JP3790314B2 - ラップ液組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン、セラミックス、水晶などの脆性材料をワイヤソー、ブレードソーなどで切断または研磨するときに使用するラップ液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
砥粒を使用してシリコン、セラミックス、水晶などの脆性材料をワイヤソー、ブレードソーなどで切断または研磨するためのラップ液は、使用される砥粒を液中に長時間安定に分散させることが必要である。砥粒の分散が不安定であると、ラップ液中の砥粒が沈降、不均一偏在し、加工精度を維持することが困難となり、加工能率が著しく低下する。このため、鉱油にグリースあるいは油脂などを含有させたものが使用されている(例えば、特開昭53−67191号公報および特開昭56−145968号公報)。しかし、鉱油(例えば、灯油、スピンドル油、マシン油)を使用したものは、水に不溶なため加工後に被加工物を有機溶剤などで洗浄し、さらに界面活性剤を含有した洗剤および水で洗浄しなければならず、工程が長くなるという問題があった。そこで、水溶性の加工液として、エチレングリコールやエチルカルビトールなどのグリコール類に水および有機ベントナイトを含有させたものなどが提案されている(特開平4−218594号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のグリコール類を使用したラップ液は、炭化珪素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム等の砥粒の凝集がおこり、ラップ液の粘度の上昇、流動性の悪化等で加工性能が悪くなるという問題があった。本発明は、砥粒の配合安定性に優れ、流動性が良好なラップ液組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意研究した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般式(1)で表せるグリコールエーテル(A)と砥粒(B)を含有するラップ液組成物である。
一般式 R1O(CnH2nO)mR2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基またはアルケニル基、アルキルフェニル基、フェニル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基、mは1〜10の整数、nは2〜4の整数である。)
【0005】
【発明の実施の形態】
一般式(1)における(CnH2nO)は、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレンを表し、式中のmが2以上の場合は、単独、ランダムまたはブロックのいずれでも良い。
【0006】
R1は炭素数1〜18のアルキル基またはアルケニル基、アルキルフェニル基、フェニル基であり、具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、プロピル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基などが挙げられる。R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、具体例としてメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基が挙げられる。
【0007】
本発明の(A)としては例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールオクチルフェノールメチルエーテル、ジエチレングリコールノニルフェニルメチルエーテルなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0008】
(A)のSP値は、流動性の観点から通常、7.5〜9.0で好ましくは8.0〜8.5である。尚、SP値は一般式(2)で表せる。
一般式 δ=(ΔH/V)1/2 (2)
{式中、δは溶解度パラメーター、ΔHはモル蒸発熱(cal)、Vはモル体積(cm3)である。}
【0009】
(B)としては、炭化珪素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム等の微粉末が挙げられ、平均粒径が2〜20μmのものを主に使用する。
【0010】
(A)の含有量は、砥粒の配合安定性および加工性能の観点から通常、1〜70重量%で好ましくは5〜50重量%である。(B)の含有量は、流動性および加工性能の観点から通常、30〜70重量%で好ましくは40〜65重量%である。
【0011】
本発明の組成物においては、必要に応じて、水溶性分散剤、水溶性増粘剤、界面活性剤、防錆剤、消泡剤を添加することができる。
【0012】
水溶性分散剤として、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸のアンモニウム塩、ポリアクリル酸のモノエタノールアミン塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸のアンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸のモノエタノールアミン塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物などが挙げられる。
【0013】
水溶性増粘剤として、例えばキサンタンガム、メチルセルローズ、エチルセルローズ、カルボキシルメチルセルローズ、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
【0014】
界面活性剤としては、(1)ノニオン界面活性剤(例えばポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤、プルロニック型ノニオン界面活性剤、多価アルコール型ノニオン界面活性剤)、(2)アニオン界面活性剤(例えば、リン酸エステル塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩)、(3)カチオン界面活性剤(例えば、アミン塩型界面活性剤、第4級アンモニウム型カチオン界面活性剤)、(4)両性界面活性剤(例えば、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤)。これらは単独で用いても併用しても良い。これらのうち、好ましいものはノニオン界面活性剤である。ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられ、プルロニック型ノニオン界面活性剤としては、例えば分子量1750のポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物(全分子量中のエチレンオキサイド含量:20重量%)、分子量2050のポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物(全分子量中のエチレンオキサイド含量:40重量%)等が挙げられ、多価アルコール型ノニオン界面活性剤としては、例えばヤシ油ジエタノールアミド等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0015】
防錆剤としては、カルボン酸塩、ソルビタンモノオレート、スルホン酸塩、アルキルリン酸エステルアミン塩、アルキルアミンのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物、アルケニルコハク酸アミド、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0016】
消泡剤としては、プルロニック型非イオン界面活性剤、ポリプロピレングリコール、シリコーン樹脂系消泡剤が挙げられる。
【0017】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
はじめに、実施例に使用したグリコールエーテルの構造について表1に示す。表中の数値は重量%を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
実施例1〜7;比較例1〜4
表2に示す組成物を、DCスターラーにて2時間撹拌した後、下記の性能評価を行った。得られた結果を表3に示す。
【0020】
<配合安定性試験>
ラップ液組成物を100mlのメスシリンダーに100ml採取し、25℃の恒温槽中に24時間静置させ、上層の分離液層の高さを測定して以下の基準で配合安定性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 5mm未満
△ : 5mm以上10mm未満
× : 10mm以上
【0021】
<流動性試験>
B型回転粘度計(東京計器製)を用い、ローターNo.2を用いて、25℃における粘度を測定し、以下の基準で流動性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 500cP未満
× : 500cP以上
【0022】
<水溶性試験>
ガラス板(2cm×5cm)をラップ液中に浸漬し、取り出した後、室温にて1時間放置した。この試験片を水道水にて10秒間シャワー洗浄し、乾燥した後、付着物の有無を目視にて観察し、以下の基準で水溶性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 付着なし
△ : わずかに付着物あり
× : 付着物多い
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
表3から本発明のラップ液組成物(実施例1〜7)は、比較例1〜3のラップ液組成物よりも、配合安定性および流動性が優れていることがわかる。
【0026】
表2に示す実施例3〜7のラップ液組成物および従来の油性ラップ液組成物(比較例4)を使用して、マルチワイヤソーにて水晶のインゴット(幅60mm、高さ15mm、長さ70mm)を以下の条件で切断した。結果を表4に示す。
【0027】
【0028】
【表4】
【0029】
表4の結果より、本発明のラップ液組成物は、従来の油性のラップ液組成物と同等の加工性能を示すことが確認された。
【0030】
【発明の効果】
本発明のラップ液組成物は、砥粒の配合安定性に優れ、流動性が良好である。また、従来の油性のラップ液組成物と同等の加工性能を示し、さらに水溶性であるため洗浄が容易であり、加工後の工程短縮が可能となる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン、セラミックス、水晶などの脆性材料をワイヤソー、ブレードソーなどで切断または研磨するときに使用するラップ液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
砥粒を使用してシリコン、セラミックス、水晶などの脆性材料をワイヤソー、ブレードソーなどで切断または研磨するためのラップ液は、使用される砥粒を液中に長時間安定に分散させることが必要である。砥粒の分散が不安定であると、ラップ液中の砥粒が沈降、不均一偏在し、加工精度を維持することが困難となり、加工能率が著しく低下する。このため、鉱油にグリースあるいは油脂などを含有させたものが使用されている(例えば、特開昭53−67191号公報および特開昭56−145968号公報)。しかし、鉱油(例えば、灯油、スピンドル油、マシン油)を使用したものは、水に不溶なため加工後に被加工物を有機溶剤などで洗浄し、さらに界面活性剤を含有した洗剤および水で洗浄しなければならず、工程が長くなるという問題があった。そこで、水溶性の加工液として、エチレングリコールやエチルカルビトールなどのグリコール類に水および有機ベントナイトを含有させたものなどが提案されている(特開平4−218594号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のグリコール類を使用したラップ液は、炭化珪素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム等の砥粒の凝集がおこり、ラップ液の粘度の上昇、流動性の悪化等で加工性能が悪くなるという問題があった。本発明は、砥粒の配合安定性に優れ、流動性が良好なラップ液組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意研究した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般式(1)で表せるグリコールエーテル(A)と砥粒(B)を含有するラップ液組成物である。
一般式 R1O(CnH2nO)mR2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基またはアルケニル基、アルキルフェニル基、フェニル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基、mは1〜10の整数、nは2〜4の整数である。)
【0005】
【発明の実施の形態】
一般式(1)における(CnH2nO)は、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレンを表し、式中のmが2以上の場合は、単独、ランダムまたはブロックのいずれでも良い。
【0006】
R1は炭素数1〜18のアルキル基またはアルケニル基、アルキルフェニル基、フェニル基であり、具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、プロピル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基などが挙げられる。R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、具体例としてメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基が挙げられる。
【0007】
本発明の(A)としては例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールオクチルフェノールメチルエーテル、ジエチレングリコールノニルフェニルメチルエーテルなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0008】
(A)のSP値は、流動性の観点から通常、7.5〜9.0で好ましくは8.0〜8.5である。尚、SP値は一般式(2)で表せる。
一般式 δ=(ΔH/V)1/2 (2)
{式中、δは溶解度パラメーター、ΔHはモル蒸発熱(cal)、Vはモル体積(cm3)である。}
【0009】
(B)としては、炭化珪素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム等の微粉末が挙げられ、平均粒径が2〜20μmのものを主に使用する。
【0010】
(A)の含有量は、砥粒の配合安定性および加工性能の観点から通常、1〜70重量%で好ましくは5〜50重量%である。(B)の含有量は、流動性および加工性能の観点から通常、30〜70重量%で好ましくは40〜65重量%である。
【0011】
本発明の組成物においては、必要に応じて、水溶性分散剤、水溶性増粘剤、界面活性剤、防錆剤、消泡剤を添加することができる。
【0012】
水溶性分散剤として、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸のアンモニウム塩、ポリアクリル酸のモノエタノールアミン塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸のアンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸のモノエタノールアミン塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物などが挙げられる。
【0013】
水溶性増粘剤として、例えばキサンタンガム、メチルセルローズ、エチルセルローズ、カルボキシルメチルセルローズ、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
【0014】
界面活性剤としては、(1)ノニオン界面活性剤(例えばポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤、プルロニック型ノニオン界面活性剤、多価アルコール型ノニオン界面活性剤)、(2)アニオン界面活性剤(例えば、リン酸エステル塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩)、(3)カチオン界面活性剤(例えば、アミン塩型界面活性剤、第4級アンモニウム型カチオン界面活性剤)、(4)両性界面活性剤(例えば、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤)。これらは単独で用いても併用しても良い。これらのうち、好ましいものはノニオン界面活性剤である。ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられ、プルロニック型ノニオン界面活性剤としては、例えば分子量1750のポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物(全分子量中のエチレンオキサイド含量:20重量%)、分子量2050のポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物(全分子量中のエチレンオキサイド含量:40重量%)等が挙げられ、多価アルコール型ノニオン界面活性剤としては、例えばヤシ油ジエタノールアミド等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0015】
防錆剤としては、カルボン酸塩、ソルビタンモノオレート、スルホン酸塩、アルキルリン酸エステルアミン塩、アルキルアミンのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物、アルケニルコハク酸アミド、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0016】
消泡剤としては、プルロニック型非イオン界面活性剤、ポリプロピレングリコール、シリコーン樹脂系消泡剤が挙げられる。
【0017】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
はじめに、実施例に使用したグリコールエーテルの構造について表1に示す。表中の数値は重量%を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
実施例1〜7;比較例1〜4
表2に示す組成物を、DCスターラーにて2時間撹拌した後、下記の性能評価を行った。得られた結果を表3に示す。
【0020】
<配合安定性試験>
ラップ液組成物を100mlのメスシリンダーに100ml採取し、25℃の恒温槽中に24時間静置させ、上層の分離液層の高さを測定して以下の基準で配合安定性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 5mm未満
△ : 5mm以上10mm未満
× : 10mm以上
【0021】
<流動性試験>
B型回転粘度計(東京計器製)を用い、ローターNo.2を用いて、25℃における粘度を測定し、以下の基準で流動性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 500cP未満
× : 500cP以上
【0022】
<水溶性試験>
ガラス板(2cm×5cm)をラップ液中に浸漬し、取り出した後、室温にて1時間放置した。この試験片を水道水にて10秒間シャワー洗浄し、乾燥した後、付着物の有無を目視にて観察し、以下の基準で水溶性を評価した。その結果を表3に示す。
評価基準
○ : 付着なし
△ : わずかに付着物あり
× : 付着物多い
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
表3から本発明のラップ液組成物(実施例1〜7)は、比較例1〜3のラップ液組成物よりも、配合安定性および流動性が優れていることがわかる。
【0026】
表2に示す実施例3〜7のラップ液組成物および従来の油性ラップ液組成物(比較例4)を使用して、マルチワイヤソーにて水晶のインゴット(幅60mm、高さ15mm、長さ70mm)を以下の条件で切断した。結果を表4に示す。
【0027】
【0028】
【表4】
【0029】
表4の結果より、本発明のラップ液組成物は、従来の油性のラップ液組成物と同等の加工性能を示すことが確認された。
【0030】
【発明の効果】
本発明のラップ液組成物は、砥粒の配合安定性に優れ、流動性が良好である。また、従来の油性のラップ液組成物と同等の加工性能を示し、さらに水溶性であるため洗浄が容易であり、加工後の工程短縮が可能となる。
Claims (3)
- 一般式(1)で表せるグリコールエーテル(A)と砥粒(B)を含有することを特徴とするラップ液組成物。
一般式 R1O(CnH2nO)mR2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基またはアルケニル基、アルキルフェニル基、フェニル基、R2は炭素数1〜4のアルキル基、mは1〜10の整数、nは2〜4の整数である。) - (A)の溶解度パラメーター(以下SP値という)が7.5〜9.0である請求項1記載のラップ液組成物。
- (A)の含有量が1〜70重量%、(B)の含有量が30〜70重量%である請求項1または2記載のラップ液組成物。
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JP2009097A JP3790314B2 (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | ラップ液組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009097A JP3790314B2 (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | ラップ液組成物 |
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JPH10204419A JPH10204419A (ja) | 1998-08-04 |
JP3790314B2 true JP3790314B2 (ja) | 2006-06-28 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009097A Expired - Fee Related JP3790314B2 (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | ラップ液組成物 |
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JP4481898B2 (ja) * | 2005-07-25 | 2010-06-16 | ユシロ化学工業株式会社 | 水性砥粒分散媒組成物 |
JP5698147B2 (ja) * | 2008-12-20 | 2015-04-08 | キャボット マイクロエレクトロニクス コーポレイション | ワイヤーソー切断のための切断用流体組成物 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP2009097A patent/JP3790314B2/ja not_active Expired - Fee Related
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