JP2001157761A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JP2001157761A
JP2001157761A JP34368399A JP34368399A JP2001157761A JP 2001157761 A JP2001157761 A JP 2001157761A JP 34368399 A JP34368399 A JP 34368399A JP 34368399 A JP34368399 A JP 34368399A JP 2001157761 A JP2001157761 A JP 2001157761A
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JP
Japan
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ball
command
timer
prize
payout
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JP34368399A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takashi Fukuda
隆 福田
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段により景品玉の払出監視が行な
われながらも、玉抜き時に遊技制御手段による誤った景
品玉のカウントを回避可能にする。 【解決手段】 玉払出装置97から払出されて賞球通路
312Aを通過する景品玉を検出する賞球カウントスイ
ッチ301Aの検出信号が遊技制御手段に入力されて景
品玉の払出が正常に行なわれているか否かの監視を遊技
制御手段で行なうとともに、玉抜き時においては通路切
換弁716が破線の状態から実線の状態に切換わり、払
出された玉が玉抜き通路711に導かれるようにして、
払出玉が賞球カウントスイッチ301Aにより検出され
ないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、パチン
コ遊技機やコイン遊技機等で代表される弾球遊技機に関
し、詳しくは、遊技領域に打玉を打込んで遊技が行なわ
れる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弾球遊技機において、従来から
一般的に知られているものに、たとえば、遊技領域に打
込まれた打玉が入賞領域に入賞した場合に玉払出装置か
ら景品玉が払出されるように構成されたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、この種の従来の
遊技機においては、前述した景品玉の払出は、遊技者に
直接価値を付与するための制御であるために、この景品
玉の払出に異常が発生して、たとえば払出数が少なくな
ったり払出されなくなったりした場合には、遊技者に直
接不利益を被らせてしまい、遊技場にとって大きな問題
となる。
【0004】そこで、玉払出装置からの景品玉の払出が
正常に行なわれているか否かを監視するべく、玉払出装
置から払出された景品玉を検出する景品玉検出手段を設
けるとともに、前記玉払出装置を制御する払出制御手段
に前記景品玉検出手段の検出出力を入力し、その払出制
御手段によって景品玉の払出を監視するように構成する
ことが考えられる。
【0005】一方、従来の弾球遊技機においては、払出
制御手段のほかに、弾球遊技機の遊技状態を制御する遊
技制御手段も設けられている。そして、打玉が入賞して
入賞検出信号がこの遊技制御手段に入力された場合に
は、遊技制御手段が入賞した旨を判定して前記払出制御
手段に所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を出力
するのであり、賞球指令を出しているのはこの遊技制御
手段の方である。ゆえに、賞球指令に対して、それに見
合った分の景品玉の払出が行なわれているか否かの監視
をこの遊技制御手段が行なえば、より景品玉の払出監視
を厳重に行なえるようになる。
【0006】一方、遊技場における営業終了時等におい
ては、弾球遊技機内にたまっている玉を機外に抜き取る
ための玉抜きを行なう場合がある。具体的には、たとえ
ば遊技場の係員が弾球遊技機の所定箇所を操作して玉抜
き操作を行なうことにより、玉払出装置からの払出玉が
玉抜き通路に導かれるように切換えられた状態で玉払出
装置が作動し,弾球遊技機内の玉が機外に抜き取られる
ように構成されていた。ところが、前記玉払出装置から
払出された玉が前記景品玉検出手段により検出された後
前記玉抜き通路に導かれて機外に排出されるように構成
した場合には、前述したように景品玉検出手段の検出信
号を遊技制御手段にも入力すると、玉抜き動作中その抜
取られる玉が景品玉検出手段により検出されてその検出
信号が遊技制御手段に入力されることとなり、遊技制御
手段は玉抜きによる玉であることが判別できないゆえに
入賞が発生して払出される景品玉としてカウントしてし
まうので、遊技制御手段による景品玉の払出監視におけ
る不具合が発生するおそれがある。
【0007】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、景品玉の払出監視が遊技制御
手段により行なわれながらも、玉抜き時における遊技制
御手段による誤った景品玉のカウントを回避可能な弾球
遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、玉を払出すための玉払出装置と、入賞が発生した場
合に前記玉払出装置により景品玉を払出す制御を行なう
払出制御手段と、前記玉払出装置から払出された景品玉
を検出する景品玉検出手段と、遊技状態を制御するとと
もに、前記景品玉検出手段の検出信号が入力されて、景
品玉の未払出を監視可能な遊技制御手段と、前記玉払出
装置より上流側で機内の玉を機外へ玉抜きすることが可
能な玉抜き通路と、該玉抜き通路よりも上流側の玉を該
玉抜き通路に受入れない第1状態と受入れる第2状態と
に変化して玉通路を切換える通路切換手段とを含み、該
通路切換手段が前記第2状態になっているときには前記
景品玉検出手段の玉検出部を玉が通過しない状態となる
ことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の本発明は、玉を払出すた
めの玉払出装置と、入賞が発生した場合に前記玉払出装
置により景品玉を払出す制御を行なう払出制御手段と、
前記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉
検出手段と、遊技状態を制御するとともに、前記景品玉
検出手段の検出信号が入力されて、景品玉の未払出を監
視可能な遊技制御手段と、前記玉払出装置より下流側で
機内の玉を機外へ玉抜きすることが可能な玉抜き通路
と、該玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受
入れない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通
路を切換える通路切換手段とを含み、該通過切換手段が
前記第2状態になっているときには前記景品玉検出手段
の玉検出部を玉が通過しない状態となることを特徴とす
る。
【0010】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の発明の構成に加えて、前記玉払出装置よりも下流側
において、前記玉払出装置から払出された景品玉が流下
する景品玉払出通路と遊技者に玉を貸出すために前記玉
払出装置から払出された貸玉が流下する貸玉払出通路と
が設けられ、前記景品玉検出手段は前記景品玉払出通路
に設けられ、前記玉抜き通路は、前記貸玉払出通路から
分岐して設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記通
路切換手段を切換駆動するための電気的駆動源と、所定
の玉抜き信号の入力に従って前記電気的駆動源により前
記通路切換手段を切換えて第2状態に制御する玉抜き制
御手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0012】請求項5に記載の本発明は、請求項4に記
載の発明の構成に加えて、前記玉払出装置の上流側かつ
前記玉抜き通路よりも上流側で払出すべき玉が欠乏した
ことを検出する玉欠乏検出手段が設けられ、前記通路切
換手段は、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したこ
とを条件として前記玉抜き制御手段によって前記第1状
態に切換えられることを特徴とする。
【0013】請求項6に記載の本発明は、請求項3に記
載の発明の構成に加えて、前記貸玉払出通路に設けられ
貸玉を検出する貸玉検出手段と、前記玉抜き制御手段が
玉抜き制御を開始してから所定期間経過したにもかかわ
らず前記貸玉検出手段の検出がなかった場合に異常と判
定する異常判定手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0014】請求項7に記載の本発明は、玉を払出すた
めの玉払出装置と、入賞が発生した場合に前記玉払出装
置を作動させて景品玉を払出す制御と、所定の玉抜き信
号の入力に従って前記玉払出装置を作動させて機内の玉
を機外へ玉抜きする制御とを行なう払出制御手段と、前
記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉検
出手段と、遊技状態を制御するとともに、前記景品玉検
出手段の検出信号が入力されて景品玉の未払出を監視可
能な遊技制御手段とを含み、前記玉払出装置から払出さ
れた玉を遊技者側に排出する払出通路と、前記玉払出装
置から払出された玉を機外に排出して抜き取るための玉
抜き通路とを含み、前記玉抜き通路と前記払出通路とは
別々に形成されており、前記玉払出装置は、玉抜きのと
きには前記玉抜き通路に玉を誘導して払出し、玉抜きで
ない遊技者への払出のときには前記払出通路に玉を誘導
して払出すことにより、玉抜きを行なうときには前記景
品玉検出手段の玉検出部を玉が通過しないようにしたこ
とを特徴とする。
【0015】請求項8に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記玉払出装置の上流側にお
いて払出すべき玉が欠乏したことを検出する玉欠乏検出
手段をさらに含み、前記玉払出装置は、前記玉欠乏検出
手段による玉の欠乏が検出されたことを条件として、玉
抜き動作を停止することを特徴とする。
【0016】請求項9に記載の本発明は、請求項7また
は請求項8に記載の発明の構成に加えて、遊技者に玉を
貸出すために前記玉払出装置から払出された貸玉を検出
する貸玉検出手段と、前記払出制御手段により玉抜き制
御しているにもかかわらず前記貸玉検出手段または前記
景品玉検出手段からの検出があった場合に異常と判定す
る異常判定手段をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、玉払出装置
により玉が払出可能となる。払出制御手段の働きによ
り、入賞が発生した場合に前記玉払出装置により景品玉
を払出す制御が行なわれる。景品玉検出手段の働きによ
り、前記玉払出装置から払出された景品玉が検出され
る。遊技状態を制御する遊技制御手段に前記景品玉検出
手段の検出信号が入力され、その遊技制御手段により、
景品玉の未払出が監視可能となる。玉払出装置より上流
側で機内の玉を機外へ玉抜きすることが可能な玉抜き通
路が設けられており、通路切換手段の働きにより、前記
玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入れな
い第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路を切
換えることが可能となる。そして、通路切換手段が前記
第2状態になっているときには前記景品玉検出手段の玉
検出部を玉が通過しない状態となる。
【0018】請求項2に記載の本発明によれば、玉払出
装置により玉が払出可能となる。払出制御手段の働きに
より、入賞が発生した場合に前記玉払出装置により景品
玉を払出す制御が行なわれる。景品玉検出手段の働きに
より、前記玉払出手段から払出された景品玉が検出され
る。遊技状態を制御する遊技制御手段に前記景品玉検出
手段の検出信号が入力され、その遊技制御手段により景
品玉の未払出が監視可能となる。前記玉払出装置より下
流側で機内の玉を機外へ玉抜きすることが可能な玉抜き
通路が設けられており、通路切換手段の働きにより、前
記玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入れ
ない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路を
切換えることが可能となる。そして、前記通路切換手段
が前記第2状態になっているときには前記景品玉検出手
段の玉検出部を玉が通過しない状態となる。
【0019】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記玉払出装置の下流
側において、前記景品玉が流下する景品玉払出通路と、
遊技者に玉を貸出すための貸玉が流下する貸玉払出通路
とが設けられている。そして、前記景品玉検出手段は前
記景品玉払出通路に設けられ、前記玉抜き通路は前記貸
玉払出通路から分岐している。
【0020】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかの記載の発明の作用に加えて、
電気的駆動源により前記通路切換手段が切換駆動され
る。玉抜き制御手段に所定の玉抜き信号が入力された場
合に、前記電気的駆動源により前記通路切換手段が切換
えられて第2状態になる。
【0021】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
4に記載の発明の作用に加えて、玉欠乏検出手段の働き
により、前記玉払出装置の上流側かつ前記玉抜き通路よ
りも上流側において払出すべき玉が欠乏したことが検出
される。そしてその玉欠乏検出手段による玉の欠乏が検
出されたことを条件として前記玉抜き制御手段によって
前記第1状態に切換えられる。
【0022】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、前記貸玉払出通路に貸
玉を検出する貸玉検出手段が設けられている。異常判定
手段の働きにより、玉抜き制御手段が玉抜き制御の開始
から所定期間経過したにもかかわらず前記貸玉検出手段
の検出がなかった場合に異常判定される。
【0023】請求項7に記載の本発明によれば、玉払出
装置により玉の払出が可能となる。払出制御手段の働き
により、入賞が発生した場合に前記玉払出装置を作動さ
せて景品玉を払出す制御と、所定の玉抜き信号の入力に
従って前記玉払出装置を作動させて機内の玉を機外へ玉
抜きする制御とが行なわれる。景品玉検出手段の働きに
より、前記玉払出装置から払出された景品玉が検出され
る。遊技状態を制御する遊技制御手段に前記景品玉検出
手段の検出信号が入力され、その遊技制御手段により景
品玉の未払出が監視可能となる。前記玉払出装置から払
出された玉を遊技者に排出するための払出通路と、前記
玉払出装置から払出された玉を機外に抜き取るための玉
抜き通路とが、別々に形成されている。そして、玉払出
装置の働きにより、玉抜きのときには前記玉抜き通路に
玉が誘導されて払出され、玉抜きでない遊技者への払出
のときには前記払出通路に玉が誘導されて払出され、玉
抜きが行なわれるときには前記景品玉検出手段の玉検出
部を玉が通過しない。
【0024】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、玉欠乏検出手段の働き
により、前記玉払出装置の上流側において払出すべき玉
が欠乏したことが検出される。前記玉払出装置は、前記
玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したことを条件として
玉抜き動作を停止する。
【0025】請求項9に記載の本発明によれば、請求項
7または請求項8に記載の発明の作用に加えて、遊技者
に玉を貸出すために前記玉払出装置から払出された貸玉
を検出する貸玉検出手段が設けられており、前記払出制
御手段により玉抜き制御しているにもかかわらず前記貸
玉検出手段または前記景品玉検出手段からの検出があっ
た場合には異常判定手段により異常判定される。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0027】なお、以下の実施の形態においては、弾球
遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明は
これに限らず、たとえばコイン遊技機等であってもよ
く、また、パチンコ遊技機の種類についても特に限定せ
ず、たとえばアレンジボール式パチンコ遊技機等であっ
てもよく、遊技領域に打玉を打込んで遊技が行なわれる
弾球遊技機であれば、すべて適用することができる。
【0028】第1実施の形態 図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1
およびこれに対応して設置されたカードユニット(カー
ド処理機ともいう)50の正面図である。
【0029】カードユニット50には、カード利用可表
示ランプ151が設けられており、カードユニット50
が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ラ
ンプ(処理機使用可表示器ともいう)151の点灯また
は点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット
50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチン
コ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左
右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示
器153により表示される。
【0030】遊技者がカード残高の記録されたいわゆる
プリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、
そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読
取られる。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうこと
により、予め入力設定されている貸出額分の残高が減額
されるとともに、その貸出額分の打玉がパチンコ遊技機
1の打球供給皿3に貸出される。
【0031】カードユニット50には端数表示スイッチ
152が設けられている。この端数表示スイッチ152
を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラ
ーが発生した場合のエラーコードなどの情報がパチンコ
遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示さ
れる。図中156はカードユニット錠であり、このカー
ドユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作す
ることにより、カードユニット50の前面側を開成でき
るように構成されている。カードユニット50には、C
PU,RAM,ROM等を備えたマイクロコンピュータ
が設けられており、後述する各種制御が行なわれる。
【0032】パチンコ遊技機1は、額縁状に形成された
ガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス
扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿
3の下部には、打球供給皿3から溢れた玉を貯留する余
剰玉受皿4と、遊技者が打球操作するための打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5とが設けられている。打球操作ハ
ンドル5を遊技者が操作することにより、打球供給皿3
内に貯留されているパチンコ玉を1個ずつ発射すること
ができる。発射されたパチンコ玉は、遊技盤6に形成さ
れた区画レール2の間を通って遊技領域7に導かれる。
遊技領域7の中央には、始動口14への打玉の始動入賞
を条件にして識別情報の一例となる特別図柄を可変表示
開始させる可変表示装置8が設けられている。この可変
表示装置8には、打玉の通過ゲート11aの通過に伴っ
て普通図柄が可変表示される可変表示器10と、通過記
憶表示器10aと、始動記憶表示器18とが設けられて
いる。さらに、可変表示装置8の下方には、可動片15
が左右に設けられた始動口14と、開閉板20の傾動に
より打玉の入賞可能な開放状態となる可変入賞球装置1
9とが設けられている。また、一般入賞口として、可変
表示装置8の上部には入賞口24aが、可変入賞球装置
19の左右には入賞口24d,24eが、遊技領域7の
下方左右には入賞口24b,24cが、それぞれ設けら
れている。また、26は、打込まれた打玉がいずれの入
賞口や可変入賞球装置にも入賞しなかった場合にアウト
玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプ
である。
【0033】遊技領域7の外周には遊技効果LED28
aと、遊技効果ランプ28b,28cと、賞球の払出中
に点灯する賞球ランプ51と、賞球と貸玉とを払出すた
めの玉払出装置97(図3参照)に供給される玉の玉切
れが生じた場合に点灯する玉切れランプ52とが設けら
れており、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音
声などの効果音を発生するためのスピーカ27,27が
設けられている。
【0034】図2は、遊技盤6の正面図である。この正
面図を参照して、以下に各種遊技装置および遊技の概要
を説明する。
【0035】可変表示装置8は、複数種類の特別図柄を
可変表示可能なCRT表示機で構成されている。可変表
示装置8の中央の可変表示部9では始動入賞が発生した
ことを条件として複数種類の特別図柄が上から下に向か
ってスクロール表示される。その後、所定時間が経過し
て可変表示が終了した結果、大当り図柄のゾロ目が停止
表示されれば大当りとなる。なお、大当り図柄のうちの
所定の確変図柄で大当りが発生した場合には、確率変動
状態となり大当り確率が高い確率に変動する。大当りと
なれば、可変入賞球装置19の開閉板20が傾動して大
入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞
させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に
制御され、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態
(特定遊技状態)となる。可変入賞球装置19の大入賞
口は、特定入賞領域と通常入賞領域とに区分されてい
る。特定入賞領域に入賞した入賞球はVカウントスイッ
チ22により検出される。一方、通常入賞領域に入賞し
た通常入賞球はカウントスイッチ23により検出され
る。Vカウントスイッチ22とカウントスイッチ23
は、ともに遊技盤6に設けられており、各入賞領域に入
賞した入賞玉は各スイッチ22,23により速やかに検
出され、入賞玉が検出される毎に15個の賞球が払出さ
れる。
【0036】可変入賞球装置19の第1の状態は、大入
賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に
達した場合、または所定期間(たとえば30秒間)経過
した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場合
に一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可
変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊
技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、
可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に
進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウント
スイッチ22により検出されたことを条件として、再
度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続
制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数
はたとえば16回と定められている。繰返し継続制御に
おいて、可変入賞球装置19が第1の状態にされている
状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限
回数が16回の場合には、第1ラウンドから第16ラウ
ンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1
の状態にされ得る。
【0037】可変表示装置8の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。
このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再
度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13
から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやす
い状態となる。可変表示装置8の左側方部分に設けられ
たワープ入口11に進入した打玉の通過経路には通過ゲ
ート(普通図柄始動ゲート)11aが設けられている。
【0038】通過ゲート11aに進入した打玉は、ゲー
トスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ1
2で検出されることを条件として、可変表示器10が可
変開始される。なお、可変表示器10が可変表示してい
る最中にさらに打玉がゲートスイッチ12で検出された
場合には、「4」を記憶数の上限として通過球が記憶さ
れてその記憶数が通過記憶表示器10aに表示される。
【0039】可変表示器10は7セグメント表示器で構
成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報が可変表示
される。可変表示器10の表示結果が予め定められた特
別の表示態様(たとえば7)となれば「当り」となる。
可変表示器10に「当り」の表示結果が導出されると、
始動口14に設けられた左右1対の可動片15が開成す
る。これにより始動口14が開放状態となって打玉がよ
り始動入賞しやすくなる。始動口14が開放状態にある
際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片15が元の位置
まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。ま
た、始動口14が開放状態となってから所定期間が経過
すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片15が元の位
置まで閉成して開放状態は終了する。始動口14に入賞
した始動入賞球は遊技盤6に設けられた始動口スイッチ
17により速やかに検出される。始動入賞球が始動口ス
イッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとと
もに、その検出出力に基づいて可変表示装置8が可変開
始される。なお、可変表示装置8が可変表示中に始動口
スイッチ17により検出された始動入賞は、「4」を記
憶数の上限として記憶されてその記憶数が始動記憶表示
器18に表示される。また、一般入賞口24(24a,
24b,24c,24d,24e)に入賞した入賞球
は、遊技盤6に設けられた各入賞口スイッチ240(2
40a,240b,240c,240d,240e)に
より速やかに検出され、これに基づいて10個の賞球が
払出される。
【0040】図3はパチンコ遊技機1の機構板36を背
面から見た背面図である。誘導樋39を通った玉は、図
3に示されるように、玉切れ検出スイッチ187(18
7a,187b)を通過して玉供給樋186(186
a,186b)を経て玉払出装置97に至る。なお、誘
導樋39には玉切れを玉切れスイッチ187よりも上流
側で検出する玉切れ検出スイッチ167が設けられてい
る。
【0041】玉払出装置97から払出された玉は、連絡
口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられてい
る打球操供給皿3に供給される。連絡口45の側方に
は、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰玉受
皿4に連通する余剰玉通路46が形成されている。入賞
に基づく玉が多数払出されて打球供給皿3が満杯にな
り、ついには玉が連絡口45に到達した後さらに玉が払
出されると玉は、余剰玉通路46を経て余剰玉受皿4に
導かれる。さらに玉が払出されると、感知レバー47が
満タンスイッチ48を押圧して満タンスイッチ48がオ
ンする。その状態では、玉払出装置97内の払出モータ
(ステッピングモータ)289の回転が停止して玉払出
装置97の動作が停止するとともに、必要に応じて打球
発射装置34の駆動も停止する。
【0042】賞球の払出制御のために、始動口スイッチ
17、各入賞口スイッチ240(240a,240b,
240c,240d,240e)、Vカウントスイッチ
22およびカウントスイッチ23からの信号が、遊技制
御基板31に送られる。遊技制御基板31にそれらのス
イッチのオン信号が送られると、遊技制御基板31から
賞球玉貸基板37に賞球個数コマンドが送られる。たと
えば、始動口スイッチ17のオンに対応して入賞球検出
スイッチがオンすると、賞球個数「5」を示す賞球個数
コマンドが遊技制御基板31から出力され、カウントス
イッチ23またはVカウントスイッチ22のオンに対応
して賞球個数「15」を示す賞球個数コマンドが出力さ
れる。そして、それらのスイッチ以外の入賞口スイッチ
240がオンすると、賞球個数「10」を示す賞球個数
コマンドが出力される。
【0043】機構板36には電源ユニットボックス31
9と、図示しない電源中継基板とが重畳的に組付けられ
ている。電源ユニットボックス319内には、複数の電
圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板(図示せ
ず)が収容されている。電源ユニット基板には、AC2
4Vの電源に対して電源コードが接続される電源コネク
タや電源スイッチ、電源中継基板と接続するための中継
基板接続コネクタ(図示せず)が実装されている。電源
ユニット基板では、電源スイッチをONすることにより
複数の電源が生成されて電源中継基板(図示せず)を介
して遊技制御基板31や賞球玉貸基板37その他の制御
基板に供給されるようになっている。
【0044】なお、電源ユニットボックス319および
電源中継基板は、遊技盤6の種類に因らず利用できる部
品であり、たとえば、遊技機の遊技盤6を他の遊技盤と
取替えた場合であっても、再利用できる。
【0045】図4は、パチンコ遊技機内のパチンコ玉を
機外に抜き取る玉抜き動作を説明するための図である。
図4(a)に示すように、パチンコ遊技機1の前面枠7
18に設けられている玉抜き操作口717(図1参照)
に玉抜き操作棒714を挿入して,軸S回りで回動可能
な回動部材715(図示しないバネにより図4の実線の
状態に付勢されている)の押圧面715aを押圧操作す
る。すると、図4(b)に示すように、押上げ部材73
1が押上げられることにより通路切換弁716が持上げ
られ(図4(b)の破線)、タンクレール39からのパ
チンコ玉が玉抜き通路711に流れ込み、機外に排出さ
れるようになる。図示しないが、その玉抜きされた玉は
遊技機設置島内の玉磨き揚送装置へと回収される。つま
り、遊技者に払出されるのではなく、補給用の玉として
循環するのである。そして、玉タンク38(図3参照)
およびタンクレール39ないの玉が完全に抜き取られた
段階で玉抜き操作棒714を抜き取ることにより、通路
切換弁716が下方に揺動し、図4(b)の実線に示す
ように玉抜き通路711が閉鎖され、タンクレール39
からのパチンコ玉が玉払出装置側に誘導される状態とな
る。なお、図中732は重りであり、通常時にはその重
り732の重みと自重とで、通路切換弁716と共に押
上げ部材731が下降してストッパ733が当接部73
4に当接し、タンクレール39からの流下玉が通路切換
弁716に衝突しても通路切換弁716が後方に回動し
ないようにしている。そして、押上げられることによ
り、ストッパ733の当接部734への当接が解除され
る(ストッパ733は図示しない開口部から突出す
る。)。
【0046】次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1
の背面側の機構板36に設置されている中間ベースユニ
ットの構成について説明する。中間ベースユニットに
は、玉供給樋186a,186bや玉払出装置97が設
置される。図5に示すように、中間ベースユニットの上
下には連結凹突部182が形成されている。連結凹突部
182は、中間ベースユニットと機構板(図示省略)の
上部ベースユニットおよび下部ベースユニットを連結固
定するものである。
【0047】中間ベースユニットの上部には通路体18
4が固定されている。そして、通路体184の下部に玉
払出装置97が固定されている。通路体184は、カー
ブ樋174(図3参照)によって流下方向を左右方向に
変換された2列の玉を流下させる玉通路186a,18
6bを有する。玉通路186a,186bの上流側に
は、玉切れスイッチ187a,187bが設置されてい
る。玉切れスイッチ187a,187bは、玉通路18
6a,186b内の玉の有無を検出するものであって、
玉切れスイッチ187a,187bが玉を検出しなくな
ると玉払出装置97における払出モータ(図5において
図示せず)の回転を停止して玉払出が不能動化される。
【0048】なお、玉切れスイッチ187a,187b
は、玉通路186a,186bに27〜28個の玉が存
在することを検出できるような位置に係止片188によ
って係止されている。
【0049】通路体184の中央部は、内部を流下する
玉の玉圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形成さ
れている。そして、玉通路186a,186bの間に止
め孔189が形成されている。止め孔189の裏面には
中間ベースユニットに設けられている取付ボスが嵌め込
まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、通路体
184は中間ベースユニットに固定される。なお、ねじ
止めされる前に、中間ベースユニットに設けられている
係止突片185によって通路体184の位置合わせを行
なえるようになっている。
【0050】通路体184の下方には、玉払出装置97
に玉を供給するとともに故障時などには玉払出装置97
への玉の供給を停止する玉止め装置190が設けられて
いる。玉止め装置190の下方に設置される玉払出装置
97は、直方体状のケース198の内部に収納されてい
る。ケース198の左右4ヵ所には突部が設けられてい
る。各突部が中間ベースユニットに設けられている位置
決め突片にかかった状態で、中間ベースユニットの下部
に設けられている弾性係合片にケース198の下端が嵌
め込まれる。
【0051】図6は、玉払出装置97の分解斜視図であ
る。玉払出装置97の構成および作用を図6を参照して
説明する。この実施形態における玉払出装置97は、ス
テッピングモータ(払出モータ)289がスクリュー2
88を回転させることによりパチンコ玉を1個ずつ払出
す。なお、玉払出装置97は、入賞に基づく賞球だけで
なく、貸出すべき貸玉も払出す。
【0052】図6に示すように、玉払出装置97は、2
つのケース198a,198bを有する。それぞれのケ
ース198a,198bの左右2ヵ所に、玉払出装置9
7の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接され
る係合突部280が設けられている。また、それぞれの
ケース198a,198bには、玉供給路281a,2
81bが形成されている。玉供給路281a,281b
は湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,
282bの終端の下方には、玉送り水平路284a,2
84bが形成されている。さらに、玉送り水平路284
a,284bの終端に玉排出路283a,283bが形
成されている。
【0053】玉供給路281a,281b、玉送り水平
路284a,284b、玉排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、玉圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。玉圧緩衝部材285は、玉払出装置97に供給
される玉を左右側方に振分けて玉供給路281a,28
1bに誘導する。
【0054】また、玉圧緩衝部材285の下部には、発
光素子LED286と受光素子(図示せず)とによる払
出モータ位置センサが設けられている。発光素子286
と受光素子とは、所定の間隔を空けて設けられている。
そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が挿入
されるようになっている。なお、玉圧緩衝部材285
は、ケース198a,198bが貼り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0055】玉送り水平路284a,284bには、払
出モータ289によって回転させられるスクリュー28
8が配置されている。払出モータ289はモータ固定板
290に固定され、モータ固定板290は、区画壁29
5a,295bの後方に固定される固定溝291a,2
91bに嵌め込まれる。その状態で払出モータ289の
モータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出する
ので、その突出の前方にスクリュー288が固定され
る。スクリュー288の外周には、払出モータ289の
回転によって玉送り水平路284a,284bに載置さ
れた玉を前方に移動させるための螺旋突起288aが設
けられている。
【0056】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠き部292が互いに180°
離れて形成されている。したがって、スクリュー288
が1回転する間に、発光素子286からの光は、切欠き
部292を介して受光素子で2回検出される。
【0057】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行なわ
れた旨を検出するものである。なお、発光素子286、
受光素子および払出モータ289からの配線は、まとめ
られてケース198a,198bの後部下方に形成され
た引き出し孔から外部に引き出されコネクタに結線され
る。
【0058】玉が玉送り水平路284a,284bに載
置された状態において、払出モータ289が回転する
と、スクリュー288の螺旋突起288aによって、玉
は、玉送り水平路284a,284b上を前方に向かっ
て移動する。そして、遂には、玉送り水平路284a,
284bの終端から玉排出路283a,283bに落下
する。このとき、左右の玉送り水平路284a,284
bからの落下は交互に行なわれる。すなわち、スクリュ
ー288が半回転する毎に一方から1個の玉が落下す
る。したがって、1個の玉が落下する毎に、発光素子2
86からの光が受光素子によって1回検出される。
【0059】図5に示すように、玉払出装置97の下方
には、玉振分部材311が設けられており、さらに玉振
分部材311の下方には、近接スイッチによる賞球カウ
ントスイッチ301Aおよび玉貸しカウントスイッチ3
01Bが設けられている。
【0060】玉振分部材311は、振分用ソレノイド3
10によって駆動される。ソレノイド310が励磁され
ていない定常時には、玉振分部材311は図示実線に示
すように左側に倒れており、流下玉が賞球通路312A
を通過して賞球カウントスイッチ301Aで検出され
る。一方、ソレノイド310が励磁されると、玉振分部
材311は図示破線に示すように右側に倒れ、流下玉が
玉貸し通路312Bを通過して玉貸しカウントスイッチ
301Bで検出される。
【0061】ソレノイド310は、玉貸時に励磁され、
それ以外では励磁されない。このため、入賞に基づく賞
球時には、玉振分部材311は右側に倒れており、玉排
出路283a,283bからの玉はともに賞球カウント
スイッチ301Aを通過する。一方、玉貸時には、ソレ
ノイド310が励磁されることで玉排出路283a,2
83bからの玉はともに玉貸しカウントスイッチ301
Bを通過する。
【0062】このように、玉振分部材311を設けるこ
とによって、2条の玉流路を流下してきた玉は、賞球カ
ウントスイッチ301Aと玉貸しカウントスイッチ30
1Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。したがっ
て、賞球であるのか玉貸であるのかの判断をすることな
く、賞球カウントスイッチ301Aと玉貸しカウントス
イッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または玉
貸数を把握することができる。
【0063】このように、玉払出装置97を玉貸のため
のみならず、賞球の払出しのためにも兼用して動作させ
ることができるために、コストダウンを図ることができ
る。しかも、玉振分部材311の切換制御によって簡単
に賞球と、貸玉とをそれぞれ個別に計数することができ
る。
【0064】また、貸玉の払出しを必要としていない時
には玉が賞球カウントスイッチ301A側に案内される
ように玉振分部材311の状態が保持されているため
に、一般的には貸玉を払出す頻度よりも賞球を払出す頻
度が高いことから、玉振分部材311を切換制御する回
数を少なくすることができる。このため、切換が繰返し
行なわれることに伴う玉振分部材311およびそれに関
連する制御部品の故障を減らすことができ、それらの部
品の寿命を長くすることができる。
【0065】図7および図8は、パチンコ遊技機1の制
御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成
要素を示すブロック図である。図7、図8には、制御基
板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球
玉貸基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板7
0、発射制御基板91および表示制御基板80が示され
ている。
【0066】遊技制御基板31、賞球玉貸基板37、ラ
ンプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板9
1および表示制御基板80には、マイクロコンピュータ
等が搭載されている。これらの各制御基板では、パチン
コ遊技機1の電源の投入時に、制御基板に設けられたR
AM内のデータを初期化する等のイニシャル処理が各制
御基板毎に行なわれ、賞球玉貸基板37、ランプ制御基
板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表
示制御基板80は、イニシャライズ処理が終了した時点
で、遊技制御基板31からのコマンドを有効に受付け可
能となる。
【0067】賞球玉貸基板37には、発射制御基板9
1、玉払出装置97、残高表示基板74、および、カー
ドユニット50が接続される。ランプ制御基板35に
は、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉切れラ
ンプ52、および遊技効果ランプ28b,28cが接続
される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球操作ハ
ンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動
モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示制御
基板80には特別図柄用の可変表示装置8(図示省略)
が接続される。音声制御基板70にはスピーカ27が接
続される。
【0068】遊技制御基板31には、遊技制御プログラ
ムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53
と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ラン
プ・LED回路60と、情報出力回路64と、初期リセ
ット回路65と、アドレスデコード回路67とが設けら
れている。
【0069】基本回路53は、遊技制御用のマイクロコ
ンピュータであり、遊技制御用の遊技制御プログラム等
を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される
RAM55、制御用のプログラムに従って制御動作を行
なうCPU56およびI/Oポート57を含む。
【0070】初期リセット回路65は、電源投入時にC
PU56をリセットする回路である。CPU56は、初
期リセット回路65から送られてきた初期リセットパル
スに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。また、C
PU56は、後述するように、定期的(例えば、2ms
毎)に発生するタイマ割込によって、遊技制御用プログ
ラムを所定位置から再度実行する。
【0071】アドレスデコード回路67は、CPU56
から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポー
ト57のうちのいずれかのポートを選択するための信号
を出力する回路である。
【0072】スイッチ回路58は、各種スイッチからの
信号をCPU56に与える回路である。スイッチ回路5
8には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、入
賞口スイッチ240(240a〜240e)、Vカウン
トスイッチ22、カウントスイッチ23、賞球カウント
スイッチ301A、満タンスイッチ48、玉切れ検出ス
イッチ167、玉切れスイッチ187(187a,18
7b)が接続される。なお、満タンスイッチ48は、余
剰玉受皿4の満タンを検出するスイッチである。満タン
スイッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して
遊技制御基板31に入力される。また、賞球カウントス
イッチ301Aは、図5に示したように玉払出装置97
に設けられており、賞球の払出しを検出するスイッチで
ある。この賞球カウントスイッチ301Aの検出信号
は、中継基板72を介して賞球玉貸制御基板37側のI
/Oポート372bにも入力される。
【0073】情報出力回路64は、CPU56から与え
られるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情
報、可変表示部9の可変表示に利用された始動入賞球の
個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変
情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュー
タに対して出力する回路である。ソレノイド回路59
は、始動口14の可動片15を動作させるソレノイド1
6および可変入賞球装置19の開閉板20を開閉するソ
レノイド21をCPU56からの指令に従って駆動する
回路である。ランプ・LED回路60は、始動記憶表示
器18の点灯および滅灯を行なうとともに7セグメント
LEDによる可変表示器10と装飾ランプ25を駆動す
る回路である。
【0074】遊技制御基板31から賞球玉貸基板37、
ランプ制御基板35、音声制御基板70、および表示制
御基板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信
される。各制御基板では、このコマンドに基づく制御が
行なわれる。遊技制御基板31からコマンドが出力され
る場合には、それにともなって、コマンドの有効期間を
示すINT信号が出力される。INT信号は、無効状態
では信号がローレベル(オフ状態)となり、有効状態で
は信号がハイレベル(オン状態)となる。コマンドは、
すべて7ビットのデータにより構成されている。
【0075】たとえば、遊技制御基板31から賞球玉貸
基板37に伝送される賞球コマンドには、賞球の払出制
御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制
御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸
し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)が含まれ
る。賞球コマンドを構成する7ビットのデータのうち、
下位4ビットが賞球個数の指定に用いられ、その上位側
の3ビットが制御内容の指定に用いられる。
【0076】賞球玉貸基板37には、払出制御用マイク
ロコンピュータが設けられている。この払出制御用マイ
クロコンピュータは、賞球制御(玉貸しに関する制御も
含む)用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモ
リとして使用されるRAM、賞球制御用のプログラムに
従って制御動作を行なうCPU2915およびI/Oポ
ート372(372a〜372g)を含む。図8には、
これらのうち、CPU2915とI/Oポート372
(372a〜372g)とを図示し、その他は図示を省
略している。
【0077】I/Oポート372aには、遊技制御基板
31のI/Oポート57(ポートG577)から賞球個
数コマンド(D7〜D0)が入力される。I/Oポート
372bには、賞球カウントスイッチ301Aの検出信
号と、玉貸しカウントスイッチ301Bの検出信号と、
払出モータ位置センサ286の検出信号と、リセットス
イッチ(リセットSW)379の検出信号とが入力され
る。I/Oポート372cからは、払出モータ289へ
の駆動信号が出力される。I/Oポート372dから
は、振分用ソレノイド310への励磁信号が出力され
る。I/Oポート372eからは、エラー表示用LED
374へのエラー表示用信号が出力される。I/Oポー
ト372fはカードユニット50と接続されており、こ
のI/Oポート372fを通じてカードユニット50と
の間で各種制御信号がやりとりされる。I/Oポート3
72gからは、ターミナル基板160への玉貸し個数信
号と、ブザー75へのブザー駆動信号とが出力される。
【0078】賞球玉貸制御用のCPU2915は、賞球
コマンドおよびカードユニットからの制御信号に従って
玉払出装置97を制御する。遊技制御基板31のCPU
56は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定の
ランプ制御コマンドをランプ制御基板35へ出力する。
ランプ制御基板35は、遊技制御基板31からのランプ
制御コマンドに基づいて、上記電気的装飾部品の点灯制
御を行なう。
【0079】CPU56は、表示制御基板80に表示制
御コマンドを出力する。表示制御基板80は、表示制御
コマンドに基づいて可変表示装置8の表示制御を行な
う。表示制御コマンドには、たとえば、パチンコ遊技機
1の電源の投入に伴って、所定の初期画面を可変表示装
置8に表示することを指定するコマンドや、始動入賞に
伴って特別図柄の変動を開始させることを指定するコマ
ンド等がある。
【0080】CPU56は、大当りあるいは入賞等の発
生に基づき、所定の音声制御コマンドを音声制御基板7
0へ出力する。音声制御基板70は、遊技制御基板31
より入力される音声制御コマンドに基づいて所定の効果
音をスピーカ27から出力させるための制御を行なう。
なお、音声制御コマンドとは、遊技進行に応じて、遊技
領域7の外側に設けられているスピーカ27の音声出力
を指示するためのコマンドである。
【0081】CPU56は、玉切れ検出スイッチ167
または玉切れスイッチ187からの検出信号が玉切れ状
態を示しているか、あるいは満タンスイッチ48からの
検出信号が満タン状態を示していれば、その状況に応じ
て、賞球禁止コマンド、玉貸し禁止コマンドを賞球玉貸
基板37の払出制御用マイクロコンピュータ370へ送
り、玉払出装置97による賞球の払出しおよび貸玉の払
出しを停止させる。CPU56は、賞球カウントスイッ
チ301Aの検出信号に基づいて賞球数をカウントす
る。
【0082】基本回路53のRAM55には、各スイッ
チ17,22,23,240a〜240eからの入賞検
出信号を記憶するためのカウンタ(カウンタA,B,
C)が設けられている。カウンタAには、Vカウントス
イッチ22およびカウントスイッチ23の検出信号、す
なわち、払出数=15個に対応する検出信号がまとめて
記憶される。カウンタBには、始動口スイッチ17の検
出信号、すなわち、払出数=5個に対応する検出信号が
記憶される。カウンタCには、入賞口スイッチ240a
〜240eの検出信号、すなわち、払出数=10個に対
応する検出信号が記憶される。
【0083】CPU56は、始動口スイッチ17、入賞
口スイッチ240(240a〜240e)、Vカウント
スイッチ22、カウントスイッチ23で打玉の入賞が検
出されると、賞球制御用のINT信号を無効状態から有
効状態にするとともに賞球個数を指定する賞球コマンド
として賞球個数コマンドを賞球玉貸基板37へ出力す
る。なお、INT信号は、ポートH 578からバッフ
ァ回路68を介して賞球玉貸基板37のCPU2915
に入力される。
【0084】CPU56は、先に出力した賞球個数コマ
ンドに基づく賞球の払出しが完了していない場合であっ
ても、遊技盤に設けられた入賞検出用のスイッチ(1
7、22、23、240a〜240e)で入賞が検出さ
れると、賞球個数コマンドを即座に出力する。賞球玉貸
基板37側のCPU2915は、賞球個数コマンドに基
づいて玉払出装置97へ与える駆動信号を制御し、賞球
個数コマンドにより特定される個数の賞球の払出し制御
等の払出し制御を行なう。賞球玉貸基板37側では、先
の賞球個数コマンドに基づく賞球の払出しが完了したか
否かに関係なく、次々に賞球個数コマンドが送られてく
るため、玉の払出しが済んでいない賞球個数コマンドの
賞球個数データについては、RAM2916に累積的に
加算記憶し、その加算記憶データに基づいて順次玉の払
出しを行なう。これにより、遊技制御基板31側では、
先に出力した賞球個数コマンドに基づく賞球の払出しが
完了していない場合であっても、次の賞球個数コマンド
を記憶する処理を行なう必要がなく、かつ、賞球玉貸基
板37側の動作状況を確認しながら賞球個数コマンドを
出力する処理を行なう必要もなくなるので、CPU56
の制御負担が軽減されるとともに処理を迅速に進めるこ
とができる。
【0085】図8に示すように、遊技制御基板31側の
賞球コマンドを出力する部分は、遊技制御基板31の内
部から外部への情報の出力が可能であるが遊技制御基板
31の外部から内部への情報の入力が不可能である不可
逆性出力手段としてのバッファ回路68により構成され
ている。また、賞球玉貸基板37側において賞球コマン
ドが入力されるバッファ回路373も同様に、遊技制御
基板31から賞球玉貸基板37へ向かう方向にのみ信号
の伝送を許容するが賞球玉貸基板37側から遊技制御基
板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有
する入力インタフェースである。従って、賞球玉貸基板
37側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はな
い。賞球コマンドの伝送経路に不正改造が加えられて
も、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板3
1側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31
と賞球玉貸基板37との間の信号の一方向通信が担保さ
れ、賞球コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板31
に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御動作を
行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0086】バッファ回路373と同様の回路は、賞球
玉貸基板37の他に、ランプ制御基板35、音声制御基
板70、発射制御基板91および表示制御基板80の各
制御基板にも同様の態様で設けられている。このため、
遊技制御基板31と、各制御基板35,70,80との
間の信号の一方向通信が担保され、各制御基板35,7
0,80から遊技制御基板31に不正な信号を入力させ
て不正な制御を行なわせる不正行為を確実に防ぐことが
できる。
【0087】遊技制御基板31のCPU56は、賞球カ
ウントスイッチ301A,301Bからの検出信号に基
づいて払出された賞球数を計数し、予定数の賞球の払出
しが行なわれているか否かを判断する。そして、賞球の
払出数が不足しているにもかかわらず、所定期間が経過
しても賞球カウントスイッチ301A,301Bから検
出信号が入力されなくなった場合には、エラーが発生し
たものと判断し、エラー報知用のコマンドを音声制御基
板70や表示制御基板80に出力する。これにより、音
声制御基板70によって制御されるスピーカ27からは
所定の報知音が発生し、表示制御基板80によって制御
される可変表示装置8では所定のエラー表示がなされ
る。これにより、パチンコ遊技機1はエラー状態とな
る。
【0088】一方、賞球玉貸基板37側のCPU291
5は、賞球カウントスイッチ301Aの検出信号をカウ
ントすることによって、払出した賞球数を計数するとと
もに、玉貸しカウントスイッチ301Bの検出信号をカ
ウントすることによって、払出した貸玉数を計数する。
【0089】さらに、CPU2915は、賞球カウント
スイッチ301Aおよび玉貸しカウントスイッチ301
Bの検出信号に基づいて玉を計数する動作と並行して、
払出モータ位置センサ286からの検出信号を利用し
て、払出した賞球数および貸玉数を計数する。すなわ
ち、玉払出装置97では、玉繰出し用のスクリュー28
8が180度だけ回転して払出モータ位置センサ286
が1回ON/OFFするごとに玉が1つ払出されるよう
に構成されているために、この払出モータ位置センサ2
86の出力信号の変化に基づいて払出した玉を間接的に
検出し、玉数を計数するのである。
【0090】なお、払出モータ位置センサ286に代え
て、ステッピングモータである払出モータ289のステ
ップパルス数を検出することで、スクリュー288の払
出動作量(回転量)を検出し、これにより間接的に玉の
払出しを検出するようにしてもよい。ただし、スクリュ
ー288の回転を直接検出する払出モータ位置センサ2
86を用いる方が、精度の高い検出結果を得ることがで
きるという利点がある。ステッピングモータのステップ
パルス数に基づいてスクリュー288の払出動作量(回
転量)を検出する場合には1ステップ当りの制御量が何
らかの要因で変化すると、検出される動作量に誤差が生
じてしまうためである。
【0091】ところで、払出モータ位置センサ286の
出力信号に基づいて玉数を計数すると、スクリュー28
8からの玉の落下を待って検出信号が出力されるカウン
トスイッチ301A,301Bの出力信号に基づいて玉
を計数するよりも迅速に計数動作を進めることができる
が、スクリュー288内に整列された玉と玉との間に無
用な隙間が空いていて、スクリュー288が半回転した
ときに玉が払出されなかった場合であっても玉が1つ払
出されたものとみなされるという欠点がある。あるい
は、球噛みその他の原因によって実際には玉が払出され
なかった場合であっても玉が1つ払出されたものとみな
されてしまう。
【0092】このため、CPU2915は、この払出モ
ータ位置センサ286の出力信号に基づいて計数された
玉数が払出予定数に達した後、一旦、スクリュー288
の回転を止め、カウントスイッチ301A,Bの検出信
号に基づいた計数結果を参照して、間違いなく予定通り
の玉の払出しがあったか否かを確認し、払出数が不足す
る場合には、再度、スクリュー288を回転させて不足
分の玉を払出す制御を行なう。
【0093】このような2段階の制御をすることによっ
て、払出モータ位置センサ286の検出出力に基づいて
計数される玉(賞球または貸玉)の数が払出予定数に至
るまでは、スクリュー288を高速回転させて連続的に
玉を払出すことで、玉の払出しを迅速にすることがで
き、また、それにより払出しが不足するような場合で
も、後にその不足分の払出しを行なうことよって払出し
を正確にすることができる。
【0094】賞球玉貸基板37から発射制御基板91に
は、打玉の発射状態を制御するための発射制御信号が与
えられる。発射制御基板91においては、発射制御信号
がLOWレベルである場合に、打玉の発射が禁止され、
打玉の発射が不可能な状態に制御される。一方、発射制
御信号がHIGHレベルである場合には、打玉の発射が
許容され、打玉の発射が可能な状態に制御される。
【0095】また、CPU2915は、I/Oポート3
72を介して、貸し玉数を示す玉貸し個数信号をターミ
ナル基板160に出力する。さらに、CPU2915
は、玉貸しまたは賞球の払出しに異常が発生した場合に
は、後述する警告処理(図35参照)においてブザー駆
動信号をブザー75に出力し、警告音を発生させる。こ
の警告音は、遊技場の店員等によるリセットスイッチ
(リセットSW)379の押圧操作によって停止され
る。カードユニット50には、カードユニット制御用マ
イクロコンピュータ(図示省略)が搭載されている。ま
た、残高表示基板74は、打球供給皿3の上面部分に設
けられた図示しない度数表示LEDと接続される。残高
表示基板74からカードユニット50には、遊技者の玉
貸しスイッチ(図示せず)または返却スイッチ(図示せ
ず)の操作に応じて、玉貸しスイッチ信号および返却ス
イッチ信号が賞球玉貸基板37を介して与えられる。
【0096】カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および玉貸し可表示信号が賞球玉貸基板37を介して
与えられる。カードユニット50と賞球玉貸基板37の
間では、ユニット玉貸し操作信号(BRDY信号)、玉
貸し要求信号(BRQ信号)、玉貸し完了信号(EXS
信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)がや
りとりされる。その他に、図示を省略しているが、カー
ドユニット50から賞球玉貸基板37には、カードユニ
ット50が賞球玉貸基板37に接続されていることを賞
球玉貸基板37側で確認するために用いられるカードユ
ニット接続確認用信号が与えられる。
【0097】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
賞球玉貸し基板37の賞球制御用CPU2915は、カ
ードユニット50にPRDY信号を出力する。カードユ
ニット50においてカードが受付けられ、玉貸しスイッ
チが操作され玉貸しスイッチ信号が入力されると、前記
PRDY信号から入力されていることを条件として、カ
ードユニット制御用マイクロコンピュータは、賞球玉貸
し基板37にBRDY信号を出力するとともに、この時
点から所定の遅延時間が経過してからカードユニット制
御用マイクロコンピュータは、賞球玉貸し基板37にB
RQ信号を出力する。具体的には、BRQ信号をハイレ
ベル(ON)にする。そして、賞球玉貸し基板37のC
PU2915は、EXS信号をハイレベル(ON)に切
換えて、玉貸し準備信号をカードユニット制御用マイク
ロコンピュータへ返信する。カードユニット制御用マイ
クロコンピュータは、その玉貸し準備信号の入力があっ
たことを条件として、BRQ信号をローレベル(OF
F)に切換えることにより玉貸し指令信号を賞球玉貸し
基板37のCPU2915へ送信する。賞球玉貸し基板
37のCPU2915は、その玉貸し指令信号を受け
て、払出モータ289を駆動し、所定個数(たとえば、
25個)の貸玉を遊技者に払出す。そして、玉貸しが完
了した段階で、CPU2915は、EXS信号をローレ
ベル(OFF)に切換え、これにより玉貸し完了信号を
カードユニット50に送信する。つまり、EXS信号
は、玉貸し準備信号と玉貸し完了信号との2種類の情報
の伝達に用いられる。
【0098】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て賞球玉貸基板37に入力される構成になって
いる。従って、玉貸し制御に関して、カードユニット5
0から遊技制御基板31に信号が入力されることはな
く、遊技制御基板31の基本回路53にカードユニット
50の側から不正に信号が入力される余地はない。次
に、遊技制御基板31側から賞球玉貸基板37側へ出力
される賞球コマンドについて詳細に説明する。図9は、
基本回路53から出力される賞球コマンドのデータの内
容を説明するための説明図である。CPU56は、図示
するフォーマットからなるコマンドデータをランプ制御
基板35、賞球玉貸基板37、および音声制御基板70
へ出力する。ここでは、代表例として、賞球コマンドを
説明する。
【0099】コマンドデータは、たとえば、図示するよ
うに8ビットの送信可能データのうちの7ビットで構成
されている。このうち、ビット7は、INT信号用とし
て利用される。このように、コマンドデータのフォーマ
ットは、ランプ制御基板35、賞球玉貸基板37、およ
び音声制御基板70で共通であるために、各種制御基板
の制御動作を指定するコマンドデータを作成する際の作
業が容易となる。
【0100】賞球制御用のコマンドデータでは、ビット
0〜ビット3を使用して賞球個数が2進数により指定さ
れ、ビット4〜ビット6を使用して制御内容が2進数に
より指定される。なお、ビット7は、賞球個数の指定に
は使用されず、INT信号用として利用される。たとえ
ば、ビット4〜ビット6が「001」の場合は、通常払
出しが指定される。このように通常払出しが指定され賞
球コマンドは、賞球個数コマンドと呼ばれる。ビット4
〜ビット6が「010」の場合は、玉貸し禁止が指定さ
れる。ビット4〜ビット6が「011」の場合は、玉貸
し禁止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「10
0」の場合は、発射禁止(打玉の発射禁止)が指定され
る。ビット4〜ビット6が「101」の場合は、発射禁
止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「110」
の場合は、賞球禁止が指定される。ビット4〜ビット6
が「111」の場合は、賞球禁止解除が指定される。
【0101】入賞に応じて通常払出しが行なわれる場合
には、ビット4〜ビット6により通常払出が指定され、
ビット0〜ビット3により入賞に応じた払出し個数が指
定される。通常払出し以外の場合には、ビット4〜ビッ
ト6により制御内容が指定されるが、ビット0〜ビット
3により「0001」が固定的に指定される。つまり、
ビット0〜ビット3における「0001」は、非払出し
を指定している。したがって、通常払出し以外の場合に
は、玉を払出す個数が指定されず、払出しが行なわれな
い。
【0102】図10は、賞球玉貸基板37が賞球コマン
ドを受信する態様を説明するためのタイミングチャート
である。前述したように、INT信号は信号状態がハイ
レベルにある場合が有効状態であり、ローレベルにある
状態が無効状態である。遊技制御基板31は、新たなコ
マンドデータを伝送する際にINT信号を4msの間、
ローレベルからハイレベルに切換え、賞球玉貸基板37
へ必要な賞球コマンドのコマンドデータを4msの間継
続して出力する。賞球コマンドを連続して出力する必要
がある場合には、インタバル期間としてコマンド間に最
低4msのコマンド非出力期間が設けられる。したがっ
て、賞球コマンドを連続して出力する必要がある場合に
は、INT信号が4msの間ハイレベルになるとともに
賞球コマンドが4msの間継続して出力された後、最低
4ms間INT信号がローレベルになるとともに賞球コ
マンドの出力が停止され、その後、さらに、INT信号
が4msの間ハイレベルになるとともに賞球コマンドが
4msの間継続して出力されるコマンド送信態様とな
る。
【0103】賞球玉貸基板37は、INT信号がハイレ
ベルとなっている際に入力される賞球コマンドのデータ
に基づいて各種の制御を実行する。賞球玉貸基板37
は、一旦、コマンドデータに基づく制御を開始した場合
には、新たなコマンドデータが入力されるまでその制御
を継続する。
【0104】図中の「1」に示すように、賞球玉貸基板
37は、INT信号が無効状態から有効状態となった時
点で賞球コマンドデータを抽出し、これを所定の格納領
域に格納する。その後、500μsが経過した時点で、
図中の「2」に示すように、再度、賞球コマンドデータ
を抽出する。そして、新たに抽出した賞球コマンドデー
タが「1」のタイミングで抽出した賞球コマンドデータ
と一致することを確認する。その後、さらに500μs
が経過した時点で、図中の「3」に示すように、再度コ
マンドデータを抽出し、コマンドデータが変化していな
いことを条件として、その賞球コマンドデータに応じた
制御を実行する。すなわち、INT信号が有効状態とな
っている間に賞球コマンドデータを3回連続して抽出
し、抽出結果がすべて一致する場合に、その賞球コマン
ドデータを正規のデータと見なす。
【0105】また、前述したような3回のコマンドデー
タの抽出により、抽出結果がすべて一致しない場合に
は、INT信号が有効状態となっている期間中におい
て、再度3回の抽出をやり直す。そして、再抽出により
抽出結果がすべて一致した場合には、その賞球コマンド
データを正規のデータと見なす。このように、遊技制御
基板31から入力された賞球コマンドデータを所定期間
(INT信号が有効状態となっている期間中)にわたっ
て監視し、賞球コマンドデータの内容が変化しない場合
(3回抽出したデータが連続的に一致する場合)に、賞
球コマンドデータが正規のデータであるとみなし、賞球
コマンドデータに対応した制御を行なうために、ノイズ
等の影響によって瞬間的に正規のコマンドデータが本来
のものとは異なるデータに変化した場合であっても、そ
のデータに基づいて誤った制御が行なわれてしまう不都
合を防ぐことができる。その結果、精度が高い払出制御
を行なうことができる。
【0106】なお、コマンドデータは、有効期間が一連
の1回(実施形態では4mS)であればよく、INT信
号だけが立下がりコマンドデータは出力し続けていても
よい。すなわち、賞球玉貸基板側が受け取り可能な態様
の出力が1回であればよい。
【0107】このようなコマンドデータの受信は、賞球
玉貸基板37以外の各制御基板35,70,80におい
ても同様に行なわれる。したがって、賞球玉貸基板37
以外の各制御基板35,70,80においても同様の効
果を得ることができる。
【0108】また、賞球コマンドには、遊技制御基板3
1から出力する場合に、出力の優先度が予め定められて
いる。最も優先度が高いのが玉貸し禁止コマンドであ
り、以下、賞球禁止コマンド、発射禁止コマンド、玉貸
し禁止解除コマンド、賞球禁止解除コマンド、発射禁止
解除コマンド、賞球個数コマンド(図10では「払出」
と示す)の順に優先度が低くなっている。さらに、賞球
個数コマンドの場合には、同じ払出しでも、賞球数の多
い方の払出しが優先度が高い。
【0109】同時期に複数の賞球コマンドを出力する必
要がある場合には、このように定められた優先度に従
い、優先度の高い方から順に賞球コマンドが出力され
る。このように、優先順位にしたがって順に賞球コマン
ドが出力されることにより、CPU56の処理負担を軽
減することができる。その理由は次のとおりである。つ
まり、同時期に複数の賞球コマンドを出力する必要があ
る場合において、複数の賞球コマンドを同時に出力する
とすれば、送信コマンドのビット数を大幅に増やす必要
があり、そのような多数のビット数のデータを同時に用
意するために、大量のデータを同時期に処理する必要が
あるので、そのようなデータを扱うCPU56の処理負
担が増加してしまう。これに対し、優先順位にしたがっ
て順に賞球コマンドを出力する場合には、複数種類の指
令情報を同時に出力しなくても済むため、出力のために
同時に処理するデータ量を抑制することが可能になり、
CPU56の処理負担を軽減することができる。また、
賞球玉貸制御用のCPU2915の側においても、同様
に、複数種類の指令情報を同時に出力しなくても済むた
め、出力のために同時に処理するデータ量を抑制するこ
とが可能になるので、CPU2915の処理負担を軽減
することができる。
【0110】また、賞球コマンドの出力に優先順位が定
められているため、パチンコ遊技機1の制御にとって重
要なコマンドをできる限り早く出力することが可能にな
る。
【0111】次にパチンコ遊技機1を動作させるための
処理をフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技
制御基板31のCPU56により実行される処理を図1
1〜図24を参照して説明する。
【0112】図11は、CPU56により実行されるメ
イン処理および割り込み処理を説明するためのフローチ
ャートである。図11においては、(a)にメイン処理
が示され、(b)に割り込み処理が示されている。
【0113】図11(a)を参照して、メイン処理にお
いては、まず、スタックポインタの指定アドレスをセッ
トするためのスタックセット処理を行なう(S1)。次
いで、初期化処理を行なう(S2)。初期化処理では、
CPU56は、RAM55にエラーが含まれているか判
定し、エラーが含まれている場合には、RAM55を初
期化することおよび各種フラグの初期設定などの処理を
行なう。さらに、初期化処理では、後述する割り込み処
理を実行するタイミングを規定するタイマ割り込み時間
(たとえば0.002秒)をCPU56に設定する処理
がなされる。これにより、電源投入等によるリセット後
の最初の割り込み処理の実行タイミング規定のための計
時が開始される。
【0114】次に、停止図柄を決定する等のための表示
用乱数更新処理を行なう(S3)。このパチンコ遊技機
1においては、可変表示装置8の可変表示での特別図柄
の停止図柄が乱数(ランダムカウンタのカウンタ値)に
基づいて決定される。このS3では、そのように停止図
柄を決定するための表示用乱数が更新される。表示用乱
数更新処理は、無限ループにより繰返し実行され続ける
が、後述する割り込み処理が起動された場合には、表示
用乱数更新処理を構成するプログラムのうちの実行中の
位置で一時停止され、その割り込み処理が終了すると一
時停止したプログラムの位置から実行が再開される。
【0115】次に、図11(b)を参照して、割り込み
処理は、CPU56により管理されるタイマ割り込み用
のタイマの計時値が設定値(S2またはS14で設定さ
れるタイマ割り込み時間)になるごとに実行が開始され
る。
【0116】割り込み処理においては、まず、表示制御
基板80に送出されるコマンドコードをRAM55の所
定の領域に設定する表示制御データ設定処理を行なった
後に(S4)、コマンドコードを表示制御データとして
出力する表示制御データ出力処理を行なう(S5)。
【0117】次いで、ランプ制御基板35および音声制
御基板70に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマ
ンドを送信するための処理を行なうとともに、ホール管
理用コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変動情
報などのデータを送信するためのデータ出力処理を行な
う(S6)。また、パチンコ遊技機1の内部に備えられ
ている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行な
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられるエ
ラー処理を行なう(S7)。
【0118】次に、遊技制御に用いられる各種の判定用
乱数を示す各カウンタを更新する判定用乱数更新処理を
行なう(S8)。S8においては、具体的に、大当り決
定用乱数等の判定用乱数が更新される。つまり、このパ
チンコ遊技機1においては、大当り決定用乱数の抽出値
に基づいて大当りを発生させるか否かが決定されるので
ある。
【0119】次に、CPU56は、特別図柄プロセス処
理を行なう(S9)。特別図柄プロセス処理では、遊技
状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御する
ための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が
選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフ
ラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行なう(S10)。普通
図柄プロセス処理では、7セグメントLEDによる可変
表示器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロ
セスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行さ
れる。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状
態に応じて各処理中に更新される。
【0120】さらに、CPU56は、ゲートスイッチ1
2、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カ
ウントスイッチ23等の状態を入力し、各入賞口や可変
入賞球装置に対する入賞があったか否か判定するスイッ
チ処理を行なう(S11)。次に、CPU56は、S3
と同一の表示用乱数更新処理を行なう(S12)。次
に、払出制御用マイクロコンピュータ370との間の入
賞球信号処理を行なう(S13)。入賞球信号処理の詳
細については、図14を用いて後述する。次に、賞球コ
マンド出力処理を行なう(S14)。賞球コマンド出力
処理の詳細については、図20を用いて後述する。
【0121】次に、タイマ割り込み時間設定処理を行な
う(S15)。S15においては、前述したようなタイ
マ割り込み時間(たとえば0.002秒)をS2の場合
と同様に設定する処理が実行される。S15の後、この
割り込み処理が終了する。これにより、この割り込み処
理の終了時にS15によってタイマ割り込み時間が設定
され、次の割り込み処理の実行タイミングを規定するた
めの計時が開始されることとなる。したがって、割り込
み処理が終了するごとにタイマ割り込みのための時間が
計時され、その後タイマ割り込み時間が経過するごとに
割り込み処理が実行されることとなる。この割り込み処
理が終了すると、前述したメイン処理のプログラムの実
行が、一時停止していた位置から再開される。
【0122】図12は、始動入賞口チェック処理を説明
するためのフローチャートである。この始動入賞口チェ
ック処理は、図11に示した割り込み処理のS11によ
り実行されるスイッチ処理に含まれる処理である。CP
U56は、はじめに、第1種始動口スイッチカウンタが
スイッチオン判定値と一致しないか否か確認する(SS
1)。第1種始動口スイッチカウンタは、始動口スイッ
チ17の検出信号の出力が継続することに伴って加算更
新されるカウンタである。第1種始動口スイッチカウン
タがスイッチオン判定値と一致しない場合、すなわち、
入力信号の継続時間がまだ規定値に達していない場合に
は入力された信号がノイズ等の可能性があるために処理
を終了する。一方、第1種始動口スイッチカウンタがス
イッチオン判定値と一致する場合には始動口スイッチ1
7が始動入賞を検出したと判断してカウンタBを更新
(+1)する(SS2)。
【0123】なお、カウンタBは、前述したように始動
口スイッチ17の検出信号、すなわち、払出数=5個に
対応する検出信号を記憶するカウンタである。次に、始
動記憶数をカウントする特別図柄入賞記憶カウンタが特
別図柄入賞記憶カウンタの最大値(=4)以上となって
いるか否かを判断する(SS3)。最大値となっている
場合には始動記憶することなく処理を終了する。最大値
に達していない場合には特別図柄入賞記憶カウンタを更
新(+1)する(SS4)。次に、新たに記憶した特別
図柄入賞記憶カウンタのカウント値に対応する特別図柄
判定用バンクアドレスを算出する(SS5)。次に、特
別図柄の可変表示時間を短縮するための変動短縮設定時
間を、一旦、変動短縮タイマバンクに設定する(SS
6)。なお、ここで設定された変動短縮設定時間は、後
述のSS11で評価される始動記憶数の多少に応じて通
常の可変表示時間に変更され得る。つまり、始動記憶数
が多い場合には設定がそのまま維持され、始動記憶数が
少ない場合には通常の可変表示時間に変更される。
【0124】次に、可変表示結果を大当りとするか否か
を決定するための特別図柄判定用乱数を抽出する(SS
7)。次に、可変表示途中にリーチを成立させるか否か
を決定するためのリーチ判定用乱数を抽出する(SS
8)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数を特
別図柄判定用バンクに設定し、SS8で抽出したリーチ
判定用乱数をリーチ判定用バンクに設定する(SS
9)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数を特
定図柄判定用バンクに設定する(SS10)。なお、特
別図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用乱数に基づい
て大当りを発生させるか否か、確率変動を生じさせる確
変大当りを発生させるか否かを判定するバンクであり、
特定図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用バンクによ
る判定結果に応じて停止図柄の種類を定めるために使用
されるバンクである。
【0125】次に、特別図柄判定処理を実行した後(S
S11)、処理を終了する。特別図柄判定処理では、特
定図柄判定用バンクおよび特別図柄判定用バンクの格納
値に基づいて可変表示装置8の可変表示結果が定められ
る。
【0126】図13は、大入賞口チェック処理を説明す
るためのフローチャートである。この大入賞口チェック
処理は、図11に示した割り込み処理のS11により実
行されるスイッチ処理に含まれる処理である。
【0127】この大入賞口チェック処理においては、ま
ず、カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と
一致しないか否か確認する(ST1)。カウントスイッ
チカウンタは、カウントスイッチ23の検出信号の出力
が継続することに伴って加算更新されるカウンタであ
る。カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と
一致しない場合には後述のST5に移行するが、一致す
る場合にはカウントスイッチ23が入賞を検出したと判
断してその旨を示すカウント通過フラグを設定する(S
T2)。次に、遊技状態を示す特別図柄プロセスフラグ
値が大入賞口開放中を表わす値以外であるか否かが判断
される(ST3)。大入賞口開放中を表わす値以外の場
合には後述のST5に移行するが、大入賞口開放中を表
わす値の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処理を実
行する(ST4)。
【0128】ここでは、先に設定されたカウント通過フ
ラグに基づいてカウンタAを加算更新する。なお、カウ
ンタAは、前述したようにVカウントスイッチ22およ
びカウントスイッチ23の検出信号、すなわち、払出数
=15個に対応する検出信号を記憶するカウンタであ
る。次に、Vカウントスイッチカウンタ(特定領域カウ
ントスイッチカウンタ)がスイッチオン判定値と一致し
ないか否か確認する(ST5)。Vカウントスイッチカ
ウンタは、Vカウントスイッチ22の検出信号の出力が
継続することに伴って加算更新されるカウンタである。
Vカウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と一
致しない場合には後述のST10に移行するが、一致す
る場合にはVカウントスイッチ22が入賞を検出したと
判断する。
【0129】そして、特別図柄プロセスフラグ値が大入
賞口開放中を表わす値以外であるか否かが判断される
(ST6)。大入賞口開放中を表わす値以外の場合には
後述のST8に移行するが、大入賞口開放中を表わす値
の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処理を実行する
(ST7)。ここでは、Vカウントスイッチ22の検出
信号に基づいてカウンタAを加算更新する。次に、可変
入賞球装置19の繰返し継続制御の実行回数を計数する
継続回数カウンタが継続回数カウンタの最終値(=1
6)以上となっているか否か判断する(ST8)。最終
値となっている場合には、後述のST10に移行する
が、最終値となっていない場合には打玉が特定領域を通
過したことを示す特定領域通過フラグを設定する(ST
9)。
【0130】次に、入賞口スイッチカウンタがスイッチ
オン判定値と一致しないか否か確認する(ST10)。
入賞口スイッチカウンタは、各入賞口スイッチ240
(240a,240b,240c,240d,240
e)の検出信号の出力が継続することに伴って加算更新
されるカウンタである。入賞口スイッチカウンタがスイ
ッチオン判定値と一致しない場合には処理が終了する
が、一致する場合には入賞口スイッチ240が入賞を検
出したと判断してカウンタCを加算更新する(ST1
1)。その後、処理を終了する。なお、カウンタCは、
前述したように各入賞口スイッチ240の検出信号、す
なわち、払出数=10個に対応する検出信号を記憶する
カウンタである。
【0131】図14〜図16は、入賞球信号処理を説明
するためのフローチャートである。上述したように、入
賞球信号処理は2msに1回実行される。最初に、使用
される各タイマについて説明する。
【0132】(1) タイマTA1:玉振分部材311
が玉貸し側から賞球側に切換わるのに要する時間と払出
された玉が落下して賞球カウントスイッチ301Aによ
り検出されるまでに要する時間との和を予測するために
用いられる。
【0133】(2) タイマTA5:エラー検出時にセ
ットされ、タイムアウトするまでエラー表示が行なわれ
る。
【0134】(3) タイマTA6:タイムアウトする
度に繰り返し再起動され、タイムアウト時に累積エラー
同数が所定回数を超えていたら復帰不能なエラーとな
る。
【0135】入賞球信号処理において、CPU56は、
まず、玉貸し可能判定処理を実行する(SA1)。この
玉貸し可能判定処理は、玉貸し可能であるか否かを判定
するための処理であり、処理の内容については図17を
用いて後述する。次に、発射可能判定処理を実行する
(SA2)。この発射可能判定処理は、打玉の発射が可
能であるか否かを判定するための処理であり、処理の内
容については図18を用いて後述する。
【0136】次に制御がSA2aへ進み、賞球カウント
スイッチ301A(図5,図8参照)がONになってい
るか否かの判断がなされる。ONになっていなければS
A3へ進むが、ONになっている場合にはSA2bへ進
み、賞球払出中フラグがONになっているか否かの判断
がなされる。
【0137】この賞球払出中フラグとは、賞球玉貸し基
板37のCPU2915が賞球払出状態であると遊技制
御基板31のCPU56側で推測される場合にセットさ
れるものである。具体的には、CPU56が賞球玉貸し
基板37側へ賞球個数コマンドを出力するための賞球個
数コマンド出力フラグがセットされることにより後述す
るSA18によりON状態となり、払出すべき所定個数
の景品玉が払出されてそれが賞球カウントスイッチによ
り検出されることにより後述するSB9によりOFF状
態となる。そして、正常に動作している限り、賞球払出
中フラグがONになっている場合にのみ賞球カウントス
イッチ301AがONとなるのであり、それらが正常な
状態の場合にはSA3へ進むが、賞球払出中フラグがO
Nでないにもかかわらず賞球カウントスイッチ301A
がONになれば制御がSA2cへ進み、エラー処理がな
される。このエラー状態では、CPU56がホールト状
態(HALT状態)となり、何ら動作を行なわない状態
となる。
【0138】次に、タイマTA6がタイムアウトしたか
否か確認する(SA3)。タイムアウトしていた場合に
は、タイマTA6のタイマ値をクリアし、賞球エラーカ
ウンタの値をチェックする(SA6)。そして、賞球エ
ラーカウンタの値が所定値を超えていた場合には、エラ
ー状態に入る(SA9)。エラー状態では、CPU56
はホールト状態(HALT状態)になる。
【0139】タイマTA6がタイムアウトしたときに、
賞球エラーカウンタの値が所定回を超えていなければ、
賞球エラーカウンタは初期化され(SA7)、再度タイ
マTA6がスタートされる(SA8)。
【0140】後述するように、賞球エラーカウンタの値
は、賞球個数の過多が検出されるとカウントアップされ
る。したがって、所定時間内に(タイマTA6のカウン
トアップ時間内に)所定個数を超える賞球過多エラーが
生ずると、解除されない状態になる。このように、賞球
過多エラーが生じたときに直ちにホールト状態となら
ず、頻繁に賞球過多エラーが生じた場合にホールト状態
となるように構成すると、一時的に生じ自然復旧するよ
うなエラーでは遊技機は動作不能状態にならない。ま
た、頻繁に賞球過多エラーが生ずる場合には点検等を要
することが多いので、そのような場合には遊技機が動作
不能状態になるようにすることができる。
【0141】なお、ここでは、エラー発生とは無関係に
タイマTA6をスタートさせタイマTA6がタイムアウ
トする度に、時間TA6における発生エラー数をチェッ
クするようにしたが、エラーが発生するとタイマをスタ
ートさせる等の他の監視方法を用いてもよい。要する
に、所定時間内に所定回を超えるエラーが発生したこと
を検出できれば、どのような監視方法を用いてもよい。
【0142】SA3でNOと判断されると、賞球払出中
フラグがオンしているか否か確認する(SA4)。オン
している場合には、SB1に移行する。賞球払出中フラ
グがオンしていない場合には、入賞が検出されているか
否か確認する(SA5)。具体的には、前述したRAM
55のカウンタ(カウンタA,B,C)が参照されて入
賞が検出されているか否かが判断される。入賞が検出さ
れていなければ処理を終了する。なお、本実施の形態に
おいて、フラグがONの状態とはフラグがセットされて
いる状態を意味し、フラグがOFFの状態とはフラグが
セットされていない状態すなわちクリア(リセット)さ
れた状態を意味する。一方、入賞が検出されている場合
には、賞球可能判定処理を実行する(SA10)。この
賞球可能判定処理は、賞球の払出しが可能であるか否か
を判定するための処理であり、処理の内容については図
19を用いて後述する。
【0143】次に、賞球可能判定処理の終了後、以下の
優先順序に従って入賞に応じた賞球個数コマンドが出力
される。まず、Vカウントスイッチ22またはカウント
スイッチ23で入賞が検出されたのか否かが判断される
(SA11)。具体的には、カウンタAに記憶値がある
か否かが判断される。
【0144】この実施の形態では、大入賞口を経た入賞
については15個の賞球を払出す。よって、Vカウント
スイッチ22またはカウントスイッチ23で入賞が検出
されていた(カウンタA>0)ときには賞球予定数に1
5個を設定し(SA13)、次いで総賞球カウンタを
「15」加算更新する(SA14)。次いでカウンタA
を「1」減算更新する(SA14a)。ここで、総賞球
カウンタは、払出す予定の賞球の総数を計数するための
カウンタである。
【0145】Vカウントスイッチ22またはカウントス
イッチ23で入賞が検出されていない場合には、一般入
賞口24、すなわち、各入賞口スイッチ240(240
a,240b,240c,240d,240e)で入賞
が検出されたのか否かが判断される(SA12)。具体
的には、カウンタCに記憶値があるか否かが判断され
る。この実施の形態では、一般入賞口24を経た入賞に
ついては10個の賞球を払出す。よって、各入賞口スイ
ッチ240で入賞が検出されていた(カウンタC>0)
ときには賞球予定数に10個を設定し(SA15)、次
いで総賞球カウンタを「10」加算更新する(SA1
6)。次いでカウンタCを「1」減算更新する(SA1
6a)。
【0146】Vカウントスイッチ22、カウントスイッ
チ23、各入賞口スイッチ240のいずれによっても入
賞が検出されていない場合には、始動口スイッチ17で
入賞が検出されたと判断できる。具体的には、始動口ス
イッチ17の検出信号を記憶するためのカウンタBに記
憶値があると判断できる。この実施の形態では、始動口
14を経た入賞については5個の賞球を払出すために、
SA12でNOと判断できる場合には賞球予定数に5個
を設定し(SA19)、次いで総賞球カウンタを「5」
加算更新する(SA20)。次いでカウンタBを「1」
減算更新する(SA20a)。
【0147】以上のように、遊技制御基板31は、複数
の入賞検出用スイッチから同時に検出信号が入力された
場合であっても、所定の優先順序に従って各検出信号に
対応する前記払出制御を行なう。
【0148】また、総賞球カウンタには複数の入賞に対
応する払出予定数の総数が記憶されるために、各々の入
賞別に払出予定数を記憶する場合と比較して総賞球カウ
ンタのために遊技制御基板31のRAM55に必要とさ
れる記憶領域を削減できる。
【0149】その後、CPU56は、賞球予定数に応じ
た賞球コマンドを出力するために、賞球コマンド出力フ
ラグをセットする(SA17)。
【0150】以上のように、複数の入賞検出用スイッチ
から同時に検出信号が入力された場合の制御が容易とな
るように、所定の優先順序に従って各検出信号に対応す
る賞球コマンドが出力される。なお、賞球玉貸基板37
における払出制御用マイクロコンピュータ370のCP
U2915は、賞球コマンドで指定された個数の賞球払
出制御を行なう。
【0151】次に、CPU56は、賞球払出中フラグが
ONになっているか否か判定し(SA17a)、ONし
ていない場合には賞球払出中フラグをONして(SA1
8)、次にタイマTA1をスタートさせて(SA18
a)、処理を終了する。なお、次に、入賞球信号処理が
実行されると、SA4で賞球払出中フラグがONしてい
るので、SA4からSB1へ移行する。
【0152】一方、SA17aによりONしている旨の
判定がなされた場合には、SA17bにより賞球禁止フ
ラグがON→OFFに切変わった瞬間か否かの判定がな
され、NOの場合にはこの処理が終了する。ところが、
賞球払出中に賞球禁止フラグがセットされた後解除され
ればSA17bによりYESと判断されてSA18aに
よるタイマTA1のセットがなされる。なお、賞球禁止
フラグとは、賞球動作を禁止させるためのフラグである
(SD6,SD11参照)。
【0153】SB1において、CPU56は、エラー表
示フラグがオンしているか否か確認する。オンしていれ
ば、SB11に移行する。エラー表示フラグがオンして
いなければ、賞球カウントスイッチ301Aがオンした
か否かを判断する(SB2)。賞球カウントスイッチの
オンを検出すると、賞球カウントスイッチのオフを待ち
(SB3)、オフしたら総賞球カウンタのカウンタ値を
−1する(SB5)。
【0154】そして、タイマTA1を起動する(SB
6)。タイマTA1は、賞球カウントスイッチの出力が
オンした後オフする度に起動または再スタートされる。
【0155】SB2において賞球カウントスイッチがオ
ンしていなければ、タイマTA1が動作中か否か確認す
る(SB4)。タイマTA1が動作中でない場合には処
理を終了する。一方、タイマTA1が動作中であれば、
CPU56は、タイマTA1がタイムアウトしたか否か
確認する(SB7)。タイムアウトしていなければSA
5へ進む。なお、次に、入賞球信号処理が実行される
と、賞球払出中フラグがオンしているので、やはりSA
4からSB1に移行する。
【0156】タイマTA1の値(起動時からタイムアウ
トするまでの時間)は、正常に払出しが行なわれている
場合には払出周期(賞球カウントスイッチ301Aがオ
ンしてから次にオンするまでの期間)よりも長く設定さ
れている。従って、正常に払出しが行なわれているとき
には、最後の払出しを除いて、タイマTA1がタイムア
ウトするよりも前に、次の賞球カウントスイッチのオン
(SB2)が発生する。すなわち、正常に払出しが行な
われているときには、タイマTA1は、最後の払出しが
行なわれた後に初めてタイムアウトする。
【0157】SB7において、タイマTA1がタイムア
ウトすると、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」であ
るか否かが判断される(SB8)。タイマTA1がタイ
ムアウトした場合には、SB7の判断後、タイマTA1
のタイマ値をクリアする。正常に払出しが完了した場合
には、総賞球カウンタのカウンタ値は「0」になる。従
って、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になった場
合には、賞球コマンドの出力を停止させるために賞球払
出中フラグをオフ状態にし(SB9)、SA5に進む。
【0158】一方、タイマTA1がタイムアウトしたと
きに総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になっていな
かった場合には、CPU56は、総賞球カウンタのカウ
ンタ値が「0」よりも小さいか否かチェックする(SB
10)。総賞球カウンタのカウンタ値が「0」よりも小
さくない、すなわち払出不足と判断される場合には、エ
ラー表示処理を実行し(SB11)、その後、SB9に
進む。このエラー表示処理の内容については、図24を
用いて後述する。一方、総賞球カウンタのカウンタ値が
「0」よりも小さい、すなわち払出過多と判断される場
合には、総賞球カウンタをリセットし(SB12)、そ
の後、SB9に進む。
【0159】このように、賞球玉貸基板37側のみなら
ず、遊技制御基板31側においても賞球の未払出数が管
理されるために、賞球の未払出数をより確実に管理する
ことができる。
【0160】次に、入賞球信号処理が実行されると、賞
球払出中フラグがオンしているので、SA4からSB1
に移行する。そして、SB2で賞球カウントスイッチの
オンが検出された後に賞球カウントスイッチがオフする
と、CPU56は、総賞球カウンタのカウンタ値を−1
する(SB5)。そして、タイマT1を再スタート(S
B6)して処理を終了する。
【0161】図17は、前述した入賞球信号処理のSA
1により実行される玉貸し可能判定処理を説明するため
のフローチャートである。玉貸し可能判定処理におい
て、CPU56は、まず、満タンフラグ1がセットされ
ているか否かが判断される(SC1)。満タンフラグ1
は、玉払出装置97により払出せる貸玉が存在する状態
で余剰玉受皿4が満タンになった場合にセットされるフ
ラグであり、玉貸し時用の満タンフラグである。
【0162】満タンフラグ1がセットされていると判断
された場合は、後述するSC17に進む。一方、満タン
フラグ1がセットされていないと判断された場合は、玉
切れスイッチ187により貸玉有りの検出(払出せる貸
玉が存在していることの検出)があったか否かが判断さ
れる(SC2)。貸玉有りの検出がなかったと判断され
た場合は、後述するSC3に進む。一方、貸玉有りの検
出があったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグがオ
ン状態(セット状態)になっているか否かが判断される
(SC8)。ここで、玉貸し禁止フラグとは、玉貸しが
禁止状態にあることを示すためのフラグである。玉貸し
禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合
は、後述するSC9に進む。一方、玉貸し禁止フラグが
オン状態になっていないと判断された場合は、SC13
に進み、満タンスイッチ48からの検出信号に基づい
て、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かが判
断される。
【0163】満タン状態が検出されていないと判断され
た場合には、そのままこの玉貸し可能判定処理が終了す
る。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合に
は、タイマTA8のタイマ値を「1」だけ加算更新させ
る処理がなされる(SC14)。ここで、タイマTA8
とは、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマで
あり、満タンフラグ1をセットさせるか否かの判断のた
めに用いられる。
【0164】次に、タイマTA8のタイマ値が、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が
確実に満タン状態になっていると判断できる所定値にな
ったか否かが判断される(SC15)。この場合の判断
に用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検
出がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得
ないと考えられる検出継続時間および玉の流下状態によ
り瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継
続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマ
T8のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断さ
れた場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一
方、タイマTA8のタイマ値が、所定値になったと判断
された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態になったもの
とみなし、満タンフラグ1をセットする処理がなされる
(SC16)。SC16の後、SC6に進み、玉貸し禁
止フラグをオン状態(セット状態)にした後、SC7に
おいて玉貸し禁止コマンド出力フラグをオン状態(セッ
ト状態)にし、この玉貸し可能判定処理が終了する。
【0165】ここで、玉貸し禁止フラグとは、玉貸しが
禁止されている状態を示す場合にセットされるフラグで
ある。また、玉貸し禁止コマンド出力フラグとは、賞球
コマンドとして玉貸し禁止コマンドを出力させる場合に
セットされるフラグである。
【0166】また、前述したSC8により玉貸し禁止フ
ラグがオン状態になっていると判断されてSC9に進ん
だ場合は、玉貸し可能判定タイマのタイマ値を「1」だ
け加算更新させる処理がなされる(SC9)。ここで、
玉貸し可能判定タイマとは、玉切れスイッチ187によ
る玉切れ検出に基づいて玉貸し禁止状態になった後、玉
切れスイッチ187が玉切れの非検出状態になった場合
に、玉貸し禁止状態を自動的に解除するタイミングを判
断するために用いられるタイマである。つまり、玉切れ
スイッチ187が玉切れの検出状態から玉切れの非検出
状態になった場合に、ある程度の時間にわたって非検出
状態が続いたことを条件として玉切れ状態が復旧したと
判断すれば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切
れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0167】次に、玉貸し可能判定タイマのタイマ値
が、確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値
(たとえば、2000mS)になったか否かが判断され
る(SC10)。この場合の判断に用いられる所定値
は、ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されて
いる。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防
ぎ、玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0168】玉貸し可能判定タイマのタイマ値がまだ所
定値になっていないと判断された場合は、この玉貸し可
能判定処理が終了する。一方、玉貸し可能判定タイマの
タイマ値が所定値になったと判断された場合は、玉貸し
禁止フラグをオフ状態にする処理がなされる(SC1
1)。これにより、玉貸し禁止状態である旨が示されな
いようになる。玉貸し可能判定タイマのタイマ値は、S
C10において玉貸し可能判定タイマのタイマ値が所定
値になったと判断された場合に、クリアされる。そし
て、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグをオン状態(セ
ット状態)にする処理(SC12)がなされた後、この
玉貸し可能判定処理が終了する。ここで、玉貸し禁止解
除コマンド出力フラグとは、玉貸し禁止解除コマンドを
賞球コマンドとして出力させる場合にセットされるフラ
グである。このように、玉貸し禁止解除コマンド出力フ
ラグがセットされることにより、玉貸し禁止解除コマン
ドが賞球玉貸基板37に送られる。
【0169】また、前述したSC2により貸玉有りの検
出がなかったと判断されてSC3に進んだ場合は、タイ
マTA7のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理が
なされる。ここで、タイマTA7とは、貸玉が玉払出装
置97への供給通路を流れることにより生じる玉切れス
イッチ187のオフ状態が誤って玉切れとみなされない
ようにするために玉切れスイッチ187の検出有効期間
を規定するのに用いられるタイマである。
【0170】次に、タイマTA7のタイマ値が、玉切れ
スイッチ187の検出有効期間に該当する所定値になっ
ているか否かが判断される(SC4)。この場合の所定
値は、玉払出装置97に供給されるパチンコ玉の移動に
起因して生じる玉切れスイッチ187のオンオフ状態の
オフ期間に相当する値よりも長い値に設定されている。
つまり、パチンコ玉が玉払出装置97への供給通路を流
れている場合には、パチンコ玉が停滞している場合と異
なり、パチンコ玉の通過にともなって玉切れスイッチ1
87がオンオフを繰返す。ところが、極めて短いタイミ
ングにおいて玉切れスイッチ187がオン状態になって
いる場合を玉切れ検出状態とみなしてしまえば、パチン
コ玉の通過にともなうオンオフ状態中における短時間の
オフ状態が玉切れ状態として誤検出されるおそれがあ
る。このような誤検出を防ぐために、パチンコ玉の通過
にともなって生じるオンオフ状態中のオン状態の期間よ
りも長い期間待って玉切れスイッチ187がオンしてい
る場合にのみ、玉切れ状態であると判断するのである。
【0171】タイマTA7のタイマ値が、所定値になっ
ていないと判断された場合は、この玉貸し可能判定処理
が終了する。一方、タイマTA7のタイマ値が、所定値
になったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグをオン
状態(セット状態)であるか否かが判断される(SC
5)。玉貸し禁止フラグがオン状態であると判断された
場合は、すでに玉貸し禁止状態になっているため、この
玉貸し可能判定処理が終了する。一方、玉貸し禁止フラ
グがオン状態ではないと判断された場合は、玉貸し禁止
フラグをオン状態にする処理がなされる(SC6)。こ
れにより、玉貸し禁止状態であることが示される。そし
て、玉貸し禁止コマンド出力フラグをオン状態(セット
状態)にし(SC7)、この玉貸し可能判定処理が終了
する。
【0172】SC1において満タンフラグ1がセットさ
れていると判断されてSC17に進んだ場合は、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4
の満タン状態が検出されたか否かが判断される。満タン
状態が検出されていると判断された場合には、そのまま
この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、満タン状態
が検出されていないと判断された場合には、タイマTA
15のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなさ
れる(SC18)。ここで、タイマTA15とは、非満
タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満
タンフラグ1をリセットさせるか否かの判断のために用
いられる。
【0173】次に、タイマTA15のタイマ値が、満タ
ンスイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4
が確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値
になったか否かが判断される(SC19)。この場合の
判断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態
の誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に
生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2
s)に設定されている。タイマTA15のタイマ値が、
まだ所定値になっていないと判断された場合は、この玉
貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマTA15の
タイマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰
玉受皿4が満タン状態ではなくなったものとみなし、満
タンフラグ1をリセットする処理がなされる(SC2
0)。タイマTA15のタイマ値が所定値になったと判
断された場合は、SC20においてタイマTA15のタ
イマ値がクリアされる。
【0174】満タンフラグ1をリセットする処理がなさ
れた後は、玉貸し禁止フラグをオフ状態にする処理がな
され(SC11)、その後、玉貸し禁止解除コマンド出
力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SC1
2)がなされる。その後、この玉貸し可能判定処理が終
了する。このように、満タン状態でなくなった場合に
は、玉貸し禁止フラグがオフ状態にされることにより、
玉貸し可能な状態であることが示され、玉貸し禁止解除
コマンド出力フラグがセットされることにより、玉貸し
禁止解除コマンドが賞球玉貸基板37に送られる。
【0175】以上に説明したように、玉払出装置97に
おける玉切れ状態が検出された場合および余剰玉受皿4
が満タン状態になった場合のそれぞれの場合には、玉貸
しが禁止される。そして、そのような玉切れ状態および
満タン状態がそれぞれ復旧した場合には、それぞれに応
じて玉貸し禁止が解除される。玉貸し禁止状態の解除が
係員の操作によらず自動的に行なわれるため、玉貸し禁
止状態の解除についての係員の手間を省くことができ
る。
【0176】また、玉切れスイッチ187による払出し
可能な貸玉の有無の検出に基づいて、玉払出装置97か
ら貸玉を払出せない状態である旨の判定を行なうことが
可能であり、貸玉を払出せない状態である旨の判定が行
なわれた場合に貸玉の払出しを禁止(停止)させる旨を
特定可能な玉貸し禁止コマンドを払出制御用マイクロコ
ンピュータ370へ出力させて玉払出装置97による貸
玉の払出しを停止させることが可能であるため、CPU
56において玉切れの面から玉払出装置97の状況を管
理することが可能になる。
【0177】また、満タンスイッチ48による満タン検
出に基づいて、玉払出装置97から貸玉を払出せない状
態である旨の判定を行なうことが可能であり、貸玉を払
出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に貸玉の
払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な玉貸し禁止
コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ370へ出
力させて玉払出装置97による貸玉の払出しを停止させ
ることが可能であるため、CPU56において余剰玉受
皿4の満タンの面から玉払出装置97の状況を管理する
ことが可能になる。
【0178】図18は、発射可能判定処理を説明するた
めのフローチャートである。この発射可能判定処理は、
図14に示された入賞球信号処理のSA2により実行さ
れる処理である。
【0179】まず、満タンスイッチ48からの検出信号
に基づいて、余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか
否かが判断される(SP1)。満タン状態が検出されて
いないと判断された場合には、後述するSP7に進む。
一方、満タン状態が検出されたと判断された場合には、
発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否か
が判断される(SP2)。ここで、発射禁止フラグと
は、打玉の発射が禁止された状態であることを示すため
のフラグであり、後述するSP5によりオン状態にさ
れ、後述するSP10によりオフ状態(リセット状態)
にされる。
【0180】SP2により発射禁止フラグがオン状態で
あると判断された場合には、この発射可能判定処理が終
了する。一方、SP2により発射禁止フラグがオン状態
ではないと判断された場合には、タイマTA3のタイマ
値を「1」だけ加算更新させる処理がなされる(SP
3)。ここで、タイマTA3とは、満タンの検出状態の
継続時間を計時するタイマであり、発射禁止フラグをオ
ン状態にさせるか否かの判断のために用いられる。
【0181】次に、タイマTA3のタイマ値が、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が
確実に満タン状態になっていると判断できる所定値にな
ったか否かが判断される(SP4)。この場合の判断に
用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出
がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得な
いと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設
定されている。タイマTA3のタイマ値が、まだ所定値
になっていないと判断された場合は、この発射可能判定
処理が終了する。一方、タイマTA3のタイマ値が、所
定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4が満タ
ン状態になったものとみなし、発射禁止フラグをオン状
態にする処理がなされる(SP5)。そして、発射禁止
コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(S
P6)、この発射可能判定処理が終了する。このように
発射禁止コマンド出力フラグがオン状態にされた場合に
は、賞球コマンドとして発射禁止コマンドが出力され
る。
【0182】また、前述したSP1により満タン状態が
検出されていないと判断されてSP7に進んだ場合は、
発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否か
が判断される(SP7)。SP7により発射禁止フラグ
がオン状態ではないと判断された場合には、この発射可
能判定処理が終了する。一方、SP7により発射禁止フ
ラグがオン状態であると判断された場合には、タイマT
2のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされ
る(SP8)。ここで、タイマT2とは、非満タンの検
出状態の継続時間を計時するタイマであり、発射禁止フ
ラグをオフ状態にさせるか否かの判断のために用いられ
る。
【0183】次に、タイマTA2のタイマ値が、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が
確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値に
なったか否かが判断される(SP9)。この場合の判断
に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の誤
判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ
得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)
に設定されている。タイマTA2のタイマ値が、まだ所
定値になっていないと判断された場合は、この発射可能
判定処理が終了する。一方、タイマTA2のタイマ値
が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉受皿4
が満タン状態ではなくなったものとみなし、発射禁止フ
ラグをオフ状態(リセット状態)にする処理がなされる
(SP10)。そして、発射禁止解除コマンド出力フラ
グをオン状態(セット状態)にし(SP11)、この発
射可能判定処理が終了する。このように発射禁止解除コ
マンド出力フラグがオン状態にされた場合には、賞球コ
マンドとして発射禁止解除コマンドが出力される。
【0184】以上に説明したように、余剰玉受皿4が満
タン状態になった場合には、打玉の発射が禁止される。
そして、そのような満タン状態が復旧した場合には、発
射禁止が解除される。発射禁止状態の解除が係員の操作
によらず自動的に行なわれるため、発射禁止状態の解除
についての係員の手間を省くことができる。
【0185】図19は、前述した入賞球信号処理のSA
10により実行される賞球可能判定処理を説明するため
のフローチャートである。賞球可能判定処理において
は、まず、満タンフラグ2がセットされているか否かが
判断される(SD1)。満タンフラグ2は、玉払出装置
97により払出せる賞球が存在する状態で余剰玉受皿4
が満タンになった場合にセットされるフラグであり、賞
球時用の満タンフラグである。
【0186】満タンフラグ2がセットされていると判断
された場合は、後述するSD17に進む。一方、満タン
フラグ2がセットされていないと判断された場合は、玉
切れスイッチ187により賞球有りの検出(払出せる賞
球が存在していることの検出)があったか否かが判断さ
れる(SD2)。賞球有りの検出がなかったと判断され
た場合は、後述するSD3に進む。一方、賞球有りの検
出があったと判断された場合は、賞球禁止フラグがオン
状態(セット状態)になっているか否かが判断される
(SD8)。ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の払出
しが禁止状態にあることを示すためのフラグである。賞
球禁止フラグがオン状態になっていると判断された場合
は、後述するSD9に進む。一方、賞球禁止フラグがオ
ン状態になっていないと判断された場合は、SD13に
進み、満タンスイッチ48からの検出信号に基づいて、
余剰玉受皿4の満タン状態が検出されたか否かが判断さ
れる。
【0187】満タン状態が検出されていないと判断され
た場合には、そのままこの賞球可能判定処理が終了す
る。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合に
は、タイマT5のタイマ値を「1」だけ加算更新させる
処理がなされる(SD14)。ここで、タイマT5と
は、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイマであ
り、満タンフラグ1をセットさせるか否かの判断のため
に用いられる。
【0188】次に、タイマTA5のタイマ値が、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4が
確実に満タン状態になっていると判断できる所定値にな
ったか否かが判断される(SD15)。この場合の判断
に用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検
出がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得
ないと考えられる検出継続時間および玉の流下状態によ
り瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継
続時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマ
TA5のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断
された場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一
方、タイマTA5のタイマ値が、所定値になったと判断
された場合は、余剰玉受皿4が満タン状態になったもの
とみなし、満タンフラグ2をセットする処理がなされる
(SD16)。タイマTA5のタイマ値が所定値になっ
たと判断された場合は、SD16においてタイマTA5
のタイマ値がクリアされる。その後、後述するSD6に
進み、賞球禁止フラグをオン状態(セット状態)にした
後、SD12において賞球禁止コマンド出力フラグをオ
ン状態(セット状態)にし、この賞球可能判定処理が終
了する。
【0189】ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の払出
しが禁止されている状態を示す場合にセットされるフラ
グである。また、賞球禁止コマンド出力フラグとは、賞
球コマンドとして賞球禁止コマンドを出力させる場合に
セットされるフラグである。
【0190】また、前述したSD8により賞球禁止フラ
グがオン状態になっていると判断されてSD9に進んだ
場合は、賞球可能判定タイマのタイマ値を「1」だけ加
算更新させる処理がなされる(SD9)。ここで、賞球
可能判定タイマとは、玉切れスイッチ187による玉切
れ検出に基づいて賞球禁止状態になった後、玉切れスイ
ッチ187が玉切れの非検出状態になった場合に、賞球
禁止状態を自動的に解除するタイミングを判断するため
に用いられるタイマである。つまり、玉切れスイッチ1
87が玉切れの検出状態から玉切れの非検出状態になっ
た場合に、ある程度の時間にわたって非検出状態が続い
たことを条件として玉切れ状態が復旧したと判断すれ
ば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の
復旧を確実に判断することができる。
【0191】次に、賞球可能判定タイマのタイマ値が、
確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値(た
とえば、2200mS)になったか否かが判断される
(SD10)。この場合の判断に用いられる所定値は、
ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されてい
る。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、
玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0192】賞球可能判定タイマのタイマ値がまだ所定
値になっていないと判断された場合は、この賞球可能判
定処理が終了する。一方、賞球可能判定タイマのタイマ
値が所定値になったと判断された場合は、賞球禁止フラ
グをオフ状態にする処理がなされる(SD11)。これ
により、賞球払出し禁止状態である旨が示されないよう
になる。賞球可能判定タイマのタイマ値は、SD10に
おいて賞球可能判定タイマのタイマ値が所定値になった
と判断された場合に、クリアされる。そして、賞球禁止
解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にす
る処理(SD12)がなされた後、この賞球可能判定処
理が終了する。ここで、賞球禁止解除コマンド出力フラ
グとは、賞球禁止解除コマンドを賞球コマンドとして出
力させる場合にセットされるフラグである。このよう
に、賞球禁止解除コマンド出力フラグがセットされるこ
とにより、賞球禁止解除コマンドが賞球玉貸基板37に
送られる。
【0193】また、前述したSD2により賞球有りの検
出がなかったと判断されてSD3に進んだ場合は、タイ
マTA4のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理が
なされる。ここで、タイマTA4とは、パチンコ玉が玉
払出装置97への供給通路を流れることにより生じる玉
切れスイッチ187のオフ状態が誤って玉切れとみなさ
れないようにするために玉切れスイッチ187の検出有
効期間を規定するのに用いられるタイマである。
【0194】次に、タイマTA4のタイマ値が、玉切れ
スイッチ187の検出有効期間に該当する所定値になっ
ているか否かが判断される(SD4)。この場合の所定
値は、玉払出装置97に供給されるパチンコ玉の移動に
起因して生じる玉切れスイッチ187のオンオフ状態の
オン期間に相当する値よりも長い値に設定されている。
つまり、パチンコ玉が玉払出装置97への供給通路を流
れている場合には、パチンコ玉が停滞している場合と異
なり、パチンコ玉の通過にともなって玉切れスイッチ1
87がオンオフを繰返す。ところが、極めて短いタイミ
ングにおいて玉切れスイッチ187がオン状態になって
いる場合を玉切れ検出状態とみなしてしまえば、パチン
コ玉の通過にともなうオンオフ状態中における短時間の
オフ状態が玉切れ状態として誤検出されるおそれがあ
る。このような誤検出を防ぐために、パチンコ玉の通過
にともなって生じるオンオフ状態中のオフ状態の期間よ
りも長い期間待って玉切れスイッチ187がオンしてい
る場合にのみ、玉切れ状態であると判断するのである。
【0195】タイマTA4のタイマ値が、所定値になっ
ていないと判断された場合は、この賞球可能判定処理が
終了する。一方、タイマTA4のタイマ値が、所定値に
なったと判断された場合は、賞球禁止フラグをオン状態
(セット状態)であるか否かが判断される(SD5)。
賞球禁止フラグがオン状態であると判断された場合は、
すでに賞球禁止状態になっているため、この賞球可能判
定処理が終了する。一方、賞球禁止フラグがオン状態で
はないと判断された場合は、賞球禁止フラグをオン状態
にする処理がなされる(SD6)。これにより、賞球禁
止状態であることが示される。そして、賞球禁止コマン
ド出力フラグをオン状態(セット状態)にし(SD
7)、この賞球可能判定処理が終了する。
【0196】SD1において満タンフラグ2がセットさ
れていると判断されてSD17に進んだ場合は、満タン
スイッチ48からの検出信号に基づいて、余剰玉受皿4
の満タン状態が検出されたか否かが判断される。満タン
状態が検出されていると判断された場合には、そのまま
この賞球可能判定処理が終了する。一方、満タン状態が
検出されていないと判断された場合には、タイマTA1
6のタイマ値を「1」だけ加算更新させる処理がなされ
る(SD18)。ここで、タイマTA16とは、非満タ
ンの検出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タ
ンフラグ2をリセットさせるか否かの判断のために用い
られる。
【0197】次に、タイマTA16のタイマ値が、満タ
ンスイッチ48からの検出信号に基づいて余剰玉受皿4
が確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値
になったか否かが判断される(SD19)。この場合の
判断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態
の誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に
生じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2
s)に設定されている。タイマTA16のタイマ値が、
まだ所定値になっていないと判断された場合は、この賞
球可能判定処理が終了する。一方、タイマTA16のタ
イマ値が、所定値になったと判断された場合は、余剰玉
受皿4が満タン状態ではなくなったものとみなし、満タ
ンフラグ2をリセットする処理がなされる(SD2
0)。タイマTA16のタイマ値が所定値になったと判
断された場合は、SD20においてタイマTA16のタ
イマ値がクリアされる。
【0198】満タンフラグ2をリセットする処理がなさ
れた後は、賞球禁止フラグをオフ状態にする処理がなさ
れ(SD11)、その後、賞球禁止解除コマンド出力フ
ラグをオン状態(セット状態)にする処理(SD12)
がなされる。その後、この賞球可能判定処理が終了す
る。このように、満タン状態でなくなった場合には、賞
球禁止フラグがオフ状態にされることにより、賞球の払
出しが可能な状態であることが示され、賞球禁止解除コ
マンド出力フラグがセットされることにより、賞球禁止
解除コマンドが賞球玉貸基板37に送られる。
【0199】以上に説明したように、玉払出装置97に
おける玉切れ状態が検出された場合および余剰玉受皿4
が満タン状態になった場合のそれぞれの場合には、賞球
が禁止される。そして、そのような玉切れ状態および満
タン状態がそれぞれ復旧した場合には、それぞれに応じ
て賞球禁止が解除される。賞球禁止状態の解除が係員の
操作によらず自動的に行なわれるため、賞球禁止状態の
解除についての係員の手間を省くことができる。
【0200】また、玉切れスイッチ187による払出し
可能な賞球の有無の検出に基づいて、玉払出装置97か
ら貸玉を払出せない状態である旨の判定を行なうことが
可能であり、賞球を払出せない状態である旨の判定が行
なわれた場合に賞球の払出しを禁止(停止)させる旨を
特定可能な賞球禁止コマンドを払出制御用マイクロコン
ピュータ370へ出力させて玉払出装置97による賞球
の払出しを停止させることが可能であるため、CPU5
6において玉切れの面から玉払出装置97の状況を管理
することが可能になる。
【0201】また、満タンスイッチ48による満タン検
出に基づいて、玉払出装置97から貸玉を払出せない状
態である旨の判定を行なうことが可能であり、賞球を払
出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に賞球の
払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な賞球禁止コ
マンドを払出制御用マイクロコンピュータ370へ出力
させて玉払出装置97による賞球の払出しを停止させる
ことが可能であるため、CPU56において余剰玉受皿
4の満タンの面から玉払出装置97の状況を管理するこ
とが可能になる。
【0202】図20〜図23は、賞球コマンド出力処理
を説明するためのフローチャートである。この賞球コマ
ンド出力処理は、図11に示した割り込み処理のS15
により実行される処理である。
【0203】図20を参照して、賞球コマンド出力処理
においては、まず、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態になっているか否かが判断される(SE1)。玉
貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていない
と判断された場合は、後述するSE10による賞球禁止
コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0204】一方、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態になっていると判断された場合は、コマンドイン
タバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否
かが判断される(SE2)。ここで、コマンドインタバ
ルタイマとは、賞球コマンドのインタバルの最短期間を
規定するために用いられるタイマである。
【0205】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SE10による賞球禁止コマンド出力フラグのチェック
に進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が
4mS以上になったと判断された場合は、コマンドタイ
マがタイムアップしたか否かが判断される(SE3)。
ここで、コマンドタイマとは、賞球コマンドの出力期間
を規定するために用いられるタイマである。このコマン
ドタイマは、所定値(4mS)に相当するタイマ値にな
った場合にタイムアップする。
【0206】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、玉貸し禁止コマンドの出力データ
をセットする処理がなされる(SE7)。これにより、
玉貸し禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板
31から出力される。次に、コマンドインタバルタイマ
をリセットする処理がなされる(SE8)。これによ
り、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期
化される。次に、コマンドタイマのタイマ値を「1」だ
け加算更新する処理(SE9)がなされた後、SE10
に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイ
ムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド
出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0207】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、玉貸し禁止コマンド出力フラグを
オフ状態にする処理がなされる(SE4)。これによ
り、既に出力されていた玉貸し禁止コマンドの出力が要
求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセ
ットする処理がなされる(SE5)。これにより、タイ
ムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コ
マンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SE6)がなされた後、SE10に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0208】次に、SE10では、賞球禁止コマンド出
力フラグがオン状態になっているか否かが判断される。
賞球禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていない
と判断された場合は、後述するSF1による発射禁止コ
マンド出力フラグのチェックに進む。
【0209】一方、賞球禁止コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SE11)。
【0210】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SF1による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに
進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になったと判断された場合は、前述したコマン
ドタイマがタイムアップしたか否かが判断される(SE
12)。
【0211】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球禁止コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SE16)。これにより、
賞球禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板3
1から出力される。次に、前述したコマンドインタバル
タイマをリセットする処理がなされる(SE17)。こ
れにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマ
が初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイ
マ値を「1」だけ加算更新する処理(SE18)がなさ
れた後、SF1に進む。これにより、コマンドインタバ
ルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによっ
て賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとな
る。
【0212】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球禁止コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SE13)。これによ
り、既に出力されていた賞球禁止コマンドの出力が要求
されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセッ
トする処理がなされる(SE14)。これにより、タイ
ムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コ
マンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SE15)がなされた後、SF1に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0213】次に、図21を参照して、SF1では、発
射禁止コマンド出力フラグがオン状態になっているか否
かが判断される。発射禁止コマンド出力フラグがオン状
態になっていないと判断された場合は、後述するSF1
0による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェックに進
む。
【0214】一方、発射禁止コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SF1)。
【0215】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SF10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SF3)。
【0216】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、発射禁止コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SF7)。これにより、発
射禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31
から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタ
イマをリセットする処理がなされる(SF8)。これに
より、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初
期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値
を「1」だけ加算更新する処理(SF9)がなされた
後、SF1に進む。これにより、コマンドインタバルタ
イマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞
球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0217】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、発射禁止コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SF4)。これにより、
既に出力されていた発射禁止コマンドの出力が要求され
ない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットす
る処理がなされる(SF5)。これにより、タイムアッ
プしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンド
インタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SF
6)がなされた後、SF10に進む。これにより、コマ
ンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバル
タイマによってインタバル期間の計時が行なわれること
となる。
【0218】次に、SF10では、玉貸し禁止解除コマ
ンド出力フラグがオン状態になっているか否かが判断さ
れる。玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態に
なっていないと判断された場合は、後述するSF1によ
る発射禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0219】一方、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ
がオン状態になっていると判断された場合は、前述した
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上にな
っているか否かが判断される(SF11)。
【0220】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SG1による賞球禁止解除コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SF12)。
【0221】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンドの出力デ
ータをセットする処理がなされる(SF16)。これに
より、玉貸し禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊
技制御基板31から出力される。次に、前述したコマン
ドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(S
F17)。これにより、タイムアップしたコマンドイン
タバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンド
タイマのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SF
18)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマ
ンドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンド
タイマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれ
ることとなる。
【0222】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グをオフ状態にする処理がなされる(SF13)。これ
により、既に出力されていた玉貸し禁止解除コマンドの
出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイ
マをリセットする処理がなされる(SF14)。これに
より、タイムアップしたコマンドタイマが初期化され
る。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタート
させる処理(SF15)がなされた後、SG1に進む。
これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コ
マンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時
が行なわれることとなる。
【0223】次に、図22を参照して、SG1では、賞
球禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっている
か否かが判断される。賞球禁止解除コマンド出力フラグ
がオン状態になっていないと判断された場合は、後述す
るSG10による発射禁止解除コマンド出力フラグのチ
ェックに進む。
【0224】一方、賞球禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態になっていると判断された場合は、前述したコ
マンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっ
ているか否かが判断される(SG2)。
【0225】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SG10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SG3)。
【0226】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球禁止解除コマンドの出力デー
タをセットする処理がなされる(SG7)。これによ
り、賞球禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制
御基板31から出力される。次に、前述したコマンドイ
ンタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG
8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバ
ルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイ
マのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SG9)
がなされた後、SG10に進む。これにより、コマンド
インタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイ
マによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれるこ
ととなる。
【0227】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球禁止解除コマンド出力フラグ
をオフ状態にする処理がなされる(SG4)。これによ
り、既に出力されていた賞球禁止解除コマンドの出力が
要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリ
セットする処理がなされる(SG5)。これにより、タ
イムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、
コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SG6)がなされた後、SG10に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0228】次に、SG10では、発射禁止解除コマン
ド出力フラグがオン状態になっているか否かが判断され
る。発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっ
ていないと判断された場合は、後述するSH1による賞
球個数コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0229】一方、発射禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態になっていると判断された場合は、前述したコ
マンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっ
ているか否かが判断される(SG11)。
【0230】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SH1による賞球個数コマンド出力フラグのチェックに
進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になったと判断された場合は、前述したコマン
ドタイマがタイムアップしたか否かが判断される(SG
12)。
【0231】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、発射禁止解除コマンドの出力デー
タをセットする処理がなされる(SG16)。これによ
り、発射禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制
御基板31から出力される。次に、前述したコマンドイ
ンタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG1
7)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバ
ルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイ
マのタイマ値を「1」だけ加算更新する処理(SG1
8)がなされた後、SG1に進む。これにより、コマン
ドインタバルタイマのタイムアップ後には、コマンドタ
イマによって賞球コマンド出力期間の計時が行なわれる
こととなる。
【0232】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、発射禁止解除コマンド出力フラグ
をオフ状態にする処理がなされる(SG13)。これに
より、既に出力されていた発射禁止解除コマンドの出力
が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマを
リセットする処理がなされる(SG14)。これによ
り、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。
次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせ
る処理(SG15)がなされた後、SG1に進む。これ
により、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマン
ドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行
なわれることとなる。
【0233】次に、図23を参照して、SH1では、賞
球個数コマンド出力フラグがオン状態になっているか否
かが判断される。賞球個数コマンド出力フラグがオン状
態になっていないと判断された場合は、この賞球コマン
ド出力処理が終了する。
【0234】一方、賞球個数コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SH2)。
【0235】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、この賞球
コマンド出力処理が終了する。一方、コマンドインタバ
ルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された
場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか
否かが判断される(SH3)。
【0236】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球個数コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SH7)。これにより、賞
球個数コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31
から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタ
イマをリセットする処理がなされる(SH8)。これに
より、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初
期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値
を「1」だけ加算更新する処理(SH9)がなされた
後、SH1に進む。これにより、コマンドインタバルタ
イマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって賞
球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0237】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球個数コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SH4)。これにより、
既に出力されていた賞球個数コマンドの出力が要求され
ない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットす
る処理がなされる(SH5)。これにより、タイムアッ
プしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンド
インタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SH
6)がなされた後、この賞球コマンド出力処理が終了す
る。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後に
は、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間
の計時が行なわれることとなる。
【0238】以上に示した賞球コマンド出力処理によれ
ば、賞球コマンドの出力期間および非出力期間がタイマ
により時間管理される。そして、賞球コマンドには、玉
貸禁止コマンド、賞球禁止コマンド、発射禁止コマン
ド、玉貸禁止解除コマンド、賞球禁止解除、発射禁止コ
マンド、賞球個数コマンドの順に優先度(優先順位)が
予め定められており、優先度が高い方から順に各賞球コ
マンドの出力のための処理が実行されるために、前述し
たようにCPU56の処理負担を軽減することができ
る。さらに、優先度が高い方から順に各賞球コマンドの
出力のための処理が実行されるために、前述したように
払出制御用マイクロコンピュータ370の処理負担をも
軽減することができる。さらに、賞球コマンドの出力処
理について優先順位が定められているため、払出中止等
のパチンコ遊技機1の制御にとって重要なコマンドをで
きる限り早く出力することが可能になる。
【0239】さらに、賞球の払出条件が成立した場合に
は、賞球禁止コマンドにしたがって賞球の払出しが停止
されている状態であっても、賞球の払出個数を特定可能
な賞球個数コマンドが出力される。後述するように、そ
の賞球個数コマンドにより指定される賞球個数は、払出
制御用マイクロコンピュータ370側において累積的に
記憶され、その記憶情報が玉払出装置97による賞球を
払出す制御に用いられるため、賞球払出制御の状態を監
視することなく、賞球払出条件の成立に応じて賞球個数
コマンドを即座に次々と出力することができる。このよ
うに、賞球払出制御状態の監視が不要になり、賞球個数
コマンドの出力待ちのための記憶を基本回路53側で行
なう必要がないので、賞球の払出しに関する基本回路5
3の処理負担を軽減することができる。
【0240】また、1回のコマンド出力期間が終了する
とコマンド出力用のフラグがリセット(オフ)されるこ
とにより、賞球コマンドは1回のコマンド出力期間のみ
出力される。つまり、指令情報は、賞球コマンド(指
令)の出力条件が発生するごとに予め定められた出力継
続期間にわたって一度のみ出力させるだけで済む。後述
するように、払出制御用マイクロコンピュータ370側
では、1度賞球コマンドを受け取れば、その賞球コマン
ドの内容を記憶するので、賞球コマンドは1回受け取れ
ば制御に支障が生じない。このように、賞球コマンドは
1回のコマンド出力期間のみ出力するだけ済むので、C
PU56が同じ内容の賞球コマンドを繰返し出力させる
処理を行なう必要がなくなる。このため、賞球コマンド
の出力に関する処理回数を低減することが可能になるた
め、CPU56の処理負担を軽減することができる。
【0241】図24は、エラー表示処理を説明するため
のフローチャートである。このエラー表示処理は、入賞
球信号処理のSB11により実行される処理である。
【0242】エラー表示処理において、CPU56は、
まず、タイマTA9が動作中であるかどうか確認する
(S41)。動作中でなければ、エラー表示フラグをオ
ンし(S42)、エラー表示要求をセットする(S4
3)。そして、タイマTA9を起動する(S44)。ま
た、賞球エラーカウンタの値を+1する(S45)。賞
球エラーカウンタの値は、S12でチェックされ、所定
時間内にその値が所定値を超えると自動復旧しない完全
エラー状態とされる。なお、エラー表示要求がセットさ
れると、例えば、図11に示された表示制御データ設定
処理(S4)および表示制御データ出力処理(S5)に
おいて、可変表示装置8にエラー表示がなされるように
制御されたり、データ出力処理(S6)においてスピー
カ27からエラー報知音が発生されるように制御された
りする。
【0243】そして、遊技状態が通常状態であるならば
(S46)、ホールト状態になる。通常状態とは、大当
り遊技状態および可変表示部9に可変表示がなされてい
る状態以外の状態である。なお、ホールト状態は、定期
リセット信号によっても解除されない遊技制御停止状態
であり、遊技機の電源がオフされ、電源再投入によって
解除される。
【0244】S41においてタイマTA9が動作中であ
る場合には、CPU56は、タイマT9がタイムアウト
しているか否か確認する(S47)。タイムアウトした
場合には、エラー表示要求をリセットするとともに(S
48)、エラー表示中フラグをオフする(S49)。ま
た、賞球払出中フラグをオフする(S50)。よって、
遊技機は、再度入賞球検出と賞球払出制御を行なえる状
態に復帰する。なお、エラー表示フラグがオンしている
ときには、遊技進行は中断されている。
【0245】以上のように、遊技制御基板31における
CPU56が、実際の払出数が賞球予定数を超えたと判
断したら、遊技制御が中断され、エラー報知がなされ
る。そして、タイマTA9がタイムアウトしたら正常遊
技状態に復帰する。また、そのようなエラー状態の発生
が所定期間内に所定回を超えた場合には、電源断によら
なければ復帰しない完全エラー状態とされる。さらに、
例えば大当たり中や確率変動中等の遊技者にとって有利
な状態となっていない通常状態では、直ちに完全エラー
状態とされる。
【0246】図25ないし図28は、カードユニット5
0のマイクロコンピュータの動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【0247】SX1により、貸玉額の設定読込が行なわ
れる。この「貸玉額設定読込」とは、カードユニット5
0の裏面側に設けられた貸玉額設定スイッチ(図示せ
ず)により設定された貸玉額をカード処理機制御用のマ
イクロコンピュータに読込む処理である。
【0248】次にSX2に進み処理機使用可表示器(カ
ード利用可表示ランプ)151(図1参照)を点灯させ
て使用可能である旨の表示を行なう。次にSX3に進
み、カードリーダライタ制御部からカード受付信号があ
ったか否かの判断が行なわれ、無い場合にはSX4に進
み、カードリーダライタ制御部からカード異常信号があ
ったか否かの判断がなされ、無い場合には再びSX3に
戻る。このループの巡回途中で、カードリーダライタが
適正なカードを受付ければ、カードリーダライタ制御部
からカード受付信号があった旨の判定が行なわれて、S
X7に進む。
【0249】一方、カードリーダライタ制御部からカー
ド異常信号の出力があれば、SX4によりYESの判断
がなされSX5に進み、カード異常原因がパチンコ遊技
機1に設けられたカード残高表示器(図示せず)にコー
ドで表示する制御が行なわれる。具体的には、挿入され
たカードの読取不能、セキュリティエラー等の異常原因
の種類を示すコードがカード残高表示器により表示され
る。そして、SX6に進み、処理機使用可表示器(カー
ド利用可表示ランプ151)(図1参照)を点滅させ
る。この異常時の制御については後述の自己診断処理の
フローチャートで詳細に説明する。なお、カードの記録
データに異常がある場合はその異常カードを回収する指
令信号をカードリーダライタ制御部(図示せず)に出力
する。一方、SX7ではパチンコ遊技機1に設けられた
カード挿入表示器(図示せず),玉貸可表示器(図示せ
ず)を点灯させ、カード残高表示器により現時点でのカ
ードの残高の表示を行なう処理がなされる。
【0250】次にSX8に進み、玉貸操作があったか否
かの判断がなされ、無い場合にはSX9に進み、返却操
作があったか否かの判断が行なわれ、無い場合にはSX
8に戻る。そして、遊技者がパチンコ遊技機1に設けら
れた返却ボタン(図示せず)を押圧操作すればSX10
に進み、玉貸可表示器を消灯してSX26に進み以降の
挿入カードの返却のための制御が行なわれる。一方、遊
技者が玉貸ボタンを押圧操作すれば、SX11に進み、
挿入カードの現在残高すなわちカード残高表示器に表示
されている残高が貸玉額設定スイッチで設定された設定
額以上であるか否かの判断が行なわれる。そして、現在
残高が設定額以上であった場合にはSX12により貸玉
額にその設定額をセットする処理が行なわれてSX14
に進む。一方、現在残高が設定額未満であった場合には
SX13により貸玉額に現在残高をセットした後にSX
14に進む。つまり、挿入カードの現在残高が設定額に
満たない場合には、その設定額を貸玉額にセットしてそ
の設定額分のパチンコ玉を払出すわけにはいかないた
め、挿入カードによって払出が可能な最高金額すなわち
挿入カードの現在残高を貸玉額にセットする処理がなさ
れるのである。
【0251】次にSX14では、玉貸可表示器を消灯す
る処理がなされる。一旦玉貸操作がなされてそれに基づ
く玉貸動作が完了するまでは次の玉貸操作を受付けない
ようにしているために、後述するSX33により玉貸可
表示器が点灯されるまでは玉貸可表示器を消灯して玉貸
操作ができない旨を表示するのである。次にSX15に
進み、払出制御用マイクロコンピュータに玉貸要求信号
の出力を開始する制御がなされる。次にSX16に進
み、タイマT1がセットされ、SX17に進み、払出制
御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号が入力され
たか否かの判断がなされる。
【0252】払出制御用マイクロコンピュータでは、S
X15による玉貸要求信号を受けて、玉貸が可能な状態
であれば玉貸のための準備制御を行なった後にSZ16
によりカードユニット制御用のマイクロコンピュータに
玉貸準備信号を出力する処理がなされる。カードユニッ
ト制御用のマイクロコンピュータがSX16によりセッ
トされたタイマT1が終了する以前にこの玉貸準備信号
を受信すれば、SX17によりYESの判断がなされ、
SX20により玉貸指令信号を払出制御用マイクロコン
ピュータに出力した後、払出制御用マイクロコンピュー
タの玉貸が終了した旨の信号の送信を待機する処理がな
される。一方、T1が終了するまで払出制御用マイクロ
コンピュータから玉貸準備信号が入力されなかった場合
にはSX19に進み、玉貸要求信号の出力を停止し、貸
玉額をクリアする処理がなされてSX8に進む。
【0253】なお、このT1は、たとえば10msec
以上で10sec以下程度の時間である。
【0254】一方、SX20により玉貸指令信号が出力
された後に、SX21により、現在残高から単位額を減
算し貸玉額から単位額を減算する処理がなされる。SX
20による玉貸指令信号が払出制御用マイクロコンピュ
ータに与えられた場合には、後述するようにパチンコ遊
技機側で単位額(たとえば100円)に相当するパチン
コ玉(たとえば25個)が貸玉制御されるのであり、そ
の貸出されるパチンコ玉に相当する金額である単位額
を、挿入カードの現在残高から減算するとともにSX1
2,SX13でセットされた貸玉額からその単位額を減
算するのである。次にSX22に進み、ユニットボック
スを介してカード処理機用ターミナルボックスに単位額
売上信号を出力する処理がなされる。
【0255】このカード処理機用ターミナルボックスに
送信されてきた単位額売上信号が玉貸カード集中管理コ
ンピュータに出力され、玉貸カード集中管理コンピュー
タにより玉貸カードの使用データが集計される。なお、
カード処理機用ターミナルボックスから玉貸カード集中
管理コンピュータへの売上信号出力はリアルタイムで行
なってもよいし、一定時間毎あるいは1日毎にまとめて
行なってもよい。また、SX23によりホール用管理コ
ンピュータに単位額売上信号を出力する処理がなされ
る。その結果、ホール用管理コンピュータは売上情報を
カード処理機とパチンコ遊技機のどちらからでも取るこ
とができ、また双方から情報を取るようにして売上情報
を比較し、一致しない場合に異常を判定することによ
り、故障等をいち早く発見することができる。
【0256】次にSX27に進み、タイマT3がセット
される。このタイマT3は、パチンコ遊技機側での貸玉
の払出に要する時間を考慮してたとえば10sec程度
に設定されている。このタイマT3が終了する以前にお
いて払出制御用マイクロコンピュータから玉貸完了信号
の入力があった場合にはSX31に進むが、このタイマ
T3が終了したとしても玉貸完了信号の入力がなかった
場合にはSX30に進み、処理機使用可表示器(カード
利用可表示ランプ)151(図1参照)が消灯されてS
X24に進む。そして、SX24以降の挿入カードの返
却制御が行なわれる。つまり、払出制御用マイクロコン
ピュータから玉貸準備信号の入力があり払出制御用マイ
クロコンピュータにより玉貸制御が行なわれているはず
であるにもかかわらず、T3が終了しても玉貸完了信号
が払出制御用マイクロコンピュータから送信されてこな
いということは、パチンコ遊技機側の玉払出装置等に何
らかの異常が発生したことが考えられるのであり、その
場合には(パチンコ遊技機側の異常と判定して)挿入カ
ードを遊技者に返却するのである。なお、カード残高表
示器50にエラーコード表示をするようにしてもよい。
【0257】一方、T3が終了する以前に払出制御用マ
イクロコンピュータから玉貸完了信号が入力されればS
X31に進み、貸玉額=0であるか否かの判断がなされ
る。SX12,SX13によってセットされた貸玉額に
相当するパチンコ玉のうちまだ払出されていない未払出
分が残っている場合には貸玉額は「0」となっていない
ためにSX31によりNOの判断がなされてSX15に
進み、払出制御用マイクロコンピュータに再度玉貸要求
信号の出力がなされる。つまり、貸し玉額がたとえば5
00円で単位額が100円であれば玉貸し要求信号を5
回出力するのである。一方、貸玉額分のパチンコ玉がす
べて払出されている場合には貸玉額=0となっているた
めにSX32に進み、現在残高=0であるか否かの判断
が行なわれる。そして、挿入カードの現在残高がまだ残
っている場合にはSX33に進み、玉貸可表示器を点灯
し、SX8に進み、再度の玉貸操作,返却操作の受付動
作が行なわれる。一方、SX32により現在残高=0と
判断された場合にはSX34に進み、カードリーダライ
タ制御部に残高0,カード書込排出指令信号を出力する
処理がなされる。これによりカードリーダライタ制御部
は、挿入カードのカード残高を「0」に更新した後にそ
の挿入カードを遊技者側に返却する。
【0258】次にSX35によりカード挿入表示器を点
滅させ、SX36によりタイマT4がセットされる。こ
のタイマT4は、カードリーダライタが挿入カードの残
高を「0」に更新した後にその挿入カードを返却するの
に十分な時間を考慮して設定されているものであり、こ
のタイマT4が終了する以前にカードリーダライタ制御
部からカード処理完了信号を受信しなかった場合にはS
X39に進み、カードユニット異常をカード残高表示器
50によりコードで表示する処理が行なわれるとともに
処理機使用可表示器(カード利用可表示ランプ)151
が点滅制御される。具体的には、たとえば挿入カードへ
の残高「0」の書込不能や書込んだデータの読取確認を
した場合のエラー等をコードにより表示する。
【0259】一方、タイマT4の終了する以前において
カードリーダライタ制御部からカード処理完了信号の入
力があった場合にはSX40に進み、カードが挿入され
ている旨の表示を行なうためのカード挿入表示器(カー
ドユニット50に設けられており図示を省略する)を消
灯し、SX41により玉貸異常があったか否かの判断が
行なわれ、なかった場合にはSX3に進み、新たなカー
ドのカードリーダライタへの挿入受付の制御が行なわ
れ、玉貸異常があった場合にはSX42に進み、払出制
御用マイクロコンピュータから払出可能信号の受付制御
が行なわれる。以上説明したように、パチンコ遊技機側
で単位額(たとえば100円)に相当するパチンコ玉
(たとえば25個)が貸出されるごとに払出制御用マイ
クロコンピュータからカードユニット制御用のマイクロ
コンピュータに玉貸完了信号が出力されるのであり、カ
ードユニット制御用のマイクロコンピュータではその出
力信号を入力するたびに貸玉額(SX12,SX13を
参照)分のパチンコ玉がすべて貸出されたか否かの判断
を行ない、未だに貸出されていない未貸出分がある場合
にはその未貸出分をすべて貸出すまで前記単位額(たと
えば100円)のパチンコ玉の貸出を繰返し行なうので
ある。
【0260】図27および図28は、たとえば4mse
c毎に1回実行される割込プログラムを示すフローチャ
ートであり、図27は自己診断処理のためのフローチャ
ートを示し、図28は端数表示処理のためのフローチャ
ートを示す。
【0261】SX43により、自己診断を行なってその
結果が適正であるか否かの判断が行なわれる。適正と判
断された場合は、SX44により、パチンコ遊技機1の
払出制御用マイクロコンピュータからカードユニット制
御用のマイクロコンピュータに払出可能信号が入力され
たか否かの判断が行なわれ、入力がある場合にはSX4
3に戻る。自己診断の結果何らかの異常がある場合には
このSX43によりNOの判断がなされる。異常の種類
としては、大きく分けて、カードユニット側のエラーで
復帰可能なエラーとカードユニット側のエラーで復帰不
可能なエラーとの2種類がある。そして、カードユニッ
ト側のエラーで復帰不可能なエラーを特殊エラーと呼
び、カードユニット側のエラーで復帰可能なエラーを通
常エラーと呼ぶ。
【0262】この通常エラーの具体例としては、たとえ
ば、カードリーダライタ内で挿入カードが詰まった場
合,偽造カード等の不正カードが挿入された場合,挿入
カードに新しい残高データ等の所定のデータを書込みそ
の書込データを読取確認した場合にその読取データが適
正なデータでなかった場合,カード処理機用ターミナル
ボックスとの通信不良に起因したエラー等である。な
お、カードユニット50からカード処理機用ターミナル
ボックス320に単位額売上信号が送信されるのである
が、カード処理機用ターミナルボックス320との通信
不良が発生した場合にはその送信すべき単位売上額デー
タがカードユニット50内で記憶されるのであり、その
記憶データが記憶容量の限度にまで達して初めて通常エ
ラーが生ずるように構成されている。
【0263】特殊エラーのうち、カードユニット側のエ
ラーで復帰不可能なエラーの具体例としては、電源を再
立上げしなければ復帰しないようなエラーとかカード処
理機が故障してしまってカードユニット50を交換しな
ければならないようなエラーである。特殊エラーのうち
パチンコ遊技機側のエラーの具体例としては、前述した
所定の条件が整って初めて信号が変化する玉貸準備信号
と玉貸完了信号とが電源投入時の当初から変化している
場合,電源投入時に前述した払出可能信号が送信されて
こない場合,玉貸完了信号がT3(SX30参照)内に
送信されてこない場合,前述した払出可能信号が動作中
にOFFになった場合すなわちパチンコ遊技機側の電源
遮断あるいは信号線の断線がある。
【0264】自己診断の結果、何らかの異常があると判
断された場合、または払出可能信号の入力がないと判断
された場合にはSX45によりカード処理制御が中断さ
れ、SX46により特殊エラーが否かの判断が行なわれ
る。発生した異常が特殊エラーであった場合には、SX
48により処理機使用可表示器(カード利用可表示ラン
プ)151(図1参照)が消灯される。一方、特殊エラ
ーでなかった場合すなわち通常のエラーであった場合に
は、SX47により、異常箇所を表わすコードをカード
残高表示器により表示する制御が行なわれる。また通常
エラーの場合には、SX47の表示に加えて、処理機使
用可表示器(カード利用可表示ランプ)151を点滅さ
せる制御が行なわれる。
【0265】次に、図28に基づいて端数表示処理につ
いて説明する。SX49により端数表示スイッチ152
(図1参照)が操作されているか否かの判断が行なわ
れ、操作されている場合にはSX50により玉貸処理中
であるか否かの判断が行なわれる。玉貸処理中でない場
合にはそのままSX51に進むが、玉貸処理中である場
合には表示操作は無効とされる。なお、玉貸処理中であ
る場合に玉貸処理が終了した後にSX51に進むように
してもよい。SX51では、エラー中であるか否かの判
断が行なわれる。このエラーとは前述したように通常エ
ラーと特殊エラーとがある。
【0266】SX51によりエラー中でないと判断され
た場合にはSX52に進み、SX52ないしSX56に
基づいて、カード残高表示器により、端数表示,貸玉額
設定スイッチにより設定された貸玉設定額の表示,カー
ドが挿入されたときの残高の表示,カードユニット50
およびユニットボックスからなる1組のユニットを特定
するためのユニット番号の表示,遊技に伴って変動する
挿入カードの残高の現時点での残高の表示が行なわれ
る。この種々の表示は、所定時間(たとえば1秒間)間
隔で前述した順序に従って順次切換表示される。そして
最後にSX56により現在残高表示が行なわれるのであ
り、この現在残高表示は端数表示スイッチ152の操作
に基づく次回の表示切換えが行なわれるまで継続して表
示される。
【0267】次に、SX51によりエラー中である判断
されたエラーが特殊エラーであった場合には、SX58
に進み、SX58ないしSX63に従ってカード残高表
示器により、異常箇所や異常の内容等をコードによって
表示するエラーコード表示,端数表示,貸玉設定額表
示,挿入時残高表示,ユニット番号表示,現在残高表示
の順で所定時間(たとえば1秒間)間隔で表示切換えが
行なわれる。そして最後に現在残高表示が行なわれ、端
数表示スイッチの操作に基づく次回の表示切換えまでこ
の現在残高表示が行なわれる。このように、エラーコー
ド表示は、端数表示操作が行なわれて初めて行なわれ
る。
【0268】次に、SX51によりエラー中であると判
断されたエラーが通常エラーであった場合には、SX6
4に進み、SX64ないしSX69に従って、カード残
高表示器により、現在残高表示,端数表示,貸玉設定額
表示,挿入時残高表示,ユニット番号表示,エラーコー
ド表示の順で所定時間(たとえば1秒間)間隔で表示切
換えが行なわれる。そして最後にエラーコード表示が行
なわれて端数表示スイッチの操作に基づく次回の表示の
切換えが行なわれるまでこのエラーコードが継続して表
示される。
【0269】次に、図29〜図43を参照して、賞球玉
貸し基板37に設けられた払出制御用マイクロコンピュ
ータのCPU2915により実行される処理を説明す
る。
【0270】図29は、賞球玉貸し制御処理および50
0μSタイマ割込処理を説明するためのフローチャート
である。図29において、(a)に賞球玉貸し制御処理
が示され、(b)に500μSタイマ割込処理が示され
ている。
【0271】図29(a)を参照して、賞球玉貸し制御
処理においては、まず、RAM2916の初期化等のデ
ータの初期化を行なうイニシャル処理が行なわれる(S
I1)。次に、玉払出装置97の払出モータ289の駆
動制御を行なうための払出モータ制御処理が実行される
(SI2)。払出モータ制御処理の内容については、図
31〜図33を用いて後述する。次に、賞球玉貸し基板
37とカードユニット50との信号の交信を行なうカー
ドユニット交信処理が行なわれる(SI2a)。払出モ
ータ制御とカードユニット交信処理とは、無限ループに
より繰返し実行され続けるが、後述する500μSタイ
マ割込処理が起動された場合には、払出モータ制御処理
およびカードユニット交信処理を構成するプログラムの
うちの実行中の位置で一時停止され、500μSタイマ
割込処理が実行される(SI3)。この500μSタイ
マ割込処理が終了すると一時停止したプログラムの位置
から再開される。
【0272】次に、図29(b)を参照して、500μ
Sタイマ割り込み処理を説明する。500μSタイマ割
り込み処理は、遊技制御基板31からINT信号および
賞球コマンドが送られてくると、CPU2915により
管理されるタイマ割り込み用のタイマの計時値が500
μSになるごとに実行が開始される。
【0273】500μSタイマ割り込み処理において
は、まず、予め定められたデータの初期化を行なうイニ
シャル処理が行なわれる(SI4)。次に、遊技制御基
板31から送られてくる賞球コマンドを読込むための賞
球データ読込処理が実行される(SI5)。その後、こ
の500μSタイマ割り込み処理が終了し、払出モータ
制御処理のループが再び実行される。
【0274】図30は、賞球データ読込処理を説明する
ためのフローチャートである。この賞球データ読込処理
は、前述した500μSタイマ割り込み処理のSI5に
より実行される処理である。この賞球データ読込処理
は、500μS経過ごとに実行される。
【0275】賞球データ読込処理においては、まず、遊
技制御基板31から送られてきた賞球コマンドを払出制
御用マイクロコンピュータ370に読込む処理がなされ
る(SI6)。次に、INT信号がオンしているか否
か、すなわち、INT信号が有効状態となっているか否
かが判断される(SI7)。INT信号が有効状態とな
っている場合には、INT信号が立ち上がって初回のコ
マンドであるか、または、今回の処理で読込んだ賞球コ
マンドが前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマ
ンドであるか否かが判断される(SI8)。
【0276】今回の処理で読込んだ賞球コマンドがIN
T信号が立ち上がって初回のコマンドであるか、また
は、前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンド
であると判断された場合は、賞球通信カウンタのカウン
タ値が予め定められた最大値(MAX)となっているか
否かが判断される(SI9)。ここで、賞球通信カウン
タは、INT信号が有効状態となっている期間中におい
て抽出した賞球コマンドが前回に抽出した賞球コマンド
と一致したことが続いた回数を計数するためのカウンタ
であり、その最大値は、「3」に設定されている。
【0277】賞球通信カウンタのカウンタ値が最大値に
なっていないと判断された場合は、賞球通信カウンタの
カウンタ値を「1」だけ加算更新し(SI10)、SI
12に進む。一方、賞球通信カウンタのカウンタ値が最
大値となっていると判断された場合は、賞球通信カウン
タのカウンタ値を加算更新せずにそのままSI12に進
む。
【0278】また、SI7によりINT信号が有効状態
になっていないと判断された場合、または、SI8によ
り今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前回の処理で読
込んだ賞球コマンドと同じコマンドではないと判断され
た場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値をクリアする
処理がなされた(SI11)後、SI12に進む。この
ように、賞球通信カウンタは、INT信号が無効状態に
なった場合と、今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前
回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドではな
い場合とにおいて、クリアされる。したがって、連続し
て賞球コマンドが一致しなければ、賞球通信カウンタの
カウンタ値は「0」になる。
【0279】SI12では、賞球通信カウンタのカウン
タ値が「3」であるか否かが判断される。賞球通信カウ
ンタのカウンタ値が「3」ではないと判断された場合
は、今回受信した賞球コマンドをRAM2916のワー
クエリアにセット(記憶)し(SI16)、この賞球デ
ータ読込処理が終了する。一方、賞球通信カウンタのカ
ウンタ値が「3」であると判断された場合は、3回連続
して一致した賞球コマンドを受信コマンド格納エリアに
セット(記憶)する処理がなされる(SI14)。この
受信コマンド格納エリアは、正規のコマンドデータとみ
なされたコマンドデータがセットされるエリアである。
この受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンド
に基づいた制御が払出制御用マイクロコンピュータ37
0により実行される。
【0280】次に、受信コマンド格納エリアに格納され
た賞球コマンドにより賞球の払出しが指定されているか
否か(賞球個数コマンドが受信されているか否か)が判
断される(SI15)。賞球の払出しが指定されていな
いと判断された場合には、今回受信した賞球コマンドを
RAM2916のワークエリアにセット(記憶)し(S
I16)、この賞球データ読込処理が終了する。賞球の
払出しが指定されていると判断された場合には、受信コ
マンド格納エリアに格納された賞球コマンドにより指定
されている賞球個数を総賞球個数カウンタ1と総賞球個
数カウンタ2とにそれぞれ加算する処理がなされる(S
I17)。その後、この賞球データ読込処理が終了す
る。
【0281】ここで、総賞球個数カウンタ1,2は、と
もに、払出すべき賞球数を記憶しておくためのカウンタ
であり、総賞球個数カウンタ1,2はともにRAM29
16の記憶領域に構成されている。賞球コマンドとして
賞球個数コマンドが入力された場合には、その賞球個数
コマンドによって指定された賞球の払出数(5個、10
個、15個のうちのいずれか)がその時点における総賞
球個数カウンタ1,2のカウンタ値にそれぞれ累積的に
加算される。したがって、賞球個数コマンドが入力され
ると、それぞれの総賞球個数カウンタには、同一の値が
加算される。
【0282】このように、総賞球個数カウンタ1,2に
は複数の賞球個数コマンドに対応する払出予定数の総数
が記憶されるために、各々の賞球個数コマンド別に払出
予定数を記憶する場合と比較してRAM2916の記憶
領域を削減できる。予め賞球個数コマンド別に記憶領域
を分割して設ける必要がないためである。
【0283】一方、賞球の払出しがある毎に、払出され
た賞球数が総賞球個数カウンタ1,2のカウンタ値から
減算されるが、総賞球個数カウンタ1は払出モータ位置
センサ286の検出信号に基づいて減算され、総賞球個
数カウンタ2は賞球カウントスイッチ301Aの検出信
号に基づいて減算される。よって、玉払出装置97内の
玉繰り出し用のスクリュー288が半回転する毎(払出
モータ位置センサ286の検出信号が1つ入力される
毎)に正確に玉が払出されている状態では、総賞球個数
カウンタ1の残数と総賞球個数カウンタ2の残数とは一
致する。しかしながら、スクリュー288で玉抜けや球
噛み等が生じて玉が払出されないことがあった場合に
は、総賞球個数カウンタ1の残数よりも総賞球個数カウ
ンタ2の残数の方が多くなり、これにより払出不足を検
出できる。
【0284】なお、RAM2916は、前述したように
バックアップ用の電源(コンデンサ517)によってバ
ックアップされている。このため、停電等によって遊技
機に供給される電力が断たれた場合であっても総賞球個
数カウンタ1,2の記憶値が保持され、停電等が生じて
も遊技者に不利益が生じない。
【0285】図31〜図33は、払出モータ制御処理を
説明するためのフローチャートである。この払出モータ
制御処理は、前述した図29の賞球玉貸制御処理のSI
2により実行される処理である。
【0286】払出モータ制御処理においては、まず、玉
貸しのための玉貸し制御処理が実行される(SJ1)。
玉貸し制御処理の内容については、図40〜図42を用
いて後述する。
【0287】次に、前述した総賞球個数カウンタ1,2
のカウンタ値が「0」以外であるか否かの判断と、賞球
中フラグがセットされているか否かの判断とがなされる
(SJ2)。ここで、賞球中フラグは、現在が賞球中で
ある旨を示すためのフラグであり、後述するSJ5によ
りセットされる。SJ2では、総賞球個数カウンタ1,
2のカウンタ値が「0」以外であること、すなわち未払
出しの賞球があることと、賞球中フラグがセットされて
いること、すなわち賞球中であることとを判断すること
により、払出モータ289の駆動が必要か否かを判断し
ているのである。SJ2のうちの2つの判断条件のうち
の少なくとも1つの条件が満たされていれば、払出モー
タ289の駆動条件が成立していることとなる。
【0288】払出モータ289の駆動条件が成立してい
ないと判断された場合(SJ2でNO)は、玉貸し制御
処理に戻る。一方、払出モータ289の駆動条件が成立
していると判断された場合(SJ2でYES)は、制御
がSJ1aへ進み、賞球禁止フラグがONになっている
か否かの判断がなされる。ONになっていると判断され
た場合にはこの払出モータ制御の処理が終了する。その
結果、賞球禁止フラグがセットされている場合には賞球
(景品玉)の払出が行なわれない状態となる。一方、賞
球禁止フラグがONになっていないと判断された場合に
は制御がSJ3へ進み、1個玉貸し中フラグがセットさ
れているか否かの判断がなされる。この1個玉貸し中フ
ラグは、貸玉1個分の払出動作が開始されてからそれが
確実に終了したと判断されるまでの間ONにセットされ
るものであり、具体的には、後述するSU13aにより
セットされ、後述するSQ23a,SQ28bのよりそ
れぞれリセットされる。
【0289】なお、本実施の形態において「リセット」
とは、「クリア」の意味である。貸玉を払出す動作すな
わち玉貸し動作が行なわれていない状態でSJ2により
YESの判断がなされた場合には、玉貸し動作中でない
ためにSJ3によりNOの判断がなされて以降の賞球払
出制御が実行されることとなる。ところが、玉貸し動作
中にSJ2によりYESの判断がなされた場合には、貸
玉1個分の払出が確実に完了したことをSJ3により確
認した上でSA3a以降の賞球払出動作に移行する。す
なわち、この第1実施の形態においては、玉貸し動作中
に賞球を払出さなければならない状態になれば、貸玉1
個分の払出が完了したことが確認された段階で即座に賞
球払出動作の方に制御が移行するのであり、完全な賞球
払出優先の制御がなされる。
【0290】1個玉貸し中フラグがセットされていない
場合にはSJ3aへ進み、振分用ソレノイドがOFFで
あるか否かの判断がなされる。振分用ソレノイド310
(図5,図8参照)がOFFでない場合に、そのまま賞
球払出動作を行なった場合には景品玉が玉貸し通路側を
流下して玉貸しカウントスイッチ301bで検出される
という誤動作が行なわれる。そこで、振分用ソレノイド
がOFFでない場合にはSJ3bへ進み、振分用ソレノ
イドをOFFにし、SJ3cによりタイマT22をスタ
ートさせ、そのタイマT22がタイムアップするまで制
御がSJ4以降の賞球払出動作に移行しないように構成
されている(SJ3d)。このタイマT22は、振分用
ソレノイド310をOFFにする制御を開始した後、実
際に玉振分部材311が賞球側に切換わるまでに要する
時間を計時するものである。そして、SJ3dによりタ
イマT22が終了したと判断された段階では、玉振分部
材311が完全に賞球側に切換わった状態となってい
る。
【0291】SJ3aにより振分用ソレノイドがOFF
に既になっていると判断された場合には、SJ3b,S
J3cの処理を行なう必要がないために、制御が直接S
J3dへ進む。その結果、タイマT22がスタートされ
ていないために、SJ3dではYESの判断がなされて
制御がSJ4へ進むこととなる。このSJ4は、受信コ
マンド格納エリアに格納された賞球コマンドに応じて処
理を分岐させるための分岐処理であり、具体的には、図
35に基づいて後述する。
【0292】次に、前述した賞球中フラグをセットする
処理がなされる(SJ5)。これにより、賞球の払出し
中である旨が示される。
【0293】次に、払出モータ289が駆動状態(オン
状態)に制御される(SJ7)。これにより、賞球の払
出動作が行なわれる。そして、タイマT11を起動する
処理がなされる(SJ8)。ここで、タイマT11は、
払出モータ289を駆動開始したとき、または1個の賞
球払出が終了したときにセットされ、タイムアウトする
と払出モータ位置センサ300Aのエラーとされる。す
なわち、払出モータ位置センサ300Aのオンチェック
タイマである。
【0294】その後、払出モータ位置センサ300Aが
オンしたか否かの判定を行なう(SJ9)。オンしない
場合はSJ11に進み、タイマT11がタイムアウトし
たか否かを判定し、タイマT11がタイムアウトした場
合には、球噛み等が起こっている可能性があるためにエ
ラー処理に移行する(SJ11,SJ12)。エラー処
理については、図34を用いて後述する。一方、タイマ
T11がタイムアウトしていない場合には、後述するS
K12に移行する。
【0295】また、SJ9で払出モータ位置センサ30
0Aがオンした場合には、タイマT11が停止される
(SJ10)。この場合、払出モータ位置センサ300
Aがオンしたために玉が1つ払出されたものと考えら
れ、総賞球個数カウンタ1のカウンタ値を「1」だけ減
算更新する処理がなされる(SK1)。
【0296】次に、総賞球個数カウンタ1のカウンタ値
が0であるか否か、すなわち、払出予定数の玉が全て払
出されたか否かが判断される(SK2)。総賞球個数カ
ウンタ1のカウンタ値が0であると判断された場合は、
後述するSK3に進む。一方、総賞球個数カウンタ1の
カウンタ値が0ではないと判断された場合は、賞球カウ
ントスイッチ301Aがオンしたか否かが判断され(S
K12)、賞球カウントスイッチがオンしていない場合
には玉貸カウントスイッチ301BがONしたか否か判
断される(SK27)。玉振分部材311が正常に切換
わっている限り賞球払出動作中に玉貸カウントスイッチ
301Bで玉が検出されることはありえず、SK27に
よりNOの判断がなされる。その場合には処理が終了す
る。一方、SK27でYESと判断された場合には異常
であるため警告処理がなされる(SK28)。この警告
処理は図36で後述する。一方、賞球カウントスイッチ
がオンしていると判断された場合には、タイマT13の
計時がスタートされる(SK13)。ここで、タイマT
13は、賞球カウントスイッチ301Aのオフチェック
タイマとして用いられる。
【0297】次に、賞球カウントスイッチ301Aがオ
フしたか否かが判断され(SK14)、賞球カウントス
イッチ301Aがまだオフしていないと判断された場合
にはタイマT13がタイムアウトしたか否かが判断され
る(SK17)。タイマT13がタイムアウトしていな
いと判断された場合には、後述するSK19に移行す
る。一方、賞球カウントスイッチ301Aがオフしない
ままタイマT13がタイムアウトした場合には、賞球カ
ウントスイッチ301A付近で玉詰まり等が発生してい
るものと考えられ、この場合には警告処理が実行される
(SK18)。警告処理の詳細については、図36を用
いて後述する。
【0298】タイマT13がタイムアウトする前にSK
14で賞球カウントスイッチ301Aがオフしたと判断
された場合には、タイマT13の計時がストップされ
(SK15)、続いて総賞球個数カウンタ2が減算更新
(−1)される(SK16)。つまり、賞球カウントス
イッチ301Aによって玉の払出しが検出されたため
に、その検出分の玉数を、総賞球個数カウンタ2の残数
から減算するのである。
【0299】次に、総賞球個数カウンタ2が0であるか
否かが判断される(SK19)。総賞球個数カウンタ2
が0ではないと判断された場合には、タイマT14がタ
イムアウトしたかが判断される(SK23)。
【0300】ここで、タイマT14は、総賞球個数カウ
ンタ1(払出モータ位置センサ286の検出出力によっ
て減算更新)の値が0となった時点でSK4においてセ
ットされて計時が開始されるタイマである。このタイマ
T14は、総賞球個数カウンタ1の値が0となった後、
一旦、払出モータ289を停止し、その後、所定期間内
に総賞球個数カウンタ2の値も0になるか否かを確認す
る際のその所定期間を計時するタイマである。
【0301】つまり、払出モータ位置センサ286の検
出出力が確認されてから、その検出出力に対応する払出
玉が玉繰出し用のスクリュー288から落下してやがて
賞球カウントスイッチ301Aで検出されるまでには、
ある程度の時間がかかるために、そのタイムラグを埋め
るためにタイマT14が用いられている。
【0302】総賞球個数カウンタ1がまだ0ではない状
態でSK23に進んだ場合には、タイマT14はセット
されていないために、SK23ではNOの判断がなされ
て払出モータ制御処理が終了する。
【0303】その後、賞球カウントスイッチ301Aお
よび払出モータ位置センサ286の検出出力による賞球
のカウントが進んで、総賞球個数カウンタ1,2が減算
更新されてゆき、やがて、総賞球個数カウンタ1の値が
0になった場合には、SK2でYESが判断される。こ
の場合、払出モータ位置センサ300Aの検出出力数に
よる限り、払出予定数の玉が全て払出されたことになる
ので、払出モータ289の駆動が一旦、停止される(S
K3)。なお、ここで、「一旦、停止」という表現を用
いたのは、前述したように玉繰出し用のスクリュー28
8で玉抜けや球噛み等が生じて実際には予定数の玉の払
出しが完了していない可能性もあるため、この場合には
不足する玉の払出が再度必要になるためである。
【0304】次に、タイマT14の計時が開始され(S
K4)、前述したようにタイマT14がタイムアウトす
るまでの間で、賞球カウントスイッチ301Aによる検
出が待たれる。続いて、確認中フラグがセットされる
(SK5)。その後、一旦、払出モータ制御処理が終了
する。なお、確認中フラグがセットされることにより、
次回、払出モータ制御処理が実行された場合には、その
分岐処理(SJ4)によって処理がSK12以降に移行
する。
【0305】以下、確認中フラグがセットされた場合の
処理を説明する。SK12以降に移行すると、賞球カウ
ントスイッチ301Aのオンオフが検出される毎に総賞
球個数カウンタ2が1ずつ減算更新される(SK1
6)。すなわち、玉の流路上手側の払出モータ位置セン
サ300Aで検出された玉が時間差をもって次々と賞球
カウントスイッチ301Aで検出され、それに伴って総
賞球個数カウンタ2が減算更新されていくのである。
【0306】その後、SK19で総賞球個数カウンタ2
の値が0であるか否かが判断され、0ではないがタイマ
T14がまだタイムアウトしていない場合には、払出モ
ータ289を停止した状態が維持される(SK23でN
O)。そして、タイマT14がタイムアウトするまでの
間に総賞球個数カウンタ2の値が0になれば、払出予定
数の全ての玉は実際に賞球カウントスイッチ301Aで
その払出しが確認されたことになり、払出予定数の全て
の玉が確実に払出されていることになるために、タイマ
T14の計時がストップされ(SK20)、続いて賞球
中フラグおよび確認中フラグがそれぞれリセットされる
(SK21、SK22)。
【0307】一方、タイマT14がタイムアウトしても
なお、総賞球個数カウンタ2の値が0にならない場合に
は、総賞球個数カウンタ1に対して総賞球個数カウンタ
2の値が加算される(SK26)。これにより、すでに
払出予定数の玉の払出しの完了を示している(=0)総
賞球個数カウンタ1の値が、総賞球個数カウンタ2の値
によって示される未払出分の玉数に補正される。その
後、この払出モータ制御処理が終了する。この場合に
は、総賞球個数カウンタ1,2ともに未払出分の玉数が
共通に記憶されることになり、再度、払出モータ制御処
理が実行されることによって、SJ7で払出モータ28
9がオンされて未払出分の玉の払出しが行なわれる。
【0308】以上、説明したように、この払出モータ制
御処理によると、払出モータ位置センサ300Aによっ
て検出されたスクリュー288の払出動作量(180度
回転した回数)が払出予定数分の賞球を払出すために必
要な動作量に達するまで連続的に賞球が払出され、その
後、SK3に示したように払出モータ289の駆動が停
止されて払出しが停止され、実際に払出予定数の賞球が
検出されたかどうかが判定された(SK19)上で、賞
球の払出しが不足する場合には不足分を払出す制御が行
なわれる(SK23〜SK26)ために、賞球の払出し
を正確かつ迅速に行なうことができる。
【0309】図34は、エラー処理を説明するためのフ
ローチャートである。エラー処理においては、まず、払
出モータ289がオフされ(SL6)、続いて、払出モ
ータ289が1ステップ分だけ逆正回転される(SL
7)。これにより、払出モータ289によって駆動され
るスクリュー288が通常の払出し方向と異なる方向に
逆転した後正転し、玉噛み等の異常状態から回復され
る。次に、払出モータ位置センサ300Aがオンしたか
否かが判断され(SL8)、払出モータ位置センサ30
0Aがオンしていないと判断された場合には、SJ7
(図31参照)に移行する。一方、払出モータ位置セン
サがオンしたと判断された場合には、払出モータがオン
された後(SL9)、タイマT11の計時がスタートさ
れ(SL10)、その後、SJ9(図31参照)に移行
する。
【0310】このように、玉の払出動作に異常が発生し
た場合にはその異常を回復させるエラー処理が自動的に
行なわれるために、異常が発生した場合であっても遊技
場の店員の手を煩わせることがなく、遊技場の店員の遊
技機の管理が容易になる。
【0311】図35は、分岐処理を説明するためのフロ
ーチャートである。この分岐処理は、前述した払出モー
タ処理のSJ4により実行される処理である。
【0312】分岐処理においては、まず、賞球コマンド
のビット0〜3が10進数で「1」すなわち、2進数で
「0001」であるか否かが判断される(SL1)。つ
まり、ここでは、通常払出しであるか否かが判断される
のである。通常払出しであると判断された場合には、賞
球コマンドの制御内容を指定する払出制御指定処理が実
行され(SL5)、その後、後述するSL4に進む。こ
の払出制御指定処理の内容については、図37を用いて
後述する。
【0313】一方、通常払出しではないと判断された場
合には、前述したタイマT11の作動中であるか否かが
判断される(SL2)。タイマT11の作動中であると
判断された場合には、前述したSJ9に進む。つまり、
分岐処理が実行されている時に、タイマT11が既に作
動中である場合は、前述したSJ5〜SJ8の処理の実
行が不要であるため、それらの処理をバイパスして直接
SJ9に進むのである。一方、タイマT11の作動中で
はないと判断された場合には、確認中フラグがセットさ
れているか否かが判断される(SL3b)。確認中フラ
グがセットされていると判断された場合には、前述した
SK12に進む。一方、確認中フラグがセットされてい
ないと判断された場合、前述したSL4に進む。
【0314】払出制御指定処理(SL5)の実行後、ま
たは、SL3bでNOの判断がなされた場合には、賞球
禁止フラグ(後述する払出制御指定処理でセットまたは
リセットされるもの)がオン状態(セット状態)になっ
ているか否かが判断される。賞球禁止フラグがオン状態
になっていると判断された場合は、賞球の払出しが禁止
されていることにより払出モータ制御を行なう必要がな
いため、払出モータ制御処理が終了する。一方、賞球禁
止フラグがオン状態になっていないと判断された場合
は、この分岐処理が終了し、前述した払出モータ制御処
理のSJ5に進む。
【0315】図36は、警告処理を説明するためのフロ
ーチャートである。警告処理においては、まず、各種タ
イマの計時が一旦ストップされ(SL11)、続いて払
出モータ289がオフされる(SL12)。次に、警告
音がブザー75より発生され(SL13)、リセットス
イッチ379がオンされたか否かが判断され(SL1
4)。そしてリセットスイッチ379のオンが検出され
るまで継続して警告音が発生される。たとえば、この警
告音に気づいた遊技場の店員が遊技機に駆け寄り、玉詰
まり等の異常を解消させた後、リセットスイッチ379
を操作すると、そのリセットスイッチ379の操作が検
出されて警告音の出力は止み、タイマの計時がリスター
トされ(SL15)、処理が終了する。
【0316】図37は、払出制御指定処理を説明するた
めのフローチャートである。この払出制御指定処理は、
前述した分岐処理のSL5により実行される処理であ
る。
【0317】払出制御指定処理においては、まず、受信
した賞球コマンドが玉貸禁止コマンドであるか否かが判
断される(SN1)。玉貸禁止コマンドであると判断さ
れた場合は、玉貸禁止フラグをセットする処理がなされ
る(SN3)。これにより、玉貸禁止が指令されている
旨が示される。その後、この払出制御指定処理が終了す
る。一方、玉貸禁止コマンドではないと判断された場合
は、受信した賞球コマンドが賞球禁止コマンドであるか
否かが判断される(SN2)。
【0318】賞球禁止コマンドであると判断された場合
は、賞球禁止フラグをセットする処理がなされる(SN
5)。これにより、賞球禁止が指令されている旨が示さ
れる。その後、この払出制御指定処理が終了する。一
方、賞球禁止コマンドではないと判断された場合は、受
信した賞球コマンドが発射禁止コマンドであるか否かが
判断される(SN4)。
【0319】発射禁止コマンドであると判断された場合
は、発射禁止フラグがセットされ(SN7)、その後、
払出制御指定処理が終了する。一方、発射禁止コマンド
ではないと判断された場合は、受信した賞球コマンドが
玉貸禁止解除コマンドであるか否かが判断される(SN
6)。
【0320】玉貸禁止解除コマンドであると判断された
場合は、玉貸禁止フラグをリセットする処理がなされる
(SN10)。これにより、玉貸禁止が指令されている
旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理が
終了する。一方、玉貸禁止解除コマンドではないと判断
された場合は、受信した賞球コマンドが賞球禁止解除コ
マンドであるか否かが判断される(SN9)。
【0321】賞球禁止解除コマンドであると判断された
場合は、賞球禁止フラグをリセットする処理がなされる
(SN12)。これにより、賞球禁止が指令されている
旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理が
終了する。一方、賞球禁止解除コマンドではないと判断
された場合は、受信した賞球コマンドが発射禁止解除コ
マンドであるか否かが判断される(SN11)。
【0322】発射禁止解除コマンドであると判断された
場合は、発射禁止フラグがリセットされ(SN13)、
その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、発射
禁止解除コマンドではないと判断された場合は、この払
出制御指定処理が終了する。
【0323】このように、払出制御指定処理によれば、
通常払出し以外の賞球コマンドを解読し、賞球コマンド
により指定された制御内容に応じて、各種フラグの制御
および制御信号の制御が行なわれる。
【0324】図38,図39は、図29のSI2aに示
されたカードユニット交信処理のサブルーチンプログラ
ムを示すフローチャートである。カードユニット交信処
理においては、まず、カードユニット50が賞球玉貸し
基板37に接続されているか否かが判断される(SZ
1)。具体的には、前述したカードユニット接続確認用
信号が入力されている場合には、カードユニット50が
接続されていると判断される。カードユニット50が接
続されていないと判断された場合には、発射制御信号を
LOWレベルにする処理がなされる(SZ2)。これに
より、打玉の発射が不可能な状態にされる。一方、カー
ドユニット50が接続されていると判断された場合に
は、前述した発射禁止フラグ(払出制御指定処理でセッ
トまたはリセットされる発射禁止フラグ)がオン状態
(セット状態)であるか否かが判断される(SZ3)。
【0325】発射禁止フラグがオン状態にあると判断さ
れた場合は、発射制御信号をLOWレベルにする処理が
なされ(SZ4)、後述するSZ6に進む。一方、発射
禁止フラグがオン状態ではないと判断された場合には、
発射制御信号をHIGHレベルにする処理がなされる
(SZ5)。これにより、打玉の発射が可能な状態にさ
れる。
【0326】次に制御がSZ6へ進み、玉貸禁止フラグ
がオン状態であるか否かの判断がなされ、オン状態でな
い場合にはSZ7により、前述したPRDY信号をHI
GHにする処理がなされてSZ13へ進む。このSZ7
の処理により、カードユニット50側においてパチンコ
遊技機が玉貸し可能状態であることを判別することがで
きる。
【0327】一方、玉貸し禁止フラグがオン状態の場合
には、SZ8へ進み、玉貸し中フラグがオン状態である
か否かの判断がなされる。この玉貸し中フラグは、玉貸
し中である旨を示すフラグであり、後述するSU13に
よりセットされSQ24によりリセットされる。玉貸し
中フラグがセットされてオン状態の場合にはSZ13へ
進むが、オン状態でない場合にはSZ9へ進み、玉貸し
待機フラグがオン状態であるか否かの判断がなされる。
この玉貸し待機フラグは、玉貸しの待機状態にあること
を示すフラグであり、後述するSU4によりセットされ
SU13によりリセットされる。玉貸し待機フラグがオ
ン状態の場合にはSZ13へ進むが、玉貸し待機フラグ
がオン状態でない場合にはSZ10へ進み、PRDY信
号をLOWレベルに切換える処理がなされ、SZ10a
により、振分用ソレノイド310がON(励磁状態)に
なっているかの判断がなされる。たとえば、賞球動作中
に玉貸し禁止フラグがONになった場合にはこのSZ1
0aによりNOの判断がなされて制御がSZ13へ進
む。一方、振分用ソレノイド310がONであると判断
された場合にはSZ11により振分ソレノイド310を
OFFにする処理がなされる。すなわち、玉貸し禁止フ
ラグがオン状態になった場合には、玉貸し中でなくかつ
玉貸し待機状態でもないときに、PRDY信号をLOW
にして玉貸しができない状態である旨をカードユニット
50へ知らせ、かつ振分ソレノイド310をOFFにし
て非励磁状態にする処理がなされるのである。
【0328】その結果、カードユニット50側では、前
述したようにBRDY信号とBRQ信号(玉貸し要求信
号)を出力しない状態となり、それ以降玉貸しが行なわ
れない状態となる。
【0329】次に制御がSZ12へ進み、タイマT22
がスタートされる。このタイマT22は、振分用ソレノ
イド310をOFFにして玉振分部材311が完全に賞
球側に切換わるまでの時間を計時するためのものであ
る。このタイマT22が終了するまでは賞球払出動作が
開始されないように制御される(SJ3d参照)。この
SZ12のステップは、たとえば、玉貸し禁止フラグが
ONになった後すぐに玉貸し禁止フラグがOFFになっ
てかつ賞球優先制御(後述する)を行なう場合には、玉
振分部材311が完全に賞球側に切換わるまでの時間を
確保する必要が生ずるためにこのステップが必要とな
る。
【0330】次にSZ13では、玉貸し要求フラグがオ
ン状態になっているか否かの判断がなされる。この玉貸
し要求フラグは、カードユニット50から玉貸し要求信
号が送られてきた場合にセットされるものである。玉貸
し要求フラグがオン状態の場合にはSZ18へ進むが、
オン状態でない場合にはSZ14へ進み、玉貸し要求信
号があるか否かの判断がなされる。カードユニット50
から玉貸し要求信号がない場合にはSZ21へ進むが、
玉貸し要求信号があった場合にはSZ15へ進み、玉貸
し要求フラグをセットする処理がなされる。次にSZ1
6により、玉貸し準備信号をカードユニット50へ出力
する処理がなされる。次にSZ17により、タイマT2
0をスタートさせる処理がなされる。
【0331】このタイマT20は、パチンコ遊技機1が
カードユニット50に対し玉貸し準備信号を出力した後
カードユニット50から玉貸し指令信号が返信されてく
るまでの許容上限時間を計時するものであり、正常に動
作している限りこのタイマT20がタイムアップするま
での間にカードユニット50から玉貸し指令信号が返信
されてくる。何らかの異常が発生して、玉貸し指令信号
がカードユニット50から送られてくることなくタイマ
T20がタイムアップして終了した場合には、制御がS
Z20へ進み、玉貸し要求フラグをリセットする処理が
なされてSZ21へ進む。一方、タイマT20が終了す
る以前の段階で玉貸し指令信号がカードユニット50か
ら送られてくれば制御がSZ18aへ進み、玉貸し指令
フラグをセットする処理がなされる。この玉貸し指令フ
ラグは、カードユニット50から玉貸し指令信号が送ら
れてきた旨を表わすフラグである。
【0332】次に制御がSZ28へ進み、玉貸し待機フ
ラグをセットする処理がなされる。次にSZ29によ
り、賞球中フラグがオン状態であるか否かの判断がなさ
れる。賞球動作中でない場合には賞球中フラグがオフ状
態であるために制御がSZ20へ進むが、カードユニッ
ト50から玉貸し指令信号が送られてきた段階で既に賞
球動作中である場合にはSZ29によりYESの判断が
なされてSZ30によりタイマT21をスタートさせる
処理がなされた後にSZ20へ進む。つまり、この第1
実施の形態においては、賞球動作中に玉貸し操作が行な
われてカードユニット50から玉貸し指令信号がパチン
コ遊技機1に送られてきた場合には、前述したように賞
球動作優先制御が行なわれる関係上、玉貸し指令信号に
基づいた玉貸し動作をすぐには開始せずに今現在行なわ
れている賞球動作が終了した後玉貸し動作を行なうよう
に構成されている。ところが、カードユニット50側に
おいては、玉貸し指令信号をパチンコ遊技機1に送信し
た後前記S29によるT3がタイムアップするまでの所
定期間(たとえば10秒間)経過するまでの間に玉貸し
完了信号が返信されてこない場合には、カードユニット
側が異常判定して、前述したSX30,SX24,SX
26の処理がなされる。
【0333】ゆえに、カードユニット50から玉貸し指
令信号が送信されてきた時点で既に賞球中フラグがオン
状態である場合には、カードユニット50側のT3がタ
イムアップするまでの間にその賞球動作を完了させて玉
貸し指令信号に基づいた玉貸し動作を完了させて玉貸し
完了信号をカードユニット50へ返信できない場合が生
ずることが考えられる。そこで、この第1実施の形態に
おいては、正規の動作を行なった後玉貸し完了信号を返
信したのでは、T3がタイムアップするまでの期間に返
信するのに間に合わない場合には、仮の玉貸し完了信号
をカードユニット50へ返信するように構成されてい
る。そのカードユニット50側のT3がタイムアップす
るまでの直前の期間をタイマT21により計時するよう
にしている。
【0334】そして、SZ20では、玉貸し要求フラグ
をリセットし、SZ21により、タイマT21が終了し
たか否かの判断がなされる。既に終了している場合また
はタイマT21がスタートされていない場合にはSZ2
1によりYESの判断がなされて制御がSZ25へ進
む。一方、タイマT21がスタートされて計時動作中に
おいてはSZ21によりNOの判断がなされてSZ22
により、タイマT21を「1」減算すればタイムアップ
して終了するか否かの判断がなされる。終了しない場合
にはSZ25へ進み、1単位玉貸し終了フラグがONに
なっているか否かの判断がなされ、なっていない場合に
はそのままこのサブルーチンプログラムが終了する。
【0335】タイマT21がタイムアップして終了する
までの間に賞球動作を完了させてかつ玉貸し指令信号に
基づいた1単位玉貸し動作を完了させることができた場
合には、後述するように1単位玉貸し終了フラグがセッ
トされ、SZ25によりYESの判断がなされる。その
場合には、SZ25aによりタイマT21をストップさ
せる処理がなされるために、以降のこのサブルーチンプ
ログラムの実行に際してはSZ23〜SZ24の処理が
なされることがない。次に制御がSZ25bへ進み、玉
貸し指令フラグがオン状態であるか否かの判断がなされ
る。玉貸し指令信号が送信されてきている場合には玉貸
し指令フラグがオン状態であるために、制御がSZ26
へ進み、玉貸し完了信号をカードユニット50へ返信す
る処理がなされ、SZ26aにより、玉貸し指令フラグ
をリセットする処理がなされ、SZ27により、1単位
玉貸し終了フラグをリセットする処理がなされてこのサ
ブルーチンプログラムが終了する。
【0336】一方、タイマT21がタイムアップするま
での間に賞球動作を終了させてかつ玉貸し指令信号に基
づいた1単位玉貸し動作を完了させて正規の玉貸し完了
信号を返信することができない場合には、SZ22によ
りYESの判断がなされてSZ23へ進み、仮の玉貸し
完了信号をカードユニット50へ返信する処理がなされ
て、SZ23aにより玉貸し指令フラグをリセットする
処理がなされ、SZ24により未玉貸し動作カウンタを
「1」加算更新する処理がなされる。この未玉貸し動作
カウンタは、カードユニット50から玉貸し指令信号が
送られてきたにもかかわらずタイマT21がタイムアッ
プするまでの間に1単位玉貸し動作を完了することがで
きなかった場合の積み残しの1単位玉貸し動作回数を計
数するためのものである。そして、後述するように、玉
貸し動作が実行できる状態になった段階でこの未玉貸し
動作カウンタのカウント値だけの回数1単位玉貸し動作
を実行して玉貸しの補填が行なわれる。
【0337】次に、タイマT21がタイムアップするま
での間に賞球動作が完了したが1単位玉貸し動作の実行
途中でタイマT21がタイムアップした場合の制御動作
について説明する。その場合には、前述と同様に、仮の
玉貸し完了信号が返信され(SZ23)、玉貸し指令フ
ラグがリセットされ(SZ23a)かつ未玉貸し動作カ
ウンタが「1」加算更新される(SZ24)。そしてS
Z25によりNOの判断がなされるのであるが、この段
階では既に1単位玉貸し動作が実行途中であるために、
その実行中の1単位玉貸し動作が完了した段階で1単位
玉貸し終了フラグがセットされる。その結果、SZ25
によりYESの判断がなされ、制御が、SZ25a→S
Z25b→SZ25c→SZ27へ進む。その結果、既
に仮の玉貸し完了信号が返信されているにもかかわらず
重複してSZ26による玉貸し完了信号を返信すること
が防止できるとともに、1単位玉貸し動作が積み残しに
なったわけではないにもかかわらず未玉貸し動作カウン
タの値が「1」増加してしまう不都合も防止できる。
【0338】図40〜図42は、図31のSJ1により
示された玉貸し制御のサブルーチンプログラムを示すフ
ローチャートである。SU15により、賞球中フラグが
オン状態であるか否かの判断がなされる。賞球中フラグ
がオン状態の場合には賞球動作中であるために、SU1
以降の玉貸し動作を行なうことなくこのサブルーチンプ
ログラムが終了する。その結果、賞球動作優先の制御と
なる。賞球中フラグがオン状態でない場合にはSU1へ
進み、玉貸し中フラグがオン状態であるか否かの判断が
なされる。玉貸し中フラグがオン状態の場合にはSU1
4へ進み、玉貸し分岐処理がなされた後SQ1へ進む。
一方、玉貸し中フラグがオン状態でない場合にはSU2
へ進み、玉貸し待機フラグがオン状態であるか否かの判
断がなされる。玉貸し待機フラグがオン状態の場合には
SU7へ進み、振分用ソレノイド310をONにして励
磁状態にする処理がなされる。次にSU8に進み、タイ
マT23が計時中であるか否かの判断がなされ、計時中
でない場合にはSU9へ進み、タイマT23をスタート
させる処理がなされる。その結果、この玉貸し制御のサ
ブルーチンプログラムの次回の実行に際しては、SU8
によりYESの判断がなされて直接制御がSU10へ進
むこととなる。
【0339】SU10では、タイマT23を「1」減算
してタイムアウトするか否かの判断がなされ、タイムア
ウトしない場合にはこのサブルーチンプログラムが終了
する。そして、このサブルーチンプログラムを何回か実
行することによりタイマT23を「1」減算することに
よりタイムアウトする状態になれば、SU11へ進み、
払出モータ289をオン状態にして貸玉を払出すように
制御する。つまり、タイマT23は、振分用ソレノイド
310をONにする制御がSU7により開始されてから
実際に振分部材311が玉貸し側に切換わるまでに要す
る十分な時間を計時するためのもおであり、このタイマ
T23がタイムアウトすることにより振分部材311が
玉貸し側に切換わっている状態となる。次にSU12に
より、玉貸し中フラグがセットされ、かつ玉貸し待機フ
ラグがリセットされる。次にSU12aに進み、払出モ
ータがONになっているか否かの判断がなされ、なって
いる場合にはSU13へ進むが、なっていない場合には
SU12bへ進み、払出モータをONにした後にSU1
3へ進む。次にSU13により、タイマT15をスター
トさせる処理がなされる。このタイマT15は、賞球の
払出時にセットされるT11と同様の機能を有するタイ
マである。すなわち、払出モータ位置センサ300Aの
オンチェックタイマである。次にSU13aへ進み、1
個玉貸し中フラグがセットされてSQ1へ進む。この1
個玉貸し中フラグは、貸玉1個分の払出動作中である旨
を記憶しておくものであり、貸玉1個分の払出が終了し
た時点でリセットされ(SQ23a,SQ28b)、次
回の玉貸し1個分の払出が開始された時点で再度セット
される(SU13a)。
【0340】SU2により玉貸し待機フラグがONでな
いと判断された場合にはSU3へ進み、未玉貸し動作カ
ウンタが「0」よりも大きな値になっているか否かの判
断がなされる。SZ24に従って積み残しの1単位玉貸
し動作回数が未玉貸し動作カウンタによりカウントされ
ている場合には、SU3によりYESの判断がなされて
SU4へ進み、玉貸し待機フラグをセットする処理がな
される。その結果、以降のこのサブルーチンプログラム
の実行に際しては、SU2によりYESの判断がなされ
てSU7以降の玉貸し動作が開始されることとなる。次
にSU5へ進み、未玉貸し動作カウンタを「1」減算す
る処理がなされる。そしてSU6へ進み、補填玉貸しフ
ラグをセットする処理がなされる。
【0341】この未玉貸し動作カウンタの積み残し1単
位玉貸し動作回数の記憶に従って玉貸し動作を行なう制
御は、通常の玉貸し動作制御とは異なるために、SU6
により、その旨を記憶させるべく補填玉貸しフラグがセ
ットされるのである。
【0342】次に、払出モータ位置センサ300AがO
FFからONに切換わったか否かが判断される(SQ
1)。オンしていない場合にはSQ8に進み、タイマT
15がタイムアウトしたか否かが判断され、タイマT1
5がタイムアウトした場合には、玉噛み等が起こってい
る可能性があるために、玉貸しエラー処理に移行する
(SQ9)。玉貸しエラー処理の内容は、図34を用い
て既に説明したエラー処理と同様であるためにここでは
説明を繰返さない。玉貸しエラー処理が実行された後
は、SQ11に移行する。このように、貸玉の払出動作
に異常が発生した場合にも、その異常を回復させるエラ
ー処理が自動的に行なわれるために、貸玉の払出動作に
異常が発生した場合であっても遊技場の店員の手を煩わ
せることなく、遊技場の店員の遊技機の管理が容易にな
る。
【0343】一方、タイマT15がタイムアウトしてい
ない場合には、後述するSQ10に移行する。また、払
出モータ位置センサ300AがOFFからONに切換わ
った瞬間SQ1によりYESと判断されて、タイマT1
5が停止される(SQ2)。この場合、払出モータ位置
センサ300Aがオンしたために玉が1つ払出されたも
のと考えられ、玉貸しカウンタ1のカウンタ値を「1」
だけ加算更新する処理がなされる(SQ3)。
【0344】ここで、玉貸しカウンタ1は、後述する玉
貸しカウンタ2と同様、払出された貸玉数を記憶してお
くためのカウンタである。したがって、貸玉の払出しが
ある毎に、玉貸しカウンタ1,2のカウンタ値が加算さ
れるが、玉貸しカウンタ1はSQ3に示すように払出モ
ータ位置センサ286の検出信号に基づいて加算され、
玉貸しカウンタ2はSQ19を用いて後述するように玉
貸しカウントスイッチ301Bの検出信号に基づいて加
算される。よって、玉払出装置97内の玉繰り出し用の
スクリュー288が半回転する毎(払出モータ位置セン
サ286の検出信号が1つ入力される毎)に正確に玉が
払出されている状態では、玉貸しカウンタ1の値と玉貸
しカウンタ2の値とは一致する。しかしながら、スクリ
ュー288で玉抜けや球噛み等が生じて玉が払出されな
いことがあった場合には、玉貸しカウンタ1の値よりも
玉貸しカウンタ2の値の方が大きくなり、これにより貸
玉の払出不足を検出できる。
【0345】なお、玉貸しカウンタ1,2はともにRA
M2916の記憶領域により構成されており、前述した
ようにバックアップ用の電源(コンデンサ517)によ
ってバックアップされている。このため、停電等によっ
て遊技機に供給される電力が断たれた場合であっても両
カウンタの記憶値が保持され、停電等が生じても、停電
が復旧した後に停電前の玉貸しカウンタ1,2の記憶値
に基づいた玉貸しが再開されるために、遊技場に不利益
が生じない。
【0346】また、ここでは、玉貸しカウンタ1,2は
払出し済の貸玉数を記憶するカウンタとして用いられて
おり、貸玉が払出される毎にそのカウンタ値が加算更新
されるように構成されているが、これに代えて、玉貸時
に玉貸しカウンタ1,2のカウンタ値が払出予定数(こ
こでは、25個を1単位の払出予定数としている)にセ
ットされ、貸玉が払出される毎にカウンタ値が減算更新
されていくように構成してもよい。すなわち、玉貸しカ
ウンタ1,2に払出予定の残数を記憶するようにしても
よい。このように構成した場合には、停電等が生じて
も、停電が復旧した後に停電前の玉貸しカウンタ1,2
の記憶値に基づいた玉貸しが再開されるために、遊技者
に不利益が生じない。
【0347】SQ3の後、玉貸しカウンタ1のカウンタ
値が25であるか否か、すなわち、払出予定数の玉(2
5個)が全て払出されたか否かが判断される(SQ
4)。玉貸しカウンタ1のカウンタ値が25であると判
断された場合は、後述するSQ5に進む。一方、玉貸し
カウンタ1のカウンタ値がまだ25に達していないと判
断された場合は、SQ4aへ進み、総賞球個数カウンタ
1,2が0以外であるか否かの判断がなされる。0の場
合には制御がSQ13へ進むが、0以外の場合にはSQ
4bへ進み、払出モータをOFFに切換えた後SQ13
へ進む。
【0348】次に、玉貸しカウントスイッチ301Bが
オンしたか否かが判断され(SQ13)、玉貸しカウン
トスイッチ301Bがオンしていない場合には、SQ1
3aへ進み、賞球カウントスイッチがオン状態であるか
否かの判断がなされ、オン状態でない場合にはこのサブ
ルーチンプログラムが終了する。一方、オン状態の場合
にはSQ13bへ進み、警告処理が行なわれる。この警
告処理は、図36に基づいて既に説明しており、ここで
は説明の繰返しを省略する。SQ13aによりYESの
判断がなされるということは、玉貸し動作制御中である
にもかかわらず、玉貸しカウントスイッチ301Bでは
なく賞球カウントスイッチ301Aにより玉が検出され
たということであり、玉振分部材311が玉貸し側に正
常に切換わっておらず賞球側に切換わった異常状態であ
ることが予想される。そのような異常の場合にSQ13
bにより警告処理を行なう。
【0349】一方、玉貸しカウントスイッチ301Bが
オンしていると判断された場合には、タイマT17の計
時がスタートされる(SQ14)。ここで、タイマT1
7は、玉貸しカウントスイッチ301Bのオフチェック
タイマとして用いられる。
【0350】次に、玉貸しカウントスイッチ301Bが
オフしたか否かが判断され(SQ17)、玉貸しカウン
トスイッチ301Bがまだオフしていないと判断された
場合にはタイマT17がタイムアウトしたか否かが判断
される(SQ20)。タイマT17がタイムアウトして
いないと判断された場合には、後述するSQ22に移行
する。一方、玉貸しカウントスイッチ301Bがオフし
ないままタイマT17がタイムアウトした場合には、玉
貸しカウントスイッチ301B付近で玉詰まり等が発生
しているものと考えられ、この場合には警告処理(図3
6参照)が実行される(SQ21)。これにより、ブザ
ー駆動信号がブザー75に出力され、警告音が発生され
る。この警告音は、遊技場の店員等によるリセットスイ
ッチ(リセットSW)379の押圧操作によって停止さ
れる。
【0351】タイマT17がタイムアウトする前にSQ
17で玉貸しカウントスイッチ301Bがオフしたと判
断された場合には、タイマT17の計時がストップされ
(SQ18)、続いて玉貸しカウンタ2が加算更新(+
1)される(SQ19)。つまり、玉貸しカウントスイ
ッチ301Bによって玉の払出しが検出されたために、
その検出分の玉数を、玉貸しカウンタ2に加算するので
ある。
【0352】次に制御がSQ22へ進む。SQ22で
は、玉貸しカウンタ2の値が「25」になっているか否
かの判断がなされる。玉貸しカウンタ2の値がまだ25
でないと判断された場合には、タイマT18がタイムア
ウトしたか否かが判断される(SQ28)。ここで、タ
イマT18は、玉貸しカウンタ1(払出モータ位置セン
サ286の検出出力によって加算更新)の値が払出予定
数の25に達した時点でSQ6においてセットされて計
時が開始されるタイマである。このタイマT18は、玉
貸しカウンタ1の値が25となった後、一旦、払出モー
タ289を停止し、その後、所定期間内に玉貸しカウン
タ2の値も25になるか否かを確認する際のその所定期
間を計時するタイマである。
【0353】つまり、払出モータ位置センサ286の検
出出力が確認されてから、その検出出力に対応する払出
玉が玉繰出し用のスクリュー288から落下してやがて
玉貸しカウントスイッチ301Bで検出されるまでに
は、ある程度の時間がかかるために、そのタイムラグを
埋めるためにタイマT18が用いられている。玉貸しカ
ウンタ1の値がまだ25でない状態でSQ28に進んだ
場合には、タイマT18はセットされていないために、
SQ28ではNOの判断がなされてSQ28aへ進む。
【0354】SQ28aでは、玉貸しカウンタ1の値が
25になっているか否かの判断がなされ、なっている場
合にはこのサブルーチンプログラムが終了する。一方、
未だに玉貸しカウンタ1の値が25に達していない場合
にはSQ28bへ進み、1個玉貸し中フラグをリセット
する処理がなされる。つまり、SQ13により正常に貸
玉が貸玉カウントスイッチにより検出されてその検出玉
が正常に落下して玉貸しカウントスイッチがOFFにな
ったとSQ17により判断されたために、貸玉1個分の
払出が完了したこととなり、このSQ28bにより1個
玉貸し中フラグをリセットする処理がなされるのであ
る。そして前述のSJ3に基づいて説明したように、玉
貸し動作中に賞球払出を行なわなければならなくなった
場合には、1個玉貸し中フラグがセットされていない場
合すなわち貸玉1個分の払出が完了した段階で賞球払出
動作制御に移行するのである。
【0355】後述する払出分岐処理では、玉貸し中フラ
グがセットされている場合にはSU13に進み、再度S
U13以降の玉貸し動作が開始される。その結果、玉貸
しカウントスイッチ301Bおよび払出モータ位置セン
サ286の検出出力による貸玉のカウントが進んで、玉
貸しカウンタ1,2が加算更新されていき、やがて、玉
貸しカウンタ1の値が25になった場合には、SQ4に
よりYESの判断がなされる。この場合、払出モータ位
置センサ300Aの検出出力数による限り、払出予定数
の玉がすべて払出されたことになるので、払出モータ2
89の駆動が一旦停止される(SQ5)。なお、ここ
で、「一旦停止」という表現を用いたのは、前述したよ
うに玉繰出し用のスクリュー288で玉抜けや玉噛み等
が生じて実際には予定数の玉の払出が完了していない可
能性もあるため、この場合には不足する玉の払出が再度
必要になるためである。
【0356】次に、タイマT18の計時が開始され(S
Q6)、前述したようにタイマT18がタイムアウトす
るまでの間で、玉貸しカウントスイッチ301Bによる
検出が待たれる。次いで、玉貸し確認中フラグがセット
される(SQ7)。その後、一旦、玉貸し制御処理が終
了する。なお、玉貸し確認中フラグがセットされること
により、次回、玉貸し制御処理が実行された場合には、
玉貸し分岐処理(SP14)によって処理がSQ13以
降に移行する。
【0357】以下、玉貸し確認中フラグがセットされた
場合の処理を説明する。SQ13以降に移行すると、玉
貸しカウントスイッチ301Bのオンオフが検出される
毎に玉貸しカウンタ2が1ずつ加算更新される(SQ1
9)。すなわち、玉の流路上手側の払出モータ位置セン
サ300Aで検出された玉が時間差をもって次々と玉貸
しカウントスイッチ301Bで検出され、それに基づい
て玉貸しカウンタ2が加算更新されていくのである。
【0358】その後、SQ22で玉貸しカウンタ2の値
が25に達したか否かが判断され、25に達してはいな
いがタイマT18がまたタイムアウトしていない場合に
は、払出モータ289を停止した状態が維持される(S
Q28でNO)。そして、タイマT18がタイムアウト
するまでの間に玉貸しカウンタ2の値が25になれば、
払出予定数のすべての玉が実際に玉貸しカウントスイッ
チ301Bでその払出が確認されたことになり、払出予
定数のすべての玉が確実に払出されていることになるた
めに、タイマT18の計時がストップされ(SQ2
3)、続いて玉貸し中フラグおよび玉貸し確認中フラグ
がそれぞれリセットされる(SQ24、SQ25)。次
に振分用ソレノイド310がオフされる(QS26)。
【0359】次にSQ26aへ進み、タイマT22をス
タートさせる処理がなされる。このタイマT22は、前
述したように振分用ソレノイドをOFFに制御する処理
が開始されてから実際に玉振分部材311が賞球側に完
全に切換わるまでに要する十分な時間を計時するための
ものである。このタイマT22がタイムアウトするまで
は前述したように賞球払出動作が開始されない(SJ3
d)。
【0360】次にSQ26bへ進み、補填玉貸しフラグ
がオン状態であるか否かの判断がなされる。通常の1単
位玉貸し動作中であればこの補填玉貸しフラグはセット
されていないためにSQ26dへ進み、1単位玉貸し終
了フラグをセットする処理がなされる。その結果、前述
したSZ25によりYESの判断がなされてSZ25a
以降の処理が実行されることとなる。一方、未玉貸し動
作カウンタの計数記憶に基づいた1単位玉貸し動作が行
なわれていた場合には、補填玉貸しフラグがセットされ
ているために(SU6参照)、制御がSQ26cへ進
み、補填玉貸しフラグをリセットする処理がなされ、1
単位玉貸し終了フラグがセットされることなくこのサブ
ルーチンプログラムが終了する。
【0361】次に、タイマT18がタイムアウトしても
なお、玉貸しカウンタ2の値が25にならない場合に
は、現在の玉貸しカウンタ1の値が玉貸しカウンタ2の
値で更新される(SQ31)。これにより、既に払出予
定数の玉の払出の完了を示している(=25)玉貸しカ
ウンタ1の値が、玉貸しカウンタ2の値によって示され
る玉数(25未満の値)に補正される。その後、この玉
貸し制御処理のサブルーチンプログラムが終了する。こ
の場合には、玉貸しカウンタ1,2ともに、実際に払出
されている玉数が共通に記憶されることとなり、SQ4
によりNOの判断がなされる状態となるために、再度不
足分の数だけの玉貸し制御処理が実行されることとな
る。
【0362】図43(a)は、玉貸分岐処理を説明する
ためのフローチャートである。この玉貸分岐処理は、図
40のSU14で実行される処理である。玉貸分岐処理
においては、まず、タイマT15が作動中であるか否か
が判断され(SR1)、作動中でないと判断された場合
にはタイマT16が作動中であるか否かが判断され(S
R2)、作動中でないと判断された場合には玉貸し確認
中フラグがオンしているか否かが判断され(SR2
a)、玉貸し確認中フラグがオンしていないと判断され
た場合には、玉貸中フラグがオンしているか否かが判断
され(SR3)、玉貸中フラグがオフしていない場合に
は処理が終了する。一方、SR1でタイマT15が作動
中であると判断された場合には処理が図41のSQ1へ
移行する。SR2aにおいて玉貸し確認中フラグがオフ
していると判断された場合には処理が図41のSQ13
に移行する。SR3において玉貸中フラグがオフしてい
ると判断された場合には処理が図40のSU12aに移
行する。
【0363】図43(b)は、前記SQ9により示され
た玉貸しエラー処理のサブルーチンプログラムを示すフ
ローチャートである。SM1により、払出モータをOF
Fにし、SM2により、タイマT29をスタートさせ、
SM3により、警告音を発生させ、SM4により、リセ
ットスイッチがONになったか否かの判断がなされる。
ONになっていない場合にはSM5へ進み、タイマT2
9がタイムアウトしたか否かの判断がなされ、タイムア
ウトしていない場合にはSM4へ戻る。このSM4,S
M5のループの巡回途中で、タイマT29がタイムアウ
トすればSM6により、振分用ソレノイド310をOF
Fにした後SM4へ戻る。
【0364】そして、遊技場の係員が玉貸しエラーを修
復して正常な状態に戻した後リセットスイッチを操作す
れば、制御がSM7へ進み、振分用ソレノイド310が
OFFになっているか否かの判断がなされる。OFFに
なっていない場合にはSM11へ進むが、OFFになっ
ている場合にはSM8へ進み、振分用ソレノイド310
をONにした後SM9へ進み、タイマT23をスタート
させ、SM10により、タイマT23がタイムアウトす
るまで待機する。そして待機した後SM11へ進み、払
出モータをONにし、SM12により、タイマT15を
スタートさせてこのサブルーチンプログラムグラムが終
了する。次に、賞球および玉貸しについての代表的な制
御動作を説明する。図44、図45は、賞球および玉貸
しについての代表的な制御動作を示すタイミングチャー
トである。
【0365】図44には、賞球時の基本的な制御動作が
示されている。図44においては、入賞球検出スイッチ
(始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウ
ントスイッチ23、および、入賞口スイッチ240の総
称)から遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31
からのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球
コマンドの出力、賞球カウントスイッチ301Aから遊
技制御基板31への入力、賞球玉貸基板37から払出モ
ータ289への駆動信号の出力、および、遊技制御基板
31側のエラー動作の状態が示されている。
【0366】図44を参照して、入賞球検出スイッチに
より5個払出分の入賞、15個払出分の入賞、および、
5個払出分の入賞が続けて検出された場合、それぞれの
入賞に応じて、INT信号と、払出個数を指定した賞球
コマンドとが遊技制御基板31から即座に出力される。
そのような賞球コマンドによる払出し個数は、払出制御
用マイクロコンピュータ370のRAM2916に記憶
される。そして、そのような払出し個数の記憶情報に基
づいて、5個払出回転分、15個払出回転分、5個払出
回転分の駆動信号が賞球玉貸基板37から払出モータ2
89にそれぞれ出力される。これにより、5個の賞球、
10個の賞球、5個の賞球が順次払出され、その賞球個
数が賞球カウントスイッチにより検出される。この場
合、遊技制御基板31側のエラー動作は生じていない。
【0367】図45には、パチンコ遊技機1の電源投入
時の制御動作が示されている。図45においては、入賞
球検出スイッチ(始動口スイッチ17、Vカウントスイ
ッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞口スイ
ッチ240の総称)から遊技制御基板31への入力、玉
切れスイッチ187から遊技制御基板31への入力、玉
切れ検出スイッチ167から遊技制御基板31への入
力、遊技制御基板31からのINT信号の出力、遊技制
御基板31からの賞球コマンドの出力、賞球カウントス
イッチ301Aから遊技制御基板31への入力、賞球玉
貸基板37から払出モータ289への駆動信号の出力が
示されている。
【0368】図45を参照して、パチンコ遊技機1の電
源が投入されると、前述したメイン処理における初期化
処理(S2)において、発射禁止フラグ、玉貸禁止フラ
グ、および、賞球禁止フラグがそれぞれオン状態にされ
る。そして、まず、満タンスイッチ48が満タン状態を
検出していないことを条件として、発射禁止フラグがオ
フ状態にされ、INT信号に伴って発射禁止解除コマン
ドが出力される。そして、玉切れスイッチ187がオフ
状態(玉切れ非検出状態)であることが確認されてから
2000mS経過後に玉貸し禁止フラグがオフ状態にさ
れ、INT信号に伴って玉貸し禁止解除コマンドが出力
される。そして、玉切れ検出スイッチ167がオフ状態
(玉切れ非検出状態)であることが確認されてから22
00mS経過後に賞球禁止フラグがオフ状態にされ、I
NT信号に伴って賞球禁止解除コマンドが出力される。
【0369】また、この場合は、賞球禁止解除コマンド
の出力後において入賞球検出スイッチにより5個払出分
の入賞が検出されている。この5個分の賞球の払出しの
ための賞球コマンドは、賞球禁止解除コマンドの出力後
において出力される。その賞球コマンドによる払出し個
数は、払出制御用マイクロコンピュータ370のRAM
2916の総賞球個数カウンタ1,2に記憶される。そ
のような賞球個数を指定した賞球コマンドに応じて5個
払出回転分の駆動信号が賞球玉貸基板37から払出モー
タ289に出力される。これにより、5個の賞球が払出
され、その賞球個数が賞球カウントスイッチにより検出
される。なお、複数の賞球コマンドが連続して賞球玉貸
基板37に入力された場合には、その複数の賞球コマン
ドに基づく賞球個数の総数分の玉をまとめて連続的に払
出すために、その総数払出分の駆動信号が払出モータ2
89に出力される。
【0370】次に、図46を用いて、払出モータ制御処
理の別実施の形態を説明する。この図46に示したフロ
ーチャートは、図31〜図33に示した払出モータ制御
処理のうちの図33に示したフローチャート部分の変形
例である。
【0371】図33に示した処理では、玉の払出し数が
不足する旨が判定されること(SK19,SK23)に
伴って、払出しが不足する玉を払出せるように総賞球個
数カウンタ1の値が補正される(SK26)。この図4
6に示した変形例では、それらの処理が同様に行なわれ
るが、総賞球個数カウンタ1の値が補正される前に、異
常の発生がブザー75による警告音で報知される。
【0372】図46を参照して、SKK19において
は、図33に示したSK19と同様に、総賞球個数カウ
ンタ2の値が0であるか否かが判断される。そして、総
賞球個数カウンタ2の値が0であると判断された場合に
は、図33に示したSK20〜SK22と同様の処理が
実行される(SKK20〜SKK22)。
【0373】一方、総賞球個数カウンタ2の値が0では
ないと判断された場合には、タイマT14がタイムアウ
トしたか否かが判断され(SKK23)、タイムアウト
していないと判断された場合には処理が終了する。タイ
ムアウトしていると判断された場合には、警告音がブザ
ー75から発生される(SKK26)。次に、リセット
スイッチ(リセットSW)379がオンしたか否かが判
断され(SKK27)、リセットスイッチ379がオン
されるまで継続的に警告音が出力される。そして、リセ
ットスイッチ379がオンされた時点で、警告音の出力
が止み、総賞球個数カウンタ1に対して総賞球個数カウ
ンタ2の値が加算される(SKK28)。これにより、
総賞球個数カウンタ1に未払出分の賞球数が与えられ、
総賞球個数カウンタ1の値が補正される。その後、処理
が終了する。
【0374】この変形例によれば、たとえば、タイマT
14がタイムアウトしても総賞球個数カウンタ2が
「0」にならないような故障が生じている場合でも、遊
技場の店員が迅速に対応できる。すなわち、図32に示
した処理によると、タイマT14がタイムアウトしても
なお総賞球個数カウンタ2が「0」にならない場合には
総賞球個数カウンタ1の値が補正され、払出モータ制御
処理(図34参照)のルーチンを抜けるため、再度、S
K19,SK23で玉の払出し不足が検出され、同じ処
理が繰返される。このため、たとえば、遊技者によって
異常が指摘されるまで、その異常が放置されることにな
る。一方、図46に示す変形例によれば、払出モータ制
御処理のルーチンを抜ける前(ここでは、総賞球個数カ
ウンタ1の値が補正される前)に、異常の発生がブザー
75による警告音で報知され、リセットスイッチ379
がオンされるまで処理が待機状態となるために、その異
常に対して店員が迅速に対応できる。また、異常が発生
しても何らその旨が報知されることなく自動復帰するよ
うに構成された場合に比較して、たとえば、異常状態が
頻発しているか否かを店員が確認できるようになる。さ
らに、総賞球個数カウンタ1の値が補正される前に、処
理が待機状態となるために、店員が払出不足数がどの程
度であるのかをチェックすることができ、店員自身の手
によって不足する玉を遊技者に付与し、不足分を補償す
ることもできる。
【0375】第2実施の形態 次に、本発明の第2実施の形態を図47に基づいて説明
する。
【0376】前述した第1実施の形態では、所定個数の
玉を払出して払出モータをOFFにした後所定個数の払
出玉の最後のものが賞球カウントスイッチ301Aまた
は玉貸しカウントスイッチ301Bにより検出されて確
実に所定個数の払出が終了したことを確認した上で振分
用ソレノイドを制御して玉振分部材311を切換えるよ
うに制御したが、この第2実施の形態では、所定個数の
玉の払出が行なわれて払出モータをOFFにした後所定
個数の払出玉のうちの最後のものが玉振分部材311を
通過するのに要する時間を計時するタイマをスタートさ
せ、そのタイマがタイムアップしてから振分用ソレノイ
ドを制御して玉振分部材311を切換えるように制御す
る。
【0377】図47においては、第1実施の形態に示し
たフローチャートのうち、変更する部分のみを示してい
る。第1実施の形態の図32のSK3により払出モータ
をOFFに制御した後SK29へ進み、タイマT25を
スタートさせ、SK4へ進み、タイマT14をスタート
させた後図32のSK5へ進む。
【0378】また、第1実施の形態における図41のS
Q5により払出モータをOFFに制御した後SQ32へ
進み、タイマT25をスタートさせた後SQ6のタイマ
T18をスタートさせる処理がなされた後図41のSQ
7へ進む。このSK29,SK32のタイマT25は、
払出モータをOFFに制御した後最後の払出玉が玉振分
部材311を通過するのに要する十分な時間を計時する
ものである。
【0379】次に、第1実施の形態の図31のSJ3a
により振分用ソレノイドがOFFになっているか否かの
判断がなされ、振分用ソレノイドがOFFになっている
場合にはSJ13ヘ進み、前述したタイマT25が終了
したか否かの判断がなされ、未だに終了していない場合
には図31のSJ3dに進み、タイマT22が終了した
か否かの判断がなされる。一方、タイマT25が終了し
たと判断された場合には制御がSJ3bへ進み、振分用
ソレノイド310をOFFに制御して玉振分部材311
を賞球側に切換えるための動作が開始される。すなわ
ち、タイマT25が終了するまで待って玉振分部材31
1を賞球側に切換える制御が開始されるのである。その
ために、玉払出装置97から払出された払出玉の最後の
ものが玉振分部材311を通過するまで待って玉振分部
材311が賞球側に切換えられる。
【0380】さらに、第1実施の形態における図40の
SU2により玉貸し待機フラグがON状態になっている
か否かの判断がなされ、ON状態である場合にはSU1
6へ進み、タイマT25が終了したか否かの判断がなさ
れ、終了するまで待ってSU7による振分用ソレノイド
をONにする処理がなされて図40のSU8へ進む。そ
の結果、タイマT25がタイムアップするまで待って玉
振分部材311を玉貸し側に切換えるための制御が開始
される。その結果、玉払出装置97から払出された払出
玉の最後のものが玉振分部材311を通過するまで待っ
て玉振分部材311を玉貸し側に切換える制御が開始さ
れる。
【0381】また、第1実施例におけるSQ4の処理の
後SQ4aへ進み、総賞球個数カウンタ1,2が0以外
であるか否かの判断がなされ、0の場合には前記SQ1
0へ進むが、0でない場合にはSQ4bへ進み、払出モ
ータをOFFにし、SQ4cによりタイマT25をスタ
ートさせた後SQ10へ進む。
【0382】第3実施の形態 図48は、本発明の第3実施の形態を示すフローチャー
トである。第1実施の形態においては、賞球を連続的に
払出す連続払出制御を示したが、この第3実施の形態に
おいては、総賞球個数カウンタの値が25個を超える場
合には、25個を上限として賞球払出を一旦停止し、所
定のインターバル期間を経過した後残りの賞球を払出す
制御を行なうように構成されている。
【0383】第1実施の形態における図31のSJ10
の処理の後SK1により、総賞球個数カウンタ1を
「1」減算する処理がなされ、SK29により、賞球払
出カウンタを「1」加算する処理がなされる。この賞球
払出カウンタとは、賞球払出が開始されてから現時点ま
でに連続して払出された賞球個数を計数するカウンタで
ある。次にSK2へ進み、総賞球個数カウンタ1が0で
あるか否かの判断がなされ、0でない場合にはSK32
へ進むが、0の場合には図32のSK3へ進む。
【0384】SK32では、賞球払出カウンタが「2
5」に達したか否かの判断がなされ、達した場合にはS
K33へ進み、タイマT26をスタートさせる処理がな
される。このタイマT26は、賞球払出上限値である
「25」まで連続賞球払出個数が達した後所定期間だけ
賞球払出を一時的に停止するインターバル時間を計時す
るためのものであり、たとえば2秒程度の時間である。
次にSK34へ進み、賞球払出カウンタをクリアして
「0」にし、SK35により払出モータをOFFにして
賞球払出を一時的に停止する処理がなされた後図32の
SK12へ進む。
【0385】また、図31のSJ3dによりタイマT2
2が終了したか否かの判断がなされ、終了したと判断さ
れた場合にはSJ13へ進み、タイマT26が終了した
か否かの判断がなされ、終了したと判断された場合に図
31のSJ4へ進む。このように、この第3実施の形態
においては、賞球払出カウンタの値が「25」に達した
場合には、総賞球個数カウンタ2が「0」になっていな
いにもかかわらずタイマT26がタイムアップするまで
の賞球インターバル期間(たとえば2秒)だけ賞球払出
動作が一時停止し、その賞球インターバル期間が経過し
た後再度残りの賞球を払出す動作が実行される。
【0386】なお、前述した貸玉の払出に際しては、第
2実施の形態でも説明したように、予め定められた単位
金額(100円)相当の貸玉を払出す1単位貸出動作を
繰返すことにより所定量の貸玉を払出す制御を行ない、
その1単位貸出動作が終了した後次の1単位貸出動作が
行なわれるまでの貸出インターバル期間が設けられてい
る。この貸出インターバル期間は、パチンコ遊技機1の
賞球玉貸し基板37がカードユニット50に対し玉貸し
完了信号を出力し(ST26)、それに基づいてカード
ユニット50が次の玉貸し指令信号を返信し、その玉貸
し指令信号に基づいて次の1単位玉貸し動作が開始され
るまでの期間である。そして、前述した賞球インターバ
ル期間はこの玉貸しインターバル期間よりも短い期間に
構成されている。
【0387】第4実施の形態 図49〜図53は、第4実施の形態を示す図である。図
49は、第1実施の形態における図5に対応するもので
ある。共通する部分については同じ参照番号を付してい
る。図5との相違点は、玉振分け部材311が賞球側あ
るいは玉貸し側のいずれに切換わった状態であるかを検
出する切換わり検出器300A,300Bが設けられて
いる点である。具体的には、300Aが賞球側切換わり
検出器であり、玉振分け部材311が賞球側(図49の
実線で示された側)に切換わっている状態を検出するも
のである。300Bは玉貸し側切換わり検出器であり、
玉振分け部材311が玉貸し側(図49の破線で示した
側)に切換わった状態を検出するものである。この賞球
側切換わり検出器300Aと玉貸し側切換わり検出器3
00Bとは、賞球玉貸し基板307のI/Oポート37
2bに接続されており、それぞれの検出信号がI/Oポ
ート372bから入力されるように構成されている。
【0388】図50の(a)と(b)は、それぞれ第1
実施の形態における図31と図38の一部とに対応する
サブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
同じ処理をするステップについては同じステップ番号を
付し、ここでは相違点について主に説明する。SJ3に
より1個玉貸し中フラグがセットされているか否かの判
断がなされ、セットされていない場合にはSJ13へ進
み、賞球側切換わり検出器300AがON状態であるか
否かの判断がなされる。賞球側切換わり検出器300A
がすでにON状態になっている場合には、玉振分け部材
311を賞球側へ切換える必要がないためにSJ4へ直
接進む。一方、賞球側切換わり検出器300AがON状
態でない場合にはSJ14へ進み、玉振分け部材賞球側
切換処理を実行する。これについては、後述する。次に
SJ15へ進み、賞球側切換中フラグがON状態である
か否かの判断がなされ、ON状態の場合にはこのサブル
ーチンプログラムが終了するが、ON状態ない場合には
SJ4へ進む。この賞球側切換中フラグとは、玉振分け
部材311が賞球側に切換わる動作を行なっている最中
にON状態となっているフラグであり、後述するSV2
によりセットされSV6によりリセットされる。
【0389】次に、図50(b)を参照して、図38の
SZ9の処理の後SZ10によりPRDY信号がLOW
に切換えられ、その後SZ31に進み、玉振分部材賞球
側切換処理が行なわれる。その後制御が図39のSZ1
3へ進む。
【0390】図51は、第1実施の形態における図40
に対応するフローチャートであり、ここでは相違点につ
いて主に説明する。SU2により玉貸し待機フラグがO
Nになっていると判断された場合には、SU16へ進
み、玉振分け部材玉貸し側切換処理が実行される。これ
については後述する。次にSU17へ進み、玉貸し側切
換中フラグがONになっているか否かの判断がなされ、
ONになっている場合にはこのサブルーチンプログラム
が終了するが、ONになっていない場合にはSU11へ
進む。この玉貸し側切換中フラグとは、玉振分け部材3
11が玉貸し側に切換わる動作を行なっている最中にO
N状態となるフラグであり、後述するSW2によりセッ
トされSW6によりリセットされる。
【0391】図52は、第1実施の形態における図42
に対応するフローチャートである。図42との相違点
は、SQ25の処理が実行された後SQ31へ進み、玉
振分け部材賞球側切換処理が実行された後SQ26bへ
進む。
【0392】図53は、SU16,SU19により示さ
れた玉振分け部材賞球側切換処理と玉振分け部材玉貸し
側切換処理とのサブルーチンプログラムを示すフローチ
ャートである。
【0393】玉振分け部材賞球側切換処理では、まずS
V1により、賞球側切換中フラグがONになっているか
否かの判断がなされる。ONになっていない場合にはS
V2へ進み、賞球側切換中フラグがセットされる。その
結果のこの玉振分け部材賞球側切換処理のサブルーチン
の次回の実行に際しては、SV1によりYESの判断が
なされることとなる。
【0394】次にSV3へ進み、振分用ソレノイド31
0をOFFに制御する処理がなされる。次にSV4へ進
み、振分用ソレノイド310をOFFに制御する処理が
なされる。次にSV4へ進み、賞球側切換用タイマをス
タートさせる処理がなされる。この賞球側切換用タイマ
とは、振分用ソレノイド310をOFFにする処理を開
始した後実際に玉振分け部材311が賞球側に切換わる
までに要する十分な時間を計時するためのタイマであ
る。
【0395】次にSV5へ進み、賞球側切換わり検出器
300AがONになったか否かの判断がなされ、未だな
っていない場合にはSV7へ進み、賞球側切換用タイマ
がタイムアップしたか否かの判断がなされ、未だタイム
アップしていない場合にはこのサブルーチンプログラム
が終了する。そして、玉振分け部材311の切換動作が
正常に行なわれている場合には、賞球側切換用タイマが
タイムアップする以前の段階で賞球側切換わり検出器3
00AがONとなる。その結果、制御がSV6へ進み、
賞球側切換中フラグがリセットされる。一方、玉振分け
部材311の個所で玉噛み等の異常や振分用ソレノイド
310の故障等の何らの異常が発生した場合には、賞球
側切換用タイマがタイムアップしたとしても賞球側切換
わり検出器300AがONにならない。その場合には、
制御がSV8へ進み、警告処理がなされる。この警告処
理は図36と同様のものである。
【0396】玉振分け部材玉貸し側切換処理では、まず
SW1により、玉貸し側切換中フラグがONになってい
るか否かの判断がなされる。ONになっていない場合に
はSW2へ進み、玉貸し側切換中フラグをセットする処
理がなされる。その結果、このサブルーチンプログラム
の次回の実行に際してはSW1によりYESの判断がな
される。次にSW3へ進み、振分用ソレノイド310を
ONにする処理がなされる。次にSW4へ進み、玉貸し
側切換用タイマをスタートさせる処理がなされる。この
玉貸し側切換用タイマとは、振分用ソレノイド310を
ONにする制御を開始した後玉振分け部材311が実際
に玉貸し側に切換わるまでの十分な時間を計時するため
のものである。
【0397】次にSW5へ進み、玉貸し側切換わり検出
器300BがONになったか否かの判断がなされ、未だ
ONになっていない場合にはSW7へ進み、玉貸し側切
換用タイマがタイムアップしたか否かの判断がなされ、
未だタイムアップしていない場合にはこのサブルーチン
プログラムが終了する。
【0398】玉振分け部材311が正常に切換動作をし
ている限り、玉貸し側切換用タイマがタイムアップする
以前の段階で玉貸し側切換わり検出器300BがONに
なる。その場合には、制御がSW6へ進み、玉貸し側切
換中フラグをリセットする処理がなされる。一方、玉振
分け部材311の個所で玉噛み等の何らかの異常が発生
して玉振分け部材311が正常に切換動作を行なえない
状態となっている場合には、玉貸し側切換わり検出器3
00BがONになることなく玉貸し側切換用タイマがタ
イムアップする。その場合には、制御がSW8へ進み、
警告処理が行なわれる。この警告処理は、図36に示し
たものと同様である。
【0399】第5実施の形態 次に、図54,図55に基づいて第5実施の形態を説明
する。前述した第1実施の形態では、玉貸し単位額(1
00円)に相当する貸玉(25個)を払出す1単位玉貸
し動作中であっても入賞が発生すれば、その1単位玉貸
し動作を途中で中断させて賞球払出動作に移行するとい
う完全賞球優先制御であったが、この第5実施の形態で
は、前述した1単位玉貸し動作が終了した後入賞が発生
していれば賞球払出動作に移行するように構成されたも
のである。
【0400】図54は、第1実施の形態における図31
に相当するフローチャートであり、相違点といえば、S
J2によりYESの判断がなされた場合には、SJ13
により1単位玉貸し中フラグがONになっているかの判
断が行なわれる点である。ONになっていると判断され
た場合にはこのサブルーチンプログラムが終了するが、
ONになっていないと判断された場合には制御がSJ3
aへ進む。この玉貸し中フラグがONになっているとい
うことは、前述した1単位玉貸し動作の実行中であると
いうことであり、この1単位玉貸し動作の実行中の場合
にはSJ3a以降の賞球払出動作が実行されない。そし
て、1単位玉貸し動作が終了して玉貸し中フラグがOF
Fになった段階でSJ3a以降の賞球払出動作に移行す
る。
【0401】図55は、第1実施の形態における図42
に相当するフローチャートである。相違点といえば、図
42のSQ23a,SQ28a,SQ28bが削除され
ている点である。これは、この第5実施の形態が、1単
位玉貸し動作が終了した時点を区切りとして賞球払出動
作に移行するために、1個玉貸し中フラグを設ける必要
がないためである。
【0402】第6実施の形態 次に、図56に基づいて第6実施の形態を説明する。第
1実施の形態や第5実施の形態では、玉貸し動作中に入
賞が発生した場合に玉貸し動作を中断させて賞球払出動
作に移行するという賞球優先動作を行なう際に、カード
ユニット側に玉貸し完了信号を返信しなければならない
タイムリミットが来る以前の段階で賞球払出を完了しか
つ玉貸し動作も完了した場合には正規の玉貸し完了信号
を返信する一方、前記タイムリミットまでに賞球払出動
作を完了して玉貸し動作を完了させることができない場
合にのみ仮の玉貸し完了信号をカードユニットに返信す
るという制御を行なっている。ところが、この第6実施
の形態では、玉貸し動作中に入賞が発生すればその玉貸
し動作を中断させて賞球払出動作に移行するという賞球
優先制御を行なうものの、賞球優先制御中においては前
記タイムリミットを待つことなく仮の玉貸し完了信号を
カードユニット側に返信するものである。そして、返信
されてきた玉貸し完了信号に基づいて、カードユニット
が引続き残りの玉貸し動作を行なわせるための玉貸し指
令信号を送信してきた場合には賞球優先制御が行なわれ
ている以上、前記タイムリミットを待つことなく再度仮
の玉貸し完了信号を返信するものである。この玉貸し指
令信号の受信に基づいた仮の玉貸し完了信号の返信を前
記タイムリミットを待つことなく繰返し実行し、カード
ユニット側から玉貸し指令信号が送られてこなくなるま
でこの仮の玉貸し完了信号の返信を繰返し実行するもの
である。
【0403】図56は、第1実施の形態における図39
に相当するフローチャートである。ここでは相違点につ
いて主に説明する。なお、この第6実施の形態において
は、払出モータ制御については図54,図55のものを
用いる。SZ29により賞球中フラグがONであると判
断された場合にはSZ31へ進み、玉貸し要求フラグを
リセットし、SZ32により仮の玉貸し完了信号をカー
ドユニット50へ出力する処理がなされる。すなわち、
玉貸し指令信号がカードユニット50から送られてきた
場合に(SZ18によりYESの判断がなされた場合
に)賞球優先制御が行なわれているときには(SZ29
によりYESの判断がなされたときには)、カードユニ
ット50側のタイムリミットであるT3のタイムアップ
すなわち図39のタイマT21ののタイムアップまで待
つことなく仮の玉貸し完了信号を出力するのである(S
Z32)。
【0404】次に、SZ33へ進み、玉貸し指令フラグ
をリセットし、SZ34により、未玉貸し動作カウンタ
を「1」加算更新した後に処理が終了する。
【0405】一方、SZ20のステップが実行された後
には制御がSZ25へ進み、1単位玉貸し終了フラグが
ONになっているか否かの判断がなされる。図39にお
いてはSZ21によるタイマT21の終了か否かの判断
がなされるが、この第6実施の形態では、前述したタイ
ムリミットを計時する必要がないためにタイマT21自
体が存在しない。この1単位玉貸し終了フラグがONで
ない場合には、このサブルーチンプログラムが終了する
が、ONである場合にはSZ25bへ進み、玉貸し指令
フラグがONになっているか否かの判断がなされる。玉
貸し指令フラグがONになっているということは、カー
ドユニット50から玉貸し指令信号が送信されてきてそ
れに基づいて1単位玉貸し動作を実行し、その1単位玉
貸し動作が終了したということであるために、SZ26
により正規の玉貸し完了信号をカードユニット60に出
力する処理がなされる。
【0406】次にSZ26aへ進み、玉貸し指令フラグ
をリセットする処理がなされてSZ27へ進む。一方、
SZ25bにより玉貸し指令フラグがONでないと判断
された場合には、カードユニット50側からの玉貸し指
令信号に基づいた1単位玉貸し動作の実行ではなく未玉
貸し動作カウンタのカウント記憶値に基づいた1単位玉
貸し動作を実行してそれが終了した場合であるために、
制御がSZ25cへ進み、未玉貸し動作カウンタを
「1」減算更新した後にSZ27へ進む。
【0407】第7実施の形態 図57は図4に示した玉抜き動作の他の例を示す図であ
る。図57(a)を参照し、前面枠718に形成されて
いる玉抜き操作孔717から玉抜き操作棒714を挿入
する。すると、玉抜き検出スイッチ(リミットスイッ
チ)713が挿入された玉抜き操作棒714により押圧
操作される。すると、図57(a)に示すように、玉抜
きソレノイド712が励磁されて、軸S回りで回動可能
な回動部材715が図示破線のように回動して押上げ部
材731を押上げ、通路切換弁716が持上げられて、
タンクレール39からのパチンコ玉が玉抜き通路711
に流れ込み、機外に排出される。なお、図中732は重
り、733はストッパ、734は当接部であり、図5と
同様の機能を有する。
【0408】そして、後述するように、玉切れ検出スイ
ッチ167(図3参照)により玉切れ状態が検出されて
から所定期間が経過した後に、玉抜きソレノイド712
の励磁が解除されて通路切換弁716が図57(b)の
実線に示す状態に復帰する。その状態で、タンクレール
39からのパチンコ玉が玉払出装置側に流下する状態と
なる。
【0409】玉抜き検出スイッチ713の検出信号は図
7の賞球玉貸し基板37のI/Oポート372bに入力
され、I/Oポート372dからのソレノイド制御電流
が玉抜きソレノイド712に与えられる。
【0410】図58は、図29(a)に示した賞球制御
のメインプログラムを示すフローチャートの他の実施の
形態である。図29との相違点は、SI2aの処理が行
なわれた後、制御がSI2bに進み、玉抜き処理が行な
われた後SI3へ進むことである。
【0411】図59は、SI2bに示された玉抜き処理
のサブルーチンプログラムを示すフローチャートであ
る。まずSTA1により、玉抜きフラグがONになって
いるか否かの判断がなされる。この玉抜きフラグは、前
述した玉抜きソレノイド712を励磁して玉抜き状態に
なっている旨を記憶するフラグであり、後述するSTA
6によりセットされ、STA12によりリセットされ
る。玉抜きフラグがセットされていない場合にはSTA
2へ進み、玉抜きスイッチ713の検出信号が入力され
たか否かの判断がなされる。前述した玉抜き操作棒71
4により玉抜きスイッチ713が押圧操作されてONに
なれば、制御がSTA3へ進み、賞球中フラグがONに
なっているか否かの判断がなされる。この賞球中フラグ
は、前述した賞球動作中にONとなっているフラグのこ
とである。賞球中フラグがONになっていない場合には
STA4へ進み、玉貸し中フラグがONになっているか
否かの判断がなされる。この玉貸し中フラグは前述した
玉貸し動作中にON状態になっているフラグである。玉
貸し中フラグがONになっていない場合にはSTA5へ
進み、玉貸し待機フラグがONになっているか否かの判
断がなされる。この玉貸し待機フラグは、前述した玉貸
し動作が開始される際にON状態になるフラグである。
玉貸し待機フラグがON状態になっていない場合にはS
TA6へ進み、玉抜きフラグがセットされ、STA7に
より、玉抜きソレノイド712をONにする制御がなさ
れる。
【0412】すなわち、玉抜きスイッチ713が操作さ
れれば、賞球動作中でなくかつ玉貸し動作中でなくかつ
玉貸し開始状態でない場合に限り玉抜きソレノイド71
2が励磁されて玉抜き動作がなされるのである。次にS
TA8に進み、玉切れ検出スイッチが玉切れ検出してい
るか否かの判断がなされる。未だに玉切れ検出スイッチ
167が玉切れ状態を検出していない場合にはこのサブ
ルーチンプログラムが終了する。一方、玉タンク38内
の玉がすべて抜き取られた場合には玉切れ検出スイッチ
167が玉切れ状態を検出して制御がSTA9へ進み、
玉抜きタイマフラグがONになっているか否かの判断が
なされる。この玉抜きタイマフラグは、玉切れ検出スイ
ッチ167が玉切れ状態を検出してからタンクレール3
9内の玉がすべて抜き取られるまでに必要となる時間を
計時している最中にONとなっているフラグである。玉
抜きタイマフラグが未だにセットされていない場合には
STA10へ進み、玉抜きタイマをスタートさせるとと
もに玉抜きタイマフラグをセットする処理がなされる。
この玉抜きタイマは、玉切れ検出スイッチ167が玉切
れ状態を検出してからタンクレール39内の玉がすべて
抜き取られるまでに必要となる時間を計時するためのタ
イマである。
【0413】次に制御がSTA11へ進み、玉抜きタイ
マを「1」減算してタイムアップするか否かの判断がな
され、未だにタイムアップしない場合にはこのサブルー
チンプログラムが終了する。一方、玉抜きタイマを
「1」減算してタイムアップする場合には制御がSTA
12へ進み、玉抜きソレノイド712をOFFにして、
玉抜きタイマフラグをリセットし、玉抜きフラグをリセ
ットする処理がなされる。
【0414】第8実施の形態 図60,図61は、玉抜き動作のさらに他の例を示す図
である。図60を参照して、玉払出装置97の下流側に
は、玉抜き通路711が分岐して設けられているととも
に、その分岐箇所の下流側において、通路が二股に分岐
して賞球通路312Aと玉貸し通路312Bとが構成さ
れている。玉抜きを行なわない通常時の場合には、玉抜
きソレノイド712がOFFとなっており、通路切換弁
716が破線で示す状態となっている。その状態では、
通路体184を通って玉払出装置97から払出された玉
は、玉抜き通路711に流下することがない。そして、
賞球払出状態のときには、振分用ソレノイド310がO
FFで玉振分け部材311が破線で示す状態となってい
るために、払出された玉は賞球通路312Aを流下する
こととなる。その賞球通路312Aを流下する賞球(景
品玉)は、賞球カウントスイッチ301Aで検出され
る。
【0415】一方、玉貸し状態の場合には振分用ソレノ
イド310がONとなり玉振分け部材311が実線で示
す状態となっているために、払出された玉は玉貸し通路
312Bの方に流下し、その貸玉が玉貸しカウントスイ
ッチ301Bで検出される。
【0416】次に、図61を参照して、図58のSI2
bに示した玉抜き処理のサブルーチンプログラムを説明
する。この玉抜き処理は、図59に示したものと類似
し、同じ処理を行なうステップについては同じステップ
番号を付した。ここでは、相違点について主に説明す
る。STA7による玉抜きソレノイドをONにする処理
が行なわれた後、制御がSTB7aへ進み、払出モータ
をONにする処理がなされた後STA8へ進む。なお、
通路切換が完了するのに十分な時間を待ってから払出モ
ータをONにする。その結果、払出モータ289(図6
参照)が回転して玉払出装置97から玉が払出される状
態となる。そしてSTA7により玉抜きソレノイド71
2がONに制御されているために、通路切換弁716が
図60の実線で示す状態となっており、玉払出装置97
から払出された玉が玉抜き通路711を通って機外に抜
き取られる状態となる。
【0417】一方、STA7により玉抜きソレノイドO
Nに制御しているにもかかわらず、たとえば玉抜きソレ
ノイドの故障や玉詰り等の原因で通路切換弁716が切
換わらない場合には、玉払出装置97から払出された玉
が賞球カウントスイッチ301Aまたは玉貸しカウント
スイッチ301Bのいずれかによって検出される状態と
なる。そのような状態が発生すればSTB7bによりY
ESの判断がなされてSTB7cに進み、異常処理がな
される。賞球カウントスイッチまたは玉貸しカウントス
イッチがONでないとSTB7bにより判断された場合
には制御がSTA8へ進む。
【0418】このSTB7cの異常処理は、図66に示
されている。図66を参照して、STE1により払出モ
ータをOFFに制御し、STE2により振分用ソレノイ
ド712をOFFに制御する。そしてSTE3により、
警告音を発生する制御がなされ、STE4に進み、リセ
ットスイッチがONになったか否かの判断がなされ、O
NになるまでSTE3の警告音の発生処理が続行され
る。この状態で、遊技場の係員が故障原因を修復した後
リセットスイッチ379をONに操作した場合に、ST
E4によりYESの判断がなされて異常処理のサブルー
チンプログラムが終了する。その結果、図63に示され
た玉抜き処理が再び実行されることとなる。
【0419】なお、この異常処理においては、異常報知
として警告音を発生するものを示したが、それに代えて
またはそれに加えて、異常報知用のランプや表示器等を
作動させてもよい。また、払出モータの停止と振分用ソ
レノイドのOFF制御と警告音等による異常報知とをす
べて行なうものを示したが、その代わりに、その3つの
うちのいずれか1つのみあるいは任意の2つのもののみ
を行なうようにしてもよい。さらに、玉貸しカウントス
イッチ301Bを設けず賞球カウントスイッチ301A
のみを設けたものであってもよく、その場合には、ST
B7bでは、賞球カウントスイッチがONになったか否
かを判定するステップとなる。
【0420】STA11により、玉抜きタイマを「1」
してタイムアップするか否かの判断がなされ、タイムア
ップする場合には制御がSTB12へ進み、払出モータ
289をOFFにして玉の払出を停止し、玉抜きソレノ
イド712をOFFにして通路切換弁716を図60に
示す破線で示す状態に切換え、玉抜きタイマフラグをリ
セットするとともに玉抜きフラグをリセットする処理が
なされる。
【0421】第9実施の形態 図62,図63は、玉抜き動作のさらに他の実施の形態
を示す図である。図62を参照して、玉払出装置97の
下流側に玉振分け部材311が設けられ、払出された玉
が賞球通路312Aまたは玉貸し通路312Bに振分け
られるように構成されている。この玉振分け部材311
の下流側に、賞球カウントスイッチ301Aと玉貸しカ
ウントスイッチ301Bとが設けられている。ここまで
は、図5に示した玉払出機構と同様である。
【0422】一方、この第9実施の形態では、玉貸し通
路312Bが下方に延長されており、その玉貸し通路3
12Bの途中から玉抜き通路711が分岐されて設けら
れている。この玉抜き通路711の分岐部分に、通路切
換弁716が設けられており、この通路切換弁716を
駆動するための玉抜きソレノイド712が設けられてい
る。玉抜きソレノイド712がOFF状態では、通路切
換弁716が図示破線で示す状態となっており、玉抜き
通路711が閉塞されて貸玉が玉貸し通路312Bを流
下して払出される状態となる。一方、玉抜きソレノイド
712がONとなれば、通路切換弁716が図示実線で
示す状態となり、玉貸し通路312Bを流下する玉が玉
抜通路711に流れ込んで玉抜きされる状態となる。
【0423】図63を参照して、前記SI2bで示され
た玉抜き処理のサブルーチンプログラムを説明する。こ
の図63の玉抜き処理のサブルーチンプログラムは、図
59に対応するものであり、図59と同じ処理を行なう
ステップについては同じステップ番号を付した。ここで
は、図59との相違点を主に説明する。STA6により
玉抜きフラグがセットされると、制御がSTC7へ進
み、振分用ソレノイド310をONにして振分け部材3
11を図62の破線で示す状態に切換える。次に制御が
STA7へ進み、玉抜きソレノイド712をONにする
制御が行なわれ、通路切換弁716が図62の実線で示
す状態に切換えられる。そして、STC8により、払出
モータをONにして玉払出装置97から玉が払出される
状態にする。なお、通路切換が完了するのに十分な時間
を待ってからSTC8による払出モータのONにする処
理がなされる。
【0424】一方、このような玉抜き処理が行なわれた
際に玉振分け部材311が図62の実線で示す状態に切
換わっていた場合には、払出した玉が玉抜きされずに賞
球カウントスイッチ301Aで検出されるという異常状
態が発生する。そのような場合には、STC8aにより
YESの判断がなされてSTC8bへ進み、異常処理
(図66参照)がなされる。STC8aによりNOの判
断がなされた場合にはSTC9へ進み、流下確認タイマ
フラグがONになっているか否かの判断がなされる。こ
の流下確認タイマフラグとは、流下確認タイマがスター
トされたことを記憶しておくためのフラグである。一
方、流下確認タイマとは、玉抜きするべく玉払出装置9
7を作動開始した場合に払出された玉が玉貸しカウント
スイッチ301Bにまで到達して検出されるまでの十分
な時間を計時するためのタイマである。
【0425】流下確認タイマフラグが未だにセットされ
ていない場合にはSTC10へ進み、流下確認タイマを
スタートさせ、流下確認タイマフラグをセットする処理
がなされる。次にSTC11へ進み、流下確認タイマを
「1」減算してタイムアップするか否かの判断がなされ
る。未だにタイムアップしない場合にはこのサブルーチ
ンプログラムが終了する。
【0426】この玉抜き処理のサブルーチンプログラム
の次回の実行に際しては、流下確認タイマフラグが既に
セットされているためにSTC9によりYESの判断が
なされて制御がSTC12へ進む。STC12では、玉
貸しカウントスイッチがONになったか否かの判断がな
される。玉貸しカウントスイッチ301Bが未だにON
になっていない場合には制御がSTC11へ進む。一
方、玉払出装置97から払出された玉が流下して玉貸し
カウントスイッチ301Bにより検出されればSTC1
2によりYESの判断がなされてSTC13へ進み、流
下確認済フラグがセットされてSTC11へ進む。
【0427】STC11により、流下確認タイマを
「1」減算してタイムアップすると判断された場合には
STC14へ進み、流下確認済フラグがONになってい
るか否かの判断がなされる。玉払出装置97から正常に
玉が払出されてその払出玉が正常に流下して玉貸しカウ
ントスイッチ301Bにより検出された場合には、流下
確認タイマがタイムアップする以前の段階でSTC13
による流下確認済フラグがセットされるはずである。そ
の場合には、STC14によりYESの判断がなされ
る。一方、玉払出装置97から玉が払出されない異常や
払出玉が玉詰り等を起こして玉貸しカウントスイッチ3
01Bにまで到達しなかった場合等の何らかの異常が発
生した場合には、流下確認タイマがタイムアップしたと
しても払出玉が玉貸しカウントスイッチ301Bにより
検出されない状態となる。その場合には、STC14に
よりNOの判断がなされてSTC17へ進み、警告処理
がなされる。この警告処理は、図36に示したものと同
様のものである。図36にし示した警告処理では、払出
モータの停止と警告音等による異常発生の報知との両方
を行なうものを示したが、いずれか一方のみを行なうも
のであってもよく、異常発生時の具体的な処理内容は図
36に限定されない。
【0428】STC14によりYESの判断がなされた
場合にはSTC15へ進み、玉貸しカウントスイッチが
所定期間OFFが継続しているか否かの判断がなされ
る。玉抜き動作の継続中であれば、次から次へと玉払出
装置97から玉が払出されて連続的に玉が玉貸しカウン
トスイッチ301Bにより検出されるために、STC1
5によりNOの判断がなされる。一方、パチンコ遊技機
内のすべての玉が抜き取られて玉払出装置97から払出
される玉がなくなった場合には、玉貸しカウントスイッ
チ301Bにより玉が検出されない状態となる。その状
態が所定期間継続すれば、STC15によりYESの判
断がなされて制御がSTC16へ進む。STC16で
は、払出モータをOFFにして玉払出装置97の払出動
作を停止し、振分用ソレノイド310をOFFにして玉
振分け部材311を図62の実線で示す状態に切換え、
玉抜きソレノイド712をOFFにして通路切換弁71
6を図62の破線で示す状態に切換え、流下確認タイマ
フラグをリセットし、流下確認済フラグをリセットする
処理がなされる。
【0429】このように、この第9実施の形態において
は、玉抜き動作中正常に玉が流下しているかどうかを玉
貸しカウントスイッチ301Bを利用して確認している
のであり、信頼性の高い玉抜き動作を行なうことが可能
となる。また、玉抜き動作を図3,図4のようなメカ式
で行なうものにおいて、玉抜き開始を検出するスイッチ
を備えてそのスイッチ検出から所定期間経過したにもか
かわらず玉貸しカウントスイッチ301Bの検出がない
場合に警告処理を行なうようにしてもよい。なお、玉貸
しカウントスイッチ301Bの検出の有無による玉抜き
動作の異常検出を行なわないようにしてもよい。
【0430】第10実施の形態 図64,図65は、玉抜き動作のさらに他の実施の形態
を示す図である。この第10実施の形態においては、玉
送り回転円板720を正転させることにより玉が遊技者
側に払出され、玉送り回転円板720を逆転させること
により玉を抜き取る処理が可能となるように構成されて
いる。
【0431】図64を参照して、玉払出装置97に玉通
路723から玉が供給される。玉払出装置97は、払出
モータ289により回転する玉送り回転円板720が設
けられている。この玉送り回転円板720の外周部分に
は、玉が1個入り込んで保持される玉保持用凹部721
が複数ヵ所に形成されている。そして、玉通路723か
ら送られてきた玉がこの玉保持用凹部721に1個ずつ
入り込んで玉送り用回転円板720の回転方向に送られ
る。
【0432】玉払出装置97の下方部分には、玉抜き通
路711と、賞球通路312Aと、玉貸し通路312B
とが設けられている。図64に示すように、賞球通路3
12Aと玉貸し通路312Bとからなる払出通路と、玉
抜き通路711とは、別々に形成されている。払出モー
タ289を正転駆動させて玉送り用回転円板720を正
転(図64において反時計回り方向への回転)させれ
ば、玉保持用凹部721に入り込んで保持されている玉
が通路722側へ誘導されて放出される。通路722に
おける賞球通路312Aと玉貸し通路312Bとの分岐
部分には、玉振分け部材311が設けられており、この
玉振分け部材311を切換駆動するための振分用ソレノ
イド310が設けられている。この振分用ソレノイド3
10がON状態では、玉振分け部材311が図示破線で
示す状態となっており、払出された玉が玉貸し通路31
2Bを通過する。その通過玉が玉貸しカウントスイッチ
301Bで検出される。一方、振分用ソレノイド310
がOFF状態では玉振分け部材311が図示実線で示す
状態となっており、払出玉が賞球通路312Aに導かれ
て景品玉として払出される。その賞球が賞球カウントス
イッチ301Aで検出される。
【0433】一方、払出モータ289を逆転させて玉送
り用回転円板720を逆転(図64における時計回り方
向への回転)させれば、玉保持用凹部721に保持され
ている玉が玉抜き通路711側に誘導されて放出され
る。その放出された玉が玉抜き通路711を通って機外
に排出される。
【0434】図65は、前記SI2bの玉抜き処理のサ
ブルーチンプログラムを示すフローチャートである。こ
の図65の玉抜き処理のサブルーチンプログラムは、図
59に示したものと類似し、同じ処理を行なうステップ
については同じステップ番号を付した。ここでは、その
相違点について主に説明する。
【0435】STA6による玉抜きフラグのセットの処
理がなされた後制御がSTD7へ進み、払出モータ28
9を逆転する処理がなされる。その結果、前述したよう
に、玉送り用凹部721に保持された玉が玉抜き通路7
11側に誘導されて放出される。次にSTD13で賞球
カウントスイッチ301AがONであるか否か判断さ
れ、ONでなければSTD14により玉貸カウントスイ
ッチ301BがONであるか否か判断され、ONでなけ
ればSTA8へ制御が進む。払出モータが逆転して正常
に玉抜されている限りSTD13とSTD14とでとも
にNOと判断されるはずであるが、払出異常(逆回転せ
ず正回転してしまった等)が発生して賞球カウントスイ
ッチ301Aまたは玉貸カウントスイッチ301BがO
NになればSTD15により警告処理がなされる。これ
は、不正改造等して玉抜き操作を行なうことで玉が払出
されてしまうような不正を防止する効果もある。なお、
異常検出により行なう処理は、前述しているようにその
具体的態様はどのようなものであってもよく特に限定し
ない。
【0436】STA11により、玉抜きタイマを「1」
してタイムアップするか否かの判断がなされ、タイムア
ップする場合にはSTD12へ進み、払出モータ289
をOFFにして玉の払出を停止させ、玉抜きタイマフラ
グをリセットし、玉抜きフラグをリセットする処理がな
される。
【0437】次に、以上説明した実施の形態における変
形例や特徴点等を以下に列挙する。 (1) 上記実施の形態では、発光素子LED286と
受光素子(図示せず)とによる払出モータ位置センサに
よって、前記払出装置による遊技媒体の払出動作量を検
出する払出動作量検出手段を構成したが、その他のセン
サでもよいし、センサを使わない場合にあっては、ステ
ッピングモータである払出モータ289のステップパル
ス数を検出する手段によって前記払出動作量検出手段を
構成してもよい。
【0438】また、玉抜き時に、玉抜き動作をしている
旨を報知する報知手段を設けてもよい。この報知手段
は、音による報知であってもランプ等の発光によるもの
であってもよく、また音や発光動作の両方でもよい。さ
らには、その旨のメッセージの表示やその旨のメッセー
ジの音声による報知出力など、具体的な内容は特に限定
されない。
【0439】さらに、図64に示した玉払出装置97に
おいて、一方に玉貸し通路を設け他方に賞球通路を設
け、玉送り回転円板720が正転することにより玉貸し
が行なわれ逆転することにより賞球払出が行なわれるよ
うにし、玉貸し通路から玉抜き通路を分岐して設け、そ
の分岐部分に玉抜きソレノイド712と通路切換弁71
6とを設けるようにしてもよい。
【0440】また、玉抜きされているか否かの監視を遊
技制御基板で行なうようにしてもよい。たとえば、玉抜
き通路に玉抜きされているか否かを検出する玉抜き検出
手段(通路切換弁716の切換わり動作を検出するもの
でもよく、また通過する玉自体を検出するものでもよ
い)を設けて、その検出信号を遊技制御基板に入力し
て、遊技制御基板が装飾ランプ制御基板を介してまたは
音制御基板を介してランプやスピーカなどの報知手段で
その旨を報知するように構成してもよく、さらには、玉
抜きソレノイド712も遊技制御基板でコントロールす
るようにしてもよい。
【0441】また、手動操作の操作力によって玉抜きす
るものではなく前述した電気式の玉抜きを行なう実施の
形態においては、その玉抜きが自動的に止まるものを示
したが、店員の操作で玉抜きが止まるように構成しても
よい。
【0442】(2) 賞球の払出数が不足する場合に
は、賞球カウントスイッチ301Aの検出出力に基づい
た計数結果が記憶される総賞球個数カウンタ2の値によ
って、総賞球個数カウンタ1の値を補正し、その後に不
足する賞球の払出しを行なうように構成した。しかしな
がら、これに代えて、払出しが不足する賞球の数を記憶
するための払出不足賞球数カウンタを総賞球個数カウン
タ1,2とは別に設けてもよい。たとえば、賞球の払出
数が不足する場合には、総賞球個数カウンタ2の値に基
づいて払出不足賞球数カウンタの値を更新し、その払出
不足賞球数カウンタの値に基づいて不足する賞球の払出
しを行なうようにすることが考えられる。
【0443】貸玉の払出数が不足する場合についても同
様である。すなわち、払出しが不足する貸玉の数を記憶
するための払出不足貸玉数カウンタを玉貸しカウンタ
1,2とは別に設けてもよい。たとえば、貸玉の払出数
が不足する場合には、玉貸しカウンタ2の値に基づいて
払出不足貸玉数カウンタの値を更新し、その払出不足貸
玉数カウンタの値に基づいて不足する貸玉の払出しを行
なうようにすることが考えられる。
【0444】(3) 玉(遊技媒体)を払出す払出装置
の一例として、装置内に設けられたスクリュー288が
玉を外部へ繰出すように構成された玉払出装置97を例
に挙げて説明したが、これに限られるものではない。す
なわち、払出装置からの玉の自由落下を制止する制止部
材(ストッパー)が設けられ、その制止部材(ストッパ
ー)が賞球玉貸基板37によって制御されることで払出
予定数の玉の払出しが行なわれるような払出装置であっ
てもよい。
【0445】たとえば、外周に複数形成された係止部の
各々に玉を係止させつつ回転可能なスプロケットと、そ
のスプロケットの回転を制止可能な制止部材(ソレノイ
ドの励磁/非励磁によって駆動されるストッパー)とを
払出装置内に装置させ、制止部材によるスプロケットの
制止を開放すると、玉の自重によりスプロケットが所定
角度回転する毎に係止部から玉が1つまたは複数個開放
されて玉が自由落下することで玉が払出されるような払
出装置を例に挙げることができる。
【0446】この場合、スプロケットの回転に伴って移
動する係止部部分をセンサで検出することによって、玉
の払出しを間接的に検出するように構成する。より具体
的には、各係止部部分にフォトセンサ検出用の穴を形成
してその穴をフォトセンサで検出する。このとき、払出
予定数の玉数相当量だけセンサから検出信号が出力され
るまでスプロットの回転を制止することなく連続的に回
転させてもよいし、所定単位数(1個または2個以上)
相当量だけセンサから検出信号が出力される毎に、一
旦、制止部材によってスプロケットを制止し、たとえ
ば、賞球カウントスイッチ301Aによって玉が検出さ
れた後、スプロケットを開放して玉の払出しを再開させ
てもよい。
【0447】また、スプロケットの回転を検出するので
はなく、玉を直接検出するように構成してもよい。スプ
ロケットを用いず、玉を受止めるストッパのみのもので
構成してもよく、モータで回転させるものの場合もスク
リューによる玉の送出し排出に限らずスプロケットの回
転による玉の送出し排出でもよい。また、玉払出装置と
して、電気的に制御可能で1個ずつ、または複数個ずつ
払出させるものであれば、どのようなタイプの払出装置
であってもよい。
【0448】前述した実施の形態では賞球と玉貸しを通
路を切換えて行なうものを示したが、賞球と玉貸しを別
々の駆動源の駆動力で行なうようにしてもよい。また玉
貸し機能がないもの(カード式遊技機ではなくいわゆる
現金タイプの遊技機)であってもよい。
【0449】(4) 図42を参照して、タイマT18
がタイムアウトしてもなお玉貸しカウンタ2の値が払出
予定数25に達しない場合(SQ28でYES)には、
貸玉の払出数が不足するために、これを払出すための補
正制御(SQ31)がなされるが、その前に、図46に
示したのと同様に、ブザー75を駆動してその旨を報知
するように構成してもよい。この場合、図46に示した
のと同様に、リセットスイッチ379がオンするまで継
続的に報知してもよく、または、所定期間報知した後、
復帰して、前記補正制御(SQ31)がなされるように
構成してもよい。
【0450】また、このような報知制御は、玉貸時のみ
ならず、図33に示した賞球の払出時にも同様に行なわ
れるようにしてもよい。具体的には、タイマT14がタ
イムアウトしてもなお総賞球個数カウンタ2の値が0に
ならない場合(SK23でYES)には、補正制御(S
K26)する前に、ブザー75を駆動してその旨を報知
する。
【0451】さらに、報知の態様としては音報知のみな
らず、ランプの点滅等の視覚的報知であってもよい。あ
るいは、外部機器(たとえば、ホールコンピュータ等)
に情報出力するように構成してもよい。
【0452】(5) パチンコ遊技機1により、遊技中
に予め定められた入賞が発生した場合に遊技に使用可能
な遊技媒体が払出装置から払出される遊技機が構成され
ている。玉払出装置97により、遊技に使用可能な遊技
媒体を払出す払出装置が構成されている。パチンコ玉に
より、前記遊技媒体が構成されている。なお、コイン
(メダル)により遊技媒体を構成してもよい。
【0453】遊技制御基板31の基本回路53により、
前記入賞が発生した場合に、前記払出装置から払出す遊
技媒体の数を指定するための払出数指定情報を出力する
遊技制御手段が構成されている。賞球個数コマンドによ
り、前記払出数指定情報が構成されている。賞球玉貸し
基板37により、前記払出数指定情報に基づいた数の遊
技媒体を前記払出装置から払出す制御を行なう払出制御
手段が構成されている。
【0454】遊技制御基板31側の基本回路53のRA
M55に構成される総賞球カウンタ(図15のSA14
等参照)により、前記遊技制御手段に含まれ、前記入賞
が発生した場合に当該入賞に基づいた遊技媒体の払出予
定数を記憶するための第1の払出予定数記憶手段が構成
されている。
【0455】賞球玉貸基板37の前述したRAMに構成
される総賞球個数カウンタ1,2により、前記払出制御
手段に含まれ、前記払出数指定情報が前記遊技制御手段
から出力された場合に当該払出数指定情報に基づいた遊
技媒体の払出予定数を記憶するための第2の払出予定数
記憶手段が構成されている。
【0456】図15のSA14,SA16,SA20に
示されるように、前記第1の払出予定数記憶手段は複数
の入賞が発生した場合には前記払出予定数を前記複数の
入賞の各々に対応する払出予定数の総数で記憶する。ま
た、図30のSI17に示されるように、前記第2の払
出予定数記憶手段は複数の払出数指定情報が出力された
場合には前記払出予定数を前記複数の払出数指定情報の
各々に対応する払出予定数の総数で記憶する。
【0457】(6) 賞球カウントスイッチ301Aに
より、前記払出装置から払出された遊技媒体を検出する
遊技媒体検出手段が構成されている。また、図8に示さ
れるように、前記遊技媒体検出手段の検出出力は前記遊
技制御手段と前記払出制御手段との双方に入力される。
なお、スイッチは、近接スイッチ、マイクロスイッチ、
フォトスイッチ(フォトセンサ)など特にその形態は限
定されず、いずれのものであってもよい。
【0458】図16のSB2〜SB5、SB8〜SB1
2に示すように、前記遊技制御手段は前記遊技媒体検出
手段の検出出力により特定される遊技媒体の払出数を前
記第1の払出予定数記憶手段から減算更新することで遊
技媒体の未払出数を管理する。
【0459】図32のSK13〜SK17に示すよう
に、前記払出制御手段は前記遊技媒体検出手段の検出出
力により特定される遊技媒体の払出数を前記第2の払出
予定数記憶手段から減算更新することで遊技媒体の未払
出数を管理する。
【0460】(7) 図31のSJ11,SK23,S
Q8,SQ20により、前記玉払出装置(遊技媒体払出
手段)による遊技媒体の払出動作に異常が発生したか否
かを判定する異常判定手段が構成されている。図34の
SL6,SL7により、該異常判定手段により前記払出
動作に異常が発生したと判定された場合に、前記異常を
回復させるための制御を行なう回復制御手段が構成され
ている。
【0461】(8) 遊技制御基板31により、前記遊
技制御手段(基本回路53)が設けられる遊技制御基板
が構成されている。
【0462】(9) 払出モータ位置センサ286によ
り、前記払出装置による遊技媒体の払出動作量を検出す
る払出動作量検出手段が構成されている。より具体的に
は、玉払出装置97のスクリュー288が半回転したこ
とが払出モータ位置センサ286によって検出されてこ
れによって間接的に玉が1つ払出されたことが検出され
る。
【0463】図32のSK3,SQ5により、前記払出
動作量検出手段により検出された払出動作量が払出予定
数分の遊技媒体を払出すために必要な動作量に達した場
合に遊技媒体の払出を停止させる払出停止制御手段が構
成されている。
【0464】図33のSK19,SK23により、該払
出停止制御手段により遊技媒体の払出が停止された後、
前記遊技媒体検出手段で検出された遊技媒体数が払出予
定数に達しているか否かを判定する判定手段が構成され
ている。
【0465】(10) 前述したSA2c,SA9,S
Q22,SQ28によるエラー処理において、エラー原
因を可変表示装置9等によりコード表示するようにして
もよい。さらに、SL11〜SL15の警告処理におい
て、エラー原因を表示器374によりコード表示するよ
うにしてもよい。
【0466】(11) 前記玉払出装置97により、遊
技媒体を払出すための遊技媒体払出手段が構成されてい
る。前記玉貸し通路312Bにより、遊技者に貸出され
る貸し遊技媒体が通過する貸し遊技媒体通路が構成され
ている。前記賞球通路312Aにより、入賞により払出
される景品遊技媒体が通過する景品遊技媒体通路が構成
されている。前記玉振分部材311により、電気的駆動
源(振分用ソレノイド310)により駆動されて前記両
通路切換え、遊技媒体が前記貸し遊技媒体通路または前
記景品遊技媒体通路のいずれかを通過可能な状態にする
通路切換手段が構成されている。
【0467】前記賞球玉貸し基板37により、前記通路
切換手段を制御する切換制御手段が構成されている。そ
して、その切換制御手段は、前記遊技媒体払出手段によ
る所定個数の払出動作の終了(SK2でYESの判断に
よりSK3で払出モータをOFFにする)から該払出動
作により払出された最後の遊技媒体が前記景品遊技媒体
検出手段に検出され得るように切換制御を遅延する遅延
処理(SK2〜SK5,SK19〜SK22,SU15
(すなわち、SK3で払出モータをOFFにしてもSK
19でYESの判断がなされて、SK21で賞球中フラ
グがリセットされるまではSU15の判定により通路を
切換えないのである)、または、SK29とSJ13
(つまり、タイマT25がタイムアップしないとSJ1
3でYESの判定がなされないので通路を切換えな
い))を行なった後前記通路切換手段を切換制御すると
ともに(SU7,SW3)、前記電気的駆動源が駆動状
態中に遊技媒体の払出を禁止すべき払出禁止条件が成立
した場合(SC2〜SC7、またはSC13〜SC1
6,SE1〜SE9,SI6〜SI17,SN1,SN
3,SZ6またはSQ8,SM2,SM5)には前記電
気的駆動源を非駆動状態に制御する(SZ11,SM
6)。
【0468】前記切換制御手段は、前記電気的駆動源が
駆動状態中に払出すべき遊技媒体が欠乏した場合(SC
2でNOと判定された場合)には、前記電気的駆動源を
非駆動状態に制御する。また、前記切換制御手段は、前
記電気的駆動源が駆動状態中に払出すべき遊技媒体の流
下状態の異常が発生した場合(SQ8でNOと判定され
た場合)には前記電気的駆動源を非駆動状態に制御す
る。
【0469】前記切換制御手段は、前記遊技媒体貯留部
の満タン状態が解除された場合には(SC17によりN
Oの判断がなされた場合には)前記電気的駆動源を駆動
状態に復帰させる(SC11,SC12,SN6,SN
10,SZ6,SZ18,SZ28,SU2,SU
7)。
【0470】前記切換制御手段は、前記払出すべき遊技
媒体の欠乏が解除された場合(SC2,SC8〜SC1
2)に前記電気的駆動源を駆動状態に復帰させる(SZ
14〜SZ20,SZ18a,SZ28,SU2と、S
U7またはSW2)。
【0471】前記切換制御手段は、前記払出すべき遊技
媒体の流下状態の異常が解除された場合(SC2,SC
8〜SC12)に前記電気的駆動源を駆動状態に復帰さ
せる(SZ14〜SZ20,SZ18a,SZ28,S
U2と、SU7またはSW2)。
【0472】前記賞球カウントスイッチ301A,玉貸
しカウントスイッチ301Bにより、前記通路切換手段
の下手側において遊技媒体の通過を検出する遊技媒体検
出手段が構成されている。そして、前記切換制御手段
は、前記遊技媒体検出手段による貸し遊技媒体としての
所定個数の払出動作が終了して該払出動作により払出さ
れた最後の遊技媒体が前記貸し媒体検出手段により検出
された後(SQ4〜SQ7,SQ13〜SQ22,SQ
26)前記通路切換手段を切換える制御を行なう。
【0473】前記通路切換手段は、前記電気的駆動源が
駆動状態で遊技媒体が前記貸し遊技媒体通路を通過可能
な状態となり、前記電気的駆動源が非駆動状態で遊技媒
体が前記景品遊技媒体通路を通過可能な状態となる(図
5参照)。前記遊技媒体払出手段は、遊技媒体の払出に
際し前記通路切換手段を切換える必要がある場合には、
前記切換制御手段による切換制御が行なわれてから所定
期間経過後に払出動作を開始する(SJ3c,SJ3
d,SJ7,SZ11a,SZ12,SU8〜SU1
1,SQ26a)前記賞球玉貸し基板37により、前記
遊技媒体払出手段を制御する手段であって、遊技媒体を
前記貸し遊技媒体として払出す貸し遊技媒体払出状態と
遊技媒体を前記景品遊技媒体として払出す景品遊技媒体
払出状態とに選択的に制御する払出制御手段が兼用構成
されている。この払出制御手段は、前記貸し遊技媒体払
出状態中に前記入賞が発生した場合に当該貸し遊技媒体
払出状態を中断させて前記景品遊技媒体払出状態に切換
える景品遊技媒体優先払出制御を実行可能に構成されて
いる(SJ3,SQ4a,SQ4bまたは、SJ2,S
Q4,SQ5)。
【0474】前記払出制御手段は、予め定められた単位
金額(100円)相当の貸し遊技媒体(25個の貸玉)
を払出す1単位貸出動作(SX31,SX15,SQ
4,SQ22〜SQ26d)を繰返すことにより所定量
の貸し遊技媒体を払出す制御を完了させ、貸し遊技媒体
払出状態中に、前記入賞が発生した場合に前記1単位貸
出動作が終了した後以降の1単位貸出動作を中断させて
(SQ24,SJ13)前記景品遊技媒体優先払出制御
を実行可能に構成されている。
【0475】前記払出制御手段は、予め定められた単位
金額相当の貸し遊技媒体を払出す1単位貸出動作を繰返
すことにより所定量の貸し遊技媒体を払出す制御を行な
い、前記1単位貸出動作中に前記入賞が発生した場合に
当該1単位貸出動作を中断して前記景品遊技媒体優先払
出制御を実行する(SU13a,SQ23a,SQ28
a、SJ3)。
【0476】前記SA2a,SA2b,SK27,SQ
13aにより、前記通路切換手段の切換わり状態の異常
を判定する切換異常判定手段が構成されている。前記玉
貸しカウントスイッチ31Bにより、前記貸し遊技媒体
通路を通過する貸し遊技媒体を検出する貸し遊技媒体検
出手段が構成されている。前記賞球カウントスイッチ3
01Aにより、前記景品遊技媒体通路を通過する景品遊
技媒体を検出する景品遊技媒体検出手段が構成されてい
る。そして、前記切換異常判定手段は、前記景品遊技媒
体を払出すべき状態時に前記貸し遊技媒体検出手段の検
出出力があった場合(SK27でYESの判断がなされ
た場合)、または、前記貸し遊技媒体を払出すべき状態
時に前記景品遊技媒体検出手段の検出出力があった場合
(SA2aでYESと判断された場合)に、異常判定す
る。
【0477】前記賞球側切換わり状態検出器300A,
玉貸し側切換わり状態検出器300Bにより、前記通路
切換手段の切換わり状態を検出する手段であって、遊技
媒体が前記貸し遊技媒体通路を通過する貸し遊技媒体側
切換わり状態と遊技媒体が前記景品遊技媒体通路を通過
する景品遊技媒体側切換わり状態とを検出可能な切換わ
り状態検出手段が構成されている。そして、前記切換異
常判定手段は、前記景品遊技媒体を払出すべき状態時に
前記切換わり状態検出手段が前記景品遊技媒体側切換わ
り状態にならないと検出した場合(SJ13,SV5,
SV7)、または、前記貸し遊技媒体を払出すべき状態
時に前記切換わり状態検出手段が前記貸し遊技媒体側切
換わり状態にならないと検出した場合(SU16,SU
18,SU19,SW5,SW7)に、異常判定する。
なお、切換わり状態検出手段は、賞球側切換わり検出器
300Aと玉貸し側切換わり検出器300Bとのいずれ
か一方のもののみで構成してもよい。その場合には両検
出器のうちの他方のものが不要となる。
【0478】前記払出制御手段は、入賞が複数回連続的
に発生した場合に該複数回分に相当する景品遊技媒体を
入賞毎に区切ることなく連続して払出す制御を行なう
(SI17,SJ2,SJ9,SJ10,SK1〜SK
3)。ただし、景品遊技媒体の1回の払出動作個数の上
限をたとえば25個等に設定し、景品遊技媒体を入賞毎
に区切ることなく払出すがその上限(25個)に達した
時点で多少のインターバル期間を介在させてその後引続
き景品遊技媒体の払出を続行するようにしてもよい。
【0479】前記SI2aにより、記録媒体(プリペイ
ドカード)を受付けて該記録媒体の記録情報により特定
される有価価値を使用して前記貸し遊技媒体を払出すた
めの貸出指令信号を出力する(SX20)記録媒体処理
装置(カードユニット50)に対し信号の交信を行なう
交信手段が構成されている。そして、この交信手段は、
前記貸出指令信号を受信した後(SZ18でYESの判
断がなされた後)該貸出指令信号に従った貸し遊技媒体
の払出動作が終了したことに伴って貸出完了信号を前記
記録媒体処理装置へ返信し(SZ26)、前記景品遊技
媒体優先払出制御の実行に伴う貸し遊技媒体の払出の遅
れに起因して前記記録媒体受付処理装置が受付を許容し
ている貸出完了信号受付許容期間(SX29のT3)内
に貸出完了信号を返信できない場合に限り(SZ22で
YESの判断がなされた場合に限り)、前記貸出完了信
号受付許容期間が経過する以前に仮の貸出完了信号を返
信する(SZ23)。
【0480】前記払出制御手段は、前記交信手段が前記
仮の貸出仮信号を返信した場合には、前記貸し遊技媒体
払出状態に制御可能となってから不足分の貸し遊技媒体
を払出す貸し遊技媒体補填払出制御(SZ24)を行な
う。
【0481】前述した第6実施の形態において、第1実
施の形態で示した完全な賞球優先制御を採用してもよ
い。すなわち、1単位貸出動作中に入賞が発生した場合
にはその現在実行中の1単位貸出動作を中断して賞球払
出制御に移行するようにしてもよい。
【0482】なお、内部に玉がない状態で玉払出装置9
7が動作する空切り時にも振分ソレノイド310をOF
Fにしてもよい。
【0483】前記賞球カウントスイッチ301Aによ
り、前記景品遊技媒体通路を流下する前記景品遊技媒体
を検出するための景品遊技媒体検出手段が構成されてい
る。また、前記切換制御手段は、前記電気的駆動源が駆
動状態中に前記遊技媒体払出手段の払出異常が発生した
場合には(SQ8でYESの判断がなされた場合には)
前記電気的駆動源を非駆動状態に制御する。
【0484】前記上皿3,下皿4により、前記遊技媒体
払出手段から払出された遊技媒体を貯留可能な遊技媒体
貯留部が構成されている。前記切換制御手段は、前記電
気的駆動源が駆動状態中に前記遊技媒体貯留部が満タン
になった場合には(SC13によりYESの判断がなさ
れた場合には)前記電気的駆動源を非駆動状態に制御す
る(SC16,SC6,SC7,SN1,SN3,SZ
6,SZ7,SQ26)。
【0485】前記賞球カウントスイッチ301A,玉貸
しカウントスイッチ301Bにより、前記通路切換手段
の下手側において遊技媒体の通過を検出する遊技媒体検
出手段が構成されている。そして、前記切換制御手段
は、前記遊技媒体払出手段による景品遊技媒体としての
所定個数の払出動作が終了して該払出動作により払出さ
れた最後の遊技媒体が前記景品遊技媒体検出手段により
検出された後(SK2〜SK5,SK19〜SK22,
SU15)前記通路切換手段を切換える制御を行なう
(SU7)。
【0486】(12) 図57〜図65に示した各種玉
抜き機構は、玉抜き操作棒714により玉抜きスイッチ
713を押圧操作することにより、その玉抜きスイッチ
713の検出信号に基づいて玉抜きソレノイド712が
励磁されて自動的に玉抜き動作が行なわれるものを説明
した。それに代えて、玉抜き操作棒714の操作により
直接またはリンク機構等を介して通路切換弁716を玉
抜き通路開通側に切換え、その通路切換弁716の切換
わりをスイッチ等によって検出してその検出信号に基づ
いて玉払出装置97が払出動作を開始するように構成し
てもよい。
【0487】玉払出装置97から払出された玉を貸玉と
して遊技者側に払出した際の玉貸しカウントスイッチ3
01Bの検出信号に基づいて、プリペイドカードを用い
て玉貸しが行なわれたことに伴う売上情報をパチンコ遊
技機1からホール用管理コンピュータ等へ出力するよう
にしてもよい。この場合には、たとえば1単位貸出動作
(たとえば100円分の貸出動作)が行なわれてその貸
玉が玉貸しカウントスイッチ301Bにより検出される
毎にその旨の信号をホール用管理コンピュータ等に出力
する。また、図62,図63に示した第9実施の形態に
おける玉抜き動作を行なう場合には、玉抜きされる玉が
玉貸しカウントスイッチ301Bにより検出されるので
あり、そのような玉抜きモードの最中においては玉貸し
カウントスイッチ301Bからの検出信号があったとし
てもそれに伴なって前述した売上信号を出力することを
禁止するように制御する。
【0488】前記玉払出装置97により、玉を払出すた
めの玉払出装置が構成されている。前記賞球玉貸し基板
37により、入賞が発生した場合(打玉の入球によりあ
る組合せとなるアレンジボール式パチンコ遊技機の入賞
を含む)に前記玉払出装置により景品玉を払出す制御を
行なう払出制御手段が構成されている。前記賞球カウン
トスイッチ301Aにより、前記玉払出装置から払出さ
れた景品玉を検出する景品玉検出手段が構成されてい
る。前記遊技制御基板31により、遊技状態を制御する
とともに、前記景品玉検出手段の検出信号が入力され
て、景品玉の未払出を監視可能な遊技制御手段が構成さ
れている(SB2〜SB11)。
【0489】図3,図4,図57に示した玉抜き通路7
11により、前記玉払出装置よりも上流側で機内の玉を
機外へ玉抜きすることが可能な玉抜き通路が構成されて
いる。図3,図4,図57に示した通路切換弁716に
より、前記玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路
に受入れない第1状態と受入れる第2状態とに変化して
玉通路を切換える通路切換手段が構成されている。この
通路切換手段が前記第2状態になっているときには前記
景品玉検出手段の玉検出部を玉が検出しない状態となる
(図3,図4,図57)。
【0490】図60,図62に示した玉抜き通路711
により、前記玉払出装置よりも下流側で機内の玉を機外
へ玉抜きすることが可能な玉抜き通路が構成されてい
る。図60,図62に示した通路切換弁716により、
前記玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入
れない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路
を切換える通路切換手段が構成されている。この通路切
換手段が前記第2状態になっているときには前記景品玉
検出手段の玉検出部を玉が通過しない状態となる(図6
0,図62)。
【0491】図62に示すように、前記玉払出装置より
も下流側において、前記玉払出装置から払出された景品
玉が流下する景品玉払出通路(賞球通路312A)と、
遊技者に玉を貸出すために前記玉払出装置から払出され
た貸玉が流下する貸玉払出通路(玉貸し通路312B)
とが設けられている。そして、前記玉抜き通路(71
1)は、前記貸玉払出通路から分岐して設けられてい
る。
【0492】前記玉抜きソレノイド712により、前記
通路切換手段を切換駆動する駆動手段が構成されてい
る。図59,図61,図63に示した各玉抜き処理のサ
ブルーチンプログラムにより、所定の玉抜き信号の入力
に従って前記電気的駆動源により前記通路切換手段を切
換えて第2状態に制御する玉抜き制御手段が構成されて
いる。
【0493】前記玉切れ検出スイッチ167により、前
記玉払出装置よりも上流側かつ前記玉抜き通路よりも上
流側に設けられ払出すべき玉が欠乏したことを検出する
玉欠乏検出手段が構成されている。そして前記通路切換
手段は、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したこと
を条件として前記玉抜き制御手段によって前記第1状態
に切換えられる(STA8〜STA12)。
【0494】前記玉貸しカウントスイッチ301Bによ
り、前記貸玉払出通路に設けられた貸玉検出手段が構成
されている。前記STC9〜STC14により、前記玉
抜き制御手段が玉抜き制御を開始してから所定期間(流
下確認タイマがタイムアップするまでの期間)経過した
にもかかわらず前記貸玉検出手段の検出がなかった場合
に異常と判定する異常判定手段が構成されている。
【0495】前記賞球玉貸し基板37,図65により、
打玉の入賞が発生した場合に前記玉払出装置を作動させ
て景品玉を払出す制御と、所定の玉抜き信号の入力に従
って前記玉払出装置を作動させて機内の玉を機外へ玉抜
きする制御とを行なう払出制御手段が構成されている。
【0496】図64に示されているように、玉抜き通路
(711)と払出通路(賞球通路312Aと玉貸し通路
312B)とが別々に形成されている。そして、玉払出
装置(97)が玉抜きのときは玉抜き通路(711)に
玉を誘導して払出し、前記玉払出装置が玉抜きでない遊
技者への払出のときは払出通路(312A,312B)
に玉を誘導して払出す。
【0497】この図64に示した玉抜き機構において
も、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したことを条
件として玉抜き動作が停止される(図65のSTA8〜
STA11,STD12)。
【0498】STD13,STD14により、前記払出
制御手段により玉抜き制御しているにもかかわらず前記
貸玉検出手段(図64の玉貸しカウントスイッチ301
B)または前記景品玉検出手段(図64の賞球カウント
スイッチ301A)の検出があった場合に異常と判定す
る異常判定手段が構成されている。
【0499】
【課題を解決するための手段の具体例】前記玉払出装置
97により、玉を払出すための玉払出装置が構成されて
いる。前記賞球玉貸し基板37により、入賞が発生した
場合(打玉の入球によりある組合せとなるアレンジボー
ル式パチンコ遊技機の入賞を含む)に前記玉払出装置に
より景品玉を払出す制御を行なう払出制御手段が構成さ
れている。前記賞球カウントスイッチ301Aにより、
前記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉
検出手段が構成されている。前記遊技制御基板31によ
り、遊技状態を制御するとともに、前記景品玉検出手段
の検出信号が入力されて、景品玉の未払出を監視可能な
遊技制御手段が構成されている(SB2〜SB11)。
【0500】図3,図4,図57に示した玉抜き通路7
11により、前記玉払出装置よりも上流側で機内の玉を
機外へ玉抜きすることが可能な玉抜き通路が構成されて
いる。図3,図4,図57に示した通路切換弁716に
より、前記玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路
に受入れない第1状態と受入れる第2状態とに変化して
玉通路を切換える通路切換手段が構成されている。この
通路切換手段が前記第2状態になっているときには前記
景品玉検出手段の玉検出部を玉が検出しない状態となる
(図3,図4,図57)。
【0501】図60,図62に示した玉抜き通路711
により、前記玉払出装置よりも下流側で機内の玉を機外
へ玉抜きすることが可能な玉抜き通路が構成されてい
る。図60,図62に示した通路切換弁716により、
前記玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入
れない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路
を切換える通路切換手段が構成されている。この通路切
換手段が前記第2状態になっているときには前記景品玉
検出手段の玉検出部を玉が通過しない状態となる(図6
0,図62)。
【0502】図62に示すように、前記玉払出装置より
も下流側において、前記玉払出装置から払出された景品
玉が流下する景品玉払出通路(賞球通路312A)と、
遊技者に玉を貸出すために前記玉払出装置から払出され
た貸玉が流下する貸玉払出通路(玉貸し通路312B)
とが設けられている。そして、前記玉抜き通路(71
1)は、前記貸玉払出通路から分岐して設けられてい
る。
【0503】前記玉抜きソレノイド712により、前記
通路切換手段を切換駆動する駆動手段が構成されてい
る。図59,図61,図63に示した各玉抜き処理のサ
ブルーチンプログラムにより、所定の玉抜き信号の入力
に従って前記電気的駆動源により前記通路切換手段を切
換えて第2状態に制御する玉抜き制御手段が構成されて
いる。
【0504】前記玉切れ検出スイッチ167により、前
記玉払出装置よりも上流側かつ前記玉抜き通路よりも上
流側に設けられ払出すべき玉が欠乏したことを検出する
玉欠乏検出手段が構成されている。そして前記通路切換
手段は、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したこと
を条件として前記玉抜き制御手段によって前記第1状態
に切換えられる(STA8〜STA12)。
【0505】前記玉貸しカウントスイッチ301Bによ
り、前記貸玉払出通路に設けられた貸玉検出手段が構成
されている。前記STC9〜STC14により、前記玉
抜き制御手段が玉抜き制御を開始してから所定期間(流
下確認タイマがタイムアップするまでの期間)経過した
にもかかわらず前記貸玉検出手段の検出がなかった場合
に異常と判定する異常判定手段が構成されている。
【0506】前記賞球玉貸し基板37,図65により、
打玉の入賞が発生した場合に前記玉払出装置を作動させ
て景品玉を払出す制御と、所定の玉抜き信号の入力に従
って前記玉払出装置を作動させて機内の玉を機外へ玉抜
きする制御とを行なう払出制御手段が構成されている。
【0507】図64に示されているように、玉抜き通路
(711)と払出通路(賞球通路312Aと玉貸し通路
312B)とが別々に形成されている。そして、玉払出
装置(97)が玉抜きのときは玉抜き通路(711)に
玉を誘導して払出し、前記玉払出装置が玉抜きでない遊
技者への払出のときは払出通路(312A,312B)
に玉を誘導して払出す。
【0508】この図64に示した玉抜き機構において
も、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したことを条
件として玉抜き動作が停止される(図65のSTA8〜
STA11,STD12)。
【0509】STD13,STD14により、前記払出
制御手段により玉抜き制御しているにもかかわらず前記
貸玉検出手段(図64の玉貸しカウントスイッチ301
B)または前記景品玉検出手段(図64の賞球カウント
スイッチ301A)の検出があった場合に異常と判定す
る異常判定手段が構成されている。
【0510】なお、請求項5は、第1実施の形態には対
応しておらず第7実施の形態〜第10実施の形態に対応
するものである。
【0511】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、遊技制御手段により、景品玉の未払出が監
視できながらも、玉払出装置よりも上流側箇所で玉抜き
が行なわれ、その抜取られる玉が景品玉検出手段により
検出されることなく排出されるので、機外へ玉抜きされ
る玉を誤って払出す玉としてカウントすることがないの
で遊技制御手段による景品玉の払出監視における不具合
の発生を極力防止することができる。
【0512】請求項2に関しては、遊技制御手段により
景品玉の未払出が監視できながらも、その抜取られる玉
が景品玉検出手段により検出されることなく排出される
ので、機外へ玉抜きされる玉を誤って払出す玉としてカ
ウントすることがないので遊技制御手段による景品玉の
払出監視における不具合を極力防止することができる。
さらに、玉払出装置よりも下流側個所で玉抜きされるの
で、すべての玉を玉抜きできる。
【0513】請求項3に関しては、請求項2に関する効
果に加えて、玉払出装置よりも下流側において景品玉払
出通路と貸玉払出通路とが設けられており、その貸玉払
出通路から玉抜き通路が分岐して設けられているため
に、通路構造の複雑化を極力回避することができるとと
もに、玉抜き通路の分岐箇所よりも景品玉検出手段を下
流に設ける必要がなくなるので、払出された玉を景品玉
検出手段により早期に検出することが可能となり、払出
スピードの向上が極力可能となる。
【0514】請求項4に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、電気的な玉抜き信号
によって通路切換手段が切換えられて玉抜きが行なわれ
るために、玉抜きの終了なども電気的に制御可能とな
る。
【0515】請求項5に関しては、請求項4に関する効
果に加えて、玉欠乏検出手段が玉の欠乏を検出したこと
を条件として玉抜き通路が閉鎖されて玉抜き動作が停止
されるために、玉抜き動作の停止を自動的に行なうこと
が可能となる。
【0516】請求項6に関しては、請求項3に関する効
果に加えて、玉抜き制御が開始されてから所定期間経過
したにもかかわらず貸玉検出手段の検出がなかった場合
には異常判定されるために、貸玉検出手段を有効利用し
て玉抜きが正常に行なわれているか否かを判定すること
が可能となる。
【0517】請求項7に関しては、遊技制御手段による
景品玉の未払出が監視ができながらも、玉抜きを行なう
場合には玉払出装置により玉抜き通路の方に玉が誘導さ
れて払出され、その抜取られる玉が景品玉検出手段によ
り検出されることなく排出されるので、機外へ玉抜きさ
れる玉を誤って払出す玉としてカウントすることがない
ので、遊技制御手段による景品玉の払出監視における不
具合の発生を極力防止することができる。さらに、玉抜
きするための通路切換弁を設けなくてもすみ、構造の簡
素化が図れる。
【0518】請求項8に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、玉欠乏検出手段により玉の欠乏が検出され
たことを条件として玉抜き払出動作が停止されるため
に、玉抜き動作を自動的に停止することが可能となる。
【0519】請求項9に関しては、請求項7または請求
項8に関する効果に加えて、玉抜き制御中に貸玉検出手
段または景品玉検出手段からの検出出力があった場合に
は異常判定されるために、貸玉検出手段または景品玉検
出手段を有効利用して玉抜きが正常に行なわれているか
否かを監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遊技機の一例のパチンコ遊技機およびカード
ユニットを示す全体正面図である。
【図2】 パチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図であ
る。
【図3】 パチンコ遊技機の機構板を示す全体背面図で
ある。
【図4】 玉抜き動作を説明するための説明図である。
【図5】 パチンコ遊技機に用いられる玉払出機構を示
す図である。
【図6】 玉払出装置の分解斜視図である。
【図7】 パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示す
ブロック図である。
【図8】 パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示す
ブロック図である。
【図9】 基本回路から出力される賞球コマンドのデー
タの内容を説明するための説明図である。
【図10】 賞球玉貸し基板が賞球コマンドを受信する
態様を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】 メイン処理および割込処理を説明するため
のフローチャートである。
【図12】 始動入賞口チェック処理を説明するための
フローチャートである。
【図13】 大入賞口チェック処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図14】 入賞球信号処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図15】 入賞球信号処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図16】 入賞球信号処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図17】 玉貸し可能判定処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図18】 発射可能判定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図19】 賞球可能判定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図20】 賞球コマンド出力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図21】 賞球コマンド出力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図22】 賞球コマンド出力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図23】 賞球コマンド出力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図24】 エラー表示処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図25】 カード処理制御を説明するためのフローチ
ャートである。
【図26】 カード処理制御を説明するためのフローチ
ャートである。
【図27】 自己診断処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【図28】 端数表示処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【図29】 賞球玉貸し制御および500μSタイマ割
込を説明するためのフローチャートである。
【図30】 賞球データ読込処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図31】 払出モータ制御を説明するためのフローチ
ャートである。
【図32】 払出モータ制御を説明するためのフローチ
ャートである。
【図33】 払出モータ制御を説明するためのフローチ
ャートである。
【図34】 エラー処理を説明するためのフローチャー
トである。
【図35】 分岐処理を説明するためのフローチャート
である。
【図36】 警告処理を説明するためのフローチャート
である。
【図37】 払出制御指定処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図38】 カードユニット交信処理を説明するための
フローチャートである。
【図39】 カードユニット交信処理を説明するための
フローチャートである。
【図40】 玉貸し制御処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図41】 玉貸し制御処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図42】 玉貸し制御処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図43】 玉貸し分岐処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図44】 賞球および玉貸しについての代表的な制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図45】 賞球および玉貸しについての代表的な制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図46】 払出モータ制御処理の一部の処理を変形し
た例を説明するためのフローチャートである。
【図47】 第2実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図48】 第3実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図49】 第4実施の形態における玉払出機構を示す
図である。
【図50】 第4実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図51】 第4実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図52】 第4実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図53】 第4実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図54】 第5実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図55】 第5実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図56】 第6実施の形態を説明するためのフローチ
ャートである。
【図57】 玉抜き動作の他の例を説明するための説明
図である。
【図58】 賞球制御の他の例を示すフローチャートで
ある。
【図59】 玉抜き処理のサブルーチンプログラムを示
すフローチャートである。
【図60】 玉抜き動作のさらに他の例を説明する説明
図である。
【図61】 玉抜き処理のさらに他の例のサブルーチン
プログラムを示すフローチャートである。
【図62】 玉抜き処理のさらに他の例を説明する説明
図である。
【図63】 玉抜き処理のさらに他の例のサブルーチン
プログラムを示すフローチャートである。
【図64】 玉抜き動作のさらに他の例を説明する説明
図である。
【図65】 玉抜き処理のさらに他の例のサブルーチン
プログラムを示すフローチャートである。
【図66】 異常処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1は遊技機の一例のパチンコ遊技機、31は遊技制御基
板、37は賞球玉貸し基板、53は基本回路、97は遊
技媒体払出手段の一例の玉払出装置、286は払出モー
タ位置センサ、289は払出モータ、301Aは景品遊
技媒体検出手段の一例の賞球カウントスイッチ、301
Bは貸し遊技媒体検出手段の一例の玉貸しカウントスイ
ッチ、310は電気的駆動源の一例の振分用ソレノイ
ド、311は通路切換手段の一例の玉振分け部材、31
2Aは景品遊技媒体通路の一例の賞球通路、312B
は、貸し遊技媒体通路の一例の玉貸し通路、50は記録
媒体処理装置の一例のカードユニット(カード処理
機)、300Aは切換わり状態検出手段の一例の賞球側
切換わり検出器、300Bは切換わり状態検出手段の一
例の玉貸し側切換わり検出器、711は玉抜き通路、7
16は通路切換手段の一例の通路切換弁、712は玉抜
きソレノイドである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玉を払出すための玉払出装置と、 入賞が発生した場合に前記玉払出装置により景品玉を払
    出す制御を行なう払出制御手段と、 前記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉
    検出手段と、 遊技状態を制御するとともに、前記景品玉検出手段の検
    出信号が入力されて、景品玉の未払出を監視可能な遊技
    制御手段と、 前記玉払出装置より上流側で機内の玉を機外へ玉抜きす
    ることが可能な玉抜き通路と、 該玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入れ
    ない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路を
    切換える通路切換手段とを含み、 該通路切換手段が前記第2状態になっているときには前
    記景品玉検出手段の玉検出部を玉が通過しない状態とな
    ることを特徴とする、弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 玉を払出すための玉払出装置と、 入賞が発生した場合に前記玉払出装置により景品玉を払
    出す制御を行なう払出制御手段と、 前記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉
    検出手段と、 遊技状態を制御するとともに、前記景品玉検出手段の検
    出信号が入力されて、景品玉の未払出を監視可能な遊技
    制御手段と、 前記玉払出装置より下流側で機内の玉を機外へ玉抜きす
    ることが可能な玉抜き通路と、 該玉抜き通路よりも上流側の玉を該玉抜き通路に受入れ
    ない第1状態と受入れる第2状態とに変化して玉通路を
    切換える通路切換手段とを含み、 該通過切換手段が前記第2状態になっているときには前
    記景品玉検出手段の玉検出部を玉が通過しない状態とな
    ることを特徴とする、弾球遊技機。
  3. 【請求項3】 前記玉払出装置よりも下流側において、
    前記玉払出装置から払出された景品玉が流下する景品玉
    払出通路と遊技者に玉を貸出すために前記玉払出装置か
    ら払出された貸玉が流下する貸玉払出通路とが設けら
    れ、 前記景品玉検出手段は前記景品玉払出通路に設けられ、 前記玉抜き通路は、前記貸玉払出通路から分岐して設け
    られていることを特徴とする、請求項2に記載の弾球遊
    技機。
  4. 【請求項4】 前記通路切換手段を切換駆動するための
    電気的駆動源と、 所定の玉抜き信号の入力に従って前記電気的駆動源によ
    り前記通路切換手段を切換えて第2状態に制御する玉抜
    き制御手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 【請求項5】 前記玉払出装置の上流側かつ前記玉抜き
    通路よりも上流側で払出すべき玉が欠乏したことを検出
    する玉欠乏検出手段が設けられ、 前記通路切換手段は、前記玉欠乏検出手段が玉の欠乏を
    検出したことを条件として前記玉抜き制御手段によって
    前記第1状態に切換えられることを特徴とする、請求項
    4に記載の弾球遊技機。
  6. 【請求項6】 前記貸玉払出通路に設けられ貸玉を検出
    する貸玉検出手段と、 前記玉抜き制御手段が玉抜き制御を開始してから所定期
    間経過したにもかかわらず前記貸玉検出手段の検出がな
    かった場合に異常と判定する異常判定手段とをさらに含
    むことを特徴とする、請求項3に記載の弾球遊技機。
  7. 【請求項7】 玉を払出すための玉払出装置と、 入賞が発生した場合に前記玉払出装置を作動させて景品
    玉を払出す制御と、所定の玉抜き信号の入力に従って前
    記玉払出装置を作動させて機内の玉を機外へ玉抜きする
    制御とを行なう払出制御手段と、 前記玉払出装置から払出された景品玉を検出する景品玉
    検出手段と、 遊技状態を制御するとともに、前記景品玉検出手段の検
    出信号が入力されて景品玉の未払出を監視可能な遊技制
    御手段とを含み、 前記玉払出装置から払出された玉を遊技者側に排出する
    払出通路と、 前記玉払出装置から払出された玉を機外に排出して抜き
    取るための玉抜き通路とを含み、 前記玉抜き通路と前記払出通路とは別々に形成されてお
    り、 前記玉払出装置は、玉抜きのときには前記玉抜き通路に
    玉を誘導して払出し、玉抜きでない遊技者への払出のと
    きには前記払出通路に玉を誘導して払出すことにより、
    玉抜きを行なうときには前記景品玉検出手段の玉検出部
    を玉が通過しないようにしたことを特徴とする、弾球遊
    技機。
  8. 【請求項8】 前記玉払出装置の上流側において払出す
    べき玉が欠乏したことを検出する玉欠乏検出手段をさら
    に含み、 前記玉払出装置は、前記玉欠乏検出手段による玉の欠乏
    が検出されたことを条件として、玉抜き動作を停止する
    ことを特徴とする、請求項7に記載の弾球遊技機。
  9. 【請求項9】 遊技者に玉を貸出すために前記玉払出装
    置から払出された貸玉を検出する貸玉検出手段と、 前記払出制御手段により玉抜き制御しているにもかかわ
    らず前記貸玉検出手段または前記景品玉検出手段からの
    検出があった場合に異常と判定する異常判定手段をさら
    に含むことを特徴とする、請求項7または請求項8に記
    載の弾球遊技機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053011A (ja) * 2001-08-13 2003-02-25 Sankyo Kk 遊技機および記録媒体処理装置
JP2008296056A (ja) * 2008-09-17 2008-12-11 Sansei R & D:Kk 弾球遊技機
JP2010269196A (ja) * 2010-09-09 2010-12-02 Sophia Co Ltd 遊技機
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