JP3793392B2 - 髄内釘の位置決め装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は髄内釘の位置決め装置に係り、特に、髄内釘と交差する姿勢で髄内釘に方向に組みつけられるインプラントの挿入を案内若しくは補助するために用いられる髄内釘の位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、大腿骨の骨折を治療するための器具として従来から髄内釘が用いられている。髄内釘は大腿骨の髄内に導入され、髄内釘に形成された横孔に大腿骨の外側から骨ねじを交差するように挿通させることによって、骨折部両側の骨部分を髄内釘に対して回転方向及び軸線方向に固定するようになっている。
【0003】
一方、近年、大腿骨の近位端側の骨折、特に、大腿骨の骨頭近傍(例えば頚部)の骨折を治療するために、大腿骨の全長よりもかなり短い髄内釘が用いられている。この種の髄内釘は、通常の髄内釘と同様に、上記骨ねじが挿通する横孔を先端部(大腿骨の遠位端側に配置される端部)寄りに備えているとともに、基端部(大腿骨の近位端側に配置される端部)寄りに配置されるように形成され、大腿骨の骨頭に向けて斜めに形成された傾斜孔を備えている。この傾斜孔にはラグスクリュウと呼ばれる骨ねじが大腿骨の外側から導入され、このラグスクリュウの先端は傾斜孔を抜けて大腿骨の骨頭内にねじ込まれる。
【0004】
上記の髄内釘を大腿骨に取り付ける際には、髄内釘の基端部に連結されるように構成された位置決め装置(ターゲットデバイス、指標装置、取付装置などとも呼ばれる。)が使用される。この位置決め装置は、通常、概略L型の形状を備えており、髄内釘の基端部に連結される連結アーム部と、該連結アーム部に対して屈曲した形状で繋がった位置決め部とを備えている。この位置決め部は、連結アーム部の先端に形成された連結端部を髄内釘の基端部に連結した状態で、髄内釘の軸線とほぼ並行して下方へ伸びるように形成される。位置決め部には、髄内釘に形成された傾斜孔や横孔に向けて正確に伸びる軸線を備えた案内孔などを有する案内手段が設けられている。
【0005】
上記位置決め装置を用いる場合、予め大腿骨の近位端から髄内へ向けてドリル、リーマなどを用いて穿孔し、まず、髄内釘の基端部に連結アーム部の連結端部を連結し、髄内釘を大腿骨の近位端から導入する。髄内釘が大腿骨の髄内に完全に導入されると、位置決め装置の案内手段を用いて大腿骨の外側からガイドピン(ガイドワイヤ)を大腿骨内に導入し、上記傾斜孔を通して大腿骨の骨頭の内側まで挿入する。その後、ガイドピンの骨頭内の位置をX線撮影などによって確認し、問題がなければ、ガイドピンを受け入れる軸孔を有するドリルやリーマなどを用いて傾斜孔に合致した孔を大腿骨に形成する。そして、その後、ガイドピンを受け入れる軸孔を有するラグスクリュウをガイドピンに沿って大腿骨に導入し、ラグスクリュウが傾斜孔を通過して骨頭の内部にまで入り込むようにねじ込む。ラグスクリュウの骨内の位置を正確に設定することは、髄内釘を確実に固定しその回旋を防止するために、また、骨折した骨頭を解剖学的な正しい位置に置くために、非常に重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の位置決め装置の構造においては、ラグスクリュウを髄内釘の傾斜孔を通して骨頭内にねじ込む必要があるが、通常、ラグスクリュウを正規の方向にねじ込むために、予めガイドピンの挿入方向を正確に設定する必要がある。このガイドピンの挿入方向は、患者の正面側からX線を照射して得た直写画像と、患者の側方斜め上方から、すなち、ガイドピンの挿入方向とほぼ直交する方向に、X線を照射して得た軸写画像とを見て確認される。
【0007】
上記の直写画像では、ガイドピンが大腿骨の骨頭内において上下方向(患者の頭部側若しくは足部へ向かう方向)にずれていないかどうかを確認することはできるが、前後方向(患者の前方側若しくは後方側に向かう方向)にずれていないかどうかを確認することはできない。一方、軸写画像においては、ガイドピンが大腿骨の骨頭内において前後方向にずれていないかどうかを確認することはできるが、上下方向にずれているかどうかを確認することはできない。したがって、手術する医者は、上記直写画像と軸写画像とから長年の経験を元にガイドピンの3次元的な位置を想定し、必要であればガイドピンの挿入方向を修正するためにガイドピンを抜去し、挿入方向を修正して再度ガイドピンを挿入し直すようにしている。
【0008】
上記のように、ガイドピンの挿入位置をX線による直写画像及び軸写画像によって確認する場合、X線の照射方向が規定の方向に対して斜めにずれていると、実際のガイドピンの挿入位置を正しく把握することができない場合がある。特に、直写画像を撮影しようとする場合、通常、大腿骨及び髄内釘の軸線に対して直交する方向からX線を照射するようにしているが、大腿骨や髄内釘は体内に存在するため、これらの軸線に対して直交する方向にX線の照射方向を正確に設定することは困難であり、多くの場合、床面に対してほぼ垂直にX線を照射することが多い。しかしながら、手術中に仰臥姿勢となっている患者の大腿骨は多くの場合、床面に対してやや傾斜した状態になる場合が多いので、X線は本来の方向からずれた方向から照射され、その結果、直写画像に映されるガイドピンの像から想定されるガイドピンの位置と実際の位置との間にずれが生ずるという問題点がある。
【0009】
また、上記のようにガイドピンの位置に関する認識にずれが生ずることによって、挿入したガイドピンに沿って穿孔し、ラグスクリュウ等のインプラントを導入した場合に、そのインプラントによって骨折部を適切に固定することができず、ガイドピンの挿入からやり直す必要が生じたり、或いは、手術後に保持されていた骨折部が外れてしまったりするという問題点がある。
【0010】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、ラグスクリュウなどのインプラントを導入するための位置決め作業に際して、ガイドピン、ラグスクリュウその他の部材(すなわち、インプラント或いはインプラントを導入するための案内部材など)の挿入方向や導入方向を正確に知ることができる髄内釘の位置決め装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の髄内釘の位置決め装置は、骨端部から長骨内に導入される髄内釘に装着され、該髄内釘に交差する姿勢で組み付けられるインプラントの挿入を案内若しくは補助するために用いられる髄内釘の位置決め装置であって、前記髄内釘の基端部に連結される連結端部を有する連結アーム部と、該連結アーム部に接続されて前記髄内釘にほぼ並行するように伸び、前記インプラント若しくは前記インプラントを案内する案内器具の案内若しくは位置決めを行う案内手段を備えた位置決め部とを有し、前記連結アーム部若しくは前記位置決め部には、所定の断面形状を備えた貫通孔が形成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、貫通孔の形成によって位置決め装置の軽量化を図ることができるとともに、X線などによる画像の正規の撮影方向に合致した貫通方向を有するように貫通孔を形成することによって、当該貫通孔の画像中の像により撮影方向の方向ずれを容易に知ることができ、位置決め装置によって案内されるインプラント若しくはインプラントを案内するための案内部材(ガイドピン)などの挿入位置及び挿入方向に対する、撮影方向のずれに起因する誤認識を防止することができ、挿入位置及び挿入方向に対する正確な情報を得ることができる。
【0013】
本発明において、上記貫通孔は連結アーム部に形成されていることが好ましい。この手段によれば、連結アーム部に貫通孔を形成することにより、髄内釘や長骨により近い位置において撮影方向を確認できる。
【0014】
本発明において、前記貫通孔は、前記連結アーム部若しくは前記位置決め部を構成する素材自体を穿孔することによって形成されていることが好ましい。この手段によれば、部品点数を増加させたり、別体の部材を取り付けたりする必要がないので、製造コストを低減することができるとともに、装置をさらに軽量化することができる。
【0015】
本発明において、前記貫通孔は、前記連結アーム部に連結された前記髄内釘の軸線、前記連結アーム部の軸線及び前記位置決め部の軸線を共に含む仮想平面に対して所定の角度で交差する方向に貫通していることが好ましい。通常、上記仮想平面に対して交差する方向から画像を撮影する場合には基準となる方向が位置決め装置に対して判然としないが、本発明では貫通孔が上記方向に貫通していることによって画像の撮影方向を正確に判定できる点で特に有効である。ここで、前記貫通孔は、前記連結アーム部に連結された前記髄内釘の軸線、前記連結アーム部の軸線及び前記位置決め部の軸線を共に含む仮想平面に対して直交する方向に貫通していることが、髄内釘の状態を正しく把握するためにより望ましい。
【0016】
本発明において、前記貫通孔は円形断面を備えていることが好ましい。この手段によれば、貫通孔が円形断面を備えていることにより、画像の撮影方向が正規の方向に対していずれの方向に傾いていても、その傾き度合及び傾き方向を容易に知ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る髄内釘の位置決め装置の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の位置決め装置及びこれによって大腿骨に導入された髄内釘の全体構成を示す分解斜視図である。本実施形態の位置決め装置20は、髄内釘10を大腿骨の近位端から髄内へ導入するとともに、髄内釘10に対して交差する骨ネジ等の導入方向を位置決めするためのものである。
【0018】
本実施形態の位置決め装置を用いて取り付けられる髄内釘10は、図示のように、比較的太く形成された基部11と、比較的細く、基部11に対して僅かに軸線が傾斜するように形成された挿入部12とからなり、基部11には、後述するラグスクリュウを挿通させるための斜めに貫通した2つの傾斜孔11a,11bが形成され、また、内部に図示しない雌ねじを有する基端部11cが設けられている。一方、挿入部12には、後述する骨ねじを挿通させるための横孔12aと、この横孔12aのさらに先端側を2つに分岐するように髄内釘10の軸線方向に延長するスリット12bとが形成されている。
【0019】
本実施形態の位置決め装置20は、上記髄内釘10の基端部11cに連結される連結端部21aを有する連結アーム部材21と、この連結アーム部材21の他端部21bに接続される位置決め部材22とから概略構成される。連結アーム部材21は、髄内釘10に連結された状態で、少なくとも連結端部21a側の部分が、髄内釘10における軸線が上方へ伸びる方向へ斜めに伸びるように形成されている。
【0020】
連結アーム部材21の連結端部21aには、連結アーム部材21と髄内釘10とを連結するためのボルト23を挿入して軸線方向に係合させるための段付きの挿通孔21cが形成されている。また、他端部21bには、連結アーム部材21と位置決め部材22とを接続するためのボルト24を挿入して軸線方向に係合させるための段付きの挿通孔21fが形成されている。
【0021】
連結端部21aの端部には、髄内釘10の基端部11cに形成された図示しない切欠き状の係合凹部に嵌合するように形成された図示しない係合凸部が形成され、この係合凸部を基端部11cの係合凹部に嵌合させた状態で、ボルト23を挿通孔21cに挿入し、基端部11cに形成された図示しない雌ねじに螺合させることによって、髄内釘10をその軸線周りに回転しないように、しっかりと連結アーム部材21に連結することができる。このとき、連結アーム部材21の軸線と、髄内釘10の軸線と、傾斜孔11aの軸線とは共通の仮想平面上に含まれるように構成されている。
【0022】
連結アーム部材21における連結端部21a側の部分の上面には、連結アーム部材21の延長方向に伸びる縦溝21dが形成されている。この縦溝21dにおける連結端部21a側の端部は、上記挿通孔21cの内部にそのまま開口しており、また、この縦溝21dにおける他端部21b側の端部は、連結アーム部材21が伸びる方向にそのまま開口している。すなわち、この縦溝21dの両端部はその延長方向に開放された形状になっている。
【0023】
縦溝21dの内部には、案内孔21gを備えた案内構造部21hが設けられている。この案内孔21gは、案内構造部21hの内部を連結アーム部21の延長方向に貫通している。
【0024】
連結アーム部材21には、上下方向(患者の頭部若しくは足部に向かう方向)に貫通した複数の貫通孔21eが形成されている。これらの貫通孔21eは軽量化を図るためのものであるので、貫通孔でなく、所定の深さ位置まで穿設された穴部や凹部であっても構わない。
【0025】
また、連結アーム部材21には、前後方向に貫通した複数の貫通孔21iが形成されている。これらの貫通孔21iは軽量化を図るためのものであるとともに、X線を患者の前面側若しくは背面側から照射して撮影したX線画像、すなわち直写画像の撮影方向が正規の方向(すなわち、大腿骨の延長方向に対して直交する方向、或いは、髄内釘や位置決め装置に対して直交する方向、以下、単に「直写方向」という。)に一致しているかどうかを確認するためのものである。
【0026】
この貫通孔21iは上記直写方向に向けて連結アーム部材21を貫通するように穿孔されており、画像の撮影方向が直写方向に一致していれば、これらの貫通孔21iは、その断面形状そのまま(例えば丸断面であれば丸形状、角断面であれば角形状)で直写画像中に表される。この状態は、図2(a)に示されている。図2において、斜線で示される部分はX線が透過することによって直写画像において黒く写る部分を示す。
【0027】
一方、撮影方向が直写方向に対して所定角度だけ斜めになっていれば、その断面形状が潰れた形状(例えば丸断面であれば潰れた円形状、角断面であれば菱形形状や長方形形状などの断面角形を潰した形状)で写ったり、上記の所定角度が大きければ全く断面形状が画像に写らなかったりする。この状態は、図2(b)乃至(d)に示されている。図2(b)は、大腿骨A又は髄内釘10の軸線に直交する方向である直写方向に対して、僅かに患者の足部側からX線を照射した場合の貫通孔21iの透過画像を示すものである。斜線で示されるX線の透過する部分は、撮影方向と直写方向との間の傾きによって上下方向につぶれた円形状となる。図2(c)は、大腿骨A又は髄内釘10の軸線に直交する方向である直写方向に対して、僅かに患者の右半身側の側方からX線を照射した場合の貫通孔21iの透過画像を示すものである。斜線で示されるX線の透過する部分は、撮影方向と直写方向との間の傾きによって左右方向につぶれた円形状となる。図2(d)は、大腿骨A又は髄内釘10の軸線に直交する方向である直写方向に対して、図2(b)に示す場合よりも大きく患者の足部側にずれた位置からX線を照射した場合の貫通孔21iの透過画像を示すものである。斜線で示されるX線の透過する部分は、撮影方向と直写方向との間の大きな傾きによって完全に消失している。
【0028】
以上のように、直写画像における貫通孔21iの断面形状やその有無を確認することによって、直写画像の撮影方向が正規の方向と一致しているかどうか、一致していなければどの程度斜めになっているのかを簡単に知ることができる。
【0029】
位置決め部材22は、連結アーム部材21に対する接続端部22aから、下方の案内支持部22bに至るまで、髄内釘10に対して並行して伸びるように構成されている。接続端部22aには、上記ボルト24に螺合する雌ねじ部と、上記の連結アーム部材21の他端部21bに形成された係合凹部に嵌合する係合凸部とが設けられている。したがって、この係合凸部を連結アーム部材21の係合凹部に嵌合させるようにして連結アーム部材21と位置決め部材22とを突合せ、この状態で、ボルト24を挿通孔21fに挿通させ、さらに雌ねじ部22cに螺合させることによって、位置決め部材22をその延長軸線の周りに回転させることができないように、しっかりと連結アーム部材21に対して接続することができる。このとき、連結アーム部材21の軸線と位置決め部材22の軸線とは、上記の仮想平面上に共に含まれる。
【0030】
案内支持部22bは、位置決め部材22の下半分において上下方向に伸びるように形成されたすり割り状のスリット22sによって2つに分割されたものとなっている。このスリット22sの相互に対向する内面には、半円筒面を有する凹溝がスリット22sを挟んでその両側に相互に対応する位置に形成され、その結果、大小様々な内径及び様々な貫通方向を有する5つの案内孔22d,22e,22f,22g,22hが形成される。
【0031】
案内支持部22bの下端部における、スリット22sを挟んだ一方の部分には雌ねじを備えたねじ孔が形成され、他方の部分にはそのねじ孔に対応する位置に図示しない段付きの挿通孔が形成されている。これらのねじ孔及び挿通孔には、挿通孔の形成された側から雄ねじ付きの締結軸23が挿入され、締結軸23の先端部は上記ねじ孔に螺合するとともに、締結軸23の中間部が挿通孔の段付き部に係合し、締結軸23が所定深さよりも挿入できないように構成されている。したがって、締結軸23のねじ込み度合いによってスリット22sによって形成された案内支持部22bの間隙量を調節できるようになっている。締結軸23の外端部には操作レバー24が回動自在に連結されており、操作レバー24を締結軸23の軸線に対して交差する姿勢とした図示の状態で、操作レバー24を旋回させることによって締結軸23を容易に回転させることができる。
【0032】
位置決め部材22には、上記貫通孔21iと同じ方向に貫通した貫通孔22iが形成されており、これらの貫通孔22iもまた、貫通孔21iと同様に、位置決め装置の軽量化するとともに、直写画像の撮影方向を確認するために設けられている。
【0033】
上記実施形態においては、連結アーム部材21と位置決め部材22とをボルト24によって接続した状態で使用する。そして、髄内釘10が連結アーム部材21の連結端部21aに連結された状態で、リーマ等によって穿孔された大腿骨の近位端から髄内釘10を髄内に導入する。すなわち、骨盤側方の切開部から髄内釘10の先端部を差込み、大腿骨Aの大転子部Bの上部に形成された開口から髄内に導入する。このようにして、図1に示すように髄内釘10が大腿骨Aの髄内に配置される。
【0034】
髄内釘10が大腿骨Aの髄内に導入されると、次に、案内構造部21hの案内孔21gに図示しないガイドワイヤを挿通し、ガイドワイヤの先端部を体内に導入する。この状態で、X線撮影装置を用いて、図1に示す髄内釘10、連結アーム部材21及び位置決め部材22の軸線が含まれる仮想平面に対して直交する上記直写方向からX線を照射して直写画像を得るとともに、図1に示す矢印Fに沿ってX線を照射して軸写画像を得る。
【0035】
直写画像においては、正規の直写方向(X線の照射される方向)が髄内釘10、連結アーム部材21及び位置決め部材22の軸線が含まれる仮想平面に対して直交する方向となっているが、この方向は、通常、正確に設定することはきわめて困難である。しかし、本実施形態では、上記のように、直写画像の貫通孔21i,22iの像を見ることによって、撮影方向が正規の直写方向と一致しているかどうかを正確に知ることができるため、撮影方向を修正して正規の直写方向と一致させて正しい直写画像を得ることができ、或いは、撮影方向が正規の直写方向に対してずれている方向や程度を勘案して、画像に写ったガイドワイヤ、或いは、後述するガイドピン31の位置を適宜に判断することができる。
【0036】
直写画像においては、案内構造部21hに挿通されるガイドワイヤは連結アーム部材21の外面上から、連結端部21aを越えて骨頭Cに向かって伸びる。このとき、直写画像では、ガイドワイヤのうち連結端部21aを越えた部分から先の部分が明確に表され、ガイドワイヤの先端部の指し示す方向によって髄内釘10の深さなどが適切かどうか判定することができ、これによって後に挿入されるガイドピン31が適切な位置に導入されるか否かを予想することができる。
【0037】
また、軸写画像においても、上記案内構造部21hに挿通されたガイドワイヤの指し示す方向によって髄内釘10の大腿骨Aに対する回転姿勢が適正かどうかを判定することができ、これによって後に挿入されるガイドピン31が適切な位置に導入されるか否かを予想することができる。
【0038】
上記のようにして、案内構造部21hに挿通されたガイドワイヤによって後工程で導入されるガイドピン31の挿入方向を確認した後、髄内釘10の打ち込み深さや軸線周りの回転姿勢を修正し、髄内釘10を大腿骨Aの正規の深さ及び正規の回転姿勢に収める。
【0039】
次に、図1に示す案内孔22fに、スリーブ状の案内器具を挿入し、操作レバー24を回転させて案内支持部22bによって案内器具を挟圧し、固定する。そして、案内器具によってガイドピン31を案内しながら大腿骨A内に挿入し、髄内釘10の傾斜孔11aを通過させて、ガイドピン31の先端を骨頭C内に到達させる。その後、ドリルやリーマなどの穿孔具を用いてガイドピン31に沿って孔を形成し、さらにガイドピン31に沿って図示しないラグスクリュウをガイドピン31に沿って骨内に導入する。
【0040】
なお、案内支持部22bの案内孔22dは、上記と同様にして髄内釘10の傾斜孔11bを通過するガイドピンやラグスクリュウなどを案内するためのものである。また、案内孔22g及び22hは、髄内釘10のスリット12b内を水平方向に通過する骨ねじ33を案内するための図示しない案内器具を取り付けるものであり、案内孔22eは、髄内釘10の横孔12aを通過する骨ねじ33を案内するための図示しない案内器具を取り付けるためのものである。
【0041】
本実施形態においては、位置決め装置20に貫通孔21i,22iを設けたことによって、貫通孔21i,22iの貫通方向に対してX線等による透過画像の撮影方向がずれているか否かを容易に知ることができ、これによって正しい撮影方向に修正したり、撮影方向のずれを勘案して画像を判定したりすることができるので、透過画像による判定の誤りを低減することができる。
【0042】
また、本実施形態では、貫通孔21i,22iを、連結アーム部材21及び位置決め部材22自体(すなわちこれらを構成する素材自体)を穿孔した構造で構成していることにより、部品点数を増やすことなく、また、構造をいたずらに複雑化させることなく、きわめて簡単に製造することができるので、製造コストを低減することができ、その上、位置決め装置の軽量化を図ることもできる。
【0043】
さらに、本実施形態では、複数の貫通孔21i,22iを形成していることによって、部分的に何らかの理由(例えば撮影方向の前後位置に骨や障害物が存在しているなどの理由)によって、一部の貫通孔の部分が判別不能になっても、他の貫通孔の像によって撮影方向を判定することが可能になる。また、複数の貫通孔を形成することによって位置決め装置20を大幅に軽量化することが可能になる。
【0044】
なお、本発明の位置決め装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。
【0045】
例えば、上記実施形態では、上記のように案内構造部21hに挿通させたガイドワイヤ32を撮影する場合について説明しているが、本発明においては、このような場合に限らず、傾斜孔11aを挿通させて骨内に挿入したガイドピン31やラグスクリュウを撮影する際に貫通孔21i、22iを用いてもよく、また、他の理由によって髄内釘10及び位置決め装置20を直写方向から撮影する際に貫通孔21i、22iを用いても構わない。
【0046】
また、上記説明ではいずれもX線撮影装置によって画像を得る方法を示しているが、X線以外の方法であっても、髄内釘及びインプラント或いは案内部材の状態を確認できる方法であればよい。
【0047】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、貫通孔の形成によって位置決め装置の軽量化を図ることができるとともに、X線などによる画像の正規の撮影方向に合致した貫通方向を有するように貫通孔を形成することによって、当該貫通孔の透過画像中の像により撮影方向の方向ずれを容易に知ることができ、位置決め装置によって案内されるインプラント若しくはインプラントを案内するための案内部材(ガイドピン)などの挿入位置及び挿入方向に対する、撮影方向のずれに起因する誤認識を防止することができ、挿入位置及び挿入方向に対する正確な情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る髄内釘の位置決め装置の実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】同実施形態の直写画像における貫通孔の見え方を説明するための説明図(a)〜(c)である。
【符号の説明】
10 髄内釘
11c 基端部
20 位置決め装置
21 連結アーム部材
21a 連結端部
21d 縦溝
21g 案内孔
21h 案内構造部
21i,22i 貫通孔
22 位置決め部材

Claims (5)

  1. 骨端部から長骨内に導入される髄内釘に装着され、該髄内釘に交差する姿勢で組み付けられるインプラントの挿入を案内若しくは補助するために用いられる髄内釘の位置決め装置であって、
    前記髄内釘の基端部に連結される連結端部を有する連結アーム部と、該連結アーム部に接続されて前記髄内釘にほぼ並行するように伸び、前記インプラント若しくは前記インプラントを案内する案内器具の案内若しくは位置決めを行う案内手段を備えた位置決め部とを有し、
    前記連結アーム部には、画像の撮影方向判定用の所定の断面形状を備えた貫通孔が形成されていることを特徴とする髄内釘の位置決め装置。
  2. 前記貫通孔は、前記連結アーム部に連結された前記髄内釘の軸線、前記連結アーム部の軸線及び前記位置決め部の軸線を共に含む仮想平面に対して直交する方向に貫通していることを特徴とする請求項1に記載の髄内釘の位置決め装置。
  3. 骨端部から長骨内に導入される髄内釘に装着され、該髄内釘に交差する姿勢で組み付けられるインプラントの挿入を案内若しくは補助するために用いられる髄内釘の位置決め装置であって、
    前記髄内釘の基端部に連結される連結端部を有する連結アーム部と、該連結アーム部に接続されて前記髄内釘にほぼ並行するように伸び、前記インプラント若しくは前記インプラントを案内する案内器具の案内若しくは位置決めを行う案内手段を備えた位置決め部とを有し、
    前記連結アーム部若しくは前記位置決め部には、画像の撮影方向判定用の所定の断面形状を備えた貫通孔が形成され、
    前記貫通孔は、前記連結アーム部に連結された前記髄内釘の軸線、前記連結アーム部の軸線及び前記位置決め部の軸線を共に含む仮想平面に対して直交する方向に貫通していることを特徴とする髄内釘の位置決め装置。
  4. 前記貫通孔は、前記連結アーム部若しくは前記位置決め部を構成する素材自体を穿孔することによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の髄内釘の位置決め装置。
  5. 前記貫通孔は円形断面を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の髄内釘の位置決め装置。
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