JP2000229149A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2000229149A
JP2000229149A JP11031603A JP3160399A JP2000229149A JP 2000229149 A JP2000229149 A JP 2000229149A JP 11031603 A JP11031603 A JP 11031603A JP 3160399 A JP3160399 A JP 3160399A JP 2000229149 A JP2000229149 A JP 2000229149A
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JP
Japan
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ball
lending
game
state
command
Prior art date
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JP11031603A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Fumitaka Sekine
史高 関根
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技者が誤って玉貸しボタンを操作した場合
に、それにより、遊技者の意に反して貸玉が払出されて
しまうことのない遊技機を提供する。 【解決手段】 玉貸しボタンの押圧操作により玉貸しが
行なわれるパチンコ遊技機において、上皿の玉抜き操作
が玉抜きスイッチにより検出された場合(SV1)に
は、遊技者が遊技を終了しようとしているものとみな
し、玉貸し禁止コマンド出力フラグをオンにセットして
(SV5)、所定期間(SV8)玉貸し禁止状態とし、
遊技を終えようとしている遊技者が誤って前記所定期間
内に玉貸しボタンに手を触れてしまった場合であって
も、それにより、遊技者の意に反して貸玉が払出されて
しまうことのないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機などで代表される遊技機に関し、
詳しくは、所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれる遊
技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機として従来から一般的に
知られたものに、たとえば、打玉やコイン等の所定の遊
技媒体を用いて遊技が行なわれる遊技機があった。この
種の遊技機には、遊技者所有の有価価値の使用と引換え
にして遊技媒体を入手するための遊技者による操作が可
能な貸出操作手段や、前記遊技媒体を遊技に使用可能に
貯留する貯留部、該貯留部から遊技媒体を排出するため
の遊技者による操作が可能な排出操作手段等が設けられ
ていた。
【0003】たとえば、この種の遊技機の代表例となる
パチンコ遊技機では、貸出操作手段の一例となる玉貸ボ
タンの操作によって打玉が打球供給皿に貸出される。遊
技者は打球供給皿に貯留された打玉を使用して遊技を行
なうことが可能であるとともに、所定箇所に設けられた
玉抜きレバーを操作して打球供給皿に貯留された打玉を
打球供給皿下方の余剰玉用貯留皿等に移し換えることが
可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
遊技者が遊技中あるいは遊技終了時に何らかの拍子でた
またま貸出操作手段に手を触れてしまったり、あるいは
誤って貸出操作手段を操作してしまう場合があり、この
ような場合に遊技者の意に反して遊技媒体が貸出されて
しまうことがあった。
【0005】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、遊技者が誤って貸出操作手段を
操作した場合に、それにより、遊技者の意に反して貸玉
が払出されてしまうことのない遊技機を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれる遊技機で
あって、遊技者所有の有価価値の使用と引換えにして遊
技媒体を入手するための遊技者による操作が可能な貸出
操作手段と、該貸出操作手段の操作に応じて、前記遊技
媒体を遊技者に貸出す貸出制御を行なう貸出制御手段
と、前記遊技媒体を遊技に使用可能に貯留する貯留部
と、該貯留部から遊技媒体を排出するための遊技者によ
る操作が可能な排出操作手段と、該排出操作手段の操作
を検出する排出操作検出手段とを含み、前記貸出制御手
段は、前記排出操作検出手段により前記排出操作手段の
操作が検出された場合に、前記貸出制御を実行しない状
態となることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の本発明は、所定の遊技媒
体を用いて遊技が行なわれる遊技機であって、遊技者所
有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を入手する
ための遊技者による操作が可能な貸出操作手段と、該貸
出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者に貸
出す貸出制御を行なう貸出制御手段と、遊技媒体を遊技
機に形成された遊技領域へ発射する遊技媒体発射装置
と、該遊技媒体発射装置へ遊技媒体を供給する供給部が
設けられ、前記遊技媒体発射装置へ供給するための遊技
媒体を貯留する第1の貯留部と、該第1の貯留部と連通
し、該第1の貯留部から排出された遊技媒体を貯留可能
な第2の貯留部と、該第2の貯留部に貯留された遊技媒
体を検出する遊技媒体検出手段とを含み、前記貸出制御
手段は、前記遊技媒体検出手段により前記遊技媒体が検
出されたことを条件として、前記貸出制御を実行しない
状態となることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の本発明は、所定の遊技媒
体を用いて遊技が行なわれる遊技機であって、遊技者に
とって有利な特殊遊技状態に制御可能な遊技制御手段
と、前記特殊遊技状態中に発生した所定の入賞に基づい
て遊技の継続のために使用可能な遊技結果価値を付与す
る制御を行なう価値付与制御手段と、遊技者所有の有価
価値の使用と引換えにして遊技媒体を入手するための遊
技者による操作が可能な貸出操作手段と、該貸出操作手
段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者に貸出す貸出
制御を行なう貸出制御手段とを含み、該貸出制御手段
は、前記特殊遊技状態となったことを条件として、前記
貸出制御を実行しない状態となることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の本発明は、所定の遊技媒
体を用いて遊技が行なわれる遊技機であって、遊技者所
有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を入手する
ための遊技者による操作が可能な貸出操作手段と、該貸
出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者に貸
出す貸出制御を行なう貸出制御手段とを含み、該貸出制
御手段は、所定期間内に所定量以上の遊技媒体が貸出さ
れた場合に、前記貸出制御を実行しない状態となること
を特徴とする。
【0010】請求項5に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記貸出制御手段は、前記排
出操作検出手段により前記排出操作手段の操作が検出さ
れた後、予め定められた期間にわたって前記貸出制御を
実行しない状態となることを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、遊技媒体を遊技機に形成され
た遊技領域へ発射する遊技媒体発射装置をさらに含み、
前記貯留部は、前記遊技媒体発射装置へ遊技媒体を供給
する供給部が設けられ、前記遊技媒体発射装置へ供給す
るための遊技媒体を貯留する第1の貯留部と、該第1の
貯留部と連通し、該第1の貯留部から排出された遊技媒
体を貯留可能な第2の貯留部とを含み、前記排出操作手
段は、遊技者が前記第1の貯留部から前記第2の貯留部
へ遊技媒体を排出させるための操作を行なうことが可能
に構成され、前記排出操作検出手段は、前記第1の貯留
部から前記第2の貯留部へ遊技媒体を排出するための前
記排出操作手段の操作を検出可能に構成され、前記貸出
制御手段は、前記第1の貯留部から前記第2の貯留部へ
遊技媒体を排出するための前記排出操作手段の操作が前
記排出操作検出手段によって検出された場合に、前記貸
出制御を実行しない状態となることを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の本発明は、請求項6に記
載の発明の構成に加えて、前記第1の貯留部は所定の取
付部によって前記遊技機の前面側の所定位置に取付けら
れ、前記排出操作手段と前記貸出操作手段とは、前記第
1の貯留部と前記取付部とを含む部位の所定位置に設け
られていることを特徴とする。
【0013】請求項8に記載の本発明は、請求項2に記
載の発明の構成に加えて、前記貸出制御手段は、前記遊
技媒体検出手段により前記遊技媒体が所定期間継続して
検出された場合に、前記貸出制御を実行しない状態とな
ることを特徴とする。
【0014】請求項9に記載の本発明は、請求項2に記
載の発明の構成に加えて、前記遊技媒体検出手段は、前
記第2の貯留部の側面に設けられていることを特徴とす
る。
【0015】請求項10に記載の本発明は、請求項9に
記載の発明の構成に加えて、前記遊技機は打玉を用いて
遊技が行なわれる弾球遊技機であって、前記遊技媒体検
出手段は、前記第2の貯留部の底部から前記打玉の半径
相当の高さとなる位置で前記打玉を検出可能に設けられ
ていることを特徴とする。
【0016】請求項11に記載の本発明は、請求項3に
記載の発明の構成に加えて、前記遊技機は、打玉の入賞
に基づいて遊技の継続のために使用可能な賞球が払出さ
れる弾球遊技機であって、遊技者にとって有利な第1の
状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な
可変入賞球装置と、打玉が始動入賞可能な所定の始動入
賞領域とをさらに有し、前記遊技制御手段は、前記始動
入賞の発生を条件として、前記可変入賞球装置が前記第
1の状態となる特定遊技状態に制御可能であって、前記
特殊遊技状態とは、前記特定遊技状態であることを特徴
とする。
【0017】請求項12に記載の本発明は、請求項3に
記載の発明の構成に加えて、前記遊技機は、打玉の入賞
に基づいて遊技の継続のために使用可能な賞球が払出さ
れる弾球遊技機であって、遊技者にとって有利な第1の
状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な
可変入賞球装置と、打玉が始動入賞可能な所定の始動入
賞領域とをさらに有し、前記遊技制御手段は、前記始動
入賞の発生を条件として、前記可変入賞球装置が前記第
1の状態となる特定遊技状態に制御可能であって、前記
特殊遊技状態とは、所定の通常遊技状態と比較して前記
特定遊技状態となり易い特別遊技状態であることを特徴
とする。
【0018】請求項13に記載の本発明は、請求項3に
記載の発明の構成に加えて、前記貸出制御手段は、前記
特殊遊技状態となり、かつ、前記入賞が発生したことを
条件として、前記貸出制御を実行しない状態となること
を特徴とする。
【0019】請求項14に記載の本発明は、請求項11
に記載の発明の構成に加えて、前記貸出制御手段は、前
記特定遊技状態となり、かつ、前記可変入賞球装置に所
定数の打玉が入賞したことを条件として、前記貸出制御
を実行しない状態となることを特徴とする。
【0020】請求項15に記載の本発明は、請求項4に
記載の発明の構成に加えて、前記貸出制御手段は、遊技
の結果所定の入賞が発生した場合には、所定の遊技結果
価値を遊技者に付与する制御を実行可能であることを特
徴とする。
【0021】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、貸出制御手
段の働きにより、遊技者の貸出操作手段の操作に応じ
て、遊技媒体を遊技者に貸出す貸出制御が実行される。
遊技者が排出操作手段を操作すれば、遊技媒体を遊技に
使用可能に貯留する貯留部から遊技媒体が排出されると
ともに、排出操作検出手段の働きにより、排出操作手段
の操作が検出される。さらに前記排出操作検出手段によ
り前記排出操作手段の操作が検出された場合に、前記貸
出制御手段は前記貸出制御を実行しない状態となる。
【0022】請求項2に記載の本発明によれば、貸出制
御手段の働きにより、遊技者の貸出操作手段の操作に応
じて、遊技媒体を遊技者に貸出す貸出制御が実行され
る。第1の貯留部には、遊技媒体発射装置へ供給するた
めの遊技媒体が貯留される。前記第1の貯留部から排出
された遊技媒体は、前記第1の貯留部と連通する第2の
貯留部に貯留される。第2の貯留部に貯留された遊技媒
体は遊技媒体検出手段によって検出される。さらに、前
記貸出制御手段は、前記遊技媒体検出手段により前記遊
技媒体が検出されたことを条件として、前記貸出制御を
実行しない状態となる。
【0023】請求項3に記載の本発明によれば、遊技制
御手段の働きにより、遊技者にとって有利な特殊遊技状
態に制御される。価値付与制御手段の働きにより、前記
特殊遊技状態中に発生した所定の入賞に基づいて遊技の
継続のために使用可能な遊技結果価値が付与される。貸
出制御手段の働きにより、遊技者の貸出操作手段の操作
に応じて、遊技媒体を遊技者に貸出す貸出制御が実行さ
れる。さらに前記貸出制御手段は、前記特殊遊技状態と
なったことを条件として、前記貸出制御を実行しない状
態となる。
【0024】請求項4に記載の本発明によれば、貸出制
御手段の働きにより、遊技者の貸出操作手段の操作に応
じて、遊技媒体を遊技者に貸出す貸出制御が実行され
る。さらに、前記貸出制御手段は、所定期間内に所定量
以上の遊技媒体が貸出された場合に、前記貸出制御を実
行しない状態となる。
【0025】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、前記貸出制御手段は、
前記排出操作検出手段により前記排出操作手段の操作が
検出された後、予め定められた期間にわたって前記貸出
制御を実行しない状態となる。
【0026】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、遊技媒体発射装置の働
きにより、遊技媒体が遊技機に形成された遊技領域へ発
射される。第1の貯留部には、遊技媒体発射装置へ供給
するための遊技媒体が貯留される。前記第1の貯留部か
ら排出された遊技媒体は、前記第1の貯留部と連通する
第2の貯留部に貯留される。前記貸出制御手段の働きに
より、前記第1の貯留部から前記第2の貯留部へ遊技媒
体を排出するための前記排出操作手段の操作が前記排出
操作検出手段によって検出された場合に、前記貸出制御
を実行しない状態となる。
【0027】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
6に記載の発明の作用に加えて、前記第1の貯留部は所
定の取付部によって前記遊技機の前面側の所定位置に取
付けられ、前記排出操作手段と前記貸出操作手段とは、
前記第1の貯留部と前記取付部とを含む部位の所定位置
に設けられている。
【0028】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記貸出制御手段は、
前記遊技媒体検出手段により前記遊技媒体が所定期間継
続して検出された場合に、前記貸出制御を実行しない状
態となる。
【0029】請求項9に記載の本発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記遊技媒体検出手段
は、前記第2の貯留部の側面に設けられている。
【0030】請求項10に記載の本発明によれば、請求
項9に記載の発明の作用に加えて、前記遊技機は打玉を
用いて遊技が行なわれる弾球遊技機であって、前記遊技
媒体検出手段は、前記第2の貯留部の底部から前記打玉
の半径相当の高さとなる位置で前記打玉を検出可能に設
けられている。
【0031】請求項11に記載の本発明によれば、請求
項3に記載の発明の作用に加えて、前記遊技機は、打玉
の入賞に基づいて遊技の継続のために使用可能な賞球が
払出される弾球遊技機であって、前記遊技制御手段の働
きにより、前記始動入賞の発生を条件として、前記可変
入賞球装置が前記遊技者にとって有利な第1の状態とな
る特定遊技状態に制御される。そして、前記貸出制御手
段は、前記特定遊技状態となったことを条件として、前
記貸出制御を実行しない状態となる。
【0032】請求項12に記載の本発明によれば、請求
項3に記載の発明の作用に加えて、。前記遊技機は、打
玉の入賞に基づいて遊技の継続のために使用可能な賞球
が払出される弾球遊技機であって、前記遊技制御手段の
働きにより、前記始動入賞の発生を条件として、前記可
変入賞球装置が前記遊技者にとって有利な第1の状態と
なる特定遊技状態に制御される。そして、前記貸出制御
手段は、所定の通常遊技状態と比較して前記特定遊技状
態となり易い特別遊技状態となったことを条件として、
前記貸出制御を実行しない状態となる。
【0033】請求項13に記載の本発明によれば、請求
項3に記載の発明の作用に加えて、前記貸出制御手段
は、前記特殊遊技状態となり、かつ、前記入賞が発生し
たことを条件として、前記貸出制御を実行しない状態と
なる。
【0034】請求項14に記載の本発明によれば、請求
項11に記載の発明の作用に加えて、前記貸出制御手段
は、前記特定遊技状態となり、かつ、前記可変入賞球装
置に所定数の打玉が入賞したことを条件として、前記貸
出制御を実行しない状態となる。
【0035】請求項15に記載の本発明によれば、請求
項4に記載の発明の作用に加えて、遊技の結果所定の入
賞が発生した場合には、前記貸出制御手段の働きによ
り、所定の遊技結果価値を遊技者に付与する制御が実行
される。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機など
であってもよく、所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわ
れる遊技機であれば、すべてに適用することが可能であ
る。
【0037】図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチ
ンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユ
ニット50の正面図である。
【0038】カードユニット50には、カード利用可表
示ランプ151が設けられており、カードユニット50
が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ラ
ンプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされ
る。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置さ
れている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状
態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されて
いるかが連結台方向表示器153により表示される。
【0039】遊技者がカード残高の記録されたいわゆる
プリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、
そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読
取られる。次に、遊技者がパチンコ遊技機1に設けられ
た玉貸しボタン29aを操作することにより、予め入力
設定されている貸出単位額分の残高が減額されるととも
に、その貸出単位額分の貸玉が貸出される。
【0040】カードユニット50には端数表示スイッチ
152が設けられている。この端数表示スイッチ152
を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラ
ーが発生した場合のエラーコードなどの情報がパチンコ
遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示さ
れる。図中156はカードユニット錠であり、このカー
ドユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作す
ることにより、カードユニット50の前面側を開成でき
るように構成されている。
【0041】パチンコ遊技機1は、額縁状に形成された
ガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス
扉枠2の下部、遊技機前面側には打玉を打球発射装置へ
順次供給可能に貯留する上皿(打球供給用貯留皿)3が
設けられている。
【0042】この上皿3は、貸玉や賞球が貯留される凹
部と遊技機に取付けるための取付部3dとが一体形成さ
れユニット化されている。さらに、上皿3の上面部分に
形成された凹部の縁部分には玉貸しボタン29aと返却
ボタン29bとが設けられ、上皿3の前記取付部3d部
分には上皿玉抜きレバー3bが設けられている。玉貸し
ボタン29aと返却ボタン29bと上皿玉抜きレバー3
bとが、上皿3あるいは取付部3dにまとめて設けられ
ているために、操作性が向上される。
【0043】上皿3の下部には、上皿3から溢れる玉が
貯留される下皿(余剰玉用貯留皿)4が設けられてい
る。下皿4の側面には下皿玉抜きレバー4bが設けられ
ている。下皿4は上皿3と連通しており、上皿玉抜きレ
バー3bの操作により上皿3の貯留玉が排出されて下皿
4へ流下する。また、下皿4の底部は下皿玉抜きレバー
4bの操作によって開放可能に構成されており、下皿玉
抜きレバー4bを操作して下皿4内の貯留玉を下皿4下
方に用意した玉箱等へ移し換えることができる。
【0044】遊技者が打球操作ハンドル(操作ノブ)5
を操作することにより、上皿3から打球発射機構に案内
されたパチンコ玉が1個ずつ発射される。パチンコ玉が
発射される毎に上皿3に貯留されているパチンコ玉が順
次打球発射機構へ向けて供給される。発射されたパチン
コ玉は、遊技盤6に形成された区画レール2の間を通っ
て遊技領域7に導かれる。遊技領域7の中央には、始動
口14への打玉の始動入賞を条件にして識別情報の一例
となる特別図柄を可変表示開始させる可変表示装置8が
設けられている。この可変表示装置8には、打玉の通過
ゲート11aの通過に伴って普通図柄が可変表示される
可変表示器10と、通過記憶表示器10aと、始動記憶
表示器18とが設けられている。可変表示装置8の下方
には、可動片15が左右に設けられた始動口14と、開
閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開放状態となる
可変入賞球装置19とが設けられている。また、一般入
賞口として、可変表示装置8の上部には入賞口24a
が、可変入賞球装置19の左右には入賞口24d,24
eが、遊技領域7の下方左右には入賞口24b,24c
が、それぞれ設けられている。また、26は、打込まれ
た打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞しな
かった場合にアウト玉として回収するアウト口であり、
25は、装飾ランプである。
【0045】遊技領域7の外周には遊技効果LED28
aと、遊技効果ランプ28b,28cと、賞球の払出中
に点灯する賞球ランプ51と、賞球を払出すために動作
する賞球装置(後述する賞球装置57a)および貸玉を
払出すための玉貸し装置(後述する玉貸し装置57b)
に供給される玉の玉切れが生じた場合に点灯する玉切れ
ランプ52とが設けられており、遊技領域7の上部の左
右にはステレオ音の音声などの効果音を発生するための
スピーカ27,27が設けられている。
【0046】図2は、遊技盤6の正面図である。この正
面図を参照して、以下に各種遊技装置および遊技の概要
を説明する。
【0047】可変表示装置8は、複数種類の特別図柄を
可変表示可能なCRT表示機で構成されている。可変表
示装置8の中央の可変表示部9では始動入賞が発生した
ことを条件として複数種類の特別図柄が上から下に向か
ってスクロール表示される。その後、所定時間が経過し
て可変表示が終了した結果、大当り図柄のゾロ目が停止
表示されれば大当りとなる。なお、大当り図柄のうちの
所定の確変図柄で大当りが発生した場合には、確率変動
状態となり大当り確率が高い確率に変動する。大当りと
なれば、可変入賞球装置19の開閉板20が傾動して大
入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞
させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に
制御され、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態
(特定遊技状態、大当り状態)となる。
【0048】可変入賞球装置19の大入賞口は、特定入
賞領域と通常入賞領域とに区分されている。特定入賞領
域に入賞した入賞球はVカウントスイッチ22により検
出される。一方、通常入賞領域に入賞した通常入賞球は
カウントスイッチ23により検出される。Vカウントス
イッチ22とカウントスイッチ23は、ともに遊技盤6
に設けられており、各入賞領域に入賞した入賞玉は各ス
イッチ22,23により速やかに検出され、入賞玉が検
出される毎に15発の賞球が払出される。
【0049】可変入賞球装置19の第1の状態は、大入
賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に
達した場合、または所定期間(たとえば30秒間)経過
した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場合
に一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可
変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊
技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、
可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に
進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウント
スイッチ22により検出されたことを条件として、再
度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続
制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数
はたとえば16回と定められている。繰返し継続制御に
おいて、可変入賞球装置19が第1の状態にされている
状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限
回数が16回の場合には、第1ラウンドから第16ラウ
ンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1
の状態にされ得る。
【0050】可変表示装置8の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。
このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再
度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13
から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやす
い状態となる。可変表示装置8の左側方部分に設けられ
たワープ入口11に進入した打玉の通過経路には普通図
柄始動ゲート11aが設けられている。
【0051】普通図柄始動ゲート11aに進入した打玉
は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートス
イッチ12で検出されることを条件として、可変表示器
10が可変開始される。なお、可変表示器10が可変表
示している最中にさらに打玉がゲートスイッチ12で検
出された場合には、「4」を記憶数の上限として通過球
が記憶されてその記憶数が通過記憶表示器10aに表示
される。
【0052】可変表示器10は7セグメント表示器で構
成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報が可変表示
される。可変表示器10の表示結果が予め定められた特
別の表示態様(たとえば7)となれば「当り」となる。
可変表示器10に「当り」の表示結果が導出されると、
始動口14に設けられた左右1対の可動片15が開成す
る。これにより始動口14が開放状態となって打玉がよ
り始動入賞しやすくなる。始動口14が開放状態にある
際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片15が元の位置
まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。ま
た、始動口14が開放状態となってから所定期間が経過
すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片15が元の位
置まで閉成して開放状態は終了する。始動口14に入賞
した始動入賞球は遊技盤6に設けられた始動口スイッチ
17により速やかに検出される。始動入賞球が始動口ス
イッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとと
もに、その検出出力に基づいて可変表示装置8が可変開
始される。なお、可変表示装置8が可変表示中に始動口
スイッチ17により検出された始動入賞は、「4」を記
憶数の上限として記憶されてその記憶数が始動記憶表示
器18に表示される。
【0053】また、一般入賞口24(24a,24b,
24c,24d,24e)に入賞した入賞球は、遊技盤
6に設けられた各入賞口スイッチ240(240a,2
40b,240c,240d,240e)により速やか
に検出され、これに基づいて10個の賞球が払出され
る。
【0054】遊技者は、遊技終了時には、上皿玉抜きレ
バー3bを操作して上皿3内の打玉を下皿4へ流下させ
て玉抜きを行なう。その後、返却ボタン29bを操作し
てカードユニット50に挿入されているプリペイドカー
ドを排出させる。ところが、返却ボタン29bのそばに
は玉貸しボタン29aが位置しているために遊技者が誤
って玉貸しボタン29aを操作してしまう可能性があ
る。このような場合には、遊技者の意に反してプリペイ
ドカードからカード残高が引き落とされて貸玉が貸出さ
れてしまうという問題が生じる。
【0055】このパチンコ遊技機1では、かかる問題を
解決するために、上皿玉抜きレバー3bの操作後、予め
定められた期間にわたって玉貸し禁止状態となり、玉貸
しボタン29aが操作されても玉貸しがされないような
制御が行なわれる。これにより、上皿玉抜きレバー3b
と返却ボタン29bと玉貸しボタン29aとを遊技機の
前面側にまとめて設けることによって、操作性を向上さ
せながらも、操作性向上のための措置により生じ得る上
記問題を解決可能なパチンコ遊技機1を提供可能とな
る。図3は、上皿玉抜きレバー3bの作用を説明するた
めの上皿3の要部拡大図である。特に、図3には打玉が
貯留される凹部を透視した状態が示されている。上皿3
の凹部には床板3aをその底部として打玉が貯留され
る。床板3aの奥に立設し凹部側面を構成する立設壁3
cの図示する位置には、上皿3に貯留された打玉を検出
する上皿玉有スイッチ353が設けられている。また、
その立設壁3cの所定位置には、打球装置へ打玉を供給
するための供給口354が開口しており、打玉を供給口
354側に導くために床板3aは供給口354側へ傾斜
している。また、床板3aは、打玉を順次整列させて打
玉を一列で供給口354に進入させるようにするため
に、図示左側から右側に向かうにつれて、徐々に幅が狭
くなっている(図には現れない)。
【0056】床板3aは供給口354付近で一部切欠い
ており、その切欠部分の下方には下皿4と連通する通路
352が形成され、その切欠部分と通路352との間に
は通路352を閉塞状態と非閉塞状態とに可変可能な閉
塞部材351が設けられている。
【0057】上皿玉抜きレバー3bは、遊技機前面側に
突出し遊技者の指でのスライド操作が行なわれる操作部
350と、該操作部350が形成され該操作部350の
水平移動に伴って移動するレバー本体356と、該レバ
ー本体356の移動を検出する上皿玉抜きスイッチ35
5とから構成される。レバー本体356は閉塞部材35
1と接続されており(図示省略)、操作部350の実線
で示される位置から破線で示される位置へのスライド操
作に連動して、閉塞部材351が実線で示される位置か
ら破線で示される位置にスライドする。これにより、通
路352が閉塞状態から非閉塞状態に変化し、上皿3内
の打玉は通路352を流下して下皿4へ案内される。ま
た、操作部350のスライド操作が上皿玉抜きスイッチ
355で検出され、検出信号が遊技制御基板31(図5
参照)へ出力される。
【0058】一方、操作部350から指を放すことによ
ってレバー本体356は破線で示される位置から実線で
示される位置に復帰し、通路352が閉塞される。これ
により、上皿3から下皿4への打玉の流下が停止する。
また、レバー本体356の復帰によって上皿玉抜きスイ
ッチ355からの検出信号の出力が停止する。
【0059】図4は、下皿玉抜きレバー4bの作用を説
明するための下皿4の要部拡大図である。下皿4は、床
板4aと該床板4aの縁部を取り囲んで立設する側壁4
cとからなる凹部によって打玉を貯留する。側壁4cの
図示する位置には、下皿4に貯留された打玉を検出する
下皿玉有スイッチ453が設けられている。
【0060】このように下皿玉有スイッチ453は、下
皿4の側面に設けられているために、下皿4の底面に設
ける場合と比較して、下皿4の底面にさらに設けられる
玉排出機構(451,452)の占有スペースによって
下皿玉有スイッチ453を設ける位置が制限されてしま
うことがなく、検出機能を最大限に高めることのできる
位置に下皿玉有スイッチ453を設けることができる。
【0061】さらに、この下皿玉有スイッチ453は、
床板4aから打玉の半径相当の高さとなる位置に打玉を
感知するセンサ部が位置するように設けられる。このた
め、下皿4に打玉が積重なって貯留される前に早期に打
玉を検出できるとともに、床板4aと側壁4cとに接す
る打玉P1を確実に検出できる。
【0062】底板4aはその中央付近に所定の大きさの
切欠部が形成されており、その切欠部下方には機外へ連
絡する通路452が形成され、その切欠部と通路452
との間には通路452を閉塞状態と非閉塞状態とに可変
可能な閉塞部材451が設けられている。
【0063】下皿玉抜きレバー4bは、上皿玉抜きレバ
ー3bと同様に操作部450と、レバー本体456と、
該レバー本体456の移動を検出する下皿玉抜きスイッ
チ455とから構成される。レバー本体456は閉塞部
材451と接続されており(図示省略)、操作部450
のスライド操作に連動して、閉塞部材451が実線で示
される位置から破線で示される位置にスライドする。こ
れにより、通路452が閉塞状態から非閉塞状態に変化
し、下皿4内の打玉は通路452を流下して機外へ排出
される。また、操作部450のスライド操作が下皿玉抜
きスイッチ455で検出され、検出信号が遊技制御基板
31(図5参照)へ出力される。
【0064】一方、操作部450から指を放すことによ
ってレバー本体456は元の位置に復帰し、通路452
が閉塞される。これにより、下皿4から機外への打玉の
排出が停止する。また、レバー本体456の復帰によっ
て上皿玉抜きスイッチ455からの検出信号の出力が停
止する。
【0065】図5および図6は、パチンコ遊技機1の制
御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成
要素を示すブロック図である。図5、図6には、制御基
板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球
玉貸制御基板(賞球玉貸基板)37、ランプ制御基板3
5、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制
御基板80が示されている。
【0066】遊技制御基板31は、遊技制御プログラム
に従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、
スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプ・
LED回路60と、情報出力回路64と、初期リセット
回路65と、定期リセット回路66と、アドレスデコー
ド回路67を含む。
【0067】基本回路53は、遊技制御用のマイクロコ
ンピュータであり、遊技制御用のプログラム等を記憶す
るROM54、ワークメモリとして使用されるRAM5
5、制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCP
U56およびI/Oポート部57を含む。なお、ROM
54,RAM55はCPU56に内蔵されている場合も
ある。基本回路53は、電源投入時にリセットされる。
また、基本回路53は、定期的(例えば、2ms毎)に
割込み処理を実行し、割込み処理が実行される毎に、ゲ
ーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行され
る。
【0068】初期リセット回路65は、電源投入時に基
本回路53をリセットする回路である。基本回路53
は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセッ
トパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。定
期リセット回路66は、基本回路53に対し、定期的
(たとえば2msec毎)にリセットパルスを与え、R
OM54に記憶されている遊技制御プログラムを先頭か
ら繰返し実行させる回路である。アドレスデコード回路
67は、基本回路53から与えられるアドレス信号をデ
コードしてI/Oポート部57のうちのいずれかのI/
Oポートを選択するための信号を出力する回路である。
【0069】情報出力回路64は、基本回路53から与
えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情
報、可変表示部9の可変表示に利用された始動入賞球の
個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す
確変情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピ
ュータに対して出力する回路である。スイッチ回路58
は、図示する各種スイッチからの信号を基本回路53に
与える回路である。ソレノイド回路59は、始動口14
の可動片15を動作させるソレノイド16および可変入
賞球装置15の開閉板20を開閉するソレノイド21を
基本回路53からの指令に従って駆動する回路である。
ランプ・LED回路60は、始動記憶表示器18の点灯
および滅灯を行なうとともに7セグメントLEDによる
可変表示器10と装飾ランプ25を駆動する回路であ
る。
【0070】遊技球を打撃する打球ハンマー(図示省
略)は発射制御基板91上の回路によって制御される駆
動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の
駆動力は、操作ノブ(打球操作ハンドル)5の操作量に
従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回
路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が
発射されるように制御される。賞球玉貸制御基板37か
ら発射制御基板91には、打玉の発射状態を制御するた
めの発射制御信号が与えられる。発射制御基板91にお
いては、発射制御信号がLOWレベルである場合に、打
玉の発射が禁止され、打玉の発射が不可能な状態に制御
される。一方、発射制御信号がHIGHレベルである場
合には、打玉の発射が許容され、打玉の発射が可能な状
態に制御される。
【0071】遊技制御基板31から賞球玉貸制御基板3
7には、賞球コマンドが伝送される。賞球コマンドに
は、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンド
データ(以下、単にコマンドともいう)と、貸玉の払出
制御に関する指令情報としてのコマンドデータ(たとえ
ば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)
が含まれる。
【0072】遊技制御基板31から賞球コマンドが出力
される場合には、それにともなって、賞球コマンドの有
効期間を示すINT信号が出力される。INT信号は、
無効状態では信号がローレベル(オフ状態)となり、有
効状態では信号がハイレベル(オン状態)となる。賞球
コマンドは、7ビットのデータにより構成され、下位4
ビットが賞球個数の指定に用いられ、その上位側の3ビ
ットが制御内容の指定に用いられる。
【0073】この賞球コマンドに従って、賞球玉貸制御
基板37に設けられた賞球玉貸制御用マイクロコンピュ
ータ370は、賞球装置97aおよび玉貸し装置97b
の双方をそれぞれ個別に制御する。
【0074】このように、賞球玉貸制御用マイクロコン
ピュータ370は、貸玉の貸出制御を実行可能のみなら
ず、賞球を遊技者に払出す賞球払出制御をも実行可能で
あるために、貸玉の貸出制御専用の手段と、賞球払出制
御専用の手段とをそれぞれ設ける場合と比較して、パチ
ンコ遊技機1の製造コストを低減できる。
【0075】賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ37
0は、賞球制御(玉貸しに関する制御も含む)用のプロ
グラム等を記憶するROM375、ワークメモリとして
使用されるRAM376、賞球制御用のプログラムに従
って制御動作を行なうCPU371およびI/Oポート
372を含む。なお、ROM375,RAM376はC
PU371に内蔵されている場合もある。
【0076】各種入賞口スイッチ240および下皿満タ
ンスイッチ(満タンスイッチ)402からの検出信号
は、中継基板71を介して遊技制御基板31のI/Oポ
ート57に入力される。賞球カウントスイッチ301
A,賞球カウントスイッチ301Bからの検出信号は、
中継基板72を介して遊技制御基板31のI/Oポート
57に入力される。また、賞球切れ検出スイッチ167
および貸玉切れ検出スイッチ187からの検出信号は、
中継基板72および中継基板71を介して遊技制御基板
31のI/Oポート57に入力される。
【0077】基本回路53は、下皿満タンスイッチ40
2の検出信号に基づいて下皿4が満タンであることを認
識する。基本回路53は、賞球切れ検出スイッチ167
または貸玉切れ検出スイッチ187からの検出信号が玉
切れ状態を示しているか、あるいは下皿満タンスイッチ
402からの検出信号が満タン状態を示していれば、そ
の状況に応じて、賞球禁止コマンド、玉貸し禁止コマン
ドを賞球玉貸制御基板37の賞球玉貸制御マイクロコン
ピュータ370へ送り、賞球装置97aによる賞球の払
出しの停止、玉貸し装置97bによる貸玉の払出しの停
止をさせる。さらに、基本回路53は、賞球カウントス
イッチ301A,301Bの検出信号に基づいて賞球を
カウントする。
【0078】上皿玉有スイッチ353、下皿玉有スイッ
チ453、上皿玉抜きスイッチ355、下皿玉抜きスイ
ッチ455の検出信号は、スイッチ回路58により基本
回路53へ入力される。基本回路53は、上皿玉有スイ
ッチ353の検出信号に基づいて上皿3内に所定数の打
玉が貯留されていることを認識し、下皿玉有スイッチ4
53の検出信号に基づいて下皿4内に所定数の打玉が貯
留されていることを認識し、上皿玉抜きスイッチ355
の検出信号に基づいて上皿玉抜きレバー3bが操作され
ていることを認識し、下皿玉抜きスイッチ455の検出
信号に基づいて下皿玉抜きレバー4bが操作されている
ことを認識する。
【0079】各種入賞口スイッチ240、始動口スイッ
チ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ2
3の検出信号は、スイッチ回路58により基本回路53
へ入力される。基本回路53のROM54には、上記各
入賞検出用スイッチ(240、17、22、23)の検
出信号に対応して払出すべき賞球数を特定可能な賞球個
数情報が記憶されている。基本回路53は、各入賞検出
用スイッチの検出信号に基づいて払出すべき賞球数を特
定し、賞球制御用のINT信号を無効状態から有効状態
にするとともに払出しの制御内容および賞球個数を指定
した賞球コマンドをI/Oポート57を介して賞球玉貸
制御基板37へ出力する。このため、遊技盤裏面の機構
板に設けられた全ての入賞球を検出する全入賞球検出ス
イッチの検出を待って賞球を払出す従来の遊技機に比較
して賞球の払出制御を迅速に行なうことができる。さら
に、各種入賞検出用スイッチ(240、17、22、2
3)は、各入賞口に対応して遊技盤6に個々に設けられ
ているために、打玉の入賞をより早く検出でき、これに
より賞球の払出制御をより一層迅速に行なうことができ
る。
【0080】I/Oポート57における賞球コマンドを
出力する部分は、遊技制御基板31の内部から外部への
情報の出力が可能であるが遊技制御基板31の外部から
内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段と
しての出力バッファにより構成されている。従って、賞
球玉貸制御基板37側から遊技制御基板31側に信号が
伝わる余地はない。賞球コマンドの伝送経路に不正改造
が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊
技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技
制御基板31と賞球玉貸制御基板37との間の信号の一
方向通信が担保され、賞球コマンドの伝送経路を介して
遊技制御基板31に不正な信号(データ)を入力させて
不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐこと
ができる。
【0081】遊技制御基板31は、先に出力した賞球コ
マンドに基づく賞球の払出しが完了していない場合であ
っても、賞球コマンドを即座に出力する。遊技制御基板
31から賞球玉貸制御基板37に送られた賞球コマンド
およびINT信号は、バッファ回路373を介してI/
Oポート372に入力される。賞球玉貸制御用マイクロ
コンピュータ370は、賞球コマンドに基づいて賞球装
置97aまたは玉貸し装置97bへ与える駆動信号を制
御し、賞球コマンドにより特定される個数の賞球の払出
し制御等の払出し制御を行なう。賞球玉貸制御基板37
側では、先の賞球コマンドに基づく賞球の払出しが完了
したか否かに関係なく、次々に賞球コマンドが送られて
くるため、玉の払出しが済んでいない賞球コマンドの賞
球個数データについては、RAM376に記憶し、その
記憶データに基づいて順次玉の払出しを行なう。これに
より、遊技制御基板31側では、先に出力した賞球コマ
ンドに基づく賞球の払出しが完了していない場合であっ
ても、次の賞球コマンドを記憶する処理を行なう必要が
なく、かつ、賞球玉貸制御基板37側の動作状況を確認
しながら賞球コマンドを出力する処理を行なう必要もな
くなるので、基本回路53の制御負担が軽減される。
【0082】基本回路53のRAM55には、払出すべ
き賞球個数別に記憶可能なカウンタ(カウンタA,B,
C)が記憶されている。カウンタAには、Vカウントス
イッチ22およびカウントスイッチ23の検出信号、す
なわち、払出数=15個に対応する検出信号がまとめて
記憶される。カウンタBには、始動口スイッチ17の検
出信号、すなわち、払出数=5個に対応する検出信号が
記憶される。カウンタCには、各入賞口スイッチ240
の検出信号、すなわち、払出数=10個に対応する検出
信号が記憶される。
【0083】賞球装置97aおよび玉貸し装置97bの
それぞれには、玉の供給通路が個別に設けられており、
それらの供給通路から賞球装置97aおよび玉貸し装置
97bのそれぞれに供給されたパチンコ玉が、これらの
装置から賞球および貸玉として払出される。賞球装置9
7aおよび玉貸し装置97bのそれぞれの供給通路は、
個別に設けられているのであるが、それらの供給通路
は、玉の流下上手側において1本の通路から分岐したも
のである。つまり、パチンコ遊技機1の裏面側に設けら
れた玉タンクから供給されるパチンコ玉を誘導する通路
が2つに分岐して賞球装置97aおよび玉貸し装置97
bのそれぞれの供給通路を構成しているのである。
【0084】賞球装置97aへのパチンコ玉の供給通路
には、その供給通路における玉の存在の有無を検出可能
な賞球切れ検出スイッチ167が設けられており、この
賞球切れ検出スイッチ167により賞球装置97aの玉
切れ状態が検出される。玉貸し装置97bへのパチンコ
玉の供給通路には、その供給通路における玉の存在の有
無を検出可能な貸玉切れ検出スイッチ187が設けられ
ており、この貸玉切れ検出スイッチ187により玉貸し
装置97bの玉切れ状態が検出される。
【0085】賞球装置97aの内部には、賞球を払出す
ための2つの賞球通路A,Bが形成されており、両賞球
通路A,Bの間には、両通路A,Bから交互に賞球を繰
出すための賞球繰出用スクリューおよびその賞球繰出用
スクリューを駆動する賞球モータ289Aが設けられて
いる。賞球装置97aでは、賞球玉貸制御基板37から
賞球玉貸制御基板37から中継基板72を介して与えら
れる駆動信号により、賞球モータ289Aが駆動されて
賞球の払出しが行なわれる。
【0086】一方、玉貸し装置97bには、貸玉を払出
すための1つの貸玉通路が形成され、その貸玉通路から
貸玉を繰出すための貸玉繰出用スクリューと、その貸玉
繰出用スクリューを駆動する玉貸モータ289Cとが設
けられている。玉貸し装置97bでは、賞球玉貸制御基
板37から中継基板72を介して与えられる駆動信号に
より、玉貸モータ289Cが駆動されて貸玉の払出し
(貸出し)が行なわれる。
【0087】さらに、賞球装置97aの内部には、賞球
繰出用スクリューが所定角度回転したことを検出するた
めの賞球モータ位置センサ300Aと、賞球繰出用スク
リューで繰出された後、賞球機構部分から上皿3へ向け
て落下する玉を賞球機構部分の下手側で検出するための
賞球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウント
スイッチ(♯2)301Bとが設けられている。賞球カ
ウントスイッチ(♯1)301Aは、賞球通路Aに対応
して設けられ、賞球通路Aから払出される賞球を検出す
る。一方、賞球カウントスイッチ(♯2)301Bは、
賞球通路Bに対応して設けられ、賞球通路Bから払出さ
れる賞球を検出する。賞球装置97aでは、賞球繰出用
スクリューが所定角度だけ回転して賞球モータ位置セン
サ300Aが1回ON/OFFするごとに賞球装置97
aから賞球が1つ払出される。
【0088】同様に、玉貸し装置97bの玉貸機構部分
には、貸玉繰出用スクリューが所定角度回転したことを
検出するための玉貸モータ位置センサ300Cと、貸玉
繰出用スクリューで繰出された後、玉貸機構部分から上
皿3へ向けて落下する玉を玉貸機構部分の下手側で検出
するための玉貸カウントスイッチ301Cとが設けられ
ている。玉貸し装置97bでは、貸玉繰出用スクリュー
が所定角度だけ回転して玉貸モータ位置センサ300C
が1回ON/OFFするごとに玉貸し装置97bから貸
玉が1つ払出される。
【0089】賞球カウントスイッチ301A,301B
からの検出信号は、中継基板72を介して遊技制御基板
31のI/Oポート57に入力される。遊技制御基板3
1に設けられたCPU56は、賞球カウントスイッチ3
01A,301Bからの検出信号に基づいて払出された
賞球数を計数し、予定数の賞球の払出しが行なわれてい
るか否かを判断する。そして、賞球の払出数が不足して
いるにもかかわらず、所定期間が経過しても賞球カウン
トスイッチ301A,301Bから検出信号が入力され
なくなった場合には、エラーが発生したものと判断し、
エラー報知用のコマンドを音声制御基板70や表示制御
基板80に出力する。これにより、音声制御基板70に
よって制御されるスピーカ27からは所定の報知音が発
生し、表示制御基板80によって制御される可変表示装
置8では所定のエラー表示がなさられる。これにより、
パチンコ遊技機1はエラー状態となる。
【0090】賞球モータ位置センサ300Aからの検出
信号は、賞球センサ基板73を介して賞球玉貸制御基板
37のI/Oポート372に入力される。賞球玉貸制御
用マイクロコンピュータ370は、賞球モータ位置セン
サ300Aからの検出信号に基づいて、払出された賞球
数を計数し、払出された賞球数が予定数に達した場合に
は賞球の払出しを終える。賞球玉貸制御基板37には、
賞球カウントスイッチ301A,301Bの検出信号が
入力されないために、賞球玉貸制御用マイクロコンピュ
ータ370は、賞球モータ位置センサ300Aからの検
出信号を利用して賞球数を計数するのである。なお、賞
球が予定通りに払出されたか否かの最終的な判断は賞球
カウントスイッチ301A,301Bの検出信号が入力
される遊技制御基板31側で行なわれる。このため、賞
球玉貸制御用マイクロコンピュータ370が予定数の賞
球の払出しが終了したと判断した場合であっても、遊技
制御基板31側のCPU56により賞球が不足すると判
断された場合には、パチンコ遊技機1がエラー報知状態
になる。
【0091】玉貸カウントスイッチ301Cからの検出
信号は、中継基板72を介して賞球玉貸制御基板37の
I/Oポート372に入力される。また、玉貸モータ位
置センサ300Cからの検出信号は、賞球センサ基板7
3を介して賞球玉貸制御基板37のI/Oポート372
に入力される。玉貸カウントスイッチ301Cからの検
出信号に基づいて、賞球玉貸制御用マイクロコンピュー
タ370は、賞球の払出しが行なわれたことを判断す
る。
【0092】また、賞球玉貸制御用マイクロコンピュー
タ370は、I/Oポート372を介して、貸し玉数を
示す玉貸し個数信号をターミナル基板160に出力し、
ブザー駆動信号をブザー基板75に出力する。ブザー基
板75にはブザーが搭載されている。さらに、I/Oポ
ート372を介して、エラー表示用LED374にエラ
ー信号を出力するための信号が入力される。
【0093】また、バッファ回路373は、遊技制御基
板31から賞球玉貸制御基板37へ向かう方向にのみ信
号の伝送を許容するが賞球玉貸制御基板37側から遊技
制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆
性を有する入力インタフェースである。従って、賞球玉
貸制御基板37側から遊技制御基板31側に信号が伝わ
る余地はない。賞球玉貸制御基板37内の回路に不正改
造が加えられても、不正改造によって出力される信号が
遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊
技制御基板31と賞球玉貸制御基板37との間の信号の
一方向通信が担保され、賞球玉貸制御基板37から遊技
制御基板31に不正な信号を入力させて不正な制御を行
なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0094】バッファ回路373と同様の回路は、賞球
玉貸制御基板37の他に、ランプ制御基板35、音声制
御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80
の各制御基板にも同様の態様で設けられている。このた
め、遊技制御基板31と、各制御基板35,70,80
との間の信号の一方向通信が担保され、各制御基板3
5,70,80から遊技制御基板31に不正な信号を入
力させて不正な制御を行なわせる不正行為を確実に防ぐ
ことができる。
【0095】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、玉貸しボタン29aに接
続され玉貸しボタン29aの操作を検出する玉貸スイッ
チ74aと、返却ボタン29bに接続され返却ボタン2
9bの操作を検出する返却スイッチ74bとが設けられ
ている。また、残高表示基板74は、上皿3の上面部分
に設けられた図示しない度数表示LEDと接続される。
【0096】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、玉貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が賞球玉貸制御基板37を介して与
えられる。
【0097】以上のように、遊技制御基板31は遊技盤
6に設けられた各種入賞検出用スイッチ(240、1
7、22、23)の検出信号が入力されたことに基づい
て直ちに賞球コマンドを賞球玉貸制御基板37へ出力可
能であるために、打玉が各種入賞口に進入した後、速や
かに賞球が払出される。このため、従来の遊技機に比較
して賞球の払出制御を迅速に行なうことができる。従来
の遊技機では、遊技盤裏面の機構板に設けられた共通の
全入賞玉検出器の検出を待って賞球を払出すためであ
る。さらに、各種入賞検出用スイッチ(240、17、
22、23)は、各入賞口に対応して遊技盤6に個々に
設けられているために、打玉の入賞をより早く検出で
き、これにより賞球の払出制御をより一層迅速に行なう
ことができる。
【0098】また、カードユニット50から残高表示基
板74には、プリペイドカードの残高を示すカード残高
表示信号および玉貸し可表示信号が賞球玉貸制御基板3
7を介して与えられる。カードユニット50と賞球玉貸
制御基板37の間では、ユニット玉貸し操作信号(BR
DY信号)、玉貸し要求信号(BRQ信号)、玉貸し完
了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PR
DY信号)がやりとりされる。その他に、図示を省略し
ているが、カードユニット50から賞球玉貸制御基板3
7には、カードユニット50が賞球玉貸制御基板37に
接続されていることを賞球玉貸制御基板37側で確認す
るために用いられるカードユニット接続確認用信号が与
えられる。
【0099】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
賞球玉貸制御基板37の賞球制御用CPU371は、カ
ードユニット50にPRDY信号を出力する。カードユ
ニット50においてカードが受付けられ、玉貸しスイッ
チが操作され玉貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、賞球玉貸制
御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所
定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイ
クロコンピュータは、賞球玉貸制御基板37にBRQ信
号を出力する。そして、賞球玉貸制御基板37の賞球制
御用CPU371は、玉貸しモータ289Cを駆動し、
所定個数の貸し玉を遊技者に払出す。玉貸しが実行中で
ある場合には、EXS信号がオン状態にされる。これに
より、賞球玉貸制御基板37からカードユニット50
に、玉貸し中であることが知らされる。つまり、EXS
信号は、玉貸し中であることをカードユニット50に知
らせるためにも用いられる。そして、払出しが完了した
ら、賞球制御用CPU371は、カードユニット50に
与えるEXS信号をオフ状態にする。これにより、賞球
玉貸制御基板37からカードユニット50に、玉貸しが
完了したことが知らされる。つまり、EXS信号は、玉
貸し中と、玉貸し完了との2種類の情報の伝達のために
用いられる。
【0100】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て賞球玉貸制御基板37に入力される構成にな
っている。従って、玉貸し制御に関して、カードユニッ
ト50から遊技制御基板31に信号が入力されることは
なく、遊技制御基板31の基本回路53にカードユニッ
ト50の側から不正に信号が入力される余地はない。
【0101】なお、遊技制御基板31および賞球玉貸制
御基板37には、ソレノイドおよびモータやランプを駆
動するための回路が搭載されているが、図では、それら
の回路は省略されている。
【0102】次に、賞球コマンドについて詳細に説明す
る。図7は、遊技制御基板31の基本回路53から出力
される賞球コマンドのデータの内容を説明するための説
明図である。基本回路53は、図示するフォーマットか
らなるコマンドデータをランプ制御基板35、賞球玉貸
制御基板37、音声制御基板70、および表示制御基板
80へ出力する。ここでは、代表例として、賞球コマン
ドを説明する。
【0103】コマンドデータは、たとえば、図示するよ
うに8ビットの送信可能データのうちの7ビットで構成
されている。このうち、ビット7は、INT信号用とし
て利用される。このように、コマンドデータのフォーマ
ットは、ランプ制御基板35、賞球玉貸制御基板37、
音声制御基板70および表示制御基板80で共通である
ために、各種制御基板の制御動作を指定するコマンドデ
ータを作成する際の作業が容易となる。
【0104】賞球制御用のコマンドデータでは、ビット
0〜ビット3を使用して賞球個数が2進数により指定さ
れ、ビット4〜ビット6を使用して制御内容が2進数に
より指定される。なお、ビット7は、賞球個数の指定に
は使用されず、INT信号用として利用される。たとえ
ば、ビット4〜ビット6が「001」の場合は、通常払
出しが指定される。このように通常払出しが指定され賞
球コマンドは、賞球個数コマンドと呼ばれる。ビット4
〜ビット6が「010」の場合は、玉貸し禁止が指定さ
れる。ビット4〜ビット6が「011」の場合は、玉貸
し禁止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「10
0」の場合は、発射禁止(打玉の発射禁止)が指定され
る。ビット4〜ビット6が「101」の場合は、発射禁
止解除が指定される。ビット4〜ビット6が「110」
の場合は、賞球禁止が指定される。ビット4〜ビット6
が「111」の場合は、賞球禁止解除が指定される。
【0105】入賞に応じて通常払出しが行なわれる場合
には、ビット4〜ビット6により通常払出が指定され、
ビット0〜ビット3により入賞に応じた払出し個数が指
定される。通常払出し以外の場合には、ビット4〜ビッ
ト6により制御内容が指定されるが、ビット0〜ビット
3により「0001」が固定的に指定される。つまり、
ビット0〜ビット3における「0001」は、非払出し
を指定している。したがって、通常払出し以外の場合に
は、玉を払出す個数が指定されず、払出しが行なわれな
い。
【0106】図8は、賞球玉貸制御基板37が賞球コマ
ンドを受信する態様を説明するためのタイミングチャー
トである。前述したように、INT信号は信号状態がハ
イレベルにある場合が有効状態であり、ローレベルにあ
る状態が無効状態である。遊技制御基板31は、新たな
コマンドデータを伝送する際にINT信号を4msの
間、ローレベルからハイレベルに切換え、賞球玉貸制御
基板37へ必要な賞球コマンドのコマンドデータを4m
sの間継続して出力する。賞球コマンドを連続して出力
する必要がある場合には、インタバル期間としてコマン
ド間に最低4msのコマンド非出力期間が設けられる。
したがって、賞球コマンドを連続して出力する必要があ
る場合には、INT信号が4msの間ハイレベルになる
とともに賞球コマンドが4msの間継続して出力された
後、最低4ms間INT信号がローレベルになるととも
に賞球コマンドの出力が停止され、その後、さらに I
NT信号が4msの間ハイレベルになるとともに賞球コ
マンドが4msの間継続して出力されるコマンド送信態
様となる。
【0107】賞球玉貸制御基板37は、INT信号がハ
イレベルとなっている際に入力される賞球コマンドのデ
ータに基づいて各種の制御を実行する。賞球玉貸制御基
板37は、一旦、コマンドデータに基づく制御を開始し
た場合には、新たなコマンドデータが入力されるまでそ
の制御を継続する。
【0108】図中の「1」に示すように、賞球玉貸制御
基板37は、INT信号が無効状態から有効状態となっ
た時点で賞球コマンドデータを抽出し、これを所定の格
納領域に格納する。その後、500μsが経過した時点
で、図中の「2」に示すように、再度、賞球コマンドデ
ータを抽出する。そして、新たに抽出した賞球コマンド
データがのタイミングで抽出した賞球コマンドデータ
と一致することを確認する。その後、さらに500μs
が経過した時点で、図中の「3」に示すように、再度コ
マンドデータを抽出し、コマンドデータが変化していな
いことを条件として、その賞球コマンドデータに応じた
制御を実行する。すなわち、INT信号が有効状態とな
っている間に賞球コマンドデータを3回連続して抽出
し、抽出結果がすべて一致する場合に、その賞球コマン
ドデータを正規のデータと見なす。
【0109】また、前述したような3回のコマンドデー
タの抽出により、抽出結果がすべて一致しない場合に
は、INT信号が有効状態となっている期間中におい
て、再度3回の抽出をやり直す。そして、再抽出により
抽出結果がすべて一致した場合には、その賞球コマンド
データを正規のデータと見なす。このように、遊技制御
基板31から入力された賞球コマンドデータを所定期間
(INT信号が有効状態となっている期間中)にわたっ
て監視し、賞球コマンドデータの内容が変化しない場合
(3回抽出したデータが連続的に一致する場合)に、賞
球コマンドデータが正規のデータであるとみなし、賞球
コマンドデータに対応した制御を行なうために、ノイズ
等の影響によって瞬間的に正規のコマンドデータが本来
のものとは異なるデータに変化した場合であっても、そ
のデータに基づいて誤った制御が行なわれてしまう不都
合を防ぐことができる。その結果、精度が高い払出制御
を行なうことができる。
【0110】なお、コマンドデータは、有効期間が一連
の1回(実施形態では4mS)であればよく、INT信
号だけが立下がりコマンドデータは出力し続けていても
よい。すなわち、賞球玉貸制御基板側が受け取り可能な
態様の出力が1回であればよい。
【0111】このようなコマンドデータの受信は、賞球
玉貸制御基板37以外の各制御基板35,70,80に
おいても同様に行なわれる。したがって、賞球玉貸制御
基板37以外の各制御基板35,70,80においても
同様の効果を得ることができる。
【0112】また、賞球コマンドには、遊技制御基板3
1から出力する場合に、出力の優先度が予め定められて
いる。最も優先度が高いのが玉貸し禁止コマンドであ
り、以下、賞球禁止コマンド、発射禁止コマンド、玉貸
し禁止解除コマンド、賞球禁止解除コマンド、発射禁止
解除コマンド、賞球個数コマンド(図8では「払出」と
示す)の順に優先度が低くなっている。さらに、賞球個
数コマンドの場合には、同じ払出しでも、賞球数の多い
方の払出しが優先度が高い。
【0113】同時期に複数の賞球コマンドを出力する必
要がある場合には、このように定められた優先度にした
がい、優先度の高い方から順に賞球コマンドが出力され
る。このように、優先順位に従って順に賞球コマンドが
出力されることにより、基本回路53の処理負担を軽減
することができる。その理由は次のとおりである。つま
り、同時期に複数の賞球コマンドを出力する必要がある
場合において、複数の賞球コマンドを同時に出力すると
すれば、送信コマンドのビット数を大幅に増やす必要が
あり、そのような多数のビット数のデータを同時に用意
するために、大量のデータを同時期に処理する必要があ
るので、そのようなデータを扱う基本回路53の処理負
担が増加してしまう。これに対し、優先順位に従って順
に賞球コマンドを出力する場合には、複数種類の指令情
報を同時に出力しなくても済むため、出力のために同時
に処理するデータ量を抑制することが可能になり、基本
回路53の処理負担を軽減することができる。また、賞
球玉貸制御用マイクロコンピュータ370の側において
も、同様に、複数種類の指令情報を同時に出力しなくて
も済むため、出力のために同時に処理するデータ量を抑
制することが可能になるので、賞球玉貸制御用マイクロ
コンピュータ370の処理負担を軽減することができ
る。
【0114】また、賞球コマンドの出力に優先順位が定
められているため、パチンコ遊技機1の制御にとって重
要なコマンドをできる限り早く出力することが可能にな
る。
【0115】次にパチンコ遊技機1を動作させるための
処理をフローチャートに基づいて説明する。まず、基本
回路53により実行される処理を図9〜図25を参照し
て説明する。
【0116】図9は、基本回路53により実行されるメ
イン処理および割り込み処理を示すフローチャートであ
る。図9においては、(a)にメイン処理が示され、
(b)に割り込み処理が示されている。
【0117】図9の(a)を参照して、メイン処理にお
いては、まず、スタックポインタの指定アドレスをセッ
トするためのスタックセット処理が行なわれる(S
1)。次いで、初期化処理が行なわれる(S2)。初期
化処理では、RAM55にエラーが含まれているか判定
され、エラーが含まれている場合には、RAM55を初
期化することおよび各種フラグの初期設定などの処理が
行なわれる。さらに、初期化処理では、後述する割り込
み処理を実行するタイミングを規定するタイマ割り込み
時間(たとえば0.002秒)をCPU56に設定する
処理がなされる。これにより、電源投入等によるリセッ
ト後の最初の割り込み処理の実行タイミング規定のため
の計時が開始される。
【0118】次に、停止図柄を決定する等のための表示
用乱数更新処理が行なわれる(S3)。このパチンコ遊
技機1においては、可変表示装置8の可変表示での特別
図柄の停止図柄が乱数(ランダムカウンタのカウンタ
値)に基づいて決定される。このS3では、そのように
停止図柄を決定するための表示用乱数が更新される。表
示用乱数更新処理は、無限ループにより繰返し実行され
続けるが、後述する割り込み処理が起動された場合に
は、表示用乱数更新処理を構成するプログラムのうちの
実行中の位置で一時停止され、その割り込み処理が終了
すると一時停止したプログラムの位置から実行が再開さ
れる。
【0119】次に、図9の(b)を参照して、割り込み
処理は、CPU56により管理されるタイマ割り込み用
のタイマの計時値が設定値(S2またはS15で設定さ
れるタイマ割り込み時間)になるごとに実行が開始され
る。
【0120】割り込み処理においては、まず、表示制御
基板80に送出されるコマンドコードをRAM55の所
定の領域に設定する表示制御データ設定処理が行なわれ
た後に(S4)、コマンドコードを表示制御データとし
て出力する表示制御データ出力処理が行なわれる(S
5)。
【0121】次いで、ランプ制御基板35および音声制
御基板70に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマ
ンドを送信するための処理が行なわれるとともに、ホー
ル管理用コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変
動情報などのデータを送信するためのデータ出力処理が
行なわれる(S6)。また、パチンコ遊技機1の内部に
備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処
理が行なわれ、その結果に応じて必要ならば警報が発せ
られるエラー処理が行なわれる(S7)。
【0122】次に、遊技制御に用いられる各種の判定用
乱数を示す各カウンタを更新する処理が行なわれる(S
8)。S8においては、具体的に、大当り決定用乱数等
の判定用乱数が更新される。つまり、このパチンコ遊技
機1においては、大当り決定用乱数の抽出値に基づいて
大当りを発生させるか否かが決定されるのである。
【0123】次に、特別図柄プロセス処理が行なわれる
(S9)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じ
てパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別
図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出され
て実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値
は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。次に、普
通図柄プロセス処理が行なわれる(S10)。普通図柄
プロセス処理では、7セグメントLEDによる可変表示
器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロセス
フラグに従って該当する処理が選び出されて実行され
る。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態
に応じて各処理中に更新される。
【0124】次に、ゲートスイッチ12、始動口スイッ
チ17a、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ
23等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対
する入賞があったか否か等を判定するスイッチ処理が行
なわれる(S11)。次に、停止図柄を決定する等のた
めの表示用乱数を更新する表示用乱数更新処理が行なわ
れる(S12)。
【0125】次に、賞球玉貸制御用マイクロコンピュー
タ370との間の入賞球信号処理が行なわれる(S1
3)。すなわち、所定の条件が成立すると、基本回路5
3は、賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ370に対
して、INT信号にともなって賞球コマンドおよびIN
T信号を出力する。賞球玉貸制御用マイクロコンピュー
タ370は、賞球装置57aを駆動制御する。次に、賞
球コマンドを出力するための賞球コマンド出力処理が行
なわれる(S14)。
【0126】次に、タイマ割り込み時間設定処理が行な
われる(S15)。S15においては、前述したような
タイマ割り込み時間(たとえば0.002秒)をS2の
場合と同様に設定する処理が実行される。S14の後、
この割り込み処理が終了する。これにより、この割り込
み処理の終了時にS14によってタイマ割り込み時間が
設定され、次の割り込み処理の実行タイミングを規定す
るための計時が開始されることとなる。したがって、割
り込み処理が終了するごとにタイマ割り込みのための時
間が計時され、その後タイマ割り込み時間が経過するご
とに割り込み処理が実行されることとなる。この割り込
み処理が終了すると、前述したメイン処理のプログラム
の実行が、一時停止していた位置から再開される。
【0127】図10は、基本回路53のCPU56が実
行する始動入賞口チェック処理を示すフローチャートで
ある。
【0128】この大入賞口チェック処理は、図9に示し
た割り込み処理のS11により実行されるスイッチ処理
に含まれる処理である。まず、第1種始動口スイッチカ
ウンタがスイッチオン判定値と一致しないか否かが確認
される(SS1)。第1種始動口スイッチカウンタは、
始動口スイッチ17の検出信号の出力が継続することに
伴って加算更新されるカウンタである。第1種始動口ス
イッチカウンタがスイッチオン判定値と一致しない場
合、すなわち、入力信号の継続時間がまだ規定値に達し
ていない場合には入力された信号がノイズ等の可能性が
あるために処理が終了する。一方、第1種始動口スイッ
チカウンタがスイッチオン判定値と一致する場合には始
動口スイッチ17が始動入賞を検出したと判断されてカ
ウンタBが更新(+1)される(SS2)。なお、カウ
ンタBは、前述したように始動口スイッチ17の検出信
号、すなわち、払出数=5個に対応する検出信号を記憶
するカウンタである。次に、始動記憶数をカウントする
特別図柄入賞記憶カウンタが特別図柄入賞記憶カウンタ
の最大値(=4)以上となっているか否かが判断される
(SS3)。最大値となっている場合には始動記憶する
ことなく処理が終了する。最大値に達していない場合に
は特別図柄入賞記憶カウンタが更新(+1)される(S
S4)。次に、新たに記憶した特別図柄入賞記憶カウン
タのカウント値に対応する特別図柄判定用バンクアドレ
スが算出される(SS5)。次に、特別図柄の可変表示
時間を短縮するための変動短縮設定時間が、一旦、変動
短縮タイマバンクに設定される(SS6)。なお、ここ
で設定された変動短縮設定時間は、後述のSS11で評
価される始動記憶数の多少に応じて通常の可変表示時間
に変更され得る。つまり、始動記憶数が多い場合には設
定がそのまま維持され、始動記憶数が少ない場合には通
常の可変表示時間に変更される。
【0129】次に、可変表示結果を大当りとするか否か
を決定するための特別図柄判定用乱数が抽出される(S
S7)。次に、可変表示途中にリーチを成立させるか否
かを決定するためのリーチ判定用乱数が抽出される(S
S8)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数が
特別図柄判定用バンクに設定され、SS8で抽出したリ
ーチ判定用乱数がリーチ判定用バンクに設定される(S
S9)。次に、SS7で抽出した特別図柄判定用乱数が
特定図柄判定用バンクに設定される(SS10)。な
お、特別図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用乱数に
基づいて大当りを発生させるか否か、確率変動を生じさ
せる確変大当りを発生させるか否かを判定するバンクで
あり、特定図柄判定用バンクとは、特別図柄判定用バン
クによる判定結果に応じて停止図柄の種類を定めるため
に使用されるバンクである。
【0130】次に、特別図柄判定処理が実行された後
(SS11)、処理が終了する。特別図柄判定処理で
は、特定図柄判定用バンクおよび特別図柄判定用バンク
の格納値に基づいて可変表示装置8の可変表示結果が定
められる。
【0131】図11は、CPU56が実行する大入賞口
チェック処理を示すフローチャートである。この大入賞
口チェック処理は、図9に示した割り込み処理のS11
により実行されるスイッチ処理に含まれる処理である。
【0132】この大入賞口チェック処理においては、ま
ず、カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値と
一致しないか否かが確認される(ST1)。カウントス
イッチカウンタは、カウントスイッチ23の検出信号の
出力が継続することに伴って加算更新されるカウンタで
ある。カウントスイッチカウンタがスイッチオン判定値
と一致しない場合には後述のST5に移行するが、一致
する場合にはカウントスイッチ23が入賞を検出したと
判断されてその旨を示すカウント通過フラグが設定され
る(ST2)。次に、遊技状態を示す特別図柄プロセス
フラグ値が大入賞口開放中を表わす値以外であるか否か
が判断される(ST3)。大入賞口開放中を表わす値以
外の場合には後述のST5に移行するが、大入賞口開放
中を表わす値の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処
理が実行される(ST4)。ここでは、先に設定された
カウント通過フラグに基づいてカウンタAが加算更新さ
れる。なお、カウンタAは、前述したようにVカウント
スイッチ22およびカウントスイッチ23の検出信号、
すなわち、払出数=15個に対応する検出信号を記憶す
るカウンタである。次に、Vカウントスイッチカウンタ
(特定領域カウントスイッチカウンタ)がスイッチオン
判定値と一致しないか否か確認する(ST5)。Vカウ
ントスイッチカウンタは、Vカウントスイッチ22の検
出信号の出力が継続することに伴って加算更新されるカ
ウンタである。Vカウントスイッチカウンタがスイッチ
オン判定値と一致しない場合には後述のST10に移行
するが、一致する場合にはVカウントスイッチ22が入
賞を検出したと判断される。そして、特別図柄プロセス
フラグ値が大入賞口開放中を表わす値以外であるか否か
が判断される(ST6)。大入賞口開放中を表わす値以
外の場合には後述のST8に移行するが、大入賞口開放
中を表わす値の場合には、大入賞口入賞カウンタ更新処
理が実行される(ST7)。ここでは、Vカウントスイ
ッチ22の検出信号に基づいてカウンタAが加算更新さ
れる。次に、可変入賞球装置19の繰返し継続制御の実
行回数を計数する継続回数カウンタが継続回数カウンタ
の最終値(=16)以上となっているか否かが判断され
る(ST8)。最終値となっている場合には、後述のS
T10に移行するが、最終値となっていない場合には打
玉が特定領域を通過したことを示す特定領域通過フラグ
が設定される(ST9)。
【0133】次に、入賞口スイッチカウンタがスイッチ
オン判定値と一致しないか否かが確認される(ST1
0)。入賞口スイッチカウンタは、各入賞口スイッチ2
40(240a,240b,240c,240d,24
0e)の検出信号の出力が継続することに伴って加算更
新されるカウンタである。入賞口スイッチカウンタがス
イッチオン判定値と一致しない場合には処理が終了する
が、一致する場合には入賞口スイッチ240が入賞を検
出したと判断してカウンタCが加算更新される(ST1
1)。その後、処理が終了する。なお、カウンタCは、
前述したように各入賞口スイッチ240の検出信号、す
なわち、払出数=10個に対応する検出信号を記憶する
カウンタである。
【0134】図12および図13は、CPU56が実行
する入賞球信号処理を示すフローチャートである。上述
したように、入賞球信号処理は2msに1回実行され
る。
【0135】入賞球信号処理においては、まず、玉貸し
可能判定処理が実行される(SA1)。この玉貸し可能
判定処理は、玉貸し可能であるか否かを判定するための
処理であり、処理の内容については図14を用いて後述
する。次に、発射可能判定処理が実行する(SA2)。
この発射可能判定処理は、打玉の発射が可能であるか否
かを判定するための処理であり、処理の内容については
図19を用いて後述する。
【0136】次に、タイマT6がタイムアウトしたか否
かが確認される(SA3)。ここで、タイマT6は、タ
イムアウトする度に繰り返し再起動され、タイムアウト
時に累積エラー回数が所定回数を超えていた場合に復帰
不能なエラーとするために、エラー回数のチェック期間
を規定するために用いられるタイマである。タイマT6
がタイムアウトしていた場合には、タイマT6のタイマ
値がクリアされ、賞球エラーカウンタの値がチェックさ
れる(SA6)。タイマT6がタイムアウトした場合に
は、SA3の判断後、タイマT6のタイマ値がクリアさ
れる。賞球エラーカウンタの値が所定値を超えていた場
合には、エラー状態に入る(SA9)。エラー状態で
は、基本回路53はホールト状態(HALT状態)にな
る。
【0137】タイマT6がタイムアウトしたときに、賞
球エラーカウンタの値が所定回を超えていなければ、賞
球エラーカウンタは初期化され(SA7)、再度タイマ
T6がスタートされる(SA8)。
【0138】後述するように、賞球エラーカウンタの値
は、賞球個数の払出不足が検出されるとカウントアップ
される。したがって、所定時間内に(タイマT6のカウ
ントアップ時間内に)所定個数に満たない賞球不足エラ
ーが生ずると、解除されない状態になる。このように、
賞球不足エラーが生じたときに直ちにホールト状態とな
らず、頻繁に賞球不足エラーが生じた場合にホールト状
態となるように構成すると、一時的に生じ自然復旧する
ようなエラーでは遊技機は動作不能状態にならない。ま
た、頻繁に賞球不足エラーが生ずる場合には点検等を要
することが多いので、そのような場合には遊技機が動作
不能状態になるようにすることができる。
【0139】なお、ここでは、エラー発生とは無関係に
タイマT6をスタートさせタイマT6がタイムアウトす
る度に、時間T6における発生エラー数をチェックする
ようにしたが、エラーが発生するとタイマをスタートさ
せる等の他の監視方法を用いてもよい。要するに、所定
時間内に所定回を超えるエラーが発生したことを検出で
きれば、どのような監視方法を用いてもよい。
【0140】次に、賞球払出中フラグがオンしているか
否かが確認される(SA4)。オンしている場合には、
SB1に移行する。賞球払出中フラグがオンしていない
場合には、入賞が検出されているか否かが確認される
(SA5)。具体的には、前述したRAM55のカウン
タ(カウンタA,B,C)が参照されて入賞が検出され
ているか否かが判断される。入賞が検出されていなけれ
ば処理が終了する。一方、入賞が検出されている場合に
は、賞球可能判定処理が実行される(SA10)。この
賞球可能判定処理は、賞球の払出しが可能であるか否か
を判定するための処理であり、処理の内容については図
20を用いて後述する。
【0141】次に、賞球可能判定処理の終了後、以下の
優先順序に従って入賞に応じた賞球個数コマンドが出力
される。まず、Vカウントスイッチ22またはカウント
スイッチ23で入賞が検出されたのか否かが判断される
(SA11)。具体的には、カウンタAに記憶値がある
か否かが判断される。
【0142】この実施の形態では、大入賞口を経た入賞
については15個の賞球を払出す。よって、Vカウント
スイッチ22またはカウントスイッチ23で入賞が検出
されていた(カウンタA>0)ときには賞球予定数に1
5個が設定され(SA13)、次いで総賞球カウンタが
「15」加算更新される(SA14)。次いでカウンタ
Aが「1」減算更新される(SA15)。ここで、総賞
球カウンタは、払出す予定の賞球の総数を計数するため
のカウンタである。
【0143】Vカウントスイッチ22またはカウントス
イッチ23で入賞が検出されていない場合には、一般入
賞口24、すなわち、各入賞口スイッチ240(240
a,240b,240c,240d,240e)で入賞
が検出されたのか否かが判断される(SA12)。具体
的には、カウンタCに記憶値があるか否かが判断され
る。この実施の形態では、一般入賞口24を経た入賞に
ついては10個の賞球を払出す。よって、各入賞口スイ
ッチ240で入賞が検出されていた(カウンタC>0)
ときには賞球予定数に10個が設定され(SA16)、
次いで総賞球カウンタが「10」加算更新される(SA
17)。次いでカウンタAが「1」減算更新される(S
A18)。
【0144】Vカウントスイッチ22、カウントスイッ
チ23、各入賞口スイッチ240のいずれによっても入
賞が検出されていない場合には、始動口スイッチ17で
入賞が検出されたと判断できる。具体的には、始動口ス
イッチ17の検出信号を記憶するためのカウンタBに記
憶値があると判断できる。この実施の形態では、始動口
14を経た入賞については5個の賞球を払出すために、
SA12でNOと判断できる場合には賞球予定数に5個
が設定され(SA21)、次いで総賞球カウンタが
「5」加算更新される(SA22)。次いでカウンタB
が「1」減算更新される(SA23)。
【0145】以上のように、遊技制御基板31は、複数
の入賞検出用スイッチから同時に検出信号が入力された
場合であっても、所定の優先順序に従って各検出信号に
対応する前記払出制御を行なう。
【0146】その後、CPU56は、賞球予定数に応じ
た賞球コマンドを出力するために、賞球コマンド出力フ
ラグがセットされる(SA19)。
【0147】以上のように、複数の入賞検出用スイッチ
から同時に検出信号が入力された場合の制御が容易とな
るように、所定の優先順序に従って各検出信号に対応す
る賞球コマンドが出力される。なお、賞球玉貸制御基板
37における賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ37
0のCPU371は、賞球コマンドで指定された個数の
賞球払出制御を行なう。
【0148】次に、賞球払出中フラグをオン状態として
(SA20)処理が終了する。なお、次に、入賞球信号
処理が実行されると、SA4で賞球払出中フラグがオン
しているので、SA4からSB1に移行する。その場合
には、SB1において、エラー表示フラグがオンしてい
るか否かが確認される。オンしていれば、SB14に移
行する。なお、エラー表示フラグについては後で説明す
る。エラー表示フラグがオンしていなければ、賞球カウ
ントスイッチONフラグがオンしているか否かが判断さ
れる(SB2)。なお、賞球カウントスイッチONフラ
グは、賞球カウントスイッチがONしたことに伴って後
述のSB4でセットされるフラグである。
【0149】賞球カウントスイッチONフラグがオンし
ている場合には、後述のSB6に移行する。賞球カウン
トスイッチONフラグがオンしていない場合には、賞球
カウントスイッチがオンしたか否かが判断される(SB
3)。ここで、この入賞球信号処理において用いられる
賞球カウントスイッチの出力は、実際には賞球カウント
スイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ(♯
2)301Bの出力のオア(OR)をとったものに相当
する。賞球カウントスイッチのオンが検出されると、賞
球カウントスイッチONフラグがオンにセットされる
(SB4)。その後、賞球カウントスイッチがオフした
か否かが判断され(SB6)、賞球カウントスイッチが
オフしていない場合には、一旦、入賞球信号処理が終了
して、再度、入賞球信号処理が実行された際に、SB6
で賞球カウントスイッチがオフしたか否かが判断され
る。そして、オフしたら総賞球カウンタのカウンタ値が
減算更新(−1)され(SB8)、タイマT1が起動さ
れる(SB9)。ここで、タイマT1は、賞球カウント
スイッチの出力がオンした後オフする度に起動または再
起動されるタイマであり、このタイマT1がタイムアウ
トすると払出個数のチェックが行なわれる。
【0150】SB3において賞球カウントスイッチがオ
ンしていなければ、タイマT1が動作中か否かが確認さ
れる(SB5)。タイマT1が動作中でない場合には処
理が終了する。一方、タイマT1が動作中であれば、タ
イマT1がタイムアウトしたか否かが確認される(SB
10)。タイムアウトしていなければ処理が終了する。
なお、次に、入賞球信号処理が実行されると、賞球払出
中フラグがオンしているので、やはりSA4からSB1
に移行する。
【0151】タイマT1の値(起動時からタイムアウト
するまでの時間)は、正常に払出しが行なわれている場
合には払出周期(賞球カウントスイッチ251aまたは
251bがオフしてから次にオンするまでの期間)より
も長く設定されている。従って、正常に払出しが行なわ
れているときには、最後の払出しを除いて、タイマT1
がタイムアウトするよりも前に、次の賞球カウントスイ
ッチのオン(SB3)が発生する。すなわち、正常に払
出しが行なわれているときには、タイマT1は、最後の
払出しが行なわれた後に初めてタイムアウトする。
【0152】SB10において、タイマT1がタイムア
ウトすると、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」であ
るか否かが判断される(SB11)。タイマT1がタイ
ムアウトした場合には、SB10の判断後、タイマT1
のタイマ値がクリアされる。正常に払出しが完了した場
合には、総賞球カウンタのカウンタ値は「0」になる。
従って、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になった
場合には、賞球コマンドの出力を停止させるために賞球
払出中フラグがオフ状態とされ(SB12)、SA5に
進む。
【0153】一方、タイマT1がタイムアウトしたとき
に総賞球カウンタのカウンタ値が「0」になっていなか
った場合には、総賞球カウンタのカウンタ値が「0」よ
りも小さいか否かチェックされる(SB13)。総賞球
カウンタのカウンタ値が「0」よりも小さくない、すな
わち払出不足と判断される場合には、エラー表示処理が
実行され(SB14)、その後、SB12に進む。この
エラー表示処理の内容については、図25を用いて後述
する。
【0154】このように、遊技制御基板31側では、賞
球カウントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントス
イッチ(♯2)301Bの検出信号に基づいて賞球の払
出状況が監視される。このため、賞球玉貸制御基板37
から遊技制御基板31に賞球の払出状況を示す情報をわ
ざわざ入力する必要がない。したがって、遊技制御基板
31に関する不正行為防止のために遊技制御基板31か
ら賞球玉貸制御基板37への一方向通信による情報の伝
送が行なわれるように構成したとしても、それにより、
遊技制御基板31側で賞球の払出状況が把握不可能とな
る等という問題が生じることはない。
【0155】一方、総賞球カウンタのカウンタ値が
「0」よりも小さい、すなわち払出過多と判断される場
合には、総賞球カウンタがリセットされ(SB15)、
その後、SB12に進む。
【0156】次に、入賞球信号処理が実行されると、賞
球払出中フラグがオンしているので、SA4からSB1
に移行する。そして、SB2で賞球カウントスイッチオ
ンフラグがセットされていると判断された後に賞球カウ
ントスイッチがオフすると、賞球カウントスイッチオン
フラグがリセットされ(SB7)、総賞球カウンタのカ
ウンタ値が−1される(SB8)。そして、タイマT1
が再スタート(SB9)して処理が終了する。
【0157】図14は、前述した入賞球信号処理のSA
1により実行される玉貸し可能判定処理を示すフローチ
ャートである。玉貸し可能判定処理は、「玉貸し禁止コ
マンド出力フラグ」および「玉貸し禁止解除コマンド出
力フラグ」の状態をオン状態とするかオフ状態とするか
を遊技機の状況に応じて決定する処理である。
【0158】ここで、「玉貸し禁止コマンド出力フラ
グ」は、遊技制御基板31から賞球玉貸制御基板37に
対して、玉貸し禁止を指令する「玉貸し禁止コマンド」
を出力するか否かを判定する際に利用されるフラグであ
る(図21のSE1参照)。
【0159】一方、「玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グ」は、遊技制御基板31から賞球玉貸制御基板37に
対して、玉貸し禁止解除を指令する玉貸し禁止解除コマ
ンドを出力するか否かを判定する際に利用されるフラグ
である(図22のSF10参照)。
【0160】はじめに玉貸し可能判定処理の概要を説明
する。玉貸し可能判定処理では、「玉貸し禁止コマンド
出力フラグ」および「玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グ」の他に「玉貸し禁止フラグ」が使用される。「玉貸
し禁止フラグ」は、予め定められた玉貸し禁止条件が成
立した場合に、オン状態に設定されるフラグである。こ
の実施の形態では、遊技制御基板31側で判定される玉
貸し禁止条件が複数種類定められており、その複数種類
の玉貸し禁止条件の各々の成否が、図14に示すSU1
〜SU4の各々の判定処理で判定される。よって、計4
種類の判定処理に対応して「玉貸し禁止フラグ」が、玉
貸し禁止フラグ1〜玉貸し禁止フラグ4の4種類用意さ
れている。なお、「玉貸し禁止コマンド出力フラグ」お
よび「玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ」は、判定処
理に対応して複数用意されているのではなく、それぞれ
が1つずつ用意されており、各判定処理で共用される。
【0161】ここで、各フラグの制御について整理する
と、各判定処理(SU1〜SU4)では、各判定処理に
対応する玉貸し禁止条件の成立に応じて「玉貸し禁止コ
マンド出力フラグ」がオン状態に設定される。また、玉
貸し禁止条件がその後成立しなくなれば「玉貸し禁止解
除コマンド出力フラグ」がオン状態に設定される。ただ
し、一旦、オン状態に設定された「玉貸し禁止コマンド
出力フラグ」または「玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グ」は、状況が変化してもその判定処理自体でオフ状態
には設定されない。両フラグをオフ状態にするか否か
は、図14の玉貸し可能判定処理のSU5以降の処理で
決定される。つまり、各判定処理(SU1〜SU4)
は、各判定処理に対応する玉貸し禁止条件の成否に応じ
て「玉貸し禁止コマンド出力フラグ」または「玉貸し禁
止解除コマンド出力フラグ」をオン状態に設定するが、
両フラグをオフ状態に設定する処理は、図14の玉貸し
可能判定処理のSU5以降の処理で実行される。
【0162】一方、そのSU5以降の処理では、各判定
処理(SU1〜SU4)内でオン状態に設定される「玉
貸し禁止コマンド出力フラグ」に基づいて、各判定処理
(SU1〜SU4)に対応する「玉貸し禁止フラグ」が
オン状態に設定される。よって、各判定処理(SU1〜
SU4)内では、「玉貸し禁止フラグ」がオン状態に設
定されることはない。ただし、一旦、オン状態に設定さ
れたそれらの「玉貸し禁止フラグ」は、個別に定められ
た玉貸し禁止条件が不成立となった段階で各判定処理
(SU1〜SU4)内でオン状態からオフ状態に変更さ
れる。
【0163】このように、玉貸し可能判定処理では、予
め定められた複数種類の玉貸し禁止条件の各々が成立し
ているか否かがSU1〜SU4の4種類の各判定処理で
判定される。そして、SU1〜SU4のうちのいずれか
の判定処理(仮に判定処理Xとする)で独自に定められ
た玉貸し禁止条件が成立していると判定された場合に
は、その判定処理X内において「玉貸し禁止コマンド出
力フラグ」がオン状態とされる。なお、この「玉貸し禁
止コマンド出力フラグ」に基づいて、後述の賞球コマン
ド出力処理(図21参照)において、玉貸し禁止コマン
ドが賞球玉貸制御基板37へ出力される。これにより、
予め定められた複数種類の玉貸し禁止条件のうちのいず
れか1つか成立している場合には、玉貸が禁止されるこ
とになる。
【0164】また、前記判定処理X内において「玉貸し
禁止コマンド出力フラグ」がオン状態とされると、この
玉貸し可能判定処理のSU11において、前記判定処理
Xに対応して予め用意されている「玉貸し禁止フラグX
(X=1,2,3.4)」がオン状態とされる。
【0165】その後、前記判定処理X内において玉貸し
禁止条件が成立しなくなったと判定されると、前記判定
処理X内において、「玉貸し禁止フラグX」がオフ状態
とされるとともに「玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グ」がオン状態とされる。
【0166】しかしながら、「玉貸し禁止解除コマンド
出力フラグ」がオン状態とされた時点で、X以外の他の
判定処理の判定結果によって、他の「玉貸し禁止フラ
グ」がオン状態に設定されている可能性がある。この場
合には、「玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ」がオン
状態である場合(SU8でYES)であっても、他のい
ずれかの「玉貸し禁止フラグ」がオン状態である限り
(SU9でYES)、一旦、前記判定処理X内において
オン状態とされた「玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グ」が即座にオフ状態に切り戻される(SU10)。
【0167】このため、予め定められた複数種類の玉貸
し禁止条件のすべてが成立しなくなった場合にのみ、
「玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ」がオン状態を維
持し、このフラグに基づいて玉貸し禁止解除コマンドが
賞球玉貸制御基板37へ出力され、玉貸し禁止状態が解
除されることとなる。
【0168】以下に、玉貸可能判定処理の詳細について
説明する。まず、玉切れ満タン判定処理が実行される
(SU1)。玉切れ満タン判定処理では、下皿4の満タ
ン状態と玉貸用の玉の玉切れ状態とがチェックされ、こ
れに基づいて玉貸禁止条件が成立しているか否かが判断
される。詳細については、図15を用いて後述する。
【0169】次に、玉抜き状態判定処理が実行される
(SU2)。玉抜き状態判定処理では、遊技者が上皿玉
抜きレバー3bまたは下皿玉抜きレバー4bにより玉抜
き操作をしたか否かがチェックされ、これに基づいて玉
貸禁止条件が成立しているか否かが判断される。玉抜き
状態判定処理の詳細については、図16を用いて後述す
る。
【0170】次に、玉皿玉有り判定処理が実行される
(SU3)。玉皿玉有り判定処理では、上皿3または下
皿4に玉が残っているか否かがチェックされ、これに基
づいて玉貸禁止条件が成立しているか否かが判断され
る。玉皿玉有り判定処理の詳細については、図17を用
いて後述する。
【0171】次に、遊技状態玉貸し判定処理が実行され
る(SU4)。遊技状態玉貸し判定処理では、確率変動
状態または特定遊技状態であるか否かと入賞状況とがチ
ェックされ、これに基づいて玉貸禁止条件が成立してい
るか否かが判断される。遊技状態玉貸し判定処理の詳細
については、図18を用いて後述する。
【0172】次に、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態となっているか否かが判断される(SU5)。玉
貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態となっていると
判断された場合は、すべての玉貸し禁止フラグ(玉貸し
禁止フラグ1〜4)がオフしたか否かが判断される(S
U6)。ここで、すべての玉貸し禁止フラグ(玉貸し禁
止フラグ1〜4)がすでにオフしている場合であって
も、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態となって
いる可能性がある理由は、各判定処理(SU1〜SU
4)は、玉貸し禁止条件の成立に基づいて玉貸し禁止コ
マンド出力フラグをオン状態に設定するが、その後玉貸
し禁止条件が成立しなくなった場合には「玉貸し禁止解
除コマンド出力フラグ」をオン状態に設定するものの
「玉貸し禁止コマンド出力フラグ」をオフ状態に設定す
るようには構成されていないためである。よって、すべ
ての玉貸し禁止フラグがオフした場合であっても、「玉
貸し禁止コマンド出力フラグ」のオン状態は維持され
る。そこで、すべての玉貸し禁止フラグがオフした場合
には、玉貸し禁止状態を解除するべく、玉貸し禁止コマ
ンド出力フラグがオフ状態にセットされる(SU7)。
その後、処理が終了する。一方、いずれか1つの玉貸し
禁止フラグがオン状態である場合には、4種類の玉貸し
禁止フラグのうち、玉貸し禁止コマンド出力フラグをオ
ンにした判定処理に対応する玉貸し禁止フラグがオン状
態(セット状態)とされ(SU11)、処理が終了す
る。
【0173】一方、SU5において玉貸し禁止コマンド
出力フラグがオン状態でない(つまりオフ状態)と判断
された場合には、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態(セット状態)になっているか否かが判断され
る(SU8)。オン状態となっていない場合には処理が
終了するが、オン状態となっている場合には、複数の玉
貸し禁止フラグ(玉貸し禁止フラグ1〜4)のうちのい
ずれか1つがオン状態(セット状態)になっているか否
かが判断される(SU9)。そして、いずれの玉貸し禁
止フラグもオンしていない場合には 玉貸し禁止解除コ
マンド出力フラグのオン状態を維持した状態で処理が終
了する。この場合には、この玉貸し禁止解除コマンド出
力フラグに基づいて、玉貸し禁止状態が解除される。一
方、いずれかの玉貸し禁止フラグがオンしている場合に
は、SU8でオン状態であると判断された玉貸し禁止解
除コマンド出力フラグがオフ状態に切戻され(SU1
0)、処理が終了する。いずれかの玉貸し禁止フラグが
オンしている場合には、玉貸し禁止状態を維持しなけれ
ばならず、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグのオン状
態に基づいて賞球玉貸制御基板37へ玉貸し禁止解除コ
マンドを出力するわけにはいかないためである。
【0174】図15は、前述した玉貸可能判定処理のS
U1により実行される玉切れ満タン判定処理を示すフロ
ーチャートである。玉貸し可能判定処理においては、ま
ず、満タンフラグ1がセットされているか否かが判断さ
れる(SM1)。満タンフラグ1は、玉貸し装置57b
により払出せる貸玉が存在する状態で下皿4が満タンに
なった場合にセットされるフラグであり、貸玉時用の満
タンフラグである。
【0175】満タンフラグ1がセットされていると判断
された場合は、後述するSM16に進む。一方、満タン
フラグ1がセットされていないと判断された場合は貸玉
切れ検出スイッチ187により貸玉有りの検出(払出せ
る貸玉が存在していることの検出)があったか否かが判
断される(SM2)。貸玉有りの検出がなかったと判断
された場合は、後述するSM3に進む。一方、貸玉有り
の検出があったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグ
1がオン状態(セット状態)になっているか否かが判断
される(SM7)。ここで、玉貸し禁止フラグ1とは、
貸玉の貸出しが禁止された玉貸し禁止状態であることを
示すためのフラグである。玉貸し禁止フラグ1はSM2
での貸玉無しの検出、または、後述するSM12での下
皿満タン状態の検出に基づいて、図14のSU11にお
いてオンに設定される。つまり、玉貸し禁止フラグ1
は、貸玉切れまたは下皿4が満タンである場合に玉貸を
禁止するためのフラグである。
【0176】玉貸し禁止フラグ1がオン状態になってい
ると判断された場合は、後述するSM8に進む。一方、
玉貸し禁止フラグ1がオン状態になっていないと判断さ
れた場合は、SM12に進み、下皿満タンスイッチ40
2からの検出信号に基づいて、下皿4の満タン状態が検
出されたか否かが判断される。
【0177】満タン状態が検出されていないと判断され
た場合には、そのままこの玉切れ満タン判定処理が終了
する。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合
には、タイマT8のタイマ値が「1」だけ加算更新され
る(SM13)。ここで、タイマT8とは、満タンの検
出状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラ
グ1をセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0178】次に、タイマT8のタイマ値が、下皿満タ
ンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が確
実に満タン状態になっていると判断できる所定値になっ
たか否かが判断される(SM14)。この場合の判断に
用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出
がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得な
いと考えられる検出継続時間および玉の流下状態により
瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継続
時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT
8のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断され
た場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、
タイマT8のタイマ値が、所定値になったと判断された
場合は、下皿4が満タン状態になったものとみなし、満
タンフラグ1をセットする処理がなされる(SM1
5)。タイマT8のタイマ値が所定値になったと判断さ
れた場合は、SM15においてタイマT8のタイマ値が
クリアされる。その後、SM6に進み、玉切れ満タン判
定処理に対応する玉貸し禁止コマンド出力フラグをオン
状態(セット状態)にした後、この玉切れ満タン判定処
理が終了する。なお、ここでセットされる玉貸し禁止コ
マンド出力フラグの状態が図14のSU5で判断され、
その状態に応じて玉貸禁止フラグ1がセットされる。
【0179】SM2により貸玉有りの検出がなかったと
判断されてSM3に進んだ場合は、タイマT7のタイマ
値が「1」だけ加算更新される。ここで、タイマT7と
は、パチンコ玉が玉貸し装置97bへの供給通路を流れ
ることにより生じる貸玉切れ検出スイッチ187のオフ
状態が誤って玉切れとみなされないようにするために貸
玉切れ検出スイッチ187の検出有効期間を規定するの
に用いられるタイマである。
【0180】次に、タイマT7のタイマ値が、貸玉切れ
検出スイッチ187の検出有効期間に該当する所定値に
なっているか否かが判断される(SM4)。この場合の
所定値は、玉貸し装置97bに供給されるパチンコ玉の
移動に起因して生じる貸玉切れ検出スイッチ187のオ
ン/オフ状態のオン期間に相当する値よりも長い値に設
定されている。つまり、パチンコ玉が玉貸し装置97b
への供給通路を流れている場合には、パチンコ玉が停滞
している場合と異なり、パチンコ玉の通過にともなって
貸玉切れ検出スイッチ187がオン/オフを繰返す。と
ころが、極めて短いタイミングにおいて貸玉切れ検出ス
イッチ187がオン状態になっている場合を玉切れ検出
状態とみなしてしまえば、パチンコ玉の通過にともなう
オンオフ状態中における短時間のオフ状態が玉切れ状態
として誤検出されるおそれがある。このような誤検出を
防ぐために、パチンコ玉の通過にともなって生じるオン
オフ状態中のオフ状態の期間よりも長い期間待って貸玉
切れ検出スイッチ187がオンしている場合にのみ、玉
切れ状態であると判断するのである。
【0181】タイマT7のタイマ値が、所定値になって
いないと判断された場合は、この玉切れ満タン判定処理
が終了する。一方、タイマT7のタイマ値が、所定値に
なったと判断された場合は、玉貸し禁止フラグ1がオン
状態(セット状態)であるか否かが判断される(SM
5)。玉貸し禁止フラグ1がオン状態であると判断され
た場合は、すでに玉貸し禁止状態になっているため、こ
の玉切れ満タン判定処理が終了する。一方、玉貸し禁止
フラグ1がオン状態ではないと判断された場合は、玉貸
し禁止コマンド出力フラグがオン状態(セット状態)と
され(SM6)、この玉切れ満タン判定処理が終了す
る。この玉貸し禁止コマンド出力フラグに基づき、前述
した玉貸可能判定処理において、玉貸し禁止フラグ1が
オン状態にセットされる。
【0182】SM7により玉貸し禁止フラグ1がオン状
態になっていると判断されてSM8に進んだ場合は、玉
貸し可能判定タイマのタイマ値が「1」だけ加算更新さ
れる(SM8)。ここで、玉貸し可能判定タイマとは、
玉貸し禁止状態になった後、貸玉切れ検出スイッチ18
7が玉切れの非検出状態になった場合に、玉貸し禁止状
態を自動的に解除するタイミングを判断するために用い
られるタイマである。つまり、貸玉切れ検出スイッチ1
87が玉切れの検出状態から玉切れの非検出状態になっ
た場合に、ある程度の時間にわたって非検出状態が続い
たことを条件として玉切れ状態が復旧したと判断すれ
ば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態の
復旧を確実に判断することができる。
【0183】次に、玉貸し可能判定タイマのタイマ値
が、確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値
(たとえば、2200mS)になったか否かが判断され
る(SM9)。この場合の判断に用いられる所定値は、
ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されてい
る。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、
玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0184】玉貸し可能判定タイマのタイマ値がまだ所
定値になっていないと判断された場合は、この玉切れ満
タン判定処理が終了する。一方、玉貸し可能判定タイマ
のタイマ値が所定値になったと判断された場合は、玉切
れ状態が解消したために、玉貸し禁止フラグ1をオフ状
態にする処理がなされる(SM10)。なお、玉貸し可
能判定タイマのタイマ値は、SM9において玉貸し可能
判定タイマのタイマ値が所定値になったと判断された場
合に、クリアされる。その後、玉貸し禁止解除コマンド
出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SM
11)がなされる。これにより、玉貸し禁止状態から玉
貸し許容状態となる。その後、この玉切れ満タン判定処
理が終了する。ここで、玉貸し禁止解除コマンド出力フ
ラグとは、玉貸し禁止解除コマンドを貸玉コマンドとし
て出力させる場合にセットされるフラグである。このよ
うに、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがセットされ
ることにより、玉貸し禁止解除コマンドが賞球玉貸制御
基板37に送られる。
【0185】SM1において満タンフラグ1がセットさ
れていると判断されてSM16に進んだ場合は、下皿満
タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、下皿4
の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。満
タン状態が検出されていると判断された場合には、その
ままこの玉切れ満タン判定処理が終了する。一方、満タ
ン状態が検出されていないと判断された場合には、タイ
マT15のタイマ値が「1」だけ加算更新される(SM
17)。ここで、タイマT15とは、非満タンの検出状
態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ1
をリセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0186】次に、タイマT15のタイマ値が、下皿満
タンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が
確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値に
なったか否かが判断される(SM18)。この場合の判
断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の
誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生
じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2
s)に設定されている。タイマT15のタイマ値が、ま
だ所定値になっていないと判断された場合は、この玉切
れ満タン判定処理が終了する。一方、タイマT15のタ
イマ値が、所定値になったと判断された場合は、下皿4
が満タン状態ではなくなったものとみなし、満タンフラ
グ1をリセットする処理がなされる(SM19)。な
お、タイマT15のタイマ値が所定値になったと判断さ
れた場合は、このSM19においてタイマT15のタイ
マ値がクリアされる。
【0187】満タンフラグ1をリセットする処理がなさ
れた後は、玉貸し禁止フラグ1をオフ状態にする処理が
なされ(SM10)、その後、玉貸し禁止解除コマンド
出力フラグをオン状態(セット状態)にする処理(SM
11)がなされる。その後、この玉切れ満タン判定処理
が終了する。
【0188】このように、満タン状態でなくなった場合
には、玉貸し禁止フラグ1がオフ状態にされることによ
り、この玉切れ満タン判定処理に関する限りにおいて
は、玉貸しが許容される。ただし、この玉切れ満タン判
定処理において、玉貸し許容状態であると判断される場
合であっても、順次、後述する玉抜き状態判定処理、玉
皿玉有り判定処理、遊技状態玉貸し判定処理のうちのい
ずれかで玉貸しを禁止すべき条件が成立していると判断
されている場合には、SM11でセットされた玉貸し禁
止解除コマンド出力フラグに基づく玉貸し禁止解除コマ
ンドが賞球玉貸制御基板37へ送信されることはない。
このような状況の場合には、一旦、前記SM11で玉貸
し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態にセットされ
ても、前述した図14のSU10においてその玉貸し禁
止解除コマンド出力フラグがオフ状態とされるためであ
る。
【0189】以上に説明したように、玉貸し装置97b
における玉切れ状態が検出された場合および下皿4が満
タン状態になった場合のそれぞれの場合には、貸玉が禁
止される。そして、そのような玉切れ状態および満タン
状態がそれぞれ復旧した場合には、他の玉貸禁止条件
(玉貸し禁止フラグ2〜4のうちのいずれかがオン)が
成立していない限り、玉貸禁止が解除される。この場
合、玉貸し禁止状態の解除が係員の操作によらず自動的
に行なわれるため、玉貸し禁止状態の解除についての係
員の手間を省くことができる。
【0190】また、貸玉切れ検出スイッチ187の検出
出力に基づいて、玉貸し装置97bから貸玉を払出せな
い状態である旨の判定を行なうことが可能であり、貸玉
を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に貸
玉の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な玉貸し
禁止コマンドを賞球玉貸制御基板37へ出力させて玉貸
し装置97bによる玉貸し動作を停止させることが可能
であるため、基本回路53において貸玉切れの面から玉
貸し装置97bの状況を管理することが可能になる。
【0191】さらに、下皿満タンスイッチ402による
満タン検出に基づいて、玉貸し装置97bから貸玉を払
出せない状態である旨の判定を行なうことが可能であ
り、貸玉を払出せない状態である旨の判定が行なわれた
場合に貸玉の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能
な玉貸し禁止コマンドを賞球玉貸制御基板37へ出力さ
せて玉貸し装置97bによる玉貸しを停止させることが
可能であるため、基本回路53において下皿4の満タン
の面から玉貸し装置97aの状況を管理することが可能
になる。
【0192】図16は、前述した玉貸可能判定処理のS
U2により実行される玉抜き状態判定処理を示すフロー
チャートである。玉抜き状態判定処理には、上皿玉抜き
スイッチ355の検出信号に基づく処理と、下皿玉抜き
スイッチ455の検出信号に基づく処理との2つの処理
がある。しかしながら、両処理は、スイッチの種類が異
なるのみでその内容に違いがないために、ここでは、上
皿玉抜きスイッチ355の検出信号に基づく処理を代表
例として説明し、下皿玉抜きスイッチ455の検出信号
に基づく処理のフローチャートを用いた説明を省略す
る。
【0193】まず、上皿玉抜きスイッチ355からの検
出信号が入力されているか否かが判断される(SV
1)。上皿玉抜きスイッチ355から玉抜きレバ−操作
を示す信号が入力されている場合には、タイマT13の
タイマ値が「1」だけ加算更新される(SV2)。ここ
で、タイマT13とは、上皿玉抜きスイッチ355から
の検出信号が継続して入力されている時間を計時するタ
イマであり、玉貸し禁止フラグ2をセットさせるか否か
の判断のために用いられる。
【0194】次に、タイマT13のタイマ値が、上皿玉
抜きレバー3bが操作されたことが確実であると判断で
きる所定値になったか否かが判断される(SV3)。こ
の場合の判断に用いられる所定値は、ノイズにより操作
の誤検出がなされないように、ノイズが混入した場合に
生じ得ないと考えられる検出継続時間および瞬間的に遊
技者が上皿玉抜きレバー3bに手を触れて瞬間的に検出
状態になる場合を除外するための検出継続時間(たとえ
ば0.2s)に設定されている。タイマT13のタイマ
値が、まだ所定値になっていないと判断された場合は、
この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、タイマT1
3のタイマ値が、所定値になったと判断された場合は、
上皿玉抜きレバー3bが操作されたと判断する。そし
て、玉貸し禁止フラグ2がすでにオン状態にセットされ
ていないことを条件として(SV4)、玉貸し禁止コマ
ンド出力フラグがオン状態にセットされる(SV5)。
【0195】これにより、図14の玉貸し可能判定処理
のSU11において、玉貸し禁止フラグ2がオン状態と
される。玉貸し禁止フラグ2がオン状態とされることに
より、玉貸し禁止状態となる。このように、上皿3から
玉を抜く玉抜き操作がなされた場合に玉貸し禁止状態と
なるために、上皿3から玉を抜いて遊技を終了しようと
している遊技者が誤って玉貸しボタン29aに手を触れ
てしまった場合や、返却ボタン29bの操作によりプリ
ペイドカードを排出させるつもりが誤って玉貸しボタン
29aを操作してしまった場合であっても、それにより
遊技者の意に反してカードユニット50に挿入されてい
るプリペイドカードからカード残高が引き落とされて貸
玉が貸出されてしまうことを防止できる。
【0196】特に、打球発射装置へ供給される打玉が貯
留される上皿3からの玉抜き操作があった場合に玉貸し
禁止状態とすることにより、上皿4からの玉抜き操作が
あった場合に玉貸し禁止状態とする場合と比較して、遊
技者が遊技を終了しようとしている可能性がより一層高
い状況下において、効果的に玉貸しを制限できる。
【0197】SV1において、上皿玉抜きスイッチ35
5からの検出信号が入力されていないと判断された場合
には、玉貸し禁止フラグ2がオン状態となっているか否
かが判断される(SV6)。オン状態となっていない場
合には、処理が終了する。オン状態となっていると判断
された場合には、玉貸し可能判定タイマのタイマ値が
「1」だけ加算更新される(SV7)。ここで、玉貸し
可能判定タイマは、遊技者の玉抜き操作に基づいて、そ
の玉貸操作開始時点から少なくとも所定時間、玉貸しを
禁止するために利用されるタイマである。この玉貸し可
能判定タイマは、玉貸し禁止フラグ2がオン状態とされ
ることに対応して計時が開始され、所定値を計時した時
点で停止する。そして、玉貸し可能判定タイマのタイマ
値が所定値となるまでは上皿玉抜きスイッチ355から
の検出信号がその間に検出されなくなったか否かにかか
わらず玉貸し禁止フラグ2のオン状態は維持される。こ
のため、たとえば、遊技者が上皿玉抜きレバー3bのス
ライド操作を終えた後もなお玉貸し禁止フラグ2がオン
状態に維持されている場合がある。これにより、玉貸し
可能判定タイマによって計時される所定期間内に上皿玉
抜きレバー3bの操作が終了して打玉がすべて排出され
た後、遊技者が誤って玉貸しボタン29aに手を触れて
しまった場合であっても、それにより、遊技者の意に反
して貸玉が貸出されてしまうことを防止できる。
【0198】その後、玉貸し可能判定タイマの計時が進
んでタイマ値が所定値となったと判断された場合(SV
8でYES)には、玉貸し禁止フラグ2がオフ状態にセ
ットされるとともに(SV9)、玉貸し禁止解除コマン
ド出力フラグがオン状態にセットされ(SV10)、玉
抜き状態判定処理が終了する。
【0199】このように、玉抜き操作がなされてから所
定時間が経過すれば、玉貸し禁止フラグ2がオフ状態に
されることにより、この玉抜き状態判定処理に関する限
りにおいては、玉貸しが許容される。ただし、この玉抜
き状態判定処理において、玉貸し許容状態であると判断
される場合であっても、その他の、玉切れ満タン判定処
理、玉皿玉有り判定処理、遊技状態玉貸し判定処理のう
ちのいずれかで玉貸しを禁止すべき条件が成立している
と判断されている場合には、SV10でセットされた玉
貸し禁止解除コマンド出力フラグに基づく玉貸し禁止解
除コマンドが賞球玉貸制御基板37へ送信されることは
ない。このような状況の場合には、一旦、前記SV10
で玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態にセッ
トされても、前述した図14のSU10においてその玉
貸し禁止解除コマンド出力フラグがオフ状態とされるた
めである。
【0200】なお、説明を省略した下皿玉抜きスイッチ
455の検出信号に基づく玉抜き状態判定処理について
は、上記玉抜き状態判定処理において、SV1を下皿玉
抜きスイッチ455とし、SV2をタイマT23等と
し、玉貸し禁止フラグを玉貸し禁止フラグ20等とする
ことによって実行される。
【0201】図17は、前述した玉貸可能判定処理のS
U3により実行される玉皿玉有り判定処理を示すフロー
チャートである。玉皿玉有り判定処理には、上皿玉有ス
イッチ353の検出信号に基づく処理と、下皿玉有スイ
ッチ453の検出信号に基づく処理との2つの処理があ
る。しかしながら、両処理は、スイッチの種類が異なる
のみでその内容に違いがないために、ここでは、下皿玉
有スイッチ453の検出信号に基づく処理を代表例とし
て説明し、上皿玉有スイッチ353の検出信号に基づく
処理のフローチャートを用いた説明を省略する。
【0202】まず、下皿玉有スイッチ453からの検出
信号が入力されているか否かが判断される(SW1)。
下皿4に打玉が残っている場合には下皿玉有スイッチ4
53によってその玉が検出される。したがって、下皿4
に打玉が残っている場合にはSW1でYESの判断がな
され、タイマT14のタイマ値が「1」だけ加算更新さ
れる(SW2)。ここで、タイマT14とは、下皿玉有
スイッチ453からの検出信号が継続して入力されてい
る時間を計時するタイマであり、玉貸し禁止フラグ3を
セットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0203】次に、タイマT14のタイマ値が、下皿玉
有スイッチ453の検出信号が確実に打玉が下皿4に残
っていることを示す信号であると判断できる所定値にな
ったか否かが判断される(SW3)。この場合の判断に
用いられる所定値は、ノイズが混入した場合に生じ得な
いと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設
定されている。タイマT14のタイマ値が、まだ所定値
になっていないと判断された場合は、この玉皿玉有り判
定処理が終了する。一方、タイマT14のタイマ値が、
所定値になった場合は、玉貸し禁止フラグ3がすでにオ
ン状態にセットされていないことを条件として(SW
4)、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態にセッ
トされる(SW5)。これにより、図14の玉貸し可能
判定処理のSU11において、玉貸し禁止フラグ3がオ
ン状態とされる。したがって、下皿4に打玉が残ってい
る場合には玉貸禁止状態となる。これにより、下皿4に
打玉が残っているために現時点では貸玉を追加する必要
がないと考えている遊技者が誤って玉貸しボタン29a
に手を触れてしまった場合であっても、それにより、遊
技者の意に反して貸玉が貸出されてしまうことを防止で
きる。
【0204】また、下皿玉有スイッチ453の検出状態
が所定期間継続した場合にはじめて玉貸し禁止フラグ3
がオン状態とされるために、ノイズ等の要因による瞬間
的な誤検出によって玉貸し禁止状態となり、遊技者が貸
玉を必要とする状況にあるにもかかわらず貸出操作が受
付けられないという問題が発生することを防止できる。
【0205】SW1において、下皿玉有スイッチ453
からの検出信号が入力されていないと判断された場合に
は、玉貸し禁止フラグ3がオン状態となっているか否か
が判断される(SW6)。オン状態となっていない場合
には、処理が終了する。オン状態となっていると判断さ
れた場合には、玉貸し可能判定タイマのタイマ値が
「1」だけ加算更新される(SW7)。ここで、玉貸し
可能判定タイマは、下皿4に打玉が残っていると判断さ
れて玉貸し禁止フラグ3がオン状態とされた時点から少
なくとも所定時間、玉貸しを禁止するために利用される
タイマである。この玉貸し可能判定タイマは、玉貸し禁
止フラグ3がオン状態とされることに対応して計時が開
始され、所定値を計時した時点で停止する。そして、玉
貸し可能判定タイマのタイマ値が所定値となるまでは下
皿玉有スイッチ453からの検出信号がその間に検出さ
れなくなったか否かにかかわらず玉貸し禁止フラグ3の
オン状態は維持される。これにより、下皿玉有スイッチ
453により検出されている貯留玉が、上皿3から流下
する流下玉の影響によって一時的に下皿玉有スイッチ4
53のセンサ部分をはずれて下皿玉有スイッチ453が
一時的に非検出状態となった場合であっても、それによ
って玉貸し禁止フラグ3がオフ状態とされてしまうこと
を防止できる。
【0206】なお、ここでは、下皿玉有スイッチ453
の検出信号に基づく処理を例として説明しているが、上
皿玉有スイッチ353の検出信号についても同様の処理
が別途実行されるのであり、係る場合にも上皿3に打玉
が存在するにもかかわらず一時的に上皿玉有スイッチ3
53が非検出状態となる場合がある。その理由は以下の
通りである。上皿3を打球発射装置側へ案内される間に
打玉は除々に1列に整列して供給口354に向かう。こ
のため、供給口354に向かう途中で打玉が積み重なっ
た状態となり、積み重なった打玉の間には僅かに隙間が
できる。この隙間にたまたま上皿玉有スイッチ353の
センサ部が位置した場合には、上皿玉有スイッチ353
は一時的に非検出状態となる。このため、上皿玉有スイ
ッチ353の検出信号に基づく処理の場合にも同様に玉
貸し可能判定タイマのタイマ値が所定値となるまでは上
皿玉有スイッチ353からの検出信号がその間に検出さ
れなくなったか否かにかかわらず玉貸し禁止フラグのオ
ン状態は維持される。
【0207】図17に示す玉皿玉有り判定処理におい
て、玉貸し可能判定タイマの計時が進んでタイマ値が所
定値となったと判断された場合(SW8でYES)に
は、玉貸し禁止フラグ3がオフ状態にセットされるとと
もに(SW9)、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態にセットされ(SW10)、この玉皿玉有り判
定処理が終了する。
【0208】このように、玉貸し禁止フラグ3がオン状
態にセットされた後所定時間が経過した場合には、玉貸
し禁止フラグ3がオフ状態にされることにより、この玉
皿玉有り判定処理に関する限りにおいては、玉貸しが許
容される。ただし、この玉皿玉有り判定処理において、
玉貸し許容状態であると判断される場合であっても、玉
切れ満タン判定処理、玉抜き状態判定処理、遊技状態玉
貸し判定処理のうちのいずれかで玉貸しを禁止すべき条
件が成立していると判断されている場合には、SW10
でセットされた玉貸し禁止解除コマンド出力フラグに基
づく玉貸し禁止解除コマンドが賞球玉貸制御基板37へ
送信されることはない。このような状況の場合には、一
旦、前記SW10で玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ
がオン状態にセットされても、前述した図14のSU1
0においてその玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオ
フ状態とされるためである。
【0209】なお、説明を省略した上皿玉有スイッチ3
53の検出信号に基づく玉皿玉有り判定処理について
は、上記玉皿玉有り判定処理において、SW1を上皿玉
有スイッチ353とし、SW2をタイマT24等とし、
玉貸し禁止フラグを玉貸し禁止フラグ30等とすること
によって実行される。
【0210】図18は、前述した玉貸可能判定処理のS
U4により実行される遊技状態玉貸し判定処理を示すフ
ローチャートである。
【0211】遊技状態玉貸し判定処理においては、ま
ず、玉貸し禁止フラグ4がオン状態とされているか否か
が判断される(SX1)。玉貸し禁止フラグ4は、この
遊技状態玉貸し判定処理において玉貸しを禁止すべきと
判定されたことに基づいて、前述した玉貸可能判定処理
においてオン状態とされるフラグである。
【0212】玉貸し禁止フラグ4がオン状態でない場合
には、大当りフラグがオン状態となっているか否かが判
断される(SX2)。大当りフラグは、可変表示装置8
に大当りの表示結果が導出表示されたことに基づいてオ
ン状態に設定され、大当りに基づいて行なわれる繰返し
継続制御の終了(特定遊技状態の終了)に基づいてオフ
状態に設定されるフラグである。すなわち、大当りフラ
グは、特定遊技状態中であることを示すフラグである。
【0213】大当りフラグがオン状態となっていない場
合には処理が終了するが、オン状態となっている場合に
は、可変入賞球装置19の大入賞口への入賞判定がなさ
れる(SX3)。そして、大入賞口への入賞が1つもな
い場合には処理が終了するが、大入賞口への入賞が1つ
でもあれば玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態に
セットされ(SX4)、処理が終了する。これにより、
図14の玉貸し可能判定処理のSU11において、玉貸
し禁止フラグ4がオン状態とされる。
【0214】このように、特定遊技状態となったことを
条件として玉貸し禁止状態となるために、特定遊技状態
中の多数の入賞によって数多くの賞球の払出しを受ける
ため貸玉を追加する必要がないと考えている遊技者が特
定遊技状態中に誤って玉貸しボタン29aに手を触れて
しまった場合であっても、それにより、遊技者の意に反
して貸玉が貸出されてしまうことを防止できる。
【0215】特に、特定遊技状態となった後、大入賞口
への入賞が検出された時点で玉貸し禁止状態となるため
に、特定遊技状態となって即座に玉貸し禁止状態となる
場合と比較して、たとえば、特定遊技状態となった時点
ですでに持玉を切らしている場合や、特定遊技状態とな
った時点での持玉数が少なく、入賞が得られる前に持玉
がなくなった場合等において、貸玉操作をしても貸玉が
貸出されないために特定遊技状態による恩恵を受けるこ
となく特定遊技状態が終了してしまい遊技者に不利益が
発生することを防止できる。
【0216】SX2で大当りフラグがオン状態となって
いない場合には、高確率フラグがオン状態となっている
か否かが判断される(SX6)。高確率フラグは、可変
表示装置8の表示結果に基づいて確率変動状態となった
場合にオン状態にセットされ、確率変動状態が終了した
場合にオフ状態にセットされるフラグである。すなわ
ち、大当りフラグは、確率変動状態中であることを示す
フラグである。
【0217】高確率フラグがオン状態となっていない場
合には処理が終了するが、オン状態となっている場合に
は、始動口14への始動入賞判定がなされる(SX
7)。そして、前回の大当り終了時から次回の大当りの
発生を待つ間に始動入賞がまだ1つも発生していない場
合には処理が終了するが、始動入賞が1つでもあれば玉
貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態にセットされ
(SX4)、処理が終了する。この玉貸し禁止コマンド
出力フラグに基づき、前述した玉貸可能判定処理におい
て、玉貸し禁止フラグ4がオン状態にセットされる。
【0218】このように、確率変動状態となったことを
条件として玉貸し禁止状態となるために、確率変動状態
中の多数の入賞等によって数多くの賞球の払出しを受け
るため、あるいは近いうちに特定遊技状態となるであろ
うから、貸玉を追加する必要がないと考えている遊技者
が確率変動状態中に誤って玉貸しボタン29aに手を触
れてしまった場合であっても、それにより、遊技者の意
に反して貸玉が貸出されてしまうことを防止できる。
【0219】特に、確率変動状態となった後、始動入賞
が検出された時点で玉貸し禁止状態となるために、確率
変動状態となって即座に玉貸し禁止状態となる場合と比
較して、たとえば、確率変動状態となった時点ですでに
持玉を切らしている場合や、確率変動状態となった時点
での持玉数が少なく、始動入賞が得られる前に持玉がな
くなった場合等において、貸玉操作をしても貸玉が貸出
されないために遊技者に不利益が発生することを防止で
きる。
【0220】SX1で玉貸し禁止フラグ4がすでにオン
状態となっている場合には、大当りフラグと高確率フラ
グとのうち少なくともいずれか一方がオン状態であるか
否かが判断される(SX8)。そして、いずれか一方が
オン状態である場合には、玉貸し禁止フラグ4の状態は
維持され、処理が終了する。一方、大当りフラグと高確
率フラグとがともにオフ状態となっている場合には、玉
貸し禁止フラグ4がオフ状態にセットされる(SX
9)。
【0221】このように、遊技状態が特定遊技状態でも
なく、かつ、確率変動状態でもない状態となった場合に
は、玉貸し禁止フラグ4がオフ状態にされることによ
り、この遊技状態玉貸し判定処理に関する限りにおいて
は、玉貸しが許容される。ただし、この遊技状態玉貸し
判定処理において、玉貸し許容状態であると判断される
場合であっても、玉切れ満タン判定処理、玉抜き状態判
定処理、玉皿玉有り判定処理、遊技状態玉貸し判定処理
のうちのいずれかで玉貸しを禁止すべき条件が成立して
いると判断されている場合には、SX10でセットされ
た玉貸し禁止解除コマンド出力フラグに基づく玉貸し禁
止解除コマンドが賞球玉貸制御基板37へ送信されるこ
とはない。このような状況の場合には、一旦、前記SX
10で玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状態に
セットされても、前述した図14のSU10においてそ
の玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオフ状態とされ
るためである。
【0222】図19は、発射可能判定処理を示すフロー
チャートである。この発射可能判定処理は、図12に示
された入賞球信号処理のSA2により実行される処理で
ある。
【0223】まず、下皿満タンスイッチ402からの検
出信号に基づいて、下皿4の満タン状態が検出されたか
否かが判断される(SQ1)。満タン状態が検出されて
いないと判断された場合には、後述するSQ7に進む。
一方、満タン状態が検出されたと判断された場合には、
発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否か
が判断される(SQ2)。ここで、発射禁止フラグと
は、打玉の発射が禁止された状態であることを示すため
のフラグであり、後述するSQ5によりオン状態にさ
れ、後述するSQ10によりオフ状態(リセット状態)
にされる。
【0224】SQ2により発射禁止フラグがオン状態で
あると判断された場合には、この発射可能判定処理が終
了する。一方、SQ2により発射禁止フラグがオン状態
でないと判断された場合には、タイマT3のタイマ値が
「1」だけ加算更新される(SQ3)。ここで、タイマ
T3とは、満タンの検出状態の継続時間を計時するタイ
マであり、発射禁止フラグをオン状態にさせるか否かの
判断のために用いられる。
【0225】次に、タイマT3のタイマ値が、下皿満タ
ンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が確
実に満タン状態になっていると判断できる所定値になっ
たか否かが判断される(SQ4)。この場合の判断に用
いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出が
なされないように、ノイズが混入した場合に生じ得ない
と考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に設定
されている。タイマT3のタイマ値が、まだ所定値にな
っていないと判断された場合は、この発射可能判定処理
が終了する。一方、タイマT3のタイマ値が、所定値に
なったと判断された場合は、下皿4が満タン状態になっ
たものとみなし、発射禁止フラグをオン状態にする処理
がなされる(SQ5)。そして、発射禁止コマンド出力
フラグをオン状態(セット状態)にし(SQ6)、この
発射可能判定処理が終了する。このように発射禁止コマ
ンド出力フラグがオン状態にされた場合には、賞球コマ
ンドとして発射禁止コマンドが出力される。
【0226】また、前述したSQ1により満タン状態が
検出されていないと判断されてSQ7に進んだ場合は、
発射禁止フラグがオン状態(セット状態)であるか否か
が判断される(SQ7)。SQ7により発射禁止フラグ
がオン状態ではないと判断された場合には、この発射可
能判定処理が終了する。一方、SQ7により発射禁止フ
ラグがオン状態であると判断された場合には、タイマT
2のタイマ値が「1」だけ加算更新される(SQ8)。
ここで、タイマT2とは、非満タンの検出状態の継続時
間を計時するタイマであり、発射禁止フラグをオフ状態
にさせるか否かの判断のために用いられる。
【0227】次に、タイマT2のタイマ値が、下皿満タ
ンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が確
実に非満タン状態になっていると判断できる所定値にな
ったか否かが判断される(SQ9)。この場合の判断に
用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の誤判
断がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得
ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2s)に
設定されている。タイマT2のタイマ値が、まだ所定値
になっていないと判断された場合は、この発射可能判定
処理が終了する。一方、タイマT2のタイマ値が、所定
値になったと判断された場合は、下皿4が満タン状態で
はなくなったものとみなし、発射禁止フラグをオフ状態
(リセット状態)にする処理がなされる(SQ10)。
そして、発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態
(セット状態)とされ(SQ11)、この発射可能判定
処理が終了する。このように発射禁止解除コマンド出力
フラグがオン状態にされた場合には、賞球コマンドとし
て発射禁止解除コマンドが出力される。
【0228】以上に説明したように、下皿4が満タン状
態になった場合には、打玉の発射が禁止される。そし
て、そのような満タン状態が復旧した場合には、発射禁
止が解除される。発射禁止状態の解除が係員の操作によ
らず自動的に行なわれるため、発射禁止状態の解除につ
いての係員の手間を省くことができる。
【0229】図20は、前述した入賞球信号処理のSA
10により実行される賞球可能判定処理を示すフローチ
ャートである。賞球可能判定処理において、まず、満タ
ンフラグ2がセットされているか否かが判断される(S
D1)。満タンフラグ2は、賞球装置57aにより払出
せる賞球が存在する状態で下皿4が満タンになった場合
にセットされるフラグであり、賞球時用の満タンフラグ
である。
【0230】満タンフラグ2がセットされていると判断
された場合は、後述するSD17に進む。一方、満タン
フラグ2がセットされていないと判断された場合は、賞
球切れ検出スイッチ167により賞球有りの検出(払出
せる賞球が存在していることの検出)があったか否かが
判断される(SD2)。賞球有りの検出がなかったと判
断された場合は、後述するSD3に進む。一方、賞球有
りの検出があったと判断された場合は、賞球禁止フラグ
がオン状態(セット状態)になっているか否かが判断さ
れる(SD8)。ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の
払出しが禁止状態にあることを示すためのフラグであ
る。賞球禁止フラグがオン状態になっていると判断され
た場合は、後述するSD9に進む。一方、賞球禁止フラ
グがオン状態になっていないと判断された場合は、SD
13に進み、下皿満タンスイッチ402からの検出信号
に基づいて、下皿4の満タン状態が検出されたか否かの
判断がなされる。
【0231】満タン状態が検出されていないと判断され
た場合には、そのままこの賞球可能判定処理が終了す
る。一方、満タン状態が検出されたと判断された場合に
は、タイマT5のタイマ値が「1」だけ加算更新される
(SD14)。ここで、タイマT5とは、満タンの検出
状態の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ
1をセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0232】次に、タイマT5のタイマ値が、下皿満タ
ンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が確
実に満タン状態になっていると判断できる所定値になっ
たか否かが判断される(SD15)。この場合の判断に
用いられる所定値は、ノイズにより満タン状態の誤検出
がなされないように、ノイズが混入した場合に生じ得な
いと考えられる検出継続時間および玉の流下状態により
瞬間的に検出状態になる場合を除外するための検出継続
時間(たとえば0.2s)に設定されている。タイマT
5のタイマ値が、まだ所定値になっていないと判断され
た場合は、この玉貸し可能判定処理が終了する。一方、
タイマT5のタイマ値が、所定値になったと判断された
場合は、下皿4が満タン状態になったものとみなし、満
タンフラグ2をセットする処理がなされる(SD1
6)。なお、タイマT5のタイマ値が所定値になったと
判断された場合は、さらにSD16においてタイマT5
のタイマ値がクリアされる。その後、後述するSD6に
進み、賞球禁止フラグがオン状態(セット状態)とされ
た後、SD7において賞球禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態(セット状態)とされ、この賞球可能判定処理が
終了する。
【0233】ここで、賞球禁止フラグとは、賞球の払出
しが禁止されている状態を示す場合にセットされるフラ
グである。また、賞球禁止コマンド出力フラグとは、賞
球コマンドとして賞球禁止コマンドを出力させる場合に
セットされるフラグである。
【0234】また、前述したSD8により賞球禁止フラ
グがオン状態になっていると判断されてSD9に進んだ
場合は、賞球可能判定タイマのタイマ値が「1」だけ加
算更新される(SD9)。ここで、賞球可能判定タイマ
とは、賞球切れ検出スイッチ167による玉切れ検出に
基づいて賞球禁止状態になった後、賞球切れ検出スイッ
チ167が玉切れの非検出状態になった場合に、賞球禁
止状態を自動的に解除するタイミングを判断するために
用いられるタイマである。つまり、賞球切れ検出スイッ
チ167が玉切れの検出状態から玉切れの非検出状態に
なった場合に、ある程度の時間にわたって非検出状態が
続いたことを条件として玉切れ状態が復旧したと判断す
れば、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、玉切れ状態
の復旧を確実に判断することができる。
【0235】次に、賞球可能判定タイマのタイマ値が、
確実に玉切れ状態が復旧できたと判断できる所定値(た
とえば、2200mS)になったか否かが判断される
(SD10)。この場合の判断に用いられる所定値は、
ノイズを排除可能な時間に相当する値に設定されてい
る。これにより、ノイズ等による復旧の誤判断を防ぎ、
玉切れ状態の復旧を確実に判断することができる。
【0236】賞球可能判定タイマのタイマ値がまだ所定
値になっていないと判断された場合は、この賞球可能判
定処理が終了する。一方、賞球可能判定タイマのタイマ
値が所定値になったと判断された場合は、賞球禁止フラ
グをオフ状態にする処理がなされる(SD11)。これ
により、賞球払出し禁止状態である旨が示されないよう
になる。賞球可能判定タイマのタイマ値は、SD10に
おいて賞球可能判定タイマのタイマ値が所定値になった
と判断された場合に、クリアされる。そして、賞球禁止
解除コマンド出力フラグをオン状態(セット状態)にす
る処理(SD12)がなされた後、この賞球可能判定処
理が終了する。ここで、賞球禁止解除コマンド出力フラ
グとは、賞球禁止解除コマンドを賞球コマンドとして出
力させる場合にセットされるフラグである。このよう
に、賞球禁止解除コマンド出力フラグがセットされるこ
とにより、賞球禁止解除コマンドが賞球玉貸制御基板3
7に送られる。
【0237】また、前述したSD2により賞球有りの検
出がなかったと判断されてSD3に進んだ場合は、タイ
マT4のタイマ値が「1」だけ加算更新される。ここ
で、タイマT4とは、パチンコ玉が賞球装置97aへの
供給通路を流れることにより生じる賞球切れ検出スイッ
チ167のオフ状態が誤って玉切れとみなされないよう
にするために賞球切れ検出スイッチ167の検出有効期
間を規定するのに用いられるタイマである。
【0238】次に、タイマT4のタイマ値が、賞球切れ
検出スイッチ167の検出有効期間に該当する所定値に
なっているか否かが判断される(SD4)。この場合の
所定値は、賞球装置97aに供給されるパチンコ玉の移
動に起因して生じる賞球切れ検出スイッチ167のオン
オフ状態のオン期間に相当する値よりも長い値に設定さ
れている。つまり、パチンコ玉が賞球装置97aへの供
給通路を流れている場合には、パチンコ玉が停滞してい
る場合と異なり、パチンコ玉の通過にともなって賞球切
れ検出スイッチ167がオンオフを繰返す。ところが、
極めて短いタイミングにおいて賞球切れ検出スイッチ1
67がオン状態になっている場合を玉切れ検出状態とみ
なしてしまえば、パチンコ玉の通過にともなうオンオフ
状態中における短時間のオフ状態が玉切れ状態として誤
検出されるおそれがある。このような誤検出を防ぐため
に、パチンコ玉の通過にともなって生じるオンオフ状態
中のオフ状態の期間よりも長い期間待って賞球切れ検出
スイッチ167がオンしている場合にのみ、玉切れ状態
であると判断するのである。
【0239】タイマT4のタイマ値が、所定値になって
いないと判断された場合は、この賞球可能判定処理が終
了する。一方、タイマT4のタイマ値が、所定値になっ
たと判断された場合は、賞球禁止フラグがオン状態(セ
ット状態)であるか否かが判断される(SD5)。賞球
禁止フラグがオン状態であると判断された場合は、すで
に賞球禁止状態になっているため、この賞球可能判定処
理が終了する。一方、賞球禁止フラグがオン状態ではな
いと判断された場合は、賞球禁止フラグをオン状態にす
る処理がなされる(SD6)。これにより、賞球禁止状
態であることが示される。そして、賞球禁止コマンド出
力フラグをオン状態(セット状態)にし(SD7)、こ
の賞球可能判定処理が終了する。
【0240】SD1において満タンフラグ2がセットさ
れていると判断されてSD17に進んだ場合は、下皿満
タンスイッチ402からの検出信号に基づいて、下皿4
の満タン状態が検出されたか否かの判断がなされる。満
タン状態が検出されていると判断された場合には、その
ままこの賞球可能判定処理が終了する。一方、満タン状
態が検出されていないと判断された場合には、タイマT
16のタイマ値が「1」だけ加算更新される(SD1
8)。ここで、タイマT16とは、非満タンの検出状態
の継続時間を計時するタイマであり、満タンフラグ2を
リセットさせるか否かの判断のために用いられる。
【0241】次に、タイマT16のタイマ値が、下皿満
タンスイッチ402からの検出信号に基づいて下皿4が
確実に非満タン状態になっていると判断できる所定値に
なったか否かが判断される(SD19)。この場合の判
断に用いられる所定値は、ノイズにより非満タン状態の
誤判断がなされないように、ノイズが混入した場合に生
じ得ないと考えられる検出継続時間(たとえば0.2
s)に設定されている。タイマT16のタイマ値が、ま
だ所定値になっていないと判断された場合は、この賞球
可能判定処理が終了する。一方、タイマT16のタイマ
値が、所定値になったと判断された場合は、下皿4が満
タン状態ではなくなったものとみなし、満タンフラグ2
をリセットする処理がなされる(SD20)。なお、タ
イマT16のタイマ値が所定値になったと判断された場
合は、SD20においてタイマT16のタイマ値がクリ
アされる。
【0242】満タンフラグ2をリセットする処理がなさ
れた後は、賞球禁止フラグをオフ状態にする処理がなさ
れ(SD11)、その後、賞球禁止解除コマンド出力フ
ラグをオン状態(セット状態)にする処理(SD12)
がなされる。その後、この賞球可能判定処理が終了す
る。このように、満タン状態でなくなった場合には、賞
球禁止フラグがオフ状態にされることにより、賞球の払
出しが可能な状態であることが示され、賞球禁止解除コ
マンド出力フラグがセットされることにより、賞球禁止
解除コマンドが賞球玉貸制御基板37に送られる。
【0243】以上に説明したように、賞球装置97aに
おける玉切れ状態が検出された場合および下皿4が満タ
ン状態になった場合のそれぞれの場合には、賞球が禁止
される。そして、そのような玉切れ状態および満タン状
態がそれぞれ復旧した場合には、それぞれに応じて賞球
禁止が解除される。賞球禁止状態の解除が係員の操作に
よらず自動的に行なわれるため、賞球禁止状態の解除に
ついての係員の手間を省くことができる。
【0244】また、賞球切れ検出スイッチ167による
払出し可能な賞球の有無の検出に基づいて、賞球装置9
7aから貸玉を払出せない状態である旨の判定を行なう
ことが可能であり、賞球を払出せない状態である旨の判
定が行なわれた場合に賞球の払出しを禁止(停止)させ
る旨を特定可能な賞球禁止コマンドを賞球玉貸制御用マ
イクロコンピュータ370へ出力させて賞球装置97a
による賞球の払出しを停止させることが可能であるた
め、基本回路53において玉切れの面から賞球装置97
aの状況を管理することが可能になる。
【0245】また、下皿満タンスイッチ402による満
タン検出に基づいて、賞球装置97aから賞球を払出せ
ない状態である旨の判定を行なうことが可能であり、賞
球を払出せない状態である旨の判定が行なわれた場合に
賞球の払出しを禁止(停止)させる旨を特定可能な賞球
禁止コマンドを賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ3
70へ出力させて賞球装置97aによる賞球の払出しを
停止させることが可能であるため、基本回路53におい
て下皿4の満タンの面から賞球装置97aの状況を管理
することが可能になる。
【0246】図21〜図24は、CPU56が実行する
賞球コマンド出力処理を示すフローチャートである。こ
の賞球コマンド出力処理は、図9に示した割り込み処理
のS14により実行される処理である。
【0247】図21を参照して、賞球コマンド出力処理
においては、まず、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態になっているか否かが判断される(SE1)。玉
貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態になっていない
と判断された場合は、後述するSE10による賞球禁止
コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0248】一方、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態になっていると判断された場合は、コマンドイン
タバルタイマのタイマ値が4mS以上になっているか否
かが判断される(SE2)。ここで、コマンドインタバ
ルタイマとは、賞球コマンドのインタバルの最短期間を
規定するために用いられるタイマである。
【0249】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SE10による賞球禁止コマンド出力フラグのチェック
に進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が
4mS以上になったと判断された場合は、コマンドタイ
マがタイムアップしたか否かが判断される(SE3)。
ここで、コマンドタイマとは、賞球コマンドの出力期間
を規定するために用いられるタイマである。このコマン
ドタイマは、所定値(4mS)に相当するタイマ値にな
った場合にタイムアップする。
【0250】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、玉貸し禁止コマンドの出力データ
をセットする処理がなされる(SE7)。これにより、
玉貸し禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板
31から出力される。次に、コマンドインタバルタイマ
をリセットする処理がなされる(SE8)。これによ
り、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初期
化される。次に、コマンドタイマのタイマ値が「1」だ
け加算更新された後(SE9)、SE10に進む。これ
により、コマンドインタバルタイマのタイムアップ後に
は、コマンドタイマによって賞球コマンド出力期間の計
時が行なわれることとなる。
【0251】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、玉貸し禁止コマンド出力フラグを
オフ状態にする処理がなされる(SE4)。これによ
り、既に出力されていた玉貸し禁止コマンドの出力が要
求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセ
ットする処理がなされる(SE5)。これにより、タイ
ムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コ
マンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SE6)がなされた後、SE10に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0252】次に、SE10では、賞球禁止コマンド出
力フラグがオン状態になっているか否かの判断がなされ
る。賞球禁止コマンド出力フラグがオン状態になってい
ないと判断された場合は、後述するSF1による発射禁
止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0253】一方、賞球禁止コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SE11)。
【0254】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SF1による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに
進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になったと判断された場合は、前述したコマン
ドタイマがタイムアップしたか否かが判断される(SE
12)。
【0255】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球禁止コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SE16)。これにより、
賞球禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板3
1から出力される。次に、前述したコマンドインタバル
タイマをリセットする処理がなされる(SE17)。こ
れにより、タイムアップしたコマンドインタバルタイマ
が初期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイ
マ値が「1」だけ加算更新された後(SE18)、SF
1に進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタ
イムアップ後には、コマンドタイマによって賞球コマン
ド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0256】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球禁止コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SE13)。これによ
り、既に出力されていた賞球禁止コマンドの出力が要求
されない状態となる。そして、コマンドタイマをリセッ
トする処理がなされる(SE14)。これにより、タイ
ムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、コ
マンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SE15)がなされた後、SF1に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0257】次に、図22を参照して、SF1では、発
射禁止コマンド出力フラグがオン状態になっているか否
かの判断がなされる。発射禁止コマンド出力フラグがオ
ン状態になっていないと判断された場合は、後述するS
F10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェック
に進む。
【0258】一方、発射禁止コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SF2)。
【0259】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SF10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SF3)。
【0260】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、発射禁止コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SF7)。これにより、発
射禁止コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31
から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタ
イマをリセットする処理がなされる(SF8)。これに
より、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初
期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値
が「1」だけ加算更新された後(SF9)、SF10に
進む。これにより、コマンドインタバルタイマのタイム
アップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出
力期間の計時が行なわれることとなる。
【0261】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、発射禁止コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SF4)。これにより、
既に出力されていた発射禁止コマンドの出力が要求され
ない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットす
る処理がなされる(SF5)。これにより、タイムアッ
プしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンド
インタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SF
6)がなされた後、SF10に進む。これにより、コマ
ンドタイマのタイムアップ後には、コマンドインタバル
タイマによってインタバル期間の計時が行なわれること
となる。
【0262】次に、SF10では、玉貸し禁止解除コマ
ンド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断が
なされる。玉貸し禁止解除コマンド出力フラグがオン状
態になっていないと判断された場合は、後述するSG1
による発射禁止コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0263】一方、玉貸し禁止解除コマンド出力フラグ
がオン状態になっていると判断された場合は、前述した
コマンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上にな
っているか否かが判断される(SF11)。
【0264】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SG1による賞球禁止解除コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SF12)。
【0265】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンドの出力デ
ータをセットする処理がなされる(SF16)。これに
より、玉貸し禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊
技制御基板31から出力される。次に、前述したコマン
ドインタバルタイマをリセットする処理がなされる(S
F17)。これにより、タイムアップしたコマンドイン
タバルタイマが初期化される。次に、前述したコマンド
タイマのタイマ値が「1」だけ加算更新された後(SF
18)、SG1に進む。これにより、コマンドインタバ
ルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによっ
て賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとな
る。
【0266】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、玉貸し禁止解除コマンド出力フラ
グをオフ状態にする処理がなされる(SF13)。これ
により、既に出力されていた玉貸し禁止解除コマンドの
出力が要求されない状態となる。そして、コマンドタイ
マをリセットする処理がなされる(SF14)。これに
より、タイムアップしたコマンドタイマが初期化され
る。次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタート
させる処理(SF15)がなされた後、SG1に進む。
これにより、コマンドタイマのタイムアップ後には、コ
マンドインタバルタイマによってインタバル期間の計時
が行なわれることとなる。
【0267】次に、図23を参照して、SG1では、賞
球禁止解除コマンド出力フラグがオン状態になっている
か否かの判断がなされる。賞球禁止解除コマンド出力フ
ラグがオン状態になっていないと判断された場合は、後
述するSG10による発射禁止解除コマンド出力フラグ
のチェックに進む。
【0268】一方、賞球禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態になっていると判断された場合は、前述したコ
マンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっ
ているか否かが判断される(SG1)。
【0269】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SG10による玉貸し禁止コマンド出力フラグのチェッ
クに進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値
が4mS以上になったと判断された場合は、前述したコ
マンドタイマがタイムアップしたか否かが判断される
(SG3)。
【0270】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球禁止解除コマンドの出力デー
タをセットする処理がなされる(SG7)。これによ
り、賞球禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制
御基板31から出力される。次に、前述したコマンドイ
ンタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG
8)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバ
ルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイ
マのタイマ値が「1」だけ加算更新された後(SG
9)、SG10に進む。これにより、コマンドインタバ
ルタイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによっ
て賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとな
る。
【0271】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球禁止解除コマンド出力フラグ
をオフ状態にする処理がなされる(SG4)。これによ
り、既に出力されていた賞球禁止解除コマンドの出力が
要求されない状態となる。そして、コマンドタイマをリ
セットする処理がなされる(SG5)。これにより、タ
イムアップしたコマンドタイマが初期化される。次に、
コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせる処理
(SG6)がなされた後、SG10に進む。これによ
り、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマンドイ
ンタバルタイマによってインタバル期間の計時が行なわ
れることとなる。
【0272】次に、SG10では、発射禁止解除コマン
ド出力フラグがオン状態になっているか否かの判断がな
される。発射禁止解除コマンド出力フラグがオン状態に
なっていないと判断された場合は、後述するSH1によ
る賞球個数コマンド出力フラグのチェックに進む。
【0273】一方、発射禁止解除コマンド出力フラグが
オン状態になっていると判断された場合は、前述したコ
マンドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になっ
ているか否かが判断される(SG11)。
【0274】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、後述する
SH1による賞球個数コマンド出力フラグのチェックに
進む。一方、コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になったと判断された場合は、前述したコマン
ドタイマがタイムアップしたか否かが判断される(SG
12)。
【0275】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、発射禁止解除コマンドの出力デー
タをセットする処理がなされる(SG16)。これによ
り、発射禁止解除コマンドが賞球コマンドとして遊技制
御基板31から出力される。次に、前述したコマンドイ
ンタバルタイマをリセットする処理がなされる(SG1
7)。これにより、タイムアップしたコマンドインタバ
ルタイマが初期化される。次に、前述したコマンドタイ
マのタイマ値が「1」だけ加算更新された後(SG1
8)、SH1に進む。これにより、コマンドインタバル
タイマのタイムアップ後には、コマンドタイマによって
賞球コマンド出力期間の計時が行なわれることとなる。
【0276】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、発射禁止解除コマンド出力フラグ
をオフ状態にする処理がなされる(SG13)。これに
より、既に出力されていた発射禁止解除コマンドの出力
が要求されない状態となる。そして、コマンドタイマを
リセットする処理がなされる(SG14)。これによ
り、タイムアップしたコマンドタイマが初期化される。
次に、コマンドインタバルタイマの計時をスタートさせ
る処理(SG15)がなされた後、SH1に進む。これ
により、コマンドタイマのタイムアップ後には、コマン
ドインタバルタイマによってインタバル期間の計時が行
なわれることとなる。
【0277】次に、図24を参照して、SH1では、賞
球個数コマンド出力フラグがオン状態になっているか否
かの判断がなされる。賞球個数コマンド出力フラグがオ
ン状態になっていないと判断された場合は、この賞球コ
マンド出力処理が終了する。
【0278】一方、賞球個数コマンド出力フラグがオン
状態になっていると判断された場合は、前述したコマン
ドインタバルタイマのタイマ値が4mS以上になってい
るか否かが判断される(SH2)。
【0279】コマンドインタバルタイマのタイマ値が4
mS以上になっていないと判断された場合は、この賞球
コマンド出力処理が終了する。一方、コマンドインタバ
ルタイマのタイマ値が4mS以上になったと判断された
場合は、前述したコマンドタイマがタイムアップしたか
否かが判断される(SH3)。
【0280】コマンドタイマがタイムアップしていない
と判断された場合は、賞球個数コマンドの出力データを
セットする処理がなされる(SH7)。これにより、賞
球個数コマンドが賞球コマンドとして遊技制御基板31
から出力される。次に、前述したコマンドインタバルタ
イマをリセットする処理がなされる(SH8)。これに
より、タイムアップしたコマンドインタバルタイマが初
期化される。次に、前述したコマンドタイマのタイマ値
が「1」だけ加算更新された後(SH9)、処理が終了
する。これにより、コマンドインタバルタイマのタイム
アップ後には、コマンドタイマによって賞球コマンド出
力期間の計時が行なわれることとなる。
【0281】一方、コマンドタイマがタイムアップした
と判断された場合は、賞球個数コマンド出力フラグをオ
フ状態にする処理がなされる(SH4)。これにより、
既に出力されていた賞球個数コマンドの出力が要求され
ない状態となる。そして、コマンドタイマをリセットす
る処理がなされる(SH5)。これにより、タイムアッ
プしたコマンドタイマが初期化される。次に、コマンド
インタバルタイマの計時をスタートさせる処理(SH
6)がなされた後、この賞球コマンド出力処理が終了す
る。これにより、コマンドタイマのタイムアップ後に
は、コマンドインタバルタイマによってインタバル期間
の計時が行なわれることとなる。
【0282】以上に示した賞球コマンド出力処理によれ
ば、賞球コマンドの出力期間および非出力期間がタイマ
により時間管理される。そして、賞球コマンドには、玉
貸禁止コマンド、賞球禁止コマンド、発射禁止コマン
ド、玉貸禁止解除コマンド、賞球禁止解除、発射禁止コ
マンド、賞球個数コマンドの順に優先度(優先順位)が
予め定められており、優先度が高い方から順に各賞球コ
マンドの出力のための処理が実行されるために、前述し
たように基本回路53の処理負担を軽減することができ
る。さらに、優先度が高い方から順に各賞球コマンドの
出力のための処理が実行されるために、前述したように
賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ370の処理負担
をも軽減することができる。さらに、賞球コマンドの出
力処理について優先順位が定められているため、払出中
止等のパチンコ遊技機1の制御にとって重要なコマンド
をできる限り早く出力することが可能になる。
【0283】さらに、賞球の払出条件が成立した場合に
は、賞球禁止コマンドに従って賞球の払出しが停止され
ている状態であっても、賞球の払出個数を特定可能な賞
球個数コマンドが出力される。後述するように、その賞
球個数コマンドにより指定される賞球個数は、賞球玉貸
制御用マイクロコンピュータ370側において記憶さ
れ、その記憶情報が賞球装置97aによる賞球を払出す
制御に用いられるため、賞球払出制御の状態を監視する
ことなく、賞球払出条件の成立に応じて賞球個数コマン
ドを即座に出力することができる。このように、賞球払
出制御状態の監視が不要になり、賞球個数コマンドの出
力待ちのための記憶を基本回路53側で行なう必要がな
いので、賞球の払出しに関する基本回路53の処理負担
を軽減することができる。
【0284】また、1回のコマンド出力期間が終了する
とコマンド出力用のフラグがリセット(オフ)されるこ
とにより、賞球コマンドは1回のコマンド出力期間のみ
出力される。つまり、指令情報は、賞球コマンド(指
令)の出力条件が発生するごとに予め定められた出力継
続期間にわたって一度のみ出力させるだけで済む。後述
するように、賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ37
0側では、1度賞球コマンドを受け取れば、その賞球コ
マンドの内容を記憶するので、賞球コマンドは1回受け
取れば制御に支障が生じない。このように、賞球コマン
ドは1回のコマンド出力期間のみ出力するだけ済むの
で、基本回路53が同じ内容の賞球コマンドを繰返し出
力させる処理を行なう必要がなくなる。このため、賞球
コマンドの出力に関する処理回数を低減することが可能
になるため、基本回路53の処理負担を軽減することが
できる。
【0285】図25は、エラー表示処理を示すフローチ
ャートである。このエラー表示処理は、入賞球信号処理
のSB11により実行される処理である。
【0286】エラー表示処理において、まず、タイマT
9が動作中であるかどうかが確認される(S41)。こ
こで、タイマT9は、エラー検出時にセットされ、タイ
ムアウトするまでエラー表示が行なうためのエラー表示
期間を規定するために用いられる。タイマT9が動作中
でなければ、エラー表示フラグがオンされ(S42)、
エラー表示要求がセットされる(S43)。そして、タ
イマT9が起動される(S44)。また、賞球エラーカ
ウンタの値が+1される(S45)。賞球エラーカウン
タの値は、S12でチェックされ、所定時間内にその値
が所定値を超えると自動復旧しない完全エラー状態とさ
れる。なお、エラー表示要求がセットされると、例え
ば、図9に示された表示制御データ設定処理(S4)お
よび表示制御データ出力処理(S5)において、可変表
示装置8にエラー表示がなされるように制御されたり、
データ出力処理(S6)においてスピーカ27からエラ
ー報知音が発生されるように制御されたりする。
【0287】そして、遊技状態が通常状態であるならば
(S46)、ホールト状態になる。通常状態とは、大当
り遊技状態および可変表示部9に可変表示がなされてい
る状態以外の状態である。なお、ホールト状態は、定期
リセット信号によっても解除されない遊技制御停止状態
であり、遊技機の電源がオフされ、電源再投入によって
解除される。
【0288】S41においてタイマT9が動作中である
場合には、タイマT9がタイムアウトしているか否かが
確認される(S47)。タイムアウトした場合には、エ
ラー表示要求がリセットされるとともに(S48)、エ
ラー表示中フラグがオフ状態とされる(S49)。ま
た、賞球払出中フラグがオフ状態とされる(S50)。
よって、遊技機は、再度入賞球検出と賞球払出制御を行
なえる状態に復帰する。なお、エラー表示フラグがオン
しているときには、遊技進行は中断されている。
【0289】以上のように、遊技制御基板31における
基本回路53のCPU56が、実際の払出数が賞球予定
数に満たず不足していると判断したら、遊技制御が中断
され、エラー報知がなされる。そして、タイマT9がタ
イムアウトしたら正常遊技状態に復帰する。また、その
ようなエラー状態の発生が所定期間内に所定回を超えた
場合には、電源断によらなければ復帰しない完全エラー
状態とされる。さらに、例えば大当たり中や確率変動中
等の遊技者にとって有利な状態となっていない通常状態
では、直ちに完全エラー状態とされる。
【0290】次に、賞球玉貸制御基板37に設けられた
賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ370により実行
される処理を説明する。
【0291】図26は、賞球玉貸制御用マイクロコンピ
ュータ370により実行される賞球制御処理および50
0μSタイマ割り込み処理を示すフローチャートであ
る。図6においては、(a)に賞球制御処理が示され、
(b)に500μSタイマ割り込み処理が示されてい
る。
【0292】図26の(a)を参照して、賞球制御処理
においては、まず、RAM376の初期化等のデータの
初期化を行なうイニシャル処理が行なわれる(SI
1)。次に、賞球装置97aの賞球モータ289Aおよ
び玉貸し装置97bの玉貸しモータ289Cの駆動制御
を行なうための賞球モータ制御処理が実行される(SI
2)。賞球モータ制御処理の内容については、図28〜
図29を用いて後述する。賞球モータ制御処理は、無限
ループにより繰返し実行され続けるが、後述する500
μSタイマ割り込み処理が起動された場合には、賞球モ
ータ制御処理を構成するプログラムのうちの実行中の位
置で一時停止され、500μSタイマ割り込み処理が実
行される(SI3)。その500μSタイマ割り込み処
理が終了すると一時停止したプログラムの位置から実行
が再開される。
【0293】次に、図26の(b)を参照して、500
μSタイマ割り込み処理を説明する。500μSタイマ
割り込み処理は、遊技制御基板31からINT信号およ
び賞球コマンドが送られてくると、CPU371により
管理されるタイマ割り込み用のタイマの計時値が500
μSになるごとに実行が開始される。
【0294】500μSタイマ割り込み処理において
は、まず、予め定められたデータの初期化を行なうイニ
シャル処理が行なわれる(SI4)。次に、遊技制御基
板31から送られてくる賞球コマンドを読込むための賞
球データ読込処理が実行される(SI5)。その後、こ
の500μSタイマ割り込み処理が終了し、賞球モータ
制御処理のループが再び実行される。
【0295】図27は、賞球玉貸制御用マイクロコンピ
ュータ370により実行される賞球データ読込処理を示
すフローチャートである。この賞球データ読込処理は、
前述した500μSタイマ割り込み処理のSI5により
実行される処理である。この賞球データ読込処理は、5
00μS経過ごとに実行される。
【0296】賞球データ読込処理においては、まず、遊
技制御基板31から送られてきた賞球コマンドを賞球玉
貸制御用マイクロコンピュータ370に読込む処理がな
される(SI6)。次に、INT信号がオンしているか
否か、すなわち、INT信号が有効状態となっているか
否かが判断される(SI7)。INT信号が有効状態と
なっている場合には、今回の処理で読込んだ賞球コマン
ドが前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンド
であるか否かが判断される(SI8)。
【0297】前回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じ
コマンドであると判断された場合は、賞球通信カウンタ
のカウンタ値が予め定められた最大値(MAX)となっ
ているか否かが判断される(SI9)。ここで、賞球通
信カウンタは、INT信号が有効状態となっている期間
中において抽出した賞球コマンドが前回に抽出した賞球
コマンドと一致したことが続いた回数を計数するための
カウンタであり、その最大値は、「3」に設定されてい
る。
【0298】賞球通信カウンタのカウンタ値が最大値に
なっていないと判断された場合は、賞球通信カウンタの
カウンタ値が「1」だけ加算更新され(SI10)、S
I12に進む。一方、賞球通信カウンタのカウンタ値が
最大値となっていると判断された場合は、賞球通信カウ
ンタのカウンタ値を加算更新せずにそのままSI12に
進む。
【0299】また、SI7によりINT信号が有効状態
になっていないと判断された場合、または、SI8によ
り今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前回の処理で読
込んだ賞球コマンドと同じコマンドではないと判断され
た場合は、賞球通信カウンタのカウンタ値をクリアする
処理がなされた(SI11)後、SI12に進む。この
ように、賞球通信カウンタは、INT信号が無効状態に
なった場合と、今回の処理で読込んだ賞球コマンドが前
回の処理で読込んだ賞球コマンドと同じコマンドではな
い場合とにおいて、クリアされる。したがって、連続し
て賞球コマンドが一致しなければ、賞球通信カウンタの
カウンタ値は「0」になる。
【0300】SI12では、賞球通信カウンタのカウン
タ値が「3」であるか否かの判断がなされる。賞球通信
カウンタのカウンタ値が「3」ではないと判断された場
合は、今回受信した賞球コマンドをRAM376のワー
クエリアにセット(記憶)し(SI16)、この賞球デ
ータ読込処理が終了する。一方、賞球通信カウンタのカ
ウンタ値が「3」であると判断された場合は、3回連続
して一致した賞球コマンドを受信コマンド格納エリアに
セット(記憶)する処理がなされる(SI14)。この
受信コマンド格納エリアは、正規のコマンドデータとみ
なされたコマンドデータがセットされるエリアである。
この受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンド
に基づいた制御が賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ
370により実行される。
【0301】次に、受信コマンド格納エリアに格納され
た賞球コマンドにより賞球の払出しが指定されているか
否かが判断される(SI15)。賞球の払出しが指定さ
れていないと判断された場合には、今回受信した賞球コ
マンドがRAM376のワークエリアにセット(記憶)
され(SI16)、この賞球データ読込処理が終了す
る。賞球の払出しが指定されていると判断された場合に
は、受信コマンド格納エリアに格納された賞球コマンド
により指定されている賞球個数に対応する個数の賞球カ
ウンタのカウンタ値が「1」だけ加算更新される(SI
17)。その後、この賞球データ読込処理が終了する。
【0302】ここで、賞球カウンタとは、5個、10
個、15個というような賞球の払出数を指定した賞球コ
マンドの受信数を計数記憶するカウンタをいい、1払出
単位数の賞球を何単位分払出すかを特定可能なものであ
る。この賞球カウンタは、RAM376において計数記
憶される。賞球カウンタは、1個から15個までの合計
15種類の賞球単位数のそれぞれに対応して別個に設け
られている。したがって、SI17においては、1個か
ら15個までの合計15種類のそれぞれに対応する賞球
カウンタのうち、賞球コマンドが指定する賞球個数に対
応する個数の賞球カウンタが加算更新される。
【0303】図28および図29は、賞球玉貸制御用マ
イクロコンピュータ370により実行される賞球モータ
制御処理を示すフローチャートである。この賞球モータ
制御処理は、前述した図26の賞球制御処理のSI2に
より実行される処理である。
【0304】賞球モータ制御処理においては、まず、玉
貸し装置97bの玉貸しモータ289Cの駆動制御を行
なうための玉貸しモータ制御処理が実行される(SJ
1)。玉貸しモータ制御処理の内容については、図33
を用いて後述する。
【0305】次に、前述した賞球カウンタのカウンタ値
が「0」以外であるか否かの判断と、賞球中フラグがセ
ットされているか否かの判断とがなされる(SJ2)。
ここで、賞球中フラグは、現在が賞球中である旨を示す
ためのフラグであり、後述するSJ5によりセットされ
る。SJ2では、賞球カウンタのカウンタ値が「0」以
外であること、すなわち未払出しの賞球があることと、
賞球中フラグがセットされていること、すなわち賞球中
であることとを判断することにより、賞球モータ289
Aの駆動が必要か否かを判断しているのである。SJ2
のうちの2つの判断条件のうちの少なくとも1つの条件
が満たされていれば、賞球モータ289Aの駆動条件が
成立していることとなる。
【0306】賞球モータ289Aの駆動条件が成立して
いないと判断された場合(SJ2,N)は、玉貸モータ
制御に戻る。一方、賞球モータ289Aの駆動条件が成
立していると判断された場合(SJ2,Y)は、受信コ
マンド格納エリアに格納された賞球コマンドに応じて処
理を分岐させるための分岐処理が実行される(SJ
3)。この分岐処理の内容については、図30を用いて
後述する。
【0307】次に、前述した賞球中フラグをセットする
処理がなされる(SJ4)。これにより、賞球の払出し
中である旨が示される。次に、賞球の払出し予定個数を
設定するための払出予定数設定処理が実行される(SJ
5)。これにより、賞球の払出予定個数が設定される。
この払出予定数設定処理の内容については、図31を用
いて後述する。
【0308】次に、賞球モータ289Aが駆動状態(オ
ン状態)とされる(SJ6)。これにより、賞球の払出
動作が行なわれる。そして、タイマT11を起動する処
理がなされる(SJ7)。ここで、タイマT11は、賞
球モータ289Aを駆動開始したとき、または1個の賞
球払出が終了したときにセットされ、タイムアウトする
と賞球モータ位置センサ300Aのエラーとされる。す
なわち、賞球モータ位置センサ300Aのオンチェック
タイマである。
【0309】その後、賞球モータ位置センサ300Aが
オンしたか否かの判定が行なわれる(SJ8)。オンし
ない場合はSJ10に進み、タイマT11がタイムアウ
トしたか否かが判定され、タイマT11がタイムアウト
した場合には、エラー処理に移行する(SJ11)。一
方、タイマT11がタイムアウトするとこの賞球モータ
制御処理が終了する。また賞球モータ位置センサ300
Aがオンした場合には、タイマT11を停止させる(S
J9)。
【0310】次に、図29を参照して、賞球個数カウン
タのカウンタ値が「1」だけ加算更新される(SK
1)。ここで、賞球個数カウンタは、賞球装置97aか
ら払出された賞球の個数をカウントするためのカウンタ
であり、賞球モータ位置センサ300Aがオンした場合
に、賞球が払出しが行なわれたとみなして加算更新され
る。
【0311】次に、賞球個数カウンタのカウンタ値が前
述したように設定された払出予定数と一致するか否かが
判断される(SK2)。賞球個数カウンタのカウンタ値
が払出予定数と一致すると判断された場合は、後述する
SK3に進む。一方、賞球個数カウンタのカウンタ値が
払出予定数と一致しないと判断された場合は、タイマT
12が起動される(SK6)。ここで、タイマT12
は、賞球モータ位置センサ300Aがオンすることに応
じてセットされるタイマである。タイマT12がタイム
アウトした場合には、賞球モータ位置センサ300Aの
エラーとされる。すなわち、賞球モータ289Aにより
賞球の払出しが行なわれる場合には、玉繰出用スクリュ
ーで繰出された玉が払出されて賞球モータ位置センサ3
00Aにより検出されなくなることについてもチェック
が行なわれる。つまり、タイマT12は、賞球モータ位
置センサ300Aのオフチェックタイマとして用いられ
る。
【0312】タイマT12の起動後、賞球モータ位置セ
ンサ300Aがオフしたか否かが判定される(SK7,
SK10)。そして、賞球モータ位置センサ300Aが
オフする前にタイマT12がタイムアウトするとエラー
処理に移行する(SK10,SK11)。一方、賞球モ
ータ位置センサ300Aがオフすると、タイマT12が
停止して(SK8)、この賞球モータ制御処理が終了す
る。
【0313】また、前述したSK2により賞球個数カウ
ンタのカウンタ値が払出予定数と一致すると判断されて
SK3に進んだ場合は、遊技制御基板31からの賞球個
数信号で指令された個数の賞球の払出制御が完了したこ
とになるので、賞球モータ289Aの駆動が停止される
(SK3)。そして、賞球個数カウンタがリセットされ
(SK4)、賞球中フラグもリセットされる(SK
5)。つまり、賞球個数カウンタにセットされた個数の
賞球の払出しが完了したことに応じて、賞球個数カウン
タおよび賞球中フラグがリセットされるのである。その
後、この賞球モータ処理が終了する。
【0314】図30は、分岐処理を示すフローチャート
である。この分岐処理は、前述した賞球モータ処理のS
J4により実行される処理である。
【0315】分岐処理においては、まず、賞球コマンド
のビット0〜3が10進数で「1」すなわち、2進数で
「0001」であるか否かが判断される(SL1)。つ
まり、ここでは、通常払出しであるか否かが判断される
のである。通常払出しであると判断された場合には、賞
球コマンドの制御内容を指定する払出制御指定処理が実
行され(SL5)、その後、後述するSL4に進む。こ
の払出制御指定処理の内容については、図32を用いて
後述する。
【0316】一方、通常払出しではないと判断された場
合には、前述したタイマT11の作動中であるか否かが
判断される(SL2)。タイマT11の作動中であると
判断された場合には、前述したSJ9に進む。つまり、
分岐処理が実行されている時に、タイマT11が既に作
動中である場合は、前述したSJ5〜SJ8の処理の実
行が不要であるため、それらの処理をバイパスして直接
SJ9に進むのである。一方、タイマT11の作動中で
はないと判断された場合には、前述したタイマT12の
作動中であるか否かが判断される(SL3)。
【0317】タイマT12の作動中であると判断された
場合には、前述したSK7に進む。分岐処理が実行され
ている時に、タイマT12が既に作動中である場合は、
前述したSJ5以降でSK7よりも前の処理の実行が不
要であるため、それらの処理をバイパスして直接SK7
に進むのである。一方、タイマT12の作動中ではない
と判断された場合には、SL4に進む。
【0318】払出制御処理の実行後、または、タイマT
11およびタイマT12が作動中でないことによりSL
4に進んだ場合は、賞球禁止フラグ(後述する払出制御
指定処理でセットまたはリセットされるもの)がオン状
態(セット状態)になっているか否かの判断がなされ
る。賞球禁止フラグがオン状態になっていると判断され
た場合は、賞球の払出しが禁止されていることにより賞
球モータ制御を行なう必要がないため、賞球モータ制御
処理が終了する。一方、賞球禁止フラグがオン状態にな
っていないと判断された場合は、この分岐処理が終了
し、前述した賞球モータ制御処理のSJ5に進む。
【0319】図31は、払出予定数設定処理を示すフロ
ーチャートである。この払出予定数設定処理は、前述し
た賞球モータ処理のSJ6により実行される処理であ
る。
【0320】払出予定数設定処理においては、まず、1
5種類のそれぞれの賞球単位個数に対応する賞球カウン
タのうち、賞球単位個数の多い賞球カウンタから順に、
カウンタ値をチェックする処理がなされる(SL6)。
つまり、15個、14個、…3個、2個、1個の順に対
応する賞球カウンタのカウンタ値がチェックされる。そ
して、カウンタ値が1以上の賞球カウンタのうち、対応
する払出単位個数が最も多い賞球カウンタの払出単位個
数を前述した払出予定数としてセットする処理がなされ
る(SL7)。たとえば、15個の賞球単位個数の賞球
カウンタが1以上の場合は、払出予定数として「15」
をセットする。この払出予定数は、賞球玉貸制御用マイ
クロコンピュータ370のRAM376の所定領域に記
憶設定される。そして、払出予定数の設定に応じて、払
出予定数の設定に用いられた賞球カウンタのカウンタ値
が「1」だけ減算更新される(SL8)。これにより、
払出予定数の設定に用いられた賞球カウンタは、カウン
タ値が「1」ずつ減算更新されるのである。
【0321】図32は、払出制御指定処理を示すフロー
チャートである。この払出制御指定処理は、前述した分
岐処理のSL5により実行される処理である。
【0322】払出制御指定処理においては、まず、受信
した賞球コマンドが玉貸禁止コマンドであるか否かが判
断される(SN1)。玉貸禁止コマンドであると判断さ
れた場合は、玉貸禁止フラグAをセットする処理がなさ
れる(SN3)。これにより、玉貸禁止が指令されてい
る旨が示される。その後、この払出制御指定処理が終了
する。一方、玉貸禁止コマンドではないと判断された場
合は、受信した賞球コマンドが賞球禁止コマンドである
か否かが判断される(SN2)。
【0323】賞球禁止コマンドであると判断された場合
は、賞球禁止フラグをセットする処理がなされる(SN
5)。これにより、賞球禁止が指令されている旨が示さ
れる。その後、この払出制御指定処理が終了する。一
方、賞球禁止コマンドではないと判断された場合は、受
信した賞球コマンドが発射禁止コマンドであるか否かが
判断される(SN4)。
【0324】発射禁止コマンドであると判断された場合
は、発射禁止フラグがセットされ(SN7)、発射制御
信号がLOWレベルにされる(SN8)。これにより、
発射禁止が指令されている旨が示されるとともに、打玉
の発射が不可能な状態に制御される。その後、払出制御
指定処理が終了する。一方、発射禁止コマンドではない
と判断された場合は、受信した賞球コマンドが玉貸禁止
解除コマンドであるか否かが判断される(SN6)。
【0325】玉貸禁止解除コマンドであると判断された
場合は、玉貸禁止フラグAをリセットする処理がなされ
る(SN10)。これにより、玉貸禁止が指令されてい
る旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理
が終了する。一方、玉貸禁止解除コマンドではないと判
断された場合は、受信した賞球コマンドが賞球禁止解除
コマンドであるか否かが判断される(SN9)。
【0326】賞球禁止解除コマンドであると判断された
場合は、賞球禁止フラグをリセットする処理がなされる
(SN12)。これにより、賞球禁止が指令されている
旨が示されなくなる。その後、この払出制御指定処理が
終了する。一方、賞球禁止解除コマンドではないと判断
された場合は、受信した賞球コマンドが発射禁止解除コ
マンドであるか否かが判断される(SN11)。
【0327】発射禁止解除コマンドであると判断された
場合は、発射禁止フラグがリセットされ(SN13)、
発射制御信号がHIGHレベルにされる(SN14)。
これにより、発射禁止が指令されている旨が示されなく
なるとともに、打玉の発射が可能な状態に制御される。
その後、この払出制御指定処理が終了する。一方、発射
禁止解除コマンドではないと判断された場合は、この払
出制御指定処理が終了する。
【0328】このように、払出制御指定処理によれば、
通常払出し以外の賞球コマンドを解読し、賞球コマンド
により指定された制御内容に応じて、各種フラグの制御
および制御信号の制御が行なわれる。また、賞球モータ
289Aを駆動しているときに、所定時間内に賞球モー
タ位置センサ300Aがオンしなかったりオフしなかっ
た場合には、エラーと判定される。賞球モータ位置セン
サ300Aがオンしなかったりオフしなかった場合に
は、賞球機構部分の玉繰出用スクリューが回転しなかっ
たり、玉詰まりが生じて玉繰出用スクリューの回転が阻
害されている場合等が考えられるからである。
【0329】また、賞球モータ位置センサ300Aの出
力が正常であるにもかかわらず、賞球機構部分の下手側
に設けられている賞球カウントスイッチ301A,30
1B(=賞球カウントスイッチ(b))がオンしなかっ
た場合には、賞球カウントスイッチ301A,301B
の故障等が考えられるので、やはりエラーと判定され
る。そして、賞球カウントスイッチ(b)がオフしなか
った場合には、賞球カウントスイッチ301A,301
Bの近傍で玉詰まりが生じている等が考えられるので、
やはりエラーと判定される。
【0330】図33は、玉貸しモータ制御処理を示すフ
ローチャートである。この玉貸しモータ制御処理は、前
述した賞球モータ制御処理のSJ1により実行される処
理である。
【0331】玉貸しモータ制御処理においては、まず、
連続玉貸し判定処理が実行される(SP1)。連続玉貸
し判定処理は、所定期間内に所定額以上の玉貸しがなさ
れた場合に一定期間、玉貸しを禁止する処理である。連
続玉貸し判定処理の詳細については、図34を用いて後
述する。
【0332】次に、カードユニット50が賞球玉貸制御
基板37に接続されているか否かが判断される(SP
2)。具体的には、前述したカードユニット接続確認用
信号が入力されている場合には、カードユニット50が
接続されていると判断する。カードユニット50が接続
されていないと判断された場合は、発射制御信号をLO
Wレベルにする処理がなされる(SP21)。これによ
り、打玉の発射が不可能な状態にされる。一方、カード
ユニット50が接続されていると判断された場合は、前
述した発射禁止フラグ(払出制御指定処理でセットまた
はリセットされる発射禁止フラグ)がオン状態(セット
状態)にあるか否かが判断される(SP3)。
【0333】発射禁止フラグがオン状態にあると発射さ
れた場合は、発射制御信号をLOWレベルにする処理が
なされ(SP23)、後述するSP5に進む。これによ
り、打玉の発射が不可能な状態にされる。一方、発射禁
止フラグがオン状態にないと発射された場合は、発射制
御信号をHIGHレベルにする処理がなされ(SP
4)、SP5に進む。これにより、打玉の発射が可能な
状態にされる。
【0334】SP5では、玉貸中フラグがセットされて
いるか否かの判断がなされる。ここで、玉貸中フラグ
は、玉貸中である旨を示すフラグであり、後述するSP
14によりセットされ得る。玉貸中フラグがセットされ
ていると判断された場合は、後述するSP15に進む。
一方、玉貸中フラグがセットされていないと判断された
場合は、玉貸待機フラグがセットされているか否かが判
断される(SP6)。ここで、玉貸待機フラグとは、玉
貸しの待機状態にあることを示すフラグであり、後述す
るSP10によりセットされ得る。
【0335】玉貸待機フラグがセットされていると判断
された場合は、後述するSP11に進む。一方、玉貸待
機フラグがセットされていないと判断された場合は、玉
貸し禁止フラグA,Bのうちのいずれか一方がオン状態
(セット状態)になっているか否かが判断される(SP
7)。
【0336】ここで、玉貸し禁止フラグAは、遊技制御
基板31からの玉貸禁止コマンドまたは玉貸し禁止解除
コマンドの入力に基づいて、払出制御指定処理(図32
参照)でセットまたはリセットされるフラグである。
【0337】一方、玉貸し禁止フラグBは、後述する連
続玉貸しモータ制御処理(図34参照)でセットまたは
リセットされるフラグである。
【0338】玉貸し禁止フラグA,Bのうちの少なくと
もいずれか一方がオン状態になっていると判断された場
合は、玉貸しが禁止されている状態にあるため、カード
ユニット50に与えるPRDY信号(パチンコ機動作信
号)をLOWレベルにする処理がなされる(SP2
2)。PRDY信号が、LOWレベルになった場合、カ
ードユニット50においては、玉貸し操作の受付が不可
能な状態にされる。その後、この玉貸しモータ制御処理
が終了する。このように、玉貸禁止フラグA,Bのうち
のいずれか一方がセットされ、玉貸し禁止状態になった
場合には、PRDY信号により、玉貸しが不可能である
旨がカードユニット50に通知される。このような信号
による通知により、パチンコ遊技機1の外部において、
玉貸しが不可能である旨を知ることができる。
【0339】一方、玉貸し禁止フラグA,Bがともにオ
フ状態であると判断された場合は、玉貸しが禁止されて
いない状態にあるため、カードユニット50に与えるP
RDY信号をHIGHレベルにする処理がなされる(S
P8)。PRDY信号が、HIGHレベルになった場
合、カードユニット50においては、玉貸しが可能な状
態にされる。
【0340】次に、玉貸しスイッチの操作に応じて玉貸
しを要求するBRDY信号(ユニット玉貸し操作信号)
がオン状態になっているか否かが判断される(SP
9)。
【0341】BRDY信号がオン状態になっていないと
判断された場合は、玉貸し動作をする必要がないため、
この玉貸しモータ制御処理が終了する。一方、BRDY
信号がオン状態になっていると判断された場合は、玉貸
し動作のための待機をするために、玉貸待機フラグをセ
ットする処理がなされ(SP10)。その後、この玉貸
しモータ制御処理が終了する。このように玉貸待機フラ
グがセットされると、その回の玉貸しモータ制御処理の
実行時においては、玉貸し動作が行なわれないが、次回
以降の玉貸しモータ制御処理の実行時においてBRQ信
号(玉貸し要求信号)の受信を条件として玉貸し動作が
行なわれることとなる。これにより、玉貸しスイッチの
操作から所定時間遅延して玉貸し動作が行なわれる。
【0342】前述したSP6により玉貸待機フラグがセ
ットされていると判断されてSP11に進んだ場合は、
玉貸し実行のためにBRQ信号がオン状態になっている
か否かの判断がなされる。BRQ信号がオン状態になっ
ていないと判断された場合は、この玉貸しモータ制御処
理が終了する。これにより、BRQ信号の受信が待たれ
る。一方、BRQ信号がオン状態になっていると判断さ
れた場合は、玉貸しモータ289Cを駆動状態にする処
理がなされる(SP12)。これにより、玉貸し装置5
7bから貸玉が払出される。
【0343】次に、EXS信号(玉貸し完了信号)をオ
ン状態にする処理がなされる(SP13)。これによ
り、玉貸しの実行中であることがカードユニット50に
知らされる。次に、玉貸中フラグがセットされるととも
に、玉貸待機フラグがリセットされる(SP14)。こ
れにより、玉貸し待機状態が終了し、玉貸しの実行中で
あることが示される。
【0344】次に、玉貸カウントスイッチ301Cによ
り貸玉の払出しが検出されたか否かが判断される(SP
15)。貸玉の払出しが検出されていないと判断された
場合は、この玉貸しモータ処理が終了する。一方、貸玉
の払出しが検出されたと判断された場合は、玉貸しカウ
ンタが「1」だけ加算更新される(SP16)。ここ
で、玉貸しカウンタは、玉貸し装置57bから払出され
た貸玉の数をカウントするためのカウンタである。
【0345】次に、玉貸カウンタのカウンタ値が「2
5」になったか否かが判断される(SP17)。ここ
で、カウンタ値が「25」になった場合とは、1払出し
単位分(100円)の貸玉数である。つまり、PRDY
信号は、1払出し単位ごとに出力されるため、貸玉の払
出しは、1払出し単位分ずつ行なわれる。カウンタ値が
「25」になっていないと判断された場合は、この玉貸
しモータ制御処理が終了し、玉貸カウンタのカウンタ値
が「25」になるまで待たれる。一方、玉貸カウンタの
カウンタ値が「25」になったと判断された場合は、1
払出し単位分の払出しが行なわれたため、玉貸中フラグ
をリセットする処理がなされる(SP18)。これによ
り、玉貸中の状態ではないことが示される。
【0346】次に、玉貸モータ289Cを停止状態にす
る処理がなされる(SP19)。これにより、1払出し
単位分の払出しに応じて、貸玉の払出しが停止される。
そして、EXS信号(玉貸し完了信号)をオフ状態にす
る処理がなされる(SP20)。これにより、玉貸しが
完了したことがカードユニット50に知らされる。その
後、この玉貸しモータ処理制御が終了する。
【0347】図34は、連続玉貸し判定処理を示すフロ
ーチャートである。この連続玉貸し判定処理は、前述し
た玉貸しモータ制御処理のSP1により実行される処理
である。
【0348】連続玉貸し判定処理においては、まず、玉
貸し終了時であるか否かが判断される(SY1)。玉貸
し終了時でない場合には後述するSY2に進むが、玉貸
し終了時の場合には、玉貸しによって引落とされた金額
を示す値Nが玉貸し金額カウンタに加算される(SY
3)。1回の玉貸しによって引落とされる引落金額は設
定により異なり、たとえば、100円〜500円であ
る。引落金額が100円の場合にはN=1、200円の
場合にはN=2となる。
【0349】次に、タイマT16のタイマ値に「1」が
加算され(SY4)、これによりタイマT16の計時が
開始される。タイマT16は、所定時間内に、所定金額
以上に相当する貸玉が貸出されたか否かを判定するのに
用いられるタイマである。このタイマT16は、タイム
アップした後、初期値(=0)にリセットされる。次
に、タイマT16がタイムアップしたか否かが判断され
る(SY5)。タイマT16が所定値を計時し終えてな
い場合には、玉貸し金額カウンタのカウンタ値が10以
上であるか否かが判断される(SY6)。すなわち、あ
る時期の玉貸終了時点からタイマT16がタイムアップ
するまでの間に、たとえば、玉貸しが繰返し実行される
ことにより、1000円以上の額に相当する貸玉が貸出
されたか否かが判断される。そして、1000円に満た
ない場合には処理が終了し、再度、連続玉貸し判定処理
が実行された際に玉貸し終了時でない場合(SY1でN
O)には、タイマT16のタイマ値が0を超える値であ
るか否か、すなわち、タイマT16の計時がスタートし
ているか否かが判断される(SY2)。この場合、タイ
マT16の計時がスタートしているのでSY2において
YESの判断がなされ、タイマT16のタイマ値が
「1」だけ加算更新される(SY4)。そして、再度、
SY5でタイマT16がタイムアップしているか否かが
判断される。この時、タイマT16がタイムアップして
おれば、SY5でNOの判断がなされ、玉貸し金額カウ
ンタがリセットされ(SY11)、処理が終了する。な
お、タイマT16がタイムアップしていると判断された
時点(SY5でYES)で、タイマT16は初期値(=
0)にリセットされる。その後、連続玉貸し判定処理が
実行された際には、タイマT16のタイマ値が0である
ために、玉貸し終了時でないことを条件として、SY2
でNOの判断がなされてSY6に進む。
【0350】一方、タイマT16がタイムアップするま
での間に、玉貸し金額カウンタのカウンタ値が10以上
となり、1000円以上の額に相当する貸玉が貸出され
た場合には、SY6でYESの判断がなされ、玉貸し禁
止フラグBがオン状態にセットされる(SY7)。これ
により、前述した玉貸しモータ制御処理(図33参照)
のSP22によって、玉貸しが禁止される。
【0351】次に、タイマT17のタイマ値が「1」だ
け加算更新される(SY8)。タイマT17は、玉貸し
禁止フラグBがセットされる毎にその時点から初期値
(=0)より計時が開始され、所定値を計時し終わるこ
とでタイムアップするタイマである。すなわち、タイマ
T17は、玉貸し禁止フラグBがオン状態とされ玉貸し
禁止状態となってからの経過時間を計時するタイマであ
る。
【0352】次に、タイマT17がタイムアップしたか
否かが判断される(SY9)。タイマT17がタイムア
ップしてない場合には、処理が終了する。この場合、依
然として玉貸し禁止状態が継続する。なお、タイマT1
7のタイムアップ時間は、タイマT16のタイムアップ
時間内に貸出された1000円以上の額に相当する数の
貸玉が遊技に用い尽くされるのに必要とされる時間を考
慮してたとえば2分程度に定められ、タイマT17のタ
イムアップ前に遊技者の持玉が無くなることのないよう
に設定される。
【0353】その後、SY8においてタイマT17の計
時が繰返し行なわれ、やがてタイマT17がタイムアッ
プした場合には、玉貸し禁止フラグBがリセットされる
(SY10)。これにより、前述した玉貸しモータ制御
処理(図33参照)のSP7,8によって、別の玉貸し
禁止フラグAがオン状態でないことを条件として、玉貸
し禁止状態が解除される。
【0354】このように、所定時間内に、1000円以
上もの額に相当する貸玉が貸出され、その後の一定期間
にわたって遊技を継続するのに十分な貸玉が遊技者に供
給された状態にある場合には、少なくともタイマT17
によって計時される玉貸し禁止期間が経過するまでの
間、玉貸しが禁止される。したがって、すでに遊技継続
に十分な玉が確保されており現時点では貸玉を追加する
必要がないと考えている遊技者が誤って玉貸しボタン2
9aに手を触れてしまった場合であっても、それにより
遊技者の意に反して貸玉が払出されてしまうことを防止
できる。また、偽造カードをカードユニット50に使用
して玉貸し操作を連続的に行ない、貸玉を換金する、俗
に“玉出し”と呼ばれる不正行為を抑止できる。
【0355】なお、タイマT17によって計時される前
記玉貸し禁止期間の期間長さについては、たとえば、タ
イマT16のタイムアップ時間と、玉貸し禁止フラグB
がセットされる条件となる貸玉数(この実施形態では、
貸玉額1000円相当の貸玉数)と、打球発射装置の単
位時間当りの発射可能球数とを考慮して、定められる。
【0356】次に、賞球および玉貸しについての代表的
な制御動作を説明する。図35〜図38は、賞球および
玉貸しについての代表的な制御動作を示すタイミングチ
ャートである。
【0357】図35には、賞球時の基本的な制御動作が
示されている。図35においては、入賞球検出スイッチ
(始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウ
ントスイッチ23、および、入賞口スイッチ240の総
称)から遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31
からのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球
コマンドの出力、賞球カウントスイッチ(♯1)301
A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bから遊技制
御基板31への入力、賞球玉貸制御基板37から賞球モ
ータ289Aへの駆動信号の出力、および、遊技制御基
板31側のエラー動作の状態が示されている。
【0358】図35を参照して、入賞球検出スイッチに
より5個払出分の入賞、15個払出分の入賞、および、
5個払出分の入賞が続けて検出された場合、それぞれの
入賞に応じて、INT信号と、払出個数を指定した賞球
コマンドとが遊技制御基板31から即座に出力される。
そのような賞球コマンドによる払出し個数は、賞球玉貸
制御用マイクロコンピュータ370のRAM376に記
憶される。そして、そのような払出し個数の記憶情報に
基づいて、5個払出回転分、15個払出回転分、5個払
出回転分の駆動信号が賞球玉貸制御基板37から賞球モ
ータ289Aにそれぞれ出力される。これにより、5個
の賞球、10個の賞球、5個の賞球が順次払出され、そ
の賞球個数が賞球カウントスイッチにより検出される。
この場合、遊技制御基板31側のエラー動作は生じてい
ない。
【0359】図36には、パチンコ遊技機1の電源投入
時の制御動作が示されている。図36においては、入賞
球検出スイッチ(始動口スイッチ17、Vカウントスイ
ッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞口スイ
ッチ240の総称)から遊技制御基板31への入力、貸
玉切れ検出スイッチ187から遊技制御基板31への入
力、賞球切れ検出スイッチ167から遊技制御基板31
への入力、貸玉切れ検出スイッチから遊技制御基板31
への入力、遊技制御基板31からのINT信号の出力、
遊技制御基板31からの賞球コマンドの出力、賞球カウ
ントスイッチ(♯1)301A,賞球カウントスイッチ
(♯2)301Bから遊技制御基板31への入力、賞球
玉貸制御基板37から賞球モータ289Aへの駆動信号
の出力が示されている。
【0360】図37を参照して、パチンコ遊技機1の電
源が投入されると、前述したメイン処理における初期化
処理(S2)において、発射禁止フラグ、玉貸禁止フラ
グ、および、賞球禁止フラグがそれぞれオン状態にされ
る。そして、まず、下皿満タンスイッチ402が満タン
状態を検出していないことを条件として、発射禁止フラ
グがオフ状態にされ、INT信号に伴って発射禁止解除
コマンドが出力される。そして、貸玉切れ検出スイッチ
187がオフ状態(玉切れ非検出状態)であることが確
認されてから2000mS経過後に玉貸し禁止フラグが
オフ状態にされ、INT信号に伴って玉貸し禁止解除コ
マンドが出力される。そして、賞球切れ検出スイッチ1
67がオフ状態(玉切れ非検出状態)であることが確認
されてから2200mS経過後に賞球禁止フラグがオフ
状態にされ、INT信号に伴って賞球禁止解除コマンド
が出力される。
【0361】また、この場合は、賞球禁止解除コマンド
の出力後において入賞球検出スイッチにより5個払出分
の入賞が検出されている。この5個分の賞球の払出しの
ための賞球コマンドは、賞球禁止解除コマンドの出力後
において出力される。その賞球コマンドによる払出し個
数は、賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ370のR
AM376に記憶される。そのような賞球個数を指定し
た賞球コマンドに応じて5個払出回転分の駆動信号が賞
球玉貸制御基板37から賞球モータ289Aに出力され
る。これにより、5個の賞球が払出され、その賞球個数
が賞球カウントスイッチにより検出される。
【0362】図37には、玉切れ時の制御動作が示され
ている。図37においては、図36と同様のスイッチ等
の入出力が示されている。図37を参照して、賞球の払
出しが行なわれている最中において、貸玉切れ検出スイ
ッチ187および賞球切れ検出スイッチ167が同時に
オン状態(玉切れ検出状態)になっている。つまり、玉
切れ状態になっている。この場合、玉切れ検出に応じ
て、玉貸禁止コマンド出力フラグと賞球禁止コマンド出
力フラグとが同時にオン状態になるが、前述したような
優先順位に従って、INT信号に伴って玉貸禁止コマン
ドが先に出力され、その後、INT信号に伴って賞球禁
止コマンドが出力される。この場合は、玉切れ検出状態
において、入賞球検出スイッチにより5個払出分の入賞
が検出されている。この5個分の賞球の払出しのための
賞球コマンドは、前述したような優先順位に従って、賞
球禁止解除コマンドの出力後においてINT信号に伴っ
て出力される。その賞球コマンドによる払出し個数は、
賞球玉貸制御用マイクロコンピュータ370のRAM3
76に記憶される。そして、その賞球禁止状態が解除さ
れた後、払出し個数の記憶情報に基づいて、賞球の払出
しが行なわれる。
【0363】そして、貸玉切れ検出スイッチ187およ
び賞球切れ検出スイッチ167が同時にオフ状態になっ
ている。つまり、玉切れ状態が復旧している。貸玉切れ
検出スイッチ187がオフ状態になってから2000m
S経過後に玉貸し禁止フラグがオフ状態にされ、INT
信号に伴って玉貸し禁止解除コマンドが出力される。そ
して、賞球切れ検出スイッチ167がオフ状態になって
から2200mS経過後に賞球禁止フラグがオフ状態に
され、INT信号に伴って賞球禁止解除コマンドが出力
される。
【0364】図38には、満タン時の制御動作が示され
ている。図38においては、入賞球検出スイッチ(始動
口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントス
イッチ23、および、入賞口スイッチ240の総称)か
ら遊技制御基板31への入力、下皿満タンスイッチ40
2から遊技制御基板31への入力、遊技制御基板31か
らのINT信号の出力、遊技制御基板31からの賞球コ
マンドの出力、賞球カウントスイッチ(♯1)301
A,賞球カウントスイッチ(♯2)301Bから遊技制
御基板31への入力、賞球玉貸制御基板37から賞球モ
ータ289Aへの駆動信号の出力が示されている。
【0365】図38を参照して、賞球の払出しが行なわ
れている最中において、下皿満タンスイッチ402がオ
ン状態になっている。つまり、下皿4が満タン状態にな
っている。この場合、満タン検出に応じて、玉貸禁止コ
マンド出力フラグ、賞球禁止コマンド出力フラグ、およ
び発射禁止コマンド出力フラグがほぼ同時期にオン状態
になるが、前述したような優先順位に従って、INT信
号に伴って玉貸禁止コマンドが先に出力され、その後、
INT信号に伴って賞球禁止コマンドが出力され、その
後、INT信号に伴って発射禁止コマンドが出力され
る。この場合は、満タン検出状態において、入賞球検出
スイッチにより5個払出分の入賞が検出されている。こ
の5個分の賞球の払出しのための賞球コマンドは、前述
したような優先順位に従って、発射禁止コマンドの出力
後においてINT信号に伴って出力される。その賞球コ
マンドによる払出し個数は、賞球玉貸制御用マイクロコ
ンピュータ370のRAM376に記憶される。そし
て、その賞球禁止状態が解除された後、払出し個数の記
憶情報に基づいて、賞球の払出しが行なわれることにな
る。
【0366】その後、下皿満タンスイッチ402がオフ
状態になっている。つまり、満タン状態が復旧してい
る。このような満タン状態の復旧に応じて、優先順位に
したがい、玉貸禁止解除コマンド、賞球禁止解除コマン
ド、および発射禁止解除コマンドが順次出力される。
【0367】次に、以上説明した実施形態の変形例や特
徴点を以下に列挙する。 (1) 本発明は、クレジット式のパチンコ遊技機にも
適用可能である。クレジット式のパチンコ遊技機は、た
とえば、以下のように構成されている。遊技機の玉貯留
皿(上皿、下皿)の底部が遊技機設置島内の玉通路に連
通しており、玉抜きレバーの操作により(あるいは、遊
技機の玉貯留皿が所定量の玉で満たされたことを条件に
自動的に)、遊技機の玉貯留皿(上皿、下皿)に貯留さ
れた玉が玉貯留皿の底部から排出されて遊技機設置島内
の玉通路に案内され、所定位置に設けられた玉検出器に
よってその排出玉が検出される。遊技機の所定位置に
は、玉検出器の検出に基づいてクレジットを加算更新し
て表示するクレジット表示器が設けられ、玉貯留皿から
の玉の排出と引換えにしてクレジット数が加算更新され
る。遊技者が遊技を終了し、すべての貯留玉をクレジッ
トに変換した場合には、その後の所定操作によって、所
定のクレジット数特定用カードにクレジットが記録さ
れ、所定位置からそのクレジット数特定用カードが遊技
者に排出される。遊技者は、そのクレジット数特定用カ
ードにより特定されるクレジットを用いて景品交換等を
行なう。
【0368】(2) 上記発明の実施の形態では、予め
定められた複数種類の玉貸し禁止条件のうちのいずれか
が成立している場合には、玉貸し禁止状態となる。しか
しながら、これに代えて、予め定められた複数種類の玉
貸し禁止条件のうちのいずれかが成立している場合に玉
貸しボタン29aの操作があった場合には、所定の表示
器あるいはスピーカにより、玉貸し処理をしてもよいか
否かを遊技者に確認するようにしてもよい。そして、予
め定められた遊技者の意思確認時間内に再度、玉貸しボ
タン29aの操作があった場合には、玉貸し処理を実行
するように構成してもよい。一方、前記意思確認時間内
に再度の玉貸しボタン29a操作がなかった場合、また
は、所定のキャンセルボタン操作が検出された場合に
は、玉貸しをしないようにしてもよい。
【0369】(3) 上記発明の実施の形態では、賞球
玉貸制御基板37は、図16に示す玉抜き状態の判定
と、図17に示す下皿4(または上皿3)に玉があるか
否かの判定とを自らが実行するようにし、判定結果に基
づいて玉貸し禁止状態となるように構成してもよい。
【0370】(4) 図18に示す遊技状態玉貸し判定
処理のSX3では、大入賞口への入賞の発生に基づいて
玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされるが、
これに代えて、大入賞口への複数回(2回、3回等)の
入賞の発生を条件として、玉貸し禁止コマンド出力フラ
グがオン状態とされるようにしてもよい。あるいは、前
記可変入賞球装置の特定入賞領域への入賞を条件とし
て、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされ、
前記貸出制御手段が前記貸出制御を実行しない状態とな
るようにしてもよい。さらに、大当りのラウンド数が所
定ラウンド数(2ラウンド,3ラウンド等)に達したこ
とを条件として、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン
状態とされ、前記貸出制御手段が前記貸出制御を実行し
ない状態となるようにしてもよい。さらに、特定遊技状
態となった後、上皿3あるいは下皿4(貯留部、第1の
貯留部、第2の貯留部)に所定量の玉(遊技媒体)が貯
留されたこと(あるいは、貯留されていること)を条件
として、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とさ
れ、前記貸出制御手段が前記貸出制御を実行しない状態
となるようにしてもよい。
【0371】また、SX7では、始動入賞に基づいて玉
貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされるが、こ
れに代えて、複数回(2回、3回等)の始動入賞の発生
を条件として、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状
態とされるようにしてもよい。
【0372】(5) パチンコ遊技機1は、複数の可変
表示部の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組
合せになった場合に遊技者にとって有利な遊技状態(大
当り状態、特別遊技状態)に制御可能となっている。な
お、本発明の実施の形態では、所定の通常遊技状態と比
較して前記特定遊技状態となり易い特別遊技状態の一例
として確率変動状態を例に挙げた。しかしながら、前記
特別遊技状態は、確率変動状態の他に、普通図柄の
変動時間が短縮された遊技状態普通図柄の当りの発生
確率が向上した遊技状態特別図柄の変動時間が短縮さ
れた遊技状態始動口14の左右に設けられた可動片1
5の開放回数が増加する遊技状態始動口14の開放時
間が延長された遊技状態も含まれる。具体的には、特別
遊技状態は、前記〜前記のうちのいずれかの遊技状
態、またはその〜の遊技状態が組合わされたもので
もよい。
【0373】(6) 図1により、前記第1の貯留部に
は遊技媒体を貯留するための凹部が形成されているとと
もに当該第1の貯留部を前記遊技機の前面側の所定位置
に取付けるための取付部が形成されており、前記排出操
作手段と前記貸出操作手段とは、前記第1の貯留部の所
定位置に設けられていることが開示されている。
【0374】カードユニット50により、前記貸出制御
手段との通信により、遊技者所有の有価価値を所定単位
引落とす有価価値引落とし手段が構成されている。プリ
ペイドカードにより、前記遊技者所有の有価価値を特定
可能な情報が記録された有価価値特定用記憶媒体が構成
されている。
【0375】(7) パチンコ遊技機1により、予め定
められた景品玉払出条件が成立(入賞検出)したことに
応じて景品玉(賞球)が払出される遊技機が構成されて
いる。賞球装置97aにより、前記景品玉を払出し可能
な玉払出手段が構成されている。賞球切れ検出スイッチ
167により、前記玉払出手段により払出し可能な玉の
存在の有無を検出可能な玉検出手段が構成されている。
基本回路53により、前記遊技機の遊技状態を制御する
手段であって、前記景品玉払出条件が成立した場合に、
景品玉の払出しに関する指令情報(賞球コマンド)を出
力することが可能な遊技制御手段が構成されている。賞
球玉貸制御用マイクロコンピュータ370により、前記
遊技制御手段と別個に設けられ、当該遊技制御手段から
出力された前記指令情報を受け、その指令情報に従って
前記玉払出手段により景品玉を払出す制御を行なう玉払
出制御手段が構成されている。RAM376により、受
信した指令情報により特定される景品玉の払出個数を認
識可能に記憶することが可能であり、その記憶情報が前
記玉払出制御手段による景品玉を払出す制御に用いられ
る指令情報記憶手段が構成されている。前記遊技制御手
段と前記玉払出制御手段との間では、前記遊技制御手段
から前記玉払出制御手段への一方向通信による情報の伝
送が行なわれる。I/Oポート部57により、前記遊技
制御手段の内部から外部への情報の出力が可能であるが
前記遊技制御手段の外部から内部への情報の入力が不可
能である不可逆性出力手段が構成されている。前記指令
情報出力手段は、景品玉の払出しに関する指令の出力条
件が発生(賞球禁止コマンド、賞球禁止解除コマンド、
賞球個数コマンド等の出力条件成立)するごとに、前記
指令情報を前記玉払出制御手段により受信可能に予め定
められた出力継続期間(たとえば4mS)にわたって一
度のみ出力する。前記玉払出制御手段は、前記遊技制御
手段から前記指令情報を受けた場合に、前記指令情報に
ついての予め定められた出力継続期間内での所定期間に
わたって当該指令情報を監視し、当該指令情報の内容が
前記所定期間変化しないことを条件として前記指令情報
に従った制御を行なう。
【0376】(8) 今回開示された実施の形態はすべ
ての点で例示であって制限的なものではないと考えられ
るべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて
特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等
の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが
意図される。
【0377】
【課題を解決するための手段の具体例】パチンコ遊技機
1により、所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれる遊
技機が構成されている。パチンコ玉により、前記遊技媒
体が構成されている。遊技媒体の具体例としては、その
他、コイン等を挙げることができる。
【0378】玉貸しボタン29aにより、遊技者所有の
有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を入手するため
の遊技者による操作が可能な貸出操作手段が構成されて
いる。プリペイドカードに記録された残高により、前記
遊技者所有の有価価値が構成されている。賞球玉貸制御
基板(賞球玉貸基板)37により、該貸出操作手段の操
作に応じて、前記遊技媒体を遊技者に貸出す貸出制御を
行なう貸出制御手段が構成されている。上皿3、下皿4
により、前記遊技媒体を遊技に使用可能に貯留する貯留
部が構成されている。上皿玉抜きレバー3b、下皿玉抜
きレバー4bにより、該貯留部から遊技媒体を排出する
ための遊技者による操作が可能な排出操作手段が構成さ
れている。上皿玉抜きスイッチ355、下皿玉抜きスイ
ッチ455により、該排出操作手段の操作を検出する排
出操作検出手段が構成されている。
【0379】図16に示す玉抜き状態判定処理によって
玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされること
に基づいて、図14に示す玉貸可能判定処理において玉
貸し禁止フラグ2がオン状態とされ、さらに、玉貸し禁
止コマンド出力フラグがオン状態とされることに基づい
て、図21に示す賞球コマンド出力処理によって玉貸し
禁止コマンドが賞球玉貸制御基板37へ出力される。こ
れにより、図32に示す払出制御指定処理によって玉貸
禁止フラグAがセットされ、玉貸禁止フラグAがセット
されることにより、図33に示す玉貸しモータ制御処理
によってPRDY信号がLOWとされ、これにより、玉
貸し禁止状態とされる。以上の処理内容により、前記貸
出制御手段は、前記排出操作検出手段により前記排出操
作手段の操作が検出された場合に、前記貸出制御を実行
しない状態となることが開示されている。
【0380】操作ノブ5と駆動モータ94とを含む打球
発射装置により、遊技媒体を遊技機に形成された遊技領
域へ発射する遊技媒体発射装置が構成されている。上皿
3により、該遊技媒体発射装置へ遊技媒体を供給する供
給部が設けられ、前記遊技媒体発射装置へ供給するため
の遊技媒体を貯留する第1の貯留部が構成されている。
供給口354により、前記供給部が構成されている。下
皿4により、該第1の貯留部と連通し、該第1の貯留部
から排出された遊技媒体を貯留可能な第2の貯留部が構
成されている。下皿玉有スイッチ453により、該第2
の貯留部に貯留された遊技媒体を検出する遊技媒体検出
手段が構成されている。
【0381】図17に示す玉皿玉有り判定処理によって
玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされること
に基づいて、図14に示す玉貸可能判定処理において玉
貸し禁止フラグ3がオン状態とされ、さらに、玉貸し禁
止コマンド出力フラグがオン状態とされることに基づい
て、図21に示す賞球コマンド出力処理によって玉貸し
禁止コマンドが賞球玉貸制御基板37へ出力される。こ
れにより、図32に示す払出制御指定処理によって玉貸
禁止フラグAがセットされ、玉貸禁止フラグAがセット
されることにより、図33に示す玉貸しモータ制御処理
によってPRDY信号がLOWとされ、これにより、玉
貸し禁止状態とされる。以上の処理内容により、前記貸
出制御手段は、前記遊技媒体検出手段により前記遊技媒
体が検出されたことを条件として、前記貸出制御を実行
しない状態となることが開示されている。
【0382】遊技制御基板31により、遊技者にとって
有利な特殊遊技状態に制御可能な遊技制御手段が構成さ
れている。特定遊技状態、確率変動状態により、前記特
殊遊技状態が構成されている。賞球玉貸制御基板37に
より、前記特殊遊技状態中に発生した所定の入賞に基づ
いて遊技の継続のために使用可能な遊技結果価値を付与
する制御を行なう価値付与制御手段が構成されている。
賞球により、前記遊技結果価値が構成されている。
【0383】図18に示す遊技状態玉貸し判定処理によ
って玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされる
ことに基づいて、図14に示す玉貸可能判定処理におい
て玉貸し禁止フラグ4がオン状態とされ、さらに、玉貸
し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされることに基
づいて、図21に示す賞球コマンド出力処理によって玉
貸し禁止コマンドが賞球玉貸制御基板37へ出力され
る。これにより、図32に示す払出制御指定処理によっ
て玉貸禁止フラグAがセットされ、玉貸禁止フラグAが
セットされることにより、図33に示す玉貸しモータ制
御処理によってPRDY信号がLOWとされ、これによ
り、玉貸し禁止状態とされる。以上の処理内容により、
該貸出制御手段は、前記特殊遊技状態となったことを条
件として、前記貸出制御を実行しない状態となることが
開示されている。
【0384】図34の連続玉貸し判定処理において、タ
イマT17がタイムアップするまでの所定時間内に、玉
貸し金額カウンタによってカウントされる1000円以
上もの額に相当する貸玉が貸出された場合には、SY7
で玉貸し禁止フラグBがセットされる。これにより、図
33に示す玉貸しモータ制御処理によってPRDY信号
がLOWとされ、玉貸し禁止状態とされる。以上の処理
内容により、該貸出制御手段は、所定期間内に所定量以
上の遊技媒体が貸出された場合に、前記貸出制御を実行
しない状態となることが開示されている。
【0385】図16に示す玉抜き状態判定処理におい
て、タイマT13が所定値を計時するまでの間、玉貸し
禁止フラグ2のオン状態が保持されることにより、前記
貸出制御手段は、前記排出操作検出手段により前記排出
操作手段の操作が検出された後、予め定められた期間に
わたって前記貸出制御を実行しない状態となることが開
示されている。
【0386】上皿玉抜きレバー3bにより、前記排出操
作手段は、遊技者が前記第1の貯留部から前記第2の貯
留部へ遊技媒体を排出させるための操作を行なうことが
可能に構成されていることが開示されている。上皿玉抜
きスイッチ355により、前記排出操作検出手段は、前
記第1の貯留部から前記第2の貯留部へ遊技媒体を排出
するための前記排出操作手段の操作を検出可能に構成さ
れていることが開示されている。
【0387】賞球玉貸制御基板37は、図16に示す玉
抜き状態判定処理に基づいて玉貸禁止状態とすることに
より、前記貸出制御手段は、前記第1の貯留部から前記
第2の貯留部へ遊技媒体を排出するための前記排出操作
手段の操作が前記排出操作検出手段によって検出された
場合に、前記貸出制御を実行しない状態となることが開
示されている。
【0388】図1により、前記第1の貯留部は所定の取
付部によって前記遊技機の前面側の所定位置に取付けら
れていることが開示されている。取付部3dにより、前
記所定の取付部が構成されている。図1により、前記排
出操作手段と前記貸出操作手段とは、前記第1の貯留部
と前記取付部とを含む部位の所定位置に設けられている
ことが開示されている。
【0389】図17に示す玉皿玉有り判定処理におい
て、タイマT14が所定値を計時したことを条件とし
て、玉貸し禁止コマンド出力フラグがオンとなり、これ
に基づいて、賞球玉貸制御基板37は、玉貸禁止状態と
することにより、前記貸出制御手段は、前記遊技媒体検
出手段により前記遊技媒体が所定期間継続して検出され
た場合に、前記貸出制御を実行しない状態となることが
開示されている。
【0390】図4により、前記遊技媒体検出手段は、前
記第2の貯留部の側面に設けられていることが開示され
ている。打玉を発射して遊技が行なわれるパチンコ遊技
機1により、前記遊技機は打玉を用いて遊技が行なわれ
る弾球遊技機であることが開示されている。図4によ
り、前記遊技媒体検出手段は、前記第2の貯留部の底部
から前記打玉の半径相当の高さとなる位置で前記打玉を
検出可能に設けられていることが開示されている。
【0391】打玉の入賞に基づいて賞球が払出されるパ
チンコ遊技機1により、前記遊技機は、打玉の入賞に基
づいて遊技の継続のために使用可能な賞球が払出される
弾球遊技機であることが開示されている。可変入賞球装
置19により、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技
者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可変入賞球
装置が構成されている。可変入賞球装置19の大入賞口
が開口した状態により前記第1の状態が、大入賞口が閉
口した状態により前記第2の状態が、それぞれ構成され
ている。始動口14により、打玉が始動入賞可能な所定
の始動入賞領域が構成されている。基本回路53は、遊
技制御プログラムに従い、始動入賞があった場合に可変
表示装置8を可変表示開始させ、その表示結果が大当り
の場合に特定遊技状態に制御し、可変入賞球装置19を
開口させる。この内容により、前記遊技制御手段は、前
記始動入賞の発生を条件として、前記可変入賞球装置が
前記第1の状態となる特定遊技状態に制御可能であるこ
とが開示されている。
【0392】図18に示す遊技状態玉貸し判定処理のS
X2〜SX4に示されるように、大当りの発生に基づい
て玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされ、こ
れに基づいて、玉貸し禁止状態とされる。以上の処理内
容により、該貸出制御手段は、前記特殊遊技状態となっ
たことを条件として、前記貸出制御を実行しない状態と
なるが、前記特殊遊技状態とは、前記特定遊技状態であ
ることが開示されている。
【0393】図18に示す遊技状態玉貸し判定処理のS
X6,SX7,SX4に示されるように、確率変動状態
の発生に基づいて玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン
状態とされ、これに基づいて、玉貸し禁止状態とされ
る。以上の処理内容により、該貸出制御手段は、前記特
殊遊技状態となったことを条件として、前記貸出制御を
実行しない状態となるが、前記特殊遊技状態とは、所定
の通常遊技状態と比較して前記特定遊技状態となり易い
特別遊技状態であることが開示されている。また、確率
変動状態により、所定の通常遊技状態と比較して前記特
定遊技状態となり易い特別遊技状態が構成されている。
大当り確率が通常確率とされている遊技状態により、前
記通常遊技状態が構成されている。
【0394】図18に示す遊技状態玉貸し判定処理のS
X3,SX7に示されるように、入賞の発生に基づいて
玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とされ、これ
に基づいて、玉貸し禁止状態とされる。以上の処理内容
により、前記貸出制御手段は、前記特殊遊技状態とな
り、かつ、前記入賞が発生したことを条件として、前記
貸出制御を実行しない状態となることが開示されてい
る。
【0395】図18に示す遊技状態玉貸し判定処理のS
X2〜SX4に示されるように、特定遊技状態となり、
かつ、大入賞口へ打玉が少なくとも1つ入賞することに
基づいて玉貸し禁止コマンド出力フラグがオン状態とさ
れ、これに基づいて、玉貸し禁止状態とされる。以上の
処理内容により、前記貸出制御手段は、前記特定遊技状
態となり、かつ、前記可変入賞球装置に所定数の打玉が
入賞したことを条件として、前記貸出制御を実行しない
状態となることが開示されている。
【0396】前述したように賞球玉貸制御基板37の賞
球玉貸制御用マイクロコンピュータ370は、貸玉の貸
出制御を実行可能のみならず、賞球を遊技者に払出す賞
球払出制御をも実行可能である。その制御内容は、たと
えば、図28〜図29の賞球モータ制御処理に示されて
いる。この内容により、前記貸出制御手段は、遊技の結
果所定の入賞が発生した場合には、所定の遊技結果価値
を遊技者に付与する制御を実行可能であることが開示さ
れている。
【0397】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、貯留部から遊技媒体を排出する操作がなさ
れた場合に、貸出制御が実行されなくなるために、貯留
部に貯留された遊技媒体を排出させて遊技を終了しよう
としている遊技者が誤って貸出操作手段を操作状態にし
てしまった場合であっても、それにより、遊技者の意に
反して遊技媒体が貸出されてしまうことを防止できる。
【0398】請求項2に関しては、第1の貯留部から排
出された遊技媒体を貯留可能な第2の貯留部に遊技媒体
が貯留されていることを条件として、貸出制御が実行さ
れなくなるために、第2の貯留部に遊技媒体が残ってい
るために現時点では遊技媒体を追加して借りる必要がな
いと考えている遊技者が誤って貸出操作手段を操作状態
にしてしまった場合であっても、それにより、遊技者の
意に反して遊技媒体が貸出されてしまうことを防止でき
る。
【0399】請求項3に関しては、特殊遊技状態となっ
たことを条件として貸出制御が実行されなくなるため
に、特殊遊技状態中に発生する入賞によって遊技を継続
可能であるために現時点では遊技媒体を追加して借りる
必要がないと考えている遊技者が特殊遊技状態中に誤っ
て貸出操作手段を操作状態にしてしまった場合であって
も、それにより、遊技者の意に反して遊技媒体が貸出さ
れてしまうことを防止できる。
【0400】請求項4に関しては、所定期間内に所定量
以上の遊技媒体が貸出された場合に貸出制御が実行され
なくなるために、すでに遊技継続に十分な遊技媒体が確
保されており現時点では遊技媒体を追加して借りる必要
がないと考えている遊技者が誤って貸出操作手段を操作
状態にしてしまった場合であっても、それにより、遊技
者の意に反して遊技媒体が貸出されてしまうことを防止
できる。また、不正目的で、短期間に大量の遊技媒体が
貸出されてしまうことをも防止できる。
【0401】請求項5に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、排出操作手段が操作された後、予め定めら
れた期間にわたって貸出制御が実行されなくなるため
に、前記所定期間内に排出操作手段の操作が終了して遊
技媒体がすべて排出された後、遊技者が誤って貸出操作
手段を操作状態にしてしまった場合にも、それにより、
遊技者の意に反して遊技媒体が貸出されてしまうことを
防止できる。
【0402】請求項6に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、遊技媒体発射装置へ供給するための遊技媒
体を貯留する第1の貯留部から遊技媒体を排出する操作
があった場合に貸出制御が実行されなくなるために、遊
技者が遊技を終了しようとしている可能性がより一層高
い状況下において、効果的に遊技媒体の貸出を制限でき
る。
【0403】請求項7に関しては、請求項6に関する効
果に加えて、排出操作手段と貸出操作手段とが、遊技機
の前面側に取付けられた第1の貯留部と該第1の貯留部
の取付部とを含む部位の所定位置に設けられているため
に、操作性を向上させることができる。しかも、たと
え、排出操作手段と貸出操作手段とが互いに近い位置に
設けられたとして、それにより遊技を終了しようとして
いる遊技者が誤って貸出操作手段を操作状態にしてしま
う可能性が高まったとしても、その場合には貸出制御は
実行されない。このため、操作性を向上させながらも、
操作性向上のための措置により生じ得る問題を解決可能
となる。
【0404】請求項8に関しては、請求項2に関する効
果に加えて、遊技媒体検出手段の検出状態が所定期間継
続した場合に貸出制御が実行されなくなるために、ノイ
ズ等の要因による瞬間的な誤検出によって貸出制御が実
行されなくなり、遊技者が遊技媒体の貸出しを必要とす
る状況にあるにもかかわらず貸出操作が受付けられない
という問題が発生することを防止できる。
【0405】請求項9に関しては、請求項2に関する効
果に加えて、遊技媒体検出手段は第2の貯留部の側面に
設けられているために、第2の貯留部の底面に遊技媒体
検出手段を設ける場合と比較して、第2の貯留部の底面
にさらに設けられる遊技媒体排出機構の占有スペースに
よって遊技媒体検出手段を設ける位置が制限されてしま
うことがなく、検出機能を最大限に高めることのできる
位置に遊技媒体検出手段を設けることができる。
【0406】請求項10に関しては、請求項9に関する
効果に加えて、遊技媒体検出手段は、第2の貯留部の底
部から打玉の半径相当の高さとなる位置で打玉を検出可
能に設けられているために、第2の貯留部に打玉が積重
なって貯留される前に早期に打玉を検出できるとともに
第2の貯留部の底部にある打玉が第2の貯留部の側面と
接する部分において、確実に打玉を検出できる。
【0407】請求項11に関しては、請求項3に関する
効果に加えて、特定遊技状態となったことを条件として
貸出制御が実行されなくなるために、特定遊技状態中の
多数の入賞によって数多くの賞球の払出しを受けるため
遊技媒体を追加して借りる必要がないと考えている遊技
者が特定遊技状態中に誤って貸出操作手段を操作状態に
してしまった場合であっても、それにより、遊技者の意
に反して遊技媒体が貸出されてしまうことを防止でき
る。
【0408】請求項12に関しては、請求項3に関する
効果に加えて、特別遊技状態となったことを条件として
貸出制御が実行されなくなるために、特別遊技状態中の
多数の入賞によって数多くの賞球の払出しを受けるた
め、あるいは近いうちに特定遊技状態となるであろうか
ら、遊技媒体を追加して借りる必要がないと考えている
遊技者が特別遊技状態中に誤って貸出操作手段を操作状
態にしてしまった場合であっても、それにより、遊技者
の意に反して遊技媒体が貸出されてしまうことを防止で
きる。
【0409】請求項13に関しては、請求項3に関する
効果に加えて、特殊遊技状態となり、かつ、入賞が発生
したことを条件として、貸出制御が実行されなくなるた
めに、特殊遊技状態となって即座に貸出制御が実行され
なくなる場合と比較して、たとえば、特殊遊技状態とな
った時点ですでに遊技媒体を切らしている場合や、特殊
遊技状態となった時点で確保している遊技媒体数が少な
く、入賞が得られる前に遊技媒体がなくなった場合等に
おいて、貸出操作をしても遊技媒体が貸出されないため
に遊技者に不利益が発生することを防止できる。
【0410】請求項14に関しては、請求項11に関す
る効果に加えて、特定遊技状態となり、かつ、可変入賞
球装置での入賞の発生を条件として、貸出制御が実行さ
れなくなるために、特定遊技状態となって即座に貸出制
御が実行されなくなる場合と比較して、たとえば、特定
遊技状態となった時点ですでに遊技媒体を切らしている
場合や、特定遊技状態となった時点で確保している遊技
媒体数が少なく、入賞が得られる前に遊技媒体がなくな
った場合等において、貸出操作をしても遊技媒体が貸出
されないために特定遊技状態による恩恵を受けることな
く特定遊技状態が終了してしまい遊技者に不利益が発生
することを防止できる。
【0411】請求項15に関しては、請求項4に関する
効果に加えて、貸出制御手段は、貸出制御を実行可能の
みならず、遊技結果価値を遊技者に付与する制御をも実
行可能であるために、遊技結果価値を遊技者に付与する
制御を別途専用の制御手段で実行させる場合と比較し
て、遊技機のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機およびこれに対応して設置され
たカードユニットの正面図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】上皿玉抜きレバーの作用を説明するための上皿
の要部拡大図である。
【図4】下皿玉抜きレバーの作用を説明するための下皿
の要部拡大図である。
【図5】パチンコ遊技機の制御に用いられる各種制御基
板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図であ
る。
【図6】パチンコ遊技機の制御に用いられる各種制御基
板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図であ
る。
【図7】基本回路から出力される賞球コマンドのデータ
の内容を説明するための説明図である。
【図8】賞球制御基板が賞球コマンドを受信する態様を
説明するためのタイミングチャートである。
【図9】基本回路により実行されるメイン処理および割
り込み処理を示すフローチャートである。
【図10】始動入賞口チェック処理を示すフローチャー
トである。
【図11】大入賞口チェック処理を示すフローチャート
である。
【図12】入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図13】入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図14】玉貸可能判定処理を示すフローチャートであ
る。
【図15】玉切れ満タン判定処理を示すフローチャート
である。
【図16】玉抜き状態判定処理を示すフローチャートで
ある。
【図17】玉皿玉有り判定処理を示すフローチャートで
ある。
【図18】遊技状態玉貸し判定処理を示すフローチャー
トである。
【図19】発射可能判定処理を示すフローチャートであ
る。
【図20】賞球可能判定処理を示すフローチャートであ
る。
【図21】賞球コマンド出力処理を示すフローチャート
である。
【図22】賞球コマンド出力処理を示すフローチャート
である。
【図23】賞球コマンド出力処理を示すフローチャート
である。
【図24】賞球コマンド出力処理を示すフローチャート
である。
【図25】エラー表示処理を示すフローチャートであ
る。
【図26】賞球制御処理および500μSタイマ割り込
み処理を示すフローチャートである。
【図27】賞球データ読込処理を示すフローチャートで
ある。
【図28】賞球モータ制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図29】賞球モータ制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図30】分岐処理を示すフローチャートである。
【図31】払出予定数設定処理を示すフローチャートで
ある。
【図32】払出制御指定処理を示すフローチャートであ
る。
【図33】玉貸しモータ制御処理を示すフローチャート
である。
【図34】連続玉貸し判定処理を示すフローチャートで
ある。
【図35】賞球および玉貸しについての代表的な制御動
作を示すタイミングチャートである。
【図36】賞球および玉貸しについての代表的な制御動
作を示すタイミングチャートである。
【図37】賞球および玉貸しについての代表的な制御動
作を示すタイミングチャートである。
【図38】賞球および玉貸しについての代表的な制御動
作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、3は上皿、3dは取付部、3bは
上皿玉抜きレバー、4は下皿、4bは下皿玉抜きレバ
ー、14は始動口、19は可変入賞球装置、29aは玉
貸しボタン、31は遊技制御基板、37は賞球玉貸制御
基板、53は基本回路、97aは賞球装置、97bは玉
貸し装置、167は賞球切れ検出スイッチ、187は貸
玉切れ検出スイッチ、353は上皿玉有スイッチ、35
4は供給口、355は上皿玉抜きスイッチ、370は賞
球玉貸制御用マイクロコンピュータ、453は下皿玉有
スイッチ、455は下皿玉抜きスイッチである。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれ
    る遊技機であって、 遊技者所有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を
    入手するための遊技者による操作が可能な貸出操作手段
    と、 該貸出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者
    に貸出す貸出制御を行なう貸出制御手段と、 前記遊技媒体を遊技に使用可能に貯留する貯留部と、 該貯留部から遊技媒体を排出するための遊技者による操
    作が可能な排出操作手段と、 該排出操作手段の操作を検出する排出操作検出手段とを
    含み、 前記貸出制御手段は、前記排出操作検出手段により前記
    排出操作手段の操作が検出された場合に、前記貸出制御
    を実行しない状態となることを特徴とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれ
    る遊技機であって、 遊技者所有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を
    入手するための遊技者による操作が可能な貸出操作手段
    と、 該貸出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者
    に貸出す貸出制御を行なう貸出制御手段と、 遊技媒体を遊技機に形成された遊技領域へ発射する遊技
    媒体発射装置と、 該遊技媒体発射装置へ遊技媒体を供給する供給部が設け
    られ、前記遊技媒体発射装置へ供給するための遊技媒体
    を貯留する第1の貯留部と、 該第1の貯留部と連通し、該第1の貯留部から排出され
    た遊技媒体を貯留可能な第2の貯留部と、 該第2の貯留部に貯留された遊技媒体を検出する遊技媒
    体検出手段とを含み、 前記貸出制御手段は、前記遊技媒体検出手段により前記
    遊技媒体が検出されたことを条件として、前記貸出制御
    を実行しない状態となることを特徴とする、遊技機。
  3. 【請求項3】 所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれ
    る遊技機であって、 遊技者にとって有利な特殊遊技状態に制御可能な遊技制
    御手段と、 前記特殊遊技状態中に発生した所定の入賞に基づいて遊
    技の継続のために使用可能な遊技結果価値を付与する制
    御を行なう価値付与制御手段と、 遊技者所有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を
    入手するための遊技者による操作が可能な貸出操作手段
    と、 該貸出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者
    に貸出す貸出制御を行なう貸出制御手段とを含み、 該貸出制御手段は、前記特殊遊技状態となったことを条
    件として、前記貸出制御を実行しない状態となることを
    特徴とする、遊技機。
  4. 【請求項4】 所定の遊技媒体を用いて遊技が行なわれ
    る遊技機であって、 遊技者所有の有価価値の使用と引換えにして遊技媒体を
    入手するための遊技者による操作が可能な貸出操作手段
    と、 該貸出操作手段の操作に応じて、前記遊技媒体を遊技者
    に貸出す貸出制御を行なう貸出制御手段とを含み、 該貸出制御手段は、所定期間内に所定量以上の遊技媒体
    が貸出された場合に、前記貸出制御を実行しない状態と
    なることを特徴とする、遊技機。
  5. 【請求項5】 前記貸出制御手段は、前記排出操作検出
    手段により前記排出操作手段の操作が検出された後、予
    め定められた期間にわたって前記貸出制御を実行しない
    状態となることを特徴とする、請求項1に記載の遊技
    機。
  6. 【請求項6】 遊技媒体を遊技機に形成された遊技領域
    へ発射する遊技媒体発射装置をさらに含み、 前記貯留部は、 前記遊技媒体発射装置へ遊技媒体を供給する供給部が設
    けられ、前記遊技媒体発射装置へ供給するための遊技媒
    体を貯留する第1の貯留部と、 該第1の貯留部と連通し、該第1の貯留部から排出され
    た遊技媒体を貯留可能な第2の貯留部とを含み、 前記排出操作手段は、遊技者が前記第1の貯留部から前
    記第2の貯留部へ遊技媒体を排出させるための操作を行
    なうことが可能に構成され、 前記排出操作検出手段は、前記第1の貯留部から前記第
    2の貯留部へ遊技媒体を排出するための前記排出操作手
    段の操作を検出可能に構成され、 前記貸出制御手段は、前記第1の貯留部から前記第2の
    貯留部へ遊技媒体を排出するための前記排出操作手段の
    操作が前記排出操作検出手段によって検出された場合
    に、前記貸出制御を実行しない状態となることを特徴と
    する、請求項1に記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記第1の貯留部は所定の取付部によっ
    て前記遊技機の前面側の所定位置に取付けられ、 前記排出操作手段と前記貸出操作手段とは、前記第1の
    貯留部と前記取付部とを含む部位の所定位置に設けられ
    ていることを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記貸出制御手段は、前記遊技媒体検出
    手段により前記遊技媒体が所定期間継続して検出された
    場合に、前記貸出制御を実行しない状態となることを特
    徴とする、請求項2に記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 前記遊技媒体検出手段は、前記第2の貯
    留部の側面に設けられていることを特徴とする、請求項
    2に記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 前記遊技機は打玉を用いて遊技が行な
    われる弾球遊技機であって、 前記遊技媒体検出手段は、前記第2の貯留部の底部から
    前記打玉の半径相当の高さとなる位置で前記打玉を検出
    可能に設けられていることを特徴とする、請求項9に記
    載の遊技機。
  11. 【請求項11】 前記遊技機は、打玉の入賞に基づいて
    遊技の継続のために使用可能な賞球が払出される弾球遊
    技機であって、 遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利
    な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置と、 打玉が始動入賞可能な所定の始動入賞領域とをさらに有
    し、 前記遊技制御手段は、前記始動入賞の発生を条件とし
    て、前記可変入賞球装置が前記第1の状態となる特定遊
    技状態に制御可能であって、 前記特殊遊技状態とは、前記特定遊技状態であることを
    特徴とする、請求項3に記載の遊技機。
  12. 【請求項12】 前記遊技機は、打玉の入賞に基づいて
    遊技の継続のために使用可能な賞球が払出される弾球遊
    技機であって、 遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利
    な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置と、 打玉が始動入賞可能な所定の始動入賞領域とをさらに有
    し、 前記遊技制御手段は、前記始動入賞の発生を条件とし
    て、前記可変入賞球装置が前記第1の状態となる特定遊
    技状態に制御可能であって、 前記特殊遊技状態とは、所定の通常遊技状態と比較して
    前記特定遊技状態となり易い特別遊技状態であることを
    特徴とする、請求項3に記載の遊技機。
  13. 【請求項13】 前記貸出制御手段は、前記特殊遊技状
    態となり、かつ、前記入賞が発生したことを条件とし
    て、前記貸出制御を実行しない状態となることを特徴と
    する、請求項3に記載の遊技機。
  14. 【請求項14】 前記貸出制御手段は、前記特定遊技状
    態となり、かつ、前記可変入賞球装置に所定数の打玉が
    入賞したことを条件として、前記貸出制御を実行しない
    状態となることを特徴とする、請求項11に記載の遊技
    機。
  15. 【請求項15】 前記貸出制御手段は、遊技の結果所定
    の入賞が発生した場合には、所定の遊技結果価値を遊技
    者に付与する制御を実行可能であることを特徴とする、
    請求項4に記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009291522A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Glory Ltd 貸出処理機及びその操作制御方法
JP2011177378A (ja) * 2010-03-02 2011-09-15 Sammy Corp 遊技機
JP2012245396A (ja) * 2012-09-19 2012-12-13 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

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