JP3794992B2 - 樹木植付機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、林業、建設業(特に造園工事業)などにおいて、森林の復元、再生を図る森林造成工事に用いられる樹木植付機に関する。
【0002】
【従来の技術】
資源の有効活用、自然との共生、および自然環境への配慮という観点から、今後の森林造成工事においては、現況の自然林の活用と復元が重要となっている。
このような観点から、既存の樹木を移植することが行われているが、移植作業に手間がかかっていた。
【0003】
このような移植作業を簡略化するため、専用の樹木移植機を用いて、樹木を掘り取り、そのままの状態で運搬して植え付ける工法が開発されている。
一般的にはグラブ型のバケット型を用いて、樹木の両側から土壌を挟みながら樹木を掘り取る移植機が一般的であったが、このときの作業により樹木が傷むことを防止するため、本発明者は、図6に示すような樹木移植機を考案し、特開2000−201485号公報に開示している。
【0004】
この樹木移植機70は、重機の作業アームに装着して使用するものであって、左側面板71、右側面板72および背面板73からなり底面部74が開放されたバケット75と、バケット75の背面側からバケット75内の底面部74へスライド状に出し入れ可能な複数の爪材76,86を有するフォーク77と、爪材76に形成された肉厚の補強部76aと、バケット75の左右両側面部分に配置されフォーク77を直接駆動してスライドさせる油圧シリンダ78と、ピンを介して作業アームに装着するためバケット75の後部上面に設けられた連結板80およびピン孔84などを備えている。
【0005】
また、バケット75の左右側面部分に立設された支柱85で支持された倒木防止部材87,89が、バケット75の左右側面部分と背面部分に略水平に配置されている。また、左右に配置された爪材86の側面部分には、側面補強板81がそれぞれ取り付けられている。
【0006】
フォーク77は、バケット75の左右両側面に配置された油圧シリンダ78の伸縮動作によって、背面板73の下縁部分から底面部74にスライド状に出し入れされる。
側面補強板81を備えることによって、土圧によるバケット75の開きを防止して、フォークの保持力を高めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のグラブ型の移植機やフォークを進退させる樹木移植機は、植付時に底部のバケットやフォークを揺すりながら樹木を離脱させるため、根と土壌が一体的になって固まっている根鉢の部分が崩壊して根と土壌が分離し、枯損発生の原因となっている。
そこで本発明が解決しようとする課題は、根鉢の崩壊を防止して樹木の枯損を防止する樹木植付機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の樹木植付機は、重機などに装着して使用する樹木植付機において、背面板と、両側板およびこの両側板に接続されて底部を覆う底板を有し、前記背面板の後側から前側に進退可能で、前進したときには前記背面板の前側の両側部および前側の底部を囲んで搭載部を形成するバケットシェルとを備えている。
【0009】
樹木を掘り取るときには、まず、重機を操作して、樹木の手前側に樹木植付機を配置し、バケットシェルを背面板に対して前進させ搭載部を形成する。次いで、樹木植付機を樹木側に移動させると、バケットシェルの両側板および底板が根鉢の両側および下側に嵌入する。そして、重機を操作して樹木植付機を上方に移動させることによって、樹木を根鉢ごと掘り取り、搭載部上に配置することができる。
【0010】
次に、バケットシェルに保持されている樹木を植え付けるときには、樹木植付機を植え付け位置の手前側に配置した後、バケットシェルを背面板側に移動させると、根鉢もバケットシェルとともに移動しようとするが、根鉢が背面板に当接しているので、バケットシェルのみが根鉢の両側および下側から離脱する。
【0011】
バケットシェルが両側板および底板で構成されているので、バケットシェルから落下する土壌の量が少なくなる。また、両側板が底板に接続されているので、バケットシェルの強度が増加して、変形が少なくなる。
【0012】
また、本発明においては、前記バケットシェルの外側に、前記バケットシェルの両側板および底板を保持する両側部ガイド板および下部ガイド板を備えるとともに前記両側部ガイド板の上部を前記背面板に固定したホルダを設け、前記ホルダの外側部に、前記バケットシェルを進退させる駆動手段を設けることができる。これにより、下部ガイド板でバケットシェルを下側から保持して、両側部ガイド板によって両側で案内することができるとともに、両側部ガイド板および下部ガイド板を接続しているので、掘り取り時のバケットシェルの変形が防止される。
【0013】
また、本発明においては、前記バケットシェルの前記底板の両側に、傾斜部をそれぞれ形成することが好ましい。
バケットシェル内の両側下部は、樹木の根の基端部から離れた位置にあるため、根が少なくなっている。底板の両側に傾斜部を形成することにより、無駄な土壌を掘削する必要がなくなり、掘り取った根鉢の重量が小さくなる。
また、傾斜部の深さが地表から浅くなるので、上方から加わる土圧が小さくなり、掘削時に必要な力が小さくなる。
【0014】
また、本発明においては、前記バケットシェルの前記底板を左右に分割し、分割した前記底板を左右に間隔をあけて配置し、前記ホルダの前記部ガイド板を、前記間隔を介して前記背面板に連結し、前記ホルダの底部に、土壌中に嵌入可能なストッパ部を設けることも可能である。
分割とは、完全に分離している場合の他、少なくとも搭載される根鉢の中心より前側の部分が分離している場合も含み、例えば、後端部が接続されている場合も含まれる。
前側とは、少なくとも後端部を除いた部分をいい、中央部とは、幅方向の中心線を含む部分をいう。
【0015】
樹木の重量は土壌に加わり、特に根鉢の中心部分には最も大きな荷重が加わっている。バケットシェルの底板を分割して間隔をあけて配置することにより、背面板とホルダを連結して構造を強固にするとともに、最も大きな荷重が加わっている中心部分を避けてバケットシェルの底板を側方から嵌入することができる。
【0016】
樹木の植付時においてバケットシェルを後退させるとき、ホルダは、逆に前進方向に力を受ける。ストッパ部を設けることにより、バケットシェルから引っ張られる力を土壌で受けることができ、ホルダが前進することが防止される。
また、ホルダの底部を、背面板に連結しているので、バケットシェルに加わる力を、ホルダおよび背面板の両方で受けることができる。
また、片方の側板と分割した底板がそれぞれ接続されているので、平板よりも曲げ強度が大きくなる。
【0017】
また、本発明においては、前記背面板に、基端部を回動可能に取り付け、先側のU字状の開口部を上下に移動可能な樹木支持部を設けることもできる。非掘削時や、バケットシェルの前進時には、樹木支持部を上方に移動させておくと、掘削の邪魔にならず、また、樹木の掘削後に樹木支持部を下方に移動させると、U字状の開口部が樹木の幹に外嵌または外挿されるので、樹木の幹を任意の高さで保持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の樹木植付機の側面図、図2は同樹木植付機の平面図、図3は同樹木植付機の正面図、図4は同樹木植付機を正面上方からみた斜視図である。
本発明の樹木植付機は、重機1などのアーム2に装着して、樹木の掘り取りおよび植付に使用する装置である。
【0019】
図1〜図4に示すように、樹木植付機3は、背面板4と、この背面板4の両側部を覆う両側板5,6および両側板5,6に接続されて底部を覆う底板7を有して前後に進退可能なバケットシェル8とを備えている。また、バケットシェル8の外側に、バケットシェル8の両側板5,6および底板7を保持する両側部ガイド板9,10および下部ガイド板11を備えるとともに両側部ガイド板9,10の上部を背面板4にそれぞれ固定したホルダ12を設け、ホルダ12の外側部に、バケットシェル8を進退させる駆動手段の一例である油圧シリンダ13を設けている。背面板4の前面および後面には、水平に配置されてホルダ12との接続部を補強する補強板がそれぞれ2枚ずつ設けられている。
【0020】
背面板4の下部は、縦置きした横長矩形板の下側両角部を面取りした形状に形成されている。両側端部20,21と下端部22との間にそれぞれ設けられた面取り部14,15の角度は、下端部22に対してそれぞれ150〜160°に形成されている。背面板の両側端部20,21、下端部22および面取り部14,15には、後方に突出したフランジ部16が形成されている。また、背面板4の上部は台形状に形成され、上部と下部は一体的に形成されている。
【0021】
ホルダ12は、正面から見て略U字状で前後に少し長く形成され、背面板4のフランジ部16の外側に隙間をあけて配置されている。詳しく説明すると、ホルダ12の側部ガイド板9,10は、背面板4の両側部20,21の外側に平行に配置され、下部ガイド板11は、背面板4の面取り部14,15、および下端部22の外側に平行に配置されている。
背面板4の下端部22は、ホルダ12の下部ガイド板11の中央部に連結部材23によって固定されている。
【0022】
バケットシェル8は、正面から見てホルダ12を一回り小さく形成した略U字状で、前後方向の長さをホルダ12より長く形成したものを幅方向の中央部で分割した形状、すなわち、断面略L字状に形成されている。
バケットシェル8の底板7は、幅方向の中央から左右に分割された分割底板17,18により構成されている。
分割底板17,18の後端部は、接続部によって一体的に接続されている。後端部を接続することにより、バケットシェル8が根鉢を支持しているときに、側板5,6に側方へ加わる力を接続部によって保持して、分割底板17,18の間の隙間が左右に開くことが防止される。
【0023】
分割底板17と側板5は一体的に形成されて、また、分割底板18と側板6は一体的に形成されている。
バケットシェル8は、連結部材23によって分割された背面板4およびホルダ12の間の左右の隙間に、前後移動可能な状態で挿入されている。すなわち、分割底板17,18を左右に連結部材23の幅より少し大きい、例えば30cm程度の間隔をあけて配置している。
分割底板17,18の両外側部は、背面板4の面取り部14,15に沿って配置され、傾斜部27,28をそれぞれ形成している。
【0024】
傾斜部27,28の下面には、前後方向に伸びる複数の突起部35が形成されている。突起部35は、ホルダ12の下部ガイド板11の上面に摺動するので、摺動面積が小さくなり、バケットシェル8の進退時の抵抗が小さくなる。
【0025】
背面板4の後側上部には、正面から見て台形状、側方から見て三角形状の油圧配管等を収納した機械室19が設けられている。ホルダ12の両端部は、背面板4の両側端部20,21の上部と、機械室19の両側下部にそれぞれ固定されている。また、機械室19の後部には、重機1を回動可能に取り付けることができる取り付け部が形成されている。ホルダ12は、機械室19の底部と合わせて筒状に形成され、この内部に断面U字状のバケットシェル8が進退可能に配置されているので、バケットシェル8の保持強度は強くなっている。
【0026】
背面板4は、ホルダ12の前端から、ホルダ12の前後方向の長さの約1/3程度後側に配置されている。
バケットシェル8は、最も後退したときには、前端位置をホルダ12の前端位置に合わせ、後端をホルダ12の後端より後側に突出させている。また、最も前進したときは、前端をホルダ12の前端よりも突出させ、後端をホルダ12の中心位置付近に配置している。このとき、バケットシェル8の後端位置は、背面板4のフランジ部16の後端と同じ位置に配置されており、フランジ部16によってバケットシェル8の保持強度を増加させ、滑らかに案内することができる。
バケットシェル8を最も前進させたときには、背面板4の前側の両側部および前側の底部を囲んで樹木の根鉢を搭載する搭載部41が形成される。
【0027】
バケットシェル8の突出時と後退時の長さの差(ストローク)は、後退時のバケットシェル8の前端から背面板4までの距離の2倍程度となっている。
樹木を植栽するときには、バケットシェル8を後退させても1/3の根鉢がバケットシェル8上に残ることになるが、樹木の重心は後退時のバケットシェル8の先端よりも先側にある。従って、このまま重機1を操作して、樹木植付機3全体を後方に下げると、バケットシェル8上の根鉢の1/3の部分は、すでにバケットシェル8の外側にある他の部分とともに地上に降りることになる。
バケットシェル8のストロークは、バケットシェル8の前端から背面板4までの距離以下であればよいが、本実施の形態のように2倍以上となるように配置することが好ましい。なお、背面板の位置をホルダの前端に合わせて配置することも可能である。
【0028】
油圧シリンダ13は、バケットシェル8の進退距離に合わせたストロークを有し、また、油圧シリンダ13のロッドを縮めた時の長さと、ホルダ12の長さは略等しく形成されている。
油圧シリンダ13は、シリンダ部29をホルダ12に固定し、ロッド30の先部をバケットシェル8の先端部に固定している。また、ロッド30の先端部には、ロッドへの土の付着を防止するカバー部材31が、ロッド30とともに伸縮可能に設けられている。
【0029】
カバー部材31は、断面四角形の枠体39と、この枠体の先端を塞ぐ蓋板部40を有している。カバー部材31の先端部は、バケットシェル8の幅方向に対する外側端が内側端に対して後側に配置されるように、かつロッドの進退方向に対して30〜60°程度傾斜して形成されているのでカバー部材31全体がくさび形に形成され、土壌に嵌入するときの抵抗を小さくしている。また、カバー部材31の上面は、幅方向の外側が下がるように傾斜している。かかる構成によって、カバー部材31の上面に土が滞留しなくなるので、作業場所での土の飛散が少なくなり、また、作業後の樹木植付機3の清掃が簡単になる。
なお、ホルダ12の側部ガイド板9,10の先部には、カバー部材31の進退をガイドするガイド部材37が設けられている。
【0030】
ホルダ12の下部ガイド板11の後端部には、背面板4に平行に配置され、土壌中に嵌入可能な複数の爪部を下端に備えたストッパ部38が設けられている。
【0031】
背面板4の上部前側には、樹木支持部32が設けられている。
樹木支持部32は、パイプ材を、角を丸めたW字状に形成し、両端部を背面板4に回動可能に固定している。樹木支持部32の先側には、U字状の開口部33が先側に開口して形成されているが、この開口部33の直径は、移植される樹木の直径より少し大きく形成されている。樹木支持部32を回動させると、開口部33は、上下に移動することができる。
【0032】
樹木支持部32は、通常の状態では、上方に回動して背面板4に当接するように配置されている。樹木を掘り取った後に樹木支持部32を下方に回動させると、樹木の幹に開口部33が外嵌し、または隙間をあけて幹を囲み、樹木が倒れないように保持する。樹木支持部32の回動角度は任意であり、また、任意の高さで固定できる。この構成により、樹木の幹を高い位置で支持することもでき、また、低い位置で支持することもできる。また、樹木の幹の太さに合わせて複数の樹木支持部を容易しておき、これを交換して使用することも可能である。
【0033】
バケットシェル8の分割底板17,18の前側端部には、爪部34が設けられている。爪部34は、矩形の爪先を有する市販品の爪板を用いることができ、矩形の他にも三角形状の爪先を有するものやその他の形状を有するものを状況に合わせて使用することができる。爪部34を設けることによって、爪部34の先端に圧力が集中するので、固い地盤でも掘削することができる。
また、バケットシェル8の側板5,6の前側端部に爪部を取り付けることも可能で、かかる構成によって、掘削しようとする土壌の側部の掘削が容易になる。
【0034】
次に、樹木植付機3の使用状態について説明する。
樹木植付機3は、V字状の載置面を備えた載置台上に載置され保管されている。載置台を用いることにより、取り付け部26の取り付け穴の中心が水平に配置されるので、重機1のアーム2の取り付け時に傾きを調整しなくてもよくなり、作業時間が短縮する。
【0035】
次いで、図1に示すように、油圧シリンダ13の油圧配管を重機1の油圧供給部に接続する。このとき、油圧シリンダ13のロッドは縮んだ状態になっている。そして、樹木植付機3を作業場所まで移動し、樹木の手前位置の土壌の地表面に樹木植付機3を配置し、油圧シリンダ13のロッドを伸ばし、バケットシェル8を前進させ、背面板4の前側に搭載部41を形成する。
【0036】
次に、重機1を操作して、樹木植付機3を前進させると、バケットシェル8の側板5,6および分割底板17,18が樹木の下部の根鉢を囲んだ土壌に側方から嵌入する。
【0037】
このとき、土壌に加わっている圧力は深さが深いほど大きくなり、また、根鉢の中心に近いほど大きくなっている。分割底板17,18の間には間隔が形成されているので、根鉢の中心の土圧が大きい部分を避けて嵌入することができる。
【0038】
また、分割底板17,18には、傾斜部27,28がそれぞれ形成されているので、分割底板17,18に加わる土圧は、幅方向の外側に行くほど小さくなっている。側板5,6の前側端部は地表に近く、また、根鉢の中心から遠いので、それほど大きな圧力は加わらない。
【0039】
また、側板5,6に設けられているカバー部材31の蓋板部40は前進方向に対して傾斜して設けられているので、土圧を逃がすことができる。また、蓋板部40は、土圧を内側に受けるように配置されているので、バケットシェル8が幅方向外側に広がることが防止されている。
このような構成によって、樹木植付機1、小さい力で土壌に嵌入することができる。
【0040】
次に、樹木支持部32を回動させ、U字状の開口部で樹木の幹を支持する。なお、このとき、樹木を確実に支持するため、ロープ等を用いて、樹木を樹木支持部32に固定することも可能である。
【0041】
油圧シリンダ13のロッドを最大限まで伸ばしたとき、根鉢の中心C1は、背面板4より前側のバケットシェル8の中心付近に配置されている。この状態で、重機1のアーム2を上昇させると、バケットシェル8の先端位置で土壌が鉛直方向に切断され、また、分割底板17,18間でも土壌が水平に切断され、樹木および根鉢がバケットシェル8の搭載部41上に配置された状態で上昇する。
バケットシェルは、側板5,6と分割底板17,18がそれぞれ接続されており、断面略L字状に形成されているので、平板に比べて曲がりにくく、重量のある樹木でも移植することができる。本実施の形態において、樹木植付機3は、例えば20t程度の保持強度を有している。
【0042】
樹木および根鉢を樹木植付機3で支持した状態で、重機1を移植場所まで移動する。なお、移植場所には、予め、バケットシェル8と同形状の穴部が形成されている。
【0043】
移植場所においては、まず、アーム2を下げてホルダ12のストッパ部38を土壌に嵌入して固定する。
バケットシェル8を後退させるとき、根鉢は背面板4で押さえられているので、その位置から動かず、バケットシェル8のみが後退する。また、ストッパ部38が土壌に嵌入されているので、ホルダ12は前進せず、作業を確実に行うことができる。
【0044】
図5は、樹木植付機のバケットシェルを後退させた状態を示す側面図である。
図5に示すように、油圧シリンダ13のロッドを最小限まで縮めたとき、根鉢の中心C1は、バケットシェル8の後退時の先端位置P1よりも前側にある。すなわち、根鉢の重心が位置P1より前側にあるので、この状態からアーム2を後退させると、根鉢はその場所を動かず、バケットシェル8およびホルダ12のみが後退する。
この後、根鉢の周囲を土砂等で埋設して、植付が完了する。
このようにして、移植を行うことができる。
【0045】
なお、本実施の形態においては、底板をV字状に形成しているが、底板の中央部に水平板部を設け、その両側に傾斜部を形成する構成にしてもよい。また、バケットシェルを分割せずに形成することも可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果を奏する。
(1)背面板と、両側板および底板を有して前後に進退可能なバケットシェルとを備えているので、バケットシェルから落下する土壌の量が少なくなり、根鉢の崩壊を防止して樹木の枯損を防止できる。また、バケットシェルの強度が増加して、変形が少なくなる。
(2)バケットシェルの外側にホルダを設け、ホルダの外側部に駆動手段を設けると、バケットシェルを下側から保持して、両側で案内することができ、掘り取り時のバケットシェルの変形が防止され、保持可能な重量が増加して大型の樹木の移植を行うことができる。
(3)バケットシェルの底板の両側に、傾斜部をそれぞれ形成すると、無駄な土壌を掘削する必要がなくなり、掘り取った根鉢の重量が小さくなる。また、傾斜部の深さが地表から浅くなるので、上方から加わる土圧が小さくなり、掘削時に必要な力が小さくなる。
(4)バケットシェルの底板を分割して間隔をあけて配置すると、この間隔を介して背面板とホルダを連結して構造を強固にできるとともに、最も大きな荷重が加わっている中心部分を避けてバケットシェルの底板を側方から嵌入することができ、作業が容易になる。
(5)ストッパ部を設けると、バケットシェルを後退させるときに、バケットシェルから引っ張られる力を土壌で受けることができ、ホルダが前進することが防止される。また、ホルダの底部を、背面板に連結しているので、バケットシェルに加わる力を、ホルダおよび背面板の両方で受けることができ、強固な構造になる。また、片方の側板と分割した底板がそれぞれ接続されているので、平板よりも曲げ強度が大きくなる。
(6)背面板に、基端部を回動可能に取り付け、先側のU字状の開口部を上下に移動可能な樹木支持部を設けると、樹木の幹を任意の高さで保持することができ、移動時の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の樹木植付機の側面図である。
【図2】 同樹木植付機の平面図である。
【図3】 同樹木植付機の正面図である。
【図4】 同樹木植付機を正面上方からみた斜視図である。
【図5】 同樹木植付機のバケットシェルを後退させた状態を示す側面図である。
【図6】 (A)は従来例の樹木移植機の平面図、(B)は同樹木移植機の側面図である。
【符号の説明】
1 重機
2 アーム
3 樹木植付機
4 背面板
5,6 側板
7 底板
8 バケットシェル
9,10 側部ガイド板
11 下部ガイド板
12 ホルダ
13 油圧シリンダ
14,15 面取り部
16 フランジ部
17,18 分割底板
19 機械室
20,21 側端部
22 下端部
23 連結部材
26 取り付け部
27,28 傾斜部
29 シリンダ部
30 ロッド
31 カバー部材
32 樹木支持部
33 開口部
34 爪部
35 突起部
37 ガイド部材
38 ストッパ部
39 枠体
40 蓋板部
41 搭載部

Claims (5)

  1. 重機などに装着して使用する樹木植付機において、
    背面板と、
    両側板およびこの両側板に接続されて底部を覆う底板を有し、前記背面板の後側から前側に進退可能で、前進したときには前記背面板の前側の両側部および前側の底部を囲んで搭載部を形成するバケットシェルとを備え
    前記バケットシェルの前記底板を左右に分割し、分割した前記底板を左右に間隔をあけて配置していることを特徴とする樹木植付機。
  2. 前記バケットシェルの外側に、前記バケットシェルの両側板および底板を保持する両側部ガイド板および下部ガイド板を備えるとともに前記両側部ガイド板の上部を前記背面板に固定したホルダを設け、
    前記ホルダの外側部に、前記バケットシェルを進退させる駆動手段を設けていることを特徴とする請求項1に記載の樹木植付機。
  3. 前記バケットシェルの前記底板の両側に、傾斜部をそれぞれ形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の樹木植付機。
  4. 記ホルダの前記部ガイド板を、前記間隔を介して前記背面板に連結し、前記部ガイド板の下部に、土壌中に嵌入可能なストッパ部を設けていることを特徴とする請求項2または3に記載の樹木植付機。
  5. 前記背面板に、基端部を回動可能に取り付け、先側のU字状の開口部を上下に移動可能な樹木支持部を設け、前記バケットシェルの前記底板の前側端部に爪部を設けていることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の樹木植付機。
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