JP3790212B2 - 血圧測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カフを用いて血圧を測定する形式の血圧測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
非侵襲にて血圧を測定する方式としては、上腕など生体の所定部位に装着するカフを用いる方式が一般的である。カフは、通常、伸展性のない布などにより構成される帯状袋内に圧迫袋が一つ備えられた構造を有している。圧迫袋は、生体の所定部位に巻き付けられている状態では、気体または液体が注入されることにより膨張させられて、その部位を圧迫するものである。カフを用いた血圧測定は、生体の所定部位に装着したカフ(圧迫袋)の圧迫圧力を徐速変化させ、その徐速変化過程でカフ装着部位において検出される生体信号に基づいて血圧を測定する。上記生体信号は、オシロメトリック方式の血圧測定装置の場合には動脈からカフに伝達される脈波であり、コトロコフ音により血圧を測定する方式の血圧測定装置の場合にはコロトコフ音である。
【0003】
カフを用いて血圧を測定する形式の血圧測定装置は、たとえば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている血圧測定装置は、オシロメトリック方式の血圧測定装置である。オシロメトリック方式、コトロコフ音方式など検出される生体信号に拘わらず、カフを用いて血圧を測定する形式の血圧測定装置では、通常、カフの圧迫圧力をカフ装着部位における最高血圧値よりも高い圧力まで昇圧させた後、最低血圧値よりも低い圧力まで2〜5mmHg/secの速度で徐速降圧させ、その徐速降圧過程においてカフ装着部位で検出される生体信号に基づいて血圧値を決定する。
【0004】
【特許文献1】
特許第3058663号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、カフを用いた血圧測定装置の場合には、そのカフの圧迫圧力を最高血圧値よりも高い圧力から最低血圧値よりも低い圧力まで徐速降圧させる必要があるため、30秒以上の比較的長い血圧測定時間を要するという問題があり、特に、連続的に何度も血圧測定する場合には、被験者の負担が少なくなかった。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、カフを用いた血圧測定において測定時間を短時間にすることができる血圧測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、(a)生体の所定部位に隣接して巻き付けられる複数の圧迫袋と、(b)その複数の圧迫袋の徐速降圧期間の少なくとも一部が互いに重なるようにして、上流側の圧迫袋ほど低い圧力に設定された徐速降圧開始圧から、その複数の圧迫袋の徐速降圧範囲の結合が、前記生体の所定部位における最高血圧値よりも高い圧力からその部位の最低血圧値よりも低い圧力までの範囲を含むように、その複数の圧迫袋の圧迫圧力を徐速降圧させる圧迫袋圧制御装置と、(c)その圧迫袋圧制御装置により前記複数の圧迫袋が徐速降圧させられている過程で前記複数の圧迫袋装着部位においてそれぞれ検出される生体信号に基づいて、前記生体の血圧値を決定する血圧値決定装置とを含むことを特徴とする血圧測定装置である。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、圧迫袋圧制御装置により、複数の圧迫袋の徐速降圧範囲の結合が圧迫袋装着部位の最高血圧値よりも高い圧力から最低血圧値よりも低い圧力までの範囲を含むように、それら複数の圧迫袋が徐速降圧させられるので、圧迫袋が徐速降圧させられる間にそれぞれの圧迫袋装着部位において検出される生体信号の集合は、従来の一つの圧迫袋がその圧迫袋装着部位の最高血圧値よりも高い圧力から最低血圧値よりも低い圧力まで徐速降圧させられる間に検出される生体信号に相当する。従って、血圧値決定装置により、その生体信号に基づいて血圧値を決定することができる。さらに、複数の圧迫袋の徐速降圧期間の少なくとも一部が互いに重なるようにして、それら複数の圧迫袋が徐速降圧させられるので、血圧測定時間が短くなる。
【0009】
【発明の他の態様】
ここで、好ましくは、前記血圧測定装置は以下の特徴を有する。すなわち、前記複数の圧迫袋が、第1圧迫袋とその上流側に装着される第2圧迫袋の2つであり、その第1圧迫袋の徐速降圧を開始させる第1徐速降圧開始圧は最高血圧値よりも高い値に予め設定され、前記第2圧迫袋の徐速降圧を終了させる第2徐速降圧終了圧は最低血圧値よりも低い値に予め設定され、前記第1圧迫袋の徐速降圧を終了させる第1徐速降圧終了圧および前記第2圧迫袋の徐速降圧を開始させる第2徐速降圧開始圧は、ともに、前記第1徐速降圧開始圧と前記第2徐速降圧終了圧の平均値に予め設定されており、前記圧迫袋圧制御装置は、前記第1圧迫袋を、前記第1徐速降圧開始圧まで急速昇圧させた後、その第1徐速降圧開始圧から前記第1徐速降圧終了圧まで徐速降圧させ、前記第2圧迫袋を、前記第1圧迫袋と同時に昇圧開始させて前記第2徐速降圧開始圧まで昇圧させた後、その第2徐速降圧開始圧から前記第2徐速降圧終了圧以下まで、第1圧迫袋と同じ速度で徐速降圧させる。圧迫袋圧制御装置によりこのように第1圧迫袋および第2圧迫袋の圧迫圧力を制御すれば、一つの圧迫袋を最高血圧値よりも高い圧力から最低血圧値よりも低い圧力まで徐速降圧させて血圧を測定する場合に比較して、血圧測定時間が約半分となり、生体に装着される圧迫袋の数が2つである場合において、血圧測定時間が最も短いレベルとなる。
【0010】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明が適用された血圧測定装置10の回路構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、12は上腕部14に巻回されるカフである。このカフ12は、そのカフ12の展開図である図2に示すように、帯状且つ袋状の腕帯袋16によって全体が覆われている。この腕帯袋16は、伸展性がなく且つ比較的剛性の高い布製である。
【0012】
腕帯袋16の内部には、2つの圧迫袋18、20が収容されており、カフ12が上腕部14に巻回されたときの下流側となる側(図2の下側)が第1圧迫袋18であり、カフ12が上腕部14に巻回されたときの上流側となる側(図2の上側)が第2圧迫袋20である。この圧迫袋18、20は、ゴム製であって、同じ大きさの矩形状袋である。
【0013】
圧迫袋18、20の幅方向長さは腕帯袋16の幅方向長さの略半分であり、圧迫袋18、20は、膨張させられたときに互いに接触しない程度の隙間が形成されるように、且つ、配列方向が腕帯袋16の幅方向と平行になるようにして互いに隣接させられて、腕帯袋16に収容されている。圧迫袋18、20の長手方向の長さは、上腕部14の周囲長と略同程度の長さ(たとえば24cm)とされ、圧迫袋18、20の腕帯袋16の長手方向における位置は、それら圧迫袋18、20の長手方向の一方の端部が腕帯袋16の長手方向の一方の端部に位置するようにされている。また、これら圧迫袋18、20には、それぞれ配管22、24が接続されている。
【0014】
図1に戻って、第1圧迫袋18には、配管22を介して、第1圧力センサ26および調圧弁28が接続されており、さらに、調圧弁28は配管30により空気ポンプ32と接続されている。また、第2圧迫袋20にも、配管24を介して、第2圧力センサ34および調圧弁36が接続されており、調圧弁36には配管38を介して空気ポンプ40が接続されている。
【0015】
調圧弁28、36は、空気ポンプ32、40により発生させられた圧力の高い空気を調圧して第1圧迫袋18、第2圧迫袋20内へ供給し、あるいは、第1圧迫袋18、第2圧迫袋20内の空気を排気することにより、第1圧迫袋18、第2圧迫袋20内の圧力を調圧する。
【0016】
第1圧力センサ26は、第1圧迫袋18内の圧力を検出してその圧力を表す第1圧力信号SP1を静圧弁別回路42および脈波弁別回路44にそれぞれ供給する。静圧弁別回路42はローパスフィルタを備えており、第1圧力信号SP1に含まれる定常的な圧力すなわち第1圧迫袋18の圧迫圧力(以下、この圧力を第1圧迫袋圧PC1という)を表す第1圧迫袋圧信号SC1を弁別してその第1圧迫袋圧信号SC1をA/D変換器44を介して電子制御装置46へ供給する。
【0017】
脈波弁別回路48は、たとえば1乃至30Hz程度の信号通過帯域を有するバンドパスフィルタを備えており、第1圧力信号SP1からその振動成分である第1脈波信号SM1を弁別し、その第1脈波信号SM1をA/D変換器50を介して電子制御装置46へ供給する。
【0018】
第2圧力センサ34は、第2圧迫袋20内の圧力を検出してその圧力を表す第2圧力信号SP2を静圧弁別回路52および脈波弁別回路54にそれぞれ供給する。この静圧弁別回路52および脈波弁別回路54は、第1圧力センサ26に接続されたものと同じ機能を有しており、静圧弁別回路52は、第2圧力信号SP2に含まれる定常的な圧力すなわち第2圧迫袋20の圧迫圧力(以下、この圧力を第2圧迫袋圧PC2という)を表す第2圧迫袋圧信号SC2を弁別してその第2圧迫袋圧信号SC2をA/D変換器56を介して電子制御装置46へ供給し、脈波弁別回路54は、第2圧力信号SP2からその振動成分である第2脈波信号SM2を弁別し、その第2脈波信号SM2をA/D変換器58を介して電子制御装置46へ供給する。
【0019】
電子制御装置46は、CPU60、ROM62、RAM64、および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、CPU60は、ROM62に予め記憶されたプログラムに従ってRAM64の記憶機能を利用しつつ信号処理を実行することにより、I/Oポートから駆動信号を出力して2つの空気ポンプ32、40および2つの調圧弁28、36をそれぞれ制御する。CPU60は、それら空気ポンプ32、40および調圧弁28、36を制御することにより第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2を制御する。また、CPU60は、図3に詳しく示す機能を実行することにより、血圧値BPを決定し、決定した血圧値BPを表示器66に表示する。
【0020】
図3は、血圧測定装置10における電子制御装置46の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0021】
第1圧迫袋圧制御手段70は、静圧弁別回路42から逐次供給される第1圧迫袋圧信号SC1に基づいて第1圧迫袋圧PC1を判断しつつ、調圧弁28および空気ポンプ32を制御することにより、第1圧迫袋圧PC1を以下のように制御する。すなわち、第1圧迫袋圧PC1を上腕部14における最高血圧値BPSYSよりも高い値に予め設定された第1徐速降圧開始圧PS1(たとえば180mmHg )まで急速に昇圧し、続いて、その第1徐速降圧開始圧PS1から予め設定された第1徐速降圧終了圧PE1まで、第1圧迫袋圧PC1を2〜5mmHg/sec程度に予め定められた速度で徐速降圧し、その後、第1圧迫袋圧PC1を大気圧まで排圧させる。上記第1徐速降圧終了圧PE1は、第1圧迫袋18の徐速降圧範囲および第2圧迫袋20の徐速降圧範囲を結合した全体の徐速降圧範囲の中心値であり、この値は、第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧を開始する第2徐速降圧開始圧PS2でもある。なお、全体の徐速降圧範囲とは、第1徐速降圧開始圧PS1から第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧の終了圧PE2までの範囲であり、第1徐速降圧終了圧PE1および第2徐速降圧開始圧PS2は、第1徐速降圧開始圧PS1と第2徐速降圧終了圧PE2の平均値である。
【0022】
第2圧迫袋圧制御手段72は、静圧弁別回路52から逐次供給される第2圧迫袋圧信号SC2に基づいて第2圧迫袋圧PC2を判断しつつ、調圧弁36および空気ポンプ40を制御することにより、第2圧迫袋圧PC2を以下のように制御する。すなわち、第1圧迫袋圧PC1の急速昇圧開始とともに第2圧迫袋圧PC2の急速昇圧を開始させ、その第2圧迫袋圧PC2を前記第2徐速降圧開始圧PS2まで昇圧させ、続いて、第2圧迫袋圧PC2を、その第2徐速降圧開始圧PS2から前記第2徐速降圧終了圧PE2またはそれ以下となるまで、第1圧迫袋圧PC1の徐速降圧速度と同じ速度で徐速降圧させ、その後、第2圧迫袋圧PC2を大気圧まで排圧させる。ここで、第2徐速降圧終了圧PE2は、最低血圧値BPDIAよりも十分に低い圧力に予め設定されており、たとえば40mmHgとされる。また、第2徐速降圧終了圧PE2が40mmHgとされ、第1徐速降圧開始圧PS1が180mmHgとされているとすると、第2徐速降圧開始圧PS2(すなわち第1徐速降圧終了圧PE1)は110mmHgとされる。
【0023】
上記第1圧迫袋圧制御手段70および第2圧迫袋圧制御手段72により、静圧弁別回路42、52から供給される信号に基づいて、空気ポンプ32、40および調圧弁28、36が制御されることにより、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2が制御されるので、本血圧測定装置10では、静圧弁別回路42、52、空気ポンプ32、40、調圧弁28、36、第1圧迫袋圧制御手段70および第2圧迫袋圧制御手段72により圧迫袋圧制御装置74が構成される。
【0024】
図4は、第1圧迫袋圧制御手段70および第2圧迫袋圧制御手段72の制御作動をフローチャートにして示す図であり、図5は、図4のフローチャートが実行されたときの圧迫袋圧PC1,PC2の時間変化を示す図である。
【0025】
図4において、ステップS1(以下、ステップを省略する。)では、空気ポンプ32、40を起動し、調圧弁28、36を制御することにより、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2の急速昇圧を開始させる(図5のt0)。
【0026】
続くS2では、静圧弁別回路52から逐次供給される第2圧迫袋圧信号SC2に基づいて、第2圧迫袋圧PC2がたとえば110mmHgに予め設定された第2徐速降圧開始圧PS2を超えたか否かを判断する。この判断が否定された場合には、S2の判断を繰り返し実行する。S2の判断を繰り返し実行するうちに、第2圧迫袋圧PC2が第2徐速降圧開始圧PS2を超えてS2の判断が肯定された場合には、続くS3において、空気ポンプ40を停止し、調圧弁36を制御することにより、予め設定された2〜5mmHg/sec程度の速度での第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧を開始させる(図5のt1)。
【0027】
続くS4では、静圧弁別回路42から逐次供給される第1圧迫袋圧信号SC1に基づいて、第1圧迫袋圧PC1がたとえば180mmHgに予め設定された第1徐速降圧開始圧PS1を超えたか否かを判断する。この判断が否定された場合には、S4の判断を繰り返し実行する。S4の判断を繰り返し実行するうちに、第1圧迫袋圧PC1が第1徐速降圧開始圧PS1を超えてS4の判断が肯定された場合には、続くS5において、空気ポンプ32を停止し、調圧弁28を制御することにより徐速降圧速度を第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧速度と同じになるようにして、第1圧迫袋圧PC1の徐速降圧を開始させる(図5のt2)。
【0028】
続くS6では、第1圧迫袋圧PC1が、前記第2徐速降圧開始圧PS2と同じ値に設定された第1徐速降圧終了圧PE1を下まわったか否かを判断する。この判断が否定された場合には、S6の判断を繰り返し実行する。S6の判断を繰り返し実行している間は、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧が継続される。
【0029】
一方、S6の判断が肯定された場合には、調圧弁28、36を解放することにより圧迫袋圧PC1、PC2を排圧する(図5のt3)。調圧弁28、36を解放すると、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2は速やかに大気圧まで低下する。なお、第2圧迫袋圧PC2は第1圧迫袋圧PC1よりも先に徐速降圧が開始され、且つ、第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧速度と第1圧迫袋圧PC1の徐速降圧速度とは等しく、且つ、第1徐速降圧開始圧PS1から第1徐速降圧終了圧PE1を引いた圧力差と、第2徐速降圧開始圧PS2から第2徐速降圧終了圧PE2を引いた圧力差とは等しいので、S6の判断が肯定されるより前の時点(図5のt4時点)で、第2圧迫袋圧PC2は第2徐速降圧終了圧PE2に到達している。また、図4に示すフローチャートに従って、図5に示すように圧迫袋圧PC1,PC2を制御した場合には、第2圧迫袋圧PC2を徐速降圧させている時間は、第1圧迫袋圧PC1を徐速降圧させている時間よりもやや長く、第1圧迫袋圧PC1の徐速降圧期間は第2圧迫袋圧PC2の徐速降圧期間に完全に重なっている。
【0030】
図3に戻って、血圧値決定手段76は、図4に示したフローチャートを実行した後に実行する。血圧値決定手段76は、第1圧迫袋圧制御手段70により第1圧迫袋圧PC1が徐速降圧させられる過程において脈波弁別回路48により逐次弁別される第1脈波信号SM1が表す第1脈波、および第2圧迫袋圧制御手段72により第2圧迫袋圧PC2が徐速降圧させられる過程において脈波弁別回路54により逐次弁別される第2脈波信号SM2が表す第2脈波を用いて、オシロメトリック法に基づいて、最高血圧値BPSYS、最低血圧値BPDIA、および平均血圧値BPMEANを決定し、その決定した最高血圧値BPSYS等を表示器66に表示する。なお、本血圧測定装置10では、この血圧値決定手段76を備えている電子制御装置46が血圧値決定装置として機能する。
【0031】
図6は、上記血圧値決定手段76における血圧値決定方法を説明するために、第1脈波の振幅および第2脈波の振幅により構成される振幅列の一例を、圧迫袋圧軸と脈波の振幅軸とからなる二次元グラフに示す図である。なお、図6に示すグラフは、血圧値の決定方法を説明するために示したグラフであり、本血圧測定装置10では作成されない。
【0032】
図6において、一点鎖線は第2徐速降圧開始圧PS2すなわち第1徐速降圧終了圧PE1を示し、一点鎖線よりも左側が第1圧迫袋18に伝達された第1脈波の振幅列であり、右側が第2圧迫袋20に伝達された第2脈波の振幅列である。最高血圧値BPSYSは、たとえば、第1脈波の振幅列における立ち上がり点を検出して、その立ち上がり点の圧迫袋圧に決定する。平均血圧値BPMEANは、たとえば、第1脈波の振幅列または第2脈波の振幅列におけるピーク点の圧迫袋圧に決定する。最低血圧値BPDIAは、たとえば、第2脈波の各振幅の頂点を結んで構成される包絡線を微分した微分曲線の変曲点(立ち下がり点)の圧迫圧に決定する。
【0033】
上述の実施例によれば、圧迫袋圧制御装置74により、2つの圧迫袋18、20の徐速降圧範囲の結合が上腕部14の最高血圧値BPSYSよりも高い圧力から最低血圧値BPDIAよりも低い圧力までの範囲を含むように、それら2つの圧迫袋18、20が徐速降圧させられるので、圧迫袋18、20が徐速降圧させられる間にそれぞれの圧迫袋装着部位において検出される脈波信号SM1,SM2の集合は、従来の一つの圧迫袋が上腕部14の最高血圧値BPSYSよりも高い圧力から最低血圧値BPDIAよりも低い圧力まで徐速降圧させられる間に検出される脈波信号に相当する。従って、血圧値決定手段76により、その脈波信号SM1,SM2に基づいて血圧値BPを決定することができる。さらに、第1圧迫袋18の徐速降圧期間が第2圧迫袋20の徐速降圧期間に重なるようにして、2つの圧迫袋18、20が徐速降圧させられるので、血圧測定時間が短くなる。
【0034】
特に、上述の実施例によれば、第2徐速降圧開始圧PS2と第1徐速降圧終了圧PE1とが、ともに、第1徐速降圧開始圧PS1と第2徐速降圧終了圧PE2の平均値に設定されており、圧迫袋圧制御装置74は、第1圧迫袋18を、第1徐速降圧開始圧PS1まで急速昇圧させた後、その第1徐速降圧開始圧PS1から第1徐速降圧終了圧PE1まで徐速降圧させ、第2圧迫袋20を、第1圧迫袋18と同時に急速昇圧を開始させて第2徐速降圧開始圧PS2まで昇圧させた後、第2徐速降圧開始圧PS2から第2徐速降圧終了圧PE2まで、第1圧迫袋18の徐速降圧の速度と同じ速度で徐速降圧させるので、一つの圧迫袋を最高血圧値よりも高い圧力から最低血圧値よりも低い圧力まで徐速降圧させて血圧を測定する場合に比較して、血圧測定時間が約半分となり、生体に装着される圧迫袋の数が2つである場合において、血圧測定時間が最も短いレベルとなる。
【0035】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0036】
たとえば、前述の実施例では、圧迫袋は2つであったが、3つ以上の圧迫袋が備えられていてもよい。
【0037】
また、前述の実施例では、カフ12は一つであり、そのカフ12に2つの圧迫袋18、20が設けられていたが、複数のカフが設けられてもよい。
【0038】
また、前述の実施例では、第1圧迫袋18と第2圧迫袋20とを同時に昇圧開始し、且つ、徐速降圧速度も同じとしていたが、徐速降圧期間の少なくとも一部が重なってさえいれば、従来の血圧測定装置に比較して血圧測定時間は短くなるので、第1圧迫袋18と第2圧迫袋20の昇圧開始時期は異なっていてもよいし、徐速降圧速度も異なっていてもよい。
【0039】
また、前述の実施例では、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2を、予め設定された徐速降圧終了圧PE1,PE2またはそれ以下まで徐速降圧させた後に、その徐速降圧期間中に得られた脈波信号SM1,SM2に基づいて血圧値BPを決定するための演算を実行していたが、徐速降圧期間中に、逐次、血圧値BPを決定するための演算を実行してもよい。この場合には、第1圧迫袋圧PC1および第2圧迫袋圧PC2を徐速降圧終了圧PE1,PE2まで降圧させなくても、最低血圧値BPDIAを決定した時点で徐速降圧を終了させてもよい。
【0040】
また、前述の実施例では、第1脈波の振幅列と第2脈波の振幅列を別々に用いて血圧値BPを決定していたが、図6に示すような全体の振幅列を作成してから、血圧値BPを決定してもよい。この場合には、血圧決定アルゴリズムに従来のオシロメトリック方式の血圧決定アルゴリズムを用いることができる。なお、第1脈波の振幅列と第2脈波の振幅列とを結合させて図6に示すような全体の振幅列を作成する場合には、第1脈波の検出感度と第2脈波の検出感度が異なる可能性があるので、第1圧迫袋18の徐速降圧範囲と第2圧迫袋20の徐速降圧範囲とを一部重複させ、同じ圧迫圧において検出した第1脈波の振幅と第2脈波の振幅とが同じになるような補正係数を、一方の振幅列に乗じることが好ましい。
【0041】
なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲においてその他種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された血圧測定装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1のカフの展開図である。
【図3】図1の血圧測定装置における電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】図3の第1圧迫袋圧制御手段および第2圧迫袋圧制御手段の制御作動をフローチャートにして示す図である。
【図5】図4のフローチャートが実行されたときの圧迫袋圧PC1,PC2の時間変化を示す図である。
【図6】第1脈波の振幅および第2脈波の振幅により構成される振幅列の一例を、圧迫袋圧軸と脈波の振幅軸とからなる二次元グラフに示す図である。
【符号の説明】
10:血圧測定装置
18:第1圧迫袋
20:第2圧迫袋
70:第1圧迫袋圧制御手段
72:第2圧迫袋圧制御手段
74:圧迫袋圧制御装置
76:血圧値決定手段(血圧値決定装置)

Claims (2)

  1. 生体の所定部位に隣接して巻き付けられる複数の圧迫袋と、
    該複数の圧迫袋の徐速降圧期間の少なくとも一部が互いに重なるようにして、上流側の圧迫袋ほど低い圧力に設定された徐速降圧開始圧から、該複数の圧迫袋の徐速降圧範囲の結合が、前記生体の所定部位における最高血圧値よりも高い圧力から該部位の最低血圧値よりも低い圧力までの範囲を含むように、該複数の圧迫袋の圧迫圧力を徐速降圧させる圧迫袋圧制御装置と、
    該圧迫袋圧制御装置により前記複数の圧迫袋が徐速降圧させられている過程で前記複数の圧迫袋装着部位においてそれぞれ検出される生体信号に基づいて、前記生体の血圧値を決定する血圧値決定装置と
    を含むことを特徴とする血圧測定装置。
  2. 請求項1に記載の血圧測定装置であって、
    前記複数の圧迫袋は、第1圧迫袋とその上流側に装着される第2圧迫袋の2つであり、
    該第1圧迫袋の徐速降圧を開始させる第1徐速降圧開始圧は最高血圧値よりも高い値に予め設定され、
    前記第2圧迫袋の徐速降圧を終了させる第2徐速降圧終了圧は最低血圧値よりも低い値に予め設定され、
    前記第1圧迫袋の徐速降圧を終了させる第1徐速降圧終了圧および前記第2圧迫袋の徐速降圧を開始させる第2徐速降圧開始圧は、ともに、前記第1徐速降圧開始圧と前記第2徐速降圧終了圧の平均値に予め設定されており、
    前記圧迫袋圧制御装置は、前記第1圧迫袋を、前記第1徐速降圧開始圧まで急速昇圧させた後、該第1徐速降圧開始圧から前記第1徐速降圧終了圧まで徐速降圧させ、前記第2圧迫袋を、前記第1圧迫袋と同時に昇圧開始させて前記第2徐速降圧開始圧まで昇圧させた後、該第2徐速降圧開始圧から前記第2徐速降圧終了圧以下まで、第1圧迫袋と同じ速度で徐速降圧させることを特徴とする血圧測定装置。
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