JP3792571B2 - 塩加工装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非酸化雰囲気の中で、比較的高温の過熱蒸気を用いて塩を加工処理する塩加工装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、食用の塩は、製法により割合は異なるが、塩化ナトリウムに僅かにミネラルが含まれるものである。この食用の塩には湿り気があり、微小量を満遍なく食品に振りまくのに用いる場合に不便であった。そこで、食卓で用いられる塩として、食用の塩に炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムを、ごく僅かであるが混入することにより、サラサラした塩とする方法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の方法によると、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムが混入されて塩本来の味を幾分失わせるため、食品全体に薄く振りまくのにはよいが、味付けに用いるのには適さないという問題があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、塩角が取れてまろやかになり、本来有する旨味がより強調されながら、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工する塩加工装置及び方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の塩加工装置は、水を加熱して水蒸気とする第1加熱部と、前記水蒸気を過熱蒸気とする第2加熱部と、塩を振動状態にして前記過熱蒸気にて加工する加工部と、を備えるものである。
【0006】
上記の構成によると、塩は振動状態にて過熱蒸気で加工されるため、塩に均一に過熱蒸気を供給することができ、空気が混ざらない状態で、全ての塩の粒が確実に加熱乾燥して加工される。そのため、加工部にて加工された塩は、塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味がより強調され、一粒ずつ加工されるため、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0007】
請求項2に記載の塩加工装置は、請求項1において、前記塩の表面を均一に湿らせる注水手段を備えるものである。
【0008】
上記の構成によると、塩の表面上に水膜を形成してから過熱蒸気を照射するため、塩と塩との間に予め隙間を作り、隙間のできた状態で振動させながら高温の過熱蒸気により塩表面の水分を蒸発させるため、塩と塩の間がくっついてしまうことを防止することができる。そのため、確実にきめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0009】
請求項3に記載の塩加工装置は、請求項1又は2において、前記第2加熱部の加熱が、電磁誘導加熱によるものである。
【0010】
上記の構成によると、電磁誘導加熱により過熱蒸気とされるため、過熱蒸気は非常に活性化されると考えられる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0011】
請求項4に記載の塩加工装置は、請求項3において、電磁誘導加熱による前記第2加熱部は、磁力線を横切る斜め配置の板部材を有し、前記板部材を組み合わせて多数の規則的な流体通路が形成された導電性材料の積層構造体と、前記積層構造体を内部に有するパイプ部材と、前記パイプ部材に巻回された励磁コイルとから構成されるものである。
【0012】
上記の構成によると、積層構造体により、高電流が流れると共に高磁力線が通過する広大な伝熱面積に接触して加熱でき、磁化及びイオン化による活性化された過熱蒸気を得ることができる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0013】
請求項5に記載の塩加工装置は、請求項4において、前記積層構造体は、前記パイプ部材の軸心と交差する方向の多数の小通路が形成されたものである。
【0014】
上記の構成によると、小通路を通過する過熱蒸気が拡散、放散、輝散されるため、磁化及びイオン化による活性化された過熱蒸気が均一になると共に、温度分布も均一になる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0015】
請求項6に記載の塩加工方法は、第1加熱部にて水の蒸発を行う工程と、第2加熱部にて、蒸発した水を過熱蒸気とする工程と、塩を振動させながら、前記過熱蒸気にて加工する工程と、を有するものである。
【0016】
上記の構成によると、塩は振動状態にて過熱蒸気で加工されるため、塩に均一に過熱蒸気を供給することができ、空気が混ざらない状態で、全ての塩の粒が確実に加熱乾燥して加工される。そのため、加工された塩は、塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味がより強調され、一粒ずつ加工されるため、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0017】
請求項7に記載の塩加工方法は、請求項6において、前記塩を加工する工程の前に、注水手段により天然塩の表面を均一に湿らせる工程を含むものである。
【0018】
上記の構成によると、塩の表面上に水膜を形成してから過熱蒸気を照射するため、塩と塩との間に予め隙間を作り、隙間のできた状態で振動させながら高温の過熱蒸気により塩表面の水分を蒸発させるため、塩と塩の間がくっついてしまうことを防止することができる。そのため、確実にきめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0019】
請求項8に記載の塩加工方法は、請求項6又は7において、前記第2加熱部にて、蒸発した水を過熱蒸気とする工程が、電磁誘導加熱によるものである。
【0020】
上記の構成によると、電磁誘導加熱により過熱蒸気とされるため、過熱蒸気は非常に活性化されると考えられる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明を用いた塩加工装置1を示す模式図である。図2は、塩加工装置1の多孔体3を説明する図である。
【0022】
図1に示すように、塩加熱装置1は、水を水蒸気とするボイラ11(第1加熱部)と、水を過熱蒸気とする電磁誘導加熱部(第2加熱部)12と、過熱蒸気にて振動状態の塩が加工される本体(加工部)2と、本体2の塩の投入口に配設された霧吹き部13(注水手段)と、を備える。
【0023】
本体2は、多孔体3と、振動モーター5と、ノズル8とを収容し、基台9に設置されている。本体2の上部は、ホッパー4用の開口部2aが設けられている。本体2の一方の側面には、塩の排出口7用の開口部2bが設けられ、また、他方の側面には、過熱蒸気供給用の開口部2cが設けられている。この開口部2cには、ベローズ6が設けられている。また、本体2は、基台9に対してバネ10で支持されており、振動モーター5の振動により本体2が振動するようになっている。尚、本体2が振動してもベローズ6により振動を吸収するため、ノズル8は振動しない。
【0024】
多孔体3は、図2に示すように、渦巻き状の仕切りを有しており、塩が渦巻き状に移動するように塩の移動経路が形成されている。塩の移動経路の最終端には、塩の排出口7が設けられている。また、多孔体3の底面は、網目状に形成されている。このように形成された多孔体3は、図1に示すように、本体2内部を上部と下部に仕切るように配置されている。因みに、網目状の移動経路はステンレス製で、メッシュは塩が落下しない程度である。
【0025】
ホッパー4は、本体2の上部から内部へ挿入されており、ホッパー4から延設される供給管4aは、多孔体3の所定位置に塩を供給するように形成されている。尚、図1に示す供給管4aは、多孔体3の渦巻きの外側の移動経路上に塩を供給するように形成されているが、渦巻きの中心に塩を供給する場合には、真っ直ぐに形成される。
【0026】
霧吹き部13は、先端に水を噴霧するノズル13aが取り付けられており、ホッパー4の塩が供給される開口部付近に配設されている。霧吹き部13のノズル13aからの水のシャワリングにより、ホッパー4に投入される塩は均一に湿らされ、塩の表面に水の膜が形成される。塩の湿り具合は、塩の一粒毎に薄い水膜ができる程度であればよく、過熱蒸気の温度に応じて決めるとよい。
【0027】
尚、注水手段としては、霧吹き部13の形態に限定されるものではなく、多孔体3の上面に達するまでに塩を均一に湿らせるものであればよい。また、過熱蒸気照射中の塩に、多孔体3上のノズル8の噴出部8a以外の場所で湿らせるものであってもよい。
【0028】
振動モーター5は、本体2の下部に設けられており、多孔体3上の塩が排出口7に向かって移動するように振動する。
【0029】
電磁誘導加熱部12は、ケース12c内に、図3及び図4で示す積層構造体12aが収納され、ケース12cに励磁コイル12bが巻回されたものである。ケース12cは耐熱性、耐蝕性及び耐圧性に優れたセラミック等の非磁性材料によりパイプ状に形成されたものである。ケース12c内に収納された積層構造体12aは、励磁コイル12bにより発生する磁界変化により発熱する金属等の導電性材料により多数の小通路を形成したものである。
【0030】
ボイラ11と、電磁誘導加熱部12とは、直列に接続されている。電磁誘導加熱部12からの過熱蒸気は、ノズル8の噴出部8aに供給される。ノズル8は、図2に示すように、渦巻き状の多孔体3の移動経路に沿った環状に形成されており、多孔体3の下部に設けられている。ノズル8は、多孔体3に向けて複数の噴出口8aが設けられており、多孔体3上の塩に過熱蒸気を当てるようになっている。
【0031】
水蒸気を過熱蒸気に加熱する装置として、電磁誘導加熱部6を用いるのは、過熱蒸気を短時間で得られるだけでなく、過熱蒸気の温度調整を行い易いからである。尚、水を水蒸気に加熱するものは、ボイラに限定されない。
【0032】
図3及び図4は、電磁誘導加熱部6において用いられる積層体構造体を示す。図3の如くジグザグの山型に折り曲げられた第1金属板531と平たい第2金属板532とを交互に積層し、全体として円筒状の積層体に形成したものである。この第1金属板531や第2金属板532の材質としては、SUS447J1の如きマルテンサイト系ステンレスが用いられる。
【0033】
図3に示されるように、第1金属板531の山(又は谷)533は、中心軸534に対して角度αだけ傾くように配設され、第2金属板532を挟んで隣合う第1金属板531の山(又は谷)533は交差するように配設されている。そして、隣合う第1金属板531における山(又は谷)533の交差点において、第1金属板531と第2金属板532とがスポット溶接で溶着され、電気的に導電可能に接合されている。
【0034】
結局、手前側の第1金属板531と第2金属板532との間には、角度αだけ傾いた第1小流路535が形成され、第2金属板532と奥側の第1金属板531との間には、角度−αだけ傾いた第2小流路536が形成され、この第1小流路535と第2小流路536とは角度2×αで交差している。また、第1金属板531や第2金属板532の表面には、流体の乱流を生じさせるための第3小流路としての孔537が設けられている。更に、第1金属板531や第2金属板532の表面は平滑ではなく、梨地加工又はエンボス加工によって微小な凹凸538が形成されている。この凹凸538は山(又は谷)533の高さに比較して無視できる程度に小さい。
【0035】
コイル12bに高周波電源12dから高周波電流を流して、積層構造体12aに高周波磁界を作用させると、第1金属板531と第2金属板532の全体に渦電流が生じ、積層構造体12aが発熱する。このときの温度に分布は、第1金属板531と第2金属板532の長手方向に伸びた目玉型となり、周辺部より中心部の方が発熱し、中央部を流れようとする水蒸気の加熱に有利になっている。
【0036】
また、図4のように、積層体12a内には交差する第1小流路535と第2小流路536が形成され、周辺と中央との拡散が行われ、加えて第3小流路を形成する孔537の存在によって、第1小流路535と第2小流路536間の厚み方向の拡散も行われる。従って、これらの小流路535、536、537によって、積層構造体12aの全体にわたる水蒸気のマクロ的な分散、放散、輝散が生じる。加えて、表面の微小な凹凸538によってミクロ的な拡散、放散、輝散が生じる。その結果、積層構造体12aを通過する水蒸気は略均一な流れになって、第1金属板531及び第2金属板532との流体との均一な接触機会が得られる。その結果水蒸気の均一な加熱が確保される。
【0037】
ところで、金属板531、532の厚みが30ミクロン以上1mm以下であり、高周波電源12dによる高周波電流の周波数が15kHz〜150kHzの範囲にあるものが好ましい。金属板の厚みが30ミクロン以上1mm以下であると、電力が入り易く、又伝熱面積を大きくとるための波形等の加工による小流路の確保が容易になる。また、使用する周波数が15kHz〜150kHzの範囲であると、コイルの銅損やスイッチング素子の損失を防止できる。特に、損失が少ない周波数帯としては、20kHz〜70kHzである。また、積層構造体12aの1cm3当たりの伝熱面積が、2.5cm2以上であるものが望ましい。積層構造体12aの1cm3当たりの伝熱面積が、2.5cm2以上、より好ましくは5cm2以上になるように金属板を積層すると、熱交換の効率を上げることができる。また、積層構造体12aの表面積1cm2当たりで加熱すべき流体量が、0.4cm3以下であるものが好ましい。積層構造体12aの表面積1cm2当たりの流体量を0.4cm3以下、より好ましくは0.1cm3以下にすると、流体に対する伝熱の急速応答性が得られる。
【0038】
上述した構造の積層構造体による加熱においては、電気エネルギーから熱エネルギーへの交換効率が極めて高いことが確認されている。例えば、100mm径、長さ200mm、表面積2.2m2〜6.2m2の積層構造体12aを用いた場合、流体の膜厚(1cm3当たりの水膜量)が0.5mm〜0.2mmと極めて薄膜状であり、積層構造体12aを構成する金属板531、532も薄いため、温度差も極めて小さく、熱伝達を素早く促進できる。従って、電磁誘導加熱部12がコンパクトであっても、大量の過熱蒸気を発生させることが可能になる。また、積層構造体には高電流が複雑に流れるとともに、磁力線も複雑に通っている。この状態の積層構造体の広大な面積に対する活性力が高まった過熱蒸気になっていると想定される。
【0039】
尚、塩加工装置1の多孔体3は、渦巻き状の仕切りを有するものに限定されず、塩を直線状に移動させるように矩形状に形成されたものでもよい。この場合、ノズル8の形状は、多孔体3の形状に合わせて矩形状に形成され、ホッパー4はスライド式のものが適する。また、本体2を支持するバネ10は、これに限定されるものではなく、本体2が振動するように支持する弾性部材であればよい。
【0040】
次に、蒸気構成の塩加工装置1を用いた場合の塩の過熱蒸気による処理方法を説明する。図1に示すように、霧吹き部13のノズル13aから水をシャワリングして塩を湿らせながら、ホッパー4から塩を投入し、図2に示す位置に所定量の塩を供給する。塩が供給されると、振動モーター5を駆動させて、塩が排出口7に向かって移動するように本体2及び多孔体3を振動させる。また、電磁誘導加熱部12により加熱された過熱蒸気を多孔体3の下方に設けられたノズル8の噴出部8aから塩に噴射する。このように、塩は、振動により一定の速度で渦巻き状の移動経路を進む間に過熱蒸気が当てられ、過熱蒸気による処理が施される。このようにして、塩を空気のない状態にて加熱乾燥して加工することができる。
【0041】
塩が投入されて初めは、塩自体が常温であり、過熱蒸気が当てられると塩の表面に水滴が付着し水膜ができる。過熱蒸気が当てられ続けることにより、塩自体が徐々に加熱され、表面の水膜も蒸発していく。このとき、表面の水膜の蒸発に伴い、部分によっては塩の粒と粒がくっついてしまい、ザラザラした塩に加工されてしまうことがある。しかし、本実施形態では、塩は本体2の内部に投入される前に均一に湿らされて表面には予め水膜が形成されているため、塩の表面の水膜の蒸発に伴い塩がくっついてしまうことがなく、確実に一粒ずつ加熱乾燥して加工することができる。
【0042】
尚、本発明を用いた塩加工装置としては、本実施形態に限定されるものではなく、過熱蒸気による加工時に塩を振動状態にできるものであればよい。例えば、加工部が回転するドラムであってもよいし、振動するベルトコンベアであってもよい。
【0043】
【実施例】
本発明の具体的な実施例を以下に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。以下の実施例では、図1の塩加工装置1を用い、積層構造体12aの1cm2辺りの過熱蒸気量を0.1cm3のものを用いた。
【0044】
(実施例1)
本実施形態の塩加工装置1において、霧吹き部13にて湿らせずに、天然塩を本体2内で300℃の過熱蒸気により加工をした。
【0045】
(実施例2)
本実施形態の塩加工装置1において、霧吹き部13にて湿らせた天然塩を、本体2内で300℃の過熱蒸気により加工をした。
【0046】
(実施例3)
本実施形態の塩加工装置1において、霧吹き部13にて湿らせた天然塩を、本体2内で450℃の過熱蒸気により加工をした。
【0047】
実施例1〜実施例3では、高温の過熱蒸気で塩を加工することで、塩角が取れてまろやかになり、塩が本来有する旨味がより強調された。また、実施例1では塩はサラサラとしたものに加工され、実施例2及び実施例3では更にきめ細かい粒径の小さいサラサラとしたものとなった。
【0048】
これにより、塩を振動状態にして過熱蒸気で加工すると、塩角が取れてまろやかになり、本来有する旨味がより強調されながら、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができると言える。また、予め塩を湿らせて加工すると、更にサラサラとしたものが得られることが言える。
【0049】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、塩は振動状態にて過熱蒸気で加工されるため、塩に均一に過熱蒸気を供給することができ、空気が混ざらない状態で、全ての塩の粒が確実に加熱乾燥して加工される。そのため、加工部にて加工された塩は、塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味がより強調され、一粒ずつ加工されるため、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0050】
請求項2の発明によると、塩の表面上に水膜を形成してから過熱蒸気を照射するため、塩と塩との間に予め隙間を作り、隙間のできた状態で振動させながら高温の過熱蒸気により塩表面の水分を蒸発させるため、塩と塩の間がくっついてしまうことを防止することができる。そのため、確実にきめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0051】
請求項3の発明によると、電磁誘導加熱により過熱蒸気とされるため、過熱蒸気は非常に活性化されると考えられる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0052】
請求項4の発明によると、積層構造体により、高電流が流れると共に高磁力線が通過する広大な伝熱面積に接触して加熱でき、磁化及びイオン化による活性化された過熱蒸気を得ることができる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0053】
請求項5の発明によると、小通路を通過する過熱蒸気が拡散、放散、輝散されるため、磁化及びイオン化による活性化された過熱蒸気が均一になると共に、温度分布も均一になる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【0054】
請求項6の発明によると、塩は振動状態にて過熱蒸気で加工されるため、塩に均一に過熱蒸気を供給することができ、空気が混ざらない状態で、全ての塩の粒が確実に加熱乾燥して加工される。そのため、加工された塩は、塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味がより強調され、一粒ずつ加工されるため、きめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0055】
請求項7の発明によると、塩の表面上に水膜を形成してから過熱蒸気を照射するため、塩と塩との間に予め隙間を作り、隙間のできた状態で振動させながら高温の過熱蒸気により塩表面の水分を蒸発させるため、塩と塩の間がくっついてしまうことを防止することができる。そのため、確実にきめ細かく粒径の小さいサラサラとした塩に加工することができる。
【0056】
請求項8の発明によると、電磁誘導加熱により過熱蒸気とされるため、過熱蒸気は非常に活性化されると考えられる。そのため、塩は効率よく加工され、より塩角が取れてまろやかになり本来有する旨味が強調される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例の塩加工装置1の模式図である。
【図2】塩加工装置1の多孔体3を説明する図である。
【図3】電磁誘導加熱部12に用いられる積層構造体の全体斜視図である。
【図4】図7の積層構造体の詳細構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 塩加工装置
2 本体(加工部)
2a〜2c 開口部
3 多孔体
4 ホッパー
5 振動モーター
6 ベローズ
7 排出口
8 ノズル
8a 噴出部
9 基台
10 バネ
11 ボイラ(第1加熱部)
12 電磁誘導加熱部(第2加熱部)
12a 金属体
12b 励磁コイル
12c ケース
12d 高周波電源
13 霧吹き部(注水手段)
13a ノズル

Claims (8)

  1. 水を加熱して水蒸気とする第1加熱部と、
    前記水蒸気を過熱蒸気とする第2加熱部と、
    塩を振動状態にして前記過熱蒸気にて加工する加工部と、を備える塩加工装置。
  2. 前記塩の表面を均一に湿らせる注水手段を備える請求項1に記載の塩加工装置。
  3. 前記第2加熱部の加熱が、電磁誘導加熱による請求項1又は2に記載の塩加工装置。
  4. 電磁誘導加熱による前記第2加熱部は、磁力線を横切る斜め配置の板部材を有し、前記板部材を組み合わせて多数の規則的な流体通路が形成された導電性材料の積層構造体と、
    前記積層構造体を内部に有するパイプ部材と、
    前記パイプ部材に巻回された励磁コイルとから構成される請求項3に記載の塩加工装置。
  5. 前記積層構造体は、前記パイプ部材の軸心と交差する方向の多数の小通路が形成されたものである請求項4に記載の塩加工装置。
  6. 第1加熱部にて水の蒸発を行う工程と、
    第2加熱部にて、蒸発した水を過熱蒸気とする工程と、
    塩を振動させながら、前記過熱蒸気にて加工する工程と、を有する塩加工方法。
  7. 前記塩を加工する工程の前に、注水手段により前記塩の表面を均一に湿らせる工程を含む請求項6に記載の塩加工方法。
  8. 前記第2加熱部にて、蒸発した水を過熱蒸気とする工程が、電磁誘導加熱による請求項6又は7に記載の塩加工方法。
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