JP3795290B2 - 放電加工切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射化された金属部材を放電加工により切断する装置に係り、特に原子力プラントなどで使用された金属部材の処理に好適な切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力プラント内の炉内構造物など各種の部材は、中性子の照射により放射化され、又は放射性物質の付着により強い放射能を持っており、従って、例えば新規部材との交換や補修、更には設備の廃棄などの処理に際して、炉内構造物を切断する場合、放射線被曝量低減の観点から、主として水中で処理される。
【0003】
従って、水中での処理や操作性、原子炉圧力容器内など狭隘部での作業環境などの見地から、遠隔操作方式の水中放電加工による切断が有効な方法の一種であると従来から認識されており、このため、例えば特開平9−38831号公報や特開平10−43952号公報では、水中での遠隔操作による加工や旋回式放電加工方法について提案している。
【0004】
そして、この放電加工のための電極材料としては、例えば特開平11−138349号公報に開示されているように、一般的にはグラファイト製の電極が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、水を加工液としたときの放射化された金属部材の放電加工について配慮がされているとは言えず、二次生成物による作業領域の汚染と、加工中での性能低下に問題があった。
【0006】
すなわち、水中で放射化された金属部材の放電加工を実行すると、二次生成物として、各種の放射性物質を含むスラッジ(微粉状の加工屑)と、イオン及びエアロゾルを含むガスが発生し、このため、環境が放射能汚染されたり、加工液である水の純度が低下してしまって、加工性能に影響が現われてしまうのである。
【0007】
本発明の目的は、放射性物質の飛散を抑え、加工性能の維持が充分に得られるようにした放射化材料の切断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、放射化された金属部材を水中放電加工により切断する際、水中放電加工用電極による加工部分の近傍を囲うフードを用い、このフードの中から吸引した水を浄化処理して循環させた状態で切断する方式の切断装置において、水平に回動する円板状の回転台を設け、前記放電加工用の装置本体が、前記回転台の上面の周辺部に取付けられ、前記放電加工用電極が、前記の前記放電加工用の装置本体に取付けられているようにして達成される。
【0009】
このとき、前記加工用の電極が、タングステン−銀合金、タングステン−銅合金、タングステン−金、タングステン−ニッケル合金のうちの少なくとも1種類の合金を含む金属材料の複合体で作られているようにしてもよい。
【0010】
また、ここで、前記放射化された物体が、原子力プラントの構造部材又は原子炉容器内の機器の少なくとも一方であり、前記水の浄化処理が、スラッジ回収用のフィルタと、イオン性物質回収用の脱塩装置により与えられるようにしてもよい。
【0011】
また、前記フードの中から吸引した水の経路に気水分離器が設けられ、この気水分離器で分離したガス分が粒子フィルタとチャコールフィルタで処理されるようにしてもよい。
【0012】
更に水平に回動する円板状の回転台を用い、前記放電加工用電極が、この回転台の上面の周辺部に設置されている水中放電加工装置の本体に取付けられているようにしてもよい。
【0013】
そして更に、前記放射化された金属部材が、原子炉圧力容器内に水没されている円筒状構造物であり、この円筒状構造物の中に前記回転台が設置され、前記回転台の回動により前記円筒状構造物が水中放電加工され、切断されるようにしてもよい。
【0014】
本発明では、フードがあるため、切断部近傍から水が回収されるため、二次生成物の回収効率が高くなり、炉水への拡散が抑制でき、このため炉水の濁りによる作業環境の悪化を防ぐことができる。
【0015】
更に、この結果、二次生成物が炉壁などに付着してしまう虞れが少なくなり、放射性エアロゾルの作業エリアへの拡散が抑えられるので、炉水浄化時間の短縮と除染作業の簡素化を得ることができる。
【0016】
次に、本発明では、ポンプによりフード内からガスと炉水を吸引する際、ポンプの前段に気液分離装置を設置し、気液分離装置の水相の取り出し口を水処理用フィルタに接続し、ガス相の取出し口を粒子フィルタ及びチャコールフィルタに接続している。
【0017】
ここで、気液分離装置により、スラッジを含む水相とエアロゾルを含む気相とを分離すると、分離した気相中には放射性のエアロゾル及び放射性カルボニル化合物のガス成分が含まれている。
【0018】
そこで、これらを粒子フィルタ及びチャコールフィルタでそれぞれ回収し、作業エリアへの拡散と作業員の被曝が防止されるようにする。
このとき、水相中での放射性のスラッジは水処理用フィルタで回収し、炉水中に再放出されるのを防止する。
【0019】
本発明では、放射化部材の放電加工用の電極として、タングステン−銀合金などのタングステン系金属電極を用いることができ、これにより、放射性二次生成物の発生を抑制し、作業者の被曝が低減できる。
【0020】
次に、本発明では、放電加工用の電極として、旋回式の電極を用いることができる。
ここで、旋回式電極は、円盤状の電極を用い、これを回転させながら加工するもので、生成されるスラッジが切断部から容易に除去できる上、電極が均一に消耗するため、加工精度が落ちず長時間の加工が可能となる。
【0021】
また、本発明では、水相の一部を吸引し、脱塩装置で処理することにより、水の導電率が20μS/cm以下に維持されるようにしている。
ここで、水の導電率の上昇は放電状態に影響を与え、更に、この原子炉の炉水中の導電率には規制値が設けられている。
【0022】
そこで、電極を囲むフードの中から水を吸引し、切断によって発生した電極成分と被切断材料から発生したイオン成分を脱塩装置により回収し、炉水中の導電率を維持するようにしてある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による放射化材料の切断装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態で、図において、1は放電加工用の水槽、2は水中放電加工装置の本体部、3は制御部、4は保持部、5は支持台、6は加工電極、7は水、8は被加工物、9はフード、10は吸水パイプ、11は水浄化用の水中ポンプ、12は水浄化用のフィルタ、13は水浄化用の脱塩装置、そして14は戻しパイプであり、ここで、Sは水中に浮遊したスラッジを、そして、Gは水中に浮遊したガスの気泡を夫々表わす。
【0024】
水槽1は、図示のように、所定の大きさのドラム状の容器で、放電加工液となる水7を貯え、後述するように、この水7の中で水中放電加工装置による被加工物8の切断が行えるようにする働きをする。
【0025】
水中放電加工装置の本体部2は、保持部4により支持台5の上に取付けられ、加工電極6を保持し、この加工電極6の位置を変え、被加工物8の加工部分に接触させながら放電加工用のパルス電圧を印加し、放電加工を行う働きをする。
【0026】
制御部3は、水中放電加工装置の本体部2を制御し、加工電極6の位置を遠隔制御し、それに加工用の電力を供給する働きをする。
従って、これら本体部2と制御部3、保持部4、それに支持台5により水中放電加工装置全体が構成されていることになり、支持台5により本体部2が水槽1内に設置されることになる。
【0027】
そして、この実施形態では、加工電極6がタングステンを主成分とする金属の一種であるタングステン−銀合金で作られており、これが水中放電加工装置の本体部2に取付けられ、図示のように、水中で被加工物8に対する放電加工に使用されるように構成してある。
【0028】
被加工物8は、切断加工の対象となる部材で、原子力プラント内の各種炉内構造物など、放射線照射により放射化され、又は放射性物質の付着により強い放射能を持つ部材であり、図示のように、水槽1内の水の中に沈められた状態で、支持台5に支持され、水7を加工液として、加工電極6により放電加工され、切断されるようになっている。
【0029】
フード9は、加工電極6による被加工物8の放電加工部分を、その近傍も含め所定の範囲にわたって囲うようにして設けられた一種の覆いで、この中に放電加工に伴って生成されたスラッジSとガスの気泡Gなどの二次生成物を閉じ込め、周囲に拡散しないようにする働きをし、このフード9の中に水中ポンプ11の吸水パイプ10が開口されている。
【0030】
水中ポンプ11は、吸水パイプ10から、吸水パイプ水槽1内の水7の内で、特にフード9により囲われている部分にある水を吸い上げ、フィルタ12と脱塩装置13を介して戻しパイプ14に送り、水槽1内の戻す働きをする。
【0031】
フィルタ12は、中に所定の濾過材が充填してあり、これにより、水槽1内から取り込まれた水7に含まれているスラッジSを回収する働きをする。
脱塩装置13は、中に陰イオン用と陽イオン用の各イオン交換樹脂が充填されており、これにより、水槽1から取り込まれた水7に含まれるイオン性の物質を回収する働きをする。
【0032】
次に、この実施形態の動作について説明する。
まず、被加工物8を水槽1内に持込み、所定の位置に据付けて固定し、次いで制御部3により水中放電加工装置本体部2を制御し、加工電極6を動かして被加工物8に接触させ、パルス電圧を印加して、放電加工による被加工物8の切断を開始する。
【0033】
そうすると、この放電加工に伴う二次生成物として、各種の放射性物質を含むスラッジSと、イオン及びエアロゾルを含むガス気泡Gが発生し、加工部の近傍に浮遊するようになる。
【0034】
そこで、放電加工の開始に際しては、水中ポンプ11も一緒に動作させ、これにより、吸水パイプ10によりフード9内から水7が吸引され、吸引された水はフィルタ12と脱塩装置13を通った後、戻しパイプ14から水槽1内に戻されるという、水の循環が行われるようになる。
【0035】
そして、この水の循環過程において、まずフィルタ12では、水中に浮遊しているスラッジSが回収され、次いで脱塩装置13では、水に含まれているイオン性の物質が回収されるので、放電加工による水7の純度低下が抑えられ、例えば導電率20μS/cm以下に維持することができ、この結果、常に良好な放電加工性能のもとで被加工物8の切断を行うことができる。
【0036】
また、ガス気泡Gの中に含まれるエアロゾルは、水中を移行中、フィルタ12と脱塩装置13を通過することにより微細な気泡に分割されるため、ガス全体としての表面積が増加するので、内包するエアロゾルが水中に移行しやすくなり、この結果、水槽1内の水7から放出されるエアロゾル量を低減できる。
【0037】
このとき、この図1の実施形態によれば、水中で加工電極6により放電加工されている部分がフード9により囲われていて、このフード9内から直ちに水中ポンプ11により水7が吸引されるようになっている。
【0038】
従って、この実施形態によれば、二次生成物として発生した各種の放射性物質を含むスラッジSとイオン及びエアロゾルを含むガス気泡Gが水槽1内の水7内に拡散されてしまうのを最小限に抑えることができ、放射能汚染と放射能被曝の虞れを充分に無くすことができる。
【0039】
また、このフード9により放電加工部が小さな領域に区画されるので、放電加工部の近傍から水7を強く吸引することができ、この結果、加工部からスラッジが効率的に除去できるようになり、スラッジへの無駄な放電が減少し切断効率が向上する。
【0040】
従って、この実施形態によれば、二次生成物を加工部分の近傍から効率よく回収できるため、水中への二次生成物の拡散が抑制でき、機器や構造物への放射性物質の付着が防止できると共に、作業に必要な水7の透明度が確保できるという効果が得られ、更に、エアロゾルを含むガス分がフィルタ12と脱塩装置13を通過することにより、作業エリアへの放射性エアロゾルの拡散を低減できるという利点もある。
【0041】
ところで、この図1に示した第1の実施形態では、加工電極6として、タングステン−銀を主成分とする金属の電極が使用されているので、スラッジSには、加工電極6を構成しているタングステンと銀の一部もイオン化して含まれてしまうが、これも脱塩装置13内でイオン交換樹脂により回収されるので、水7の純度の保持に問題が生じることはない。
【0042】
このように、加工電極6としてタングステン−銀を主成分とする金属の電極を使用した場合は、電極自体の加工が容易になり、厚さの薄い加工電極を使用することができ、この結果、切断加工により発生するスラッジとエアロゾルの量を少なくすることができると共に、加工電極の交換頻度が低くできるので、作業時間が短縮され作業員の被曝量が低減できるという効果がある。
【0043】
また、加工の際に、一酸化炭素やコバルトカルボニルといった有害なガス成分の発生が抑制されるので、人体への影響が少なく、被曝量も低減できるという効果もある。
【0044】
詳しく説明すると、グラファイトは放電加工用の電極材料として広く用いられており、安価で、加工も容易であるため、通常の放電加工においては適切な材料といえる。しかし、比放射能の高い放射化材料の放電加工に適用した場合には、放射能が飛散し易いという特性があり、且つ、加工による消耗が著しいので、寿命が短くなってしまう。
【0045】
ここで、電極材料としてタングステン系の材料、例えばタングステン−銀合金を用いた場合、グラファイトに比較して機械的な強度が高いため、電極自体を薄く加工することができるので、放電加工で切削すべき体積が減少し、放射性二次生成物の発生量を低減できる上、タングステン系金属は電極の加工性も良好で、通常の押し切り型の電極や旋回式の回転電極として成形するのも容易である。
【0046】
また、タングステン系の電極はグラファイト電極に比較して放電による電極の消耗量も少なく、連続した加工が可能になり、この結果、大型の炉内構造物の切断など、長時間の使用に際しての電極の交換頻度が抑えられ、メンテナンス作業に伴う作業員の被曝量を軽減できる。
【0047】
更に、気中でのメンテナンスのためには、装置に付着した放射性のスラッジを洗浄し、除染する必要があり、このための作業時間も必要となるが、メンテナンス頻度の低減により作業行程全体の所用時間を短縮できる。
【0048】
なお、この第1実施形態では、水中放電加工装置として、通常の電極固定式の装置が適用された場合について説明したが、旋回式(円板状の電極を用い、これを回転させながら放電加工する方式)の加工電極を用いてもよい。
【0049】
次に、本発明の第2の実施形態について、図2により説明する。
この図2に示した本発明の第2の実施形態において、15は気水分離器、16は粒子フィルタ、17はチャコールフィルタ、そして18はブロワてあり、その他の構成は、図1に示した第1の実施形態と同じである。
【0050】
気水分離器15は、水中ポンプ11により吸引されたフード9内の水からガス分を分離し、ガス分だけを粒子フィルタ16に供給する働きをする。
粒子フィルタ16は、例えばHEPA、ULPAなどと呼ばれているフィルタで、ガス分から粒子成分を回収する働きをする。
【0051】
チャコールフィルタ17は、活性炭を吸着材として用いたフィルタで、コバルトカルボニルのガス分を回収する働きをする。
ブロワ18は、気水分離器15で水から分離されたガス分を吸引して、大気中に放出する働きをする。
【0052】
次に、この第2の実施形態の動作について説明する。
なお、この第2の実施形態では、気水分離器15でガス分が分離され、このガス分がブロワ18で吸引され、粒子フィルタ16とチャコールフィルタ17を介して大気中に放出されるようになっていること以外の動作は、図1に示した第1の実施形態と同じなので、説明は省略する。
【0053】
この第2の実施形態では、放電加工により被加工物8の切断を行っているときには、水中ポンプ11を動作させると共に、ブロワ18を動作させるようになっている。
この結果、気水分離器15で水からガス分が分離されると、このガス分がブロワ18により吸引され、粒子フィルタ16とチャコールフィルタ17を介して大気中に放出される。
【0054】
ここで、粒子フィルタ16に使用されているHEPAフィルタは粒子成分捕収用のフィルタで、0.3μmの微粒子に対して99.97%以上の捕収効率を有しており、これでガス中に含まれるエアロゾルを回収した後、チャコールフィルタ16によりコバルトカルボニルのガス成分を回収しているので、放射能汚染や被曝の虞れをもつことなく、このまま大気中に放出することができる。
【0055】
なお、この実施形態では、粒子性のエアロゾル捕集のためにHEPAフィルタを用いたが、更に高性能なULPAフィルタを用いてもよい。
また、カルボニル化合物のガス成分を捕収するのにチャコールフィルタ17を用いているが、シリカゲルを用いたり、酸溶液へバブリングすることによりカルボニル化合物のガス成分を回収するようにしてもよい。
【0056】
一方、気水分離器15でガス分が分離された水にはスラッジSとイオンが含まれているが、これらはフィルタ12で回収され、続いて脱塩装置13に通液されることにより、水中に含まれるイオン性の物質が回収される。
【0057】
このときの水には、電極成分であるタングステンと銀の一部が含まれてしまうが、これらはイオン化しているので、脱塩装置13内にある陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂により回収される。
【0058】
従って、この図2の実施形態によれば、図1に示した第1の実施形態により得られる効果に加え、エアロゾルとガス成分が拡散するのを更に低減できるという効果が得られる。
【0059】
ところで、この第2の実施形態でも、加工電極6がタングステン−銀を主成分とする金属の電極が使用されているので、上記した第1の実施形態と同様な効果が得られるが、この第2の実施形態では、更に以下に説明する効果も期待することができる。
【0060】
放電加工用にグラファイト電極を使用した場合には、電極が酸素と反応して有害なガスである一酸化炭素が生成され、更に切断部近傍は放電により温度が上昇しているため、生成された一酸化炭素と放射化材料とが容易に反応し、例えばコバルトカルボニル化合物が生成されてしまう。
【0061】
そして、このカルボニル化合物は、低沸点で低融点(融点51℃)であるため、室温下でも蒸気圧が高く、気体としてふるまってしまうが、この場合、ガス状成分は通常の粒子フィルタ(HEPA、ULPAなど)では捕集できないので、ガス回収用のチャコールフィルタ17にかかる負担が大きくなってしまう。
また、このとき、ニッケルが存在すると、ニッケルカルボニル化合物(沸点42.3℃)を生成し、これもガス状で拡散性である。
【0062】
ここで、ニッケルは放射性核種ではないので、被曝管理上は問題無いが、被切断材であるSUSやインコネル鋼中に数%〜70%程度含まれているため、カルボニル化合物としての飛散量は多くなってしまう。
また、大量のニッケルカルボニルがチャコールフィルタ17に捕収されると、相対的に放射性のコバルトカルボニルの吸着容量が減少することになる。
【0063】
これに対して、タングステン系の電極による放電加工で発生するガスは、水素と酸素に限定されるため、グラファイト電極使用時と異なり、一酸化炭素及び一酸化炭素と金属との反応生成物であるカルボニル化合物の生成が、以下に説明するように、大きく抑制できる。
【0064】
すなわち、まずグラファイトとタングステン−銀の2種の電極を用い、コバルトを主成分とする合金であるステライトを被加工物として水中で放電加工し、このとき発生するエアロゾルとガス状成分の定量的な比較を行った結果、エアロゾル(粒子)となるコバルトの総量は、2種の電極でほぼ同等であるのに対して、ガス状成分となるコバルトの総量については、タングステン−銀電極の方がグラファイト電極の1/4未満に減少することが分っている。
【0065】
このとき、ニッケルのガス成分は更に発生量の差が大きく、タングステン−銀電極ではグラファイト電極の1/40となる。
また、一酸化炭素についてみると、グラファイト電極では、生成されたガス中の22%にも及ぶのに対して、タングステン−銀電極では、0.2〜5.0%程度に抑制できる。
【0066】
次に、本発明の第3の実施形態について、図3により説明する。
ここで、この図3の実施形態は、沸騰水型原子炉圧力容器内で放射化した炉内構造物を当該圧力容器内で放電加工して切断する場合に本発明を適用したものであるが、ここでは、一例として、ステンレス鋼製のシュラウドと呼ばれている炉内構造物の一種を対象とした場合について説明する。
【0067】
図3において、Aが沸騰水型原子炉圧力容器で、内部に水7が満たしてあり、この中に炉心を囲んで設けられている円筒形の部材がシュラウドBであり、従って、この実施形態では、このシュラウドBが被加工物8になっており、これを加工電極6により放電加工して切断することになる。
【0068】
ここで、まず、20は台座部で、厚みのある円板状に作られ、図示のように、円筒形のシュラウドBの中に、図の上方から挿入して設置されている。
次に、21は回転台で、台座部20と同じく円板状に作られ、台座部20の上に、水平に回動可能に取付けられていて、制御部3から遠隔制御して、任意に回動制御できるように構成してある。
【0069】
そして、この回転台21の上の周辺部に放電加工装置の本体部2が、その加工電極6が外側を向くようにして取り付けられている。
従って、この回転台20を回動させることにより、放電加工装置の本体部2に設けてある加工電極6の先端部を、被加工物8の円筒内面に沿った円弧状の軌跡を辿って移動させることができ、このときの回動は制御部3により遠隔制御することができる。
【0070】
ここで、この図3には2台の本体部2が描かれているが、この実施形態では、図には表れていないが、回転台21の周辺部に等間隔で4台の本体部2が取付けてある。但し、この本体部2の台数は1台でもよく、2台以上の任意の台数でもよい。
【0071】
放電加工装置本体部2の加工電極6の近傍には、図1と図2の実施形態と同じく、夫々フード9が設けてあり、更に、これらのフード9の中に連通して吸水パイプ10が夫々設けてあり、夫々可撓性の管路により気水分離器15に連通されている。
【0072】
そして、圧力容器Aの上方には、水中に没した状態で、気水分離器15と共に水中ポンプ11とフィルタ12、それに脱塩装置13が設けられ、水中ポンプ11を動作させることにより、吸水パイプ10によりフード9内から水7が吸引されて水の循環が行われる点は、上記した第1と第2の実施形態と同じである。
【0073】
また、同じく圧力容器Aの上方には、粒子フィルタ16とチャコールフィルタ17、それにブロワ18が気中に設けてあり、気水分離器15で水からガス分が分離されると、このガス分がブロワ18により吸引され、粒子フィルタ16とチャコールフィルタ17を介して大気中に放出される点は、上記した第2の実施形態と同じである。
【0074】
一方、この図3の実施形態では、更に圧力容器Aの上方の水中に、水中ポンプ31とフィルタ32、それに脱塩装置33からなる炉水浄化システムが設けてあり、これにより、フード9内の水とは別に、圧力容器A内の水についての浄化が得られるように構成されている。
【0075】
次に、この図3の実施形態の動作について説明する。
この実施形態では、被加工物8の切断加工は、回転台21をゆっくりと回動させながら加工電極6により放電加工することにより行われる。
【0076】
そして、このとき発生した放射性核種を含むスラッジや、イオン及びエアロゾルを含むガス気泡などの二次生成物は、加工電極6を囲むようにして設置してあるフード9の中から水中ポンプ11により吸引され、気水分離器15で水とガス分に分離される。
【0077】
ここで、まず分離されたガスは、排気用のブロア18により吸引され、粒子フィルタ16とチャコールフィルタ17を通って排気されるが、このとき粒子フィルタ16でガス中に含まれるエアロゾルが回収され、その後、チャコールフィルタ17によりコバルトカルボニルのガス成分が回収される。
【0078】
一方、気水分離器15でガス分が分離された水はフィルタ12と脱塩装置13を介してから、戻しパイプ14から圧力容器A内に戻され、フート9から圧力容器Aを循環される◎
このとき水中ポンプ11により取込まれた水にはスラッジとイオン性の物質が含まれているが、この内、スラッジはフィルタ12で回収され、イオン性の物質は脱塩装置13で回収される。
【0079】
また、このとき、加工電極6の成分であるタングステンと銀の一部もイオン化して水に含まれているが、これらも脱塩装置13の中にある陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂により回収される。
【0080】
一方、このときは、炉水浄化システムの水中ポンプ31を運転させ、炉水7を吸引させることにより、フード9内から回収しきれずに炉水7中に拡散してしまったスラッジとイオンなどの二次生成物についても、水浄化用のフィルタ32と水浄化用の脱塩装置13により回収されるので、炉水の健全性も充分に確保することができる。
【0081】
この図3の実施形態によれば、第1の実施形態及び第2の実施形態による効果に加え、原子炉圧力容器A内にある被加工物8についても、当該容器Aから外部に取り出すことなく、そのまま容器内で切断加工することができるので、気中でのメンテナンスが不要になり、メンテナンス頻度の低減により作業行程全体の所用時間を短縮できる。
【0082】
また、この図3の実施形態でも、加工電極6として、旋回式の電極を用いても良く、これにより、電極の局所的な消耗が避けられ、長寿命化によるメンテナンス頻度の低減を更に得ることができる。
【0083】
ことろで、以上に説明した本発明の実施形態では、いずれも加工電極6の材料としてはタングステン−銀合金を用いているが、本発明の実施形態は、これに限らず、タングステン−銅合金、タングステン−金、タングステン−ニッケル合金のうちの少なくとも1種類の合金を含む金属材料の複合体を加工電極6として使用してもよく、いずれによっても、タングステン−銀合金の加工電極と同様な効果を得ることができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、水中での放電加工に伴う二次生成物を加工部分の近傍に囲い込んだ状態から吸引できるので、放射能の拡散と被曝を容易に最小限に抑えることができる。
そして、この結果、放電加工により発生したスラッジが加工部分から効率良く除去されるので、切断効率の低下を抑え、効率的な切断加工を容易に得ることができる。
【0085】
また、本発明によれば、沸騰水型原子炉圧力容器内で、放射化されている構造体の切断も、当該容器内から取り出すこと無く切断加工することができるので、原子炉の部材交換や補修、廃止などに際しての放射能の拡散と被曝を容易に最小限に抑えることができる。
そして、このときも、沸騰水型原子炉炉水の管理基準を満たしたままで容易に作業を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射化材料の切断装置の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明による放射化材料の切断装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明による放射化材料の切断装置の第3の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 水槽
2 水中放電加工装置の本体部
3 制御部
4 保持部
5 支持台
6 加工電極
7 水
8 被加工物
9 フード
10 吸水パイプ
11 水中ポンプ
12 フィルタ
13 脱塩装置
14 戻しパイプ
15 気水分離器
16 粒子フィルタ
17 チャコールフィルタ
18 ブロワ
20 台座部
21 回転台
31 炉水浄化システムの水中ポンプ
32 炉水浄化システムのフィルタ
33 炉水浄化システムの脱塩装置
A 沸騰水型原子炉圧力容器
B 炉内構造物
G ガス気泡
S スラッジ
Claims (7)
- 放射化された金属部材を水中放電加工により切断する際、水中放電加工用電極による加工部分の近傍を囲うフードを用い、このフードの中から吸引した水を浄化処理して循環させた状態で切断する方式の切断装置において、
水平に回動する円板状の回転台を設け、
前記放電加工用の装置本体が、前記回転台の上面の周辺部に取付けられ、
前記放電加工用電極が、前記の前記放電加工用の装置本体に取付けられていることを特徴とする放電加工切断装置。 - 請求項1に記載の発明において、
前記加工用の電極が、タングステン−銀合金、タングステン−銅合金、タングステン−金、タングステン−ニッケル合金のうちの少なくとも1種類の合金を含む金属材料の複合体で作られていることを特徴とする放電加工切断装置。 - 請求項1に記載の発明において、
前記放射化された物体が、原子力プラントの構造部材又は原子炉容器内の機器の少なくとも一方であることを特徴とする放電加工切断装置。 - 請求項1に記載の発明において、
前記水の浄化処理が、スラッジ回収用のフィルタと、イオン性物質回収用の脱塩装置により与えられるように構成されていることを特徴とする放電加工切断装置。 - 請求項1に記載の発明において、
前記フードの中から吸引した水の経路に気水分離器が設けられ、
この気水分離器で分離したガス分が粒子フィルタとチャコールフィルタで処理されるように構成したことを特徴とする切断装置。 - 請求項1に記載の発明において、
前記放射化された金属部材が、原子炉圧力容器内に水没されている円筒状構造物で、
この円筒状構造物の中に前記回転台が設置され、
前記回転台の回動により前記円筒状構造物が水中放電加工され、切断されるように構成されていることを特徴とする放電加工切断装置。 - 請求項4に記載の発明において、
前記脱塩装置により処理された水の導電率が20μS/cm以下になるように構成されていることを特徴とする切断装置。
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