JP2008126139A - 静電霧化装置およびそれを用いるイオンドライヤー - Google Patents

静電霧化装置およびそれを用いるイオンドライヤー Download PDF

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Abstract

【課題】イオンドライヤーに搭載され、マイナスイオンミストを生成する静電霧化装置において、ナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成する。
【解決手段】放電極21と、対向電極と、放電極21に空気中の水分を結露または氷結させて水W11を供給するペルチェユニットとを備える静電霧化装置において、針状の放電極21が、テーラーコーンT11を形成し、放電部となる先端凸部21aと、それに連なる柱状の基部21bとを備えるとともに、先端凸部21aと基部21bとの境界に、それらの外径よりも大径の鍔部21cを備えて成り、図3(b)で示すように、鍔部21cの外周縁21dにおける接線L11を、軸線L12と略直交させる。すなわち、先端凸部21aおよび鍔部21cを凹曲面に形成する。したがって、基部21bで生成された余剰な結露水W12が、テーラーコーンT11の表面張力によって取込まれないようにできる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷風または温風の少なくとも一方を吹出すとともに、併せてマイナスイオンミストを吐出するようにしたマイナスイオンドライヤーおよびそのイオンミストを発生する静電霧化装置に関し、特に静電霧化現象によってナノメータサイズのマイナスイオンミストを発生させる前記静電霧化装置の放電極の構造に関する。
上記のように、冷風または温風の少なくとも一方を吹出すとともに、併せてマイナスイオンやナノサイズのイオンミストを吐出することで、髪のまとまりが良くなり、またダメージを防止できるなど、様々な効果を発揮することができるイオンドライヤーが、人気を博している。そのようなイオンドライヤーの典型的な従来技術は、本件出願人によって提案された特許文献1である。そして、そのイオンミストを発生する静電霧化装置は、改良が進み、本件出願人による特許文献2などで示されている。
その従来技術によれば、静電霧化装置は、放電極と、その放電極に対向して位置するリング状の対向電極と、前記放電極に空気中の水分を結露または氷結させて水分を供給する水供給手段とを備え、前記放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで、前記放電極に保持される水を霧化させるようになっている。そして、前記水供給手段は、ペルチェ素子から成り、その吸熱側の面から前記放電極を立設することで、タンクなどへの水補給を不要にした非常に利便性の高いものになっている。
図8は、その特許文献2の静電霧化装置における放電極1の構造を詳しく示す平面図である。この放電極1の向い(図8の上方側)には図示しないリング状の対向電極が配置され、基端(図8の下方)側には図示しないペルチェユニットが配置されている。この針状の放電極1は、大略的には、図8(a)で示すように、柱2の先端に球状の放電部3を取付けた構造となっており、たとえばアルミニウム、銅、タングステン、チタン、ステンレス等の熱伝導性および導電性の高い材料から成る丸棒を削り出して作成されている。
特開2002−191426号公報 特開2006−68711号公報
上述の従来技術では、前記ペルチェユニットによって、針状の放電極1の基端側から冷却され、またその表面積の大きさからも、放電極1の放電部3よりも、柱2側で多くの結露や氷結が発生する。一方、マイナスイオンミスト言っても、前記のような美容面を始めとする種々の高い効果は、ナノメータサイズの超微粒子で得られるものであり、そのナノメータサイズのイオンミストの生成に必要な水分は、通常の使用環境下では、球状の放電部3の対向電極側の半球部分だけで生成可能である。そして、適切な水分が生成できていると、図8(b)において参照符号Tで示すような適度なテーラーコーンを形成し、対向電極との間のクーロン力が水Wの表面張力を超えると、そのテーラーコーンT形状となった水Wが分裂し、前記ナノメータサイズのマイナスイオンミストを大量に発生させることができる。このようなメカニズムは、前記特許文献2の第0030段落に詳しく記載されている。
しかしながら、前述のように柱2部分で大量に発生した結露水W1が、放電極1と対向電極との間の電界に引き寄せられて、図8(b)で示すように該放電部3側に移動し、図8(c)で示すように該放電部3側の水Wに取込まれてしまうと、水固有の接触角θを維持した、大きなテーラーコーンT1となり、この状態で安定してしまう。そして、結露水W1が供給され続け、水W2の表面張力のバランスが崩れるまでテーラーコーンT1は大きく成長してしまう。このため、放電状態を安定に保つことができないという問題がある。特に、使用環境として、温湿度の高い、たとえば浴室に隣接した洗面台のような環境下や、長時間の連続使用を行った場合などでは、余剰な結露水W1が供給され、前記問題が顕著である。
本発明の目的は、一定の大きさ、形状のテーラーコーンを安定して形成でき、粒径がより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成することができる静電霧化装置およびそれを用いるイオンドライヤーを提供することである。
本発明の静電霧化装置は、針状の放電極と、リング状の対向電極と、前記放電極に空気中の水分を結露または氷結させて水分を供給する水供給手段とを備え、前記放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで前記放電極に保持される水を霧化させる静電霧化装置において、前記針状の放電極は、テーラーコーンを形成する先端凸部と、それに連なる柱状の基部とを備えるとともに、前記先端凸部と基部との境界に、それらの外径よりも大径の鍔部を備えて成り、前記鍔部の先端凸部側の外周縁における接線が該放電極の軸線と略直交していることを特徴とする。
上記の構成によれば、冷風または温風の少なくとも一方と、イオンミストとを吐出することができるイオンドライヤーなどに搭載され、前記イオンミストを発生するために、針状の放電極と、リング状の対向電極と、ペルチェ素子などから成り、前記放電極に空気中の水分を結露または氷結させて前記水分を供給する水供給手段とを備え、前記放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで前記放電極に保持される水を霧化させる静電霧化装置において、前記針状の放電極の形状を工夫することで、過剰な水分供給を抑制する。
具体的には、前記針状の放電極を、テーラーコーンを形成する先端凸部と、それに連なる柱状の基部とを備えるとともに、前記先端凸部と基部との境界に、それらの外径よりも大径の鍔部を備えて構成し、前記鍔部の少なくとも先端凸部側の外周縁における接線を該放電極の軸線と略直交させる。すなわち、従来の針状の放電極は、柱の先端に球を付けていたのを、本発明では、球の部分を最大径の部分で対向電極側と基部側とに分け、対向電極側はテーラーコーンを形成する錘状で、かつ軸線方向断面で凹面に形成する。
したがって、先端凸部側に形成されるテーラーコーンは、前記放電極の軸線と略直交した接線から所定の接触角の範囲内に収まり、基部側で空気中の水分を捕集して生成されてしまった水滴が電極間に印加される電界によって基部側から先端凸部側に引き寄せられて来ても、それが先端凸部側で生成された水滴(テーラーコーン)の表面張力によって取込まれてしまうことを抑えることができる。これによって、高温高湿状態で前記ペルチェ素子を長時間作動させた場合のように、基部側に大量の結露または氷結が発生しても、先端凸部側に余剰な水分が供給されてしまうことを抑制することができる。また、使用中の振動等で余剰な水分が先端凸部側のテーラーコーンに供給されたとしても、すぐに安定したマイナスイオンミストを供給できる一定の大きさ、形状に復帰させることが可能となる。こうして、前記テーラーコーンを、安定したマイナスイオンミストを供給することができる一定の大きさおよび形状に維持することができ、粒径のより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成することができる。
また、本発明の静電霧化装置は、前記鍔部の基部側の外周縁における接線も、該放電極の軸線と略直交していることを特徴とする。
上記の構成によれば、前述のように鍔部の先端凸部側の外周縁における接線が放電極の軸線と略直交していることで、該先端凸部側への余剰となる水分供給を抑えることができるが、前記鍔部の基部側も、軸線方向断面で凸または凹もしくは直線の任意の傾斜面の内、凹面の傾斜面に形成することで、より条件の悪い(より高温高湿の)状態で使用されても、先端凸部側への余剰な水分供給を抑えることができる。
さらにまた、本発明の静電霧化装置では、前記先端凸部は、連続曲面から成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、丸棒からの切削加工によって前記放電極を作成するにあたって、前記先端凸部側の切削を、バイトの交換や角度調整等を行うことなく、1度で行うことができる。
また、本発明のイオンドライヤーは、前記の静電霧化装置を用い、使用者に向けて、冷風または温風の少なくとも一方と、前記静電霧化装置で水分を霧化して生成されたイオンミストとを吐出することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記の静電霧化装置で生成された粒径のより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成することができるイオンドライヤーを実現することができる。
本発明の静電霧化装置は、以上のように、イオンドライヤーなどに搭載され、イオンミストを発生するために、針状の放電極と、リング状の対向電極と、ペルチェ素子などから成り、前記放電極に空気中の水分を結露または氷結させて前記水分を供給する水供給手段とを備え、前記放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで前記放電極に保持される水を霧化させる静電霧化装置において、前記針状の放電極を、テーラーコーンを形成する先端凸部と、それに連なる柱状の基部とを備えるとともに、前記先端凸部と基部との境界に、それらの外径よりも大径の鍔部を備えて構成し、前記鍔部の少なくとも先端凸部側の外周縁における接線を該放電極の軸線と略直交させる。
それゆえ、先端凸部側に形成されるテーラーコーンは、前記放電極の軸線と略直交した接線から所定の接触角の範囲内に収まり、基部側で空気中の水分を捕集して生成されてしまった水滴が電極間に印加される電界によって基部側から先端凸部側に引き寄せられて来ても、それが先端凸部側で生成された水滴(テーラーコーン)の表面張力によって取込まれてしまうことを抑えることができる。これによって、高温高湿状態で前記ペルチェ素子を長時間作動させた場合のように、基部側に大量の結露または氷結が発生しても、先端凸部側に余剰な水分が供給されてしまうことを抑制することができる。また、使用中の振動等で余剰な水分が先端凸部側のテーラーコーンに供給されたとしても、すぐに安定したマイナスイオンミストを供給できる一定の大きさ、形状に復帰させることが可能となる。こうして、前記テーラーコーンを、安定したマイナスイオンミストを供給することができる一定の大きさおよび形状に維持することができ、粒径のより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成することができる。
また、本発明の静電霧化装置は、以上のように、前記鍔部の基部側の外周縁における接線も、該放電極の軸線と略直交させる。
それゆえ、より条件の悪い(より高温高湿の)状態で使用されても、先端凸部側への余剰な水分供給を抑えることができる。
さらにまた、本発明の静電霧化装置は、以上のように、前記先端凸部を連続曲面から形成する。
それゆえ、丸棒からの切削加工によって前記放電極を作成するにあたって、前記先端凸部側の切削を、バイトの交換や角度調整等を行うことなく、1度で行うことができる。
また、本発明のイオンドライヤーは、以上のように、前記の静電霧化装置を用いる。
それゆえ、粒径のより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストを安定して生成することができるイオンドライヤーを実現することができる。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の一形態に係るイオンドライヤー11の縦断面図である。このイオンドライヤー1は、大略的に、内側に送風路12およびそれから分岐された分岐路13が形成された本体ケース14と、前記送風路12内に配置され、該送風路12の背後(使用状態で使用者とは反対)側に形成された吸入口15から空気を流入させ、該送風路12の前方側に形成された冷温風吹出口16から使用者に向けて吹出させる送風手段17と、前記送風路12内に配置され、吸入空気を加熱して温風を生成する加熱部18と、前記分岐路13内に配置され、放電極21と対向電極22とを有し、前記放電極21に結露または氷結した水分を静電霧化させた後、前記分岐路13の前方(使用者)側に形成されたイオン吐出口23からイオンミストとして吐出する静電霧化装置24と、ヒンジ部25によって前記本体ケース14に折畳み可能な把手26および電源コード27とを備えて構成される。このような構成で、使用者に向けて、前記冷温風吹出口16から冷風または温風の少なくとも一方を吹出すとともに、前記イオン吐出口23からイオンミストを吐出することができるようになっている。
前記吸入口15には吸込み格子15aが装着され、前記冷温風吹出口16にはノズル16aが装着されている。前記送風手段17は、ファン17aおよびそれを回転させるモータ17bが、筒体17cに収納されて構成され、前記把手26に設けられたスライド式スイッチ28への前記使用者の操作に応答して、風量の強弱などが制御可能となっている。この送風手段17の下流側には、前記加熱部18が設けられている。前記加熱部18は、前記送風路12での軸直角断面が十字型の絶縁板18aの外周にヒータ線18bを巻き付けて成る本体が断熱筒18cに収納されて成り、送風中に前記本体ケース14側に設けられたプッシュ式スイッチ29への前記使用者の操作に応答して、ヒータのON/OFFが切換え可能となっている。
図2は、前記静電霧化装置24の拡大断面図である。この静電霧化装置24は、大略的に、針状の前記放電極21と、支持枠20によってその前方側に所定の間隔を隔てて対向配置されるリング状の前記対向電極22と、前記放電極21を冷却するペルチェユニット31とを備えて構成される。高電圧基板32で作成されたマイナスの高電圧は、該高電圧を調整するための図示しない抵抗から前記放電極21に与えられる。
前記放電極21は、前述のようにペルチェユニット31によって冷却されることでその外周面に空気中の水分が結露または氷結し、その水分に電極21,22間で高電圧放電を行うことで、水の補給なしで、ナノサイズのマイナスイオンミストMを生成可能となっている。なお、氷結によって得られた水分も、先端凸部21a側が放電によって数百℃の高温になり、また前記放電極21と対向電極22との間の電界によって、溶けて基部21b側から先端凸部21a側に引き寄せられて来る。このように構成される静電霧化装置24は、前記断熱筒18c上に搭載された後、その前方に、前記イオンミストMを通過させつつ、高電圧が印加されている前記静電霧化装置24への前記イオン吐出口23からの異物の侵入を阻止するための多孔板33が配置され、それらが前記本体ケース14の一部を成す上カバー14aで覆われる。
前記ペルチェユニット31は、熱伝導性の高いアルミナや窒化アルミニウムなどから成る絶縁板の一表面に回路を形成して成る一対のペルチェ回路板31a,31bを、互いの回路が向き合うように対向させ、それらのペルチェ回路板31a,31b間に、たとえばBiTe系の熱電素子31cを多数挟持させるとともに、隣接する熱電素子31c同士を両側の回路で電気的に接続させて成り、図示しないリード線から通電を行うことで、一方のペルチェ回路板(本実施の形態では、31a)側から他方のペルチェ回路板(31b)側に向けて熱が移動するように構成されている。そして、前記ペルチェ回路板31aの熱電素子31cとは反対側の面に、アルミナや窒化アルミニウム等から成る高熱伝導性および高耐電性の絶縁板31dが貼り合せられ、吸熱側となる該絶縁板31dの略中央部に前記放電極21が立設される。また、前記ペルチェ回路板31bの熱電素子31cとは反対側の面には、アルミナや窒化アルミニウム等から成る高熱伝導性および高耐電性の放熱フィン31eが貼り合せられる。
上述のように構成されるイオンドライヤー1における静電霧化装置24において、注目すべきは、本実施の形態では、図3(a)で示すように、前記針状の放電極21が、テーラーコーンを形成し、放電部となる先端凸部21aと、それに連なる柱状の基部21bとを備えるとともに、前記先端凸部21aと基部21bとの境界に、それらの外径よりも大径の鍔部21cを備えて成り、図3(b)で示すように、前記鍔部21cの先端凸部21a側の外周縁21dにおける接線L11が、該放電極21の軸線L12と略直交していることである。すなわち、従来の針状の放電極1は、前記図8で示すように、柱2の先端に球3を付けていたのを、本実施の形態では、球3の部分を最大径の部分で対向電極22側と基部21b側とに分け、対向電極22側はテーラーコーンT11を形成する錘状で、かつ軸線L12方向断面で凹面に形成された前記先端凸部21aとし、基部21b側は該基部21bとの径の差に対応した傾斜面を有する鍔部21cとする。
したがって、先ず図3(b)で示すように、先端凸部21aで生成された結露水W11は、該先端凸部21aと鍔部21cとの境界部(前記外周縁21d)における前記接線L11に対して、接触角θ方向の稜線L13を結んだ尖頭型のテーラーコーンT11を形成することになる。また、図3(c)で示すように、基部21bで生成された余剰な結露水W12が、前記放電極21と対向電極22との間の電界によって基部21b側から先端凸部21a側に引き寄せられて来ても、前記接触角θを維持しようとするので、それが先端凸部21a側で生成されたテーラーコーンT11の表面張力によって取込まれてしまうことを抑えることができる。これによって、高温高湿状態で前記ペルチェユニット31を長時間作動させた場合のように、基部21b側に大量の結露または氷結が発生しても、先端凸部21a側に余剰な水分が供給されてしまうことを抑制することができる。さらにまた、使用中の振動等で、図3(c)で示すように、余剰な結露水W12が先端凸部21a側のテーラーコーンT11に供給されたとしても、その結露水W12は、先端凸部21a上における結露水W11の表面張力で保有できる結露水量を超えているので、すぐに表面張力のバランスが崩れて結露水T12として分離して飛散し、安定したマイナスイオンミストを供給できる前記接触角θの尖頭型形状を維持する一定の大きさ、形状に復帰する。こうして、前記テーラーコーンT11を、安定したマイナスイオンミストMを供給することができる一定の大きさおよび形状に維持することができ、粒径のより小さいナノメータサイズのマイナスイオンミストMを安定して生成することができる。
したがって、上述のような放電極21を有する静電霧化装置24を具備したイオンドライヤー11は、いかなる使用環境下においてもナノメータサイズのマイナスイオンミストMを安定して生成供給できるので、使用環境に左右されずに肌や毛髪に高い保湿効果を付与することができる。
ここで、特許文献2の従来技術では、前記球状の放電部3において、基端側の半球部分と対向電極側の半球部分との境界部分の表面における接線は、図8(c)において参照符号L2で示すように、放電極1の軸線L1と平行であり、この接線L2から接触角θを取ると、図8(c)で示すように、テーラーコーンT1の径は球状の放電部3の径を遙かに超えたものとなり、対向電極側へも成長し、安定した放電を保つことができない。
前記放電極21は、たとえばアルミニウム、銅、タングステン、チタン、ステンレス等の熱伝導性および導電性の高い材料から成る丸棒を削り出して作成されている。したがって、図4の放電極41で示すように、先端凸部41aの軸線L12方向断面における凹面形状を、円錐または円錐台状の放電部41a1と、その下面から前記軸線L12の直交方向に延びる平坦面41a2とによって形成した場合には、旋盤などで丸棒からの前記削り出しを行うにあたって、その円錐台状の放電部41a1と平坦面41a2とで、バイトを付け替えたり角度を変えたりする必要があるのに対して、図3で示す前記放電極21では、先端凸部21aの前記軸線L12方向断面における凹面形状が連続曲面で形成されているので、1度に削り出しを行うことができる。図4の放電極41において、図3の放電極21に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。
[実施の形態2]
図5〜図7は、本発明の実施の他の形態に係る放電極51,61,71の構造を詳しく示す平面図である。図5で示す放電極51は前述の放電極41に類似し、また図6(a)および図7(a)で示す放電極61,71は前述の放電極21に類似し、それぞれ対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、鍔部51c,61c,71cの基部21b側の外周縁21dにおける接線L14も、該放電極51,61,71の軸線L12と略直交していることである。すなわち、前記軸線L12方向断面における断面形状が、前述の放電極21,41の鍔部21cでは凸曲面であったのに対して、これらの放電極51,61,71の鍔部51c,61c,71cでは、凹曲面に形成されることである。
したがって、前述のように鍔部21cの先端凸部21a,41a側の外周縁21dにおける接線L11が放電極21,41の軸線L12と略直交していることで、該先端凸部21a,41a側への余剰となる水分供給を抑えることができる上に、たとえば図6(b)および図7(b)で示すように、前記鍔部51c,61c,71cの基部21b側も、軸線L12方向断面で凹面の傾斜面に形成することで、より条件の悪い(より高温高湿の)状態で使用されても、先端凸部21a,41a側への余剰となる水分供給を抑えることができる。
そして、図6(b)と図7(b)とを比較して明らかなように、鍔部51c,61c,71cの基部21b側の外周縁における接線L14を軸線L12に対して直角に近付ける程、すなわち前記鍔部51c,61c,71cの曲率を大きくする程、先端凸部21a,41aにて生成される結露水W11の接触角θの稜線L14から、基部21bの側面で生成される結露水W13の稜線L15が離反することになり、前記結露水W13が結露水W11側により吸収され難くなり、さらに安定したテーラーコーンT11を形成することが可能になる。
本発明の実施の一形態に係るイオンドライヤーの縦断面図である。 図1で示すイオンドライヤーにおける静電霧化装置の拡大断面図である。 図1で示すイオンドライヤーにおける放電極の構造を詳しく示す平面図である。 他の放電極の構造を詳しく示す平面図である。 本発明の実施の他の形態に係る放電極の構造を詳しく示す平面図である。 本発明の実施の他の形態に係る放電極の構造を詳しく示す平面図である。 本発明の実施の他の形態に係る放電極の構造を詳しく示す平面図である。 従来技術における放電極の構造を詳しく示す平面図である。
符号の説明
11 イオンドライヤー
12 送風路
13 分岐路
14 本体ケース
15 吸入口
16 冷温風吹出口
17 送風手段
17a ファン
17b モータ
18 加熱部
21,41,51,61,71 放電極
21a,41a 先端凸部
21b 基部
21c,51c,61c,71c 鍔部
21d 外周縁
22 対向電極
23 イオン吐出口
24 静電霧化装置
25 ヒンジ部
26 把手
28,29 スイッチ
31 ペルチェユニット
32 高電圧基板

Claims (4)

  1. 針状の放電極と、リング状の対向電極と、前記放電極に空気中の水分を結露または氷結させて水分を供給する水供給手段とを備え、前記放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで前記放電極に保持される水分を霧化させる静電霧化装置において、
    前記針状の放電極は、テーラーコーンを形成する先端凸部と、それに連なる柱状の基部とを備えるとともに、前記先端凸部と基部との境界に、それらの外径よりも大径の鍔部を備えて成り、前記鍔部の先端凸部側の外周縁における接線が該放電極の軸線と略直交していることを特徴とする静電霧化装置。
  2. 前記鍔部の基部側の外周縁における接線も、該放電極の軸線と略直交していることを特徴とする請求項1記載の静電霧化装置。
  3. 前記先端凸部は、連続曲面から成ることを特徴とする請求項1または2記載の静電霧化装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電霧化装置を用い、使用者に向けて、冷風または温風の少なくとも一方と、前記静電霧化装置で水分を霧化して生成されたされたイオンミストとを吐出することを特徴とするイオンドライヤー。
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