JP3792203B2 - 建築用サイドパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば駐車場の屋根を支持する柱等に取り付けて、横方向からの風雨や風雪の吹き込みを防止すべく使用される建築用サイドパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】
カタログ「ヨドガレージ・カーポ・倉庫」株式会社淀川製鋼所、2002年7月発行(第15頁)
【0003】
従来、この種の建築用サイドパネルは、図12に示すように、相対向する上,下枠a,bに形成された溝cにアクリル板等からなるパネルdの上下両辺部を嵌め込み、パネルdと溝cとの隙間をビードe,fで埋めるように構成されていたので、次の点で改良の余地があった。
【0004】
▲1▼予め、溝cの一側縁にビードeを嵌着しておき、上,下枠a,bの長手方向の一端側からパネルdをスライドさせて溝cに嵌め込み、溝cの一側縁とパネルdとの隙間にビードfを押し込むといった手順で組み立てるので、パネルdをスライドさせて溝cに嵌め込む際、ビードeが不測に外れないように注意を払う必要があり、また、ビードe,fが差し込みにくい場合、ビードe,fに中性洗剤を塗布して滑りを良くしたり、ぬるま湯で暖めて軟らかくするといった工夫が必要で、建築用サイドパネルの購入者にとっては、組立作業がかなり面倒であった。
▲2▼使用可能なパネルdの厚みが溝cの幅によって制限されることになり、汎用性がないため、例えば、木質のラチス材とその周囲四辺に固着された方形の縁材とで形成されたラチスパネルのような、厚さの異なるパネルを使用するためには、溝の幅が異なる上,下枠を製造する必要があり、パネルの厚みに対応する多品種を製造しなければならず、不経済であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の現状に鑑み、本発明は、組立作業が容易で、しかも、パネル厚の変更にもある程度対応できる汎用性のある経済的な建築用サイドパネルを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明が講じた技術手段が次の通りである。即ち、請求項1に記載の発明では、上,下枠の溝に、パネル材の周囲四辺に方形の枠体が固定されて成る複数枚の枠付きパネルをスライド自在に嵌め込み、上,下枠の長手方向両端部間に連結された端面縦枠の溝に、両端の枠付きパネルの縦枠材を嵌め込み、前記端面縦枠の溝の一側縁に形成されたパネル受け部と当該端面縦枠の内部に設けられたパネル係止金具とで前記縦枠材を挟持して固定し、上,下枠の長手方向中間部間で且つ上,下枠の溝の両側に設けられた中間縦枠で、枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持して固定するように構成している。
【0007】
上記の構成によれば、上,下枠の溝に嵌め込むパネルとして、予め、パネル材の周囲四辺に方形の枠体が固定されて成る枠付きパネルを使用しているので、たとえアクリルパネルやパンチングパネルのようにビードを必要とするパネルであっても、作業に不慣れな建築用サイドパネルの購入者サイドでは、ビードの差し込みを行う必要がなくなり、組立作業が容易である。
【0008】
しかも、上,下枠の溝にスライド自在に嵌め込んだ枠付きパネルの縦枠材を端面縦枠の溝に嵌め込み、当該端面縦枠の溝の一側縁に形成されたパネル受け部と端面縦枠の内部に設けられたパネル係止金具とで前記縦枠材を挟持して固定し、上,下枠の溝の両側に設けられた中間縦枠で、枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持して固定するので、枠付きパネルの厚さ(枠体の厚さ)が上,下枠の溝の幅より薄くても、パネル受け部とパネル係止金具とによる挟持、両側の中間縦枠による挟持により、ガタツキのない状態にしっかりと固定できる。
【0009】
従って、上,下枠に形成する溝の幅が一定であるにもかかわらず、溝幅の範囲内で厚さ(枠体の厚さ)の異なる枠付きパネルを使用できることになり、ある程度の汎用性が得られるので、経済的である。
【0010】
また、枠付きパネルの厚さ(枠体の厚さ)が上,下枠の溝の幅より薄くても、ガタツキのない状態にしっかりと固定できるので、枠付きパネルの厚さ(枠体の厚さ)を上,下枠の溝幅より若干薄くしておくことにより、上,下枠の溝に嵌め込む際、円滑にスライドさせることができることになり、この点でも、組立作業が容易である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、上記の建築用サイドパネルにおいて、前記端面縦枠が、端面縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった両側板部と、両側板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がり且つ前記端面縦板部より幅狭の第1折曲板部及び第2折曲板部と、第2折曲板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がったパネル受け部とで構成され、前記パネル係止金具が、前記第1,第2折曲板部間に形成される溝の幅と同程度の幅を有し且つ前記端面縦板部の裏面に対向する縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部及びそれより幅狭の第2側板部と、第1側板部の先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部の裏面に対向する第1屈曲板部と、第2側板部の先端から外側へ略直角に折り返された第2屈曲板部と、その先端から略直角に折り返されて前記パネル受け部側の側板部に対向し且つ上下方向に間隔をあけて複数のねじ孔が形成された第3側板部とから構成され、前記パネル受け部側の側板部の外側から当該側板部に形成された貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、前記パネル係止金具を前記パネル受け部側に引き寄せるように構成したことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記パネル係止金具の断面形状を簡略化したものであり、上記の建築用サイドパネルにおいて、前記端面縦枠が、端面縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった両側板部と、両側板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がり且つ前記端面縦板部より幅狭の第1折曲板部及び第2折曲板部と、第2折曲板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がったパネル受け部とで構成され、前記パネル係止金具が、前記第1,第2折曲板部間に形成される溝の幅より幅広で且つ前記端面縦板部の裏面に対向する縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部及び上下方向に間隔をあけて複数のねじ孔が形成された第2側板部と、第1側板部の先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部の裏面に対向する第1屈曲板部とから構成され、前記パネル受け部側の側板部の外側から当該側板部に形成された貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、前記パネル係止金具を前記パネル受け部側に引き寄せるように構成したことを特徴としている。
【0013】
請求項2,3に記載した発明の構成によれば、ボルトをパネル係止金具のねじ孔に軽くねじ込んで、パネル係止金具を端面縦枠に仮固定しておき、枠付きパネルの縦枠材を端面縦枠の溝に嵌め込んだ状態で、前記ボルトをさらにねじ込むことにより、パネル係止金具が前記パネル受け部側に引き寄せられ、枠付きパネルの縦枠材がパネル係止金具の第1側板部によってパネル受け部側に引き寄せられ、第1側板部とパネル受け部とで挟持されて、しっかりと固定されることになる。そして、枠付きパネルの縦枠材が引き寄せられることにより、端面縦枠の溝の側縁(第1折曲板部の先端)と枠付きパネルの縦枠材との間に隙間が生じるが、第1折曲板部の裏面には、第1側板部の先端から折り返された第1屈曲板部が対向しているので、上記の隙間を視覚的に隠蔽することができ、美麗な外観を確保できることになる。
【0014】
殊に、請求項4に記載の発明のように、前記パネル係止金具が上,下枠に達する長さに形成されていると、パネル係止金具で端面縦枠に作用する鉛直荷重の一部を負担することができ、端面縦枠の補強部材としても機能するので、端面縦枠の材料の板厚が薄くても、特別な補強部材が不要になり、部材の兼用化による構造の簡略化と低コスト化を図り得る利点がある。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の建築用サイドパネルにおいて、横板部とその両端から略直角に折れ曲がり且つねじ孔が形成された一対の垂直板部とから成る複数の中間縦枠取付金具を、前記上枠の下面と下枠の上面に、夫々、前記横板部が上,下枠の溝を横切り且つ前記垂直板部が互いに対向する状態に取り付け、前記ねじ孔に対向する貫通孔が形成された縦板部と、その両側辺から略直角に折れ曲がった両側板部と、それらの先端から内側へ略直角に折れ曲がった鍔板部とから成る中間縦枠を、前記貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、両側の中間縦枠の鍔板部で枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持するように構成したことを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、上,下枠の溝に枠付きパネルをスライドさせて嵌め込んだ後、上,下枠に夫々中間縦枠取付金具を取り付け、次の枠付きパネルを上,下枠の溝にスライドさせて嵌め込み、しかる後、上下の中間縦枠取付金具に両側から中間縦枠をあてがい、両中間縦枠の縦板部に形成された貫通孔を通してボルトを中間縦枠取付金具の垂直板部のねじ孔にねじ込むことにより、両側の中間縦枠の鍔板部で枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持し、しっかりと固定することができる。
【0017】
この状態では、上下の中間縦枠取付金具や枠付きパネルの隣り合う縦枠材間の隙間(枠付きパネル同士の目地)を両側の中間縦枠で視覚的に隠蔽することができ、美麗な外観を確保できることになる。
【0018】
尚、請求項6に記載の発明のように、請求項1〜5の何れかに記載の建築用サイドパネルにおいて、前記枠付きパネルにおける下側の横枠材の両端部下面に、下枠の溝の底面と摺接する低摩擦部材を装着することは、長尺の上,下枠に対する枠付きパネルのスライド操作を円滑にし、組立作業が一層容易になる点で、好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1において、Aは、本発明に係る建築用サイドパネルの一例を示し、駐車場の屋根Bを支持する柱Cに取り付けて、横方向からの風雨や風雪の吹き込みを防止すべく使用される。この建築用サイドパネルAは、相対向する上,下枠1a,1bと、上,下枠1a,1bの長手方向両端部間に連結された一対の端面縦枠2と、上,下枠1a,1bの長手方向中間部間に連結された中間縦枠3a,3bと、上,下枠1a,1bの溝に嵌め込まれた複数枚の枠付きパネル4とを備えている。前記中間縦枠3a,3bは、隣り合う枠付きパネル4の目地毎に配置されており、上,下枠1a,1bの溝の両側に相対向して設けられている。図2、図5に示す5は、上,下枠1a,1bの端部と端面縦枠2との隙間に圧入して、隙間を閉塞する合成樹脂製のキャップである。
【0020】
前記枠付きパネル4は、図1に示すように、パネル材4aと、その周囲四辺に固定された方形の枠体4bとで構成されている。パネル材4aとしては、有色透明のアクリル板、アルミと合成樹脂の複合板や鋼板により作製された有孔板(パンチング板)、木質のラチス材(帯板を斜め格子状に連結したもの)等が使用される。枠体4bとしては、アルミ型材、木製角材等が使用され、これらはパネル材4aの種類に応じて任意に選択できる。例えば、パネル材4aが、アクリル板、アルミと合成樹脂の複合板や鋼板により作製された有孔板である場合、枠体4bとしては、アルミ型材や鋼板が使用されることが多く、パネル材4aと枠体4bの隙間には、 図9に示すように、ビード4cが嵌め込まれる。枠付きパネル4における下側の横枠材の両端部下面には、図5、図9に示すように、枠付きパネ下枠1bの溝の底面と摺接する低摩擦部材(例えば、合成樹脂の成形品など)4dが付設されている。
【0021】
上枠1aと下枠1bは、上下に対称的(線対称)な断面形状であり、図3、図9に示すように、水平板部6aと、その幅方向両端から同方向へ直角に折れ曲った側板部6bと、両側板部6bの先端から内側へ直角に折れ曲った折曲板部6cと、両折曲板部6cの先端から内側へ直角に折れ曲がった垂直板部6dとを有し、垂直板部6d間に、前記枠付きパネル4をスライド自在に嵌め込むための溝7が形成されている。尚、下枠1bの水平板部6aには、その長手方向両端側に、図7に示すように、水抜き用の長孔8が形成されている。
【0022】
また、図3に示すように、上,下枠1a,1bの柱Cと対向する側の側板部6bには、その裏面側に複数のナット9がカシメ止めや溶接等の手段によって固着され、これらのナット9にねじ込んだ角形座金10付きのボルト11で、柱Cに予め取り付けられた固定金具12に固定するように構成されている。具体的には、図3に示すように、前記固定金具12には逆T字形の切欠き13が形成されており、この切欠き13に前記ボルト11を上方から落とし込んで仮置きし、前記切欠き13の水平長孔部分の範囲で、上,下枠1a,1bをその長手方向に位置調整することによって、柱Cの傾斜や間隔の誤差に起因する上,下枠1a,1bの端部位置のずれを無くし、しかる後、前記ボルト11を締め込んで、上,下枠1a,1bを固定金具12に固定するように構成されており、前記切欠き13の水平長孔部分を前記角形座金10で塞ぐように構成されている。
【0023】
上,下枠1a,1bの長手方向両端に位置する2本の端面縦枠2は、互いに対称形であり、図7、図8の(A),(B)に示すように、端面縦板部14と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった両側板部15と、両側板部15の先端から内側へ略直角に折れ曲がり且つ前記端面縦板部14より幅狭の第1折曲板部16及び第2折曲板部17と、第2折曲板部17の先端から内側へ略直角に折れ曲がったパネル受け部18とで構成され、前記第1,第2折曲板部16,17間に前記枠付きパネル4の縦枠材を嵌め込むための溝19が形成されている。パネル受け部18側の側板部15には、ボルト挿通用の貫通孔20が上下に間隔をおいて複数(この例では3個)形成されている。また、端面縦枠2の上下両端部には、両側板部15の裏面に夫々ナット21がカシメ止めや溶接等の手段によって固着され、これらのナット21にねじ込んだボルト22で、上,下枠1a,1bと連結するように構成されている。
【0024】
図2、図4、図6、図7に示す23は、端面縦枠2の内部に設けられたパネル係止金具である。パネル係止金具23は、図8の(A),(B)に示すように、前記第1,第2折曲板部16,17間に形成される溝19の幅と同程度の幅を有し且つ前記端面縦板部14の裏面に対向する縦板部23aと、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部23b及びそれより幅狭の第2側板部23cと、第1側板部23bの先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部16の裏面に対向する第1屈曲板部23dと、第2側板部23cの先端から外側へ略直角に折り返された第2屈曲板部23eと、その先端から略直角に折り返されて前記パネル受け部18側の側板部15に対向し且つ上下方向に間隔をあけて複数(この例では3個)のねじ孔24が形成された第3側板部23fとから構成され、前記パネル受け部18側の側板部15の外側から当該側板部15に形成された貫通孔25を通して挿入したボルト26を前記ねじ孔24にねじ込むことにより、前記パネル係止金具23を前記パネル受け部18側に引き寄せるように構成されている。
【0025】
前記ねじ孔24は、第3側板部23fの裏面にカシメ止めや溶接等の手段によって固着されたナットによって形成されているが、バーリング加工によって形成してもよい。
【0026】
前記中間縦枠3a,3bは、図9に示すように、縦板部27と、その両側辺から略直角に折れ曲がった両側板部28と、それらの先端から内側へ略直角に折れ曲がった鍔板部29とから成り、縦板部27には、上下両端部とその中間部に、後述する中間縦枠取付金具30への取付け用ボルト31を挿通するための貫通孔32が形成されている。
【0027】
前記中間縦枠取付金具30は、横板部30aとその両端から略直角に折れ曲がり且つねじ孔33が形成された一対の垂直板部30bとから成り、横板部30aには、その両端寄りの二箇所に貫通孔34が形成され、前記上枠1aの下面と下枠1bの上面に、夫々、前記横板部30aが上,下枠1a,1bの溝7を横切り且つ前記垂直板部30bが互いに上下に向かい合う状態にボルト・ナット等の止め具35で取り付けるように構成されている。前記ねじ孔33は、バーリング加工によって形成されているが、垂直板部30bの裏面にカシメ止めや溶接等の手段によって固着したナットによって形成してもよい。
【0028】
尚、上,下枠1a,1b、端面縦枠2、中間縦枠3a,3bは、何れも鋼板を曲げ加工したものであるが、アルミ等で作製してもよい。
【0029】
次に、上記建築用サイドパネルAの組立手順を説明する。先ず、2本の柱Cの所定位置に前記固定金具12をタッピングビス等の止め具36で取り付け、上,下枠1a,1bのナット9には、予め前記角形座金10付きのボルト11を軽くねじ込んで装着しておく。これらのボルト11の頭部側を前記固定金具12の切欠き13に嵌め込んで、上,下枠1a,1bを固定金具12に仮固定し、この状態で、切欠き13の水平長孔部分の範囲で、上,下枠1a,1bの位置調整を行った後、前記ボルト11を本締めして、上,下枠1a,1bを固定金具12に固定する。
【0030】
予め、端面縦枠2とパネル係止金具23とは、ボルト26を前記ねじ孔24にねじ込んで仮止めしておき、この状態で、一方の端面縦枠2を上,下枠1a,1bの長手方向一端部にボルト22で連結する。
【0031】
しかる後、上,下枠1a,1bの他端側から上,下枠1a,1bの溝7に枠付きパネル4をスライドさせて嵌め込み、その縦枠材を前記端面縦枠2の溝19に嵌め込む。
【0032】
この状態で、端面縦枠2とパネル係止金具23の締付け操作を行い、枠付きパネル4の縦枠材をパネル係止金具23と端面縦枠2のパネル受け部18で挟持する。即ち、図8の(A)に示すように、枠付きパネル4の縦枠材を端面縦枠2の溝19に嵌め込んだ状態で、前記ボルト26をさらにねじ込むことにより、パネル係止金具23を前記パネル受け部18側に引き寄せ、図8の(B)に示すように、枠付きパネル4の縦枠材をパネル係止金具23の第1側板部23bによってパネル受け部18側に引き寄せる。これにより、枠付きパネル4の縦枠材は、第1側板部23bとパネル受け部18とで挟持されて、しっかりと固定されることになる。
【0033】
この状態においては、枠付きパネル4の縦枠材が引き寄せられることにより、端面縦枠2の溝19の側縁(第1折曲板部16の先端)と枠付きパネル4の縦枠材との間に隙間が生じるが、第1折曲板部16の裏面には、第1側板部23bの先端から折り返された第1屈曲板部23dが対向しているので、上記の隙間を視覚的に隠蔽することができ、美麗な外観を確保できることになる。
【0034】
しかる後、中間縦枠取付金具30を上,下枠1a,1bに取り付け、次の枠付きパネル4を上,下枠1a,1bの溝7に中間縦枠取付金具30と当たる位置までスライドさせて嵌め込む。
【0035】
次に、中間縦枠3a,3bを中間縦枠取付金具30に取り付ける。即ち、中間縦枠3a,3bの貫通孔32を通して挿入したボルト31を中間縦枠取付金具30のねじ孔33にねじ込むことにより、図10に示すように、両側の中間縦枠3a,3bの鍔板部29で枠付きパネル4の隣り合う縦枠材を挟持する。これにより、枠付きパネル4の隣り合う縦枠材がしっかりと固定される。また、この状態では、上下の中間縦枠取付金具30や枠付きパネル4の隣り合う縦枠材間の隙間(枠付きパネル4同士の目地)を両側の中間縦枠3a,3bで視覚的に隠蔽することができ、美麗な外観を確保できることになる。
【0036】
尚、図示した実施の形態では、補強のために、中間縦枠3a,3bの上下方向中間部にも、中間縦枠取付金具30を取り付け、両側の中間縦枠3a,3b同士を連結するように構成している。この中間縦枠取付金具30は、予め、一端側の垂直板部30bを片側の中間縦枠3a(又は3b)に固定する等して、次の枠付きパネル4を中間縦枠取付金具30と当たる位置までスライドさせる前に、取り付ける必要がある。
【0037】
上記の作業を繰り返し、最後の枠付きパネル4を上,下枠1a,1bの溝7に嵌め込んだら、他端の端面縦枠2を、予め、パネル係止金具23を仮止めした状態で、上,下枠1a,1bの他端に連結すると共に、枠付きパネル4の縦枠材を当該端面縦枠2の溝19に嵌め込み、この状態で、前記と同様に、端面縦枠2とパネル係止金具23の締付け操作を行い、枠付きパネル4の縦枠材をパネル係止金具23と端面縦枠2のパネル受け部18で挟持して固定する。
【0038】
上記の構成によれば、上,下枠1a,1bの溝7に嵌め込むパネルとして、予め、パネル材4aの周囲四辺に方形の枠体4bが固定されて成る枠付きパネル4を使用しているので、たとえアクリルパネルやパンチングパネルのようにビード4cを必要とするパネルであっても、作業に不慣れな建築用サイドパネルの購入者サイドでは、ビード4cの差し込みを行う必要がなくなり、組立作業が容易である。
【0039】
しかも、上,下枠1a,1bの溝7にスライド自在に嵌め込んだ枠付きパネル4の縦枠材を端面縦枠2の溝19に嵌め込み、当該端面縦枠2の溝の一側縁に形成されたパネル受け部18と端面縦枠2の内部に設けられたパネル係止金具23とで前記縦枠材を挟持して固定し、上,下枠1a,1bの溝7の両側に設けられた中間縦枠3a,3bで、枠付きパネル4の隣り合う縦枠材を挟持して固定するので、枠付きパネル4の厚さ(枠体4bの厚さ)が上,下枠1a,1bの溝7の幅より薄くても、パネル受け部18とパネル係止金具23とによる挟持および両側の中間縦枠3a,3bによる挟持により、ガタツキのない状態にしっかりと固定できる。
【0040】
従って、上,下枠1a,1bに形成する溝7の幅が一定であるにもかかわらず、溝幅の範囲内で厚さ(枠体の厚さ)の異なる枠付きパネル4を使用できることになり、ある程度の汎用性が得られるので、経済的である。
【0041】
図11は、本発明の他の実施形態を示し、前記パネル係止金具23の断面形状を簡略化して、パネル係止金具23の製造を安価に行えるようにした点に特徴がある。即ち、この実施形態では、前記パネル係止金具23を、図11の(A),(B)に示すように、前記端面縦枠2の第1,第2折曲板部16,17間に形成される溝19の幅より幅広で且つ前記端面縦板部14の裏面に対向する縦板部23aと、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部23b及び第2側板部23cと、第1側板部23bの先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部16の裏面に対向する第1屈曲板部23dとで形成すると共に、前記第2側板部23cに、上下方向に間隔をあけて複数(例えば3個)のねじ孔24を形成してある。
【0042】
従って、前記パネル受け部18側の側板部15の外側から当該側板部15に形成された貫通孔25を通して挿入したボルト26を第2側板部23cのねじ孔24にねじ込むことにより、前記パネル係止金具23が前記パネル受け部18側に引き寄せられるので、図11の(B)に示すように、枠付きパネル4の縦枠材がパネル係止金具23の第1側板部23bによってパネル受け部18側に引き寄せられ、第1側板部23bとパネル受け部18とで挟持されて、しっかりと固定されることになる。その他の構成、作用は、図8の(A),(B)と同じであるため、同一構成部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、上述した構成よりなり、組立作業が容易で、しかも、パネル厚の変更にもある程度対応できる汎用性のある経済的な建築用サイドパネルが得られる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用サイドパネルの一例を示す斜視図である。
【図2】要部の分解斜視図である。
【図3】要部を拡大した分解斜視図である。
【図4】要部の横断平面図である。
【図5】要部の縦断側面図である。
【図6】要部の縦断側面図である。
【図7】要部の分解斜視図である。
【図8】作用を説明する要部の横断平面図である。
【図9】要部の分解斜視図である。
【図10】作用を説明する要部の横断平面図である。
【図11】他の実施形態を示す要部の横断平面図である。
【図12】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1a…上枠、1b…下枠、2…端面縦枠、3a,3b…中間縦枠、4…枠付きパネル、18…パネル受け部、23…パネル係止金具。
Claims (6)
- 上,下枠の溝に、パネル材の周囲四辺に方形の枠体が固定されて成る複数枚の枠付きパネルをスライド自在に嵌め込み、上,下枠の長手方向両端部間に連結された端面縦枠の溝に、両端の枠付きパネルの縦枠材を嵌め込み、前記端面縦枠の溝の一側縁に形成されたパネル受け部と当該端面縦枠の内部に設けられたパネル係止金具とで前記縦枠材を挟持して固定し、上,下枠の長手方向中間部間で且つ上,下枠の溝の両側に設けられた中間縦枠で、枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持して固定するように構成したことを特徴とする建築用サイドパネル。
- 請求項1に記載の建築用サイドパネルであって、前記端面縦枠が、端面縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった両側板部と、両側板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がり且つ前記端面縦板部より幅狭の第1折曲板部及び第2折曲板部と、第2折曲板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がったパネル受け部とで構成され、前記パネル係止金具が、前記第1,第2折曲板部間に形成される溝の幅と同程度の幅を有し且つ前記端面縦板部の裏面に対向する縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部及びそれより幅狭の第2側板部と、第1側板部の先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部の裏面に対向する第1屈曲板部と、第2側板部の先端から外側へ略直角に折り返された第2屈曲板部と、その先端から略直角に折り返されて前記パネル受け部側の側板部に対向し且つ上下方向に間隔をあけて複数のねじ孔が形成された第3側板部とから構成され、前記パネル受け部側の側板部の外側から当該側板部に形成された貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、前記パネル係止金具を前記パネル受け部側に引き寄せるように構成したことを特徴とする建築用サイドパネル。
- 請求項1に記載の建築用サイドパネルであって、前記端面縦枠が、端面縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった両側板部と、両側板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がり且つ前記端面縦板部より幅狭の第1折曲板部及び第2折曲板部と、第2折曲板部の先端から内側へ略直角に折れ曲がったパネル受け部とで構成され、前記パネル係止金具が、前記第1,第2折曲板部間に形成される溝の幅より幅広で且つ前記端面縦板部の裏面に対向する縦板部と、その両側辺から同方向へ略直角に折れ曲がった第1側板部及び上下方向に間隔をあけて複数のねじ孔が形成された第2側板部と、第1側板部の先端から外側へ略直角に折り返されて前記第1折曲板部の裏面に対向する第1屈曲板部とから構成され、前記パネル受け部側の側板部の外側から当該側板部に形成された貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、前記パネル係止金具を前記パネル受け部側に引き寄せるように構成したことを特徴とする建築用サイドパネル。
- 請求項2又は3に記載の建築用サイドパネルであって、前記パネル係止金具が上,下枠に達する長さに形成されていることを特徴とする建築用サイドパネル。
- 請求項1〜4の何れかに記載の建築用サイドパネルであって、横板部とその両端から略直角に折れ曲がり且つねじ孔が形成された一対の垂直板部とから成る複数の中間縦枠取付金具を、前記上枠の下面と下枠の上面に、夫々、前記横板部が上,下枠の溝を横切り且つ前記垂直板部が互いに対向する状態に取り付け、前記ねじ孔に対向する貫通孔が形成された縦板部と、その両側辺から略直角に折れ曲がった両側板部と、それらの先端から内側へ略直角に折れ曲がった鍔板部とから成る中間縦枠を、前記貫通孔を通して挿入したボルトを前記ねじ孔にねじ込むことにより、両側の中間縦枠の鍔板部で枠付きパネルの隣り合う縦枠材を挟持するように構成したことを特徴とする建築用サイドパネル。
- 請求項1〜5の何れかに記載の建築用サイドパネルであって、前記枠付きパネルにおける下側の横枠材の両端部下面に、下枠の溝の底面と摺接する低摩擦部材を装着したことを特徴とする建築用サイドパネル。
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