JP3791052B2 - チオフェン誘導体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チオフェン誘導体に関する。さらに詳しくは電界発光(EL)素子等に使用されるチオフェン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、これまでにない高輝度な平面ディスプレイの候補として有機EL素子が注目され、その研究開発が活発に行われている。有機EL素子は有機発光層を2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが発光層中で再結合して光を発する。用いられる有機材料には低分子材料と高分子材料があり、共に高輝度のEL素子ができることが示されている。
このような有機EL素子には2つのタイプがある。1つは、タン(C.W.Tang)らによって発表された蛍光色素を電荷輸送層中に添加したもの(ジャーナル オブ ジ アプライドフィジックス(J.Appl.Phys.),65,3610(1989))、もう1つは、蛍光色素を単独に用いたものである(例えば、ジャパニーズ ジャーナル オブ ジ アプライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.),27,L269(1988))。後者の素子では、蛍光色素が電荷の1つである正孔のみを輸送する正孔輸送層および/又は電子のみを輸送する電子輸送層が積層されているような場合に発光効率が向上することが示されている。
【0003】
このような有機EL素子が、フルカラーの平面ディスプレイとして実用化されるためには、赤、青、緑の3原色が必要となる。しかしながら、青色あるいは緑色においては多くの報告例があるにも関わらず、赤色有機EL素子の報告例は少ない。これは、効率がよく、色純度の高い赤色発光材料が無いからである。赤色発光素子の例としては、前記(ジャーナル オブ ジ アプライドフィジックス(J.Appl.Phys.),65,3610(1989))に記載のもの、特開平6−9953号公報に記載のもの、第41回応用物理学会春季講演会予稿集28p−N−1に記載のもの等があるが、これらにおいても実用上十分な発光性能を有していなかった。
【0004】
一方、シロール環を分子内に持つチオフェン誘導体の最近の報告例としては、特開平6−166746号公報に示されているが、これらの化合物は、ほとんどがポリマーであり、吸収波長が長く有機EL素子の発光材料としては不向きであった。さらに、(ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J.Am.Chem.Soc.),114,5867(1992))に記載のものがあるが、これらの蛍光性については、全く触れられていない。
また、チオフェン誘導体を用いた有機EL素子としては、特開平6−1974号公報、特開平6−200243号公報、特開平6−271847号公報に記載されたものがあるが、これらは全て青色か緑色に発光し、赤色には発光しない。ポリチオフェン誘導体を有機EL素子に利用した例として、(アドバンスド マテリアルズ(Adv.Mater.6,132(1994))に記載のものがあるが、発光色が赤色でない。
【0005】
そこで、この問題を解決し、低電圧で、高い発光効率を有する赤色発光有機EL素子や蛍光塗料に使用できる赤色発光材料を見いだすべく鋭意検討した。その結果、特定構造を有する新規なチオフェン誘導体を有機EL素子に用いた場合、上記問題点が解決されることを見いだし、この知見に基づき、本発明を完成した。以上の記述から明かなように、本発明の目的は、低電圧で、高い発光効率を有する、赤色発光有機EL素子や赤色蛍光塗料に好適に使用できる新規なチオフェン誘導体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)ないし(2)の各構成を有する。
(1)下記化3で表されるチオフェン誘導体。
【化3】
(式中、m及びnは、それぞれ独立に0〜3を表し、A及びBは、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はAとBが結合して飽和または不飽和の環を形成しており、X及びYは、それぞれ独立に飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成しており、R1〜R10は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、置換もしくは無置換の炭素数1から6までの、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、シリル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基もしくはシアノ基を示し、隣接した場合には置換もしくは無置換の環が縮合していてもよい)。
【0007】
(2)下記化4で表されるチオフェン誘導体。
【化4】
(式中、nは0〜3を表し、A及びBは、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基又はAとBとが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成しており、X及びYは、それぞれ独立に飽和もしくは不飽和の炭化水素基又はXとYが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成しており、R1〜R8は、それぞれ独立に水素、フッ素、置換もしくは無置換の炭素数1から6までの、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、シリル基、アリール基、ヘテロ環基もしくはシアノ基を示し、隣接した場合には置換もしくは無置換の環が縮合していてもよい)。
【0008】
本発明のチオフェン誘導体は、例えば、以下の製造法により得ることができる。すなわち、下記化5で表されるアセチレン誘導体にアルカリ金属錯体を反応させ、続いて下記化6で表されるシラン誘導体を反応させ、さらに続いて、塩化亜鉛もしくは塩化亜鉛錯体を反応させることによって下記化7で表される反応性シラシクロペンタジエン誘導体が得られる。
【0009】
【化5】
(式中、A及びBは、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はAとBが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成しており、X及びYは、それぞれ独立に飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成している)。
【0010】
【化6】
(式中、X、Y及びZは、それぞれ独立に、ターシャリーブチル基もしくはアリール基を示す)。
【0011】
【化7】
(式中、Cは、ハロゲン化亜鉛もしくはハロゲン化亜鉛錯体を示し、X及びYは、それぞれ独立に飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成しており、A及びBは、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロ環又はAとBが結合して飽和もしくは不飽和の環を形成している)。
【0012】
ここで用いられるアセチレン誘導体につく置換基としては、アルカリ金属錯体とアセチレンとの反応を阻害しにくいものがよく、アルカリ金属錯体に対して不活性なものが特に好ましい。該アルカリ金属錯体としては、例えば、リチウムナフタレニド、ナトリウムナフタレニド、カリウムナフタレニド、リチウム4,4’−ジターシャリーブチル−2,2’−ビフェニリドもしくはリチウム(N、N−ジメチルアミノ)ナフタレニドなどがあげられる。
【0013】
用いる溶媒としては、アルカリ金属もしくはアルカリ金属錯体に不活性なものなら特に制限はなく、通常、エーテルやテトラヒドロフランのようなエーテル系の溶媒が用いられる。続いて使用されるシラン誘導体の置換基としては、嵩高いものが好ましく、具体的にはターシャリーブチルジフェニルクロロシランやジターシャリーブチルフェニルクロロシランなどがあげられる。さらに続いて用いられる塩化亜鉛もしくは塩化亜鉛の錯体としては、塩化亜鉛の固体を直接用いるか、塩化亜鉛のエーテル溶液を使用するかもしくは塩化亜鉛のテトラメチルエチレンジアミン錯体などを使用することがあげられる。
【0014】
これらの塩化亜鉛類は、十分に乾燥していることが好ましく、水分が多いと目的物が得られ難くなる。この反応は、不活性気流中で行うことが好ましく、アルゴンガスが使われる。このようにして得られた反応性シラシクロペンタジエン誘導体に触媒の存在下、下記化8で表されるハロゲン化物を反応させることによって、本発明のチオフェン誘導体を得ることができる。
【0015】
【化8】
(式中、nは0〜3を表し、Xは、塩素、臭素もしくはヨウ素を表し、R1〜R5は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、置換もしくは無置換の炭素数1から6までの、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、シリル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基、シアノ基又は隣接した場合には置換もしくは無置換の環が縮合していてもよい)。
【0016】
ここで用いられる触媒としては、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウムもしくはジクロロビストリフェニルフォスフィンパラジウムなどのパラジウム触媒があげられる。一連の反応の各段階において、反応温度に特に制限はないが、アルカリ金属錯体、シラン誘導体及び塩化亜鉛等を加え撹拌する際には、室温以下が好ましく、通常氷冷下で行われる。ハロゲン化物を加えたあとの反応温度は、室温以上が好ましく、通常、溶媒にテトラヒドロフランを用いた場合には還流下で行われる。反応時間においても特に制限はなく、アルカリ金属錯体、シラン誘導体及び塩化亜鉛等を加え撹拌する際には、数分から数時間の間が望ましい。ハロゲン化物を加えたあとの反応は、核磁気共鳴法(NMR)やクロマトグラフィー法等の一般的な分析手段により反応を追跡し、反応の終点を決定すればよい。
【0017】
このようにして得られた本発明のチオフェン誘導体のケイ素上につく置換基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基もしくはターシャリーブチル基のようなアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基もしくはスチリル基のようなアルケニル基、エチニル基、プロパギル基もしくはフェニルアセチニル基のようなアルキニル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、トルイル基、ピレニル基、ペリレニル基、アニシル基、ターフェニル基もしくはフェナンスレニル基等のアリール基、ヒドロフリル基、ヒドロピレニル基、ジオキサニル基、チエニル基、フリル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、アクリジニル基、キノリル基、キノキサロイル基、フェナンスロリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、インドリル基、シラシクロペンタジエニル基もしくはピリジル基等のヘテロ環等があげられる。さらに、これらの置換基がお互いに任意の場所で結合して環を形成していてもよい。
【0018】
ベンゾチオフェン環の炭素上につく置換基としては、水素、フッ素もしくは塩素等のハロゲン、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基もしくはターシャリーブチル基のようなアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基もしくはスチリル基のようなアルケニル基、エチニル基、プロパギル基もしくはフェニルアセチニル基のようなアルキニル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基もしくはターシャリーブトキシ基のようなアルコキシ基、ビニルオキシ基もしくはアリルオキシ基のようなアルケニルオキシ基、エチニルオキシ基もしくはフェニルアセチルオキシ基のようなアルキニルオキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基もしくはピレニルオキシ基のようなアリールオキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基もしくはペンタフルオロエトキシ基のようなパーフルオロ基、
【0019】
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基もしくはジフェニルアミノ基のようなアミノ基、アセチル基もしくはベンゾイル基のようなケトン、アセトキシ基もしくはベンゾイルオキシ基のようなエステル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基もしくはフェノキシカルボニル基のようなエステル基、メチルスルフィニル基もしくはフェニルスルフィニル基のようなスルフィニル基、トリメチルシリル基、ジメチルターシャリーブチルシリル基、トリメトキシシリル基もしくはトリフェニルシリル基のようなシリル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基、トルイル基、アニシル基、フルオロフェニル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基もしくはフェナンスレニル基のようなアリール基、
【0020】
チエニル基、フリル基、シラシクロペンタジエニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、アクリジニル基、キノリル基、キノキサロイル基、フェナンスロリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリル基、ベンゾオキサゾリル基、ピリミジル基もしくはイミダゾリル基等のヘテロ環、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基もしくはシアノ基等があげられる。さらに、これらの置換基がお互いに任意の場所で結合して環を形成していてもよい。
【0021】
これらの置換基の導入方法は、シラシクロペンタジエン環の形成前に導入してもよいし、シラシクロペンタジエン環形成後に導入してもよい。
【0022】
本発明のチオフェン誘導体は、有機EL素子の赤色発光材料として有効であり、シラシクロペンタジエン環は、対応するシクロペンタジエン環、チオフェン環、ピロール環やフラン環に比べて、最低非占有分子軌道が低く、電子受容性であることがアビニシオ計算によりわかった。これは、ジエン部分のπ*軌道とケイ素のσ*軌道との相互作用によると考えられる。そのため、電子供与性のチオフェン環と組み合わせることにより蛍光の極大波長が長波長化したと考えられる。
【0023】
【実施例】
以下に実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0024】
実施例1
2,5ービス{5−(2−ベンゾ[b]チエニル)チエニル}−1,1,3,4−テトラフェニルシラシクロペンタジエン(BTTSTBT)の合成
窒素気流下、エチニルベンゼン2.25gの20mlTHF溶液に0℃で1.6Nノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液14mlを滴下する。1時間撹拌後、ジフェニルシリルクロライド2.53gの10mlTHF溶液を添加する。室温にて一晩撹拌後、析出した固体を濾過し、反応溶液を濃縮する。これに水を加え、エーテルにて抽出する。さらに、エーテル層を水で洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し濃縮する。ヘプタンと酢酸エチルの混合溶液にて再結晶を行い、0.67gのビスフェニルエチニルジフェニルシランを得る。
ナフタレン867mgの入った100ml三口フラスコ内をアルゴンガスに置換後、リチウム47mgとTHF5mlを加える。5時間撹拌後、先に得られたシラン誘導体650mgのTHF溶液を滴下する。続いて10分後に0℃まで冷却後、ターシャリーブチルジフェニルシリルクロライド929mgを加え、20分撹拌後、塩化亜鉛のテトラメチルエチレンジアミン錯体1.71gを添加する。反応温度を室温に戻し、2−(5−ブロモチエニル)ベンゾ[b]チオフェン705mgとビストリフェニルフォスフィンジクロロパラジウム59mgを加え、22時間還流する。これに水を加え、エーテルにて抽出する。さらに、エーテル層を水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し濃縮する。カラムクロマトグラフィーにて精製後、昇華精製を行い、約100mgの表題化合物を得た。クロロフォルム中での蛍光のλmax=612nmで、オレンジ色であった。蒸着膜の蛍光のλmax=638nmで、赤色であった。
1HNMR(CHCl3)
δ=6.79(d,2H), 6.91(d,2H), 7.04(s,2H), 7.12(m,4H), 7.2-7.3(m,12H), 7.45-7.55(m,6H),7.60(d,2H), 7.67(d,2H), 7.92(d,2H)
【0025】
実施例2〜7
各種誘導体の合成
実施例1で用いた2−(5−ブロモチエニル)ベンゾ[b]チオフェンを対応するハロゲノチオフェンに、ビスフェニルエチニルジフェニルシランを対応するシランに置き換えた以外は、実施例1に準ずる方法で以下の(1)〜(5)の化合物を合成できる
(1)2,5ービス[5−{5−(2−ベンゾ[b]チエニル)チエニル}チエニル]−1,1,3,4−テトラフェニルシラシクロペンタジエン、
(2)2,5ービス(2−ベンゾ[b]チエニル)−1,1,3,4−テトラフェニルシラシクロペンタジエン、
(3)2,5ービス(2−ナフト[b]チエニル)−1,1,3,4−テトラフェニルシラシクロペンタジエン、
(3)2,5ービス[5−{5−(2−ベンゾ[b]チエニル)チエニル}チエニル]−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン、
(4)2,5ービス{5−(2−ベンゾ[b]チエニル)チエニル}−1,1−ジフェニル−3,4−ビス(3−メチルフェニル)シラシクロペンタジエン、
(5)2,5ービス{5−(2−ベンゾ[b]チエニル)チエニル}−1−メチル−1,3,4−トリフェニルシラシクロペンタジエン、
【0026】
応用例1
25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にITOを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三容真空(株)製)を透明支持基板とした。
この透明支持基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホルダーに固定し、石英製のるつぼにN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TPD)をいれ、別のるつぼに実施例1で得られた化合物(BTTSTBT)を入れて真空槽を1×10-4Paまで減圧した。
TPD入りのるつぼを加熱し、膜厚50nmになるように蒸着した。次に、この上にBTTSTBT入りのるつぼを加熱して、膜厚50nmになるように蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であった。
その後真空槽を2×10-4Paまで減圧してから、グラファイト性のるつぼから、マグネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、素子を形成した。
ITO電極を陽極、マグネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧5Vを印加すると電流が流れ、赤色の発光を得た。
【0027】
比較例1
実施例1で用いたチオフェン誘導体を化9に代えた以外は応用例1に準拠して素子を作成した。得られた素子に、直流電圧4.5Vを印加すると約40mA/cm2の電流が流れ、約5cd/m2の発光を得たが、発光色は赤色ではなく黄橙色であった。
応用例1との比較により、本発明の化合物が色純度の高い赤色発光材料であることがわかる。
【化9】
【0028】
応用例2
25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にITOを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板を市販のスピンナー(協栄セミコンダクター(株)製)に固定し、ポリビニルカルバゾール50重量部、2−ビフェニル−5−(p−タ−シャリーブチルフェニル)オキサジアゾ−ル50重量部およびBTTSTBT1重量部をトルエンに溶解したものを5000rpmで塗布した。その後、この基板を10-1Paの減圧下50℃にて乾燥後、蒸着装置の基板ホルダーに固定した。
その後真空槽を2×10-4Paまで減圧してから、グラファイト性のるつぼから、マグネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、素子を形成した。
ITO電極を陽極、マグネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧を印加すると電流が流れ、赤橙色の発光を得た。
【0029】
【発明の効果】
本発明の化合物は、赤色の発光性に優れているので、蛍光塗料もしくは有機EL素子等の赤色発光材料として有用である。有機EL素子として使用した場合、これまでの赤色発光材料を使用した素子よりも色純度が高く、高効率な赤色発光が得られ実用的価値が高い。これらを用いることにより、フルカラーディスプレー等の高効率な発光素子が作成できる。
Claims (2)
- 下記化1で表されるチオフェン誘導体。
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