、バッファメモリから記憶した測定データを一個取り出し(S5)、その取り出した測定データに対し、前述した周波数シフトを行って第1測定データと第2測定データに分離する(S6)。
【0037】
次にバッファメモリに測定データが残っていないかを調べ(S7)、残っていればステップS5に戻り、残っていなければ、各中間周波数について分離した第1測定データと第2測定データの全て、つまり2M個(Mは中間周波数の個数)の測定データについてイメージ除去処理を行う(S8)。このイメージ除去処理は図12中のステップS4での処理と同様である。測定を継続する場合は中間周波数及び測定データを選択の状態にしてステップS2に戻る(S9)。なお図17中に示すように、ステップS6の後に、その分離した第1測定データ及び第2測定データと前回のイメージ除去処理したデータとに対してイメージ除去処理を行い、その処理結果又は次々得られる途中処理結果を表示装置90へ供給表示してもよい(S10)。
この場合、最初に測定データを取り出して分離処理した場合は、その第1,第2測定データに対してのみ(前回のイメージ除去処理データは存在してい ない)をイメージ除去処理する。
【0038】
ミキサ40において被測定信号は変換損失を受ける。しかもその変換損失はN−モードの掃引とN+モードの掃引とで異なり、かつ周波数によっても異なることが判明した。この点でより正しい測定を行うには、図7中に破線で示すようにIF部50よりの測定データに対し補正部60でレベル補正してイメージ除去部70へ供給することが好ましい。
補正部60は例えば図18に示すように補正値格納部61に、被測定信号周波数の適当な間隔、図18では1GHz間隔ごとの周波数に対するN−モード掃引及びN+モード掃引におけるミキサ40での各損失が予め測定され、補正値として格納されてある。
IF部50よりの測定データDpj(p=1,2、j=1,2,…,W)に対しその測定周波数点fj の補正値をp=1の場合はN−モード補正値格納部61aから、p=2の場合はN+モード補正値格納部61bから取り出して加算部62で測定データDpjにその補正値を加算する。測定周波数点fj と一致する周波数の補正値が補正値格納部61に格納されていない場合は、その周波数fi の前後の周波数の補正値を補正値格納部61から取り出して、補正値演算部63で例えば線形補間によりfj に対する補正値を演算して加算部62へ供給する。
【0039】
このようにしてN−モード、N+モードのそれぞれに応じて変換損失を測定データに対して補正することにより、イメージ除去処理を正しく行うことができ、それだけ正確な測定データを表示することができる。
このような変換損失の補正は、図8の例では破線で示すようにステップS3の後にステップS8で測定データに対し変換損失補正を行ってステップS4に移り、図12の例ではステップS3でステップS4に移る際にステップS5で測定データに対し変換損失補正を行い、図14の例ではステップS4の次にステップS8で測定データに対し変換損失補正を行ってステップS5に移る。なお図15に示した例においても、ステップS3の次にステップS8で測定データに対し変換損失補正を行ってステップS4に移るようにしてもよい。この場合は、補正値は一組だけである。同様に図17に示した例でも、ステップS5の次にステップS11で測定データに対し変換損失補正を行ってもよい。また上記N−モード変換損失補正データ及びN+モード変換損失補正データは各中間周波数ごとに予め測定して補正値格納部61に格納しておき、用いる中間周波数ごとに対応する補正を行うことが望ましい。
【0040】
上述した複数の中間周波数を用いる場合においても、図4中の補正部60によるミキサ損失の補正を各測定データに対して行った後、イメージ除去処理をすることが好ましい。
また、図19に示すように、図1中の8GHz以上の超高域RFinに対する測定にのみ、この発明方法を適用してもよい。つまり図1に示す構成から複数個の外部帯域通過フィルタ202又は可変YIT同調フィルタ204を省略し、イメージ除去部70を設け、8GHz以上の測定にイメージ除去処理を行うようにする。従って、例えばケース300内に構成されている既存のスペクトラムアナライザに外部にミキサ40を設け、N+モード、N−モードの掃引制御、又は一括モード掃引制御と、イメージ除去処理を行うソフトウェア(プログラム)を内蔵させれば、簡単かつ安価に8GHz以上の被測定信号の測定を行うことができるようにすることができる。
【0041】
また、特に図に示さないが、例えば、図1に示す構成における4〜8GHzの高域Fhiの測定にN−モード、N+モードとイメージ除去処理を適用する構成としても良い。この場合には、図1に示す高価なYIG同調フィルタ16が不要となる利点が得られる。
あるいは、図1に示す構成における4〜8GHzの高域Fhiと、8GHz以上の超高域RFinの測定に、N−モード、N+モードとイメージ除去処理を適用する構成としても良い。
また、図10に示すIF部50の構成において、IFフィルタ52の分解能帯域幅は、通常、数MHzの帯域幅であるからして、例えば、第1中間周波数Fi1を0.4GHzとし、第2中間周波数Fi2を0.4GHz−0.01GHz=0.39GHzとすることで、スイッチSW5を省略し図2に示したように1個の0.4GHzを通過帯域とするフィルタ55で、第1中間周波数Fi1と第2中間周波数Fi2とを通過させることが容易である。つまり、図10中の帯域通過フィルタ55a,44b及び切替スイッチSW5の構成を、1個の帯域通過フィルタ55に置き換えることができ、これによれば、回路部品を削減できる。
【0042】
上述においてはN−モードではF1+Fi 〜F2+Fi を周波数掃引して第1測定データD11,D12,…,D1Wを求め、N+モードではF1−Fi 〜F2−Fi を周波数掃引して第2測定データD21,D22,…,D2Wを求めた。しかしF1+Fi 〜F2+Fi またF1−Fi 〜F2−Fi をそれぞれ選択的に掃引しなくてもよい。つまりこれら帯域F1+Fi 〜F2+Fi ,F1−Fi 〜F2−Fi をそれぞれ、複数の帯域に分割して、これら分割帯域を順次交互に又は適当な順で交互に周波数掃引してもよい。極端な場合は、各測定周波数点間隔に分割し、これら周波数の掃引信号を交互にミキサ40に作用させてもよい。つまり例えば図20に示すようにミキサ40で局部信号(掃引信号)として作用する信号の周波数をF1+Fi として測定データD11を求め、次に前記周波数をF1−Fi として測定データD21を求め、次にF1+Fi +Δf(Δfは隣接測定周波数の間隔)として測定データD12を求め、次にF1−Fi +Δfとして測定データD22を求め、以下同様にして、第1測定データD1jと第2測定データD2jを交互に求めてもよい。従って、この発明においてN−モードつまりF1にFi を加算した周波数を目的の中間周波数を生成するように作用する掃引信号(局部信号)の周波数を掃引して第1測定データを求めることは、測定周波数点の第1測定データを連続的に得る場合に限らず、要は設定周波数範囲内の各測定周波数点の全ての第1測定データを求めればよい。N+モードで第2測定データを求めることも同様である。
【0043】
図21に示すようにミキサ40aと40b、掃引発振器20aと20bを設け、掃引発振器20aからの掃引信号をミキサ40aへ供給し、掃引発振器20bからの掃引信号をミキサ40bへ供給し、掃引発振器20aからの掃引信号の周波数がミキサ40aでN−モードで目的の中間周波数を得る局部信号周波数として作用し、掃引発振器20bからの掃引信号の周波数がミキサ40bでN+モードで目的の中間周波数を得る局部信号周波数として作用するようにして、第1測定データと第2測定データとを同時に得るようにしてもよい。掃引発振器20a,20b各出力信号を周波数逓倍器を介してミキサ40a,40bへ供給してもよい。ミキサ40a,40bとしてはミキサ40と同様に、高調波ミキサであってもよい。
【0044】
この発明の方法はスペクトラムアナライザのみならず、例えばスプリアス測定装置など、一般に、被測定信号を周波数掃引信号により中間周波数の信号に変換して測定データを求める測定装置に適用できる。例えば図22に示すように、入力端子T1より被測定信号をミキサ40へ供給し、ミキサ40で掃引発振器20からの掃引信号により被測定信号を中間周波数の信号に変換し、その中間周波数信号を帯域通過フィルタ55で取出して検波器53で検波して測定データを得、更に必要に応じてその測定データを処理して目的とする測定出力を求める測定装置にこの発明は適用できる。
【0045】
装置制御部110及び掃引制御部100の制御により、被測定信号に対し、複数の中間周波数のそれぞれに対し、N−モード掃引とN+モード掃引してそれぞれ測定データを求め、両測定データに対し、あるいは一括モード掃引して測定データを求め、その測定データを第1、第2測定データにデータ分離部80で分離し、必要に応じて補正部60でミキサ損失補正を行った後、イメージ除去部70でイメージ除去処理を行い、そのイメージ除去処理されたデータ又はこれを更にその測定装置に応じて処理をして表示装置90に表示する。ミキサ40として高調波ミキサを使用してもよく、あるいは掃引発振器20の出力掃引信号を逓倍器41で周波数逓倍してミキサ40へ供給するようにしてもよい。また破線で示すように帯域通過フィルタ55又は検波器53の出力をAD変換器91でデジタルデータに変換し、このデジタルデータを可撓性磁気ディスク、磁気テーブ、半導体メモリなどの記憶部92に記憶し、その後記憶部92からの記憶データを読み出し、これに対して必要に応じて補正部60の補正を行った後、イメージ除去処理を行って表示装置に表示するようにしてもよい。つまりミキサ40、掃引発振器20、帯域通過フイルタ55、AD変換器91、記憶部92、これらに対する制御部を備えた簡単な装置を、所要の被測定信号源の所へもってゆき、被測定信号に関するデータを取った後、これを持ち帰って、イメージ除去処理を行って所要の測定データを求めることもできる。なお測定データの表示はCRT表示装置や液晶表示装置による表示のみならず、記録紙に記録して表示してもよい。
【0046】
また図7中の低域通過フィルタ42の出力信号又は図10中のミキサ56の出力信号をデジタルデータに変換し、このデジタルデータを、DSP(Degital Signal Processor)により処理して以後の各種機能を行わせることもできる。
上述したこの発明方法、つまりN−モード掃引、N+モード掃引の各制御、一括モード掃引、イメージ除去処理、データ分離、ミキサ損失補正などはコンピュータによりプログラムを実行させて行うこともできる。この場合は、この周波数変換掃引測定プログラムをCD−ROM、可撓性磁気ディスクから、又は通信回線を介してコンピュータ内にダウンロードして実行することになる。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、複数の中間周波数についてN−モード掃引とN+モード掃引とにより得られた測定データに対して又は一括モード掃引で得られた測定データをデータ分離したデータに対してイメージ除去処理を行うことによりイメージ信号にもとずくデータを抑圧することができ、かつ設定測定周波数範囲外の信号によるイメージデータも抑圧できるため、イメージ信号が生じないようにするプリセレクタを設ける必要がなく、それだけ安価、かつ簡単な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は従来の、スペクトラムアナライザの原理構成を示す図である。
図2は図1中のIF部50の内部原理構成を示す図である。
図3は従来の、全測定周波数範囲を3つの測定周波数帯に分割して測定する周波数区分を示す図である。
図4は従来のスペクトラムアナライザの更に他の例の原理構成を示す図である。
図5は図4に示したスペクトラムアナライザのイメージ抑圧を説明するための図である。
図6は図4に示したスペクトラムアナライザの問題点を説明するための図である。
図7はこの発明の第1実施形態をスペクトラムアナライザに適用した機能構成例を示す図である。
図8はこの発明の第1実施形態の処理例を示す流れ図である。
図9は図7中のイメージ除去部70の具体例を示す図である。
図10は第1実施形態が適用された場合の図7中のIF部50の具体的原理構成例を示す図である。
図11は第1実施形態におけるイメージ除去を説明するための図である。
図12は第1実施形態の処理の他の例を示す流れ図である。
図13は図12中のステップS4におけるイメージ消去処理を説明するための図である。
図14は第1実施形態の処理の更に他の例を示す流れ図である。
図15はこの発明の第2実施形態の処理手順の例を示す流れ図である。
図16は図15に示した処理によるイメージ除去を説明するための図である。
図17はこの発明の第2実施形態の処理手順の他の例を示す流れ図である。
図18は図7中の補正部60の具体例を示す図である。
図19はこの発明を従来のスペクトラムアナライザの一部に適用した場合の構成例を示す図である。
図20はN−モード掃引及びN+モード掃引を分割交互に行う例を示す図である。
図21はN−モード掃引とN+モード掃引を同時に行うミキサ構成例を示す図である。
図22はこの発明の方法が適用された、周波数掃引信号により中間周波に変換する測定装置の構成例を示す図である。
Claims (11)
- ミキサにおいて被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数Fiの中間周波信号に変換して測定を行う方法において、
設定周波数範囲の周波数に上記Fiを加算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第1測定過程とし、
上記設定周波数範囲の周波数から上記Fiを減算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第2測定過程とし、
上記中間周波数FiをM個とし、Mは2以上の整数、
各中間周波数Fiについて上記第1測定過程を行い、
各中間周波数Fiについて上記第2測定過程を行い、
上記M回の第1測定過程で得られたM個の測定データと、
上記M回の第2測定過程で得られたM個の測定データとについて同一測定周波数点ごとに全て同一値のデータ及び最小値のデータを求めてイメージ除去処理を行う、
ことを特徴とする周波数変換掃引測定方法。 - ミキサにおいて被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数Fiの中間周波信号に変換して測定を行う方法において、
設定周波数範囲の周波数に上記Fiを加算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第1測定過程とし、
上記設定周波数範囲の周波数から上記Fiを減算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第2測定過程とし、
上記中間周波数FiをM個とし、Mは2以上の整数、
各中間周波数Fiについて上記第1測定過程を行い、
各中間周波数Fiについて上記第2測定過程を行い、
上記第1測定過程及び上記第2測定過程の何れかを行うごとに、その得られた測定データと直前にイメージ消去されたデータとを測定周波数点ごとに同一値のデータ及び小さい方のデータを求めるイメージ除去処理を行う、
ことを特徴とする周波数変換掃引測定方法。 - 各中間周波数Fiについて上記第1測定過程及び上記第2測定過程の一方を行った後、他方を行うことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載の周波数変換掃引測定方法。
- ミキサにおいて被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数Fiの中間周波信号に変換して測定を行う方法において、
設定周波数範囲の周波数に上記Fiを加算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第1測定過程とし、
上記設定周波数範囲の周波数から上記Fiを減算した周波数の掃引信号により測定データを求める過程を第2測定過程とし、
上記中間周波数FiをM個とし、Mは2以上の整数、
各中間周波数Fiについて上記第1測定過程と第2測定過程とを行い、これら両過程で得られた両測定データについて測定周波数点ごとに同一値のデータ及び小さい方のデータを求めてイメージ除去処理を行い、
M回目の中間周波数Fiについてはそのイメージ除去処理の際に、その時得られた両測定データと、それまでに得られた全てのイメージ除去処理されたデータとについて測定周波数点ごとに全て同一値のデータ及び最小のデータを求めることを特徴とする周波数変換掃引測定方法。 - ミキサにおいて被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数Fiの中間周波信号に変換して測定を行う方法において、
上記中間周波数FiをM個とし、Mは2以上の整数、
各中間周波数Fiについて設定周波数範囲の下限周波数からFiを減算した周波数と、設定周波数範囲の上限周波数にFiを加算した周波数との間を掃引信号で掃引して測定データを求め、
その測定データをFiだけ低い方に周波数をシフトさせた第1測定データと、高い方に周波数をシフトさせた第2測定データとに分離し、
これら第1測定データ、第2測定データ、及び前回のイメージ除去処理データ中から各測定周波数点ごとに、全て同一値のデータと最小値のデータを求めるイメージ除去処理を行う、
ことを特徴とする周波数変換掃引測定方法。 - ミキサにおいて被測定信号を周波数掃引信号で中間周波数Fiの中間周波信号に変換して測定を行う方法において、
上記中間周波数FiをM個とし、Mは2以上の整数、
各中間周波数Fiについて設定周波数範囲の下限周波数からFiを減算した周波数と、設定周波数範囲の上限周波数にFiを加算した周波数との間を掃引信号で掃引して測定データを求め、
全ての中間周波数Fiについて測定データを求めた後、その各測定データを、その取得時の中間周波数Fiだけ低い方に周波数をシフトさせた第1測定データと、高い方に周波数をシフトさせた第2測定データとに分離し、
これらM個の第1測定データとM個の第2測定データ中から、各測定周波数点ごとに、全て同一値のデータと最小値のデータを求めるイメージ除去処理を行う、
ことを特徴とする周波数変換掃引測定方法。 - 予め記憶されている変換損失補正データを用いて、測定データを補正し、その補正された測定データについて上記イメージ除去処理を行うことを特徴とする請求の範囲第1項、第2項、第4項〜第6項の何れかに記載の周波数変換掃引測定方法。
- 上記イメージ除去処理ごとに、その順次得られる処理結果又は処理の終了後にイメージ除去データを表示することを特徴とする請求の範囲第2項、第4項、第6項の何れかに記載の周波数変換掃引測定方法。
- 上記ミキサはスペクトラムアナライザのミキサであり、上記設定周波数範囲はスペクトラムアナライザの設定周波数範囲であり、上記イメージ除去されたデータを測定スペクトラムとして得ることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項、第4項〜第6項の何れかに記載の周波数変換掃引測定方法。
- 上記設定周波数範囲内を複数に分割して、各分割区間に対して上記第1測定データの取得と、上記第2測定データの取得を行うことを特徴とする請求の範囲第1項、第2項、第4項の何れかに記載の周波数変換掃引測定方法。
- 請求の範囲第1項、第2項、第4項、第5項、第6項の何れかに記載の周波数変換掃引測定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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