JP3793068B2 - ブレーキシステム及びそのばね蓄勢方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両等に用いられ、制輪子を駆動する作動装置を備えたブレーキシステム及びそのばね蓄勢方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
鉄道車両などのブレーキシステムには、車輪または車軸毎に、例えば特許協力条約に基づく国際公開番号WO98/47750のパンフレットに掲載された作動装置(電気式ブレーキアクチュエータ)を設けてブレーキ動作を行わせるものが提案されている。
上記作動装置は、モータの回転に基づいて、制輪子を駆動する押し棒をその軸方向に移動させる常用ブレーキ機構と、圧縮(蓄勢)状態に保持したばねを放勢させることにより上記押し棒を軸方向に移動させる安全ブレーキ機構とを備えたものである。また、一旦放勢したばねの蓄勢は、モータにて最大ブレーキ動作を実施することにより行われるようになっている。
【0003】
ところが、従来のブレーキシステムでは、車両の全ての作動装置を同時に動作させて、上記ばねの蓄勢動作を一斉に実施していた。このため、その蓄勢動作に要する消費電力のピーク値が大きくなるという問題があった。また、ばねが蓄勢状態で保持されているかどうかについて確認するために、ブレーキを緩める必要があるが、全ての作動装置を同時に動作させていたので、全てのブレーキが同時に緩み、車両が転動するおそれがあった。
また、複数の作動装置について一台ずつ、ばねを蓄勢することも考えられるが、この場合には一車両分の蓄勢動作を完了するまでに長い時間が必要となり、車両の運行を阻害するおそれがある。
【0004】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、ばねの蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑えることができるとともに、車両が転動するのを防ぐことができ、しかも車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間を短縮することができるブレーキシステム及びそのばね蓄勢方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のブレーキシステムは、車両の複数の台車の各々に設けられた複数の各車軸毎または前記車軸に設けられた一対の各車輪毎に、制輪子を作動させる押し棒をモータの出力に基づいて移動させる常用ブレーキ機構部と、前記モータにより蓄勢されるばねを蓄勢状態で保持するとともに、当該ばねの出力に基づいて前記押し棒を移動させる安全ブレーキ機構部とを有する作動装置を設けたブレーキシステムであって、
前記複数の車軸のうち、少なくとも1つの車軸に対するブレーキ動作を行わせた状態で、残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせるとともに当該ばねを蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作を行わせる制御装置を設けたことを特徴とするものである(請求項1)。
【0006】
上記のように構成されたブレーキシステムでは、制御装置が複数の作動装置のうち、上記少なくとも1つの車軸用の作動装置以外の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせることにより、ばねの蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑える。また、制御装置は少なくとも1つの車軸に対するブレーキ動作を行わせた状態で残りの車軸用の作動装置に対して、上記保持確認動作を行わせるので、全ての制輪子が同時に緩められるのを防止する。しかも、制御装置が少なくとも1つの車軸用の作動装置及び残りの車軸用の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を順次行わせることにより、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間を短縮する。
【0007】
また、上記ブレーキシステム(請求項1)において、前記制御装置は、前記ばねの蓄勢動作及び保持確認動作を完了した作動装置に対して、その常用ブレーキ機構部を動作させ、対応する制輪子によりブレーキ力を車軸に作用させることが好ましい(請求項2)。
この場合、上記常用ブレーキ機構部を動作させることにより、ばねの蓄勢動作及び保持確認動作を完了した後でもブレーキ力が制輪子から車軸に作用する。
【0008】
また、本発明のブレーキシステムのばね蓄勢方法は、車両の複数の台車の各々に設けられた複数の各車軸毎または前記車軸に設けられた一対の各車輪毎に、制輪子を作動させる押し棒をモータの出力に基づいて移動させる常用ブレーキ機構部と、前記モータにより蓄勢されるばねを蓄勢状態で保持するとともに、当該ばねの出力に基づいて前記押し棒を移動させる安全ブレーキ機構部とを有する作動装置を設けたブレーキシステムのばね蓄勢方法であって、
前記複数の車軸のうち、少なくとも1つの車軸用の前記作動装置を動作させて、対応する制輪子によりブレーキ力を当該車軸に作用させ、
前記複数の車軸のうち、残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせ、
その後、前記残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねを蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作を行わせることを特徴とするものである(請求項3)。
【0009】
上記のブレーキシステムのばね蓄勢方法では、複数の作動装置のうち、上記少なくとも1つの車軸用の作動装置以外の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせることにより、ばねの蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑える。また、少なくとも1つの車軸に対してブレーキ力を作用させた状態で、残りの車軸用の作動装置に対して、上記保持確認動作を行わせるので、全ての制輪子が同時に緩められるのを防止する。しかも、少なくとも1つの車軸用の作動装置及び残りの車軸用の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を順次行わせることにより、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間を短縮する。
【0010】
また、上記ブレーキシステムのばね蓄勢方法(請求項3)において、前記残りの車軸用の前記作動装置が前記ばねの蓄勢動作を完了させた後、直ちに前記少なくとも1つの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせてもよい(請求項4)。
この場合、消費電力のピーク値を抑えるとともに、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間をさらに短縮する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るブレーキシステムの構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態のブレーキシステムは、例えば2つの台車12,13を有する車両10毎に設置され、鉄道車両の運転台からのブレーキ指令信号が入力される制御装置11と、各台車12,13の一対の車軸12a,12b;13a,13bにそれぞれ設けられ、上記制御装置11により制御される作動装置14a,14b,14c,14dと、これらの作動装置14a〜14dにそれぞれ駆動されて、対応する車輪踏面に圧接するブレーキシュー(制輪子)15a,15b,15c,15d(以下、“15”と総称する。)とを備えている。各作動装置14a〜14d及びブレーキシュー15は、各車軸12a,12b;13a,13bに固定された左右の車輪毎に設けられ、車軸単位でブレーキ動作を行う。
【0012】
次に、上記作動装置14aについて、その詳細な構成を示す図2を参照して説明する。尚、作動装置14a〜14dは全て同一に構成されたものであり、残りの作動装置14b〜14dも同様な構成を有する。
図2において、上記作動装置14aは、ハウジング本体1aと、上部カバー1bと、上部カバー1bの中央部に取り付けられた蓋1cとによって構成されるハウジング1内(但し、一部突出している。)に、モータを駆動源とする常用ブレーキ機構部2と、ばねの出力を駆動源とする安全ブレーキ機構部3と、これら両機構部によって、図の左右方向を軸方向として駆動される押し棒機構部4とを備えている。安全ブレーキ機構部3は、上記モータが使用不可の場合や、停電時等にのみ、非常ブレーキとして作動する。また、車両が車庫入りした後は、電源がオフになることにより、安全ブレーキ機構部3が作動する。逆に、出庫の際にはその都度、安全ブレーキ機構部3のばねが蓄勢される。
【0013】
上記押し棒機構部4において、ガイドチューブ401は、ハウジング1により軸方向に摺動可能に保持されている。このガイドチューブ401に内挿された押し棒402は、左端部以外が円筒状であり、ガイドチューブ401に対して軸方向に摺動可能である。この押し棒402にはボールねじが内蔵されており、当該ボールねじを構成するねじ403の右端側小径部403aに、ガイドチューブ401の内径より小さい外径を有するリング404が外嵌されている。リング404とガイドチューブ401の右端部401aとの間には、スラストベアリング405が装着されている。外周側が歯車になっている歯車リング406は、ねじ403の右端部403bに外嵌されている。ラジアルベアリング407は、歯車リング406の内筒部406aとガイドチューブ401の右端部401aとの間に装着されている。
【0014】
また、力伝達リング408は、ガイドチューブ401に外挿され、かつ、固定されている。力伝達リング408の両側面には、一対の押し棒ローラ409が回転自在に取り付けられている。この押し棒ローラ409がねじ403の軸方向に移動すると、力伝達リング408を介してガイドチューブ401が移動する。一方、押し棒ローラ409と対向してガイドチューブ401の両側面に配置された一対のハウジングローラ410は、ハウジング1に回転自在に支持されている。
【0015】
一方、常用ブレーキ機構部2にはモータ200が設けられている。被駆動シャフト202は、モータ200のシャフト201の右端に対向して、かつ、シャフト201と同軸に配置されている。シャフト201と被駆動シャフト202との間には、クラッチ装置203が介在している。被駆動シャフト202の右端に設けられた小歯車204は、ハウジング1に対して回転自在に支持されている大歯車205と噛合して、これを駆動する。大歯車205は、歯車リング406と噛合して、これを駆動する。上記クラッチ装置203は、シャフト201の回転を被駆動シャフト202に伝達するとともに、シャフト201が回転停止したとき、それまで回転していた方向と逆方向に被駆動シャフト202が回転することを阻止する構成となっている。
【0016】
また、安全ブレーキ機構部3においては、上部カバー1bの中央に、鍔状部301aと円筒状部301bとを有する案内スリーブ301が取り付けられている。案内スリーブ301の円筒状部301bには、略円筒状の押さえ部材302が外挿されている。押さえ部材302は、案内スリーブ301に対して、軸方向に微小な所定範囲で摺動可能である。押さえ部材302の外周には、リング状のばね受け303が係合している。
【0017】
一方、楔ピストン304は、押さえ部材302に外挿される円筒状のピストン部304aと、略円盤状のばね支持部304bと、紙面に垂直な方向に互いに離隔して一対設けられた楔部304cとを備えている。この楔部304cの先端は、前述の押し棒ローラ409及びハウジングローラ410と係合している。大小2個のコイルばねのうち外側のばね305は、楔ピストン304のばね支持部304bと、ばね受け303との間に装着されている。また、内側のばね306は、ばね支持部304bとばね受け303との間に、リング状の他のばね受け307を介して装着されている。ねじ軸308は、楔ピストン304のばね支持部304b内周に装着された雌ねじ部材309に螺合して、ボールねじのような関係を構成している。
【0018】
上記ねじ軸308の上端側には、円筒形のねじ軸サポート310が取り付けられている。押さえ部材302に取り付けられた円筒部材311は、ねじ軸サポート310と同一の外径を有する。ねじ軸サポート310と円筒部材311との間には、スラストベアリング312が装着されている。係止スリーブ313は、案内スリーブ301に対して径方向に隙間を保って内挿されている。係止ばね314は、ねじ軸サポート310及び円筒部材311の外周に巻装され、その一端が係止スリーブ313に係止され、他端がねじ軸サポート310に係止されている。
【0019】
案内スリーブ301の鍔状部301aの内側には、電磁石315が取り付けられている。電磁石315の内側には、ベアリング317を介して、軸部材318が回転可能に支持されている。軸部材318は円盤部318aを備えており、この円盤部318a上に、磁性体からなるリング316が取り付けられている。電磁石315が励磁されるとリング316はこれに吸引され、軸部材318は回転できない。逆に、電磁石315が消磁されるとリング316は釈放され、軸部材318は回転可能となる。上記係止スリーブ313は、この軸部材318の下端部に嵌合されており、軸部材318と一体に回転する。通常は、電磁石315が励磁されており、軸部材318及び係止スリーブ313は回転できない。
なお、安全ブレーキ機構部3内の上記各部材は、ねじ軸308を中心として同軸的に配置されている。
【0020】
上記押さえ部材302の下端中央部は、ねじ軸308の外周の一部に設けた溝に係止された支持リング321と係合している。これにより、押さえ部材302の下方への移動が規制されている。また、押さえ部材302の上端部は、案内スリーブ301に形成された周溝に挿入され得る形状となっている。この周溝にはリング状の弾性部材(ゴム等)322が装着され、その下端面が上端部の端面全周に当接している。また、上端部の内側には2段の段部が設けられており、これらの段部が、対応する案内スリーブ301の段部に当接する位置が押さえ部材302の上限位置となる。すなわち、押さえ部材302は、支持リング321によって規制された下限位置から、当該上限位置までの範囲で、軸方向に摺動可能である。また、押さえ部材302は案内スリーブ301に対して、軸方向への僅かな移動を妨げられない程度に緊密に外挿されている。こうして、固定部材である案内スリーブ301は、押さえ部材302を、ばね305,306の伸縮方向に沿った軸方向に案内するとともに、軸方向に対して傾斜する方向への押さえ部材302の移動を規制する案内部材として機能している。
【0021】
一方、圧力センサ323は案内スリーブ301の上面から装着され、弾性部材322の上端面の一部に当接している。圧力センサ323は案内スリーブ301に螺着されたロックナット324によって固定され、ロックナット324にはキャップ325が被せられている。
押さえ部材302が摺動して弾性部材322が押圧されると、その荷重に応じた出力信号が圧力センサ323から出力される。
【0022】
なお、上記係止ばね314は、係止スリーブ313とねじ軸サポート310との間でワンウェイクラッチとしての機能を有しており、例えば、ねじ軸サポート310がばね305,306の蓄勢に対応する方向に回転するときはこれを妨げないが、放勢に対応する方向に回転するときはねじ軸サポート310に張り付いて、ねじ軸サポート310の回転可否を係止スリーブ313の回転可否に依存させる。また、軸部材318、リング316及び電磁石315は、係止スリーブ313の回転可否を制御する。従って、これらの部材(310,313〜316,318)によって、ばね305,306を蓄勢状態で保持する保持手段が構成されている。係止スリーブ313は、電磁石315が消磁状態のとき回転可能であり、励磁状態のとき回転規制される。
【0023】
上記制御装置11は、各作動装置14a〜14dのモータ200、電磁石315、及び圧力センサ323に接続されている。この制御装置11は、上記ブレーキ指令信号に従って、モータ200及び電磁石315に指令信号を出力する。作動装置14a〜14dは、圧力センサ323からの入力信号を用いたフィードバック制御を行うことにより、入力された指令信号に応じたブレーキ動作がブレーキシュー15a〜15dにより行われるよう動作する。
【0024】
以下、本実施形態のブレーキシステムの動作について説明する。
まず、一つの作動装置14aに対する制御装置11の制御動作について、図2を参照して説明する。
最初に、常用ブレーキ動作について簡単に説明する。制御装置11にブレーキ指令信号が入力され、制御装置11は、その時の車両荷重状態や発電ブレーキ力を元に作動装置14aが発生すべきブレーキ力を演算し、その結果(指令信号)を作動装置14aへ伝送する。作動装置14aが、図2に示す状態(ブレーキ解除状態)からモータ200を所定方向に回転させると、クラッチ装置203を介して被駆動シャフト202が回転駆動される。これにより、小歯車204、大歯車205、歯車リング406及びねじ403が回転し、押し棒402が図の左方向へ前進する。押し棒402の前進により、ブレーキシュー15aが作動する。一方、ブレーキ解除の指令信号に基づいてモータ200が逆方向に回転すると、押し棒402が後退して、ブレーキが解除される。
【0025】
続いて、安全ブレーキ動作について説明する。図2に示す状態において、ばね305,306は蓄勢され、楔ピストン304のばね支持部304bは下方に付勢されている。これにより、ねじ軸308は、楔ピストン304の下方移動に対応した回転方向に付勢されている。従って、ねじ軸サポート310及び係止ばね314を介して、係止スリーブ313及び軸部材318も所定の回転方向に付勢されている。しかしながら、通常は、軸部材318及び係止スリーブ313が回転できないので、ねじ軸308は回転しない。
【0026】
上記の状態から、安全ブレーキ指令信号に基づいて電磁石315が消磁されると、リング316が釈放され、軸部材318及び係止スリーブ313が回転し始める。これに追随して、ねじ軸サポート310及びねじ軸308も回転し、楔ピストン304は下降する。下降する楔ピストン304の楔部304cが、押し棒ローラ409とハウジングローラ410との間に押し入ることにより、可動側の押し棒ローラ409が左方へ移動する。これに伴って、力伝達リング408を介して、ガイドチューブ401が左方へ前進する。このときガイドチューブ401は、押し棒402その他内部に含む全ての部材及び歯車リング406を引き連れて前進する。歯車リング406は、幅広な歯を有する大歯車205との噛合を維持したまま、左方へ移動する。こうして、前進する押し棒402により、ブレーキシュー15aが作動する。
【0027】
ブレーキシュー15aの作動により、その反力が、楔部304cを介して楔ピストン304の軸方向への反力に変換される。この反力が、ばね305,306、ばね受け307、ばね受け303、押さえ部材302及び弾性部材322を介して、圧力センサ323により検知される。従って、圧力センサ323が所定の反力を検知することにより、実際に所定のブレーキ力が生じたことを確認することができる。
【0028】
一旦動作した安全ブレーキ機構部3を復帰させるには、電磁石315を励磁してモータ200が稼働可能となってから、最大ブレーキ動作が行われるように、制御装置11及び作動装置14aはモータ200に指令信号を与えて所定方向に回転させ、ねじ403を制動方向に回転させる。このとき押し棒402は既に所定のストローク分前進してブレーキをかけた状態であるため、さらに前進することはできない。従って、ねじ403の回転力は、ねじ403自身を後退させる力に変換され、ガイドチューブ401、力伝達リング408及び押し棒ローラ409に後退方向への力が付与される。押し棒ローラ409に後退方向への力が付与されると、楔ピストン304には上昇方向への力が付与される。その結果、楔ピストン304は、ねじ軸308を回転させながら上昇し、再びばね305,306を圧縮して図2に示す位置に復帰する。
【0029】
圧力センサ323は、モータ200の出力に基づいて付与される楔ピストン304の持ち上げ力すなわちばね305,306を蓄勢する圧力を、当該ばね305,306を介して検知する。また、作動装置14aは、楔ピストン304が別途設けた検知SWにより所定位置まで上昇したことを検知すると、ばね305,306の蓄勢動作が完了したと判断し、モータ200を停止する。その後、電磁石315の励磁により係止スリーブ313が回転規制され、係止ばね314を介してねじ軸サポート310及びねじ軸308がロック(保持)される。従って、その時点でばね305,306に蓄えられていたエネルギーが保持される。
【0030】
続いて、制御装置11及び作動装置14aは、ブレーキ緩め動作が行われるように、モータ200を逆転させる。このモータ200の逆転により、楔ピストン304の持ち上げ力が失われて、圧力センサ323が検知する圧力は急激に低下して0になる。そして、作動装置14aは、モータ200の回転量が所定量以下であることを条件にしてこの圧力センサ323からの圧力が0になったことを検知すると、上記保持手段がそのばね305,306を蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作が完了したと判断する。
【0031】
次に、4つの各作動装置14a〜14dに対する制御装置11の制御動作について、図1及び2、並びに図3を参照して説明する。尚、以下の説明では、全ての作動装置14a〜14dの安全ブレーキ機構部3が作動したあとの各作動装置14a〜14dに対する上記蓄勢動作及び保持確認動作について説明する。また、図3(a)に示す表示信号は、安全ブレーキ機構部3が作動した場合に制御装置11から上記運転台に出力される信号であり、ON状態において運転士等にばね305,306を蓄勢する必要があることを通知する。
【0032】
図3の時点T1において、制御装置11は、作動装置14b,14dの各圧力センサ323からの圧力に基づいて、作動装置14b,14dがブレーキシュー15b,15dを駆動して車軸12b,13bにブレーキ力を作用させているのを確認すると、残りの作動装置14a,14cに対して、上記蓄勢動作を行わせる。それゆえ、作動装置14a,14cの各モータ200には電流の供給が開始される。
続いて、時点T2において、作動装置14a,14cは、各圧力センサ323からの圧力が最大ブレーキ力に相当の上記蓄勢完了レベルに達したことを検知すると、各ばね305,306の蓄勢動作が完了したと判断し、そのモータ200への電流供給を停止させる。
【0033】
その後、制御装置11は、時点T3において、作動装置14a,14cの各圧力センサ323からの圧力に基づいて、作動装置14a,14cがブレーキシュー15a,15cを駆動して車軸12a,13aの車輪に最大ブレーキ力を作用させているのを確認すると、残りの作動装置14b,14dに対して、上記蓄勢動作を行わせる。これにより、作動装置14b,14dの各モータ200には電流の供給が開始される。
続いて、時点T4において、作動装置14b,14dは、各圧力センサ323からの圧力が上記蓄勢完了レベルに達したことを検知すると、各ばね305,306の蓄勢動作が完了したと判断し、そのモータ200への電流供給を停止させる。
【0034】
上記時点T1〜T4における制御動作から明らかなように、制御装置11は全ての作動装置14a〜14dに対して、ばね305,306の蓄勢動作を同時に行わせていないので、ばね305,306の蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑えることができる。しかも、制御装置11は、作動装置14a,14c及び14b,14dの順番でばね305,306の蓄勢動作を順次行わせているので、複数の作動装置14a〜14dを一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばね305,306の蓄勢動作に要する時間を短縮することができ、車両の運行を阻害するのを防ぐことができる。
【0035】
尚、上記の説明では、時点T3において、作動装置14b,14dのばね305,306の蓄勢動作を行わせているが、時点T2において、作動装置14a,14cがばね305,306の蓄勢動作を完了させると、その作動装置14a,14cの各モータ200への供給電流は停止される。それゆえ、作動装置14a,14cがばね305,306の蓄勢動作を完了させた時点T2の後、直ちに作動装置14b,14dにばね305,306の蓄勢動作を行わせ、作動装置14b,14dの各モータ200への電流供給を開始した場合でも、消費電力のピーク値を抑えることができるとともに、複数の作動装置14a〜14dを一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばね305,306の蓄勢動作に要する時間をさらに短縮することができる。
【0036】
次に、制御装置11は、時点T5において、作動装置14b,14dの各圧力センサ323からの圧力に基づいて、作動装置14b,14dがブレーキシュー15b,15dを駆動して車軸12b,13bに最大ブレーキ力を作用させているのを確認すると、残りの作動装置14a,14cに対して、上記保持確認動作を行わせる。それゆえ、作動装置14a,14cの各モータ200が逆回転するよう電流の供給が開始される。
続いて、時点T6において、作動装置14a,14cは、モータ200の回転量が所定量以下であることを条件にして各圧力センサ323からの圧力が0になったことを検知すると、保持確認動作が完了したと判断し、その各モータ200への電流供給を停止させる。このように、作動装置14a,14cの保持確認動作は、作動装置14b,14dがブレーキシュー15b,15dを駆動して車軸12b,13bの車輪に最大ブレーキ力を作用させている状態で行われるので、全てのブレーキシュー15が同時に緩められるのを防止することができ、車両10が転動するのを防ぐことができる。
【0037】
次に、制御装置11は、時点T7において、作動装置14a,14cに対して、その常用ブレーキ機構部3によりブレーキシュー15a,15cを駆動して車軸12a,13aの車輪に、例えば最大ブレーキ力を作用させるように指示する。これにより、制御装置11が、時点T8において、作動装置14a,14cの各圧力センサ323からの圧力に基づき車軸12a,13aの車輪に最大ブレーキ力を作用していることを検知するまで、作動装置14a,14cの各モータ200への電流供給が行われる。
その後、制御装置11は、時点T9において、残りの作動装置14b,14dに対して、上記保持確認動作を行わせる。それゆえ、作動装置14b,14dの各モータ200が逆回転するよう電流の供給が開始される。
続いて、時点T10において、作動装置14b,14dは、モータ200の回転量が所定量以下であることを条件にして各圧力センサ323からの圧力が0になったことを検知すると、保持確認動作が完了したと判断し、そのモータ200への電流供給を停止させる。このように、作動装置14b,14dの保持確認動作は、作動装置14a,14cがブレーキシュー15a,15cを駆動して車軸12a,13aの車輪に最大ブレーキ力を作用させている状態で行われるので、全てのブレーキシュー15が同時に緩められるのを防止することができ、車両10が転動するのを防ぐことができる。
【0038】
次に、制御装置11は、上記のように作動装置14a〜14dの保持確認動作が完了したと判断すると、時点T11において、上記表示信号をON状態からOFF状態に変更するとともに、作動装置14a,14cに対して、その常用ブレーキ機構部3によりブレーキシュー15a,15cを駆動して車軸12a,13aの車輪に所定のブレーキ力(例えば、非常ブレーキ力)を作用させるように指示する。これにより、時点T12において、作動装置14a,14cは、各圧力センサ323からの圧力に基づき車軸12a,13aの車輪に所定のブレーキ力を作用させていることを検知するまで、モータ200を逆回転させる。
次に、制御装置11は、時点T13において、作動装置14b,14dに対して、その常用ブレーキ機構部3によりブレーキシュー15b,15dを駆動して車軸12b,13bの車輪に上記所定のブレーキ力を作用させるように指示する。これにより、制御装置11が、時点T14において、作動装置14b,14dの各圧力センサ323からの圧力に基づき車軸12b,13bの車輪に所定のブレーキ力を作用させていることを検知するまで、作動装置14b,14dの各モータ200への電力供給が行われる。以上のように、制御装置11が作動装置14a〜14dの常用ブレーキ機構部3を動作させることにより、上記所定のブレーキ力がブレーキシュー15から対応する車軸12a〜13bの車輪に作用するので、ばね305,306の蓄勢動作及び保持確認動作を完了した後に車両10が転動するのをより確実に防ぐことができる。
【0039】
尚、上記の説明では、制御装置11が車軸12a,13a用の作動装置14a,14c及び車軸12b,13b用の作動装置14b,14d毎にばね305,306の蓄勢動作を行わせ、かつ保持確認動作を行わせる構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の車軸のうち、少なくとも1つの車軸に対するブレーキ動作を行わせた状態で、残りの車軸用の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせるとともに当該ばねを蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作を行わせるものであればよい。例えば台車12の車軸12a,12b及び台車13の車軸13a,13b毎に、対応する作動装置を動作させてもよい。
【0040】
また、上記の説明では、車軸の両端に固定された各車輪に対して制輪子(ブレーキシュー)を作動させる構成について説明したが、車軸に固定されたブレーキディスクを挟圧する制輪子(ブレーキパッド)及び作動装置を設けてブレーキ動作を行わせるものでもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は以下の効果を奏する。
請求項1のブレーキシステムによれば、制御装置が複数の全ての作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を同時に行わせないので、ばねの蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑えることができる。また、全ての制輪子が同時に緩められるのを防止することができるので、車両が転動するのを防ぐことができる。しかも、制御装置が少なくとも1つの車軸用の作動装置及び残りの車軸用の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を順次行わせるので、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間を短縮することができ、車両の運行が阻害されるの防ぐことができる。
【0042】
請求項2のブレーキシステムによれば、ばねの蓄勢動作及び保持確認動作を完了した後に車両が転動するのをより確実に防ぐことができる。
【0043】
請求項3のブレーキシステムのばね蓄勢方法によれば、複数の作動装置のうち、上記少なくとも1つの車軸用の作動装置以外の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせるので、ばねの蓄勢動作に要する消費電力のピーク値を抑えることができる。また、全ての制輪子が同時に緩められるのを防止することができるので、車両が転動するのを防ぐことができる。しかも、少なくとも1つの車軸用の作動装置及び残りの車軸用の作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を順次行わせるので、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間を短縮することができ、車両の運行が阻害されるの防ぐことができる。
【0044】
請求項4のブレーキシステムのばね蓄勢方法によれば、消費電力のピーク値を抑えることができるとともに、複数の作動装置を一台ずつ行わせる場合に比べて車両全体のばねの蓄勢動作に要する時間をさらに短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブレーキシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した作動装置の詳細な構成を示す断面図である。
【図3】図1に示した制御装置の制御動作例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 常用ブレーキ機構部
3 安全ブレーキ機構部
10 車両
11 制御装置
12,13 台車
12a,12b,13a,13b 車軸
14a,14b,14c,14d 作動装置
15a,15b,15c,15d ブレーキシュー(制輪子)
200 モータ
305,306 ばね
402 押し棒
Claims (4)
- 車両の複数の台車の各々に設けられた複数の各車軸毎または前記車軸に設けられた一対の各車輪毎に、制輪子を作動させる押し棒をモータの出力に基づいて移動させる常用ブレーキ機構部と、前記モータにより蓄勢されるばねを蓄勢状態で保持するとともに、当該ばねの出力に基づいて前記押し棒を移動させる安全ブレーキ機構部とを有する作動装置を設けたブレーキシステムであって、
前記複数の車軸のうち、少なくとも1つの車軸に対するブレーキ動作を行わせた状態で、残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせるとともに当該ばねを蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作を行わせる制御装置を設けたことを特徴とするブレーキシステム。 - 前記制御装置は、前記ばねの蓄勢動作及び保持確認動作を完了した作動装置に対して、その常用ブレーキ機構部を動作させ、対応する制輪子によりブレーキ力を車軸に作用させることを特徴とする請求項1記載のブレーキシステム。
- 車両の複数の台車の各々に設けられた複数の各車軸毎または前記車軸に設けられた一対の各車輪毎に、制輪子を作動させる押し棒をモータの出力に基づいて移動させる常用ブレーキ機構部と、前記モータにより蓄勢されるばねを蓄勢状態で保持するとともに、当該ばねの出力に基づいて前記押し棒を移動させる安全ブレーキ機構部とを有する作動装置を設けたブレーキシステムのばね蓄勢方法であって、
前記複数の車軸のうち、少なくとも1つの車軸用の前記作動装置を動作させて、対応する制輪子によりブレーキ力を当該車軸に作用させ、
前記複数の車軸のうち、残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせ、
その後、前記残りの車軸用の前記作動装置に対して、ばねを蓄勢状態で保持したことを確認する保持確認動作を行わせることを特徴とするブレーキシステムのばね蓄勢方法。 - 前記残りの車軸用の前記作動装置が前記ばねの蓄勢動作を完了させた後、直ちに前記少なくとも1つの車軸用の前記作動装置に対して、ばねの蓄勢動作を行わせることを特徴とする請求項3記載のブレーキシステムのばね蓄勢方法。
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