JP3794486B2 - 外装式シリンダのシリンダカバー - Google Patents

外装式シリンダのシリンダカバー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミッションケースの側方に配置される外装式シリンダによりリフトアームを昇降可能とするトラクタの外装式シリンダのシリンダカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、トラクタ等の作業車両においては、機体の後部に作業機装着装置を介して作業機を装着し、該作業機装着装置には油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを作動させることにより作業機を昇降させる作業機昇降装置が備えられる。該油圧アクチュエータはミッションケース上等に戴置された油圧シリンダケースに内装した油圧シリンダからなり、該油圧シリンダのピストンロッドには作業機昇降用のリフトアームを介して左右のロアリンクに連動連結して、油圧シリンダを伸縮作動させることにより、作業機を昇降するようにしていた。また、作業機昇降装置は、リフトアーム、リフトロッドまたは水平制御用の油圧シリンダを介して左右のロアリンクと連動連結して作業機を昇降回動させるように構成していた。前記油圧シリンダを外装式シリンダとした場合、シリンダロッドは、従来、外部に露出していたので、撥ね上げられた土や泥などがシリンダロッドに付着したり当たったりして、シリンダロッドの摺動面が損傷したり腐食したりすることがあった。そこで、特開2000−92912号公報に示す技術では、シリンダロッドを保護するために、シリンダロッドにシリンダカバーを固定し、シリンダカバーの外周を覆う構成としている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−92912号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、シリンダカバーの上部をシリンダロッドの上部に固定する構成では、シリンダロッド上端にブラケットを取り付けて、該ブラケットに固定するようにしていたので、部品点数と組立手間が増加し、更に、ブラケットとアーム枢支部の間に土や泥等が挟まるおそれがあった。
【0005】
本発明においては、外装式シリンダを保護するシリンダカバーを改良してリフトアームに取り付けるようにし、外装式シリンダに土などの飛来物が付着したり当たったりしないように、さらにシリンダカバー内に土などが入ってしまった場合でも、シリンダカバーの内側から簡単除去できるようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
請求項1においては、機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー15を設け、該シリンダカバー15を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー15の上部をボルト14により枢支して固定し、該シリンダカバー15を平面断面視略矩形状に形成し、該シリンダカバー15の前面の左右略中央部には上下方向の開放部15bを設け、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー15の位置ずれを防止すべく構成したものである。
【0008】
請求項2においては、機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー18を設け、該シリンダカバー18を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー18の上部をボルト19により枢支して固定し、該シリンダカバー18は平面断面視で楕円形状に形成し、該シリンダカバー18の左右両側面の下部には、側面視逆U字状の切り欠き18a・18aを形成し、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー18の位置ずれを防止すべく構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はトラクタの左側面図、図2は作業機昇降装置の側面図、図3は保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダが収縮した状態を示す側面図である。
【0010】
図4は保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダが伸長した状態を示す側面図、図5は図5におけるA−A矢視断面図、図6は保護カバーの斜視図、図7は別実施例の保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダの側面図である。
【0011】
図8は図9におけるB−B矢視断面図、図9は別実施例の保護カバーの斜視図、図10は別構成例の作業機昇降装置の側面図、図11はリフトアームと外装式シリンダとの取付部の側面図、図12は牽引ヒッチ機構を示す図である。
【0012】
まず、本発明の作業機昇降装置の第一実施例である作業機昇降装置1を備えたトラクタ100について、図1から図4を用いて説明する。
図1に示すように、トラクタ100のエンジンフレーム101にフロントアクスルケースを介して前輪102・102が支承され、該エンジンフレーム101の後部にクラッチハウジングを介してミッションケース4が配置され、該ミッションケース4の両側にリアアクスルケース10を介して後輪103・103が支承されている。リアミッションケース4の後部にトップリンク50、ロアリンク13等からなる三点支持装置(三点リンク式作業機装着装置)を介して作業機120を装着できるようにしている。また、ミッションケース4の前下部に前輪駆動出力軸が前方に突出されて、ユニバーサルジョイント、伝動軸等を介して前輪102・102を駆動できるようにしている。
【0013】
また、前記エンジンフレーム101にはエンジン105が載置され、該エンジン105はボンネット104によって覆われている。該ボンネット104の後部にはダッシュボード111が配設され、該ダッシュボード111上に操作パネル118や操向ハンドル119が配置され、その後方に座席115が配置され、これらダッシュボード111や座席115等の運転部はキャビン112によって覆われる構成としている。該キャビン112はキャビンフレームとして前支柱113をエンジンフレーム101より支持ステーを介して立設し、後支柱114をミッションケース4より立設して、上部には梁を横設して、天井はルーフ116により覆い、前面はフロントガラス、側面はドア117・117、後面はリヤガラスよって覆っている。
【0014】
図2から図4に示すように、作業機昇降装置1は、左右一対の外装式シリンダ2L・2R(外装式シリンダ2Rは図示せず)、油圧バルブケース3、及びこれらを連結する油圧配管などからなる。トラクタ100後部のミッションケース4上面には、油圧バルブユニット3がボルト締め等の方法で固設されている。油圧バルブケース3の上面はバルブ配置スペース3aであり、後部はリフトアーム枢着部3bとなっている。そして、該リフトアーム枢着部3bには、左右一対のリフトアーム5L・5R(リフトアーム5Rは図示せず)の一端(前基端)が回動自在に枢着される。
【0015】
前記作業機昇降装置は左右略対称な構成であるので、以後は作業機昇降装置1の左側について説明する。
外装式シリンダ2Lはシリンダケース2a、シリンダチューブ側枢着部2b、シリンダロッド2c、ロッド側枢着部2dなどからなる。シリンダケース2aの側面には油圧配管6の一端が接続される。該油圧配管6の他端側は前記油圧バルブユニット3上面に固設される昇降用の油圧バルブに接続され、油圧バルブの切り替えにより外装式シリンダ2Lは伸縮可能に構成される。前記外装式シリンダ2L・2Rの間の左右略中央にミッションケース4と油圧バルブユニット3後面にトップリンクブラケット40が固設され、トップリンク50(図1に図示)の前端を装着可能とし、側面視で該トップリンクブラケット40と外装式シリンダ2L・2Rが重複するように配置して、該トップリンクブラケット40の後端よりも前方に外装式シリンダ2L・2Rが位置するように配置して、前後方向の長さが短くなるように配置している。該トップリンクブラケット40の下方のリアミッションケース4後面より後方にPTO軸41が突出されている。
【0016】
そして、ミッションケース4の側面下部にはピン固定ブラケット7aが設けられ、リアアクスルケース10よりピン固定ブラケット7bが下後方に突設され、該ピン固定ブラケット7a・7bにピン8がトラクタ100の左右方向に向けて挿設される。外装式シリンダ2Lのシリンダチューブ側枢着部2bは該ピン8に遊嵌される。一方、外装式シリンダ2Lのロッド側枢着部2dは、ピン9により、前記リフトアーム5Lの中途部に回動自在に枢着される。
このように構成することにより、外装式シリンダ2Lが昇降用の油圧バルブの作動により伸長すると、リフトアーム5Lが上方に回動し、リフトアーム5Lの先端と、三点支持装置のロアリンク13中途部に連結されたリフトロッド16(図1に図示)によりロアリンク13は上方に回動して、作業機が上方に持ち上げられる。
【0017】
また、図3及び図4に示すように、前記リフトアーム5Lの前後略中央部にはシリンダカバー15を固定するために下方へ凸部を形成して固定部5aが設けられ、該固定部5aにボルト孔を開口してシリンダカバー15の上部がボルト14により枢支して固定され、該シリンダカバー15により外装式シリンダ2Lのシリンダロッド2cの外周を覆い保護するようにしている。こうしてリフトアーム5Lが上方へ回動して外装式シリンダ2Lが伸長する際には、図4に示すように、シリンダカバー15はシリンダロッド2cと一体的にその外周を覆った状態で上方へ移動して、シリンダロッド2cに土などが付着したり当たったりするのを確実に防止するようにしている。なお、シリンダカバー15の上下方向の長さは、図4に示すように外装式シリンダ2Lを最伸長させたときにシリンダチューブの上端を覆う程度の長さとしている。
【0018】
図3に示すように、リフトアーム5Lが下方へ回動して外装式シリンダ2Lが収縮する際には、シリンダカバー15はリフトアーム5Lに固定されているので、シリンダロッド2cと一体的にその外周を覆った状態で下方へ移動するが、この際にリフトアーム5Lとシリンダカバー15とが干渉しないように、図6に示すように、シリンダカバー15の後端上部に切り欠き部15aが形成されている。該切り欠き部15aは、リフトアーム5Lが最下位位置まで回動したときに、リフトアーム下面と当接するようにして、リフトアーム5Lに対してストッパの役割を果たすように構成されている。
【0019】
また、図5及び図6に示すように、平面視略円形状に形成された外装式シリンダ2Lに対して、シリンダカバー15は平面断面視略矩形状に形成されてシリンダロッド2cの後及び左右を覆い、シリンダカバー15と外装式シリンダ2Lとの間に距離L1の間隙を確保するように構成されている。そのため、シリンダカバー15と外装式シリンダ2Lとの間に土などが入ってしまった場合にでも、シリンダカバー15と外装式シリンダ2Lとの間隙から簡単に除去することが可能となる。さらに、該シリンダカバー15の前面の左右略中央部には上下方向の開放部15bが設けられ、該開放部15bの縁部である前面左右両側部15c・15cがガイドとして外装式シリンダ2Lに当接するようにして、外装式シリンダ2Lに対するシリンダカバー15の位置ずれを防止している。
【0020】
次に、シリンダカバーの別実施例について説明する。
図7から図9に示すように、シリンダカバー18は平面断面視で楕円形状に形成されており、外装式シリンダ2Lのシリンダロッド2cの前後及び左右を覆うように構成されている。そして、該シリンダカバー18は、シリンダケース2aの外径より十分に大きく形成され、シリンダカバー18とシリンダケース2aとの距離L2が所定の大きさとなるように構成されている。そして、該シリンダカバー18の左右両側面の下部には側面視逆U字状の切り欠き18a・18aが形成されている。
このように構成することにより、外装式シリンダ2Lとシリンダカバー18の摺動やこじれをなくすことができる。また、外装式シリンダ2Lとシリンダカバー18との間に入った土などを切り欠き18a・18aから簡単に除去することが可能となる。
【0021】
そして、該シリンダカバー18の上端部の左右両側には突出部18b・18bが設けられ、該突出部18bがリフトアーム5Lの固定部5aにボルト孔を開口してボルト19により枢支して固定されて、シリンダカバー18がリフトアーム5Lと一体的に移動するように構成されている。こうして、リフトアーム5Lが上方へ回動して外装式シリンダ2Lが伸長する場合に、シリンダロッド2cがシリンダケース2aに対して上方に移動すると、該シリンダロッド2cと一体的にシリンダカバー18も上方へ移動し、シリンダロッド2cの外周を常に覆うのである。
逆に、リフトアーム5Lが下方へ回動して外装式シリンダ2Lが収縮する場合には、シリンダロッド2cがシリンダケース2aに対して下方に移動すると、シリンダカバー18もシリンダロッド2cと一体的に下方へ移動する。したがって、シリンダロッド2cに土などが付着したり当たったりするのを確実に防止することができるのである。
【0022】
また、前記構成例においては、外装式シリンダ2Lのロッド側枢着部2dを、ピン9により、前記リフトアーム5Lの中途部に回動自在に枢着していたが、このような構成では、作業機側からの外力によって、油圧昇降装置を支持している油圧バルブケース3に過大な応力が発生することがある。そこで、以下の如く構成することにより、前記不具合を解消することが可能となる。
即ち、図10に示すように、リフトアーム55Lの前後略中央部に下方に向けて突出部55aを設け、該突出部55aに外装式シリンダ52Lの先端部を取り付けるための取付孔55bを形成し、該取付孔55bを上下方向の長孔としている。また、外装式シリンダ52Lのシリンダロッド52bの先端部には、転動体となるローラ60が付設され、該ローラ60が前記取付孔55b内に摺動自在に押入されて、リフトアーム55Lに外装式シリンダ52Lが取り付けられている。
このような構成において、取付孔55bに対してローラ60は摺動転動自在であるため、リフトアーム55Lに取り付けられる作業機が圃場面の凹凸により昇降した場合、リフトアーム55Lは取付孔55bの範囲で摺動可能である。つまり、シリンダロッド52bの取付部58は、緩衝部としての役割を果たすことになり、該取付部58で作業機からの外力を緩衝及び吸収することが可能となる。
【0023】
さらに、リフトアーム55Lとシリンダロッド52bの取付部58に付勢手段を付設する構成とすることにより、リンク部分のガタつきを吸収し、急激な外力からリンク部を保護することが可能となる。例えば、図11に示すように、取付孔55bに押入されたローラ60の前後(長孔の長手方向両側)に付勢手段であるバネ64・65を配置し、該バネ64・65によりローラ60を取付孔55bの略中央に位置するように付勢する構成としている。このように構成することで、作業機を持ち上げる際や接地させるときに、バネ64・65がそのときのショックを吸収して、作業機装着装置や作業機自体に加わる衝撃を緩衝することができるのである。但し、この緩衝構造に前記シリンダカバー15を設けることもできる。
【0024】
また、トラクタ100はその後部から牽引ヒッチ機構を介して作業機を牽引できるようにしている。即ち、牽引ヒッチ機構70は前記ミッションケース4の後部から後方にドローバヒッチ72を突設し、該ドローバヒッチ72の後端に作業機前部に突設された作業機ヒッチ73を着脱可能に固定するものである。図12(a)に示すように、ドローバヒッチ72の後端部を側面視略「<」状に構成して、該ドローバヒッチ72の後上部には略上下方向の長孔72aを開口して、略逆C字状のロック体74の中央部を枢支ピン74aにより長孔72aに回動可能に枢支されている。また、ドローバヒッチ72の後下部には上下方向の孔を開口してロック体74の後端下部を挿入可能に構成している。こうして、ロック体74とドローバヒッチ72とにより作業機ヒッチ73が抜けないように係止可能としている。そして、該ロック体74は、運転部に設けた操作レバー77等の操作手段とワイヤ78により接続されて、作業機を着脱する際に、作業者が運転部からロック解除の操作を行うことができるようにしている。なお、本構成においては、ワイヤを用いて作業機のロック又はロック解除の操作を行うようにしているが、ワイヤの代わりに電磁ソレノイドを用いて作業機のロック解除の操作を行うように構成することもできる。
【0025】
このような構成において、ドローバヒッチ72に作業機を装着する場合、図12(a)に示すように、ロック体74とドローバヒッチ72がロック状態において、作業機ヒッチ73をロック体74の後方に位置させておいて、作業機を後方より前方へ移動させて、或いは、トラクタを後進させると、作業機ヒッチ73の前端がロック体74の後面に当接しながら持ち上げ回動して、作業機ヒッチ73のリングが「<」部分内に入ると、図12(b)に示すように、ロック体74が逆回動して後部がリング内に挿入してロックすることができる。このとき、ロック体74後部とドローバヒッチ72に係合した作業機ヒッチ73が引っ張られてもロック体74は持ち上げられることがない。作業機を外す場合には、図12(c)に示すように、操作レバー77を持ち上げてロック解除側に操作すると、ワイヤを介してロック体74が引っ張られて上方へ回動して該ロック体74と作業機ヒッチ73との係止状態が解除され、トラクタ100を前進させれば作業機を簡単に取り外すことができる。
【0026】
機体後部に作業機装着装置のリフトアームを回動する外装式シリンダを配置したトラクタにおいて、前記リフトアームの前後中途部に外装式シリンダの取付部を設け、該取付部を長孔より構成し、該長孔に前記外装式シリンダのシリンダロッド先端部に設けた転動体を摺動自在に配置したので、該取付孔とローラなどからなるリフトアームとシリンダロッドの取付部は緩衝部としての役割を果たすことになり、該取付部で作業機からの外力を緩衝及び吸収することが可能となる。また、シリンダロッドの先端部にローラを付設する構成としたので、シリンダロッドの先端部が取付孔の内側をスムーズに摺動することになり、取付部の緩衝部としての作動が良好となる。
【0027】
また、前記転動体を前記長孔の中央方向に付勢する付勢手段を配置したので、リンク部分のガタつきを吸収し、急激な外力からリンク部や作業機等を保護することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0029】
請求項1の如く、機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー15を設け、該シリンダカバー15を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー15の上部をボルト14により枢支して固定し、該シリンダカバー15を平面断面視略矩形状に形成し、該シリンダカバー15の前面の左右略中央部には上下方向の開放部15bを設け、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー15の位置ずれを防止すべく構成したので、外装式シリンダに泥や飛来物などが付着したり当たったりするのを確実に防止することができる。
また、シリンダカバー15と外装式シリンダ2との間に間隙が生じることとなり、該間隙からシリンダカバー15内に入ってしまった土や泥などを、シリンダカバー15の内側から簡単に除去できる。
また、該シリンダカバー15の前面の左右略中央部には上下方向の開放部15bを設け、該開放部15bの縁部である前面左右両側部15c・15cがガイドとして外装式シリンダ2に当接するようにしたので、外装式シリンダ2に対するシリンダカバー15の位置ずれを防止し、外装式シリンダ2とシリンダカバー15の摺動やこじれをなくすことが出来るようになったのである。
【0030】
請求項2の如く、機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー18を設け、該シリンダカバー18を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー18の上部をボルト19により枢支して固定し、該シリンダカバー18は平面断面視で楕円形状に形成し、該シリンダカバー18の左右両側面の下部には、側面視逆U字状の切り欠き18a・18aを形成し、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー18の位置ずれを防止すべく構成したので、外装式シリンダに泥や飛来物などが付着したり当たったりするのを確実に防止することができる。
また、シリンダカバー18と外装式シリンダ2との間に間隙が生じることとなり、該間隙からシリンダカバー18内に入ってしまった土や泥などを、シリンダカバー18の内側から簡単に除去できる。
また、シリンダカバー18は平面断面視で楕円形状に形成し、外装式シリンダ2のシリンダロッド2cの前後及び左右を覆うように構成し、該シリンダカバー18の左右両側面の下部には側面視逆U字状の切り欠き18a・18aを形成したので、外装式シリンダ2 に対するシリンダカバー18の位置ずれを防止し、外装式シリンダ2とシリンダカバー18の摺動やこじれをなくすことが出来るようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタの左側面図。
【図2】 作業機昇降装置の側面図。
【図3】 保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダが収縮した状態を示す側面図。
【図4】 保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダが伸長した状態を示す側面図。
【図5】 図5におけるA−A矢視断面図。
【図6】 保護カバーの斜視図。
【図7】 別実施例の保護カバーを取り付けた状態の外装式シリンダの側面図。。
【図8】 図9におけるB−B矢視断面図。
【図9】 別実施例の保護カバーの斜視図。
【図10】 別構成例の作業機昇降装置の側面図。
【図11】 リフトアームと外装式シリンダとの取付部の側面図。
【図12】 牽引ヒッチ機構を示す図。(a)ロック操作開始時の状態を示す図。(b)ロック操作時の状態を示す図。(c)ロック解除時の状態を示す図。
【符号の説明】
2 外装式シリンダ
4 ミッションケース
5 リフトアーム
15・18 シリンダカバー
100 トラクタ

Claims (2)

  1. 機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー15を設け、該シリンダカバー15を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー15の上部をボルト14により枢支して固定し、該シリンダカバー15を平面断面視略矩形状に形成し、該シリンダカバー15の前面の左右略中央部には上下方向の開放部15bを設け、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー15の位置ずれを防止すべく構成したことを特徴とする外装式シリンダのシリンダカバー。
  2. 機体後部に作業機装着装置のリフトアーム5を回動する外装式シリンダ2を配置したトラクタ100において、前記外装式シリンダ2の外周を覆い保護するシリンダカバー18を設け、該シリンダカバー18を固定すべく、前記リフトアーム5の前後略中央部に、下方へ凸部を形成して固定部5aを設け、該固定部5aにボルト孔を開口して、前記シリンダカバー18の上部をボルト19により枢支して固定し、該シリンダカバー18は平面断面視で楕円形状に形成し、該シリンダカバー18の左右両側面の下部には、側面視逆U字状の切り欠き18a・18aを形成し、前記外装式シリンダ2に対する該シリンダカバー18の位置ずれを防止すべく構成したことを特徴とする外装式シリンダのシリンダカバー。
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