JP3795243B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばパチンコ遊技機やコイン遊技機などで代表される遊技機に関し、詳しくは、予め定められた貸玉払出条件が成立したことに応じて貸玉が払出される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られたものに、たとえば、遊技者による玉貸し操作等の予め定められた貸玉払出条件が成立したことに応じて玉払出手段から貸玉が払出される遊技機があった。この種の遊技機においては、遊技機の遊技状態を制御するマイクロコンピュータよりなる遊技制御手段と、玉払出手段による貸玉の払出し状態を制御する玉払出制御手段とが別個に設けられていた。貸玉払出条件が成立した場合には、玉払出制御手段が貸玉を払出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の遊技機では、玉払出制御手段のみが玉払出手段の状況を把握して貸玉の払出しの制御を行なっていたため、玉払出手段から払出された玉を貯留する玉貯留皿の満タン等の原因により玉払出手段から玉が払出せない状況が生じても、円滑な遊技制御を実現するために可能な限り遊技機全体の状況を管理する必要がある遊技制御手段において、貸玉を払出す玉払出手段の状況を把握することができず管理することもできないという問題があった。
【0004】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技制御手段において玉払出手段の状況を管理することが可能な遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、予め定められた玉払出条件が成立したことに応じて玉が払出される遊技機であって、
玉を払出す玉払出手段と、
該玉払出手段が払出し可能な玉の存在の有無を検出する玉検出手段と、
前記玉払出手段により払出された玉を貯留する玉貯留手段と、
該玉貯留手段に貯留されている玉が所定量を超えていることを検出する貯留玉検出手段と、
前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、玉の払出しに関する指令情報を送信する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段と別個に設けられ、前記玉払出手段により玉を払出す制御を行なう玉払出制御手段と、
前記遊技制御手段と別個に設けられ、ランプを点灯させる制御を行なうランプ制御手段と、
該ランプ制御手段に接続され、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに点灯する玉切れランプと、を含み、
前記遊技制御手段は、前記ランプ制御手段に対し、該ランプ制御手段の制御動作を指定するランプ指令情報を送信し、
前記ランプ制御手段は、前記遊技制御手段から送信された前記ランプ指令情報を受け、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに前記玉切れランプを点灯させる制御を行ない、
前記遊技制御手段は、
前記玉払出条件のうちの景品玉払出条件が成立したときに玉の払出個数を特定可能な個数指令情報を送信する個数指令情報送信手段と、
前記玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態か払出せない状態であるかを判定する判定手段と、
前記貯留玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定をする貯留玉判定手段と、
前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に、前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報を送信する払出禁止指令情報送信手段と、
前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えていない旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に、前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する旨を特定可能な払出禁止解除指令情報を送信する払出禁止解除指令情報送信手段と、を含み、
前記玉払出制御手段は、
前記払出禁止指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止する玉払出禁止手段と、
前記払出禁止解除指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する玉払出禁止解除手段とを含み、
前記個数指令情報送信手段は、前記払出禁止指令情報送信手段により前記払出禁止指令情報が送信され、前記玉払出禁止手段により前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しが禁止されている状態であっても、前記景品玉払出条件が成立したときに前記個数指令情報を送信することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段に送信される指令情報は、種類に応じて優先順位が予め定められており、
前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段へ、複数種類の前記指令情報を順次送信する場合に、前記優先順位にしたがった順序で指令情報を送信することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段と前記玉払出制御手段との間は、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段への一方向通信による情報の送信が行なわれることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段は、前記遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが前記遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段を介して前記指令情報を送信することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技制御手段は、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生するごとに、前記指令情報を前記玉払出制御手段により受信可能に予め定められた送信継続期間にわたって一度のみ送信することを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記玉払出制御手段は、前記遊技制御手段から前記指令情報を受けた場合に、前記指令情報についての予め定められた送信継続期間内での所定期間にわたって当該指令情報を監視し、当該指令情報の内容が前記所定期間変化しないことを条件として前記指令情報にしたがった制御を行なうことを特徴とする。
【0013】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、次のように作用する。玉払出手段の働きにより、玉が払出される。玉検出手段の働きにより、玉払出手段が払出し可能な玉の存在の有無が検出される。玉貯留手段の働きにより、玉払出手段により払出された玉が貯留される。貯留玉検出手段の働きにより、玉貯留手段に貯留されている玉が所定量を超えていることが検出される。遊技機の遊技状態を制御する手段である遊技制御手段の働きにより、玉の払出しに関する指令情報が送信される。遊技制御手段と別個に設けられた玉払出制御手段の働きにより、玉払出手段により玉を払出す制御が行なわれる。ランプ制御手段の働きにより、遊技制御手段と別個に設けられ、ランプを点灯させる制御が行なわれる。玉切れランプは、ランプ制御手段に接続され、玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに点灯される。遊技制御手段に含まれる個数指令情報送信手段の働きにより、玉払出条件のうちの景品玉払出条件が成立したときに玉の払出個数を特定可能な個数指令情報が送信される。遊技制御手段に含まれる判定手段の働きにより、玉検出手段の検出出力に基づいて、玉払出条件の成立に基づく玉を玉払出手段から払出せる状態か払出せない状態であるかが判定される。遊技制御手段に含まれる貯留玉判定手段の働きにより、貯留玉検出手段の検出出力に基づいて、玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定がされる。遊技制御手段に含まれる払出禁止指令情報送信手段の働きにより、玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは玉払出条件の成立に基づく玉を玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が判定手段によりなされた場合に玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報が送信される。遊技制御手段に含まれる払出禁止解除指令情報送信手段の働きにより、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされたことにより払出禁止指令情報が送信された後、玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えていない旨の判定が貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態である旨の判定が判定手段によりなされた場合に、玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する旨を特定可能な払出禁止解除指令情報が送信される。玉払出制御手段に含まれる玉払出禁止手段の働きにより、払出禁止指令情報を受信したことにより、玉払出手段による玉払出条件の成立に基づく玉の払出しが禁止される。玉払出制御手段に含まれる玉払出禁止解除手段の働きにより、払出禁止解除指令情報を受信したことにより、玉払出手段による玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止が解除される。このように、玉払出手段により払出された玉を貯留する玉貯留手段に貯留されている玉の量の検出に基づいて、貯留されている玉の量が玉払出手段から玉を払出せないような所定量を超えた旨の判定がされる。そして、玉の量が所定量を超えた旨の判定が行なわれた場合に玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報を玉払出制御手段へ送信させて玉払出手段による玉の払出しを禁止させることが可能であるため、遊技制御手段において玉払出手段の状況を管理することが可能になる。
【0014】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。遊技制御手段から玉払出制御手段に送信される指令情報は、種類に応じて優先順位が予め定められている。前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段へ、複数種類の指令情報を順次送信する場合に、優先順位にしたがった順序で指令情報が送信される。このように、複数種類の指令情報を順次送信する場合に、優先順位にしたがった順序で指令情報が送信されるため、複数種類の指令情報を同時に送信しなくても済むため、送信のために同時に処理する情報量を抑制することが可能になり、遊技制御手段の処理負担を軽減することが可能になる。
【0015】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。遊技制御手段と玉払出制御手段との間は、遊技制御手段から玉払出制御手段への一方向通信による情報の送信が行なわれる。このように、遊技制御手段と玉払出制御手段との間の情報の送信が、遊技制御手段から玉払出制御手段への一方向通信に基づいて行なわれるため、玉払出制御手段から遊技制御手段への不正なデータの入力による遊技制御手段の不正制御動作を極力防止することが可能になる。
【0016】
請求項4に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。遊技制御手段のさらなる働きにより、遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段を介して前記指令情報が送信される。このように、遊技制御手段の内部から外部への情報の送信が可能であるが遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能になるため、遊技制御手段から玉払出制御手段への一方向通信が確実に行なわれる。これにより、玉払出制御手段等の遊技制御手段の外部から遊技制御手段の内部に不正な信号を入力させて不正な制御を行なう不正行為を防ぐことが可能になる。
【0017】
請求項5に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。遊技制御手段のさらなる働きにより、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生するごとに、指令情報が玉払出制御手段により受信可能に予め定められた送信継続期間にわたって一度のみ送信される。このように、指令情報は、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生するごとに予め定められた送信継続期間にわたって一度のみ送信させるだけで済むので、遊技制御手段が同じ内容の指令情報を繰返し送信させる処理を行なう必要がなくなる。このため、指令情報の送信に関する処理回数を低減することが可能になるため、遊技制御手段の処理負担をさらに軽減することが可能になる。
【0018】
請求項6に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。玉払出制御手段は、前記遊技制御手段から前記指令情報を受けた場合に、前記指令情報についての予め定められた送信継続期間内での所定期間にわたって当該指令情報を監視し、当該指令情報の内容が前記所定期間変化しないことを条件として前記指令情報にしたがった制御を行なう。このように、受けた指令情報の内容が所定期間変化しないことを条件としてその指令情報にしたがった制御が行なわれるため、ノイズ等の影響によって瞬間的に正規の指令情報が本来のものとは異なる情報に変化した場合であっても、その情報に基づいて誤った制御が行なわれてしまう不都合を防ぐことが可能になる。その結果、精度が高い払出制御を行なうことが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機などであってもよく、予め定められた貸玉払出条件が成立したことに応じて貸玉が払出される遊技機であれば、すべてに適用することが可能である。
【0022】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0023】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0024】
遊技者がカード残高の記録されたいわゆる全国共通カードをカード挿入口155に挿入すると、その全国共通カードに記録されているカード残高が読取られる。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうことにより、予め入力設定されている貸出単位額分の残高が減額されるとともに、その貸出単位額分の打玉がパチンコ遊技機1の打球供給皿3に貸出される。
【0025】
カードユニット50には端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生した場合のエラーコードなどの情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0026】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた玉を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が打球操作するための打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。打球操作ハンドル5を遊技者が操作することにより、打球供給皿3内に貯留されているパチンコ玉を1個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ玉は、遊技盤6に形成された区画レール2の間を通って遊技領域7に導かれる。遊技領域7の中央には、始動口14への打玉の始動入賞を条件にして識別情報の一例となる特別図柄を可変表示開始させる可変表示装置8が設けられている。この可変表示装置8には、打玉の通過ゲート11aの通過に伴って普通図柄が可変表示される可変表示器10と、通過記憶表示器10aと、始動記憶表示器18とが設けられている。さらに、可変表示装置8の下方には、可動片15が左右に設けられた始動口14と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開放状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の上部には入賞口24aが、可変入賞球装置19の左右には入賞口24d,24eが、遊技領域7の下方左右には入賞口24b,24cが、それぞれ設けられている。また、26は、打込まれた打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞しなかった場合にアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0027】
遊技領域7の外周には遊技効果LED28aと、遊技効果ランプ28b,28cと、賞球の払出中に点灯する賞球ランプ51と、景品玉(賞球)を払出すために動作する賞球装置(後述する賞球装置57a)および貸玉を払出すための玉貸し装置(後述する玉貸し装置57b)に供給される玉の玉切れが生じた場合に点灯する玉切れランプ52とが設けられており、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音声などの効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0028】
図2は、遊技盤6の正面図である。この正面図を参照して、以下に各種遊技装置および遊技の概要を説明する。
【0029】
可変表示装置8は、複数種類の特別図柄を可変表示可能なCRT表示機で構成されている。可変表示装置8の中央の可変表示部9では始動入賞が発生したことを条件として複数種類の特別図柄が上から下に向かってスクロール表示される。その後、所定時間が経過して可変表示が終了した結果、大当り図柄のゾロ目が停止表示されれば大当りとなる。なお、大当り図柄のうちの所定の確変図柄で大当りが発生した場合には、確率変動状態となり大当り確率が高い確率に変動する。大当りとなれば、可変入賞球装置19の開閉板20が傾動して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御され、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特定遊技状態)となる。
【0030】
可変入賞球装置19の大入賞口は、特定入賞領域と通常入賞領域とに区分されている。特定入賞領域に入賞した入賞球はVカウントスイッチ22により検出される。一方、通常入賞領域に入賞した通常入賞球はカウントスイッチ23により検出される。Vカウントスイッチ22とカウントスイッチ23は、ともに遊技盤6に設けられており、各入賞領域に入賞した入賞玉は各スイッチ22,23により速やかに検出され、入賞玉が検出される毎に15発の賞球が払出される。
【0031】
可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に達した場合、または所定期間(たとえば30秒間)経過した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場合に一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、再度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数はたとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16回の場合には、第1ラウンドから第16ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の状態にされ得る。
【0032】
可変表示装置8の左側方部分および右側方部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやすい状態となる。可変表示装置8の左側方部分に設けられたワープ入口11に進入した打玉の通過経路には普通図柄始動ゲート11aが設けられている。
【0033】
普通図柄始動ゲート11aに進入した打玉は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12で検出されることを条件として、可変表示器10が可変開始される。なお、可変表示器10が可変表示している最中にさらに打玉がゲートスイッチ12で検出された場合には、「4」を記憶数の上限として通過球が記憶されてその記憶数が通過記憶表示器10aに表示される。
【0034】
可変表示器10は7セグメント表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報が可変表示される。可変表示器10の表示結果が予め定められた特別の表示態様(たとえば7)となれば「当り」となる。可変表示器10に「当り」の表示結果が導出されると、始動口14に設けられた左右1対の可動片15が開成する。これにより始動口14が開放状態となって打玉がより始動入賞しやすくなる。始動口14が開放状態にある際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片15が元の位置まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動口14が開放状態となってから所定期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片15が元の位置まで閉成して開放状態は終了する。始動口14に入賞した始動入賞球は遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により速やかに検出される。始動入賞球が始動口スイッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとともに、その検出出力に基づいて可変表示装置8が可変開始される。なお、可変表示装置8が可変表示中に始動口スイッチ17により検出された始動入賞は、「4」を記憶数の上限として記憶されてその記憶数が始動記憶表示器18に表示される。
【0035】
また、一般入賞口24(24a,24b,24c,24d,24e)に入賞した入賞球は、遊技盤6に設けられた各入賞口スイッチ240(240a,240b,240c,240d,240e)により速やかに検出され、これに基づいて10個の賞球が払出される。
【0036】
図3および図4は、パチンコ遊技機1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図3、図4には、制御基板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球制御基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80が示されている。
【0037】
遊技制御基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、各種スイッチ(ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ240(240a,240b,240c,240d,240e)、余剰玉受皿4の満タンを検出する満タンスイッチ402)からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、始動口14の可動片15を動作させるソレノイド16および可変入賞球装置15の開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、始動記憶表示器18の点灯および滅灯を行なうとともに7セグメントLEDによる可変表示器10と装飾ランプ25を駆動するランプ・LED回路60とを含む。
【0038】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部9の可変表示に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含む。
【0039】
基本回路53は、遊技制御用のマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。なお、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている場合もある。さらに、遊技制御基板31には、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67が設けられている。
【0040】
基本回路53は、電源投入時にリセットされる。また、基本回路53は、定期的(例えば、2ms毎)に割込み処理を実行し、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0041】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ(打球操作ハンドル)5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。賞球制御基板37から発射制御基板91には、打玉の発射状態を制御するための発射制御信号が与えられる。発射制御基板91においては、発射制御信号がLOWレベルである場合に、打玉の発射が禁止され、打玉の発射が不可能な状態に制御される。一方、発射制御信号がHIGHレベルである場合には、打玉の発射が許容され、打玉の発射が可能な状態に制御される。
【0042】
遊技制御基板31から賞球制御基板37には、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドデータ(以下、単にコマンドともいう)、および、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンドデータを含む賞球コマンドが伝送される。遊技制御基板31から賞球コマンドが出力される場合には、それにともなって、賞球コマンドの有効期間を示すINT信号が出力される。INT信号は、無効状態では信号がローレベル(オフ状態)となり、有効状態では信号がハイレベル(オン状態)となる。賞球コマンドは、7ビットのデータにより構成され、下位4ビットが賞球個数の指定に用いられ、その上位側の3ビットが制御内容の指定に用いられる。
【0043】
この賞球コマンドにしたがって、賞球制御基板37に設けられた賞球制御用マイクロコンピュータ370は、賞球装置97aおよび玉貸し装置97bを個別に制御する。賞球制御用マイクロコンピュータ370は、賞球制御(玉貸しに関する制御も含む)用のプログラム等を記憶するROM375、ワークメモリとして使用されるRAM376、賞球制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU371およびI/Oポート372を含む。なお、ROM375,RAM376はCPU371に内蔵されている場合もある。
【0044】
満タンスイッチ402からの検出信号は、中継基板71を介して遊技制御基板31のI/Oポート57に入力される。また、玉切れ検出スイッチ167および玉切れスイッチ187からの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介して遊技制御基板31のI/Oポート57に入力される。CPU56は、玉切れ検出スイッチ167または玉切れスイッチ187からの検出信号が玉切れ状態を示しているか、あるいは満タンスイッチ402からの検出信号が満タン状態を示していれば、玉切れスイッチ187からの検出信号が玉切れ状態を示しているか、あるいは満タンスイッチ402からの検出信号が満タン状態を示していれば、その状況に応じて、賞球禁止コマンド、玉貸し禁止コマンドを賞球制御基板37の賞球制御マイクロコンピュータ370へ送り、賞球装置97aによる賞球の払出しの停止、玉貸し装置97bによる貸玉の払出しの停止をさせる。
【0045】
各種入賞口スイッチ240、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23の検出信号は、中継基板71を介して遊技制御基板31のI/Oポート57に入力される。遊技制御基板31のROM54には、上記各スイッチのうち入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)の検出信号に対応して払出すべき賞球数を特定可能な賞球個数情報が記憶されている。基本回路53のROM54には、入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)の検出信号に対応して払出すべき賞球数を特定可能な賞球個数情報が記憶されている。遊技制御基板31は、各スイッチの検出信号に基づいて払出すべき賞球数を特定し、賞球制御用のINT信号を無効状態から有効状態にするとともに払出しの制御内容および賞球個数を指定した賞球コマンドをI/Oポート57を介して賞球制御基板37へ出力する。このため、遊技盤裏面の機構板に設けられた全ての入賞球を検出する全入賞球検出スイッチの検出を待って賞球を払出す従来の遊技機に比較して賞球の払出制御を迅速に行なうことができる。さらに、各種入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)は、各入賞口に対応して遊技盤6に個々に設けられているために、打玉の入賞をより早く検出でき、これにより賞球の払出制御をより一層迅速に行なうことができる。
【0046】
I/Oポート57における賞球コマンドを出力する部分は、遊技制御基板31の内部から外部への情報の出力が可能であるが遊技制御基板31の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段としての出力バッファにより構成されている。従って、賞球制御基板37側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はない。賞球コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31と賞球制御基板37との間の信号の一方向通信が担保され、賞球コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板31に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0047】
遊技制御基板31は、先に出力した賞球コマンドに基づく賞球の払出しが完了していない場合であっても、賞球コマンドを即座に出力する。遊技制御基板31から賞球制御基板37に送られた賞球コマンドおよびINT信号は、バッファ回路373を介してI/Oポート372に入力される。賞球制御用マイクロコンピュータ370は、賞球コマンドに基づいて賞球装置97aまたは玉貸し装置97bへ与える駆動信号を制御し、賞球コマンドにより特定される個数の賞球の払出し制御等の払出し制御を行なう。賞球制御基板37側では、先の賞球コマンドに基づく賞球の払出しが完了したか否かに関係なく、次々に賞球コマンドが送られてくるため、玉の払出しが済んでいない賞球コマンドの賞球個数データについては、RAM376に記憶し、その記憶データに基づいて順次玉の払出しを行なう。これにより、遊技制御基板31側では、先に出力した賞球コマンドに基づく賞球の払出しが完了していない場合であっても、次の賞球コマンドを記憶する処理を行なう必要がなく、かつ、賞球制御基板37側の動作状況を確認しながら賞球コマンドを出力する処理を行なう必要もなくなるので、基本回路53の制御負担が軽減される。
【0048】
RAM55には、払出すべき賞球個数別に記憶可能なカウンタ(カウンタA,B,C)が記憶されている。カウンタAには、Vカウントスイッチ22およびカウントスイッチ23の検出信号、すなわち、払出数=15個に対応する検出信号がまとめて記憶される。カウンタBには、始動口スイッチ17の検出信号、すなわち、払出数=5個に対応する検出信号が記憶される。カウンタCには、各入賞口スイッチ240の検出信号、すなわち、払出数=10個に対応する検出信号が記憶される。
【0049】
賞球装置97aおよび玉貸し装置97bのそれぞれには、玉の供給通路が個別に設けられており、それらの供給通路から賞球装置97aおよび玉貸し装置97bのそれぞれに供給されたパチンコ玉が、これらの装置から賞球および貸玉として払出される。賞球装置97aおよび玉貸し装置97bのそれぞれの供給通路は、個別に設けられているのであるが、それらの供給通路は、玉の流下上手側において1本の通路から分岐したものである。つまり、パチンコ遊技機1の裏面側に設けられた玉タンクから供給されるパチンコ玉を誘導する通路が2つに分岐して賞球装置97aおよび玉貸し装置97bのそれぞれの供給通路を構成しているのである。
【0050】
賞球装置97aへのパチンコ玉の供給通路には、その供給通路における玉の存在の有無を検出可能な玉切れ検出スイッチ167が設けられており、この玉切れ検出スイッチ167により賞球装置97aの玉切れ状態が検出される。玉貸し装置97bへのパチンコ玉の供給通路には、その供給通路における玉の存在の有無を検出可能な玉切れスイッチ187が設けられており、この玉切れスイッチ187により玉貸し装置97bの玉切れ状態が検出される。
【0051】
賞球装置97aには、玉を繰出すための玉繰出用スクリューおよびその玉繰出用スクリューを駆動する賞球モータ289Aが設けられている。賞球制御基板37から中継基板72を介して与えられる駆動信号により、賞球モータ289Aが駆動されて賞球の払出しが行なわれる。また、玉貸し装置97bには、玉を繰出すための玉繰出用スクリューおよびその玉繰出用スクリューを駆動する賞球モータ289Cが設けられている。賞球制御基板37から中継基板72を介して与えられる駆動信号により、玉貸モータ289Cが駆動されて貸玉の払出し(貸出し)が行なわれる。
【0052】
以上のように、遊技制御基板31は遊技盤6に設けられた各種入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)の検出信号が入力されたことに基づいて直ちに賞球コマンドを賞球制御基板37へ出力可能であるために、打玉が各種入賞口に進入した後、速やかに賞球が払出される。このため、遊技盤裏面の機構板に設けられた共通の全入賞玉検出器の検出を待って賞球を払出す従来の遊技機に比較して賞球の払出制御を迅速に行なうことができる。さらに、各種入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)は、各入賞口に対応して遊技盤6に個々に設けられているために、打玉の入賞をより早く検出でき、これにより賞球の払出制御をより一層迅速に行なうことができる。
【0053】
また、バッファ回路373は、遊技制御基板31から賞球制御基板37へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが賞球制御基板37側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有する入力インタフェースである。従って、賞球制御基板37側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はない。賞球制御基板37内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31と賞球制御基板37との間の信号の一方向通信が担保され、賞球制御基板37から遊技制御基板31に不正な信号を入力させて不正な制御を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0054】
バッファ回路373と同様の回路は、賞球制御基板37の他に、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80の各制御基板にも同様の態様で設けられている。このため、遊技制御基板31と、各制御基板35,70,80との間の信号の一方向通信が担保され、各制御基板35,70,80から遊技制御基板31に不正な信号を入力させて不正な制御を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
さらに、賞球装置97aには、玉繰出用スクリューで繰出された玉を賞球機構部分の上手側で検出するための賞球モータ位置センサ300A、と、玉繰出用スクリューで繰出された後、賞球機構部分から打球供給皿3へ向けて落下する玉を賞球機構部分の下手側で検出するための賞球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bとが設けられている。同様に、玉貸し装置97bの玉貸機構部分には、玉繰出用スクリューで繰出された玉を玉貸機構部分の上手側で検出するための玉貸モータ位置センサ300Cと、玉繰出用スクリューで繰出された後、玉貸機構部分から打球供給皿3へ向けて落下する玉を玉貸機構部分の下手側で検出するための玉貸カウントスイッチ301Cとが設けられている。
【0055】
玉貸カウントスイッチ301Cからの検出信号は、中継基板72を介して賞球制御基板37のI/Oポート372に入力される。賞球カウントスイッチ301A,301Bからの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介して遊技制御基板31のI/Oポート57に入力されるとともに、賞球制御基板37のI/Oポート372に入力される。
【0056】
また、賞球制御用CPU371は、I/Oポート372を介して、貸し玉数を示す玉貸し個数信号をターミナル基板160に出力し、ブザー駆動信号をブザー基板75に出力する。ブザー基板75にはブザーが搭載されている。さらに、I/Oポート372を介して、エラー表示用LED374にエラー信号を出力するための信号が入力される。
【0057】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED、玉貸しスイッチおよび返却スイッチが接続される。
【0058】
残高表示基板74からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、玉貸しスイッチ信号および返却スイッチ信号が賞球制御基板37を介して与えられる。
【0059】
また、カードユニット50から残高表示基板74には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および玉貸し可表示信号が賞球制御基板37を介して与えられる。カードユニット50と賞球制御基板37の間では、ユニット玉貸し操作信号(BRDY信号)、玉貸し要求信号(BRQ信号)、玉貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)がやりとりされる。その他に、図示を省略しているが、カードユニット50から賞球制御基板37には、カードユニット50が賞球制御基板37に接続されていることを賞球制御基板37側で確認するために用いられるカードユニット接続確認用信号が与えられる。
【0060】
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、賞球制御基板37の賞球制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。カードユニット50においてカードが受付けられ、玉貸しスイッチが操作され玉貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、賞球制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、賞球制御基板37にBRQ信号を出力する。そして、賞球制御基板37の賞球制御用CPU371は、玉貸しモータ289Cを駆動し、所定個数の貸し玉を遊技者に払出す。玉貸しが実行中である場合には、EXS信号がオン状態にされる。これにより、賞球制御基板37からカードユニット50に、玉貸し中であることが知らされる。つまり、EXS信号は、玉貸し中であることをカードユニット50に知らせるためにも用いられる。そして、払出しが完了したら、賞球制御用CPU371は、カードユニット50に与えるEXS信号をオフ状態にする。これにより、賞球制御基板37からカードユニット50に、玉貸しが完了したことが知らされる。つまり、EXS信号は、玉貸し中と、玉貸し完了との2種類の情報の伝達のために用いられる。
【0061】
以上のように、カードユニット50からの信号は全て賞球制御基板37に入力される構成になっている。従って、玉貸し制御に関して、カードユニット50から遊技制御基板31に信号が入力されることはなく、遊技制御基板31の基本回路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力される余地はない。
【0062】
なお、遊技制御基板31および賞球制御基板37には、ソレノイドおよびモータやランプを駆動するための回路が搭載されているが、図では、それらの回路は省略されている。
【0063】
次に、賞球コマンドについて詳細に説明する。図5は、基本回路53から出力される賞球コマンドのデータの内容を説明するための説明図である。基本回路53は、図示するフォーマットからなるコマンドデータをランプ制御基板35、賞球制御基板37、および音声制御基板70へ出力する。ここでは、代表例として、賞球コマンドを説明する。
【0064】
コマンドデータは、たとえば、図示するように8ビットの送信可能データのうちの7ビットで構成されている。このうち、ビット7は、INT信号用として利用される。このように、コマンドデータのフォーマットは、ランプ制御基板35、賞球制御基板37、および音声制御基板70で共通であるために、各種制御基板の制御動作を指定するコマンドデータを作成する際の作業が容易となる。
【0065】
賞球制御用のコマンドデータでは、ビット0〜ビット3を使用して賞球個数が2進数により指定され、ビット4〜ビット6を使用して制御内容が2進数により指定される。なお、ビット7は、賞球個数の指定には使用されず、INT信号用として利用される。たとえば、ビット4〜ビット6が「001」の場合は、通常払出しが指定される。このように通常払出しが指定され賞球コマンドは、賞球個数コマンドと呼ばれる。ビット4〜ビット6が「010」の場合は、玉貸し禁止が指定される。ビット4〜ビット6が「011」の場合は、玉貸し禁止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「100」の場合は、発射禁止(打玉の発射禁止)が指定される。ビット4〜ビット6が「101」の場合は、発射禁止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「110」の場合は、賞球禁止が指定される。ビット4〜ビット6が「111」の場合は、賞球禁止解除が指定される。
【0066】
入賞に応じて通常払出しが行なわれる場合には、ビット4〜ビット6により通常払出が指定され、ビット0〜ビット3により入賞に応じた払出し個数が指定される。通常払出し以外の場合には、ビット4〜ビット6により制御内容が指定されるが、ビット0〜ビット3により「0001」が固定的に指定される。つまり、ビット0〜ビット3における「0001」は、非払出しを指定している。したがって、通常払出し以外の場合には、玉を払出す個数が指定されず、払出しが行なわれない。
【0067】
図6は、賞球制御基板37が賞球コマンドを受信する態様を説明するためのタイミングチャートである。前述したように、INT信号は信号状態がハイレベルにある場合が有効状態であり、ローレベルにある状態が無効状態である。遊技制御基板31は、新たなコマンドデータを伝送する際にINT信号を4msの間、ローレベルからハイレベルに切換え、賞球制御基板37へ必要な賞球コマンドのコマンドデータを4msの間継続して出力する。賞球コマンドを連続して出力する必要がある場合には、インタバル期間としてコマンド間に最低4msのコマンド非出力期間が設けられる。したがって、賞球コマンドを連続して出力する必要がある場合には、INT信号が4msの間ハイレベルになるとともに賞球コマンドが4msの間継続して出力された後、最低4ms間INT信号がローレベルになるとともに賞球コマンドの出力が停止され、その後、さらに INT信号が4msの間ハイレベルになるとともに賞球コマンドが4msの間継続して出力されるコマンド送信態様となる。
【0068】
賞球制御基板37は、INT信号がハイレベルとなっている際に入力される賞球コマンドのデータに基づいて各種の制御を実行する。賞球制御基板37は、一旦、コマンドデータに基づく制御を開始した場合には、新たなコマンドデータが入力されるまでその制御を継続する。
【0069】
図中の「1」に示すように、賞球制御基板37は、INT信号が無効状態から有効状態となった時点で賞球コマンドデータを抽出し、これを所定の格納領域に格納する。その後、500μsが経過した時点で、図中の「2」に示すように、再度、賞球コマンドデータを抽出する。そして、新たに抽出した賞球コマンドデータが▲1▼のタイミングで抽出した賞球コマンドデータと一致することを確認する。その後、さらに500μsが経過した時点で、図中の「3」に示すように、再度コマンドデータを抽出し、コマンドデータが変化していないことを条件として、その賞球コマンドデータに応じた制御を実行する。すなわち、INT信号が有効状態となっている間に賞球コマンドデータを3回連続して抽出し、抽出結果がすべて一致する場合に、その賞球コマンドデータを正規のデータと見なす。
【0070】
また、前述したような3回のコマンドデータの抽出により、抽出結果がすべて一致しない場合には、INT信号が有効状態となっている期間中において、再度3回の抽出をやり直す。そして、再抽出により抽出結果がすべて一致した場合には、その賞球コマンドデータを正規のデータと見なす。このように、遊技制御基板31から入力された賞球コマンドデータを所定期間(INT信号が有効状態となっている期間中)にわたって監視し、賞球コマンドデータの内容が変化しない場合(3回抽出したデータが連続的に一致する場合)に、賞球コマンドデータが正規のデータであるとみなし、賞球コマンドデータに対応した制御を行なうために、ノイズ等の影響によって瞬間的に正規のコマンドデータが本来のものとは異なるデータに変化した場合であっても、そのデータに基づいて誤った制御が行なわれてしまう不都合を防ぐことができる。その結果、精度が高い払出制御を行なうことができる。
【0071】
なお、コマンドデータは、有効期間が一連の1回(実施形態では4mS)であればよく、INT信号だけが立下がりコマンドデータは出力し続けていてもよい。すなわち、賞球制御基板側が受け取り可能な態様の出力が1回であればよい。
【0072】
このようなコマンドデータの受信は、賞球制御基板37以外の各制御基板35,70,80においても同様に行なわれる。したがって、賞球制御基板37以外の各制御基板35,70,80においても同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、賞球コマンドには、遊技制御基板31から出力する場合に、出力の優先度が予め定められている。最も優先度が高いのが玉貸し禁止コマンドであり、以下、賞球禁止コマンド、発射禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド、賞球禁止解除コマンド、発射禁止解除コマンド、賞球個数コマンド(図6では「払出」と示す)の順に優先度が低くなっている。さらに、賞球個数コマンドの場合には、同じ払出しでも、賞球数の多い方の払出しが優先度が高い。
【0074】
同時期に複数の賞球コマンドを出力する必要がある場合には、このように定められた優先度にしたがい、優先度の高い方から順に賞球コマンドが出力される。このように、優先順位にしたがって順に賞球コマンドが出力されることにより、基本回路53の処理負担を軽減することができる。その理由は次のとおりである。つまり、同時期に複数の賞球コマンドを出力する必要がある場合において、複数の賞球コマンドを同時に出力するとすれば、送信コマンドのビット数を大幅に増やす必要があり、そのような多数のビット数のデータを同時に用意するために、大量のデータを同時期に処理する必要があるので、そのようなデータを扱う基本回路53の処理負担が増加してしまう。これに対し、優先順位にしたがって順に賞球コマンドを出力する場合には、複数種類の指令情報を同時に出力しなくても済むため、出力のために同時に処理するデータ量を抑制することが可能になり、基本回路53の処理負担を軽減することができる。また、賞球制御用マイクロコンピュータ370の側においても、同様に、複数種類の指令情報を同時に出力しなくても済むため、出力のために同時に処理するデータ量を抑制することが可能になるので、賞球制御用マイクロコンピュータ370の処理負担を軽減することができる。
【0075】
また、賞球コマンドの出力に優先順位が定められているため、パチンコ遊技機1の制御にとって重要なコマンドをできる限り早く出力することが可能になる。
【0076】
次にパチンコ遊技機1を動作させるための処理をフローチャートに基づいて説明する。まず、基本回路53により実行される処理を図7〜図19を参照して説明する。
【0077】
図7は、基本回路53により実行されるメイン処理および割り込み処理を示すフローチャートである。図7においては、(a)にメイン処理が示され、(b)に割り込み処理が示されている。
【0078】
図7の(a)を参照して、メイン処理においては、まず、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックセット処理を行なう(S1)。次いで、初期化処理を行なう(S2)。初期化処理では、基本回路53は、RAM55にエラーが含まれているか判定し、エラーが含まれている場合には、RAM55を初期化することおよび各種フラグの初期設定などの処理を行なう。さらに、初期化処理では、後述する割り込み処理を実行するタイミングを規定するタイマ割り込み時間(たとえば0.002秒)をCPU56に設定する処理がなされる。これにより、電源投入等によるリセット後の最初の割り込み処理の実行タイミング規定のための計時が開始される。
【0079】
次に、停止図柄を決定する等のための表示用乱数更新処理を行なう(S3)。このパチンコ遊技機1においては、可変表示装置8の可変表示での特別図柄の停止図柄が乱数(ランダムカウンタのカウンタ値)に基づいて決定される。このS3では、そのように停止図柄を決定するための表示用乱数が更新される。表示用乱数更新処理は、無限ループにより繰返し実行され続けるが、後述する割り込み処理が起動された場合には、表示用乱数更新処理を構成するプログラムのうちの実行中の位置で一時停止され、その割り込み処理が終了すると一時停止したプログラムの位置から実行が再開される。
【0080】
次に、図7の(b)を参照して、割り込み処理は、CPU56により管理されるタイマ割り込み用のタイマの計時値が設定値(S2またはS14で設定されるタイマ割り込み時間)になるごとに実行が開始される。
【0081】
割り込み処理においては、まず、表示制御基板80に送出されるコマンドコードをRAM55の所定の領域に設定する表示制御データ設定処理を行なった後に(S4)、コマンドコードを表示制御データとして出力する表示制御データ出力処理を行なう(S5)。
【0082】
次いで、ランプ制御基板35および音声制御基板70に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマンドを送信するための処理を行なうとともに、ホール管理用コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを送信するためのデータ出力処理を行なう(S6)。また、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行なわれ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられるエラー処理を行なう(S7)。
【0083】
次に、遊技制御に用いられる各種の判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理を行なう(S8)。S8においては、具体的に、大当り決定用乱数等の判定用乱数が更新される。つまり、このパチンコ遊技機1においては、大当り決定用乱数の抽出値に基づいて大当りを発生させるか否かが決定されるのである。
【0084】
次に、基本回路53は、特別図柄プロセス処理を行なう(S9)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S10)。普通図柄プロセス処理では、7セグメントLEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0085】
さらに、基本回路53は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17a、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対する入賞があったか否か判定するスイッチ処理を行なう(S11)。また、基本回路53は、賞球制御用マイクロコンピュータ370との間の入賞球信号処理を行なう(S12)。すなわち、所定の条件が成立すると、基本回路53は、賞球制御用マイクロコンピュータ370に対して、INT信号にともなって賞球コマンドおよびINT信号を出力する。賞球制御用マイクロコンピュータ370は、賞球装置57aを駆動制御する。
【0086】
遊技制御用マイクロコンピュータ31は、さらに、停止図柄を決定する等のための表示用乱数を更新する表示用乱数更新処理を行なう(S13)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ31は、さらに、タイマ割り込み時間設定処理を行なう(S14)。S14においては、前述したようなタイマ割り込み時間(たとえば0.002秒)をS2の場合と同様に設定する処理が実行される。S14の後、この割り込み処理が終了する。これにより、この割り込み処理の終了時にS14によってタイマ割り込み時間が設定され、次の割り込み処理の実行タイミングを規定するための計時が開始されることとなる。したがって、割り込み処理が終了するごとにタイマ割り込みのための時間が計時され、その後タイマ割り込み時間が経過するごとに割り込み処理が実行されることとなる。この割り込み処理が終了すると、前述したメイン処理のプログラムの実行が、一時停止していた位置から再開される。
【0087】
図8は、基本回路53のCPU56が実行する始動入賞口チェック処理を示すフローチャートである。
【0088】
この大入賞口チェック処理は、図7に示した割り込み処理のS11により実行されるスイッチ処理に含まれる処理である。CPU56は、はじめに、第1種始動口スイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しないか否か確認する(SS1)。第1種始動口スイッチカウンタは、始動口スイッチ17の検出信号の出力が継続することに伴って加算更新されるカウンタである。第1種始動口スイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しない場合、すなわち、入力信号の継続時間がまだ規定値に達していない場合には入力された信号がノイズ等の可能性があるために処理を終了する。一方、第1種始動口スイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致する場合には始動口スイッチ17が始動入賞を検出したと判断してカウンタBを更新(+1)する(SS2)。なお、カウンタBは、前述したように始動口スイッチ17の検出信号、すなわち、払出数=5個に対応する検出信号を記憶するカウンタである。次に、始動記憶数をカウントする特別図柄入賞記憶カウンタが特別図柄入賞記憶カウンタの最大値(=4)以上となっているか否かを判断する(SS3)。最大値となっている場合には始動記憶することなく処理を終了する。最大値に達していない場合には特別図柄入賞記憶カウンタを更新(+1)する(SS4)。次に、新たに記憶した特別図柄入賞記憶カウンタのカウント値に対応する特別図柄判定用バンクアドレスを算出する(SS5)。次に、特別図柄の可変表示時間を短縮するための変動短縮設定時間を、一旦、変動短縮タイマバンクに設定する(SS6)。なお、ここで設定された変動短縮設定時間は、後述のSS11で評価される始動記憶数の多少に応じて通常の可変表示時間に変更され得る。つまり、始動記憶数が多い場合には設定がそのまま維持され、始動記憶数が少ない場合には通常の可変表示時間に変更される。
【0089】
次に、可変表示結果を大当りとするか否かを決定するための特別図柄判定用乱数を抽出する(SS7)。次に、可変表示途中にリーチを成立させるか否かを決定するためのリーチ判定用乱数を抽出する(SS8)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数を特別図柄判定用バンクに設定し、SS8で抽出したリーチ判定用乱数をリーチ判定用バンクに設定する(SS9)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数を特定図柄判定用バンクに設定する(SS10)。なお、特別図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用乱数に基づいて大当りを発生させるか否か、確率変動を生じさせる確変大当りを発生させるか否かを判定するバンクであり、特定図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用バンクによる判定結果に応じて停止図柄の種類を定めるために使用されるバンクである。
【0090】
次に、特別図柄判定処理を実行した後(SS11)、処理を終了する。特別図柄判定処理では、特定図柄判定用バンクおよび特別図柄判定用バンクの格納値に基づいて可変表示装置8の可変表示結果が定められる。
【0091】
図9は、CPU56が実行する大入賞口チェック処理を示すフローチャートである。この大入賞口チェック処理は、図7に示した割り込み処理のS11により実行されるスイッチ処理に含まれる処理である。
【0092】
この大入賞口チェック処理においては、まず、カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しないか否か確認する(ST1)。カウントスイッチカウンタは、カウントスイッチ23の検出信号の出力が継続することに伴って加算更新されるカウンタである。カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しない場合には後述のST5に移行するが、一致する場合にはカウントスイッチ23が入賞を検出したと判断してその旨を示すカウント通過フラグを設定する(ST2)。次に、遊技状態を示す特別図柄プロセスフラグ値が大入賞口開放中を表わす値以外であるか否かが判断される(ST3)。大入賞口開放中を表わす値以外の場合には後述のST5に移行するが、大入賞口開放中を表わす値の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処理を実行する(ST4)。ここでは、先に設定されたカウント通過フラグに基づいてカウンタAを加算更新する。なお、カウンタAは、前述したようにVカウントスイッチ22およびカウントスイッチ23の検出信号、すなわち、払出数=15個に対応する検出信号を記憶するカウンタである。次に、Vカウントスイッチカウンタ(特定領域カウントスイッチカウンタ)がスイッチオン判定値と一致しないか否か確認する(ST5)。Vカウントスイッチカウンタは、Vカウントスイッチ22の検出信号の出力が継続することに伴って加算更新されるカウンタである。Vカウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しない場合には後述のSB20に移行するが、一致する場合にはVカウントスイッチ22が入賞を検出したと判断する。そして、特別図柄プロセスフラグ値が大入賞口開放中を表わす値以外であるか否かが判断される(ST6)。大入賞口開放中を表わす値以外の場合には後述のST8に移行するが、大入賞口開放中を表わす値の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処理を実行する(ST7)。ここでは、Vカウントスイッチ22の検出信号に基づいてカウンタAを加算更新する。次に、可変入賞球装置19の繰返し継続制御の実行回数を計数する継続回数カウンタが継続回数カウンタの最終値(=16)以上となっているか否か判断する(ST8)。最終値となっている場合には、後述のSB20に移行するが、最終値となっていない場合には打玉が特定領域を通過したことを示す特定領域通過フラグを設定する(ST9)。
【0093】
次に、入賞口スイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しないか否か確認する(ST10)。入賞口スイッチカウンタは、各入賞口スイッチ240(240a,240b,240c,240d,240e)の検出信号の出力が継続することに伴って加算更新されるカウンタである。入賞口スイッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しない場合には処理が終了するが、一致する場合には入賞口スイッチ240が入賞を検出したと判断してカウンタCを加算更新する(ST11)。その後、処理を終了する。なお、カウンタCは、前述したように各入賞口スイッチ240の検出信号、すなわち、払出数=10個に対応する検出信号を記憶するカウンタである。
【0094】
図10および図11は、CPU56が実行する入賞球信号処理を示すフローチャートである。上述したように、入賞球信号処理は2msに1回実行される。最初に、使用される各タイマについて説明する。
【0095】
(1) タイマT1:賞球カウントスイッチオフ時にセットされ、タイムアウトすると払出個数のチェックが行なわれる。
【0096】
(2) タイマT5:エラー検出時にセットされ、タイムアウトするまでエラー表示が行なわれる。
【0097】
(3) タイマT6:タイムアウトする度に繰り返し再起動され、タイムアウト時に累積エラー同数が所定回数を超えていたら復帰不能なエラーとなる。
【0098】
入賞球信号処理において、基本回路53におけるCPU56は、まず、玉貸し可能判定処理を実行する(SA1)。この玉貸し可能判定処理は、玉貸し可能であるか否かを判定するための処理であり、処理の内容については図12を用いて後述する。次に、発射可能判定処理を実行する(SA2)。この発射可能判定処理は、打玉の発射が可能であるか否かを判定するための処理であり、処理の内容については図13を用いて後述する。
【0099】
次に、タイマT6がタイムアウトしたか否か確認する(SA3)。タイムアウトしていた場合には、タイマT6のタイマ値をクリアし、賞球エラーカウンタの値をチェックする(SA6)。タイマT6がタイムアウトした場合には、SA3の判断後、タイマT6のタイマ値をクリアする。賞球エラーカウンタの値が所定値を超えていた場合には、エラー状態に入る(SA9)。エラー状態では、基本回路53はホールト状態(HALT状態)になる。
【0100】
タイマT6がタイムアウトしたときに、賞球エラーカウンタの値が所定回を超えていなければ、賞球エラーカウンタは初期化され(SA7)、再度タイマT6がスタートされる(SA8)。
【0101】
後述するように、賞球エラーカウンタの値は、賞球個数の過多が検出されるとカウントアップされる。したがって、所定時間内に(タイマT6のカウントアップ時間内に)所定個数を超える賞球過多エラーが生ずると、解除されない状態になる。このように、賞球過多エラーが生じたときに直ちにホールト状態とならず、頻繁に賞球過多エラーが生じた場合にホールト状態となるように構成すると、一時的に生じ自然復旧するようなエラーでは遊技機は動作不能状態にならない。また、頻繁に賞球過多エラーが生ずる場合には点検等を要することが多いので、そのような場合には遊技機が動作不能状態になるようにすることができる。
【0102】
なお、ここでは、エラー発生とは無関係にタイマT6をスタートさせタイマT6がタイムアウトする度に、時間T6における発生エラー数をチェックするようにしたが、エラーが発生するとタイマをスタートさせる等の他の監視方法を用いてもよい。要するに、所定時間内に所定回を超えるエラーが発生したことを検出できれば、どのような監視方法を用いてもよい。
【0103】
次に、賞球払出中フラグがオンしているか否か確認する(SA4)。オンしている場合には、SB1に移行する。賞球払出中フラグがオンしていない場合には、入賞が検出されているか否か確認する(SA5)具体的には、前述したRAM55のカウンタ(カウンタA,B,C)が参照されて入賞が検出されているか否かが判断される。入賞が検出されていなければ処理を終了する。一方、入賞が検出されている場合には、賞球可能判定処理を実行する(SA10)。この賞球可能判定処理は、賞球の払出しが可能であるか否かを判定するための処理であり、処理の内容については図14を用いて後述する。
【0104】
次に、賞球可能判定処理の終了後、以下の優先順序に従って入賞に応じた賞球個数コマンドが出力される。まず、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23で入賞が検出されたのか否かが判断される(SA11)。具体的には、カウンタAに記憶値があるか否かが判断される。
【0105】
この実施の形態では、大入賞口を経た入賞については15個の賞球を払出す。よって、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23で入賞が検出されていた(カウンタA>0)ときには賞球予定数に15個を設定し(SA13)、次いで総賞球カウンタを「15」加算更新する(SA14)。次いでカウンタAを「1」減算更新する(SA14a)。ここで、総賞球カウンタは、払出す予定の賞球の総数を計数するためのカウンタである。
【0106】
Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23で入賞が検出されていない場合には、一般入賞口24、すなわち、各入賞口スイッチ240(240a,240b,240c,240d,240e)で入賞が検出されたのか否かが判断される(SA12)。具体的には、カウンタCに記憶値があるか否かが判断される。この実施の形態では、一般入賞口24を経た入賞については10個の賞球を払出す。よって、各入賞口スイッチ240で入賞が検出されていた(カウンタC>0)ときには賞球予定数に10個を設定し(SA15)、次いで総賞球カウンタを「10」加算更新する(SA16)。次いでカウンタCを「1」減算更新する(SA16a)。
【0107】
Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、各入賞口スイッチ240のいずれによっても入賞が検出されていない場合には、始動口スイッチ17で入賞が検出されたと判断できる。具体的には、始動口スイッチ17の検出信号を記憶するためのカウンタBに記憶値があると判断できる。この実施の形態では、始動口14を経た入賞については5個の賞球を払出すために、SA12でNOと判断できる場合には賞球予定数に5個を設定し(SA15)、次いで総賞球カウンタを「5」加算更新する(SA16)。次いでカウンタBを「1」減算更新する(SA16a)。
【0108】
以上のように、遊技制御基板31は、複数の入賞検出用スイッチから同時に検出信号が入力された場合であっても、所定の優先順序に従って各検出信号に対応する前記払出制御を行なう。
【0109】
その後、CPU56は、賞球予定数に応じた賞球コマンドを出力するために、賞球コマンド出力フラグをセットする(SA17)。
【0110】
以上のように、複数の入賞検出用スイッチから同時に検出信号が入力された場合の制御が容易となるように、所定の優先順序に従って各検出信号に対応する賞球コマンドが出力される。なお、賞球制御基板37における賞球制御用マイクロコンピュータ370のCPU371は、賞球コマンドで指定された個数の賞球払出制御を行なう。
【0111】
次に、CPU56は、賞球払出中フラグをオンして(SA18)処理を終了する。なお、次に、入賞球信号処理が実行されると、SA4で賞球払出中フラグがオンしているので、SA4からSB1に移行する。
【0112】
SB1において、CPU56は、エラー表示フラグがオンしているか否か確認する。オンしていれば、SB11に移行する。なお、エラー表示フラグについては後で説明する。エラー表示フラグがオンしていなければ、賞球カウントスイッチがオンしたか否かを判断する(SB2)。ここで、この入賞球信号処理において用いられる賞球カウントスイッチの出力は、実際には賞球カウントスイッチ301A,301Bの出力のオア(OR)をとったものに相当する。賞球カウントスイッチのオンを検出すると、賞球カウントスイッチのオフを待ち(SB3)、オフしたら総賞球カウンタのカウンタ値を−1する(SB5)。
【0113】
そして、タイマT1を起動する(SB6)。タイマT1は、賞球カウントスイッチの出力がオンした後オフする度に起動または再スタートされる。
【0114】
SB2において賞球カウントスイッチがオンしていなければ、タイマT1が動作中か否か確認する(SB4)。タイマT1が動作中でない場合には処理を終了する。一方、タイマT1が動作中であれば、CPU56は、タイマT1がタイムアウトしたか否か確認する(SB7)。タイムアウトしていなければ処理を終了する。なお、次に、入賞球信号処理が実行されると、賞球払出中フラグがオンしているので、やはりSA4からSB1に移行する。
【0115】
タイマT1の値(起動時からタイムアウトするまでの時間)は、正常に払出しが行なわれている場合には払出周期(賞球カウントスイッチ(a)がオンしてから次にオンするまでの期間)よりも長く設定されている。従って、正常に払出しが行なわれているときには、最後の払出しを除いて、タイマT1がタイムアウトするよりも前に、次の賞球カウントスイッチのオン(SB2)が発生する。すなわち、正常に払出しが行なわれているときには、タイマT1は、最後の払出しが行なわれた後に初めてタイムアウトする。
【0116】
SB7において、タイマT1がタイムアウトすると、CPU56は、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かの判断がなされる(SB8)。タイマT1がタイムアウトした場合には、SB7の判断後、タイマT1のタイマ値をクリアする。正常に払出しが完了した場合には、総賞球カウンタのカウンタ値は「0」になる。従って、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になった場合には、賞球コマンドの出力を停止させるために賞球払出中フラグをオフ状態にし(SB9)、SA5に進む。
【0117】
一方、タイマT1がタイムアウトしたときに総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になっていなかった場合には、CPU56は、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」よりも小さいか否かチェックする(SB10)。総賞球カウンタのカウンタ値が「0」よりも小さくない、すなわち払出不足と判断される場合には、エラー表示処理を実行し(SB11)、その後、SB9に進む。このエラー表示処理の内容については、図19を用いて後述する。一方、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」よりも小さい、すなわち払出過多と判断される場合には、総賞球カウンタをリセットし(SB12)、その後、SB9に進む。
【0118】
次に、入賞球信号処理が実行されると、賞球払出中フラグがオンしているので、SA4からSB1に移行する。そして、SB2で賞球カウントスイッチのオンが検出された後に賞球カウントスイッチがオフすると、CPU56は、総賞球カウンタのカウンタ値を−1する(SB5)。そして、タイマT1を再スタート(SB6)して処理を終了する。
【0119】
図12は、前述した入賞球信号処理のSA1により実行される玉貸し可能判定処理を示すフローチャートである。玉貸し可能判定処理において、CPU56は、まず、満タンフラグ1がセットされているか否かの判断がなされる(SC1)。満タンフラグ1は、玉貸し装置57bにより払出せる貸玉が存在する状態で余剰玉受皿4が満タンになった場合にセットされるフラグであり、玉貸し時用の満タンフラグである。
【0120】
満タンフラグ1がセットされていると判断された場合は、後述するSC17に進む。一方、満タンフラグ1がセットされていないと判断された場合は、玉切れスイッチ187により貸玉有りの検出(払出せる貸玉が存在していることの検出)があったか否かの判断がなされる(SC2)。貸玉有りの検出がなかったと判断された場合は、後述するSC3に進む。一方、貸玉有りの検出があったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグがオン状態(セット状態)になっているか否かの判断がなされる(SC8)。ここで、玉貸し禁止フラグとは、玉貸しが禁止状態にあることを示すためのフラグである。玉貸し禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合は、後述するSC9に進む。一方、玉貸し禁止フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、SC13に進み、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。
【0121】
満タン状態が検出されていないと判断された場合には、そのままこの玉貸し可能判定処理が終了する。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合には、タイマT8のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SC14)。ここで、タイマT8とは、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ1をセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0122】
次に、タイマT8のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SC15)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間および玉の流下状態により瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT8のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマT8のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態になったものとみなし、満タンフラグ1をセットする処理がなされる(SC16)。タイマT8のタイマ値が所定値になったと判断された場合は、SC16においてタイマT8のタイマ値がクリアされる。SC16の後、後述するSC6に進み、玉貸し禁止フラグをオン状態(セット状態)にした後、SC7において玉貸し禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし、この玉貸し可能判定処理が終了する。
【0123】
ここで、玉貸し禁止フラグとは、玉貸しが禁止されている状態を示す場合にセットされるフラグである。また、玉貸し禁止コマンド出力フラグとは、賞球コマンドとして玉貸し禁止コマンドを出力させる場合にセットされるフラグである。
【0124】
また、前述したSC8により玉貸し禁止フラグがオン状態になっていると判断されてSC9に進んだ場合は、玉貸し可能判定タイマのタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SC9)。ここで、玉貸し可能判定タイマとは、玉切れスイッチ187による玉切れ検出に基づいて玉貸し禁止状態になった後、玉切れスイッチ187が玉切れの非検出状態になった場合に、玉貸し禁止状態を自動的に解除するタイミングを判断するために用いられるタイマである。つまり、玉切れスイッチ187が玉切れの検出状態から玉切れの非検出状態になった場合に、ある程度の時間にわたって非検出状態が続いたことを条件として玉切れ状態が復旧したと判断すれば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0125】
次に、玉貸し可能判定タイマのタイマ値が、確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値(たとえば、2000mS)になったか否かの判断がなされる(SC10)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されている。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
玉貸し可能判定タイマのタイマ値がまだ所定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、玉貸し可能判定タイマのタイマ値が所定値になったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグをオフ状態にする処理がなされる(SC11)。これにより、玉貸し禁止状態である旨が示されないようになる。玉貸し可能判定タイマのタイマ値は、SC10において玉貸し可能判定タイマのタイマ値が所定値になったと判断された場合に、クリアされる。そして、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SC12)がなされた後、この玉貸し可能判定処理が終了する。ここで、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグとは、玉貸し禁止解除コマンドを賞球コマンドとして出力させる場合にセットされるフラグである。このように、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがセットされることにより、玉貸し禁止解除コマンドが賞球制御基板37に送られる。
【0126】
また、前述したSC2により貸玉有りの検出がなかったと判断されてSC3に進んだ場合は、タイマT7のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる。ここで、タイマT7とは、パチンコ玉が玉貸し装置97bへの供給通路を流れることにより生じる玉切れスイッチ187のオフ状態が誤って玉切れとみなされないようにするために玉切れスイッチ187の検出有効期間を規定するのに用いられるタイマである。
【0127】
次に、タイマT7のタイマ値が、玉切れスイッチ187の検出有効期間に該当する所定値になっているか否かの判断がなされる(SC4)。この場合の所定値は、玉貸し装置97bに供給されるパチンコ玉の移動に起因して生じる玉切れスイッチ187のオンオフ状態のオフ期間に相当する値よりも長い値に設定されている。つまり、パチンコ玉が玉貸し装置97bへの供給通路を流れている場合には、パチンコ玉が停滞している場合と異なり、パチンコ玉の通過にともなって玉切れスイッチ187がオンオフを繰返す。ところが、極めて短いタイミングにおいて玉切れスイッチ187がオン状態になっている場合を玉切れ検出状態とみなしてしまえば、パチンコ玉の通過にともなうオンオフ状態中における短時間のオフ状態が玉切れ状態として誤検出されるおそれがある。このような誤検出を防ぐために、パチンコ玉の通過にともなって生じるオンオフ状態中のオン状態の期間よりも長い期間待って玉切れスイッチ187がオンしている場合にのみ、玉切れ状態であると判断するのである。
【0128】
タイマT7のタイマ値が、所定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマT7のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグをオン状態(セット状態)であるか否かの判断がなされる(SC5)。玉貸し禁止フラグがオン状態であると判断された場合は、すでに玉貸し禁止状態になっているため、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、玉貸し禁止フラグがオン状態ではないと判断された場合は、玉貸し禁止フラグをオン状態にする処理がなされる(SC6)。これにより、玉貸し禁止状態であることが示される。そして、玉貸し禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(SC7)、この玉貸し可能判定処理が終了する。
【0129】
SC1において満タンフラグ1がセットされていると判断されてSC17に進んだ場合は、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。満タン状態が検出されていると判断された場合には、そのままこの玉貸し可能判定処理が終了する。一方、満タン状態が検出されていないと判断された場合には、タイマT15のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SC18)。ここで、タイマT15とは、非満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ1をリセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0130】
次に、タイマT15のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SC19)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT15のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマT15のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態ではなくなったものとみなし、満タンフラグ1をリセットする処理がなされる(SC20)。タイマT15のタイマ値が所定値になったと判断された場合は、SC20においてタイマT15のタイマ値がクリアされる。
【0131】
満タンフラグ1をリセットする処理がなされた後は、玉貸し禁止フラグをオフ状態にする処理がなされ(SC11)、その後、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SC12)がなされる。その後、この玉貸し可能判定処理が終了する。このように、満タン状態でなくなった場合には、玉貸し禁止フラグがオフ状態にされることにより、玉貸し可能な状態であることが示され、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがセットされることにより、玉貸し禁止解除コマンドが賞球制御基板37に送られる。
【0132】
以上に説明したように、玉貸し装置97bにおける玉切れ状態が検出された場合および余剰玉受皿4が満タン状態になった場合のそれぞれの場合には、玉貸しが禁止される。そして、そのような玉切れ状態および満タン状態がそれぞれ復旧した場合には、それぞれに応じて玉貸し禁止が解除される。玉貸し禁止状態の解除が係員の操作によらず自動的に行なわれるため、玉貸し禁止状態の解除についての係員の手間を省くことができる。
【0133】
また、玉切れスイッチ187による払出し可能な貸玉の有無の検出に基づいて、玉貸し装置97bから貸玉を払出せない状態である旨の判定を行なうことが可能であり、貸玉を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に貸玉の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な玉貸し禁止コマンドを賞球制御用マイクロコンピュータ370へ出力させて玉貸し装置97bによる貸玉の払出しを停止させることが可能であるため、基本回路53において玉切れの面から玉貸し装置97bの状況を管理することが可能になる。
【0134】
また、満タンスイッチ402による満タン検出に基づいて、玉貸し装置97bから貸玉を払出せない状態である旨の判定を行なうことが可能であり、貸玉を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に貸玉の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な玉貸し禁止コマンドを賞球制御用マイクロコンピュータ370へ出力させて玉貸し装置97bによる貸玉の払出しを停止させることが可能であるため、基本回路53において余剰玉受皿4の満タンの面から玉貸し装置97bの状況を管理することが可能になる。
【0135】
図13は、発射可能判定処理を示すフローチャートである。この発射可能判定処理は、図10に示された入賞球信号処理のSA2により実行される処理である。
【0136】
まず、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる(SQ1)。満タン状態が検出されていないと判断された場合には、後述するSQ7に進む。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合には、発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否かの判断がなされる(SQ2)。ここで、発射禁止フラグとは、打玉の発射が禁止された状態であることを示すためのフラグであり、後述するSQ5によりオン状態にされ、後述するSQ10によりオフ状態(リセット状態)にされる。
【0137】
SQ2により発射禁止フラグがオン状態であると判断された場合には、この発射可能判定処理が終了する。一方、SQ2により発射禁止フラグがオン状態ではないと判断された場合には、タイマT3のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SQ3)。ここで、タイマT3とは、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、発射禁止フラグをオン状態にさせるか否かの判断のために用いられる。
【0138】
次に、タイマT3のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SQ4)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT3のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この発射可能判定処理が終了する。一方、タイマT3のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態になったものとみなし、発射禁止フラグをオン状態にする処理がなされる(SQ5)。そして、発射禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(SQ6)、この発射可能判定処理が終了する。このように発射禁止コマンド出力フラグがオン状態にされた場合には、賞球コマンドとして発射禁止コマンドが出力される。
【0139】
また、前述したSQ1により満タン状態が検出されていないと判断されてSQ7に進んだ場合は、発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否かの判断がなされる(SQ7)。SQ7により発射禁止フラグがオン状態ではないと判断された場合には、この発射可能判定処理が終了する。一方、SQ7により発射禁止フラグがオン状態であると判断された場合には、タイマT2のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SQ8)。ここで、タイマT2とは、非満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、発射禁止フラグをオフ状態にさせるか否かの判断のために用いられる。
【0140】
次に、タイマT2のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SQ9)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT2のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この発射可能判定処理が終了する。一方、タイマT2のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態ではなくなったものとみなし、発射禁止フラグをオフ状態(リセット状態)にする処理がなされる(SQ10)。そして、発射禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(SQ11)、この発射可能判定処理が終了する。このように発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態にされた場合には、賞球コマンドとして発射禁止解除コマンドが出力される。
【0141】
以上に説明したように、余剰玉受皿4が満タン状態になった場合には、打玉の発射が禁止される。そして、そのような満タン状態が復旧した場合には、発射禁止が解除される。発射禁止状態の解除が係員の操作によらず自動的に行なわれるため、発射禁止状態の解除についての係員の手間を省くことができる。
【0142】
図14は、前述した入賞球信号処理のSA10により実行される賞球可能判定処理を示すフローチャートである。賞球可能判定処理において、CPU56は、まず、満タンフラグ2がセットされているか否かの判断がなされる(SD1)。満タンフラグ2は、賞球装置57aにより払出せる賞球が存在する状態で余剰玉受皿4が満タンになった場合にセットされるフラグであり、賞球時用の満タンフラグである。
【0143】
満タンフラグ2がセットされていると判断された場合は、後述するSD17に進む。一方、満タンフラグ2がセットされていないと判断された場合は、玉切れ検出スイッチ167により賞球有りの検出(払出せる賞球が存在していることの検出)があったか否かの判断がなされる(SD2)。賞球有りの検出がなかったと判断された場合は、後述するSD3に進む。一方、賞球有りの検出があったと判断された場合は、賞球禁止フラグがオン状態(セット状態)になっているか否かの判断がなされる(SD8)。ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の払出しが禁止状態にあることを示すためのフラグである。賞球禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合は、後述するSD9に進む。一方、賞球禁止フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、SD13に進み、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。
【0144】
満タン状態が検出されていないと判断された場合には、そのままこの賞球可能判定処理が終了する。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合には、タイマT5のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SD14)。ここで、タイマT5とは、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ1をセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0145】
次に、タイマT5のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SD15)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間および玉の流下状態により瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT5のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマT5のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態になったものとみなし、満タンフラグ2をセットする処理がなされる(SD16)。タイマT5のタイマ値が所定値になったと判断された場合は、SD16においてタイマT5のタイマ値がクリアされる。その後、後述するSD6に進み、賞球禁止フラグをオン状態(セット状態)にした後、SD12において賞球禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし、この賞球可能判定処理が終了する。
【0146】
ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の払出しが禁止されている状態を示す場合にセットされるフラグである。また、賞球禁止コマンド出力フラグとは、賞球コマンドとして賞球禁止コマンドを出力させる場合にセットされるフラグである。
【0147】
また、前述したSD8により賞球禁止フラグがオン状態になっていると判断されてSD9に進んだ場合は、賞球可能判定タイマのタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SD9)。ここで、賞球可能判定タイマとは、玉切れ検出スイッチ167による玉切れ検出に基づいて賞球禁止状態になった後、玉切れ検出スイッチ167が玉切れの非検出状態になった場合に、賞球禁止状態を自動的に解除するタイミングを判断するために用いられるタイマである。つまり、玉切れ検出スイッチ167が玉切れの検出状態から玉切れの非検出状態になった場合に、ある程度の時間にわたって非検出状態が続いたことを条件として玉切れ状態が復旧したと判断すれば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0148】
次に、賞球可能判定タイマのタイマ値が、確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値(たとえば、2200mS)になったか否かの判断がなされる(SD10)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されている。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0149】
賞球可能判定タイマのタイマ値がまだ所定値になっていないと判断された場合は、この賞球可能判定処理が終了する。一方、賞球可能判定タイマのタイマ値が所定値になったと判断された場合は、賞球禁止フラグをオフ状態にする処理がなされる(SD11)。これにより、賞球払出し禁止状態である旨が示されないようになる。賞球可能判定タイマのタイマ値は、SD10において賞球可能判定タイマのタイマ値が所定値になったと判断された場合に、クリアされる。そして、賞球禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SD12)がなされた後、この賞球可能判定処理が終了する。ここで、賞球禁止解除コマンド出力フラグとは、賞球禁止解除コマンドを賞球コマンドとして出力させる場合にセットされるフラグである。このように、賞球禁止解除コマンド出力フラグがセットされることにより、賞球禁止解除コマンドが賞球制御基板37に送られる。
【0150】
また、前述したSD2により賞球有りの検出がなかったと判断されてSD3に進んだ場合は、タイマT4のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる。ここで、タイマT4とは、パチンコ玉が賞球装置97aへの供給通路を流れることにより生じる玉切れ検出スイッチ167のオフ状態が誤って玉切れとみなされないようにするために玉切れ検出スイッチ167の検出有効期間を規定するのに用いられるタイマである。
【0151】
次に、タイマT4のタイマ値が、玉切れ検出スイッチ167の検出有効期間に該当する所定値になっているか否かの判断がなされる(SD4)。この場合の所定値は、賞球装置97aに供給されるパチンコ玉の移動に起因して生じる玉切れ検出スイッチ167のオンオフ状態のオン期間に相当する値よりも長い値に設定されている。つまり、パチンコ玉が賞球装置97aへの供給通路を流れている場合には、パチンコ玉が停滞している場合と異なり、パチンコ玉の通過にともなって玉切れ検出スイッチ167がオンオフを繰返す。ところが、極めて短いタイミングにおいて玉切れ検出スイッチ167がオン状態になっている場合を玉切れ検出状態とみなしてしまえば、パチンコ玉の通過にともなうオンオフ状態中における短時間のオフ状態が玉切れ状態として誤検出されるおそれがある。このような誤検出を防ぐために、パチンコ玉の通過にともなって生じるオンオフ状態中のオフ状態の期間よりも長い期間待って玉切れ検出スイッチ167がオンしている場合にのみ、玉切れ状態であると判断するのである。
【0152】
タイマT4のタイマ値が、所定値になっていないと判断された場合は、この賞球可能判定処理が終了する。一方、タイマT4のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、賞球禁止フラグをオン状態(セット状態)であるか否かの判断がなされる(SD5)。賞球禁止フラグがオン状態であると判断された場合は、すでに賞球禁止状態になっているため、この賞球可能判定処理が終了する。一方、賞球禁止フラグがオン状態ではないと判断された場合は、賞球禁止フラグをオン状態にする処理がなされる(SD6)。これにより、賞球禁止状態であることが示される。そして、賞球禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(SD7)、この賞球可能判定処理が終了する。
【0153】
SD1において満タンフラグ2がセットされていると判断されてSD17に進んだ場合は、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。満タン状態が検出されていると判断された場合には、そのままこの賞球可能判定処理が終了する。一方、満タン状態が検出されていないと判断された場合には、タイマT16のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SD18)。ここで、タイマT16とは、非満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ2をリセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0154】
次に、タイマT16のタイマ値が、満タンスイッチ402からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値になったか否かの判断がなされる(SD19)。この場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT16のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、この賞球可能判定処理が終了する。一方、タイマT16のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態ではなくなったものとみなし、満タンフラグ2をリセットする処理がなされる(SD20)。タイマT16のタイマ値が所定値になったと判断された場合は、SD20においてタイマT16のタイマ値がクリアされる。
【0155】
満タンフラグ2をリセットする処理がなされた後は、賞球禁止フラグをオフ状態にする処理がなされ(SD11)、その後、賞球禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SD12)がなされる。その後、この賞球可能判定処理が終了する。このように、満タン状態でなくなった場合には、賞球禁止フラグがオフ状態にされることにより、賞球の払出しが可能な状態であることが示され、賞球禁止解除コマンド出力フラグがセットされることにより、賞球禁止解除コマンドが賞球制御基板37に送られる。
【0156】
以上に説明したように、賞球装置97aにおける玉切れ状態が検出された場合および余剰玉受皿4が満タン状態になった場合のそれぞれの場合には、賞球が禁止される。そして、そのような玉切れ状態および満タン状態がそれぞれ復旧した場合には、それぞれに応じて賞球禁止が解除される。賞球禁止状態の解除が係員の操作によらず自動的に行なわれるため、賞球禁止状態の解除についての係員の手間を省くことができる。
【0157】
また、玉切れ検出スイッチ167による払出し可能な賞球の有無の検出に基づいて、賞球装置97aから賞球を払出せない状態である旨の判定を行なうことが可能であり、賞球を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に賞球の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な賞球禁止コマンドを賞球制御用マイクロコンピュータ370へ出力させて賞球装置97aによる賞球の払出しを停止させることが可能であるため、基本回路53において玉切れの面から賞球装置97aの状況を管理することが可能になる。
【0158】
また、満タンスイッチ402による満タン検出に基づいて、賞球装置97aから賞球を払出せない状態である旨の判定を行なうことが可能であり、賞球を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に賞球の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な賞球禁止コマンドを賞球制御用マイクロコンピュータ370へ出力させて賞球装置97aによる賞球の払出しを停止させることが可能であるため、基本回路53において余剰玉受皿4の満タンの面から賞球装置97aの状況を管理することが可能になる。
【0159】
図15〜図18は、CPU56が実行する賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。この賞球コマンド出力処理は、図7に示した割り込み処理のS14により実行される処理である。
【0160】
図15を参照して、賞球コマンド出力処理においては、まず、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる(SE1)。玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSE10による賞球禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0161】
一方、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SE2)。ここで、コマンドインタバルタイマとは、賞球コマンドのインタバルの最短期間を規定するために用いられるタイマである。
【0162】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSE10による賞球禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、コマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SE3)。ここで、コマンドタイマとは、賞球コマンドの出力期間を規定するために用いられるタイマである。このコマンドタイマは、所定値(4mS)に相当するタイマ値になった場合にタイムアップする。
【0163】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、玉貸し禁止コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SE7)。これにより、玉貸し禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、コマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SE8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、コマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SE9)がなされた後、SE10に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0164】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、玉貸し禁止コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SE4)。これにより、既に出力されていた玉貸し禁止コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SE5)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SE6)がなされた後、SE10に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0165】
次に、SE10では、賞球禁止コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。賞球禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSF1による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0166】
一方、賞球禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SE11)。
【0167】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSF1による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SE12)。
【0168】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、賞球禁止コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SE16)。これにより、賞球禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SE17)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SE18)がなされた後、SF1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0169】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、賞球禁止コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SE13)。これにより、既に出力されていた賞球禁止コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SE14)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SE15)がなされた後、SF1に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0170】
次に、図16を参照して、SF1では、発射禁止コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。発射禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSF10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0171】
一方、発射禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SF1)。
【0172】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSF10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SF3)。
【0173】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、発射禁止コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SF7)。これにより、発射禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SF8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SF9)がなされた後、SF1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0174】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、発射禁止コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SF4)。これにより、既に出力されていた発射禁止コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SF5)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SF6)がなされた後、SF10に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0175】
次に、SF10では、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSF1による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0176】
一方、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SF11)。
【0177】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSG1による賞球禁止解除コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SF12)。
【0178】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SF16)。これにより、玉貸し禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SF17)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SF18)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0179】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SF13)。これにより、既に出力されていた玉貸し禁止解除コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SF14)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SF15)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0180】
次に、図17を参照して、SG1では、賞球禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。賞球禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSG10による発射禁止解除コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0181】
一方、賞球禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SG1)。
【0182】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSG10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SG3)。
【0183】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、賞球禁止解除コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SG7)。これにより、賞球禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SG9)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0184】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、賞球禁止解除コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SG4)。これにより、既に出力されていた賞球禁止解除コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SG5)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SG6)がなされた後、SG10に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0185】
次に、SG10では、発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後述するSH1による賞球個数コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0186】
一方、発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SG11)。
【0187】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、後述するSH1による賞球個数コマンド出力フラグのチェックに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SG12)。
【0188】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、発射禁止解除コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SG16)。これにより、発射禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG17)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SG18)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0189】
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、発射禁止解除コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SG13)。これにより、既に出力されていた発射禁止解除コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SG14)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SG15)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。
【0190】
次に、図18を参照して、SH1では、賞球個数コマンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされる。賞球個数コマンド出力フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、この賞球コマンド出力処理が終了する。
【0191】
一方、賞球個数コマンド出力フラグがオン状態になっていると判断された場合は、前述したコマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否かの判断がなされる(SH1)。
【0192】
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっていないと判断された場合は、この賞球コマンド出力処理が終了する。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる(SH3)。
【0193】
コマンドタイマがタイムアップしていないと判断された場合は、賞球個数コマンドの出力データをセットする処理がなされる(SH7)。これにより、賞球個数コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(SH8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SH9)がなされた後、SH1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
一方、コマンドタイマがタイムアップしたと判断された場合は、賞球個数コマンド出力フラグをオフ状態にする処理がなされる(SH4)。これにより、既に出力されていた賞球個数コマンドの出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットする処理がなされる(SH5)。これにより、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SH6)がなされた後、この賞球コマンド出力処理が終了する。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわれることとなる。 以上に示した賞球コマンド出力処理によれば、賞球コマンドの出力期間および非出力期間がタイマにより時間管理される。そして、賞球コマンドには、玉貸禁止コマンド、賞球禁止コマンド、発射禁止コマンド、玉貸禁止解除コマンド、賞球禁止解除、発射禁止コマンド、賞球個数コマンドの順に優先度(優先順位)が予め定められており、優先度が高い方から順に各賞球コマンドの出力のための処理が実行されるために、前述したように基本回路53の処理負担を軽減することができる。さらに、優先度が高い方から順に各賞球コマンドの出力のための処理が実行されるために、前述したように賞球制御用マイクロコンピュータ370の処理負担をも軽減することができる。さらに、賞球コマンドの出力処理について優先順位が定められているため、払出中止等のパチンコ遊技機1の制御にとって重要なコマンドをできる限り早く出力することが可能になる。
【0194】
さらに、賞球の払出条件が成立した場合には、賞球禁止コマンドにしたがって賞球の払出しが停止されている状態であっても、賞球の払出個数を特定可能な賞球個数コマンドが出力される。後述するように、その賞球個数コマンドにより指定される賞球個数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370側において記憶され、その記憶情報が賞球装置97aによる賞球を払出す制御に用いられるため、賞球払出制御の状態を監視することなく、景品玉払出条件の成立に応じて賞球個数コマンドを即座に出力することができる。このように、賞球払出制御状態の監視が不要になり、賞球個数コマンドの出力待ちのための記憶を基本回路53側で行なう必要がないので、賞球の払出しに関する基本回路53の処理負担を軽減することができる。
【0195】
また、1回のコマンド出力期間が終了するとコマンド出力用のフラグがリセット(オフ)されることにより、賞球コマンドは1回のコマンド出力期間のみ出力される。つまり、指令情報は、賞球コマンド(指令)の出力条件が発生するごとに予め定められた出力継続期間にわたって一度のみ出力させるだけで済む。後述するように、賞球制御用マイクロコンピュータ370側では、1度賞球コマンドを受け取れば、その賞球コマンドの内容を記憶するので、賞球コマンドは1回受け取れば制御に支障が生じない。このように、賞球コマンドは1回のコマンド出力期間のみ出力するだけ済むので、基本回路53が同じ内容の賞球コマンドを繰返し出力させる処理を行なう必要がなくなる。このため、賞球コマンドの出力に関する処理回数を低減することが可能になるため、基本回路53の処理負担を軽減することができる。
【0196】
図19は、エラー表示処理の一例を示すフローチャートである。このエラー表示処理は、入賞球信号処理のSB11により実行される処理である。
【0197】
エラー表示処理において、CPU56は、まず、タイマT9が動作中であるかどうか確認する(S41)。動作中でなければ、エラー表示フラグをオンし(S42)、エラー表示要求をセットする(S43)。そして、タイマT9を起動する(S44)。また、賞球エラーカウンタの値を+1する(S45)。賞球エラーカウンタの値は、S12でチェックされ、所定時間内にその値が所定値を超えると自動復旧しない完全エラー状態とされる。なお、エラー表示要求がセットされると、例えば、図7に示された表示制御データ設定処理(S4)および表示制御データ出力処理(S5)において、可変表示装置8にエラー表示がなされるように制御されたり、データ出力処理(S6)においてスピーカ27からエラー報知音が発生されるように制御されたりする。
【0198】
そして、遊技状態が通常状態であるならば(S46)、ホールト状態になる。通常状態とは、大当り遊技状態および可変表示部9に可変表示がなされている状態以外の状態である。なお、ホールト状態は、定期リセット信号によっても解除されない遊技制御停止状態であり、遊技機の電源がオフされ、電源再投入によって解除される。
【0199】
S41においてタイマT9が動作中である場合には、CPU56は、タイマT9がタイムアウトしているか否か確認する(S47)。タイムアウトした場合には、エラー表示要求をリセットするとともに(S48)、エラー表示中フラグをオフする(S49)。また、賞球払出中フラグをオフする(S50)。よって、遊技機は、再度入賞球検出と賞球払出制御を行なえる状態に復帰する。なお、エラー表示フラグがオンしているときには、遊技進行は中断されている。
【0200】
以上のように、遊技制御基板31における基本回路53のCPU56が、実際の払出数が賞球予定数を超えたと判断したら、遊技制御が中断され、エラー報知がなされる。そして、タイマT9がタイムアウトしたら正常遊技状態に復帰する。また、そのようなエラー状態の発生が所定期間内に所定回を超えた場合には、電源断によらなければ復帰しない完全エラー状態とされる。さらに、例えば大当たり中や確率変動中等の遊技者にとって有利な状態となっていない通常状態では、直ちに完全エラー状態とされる。
【0201】
次に、賞球制御基板37に設けられた賞球制御用マイクロコンピュータ370のCPU371により実行される処理を説明する。
【0202】
図20は、賞球制御用マイクロコンピュータ370により実行される賞球制御処理および500μSタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。図7においては、(a)に賞球制御処理が示され、(b)に500μSタイマ割り込み処理が示されている。
【0203】
図20の(a)を参照して、賞球制御処理においては、まず、RAM376の初期化等のデータの初期化を行なうイニシャル処理が行なわれる(SI1)。次に、賞球装置97aの賞球モータ289Aおよび玉貸し装置97bの玉貸しモータ289Cの駆動制御を行なうための賞球モータ制御処理が実行される(SI2)。賞球モータ制御処理の内容については、図22〜図27を用いて後述する。賞球モータ制御処理は、無限ループにより繰返し実行され続けるが、後述する500μSタイマ割り込み処理が起動された場合には、賞球モータ制御処理を構成するプログラムのうちの実行中の位置で一時停止され、500μSタイマ割り込み処理が実行される(SI3)。その500μSタイマ割り込み処理が終了すると一時停止したプログラムの位置から実行が再開される。
【0204】
次に、図20の(b)を参照して、500μSタイマ割り込み処理を説明する。500μSタイマ割り込み処理は、遊技制御基板31からINT信号および賞球コマンドが送られてくると、CPU371により管理されるタイマ割り込み用のタイマの計時値が500μSになるごとに実行が開始される。
【0205】
500μSタイマ割り込み処理においては、まず、予め定められたデータの初期化を行なうイニシャル処理が行なわれる(SI4)。次に、遊技制御基板31から送られてくる賞球コマンドを読込むための賞球データ読込処理が実行される(SI5)。その後、この500μSタイマ割り込み処理が終了し、賞球モータ制御処理のループが再び実行される。
【0206】
図21は、賞球制御用マイクロコンピュータ370により実行される賞球データ読込処理を示すフローチャートである。この賞球データ読込処理は、前述した500μSタイマ割り込み処理のSI5により実行される処理である。この賞球データ読込処理は、500μS経過ごとに実行される。
【0207】
賞球データ読込処理においては、まず、遊技制御基板31から送られてきた賞球コマンドを賞球制御用マイクロコンピュータ370に読込む処理がなされる(SI6)。次に、INT信号がオンしているか否か、すなわち、INT信号が有効状態となっているか否かが判断される(SI7)。INT信号が有効状態となっている場合には、INT信号が立ち上がって初回のコマンドであるか、または、今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドであるか否かの判断がなされる(SI8)。
【0208】
今回の処理で読込んだ賞球コマンドがINT信号が立ち上がって初回のコマンドであるか、または、前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドであると判断された場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値が予め定められた最大値(MAX)となっているか否かの判断がなされる(SI9)。ここで、賞球通信カウンタは、INT信号が有効状態となっている期間中において抽出した賞球コマンドが前回に抽出した賞球コマンドと一致したことが続いた回数を計数するためのカウンタであり、その最大値は、「3」に設定されている。
【0209】
賞球通信カウンタのカウンタ値が最大値になっていないと判断された場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値を「1」だけ加算更新し(SI10)、SI12に進む。一方、賞球通信カウンタのカウンタ値が最大値となっていると判断された場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値を加算更新せずにそのままSI12に進む。
【0210】
また、SI7によりINT信号が有効状態になっていないと判断された場合、または、SI8により今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドではないと判断された場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値をクリアする処理がなされた(SI11)後、SI12に進む。このように、賞球通信カウンタは、INT信号が無効状態になった場合と、今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドではない場合とにおいて、クリアされる。したがって、連続して賞球コマンドが一致しなければ、賞球通信カウンタのカウンタ値は「0」になる。
【0211】
SI12では、賞球通信カウンタのカウンタ値が「3」であるか否かの判断がなされる。賞球通信カウンタのカウンタ値が「3」ではないと判断された場合は、今回受信した賞球コマンドをRAM376のワークエリアにセット(記憶)し(SI16)、この賞球データ読込処理が終了する。一方、賞球通信カウンタのカウンタ値が「3」であると判断された場合は、3回連続して一致した賞球コマンドを受信コマンド格納エリアにセット(記憶)する処理がなされる(SI14)。この受信コマンド格納エリアは、正規のコマンドデータとみなされたコマンドデータがセットされるエリアである。この受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンドに基づいた制御が賞球制御用マイクロコンピュータ370により実行される。
【0212】
次に、受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンドにより賞球の払出しが指定されているか否かの判断がなされる(SI15)。賞球の払出しが指定されていないと判断された場合には、今回受信した賞球コマンドをRAM376のワークエリアにセット(記憶)し(SI16)、この賞球データ読込処理が終了する。賞球の払出しが指定されていると判断された場合には、受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンドにより指定されている賞球個数に対応する個数の賞球カウンタのカウンタ値を「1」だけ加算更新する処理がなされる(SI17)。その後、この賞球データ読込処理が終了する。
【0213】
ここで、賞球カウンタとは、5個、10個、15個というような賞球の払出数を指定した賞球コマンドの受信数を計数記憶するカウンタをいい、1払出単位数の賞球を何単位分払出すかを特定可能なものである。この賞球カウンタは、RAM376において計数記憶される。賞球カウンタは、1個から15個までの合計15種類の賞球単位数のそれぞれに対応して別個に設けられている。したがって、SI17においては、1個から15個までの合計15種類のそれぞれに対応する賞球カウンタのうち、賞球コマンドが指定する賞球個数に対応する個数の賞球カウンタが加算更新される。
【0214】
図22および図23は、賞球制御用マイクロコンピュータ370により実行される賞球モータ制御処理を示すフローチャートである。この賞球モータ制御処理は、前述した図20の賞球制御処理のSI2により実行される処理である。
【0215】
賞球モータ制御処理においては、まず、玉貸し装置97bの玉貸しモータ289Cの駆動制御を行なうための玉貸しモータ制御処理が実行される(SJ1)。玉貸しモータ制御処理の内容については、図26を用いて後述する。
【0216】
次に、前述した賞球カウンタのカウンタ値が「0」以外であるか否かの判断と、賞球中フラグがセットされているか否かの判断とがなされる(SJ2)。ここで、賞球中フラグは、現在が賞球中である旨を示すためのフラグであり、後述するSJ5によりセットされる。SJ2では、賞球カウンタのカウンタ値が「0」以外であること、すなわち未払出しの賞球があることと、賞球中フラグがセットされていること、すなわち賞球中であることとを判断することにより、賞球モータ289Aの駆動が必要か否かを判断しているのである。SJ2のうちの2つの判断条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされていれば、賞球モータ289Aの駆動条件が成立していることとなる。
【0217】
賞球モータ289Aの駆動条件が成立していないと判断された場合(SJ2,N)は、玉貸モータ制御に戻る。一方、賞球モータ289Aの駆動条件が成立していると判断された場合(SJ2,Y)は、受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンドに応じて処理を分岐させるための分岐処理が実行される(SJ4)。この分岐処理の内容については、図24を用いて後述する。
【0218】
次に、前述した賞球中フラグをセットする処理がなされる(SJ5)。これにより、賞球の払出し中である旨が示される。次に、賞球の払出し予定個数を設定するための払出予定数設定処理が実行される(SJ6)。これにより、賞球の払出予定個数が設定される。この払出予定数設定処理の内容については、図25を用いて後述する。
【0219】
次に、賞球モータ289Aを駆動状態(オン状態)にする(SJ7)。これにより、賞球の払出動作が行なわれる。そして、タイマT11を起動する処理がなされる(SJ8)。ここで、タイマT11は、賞球モータ289Aを駆動開始したとき、または1個の賞球払出が終了したときにセットされ、タイムアウトすると賞球モータ位置センサ300Aのエラーとされる。すなわち、賞球モータ位置センサ300Aのオンチェックタイマである。
【0220】
その後、賞球モータ位置センサ300Aがオンしたか否かの判定を行なう(SJ9)。オンしない場合はSJ11に進み、タイマT11がタイムアウトしたか否かを判定し、タイマT11がタイムアウトした場合には、エラー処理に移行する(SJ11,SJ12)。一方、タイマT11がタイムアウトするとこの賞球モータ制御処理が終了する。また賞球モータ位置センサ300Aがオンした場合には、タイマT11を停止させる(SJ10)。
【0221】
次に、図23を参照して、賞球個数カウンタのカウンタ値を「1」だけ加算更新する処理がなされる(SK1)。ここで、賞球個数カウンタは、賞球装置97aから払出された賞球の個数をカウントするためのカウンタであり、賞球モータ位置センサ300Aがオンした場合に、賞球が払出しが行なわれたとみなして加算更新される。
【0222】
次に、賞球個数カウンタのカウンタ値が前述したように設定された払出予定数と一致するか否かの判断がなされる(SK2)。賞球個数カウンタのカウンタ値が払出予定数と一致すると判断された場合は、後述するSK3に進む。一方、賞球個数カウンタのカウンタ値が払出予定数と一致しないと判断された場合は、タイマT12を起動する(SK6)。ここで、タイマT12は、賞球モータ位置センサ300Aがオンすることに応じてセットされるタイマである。タイマT12がタイムアウトした場合には、賞球モータ位置センサ300Aのエラーとされる。すなわち、賞球モータ289Aにより賞球の払出しが行なわれる場合には、玉繰出用スクリューで繰出された玉が払出されて賞球モータ位置センサ300Aにより検出されなくなることについてもチェックが行なわれる。つまり、タイマT12は、賞球モータ位置センサ300Aのオフチェックタイマとして用いられる。
【0223】
タイマT12の起動後、賞球制御用CPU371は、賞球モータ位置センサ300Aがオフしたか否かの判定を行なう(SK7,SK10)。そして、賞球モータ位置センサ300Aがオフする前にタイマT12がタイムアウトするとエラー処理に移行する(SK10,SK11)。一方、賞球モータ位置センサ300Aがオフすると、タイマT12を停止して(SK8)、この賞球モータ制御処理が終了する。
【0224】
また、前述したSK2により賞球個数カウンタのカウンタ値が払出予定数と一致すると判断されてSK3に進んだ場合は、遊技制御基板31からの賞球個数信号で指令された個数の賞球の払出制御が完了したことになるので、賞球モータ289Aの駆動を停止させる(SK3)。そして、賞球個数カウンタをリセットし(SK4)、賞球中フラグもリセットする(SK5)。つまり、賞球個数カウンタにセットされた個数の賞球の払出しが完了したことに応じて、賞球個数カウンタおよび賞球中フラグがリセットされるのである。その後、この賞球モータ処理が終了する。
【0225】
図24は、分岐処理を示すフローチャートである。この分岐処理は、前述した賞球モータ処理のSJ4により実行される処理である。
【0226】
分岐処理においては、まず、賞球コマンドのビット0〜3が10進数で「1」すなわち、2進数で「0001」であるか否かの判断がなされる(SL1)。つまり、ここでは、通常払出しであるか否かが判断されるのである。通常払出しであると判断された場合には、賞球コマンドの制御内容を指定する払出制御指定処理が実行され(SL5)、その後、後述するSL4に進む。この払出制御指定処理の内容については、図26を用いて後述する。
【0227】
一方、通常払出しではないと判断された場合には、前述したタイマT11の作動中であるか否かの判断がなされる(SL2)。タイマT11の作動中であると判断された場合には、前述したSJ9に進む。つまり、分岐処理が実行されている時に、タイマT11が既に作動中である場合は、前述したSJ5〜SJ8の処理の実行が不要であるため、それらの処理をバイパスして直接SJ9に進むのである。一方、タイマT11の作動中ではないと判断された場合には、前述したタイマT12の作動中であるか否かの判断がなされる(SL3)。
【0228】
タイマT12の作動中であると判断された場合には、前述したSK7に進む。分岐処理が実行されている時に、タイマT12が既に作動中である場合は、前述したSJ5以降でSK7よりも前の処理の実行が不要であるため、それらの処理をバイパスして直接SK7に進むのである。一方、タイマT12の作動中ではないと判断された場合には、前述したSL4に進む。
【0229】
払出制御処理の実行後、または、タイマT11およびタイマT12が作動中でないことによりSL4に進んだ場合は、賞球禁止フラグ(後述する払出制御指定処理でセットまたはリセットされるもの)がオン状態(セット状態)になっているか否かの判断がなされる。賞球禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合は、賞球の払出しが禁止されていることにより賞球モータ制御を行なう必要がないため、賞球モータ制御処理が終了する。一方、賞球禁止フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、この分岐処理が終了し、前述した賞球モータ制御処理のSJ5に進む。
【0230】
図25は、払出予定数設定処理を示すフローチャートである。この払出予定数設定処理は、前述した賞球モータ処理のSJ6により実行される処理である。
【0231】
払出予定数設定処理においては、まず、15種類のそれぞれの賞球単位個数に対応する賞球カウンタのうち、賞球単位個数の多い賞球カウンタから順に、カウンタ値をチェックする処理がなされる(SL6)。つまり、15個、14個、…3個、2個、1個の順に対応する賞球カウンタのカウンタ値がチェックされる。そして、カウンタ値が1以上の賞球カウンタのうち、対応する払出単位個数が最も多い賞球カウンタの払出単位個数を前述した払出予定数としてセットする処理がなされる(SL7)。たとえば、15個の賞球単位個数の賞球カウンタが1以上の場合は、払出予定数として「15」をセットする。この払出予定数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370のRAM376の所定領域に記憶設定される。そして、払出予定数の設定に応じて、払出予定数の設定に用いられた賞球カウンタのカウンタ値を「1」だけ減算更新させる処理がなされる(SL8)。これにより、払出予定数の設定に用いられた賞球カウンタは、カウンタ値が「1」ずつ減算更新されるのである。
【0232】
図26は、払出制御指定処理を示すフローチャートである。この払出制御指定処理は、前述した分岐処理のSL5により実行される処理である。
【0233】
払出制御指定処理においては、まず、受信した賞球コマンドが玉貸禁止コマンドであるか否かの判断がなされる(SN1)。玉貸禁止コマンドであると判断された場合は、玉貸禁止フラグをセットする処理がなされる(SN3)。これにより、玉貸禁止が指令されている旨が示される。その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、玉貸禁止コマンドではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが賞球禁止コマンドであるか否かの判断がなされる(SN2)。
【0234】
賞球禁止コマンドであると判断された場合は、賞球禁止フラグをセットする処理がなされる(SN5)。これにより、賞球禁止が指令されている旨が示される。その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、賞球禁止コマンドではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが発射禁止コマンドであるか否かの判断がなされる(SN4)。
【0235】
発射禁止コマンドであると判断された場合は、発射禁止フラグがセットされ(SN7)、発射制御信号がLOWレベルにされる(SN8)。これにより、発射禁止が指令されている旨が示されるとともに、打玉の発射が不可能な状態に制御される。その後、払出制御指定処理が終了する。一方、発射禁止コマンドではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが玉貸禁止解除コマンドであるか否かの判断がなされる(SN6)。
【0236】
玉貸禁止解除コマンドであると判断された場合は、玉貸禁止フラグをリセットする処理がなされる(SN10)。これにより、玉貸禁止が指令されている旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、玉貸禁止解除コマンドではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが賞球禁止解除コマンドであるか否かの判断がなされる(SN9)。
【0237】
賞球禁止解除コマンドであると判断された場合は、賞球禁止フラグをリセットする処理がなされる(SN12)。これにより、賞球禁止が指令されている旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、賞球禁止解除コマンドではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが発射禁止解除コマンドであるか否かの判断がなされる(SN11)。
【0238】
発射禁止解除コマンドであると判断された場合は、発射禁止フラグがリセットされ(SN13)、発射制御信号がHIGHレベルにされる(SN14)。これにより、発射禁止が指令されている旨が示されなくなるとともに、打玉の発射が可能な状態に制御される。その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、発射禁止解除コマンドではないと判断された場合は、この払出制御指定処理が終了する。
【0239】
このように、払出制御指定処理によれば、通常払出し以外の賞球コマンドを解読し、賞球コマンドにより指定された制御内容に応じて、各種フラグの制御および制御信号の制御が行なわれる。また、賞球モータ289Aを駆動しているときに、所定時間内に賞球モータ位置センサ300Aがオンしなかったりオフしなかった場合には、エラーと判定される。賞球モータ位置センサ300Aがオンしなかったりオフしなかった場合には、賞球機構部分の玉繰出用スクリューが回転しなかったり、玉詰まりが生じて玉繰出用スクリューの回転が阻害されている場合等が考えられるからである。
【0240】
また、賞球モータ位置センサ300Aの出力が正常であるにもかかわらず、賞球機構部分の下手側に設けられている賞球カウントスイッチ301A,301B(=賞球カウントスイッチ(b))がオンしなかった場合には、賞球カウントスイッチ301A,301Bの故障等が考えられるので、やはりエラーと判定される。そして、賞球カウントスイッチ(b)がオフしなかった場合には、賞球カウントスイッチ301A,301Bの近傍で玉詰まりが生じている等が考えられるので、やはりエラーと判定される。
【0241】
図27は、玉貸しモータ制御処理を示すフローチャートである。この玉貸しモータ制御処理は、前述した賞球モータ制御処理のSJ1により実行される処理である。
【0242】
玉貸しモータ制御処理においては、まず、カードユニット50が賞球制御基板37に接続されているか否かの判断がなされる(SP1)。具体的には、前述したカードユニット接続確認用信号が入力されている場合には、カードユニット50が接続されていると判断する。カードユニット50が接続されていないと判断された場合は、発射制御信号をLOWレベルにする処理がなされる(SP20)。これにより、打玉の発射が不可能な状態にされる。一方、カードユニット50が接続されていると判断された場合は、前述した発射禁止フラグ(払出制御指定処理でセットまたはリセットされる発射禁止フラグ)がオン状態(セット状態)にあるか否かの判断がなされる(SP2)。
【0243】
発射禁止フラグがオン状態にあると発射された場合は、発射制御信号をLOWレベルにする処理がなされ(SP22)、後述するSP4に進む。これにより、打玉の発射が不可能な状態にされる。一方、発射禁止フラグがオン状態にないと発射された場合は、発射制御信号をHIGHレベルにする処理がなされ(SP3)、SP4に進む。これにより、打玉の発射が可能な状態にされる。
【0244】
SP4では、玉貸中フラグがセットされているか否かの判断がなされる。ここで、玉貸中フラグは、玉貸中である旨を示すフラグであり、後述するSP12によりセットされ得る。玉貸中フラグがセットされていると判断された場合は、後述するSP14に進む。一方、玉貸中フラグがセットされていないと判断された場合は、玉貸待機フラグがセットされているか否かの判断がなされる(SP5)。ここで、玉貸待機フラグとは、玉貸しの待機状態にあることを示すフラグであり、後述するSP9によりセットされ得る。
【0245】
玉貸待機フラグがセットされていると判断された場合は、後述するSP10に進む。一方、玉貸待機フラグがセットされていないと判断された場合は、玉貸し禁止フラグ(払出制御指定処理でセットまたはリセットされる玉貸し禁止フラグ)がオン状態(セット状態)になっているか否かの判断がなされる(SP6)。玉貸し禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合は、玉貸しが禁止されている状態にあるため、カードユニット50に与えるPRDY信号(パチンコ機動作信号)をLOWレベルにする処理がなされる(SP21)。PRDY信号が、LOWレベルになった場合、カードユニット50においては、玉貸し操作の受付が不可能な状態にされる。その後、この玉貸しモータ制御処理が終了する。このように、玉貸し装置97bにおいて貸玉の玉切れまたは余剰玉受皿4の満タンにより貸玉の払出しが不可能な状態になり、玉貸禁止フラグがセットされた場合には、PRDY信号により、玉貸しが不可能である旨がカードユニット50に通知される。このような信号による通知により、パチンコ遊技機1の外部において、玉貸しが不可能である旨を知ることができる。また、玉貸し操作が行なわれるカードユニット50の側で、PRDY信号により玉貸しが不可能である旨を知ることができるので、玉貸しに関する操作の受付を停止させる等、玉貸しが不可能な状態に対応する処置をカードユニット50において行なうことができる。
【0246】
一方、玉貸し禁止フラグがオン状態になっていないと判断された場合は、玉貸しが禁止されていない状態にあるため、カードユニット50に与えるPRDY信号をHIGHレベルにする処理がなされる(SP7)。PRDY信号が、HIGHレベルになった場合、カードユニット50においては、玉貸しが可能な状態にされる。
【0247】
次に、玉貸しスイッチの操作に応じて玉貸しを要求するBRDY信号(ユニット玉貸し操作信号)がオン状態になっているか否かの判断がなされる(SP8)。
【0248】
BRDY信号がオン状態になっていないと判断された場合は、玉貸し動作をする必要がないため、この玉貸しモータ制御処理が終了する。一方、BRDY信号がオン状態になっていると判断された場合は、玉貸し動作のための待機をするために、玉貸待機フラグをセットする処理がなされ(SP9)。その後、この玉貸しモータ制御処理が終了する。このように玉貸待機フラグがセットされると、その回の玉貸しモータ制御処理の実行時においては、玉貸し動作が行なわれないが、次回以降の玉貸しモータ制御処理の実行時においてBRQ信号(玉貸し要求信号)の受信を条件として玉貸し動作が行なわれることとなる。これにより、玉貸しスイッチの操作から所定時間遅延して玉貸し動作が行なわれる。
【0249】
前述したSP5により玉貸待機フラグがセットされていると判断されてSP10に進んだ場合は、玉貸し実行のためにBRQ信号がオン状態になっているか否かの判断がなされる。BRQ信号がオン状態になっていないと判断された場合は、この玉貸しモータ制御処理が終了する。これにより、BRQ信号の受信が待たれる。一方、BRQ信号がオン状態になっていると判断された場合は、玉貸しモータ289Cを駆動状態にする処理がなされる(SP11)。これにより、玉貸し装置57bから貸玉が払出される。
【0250】
次に、EXS信号(玉貸し完了信号)をオン状態にする処理がなされる(SP12)。これにより、玉貸しの実行中であることがカードユニット50に知らされる。次に、玉貸中フラグがセットされるとともに、玉貸待機フラグがリセットされる(SP13)。これにより、玉貸し待機状態が終了し、玉貸しの実行中であることが示される。
【0251】
次に、玉貸カウントスイッチ301Cにより貸玉の払出しが検出されたか否かの判断がなされる(SP14)。貸玉の払出しが検出されていないと判断された場合は、この玉貸しモータ処理が終了する。一方、貸玉の払出しが検出されたと判断された場合は、玉貸しカウンタを「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SP15)。ここで、玉貸しカウンタは、玉貸し装置57bから払出された貸玉の数をカウントするためのカウンタである。
【0252】
次に、玉貸カウンタのカウンタ値が「25」になったか否かの判断がなされる(SP16)。ここで、カウンタ値が「25」になった場合とは、1払出し単位分(100円)の貸玉数である。つまり、PRDY信号は、1払出し単位ごとに出力されるため、貸玉の払出しは、1払出し単位分ずつ行なわれる。カウンタ値が「25」になっていないと判断された場合は、この玉貸しモータ制御処理が終了し、玉貸カウンタのカウンタ値が「25」になるまで待たれる。一方、玉貸カウンタのカウンタ値が「25」になったと判断された場合は、1払出し単位分の払出しが行なわれたため、玉貸中フラグをリセットする処理がなされる(SP18)。これにより、玉貸中の状態ではないことが示される。
【0253】
次に、玉貸モータ289Cを停止状態にする処理がなされる(SP18)。これにより、1払出し単位分の払出しに応じて、貸玉の払出しが停止される。そして、EXS信号(玉貸し完了信号)をオフ状態にする処理がなされる(SP19)。これにより、玉貸しが完了したことがカードユニット50に知らされる。その後、この玉貸しモータ処理制御が終了する。
【0254】
次に、賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を説明する。図28〜図31は、賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャートである。
【0255】
図28には、賞球時の基本的な制御動作が示されている。図28においては、入賞球検出スイッチ(始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ240の総称)から遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31からのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球コマンドの出力、賞球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bから遊技制御基板31への入力、賞球制御基板37から賞球モータ289Aへの駆動信号の出力、および、遊技制御基板31側のエラー動作の状態が示されている。
【0256】
図28を参照して、入賞球検出スイッチにより5個払出分の入賞、15個払出分の入賞、および、5個払出分の入賞が続けて検出された場合、それぞれの入賞に応じて、INT信号と、払出個数を指定した賞球コマンドとが遊技制御基板31から即座に出力される。そのような賞球コマンドによる払出し個数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370のRAM376に記憶される。そして、そのような払出し個数の記憶情報に基づいて、5個払出回転分、15個払出回転分、5個払出回転分の駆動信号が賞球制御基板37から賞球モータ289Aにそれぞれ出力される。これにより、5個の賞球、10個の賞球、5個の賞球が順次払出され、その賞球個数が賞球カウントスイッチにより検出される。この場合、遊技制御基板31側のエラー動作は生じていない。
【0257】
図29には、パチンコ遊技機1の電源投入時の制御動作が示されている。図29においては、入賞球検出スイッチ(始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ240の総称)から遊技制御基板31への入力、玉切れスイッチ187から遊技制御基板31への入力、玉切れ検出スイッチ167から遊技制御基板31への入力、玉切れスイッチから遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31からのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球コマンドの出力、賞球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bから遊技制御基板31への入力、賞球制御基板37から賞球モータ289Aへの駆動信号の出力が示されている。
【0258】
図29を参照して、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、前述したメイン処理における初期化処理(S2)において、発射禁止フラグ、玉貸禁止フラグ、および、賞球禁止フラグがそれぞれオン状態にされる。そして、まず、満タンスイッチ402が満タン状態を検出していないことを条件として、発射禁止フラグがオフ状態にされ、INT信号に伴って発射禁止解除コマンドが出力される。そして、玉切れスイッチ187がオフ状態(玉切れ非検出状態)であることが確認されてから2000mS経過後に玉貸し禁止フラグがオフ状態にされ、INT信号に伴って玉貸し禁止解除コマンドが出力される。そして、玉切れ検出スイッチ167がオフ状態(玉切れ非検出状態)であることが確認されてから2200mS経過後に賞球禁止フラグがオフ状態にされ、INT信号に伴って賞球禁止解除コマンドが出力される。
【0259】
また、この場合は、賞球禁止解除コマンドの出力後において入賞球検出スイッチにより5個払出分の入賞が検出されている。この5個分の賞球の払出しのための賞球コマンドは、賞球禁止解除コマンドの出力後において出力される。その賞球コマンドによる払出し個数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370のRAM376に記憶される。そのような賞球個数を指定した賞球コマンドに応じて5個払出回転分の駆動信号が賞球制御基板37から賞球モータ289Aに出力される。これにより、5個の賞球が払出され、その賞球個数が賞球カウントスイッチにより検出される。
【0260】
図30には、玉切れ時の制御動作が示されている。図30においては、図29と同様のスイッチ等の入出力が示されている。図30を参照して、賞球の払出しが行なわれている最中において、玉切れスイッチ187および玉切れ検出スイッチ167が同時にオン状態(玉切れ検出状態)になっている。つまり、玉切れ状態になっている。この場合、玉切れ検出に応じて、玉貸禁止コマンド出力フラグと賞球禁止コマンド出力フラグとが同時にオン状態になるが、前述したような優先順位にしたがって、INT信号に伴って玉貸禁止コマンドが先に出力され、その後、INT信号に伴って賞球禁止コマンドが出力される。この場合は、玉切れ検出状態において、入賞球検出スイッチにより5個払出分の入賞が検出されている。この5個分の賞球の払出しのための賞球コマンドは、前述したような優先順位にしたがって、賞球禁止解除コマンドの出力後においてINT信号に伴って出力される。その賞球コマンドによる払出し個数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370のRAM376に記憶される。そして、その賞球禁止状態が解除された後、払出し個数の記憶情報に基づいて、賞球の払出しが行なわれる。
【0261】
そして、玉切れスイッチ187および玉切れ検出スイッチ167が同時にオフ状態になっている。つまり、玉切れ状態が復旧している。玉切れスイッチ187がオフ状態になってから2000mS経過後に玉貸し禁止フラグがオフ状態にされ、INT信号に伴って玉貸し禁止解除コマンドが出力される。そして、玉切れ検出スイッチ167がオフ状態になってから2200mS経過後に賞球禁止フラグがオフ状態にされ、INT信号に伴って賞球禁止解除コマンドが出力される。
【0262】
図31には、満タン時の制御動作が示されている。図31においては、入賞球検出スイッチ(始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ240の総称)から遊技制御基板31への入力、満タンスイッチ402から遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31からのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球コマンドの出力、賞球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bから遊技制御基板31への入力、賞球制御基板37から賞球モータ289Aへの駆動信号の出力が示されている。
図31を参照して、賞球の払出しが行なわれている最中において、満タンスイッチ402がオン状態になっている。つまり、余剰玉受皿4が満タン状態になっている。この場合、満タン検出に応じて、玉貸禁止コマンド出力フラグ、賞球禁止コマンド出力フラグ、および発射禁止コマンド出力フラグがほぼ同時期にオン状態になるが、前述したような優先順位にしたがって、INT信号に伴って玉貸禁止コマンドが先に出力され、その後、INT信号に伴って賞球禁止コマンドが出力され、その後、INT信号に伴って発射禁止コマンドが出力される。この場合は、満タン検出状態において、入賞球検出スイッチにより5個払出分の入賞が検出されている。この5個分の賞球の払出しのための賞球コマンドは、前述したような優先順位にしたがって、発射禁止コマンドの出力後においてINT信号に伴って出力される。その賞球コマンドによる払出し個数は、賞球制御用マイクロコンピュータ370のRAM376に記憶される。そして、その賞球禁止状態が解除された後、払出し個数の記憶情報に基づいて、賞球の払出しが行なわれることになる。
【0263】
その後、満タンスイッチ402がオフ状態になっている。つまり、満タン状態が復旧している。このような満タン状態の復旧に応じて、優先順位にしたがい、玉貸禁止解除コマンド、賞球禁止解除コマンド、および発射禁止解除コマンドが順次出力される。
【0264】
次に、以上説明した実施形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、図29〜図31に示されるように、指令情報(賞球コマンド)を出力する指令情報出力手段(基本回路53)は、貸玉の払出しに関する指令の出力条件が発生(玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンドの出力条件成立)するごとに、前記指令情報を前記玉払出制御手段(賞球制御用マイクロコンピュータ370)により受信可能に予め定められた出力継続期間(たとえば4mS)にわたって一度のみ出力することが示されている。このような場合の指令情報の出力は、INT信号に伴って賞球コマンドを1回だけ出力する場合の他、次のような場合も含まれる。すなわち、賞球コマンドについては1回だけではなく同じコマンドを出力し続け、玉払出制御手段が受信する必要があるタイミングでのみINT信号をオン状態にすることにより、景品玉の払出しに関する指令を変化させるごとに、前記指令情報を玉払出制御手段により受信可能に出力する場合も含まれる。
【0265】
(2) また、前述した実施の形態においては、受信した賞球コマンドの内容が3回連続して一致した場合に、その賞球コマンドを正規のコマンドとみなしたが、複数回であればよく、3回には限られない。また、賞球コマンドの一致判定期間が、賞球コマンドの有効期間の全てにわたる例を示したが、これに限らず、一致判定期間は、賞球コマンドの有効期間内であれば、どのような長さの期間に限定してもよい。
【0266】
(3) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0267】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図1等に示されたパチンコ遊技機1により、予め定められた玉払出条件が成立(玉貸操作)したことに応じて玉(貸玉)が払出される遊技機が構成されている。図3に示された玉貸し装置97bにより、玉を払出す玉払出手段が構成されている。図4等に示された玉切れ検出スイッチ167および玉切れスイッチ187により、該玉払出手段が払出し可能な玉の存在の有無を検出する玉検出手段が構成されている。図4に示された打球供給皿3および余剰玉受皿4により、前記玉払出手段により払出された玉を貯留する玉貯留手段が構成されている。図4に示された満タンスイッチ402により、該玉貯留手段に貯留されている玉が所定量を超えていることを検出する貯留玉検出手段が構成されている。図3等に示された基本回路53により、前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、玉の払出しに関する指令情報(賞球コマンド)を送信する遊技制御手段が構成されている。図4等に示された賞球制御用マイクロコンピュータ370により、前記遊技制御手段と別個に設けられ、前記玉払出手段により玉を払出す制御を行なう玉払出制御手段が構成されている。図3等に示されたランプ制御基板35により、前記遊技制御手段と別個に設けられ、ランプを点灯させる制御を行なうランプ制御手段が構成されている。図3等に示された玉切れランプ52により、該ランプ制御手段に接続され、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに点灯する玉切れランプが構成されている。前記遊技制御手段は、前記ランプ制御手段に対し、該ランプ制御手段の制御動作を指定するランプ指令情報を送信する。前記ランプ制御手段は、前記遊技制御手段から送信された前記ランプ指令情報を受け、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに前記玉切れランプを点灯させる制御を行なう。図18に示された賞球コマンド出力処理のSH7により、前記玉払出条件のうちの前記景品玉払出条件が成立したときに玉の払出個数を特定可能な個数指令情報を送信する個数指令情報送信手段が構成されている。図3等に示された基本回路53、さらに具体的には図14に示された賞球可能判定処理のSD2〜SD12および図12に示された玉貸し可能判定処理のSC2〜SC12により、前記玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態か払出せない状態であるかを判定する判定手段が構成されている。図3等に示された基本回路53、さらに具体的には図12に示された玉貸し可能判定処理の処理ステップにより、前記貯留玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定をする貯留玉判定手段が構成されている。図3等に示された基本回路53のCPU56、さらに具体的には図15に示された賞球コマンド出力処理のSE7、SE16により、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報を送信する払出禁止指令情報送信手段が構成されている。図3等に示された基本回路53のCPU56、さらに具体的には、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えていない旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に、図16および図17に示された賞球コマンド出力処理のSF16、SG7により、前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する旨を特定可能な払出禁止解除指令情報を送信する払出禁止解除指令情報送信手段が構成されている。図26に示された払出制御指定処理のSN3、SN5により、前記払出禁止指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止する玉払出禁止手段が構成されている。図26に示された払出制御指定手段のSN10、SN12により、前記払出禁止解除指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する玉払出禁止解除手段が構成されている。図30に示されるように、前記個数指令情報送信手段は、前記払出禁止指令情報送信手段により前記払出禁止指令情報が送信され、前記玉払出禁止手段により前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しが禁止されている状態であっても、前記景品玉払出条件が成立したときに前記個数指令情報を送信する。
【0268】
(2) 図6に示されるように、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段に送信される指令情報は、種類に応じて優先順位が予め定められている。図15〜図18に示されるように、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段へ、複数種類の前記指令情報を順次送信する場合に、前記優先順位にしたがった順序で指令情報を送信する。
【0269】
(3) 図15〜図18に示されるように、前記遊技制御手段と前記玉払出制御手段との間は、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段への一方向通信による情報の送信が行なわれる。
【0270】
(4) 図4等に示されたI/Oポート部57により、前記遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが前記遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段が構成されている。
【0271】
(5) 図29〜図31に示されるように、前記遊技制御手段は、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生(玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンドの出力条件成立)するごとに、前記指令情報を前記玉払出制御手段により受信可能に予め定められた送信継続期間(たとえば4mS)にわたって一度のみ送信する。
【0272】
(6) 図21に示されるように、前記玉払出制御手段は、前記遊技制御手段から前記指令情報を受けた場合に、前記指令情報についての予め定められた送信継続期間内での所定期間にわたって当該指令情報を監視し、当該指令情報の内容が前記所定期間変化しないことを条件として前記指令情報にしたがった制御を行なう。
【0275】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、次のような効果を得ることができる。玉払出手段により払出された玉を貯留する玉貯留手段に貯留されている玉の量の検出に基づいて、貯留されている玉の量が玉払出手段から玉を払出せないような所定量を超えた旨の判定がされる。そして、玉の量が所定量を超えた旨の判定が行なわれた場合に玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報を玉払出制御手段へ送信させて玉払出手段による玉の払出しを停止させることが可能であるため、遊技制御手段において玉払出手段の状況を管理することができる。
【0276】
請求項2に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。複数種類の指令情報を順次送信する場合に、優先順位にしたがった順序で指令情報が送信されるため、複数種類の指令情報を同時に送信しなくても済むため、送信のために同時に処理する情報量を抑制することが可能になり、遊技制御手段の処理負担を軽減することができる。
【0277】
請求項3に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技制御手段と玉払出制御手段との間の情報の送信が、遊技制御手段から玉払出制御手段への一方向通信に基づいて行なわれるため、玉払出制御手段から遊技制御手段への不正なデータの入力による遊技制御手段の不正制御動作を極力防止することができる。
【0278】
請求項4に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能になるため、遊技制御手段から玉払出制御手段への一方向通信が確実に行なわれる。これにより、玉払出制御手段等の遊技制御手段の外部から遊技制御手段の内部に不正な信号を入力させて不正な制御を行なう不正行為を防ぐことができる。
【0279】
請求項5に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。指令情報は、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生するごとに予め定められた送信継続期間にわたって一度のみ送信させるだけで済むので、遊技制御手段が同じ内容の指令情報を繰返し送信させる処理を行なう必要がなくなる。このため、指令情報の送信に関する処理回数を低減することが可能になるため、遊技制御手段の処理負担をさらに軽減することができる。
【0280】
請求項6に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。受けた指令情報の内容が所定期間変化しないことを条件としてその指令情報にしたがった制御が行なわれるため、ノイズ等の影響によって瞬間的に正規の指令情報が本来のものとは異なる情報に変化した場合であっても、その情報に基づいて誤った制御が行なわれてしまう不都合を防ぐことができる。その結果、精度が高い払出制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機およびこれに対応して設置されたカードユニットの正面図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】パチンコ遊技機の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。
【図4】パチンコ遊技機の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。
【図5】基本回路から出力される賞球コマンドのデータの内容を説明するための説明図である。
【図6】賞球制御基板が賞球コマンドを受信する態様を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】基本回路により実行されるメイン処理および割り込み処理を示すフローチャートである。
【図8】始動入賞口チェック処理を示すフローチャートである。
【図9】大入賞口チェック処理を示すフローチャートである。
【図10】入賞球信号処理を示すフローチャートである。
【図11】入賞球信号処理を示すフローチャートである。
【図12】玉貸し可能判定処理を示すフローチャートである。
【図13】発射可能判定処理を示すフローチャートである。
【図14】賞球可能判定処理を示すフローチャートである。
【図15】賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。
【図16】賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。
【図17】賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。
【図18】賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。
【図19】エラー表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】賞球制御処理および500μSタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
【図21】賞球データ読込処理を示すフローチャートである。
【図22】賞球モータ制御処理を示すフローチャートである。
【図23】賞球モータ制御処理を示すフローチャートである。
【図24】分岐処理を示すフローチャートである。
【図25】払出予定数設定処理を示すフローチャートである。
【図26】払出制御指定処理を示すフローチャートである。
【図27】玉貸しモータ制御処理を示すフローチャートである。
【図28】賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャートである。
【図29】賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャートである。
【図30】賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャートである。
【図31】賞球および玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、97bは玉貸し装置、187は玉切れスイッチ、53は基本回路、370は賞球制御用マイクロコンピュータ、57はI/Oポート部、31は遊技制御基板、37は賞球制御基板である。
Claims (6)
- 予め定められた玉払出条件が成立したことに応じて玉が払出される遊技機であって、
玉を払出す玉払出手段と、
該玉払出手段が払出し可能な玉の存在の有無を検出する玉検出手段と、
前記玉払出手段により払出された玉を貯留する玉貯留手段と、
該玉貯留手段に貯留されている玉が所定量を超えていることを検出する貯留玉検出手段と、
前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、玉の払出しに関する指令情報を送信する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段と別個に設けられ、前記玉払出手段により玉を払出す制御を行なう玉払出制御手段と、
前記遊技制御手段と別個に設けられ、ランプを点灯させる制御を行なうランプ制御手段と、
該ランプ制御手段に接続され、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに点灯する玉切れランプと、を含み、
前記遊技制御手段は、前記ランプ制御手段に対し、該ランプ制御手段の制御動作を指定するランプ指令情報を送信し、
前記ランプ制御手段は、前記遊技制御手段から送信された前記ランプ指令情報を受け、前記玉払出手段により払出し可能な玉が存在しないときに前記玉切れランプを点灯させる制御を行ない、
前記遊技制御手段は、
前記玉払出条件のうちの景品玉払出条件が成立したときに玉の払出個数を特定可能な個数指令情報を送信する個数指令情報送信手段と、
前記玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態か払出せない状態であるかを判定する判定手段と、
前記貯留玉検出手段の検出出力に基づいて、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定をする貯留玉判定手段と、
前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に、前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止させる旨を特定可能な払出禁止指令情報を送信する払出禁止指令情報送信手段と、
前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えた旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉貯留手段に貯留されている玉の量が所定量を超えていない旨の判定が前記貯留玉判定手段によりなされた場合、もしくは前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せない状態である旨の判定が前記判定手段によりなされたことにより前記払出禁止指令情報が送信された後、前記玉払出条件の成立に基づく玉を前記玉払出手段から払出せる状態である旨の判定が前記判定手段によりなされた場合に、前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する旨を特定可能な払出禁止解除指令情報を送信する払出禁止解除指令情報送信手段と、を含み、
前記玉払出制御手段は、
前記払出禁止指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しを禁止する玉払出禁止手段と、
前記払出禁止解除指令情報を受信したことにより、前記玉払出手段による前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しの禁止を解除する玉払出禁止解除手段とを含み、
前記個数指令情報送信手段は、前記払出禁止指令情報送信手段により前記払出禁止指令情報が送信され、前記玉払出禁止手段により前記玉払出条件の成立に基づく玉の払出しが禁止されている状態であっても、前記景品玉払出条件が成立したときに前記個数指令情報を送信することを特徴とする、遊技機。 - 前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段に送信される指令情報は、種類に応じて優先順位が予め定められており、
前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段へ、複数種類の前記指令情報を順次送信する場合に、前記優先順位にしたがった順序で指令情報を送信することを特徴とする、請求項1記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段と前記玉払出制御手段との間は、前記遊技制御手段から前記玉払出制御手段への一方向通信による情報の送信が行なわれることを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
- 前記遊技制御手段は、前記遊技制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが前記遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段を介して前記指令情報を送信することを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
- 前記遊技制御手段は、玉の払出しに関する指令の送信条件が発生するごとに、前記指令情報を前記玉払出制御手段により受信可能に予め定められた送信継続期間にわたって一度のみ送信することを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
- 前記玉払出制御手段は、前記遊技制御手段から前記指令情報を受けた場合に、前記指令情報についての予め定められた送信継続期間内での所定期間にわたって当該指令情報を監視し、当該指令情報の内容が前記所定期間変化しないことを条件として前記指令情報にしたがった制御を行なうことを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
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