JP3791070B2 - 光ディスク再生装置及びディスク状記録媒体再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクに記録された複数のプログラムをランダムな順序で再生する、いわゆるシャッフル再生機能を有する光ディスク再生装置、及びディスク状記録媒体に記録された複数のプログラムをランダムな順序で再生するシャッフル再生機能を有するディスク状記録媒体再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大量のデータを高密度に記録することができ、しかもランダムアクセスが可能であるという優れた特徴を有する記録媒体として、光ディスクが用いられている。例えば、直径64mmで再生時間が最長74分の音楽データを記録できる光ディスクでは、音楽データがデジタル信号として記録されるトラックが約1.6μm間隔に設けられている。このように、データが高密度に記録された光ディスクからデータを読み出す際には、外部から機械的な振動やショック等が加えられると、読み出しヘッドが所定のトラックからずれてしまい、目的とするデータを正確に読み出せなくなってしまう。
【0003】
そこで、このような高密度記録媒体である光ディスクに記録された音楽データ等のプログラムを再生する再生装置では、外乱によって音楽データの読み出しが一時的に中断した場合にも音楽再生が途切れること(音飛び)を回避するために、光ディスクから読み出した音楽データをリアルタイムで出力せずに、一旦蓄積してから出力するための記憶手段(いわゆるショックプルーフメモリ)を備えている。通常この記憶手段は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリ素子を用いて構成されている。
【0004】
また、上述のような光ディスク再生装置は、光ディスクのランダムアクセス性を活かして、記録されている複数の曲の音楽データをランダムな順番で再生する、いわゆるシャッフル(Shuffle )再生機能を有しているのが通常である。光ディスクから読み出した音楽データをDRAM等の記憶手段に一旦蓄積してから再生するように構成された上述の再生装置でシャッフル再生を行う場合には、光ディスクから1曲分の音楽データの読出しが終わると、そのとき再生されている曲を示す曲番号と、その再生順序を指定するために用いているシャッフルパターンとに基づいて、光ディスクから次に読み出す曲の曲番号を求め、その曲番号が示す音楽データを光ディスクから読み出してDRAMに蓄積するという手順が繰り返される。
【0005】
ところが、上記DRAMの記憶容量に対して蓄積される音楽データの量が少ない(曲が短い)場合には、DRAMに複数の曲の音楽データが蓄積されることがある。このとき、上記DRAMに既に蓄積されている音楽データの再生を中止(スキップ)して、まだDRAMに音楽データが蓄積されていない別の曲を再生する指示が入力されると、その曲の音楽データを新たに蓄積するために、DRAMに既に蓄積されている複数の音楽データが全て廃棄(クリア)されてしまい、本来再生されるはずの曲が再生されないという不具合が起こることがあった。
【0006】
このような不具合を避けるために、例えば、全てのシャッフルパターンをSRAM(Static Random Access Memory )等の記憶手段に予め記憶させておき、上記DRAMから1曲分の音楽データの読み出しが終了する毎に、上記SRAMに記憶されているシャッフルパターンを参照して、次に光ディスクから読み出す曲番号を求めるようにすることが行われている。しかし、光ディスクに記録される複数の曲(音楽データを)示す曲番号は、例えば、前述の直径64mmで再生時間が最長74分の音楽データを記録できる光ディスクでは、最大255曲まで指定できるため、これら全ての曲のシャッフル再生順序を蓄積するための記憶手段には大きなメモリ容量が必要になる。これは、再生装置のコスト増加を招き、また、回路規模も大きくなるため、小型・低価格化の要求が強い携帯型の再生装置に用いる方法としては好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、シャッフル再生順序を記憶させるための特別な記憶手段を設ける必要がなく、また、再生されるプログラムの変更が随時可能なシャッフル再生機能を揺する光ディスク再生装置及びディスク状記録媒体再生装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために提案する、本発明に係る光ディスク再生装置は、光ディスクに記録された全プログラムを重複なく指定するプログラム番号をランダムな順序に並べた再生順序パターンを発生する再生順序パターン発生手段と、上記再生順序パターンをなす各プログラム番号により指定されるプログラムのデータを上記光ディスクから順次読み出す読出手段と、上記読出手段により読み出されたプログラムのデータと共に、上記再生順序パターンにより決定される再生順序を示す情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手段のプログラムのデータの蓄積および読出動作を制御する記憶制御手段と、上記記憶手段から読み出されたプログラムのデータを再生する再生手段と、上記再生手段が再生しているプログラムのプログラム番号と再生順序パターンとに基づいて、上記光ディスクから次に読み出すプログラムのプログラム番号を選択する制御手段と、上記再生手段が再生しているプログラムをスキップする指示が入力される入力手段とを備え、上記記憶制御手段は、上記入力手段により上記再生手段が再生しているプログラムをスキップする指示が入力された場合、上記再生順序を示す情報に基づいて上記記憶手段から上記再生手段が再生しているプログラムのデータを消去すると共に、次に読み出すプログラムのデータを読み出すことを特徴とするものである。
【0009】
この光ディスク再生装置によれば、シャッフル再生順序を記憶させるためのSRAM等の記憶手段を設ける必要がなく、また、再生されるプログラムの変更が随時可能なシャッフル再生機能を提供できる。
また、上記課題を解決するために提案する、本発明に係るディスク状記録媒体再生装置は、ディスク状記録媒体に記録されたプログラムの全てを重複無くランダムな順番で再生するための再生順序パターンを生成する再生順序パターン生成手段と、上記ディスク状記録媒体から所定のプログラムを読み出す読出手段と、上記読出手段によって読み出されたプログラムと、上記再生順序パターン生成手段によって生成された再生順序パターンにより決定される再生順序を示す情報と上記再生順序パターンを指定する情報とを含むシャッフル管理情報とが関連付けられて記憶される記憶手段と、上記記憶手段からプログラムを読み出して再生する再生手段と、上記シャッフル管理情報に基づいて順次上記ディスク状記録媒体から所定のプログラムが読み出されるように読出手段を制御する制御手段とを備え、上記再生順序パターン生成手段は、上記シャッフル管理情報に含まれる上記再生順序パターンを指定する情報に基づいて上記再生順序パターンを生成することを特徴とするものである。
このディスク状記録媒体再生装置によれば、シャッフル再生順序を記憶させるためのSRAM等の記憶手段を設ける必要がなく、また、再生されるプログラムの変更が随時可能なシャッフル再生機能を提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る光ディスク再生装置の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお以下では、光ディスクとして、直径64mmで再生時間が最長74分の音楽データを記録できる再生専用の光ディスク、または書換可能な光磁気ディスクを想定して説明を行う。
【0011】
図1は、本発明を適用した光ディスク再生装置の主要部の構成例を示すブロック図である。この光ディスク再生装置は、光ディスク1にデジタル信号として記録された音楽データ等のプログラムを光学的に読み出すための光ピックアップ2、読み出されたデータを増幅するRF増幅部3、増幅されたデータを復調するEFM&CIRCデコーダ4、復調されたデータを一旦蓄積するDRAM5、DRAM5のデータ蓄積および読出動作を制御するメモリコントローラ6、音声圧縮されているデータを伸長する音声圧縮デコーダ7、伸長されたデジタル信号をアナログの音楽信号に変換するD/A変換部8、光ディスク1上に記録されているデータのアドレスを示すコードを復調するアドレスデコーダ9から構成されている。さらに、この光ディスク再生装置は、光ピックアップ2を位置送りする送りモータ10、光ディスク1を回転駆動するスピンドルモータ11、およびこれらのモータを制御するサーボ制御回路12を備えている。
【0012】
EFM&CIRCデコーダ4、メモリコントローラ6、サーボ制御回路12は、この光ディスク再生装置全体の動作を制御するシステムコントローラ13に接続されており、各種の制御信号が送受される。システムコントローラ13には、光ディスク再生装置の動作状態を表示する表示部14と、動作の指示を入力する操作キー15が接続されている。
【0013】
複数の音楽データが記録された光ディスク1から、音楽データを光学的に読み出すための光ピックアップ2は、図示していない半導体レーザ等のレーザ光源、レーザ光を収束するレンズ、光ディスク1からの反射光を検出するフォトダイオード等を備えている。上記レンズは、サーボ制御回路12により、レーザ光源からのレーザ光が常に光ディスク1の記録層上で焦点を結んで微小な光スポットになるように焦点制御される。また、光ピックアップ2は、サーボ制御回路12を介してシステムコントローラ13に制御される送りモータ10により、選択された音楽データが記録されている光ディスク1上の記録領域(トラック)に位置送り(シーク)され、さらにレーザ光のスポットが常にトラック上に位置するようにトラッキング制御される。そして、デジタル信号である上記音楽データに対応するピット等が形成されたトラックからの反射光は光学的に変調され、上記フォトダイオードにより電気信号に変換されて音楽データの読み出しが行われる。
【0014】
RF増幅部3は、光ピックアップ2により読み出されて電気信号に変換された音楽データを所定のレベルに増幅し、等化等の処理を施して、EFM&CIRCデコーダ4に供給する。
【0015】
EFM&CIRCデコーダ4は、RF増幅部3から供給される音楽データを復調するためのものであり、8ビットのデータを14ビットのデータに変換するEFM(Eight to Fourteen Modulation)復調および誤り訂正符号であるCIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)の復調を行う。このCIRCは、光ディスク1から音楽データが誤って読み出された場合に、各々パリティを生成付加して誤り訂正を行うための2つの誤り訂正符号系列の積からなる積符号である。
【0016】
また、上記音楽データ等が記録された光ディスク1が、再生専用の光ディスクである時には、サブデータとして記録されているアドレスコードも復号されて出力される。
【0017】
DRAM5は、光ディスク1から音楽データを読み出しているときに、機械的な振動やショック等の外乱により、音楽データの読み出しが一時的に中断した場合にも音楽信号の出力が途切れる(音飛び)ことを回避するために設けた記憶手段であり、データバッファとしての機能を有する半導体メモリ素子である。このDRAM5に蓄積される音楽データの量は、例えば、その記憶容量が1Mbitのとき、光ディスク1から音楽データを約0.9秒間蓄積でき、その音楽データを用いて音楽信号を約3秒間再生することができる程度である。
【0018】
光ディスク1から読み出された音楽データは、リアルタイムで出力されずに、DRAM5に一旦蓄積されてから、メモリコントローラ6の制御により音声圧縮デコーダ7等を介して出力される。
【0019】
メモリコントローラ6は、光ディスク1上のアドレスを常時参照しており、音楽データの読み出しが中断した場合には、そのアドレス以降の音楽データをDRAM5から直ちに読み出す制御を行うことにより、音楽信号の出力が途切れないように制御している。
【0020】
音声圧縮デコーダ7は、光ディスク1に圧縮されて記録されていた音楽データを伸長するためのものである。この光ディスク再生装置では、音楽データを周波数帯域により分割し、各周波数帯域での聴感特性を利用して、音質の低下を防ぎながらビット圧縮を行う高能率音声圧縮技術を用いており、音楽データは約5倍に圧縮されて光ディスク1に記録されている。音声圧縮デコーダ7では、DRAM5から読み出される圧縮音楽データを、約5倍に伸長してA/D変換部8に供給する。なお、光ディスク1に記憶されている音楽データは圧縮・符号化されており、この圧縮・符号化された音楽データがDRAM5に蓄積される際の転送レートと、伸長・復号化されて音楽信号として出力される際の転送レートとは異なっている。この音楽データの転送レートについては後述する。
【0021】
A/D変換部8は、音声圧縮デコーダ7で伸長されたデジタル音楽データをアナログ信号に変換して音楽信号として出力するためのものであり、通常16ビットのA/D変換器を用いて構成される。
【0022】
アドレスデコーダ9は、光ディスク1として書換可能な光磁気ディスクを用いる場合に、その全周に亘って記録されているアドレスコードを復号化してEFM&CIRCデコーダ4に供給するためのものである。光磁気ディスクのアドレスは、予め成形されるプリグルーブ(溝)をわずかに蛇行させるウォブリングと呼ばれる方法等により、ディスク全周に記録されるものである。なお、前述したように、光ディスク1として、プリグルーブが形成されない再生専用の光ディスクを用いる場合には、サブデータとして記録されているアドレスコードをEFM&CIRCデコーダ4で復号してアドレスを得る。
【0023】
前述したメモリコントローラ6は、機械的な振動やショック等の外乱により、光ディスク1からの音楽データの読み出しが一時的に中断した際には、このアドレスを参照することにより音楽データの読み出しが中断した位置を検出して、そのアドレス以降の音楽データをDRAM5から直ちに読み出す制御を行う。
【0024】
サーボ制御回路12は、システムコントローラ13から指定される曲番号の音楽データを、光ディスク1の所定のトラックから正しく読み出せるように制御するためのものであり、光ピックアップ2の焦点制御、光ピックアップ2をシークする送りモータ10の位置制御および光ディスク1を回転駆動するスピンドルモータ11の回転制御などを行う。
【0025】
システムコントローラ13は、この光ディスク再生装置の全体の動作を制御するものであり、上述したEFM&CIRCデコーダ4、メモリコントローラ6、サーボ制御回路12等と接続されており、各種の制御信号を送受している。この光ディスク再生装置でシャッフル再生を行う場合には、システムコントローラ13により曲の再生順序が決定される。具体的には、図示しない乱数系列発生回路等から供給される乱数系列に基づいて音楽データの再生順序パターンを発生するものであり、この光ディスク再生装置では、M系列と呼ばれる最大長系列符号を用いてプログラム再生順序を発生するように構成している。乱数系列を発生させる手段としては、この他にも種々の手段が知られており、それらを適当に利用すればよい。
【0026】
このような手段により得た乱数のうち、光ディスク1に記録された曲数以下の乱数を、各曲の音楽データに順次割り当てて、曲を指定する曲番号を付与する。例えば、光ディスク1に記録された全5曲の音楽データをランダムな順序で再生するシャッフルパターンを発生する場合に、上記乱数系列の発生手段から98,23,2,46,5,122,31,6,3,43,1,90,88,21,4,・・・という乱数系列が得られたとすると、このなかに現れた5以下の数を順次抜き出した2,5,3,1,4という5つの数字の列が、再生順序パターンとなる。そして、この再生順序パターンをなす各数字が、再生される曲を示す曲番号となる。すなわち、上記再生順序パターンに基づいて決定される再生順序は、曲番号2→曲番号5→曲番号3→曲番号1→曲番号4となる。
【0027】
なお、シャッフル再生を行うたびに同じ再生順序になるのを防ぐためには、時刻情報発生手段からの信号を種にして乱数系列を発生させる等の方法により、複数の異なるシャッフルパターンを発生できるようにすればよい。
【0028】
表示部14は、システムコントローラ13に接続されており、この光ディスク再生装置の動作状態を表示するためのものである。また、操作キー15は、この光ディスク再生装置に動作の指示を入力するためのものであり、シャッフル再生モードの選択や、シャッフル再生時に再生を希望しない曲をスキップする指示を入力する場合等に使用される。
【0029】
次に、以上構成を説明した光ディスク再生装置の各部の動作を、光ディスク1から再生される音楽データの流れに沿って、図1を参照しながら説明する。
【0030】
この光ディスク再生装置は、前述したように、外乱による音飛びを回避するために、光ディスク1から読み出した音楽データをリアルタイムで出力せずに、データバッファとして機能するDRAM5に一旦蓄積してから、メモリコントローラ6の制御により出力するように構成されている。このため、光ピックアップ2は、光ディスク1に記録されている音楽データを連続的に読み出すのではなく、メモリコントローラ6の制御により、常に十分な量の音楽データがDRAM5に蓄積されるように間欠的に読み出し動作を行う。
【0031】
このとき、光ディスク1から音楽データを読み出す速度(転送レート)は、DRAM5から音楽データを読み出す転送レートより大きい。具体的には、光ディスク1から音楽データを読み出してDRAM5に蓄積する際の転送レートは1.4Mbit/sとされ、DRAM5から音楽データが読み出される転送レートは、その約1/5の0.3Mbit/sである。そして、圧縮されていた音楽データが音声圧縮デコーダ7で伸長されてD/A変換部8に出力される際の転送レートは再び1.4Mbit/sとされる。
【0032】
これは、前述したように、音楽データが高能率音声圧縮技術により、約5倍に圧縮されて光ディスク1に記録されていることによる。そして、このことにより、光ディスク1から読み出された音楽データが、D/A変換部8から音楽信号として出力されるまでの時間差を得ている。DRAM5の記憶容量が1Mbitのときには、約0.9秒分の音楽データを蓄積することができ、これを伸長・復号化して得る音楽信号の再生時間は約3秒である。従って、光ディスク1からの音楽データの読み出しが一時的に中断しても、DRAM5に蓄積されている音楽データの再生時間である約3秒以内に光ディスク1からの音楽データの読み出しが再開できれば、音楽再生が途切れる(音飛び)ことを回避できる。なお、この時間余裕は、DRAM5の記録容量を大きくすれば長くできることはもちろんである。
【0033】
次に、図1に示す構成を有する光ディスク再生装置で、シャッフル再生を行う場合の具体的な動作について説明する。ここでは、従来の光ディスク再生装置の主要部の構成も、図1に示すブロック図で表されるものとして、図1を参照しながら説明する。
【0034】
また、本発明に係る光ディスク再生装置におけるシャッフル再生動作の説明に先立って、従来の光ディスク再生装置におけるシャッフル再生動作を図2〜図4を参照しながら説明し、その後、本発明に係る光ディスク再生装置におけるシャッフル再生動作について図5〜図7を参照しながら説明する。
【0035】
図1に構成を示す光ディスク再生装置において、シャッフル再生を行う際には、システムコントローラ13が、あるシャッフルパターンに基づいて選択された曲の音楽データを光ディスク1から読み出してDRAM5に蓄積する制御をメモリコントローラ6を介して行う。そして、DRAM5に蓄積した音楽データをメモリコントローラ6を介して再生すると共に、上記シャッフルパターンに基づいて、光ディスク1から次に読み出す曲の曲番号を求め、送りモータ11を駆動して光ピックアップ2をその曲の音楽データが記録されている位置に移動させてその音楽データを読み出す制御を行う。この処理を繰り返すことによりシャッフル再生が行われる。
【0036】
ここで使用されるシャッフルパターンは、一巡すると光ディスク1に記録されている全ての曲が必ず1回ずつ再生されるように選択された再生順序を与えるものである。ここで、例えば、光ディスク1に記録された全5曲をシャッフル再生する場合の再生順序が表1のように決められるとする。
【0037】
まず、1巡目のシャッフルパターンの最初に再生される曲番号2の音楽データが、図2(a)に示すように、まずDRAM5に蓄積される。そして、この曲番号2の音楽データがDRAM5から読み出されて再生されている間に、システムコントローラ13がシャッフル再生順序の計算を行い、図2(b)に示すように、1巡目の2番目に再生される曲番号5の音楽データをDRAM5に蓄積し始める。これ以降は、同様にして1巡目の5番目に再生される曲番号1の音楽データまでが、さらに2巡目のシャッフルパターン以降の音楽データが光ディスク1から順次読み出されてDRAM5に蓄積され、再生される。
【0038】
【表1】
【0039】
ところが、図3(a)に示すように、DRAM5に蓄積された1巡目のシャッフルパターンの2番目に再生される曲番号5の音楽データの再生がまだ終了せず、1巡目の3番目に再生されるはずの曲番号3の音楽データをDRAM5に蓄積している途中で、スキップする指示が入力されると、DRAM5に既に蓄積が開始されている曲番号3の音楽データを再生せずに(スキップして)、その次の曲番号4の音楽データを再生するという指示が入力された場合として、曲番号5の音楽データも含むDRAM5に既に蓄積されている全ての音楽データを廃棄(クリア)してしまう制御が従来行われていた。つまり、システムコントローラ13は、図3(b)に示すように、本来再生されるべき曲番号3の音楽データを再生せずに、曲番号4の音楽データの蓄積を開始してしまうという不具合が起こっていた。これは、1曲の音楽データのデータ量がDRAM5の記憶容量より少ない(曲の再生時間が短い)場合には頻繁に起こってしまう。
【0040】
そこで、このような不具合を防ぐため、シャッフル再生の開始時にシャッフルパターンの1巡分の再生順序を予め計算して、SRAM等の記憶手段に蓄積しておく方法も用いられている。しかし、この方法では、計算時間がかなりかかる上に、前述したように最大255曲の再生順序を全て記憶できるためには、記憶手段のメモリ容量がかなり大きくなってしまう。
【0041】
また、スキップの指示が入力された後のシャッフル再生順序を、再生中の音楽データの曲番号に基づいて計算して求める方法もあるが、以下のような不具合が生じる場合がある。すなわち、図4(a)に示すように、DRAM5に蓄積された1巡目のシャッフルパターンの最後の音楽データである曲番号1の音楽データを再生している状態で、2巡目のシャッフルパターンの最初の音楽データである曲番号4の音楽データの蓄積を開始したときに、その2巡目の曲番号4の音楽データをスキップする指示が入力されると、システムコントローラ13は、図4(b)に示すように、光ディスク1から次に読み出されるはずの音楽データである2巡目の曲番号1ではなく、2巡目の曲番号2の音楽データを読み出してしまう。これは、システムコントローラ13が、1巡目のシャッフルパターンであるパターン1の曲番号1の音楽データを再生しているにもかかわらず、このとき既に2巡目のシャッフルパターンであるパターン2に基づいて再生順序の計算を行っているためである。つまり、実際に再生されている音楽データを何巡目のシャッフルパターンの何番目の曲番号であるか判断できないことによる。
【0042】
以上のように、従来の光ディスク再生装置では、光ディスク再生装置でスキップさせながらシャッフル再生を行おうとすると所望の曲が再生されないことがあった。これは、DRAM等のデータ蓄積手段に蓄積されるデータが、光ディスクから読み出された音楽データだけであり、その蓄積される音楽データを曲毎に管理する管理情報が上記音楽データと共に書き込まれていないためである。
【0043】
一方、本発明に係る光ディスク再生装置は、このような不具合を解消するために、DRAM5を図5に示すようなセクタ構造とし、音楽データと共にシャッフルパターンを示す情報と、そのシャッフルパターンにより決定される音楽データの再生順序を示す情報とをシャッフル管理情報としてヘッダ部に記録するように構成されている。
【0044】
図6は、図5に示したDRAM5のセクタ構造をより具体的に示したものである。すなわち、上記セクタ構造は、データの管理情報が記録される4バイトのヘッダ領域と、音楽データが記録される2336バイトのデータ領域と、SYNCパターンが記録される12バイトのSYNC領域からなる。
【0045】
そして、上記ヘッダ領域には、データ領域に記録される音楽データの管理情報に加えて、そのシャッフルパターン番号を示す1バイトの情報と、そのシャッフルパターンにより決定される再生順序を示す1バイトの情報とが記録される。DRAM5のセクタ構造をこのようにしておけば、蓄積される音楽データを曲毎に管理することができるため、いつスキップの指示が入力されても、再生されるべき音楽データまでもがクリアされることなくシャッフル再生を行うことができる。
【0046】
図6に示すセクタ構造を有するDRAM5を備えた、図1に示す構成の光ディスク再生装置では、図7(a)に示すように、DRAM5に蓄積された1巡目のシャッフルパターンの2番目に再生される曲番号5の音楽データの再生がまだ終了せず、1巡目の3番目に再生されるはずの曲番号3の音楽データをDRAM5に蓄積している途中で、スキップする指示が入力されると、DRAM5に既に蓄積されている曲番号5の音楽データのみがクリアされる。そして、直ちに曲番号3の音楽データの再生が開始されると共に、この曲番号3の音楽データの蓄積が終了すると、次に再生される予定の図示しない曲番号4の音楽データがDRAM5に蓄積され始める。
【0047】
これは、前述のように音楽データと共に、シャッフルパターン番号を示す情報と、そのシャッフルパターンにより決定される音楽データの再生順序を示す情報とをシャッフル計算に必要なシャッフル管理情報としてDRAM5に蓄積するようにしたため、システムコントローラ13は、この管理情報を参照することにより、DRAM5に蓄積し読み出される音楽データを、メモリコントローラ6を介して曲毎に管理することができるためである。これにより、いつスキップの指示が入力されても、再生している音楽データと共に蓄積されているシャッフル管理情報を最新の情報に置き換えてシャッフル計算を行うため、正しくシャッフル再生を実行できる。
【0048】
以上説明した本発明の実施の形態では、光ディスクに記録された音楽データを再生する光ディスク再生装置を例として示したが、このような光ディスク再生装置は、記録可能な光ディスクに音楽データを記録する機能をも備えた光ディスク記録再生装置として構成してもよい。また、光ディスク1に記録されるプログラムとして音楽データを例として説明したが、上記プログラムは、語学教材等に用いる音声データであってもよく、さらに一般には、映像データやパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に用いられるデジタル信号として記録された種々のデータであっても良い。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る光ディスク再生装置は、ランダムアクセス可能な記録媒体から読み出された音楽データ等のプログラムをDRAMに一旦蓄積する際に、そのプログラムを指定した再生順序パターンを指定する情報と、そのパターンの何番目の再生順序であるかを示す情報とをシャッフル管理情報として上記DRAMに同時に記憶するように構成したため、シャッフルの順序を記憶させるための記憶手段を設ける必要がなく、また、再生されるプログラムの変更が随時可能なシャッフル再生機能が実現される。
また、本発明に係るディスク状記録媒体再生装置は、ランダムアクセス可能な記録媒体から読み出された音楽データ等のプログラムをDRAMに一旦蓄積する際に、そのプログラムを指定した再生順序パターンを指定する情報と、そのパターンの何番目の再生順序であるかを示す情報とをシャッフル管理情報として上記DRAMに同時に記憶するように構成したため、シャッフルの順序を記憶させるための記憶手段を設ける必要がなく、また、再生されるプログラムの変更が随時可能なシャッフル再生機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用した光ディスク再生装置の主要部の構成例を示すブロック図である。
【図2】音楽データがDRAM5に蓄積される様子を説明するための図である。
【図3】複数の音楽データがDRAM5に蓄積される様子を説明するための図である。
【図4】異なるシャッフルパターンにより決定された複数の音楽データがDRAM5に蓄積される様子を説明するための図である。
【図5】DRAM5のセクタ構造の概略を示す図である。
【図6】DRAM5のセクタ構造の詳細を示す図である。
【図7】図6のセクタ構造を有するDRAM5に音楽データが蓄積される様子を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光ディスク、 2 光ピックアップ、 3 RF増幅部、 4 EFM&CIRCデコーダ、 5 DRAM、 6 メモリコントローラ、 7 音声圧縮デコーダ、 8 D/A変換部、 9 アドレスデコーダ、10 送りモータ、 11 スピンドルモータ、 12 サーボ制御回路、 13 システムコントローラ、 14 表示部、 15 操作キー
Claims (6)
- 光ディスクに記録された全プログラムを重複なく指定するプログラム番号をランダムな順序に並べた再生順序パターンを発生する再生順序パターン発生手段と、
上記再生順序パターンをなす各プログラム番号により指定されるプログラムのデータを上記光ディスクから順次読み出す読出手段と、
上記読出手段により読み出されたプログラムのデータと共に、上記再生順序パターンにより決定される再生順序を示す情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段のプログラムのデータの蓄積および読出動作を制御する記憶制御手段と、
上記記憶手段から読み出されたプログラムのデータを再生する再生手段と、
上記再生手段が再生しているプログラムのプログラム番号と再生順序パターンとに基づいて、上記光ディスクから次に読み出すプログラムのプログラム番号を選択する制御手段と、
上記再生手段が再生しているプログラムをスキップする指示が入力される入力手段とを備え、
上記記憶制御手段は、上記入力手段により上記再生手段が再生しているプログラムをスキップする指示が入力された場合、上記再生順序を示す情報に基づいて上記記憶手段から上記再生手段が再生しているプログラムのデータを消去すると共に、次に読み出すプログラムのデータを読み出すこと
を特徴とする光ディスク再生装置。 - 上記記憶手段は、
セクタ構造を有し、
上記再生順序パターンを指定する情報をさらに記憶すること
を特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記記憶手段は、DRAMを用いて構成されること
を特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記再生順序パターン発生手段は、乱数系列に基づいて複数の再生順序パターンを発生すること
を特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - ディスク状記録媒体に記録されたプログラムの全てを重複無くランダムな順番で再生するための再生順序パターンを生成する再生順序パターン生成手段と、
上記ディスク状記録媒体から所定のプログラムを読み出す読出手段と、
上記読出手段によって読み出されたプログラムと、上記再生順序パターン生成手段によって生成された再生順序パターンにより決定される再生順序を示す情報と上記再生順序パターンを指定する情報とを含むシャッフル管理情報とが関連付けられて記憶される記憶手段と、
上記記憶手段からプログラムを読み出して再生する再生手段と、
上記シャッフル管理情報に基づいて順次上記ディスク状記録媒体から所定のプログラムが読み出されるように読出手段を制御する制御手段とを備え、
上記再生順序パターン生成手段は、上記シャッフル管理情報に含まれる上記再生順序パターンを指定する情報に基づいて上記再生順序パターンを生成することを特徴とするディスク状記録媒体再生装置。 - プログラムの再生順序を変更する指示が入力される操作手段をさらに備え、
上記制御手段は、上記操作手段からプログラムの再生順序を変更する指示が入力された場合に、上記記憶手段に記憶されたシャッフル管理情報に基づいて上記ディスク状記録媒体から読み出されるプログラムが変更されるように上記読出手段を制御すること
を特徴とする請求項5記載のディスク状記録媒体再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30970296A JP3791070B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 光ディスク再生装置及びディスク状記録媒体再生装置 |
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