JP3793706B2 - 抗菌性繊維製品の製造方法及び繊維用抗菌剤組成物 - Google Patents

抗菌性繊維製品の製造方法及び繊維用抗菌剤組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性繊維製品の製造方法及び繊維用抗菌剤組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、特にポリエステル系繊維に有用な、繊維製品新機能評価協議会(JAFET)が定める制菌加工(特定用途)の基準を十分に満足する工業洗濯耐久性のある抗菌性を有する抗菌性繊維製品の製造方法及び該抗菌性を付与することができる繊維用抗菌剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、抗菌加工した繊維製品の開発が活発に行われている。特に、医療機関向けの抗菌加工製品については、厳しい洗濯条件においても抗菌性が維持され、かつ、抗菌スペクトルの広い繊維製品が求められている。繊維製品新機能評価協議会では、「制菌加工(特定用途)」なる基準を設けて、これに対応しているが、従来の技術では、ポリエステル系繊維製品に対して工業洗濯に耐え得る抗菌加工方法はほとんど存在していないのが実状である。
例えば、特開平6−264360号公報には、白度及び抗菌性に優れた抗菌防臭性ポリエステル繊維の製造方法として、銀、銅、亜鉛又は錫イオンを含有するゼオライト粒子を混合したポリエステル繊維を次亜塩素酸ナトリウム水溶液で処理する方法が提案されている。しかし、酸化剤を用いて漂白すると、物性低下などの問題が生じやすい。特開平9−137349号公報には、工業洗濯耐久性に優れた抗菌性を有し、屈曲性と耐圧縮性があり、ソフトで透湿性、透水性の高い繊維成形体として、抗菌成分とメラミン成分が付与された抗菌ポリエステル繊維、抗菌加工していないポリエステル繊維及び低融点の鞘成分を有する芯鞘ポリエステル繊維からなる繊維成形体が提案されている。しかし、この繊維成形体は、メラミン成分から発生するホルマリンのために、環境や健康に悪影響を及ぼすおそれがある。特開2000−265341号公報には、吸水性と保水性に優れ、菌が増殖しにくい清潔な拭取布帛の製造方法として、ポリアミド系樹脂成分とポリエステル系樹脂成分からなる編織物に、染色処理とピリジン系抗菌剤を含む抗菌加工処理との組み合わせ処理を施す方法が提案されている。この方法によれば、ジンクピリチオンなどの抗菌剤の安全性は高く、洗濯耐久性のある抗菌性が得られるものの、処理布帛の黄変や耐光性が悪いなどの問題がある。
また、洗濯耐久性を向上させるなどの目的で、高分子量化した抗菌剤を使用する方法も知られている。例えば、特開平5−310505号公報には、安全性、安定性、耐洗濯性などに優れた抗菌加工繊維製品として、ポリオキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンクロライドが付与された化学繊維製品が提案されている。しかし、この繊維製品は、一般家庭で行われるような洗濯条件(JIS L 0217 103法)では抗菌性が維持されるものの、制菌加工(特定用途)で求められる基準を満たさず、工業洗濯に対しては抗菌性が維持されない。
特開平7−82665号公報には、一回の単一加工プロセスで処理することができ、繊維表面の被膜が高い抗菌性と十分な耐洗濯性を有し、漂白剤で処理しても黄変の少ない抗菌性繊維の製造方法として、ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物及び該化合物と付加反応し得る架橋剤を含む水溶液を繊維と接触させる方法が提案されている。しかし、この抗菌性繊維は、一般家庭で行われるような洗濯条件(JIS L 0217 103法)に対しては抗菌性を維持できるが、制菌加工(特定用途)で求められる基準を満たさない。特開平8−226077号公報には、ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物と、メラミン系化合物、エポキシ系化合物などの架橋剤を併用する方法が提案されている。しかし、この方法により得られる抗菌性繊維も、一般家庭で行われるような洗濯条件(JISL 0217 103法)に対しては抗菌性を維持できるが、制菌加工(特定用途)で求められる基準を満たさない。
本発明者らは、スライムコントロール剤として公知である特開平3−186391号公報に記載されているジメチルアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマーを用いて、繊維に対する処理を行ったが、一般家庭洗濯においてはわずかに効果が観察されたものの、制菌加工(特定用途)の基準を満たせるような性能を付与することはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安全性が高く、黄変を起こしにくく、抗菌性についての工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法及び繊維用抗菌剤組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、抗菌成分、ポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤を併用することにより、繊維に優れた抗菌性を付与することができ、さらに、その抗菌性は繊維製品新機能評価協議会が定める制菌加工(特定用途)の基準を十分に満足する工業洗濯耐久性を有することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)繊維製品を抗菌成分、分子量が90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤で抗菌加工処理することによって、JIS 1902:1998の8の定量試験の抗菌試験を繊維製品新機能評価協議会が定める洗濯方法によって50回洗濯後の制菌加工繊維製品に対して行なったときに、18時間培養後の製品布上の生菌数が最初の殖菌数未満であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法、
(2)繊維製品が、ポリエステル系繊維製品である第1項記載の工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法、
(3)繊維製品を抗菌成分、分子量が90〜20 , 000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤で抗菌加工処理する場合において、抗菌成分が、
(a)一般式[1]で表されるカチオンポリマー、
【化5】
Figure 0003793706
(ただし、式中、R 1 は炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基であり、R 2 は炭素数2〜10のアルキレン基であり、R 3 は炭素数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であり、A - はアニオンであり、nは5〜400である。)、
(b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマー、及び、
(c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物、から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法、及び、
(4)抗菌成分、分子量90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤を含有する組成物であって、抗菌成分が、
(a)一般式[1]で表されるカチオンポリマー、
【化6】
Figure 0003793706
(ただし、式中、R 1 は炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基であり、R 2 は炭素数2〜10のアルキレン基であり、R 3 は炭素数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であり、A - はアニオンであり、nは5〜400である。)、
(b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応 により得られるカチオンポリマー、及び、
(c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物、から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維用抗菌剤組成物、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(5)架橋剤が、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、エポキシ系架橋剤又はイソシアネート系架橋剤である第1項記載の抗菌性繊維製品の製造方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の抗菌性繊維製品の製造方法においては、繊維製品を抗菌成分、分子量が90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤で処理する。
本発明方法を適用し得る繊維製品の素材に特に制限はなく、例えば、綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維、これらの複合繊維、混合繊維、天然繊維と合成繊維の混紡品などを挙げることができる。これらの中で、工業洗濯耐久性を得ることが難しいポリエステル系繊維に対して特に好適に適用することができる。ポリエステル系繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維など、及び、これらと他の繊維との混紡品などを挙げることができる。本発明方法を適用し得る繊維製品の形態に特に制限はなく、例えば、糸、織物、編物、不織布などを挙げることができる。
本発明方法に用いる抗菌成分に特に制限はないが、抗菌成分が、
(a)一般式[1]で表されるカチオンポリマー、
【化3】
Figure 0003793706
(b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマー、及び、
(c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物、
から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。ただし、一般式[1]において、R1は炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基であり、R2は炭素数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であり、A-はアニオンであり、nは5〜400、より好ましくは10〜300である。
【0006】
(a)一般式[1]で表されるカチオンポリマーのうち、R1がメチル基であり、R2が炭素数2〜6のアルキレン基であり、R3が−CH2CH2OCH2CH2−基であるカチオンポリマーを好適に用いることができる。一般式[1]で表されるカチオンポリマーの重量平均分子量は、8,000〜80,000であることが好ましく、10,000〜50,000であることがより好ましい。一般式[1]で表されるカチオンポリマーの製造方法に特に制限はなく、例えば、N,N,N',N'−テトラアルキルアルキレンジアミンとヘテロアルキレンジクロライドとを反応させることにより製造することができる。
(b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマーの製造方法に特に制限はなく、例えば、ジアルキルアミンとエピハロヒドリンとをほぼ等モルで混合し、不活性ガスの雰囲気下、反応温度30〜100℃で反応させることができる。このカチオンポリマーの中で、ジメチルアミンとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるカチオンポリマーを好適に用いることができる。その重量平均分子量は、5,000〜30,000であることが好ましい。
(c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物は、一般式[2]で表されるヘキサメチレン基とビグアナイド基が交互に複数個結合した化合物又はその塩である。
【化4】
Figure 0003793706
一般式[2]において、mは4〜17であることが好ましい。ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物は、従来公知の製造方法により得ることができ、あるいは、アビシア社のプロキセル IBなどの市販品を用いることもできる。
【0007】
本発明に用いるポリカルボン酸は、分子量が90〜20,000であり、より好ましくは90〜10,000である。ポリカルボン酸がポリマーである場合は、分子量は、重量平均分子量である。本発明に用いるポリカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、ドコサンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、DIACID1550[ハリマ化成(株)]、ハリダイマー200[ハリマ化成(株)]などのジカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸などのトリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、エチレンジアミン四酢酸、ピロメリト酸などのテトラカルボン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、スチレンと無水マレイン酸との共重合物、スチレンと無水マレイン酸とアルキレンオキサイドとの共重合物などのポリカルボン酸などを挙げることができる。これらの中で、アジピン酸、イタコン酸、イソフタル酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸又はこれらの塩を特に好適に使用することができる。本発明に用いるポリカルボン酸の塩に特に制限はないが、繊維に処理する際に遊離カルボキシル基が再生するような、低沸点のアミン系化合物の塩であることが好ましく、アンモニウム塩であることが特に好ましい。本発明において、ポリカルボン酸又はその塩は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0008】
本発明に用いる架橋剤に特に制限はなく、例えば、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤などを挙げることができる。これらの中で、エポキシ系架橋剤を好適に用いることができる。これらの架橋剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
オキサゾリン系架橋剤としては、オキサゾリニル基を2個以上有する化合物を用いることができ、例えば、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合物、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとの共重合物、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとスチレンとの共重合物、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとスチレンとアクリロニトリルとの共重合物、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとスチレンとアクリル酸ブチルとジビニルベンゼンとの共重合物などを挙げることができる。
カルボジイミド系架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物と、ヒドロキシル基、アミノ基などのイソシアネート基と反応し得る官能基を1個有する化合物とを、カルボジイミド化触媒の存在下で反応させて得られるポリカルボジイミド系樹脂などを使用することができる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどを挙げることができる。イソシアネート基と反応し得る官能基を1個有する化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールのモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールのランダム又はブロック共重合物のモノアルキルエーテルなどを挙げることができる。
【0009】
エポキシ系架橋剤としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどを挙げることができる。これらの中で、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを好適に使用することができる。これらのエポキシ系架橋剤は、エポキシ当量が80〜300であることが好ましく、100〜200であることがより好ましい。
イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリフェニルポリメチルポリイソシアネートなどの液状MDI、粗MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、これらのイソシアヌレート環である三量体、トリメチロールプロパンアダクト体などを、ブロック化剤によりイソシアネート基を保護した化合物を挙げることができる。ブロック化剤としては、例えば、第二級アルコール、第三級アルコール、活性メチレン化合物、フェノール類、オキシム類、ラクタム類などの有機系ブロック化剤や、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムなどの重亜硫酸塩などを挙げることができる。
【0010】
本発明においては、作業環境、安全性、操作性などの点から、水溶性の架橋剤を使用することが好ましい。非水溶性の架橋剤は、水に乳化又は分散して用いることが好ましい。乳化又は分散に用いる乳化剤としては、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤のほとんどすべてを使用することができる。
本発明方法においては、抗菌成分100重量部に対して、ポリカルボン酸又はその塩10〜500重量部を使用することが好ましく、50〜400重量部を使用することがより好ましい。また、ポリカルボン酸又はその塩100重量部に対して、架橋剤1〜100重量部を使用することが好ましく、5〜50重量部を使用することがより好ましい。
本発明方法においては、抗菌成分、ポリカルボン酸又はその塩及び架橋剤を含有する処理液を用いて繊維製品を1段階で処理することができ、ポリカルボン酸又はその塩で繊維製品を処理した後に、抗菌成分と架橋剤とを含有する処理液を用いて2段階で処理することもでき、あるいは、ポリカルボン酸又はその塩、抗菌成分、架橋剤をこの順に別々に用いて3段階で処理することもできる。繊維製品を処理する方法に特に制限はなく、例えば、パディング、浸漬、噴霧、コーティングなどを挙げることができる。処理液の濃度や処理条件は、抗菌加工後に得られる抗菌性繊維製品に、抗菌成分が0.05〜2%o.w.f.付着するように設定することが好ましい。また、本発明方法においては、上記の方法により処理した後に、さらに熱処理することが好ましく、例えば、繊維製品を100〜150℃で乾燥したのち、150〜200℃でキュアすることが好ましい。
本発明の繊維用抗菌剤組成物は、抗菌成分、分子量90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤を含有する。本発明組成物は、抗菌成分100重量部に対して、ポリカルボン酸又はその塩10〜500重量部を含有することが好ましく、50〜400重量部を含有することがより好ましい。また、ポリカルボン酸又はその塩100重量部に対して、架橋剤1〜100重量部を含有することが好ましく、5〜50重量部を含有することがより好ましい。本発明組成物は、水を用いて適宜希釈して処理液を調製し、繊維製品に抗菌加工処理を施すことができる。
本発明の抗菌性繊維製品の製造方法及び繊維用抗菌剤組成物により、最も基準の厳しい制菌加工(特定用途)の規格を満たす抗菌性繊維製品を得ることができ、任意の規格の抗菌繊維製品を得ることもできる。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、ポリカルボン酸が水に不溶の場合は、水溶性になるまでアンモニア水を添加して処理液を調製した。ポリマーの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ[東ソー(株)、HLC−8020GPC]を用い、ポリエチレングリコール換算により測定した。
また、実施例及び比較例において、評価は下記の方法により行った。
(1)抗菌性試験
抗菌加工して得られた加工布につき、洗濯前及び洗濯50回後の抗菌性について、JIS L 1902:1998の8.定量試験に準じて試験を行った。また、それぞれの未加工布についても同様に試験を行った。なお、洗濯50回は、繊維製品新機能評価協議会(JAFET)が定める制菌加工繊維製品(特定用途)の洗濯方法に準じて行った。すなわち、浴比1:30、浴90L、JAFET標準配合洗剤120mLを使用し、80℃で2時間洗濯したのち、十分脱水して、15分間の流水すすぎ及び脱水を4回繰り返した。ここまでを洗濯10回とし、この操作を5回繰り返して洗濯50回とした。最後に、試料布のみを5分間、流水下にてすすいだのち、脱水、乾燥して抗菌性試験用試料とした。
試験菌としては、黄色ブドウ状球菌(Staphylococus aureus ATCC 6538P)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae ATCC 4352)及び緑膿菌(Pseudomonase aeruginosa IFO 3080)を使用し、抗菌性の評価は下記の3段階で行った。
◎:18時間培養後の布上の生菌数が、最初の殖菌数の1/10未満である。
○:18時間培養後の布上の生菌数が、最初の殖菌数の1/10以上最初の殖菌数未満である。
×:18時間培養後の布上の生菌数が、最初の殖菌数以上である。
なお、上記評価の ◎ 又は ○ で、繊維製品新機能評価協議会の制菌加工(特別用途)の基準を満たす。
(2)NOx黄変試験
加工布の窒素酸化物に対する染色堅牢度を、JIS L 0855:1998の8.2.3に準じて試験した。JIS L 0804に規定する変退色用グレースケールと比較し、下記の3段階で評価した。
◎:未加工布と級数で差がない。
○:未加工布と半級以下の差がある。
×:未加工布と1級以上の差がある。
(3)耐光堅牢度試験
加工布の耐光堅牢度を、JIS L 0842:1996紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試験方法(63℃、40時間)に準じて試験した。JIS L 0804に規定する変退色用グレースケールと比較し、下記の3段階で評価した。
◎:未加工布と級数で差がない。
○:未加工布と半級以下の差がある。
×:未加工布と1級以上の差がある。
ただし、抗菌性が不良である加工布については、NOx黄変試験と耐光堅牢度試験は行わなかった。
【0012】
合成例1
水50g、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン25g及びビス(クロロエチル)エーテル27gを混合し、95℃で25時間反応させて、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)トリメチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]の溶液を得た。この溶液に水を加えて希釈し、カチオンポリマーの濃度を15重量%に調整した。このカチオンポリマーの重量平均分子量は、30,000であった。このカチオンポリマーを、抗菌成分Aとする。
合成例2
水50g、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン25g及びビス(クロロエチル)エーテル30gを混合し、95℃で20時間反応させ、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]の溶液を得た。この溶液に水を加えて希釈し、カチオンポリマーの濃度を15重量%に調整した。このカチオンポリマーの重量平均分子量は、8,000であった。このカチオンポリマーを、抗菌成分Bとする。
合成例3
反応温度を90℃に保ちながら、50重量%ジメチルアミン水溶液95g中にエピクロルヒドリン92gを滴下したのち、15時間反応させて、ポリ[(ジメチルイミニオ)−2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジイルクロライド]溶液を得た。この溶液に水を加えて希釈し、カチオンポリマーの濃度を15重量%に調整した。このカチオンポリマーの重量平均分子量は、10,000であった。このカチオンポリマーを、抗菌成分Cとする。
合成例4
ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩の20重量%水溶液[アビシア(株)、プロキセルIB]を水で希釈し、15重量%水溶液とした。ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩を、抗菌成分Dとする。
【0013】
実施例1
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−10U、不揮発分50重量%、重量平均分子量2,000]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。
この処理液を用いて、ポリエステル織物を1ディップ−1ニップ、ピックアップ70重量%の条件でパディング処理したのち、120℃で2分間乾燥し、180℃で30秒間キュアして、抗菌加工布を得た。
この抗菌加工布について工業洗濯50回を実施したのち、抗菌性試験を行った。黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)未満であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)未満であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)であった。
NOx黄変試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。耐光堅牢度試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。
実施例2
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−6114、不揮発分40重量%、重量平均分子量10,000]1.5重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.4重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
【0014】
比較例1
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[日本化薬(株)、カヤクリルレジンH−32、不揮発分50重量%、重量平均分子量30,000]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数4.8×106個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数5.0×106個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数5.1×106個/加工布(0.4g)であった。
比較例2
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−10H、不揮発分26重量%、重量平均分子量300,000]2.3重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水93.6重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
比較例3
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の4重量部と水96重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
比較例4
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.6重量部及び水95.4重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
比較例5
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合物の水溶液[(株)日本触媒、エポクロスWS−500、不揮発分40重量%]1.5重量部及び水94.5重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
比較例6
ポリエステル織物の未加工布について工業洗濯50回を実施したのち、抗菌性を評価した。
実施例1〜2及び比較例1〜6の結果を、第1表に示す。
【0015】
【表1】
Figure 0003793706
【0016】
第1表に見られるように、抗菌成分A、重量平均分子量2,000又は10,000のポリアクリル酸及び架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて処理した実施例1〜2の抗菌加工布は、洗濯50回後でも優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。
一方、抗菌成分A、ポリアクリル酸及びグリセロールポリグリシジルエーテルを含有していても、ポリアクリル酸の重量平均分子量が30,000又は300,000と大きい処理液で処理した比較例1〜2では、十分な抗菌性が発現していない。ポリアクリル酸もグリセロールポリグリシジルエーテルも含有しない処理液で処理した比較例3、ポリアクリル酸を含有しない処理液で処理した比較例4と比較例5では、いずれも十分な抗菌性が発現していない。
実施例3
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリマレイン酸水溶液[チバ・スペシャリティ・ケミカルス社、ベルクリン200、不揮発分50重量%、重量平均分子量800〜1,000]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)未満であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)未満であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数20個/加工布(0.4g)であった。
NOx黄変試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。耐光堅牢度試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。
実施例4
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、無水マレイン酸/スチレン共重合物のアンモニウム塩の水溶液[日華化学(株)、ディスパテックスSM−100、不揮発分20重量%]6.0重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水89.9重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例5
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、無水マレイン酸/スチレン/アルキレンオキサイド共重合物[日本油脂(株)、マリアリムAFB−1521]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例6
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、無水マレイン酸/スチレン/アルキレンオキサイド共重合物のアンモニウム塩[日本油脂(株)、マリアリムAAS−0851]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
【0017】
実施例7
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、コハク酸0.6重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水95.3重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例8
コハク酸の代わりにマレイン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例9
コハク酸の代わりにフマル酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例10
コハク酸の代わりにリンゴ酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例11
コハク酸の代わりに酒石酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例12
コハク酸の代わりにクエン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例13
コハク酸の代わりにタルトロン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例14
コハク酸の代わりにテレフタル酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例15
コハク酸の代わりにイソフタル酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例16
コハク酸の代わりにマロン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
【0018】
実施例17
コハク酸の代わりにアジピン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例18
コハク酸の代わりにセバシン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例19
コハク酸の代わりにドテカンジカルボン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例20
コハク酸の代わりにイタコン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例21
コハク酸の代わりにテトラヒドロフタル酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例22
コハク酸の代わりにトリメリト酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例23
コハク酸の代わりにブタンテトラカルボン酸を用いた以外は、実施例7と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
比較例7
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリマレイン酸水溶液[チバ・スペシャリティ・ケミカルス社、ベルクリン200、不揮発分50重量%、重量平均分子量800〜1,000]1.2重量部及び水94.8重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数2.0×105個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数3.0×105個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数3.0×105個/加工布(0.4g)であった。
比較例8
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、アジピン酸0.6重量部及び水95.4重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例3〜23及び比較例7〜8の結果を、第2表に示す。
【0019】
【表2】
Figure 0003793706
【0020】
【表3】
Figure 0003793706
【0021】
第2表に見られるように、抗菌成分A、ポリカルボン酸及び架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて処理した実施例3〜23の抗菌加工布は、良好ないし優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変しにくく又は黄変せず、耐光堅牢度も良好ないし優秀である。
これに対して、抗菌成分Aとポリカルボン酸を含有するが、架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有しない処理液で処理した比較例7〜8の加工布は、十分な抗菌性が発現していない。
実施例24
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−10U、不揮発分50重量%、重量平均分子量2,000]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数100個/加工布(0.4g)であった。
NOx黄変試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。耐光堅牢度試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。
実施例25
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリマレイン酸水溶液[チバ・スペシャリティ・ケミカルス社、ベルクリン200、不揮発分50重量%、重量平均分子量800〜1,000]1.2重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水94.7重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例26
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、イソフタル酸0.6重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水95.3重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例27
イソフタル酸の代わりにイタコン酸を用いた以外は、実施例26と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例28
イソフタル酸の代わりにアジピン酸を用いた以外は、実施例26と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
比較例9
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の4重量部と水96重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数1.0×108個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数2.0×108個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数1.0×108個/加工布(0.4g)であった。
比較例10
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリマレイン酸水溶液[チバ・スペシャリティ・ケミカルス社、ベルクリン200、不揮発分50重量%、重量平均分子量800〜1,000]1.2重量部及び水94.8重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして、抗菌加工布を作製し、評価を行った。
【0022】
【表4】
Figure 0003793706
【0023】
第3表に見られるように、抗菌成分B、ポリカルボン酸及び架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて処理した実施例24〜28の抗菌加工布は、優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。
これに対して、抗菌成分Bのみを含有し、ポリカルボン酸も架橋剤も含有しない処理液で処理した比較例9と、抗菌成分Bとポリマレイン酸を含有するが、架橋剤を含有しない処理液で処理した比較例10の加工布は、十分な抗菌性が発現していない。
実施例29
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例3で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液を用いた以外は、実施例24と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数100個/加工布(0.4g)であった。
NOx黄変試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。耐光堅牢度試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。
実施例30〜33
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例3で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液を用いた以外は、実施例25〜28と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
比較例11〜12
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例3で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液を用いた以外は、比較例9〜10と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例29〜33及び比較例11〜12の結果を、第4表に示す。
【0024】
【表5】
Figure 0003793706
【0025】
第4表に見られるように、抗菌成分C、ポリカルボン酸及び架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて処理した実施例29〜33の抗菌加工布は、優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。
これに対して、抗菌成分Cのみを含有し、ポリカルボン酸も架橋剤も含有しない処理液で処理した比較例11と、抗菌成分Cとポリマレイン酸を含有するが、架橋剤を含有しない処理液で処理した比較例12の加工布は、十分な抗菌性が発現していない。
実施例34
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例4で得られた濃度15重量%のポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩の水溶液を用いた以外は、実施例24と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
抗菌性試験において、黄色ブドウ状球菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。肺炎桿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数40個/加工布(0.4g)であった。緑膿菌は、最初の殖菌数2.0×104個/加工布(0.4g)に対し、18時間培養後の布上の生菌数100個/加工布(0.4g)であった。
NOx黄変試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。耐光堅牢度試験において、未加工布、加工布ともに5級であった。
実施例35〜38
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例4で得られた濃度15重量%のポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩の水溶液を用いた以外は、実施例25〜28と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
比較例13〜14
合成例2で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液の代わりに、合成例4で得られた濃度15重量%のポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩の水溶液を用いた以外は、比較例9〜10と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例34〜38及び比較例13〜14の結果を、第5表に示す。
【0026】
【表6】
Figure 0003793706
【0027】
第5表に見られるように、抗菌成分D、ポリカルボン酸及び架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて処理した実施例34〜38の抗菌加工布は、優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。
これに対して、抗菌成分Dのみを含有し、ポリカルボン酸も架橋剤も含有しない処理液で処理した比較例13と、抗菌成分Dとポリマレイン酸を含有するが、架橋剤を含有しない処理液で処理した比較例14の加工布は、十分な抗菌性が発現していない。
実施例39
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−10U、不揮発分50重量%、重量平均分子量2,000]1.2重量部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合物の水溶液[(株)日本触媒、エポクロスWS−500、不揮発分40重量%]0.2重量部及び水94.6重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例40
ポリアクリル酸水溶液の代わりに、ポリマレイン酸水溶液[チバ・スペシャリティ・ケミカルス社、ベルクリン200、不揮発分50重量%、重量平均分子量800〜1,000]を用いた以外は、実施例39と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例41
合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、イソフタル酸0.6重量部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合物の水溶液[(株)日本触媒、エポクロスWS−500、不揮発分40重量%]0.2重量部及び水95.2重量部を配合して、処理液を調製した。この処理液を用いて、実施例1と同様にして抗菌加工布を作製し、評価を行った。
実施例42
イソフタル酸の代わりにイタコン酸を用いた以外は、実施例41と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例43
イソフタル酸の代わりにアジピン酸を用いた以外は、実施例41と同様にして処理液を調製し、抗菌加工布を作製して、評価を行った。
実施例44
ポリアクリル酸水溶液[東亞合成(株)、アロンA−10U、不揮発分50重量%、重量平均分子量2,000]1.2重量部と水98.8重量部を配合した処理液に、ポリエステル織物を1ディップ−1ニップ、ピックアップ70重量%の条件でパディング処理したのち、120℃で2分間乾燥した。次いで、合成例1で得られた濃度15重量%のカチオンポリマーの水溶液4重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル[ナガセ化成工業(株)、デナコールEX−313、エポキシ当量141]0.1重量部及び水95.9重量部を配合した処理液で、1ディップ−1ニップ、ピックアップ70重量%の条件でパディング処理したのち、120℃で2分間乾燥し、180℃で30秒間キュアして、抗菌加工布を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。
実施例39〜44の結果を、第6表に示す。
【0028】
【表7】
Figure 0003793706
【0029】
第6表に見られるように、抗菌成分A、ポリカルボン酸及び架橋剤としての2−イソプロペニル−2−オキサゾリンとアクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルとの共重合物を含有する処理液を用いて処理した実施例39〜43の抗菌加工布は、優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。繊維製品をポリカルボン酸で処理したのち、抗菌成分Aと架橋剤としてのグリセロールポリグリシジルエーテルを含有する処理液を用いて2段階に処理して得られた実施例44の抗菌加工布も、同様に優れた抗菌性を有し、NOxによっても黄変せず、耐光堅牢度にも優れている。
【0030】
【発明の効果】
本発明方法及び本発明組成物を用いて繊維製品を処理することにより、高温での厳しい洗濯条件でも優れた抗菌性を維持し、工業洗濯耐久性に優れた繊維製品を得ることができる。さらに、本発明方法及び本発明組成物により得られる抗菌性繊維製品は、窒素酸化物に対する染色堅牢度にも、耐光堅牢度にも優れている。

Claims (4)

  1. 繊維製品を抗菌成分、分子量が90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤で抗菌加工処理することによって、JIS 1902:1998の8の定量試験の抗菌試験を繊維製品新機能評価協議会が定める洗濯方法によって50回洗濯後の制菌加工繊維製品に対して行なったときに、18時間培養後の製品布上の生菌数が最初の殖菌数未満であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法。
  2. 繊維製品が、ポリエステル系繊維製品である請求項1記載の工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法。
  3. 繊維製品を抗菌成分、分子量が90〜20 , 000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤で抗菌加工処理する場合において、抗菌成分が、
    (a)一般式[1]で表されるカチオンポリマー、
    Figure 0003793706
    (ただし、式中、R 1 は炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基であり、R 2 は炭素数2〜10のアルキレン基であり、R 3 は炭素数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であり、A - はアニオンであり、nは5〜400である。)、
    (b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマー、及び、
    (c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物、から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維製品の製造方法。
  4. 抗菌成分、分子量90〜20,000のポリカルボン酸若しくはその塩及び架橋剤を含有する組成物であって、抗菌成分が、
    (a)一般式[1]で表されるカチオンポリマー、
    Figure 0003793706
    (ただし、式中、R 1 は炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又は炭素数2〜4のアルケニル基であり、R 2 は炭素数2〜10のアルキレン基であり、R 3 は炭素数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であり、A - はアニオンであり、nは5〜400である。)、
    (b)アルキル基の炭素数が1〜4であるジアルキルアミンとエピハロヒドリンとの反応により得られるカチオンポリマー、及び、
    (c)ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物、から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする工業洗濯耐久性に優れた抗菌性繊維用抗菌剤組成物。
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