JP3790168B2 - モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ本体の回転軸と、減速部のウォーム軸とをクラッチを介して駆動連結するように構成したモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両ドアに搭載されるパワーウインド装置の駆動源には、回転軸を回転させるモータ本体と、該回転軸の回転を減速して出力する減速機構を収容した減速部とが一体に組み付けられたモータが使用されている。又、パワーウインド装置用のモータは、停止状態において、ウインドガラスに自重や車両走行時の振動等による下方向への荷重が作用してモータ出力軸に回転力が作用しても、該出力軸の回転を阻止して、ウインドガラスが下降することを防止するように構成する必要がある。
【0003】
そこで、従来より、パワーウインド装置用のモータは、モータ本体の回転軸と、減速機構を構成するウォーム軸との間にクラッチを用いて構成したものが種々提案されている。このクラッチは、モータ本体の駆動による回転軸の回転力をウォーム軸に伝達して出力軸に伝達する一方、負荷側から出力軸に回転力が作用した場合、出力軸の回転を阻止するためにクラッチにてウォーム軸の回転を阻止するように作動するものである。
【0004】
上記クラッチは、回転軸に連結された駆動側回転体と、ウォーム軸に連結され駆動側回転体に回転方向で係合可能な従動側回転体と、内部に従動側回転体を回転可能に収容する金属円筒状のカラーとを有する。従動側回転体には前記カラーの内周面に対向する制御面が複数形成されており、該制御面とカラー内周面との間には、クラッチを構成する転動体が介在されている。そして、回転軸が回転すると駆動側回転体は従動側回転体に係合してウォーム軸を回転駆動させると共に転動体を回転軸周りに転動させる。一方、負荷側から何らかの外力が加わりウォーム軸が逆転しようとすると、従動側回転体の制御面と転動体とカラーの内周面との間にてくさび効果が生じ、該くさび効果により転動体が拘束されてウォーム軸の回転(逆転)が止められる。したがって、回転軸への回転伝達が阻止される。
【0005】
ところで、クラッチを構成する略円筒形状の金属製のカラーは、モータ回転時に転動体が転動する際の耐摩耗性、若しくは上記くさび効果で生じる転動体の拘束力に耐えるべく焼き入れ加工が施され、カラー自身の剛性が高められている。また、カラーの外形は円筒形状に形成される一方、モータのギヤハウジング或いはブラシホルダ等のステータに回転不能に固定する必要があり、従来はカラーの円筒部に円環状のフランジ部を設けると共に、周り止めとしての係合部を2箇所に一体成形している。
【0006】
しかし、上記係合部が形成されているため、カラーの焼き入れ加工の際に生じる歪みの影響が係合部と円筒部との連結部周辺に集中してしまうという欠点がある。つまり、焼き入れ加工による歪みの影響が係合部に隣接するカラー円筒部に伝わってしまうため、円筒部における真円度が確保し難いという問題がある。そして、カラーの真円度が確保されないクラッチは、結果的にモータ回転時に異音を発生させてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、クラッチを構成するカラーの真円度が確保され、モータ回転時の異音発生を防止することができるモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、回転軸を回転駆動するモータ本体と、前記モータ本体と組み付けられ、前記回転軸と略同軸状に回転可能に支持されるウォーム軸を有する減速部と、前記回転軸と前記ウォーム軸とを連結し、前記モータ本体の駆動による回転軸の回転力を前記ウォーム軸に伝達する一方、前記ウォーム軸に負荷側から回転力が作用した場合、該ウォーム軸の回転を阻止するクラッチと、を備えたモータであって、前記クラッチには、前記ウォーム軸に負荷側から回転力が作用した場合、該ウォーム軸の回転を阻止するための起点とすべく回転不能に配置される金属製のカラーが備えられており、そのカラーは、焼き入れ加工が施されるものであって、前記回転軸に対して同軸に設けられる円筒部と、該円筒部から外径方向に延設された円環状のフランジ部と、該フランジ部から外径方向にさらに突出しかつ前記フランジ部よりも肉厚に形成され周方向に所定間隔を有して設けられた複数の突出部とを備えることを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記減速部は、前記ウォーム軸を収容するギヤハウジングを有するものであり、前記カラーは、そのギヤハウジングに回転不能に配置されることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモータにおいて、前記カラーは、自身を回転不能とするための第1係合部を有するものであり、前記第1係合部と周方向に係合して前記カラーを回転不能とする第2係合部が前記ギヤハウジングに形成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のモータにおいて、前記突出部は、それ自身が前記第1係合部を構成することを特徴とするモータ。
【0012】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、ウォーム軸に負荷側から回転力(不意な逆転)が作用した場合、その回転力を防止すべくモータにはクラッチが設けられている。クラッチを構成するカラーは、円筒部と、フランジ部と、フランジ部よりも肉厚に形成され周方向に所定間隔を有して設けられた複数の突出部とを備えている。ここで、突出部の厚さはフランジ部よりも肉厚に形成される。すなわち、フランジ部は突出部よりも薄肉とされているため、カラー焼き入れ加工により突出部で発生する歪みの影響は薄肉のフランジ部にて低減され円筒部に伝わり難くなる。また、突出部は周方向に所定間隔に形成されるため、焼き入れ加工による歪みは周方向に分散される。よって、カラーの円筒部の真円度が確保されやすくなる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、カラーは、減速部を構成するギヤハウジングに回転不能に配置される。よって、カラーを回転軸及びウォーム軸に対して相対回転不能に容易に配置することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、カラーに設けられた第1係合部と、ギヤハウジングに設けられた第2係合部とが係合してカラーがギヤハウジングに対して回転不能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、突出部は、それ自身が第1係合部を構成する。従って、第1係合部を設けるスペースが小さくてすみ、モータ内の省スペース化を図ることが可能となる。また、突出部はフランジ部より肉厚に形成されるため、第2係合部との係合を確実に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、車両ドアに搭載されるパワーウインド装置の駆動源として用いられる本実施形態のモータ1の要部断面図を示す。モータ1は、モータ本体2、減速部3及びクラッチ20を備えている。
【0017】
前記モータ本体2は、ヨークハウジング4、1対のマグネット5、回転軸6、アーマチャ(電機子)7、整流子8、ブラシホルダ9及び給電ブラシ10を備えている。
【0018】
ヨークハウジング4は略有底扁平円筒状に形成されており、該ハウジング4の内周面には1対のマグネット5が対向するように固着されている。マグネット5の内側には、アーマチャ7が収容されている。アーマチャ7は回転軸6を有し、その回転軸6の基端部はヨークハウジング4の底部中央に設けた軸受11により回転可能に支持されている。一方、回転軸6の先端部側の所定部位には、整流子8が固定されている。又、回転軸6の先端部には、図2及び図3に示すように、2面幅形状の連結部6aが形成されている。
【0019】
ヨークハウジング4の開口部には、樹脂製のブラシホルダ9が嵌合される。このブラシホルダ9は、ヨークハウジング4の開口部を略覆う形状のホルダ本体9aと、該ホルダ本体9aから一体に設けられヨークハウジング4の径方向外側に突出するコネクタ部9bとを備えている。また、ブラシホルダ9には複数の給電用ターミナルがインサート成形により埋設されている。
【0020】
ホルダ本体9aの中央には軸受12が設けられ、その軸受12によって前記回転軸6における整流子8と連結部6aとの間の部位が回転可能に支持されている。又、ホルダ本体9aのヨークハウジング4側には、コネクタ部9bと図示しない配線で接続され、前記整流子8と摺接する一対の給電ブラシ10がブラシ保持部9eによりそれぞれ保持されている。給電ブラシ10は、コネクタ部9bを介して供給される外部電源を整流子8を介してアーマチャ7に巻装したコイル巻線に供給し、アーマチャ7(回転軸6)を回転、即ちモータ本体2を回転駆動させる。
【0021】
又、ホルダ本体9aの外周部には、ヨークハウジング4及び後述するギヤハウジング21の開口部間に狭持される狭持部9cが全周にわたって設けられている。この狭持部9cは、弾性部材よりなるシール部材13にて被覆されている。シール部材13は、コネクタ部9b側まで延びている。このシール部材13は、ヨークハウジング4及びギヤハウジング21の両開口部を密閉するために設けられている。又、ホルダ本体9aの狭持部9c内側には、所定位置に回転軸6の軸線方向に延びる一対の位置決め孔9d(図2において1つのみ図示)が形成されている。
【0022】
前記ヨークハウジング4の開口部には、該ハウジング4をギヤハウジング21に固定するためのフランジ部4aが形成されている。各フランジ部4aには、それぞれ所定部位に3つのネジ14(図1において1つのみ図示)を挿通するためのネジ挿通孔(図示略)が設けられている。
【0023】
前記減速部3は、ギヤハウジング21、軸受22a,22b、ウォーム軸23、ウォームホイール24及び出力軸25を備えている。
ギヤハウジング21は樹脂製であって、図3及び図4に示すように、前記モータ本体2を固定するための固定部21aに、ブラシホルダ9の狭持部9cが嵌合する嵌合部21bが形成されている。又、該固定部21aには、前記ネジ14が挿入される3つのネジ挿入孔21cがそれぞれ形成されている。尚、このネジ挿入孔21cは、ナット(図示略)を装着するナット装着部まで延びている。そして、ギヤハウジング21に前記ヨークハウジング4を固定する際、先ず、前記ヨークハウジング4の開口部にブラシホルダ9を装着させてホルダ本体9aの狭持部9cがギヤハウジング21の嵌合部21bに嵌合される。次いで、ヨークハウジング4のフランジ部4a及びギヤハウジング21のネジ挿入孔21cにネジ14を挿入してナットと螺着させ、ギヤハウジング21(減速部3)にヨークハウジング4(モータ本体2)が固定される。
【0024】
又、前記嵌合部21bの内側には、断面が扁平な円形をなす凹部21dが形成されている。この凹部21dの底部中央には、断面円形のクラッチ収容凹部21eが形成され、該クラッチ収容凹部21eの中央には、図1及び図2に示すように、回転軸6の軸線方向に延びるウォーム軸収容部21fが形成されている。このウォーム軸収容部21fには、含油軸受よりなる一対の軸受22a,22bがそれぞれ所定位置に嵌挿されている。又、ウォーム軸収容部21fは、ホイール収容部21gと連通している。
【0025】
前記凹部21dの底部におけるクラッチ収容凹部21eの周囲には、図3及び図4に示すように、前記凹部21dの短手方向に沿ってクラッチ収容凹部21eを挟むように対向配置された一対の壁部21hが立設されている。この一対の壁部21hは、モータ1の軸線方向から見てクラッチ収容凹部21eを略正六角形状に略全周にわたって囲むように設けられている。この壁部21hは、後述するクラッチ20の回転部分であるサポート部材33のリング部33aの径方向外側を略全周にわたって囲んでいる。
【0026】
ここで、クラッチ20には所定部位(サポート部材33の支持部33bと転動体32との間や、転動体32とカラー31の内周面31eとの間、サポート部材33のリング部33aとカラー31のフランジ部31b上面との間等)に図示しないグリスが塗布されている。そして、サポート部材33が回転すると、その回転による遠心力により塗布されたグリスが該サポート部材33のリング部33aから外側に流出しようとするが、そのリング部33aの径方向外側を囲む壁部21hによりそれ以上外側に流出することが防止される。つまり、この壁部21hにより、クラッチ20内のグリスの流出が防止され、該クラッチ20のグリス切れが防止されている。
【0027】
各壁部21hの両端部には、それぞれ前記凹部21dの長手方向に沿って略矩形状に延びる台座21iが形成されている。即ち、台座21iは4つ設けられ、壁部21hと同じ高さで形成されている。対角線上に位置する一組の台座21iには、その上面に円柱形状の係合突起21jが形成されている。
【0028】
前記壁部21hの内側におけるクラッチ収容凹部21eの周囲には、環状のフランジ嵌合凹部21kが形成されている。このフランジ嵌合凹部21kは、外周部が略正六角形をなしている。フランジ嵌合凹部21kの長手方向両端部には、同方向に延びる係合凹部21lが対をなす壁部21h間(台座21i間)に形成されている。又、前記凹部21dの底部における台座21iの近傍には、前記ブラシホルダ9に設けた位置決め孔9dに嵌挿し、ギヤハウジング21に対するブラシホルダ9の位置決めを行う一対の位置決め突起21mが立設されている。
【0029】
ウォーム軸23は、ウォーム軸部28と、ウォーム軸部28の基端部側(モータ本体2側)に一体形成された従動側回転体29とを有している。尚、ウォーム軸23のモータ本体2側の端面には、後述するボール36が当接する部位に当接部材26が装着されている。この当接部材26は、ボール36と点接触するためにウォーム軸23の他の部分より硬度の高い(焼き入れ加工が施された)金属材料で形成されており、該ボール36との接触部分の過度の磨耗を防止するために設けられている。
【0030】
ウォーム軸部28は、その中間部にウォーム28aが形成され、該軸部28の両端部に軸摺接部28b,28cが形成されている。尚、ウォーム軸部28の先端部側の軸摺接部28cは、基端部側の軸摺接部28bよりも直径が小さく形成されている。そして、ウォーム軸部28は、その軸摺接部28b,28cにて前記軸受22a,22bに回転可能に支持されて前記回転軸6と同軸状にウォーム軸収容部21f内に収容されている。又、ウォーム軸23は、従動側回転体29と基端側の軸摺接部28bとの間に該軸摺接部28bより直径が大きい装着部28dを有している。
【0031】
前記装着部28dには、図2及び図3に示すように、略円盤状のプレートカップ27が装着される。プレートカップ27は、装着部28dに圧入される円筒状の固定部27aと、該固定部27aから径方向外側に延びる円盤部27bと、該円盤部27bの外周縁に前記固定部27aと反対方向に円筒状に突出する環状突部27cとを有している。ここで、前記クラッチ収容凹部21eの底部におけるウォーム軸収容部21fの周囲には、環状凹部21nが形成されている。そして、プレートカップ27の環状突部27cは、その先端部が環状凹部21n内に収容される。このようなプレートカップ27は、軸受22aが収容される空間(ウォーム軸収容部21f)とクラッチ20が収容される空間(クラッチ収容凹部21e)とを隔離するために設けられている。
【0032】
ここで、含油軸受である軸受22aには潤滑油が染み込ませてあり、クラッチ20にはグリスが使用されている。この軸受22aに使用される潤滑油は比較的粘度が低いことから、仮に前記プレートカップ27を使用しない場合、軸受22aに使用される潤滑油がクラッチ20側に飛散し、該クラッチ20に使用されるグリスと混ざり合って、グリスが劣化する虞がある。すると、クラッチ20の耐久性が低下してしまう。そこで、プレートカップ27は、軸受22aが収容される空間(ウォーム軸収容部21f)とクラッチ20が収容される空間(クラッチ収容凹部21e)とを隔離し、互いの潤滑剤が混ざり合わないようにしている。又、プレートカップ27の環状突部27cの先端部がギヤハウジング21の環状凹部21nに挿入されることにより前記両空間を繋ぐ部分が迷路状となり、より確実に前記両空間を隔離することができる。
【0033】
又、上記したように、ウォーム軸23の装着部28dは両軸摺接部28b,28cよりも直径が大きく形成されているので、該装着部28dに圧入されるプレートカップ27の固定部27aの内径も両軸摺接部28b,28cの直径より大きい。つまり、プレートカップ27はウォーム軸23の先端部から挿入されるが、その挿入の際に該プレートカップ27の固定部27aが軸摺接部28b,28cに接触し難くなっている。これは、軸摺接部28b,28cの外周面は軸受22a,22bと円滑に摺接するために高度な研磨作業がなされているため、ウォーム軸23にプレートカップ27を装着する際に該プレートカップ27が軸摺接部28b,28cの外周面に接触して傷が付くことが未然に防止されている。
【0034】
ウォームホイール24は、ウォーム軸23(ウォーム28a)と噛合され、該ウォーム軸23と直交する方向を軸中心として回転可能にホイール収容部21g内に収容されている。ウォームホイール24には、出力軸25が該ホイール24と一体回転するように連結されている。この出力軸25は、ウインドガラスを昇降するための公知のウインドレギュレータ(図示略)と駆動連結されるものである。
【0035】
前記クラッチ20は、前記回転軸6と前記ウォーム軸23との間に設けられ、両軸6,23を駆動連結する。クラッチ20は、モータ本体2の駆動に基づいた回転軸6の回転力をウォーム軸23に伝達する一方、負荷側(ウインドレギュレータ)から出力軸25及びウォームホイール24を介してウォーム軸23に回転力が作用した場合に、その回転力を回転軸6に伝達しないようにウォーム軸23の回転を阻止する。
【0036】
このようなクラッチ20は、図2及び図3に示すように、前記ウォーム軸23に一体に設けられた従動側回転体29、カラー31、3つの転動体32、サポート部材33、ストッパ34、駆動側回転体35及びボール36を備えている。
【0037】
カラー31は、円筒部31aと、該円筒部31aの一端(図2及び図3中、上端)から径方向外側に延び、外周部が略正六角形状のフランジ部31bと、該フランジ部31bの対向する一対の角部から更に径方向外側に延びる一対の係合部31cとを有している。
【0038】
カラー31は、金属製の板材からプレス加工により形成される。このとき、フランジ部31b及び係合部31cは、加工途中において円環状のフランジ部を円筒部31aから折り曲げ形成しておき、その円環状のフランジ部をプレスにより4つの角部と一対の係合部31cとを径方向外側に延出することで形成される。そのため、円筒部31aには、このフランジ部31b及び係合部31cの延出形成の際に、等間隔の6箇所において略等しい径方向外側への引張力が作用することになる。ここで、仮にフランジ部31bを円環状とした場合、係合部31cを形成した後にカラー31の剛性を高めるべく焼き入れ加工を施すと、円筒部31aにはその中心を挟んだ2箇所、つまり係合部31cと円筒部31aとの連結部分で径方向外側への引張力が作用することになり、該円筒部31aが僅かに楕円状となって歪む場合がある。
【0039】
このように円筒部の真円にズレが生じると、クラッチ20の作動に大きな影響を与え、モータ回転時の異音発生の原因となるため好ましくない。これに対して、本実施形態では、フランジ部31bからさらに外形方向に突出する突出部31dを周方向に等間隔に設け、略正六角形状とすることで上記焼き入れ加工の際に円筒部31aに対して等間隔の6箇所において略等しい径方向外側への引張力が作用するため(歪みが分散されるため)、該円筒部31aの真円度が高いものとなる。こうして、クラッチ20の信頼性の向上を図っている。
【0040】
このようなカラー31は、その円筒部31aがクラッチ収容凹部21eに内嵌されるとともに、突出部31dが(フランジ部31bが)フランジ嵌合凹部21kに嵌合され、更に係合部31cが係合凹部21lに嵌合されることで、カラー31の回り止めが成される。尚、カラー31をギヤハウジング21に組付け装置により自動組み付けを行う場合、係合部31cが把持される。
【0041】
また、図3に示すように、突出部31dの厚さ(軸方向の厚さ)は、フランジ部31bの肉厚よりも厚くなっている。また、図示しないが、円筒部31a肉厚は、上記突出部31dと略同じ厚さに形成されており、フランジ部31bの肉厚よりも厚くなっている。ここで、フランジ部31bは突出部31dよりも薄肉とされているため、カラー31の焼き入れ加工により突出部31dで発生する歪みの影響は、薄肉のフランジ部31bにて低減され円筒部31aに伝わり難くなる。また、突出部31dは、それ自身が係合部31cと同じようにギヤハウジング21のフランジ嵌合凹部21kに嵌合して周方向の回転止めを成す。さらに、突出部31dはフランジ部31bより肉厚に形成されるため、ギヤハウジング21のフランジ嵌合凹部21kとの嵌合を確実に行うことができる。
【0042】
ここで、前記カラー31の円筒部31aの内側には、前記従動側回転体29が位置する。従動側回転体29は、図3に示すように、ウォーム軸部28の基端部からモータ本体2側に延びる軸部29aと、その軸部29aから等角度(120°)間隔で径方向外側に延びる3つの係合凸部29bとを有している。係合凸部29bは、径方向外側に向かうほど周方向の幅が広がるように形成されている。又、係合凸部29bの径方向外側面は、図7に示すように、カラー31の円筒部31aの内周面31eとの距離が回転方向で変化する制御面41が形成されている。制御面41は、平面状をなし、回転方向端部側に向かうほどカラー31の内周面31eとの距離が短くなるように形成されている。
【0043】
各転動体32は、樹脂材料にて略円柱形状に形成され、図2及び図7に示すように、係合凸部29bの制御面41とカラー31の内周面31eとの間に配置される。転動体32は、その直径が制御面41の回転方向中央部41aとカラー31の内周面31eとの間隔より小さく、制御面41の回転方向両端部41b,41cとカラー31の内周面31eとの間隔より大きくなるように形成されている。つまり、転動体32は、その直径が中央部41aと端部41b,41cとの間の中間部41dと、カラー31の内周面31eとの間隔と等しくなるように形成されている。
【0044】
サポート部材33は、図2及び図3に示すように、リング部33a、支持部33b及び連結部33cを有している。リング部33aは、前記カラー31の円筒部31aより径の大きい円環状に形成され、該カラー31のフランジ部31bの上面に載置される。支持部33bは、リング部33aの内側において軸線方向一方に延び、前記各転動体32を等角度(120°)間隔で回転可能かつ脱落不能に支持する。支持部33bは、転動体32をカラー31の内周面31eと従動側回転体29の制御面41との間に配置するように、カラー31と従動側回転体29との間に挿入される。連結部33cは、円弧状をなしてカラー31と従動側回転体29との間に収容され、隣り合う支持部33bの他端側(反リング部33a側)を連結して各支持部33b間の間隔を維持する。
【0045】
ストッパ34は、図3及び図5に示すように、環状部34aと固定部34bとを有している。環状部34aは、前記駆動側回転体35を挿入するための円形の内周部を有するとともに、前記ギヤハウジング21の壁部21hの上面21oに全周にわたって当接するような外周部を有している。つまり、この環状部34aは、図6に示すように、サポート部材33のリング部33aの上面を全周にわたって覆うように配置され、該サポート部材33の軸線方向への移動を規制する。尚、図6は、クラッチ20の回転部分を図2と同様に見える位置まで回転させてある。
【0046】
ここで、上記したように、ギヤハウジング21の壁部21hはクラッチ20内のグリスの径方向外側への移動を防止するので、該壁部21hの内側にはグリスが溜まる。そして、その溜まったグリスは壁部21hの上部から流出しようとするが、上記のような形状をなすストッパ34の環状部34aが壁部21hと駆動側回転体35との間に形成される開口を塞ぐので、該環状部34aによりそれ以上上方へのグリスの移動が防止される。従って、このストッパ34の環状部34aは前記壁部21hと協働して、クラッチ20内のグリスの流出をより確実に防止している。
【0047】
固定部34bは、その環状部34aから径方向外側に略矩形状に延び、台座21iの上面に載置される。この固定部34bには、内側に突出する4つの係合片34cを有する固定孔34dが前記ギヤハウジング21の係合突起21jと対応する位置に形成されている。そして、ストッパ34は、固定孔34dにギヤハウジング21の係合突起21jを挿入し、該突起21jと係合片34cとが係合することで、該ギヤハウジング21に固定される。
【0048】
又、固定部34bの略中央には、規制部34eが形成されている。規制部34eは、固定部34bの一部を下方に切り起こすことにより形成されている。規制部34eは、前記台座21i間の係合凹部21l内に挿入され、図2に示すように、先端部が前記カラー31の係合部31c上面と当接し該カラー31の軸線方向の移動を規制する。しかも、この規制部34eは、係合凹部21lに挿入されると、該凹部21lを略塞ぐ。そのため、クラッチ20内のグリスがこの係合凹部21lから外側に流出しようとするが、規制部34eによりそれ以上外側に流出することが防止されている。
【0049】
前記駆動側回転体35は、図2及び図3に示すように、軸部35aと、軸部35aよりも拡径された円盤部35bと、円盤部35bの中央に設けたボール保持部35cとを有している。この軸部35aには、リング状をなし回転方向に多極着磁されたセンサマグネット45が一体回転するように装着される。これに対し、前記ブラシホルダ9には、センサマグネット45の近傍に位置する部位にホール素子や磁気抵抗素子等の磁気検出素子(図示略)が配設されている。磁気検出素子は、センサマグネット45の回転に伴った磁界の変化を検出し、駆動側回転体35と一体回転する回転軸6の回転数を検出するために設けられている。
【0050】
ボール保持部35cには、ボール36を保持するためのボール収容凹部35dが形成されている。このボール収容凹部35dにて保持されたボール36は、軸線方向の両方向においてそれぞれ該ボール36の一部が突出した状態で保持され、回転軸6の端面及びウォーム軸23の端面(当接部材26)にそれぞれ当接している。尚、ボール36は、当接部材26と同様、硬度を高めるために予め焼き入れ加工が施された金属材料からなる。
【0051】
又、駆動側回転体35の軸中心には、軸部35aの基端(図2中、上端)から下方のボール保持部35cに向かって延び、一対の平行面を有する断面2面幅形状の連結孔35eが前記ボール収容凹部35dと連通するように形成されている。この連結孔35eには、前記回転軸6の連結部6aが遊嵌され、駆動側回転体35と回転軸6とが一体回転可能に駆動連結されている。尚、連結孔35eと回転軸6の連結部6aとを遊嵌合させることで、仮に回転軸6との間で軸ずれが生じても、その軸ずれを許容するようになっている。
【0052】
又、駆動側回転体35には、所定形状の金属プレート37がインサートされており、該回転体35の剛性が高められている。又、駆動側回転体35には、連結孔35eから連続するように、弾性力を有するエラストマ樹脂よりなる弾性保持部38が一体成形されている。この弾性保持部38は、その弾性力で前記回転軸6の連結部6aを狭持するようになっている。そのため、モータ1の組立て時に駆動側回転体35を回転軸6に装着するが、その時に、弾性保持部38が弾性力により回転軸6の連結部6aを狭持することにより、駆動側回転体35が回転軸6から脱落しないように装着されるようになっている。
【0053】
駆動側回転体35の円盤部35bの先端側(図2中、下側)には、図3に示すように、径方向外側に延び、その先端から軸線方向に突出する略扇形状の突設部42が等角度(120°)間隔に3つ形成されている。各突設部42は、図7に示すように、ストッパ34の環状部34aの中心孔からカラー31の円筒部31a内に挿入可能に形成されている。突設部42は、円筒部31a内において、従動側回転体29の各係合凸部29b間であって、各転動体32(サポート部材33の各支持部33b)間に配置される。
【0054】
又、突設部42には、径方向内側から突設部42の中間まで径方向に延びる嵌合溝42aが形成されている。嵌合溝42aには、弾性力を有するエラストマ樹脂よりなる緩衝部43が一体成形されている。尚、この緩衝部43は、駆動側回転体35の所定箇所に設けた貫通孔35f(図2参照)を介して前記弾性保持部38と連続しており、同時に形成される。緩衝部43には、嵌合溝42aから突設部42の径方向内側に突出し、周方向に延びる緩衝部位43aが形成されている。緩衝部位43aの周方向両端部43b,43cは、突設部42の径方向内側に形成された当接面42b,42cから周方向にそれぞれ突出している。
【0055】
突設部42の反時計回り側の当接面42bは、駆動側回転体35が従動側回転体29に対して反時計回り方向(矢印X方向)に回転した場合、係合凸部29bの時計回り側の側面29cと当接し、両回転体35,29が同回転方向に係合状態となる。このとき、突設部42の当接面42bが係合凸部29bの側面29cと当接する直前に、緩衝部位43aの反時計回り側の端部43bが係合凸部29bの側面29cにより潰れて、突設部42の当接面42bと係合凸部29bの側面29cとの衝突が緩和される。
【0056】
一方、突設部42の時計回り側の当接面42cは、駆動側回転体35が従動側回転体29に対して時計回り方向(矢印Y方向)に回転した場合、係合凸部29bの反時計回り側の側面29dと当接し、両回転体35,29が同回転方向に係合状態となる。この場合も上記と同様に、突設部42の当接面42cが係合凸部29bの側面29dと当接する直前に、緩衝部位43aの時計回り側の端部43cが係合凸部29bの側面29dにより潰れて、突設部42の当接面42cと係合凸部29bの側面29dとの衝突が緩和される。
【0057】
なお、各部材32,42,29b,33bは、図8に示すように、突設部42の反時計回り側の当接面42bが係合凸部29bの側面29cと当接し、突設部42の反時計回り側の径方向外側に形成された押圧面42dがサポート部材33の支持部33bと当接した状態、及び、突設部42の時計回り側の当接面42cが係合凸部29bの側面29dと当接し、突設部42の時計回り側の径方向外側に形成された押圧面42eが支持部33bと当接した状態のそれぞれにおいて、転動体32が制御面41の中央部41aと対応した位置に配置されるように各部材32,42,29b,33bの形状及び寸法が設定されている。
【0058】
このように構成されたクラッチ20は、前記モータ本体2が駆動され回転軸6が例えば図7の反時計回り方向(矢印X方向)に回転すると、回転軸6とともに駆動側回転体35が同方向に一体回転する。そして、図8に示すように、駆動側回転体35の突設部42の当接面42bが従動側回転体29の係合凸部29bの側面29cと当接すると、両回転体35,29が同回転方向に係合状態となる。このとき、突設部42の押圧面42dがサポート部材33の支持部33bを押圧し、転動体32が制御面41の中央部41aと対応した位置に配置される中立状態となる。
【0059】
この中立状態では、転動体32は係合凸部29bの制御面41とカラー31の内周面31eにて挟持されないため、従動側回転体29は回転可能である。従って、駆動側回転体35が更に反時計回り方向に回転すると、その回転力が突設部42から従動側回転体29に伝達され、従動側回転体29が同回転方向に連れ回りする。尚、図示しないが、回転軸6が図7の時計回り方向(矢印Y方向)に回転し、該回転軸6とともに駆動側回転体35が同方向に回転しても上記のように動作し、従動側回転体29が同回転方向に連れ回りする。
【0060】
そして、このようにクラッチ20を介して回転軸6(駆動側回転体35)からウォーム軸23(従動側回転体29)に回転が伝達されると、その回転に基づいてウォームホイール24及び出力軸25が回転する。そして、出力軸25の回転に基づいてウインドレギュレータが作動し、ウインドガラスが開閉(昇降)されるようになっている。
【0061】
これに対し、モータ1が停止している状態で、負荷側(ウインドガラス側)から出力軸25に回転力が作用すると、その回転力によりウォーム軸23(従動側回転体29)が若干回転する。このとき、例えば、従動側回転体29が図7の時計回り方向(矢印Y方向)に回転され、図9に示すように、転動体32が制御面41の中間部41dとカラー31の内周面31eで挟持される位置まで回転すると、該従動側回転体29(ウォーム軸23)のそれ以上の同回転方向への回転が阻止される(ロック状態となる)。尚、図示しないが、従動側回転体29が図7の反時計回り方向(矢印X方向)に回転されても、上記のように転動体32が制御面41の中間部41dとカラー31の内周面31eで挟持される位置まで回転し、該従動側回転体29(ウォーム軸23)のそれ以上の同回転方向への回転が阻止される。
【0062】
従って、ウインドガラスに自重や車両走行時の振動等による下方向への荷重が作用し出力軸25に回転力が作用しても、クラッチ20によりウォーム軸23の回転が阻止され出力軸25の回転が阻止されるので、モータ1の停止状態でウインドガラスが下降することが防止される。
【0063】
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)クラッチ20を構成するカラー31は、円筒部31aと、フランジ部31bと、フランジ部31bよりも肉厚に形成され周方向に所定間隔を有して設けられた複数の突出部31dとを備えている。フランジ部31bは突出部31dよりも薄肉とされているため、カラー31の焼き入れ加工時、突出部31dで発生する歪みの影響は薄肉のフランジ部31bにて低減され円筒部31aに伝わり難くなる。また、突出部31bは周方向に等間隔(略正六角形状)に形成されるため、焼き入れ加工による歪みは周方向に略等しく分散される。よって、円筒部31aの真円度が確保されやすくなる。
【0064】
(2)また、カラー31は、ギヤハウジング21に回転不能に配置されるため、カラー31を回転軸6及びウォーム軸23に対して相対回転不能に容易に配置することができる。
【0065】
(3)カラー31に設けられた係合部31cと、ギヤハウジング21に形成された係合凹部21lに嵌合するだけで、カラー31をギヤハウジング21に対して回転不能とすることができる。
【0066】
(4)クラッチ20には、突出部31dは、それ自身がギヤハウジング21に対して周り止めの作用を有する。即ち、突出部31dがフランジ嵌合凹部21k と嵌合することで、ギヤハウジング21に対し円筒部31aを回転不能に配置することができる。よって、別途、周り止め用の係合部を設ける必要がなく、モータ内の省スペース化を図ることが可能となる。また、突出部31dはフランジ部31bより肉厚に形成されるため、フランジ嵌合凹部21kとの嵌合を確実に行うことができる。
【0067】
(5)カラー31の係合部31及び突出部31dと回転方向に係合してカラー31を回転不能とする係合凹部21l及びフランジ嵌合凹部21kが壁部21hの一部に形成されている。従って、係合凹部21l及びフランジ嵌合凹部21kを設けるスペースが小さくてすみ、ギヤハウジング21(モータ1)内の省スペース化を図ることができ、ギヤハウジング21(モータ1)の小型化に貢献できる。また、係合凹部21l及びフランジ嵌合凹部21kが形成された壁部21hがギヤハウジング21に一体に形成されるため部品点数も増加しない。
【0068】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、壁部21hを軸線方向から見て略正六角形状の環状に形成したが、この形状に限定されるものではなく、例えば矩形環状や円環状に形成してもよい。この場合、壁部21hの形状の変更に伴って、ストッパ34の環状部やカラー31のフランジ部31bの形状を変更して対応する。又、壁部31hをギヤハウジング21に一体に設けたが、ギヤハウジング21以外に設けてもよく、例えばブラシホルダ9に設けるようにしてもよい。
【0069】
上記実施形態のクラッチ20の構成や、該クラッチ20の各構成部品の形状及び数等、適宜変更してもよい。
【0070】
上記実施形態のモータ本体2や減速部3の構成を適宜変更してもよい。例えば、減速部3(ギヤハウジング21)内にモータ1の回転を制御する制御回路基板を一体に収容するように構成してもよい。
【0071】
上記実施形態のカラー31は、係合部31及び突出部31dにてギヤハウジング21に対し周り止めを行ったが、係合部31を省略し、突出部31dとフランジ嵌合凹部21kとの嵌合のみで周り止めを行うようにしてもよい。
【0072】
カラー31は、減速部を構成するギヤハウジング21に対して回転不能に固定するようにしたが、これに限らず、ブラシホルダ9にカラー31を回転不能に固定するようにしてもよい。
【0073】
上記実施形態では、車両ドアに搭載されるパワーウインド装置の駆動源として用いられるモータ1に実施したが、例えばサンルーフ装置等、その他の装置に用いられるモータに実施してもよい。又、車両以外に搭載されるモータに実施してもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、クラッチを構成するカラーの真円度が確保され、モータ回転時の異音発生を防止することができるモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のモータの断面図である。
【図2】 モータのクラッチ近傍の拡大断面図である。
【図3】 クラッチ部分の分解斜視図である。
【図4】 組付け前のギヤハウジングの平面図である。
【図5】 組付け後のギヤハウジングの平面図である。
【図6】 図5のB−B断面図である。
【図7】 図2のA−A断面図である。
【図8】 クラッチの動作を説明するための断面図である。
【図9】 クラッチの動作を説明するための断面図である。
【符号の説明】
2…モータ本体、3…減速部、6…回転軸、20…クラッチ、21…ギヤハウジング、21k…第2係合部を構成するフランジ嵌合凹部、21l…第2係合部を構成する係合凹部、23…ウォーム軸、31…カラー、31a…円筒部、31b…フランジ部、31c…第1係合部を構成する係合部、31d…第1係合部を構成する突出部。
Claims (4)
- 回転軸を回転駆動するモータ本体と、
前記モータ本体と組み付けられ、前記回転軸と略同軸状に回転可能に支持されるウォーム軸を有する減速部と、
前記回転軸と前記ウォーム軸とを連結し、前記モータ本体の駆動による回転軸の回転力を前記ウォーム軸に伝達する一方、前記ウォーム軸に負荷側から回転力が作用した場合、該ウォーム軸の回転を阻止するクラッチと、を備えたモータであって、
前記クラッチには、前記ウォーム軸に負荷側から回転力が作用した場合、該ウォーム軸の回転を阻止するための起点とすべく回転不能に配置される金属製のカラーが備えられており、そのカラーは、焼き入れ加工が施されるものであって、前記回転軸に対して同軸に設けられる円筒部と、該円筒部から外径方向に延設された円環状のフランジ部と、該フランジ部から外径方向にさらに突出しかつ前記フランジ部よりも肉厚に形成され周方向に所定間隔を有して設けられた複数の突出部とを備えることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記減速部は、前記ウォーム軸を収容するギヤハウジングを有するものであり、前記カラーは、そのギヤハウジングに回転不能に配置されることを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記カラーは、自身を回転不能とするための第1係合部を有するものであり、
前記第1係合部と周方向に係合して前記カラーを回転不能とする第2係合部が前記ギヤハウジングに形成されていることを特徴とするモータ。 - 請求項3に記載のモータにおいて、
前記突出部は、それ自身が前記第1係合部を構成することを特徴とするモータ。
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