JP3794036B2 - データの記録媒体及びデータ記録装置 - Google Patents

データの記録媒体及びデータ記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、データの記録媒体及びデータ記録装置に関し、例えば光磁気ディスクにおいて、各セクタの識別信号を繰り返し記録する際に、この識別信号を一部反転して記録することにより、簡易な構成で、記録したデータを確実に再生できるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク装置においては、予めプリフォーマットにより光磁気ディスクに識別信号が記録され、この識別信号を基準にして記録再生の処理を実行するようになされている。
【0003】
すなわちこの種の光ディスク装置に適用される光磁気ディスクは、情報記面が放射状に分割されてセクタが形成され、トラック番号、セクタ番号等を表す識別信号がこのセクタの先頭部分に、ピットにより予めプリフォーマットされて記録される。
【0004】
光ディスク装置は、この光磁気ディスクにレーザービームを照射してその戻り光を受光し、この戻り光の光量の変化に追従して信号レベルが変化する再生信号を生成する。さらに光ディスク装置は、ACカップリングによりこの再生信号から交流成分を抽出した後、0レベルでなるスライスレベルを基準にしてこの交流成分を2値化し、その結果得られる2値化信号から識別信号を復調する。
【0005】
これにより光ディスク装置は、トラック番号、セクタ番号等を検出し、記録時、目的とするセクタにおいて、読み出し時の光量から書き込み時の光量にレーザービームの光量を間欠的に立ち上げると共に、このレーザービーム照射位置に規定の磁界を印加し、目的とするセクタに熱磁気記録の手法を適用して所望のデータを記録する。
【0006】
また再生時、光ディスク装置は、識別信号を基準にして目的とするセクタを検出し、このセクタにおいて、戻り光の偏波面に応じて信号レベルが変化する再生信号より再生データを生成する。これにより光ディスク装置は、再生時においても、識別信号を基準にして、目的とするセクタを検出し、磁気カー効果を利用してこのセクタに記録されたデータを再生するようになされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの種の光ディスク装置においては、再生信号より交流成分を抽出した後、0レベルを基準にして2値化信号を生成して識別信号を復調することにより、識別信号の直流レベルが変動したのでは、簡易かつ確実に識別信号を再生できなくなる。
【0008】
すなわちこのように直流レベルが変動したのでは、再生信号より交流成分を抽出する際に、この直流レベルの変動も交流成分と共に抽出されることになる。従って固定したスライスレベルにより2値化する場合、その結果得られる2値化信号において正しいタイミングでエッジを立ち上げることが困難になり、この2値化信号から生成するクロックにジッタが発生するようになる。これでは再生信号を復調する際に位相裕度が低下し、確実に識別信号を再生できなくなる。特に、このように位相裕度が低下する場合にあっては、記録密度を向上することが困難になる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明に係るデータの記録媒体は、繰り返し基準信号が記録され、前記基準信号を基準にして、所望のデータを記録又は再生するように形成されたデータの記録媒体において、前記記録媒体は、ディスク状の記録媒体であって、情報記録面がセクタに分割され、前記基準信号は、前記セクタを識別する識別信号がNRZI変調されて各セクタに複数回記録されたものであり、複数回のうちの一部が反転されたものであることを特徴とする。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易かつ確実に、記録再生の基準となる基準信号を再生することができるデータの記録媒体及びデータ記録装置を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、繰り返し基準信号が記録され、この基準信号を基準にして、所望のデータを記録又は再生するように形成されたデータの記録媒体において、この繰り返し記録された基準信号において、一部が反転して記録されるようにする。
【0012】
またこのとき、先の基準信号が、記録再生位置を識別する識別信号でなるようにする。
【0013】
またこれに代えてディスク状の記録媒体であって、情報記録面が放射状に分割されてセクタが形成され、先の基準信号が、セクタを識別する識別信号でなるようにする。
【0014】
また、本発明に係るデータ記録装置は、上述の課題を解決するために、記録媒体に繰り返し基準信号を記録するデータ記録装置において、前記記録媒体は、情報記録面がセクタに分割されたディスク状記録媒体であり、前記基準信号は、前記記録媒体に所望のデータを記録する際の、また前記記録媒体に記録されたデータを再生する際の、基準とされる信号でなり、前記セクタを識別する識別信号をNRZI変調したものであり、前記データ記録装置は、前記基準信号を繰り返し記録する際に、繰り返しの一部で信号レベルを反転して記録することを特徴とする。
【0015】
さらにこのとき、先の基準信号が、記録再生位置を識別する識別信号でなるようにする。
【0016】
またこれに代えて、先の記録媒体が、情報記録面が放射状に分割されてセクタが形成されたディスク状記録媒体であり、先の基準信号が、このセクタを識別する識別信号でなるようにする。
【0017】
【作用】
繰り返し記録されて記録再生の際の基準とされる基準信号において、一部が反転して記録されれば、この基準信号の直流レベルが0レベルよりシフトしている場合でも、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0018】
またこのとき、先の基準信号が、記録再生位置を識別する識別信号でなる場合、この識別信号においては、記録される位置に応じて直流レベルが変化することにより、一部を反転して記録して、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0019】
またこの基準信号が、ディスク状の記録媒体のセクタを識別する識別信号でなるような場合、セクタに応じて基準信号の直流レベルが変化することにより、一部を反転して記録して、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0020】
また記録再生の基準とされる基準信号を記録媒体に繰り返し記録するデータ記録装置において、この基準信号を繰り返し記録する際に、繰り返しの一部で信号レベルを反転して記録すれば、この基準信号の直流レベルが0レベルよりシフトしている場合でも、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0021】
さらにこのとき、先の基準信号が、記録再生位置を識別する識別信号でなるようにすれば、この基準信号は、記録される位置に応じて直流レベルが変化し、この場合でも、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0022】
またこれに代えて、先の基準信号が、ディスク状記録媒体のセクタを識別する識別信号でなるようにすれば、この基準信号は、セクタに応じて直流レベルが変化し、これにより繰り返しの一部で信号レベルを反転して記録して、再生信号の平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0023】
【実施例】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【0024】
(1)実施例の構成
図2は、本発明の一実施例に係る光ディスク装置を示すブロック図である。この光ディスク装置1は、光磁気ディスク2に画像データを記録し、またこの光磁気ディスク2に記録された画像データを再生して出力する。
【0025】
すなわち光ディスク装置1は、SCSIコントローラ7を介してSCSI(Small computer Sysytem Interface)により外部機器と接続され、この外部機器より入力される制御コマンドに応動して動作を切り換える。SCSIコントローラ7は、この外部機器より入力される制御コマンドを内部バスBUSに出力すると共に、この内部バスBUSより入力される応答のコマンドを外部機器に出力する。またSCSIコントローラ7は、記録時、この外部機器より入力される画像データを誤り訂正回路8に出力し、再生時、誤り訂正回路8より入力される画像データを外部機器に出力する。
【0026】
誤り訂正回路8は、記録時、このSCSIコントローラ7より入力される画像データに誤り訂正符号等を付加して規定のデータ構造に変換した後、1−7符号化処理して符号化データを生成し、この符号化データをRF回路9に出力する。これに対して再生時、誤り訂正回路8は、このRF回路9より入力される符号化データを記録時とは逆に元のデータ構造に変換した後、誤り訂正処理等の規定のデータ処理を実行し、これにより光磁気ディスク2に記録された画像データを再生してSCSIコントローラ7に出力する。
【0027】
RF回路9は、対応する光学ブロック3から得られる戻り光の受光結果より、戻り光の光量検出結果をレーザーパワーコントロール回路10に出力する。またRF回路9は、この戻り光の受光結果より光磁気ディスク2に予めプリフオーマットして記録されたセクターマーク等を検出し、記録、再生のタイミングを検出する。さらにRF回路9は、記録時、誤り訂正回路8より入力される符号化データをNRZI(Non Return to Zero Inverted )変調して変調信号を生成し、セクターマーク等により検出したタイミングを基準にして、この変調信号をレーザーパワーコントロール回路10に出力する。
【0028】
また再生時、RF回路9は、対応する光学ブロック3より得られる再生信号RFを入力し、この再生信号RFより生成される再生クロックにより再生信号RFをNRZI復調して再生データを生成し、この再生データを誤り訂正回路8に出力する。
【0029】
レーザーパワーコントロール回路10は、RF回路9より入力される戻り光の光量検出結果に基づいて光学ブロック3より光磁気ディスク2に照射されるレーザービームLの光量を規定の光量に保持する。さらにレーザーパワーコントロール回路10は、書き込み時、HF重畳回路13を介してRF回路9より入力される変調信号に応じて、レーザービームLの光量を再生時の光量より書き込み時の光量に間欠的に立ち上げる。
【0030】
光学ブロック3は、シャーシーに対して固定された固定部3Aと、光磁気ディスク2の半径方向に可動する可動部3Bとで形成されている。このうち固定部3Aは、レーザービームを射出するレーザーダイオード12を有し、記録時、HF重畳回路13でレーザーダイオード12の駆動信号に高周波信号を重畳することにより、レーザービームLの光量を再生時の光量より書き込み時の光量に間欠的に立ち上げる。
【0031】
さらに固定部3Aは、レーザーダイオード12より射出されるレーザービームLを、プリズム14を透過して光磁気ディスク2の回転中心軸に向かって射出することにより、この射出光の光軸上に配置された可動部3BにレーザービームLを供給する。さらに固定部3Aは、可動部3Bより得られるレーザービームLの戻り光をプリズム14にて反射した後、プリズム15により光路を折り曲げ、規定の受光素子16で受光する。
【0032】
この受光素子16は、この戻り光よりトラッキングエラー信号、再生信号等を形成できるように形成され、各受光面の受光結果をそれぞれプリアンプ17に出力する。固定部3Aは、このプリアンプ17において、受光素子16の各出力信号を電流電圧変換処理した後、加減算処理し、規定の増幅率で増幅して出力する。これにより固定部3Aは、可動部3Bに対してレーザービームLを供給すると共に、可動部3Bより得られる戻り光を受光して再生信号RF、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等を生成するようになされている。
【0033】
これに対して可動部3Bは、ラジアルサーボ回路19により駆動されて、規定の退避位置より光磁気ディスク2の半径方向に可動するように形成され、固定部3Aより供給されるレーザービームLの光路をプリズム20にて折り曲げた後、対物レンズ21により光磁気ディスク2の情報記録面に集光する。また可動部3Bは、情報記録面より得られるレーザービームLの戻り光を対物レンズ21により集光した後、プリズム20にて折り曲げて固定部3Aに射出する。
【0034】
この可動部3Bにおいて、対物レンズ21は、駆動信号により上下左右に可動するように形成されている。トラッキングサーボ回路24は、システムコントロール回路25により制御されて動作を立ち上げ、トラッキングエラー信号に基づいてこの対物レンズ21を左右に可動し、これにより光学ブロック3をトラッキング制御する。
【0035】
またフォーカスサーボ回路26は、同様にシステムコントロール回路25により制御されて動作を立ち上げ、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズ21を上下に可動し、これにより光学ブロック3をフォーカス制御する。
【0036】
ディスクサーボ回路27は、スピンドルモータ28を回転駆動し、これによりこのスピンドルモータ28の回転軸にチャッキングされた光磁気ディスク2を角速度一定の条件で回転駆動する。
【0037】
(1−1)RF回路
ここで図3は、RF回路9の再生系を示すブロック図である。RF回路9は、再生時、光学ブロック3より出力される再生信号RFをイコライザ(EQ)30に入力し、ここで周波数特性を補正する。
【0038】
コンパレータ31は、スライスレベルを0レベルに設定した比較回路で形成され、イコライザ30より出力される再生信号RFをACカップリングにより入力した後、このスライスレベルで2値化し、その結果得られる2値化信号を出力する。かくして再生信号RFの直流レベルが変動すると、この2値化の際、2値化信号のエッジのタイミングが変動することになる。
【0039】
PLL回路32は、この2値化信号を規定のタイミングで取り込むと共に、この取り込んだ2値化信号のエッジを基準にして再生クロックを生成することにより、光磁気ディスク2に記録された基準信号を基準にして再生クロックを生成する。従って2値化信号が正しいタイミングで2値化されていない場合、この再生クロックにおいては、ジッタ等が発生し、その分光ディスク装置1全体として位相裕度が低下することになる。
【0040】
データラッチ回路33は、コンパレータ31より出力される2値化信号を、再生クロックでラッチし、これにより再生データNRZIを復調して出力する。NRZI復調回路34は、この再生データNRZIをNRZI復調して出力し、1−7デコード回路35は、このNRZI復調回路34の出力データを1−7復調して出力する。これにより光ディスク装置1では、この1−7デコード回路35を介して、誤り訂正符号が付加されてなる画像データDVを復調することができるように形成されている。
【0041】
アドレスデコード回路36は、この1−7デコード回路35の出力データを規定のタイミングで取り込むことにより、トラック番号、セクタ番号等のデータを入力し、これらのデータに付加されたCRC(Cyclic Redundancy Check )データにより誤り検出する。さらにアドレスデコード回路36は、これらのデータを規定のアドレスデータADに変換し、システムコントロール回路25に出力する。これにより光ディスク装置1では、システムコントロール回路25により全体の動作を制御して、所望のセクタに画像データを記録し、また所望のセクタより画像データを再生できるようになされている。
【0042】
(1─2)光磁気ディスクの構成
光磁気ディスク2は、プリフォーマットにより情報記録面が等分割され、図4に示すように規定された42個のセクタが形成されるようになされている。すなわち各セクタは、予めプリフォーマットにより形成された55バイトのアドレス部が先頭に形成され、残りの領域がユーザーエリアに割り当てられ、このユーザーエリアに規定フォーマットのデータを記録できるようになされている。
【0043】
このアドレス部は、先頭部分及び終了部分に、それぞれセクターマーク(SM)及びポストアンブル(PA)が記録され、セクターマークSMによりセクタの開始位置でなるアドレス部の開始位置を表し、ポストアンブル(PA)によりアドレス部の終了端を表すようになされている。
【0044】
さらにこのアドレス部は、残りの領域に、アンドスマーク(AM1、AM2、AM3)、ID信号(ID1、ID2、ID3)、基準信号(VFO1、VFO2、VFO3)が順次循環的に3回繰り返し記録され、これにより信頼性を確保できるようになされている。ここでアンドスマークは、ID信号の記録開始位置を表し、基準信号は、先のPLL回路32において記録再生時の再生クロックを生成できるようになされている。
【0045】
これに対してID信号は、トラック番号、ID番号及びセクタ番号のデータにCRCデータ、00hのデータを付加した後、1−7変調し、さらにNRZI変調して記録されるようになされ、光磁気ディスク2では、このID信号により記録再生位置を表すアドレスを検出できるようになされている。
【0046】
かくして光ディスク装置1では、セクターマークSMに基づいてセクタの開始位置を検出し、またID信号により記録再生位置を確認し、該当するセクタにおいてポストアンブルが検出されると、続くユーザーエリアに対して記録再生の処理を実行することになる。
【0047】
ユーザーエリアは、試し書き領域(ALPC)に続いて、基準信号の記録領域(VFO4)、データの記録領域(DATA−AREA)、バッファの領域(BUFFER)が形成され、試し書き領域を用いて書き込み時の光量を調整できるように形成され、また基準信号の記録領域にデータクロックを記録するように形成され、バッファの領域は、ブランクの領域として保持されるようになされている。
【0048】
データの記録領域は、規定の同期パターンを記録する同期パターンの領域(SYNC)に続いて、規定バイトのデータを誤り訂正符号と共に記録する記録領域(DATA)とリシンクの領域(RESYNC)とが交互に形成されるようになされている。
【0049】
(1−3)ID信号
このようにして光磁気ディスク2に予めプリフォーマットして記録されるID信号以外の信号は、繰り返しパターンで形成され、これにより光ディスク装置1では、これら信号については、再生信号の直流レベルを0レベルに保持するようになされている。
【0050】
これに対してID信号は、6バイトのデータが上述した変調処理を受けて記録され、この6バイトの先頭のバイトにトラック番号の上位バイト及び下位バイトが割り当てられるようになされている。ここでこの実施例では、情報記録面に螺旋状に記録トラックが形成され、トラック番号においては、内周側から1周単位で、連続するトラック番号が割り当てられるようになされている。
【0051】
またID信号は、続く1バイトのビット7及び6にID番号が割り当てられ、ここでは値00により第1番目のID信号(ID1)を表し、値01により第2番目のID信号(ID2)を、値10により第3番目のID信号(ID3)を表すようになされている。これに対してこの続く1バイトの残りのビットには、セクタ番号が割り当てられ、光磁気ディスク2が42セクタでなることにより、この残りのビットで値0〜値41のセクタ番号を表現するようになされている。さらに続く2バイトには、第1バイトから第3バイトにより算出される16ビットのCRCデータが割り当てられ、最後の1バイトに値00hの固定値が割り当てられるようになされている。
【0052】
図5に示すように、これらID信号は、トラック番号、ID番号、セクタ番号に対応したデータ列(DATA)が形成された後、このデータ列が1−7変調により変調データ(RLL)に変換された後、NRZI変調され、その結果得られるデータ列(NRZI)により形成されるようになされている(図5(A)〜(C))。
【0053】
かくするにつき、このようにして生成されるデータ列(NRZI)は、トラック番号、ID番号、セクタ番号に対応して変化することにより、このままID信号として記録する場合、セクターマーク信号のように直流レベルを0レベルに保持することが困難になり、またトラック番号、ID番号、セクタ番号に対応して、すなわちセクタの位置に応じてこの直流レベルが変化することになる。
【0054】
因みにこの図5において示した、トラック番号2222、セクター番号22のセクタにおいて、DSV(Digital Sum Value )を検出すると、ID番号0においては、値14のDSVが得られるのに対し、ID番号1及び2においては、それぞれ値6及び値2のDSVが得られる。
【0055】
このためこの実施例においては、この図5との対比にて図6に示すように、このようにして得られるデータ列(NRZI)のうち、ID番号0及びID番号2のデータ列においては、そのままID信号として光磁気ディスク2に記録し(図6(A)及び(C))、ID番号1のデータ列においては、ID信号の信号レベルを反転して記録する(図6(B))。
【0056】
このようにすれば、図5に示す例では、ID信号全体として値22(14+6+2)のDSVが得られるのに対し、図6に示すこの実施例では、DSVを値10(14−6+2)に低減することができる。従ってその分ID信号について、再生信号の直流レベルを0レベルに近づけることができる。
【0057】
またこのようにすれば光磁気ディスク2全体のID信号について、DSV値の分布を図7に示すように、光磁気ディスク2全体としてDSVを値0近傍に集中でき、その分再生信号RFの平均直流レベルを0レベル近傍に集中することできる。因みに、ID信号をそのまま記録した場合を図7と対比して図8に示すように、ID信号をそのまま記録したのでは、この実施例に比してDSV値が広く分散することがわかる。なおこの図7及び図8は、トラック番号0000h〜525Ehの範囲で、セクタ番号が0h〜29hを繰り返す場合についてシュミレーションした結果であり、横軸はDSVを、縦軸は各DSV値を取るID信号の個数を示す。
【0058】
これにより光ディスク装置1の再生系においては、再生信号より交流成分を抽出した後、0レベルをスライスレベルに設定して2値化するだけの簡易な構成により、従来に比して格段的に充分な位相裕度を確保してID信号を再生することができ、その分簡易かつ確実にこの種の識別信号を再生することができる。
【0059】
またこの実施例においては、NRZI変調方式を採用したことにより、このように第2番目のID信号について極性を反転して記録した場合でも、何ら再生系にて動作を切り換えることなく、ID信号を再生することができ、これによっても簡易な構成で確実にこの種の識別信号を再生することができる。
【0060】
(1−4)ID信号の記録系
光磁気ディスク2は、マスタリング装置により形成された原盤からスタンパが形成された後、このスタンパより形成される。この種のID信号は、マスタリング装置により原盤に記録され、光磁気ディスク2にプリフォーマットされる。従ってこのようなID信号の信号レベルの反転は、図1に示すようなマスタリング装置40により記録信号RECを生成する際に実行される。
【0061】
すなわちマスタリング装置40は、ガラス基板等でなる原盤を規定の回転速度で回転しながら、この原盤にレーザービームを照射し、このレーザービームを内周側から外周側に向かって規定の送り速度で移動させる。さらにマスタリング装置40は、このレーザービームを記録信号RECにより変調し、このレーザービームにより原盤を露光する。
【0062】
コントローラ41は、この原盤の回転、レーザービームの送り量をモニタしながら、レーザービームの照射位置に対応して全体の動作を制御する。すなわちコントローラ41は、セクターマーク生成回路42に制御データを出力し、レーザービーム照射位置がセクターマークの記録位置(SM)を走査するタイミングで、このセクターマーク生成回路42よりセクターマークを出力する。またコントローラ41は同様にしてアドレスデータ生成回路43に制御データを出力し、レーザービーム照射位置がID信号の記録位置(ID1〜ID3)を走査するタイミングで、アドレスデータ生成回路43よりトラック番号、ID番号、セクタ番号のデータを出力する。
【0063】
アドレスデータ生成回路43は、このときコントローラ41より出力されるレーザービーム照射位置の位置情報に基づいて、これらトラック番号等のデータを生成し、またこのトラック番号等のデータを出力する際、CRC演算回路44によりCRCデータを演算して出力する。
【0064】
さらにコントローラ41は、VFOデータ生成回路45に制御データを出力し、レーザービーム照射位置が基準信号の記録位置(VFO1〜VFO3)を走査するタイミングで、このVFOデータ生成回路45より基準信号を出力する。またコントローラ41は同様にしてアンドスマーク(AM)データ生成回路46に制御データを出力し、レーザービーム照射位置がアンドスマークの記録位置(AM1〜AM3)を走査するタイミングで、アンドスマークデータ生成回路46よりアンドスマークのデータを出力する。
【0065】
1−7エンコーダ47は、このアドレスデータ生成回路43の出力データを1−7変調して出力する。セレクタ48は、コントローラ41により制御されて順次接点を切り換え、図4について上述したアドレス部の構成に従って、セクターマーク生成回路42等の出力データを順次選択出力する。パラレルシリアル変換回路(P/S)49は、このセレクタ48の出力データをシリアルデータに変換して出力し、NRZIエンコーダ50は、このパラレルシリアル変換回路49の出力データをNRZI変調して出力する。
【0066】
インバータ51は、このNRZIエンコーダ50の出力データNRZIの反転信号を生成して出力し、選択回路52は、第2番目のID信号の記録領域をレーザービームが走査する期間の間、NRZIエンコーダ50の出力データNRZIからインバータ51の出力データに接点を切り換える。
【0067】
これによりこの選択回路52を介して得らる記録信号RECにおいては、原盤に照射されるレーザービームの照射位置に応じてID信号が順次切り換わり、このうち第2番目のID信号について極性が切り換えられるようになされ、マスタリング装置40では、この記録信号RECによりレーザービームを変調してこの記録信号RECを原盤に記録してID信号等を記録するようになされている。
【0068】
(2)実施例の動作
以上の構成において、光磁気ディスク2は、マスタリング装置40(図1)により原盤が作成され、この原盤により生成される。この原盤作成の際、セクターマーク生成回路42、VFOデータ生成回路45、アンドスマークデータ生成回路46から、それぞれ原盤の露光位置に対応したタイミングで、セクターマークSM、基準信号VFO、アンドスマークのデータが出力され、これらデータがセレクタ48にて選択され、パラレルシリアル変換回路49にてシリアルデータに変換される。
【0069】
またアドレスデータ生成回路43からは、トラック番号、ID番号、セクタ番号でなるアドレスデータがCRCデータと共に出力され、これらデータが1−7エンコーダ47にて1−7変調された後、セレクタ48を介してパラレルシリアル変換回路49にてシリアルデータに変換される。
【0070】
このパラレルシリアル変換回路49より出力されるシリアルデータは、NRZIエンコーダ50にてNRZI変調された後、選択回路52を介して記録信号RECとして出力される。このとき第2番目のID信号においては、インバータ51にて反転信号が生成され、NRZIエンコーダ50の出力データに代えて、選択回路52より出力され、これにより再生信号の平均直流レベルが0レベルに集中するように、記録信号RECが生成される。
【0071】
これによりマスタリング装置40において、この記録信号RECによりレーザービームが変調されて、図4に示すアドレス部が原盤に記録される。これによりこの原盤で光磁気ディスク2を作成して、図4に示すアドレス部が、第2番目のID信号については極性が反転した状態で、プリフォーマットにより光磁気ディスク2に記録される。
【0072】
この光磁気ディスク2(図2)は、スピンドルモータ28により規定の回転速度で回転駆動された状態で、光学ブロック3によりレーザービームLが照射され、このレーザービームLの戻り光が可動部3Bより固定部3Aに導かれた後、この固定部3Aの受光素子16により受光されて再生信号RFに変換される。
【0073】
この再生信号RF(図3)は、イコライザ30にて周波数特性が補正された後、コンパレータ31にてスライスレベルを基準にして2値化信号に変換され、この2値化信号からPLL回路32により再生クロックが生成され、この再生クロックを基準にして2値化信号が再生データに変換される。
【0074】
かくするにつき、ID信号の極性を一部切り換えて、再生信号RFの平均直流レベルが0レベルに集中することにより、この2値化信号においては、単にACカップリングにより交流成分を抽出した後、固定したスライスレベルにより2値化するだけで、正しいタイミングで信号レベルが切り換わる。これによりこの2値化信号により生成される再生クロックにおいては、ジッタの発生を低減でき、光ディスク装置1では、充分な位相裕度により再生データを生成することができる。
【0075】
この再生データは、NRZI復調回路34により復調された後、1−7デコード回路35により1−7復調され、アドレスデコード回路36によりアドレスデータが検出される。これにより再生時においては、このアドレスデータを基準にして、規定のセクタにおいて、1−7デコード回路35より得られる画像データが誤り訂正回路8により誤り訂正されて外部機器に出力される。また記録時においては、同様にこのアドレスデータを基準にして、規定のセクタにおいて、誤り訂正符号と共に1−7変調された画像データがNRZI変調されて、所望のセクタに記録される。
【0076】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、記録再生位置に応じて直流レベルが変化するID信号について、繰り返し記録されるID信号の一部を、極性を切り換えて記録したことにより、再生信号RFの平均直流レベルを0レベルに近づけることができる。これにより再生系において、単に固定したスライスレベルで再生信号を2値化して処理するだけの簡易な構成で、ID信号等を正しく再生することができる。
(4)他の実施例
【0077】
なお上述の実施例においては、記録再生の際に基準とされる基準信号でなるID信号について、このID信号を繰り返し3回記録し、2番面のID信号の極性を反転する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて繰り返しの回数、極性を切り換える箇所を自由に選定することができ、またこの極性を切り換える箇所をセクタ単位、トラック番号単位で順次切り換えるようにしてもよい。
【0078】
さらに上述の実施例においては、NRZI変調により生成されるID信号の極性を一部で切り換える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の変調方式により生成される基準信号に広く適用することができる。なお変調方式によっては、再生信号を復調する際に、記録時の極性の切り換えに対応して再生信号の極性を切り換える必要がある。
【0079】
さらに上述の実施例においては、光磁気ディスクとこの光磁気ディスクが適用される光ディスク装置に適用して、プリフォーマットにより基準信号でなるID信号を記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ライトワンス型の光ディスクとその光ディスク装置、さらには光ディスクに限らず、再生信号の周波数帯域が直流近傍にまで分布する種々のデータ記録装置、さらにはこれらのデータ記録装置において、フォーマット機能を備えた装置に広く適用することができる。
【0080】
さらに上述の実施例においては、画像データを記録再生する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々のデータを記録再生する光ディスク装置等にに広く適用することができる。
【0081】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、基準信号でなる例えば各セクタの識別信号を繰り返し記録する際に、この識別信号の極性を一部反転して記録することにより、再生信号の平均直流レベルを0レベル近傍に集中することができ、これより簡易な構成で、記録したデータを確実に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光磁気ディスクのマスタリング装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による光ディスク装置を示すブロック図である。
【図3】図1の光ディスク装置のRF回路を示すブロック図である。
【図4】図1の光磁気ディスクの各セクタのフォーマットを示す図表である。
【図5】図4のID信号の説明に供する図表である。
【図6】図4と対比して実際のID信号を示す図表である。
【図7】光磁気ディスク全体におけるDSVの分布を示す特性曲線図である。
【図8】図7と対比してID信号を直接記録した場合のDSVの分布を示す特性曲線図である。
【符号の説明】
1 光ディスク装置
2 光磁気ディスク
3 光学ブロック
9 RF回路
25、41 システムコントロール回路
31 コンパレータ
32 PLL回路
48 セレクタ
51 インバータ

Claims (2)

  1. 繰り返し基準信号が記録され、前記基準信号を基準にして、所望のデータを記録又は再生するように形成されたデータの記録媒体において、
    前記記録媒体は、ディスク状の記録媒体であって、情報記録面がセクタに分割され、
    前記基準信号は、前記セクタを識別する識別信号がNRZI変調されて各セクタに複数回記録されたものであり、複数回のうちの一部が反転されたものである
    ことを特徴とするデータの記録媒体。
  2. 記録媒体に繰り返し基準信号を記録するデータ記録装置において、
    前記記録媒体は、情報記録面がセクタに分割されたディスク状記録媒体であり、
    前記基準信号は、前記記録媒体に所望のデータを記録する際の、また前記記録媒体に記録されたデータを再生する際の、基準とされる信号でなり、前記セクタを識別する識別信号をNRZI変調したものであり、
    前記データ記録装置は、前記基準信号を繰り返し記録する際に、繰り返しの一部で信号レベルを反転して記録する
    ことを特徴とするデータ記録装置。
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