JP3796464B2 - 投影光学系の収差計測方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投影光学系の収差計測方法に関し、たとえば半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等をリソグラフィー工程で製造する際に使用される投影露光装置の投影光学系の波面収差やフォーカス等を計測し、補正する際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、液晶表示素子又は薄膜磁気ヘッド等をリソグラフィ工程で製造する際に、フォトレチクル又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパターンの像を投影光学系を介して感光基板上に結像する投影露光装置が使用されている。かかる投影露光装置の投影レンズの収差によるデバイスパターンへの影響が今日深刻な問題になっており、レンズ収差計測の重要度が増している。また投影レンズに対する収差の要求は当然厳しく、その検査項目も年々増加する一方で、検査精度の向上だけでなく検査時間の短縮も重要な課題である。
【0003】
これに対し現在様々な方法が提案され、球面収差、像面、非点、コマ、ディストーション、波面収差などの収差測定が実際の評価や検査に用いられている。これら収差測定の中でもZernike係数は波面収差そのものであり、レンズ製造現場では通常干渉計(PMI(phase measurementinterferometer等))を用いて計測を行っている。しかしながら投影露光装置本体上ではスペースの制約が大きく干渉計計測が難しい。そのため干渉計を使わないで波面収差を計測できる方法が検討されている。
【0004】
一般に波面収差はZernike多項式等で近似する事で、そのファクターである球面収差、像面、非点、コマ、ディストーションなどといった代表的な収差を算出可能である。
【0005】
またZernike係数を使った実デバイスパターンでのシミュレーションの結果からマスクやプロセス更には露光装置へのフィードバックも活発に行われておりその用途は高く、本体(露光装置)上でZernike係数を高い精度で計測する事が、強く求められている。
【0006】
現在報告されている露光装置上でのZernike係数の計測では絶対精度の面で精度が不十分であり、Zernike係数を高次項まで精度よく計測するのは未だに困難がある。また特定のZernike係数を精度良く算出できても、全ての項に対してそれを適用して全Zernike係数を求めることは計測時間を考えた場合適当でない。従って現在の所、全Zernike係数の計測から先の収差量を予測する方法は、実用面から見て存在しないと考える。通常これら球面収差、像面、非点、コマ、ディストーションといった収差量の定義はユーザー毎に異なっている。一般的には実デバイスの標準的なパターン(実デバイスパターン)を露光する条件において、形成されたパターン像の線幅(CD)から求められる横方向のパターンと縦方向のパターンによるベストフォーカス位置の差(非点)(HVの非点)、像面内でのベストフォーカスのレンジ(像面)、5本バーの左右の端のパターンのCDの差(コマ)、異なるパターンサイズでのベストフォーカス位置の差(球面収差)、基準格子からのパターンの位置ずれ(ディストーション)などの評価量で定義される。もしくは特殊な実デバイスや、もっとも厳しい精度が要求されるパターンにおける前記評価量で定義される。
【0007】
このようにユーザーによって検査の条件や評価量が異なるため、例えばレンズ検査における項目だけでも半導体(デバイス)の微細化や多様化に伴いその数は増え、従来のSEMによるCD測定法による検査では多大な時間が懸ってしまう。更に検査精度についてもSEMによるCD計測による方式では、レジストを含めたプロセスの影響を受けるため、純粋に光学性能だけを検査するという目的や、短波長化のリソグラフィートレンドの中で、プロセスを開発する初期の段階での露光装置の光学性能評価を行う際には、望ましくない。また従来のCD計測による方式では露光量、フォーカス位置などの要因も精度に大きく寄与するため、これらプロセスや露光量、フォーカス位置に影響されない計測方法が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来法であるSEMによるCD計測による計測方法は計測時間の問題や精度の問題をかかえており、その改善や計測方法の置き換えが必要である。しかしながら反面、従来法は実デバイスパターンでの投影光学系の検査である、つまり実際の生産工程の検査と酷似しているため、非常に現実的な検査であり、この結果によって装置の性能の判定を行う事はそのまま製品を流せるため、有効であり今後も継続して行われる計測の方式である。しかしながら前述したように目的が製品を流すためではなく、露光装置の性能判定であったり、計測結果をオフセットとして装置調整にフィードバックするような場合、プロセスその他の誤差要因は排除すべきである。つまり従来のSEMによる実デバイスパターンによる露光装置の検査やその計測値には重要な意味があり、今後も計測の対象となる収差量であるが、プロセスその他の誤差要因を排除し、計測精度の高いしかも計測時間の短い計測方法に改良すべきと考えられる。
【0009】
一方、現在報告されている本体上での収差計測方法、例えば斜入射照明法では、異なる主光線の傾斜角もしくは入射方向の照明光でレチクル上のパターンをそれぞれ照明し、形成されたそれぞれのパターン像の中心位置による相対位置ずれ量から、像面、非点を計測する方式や、レチクルに90度の位相差を施した繰り返しパターンをある範囲内でピッチ寸法を振ったものを使用して0次と1次光の2光束干渉で結像させパターン像のピッチ寸法毎の位置ずれを計測することで、像面、非点、コマ、球面収差を算出する方法などがある。しかしながらこれらの方法から求められた収差量は、実際のデバイスに対してどれだけ影響を及ぼすかを判定することはほとんど不可能で、単にある計測方法で計測された収差量でしかなく、相対的な変化量を調べるようなモニターのようなものである。よって従来のSEM方式に替わる方式にはなり得ない。
【0010】
ここで述べている従来のSEM方式に替わる方式とは、あくまで投影光学系の光学的な収差を実デバイスパターンを用いるという条件から見る評価、検査方法について置き換え可能な計測方式であって、SEMによる他のプロセスまで含む実デバイスパターンの先に述べたような各種収差や、CD、焦点深度といった評価、検査などについてではない。これらプロセス要因に大きく係わる部分はこの先もSEM等の計測手段が必要と考える。但し、先の投影光学系の光学的な収差を実デバイスパターンを用いるという条件から見る評価、検査方法はプロセス要因を含まない点で露光装置側に収差補正処理を行わせ、露光装置の補正系による収差補正により、露光装置を実デバイスパターンに最適な状態にすることができる。また非常に高価な露光装置の検収もプロセス要因を排除することにより、明確な判断を下せる点でそのメリットは大きい。更に今後、微細化に伴いSEMのCD計測精度が限界に近づきつつある。またプロセスによってはEBの照射などでCDが変化し正確に測定できない問題などもある。その様な点においてもパターンに依存しないCD測定以外の方法による計測方法の置き換えが必要である。以上述べたように、様々な実デバイスパターンを用いるという条件に対し、それらと同じ収差量の計測を行う計測方法の開発が必要であり、しかもプロセスに影響を受けない、露光量、フォーカス誤差の小さい精度のより高い且つ計測時間の短い方式でなければならない。
【0011】
本発明は、投影光学系の収差、特に敏感度を高精度に算出し、高い光学性能で実デバイスパターンを投影するときに好適な投影光学系の収差計測方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の収差計測方法は、マスク上のテストパターンを、投影光学系を介して結像するステップと、結像したテストパターン像の所定位置からの位置ずれ量を計測するステップと、実デバイスパターンを結像するときの前記投影光学系の収差量を、前記位置ずれ量を用いて算出するステップとを有し、
前記結像させるステップにおいて、前記位置ずれ量から前記投影光学系の特定の収差量が求められるように、前記テストパターンからの光の前記投影光学系の瞳での通過領域を制限することを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明の収差計測方法は、マスク上のテストパターンを、投影光学系を介して結像するステップと、結像したテストパターン像の所定位置からの位置ずれ量を計測するステップと、実デバイスパターンを結像するときの前記投影光学系の収差量を、前記位置ずれ量を用いて算出するステップとを有し、
前記結像させるステップにおいて、前記位置ずれ量から前記投影光学系の特定の収差量が求められるように、前記テストパターンを照明する照明系からの照明光の有効光源分布を決定することを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記投影光学系の瞳での通過領域の制限は、前記マスク上のテストパターンを照明する照明系の一部であって、該投影光学系の瞳を共役な位置に配置した開口絞りの開口形状を調整することによってなされていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記投影光学系の瞳での通過領域の制限は、前記テストパターンの光入射側に設けた遮光パターンの開口形状を調整することによってなされていることを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記照明系からの照明光の有効光源分布は、前記投影光学系の瞳面と共役な位置に設けた開口絞りの開口形状を調整することによって決定されることを特徴としている。
【0017】
請求項6の発明は、請求項2の発明において、前記照明系からの照明光の有効光源分布は、前記テストパターンの光入射側に設けた遮光パターンの開口形状を調整することによってなされていることを特徴としている。
【0018】
請求項7の発明は、請求項3又は5の発明において、前記開口絞りは、前記投影光学系の光軸を回転軸として回動可能なことを特徴としている。
【0019】
請求項8の発明は、請求項3、5又は7の発明において、前記開口絞りは、前記投影光学系の光軸を含む領域と光軸外の領域との光透過状態が異なっており、該光軸外の領域の形状が可変であることを特徴としている。
【0021】
請求項9の発明の投影露光装置は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の収差計測方法を用いて投影光学系の収差を計測する機能を有することを特徴としている。
【0022】
請求項10の発明のデバイスの製造方法は、請求項9に記載の投影露光装置によりデバイスパターンを感光基板上に投影露光するステップと、露光した感光基板を現像するステップとを有し、感光基板上に回路を形成することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
投影露光装置の本体上でZenike計測を行い、得られた全Zenike係数から実デバイスパターンを用いたときの収差量(敏感度)を予測する事は原理上可能である。そこで理論的にZenike係数から実デバイスパターンを用いたときの収差量を予測できることから、新たな計測方法を考える上でZenikeを解析することから説明する。以下は表1に示すZenike36項による多項式を例にとり説明する。本実施形態では特に36項に限る必要はないが、現状一般に議論されている項という意味から36項とした。
【0024】
【表1】
【0025】
実デバイスパターンの結像を評価することで得られる投影光学系の収差量は、その投影光学系の波面収差つまりZernike係数を反映している。これら実デバイスパターンのある結像性能(例えば、CD、CD差、フォーカス差、歪など)の評価量とZernike係数の関係はしばしば線形な関係式で表すことができる。例えば図36は5本バーパターン(白黒パターン)の両端のCD差を数本のレンズにてSimulationより算出した結果と、先のCD差とZernike係数との線形式から計算によりCD差をもとめた結果との相関を示したグラフである。グラフから先の5本バーパターンにおける両端のCD差とZernike係数の関係は十分に線形であると言える。他の例として孤立パターンのベストフォーカスやHVの非点、線幅寸法の違いによるベストフォーカス差(SA)なども図37、図38、図39に示す。これらについても線形な式から十分に収差量の予測が可能であると言える。一般に前述したような評価量とZernike係数が線形な関係である対象については、そのような線形式の係数(Zernike敏感度)を求めてやることで、投影光学系の波面収差をある実デバイスパターンでの(実デバイスパターンを用いたときの)収差量に変換することができる。このZernike敏感度は計測条件もしくは計測の方式(例えば実パターンの寸法、形状、評価量、投影光学系のNA、照明系の照明条件など)に固有なベクトルであり、このベクトルを規格化したベクトルをある実デバイスパターンの収差量を表す単位ベクトルと考えれば、それと同じ単位ベクトルを持つ計測方法は同じ収差量を計測するものとなる。仮に投影レンズの波面収差が先の36項で全て表現されるとした場合、36項全てを使って前記内容を数式化すると、
【0026】
【数1】
【0027】
となる。仮に▲1▼式の
【0028】
【数2】
【0029】
と同じ単位ベクトルをもった計測方法による評価量をS’、規格化係数をh’とすると、評価量S’を測定することにより、▲2▼式から収差量Sを直接求めることができる。このことは、仮に求めようとしている収差量が像面、非点などのフォーカス量で、それに対し置き換えようとする他の測定方法の測定値の単位(評価量)が横ずれ量(シフト)で異なっていたとしても▲2▼式により変換されるため、置き換える対象の計測方法
【0030】
【数3】
【0031】
と同じ単位ベクトルをもったものであれば、どんな他の計測方法でも置き換えが可能となる。
【0032】
S = h/h’・S’ ・・・▲2▼
上記議論より、ある実デバイスパターンにおける収差計測方法の単位ベクトル
【0033】
【数4】
【0034】
と同じ単位ベクトルを持つ別の計測方法を設計することにより、様々な実デバイスパターンにおける収差量の計測を置き換えが可能になる。そのような設計可能な別の計測方法として投影光学系の瞳領域の最適化による方式が考えられる。この方式は精度、計測時間の面で非常に優れた計測方法で、投影レンズの瞳位置に対応した像の位置ずれにおけるZernike敏感度を計算もしくは実験からデータベースとして持つことにより、投影光学系の瞳領域およびその領域内での重みを特定収差に対し最適化することで、前記投影光学系の瞳領域内に光束が通過するような計測系を構築し、前記光束により形成された像(パターン像)の位置ずれを計測することにより先の特定な収差に対し収差量を計測することを特徴としている。本実施形態の場合、具体的な最適化としては、下記連立方程式(3)を行うことである。
【0035】
【数5】
【0036】
上記連立方程式▲3▼は計測される投影レンズの瞳座標に対応した任意の位置kにおける結像面での像の位置ずれ変化量がZernike項ごとにあらかじめわかっていれば(Zernike敏感度)、重み係数Wkおよび瞳領域kを最適化することで▲3▼式を満足させることを意味している。よって▲3▼式を満足する計測方法を構築することにより、その計測方法を使って像の位置ずれ量S’を計測すれば、▲2▼式から被計測用の投影光学系による実デバイスパターンの収差量Sを直接計測できることになる。
【0037】
以上本実施形態は、前述したように投影レンズの瞳位置に対応した像の位置ずれにおけるZernike敏感度を計算もしくは実験からデータベースとして持つことにより、投影光学系の瞳領域およびその領域内での重みを特定な収差に対し最適化することで、前記投影光学系の瞳領域内に光束が通過するような計測系を構築し、前記光束により形成されたパターン像の所定位置からの位置ずれを計測することにより、従来の実デバイスパターンにおけるSEM測定による収差量の検査をより精度良いしかも検査時間の短い計測方法に置き換えることができる。この計測方法およびその機能を有し計測結果から前記投影光学系の収差を補正し、高い光学性を有す露光装置を達成している。
【0038】
本実施形態の実デバイスパターンを用いたときの収差計測方法ではレチクル上の回路パターンを投影光学系を介し感光基板(ウエハ)上に投影する投影露光装置に適用し、投影光学系の実デバイスパターンにおける収差量(敏感度)を計測(算出)する。但し、前提条件としてZernikeの次数を36項までとしているが、この次数はいくらであっても良い。
【0039】
本実施形態では、投影レンズの瞳面に最適な形状および透過率の開口絞りもしくは瞳フィルターを設けることにより、特定の実デバイスパターンを用いたときの収差を計測している。実際にはレンズ鏡筒構造のスペース的な制約や厳しい環境コントロールの必要性から、瞳面にそのような特殊な開口絞りを様々な実デバイスパターンの収差測定に対してそれぞれ設けることは非常に難しい。そのためここでは瞳フィルターと同様な効果を発揮する方法について説明する。図1は本実施形態の投影露光装置の一部分の要部概略図である。図1においてレチクル9上に形成されたパターンもしくはパターン群(テストパターン)TPに照明光学系ELaの開口面に設けられた特殊な形状の照明絞り4および特殊な光学素子をもったレチクルを介して、主光線LPが照射し、このレチクル9上のテストパターンTPが投影レンズ10によって結像された空中像もしくは感光基板Wに転写したパターン像TPaの位置を測定する。
【0040】
尚、テストパターンTPはレチクルでなく、別の基準プレート上に形成したものであっても良い。これら空中像もしくは転写パターンの像の位置を測定することにより投影光学系10の収差を測定している。前記テストパターンTPには、特願2001−264581や特願2001−264582で提案したパターンが適用できる。例えばライン間もしくはスペース間のピッチ(間隔)がほぼ等しい周期パターンであり、かつ光が透過する個々のスペース幅が周期パターンの中心ラインもしくは中心スペースのパターンから外側のパターンに向かって減少するパターンや他のパターンを用いる。これらパターンは回折光を低減することにより、投影レンズ10の瞳面10aにおいてほぼ照明開口絞り4の開口形状(開口部)4bに近い光強度分布を形成することができる。また投影レンズ10を介し結像したパターン像TPaの光強度分布は、ライン間が解像しない歪の少ない1つの大きなパターンと見なし得るものとなる。この前記空中像もしくは感光基板上Wに転写したパターン像をある基準からの位置ずれ量として測定している。前記照明開口絞り4の開口形状4bは、前記投影レンズ10の瞳面10a上の各位置に対応してあらかじめ計算により求めておいた位置ずれ量のZernike敏感度のデータベースより標準的な実デバイスパターンにおける収差計測方法について最適化を行ったものである。
【0041】
本実施形態では、レチクル9上に形成されたテストパターンTPに最適化を施された開口を有する開口絞り4を有す照明光学系ELaを介して、その主光線LPが照射し、このレチクル9上のテストパターンTPが投影光学系10で結像した空中像を測定もしくは感光基板Wにパターン像TPaを転写する。次に前記照明光の開口絞り4を回転させるもしくは異なる開口絞りに変更する事により主光線LPの方向を変えてレチクル9上のテストパターンTPが結像した空中像を測定もしくは感光基板Wにパターン像TPaを転写する。上記工程を繰り返す事により、転写した複数のパターン像TPaの位置を現像後測定することで投影光学系10の瞳面10a上の波面収差の特定の実デバイスパターンを用いたときの収差を測定している。前記プロセスについて以下Zernike項ごとに具体的な例を挙げて説明する。
【0042】
図2は本実施形態の投影露光装置全体の要部概略図である。図1は図2の一部分の斜視図に相当している。図2において1は露光光用の光源であり、高圧水銀灯やエキシマレーザ等が使用できる。高圧水銀灯を用いる場合には、光源1から射出された露光光は楕円鏡1aで集光された後に、インプットレンズ2を経てフライアイレンズ3の入射面3aに入射する。フライアイレンズ3の後側(レチクル側)焦点面3bには多数の2次光源が形成され、これら2次光源から射出された露光光は、開口絞り4、第1リレーレンズ5、投影式レチクルブラインド6、第2リレーレンズ7、メインコンデンサーレンズ8を経てレチクル9を均一な照度で照明する。ここで開口絞り4は図にあるように駆動系4aを持ち、図3に示すようにその開口部4bの位置を回転方向に自由に変えられる。これにより照明光の主光線のレチクル入射方向を自由に変え、テストパターン15とセットで使用することにより選択的に投影レンズ10の瞳領域に光束を集めることができる。投影式レチクルブラインド6とレチクル9のパターン面形成面とは共役であり、投影式レチクルブラインド6によりレチクル9上の照明領域が設定される。
【0043】
レチクル9のパターンは投影光学系10によって感光基板(ウエハ)Wに投影される。
【0044】
露光光のもとで、レチクル9のパターン形成面に形成された前述した構成のテストパターン15の像が、投影光学系10を介してウエハステージ12上に載置された検出系11を構成するプレート11a上に結像される。図4は検出系11の拡大図である。
【0045】
フライアイレンズ3の後側焦点面3bは投影光学系10の瞳面10aとほぼ共役である。図4においてプレート11aにはスリット11bが形成されており、スリット11bを透過した光は受光器11cにより受光処理され検出される。前記プレート11a、スリット11b、受光器11cを構成する検出系11はすべてウエハステージ12上に載置されている。ウエハステージ12は、投影光学系10の光軸10bに垂直な面内の任意の位置に検出系11を位置決めするXYステージ12aと投影光学系10の光軸10bに平行な方向で検出系11のフォーカス位置を設定するZステージ12b等より構成されている。
【0046】
また、本実施形態では検出系11のフォーカス位置を検出するためのオートフォーカス系13が設けられている。オートフォーカス系13は、プレート11a上の結像面に例えばスリット状の検出パターンの像を、投影光学系10の光軸10bに対して斜めに投影する送光系13aと、その結像面からの反射光を受光してその検出パターンの像を再結像する受光系13bとより構成されている。プレート11a上の結像面のフォーカス位置が変化すると、受光系13bにおいてその再結像される検出パターンの像の位置が変化することから、このパターン像の位置を検出することでフォーカス位置の変化を検出することができる。受光系13bには、その再結像された検出パターン像の位置に応じて変化するフォーカス信号を生成する光電検出器13cが組み込まれ、そのフォーカス信号が所定のレベルに維持されるように制御系13dによってウエハステージ12中のZステージ12bを駆動することにより、プレート11a上の結像面のフォーカス位置を所定の位置(フォーカス状態)に維持することができる。
【0047】
また、フォーカス信号は所定の範囲内(光軸方向の所定の範囲内)でフォーカス位置の変化に対してほぼ直線的に変化するので、逆にフォーカス信号のレベル変動からフォーカス位置の変動を知ることができる。更に、ウエハステージ12中のZステージ12bにも投影光学系10の光軸10b方向の位置を検出するための高さセンサ(不図示)が組み込まれている。14はオフ・アクシスのウエハアライメント系を示し、ウエハアライメント系14はウエハWの各ショット領域の近傍に形成されたアライメントマークを検出する。この場合、ウエハアライメント系14の検出中心14aとレチクル9の中心の共役像との間の間隔、即ち所謂ベースライン量BDを求めておくことにより、ウエハアライメント系14で計測したアライメントマークの位置に基づいてウエハWの各ショット領域のアライメントを正確に行うことができる。更に、ウエハアライメント系14は種々のマークの検出をも行うことができる。
【0048】
図5(A),(B)は本実施形態で使用するテストパターンの詳細図である。図6、図7は、使用するテストパターン例である。前記テストパターン15に開口絞り4により形成される第一の照明光を照射し、前記テストパターン像を投影光学系10を通しウエハステージ12上に設けたプレート11a上に結像させ、前記ウエハステージ12を移動して前記プレート11a上に設けたスリットパターン11bを透過する光を光強度検出器もしくは光量検出器等の受光器11cにより検出するよう構成し、前記ウエハステージ12を前記投影光学系10の光軸10b方向(Z方向)に移動し、同時に光軸方向と直交する面内(X,Y方向)で前記第1の照明光の入射方向と同じ方向にウエハステージ12を移動させX,Y移動に同期して前記スリットパターン11bを透過する光を前記検出器11cにより検出し、X,Y位置とその位置での透過検出光強度もしくは光量からなる検出信号を示す図36〜図39に対して前記プレート11a上に結像したテストパターン15の中心位置を算出する。次に開口絞り4の開口部4bの位置を回転もしくは開口形状を変更後、前記同様に同一のZ位置とXY平面上で前記テストパターン15の結像中心位置を算出する。これによりテストパターン15の位置ずれ量を求める。更に開口絞り4の開口部4bの位置を回転もしくは開口形状を変更後、上記工程を数回繰り返す。ここで使用する照明開口絞り4の開口部4bは計測する実デバイスパターンを用いたときの収差によってその形状を異にする。ここでは以下の条件における実デバイスパターンを用いたときの収差に対し具体的に説明を行う。
【0049】
I)孤立ラインにおける小σ照明でのHV像面収差
II)孤立ラインにおける輪帯(SIB2)照明でのHV像面収差
III)孤立ラインにおける小σ照明でのHV非点収差
IV)孤立ラインにおける輪帯(SIB2)照明でのHV非点収差
V)5本バー両端チャートの輪帯(SIB2)照明でのCD差
VI)線幅サイズの違いによる輪帯(SIB2)照明での孤立ラインのベストフォーカス差
これらI〜VIIに対応した絞り形状例を図8〜図14に示す。これら絞り形状4b毎に位置ずれZernike敏感度と最適化の目標とした実デバイスパターンを用いたときの収差のZernike敏感度の比較グラフを図15〜図22に示す。但し図15〜図22は後で述べる図23に示したI〜VIIの評価量ごとに異なるプロセスを経た結果のものである。ここでは投影レンズのNAは0.6、波長248nmの条件にてSimulationを行った。
【0050】
I)孤立ラインにおける小σ照明でのHV像面収差
図23のイメージ図を使ってHV像面収差について順を追って説明する。評価量は記号Fv(Vパターンベストフォーカス)、Fh(Hパターンベストフォーカス)で示してある。照明系の開口絞り4の開口形状は図8を使用している。始めの開口絞り位置a1に対し、開口部(図8)の位置を180°回転させた2回目の位置をa2とすると、両者の開口絞り位置から形成される前記テストパターン15の像のそれぞれの中心位置から両者の差の位置ずれ量S(a1−a2)を得る事ができる。この時位置ずれ量S(a1−a2)として2つの量を計測する。1つはVパターン(X方向のずれ)でもう1つはそれに直交するHパターン(Y方向のずれ)である。それぞれSV(a1−a2),SH(a1−a2)と表す。次に前記同様位置a1の開口位置から90°回転させた位置a3とさらに180°回転させた位置a4の2つの状態から形成された像の位置ずれ量SV(a3−a4),量SH(a3−a4)が得られる。これらと、あらかじめ計算より求めたフォーカス変化によるシフト敏感度m,もしくは実験からもとめた先の敏感度mにより、どちらからでも以下の計算によりベストフォーカスFv,Fhを求めることができる。
【0051】
Fv={SV(a1−a2)}/2m
Fh={SH(a3−a4)}/2m
これらベストフォーカスFv,FhのうちベストフォーカスFvを求めた際のZernike敏感度と目標の実デバイスパターンを用いたときの収差のZernike敏感度比較を図15に示す。また前記述は、1像高についての計測であるが、これを複数の像高に適用することで像面を求めることができる。
【0052】
II)孤立ラインにおける輪帯(SIB2)照明でのHV像面収差
図23のイメージ図からI)と同様で、評価量は記号Fv(Vパターンベストフォーカス)、Fh(Hパターンベストフォーカス)で示してある。照明系の開口絞り4の開口形状は図9を使用している。I)と同じプロセスで、始めの開口絞り4の位置a1に対し、開口部(図9)の位置を180°回転させた2回目の位置をa2とすると、両者の開口絞り4の位置から形成される前記テストパターン15の像のそれぞれの中心位置から両者の差の位置ずれ量SV(a1−a2)、SH(a1−a2)を得る事ができる。次に前記同様位置a1の開口位置から90°回転させた位置a3とさらに180°回転させた位置a4の2つの状態から形成された像の位置ずれ量SV(a3−a4),量SH(a3−a4)が得られる。これらと、あらかじめ計算より求めたフォーカス変化によるシフト敏感度m,もしくは実験からもとめた先の敏感度mにより、どちらからでもI)と同じ計算によりベストフォーカスFv,Fhを求めることができる。
【0053】
Fv={SV(a1−a2)}/2m
Fh={SH(a3−a4)}/2m
これらベストフォーカスFv,FhのうちベストフォーカスFvを求めた際のZernike敏感度と目標の実デバイスパターンを用いたときの収差のZernike敏感度比較を図16に示す。また以上は、1像高についての計測であるが、これを複数の像高に適用することで像面を求めることができる。
【0054】
III)孤立ラインにおける小σ照明でのHV非点収差
図23より、評価量は記号HV1およびHV2で示している。各々異なる方式で最適化を行ったケースを示している。HV1は先のI)で使用した開口絞り4の開口形状(図8)を使用し、I)のプロセス同様に位置ずれSV(a1−a2)、SH(a3−a4)を求める。これらよりHV1を算出する。
【0055】
HV1={SV(a1−a2)−SH(a3−a4)}/2m
次にHV2は異なる開口絞り4の開口形状(図10)を使用する。図23より先のI)の入射方向とは異なり、開口位置を相対的に45°回転させた状態b1,b2,b3,b4からI)と同様なプロセスで位置ずれ量SV,SHを計測し、以下の計算により求める。
【0056】
HV2={−SH(b1−b2)+SV(b1−b2)−SH(b3−b4)−SV(b3−b4)}/2k
ここでkはあらかじめ最適化の際求まる先の▲2▼式にあった係数h/h’であり,もしくは実験からも相関係数(傾き)から求めることが可能である。これらHV1を求めた際のZernike敏感度と目標の実デバイスパターン収差のZernike敏感度比較を図17に、HV2については図18に示す。
【0057】
IV)孤立ラインにおける輪帯(SIB2)照明でのHV非点収差
開口絞り4の開口形状は(図11)を使用。III)と同じプロセスによりHV1、HV2を求めることができる。これらHV1を求めた際のZernike敏感度と目標の実デバイスパターン収差のZernike敏感度比較を図19に、HV2については図20に示す。
【0058】
V)5本バー両端チャートの輪帯(SIB2)照明でのCD差
開口絞り4の開口形状(図12)を使用。図23の評価量の記号LRv、LRhで示されている。この場合は前記4つの回転状態と異なり、LRv、LRhそれぞれは1つの回転状態と他の十分大きな(σ=1相当)円開口との組み合わせから求めている。c1を0°の状態とするとc2はそこから90°回転させた状態である。更にc0は十分おおきな円開口である。これらから前記同様なプロセスで位置ずれ量SV(c1−c0),SH(c2−c0)を計測する。これらから以下の式によりLRv、LRhを算出する。
【0059】
LRv=SV(c1−c0)/k
LRh=SV(c1−c0)/k
図21にLRvにおけるZernike敏感度と目標の実デバイスパターン収差とのZernike敏感度比較を示す。
【0060】
VI)線幅サイズの違いによる輪帯(SIB2)照明での孤立ラインのベストフォーカス差図23のイメージ図の評価量、記号SAで示してある。照明系ELa開口絞り4の開口形状は図13、図14の2種類を使用している。線幅サイズの違いによる孤立ラインのベストフォーカス差は2つの異なる線幅それぞれのベストフォーカスを求め、差分を求めてやればよい。またこの収差ではH,Vの差は発生しないため、Vだけを調べてやればよい。従ってI)のSVを求めた際のプロセスと同様に行う。但し、前記2種類の開口絞りそれぞれで同じプロセスを行い両者の位置ずれ量、SV(d1−d2),SV(d3−d4)を計測し以下の式よりSAを算出する。
【0061】
SA=SV(d1−d2)/2m−SV(d3−d4)/2m’
m,m’は、先のそれぞれ異なる2種類の開口絞りから、あらかじめ計算より求めたフォーカス変化によるシフト敏感度、もしくは実験からもとめた相関係数(敏感度)である。
【0062】
SAにおけるZernike敏感度および目標の実デバイスパターンを用いたときの収差のZernike敏感度比較を図22に示す。
【0063】
以上述べた方式で、実際の投影レンズの数本分について絶対相関を調べた結果を図24〜図31に示す。実際に使用したレンズデータはPMIにて測定したZernike係数である。グラフの横軸は実際の投影レンズのPMIデータ(実測値)から前記各種実デバイスパターンを用いたときの評価条件における収差量を光学シミュレーションより求めた値で、縦軸は先と同じPMIデータを用いて本計測方法による光学シミュレーションより得られた数値である。グラフは、それら同じPMIデータに対応する2つの値をプロットしたものである。グラフから相関の傾きはほぼ1を示しており且つ相関の高い結果が得られていることが伺える。
【0064】
この結果から、本方式による計測方法の置き換えが様々な実プロセスパターンに対する収差計測に対して可能であることが示せた。また先の実施例では開口絞り4の開口部4bは光を通すか遮光するかのデジタルな選択のみで最適化を行ったが、減光材料などで濃度を変えてやれば、更に精度の高い最適化が行える。そして更に高次の次数を高く設定して最適化を進めていけば、更に高次収差の測定も可能である。この実施例では検出系11を使用してパターン像の中心位置を測定したが、他にも装置内のウエハステージ12上に設けたホトクロ材料基板上に転写したりレジスト潜像を使用して現像することなく、そのまま装置内のオフアクシスアライメント検出系14を使用してパターン像の中心位置を測定することも可能である。更に照明系の開口絞り4による有効光源の最適化による手段以外にも図32に示す様にレチクルパターン面の反対のガラス面に照明系の開口絞り4bと同様な被計測パターンに対し、最適な有効光源の形状になるよう光束を遮光するよう遮光パターンを付ける方法も可能である。また前記遮光パターンを装置内レチクルステージ上にもちレチクルと組み合わせて使用することも可能である。これらの場合被計測マークと遮光パターンの位置関係は図23に示す照明モード分作る必要がある。
【0065】
また得られた計測値を本体系にフィードバックすることであらかじめ本体側で持っている計測された実デバイスパターンの敏感度テーブルから各補正系の補正量に換算することで、投影レンズ10内にある補正光学系10cを駆動させたり光源手段としてレーザを用いたときは、そのレーザの発振波長の中心波長を変える等の補正手段により露光装置の収差自動補正に適用できる。
【0066】
次に本発明の実施形態2の感光基板(ウエハ)Wへの転写によるパターン像の具体例を示す。使用するテストパターンは実施形態1とは異なり、図33に示す重ねたマークの位置ずれを計測する。図34および図35に使用するテストパターンの2種類のマークを示す。
【0067】
図34、35においてグリッドの一部TPXが前述した図5に示すパターン形状より成っている。
【0068】
前記図34、35はいずれも同一の線幅でデザインされており、それぞれのライン幅は図6や図7と同じ形状とした。ここでは2umのライン幅とした。次に露光手順を説明する。前記露光プロセスと同様、求めるZernike係数によって照明開口絞り4の開口形状4bを決め、ある1つの回転位置の状態でマーク14aおよび15aを露光し、次にマーク14aと15aが重なり合うようにウエハステージ12を移動させ、同じく照明開口絞り4の開口形状4bで但し今度は回転状態を変えてマーク14aおよび15aを露光する。この時使用した2つの照明絞りの回転位置の状態は図23の定義式に従う組み合わせで行う。この工程を図10で定義した回数分繰り返し行う。そして、これら工程により転写された数個のマーク14aと15aの相対位置ずれ量を測定機を使って測定する。得られた位置ずれ量から図23の定義式の計算処理に従って各種収差量を算出する。
【0069】
更に前記テストパターン14a、15aを同一のレチクルもしくは別レチクルに数箇所配置しておけば、前記手法に従い露光を行い、各像高毎に前記手法にて収差を計測可能となる。また先と同様、レチクルパターン面よりも照明系に近い面に遮光パターンを設け最適な有効光源を作ることも可能である。また計測結果を本体系にフィードバックすることにより投影レンズの収差補正が可能である。
【0070】
以上のように各実施形態によれば投影光学系の光が通過する瞳領域の瞳形状を最適化する上で、最適な有効光源の形状と回折光の少ないパターンを組み合わせる事により、実デバイスパターン収差に対し投影光学系の瞳面上に最適な瞳フィルターを作り出す事ができた。そしてこれにより実デバイスパターン収差そのものを精度よく計測することができた。また各実施形態から判るように様々な実デバイスパターンや評価量に対して最適化が可能である。各実施形態における方式は様々な露光装置の投影レンズのNAや波長に対して最適化が適用可能で、高スループット、高精度な計測が可能である。更には、露光装置の収差補正系にフィードバックをかけることにより自動補正ができ、実デバイスに応じた最適化な補正が実現できる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば投影光学系の収差、特に敏感度を高精度に算出し、高い光学性能で実デバイスパターンを投影するときに好適な投影光学系の収差計測方法を達成することができる。
【0072】
この他本発明によれば光学系の光学特性を高精度に計測することができ、この計測方法を搭載した投影露光装置を用いれば高精度なパターンニングを容易に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の投影露光装置の要部概略図
【図2】 本発明の投影露光装置の要部概略図
【図3】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図4】 位置ずれ検出における検出計の説明図
【図5】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図6】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図7】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図8】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図9】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図10】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図11】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図12】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図13】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図14】 本発明に係る照明系の開口絞りの説明図
【図15】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図16】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図17】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図18】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図19】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図20】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図21】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図22】 本発明における投影光学系の瞳面上の最適化の説明図
【図23】 本発明に係る計測プロセスの説明図
【図24】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図25】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図26】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図27】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図28】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図29】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図30】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図31】 本発明における開口絞りを用いたときの評価結果の説明図
【図32】 本発明に係る他の方式の説明図
【図33】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図34】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図35】 本発明に係るテストパターンの説明図
【図36】 実デバイスパターンを用いたときの収差の説明図
【図37】 実デバイスパターンを用いたときの収差の説明図
【図38】 実デバイスパターンを用いたときの収差の説明図
【図39】 実デバイスパターンを用いたときの収差の説明図
【符号の説明】
1 光源
2 インプットレンズ
3 フライアイレンズ
4 開口絞り
5 第1リレーレンズ
6 投影式レチクルブラインド
7 第2リレーレンズ
8 メインコンデンサーレンズ
9 レチクル
10 投影光学系
11 検出系
12 ウエハーステージ
13 オートフォーカス系
14 ウエハーアライメント系
15 テストパターン

Claims (10)

  1. マスク上のテストパターンを、投影光学系を介して結像するステップと、結像したテストパターン像の所定位置からの位置ずれ量を計測するステップと、実デバイスパターンを結像するときの前記投影光学系の収差量を、前記位置ずれ量を用いて算出するステップとを有し、
    前記結像するステップにおいて、前記位置ずれ量から前記投影光学系の特定の収差量が求められるように、前記テストパターンからの光の前記投影光学系の瞳での通過領域を決定することを特徴とする投影光学系の収差計測方法。
  2. マスク上のテストパターンを、投影光学系を介して結像するステップと、結像したテストパターン像の所定位置からの位置ずれ量を計測するステップと、実デバイスパターンを結像するときの前記投影光学系の収差量を、前記位置ずれ量を用いて算出するステップとを有し、
    前記結像するステップにおいて、前記位置ずれ量から前記投影光学系の特定の収差量が求められるように、前記テストパターンを照明する照明系からの照明光の有効光源分布を決定することを特徴とする投影光学系の収差計測方法。
  3. 前記投影光学系の瞳での通過領域は、前記マスク上のテストパターンを照明する照明系の一部であって、該投影光学系の瞳と共役な位置に配置した開口絞りの開口形状によって決定されていることを特徴とする請求項1の投影光学系の収差計測方法。
  4. 前記投影光学系の瞳での通過領域は、前記テストパターンの光入射側に設けられた遮光パターンの開口形状によって決定されていることを特徴とする請求項1の投影光学系の収差計測方法。
  5. 前記照明系からの照明光の有効光源分布は、前記投影光学系の瞳面と共役な位置に配置した開口絞りの開口形状によって決定されていることを特徴とする請求項2の投影光学系の収差計測方法。
  6. 前記照明系からの照明光の有効光源分布は、前記テストパターンの光入射側に設けられた遮光パターンの開口形状によって決定されていることを特徴とする請求項2の投影光学系の収差計測方法。
  7. 前記開口絞りは、前記投影光学系の光軸を回転軸として回動可能なことを特徴とする請求項3又は5の投影光学系の収差計測方法。
  8. 前記開口絞りは、前記投影光学系の光軸を含む領域と光軸外の領域との光透過状態が異なっており、該光軸外の領域の形状が可変であることを特徴とする請求項3、5又は7の投影光学系の収差計測方法。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の収差計測方法を用いて投影光学系の収差を計測する機能を有することを特徴とする投影露光装置。
  10. 請求項9に記載の投影露光装置によりデバイスパターンを感光基板上に投影露光するステップと、露光した感光基板を現像するステップとを有し、感光基板上に回路を形成することを特徴とするデバイスの製造方法。
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