JP3796747B2 - エッチング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理部材の表面の一部または全面を除去するエッチング方法に係り、特にエッチング液(エッチャント)を用いて被処理部材の一部を除去するのに好適なエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エッチングは、各分野において広く用いられており、特に半導体の製造分野においては、素子の形成や配線パターンの形成に必須の技術である。従来、シリコンウエハなどの半導体基板に素子や配線パターンを形成する場合、半導体基板の表面にフォトレジストを塗布してフォトリソグラフィー法によってパターニングし、これをマスクとしてエッチング液を用いたウエットエッチングや、プラズマを用いたドライエッチングを行なっている。また、例えば、ガラス容器やガラス計器に目盛や記号等を付ける場合においても、ガラスの表面に所定のパターンを有するマスクを形成し、このマスクによって非エッチング部を保護してエッチングするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来のエッチング方法においては、被処理部材の表面にマスクを形成して非エッチング部を保護するようにしている。このため、マスクを形成するために多くの工程と時間とを必要とするとともに、マスクを形成する材料も必要となり、コストの増大を招く。
【0004】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、マスクを形成することなく被処理部材の所望位置を容易にエッチングできるようにすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るエッチング装置は、主成分がケイ素からなる被処理部材の所望位置に対向配置可能な液体吐出口を有する本体部と、この本体部の前記液体吐出口に連通し、水を貯溜した貯液部と、前記本体部に設けられて前記水を前記液体吐出口から微粒化して吐出させる吐出機構と、前記本体部に隣接して配置され、前記被処理部材の表面部にフッ素系ガスを供給するガス供給部と、前記被処理部材を100℃以上に加熱し、前記被処理部材と前記水と前記フッ素系ガスとの反応生成物および前記水を蒸発させる加熱手段と、を有することを特徴としている。このように構成した本発明は、エッチングのためのマスクを形成する必要がなく、エッチングを容易、迅速に行なうことができ、プラズマを用いないため、エッチングに要するエネルギーを低減することができる。
【0011】
また、本発明に係るエッチング装置は、主成分がケイ素からなる被処理部材の表面部にフッ素系ガスを供給するガス供給部と、前記被処理部材を加熱する加熱手段と、前記被処理部材の所望位置に対向配置可能な液体吐出口を有する本体部と、この本体部の前記液体吐出口に連通し、水を貯溜した貯液部と、前記本体部に設けられて前記水を前記液体吐出口から吐出させる吐出機構とを有することを特徴としている。この発明によれば、フッ素ガスやHFガスなどのフッ素系ガスと水と、ケイ素を主成分とする被処理部材とが反応してSiF4、Si26などを生ずるため、マスクの形成をすることなく被処理部材をエッチングすることができ、工程の簡素化が図れる。
【0012】
本体部は、この本体部を前記被処理部材の面に沿って移動させる走査部に取り付け、所定の軌跡に沿って本体部を移動させつつエッチングすることにより、エッチングによる所定のパターンを容易に形成することができる。また、本体部に複数の液体吐出口を設けるとともに、各液体吐出口に対応して吐出機構を設け、これらの吐出機構を、与えられた命令に基づいて任意の吐出機構を駆動する制御部に接続することにより、制御部に処理情報(エッチング情報)を与えて自動的に所定の軌跡に沿ったエッチングを行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係るエッチング装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係るエッチング装置の、下方から見た斜視図である。図1において、エッチング装置10は、本体部である吐出ヘッド部12が走査部を構成しているいわゆるXYテーブル14に搭載してある。吐出ヘッド部12は、液体吐出手段となっていて、下面となる前面に多数の液体吐出口16が設けてあって、詳細を後述するように、吐出口16からHF水溶液などのエッチング液を本図に図示しない半導体基板や液晶ガラス基板などの、被処理部材の所望の位置に吐出して塗布することができるようになっている。
【0015】
XYテーブル14は、Xテーブル18とこのXテーブル18を搭載したYテーブル20とからなっている。Xテーブル18には、吐出ヘッド部12が固定してあるとともに、エッチング液を貯溜した貯液部が搭載してある。一方、Yテーブル20は、図示しないフレームに一端を回転自在に支持したボールネジ22が螺合している。このボールネジ22の他端は、フレームに取り付けたYサーボモータ24に接続してあって、Yサーボモータ24を駆動することにより、ボールネジ22を回転させることができるようになっている。また、Yテーブル20には、フレームに固定され、ボールネジ22と平行に配置されたガイドバー26が滑動自在に貫通させてある。従って、Yテーブル20は、Yサーボモータ24を介してボールネジ22を回転させることにより、ガイドバー26によって回転が阻止されてボールネジ22に沿ってY方向に移動する。
【0016】
Yテーブル20には、ボールネジ22と直交させてX方向に配置したボールネジ28が設けてある。このボールネジ28は、Xテーブル18に螺合させてあるとともに、一端がYテーブル20に取り付けた軸受30を介して回転自在に支持され、他端がYテーブル20に取り付けたXサーボモータ32に接続してある。また、Yテーブル20には、ブラケット34、36を介してガイドバー38がボールネジ28と平行に設けてある。そして、ガイドバー38は、Xテーブル18の一端部を滑動自在に貫通しており、Xテーブル18の回転を阻止してXテーブル18をX方向に案内する。従って、Xテーブル18は、Xサーボモータ32を駆動してボールネジ28を回転すると、ボールネジ28に沿ってX方向に移動する。そして、Yサーボモータ24、Xサーボモータ32および吐出ヘッド部12は、制御部である制御装置40に接続してあって、制御装置40によって駆動制御される。
【0017】
吐出ヘッド部12に設けた液体吐出口16は、複数(例えば24個)が直線状または千鳥状に配置されている。これらの液体吐出口16の大きさは、被処理部材のエッチングする部分の大きさによって変えることが可能で、実施形態の場合、微細なエッチング対象部に対応可能であるとともに、エッチング液を容易に蒸発させることができるように、直径が15〜30μm程度に形成してある。そして、吐出ヘッド部12は、インクジェットプリンタのプリンタヘッドとほぼ同様の構造に形成してあって、エッチング液の定量吐出機として作用し、HF水溶液などのエッチング液を一定量ずつ吐出できるようになっている。
【0018】
すなわち、吐出ヘッド部12は、図2にその断面の一部を示したように、各液体吐出口16に対応して液溜室42が設けてある。この液溜室42は、流路44を介して液体吐出口16に連通しているとともに、供給路46を介してエッチング液を貯溜した貯液部となる給液タンク48に連通している。また、流路44には、第2液溜室50が設けてあって、エッチング液の吐出後に外気が液溜室42に侵入するのを防止している。
【0019】
液溜室42の背面(または側面)には、ダイヤフラム52が設けてある。また、ダイヤフラム52の背面には、ダイヤフラム52を駆動する圧電素子54が設けてある。この圧電素子54は、ダイヤフラム52とともにエッチング液の吐出機構を形成している。そして、圧電素子54は、制御装置40によって制御される図示しない駆動回路部が接続してあって、駆動回路部を介して電圧が印加されると、ダイヤフラム52を図2の左右方向に振動させ、液溜室42内のエッチング液を、吐出口16から所定の大きさ(例えば2〜6μL)の液滴56として吐出する。
【0020】
このように構成した実施形態においては、例えば半導体基板に形成した絶縁層をエッチングして配線溝を形成する場合、例えば次のようにして行なうことができる。なお、この実施形態においては、下層配線層を有する半導体基板に上層配線層を形成する場合について説明するが、勿論、下層配線層などの形成にも同様にして適用することができる。
【0021】
まず、図3(1)に示したように、半導体基板60の上部に設けた下層配線62a、62b、……を覆って二酸化ケイ素(SiO2)からなる層間絶縁膜64を形成し、層間絶縁膜64の表面を、CMP(Chemical Mechanical Polishing)による研磨などによって平坦化する。なお、実施形態においては、後述するように、層間絶縁膜64をエッチングするためにマスクを用いない。従って、実施形態の場合、マスクに配線パターンを転写の際の焦点ボケを懸念する必要がないため、層間絶縁膜64を平坦化しなくともよいが、確実、精度のよいエッチングを行なうためには、層間絶縁膜64を平坦化した方が望ましい。
【0022】
次に、層間絶縁膜64を平坦化した被処理部材である半導体基板60をエッチング処理ステージ66の上に配置し、処理ステージ66に内蔵した加熱手段であるヒータ68によって所定の温度(例えば100〜120℃)に加熱して保持する。そして、処理ステージ66の上方に配設した前記エッチング装置10の吐出ヘッド部12を半導体基板60の上方の所定位置に移動させる。
【0023】
すなわち、制御装置40は、所定の処理プログラムが与えられ、エッチング開始の命令が与えられると、与えられた位置情報や駆動軌跡の情報に基づいて、Xサーボモータ32とYサーボモータ24とを駆動し、XYテーブル14を介して吐出ヘッド部12を半導体基板60の上方の所定位置(エッチング開始位置)に移動させる。さらに、制御装置40は、吐出ヘッド部12の圧電素子54を駆動し、液体吐出口16からエッチング液(実施形態の場合、フッ素系液体であるHF水溶液)70を、マスクを設けていない層間絶縁膜64に向けて微粒子にして吐出し、塗布するとともに、XYテーブル14を与えられた軌跡情報に基づいて移動させる(図3(2)参照)。
【0024】
層間絶縁膜64に塗布されたHF水溶液(エッチング液)70は、水に溶解したHFが、
【0025】
化1
2HF+H2O→HF2 -+H3+
のようにHF2 -イオンを形成している。そして、このイオンは、層間絶縁膜64の表面に到達すると、層間絶縁膜64を形成している二酸化ケイ素と、
【0026】
化2
12HF2 -+8SiO2→4Si26+6H2O+5O2
のように反応して六フッ化二ケイ素(Si26)を生じる。この六フッ化二ケイ素は、常温で気体であるため、半導体基板60から離脱する。このため、層間絶縁膜64は、HF水溶液70によってエッチングされ、所定の深さの配線溝72が所定位置に形成される。また、HFを溶解していた水は、化学式2の反応によって生じた水とともに、シリコン基板60が加熱されているために速やかに蒸発する。
【0027】
さらに、制御装置40は、所定のパターンの配線溝を形成したのち、吐出ヘッド部12をコンタクトホールの形成位置に移動し、図3(3)に示したように、配線溝72内の所定位置にHF水溶液70を吐出して層間絶縁膜64をエッチングし、コンタクトホール74を形成する。そして、これらの配線溝72とコンタクトホール74とには、スパッタリングやメッキなどによって銅などの金属が充填され、上層配線層が形成される。
【0028】
このように、実施に形態においては、液体吐出手段である吐出ヘッド部12をXYテーブル14に搭載し、制御装置40が与えられた情報に基づいて、XYテーブル14を介して吐出ヘッド部12を所望の軌跡に沿って移動するようにしてあるため、マスクを設けずに層間絶縁膜64をエッチングして配線溝72を形成することができ、工程を大幅に簡略化することができるとともに、エッチングに要する時間を短縮することができる。しかも、HFを溶解している水や反応によって生じた水は、半導体基板60を加熱しているために速やかに蒸発し、実質的にドライなエッチングを行なうことができる。そして、実施形態においては、被処理部材を加熱するようにしているため、100℃以上に容易に加熱することができ、エッチング速度の向上が図れるとともに、エッチング液が速やかに蒸発するため、液を用いたエッチングであるにもかかわらず、高い異方性を実現することが可能で、高精度のパターンを形成することができる。また、吐出ヘッド部12は、ダイヤフラム52によってエッチング液70を一定量ずつの液滴56として吐出するようになっているため、層間絶縁膜64の厚さに応じたエッチング液70の吐出を容易に行なうことができ、一定の深さの配線溝72を容易に形成することができるとともに、コンタクトホール74を確実に精度よく形成することができる。
【0029】
なお、前記実施の形態においては、二酸化ケイ素からなる層間絶縁膜64をエッチングする場合9について説明したが、シリコン単結晶からなる半導体基板60や半導体基板60に形成した多結晶シリコン膜、さらには石英やガラスなどのケイ素を主成分としている被処理部材のエッチングに適用することができる。そして、ケイ素を主成分とする被処理部材を、HF水溶液(フッ化水素酸)などのフッ素系エッチング液によってエッチングする場合のように、被処理部材とエッチング液との反応生成物(例えばSiF4、Si26など)の蒸気圧が高いときは、被処理部材の温度をある程度高温(100℃以上)にしておくことにより、ドライなエッチングが可能となる。さらに、前記実施形態においては、層間絶縁膜64の一部をエッチングして配線溝72を形成する場合について説明したが、被処理部材の全面、すなわち層間絶縁膜64の全面をエッチングする場合にも適用することができる。
【0030】
また、前記実施形態においては、処理液の吐出機構がいわゆるオンデマンド型である場合について説明したが、吐出機構は、例えば荷電変調式などのいわゆる連続噴射型であってもよい。さらに、吐出機構は、処理液を一定量ずつ吐出することができる他の構造、例えばピストンポンプなどであってもよい。そして、前記実施形態においては、ボールネジによってXYテーブル14を駆動する場合について説明したが、タイミングベルトやワイヤによる牽引によってXYテーブルを駆動するようにしてもよい。
【0031】
図4は、他の実施形態に係るエッチング装置を示したものである。この実施形態に係るエッチング装置90は、本図に図示しないXYテーブルに吐出ヘッド部12が搭載してあるとともに、ガスノズル部92が吐出ヘッド12の近傍に設けてあって、吐出ヘッド部12とガスノズル部92とが一体に移動するようにしてある。これらの液体吐出ヘッド部12とガスノズル部92とは、ヒータ68を内蔵した処理ステージ66の上方に配置してある。そして、処理ステージ66の上に配置されたシリコン基板94は、シリコン酸化膜96が形成してあって、ヒータ68によって所定の温度(例えば、120℃)に加熱されるようになっている。
【0032】
吐出ヘッド部12は、本図に図示しない給液タンク部にHF水溶液が貯溜してあって、シリコン酸化膜96の所定位置にHF水溶液70を微粒子にして吐出して塗布できるようにしてある。また、ガスノズル部92は、フレキシブルなチューブ100を介してHFガス生成部102に接続してある。このHFガス生成部102は、ガスノズル部92とともにガス供給部を形成していて、四フッ化炭素(CF4)を原料としてHFガスを生成するようになっている。
【0033】
すなわち、実施形態に係るHFガス生成部102は、四フッ化炭素供給源104と放電ユニット106と水バブリングユニット108とを有している。そして、四フッ化炭素供給源104は、流量制御弁110を備えた原料配管112を介して放電ユニット106に接続してあって、放電ユニット106に大気圧状態の四フッ化炭素ガスを供給できるようにしてある。また、原料配管112には、配管114、116を介して水バブリングユニット108が流量制御弁110と並列に設けてある。配管114は、流量制御弁118を備えていて、水バブリングユニット108に供給する四フッ化炭素の量を任意に調整できるようにしてある。
【0034】
水バブリングユニット108に供給された四フッ化炭素は、水バブリングユニット108によって水(水蒸気)を添加され、配管116、原料配管112を介して放電ユニット106に流入する。そして、放電ユニット106は、流入した四フッ化炭素と水蒸気との混合ガスを介した気体放電によって両者を反応させてフッ素系ガスであるHFガスを生成する。このHFガスは、放電ユニット106の流出側に接続されたフレキシブルチューブ100を介してガスノズル部92に供給される。ガスノズル部92は、吐出ヘッド部12がHF水溶液70を吐出して塗布する部分のシリコン酸化膜96に、HFガスを吹き付けてその周囲をHFガスに富んだ雰囲気にする。
【0035】
なお、吐出ヘッド部12の周囲は、図示しない吸引ヘッドによって覆ってあって、反応生成物や反応に寄与しなかったHFガスなどを除害装置に導くようにしてある。そして、HFガスは、他の方法、例えば螢石(CaF2)と硫酸(H2SO2)とを反応させて生成してもよ。
【0036】
このように構成した実施形態においては、処理ステージ66の上に配置したシリコン基板94をヒータ68によって100℃以上に加熱する。そして、本図に図示しない制御装置40にエッチングしてパターニングする軌跡を与える。制御装置は、与えられた軌跡の情報に基づいてXYテーブルを駆動し、吐出ヘッド部12を移動させるとともに、吐出ヘッド部12の液体吐出口16からHF水溶液70を微粒子にして吐出する。
【0037】
また、放電ユニット106は、大気圧状態の四フッ化炭素と水蒸気との混合ガスを介した放電を発生し、例えば両者を、
【0038】
化3
CF4+2H2O→4HF+CO2
のように反応させてHFガスを生成する。このHFガスは、フレキシブルチューブ100を介してガスノズル部92からシリコン酸化膜96に吹き付けられる。そして、シリコン酸化膜96に吹き付けられたHFガスは、吐出ヘッド部12が吐出したHF水溶液70に含まれている水と次のように反応し、HF2 - を生ずる。
【0039】
化4
2HF+H2O→HF2 -+H3+
このHF2 -イオンは、前記の化学式2に示したように、二酸化ケイ素からなるシリコン酸化膜96と反応して常温で気体の六フッ化二ケイ素を生成される。この結果、シリコン酸化膜96は、マスクを用いることなくエッチングされ、エッチングによるパターン120が形成させる。しかも、反応により生成された水や、HF水溶液70の溶媒である水は、シリコン基板94を100℃以上に加熱したことにより、速やかに蒸発してシリコン基板94から離脱するため、実質的なドライエッチングが可能となる。
【0040】
なお、前記実施形態においては、シリコン酸化膜96の、HF水溶液70が塗布される部分にHFガスを吹き付ける場合について説明したが、シリコン基板94を密閉可能な処理室内に配置し、処理室内にHFガスを供給して処理室内をHFガスの雰囲気にしてもよい。さらに、前記実施形態においては、HFガス雰囲気中のシリコン酸化膜96にHF水溶液70を塗布する場合について説明したが、HFガス雰囲気中にシリコンなどのケイ素を主成分とする被処理部材を配置し、液体吐出ヘッド部12から水を吐出して被処理部材に塗布し、被処理部材の表面において被処理部材中のケイ素とHFガスと水とを反応させることにより、ケイ素を主成分とする被処理部材をエッチングすることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、液体吐出手段によってエッチング液を被処理部材の所望部位に吐出して塗布するようにしたことにより、液体吐出手段によってエッチング液を被処理部材の所定部位に吐出して塗布するだけでよく、多くの時間と手間を必要とするマスクの形成や真空装置などが不要となり、エッチング工程の簡素化が図れてエッチング処理を迅速、安価に行なうことができる。
【0042】
そして、本発明に係るエッチング方法は、ケイ素を主成分とする被処理部材をフッ素系ガスが存在する雰囲気中に配置して加熱するとともに、液吐出手段から水を被処理部材の所望位置に吐出し、フッ素系ガスと水と被処理部材とを反応させてエッチングするようにしているため、マスクを用いずにケイ素を主成分とする被処理部材をエッチングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエッチング装置の下方から見た斜視図である。
【図2】実施の形態に係る吐出ヘッド部の一部断面図である。
【図3】実施の形態に係るエッチング装置により、半導体基板に配線溝を形成する方法の説明図である。
【図4】他の実施形態に係るエッチング装置の説明図である。
【符号の説明】
10、90 エッチング装置
12 本体部(吐出ヘッド部)
14 走査部(XYテーブル)
16 液体吐出口
18 Xテーブル
20 Yテーブル
24 Yサ−ボモータ
32 Xサーボモータ
48 貯液部(給液タンク)
52、54 吐出機構(ダイヤフラム、圧電素子)
56 液滴
60、94 被処理部材(半導体基板、シリコン基板)
64 層間絶縁膜
66 処理ステージ
68 加熱手段(ヒータ)
70 エッチング液(HF水溶液)
92、102 ガス供給部(ガスノズル部、HFガス生成部)
96 シリコン酸化膜
104 四フッ化炭素供給源
106 放電ユニット
108 水バブリングユニット

Claims (2)

  1. 主成分がケイ素からなる被処理部材の所望位置に対向配置可能な液体吐出口を有する本体部と、
    この本体部の前記液体吐出口に連通し、水を貯溜した貯液部と、
    前記本体部に設けられて前記水を前記液体吐出口から微粒化して吐出させる吐出機構と、
    前記本体部に隣接して配置され、前記被処理部材の表面部にフッ素系ガスを供給するガス供給部と、
    前記被処理部材を100℃以上に加熱し、前記被処理部材と前記水と前記フッ素系ガスとの反応生成物および前記水を蒸発させる加熱手段と、
    を有することを特徴とするエッチング装置。
  2. 前記本体部および前記ガス供給部は、両者を前記被処理部材の面に沿って移動させる走査部に取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
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