JP3789820B2 - 冷菓製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトクリーム等の冷菓を抽出販売する冷菓製造装置に関し、特に冷菓にジャムやチョコレート等の流動性のソースをトッピングするようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ソフトクリーム等の冷菓を抽出販売する冷菓製造装置は、特開平7−264991号公報に示される如く、冷菓原料(ミックス)により冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダの前端部に連通されて冷菓が抽出される抽出路と、この抽出路の出口が内壁面に開口し、下端には抽出された冷菓を取り出すための冷菓取出口部が形成されている取出通路(冷菓通路)とを有したフリーザドアと、取出通路内に上下移動可能に設けられ、通常抽出路の開口(出口)を塞ぐプランジャとを備えている。
【0003】
そして、冷菓抽出販売時にはプランジャを上方に移動させて抽出路の出口を開放する。この抽出路の出口が開放されると、冷菓は冷却シリンダ内に設けられた撹拌装置(ビータ)の撹拌圧力により、抽出路を通ってその出口から冷菓通路に抽出された後、冷菓取出口部から取り出されるように構成されている。
【0004】
また、前記公報ではプランジャ内に導通路を形成し、抽出したソフトクリーム等の冷菓に、導通路を介してシロップやチョコレート等のソースを降りかけることにより、所謂トッピングを施すことができるように構成されていた。
【0005】
更に近年では、例えば特開2001−29109号公報に示される如く流動性のトッピングソースを冷菓取出口部に圧送するソース圧送装置を設け、前記プランジャによる冷菓の取出動作に連動してソース圧送装置より、前記ソースが充填されたソース容器からソースを圧送する冷菓製造装置が開発されて来ている。
【0006】
この場合、フリーザドアの取出通路下端には取出ノズルが当該フリーザドアに取り付けられ、この取出ノズルにソース出口が形成される。そして、ソース圧送装置からはホースを介して取出ノズルにソースが圧送され、プランジャによるソフトクリームの抽出動作に連動してソースをトッピングする方式が採られている。
【0007】
また、冷菓の抽出とソースのトッピングを連動して円滑に行うためには、取出ノズルのソース出口に至るソース通路を開閉するためのソース弁を設ける必要がある。この場合、ソース通路には凹所が形成され、ソース弁はプランジャの上下動に連動して上下移動される。そして、ソース弁が上昇した状態ではソース通路を開放し、降下した状態でその下端部が凹所内に進入してソース通路を閉じる構造が開発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ソース弁が降下する際には、凹所内に溜まったソースを押し退けながらその下端部が凹所内に進入していくことになる。一方、ジャム等のトッピング用のソースは比較的高い粘性を有しているので、このソースを押し退ける際に取出ノズルにはそれを押し下げる方向の相当大なる荷重が加わる。そのため、取出ノズルの取付部が破損する危険性が生じると共に、ソース弁が連動するプランジャを押し下げる操作も重くなり、使用性が悪化する問題もあった。
【0009】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、冷菓にソースをトッピングする冷菓製造装置において、取出ノズル内のソース通路を開閉するソース弁の動作を円滑化し、耐久性と使用性を改善することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷菓製造装置は、冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダから冷菓を抽出する取出通路と、この取出通路の出口部に設けられた取出ノズルと、取出通路内に上下移動可能に設けられ、取出ノズルを開閉して当該取出ノズルからの冷菓の取り出しを制御するためのプランジャと、流動性のトッピング用ソースが貯蔵されたソース容器と、このソース容器から取出ノズルにソースを圧送するソース圧送装置とを備えたものであって、取出ノズルのソース出口に至るソース通路に構成された凹所と、プランジャに連動して上下移動し、降下した状態で下端部が凹所内に進入してソース通路を閉じると共に、上昇した状態では当該ソース通路を開放するソース弁とを備え、このソース弁下端部のソース出口側に切欠を形成したことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダから冷菓を抽出する取出通路と、この取出通路の出口部に設けられた取出ノズルと、取出通路内に上下移動可能に設けられ、取出ノズルを開閉して当該取出ノズルからの冷菓の取り出しを制御するためのプランジャと、流動性のトッピング用ソースが貯蔵されたソース容器と、このソース容器から取出ノズルにソースを圧送するソース圧送装置とを備えた冷菓製造装置において、取出ノズルのソース出口に至るソース通路に構成された凹所と、プランジャに連動して上下移動し、降下した状態で下端部が凹所内に進入してソース通路を閉じると共に、上昇した状態では当該ソース通路を開放するソース弁とを備え、このソース弁下端部のソース出口側に切欠を形成したので、ソース弁が降下しながら凹所内に進入する際、凹所内のソースはソース弁の切欠からソース出口側に円滑に押し出される。
【0012】
これにより、ソース弁にて取出ノズルのソース通路を閉じる際、取出ノズルに過大な荷重が加わる不都合を解消することができるようになり、耐久性が向上する。また、ソース弁が連動するプランジャを押し下げる操作も軽くなるので、使用性も改善されるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の実施形態としての冷菓製造装置1の一部切欠透視斜視図、図2は冷菓製造装置1のフリーザドア3部分の縦断正面図及びソース圧送装置2の構造説明図、図3はフリーザドア3の一部の縦断正面図、図4はフリーザドア3部分の縦断側面図を示している。
【0014】
各図において実施例の冷菓製造装置1は、ソフトクリームを製造して例えばコーン製のカップに抽出し、螺旋状の冷菓の流れを盛り上げて生成し、販売(提供)するものである。各図において、6は冷菓製造装置1の本体1Aの上部に設けられ、液状のソフトクリームミックスが貯留されるホッパーであり、その周囲にはホッパー冷却用の冷却パイプP1が巻回されている。8は本体1A内に設けられ、前記液状のソフトクリームミックスをビータ(撹拌装置)7によって撹拌しながら冷却することにより、半硬化状態の冷菓(ソフトクリーム)を製造する冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却用の冷却パイプP2を配している。
【0015】
ここで、ホッパー6を冷却する冷却パイプP1および冷却シリンダ8を冷却する冷却パイプP2は圧縮機5を備えた周知の冷却装置Rにより冷却されるものとする。3は上記冷却シリンダ8前方の本体1Aの前面に取り付けられたフリーザドアであり、20はこのフリーザドア3の上側の本体1A前面に取り付けられた冷菓製造用の操作パネルである。
【0016】
実施例のフリーザドア3内には上下に取出通路11A、11Bが左右に二カ所形成されている。各取出通路11A、11B内にはそれぞれプランジャ12A、12Bが上下移動可能に挿入されており、各プランジャ12A、12Bは前面のレバー13A、13Bにて上下動される。
【0017】
一方、冷却シリンダ8の前端部下側に対応する位置のフリーザドア3には、当該冷却シリンダ8の前端下側に連通する抽出路14が形成されており、この抽出路14は冷却シリンダ8から二方向に分岐し、各分岐の出口は前記取出通路11A、11Bの内壁面にそれぞれ開口されている。また、フリーザドア3の取出通路11A、11Bの下端部には取出ノズル4A、4Bが下側から当該フリーザドア3にネジ止めされている。
【0018】
更に、フリーザドア3の側方の冷菓製造装置1の本体1Aの実施例では向かって左側の側面にはソース圧送装置2が取り付けられている。そして、このソース圧送装置2と前記取出ノズル4Aとはソース通路を構成するための可塑性ホース16によって連通されている(図2、図25、図26)。
【0019】
次に、図3乃至図17を参照して取出ノズル4Aについて詳述する。取出ノズル4Aは、硬質樹脂製若しくは金属製のノズル部材17と、このノズル部材17に形成された嵌合孔21に下側から挿入嵌合されたゴム(復元力のある高分子物質)製の星形アダプタ19とから構成されている。尚、星形アダプタ19はゴム以外にもポリエチレン、塩化ビニル等の復元力のある高分子物質でも良い。
【0020】
ノズル部材17には向かって左側方に延在して形成されると共に、内部に嵌合孔21と連通する導入通路24(ソース通路)を備えて端部が開口した接続管部27と、導入通路24の嵌合孔21側に形成された最小径部24Aと、この最小径部24A内に形成された断面円形の凹所26とが設けられている。最小径部24Aはホース16から星形アダプタ19の後述するソース出口32に至る一連のソース通路において、通路内径が最も小さい寸法とされている。
【0021】
一方、ホース16は図11の如くナット25及びその内側の締め付け具29が装着された状態で、図10の如く上記接続管部27の開口から当該接続管部27内に挿入される。そして、ナット25を接続管部27外面のネジ溝に着脱可能に螺合させることにより、ホース16はノズル部材17に接続される。その際、締め付け具29はホース16外面を締め付けるので、ホース16は抜けなくなる。
【0022】
このようにホース16を接続管部27内に挿入しているので、接続管部27の外面に填め込む(接続管部27がホース16の内側になる)場合の如く、接続管部27内の通路(導入通路24)内径がホース16の内径よりも小さくなることが無くなる。これにより、ホース16内を通って接続管部27に至ったソースが当該接続管部27内に入ったところで目詰まりを起こす不都合を未然に回避することが可能となる。
【0023】
ここで、ホース16が挿入される接続管部27の内面は、開口部分ではホース16の外径より少許大きく、当該開口から奥方の最小径部24Aに向かって徐々に縮径されて最終的にホース16の外径より小さくなるように傾斜面27Aとされている。これにより、ホース16を接続管部27内に挿入した際、ホース16の先端部の外周面は接続管部27の内周面に密着するようになるので、ホース16と接続管部27間からのソースの漏洩を効果的に防止することができるようになる。尚、取出ノズル4Aには、嵌合孔21の左側であって前記凹所26の上方に対応する位置から起立する保持筒部28が形成されている。
【0024】
一方、前記星形アダプタ19は図5乃至図9に示す如く薄型円筒状の部材であり、シェアー硬度(Hs)70〜80の硬質ゴムにて成形されている。この星形アダプタ19の中央部に星形の透孔31が上下に貫通形成されており、この透孔31周囲の上面は透孔31の中心に向けて低く傾斜している。更に、星形アダプタ19の周囲には、向かって左側半分を囲繞する円弧状の連通溝23が内側に凹陥して形成されており、この連通溝23の前後の終端に対応する位置の対向する側壁には、透孔31と連通溝23とを連通する前記ソース出口32、32がそれぞれ形成されている。
【0025】
また、星形アダプタ19の上端部周囲には、図6に拡大して示すように斜め上方に断面円弧状に突出した第1のシール部22Aが一体に形成されている。また、連通溝23の上下両縁部に対応する位置の周囲には、外方に断面円弧状に突出した第2及び第3のシール部22B、22Cが一体に形成されており、このうち第3のシール部22Cは星形アダプタ19の下端部周囲に位置している。
【0026】
そして、係る星形アダプタ19はノズル部材17に形成された嵌合孔21に下側から挿入嵌合される。この状態で星形アダプタ19の第2及び第3のシール部22B、22Cはノズル部材17の嵌合孔21内面に密接する。また、連通溝23の略中央部(向かって左端となる部分)は、導入通路24の右端にあたる最小径部24Aに連通する。即ち、ホース16からソース出口32、32に至る一連のソース通路は、導入通路24から連通溝23に入って分岐し、各ソース出口32、32に向かう構成とされ、最小径部24Aはこの分岐する連通溝23より手前に位置している。
【0027】
また、第2及び第3のシール部22B、22Cは連通溝23の上下縁部においてノズル部材17との間をシールし、連通溝23部分でノズル部材17と星形アダプタ19間からソースが漏洩することを防止する。このようにして取出ノズル4Aは組み立てられ、次にフリーザドア3の取出通路11Aの下端に対応してネジ止めされる。このとき、星形アダプタ19の第1のシール部22Aは図3、図4に示すようにフリーザドア3の取出通路11Aの下端開口縁に密接する。これにより、フリーザドア3の取出通路11Aと取出ノズル4A間から冷菓が漏洩することを防止する。
【0028】
プランジャ12Aの下端は下側の星形アダプタ19の上面形状に合致するように中心の先端が尖った円錐状を呈しており、プランジャ12Aは常には降下していてこの星形アダプタ19の透孔31にその下端を密着させ、これを閉じると共に、その側面により前記抽出路14の出口開口を閉じている。そして、レバー13Aの操作によりプランジャ12Aが上方に移動されると、その下端は透孔31から離間すると共に、抽出路14の出口を開放する。
【0029】
このように、取出ノズル4Aの星形アダプタ19をゴム(復元力のある高分子物質)製とし、この星形アダプタ19にソース出口32、32及び連通溝23と、ノズル部材17との間の第2及び第3のシール部22B、22Cと、フリーザドア3との間の第1のシール部22Aを一体に形成したので、格別なパッキンなどが不要となり、従来に比して部品点数を著しく削減して生産コストの低減を図ることができるようになる。また、パッキンが不要となることにより、それを取り付けるために高さ寸法が拡大することも無くなり、取出ノズル4A全体の高さ寸法を縮小できるようになる。
【0030】
また、ノズル部材17との間の第2及び第3のシール部22B、22Cを星形アダプタ19の連通溝23の上下両縁部に形成しているので、ノズル部材17と星形アダプタ19間からのソースの漏洩を確実に防止することができるようになる。特に、星形アダプタ19は、シェアー硬度(Hs)70〜80の硬質ゴムにて構成されているので、プランジャ12Aが当接した際に星形アダプタ19が必要以上に下側に変形することが無くなる。また、各シール部22A〜22Cのフリーザドア3或いはノズル部材17への密着性も損なわれない。これにより、プランジャ12Aと星形アダプタ19間のシール性と、フリーザドア3及びノズル部材17と星形アダプタ19間のシール性の双方を良好に維持することが可能となる。
【0031】
図3の如く取出ノズル4Aがフリーザドア3に取り付けられた状態で、保持筒部28は取出通路11Aの左側にて起立し、フリーザドア3内に形成された保持孔35の下端に連続する。そして、保持孔35と保持筒部28内には上からソース弁36が挿入される。
【0032】
このソース弁36は、図12乃至図16に示すような断面円形の金属棒状体であり、保持孔35と保持筒部28に上下移動可能に保持されると共に、下端部はその下側に対応する取出ノズル4Aの凹所26内にそれぞれ略キッチリと収納される寸法とされている。更に、ソース弁36の下端部のソース出口32側の部分は、図14〜図16に示すようにその下面から少許上方まで所定範囲で切り欠かれ、そこに切欠36Aが形成されている。
【0033】
係る構造により、図12の如くソース弁36が降下した状態ではその下端部が凹所26内に進入して取出ノズル4Aの導入通路24(ソース通路)を閉じる。このとき、ソース弁36下端部の周面がノズル部材17に密接して導入通路24を封止する。そして、図13の如くソース弁36が上方に移動し、凹所26から上方に離間すると、導入通路24が開放される。
【0034】
ソース弁36の上端には水平面上で回動自在の連結アーム38が取り付けられており、前記プランジャ12Aの上部にはこの連結アーム38が係脱自在に係合される係合溝39が形成されている。
【0035】
一方、図3では示していないが取出ノズル4Bも硬質樹脂若しくは金属から構成されており、この取出ノズル4Bには星形の透孔18が上下に貫通形成されている。係る取出ノズル4Bはフリーザドア3の取出通路11Bの下端に対応させて取り付けられる。プランジャ12Bの下端は下側の取出ノズル4Bの上面形状に合致するように中心の先端が尖った円錐状を呈しており、プランジャ12Bは常には降下していて取出ノズル4Bの透孔18にその下端を密着させ、これを閉じると共に、その側面により前記抽出路14の出口開口を閉じている。そして、レバーの操作によりプランジャ12Bが上方に移動されると、その下端は透孔18から離間すると共に、抽出路14の出口開口を開放する。
【0036】
また、42A、42Bはソフトクリーム抽出スイッチ44A、44Bと後述するソース取出スイッチ46を動作させるためのアームであり、冷菓製造装置1の本体1Aの前面に設けられ、それぞれプランジャ12A、12Bの上面に当接されている。尚、アーム42Bはソース抽出スイッチとは無関係である。
【0037】
一方、前記ソース圧送装置2は、図18〜図22に示す如く前後方向に長く断面縦長の矩形状を呈した前面に開口する外装ケース112と、この外装ケース112内の中央より前寄りの位置に設置され、前面に開口する断熱箱体55と、この断熱箱体55の前側に接続された操作室部材113と、外装ケース112の前面開口を開閉自在に閉じる断熱扉60と、断熱箱体55内を冷却する冷却手段としての電子冷却装置114と、断熱箱体55内に前方から差し込まれて取り付けられた密閉容器53と、外装ケース112内の後部に設置され、密閉容器53に圧縮空気を供給するための空気圧縮装置としてのエアーコンプレッサ51と、外装ケース112の背面上部に取り付けられた送風機116と、外装ケース112の開口上側の前面に設けられたソース圧送装置側の操作パネル117と、外装ケース112の底面外側に着脱自在に取り付けられたフィルタ118などから構成されている。
【0038】
前記断熱箱体55はアルミニウムなどの熱良導性金属板にて構成された内箱108と、この内箱108の周囲を覆う成形断熱材109とから構成され、その底部後端からは断熱材109を貫通してドレンホース111が後方に引き出されている。このドレンホース111は断熱箱体55内と外装ケース112内に開放すると共に、この外装ケース112内に開放する後端開口には吸水性の良い繊維材料などから構成された吸水性部材119が填め込まれている。また、密閉容器53の中心の後方に対応する位置の断熱箱体55には図示しない透孔が形成されており、この透孔は密閉容器53の後述する給気管67後方に対応している。
【0039】
前記電子冷却装置114は、ペルチェ素子122と、このペルチェ素子122放熱側に取り付けられた熱良導性の放熱板121と、放熱板121のペルチェ素子122とは反対側の面に取り付けられた送風機123とから構成され、ペルチェ素子122が断熱箱体55の断熱材109を貫通して内箱108に至り、その吸熱側が内箱108の背面に交熱的に添設されている。このペルチェ素子122は直流電力が印加されると、吸熱側にて吸熱(冷却)作用を発揮し、放熱側にて放熱作用を発揮する。これにより、断熱箱体55内を冷却するものである。
【0040】
ここで、外装ケース112の背面上部には排気口124が形成され、断熱箱体55の後側の底面には吸気口126が形成されている。前記フィルタ118はこの吸気口126の外側に対応して取り付けられており、前記送風機116は排気口124の内側に対応して取り付けられている。そして、送風機116が運転されると、底面の吸気口126からフィルタ118を介して外気が吸引され、背面の排気口124から吐出される。この送風機116による外気の通風路中に前記吸水性部材119と電子冷却装置114の放熱板121及び送風機123(ペルチェ素子122の放熱側)、及びエアーコンプレッサ51は配置される。これにより、吸水性部材119からの水分の蒸散、電子冷却素子114の放熱及びエアーコンプレッサ51の空冷が円滑に行われるようになる。
【0041】
前記操作室部材113は硬質合成樹脂にて前後に開放して成形されており、その後端は図22に示すようにゴムなどの熱シール材127を介して断熱箱体55の内箱108の前端開口縁にネジ止めされ、前端は外装ケース112の前面開口縁に接続されている。係る構成により、内箱108と操作室部材113との直接の熱伝導による操作室部材113の冷却は抑制若しくは防止される。この操作室部材113の前面がソース圧送装置2の前面を縁取ると共に、その内部には断熱箱体55の前方に連続して前面に開口する操作室128が構成される。また、前記操作パネル117はこの操作室部材113の前面上部に構成されている。
【0042】
前記断熱扉60は下縁が操作室部材113の前面下縁に回動自在に枢支され、上下方向に回動して操作パネル117下側の操作室128前面開口を開閉自在に閉塞することになる。この断熱扉60を開き、前面開口から後述するソース容器54を密閉容器53内に挿脱する。また、この断熱扉60は内部中空とされており、この内部の空気断熱空間によって断熱扉60は断熱性を有する。尚、この断熱扉60の閉鎖状態は磁石MGによって保持される。
【0043】
また、操作室部材113の前面左右下部には斜め外側下方に指向する引出部129、129が溝状に凹陥形成されている。この引出部129は断熱扉60により閉じられず、後述する如くホース16が挿通されるものであるが、使用しないときは図示しない封止材にて封止されるものとする。また、操作室部材113の内面は全体としては略矩形状を呈しているが、その上部内面の隅角部は図18、図19に示すように湾曲形状を呈している。
【0044】
次に、図23は密閉容器53の縦断側面図を示す。密閉容器53は前端が開口する厚肉鋼板製の略円筒状の容器本体56と、この容器本体56内に着脱自在に略キッチリと挿入されて該開口を開閉可能に閉塞する円柱状の樹脂製蓋部材57と、断面略コ字状に屈曲され、全体としては縦長矩形状の厚肉鋼板製ストッパー58と、全体としては略管状の金属製ソース抽出口部材59などから構成されている。
【0045】
密閉容器53の容器本体56の内面は、前端開口から前記蓋部材57の厚み分の距離奥に入ったところから少許縮径されており、そこに段差部68が形成されている。また、容器本体56の開口下部には下部保持具61が取り付けられ、容器本体56の開口上部には回動保持具62が取り付けられており、各保持具61、62は密閉容器53の開口より前方に突出している。下部保持具61は周囲に起立したフランジ61Aを有して上面に開放する矩形容器状を呈しており、その向かって右側面には検出手段としてのソース蓋スイッチ66(検出手段)が取り付けられている。
【0046】
一方、回動保持具62は所定間隔を存して容器本体56に立設された左右一対の板部62A、62Aを有し、各板部62A、62Aの前部には対向する位置に係合溝62Bがそれぞれ形成されている。この係合溝62Bは下端から所定距離上昇し、更に後方に向かって所定距離水平に延在する形状を呈している。また、回動保持具62の各板部62A、62A間における後部には弾性を有した上部保持具63が取り付けられている。この上部保持具63は上方に開放した全体としては略コ字状を呈しており、容器本体56上面との間の間隔が後方に向かって徐々に狭くなるように配置されて、そこに挿入部63Aを構成している。
【0047】
更に、密閉容器53の後面中央には前記給気管67が密閉容器53内に連通して取り付けられ、後方に突出している。また、ストッパー58の中央には、下端から中心より少許上方まで渡る切欠溝71が形成されていると共に、向かって右側面の下部には前記ソース蓋スイッチ66を押圧するための突起65が設けられている。ストッパー58の上部には左右に突出する回動軸64が取り付けられており、これら回動軸64が前記回動保持具62の係合溝62B、62B内にそれぞれ回動且つ移動自在に保持され、これにより、ストッパー58は回動保持具62に回動且つ所定範囲(係合溝62Bの範囲)上下方向、更には水平方向移動自在に保持されることになる。
【0048】
前記蓋部材57の周側面にはOリング73が取り付けられており、このOリング73によって密閉容器53内面との間を気密的にシールする。この蓋部材57の中央部には挿通孔74が貫通形成されている。この挿通孔74は蓋部材57の外面側となる前半部分が狭く、内面側となる後半部分が拡開された形状を呈しており、幅狭部分と拡開部分との間に当接面76が形成され、拡開部分の内面にはネジ溝77が形成されている。
【0049】
前記ソース抽出口部材59は、前半分の直管状の直管部81と後半分の拡開された拡開部82とから成り、両端が開放していると共に、拡開部82は後方に向けて徐々に先細りとされ、後端側の側面には複数の連通孔83・・が形成されている。
【0050】
他方、前記ソース容器54は変形可能な例えば薄い合成樹脂製の容器であり、密閉容器53の段差部68より奥の内周面に収まる寸法の円柱状の本体内にソースが貯蔵されている。また、本体部分よりも細い寸法の厚肉の首部54Aの先端には取出口54Bが形成されており、この首部54Aの周囲にはネジ部54Cが形成されている。
【0051】
ここで、ソース容器54内に貯蔵されるソースとしては、苺ジャムなどのように、ソフトクリームミックスが実質的に非含有であって、冷却されて半硬化状態となったソフトクリームミックスと同程度の流動性を呈する流動性材料が用いられる。また、使用するソフトクリームミックスは、ソフトクリームミックスパウダー(しょ糖40%〜45%、乳固形分約50%)に約2倍量の水を添加したものである。
【0052】
係る密閉容器53は断熱箱体55内に前方から差し込まれ、容器本体56の外周面を内箱108に固定して取り付けられる。この状態で密閉容器53の前部は操作室128内にあり、前端の開口部は操作室128内に臨んでいる。また、密閉容器53の後部(略段差部68から後方の部分)は断熱箱体55の内箱108内に位置し、それに所定の間隔を存して囲繞されることになる(図20、図21)。また、この状態で蓋部材57や下部保持具61、回動保持具62、ストッパー58は操作室128側に位置しており、特に、回動保持具62はこの場合の実施例では操作室128の向かって左上、下部保持具61は向かって右下となるように斜めに配置されている(図18、図19。尚、各図では断熱扉60とストッパー58は示さない)。
【0053】
このように、操作室128内の対角線上に各保持具61、62を配置しているので、操作室128内スペースの有効利用が図れる。また、これにより、ストッパー58及びその切欠溝71の下端は向かって右下の引出部129方向に指向するかたちとなる。尚、実施例とは異なりソース圧送装置2が冷菓製造装置1の本体1Aの向かって右側面に取り付けられ、ホース16をソース圧送装置2から左方向に引き出す場合には、上述とは反対に回動保持具62が操作室128の向かって右上、下部保持具61が向かって左下となるように斜めに配置する。それにより、ストッパー58及びその切欠溝71の下端を向かって左下の引出部129方向に指向させる。そして、この引出部129にホース16を挿通させることになる。
【0054】
ソース容器54を密閉容器53内に収納する際には、先ず、蓋部材57の挿通孔74の拡開部分にソース抽出口部材59の直管部81を差し込み、拡開部82が当接面76に当接するまで挿入する。この状態でソース抽出口部材59の直管部81は蓋部材57の外面側に突出すると共に、拡開部82は蓋部材57の挿通孔74を気密的に密閉する。
【0055】
次に、ソース容器54の首部54A内にソース抽出口部材59を挿入すると共に、ネジ部54Cを蓋部材57のネジ溝77に螺合させることにより、蓋部材57及びソース抽出口部材59にソース容器54を取り付ける。このとき、ソース抽出口部材59の拡開部82の先端(後端)は首部54Aよりもソース容器54の内方に突出し、連通孔83も首部54Aよりもソース容器54の内方に位置する(図23)。また、拡開部82はソース容器54の首部54A内面に密着すると共に、首部54Aの外面(ネジ部54C)を蓋部材57のネジ溝77側に押圧してソース容器54の取出口54B周囲をシールする。これによって、ソース容器54の取出口54Bは気密的にソース抽出口部材59に連通し、ソース容器54内はソース抽出口部材59のみを介して外部と連通するかたちとなる。係るネジ部54Cとネジ溝77との螺合によってソース容器54は蓋部材57に取り付けられ、且つ、ソース抽出口部材59によって押し付けられてシールされるので、ソース容器54の取り付け(取り外しも同様)は極めて容易となる。
【0056】
一方、断熱扉60は図20のように下側に回動して操作室128を開放する。また、ストッパー58は図23の状態から持ち上げ、係合溝62Bの範囲で上昇させた後、回動軸64を中心として下端が手前側に持ち上がるように回動(図23中反時計回り)させ、略水平状態とする。次に、その状態のまま、係合溝62Bの範囲で水平に後方に押し込み、その上端(後端となっている)を上部保持具63下側の挿入部63A内に係脱自在に係合させる。これによって、ストッパー58は図24の如く容器本体56上側において略水平前方に突出するように保持され、それによって、容器本体56の前端開口を全て開放する。
【0057】
このようにしてストッパー58を容器本体56の前面から退けて置き、前述の如く蓋部材57とソース抽出口部材59及びソース容器54を一体化したものにホース16を接続した状態で、ソース容器54側から密閉容器53の容器本体56内に挿入し、容器本体56の開口を蓋部材57で閉塞する。このとき、蓋部材57の前面が容器本体56の前端と略面一となる所定位置まで蓋部材57が容器本体56内に挿入された時点で蓋部材57は段差部68に当接する。これにより、蓋部材57の位置決めが容易となると共に、それ以上挿入されてソース容器54が潰され、ソースが漏れ出る不都合も回避される。また、このときストッパー58は前述の如く容器本体56の上側にて水平状態に保持されているので、蓋部材57とソース容器54などの挿入作業は極めて容易となる。
【0058】
次に、ストッパー58を水平方向手前に所定距離(係合溝62Bの範囲)引き、挿入部63Aから上端を引き抜いて係合を解く。次に、回動軸64を中心としてストッパー58を図24中時計回りに回動させ、垂直状態として蓋部材57の前面に当接させる。この回動の過程でソース抽出口部材59の直管部81、ホース16、後述するナット25は切欠溝71内に進入するので直管部81などがストッパー58の回動の邪魔となることはない。
【0059】
そして、ストッパー58が垂直状態となった後、所定距離(係合溝62Bの範囲)降下させ、下端を下部保持具61内に挿入する。この状態でストッパー58の下端前縁は下部保持具61のフランジ61A内面に当接して係脱自在に係合するので、後述する如く密閉容器53内の圧力が上昇して蓋部材57を押し出す方向に押圧力が加わっても、ストッパー58は下部保持具61から外れなくなる。また、ソース抽出口部材59の直管部81はこの状態でストッパー58の切欠溝71内に位置し、ストッパー58は直管部81周辺の蓋部材57中央部に当接することになるので、蓋部材57を安定的に閉塞することが可能となる。
【0060】
更に、この状態で、ストッパー58の突起65はソース1蓋スイッチ66に当接してスイッチ66の接点を閉じる(ON)。また、ストッパー58と下部保持具61との係合状態は自重で保持される(図23)。その後、断熱扉60を閉じる(図20)。このとき、ホース16は向かって右下の引出部129から外部に引き出される(図18)。断熱箱体55内は電子冷却装置114のペルチェ素子122により所定の冷蔵温度に冷却されるため、ソース容器54内のソースも密閉容器53内の壁面を介して冷蔵温度に保冷される。これにより、後述する如くソースがソフトクリーム(冷菓)にトッピングされた際に、その温度によってソフトクリームが溶解してしまう不都合を回避できる。
【0061】
尚、ソース抽出口部材59の直管部81には前述の如くホース16が着脱可能に連通接続されるものであるが、直管部81とホース16の接続は前述の接続管部27との接続の構造と同様である。即ち、直管部81の内面も奥側に徐々に縮径しており、ホース16は係る直管部81内に挿入される。そして、ナット25を直管部81外面のネジ溝に着脱可能に螺合させることにより、ホース16をソース抽出口部材59に接続する。その際、同様に締め付け具29はホース16外面を締め付けるので、ホース16は抜けなくなる。また、ホース16の外周面は同様に直管部81の内周面に密着する。
【0062】
尚、ソース容器54を交換する際には以上の逆の操作を行えばよい。そして、係る構造によりソース容器54は密閉容器53内に交換可能に収納される。また、以上の如き構成により、蓋部材57、ソース抽出口部材59、ホース16及びソース容器54は全て分解可能となるので、各部材の清掃や交換は極めて容易である。
【0063】
次に、ソース圧送装置2の前記エアーコンプレッサ51と密閉容器53との間の配管経路84について図2を参照して説明する。エアーコンプレッサ51の吐出配管86には逆止弁87が接続され、この逆止弁87を経た配管89は給気弁(電磁弁)88を介して断熱箱体55の透孔から内部に挿入され、密閉容器53の給気管67に連通接続されている。
【0064】
尚、前記逆止弁87は給気弁88方向が順方向とされている。また、配管89には排気配管91が取り付けられ、排気配管91には排気弁(電磁弁)92が取り付けられている。また、93は密閉容器53内の空気圧力を検出するための圧力センサであり、給気管67の上流側の配管89に接続されている。更に、72はエアーコンプレッサ51の水抜き弁である。
【0065】
エアーコンプレッサ51は運転されて空気を圧縮し、吐出配管86に吐出する。給気弁88が開いている場合、エアーコンプレッサ51から吐出された圧縮空気は逆止弁87を介して配管89から密閉容器53内に供給される。係る圧縮空気の供給によって密閉容器53内の空気圧力が上昇し、ソース容器54に周囲から圧力を加える。これにより、ソース容器54内のソースはソース抽出口部材59からホース16に押し出されることになる。
【0066】
また、給気弁88を開閉制御することにより、密閉容器53への圧縮空気の供給は制御できる。更に、排気弁92を開くと、密閉容器53内の空気を排気配管91によって外部に排出できる構成とされている。
【0067】
次に、図18において前記操作パネル117を説明する。操作パネル117は、ソース圧送装置2の動作状態を表示すると共に、ソース圧送装置2の密閉容器53内のソース容器54から抽出するソースの量を設定し、また、ソースの残量を表示するためのパネルであり、この操作パネル117には、ON/OFFスイッチ94、二つのソース量設定スイッチ99、取出スイッチ96の各操作スイッチが設けられている。
【0068】
また、ON/OFFスイッチ94の上側にはON/OFF表示器98が設けられている。更に、104は点検表示器であり、101は終了表示器である。各表示器98、101、104は例えば赤色点灯する赤色チップと緑色点灯する緑色チップから成る多色発光LEDから構成されており、何れも赤色、緑色の点灯状態に加えて、双方のチップが点灯して成る橙色の点灯状態が可能とされている。106はソース量表示器であり、例えば緑色点灯のLED5個を並設して構成されている。このソース量表示器106の点灯個数でソース容器54内のソース残量や抽出するソース量の設定値を表示する。
【0069】
次に、ソース圧送装置2の本体1Aへの取り付け構造を図25を参照して説明する。ソース圧送装置2の外装ケース112のこの場合は向かって右側面前部上下には下側に突出する回動軸131を有したヒンジ板132がそれぞれ取り付けられている。また、本体1Aの向かって左側面前部の上下にはヒンジ板133がそれぞれ取り付けられている。
【0070】
そして、ソース圧送装置2のヒンジ板132、132の回動軸131を上から本体1Aのヒンジ板133、133にそれぞれ回動且つ着脱自在に挿入係合する。この状態でソース圧送装置2は本体1Aの側面に水平方向に回動自在に枢支される。次に、ソース圧送装置2の後部を蝶ネジ134によって本体1Aの側面に着脱自在に固定する。この場合、本体1Aの側面には取付軸136が取り付けられており、蝶ネジ134はこの取付軸136に螺合される。これによって、ソース圧送装置2は本体1Aの左側面に取り付けられる。
【0071】
また、係る取付構造としたことで、蝶ネジ134を外せばヒンジ板132の回動軸131を中心としてソース圧送装置2は図26の如く回動させることができる。この状態で、ソース圧送装置2は本体1Aから離間するので、それぞれのパネル(本体1Aや外装ケース112の一部を構成するパネル)を取り外すことで、本体1A内やソース圧送装置2内の機器のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。また、ヒンジ板132と133及び蝶ネジ134を用いたことで、ソース圧送装置2を本体1Aに容易に取り付け、また、取り外すことができるので、ソース圧送装置2の交換作業或いはオプションとして後付けする作業も容易となる。
【0072】
次に、図27はソース圧送装置2の制御装置Cのブロック図を示している。尚、制御装置Cの基板は外装ケース112内上部に設けられる。制御装置Cはマイクロコンピュータ107から構成されており、このマイクロコンピュータ107の入力には前記操作パネル112と、圧力センサ93、ソース蓋スイッチ66、断熱箱体55内の温度を検出する温度センサ137及びソース取出スイッチ46が接続されている。また、このマイクロコンピュータ107には本体1A側に設けられて冷却シリンダ8における冷菓製造等を制御する制御装置からの運転信号も入力される。この運転信号には、本体1Aにおいて冷菓製造中であるか、或いは殺菌・洗浄中であるか、さらには本体1Aの電源が入っているか否かなどの運転状態を識別可能な信号が含まれる。
【0073】
更に、マイクロコンピュータ107の出力には、エアーコンプレッサONリレー51R、水抜き弁リレー72R、給気弁リレー88R、排気弁リレー92R、ペルチェ素子122及び各送風機116、123が接続されている。
【0074】
マイクロコンピュータ107は操作パネル112の各操作スイッチと圧力センサ93、温度センサ137、本体1Aからの運転信号、ソース蓋スイッチ66及びソース取出スイッチ46の出力に基づいてエアーコンプレッサONリレー51R、水抜き弁リレー72R、給気弁リレー88R、排気弁リレー92R、ペルチェ素子122、送風機116、123の通電をON−OFF制御し、また、操作パネル117の各表示器の点灯を制御する。
【0075】
この場合、エアーコンプレッサONリレー51RがON−OFFされるとエアーコンプレッサ51が運転−停止される。また、水抜き弁リレー72RがON−OFFされると、水抜き弁72が開閉される。また、給気弁リレー88RがON−OFFされると給気弁88が開−閉され、排気弁リレー92RがON−OFFされると排気弁92が開−閉される。
【0076】
以上の構成で、冷菓製造装置1の動作を説明する。ホッパー6には液状ソフトクリームミックスを収納する。そして、本体1A側の前述した制御装置による冷菓製造運転が開始されると、前述の如くこの液状のソフトクリームミックスが冷却シリンダ8に導入され、ビータ7にて撹拌しつつ冷却されることにより、半硬化状態のソフトクリームが生成される。そして、今ソースをトッピングしないソフトクリームを抽出する場合には、右側のレバーを引き下げてプランジャ12Bを上方に移動させると、前述の如く取出ノズル4Bの透孔18からプランジャ12Bが離間すると共に、前記抽出路14の右側の出口開口も開放する。また、プランジャ12Bの上昇によってアーム42Bを介し、ソフトクリーム抽出スイッチ44BがONとされるので、本体1A側の前記制御装置はビータモータ9を駆動してビータ7を回転させる。
【0077】
これにより、冷却シリンダ8内の半硬化状態のソフトクリームは前方に押し出され、前記抽出路14から取出通路11Bに入り、取出ノズル4Bの透孔18を経て抽出される。このようにしてソースの圧送によるトッピングがされることのないソフトクリーム(冷菓)が、右側に位置する取出通路11Bを経て取出ノズル4Bから抽出されるようになる。
【0078】
次に、本発明の冷菓製造装置1のソース圧送装置2の動作を説明する。尚、前述の如く密閉容器53内にはソース容器54が収納され、蓋部材57は閉じられているものとする。そして、マイクロコンピュータ107は操作パネル117のON/OFFスイッチ94が操作されると、ON/OFF表示器98を点灯して運転を開始する。この場合、マイクロコンピュータ07は各送風機116、123を運転すると共に、温度センサ137の出力に基づいてペルチェ素子122への直流電力の通電を制御することにより、断熱箱体55の内箱18内を所定の冷蔵温度(例えば+3℃〜+8℃など)に維持する。
【0079】
この場合に断熱箱体55の内箱108内に生じる結露は底面からドレンホース111内に入り、内部を伝って吸水性部材119に吸収される。吸水性部材119に吸収された結露水は送風機116によってそこに通風される外気中に円滑に蒸散する。また、送風機123によって放熱板121に通風されるが、この場合にも送風機116からの外気が通風されているので、放熱板121からの放熱も円滑化される。
【0080】
また、ペルチェ素子122を用いた電子冷却装置114にて断熱箱体55内を冷却するようにしているので、通常の冷媒回路を用いて冷却する場合に比べてソース圧送装置2全体の小型化軽量化が図れると共に、消費電力も低くなる。また、本体1A側から冷媒回路の一部を引き込んで冷却する必要が無くなるので、ソース圧送装置2をオプション的に冷菓製造装置1の本体1Aに取り付けて使用することが可能となる。
【0081】
このようにペルチェ素子122によって断熱箱体55の内箱108内が冷却されることで、密閉容器53の容器本体56内に収納されたソース容器54内のソースも冷蔵温度まで冷却される。このとき、内箱108と操作室部材113とは熱シール材127を介して接続されているので、内箱108からの直接の熱伝導で操作室部材113が冷却されることが防止若しくは抑制される。これにより、操作室部材113への結露の発生は防止される。また、操作室128内には密閉容器53の容器本体56等が臨んでいるので、これらからの熱伝導により操作室128内は冷却作用を受けることになる。そして、操作室128は断熱扉60にて閉塞されるので、操作室128内も結果として外部より低い温度となる。これにより、密閉容器53からホース16内に押し出されたソースは、操作室128内でも保冷されるかたちとなる。
【0082】
(1)通常運転(準備)
前述の如く密閉容器53内にソース容器54が収納され、蓋部材57が閉じられているので、ソース蓋スイッチ66はON状態となっている。これにより、制御装置Cのマイクロコンピュータ107はエアーコンプレッサONリレー51Rと給気弁リレー88RをONし、エアーコンプレッサ51を運転すると共に給気弁88を開く。尚、常には排気弁リレー92RはOFFされており、排気弁92は閉じられているものとする。また、プランジャ12Aに対応するソース弁36も降下して導入通路24を閉じている。
【0083】
これにより、エアーコンプレッサ51から吐出された圧縮空気が、吐出配管86、逆止弁87、給気弁88、配管89、給気管67を経て密閉容器53内に供給され、密閉容器53内の空気圧力は上昇していく。このとき、制御装置Cのマイクロコンピュータ107はソース量表示器106を点滅させて抽出準備中であることを使用者に表示する。
【0084】
そして、密閉容器53内の圧力が設定値である例えば0.2Mpaまで上昇すると、制御装置Cのマイクロコンピュータ107は圧力センサ93の出力に基づいて密閉容器53内の空気圧力が設定値まで上昇したものと判断し、エアーコンプレッサONリレー51Rと給気弁リレー88RをOFFし、エアーコンプレッサ51を停止すると共に給気弁88を閉じる。この時点で密閉容器53のソース容器54からのソースの抽出準備は完了し、制御装置Cのマイクロコンピュータ107はソース量表示器106を連続点灯に切り換えてソース抽出可能状態となったことを使用者に表示する。
【0085】
このとき、ソース容器54が挿入された運転開始当初であるものとすると、マイクロコンピュータ107はソース量表示器106の五つのLED全てを点灯してソース残量が最大量であることを表示する。尚、この残量はソース量表示器106の点灯個数が左から減っていくことで表示される。
【0086】
尚、以下のソース抽出動作によってソース容器54の容積が減ると密閉容器53内の空気圧力は低下する。そして、密閉容器53内の空気圧力が前記設定値(0.2Mpa)よりも低い下限値である0.18Mpa(ヒステリシス0.02Mpa)まで低下した場合には、制御装置Cのマイクロコンピュータ107は圧力センサ93の出力に基づいて再びエアーコンプレッサONリレー51Rと給気弁リレー88RをONし、エアーコンプレッサ51を運転すると共に給気弁88を開く。そして、前記設定値まで密閉容器53内の空気圧力が上昇したらエアーコンプレッサONリレー51Rと給気弁リレー88RをOFFし、エアーコンプレッサ51を停止すると共に給気弁88を閉じる。これによって、制御装置Cは密閉容器53内の空気圧力を常時設定値である0.2Mpaから0.18Mpaの範囲の(略)一定値に維持し、ソース容器54に加える空気圧を設定値に制御している。
【0087】
(2)通常運転(抽出)
そして、左側のレバー13Aを引き下げてプランジャ12Aを上方に移動させると、前述の如く取出ノズル4Aの星形アダプタ19の透孔31からプランジャ12Aが離間すると共に、前記抽出路14の最も左側の出口開口も開放する。また、プランジャ12Aの上昇によってアーム42Aを介し、ソフトクリーム抽出スイッチ44A及びソース取出スイッチ46がONとされるので、本体1A側の前記制御装置はビータモータ9を駆動してビータ7を回転させる。
【0088】
これにより、冷却シリンダ8内の半硬化状態のソフトクリームは前方に押し出され、前記抽出路14から取出通路11Aに入り、取出ノズル4Aの星形アダプタ19の透孔31を経て抽出される。
【0089】
一方、左側のソース弁36の連結アーム38がプランジャ12Aの係合溝39に係合していることにより、当該ソース弁36はプランジャ12Aの上昇に伴って(連動して)上昇する。ソース弁36が上昇すると、前述の如く取出ノズル4Aの導入通路24を開放するので、ホース16及びソース抽出口部材59を介して密閉容器53内のソース容器54と取出ノズル4Aの導入通路24は連通される。
【0090】
ソース容器54は密閉容器53内の空気圧力によって加圧されているので、これによって、ソース容器54内のソースはソース抽出口部材59の後端の開口及び側面の連通孔83・・からソース抽出口部材59内に押し出され、ホース16を通って取出ノズル4A内に入る。取出ノズル4A内に入ったソースは導入通路24から連通溝23に至り、そこで左右に分流された後、各ソース出口32、32から吐出される。
【0091】
これにより、取出通路11Aから星形アダプタ19の透孔31を経て抽出されるソフトクリームの流れに沿ってその周縁部にソースが連続的に添加(トッピング)されることになるので、抽出されたソフトクリームの表面には独特のソース模様が形成され、購買意欲の増進が図られると共に、顧客は食べ始め当初から食べ終わるまで苺ジャムなどの独自の風味を味わうことが可能となる。
【0092】
尚、前述の如く導入通路24には分岐する連通溝23の手前に最小径部24Aを形成しているので、この最小径部24Aを通過した後の連通溝23内及びソース出口32、32部分で当該最小径部24Aを通過できたソースが詰まることはない。これにより、分流後にソースの詰まりが発生して目詰まり箇所を確定することが困難となる不都合を回避できる。
【0093】
そして、抽出を終了する場合には、レバー13Aを押し上げてプランジャ12Aを引き下げる。これによって、プランジャ12Aは前記抽出路14の最も左側の出口開口を閉じると共に、取出ノズル4Aの星形アダプタ19の透孔31に密着するので、ソフトクリームの抽出は停止される。また、アーム42Aを介してソフトクリーム抽出スイッチ44A及びソース取出スイッチ46もOFFされるので、本体1A側の前記制御装置はビータモータ9を停止させる。また、ソース弁36もプランジャ12Aの降下に伴って引き下げられるので、取出ノズル4A内の導入通路24は閉じられ、これによって、ソースの添加(トッピング)も停止される。また、ソース弁36が導入通路24を閉じることにより、出口32、32からのソースの漏洩も阻止される。
【0094】
このとき、ソース弁36下端部のソース出口32側には切欠36Aが形成されているので、ソース弁36が降下しながら凹所26内に進入する際、凹所26内のソースはソース弁36の切欠36Aからソース出口32側に円滑に押し出される。ここで、図17の如く切欠が無い場合には、ソース弁36にて取出ノズル4Aの導入通路24(ソース通路)を閉じる際、取出ノズル4Aに過大な荷重が加わってフリーザドア3から押し下げられる不都合が生じるが、切欠36Aを形成することで係る不都合を解消することができるようになり、耐久性が向上する。また、ソース弁36が連動するプランジャ12Aを押し下げる操作も軽くなるので、使用性も改善される。
【0095】
(3)通常運転(ソース量調整)
尚、密閉容器53から抽出されるソース量(1回のソフトクリームの抽出時に抽出されるソースの量、或いは、一定時間当たりのソース抽出量)を調整する場合には、操作パネル117の左右のソース量設定スイッチ99を短く(例えば3秒未満)押すことで、後述する1ステップだけ抽出量を減少若しくは増加(微調整)させることができる。このとき、ソース量表示器106は微調整に合わせてこのときだけ点灯する個数を増減させ、調整された設定値を表示する。尚、微調整が終了したらソース量表示器106には前述のソース残量が表示される。
【0096】
一方、ソース量設定スイッチ99の左側のスイッチを例えば3秒以上押し続けると、マイクロコンピュータ107はソース量表示器106により現在の設定値を点灯個数で表示する。
【0097】
例えば前記設定値0.2Mpaの密閉容器53内の空気圧力の場合のソース量が標準値であるものとすると、この標準値は例えばソース量表示器106のLEDが右から3個点灯されることで表示される。そして、例えばソース量を増やしたい場合には、ソース量調整スイッチ99の右側のスイッチを押すとソース量表示器106のLEDの点灯が1個増える。そして、密閉容器53内の空気圧力の設定値は1ステップ(例えば0.04Mpaなどの所定圧力)上昇される。これにより、ソース容器54に加わる空気圧が高くなるので、押圧力が強くなって抽出量は増える。逆に、ソース量を減らしたい場合には、ソース量調整スイッチ99の左側のスイッチを押すとソース量表示器106のLEDの点灯が1個減る。そして、密閉容器53内の空気圧力の設定値は1ステップ降下される。これにより、ソース容器54に加わる空気圧が低くなるので、押圧力も弱くなって抽出量は減ることになる(前記ヒステリシスは同じ)。このようにして、密閉容器53内の空気圧力の設定値は微調整とは異なる操作で、一定の範囲の任意の値に設定可能とされている。
【0098】
(4)通常運転(自動調整)
ここで、ソフトクリームのコーンへの抽出は通常約2秒程で終了する。従って、ソース圧送装置2による上述したようなソースの抽出も1回当たり約2秒程実行されることになる。また、トッピングされるソース量は一般的に約10g程が理想的であることが分かっている。一方でソースの粘度はジャムやチョコレートなど、その種類によって異なるため、同じ圧力でソース容器54を押圧した場合でも、1回当たりに抽出されるソースの量は種類によって異なってくる。
【0099】
そこで、マイクロコンピュータ107は以下に説明する自動調整動作を実行する。前述の如くソースの1回当たりの抽出量が10g程となるように設定されているものとすると、10g抽出された場合のソース容器54の容積変化と密閉容器53内の圧力低下は比例する(図28)。今、10g抽出された場合の密閉容器53内の圧力変化が4.5kpaであるものとすると、マイクロコンピュータ107は圧力センサ93の出力に基づき、ソースが抽出されているときの2秒間当たりの密閉容器53内の圧力低下量が6kpa(上限値)より大きかった場合(ソース抽出量が多すぎる場合)には、前述の1ステップだけ密閉容器53内の空気圧力の設定値を低下させる。
【0100】
逆に、マイクロコンピュータ107は圧力センサ93の出力に基づき、ソースが抽出されているときの2秒間当たりの密閉容器53内の圧力低下量が3kpa(下限値)より小さかった場合(ソース抽出量が少なすぎる場合)には、前述の1ステップだけ密閉容器53内の空気圧力の設定値を上昇させる。これにより、マイクロコンピュータ107は1回のソース抽出時の密閉容器53内の圧力低下量を3kpa以上6kpa以下の範囲に収束させていき、1回当たりのソース抽出量(圧送量)を10gを中心とした前後所定の範囲内に自動調整し、ソースの種類に係わらず一定の量が抽出できるように構成されている。
【0101】
尚、前述の如く密閉容器53内の圧力の設定値が変更され、1回当たりのソース抽出量が変更された場合には、マイクロコンピュータ107は変更後のソース量を基準(中心圧力)として前述した上限値と下限値を変更するものとする。
【0102】
(5)通常運転(蓋開)
ここで、このような通常運転中に例えば密閉容器53のストッパー58が持ち上げられた場合、即ち、密閉容器53の蓋部材57が開放されようとした場合、ストッパー58の突起65が蓋スイッチ66から離間してスイッチ66の接点が開放(OFF)される。制御装置Cは蓋スイッチ66がOFFした場合、排気弁リレー92RをONして排気弁92を開放する。また、エアーコンプレッサ51の運転と給気弁88の開放を禁止する。
【0103】
これにより、密閉容器53内は排気配管91及び排気弁92を介して外部と連通されるので、密閉容器53内の圧縮空気は抜かれて空気圧力は迅速に大気圧まで降下する。従って、ストッパー58が外された場合に密閉容器53内の空気圧力によって蓋部材57が飛び出してしまう不都合が解消される。尚、ストッパー58が再び引き下げられて蓋スイッチ66がONされれば、制御装置Cは再び前述の抽出準備動作を開始して密閉容器53内の空気圧力を設定値まで上昇させるものである。
【0104】
(6)通常運転(売切れ)
このようなソフトクリーム(冷菓)の取出に伴うソースの抽出により、ソース容器54内のソースは徐々に減少していく。マイクロコンピュータ107はソースの抽出回数からソース残量を算出して前述の如くソース量表示器106に表示している。そして、ソース容器54内のソースが無くなるとソース容器54の容積はそれ以上減少しなくなるので、プランジャ12Aが引き下げられてソース弁36が上昇し、且つ、ソース取出スイッチ46がONされても密閉容器53内の空気圧力は減少しなくなる(変化しなくなる)。
【0105】
制御装置Cは圧力センサ93の出力に基づき、ソース取出スイッチ46がONした後、一定期間密閉容器53内の空気圧力に変化がない場合、或いは、所定時間当たりの圧力変化量が一定の値(しきい値)よりも小さい場合には、密閉容器53のソース容器54内のソースが終了、即ち、売切れとなったものと判断する。
【0106】
制御装置Cは係る売切れの判断を行った場合、排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、前述同様に密閉容器53内の空気を排出して圧力を大気圧とする。そして、終了表示器101とソース量表示器106の最も右側のLEDを赤色で点滅させることにより、ソース終了を使用者に報知する。このように、密閉容器53内の圧力変化に応じてソースの終了を判断するので、売切れ検知のために格別なセンサーやスイッチを取り付ける必要が無くなる。
【0107】
ここで、ソース容器54内のソース量が減少してくると、やがてソース容器54の底面がソース抽出口部材59の後端開口に当接し、それを閉塞してしまう。しかしながら、ソース抽出口部材59の拡開部82の後端は首部54Aよりもソース容器54の奥部まで進入して内方に突出し、連通孔83も首部54Aよりもソース容器54の内方に位置しているので、ソース容器54の底面がソース抽出口部材59の後端開口を塞いでも、側面の連通孔83は塞がれずにその周囲にはソース容器54内の空間が確保される。
【0108】
これにより、ソース容器54が更に潰れて底面が首部54Aの基部に密着し、連通孔83が塞がれるまでソース容器54内のソースは押し出されるようになるので、売切れ判断をした時点でソース容器54内に残留しているソース量は最小限に抑えられる。従って、ソースの有効利用によるコストの削減を図ることが可能となる。
【0109】
(7)ソース交換運転
このように密閉容器53のソース容器54内のソースが終了した場合には、終了したソース容器54を新しいソース容器54と交換することになる。その場合には、先ず、ソース圧送装置2の断熱扉60を開放し、密閉容器53のストッパー58を持ち上げて図24の如く容器本体56上側に水平に保持させる。これにより、ストッパー58の突起65が蓋スイッチ66から離間して蓋スイッチ66の接点が開放(OFF)される。制御装置Cはこの蓋スイッチ66のOFFによって蓋部材57が開放されたと判断する。次に、使用者は取出96を押す。
【0110】
制御装置Cのマイクロコンピュータ107は蓋スイッチ66がOFFした状態で取出スイッチ96が押された場合には、エアーコンプレッサONリレー51Rと給気弁リレー88Rを例えば3秒間ONして、3秒間だけエアーコンプレッサ51を運転し、且つ、給気弁88を開く。これにより、密閉容器53内のソース容器54に瞬間的に空気圧を加えて蓋部材57とソース容器54を開口側に押し出すので、蓋部材57及びソース容器54の取り出しが容易となる。使用者は押し出された蓋部材57及びソース容器54を密閉容器53の容器本体56から引き出してその開口を開放する。
【0111】
その後、制御装置Cのマイクロコンピュータ107は排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、密閉容器53内の空気を排出すると共に、密閉容器53の内外を連通して新しいソース容器54を密閉容器53内に挿入し易くする。尚、制御装置Cのマイクロコンピュータ107は蓋部材57が閉じられたとき(蓋スイッチ66がON)又は排気弁92の開放から15分経過した時点で排気弁リレー92RをOFFし、排気弁92を閉じる。
【0112】
その後は前述と同様にソース抽出口部材59を新しいソース容器54内に挿入し、ねじ込みによって蓋部材57に取り付けてソース容器54を容器本体56内に挿入し、蓋部材57によりその開口を閉塞する。そして、ストッパー58を手前に引き、回動させた後引き下げて下端を下部保持具61に係合(蓋スイッチ66がON)させて交換を完了する。その後、制御装置Cのマイクロコンピュータ107は前述同様に加圧を介して抽出の準備を行うものである。
【0113】
(8)動作異常表示
ここで、前述の如き通常運転及びソース交換運転中の加圧時に、圧力センサ93の出力に基づき、密閉容器53内の空気圧力が異常高圧となった場合、或いは、設定値まで上昇しない場合には、ソース圧送装置2の各弁やエアーコンプレッサ51などに異常が発生したものと判断して点検表示器104を点灯し、使用者に警報して異常発生を表示すると共に、迅速な点検を促す。また、同時に排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、密閉容器53内の空気圧力を大気圧とするものである。
【0114】
また、通常運転中にソース取出スイッチ46がOFFしている状態(即ち、冷菓の抽出が無い状態)で、圧力センサ93の出力に基づき、密閉容器53内の空気圧力が例えば前述した設定値(0.2Mpa)から下限値である0.18Mpaまで低下した場合には、ソース圧送装置2の蓋部材57とソース抽出口部材59との接続部、ホース16とソース抽出口部材59の直管部81との接続部、ソース弁36のシール部分やホース16自体からソースが漏洩してソース容器54の容積が縮小したことが考えられる。
【0115】
制御装置Cのマイクロコンピュータ107は、ソース取出スイッチ46がOFFしている状態で係る圧力低下が生じた場合、何れかの箇所からソースが漏洩しているものと判断して点検表示器104を点灯し、使用者に警報して異常発生を表示すると共に、迅速な点検を促す。また、同時に排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、密閉容器53内の空気圧力を大気圧とするものである。
【0116】
(9)殺菌・洗浄運転時の動作
尚、本体1Aにおいて冷菓製造運転が停止され、ミックスの殺菌や冷却シリンダ8内の洗浄運転が行われている場合には、本体1A側の制御装置から入力される運転信号から係る状況をマイクロコンピュータ107は判断する。そして、本体1A側において冷菓製造が停止され、殺菌運転・洗浄運転が行われていると判断される場合には、エアーコンプレッサONリレー51RをOFFしてエアーコンプレッサ51を停止し、同時に排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、密閉容器53内の空気圧力を大気圧とする。
【0117】
これにより、万一ON/OFFスイッチ94によりソース圧送装置2の運転を停止することを失念した場合でも、係る殺菌運転・洗浄運転中にプランジャ12Aに連動してソース弁36が開放され、ソースが抽出されてしまう不都合を防止できるようになる。
【0118】
(10)閉店
また、ソース圧送装置2の運転を停止した場合には、ホース16を取出ノズル4A側のナット25を緩めてノズル部材4Aからホース16を取り外す。そして、取り外したホース16の開口にはキャップ138をねじ込んで取り付け、封止し、図19に示すように操作室128内面の湾曲形状に沿って屈曲させ、操作室128内に収納する。そして、断熱扉60を閉じれば、ホース16内に残留するソースは操作室128内で前述の如く保冷できるようになり、ソースロスの発生を防止することができるようになる。
【0119】
また、本体1Aの電源が切られて冷菓製造運転が停止された場合には、本体1A側の制御装置から入力される運転信号から係る電源OFF状況をマイクロコンピュータ107は認識する。そして、エアーコンプレッサONリレー51RをOFFしてエアーコンプレッサ51を停止し、同時に排気弁リレー92RをONして排気弁92を開き、密閉容器53内の空気圧力を大気圧とする。
【0120】
一方、ペルチェ素子122による冷却は継続する。これにより、冷菓製造装置1の本体1Aが停止している間も、ソース容器54をソース圧送装置2内で保冷しておくことができるようになり、ソース容器54を別途冷蔵庫などに移して保冷する必要が無くなる。但し、ON/OFFスイッチ94が操作されれば、ソース圧送装置2全体の電源が切れる。
【0121】
ここで、実施例では1個の取出ノズル4Aと密閉容器53を設けて一種類のソースのトッピングを可能としたが、2個以上の密閉容器を設けてもよい。但し、その場合には取出通路も合計で3個以上設け、各密閉容器53内の圧力は独立して制御することになる。また、実施例に示した各数値はそれに限られるものでは無く、当該冷菓製造装置の容量・機能・用途に応じて適宜設定されるものとする。
【0122】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダから冷菓を抽出する取出通路と、この取出通路の出口部に設けられた取出ノズルと、取出通路内に上下移動可能に設けられ、取出ノズルを開閉して当該取出ノズルからの冷菓の取り出しを制御するためのプランジャと、流動性のトッピング用ソースが貯蔵されたソース容器と、このソース容器から取出ノズルにソースを圧送するソース圧送装置とを備えた冷菓製造装置において、取出ノズルのソース出口に至るソース通路に構成された凹所と、プランジャに連動して上下移動し、降下した状態で下端部が凹所内に進入してソース通路を閉じると共に、上昇した状態では当該ソース通路を開放するソース弁とを備え、このソース弁下端部のソース出口側に切欠を形成したので、ソース弁が降下しながら凹所内に進入する際、凹所内のソースはソース弁の切欠からソース出口側に円滑に押し出される。
【0123】
これにより、ソース弁にて取出ノズルのソース通路を閉じる際、取出ノズルに過大な荷重が加わる不都合を解消することができるようになり、耐久性が向上する。また、ソース弁が連動するプランジャを押し下げる操作も軽くなるので、使用性も改善されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての冷菓製造装置の一部切欠透視斜視図である。
【図2】図1の冷菓製造装置のフリーザドア部分の縦断正面図及びソース圧送装置の構造説明図である。
【図3】図1の冷菓製造装置のフリーザドアの一部分の縦断正面図である。
【図4】図1の冷菓製造装置のフリーザドア部分の縦断側面図である。
【図5】図1の冷菓製造装置の取出ノズルの星形アダプタの平面図である。
【図6】図5の星形アダプタの側面図である。
【図7】図5の星形アダプタの平断面図である。
【図8】図5の星形アダプタの縦断側面図である。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】図1の冷菓製造装置の取出ノズルのノズル部材とホースの断面図である。
【図11】図10の分解図である。
【図12】ソース弁が降下した状態の図1の冷菓製造装置の取出ノズルの凹所部分の拡大縦断正面図である。
【図13】ソース弁が上昇した状態の図1の冷菓製造装置の取出ノズルの凹所部分の拡大縦断正面図である。
【図14】図1の冷菓製造装置のソース弁下端の正面図である。
【図15】図14のソース弁下端の側面図である。
【図16】図14のソース弁の下面図である。
【図17】ソース弁に切欠を形成しない場合の取出ノズルの凹所部分の拡大縦断正面図である。
【図18】図1の冷菓製造装置のソース圧送装置の断熱扉を除く正面図である。
【図19】図1の冷菓製造装置のソース圧送装置の断熱扉を除くもう一つの正面図である。
【図20】図1の冷菓製造装置のソース圧送装置の縦断側面図である。
【図21】図20のソース圧送装置前部の縦断側面図である。
【図22】図20のソース圧送装置の断熱箱体の内箱と操作室部材との接続部の拡大断面図である。
【図23】ソース容器を収納した状態のソース圧送装置の密閉容器の縦断側面図である。
【図24】ソース圧送装置の密閉容器のストッパーを水平に保持した状態の縦断側面図である。
【図25】図1の冷菓製造装置の平面図である。
【図26】図1の冷菓製造装置のもう一つの平面図である。
【図27】図1の冷菓製造装置のソース圧送装置の制御装置のブロック図である。
【図28】図1の冷菓製造装置の密閉容器内の圧力変化とソース抽出量の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 冷菓製造装置
2 ソース圧送装置
3 フリーザドア
4A、4B 取出ノズル
7 ビータ(撹拌装置)
8 冷却シリンダ
11A、11B 取出通路
12A、12B プランジャ
16 ホース
17 ノズル部材
19 星形アダプタ
23 連通溝
24 導入通路
26 凹所
27 接続管部
27A 傾斜面
32 ソース出口
36 ソース弁
36A 切欠
51 エアーコンプレッサ(空気圧縮装置)
53 密閉容器
54 ソース容器
55 断熱箱体
60 断熱扉
93 圧力センサ
107 マイクロコンピュータ
111 ドレンホース
113 操作室部材
116 送風機
119 吸水性部材
114 電子冷却装置
122 ペルチェ素子
127 熱シール材
128 操作室
132、133 ヒンジ板
134 蝶ネジ
138 キャップ
C 制御装置

Claims (1)

  1. 冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダから冷菓を抽出する取出通路と、この取出通路の出口部に設けられた取出ノズルと、前記取出通路内に上下移動可能に設けられ、前記取出ノズルを開閉して当該取出ノズルからの冷菓の取り出しを制御するためのプランジャと、流動性のトッピング用ソースが貯蔵されたソース容器と、このソース容器から前記取出ノズルにソースを圧送するソース圧送装置とを備えた冷菓製造装置において、
    前記取出ノズルのソース出口に至るソース通路に構成された凹所と、
    前記プランジャに連動して上下移動し、降下した状態で下端部が前記凹所内に進入して前記ソース通路を閉じると共に、上昇した状態では当該ソース通路を開放するソース弁とを備え、
    このソース弁下端部の前記ソース出口側に切欠を形成したことを特徴とする冷菓製造装置。
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