JP3797476B2 - 厚さ/成分計測方法及び装置 - Google Patents

厚さ/成分計測方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚さ/成分計測方法及び装置に関し、詳しくは反射体(例えば半導体基板,液晶基板等)上に形成された膜(例えばレジスト)の膜厚計測及び成分(例えば水分)計測を同時に行って高速に計測ができる厚さ/成分計測方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、反射体(例えば半導体基板)上に形成されたレジストの膜厚計測を行う手法について、図7を参照して説明する。図7は、従来の反射体(例えば半導体基板)上に形成された薄膜の膜厚計測を行う計測装置の構成およびその原理を概略的に示す説明図である。
【0003】
同図において、計測装置100は、計測用の例えば白色、青色及び赤色の3つのレーザ光が入力される入光モジュール110と、この入光モジュール110から出光した光線を薄膜基板150に照射し、その照射した光線が薄膜基板150上の薄膜(例えばレジスト)160を透過し、基板(反射体)161で反射され、再び薄膜160で反射した反射光及び薄膜を透過して反射体で反射した反射光を分光受光モジュール140に伝達する2分枝ファイバ120と、2分枝ファイバ120からの光線を受光する分光受光モジュール140とから、主に構成されている。
【0004】
入光モジュール110は、青色、白色及び赤色のレーザ光を発生する発光LEDである青色LEDλ、白色LEDλ及び赤色LEDλを有し、フィルタ111、112を介して合成光にして出力する。
【0005】
2分枝モジュール120は、入光モジュール110からの光線を受光するレンズ121及び、このレンズ121を介した光線を薄膜基板150に導光する第1のファイバ122と、薄膜基板150からの光線を分光受光モジュール140側に導光するレンズ124を備えた第2のファイバ123と、この第1及び第2のファイバ122に接続され、薄膜基板150上に焦点させるレンズ130を備えた入出光先端部131とからなる。
【0006】
分光受光モジュール140は、入光された光を波長毎のスペクトルに分光するリニアバリアブルフィルタ(LVF)である分光光学素子141と、分光された光をその波長毎に検出するラインCCD142とを有する。
【0007】
上述したように、薄膜基板150に形成された160の膜厚(実施例において、10μm〜1nm)計測を行うために、白色、青色及び赤色の3種類のレーザ光が使用される。これらの3つのレーザ光は、フィルタ111、112を用いて、波長が400〜800nmの合成光とされ、この合成光は、レンズ121を用いて2分枝ファイバ120の一方の第1のファイバ122へ導入される。この導入された合成光は、2分枝ファイバ120の先端に取り付けられたレンズ130を通して薄膜基板150に照射される。そして、薄膜基板150のうち薄膜160のみを透過、反射した反射光は、再度レンズ130を通過して2分枝ファイバ120の他方の第2のファイバ123へ導入され、分光受光モジュール140の分光光学素子141へ導かれてスペクトル分光される。スペクトル分光された光は、ラインCCD142へ導かれ、薄膜からの反射光に含まれていた光の波長が検出され、A/D変換され、デジタルデータとして出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の計測装置では、反射体上に形成された膜の計測を行なう場合、膜厚のみにしか使用できないという問題がある。
【0009】
又、従来の計測装置は反射体上に形成された膜厚の管理をする場合に、多数ある反射体の中から任意の枚数の反射体のみをサンプリングして計測するものである。従って、例えばレジストがリフトオフのために利用され、或いはレジストが反射体(半導体ウエハ)の構造膜として積極的に利用される場合において、レジスト内の成分(水分)計測を行いたい場合、又は反射体の全数の厚さ及び水分を高速に計測したい場合に、そのような要求には応えられないという問題もある。
【0010】
更に、従来の膜厚計測は可視光を用いていたので、半導体ウエハ上のレジストの膜厚を計測するような場合は、計測の際にレジストが露光されてダメージを受けてしまうという問題点もある。
【0011】
また、近年、反射体(半導体ウエハ)の大面積化に伴い、例えば、300mm大口径ウエハー上の任意の位置におけるレジストの膜厚を高速で管理したい、という需要もあり、これに対応できないという問題もある。
【0012】
従って、本発明は反射体上に形成された薄膜の膜厚計測だけでなく、成分(例えば水分)の計測も同時に行うとともに、薄膜にダメージを与えることなく計測できるようにすること、及び、反射体上に形成された薄膜の膜厚及び成分を同時に計測するとともに、全数をインラインで高速に行うことができる厚さ/成分計測装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明は、次に示す構成としたことを特徴とする。
【0014】
(1) 白色光を反射体上に形成された薄膜に照射し、
前記反射体と薄膜からの反射光を分光し、
該分光した光のうちの近赤外分光スペクトルを検出し、
該近赤外分光スペクトルをフーリエ変換して薄膜の膜厚を計測すると共に、
前記近赤外スペクトルから干渉成分を除去したスペクトルを作成し、
作成されたスペクトルに対して逆フーリエ変換を行い回帰モデルを用いて薄膜の成分値を計測することを特徴とする厚さ/成分計測方法。
【0015】
(2) 白色光を反射体上に形成された薄膜に照射する近赤外光照射手段と、
前記反射体と薄膜からの反射光を分光する分光手段と、
フォトダイオードアレイよりなり前記分光された近赤外分光スペクトルを検出するスペクトル検出手段と、
このスペクトル検出手段により検出された近赤外分光スペクトルをフーリエ変換して薄膜の膜厚を計測すると共に、前記近赤外スペクトルから干渉成分を除去したスペクトルを作成し、作成されたスペクトルに対して逆フーリエ変換を行い回帰モデルを用いて薄膜の成分値を計測する厚さ/成分計測手段と
を備えることを特徴とする厚さ/成分計測装置。
【0016】
(3) 前記スペクトル検出手段は、InGaAsアレイ検出器で形成されていることを特徴とする(2)に記載の厚さ/成分計測装置。
(4) 前記反射体を計測位置に搬送する搬送手段を有することを特徴とする(2)に記載の厚さ/成分計測装置。
(5) 前記搬送手段は、XYステージであることを特徴とする(4)に記載の厚さ/成分計測装置。
【0032】
このように構成することにより、反射体上の薄膜の膜厚だけでなく、成分の計測も可能とし、同時に、近赤外光を使用することにより薄膜にダメージ(計測時の露光)を与えることなく計測を行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の厚さ/成分計測方法及び装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
本発明に係る厚さ/成分計測方法および装置の第1の実施形態は、図1に示すように、光源からの白色光(以下単に光と言う)を反射体2上に形成された薄膜6に照射する光照射部1と、反射体2および薄膜6からの反射光を回折格子で分光する分光部3と、この分光した光のうち近赤外分光スペクトルを検出するアレイ検出器からなるスペクトル検出部4と、スペクトル検出部4で検出した近赤外分光スペクトルに基づいて、反射体2上に形成された薄膜(例えばレジスト)6の厚さを算出すると共に当該薄膜の成分値を計測する厚さ/成分計測手段である厚さ/水分(成分)計測部5とから構成されている。
【0035】
厚さ/成分計測部5による(レジスト)膜厚の算出は、スペクトル検出部で検出された近赤外分光スペクトルのフーリェ変換を行い、この得られたフーリェ変換スペクトルからレジスト膜厚を算出する。
【0036】
又、厚さ/成分計測部5による成分値の計測は、回帰モデルを用いて成分値を推定する。この回帰モデルはフーリェ変換回帰である。ここで回帰モデルは、計測スペクトルと成分値との対応関係を数値化したものであり、近赤外分光スペクトルから成分値を推定するためのベクトル(回帰ベクトル)を、計測したベクトルに乗じることにより成分の推定値が算出できる。
【0037】
このような構成からなる厚さ/成分計測装置においては、例えば半導体ウエハ上に形成された薄膜(レジスト)に光を照射し、その反射光を回折格子を用いて分光し、分光した光のうち近赤外分光スペクトルを検出するアレイ検出器からなるスペクトル検出部4で近赤外分光スペクトルを得て、同時に厚さと成分値を得ることができるため、半導体ウエハを製造中において、製造されているすべての半導体ウエハに対して、その上に形成されたレジストの状態を計測することが可能になる。
【0038】
次に、本発明の実施形態の詳細について、図2を参照して説明する。
【0039】
厚さ/成分(水分)計測装置10は、図2に示すように、計測用の光を発光する光源ランプ11及びこの光源ランプ11から出射される光を集光するレンズL1からなる結像系12と、この結像系12からの光及び反射体(図ではSiウエハ)14からの反射光を導光して出光する2分枝バンドルファイバ13と、この2分枝バンドルファイバ13を介して導光された反射光をスペクトル分光する分光器系15と、近赤外分光スペクトルを用いてレジスト25の膜厚計測及び成分計測を行う計測手段である厚さ/水分計測部30とからなる。
【0040】
2分枝バンドルファイバ14は、結像系12からの光線を入光するレンズ16と、このレンズを介して入光された光線を反射体14方向に導光する第1の光ファイバ17と、反射体14に照射された光線の反射光を分光器系15に入光するレンズ18を備えた第2の光ファイバ19と、この第1及び第2の光ファイバ17、19に接続され反射体14上に焦点させるレンズ21を備えた入出光先端部20とからなる。
【0041】
分光器系15は、2分枝バンドルファイバ13を介して送られてくる反射光を通すスリット22と、スリット22を通過した光を平行光線にするレンズL2と、平行光線とされた反射光を分光する回折格子23と、回折格子23により分光された光をアレイ検出器24上に集光する結像レンズL3と、PDAであるInGaAsアレイ検出器24とから構成される。
【0042】
光源ランプ11としては、例えば、光(白色)を出射するタングステンハロゲンランプが使用される。図2に示した一例では、光源ランプは2.6mm×0.9mmの大きさである。また、光源ランプ11からの光を集光するレンズL1として、例えば焦点距離が25mmであるものが使用される。また、レンズL2としては、例えば直径25mmのものが使用される。
【0043】
また、図2に示した実施形態において、光源ランプ11からレンズL1までの距離、スリット22からレンズL2までの距離は、それぞれ40mm、50mmと設定されており、また、回折格子23の格子数は略300本/mmと設定されているが、これらの設定値は一例であり、本発明の範囲をこれに限定するものではないことは言うまでもない。
【0044】
上記構成において、光源ランプ11からの光は、光源に対して1:1で対応して設けられる結像系12であるレンズL1によって集光され、そのフィラメント像が2極バンドルファイバ13上のレンズ16を介して入光される。2極バンドルファイバ13へ入射された光は入出光先端部20のレンズ21を介して反射体である半導体基板(Siウエハー)14へ照射される。Siウエハー14に照射された光線は、Siウエハー基板14の基板26上のレジスト25部分を透過し、基板26で反射され、その反射光は再びレンズ21を介して第2の光ファイバ19により導光され、レンズ18を介して分光器系15のスリット22に送られる。
【0045】
分光器系15において、反射光はスリット22を通過して、回折格子23で分光される。そして、分光された光は、結像レンズL3によってアレイ検出器24上に集光され、近赤外分光スペクトルを形成する。
【0046】
厚さ/成分計測部30は、分光器系15で作成された近赤外分光スペクトルを用いて、膜厚の14の厚さ及び成分を計測する。即ち、アレイ検出器24により検出される近赤外分光スペクトルを用いてフーリェ変換することにより、レジスト(薄膜)25の膜厚が算出される。また、アレイ検出器24上に形成された近赤外分光スペクトルのピッチを計測することにより、レジスト25の膜厚を算出することができる。
【0047】
一方、厚さ/成分計測部30による成分計測において、アレイ検出器24により検出された近赤外分光スペクトルには干渉信号が含まれているので、例えば、近赤外分光スペクトルのフーリェ変換、所定のアルゴリズムによる干渉成分の除去、及び逆フーリェ変換を行うことにより、成分(水分)が計測される。
【0048】
次に、本発明の厚さ/成分計測装置にカセットローダーを付加して反射体(Siウエハ)を搬送する第2の実施形態について、図3を参照して説明する。
【0049】
図3に示すように、厚さ/成分計測装置10は、光源11と、光源11から出射された光を反射体(Siウエハ)14の薄膜(レジスト)に照射し、このレジストから反射された光をスリット22に導く2分枝バンドルファイバ13と、スリット22を通過した光を分光する回折格子23と、回折格子23により分光された近赤外分光スペクトルを検出する検出手段であるInGaAsアレイ検出器24と、アレイ検出器24により検出された近赤外分光スペクトルを用いて薄膜の膜厚計測及び成分(水分)計測を行う計測手段である厚さ/成分計測部30とからなる。
【0050】
厚さ/成分計測部30は、近赤外分光スペクトルをフーリエ変換して薄膜(レジスト)の膜厚を計測し、近赤外分光スペクトルをフーリェ変換した後に当該近赤外分光スペクトルに含まれている干渉成分を除去し、更に逆フーリェ変換を行うことによりレジストの成分計測を行う。又、レジストの膜厚は、アレイ検出器24を構成するInGaAsのピッチに基づいてレジストの膜厚を計測するようにしてもよい。
【0051】
このように、厚さ/成分計測装置10は所定の位置に固定され、2極バンドル光フイバ13の下方位置に反射体(Siウエハ)14が、連続的に、1枚づつ搬送される。従って、1枚毎の厚み/成分をインラインで高速に計測し、管理することが可能となる。
【0052】
次に、本発明の厚さ/成分計測装置に回転ロール60aを付加して反射体(Siウエハ)を搬送する第3の実施形態について、図4を参照して説明する。
【0053】
図4に示すように、この実施例においても厚さ/成分計測装置10は、光を発生する光源11と、光源11から出射された光を反射体(Siウエハ)14に形成された薄膜(レジスト)に照射し、このレジストから反射した光をスリット22に導く2分枝バンドル光ファイバ13と、スリット22を通過した光を分光する回折格子23と、回折格子23により分光された近赤外分光スペクトルを検出する検出手段であるInGaAsアレイ検出器24と、アレイ検出器24により検出された近赤外分光スペクトルを用いて薄膜の膜厚計測及び成分計測を行う計測手段である厚さ/成分計測部30とからなる。
【0054】
厚さ/成分計測部30は、近赤外分光スペクトルをフーリエ変換してレジストの膜厚を計測し、近赤外分光スペクトルをフーリェ変換した後に当該近赤外分光スペクトルに含まれている干渉成分を除去し、更に逆フーリェ変換を行うことによりレジストの成分計測を行う。又、レジストの膜厚は、InGaAsアレイ検出器24のピッチに基づいて計測するようにしてもよい。
【0055】
このように、計測装置10は所定の位置に固定され、2極バンドル光フイバ13の下方位置に反射体(Siウエハ)14が、連続的に、1枚づつ搬送される。従って、1枚毎の厚み・成分をインラインで高速に計測し、管理することが可能となる。
【0056】
次に、本発明の厚さ/成分計測装置にX−Yステージ72を付加して大口径反射体(Siウエハ)70を搬送する第4の実施形態について、図5を参照して説明する。
【0057】
図5に示すように、この実施例においても厚さ/成分計測装置10は、光源11と、光源11から発生された光を反射体(Siウエハ)14に形成された薄膜(レジスト)に照射し、このレジストから反射された光をスリット22に導く2分枝バンドル光ファイバ13と、スリット22を通過した光を分光する回折格子23と、回折格子23により分光されたスペクトルを検出する検出手段であるInGaAsアレイ検出器24と、アレイ検出器24により検出された近赤外分光スペクトルを用いてレジストの膜厚計測及び成分(水分)計測を行う計測手段である厚さ/成分計測部30とからなる。
【0058】
厚さ/成分計測部30は、近赤外分光スペクトルをフーリエ変換してレジストの膜厚を計測し、近赤外分光スペクトルをフーリェ変換した後に当該近赤外分光スペクトルに含まれている干渉成分を除去し、更に逆フーリェ変換を行うことによりレジストの成分計測を行う。又、レジストの膜厚は、InGaAsアレイ検出器24のピッチに基づいて計測するようにしてもよい。
【0059】
このように、厚さ/成分計測装置10は所定の位置に固定され、2極バンドル光ファイバ13の下方位置に反射体14が、連続的に、1枚づつ搬送される。従って、1枚毎の厚み/成分をインラインで高速に計測し、管理することが可能となる。
【0060】
このように、厚さ/成分計測装置10は、反射体(Siウエハ)70をX方向及びY方向に移動させることが可能なX−Yステージ72に組み込まれ、X−Yステージ72を高速にXY方向に移動させることにより、大口径反射体(Siウエハ)70の任意の位置の厚み・成分同時計測が行われる。従って、大面積反射体(Siウエハ)70上の厚み/成分計測を、高速に行うことが出来るのである。
【0061】
図6に、実際に反射体(半導体ウエハ)上に形成された薄膜(レジスト)の管理に要求されるノイズの低減とアレイ検出器24(図2参照)の吸光度との関係を示す。同図において、縦軸は計測されるSNの大きさ(dB)を示し、横軸は薄膜(レジスト)の吸光度(abs)を示している。実際の半導体ウエハの取扱いにおいて、例えば、1枚あたりのスキャン時間を20ミリ秒から2秒へ長くすると、光学系のノイズは約20dB増加する。一方、半導体ウエハの取扱いにおいて求められる薄膜(レジスト)の湿度管理の要求精度を2%とすると、ノイズは約20dB減少する。従って、スキャン時間を2秒とした場合でも、湿度の要求精度を2%とすれば、反射体の管理が可能となると考えられる。従って、スキャン時間を延ばすことにより、薄膜(レジスト)へ与えるダメージを少なくすることができる。
【0062】
このように、本実施形態によれば、反射体上に形成された薄膜の膜厚計測だけでなく、成分(水分)の計測を同時に、反射体にダメージを与えることなく行うことができる。また、膜厚及び成分の同時計測を、1枚毎に、インラインで比較的高速に行うことが可能となる。更に、例えば300mmの大口径反射体上の任意の位置におけるレジストの膜厚及び成分の同時計測を高速に行うことができる。
【0063】
尚、上記実施形態では、反射体上のレジストの膜厚及び成分(水分)計測を行う計測装置について説明したが、大きな反射率を得られるように光学系を構成することにより、半導体ウエハ上のレジストのみならず、様々な厚み・成分同時計測が可能となる。また、上述した実施形態では、厚み及び水分の同時計測を行うように構成したが、水分計測以外にも、0.9〜2.5μmに吸収帯を有する成分を同時に計測することが可能であり、厚みとともに複数の成分の同時計測が可能である。
【0064】
又、分光器としてLVFを採用した場合、計測装置の小型化が可能となるが、LVFの特性は多層薄膜作成技術に依存するため、分光効率の低下が生じ、多くの素子数を有する検出器を採用した場合に必ずしも検出範囲を大きく増加させることはできなかった。本実施形態では回折格子23を採用していることから、LVFと比較して全体的な装置の小型化の点についてはデメリットとなる。しかしながら、計測の対象物の最大レンジは検出器素子数に直接影響されること、即ち、分光効率の無駄がないため、上述したように装置を構成すれば、近赤外領域では、素子数が非常に多いアレイ検出器(例えばInGaAsアレイ検出器等:最大約640万素子程度)を採用することにより、計測可能な膜厚スパンの最大レンジを上げることが可能となる。
【0065】
また、図では省略するが、例えば図2に示す入出光先端部20と反射体(半導体ウエハ)14の間に近赤外光のみを通過させるフィルターを設ければ薄膜(レジスト)が白色光にさらされることによるダメージを減少させることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反射体上に形成されたの膜厚計測だけでなく、成分の計測を同時に、反射体にダメージを与えることなく計測することができるという効果がある。
【0067】
又、膜厚及び成分の同時計測を、1枚毎に、インラインで高速に行うことが可能となる。更に、大口径反射体上の任意の位置における薄膜の膜厚及び成分の同時計測を高速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の厚さ/成分計測装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す厚さ/成分計測装置の実施形態の詳細を示す説明図である。
【図3】本発明の厚さ/成分計測装置の第2の実施形態に係り、反射体搬送装置を付加した説明図である。
【図4】本発明の厚さ/成分計測装置の第3の実施形態に係り、反射体搬送装置を付加した具体例を示す説明図である。
【図5】本発明の厚さ/成分計測装置の第4の実施形態に係り、反射体搬送装置を付加した具体例を示す説明図である。
【図6】実際に、反射体上に形成された膜厚計測に要求されるノイズの低減とアレイ検出器22の吸光度との関係を示す説明図である。
【図7】従来のレジスト膜厚計測装置の構成およびその原理を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 光照射部
2 被計測部
3 分光部
4 近赤外スペクトル検出部
5 厚さ/成分計測部
6 レジスト
10 厚さ/成分計測装置
11 光源ランプ
12 結像系
13 2分枝バンドルファイバ
14 薄膜基板
15 分光器系
16 レンズ
17 第1の光ファイバ
18 レンズ
19 第2の光ファイバ
20 入出光先端部
21 レンズ
22 スリット
23 回折格子
24 近赤外アレイ検出器
25 レジスト
26 基板
30 厚さ/成分計測部
L1〜L3 レンズ

Claims (5)

  1. 白色光を反射体上に形成された薄膜に照射し、
    前記反射体と薄膜からの反射光を分光し、
    該分光した光のうちの近赤外分光スペクトルを検出し、
    該近赤外分光スペクトルをフーリエ変換して薄膜の膜厚を計測すると共に、
    前記近赤外スペクトルから干渉成分を除去したスペクトルを作成し、
    作成されたスペクトルに対して逆フーリエ変換を行い回帰モデルを用いて薄膜の成分値を計測することを特徴とする厚さ/成分計測方法。
  2. 白色光を反射体上に形成された薄膜に照射する近赤外光照射手段と、
    前記反射体と薄膜からの反射光を分光する分光手段と、
    フォトダイオードアレイよりなり前記分光された近赤外分光スペクトルを検出するスペクトル検出手段と、
    このスペクトル検出手段により検出された近赤外分光スペクトルをフーリエ変換して薄膜の膜厚を計測すると共に、前記近赤外スペクトルから干渉成分を除去したスペクトルを作成し、作成されたスペクトルに対して逆フーリエ変換を行い回帰モデルを用いて薄膜の成分値を計測する厚さ/成分計測手段と
    を備えることを特徴とする厚さ/成分計測装置。
  3. 前記スペクトル検出手段は、InGaAsアレイ検出器で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の厚さ/成分計測装置。
  4. 前記反射体を計測位置に搬送する搬送手段を有することを特徴とする請求項2に記載の厚さ/成分計測装置。
  5. 前記搬送手段は、XYステージであることを特徴とする請求項4に記載の厚さ/成分計測装置。
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