JP3789712B2 - ドラフトチャンバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドラフトチャンバー(ヒュームフード)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ドラフトチャンバーは左右側板と背板と天板とテーブル板とで囲われた前向き開口の作業空間を備えており、作業空間の開口部に昇降式等の扉を設けた構成になっている。
【0003】
そして、ドラフトチャンバーでは酸やアルカリ等の薬品を多用するため、作業空間を囲う側板や背板並びに天井板は、スチール製等の本体に耐薬品性の内装板を一体に固着した構造になっており、内装板は、合成樹脂板のような非金属製の場合には接着剤で本体に接着し、ステンレスのような金属板の場合には溶接によって一体化していることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本体と内装板とは素材が異なるため、ドラフトチャンバーを廃棄したあとにリサイクルしたり埋め立て処理したりするに際しては、本体と内装板とを分離(分別)しなければならない。
【0005】
しかし、従来技術においては、内装板が本体に接着されている場合は、内装板を剥がす分別作業がきわめて面倒であり、しかも、本体や内装板に接着剤が残るため、溶解処理したり埋め立て処理したりする場合に環境悪化を招く問題があった。他方、内装材が溶接されている場合は分別作業は事実上不可能であった。
【0006】
また、ドラフトチャンバーの廃棄前においても、内装材が破損・劣化した場合や、作業内容の変更によって内装材に要求される性能が変わった場合は、内装板を交換する必要がある。
【0007】
しかるに、内装材が接着されている場合は、内装板を強引に引き剥がしてから、本体にこびり付いた接着剤をヘラ状の器具で削り落とし、それから新たな接着剤を塗布して内装材を張り替えるようにしており、このため、交換作業に著しく手間がかかるばかりか、新しく塗布した接着剤が乾くまで人手で内装材を保持しておかねばならないため、作業能率も悪かった。
【0008】
他方、内装材を本体に溶接している場合は、内装材を交換することは事実上不可能であり、このため融通が利かないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、開口部を除いた部分を部材で囲うことで作業空間が形成されており、前記作業空間を囲う部材のうち全部又は一部、作業空間に面する内装板とこの内装板に外側から重なる本体との複層構造となっており、前記内装板を本体に対して非接着の状態で取り外し可能に固定しているドラフトチャンバーであり、前記内装板を、前記開口部から作業空間内の内外に出し入れできる大きさに設定している。
【0011】
【0012】
請求項の発明では、請求項1において、前記内装板、当該内装板に作業空間の方向から重なる押え部材を介して本体に押え固定されている。
【0013】
更に請求項の発明は、請求項において、前記押え部材、内装材の縁部と本体とに重なる断面形状でかつ内装材の各辺の略全長にわたって延びる長さに形成されており、前記押え部材カバーで覆われており、隣合ったカバーの間の隙間を、乾燥するとある程度の力で綺麗に引き剥がし得るシール剤で塞いでいる。
【0014】
なお、本発明においては、ドラフトチャンバーとは、移動可能なものに限らず建物に建て込んだ実験設備なども含む広い概念である。
【0015】
【発明の作用・効果】
各請求項の発明とも、内装材は本体に非接着の状態で固定されているため、内装材と本体とに分離することができる。
【0016】
従って、ドラフトチャンバーを廃棄した後の分別作業が容易であり、しかも、接着剤は使用しないため、溶解処理したり埋め立て処理したりするに際して、接着剤に起因した環境悪化は生じない。
【0017】
また、内装材を交換するに際しては、当該内装材を開口部から外側に取り外し、新たな内装材を開口部から作業空間に入れて取付け直せばよい。すなわち、ドラフトチャンバーは動かさずに内装材のみを簡単に交換できる。
【0018】
一般に、ドラフトチャンバーは多数台を左右に併設して使用することが多く、しかも、ドラフトチャンバーには多数の配線や配管類が接続されていて動かすのに多大の手間がかかるため、本願発明の構成は大きなメリットがある。
【0019】
内装材を本体に押え固定する手段としては単なるねじ止めでも良いが、ねじ止めの場合、隣合ったねじの間で内装材に浮きが発生してシール性が不完全になったり、内装材が合成樹脂板のように脆い素材であるとねじの押圧力によって割れてしまうなど、内装材の材質や厚さ等によっては不具合が生じることが懸念される。
【0020】
この点、請求項及び請求項のように押え部材を使用すると、押圧力を広い面積に作用させることができるため、内装材がどのような素材や厚さであっても、浮きを防止して内装材と本体との間のシール性を確実ならしめることができると共に、割れを防止することができる利点がある。
【0021】
更に請求項の構成にすると、内装材が多少ずれていても強固に押え固定できるため、内装材の端面と押え部材との間に多少の余裕があるように内装材の寸法を設定しておくことにより、内装材の加工の手間を軽減することができ、更に、引き剥がしできるシール剤によって作業空間の内面の隙間をシールできるため、内装材の分別作業や交換作業の能率を損なうことなく、作業空間のシール性を向上させることができる利点がある。
【0022】
また、内装材が合成樹脂系やケイカル板のように脆い素材の場合、ドラフトチャンバーの使用中に実験器具等が当たって内装材の縁が欠けることがあるが、請求項の構成にすると内装材の縁部が押え部材によって保護されるため、すなわち押え部材が内装材の縁に対するカバーの役割を果たすため、内装材の欠けを防止して耐久性を向上できるメリットもある。
【0023】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(1).第1実施形態(図1〜図19)
図1〜図19では第1実施形態(主たる実施形態)を示している。
【0025】
≪概要≫
先ず、図1〜図4に基づいてドラフトチャンバーの概要を説明する。図1は全体の概略斜視図、図2は一部破断正面図、図3は図2の III-III視断面図、図4は図2のIV−IV視断面図である。
【0026】
これら図1〜図4に示すように、ドラフトチャンバーは、左右の側板1と、天井板2と、背板3と、テーブル4とを備えている。テーブル4の前端には空気の流入をガイドするガイドフレーム5設けられている。側板1の前面は前支柱6に固定されており、側板1の後部は後支柱7(図4参照)に固定されている。
【0027】
左右側板1と背板3とテーブル4と天井板2とによって前向きに開口の作業空間8が構成されており、作業空間8の開口部には、後支柱7にガイドされて昇降する前扉9を配置している。前扉9には引き違い式のガラス板(透明板)10を嵌め入れている。
【0028】
天井板2は側板1の上端よりも下方の部位に位置しており、その後部で左右中間部には上向きの排気ダクト11を取付けている。また、天井板2のうち前部には、左右方向に長く延びる照明ユニット12を配置している。
【0029】
図1及び図3に示すように、天井板2の前端部下方には、枠にガラス板を嵌め込んだ固定窓13配置されており、更に、天井板2の上方の空間は点検扉14で前方から覆われている。前扉9は固定窓13の手前側に位置しており、固定窓13と点検扉14との間には、前扉9の昇降を許容するため隙間が空いている。
【0030】
側板1の上端部の内面には前後一対のプーリ15が取付けられており、プーリ15にはワイヤー(或いはベルト)16が巻掛けられており、ワイヤー16の前端は前扉9に固定されており、ワイヤー16の後端はバランスウエイトに固定されている。後述するが、後支柱7はバランスウエイトの昇降ガイドの役割も果たしている。
【0031】
図4に示すように、背板3には大きな面積の窓穴17が空けられており、この窓穴17を着脱自在な支持枠18で塞ぎ、支持枠18に実験用等の器具類19を取付けてる。器具類19に接続した配管類20やコード・ケーブル類は裏側に引き出されている。
【0032】
背板3の前面には、図示しないスペーサを介してバッフルプレート21を取付けている。バッフルプレート21には支持枠18よりも一回り大きい穴22が空いており、この穴22から空気をバッフルプレート21の裏側に引き込んでいる。バッフルプレート21の上方には傾斜ガイド板23を配置している。
【0033】
テーブル4は、左右側板1に連結した前桟24及び後桟25とで支持されている。前桟24の前方には操作パネル26を設けている。テーブル4の下方には収納空間27が空いており、収納空間27の後寄り部位には複数枚の幕板28を左右に並設している。
【0034】
幕板28の上端は鉤状に曲げられており、左右側板1間には、幕板28の上端を引っ掛けるための上係止部材29と、幕板28の下端部の位置を規制する下係止部材30とを配置している。これら上下係止部材29,30は補強の役割も果たしている。
【0035】
収納空間27のうち一方の側板1(左側板)の内面箇所には、扉付きの分電盤(配電盤)31を配置している。図では表示していないが、分電盤31の扉はボックスに対して蝶番で水平回動自在に取付けられており、扉を開くことにより、ブレーカーを簡単にON・OFF操作することができる。
【0036】
次に、図5以下の図面を参照しつつ各部位の詳細を説明する。
【0037】
≪側板1の構造≫
図1に加えて図5〜図9を参照しつつ側板1について説明する。図5及び図6は側板1の斜視図、図7は部分斜視図、図8は部分拡大斜視図、図9は分離斜視図である。
【0038】
図1の概略図に示すように、側板1は、ほぼテーブル4の高さを境にして上側板1aと下側板1bとに分離構成されており、これら上下側板1a,1bを、前後支柱6,7と図示しない連結部材とで一枚板状に保持している。
【0039】
上側板1aは、図5に全体を示す本体33と、その内面のうち作業空間8に対応した箇所に配置した内装材34とで構成されている。
【0040】
上側板1aの本体34は全体が金属板(スチール板)製であり、その四周内面には断面矩形の補強枠35が形成されており、上側板1aの上部には3段の横桟36を一体に設け、最下段の横桟36の下方には縦長補強部37を設けている。なお、補強枠35及び補強部37は別部材を溶接によって固着しているが、曲げ加工によって形成してもよい。
【0041】
他方、内装板34は耐薬品性及び耐熱性の素材から成っており、例えば、ケイカル板、塩化ビニル板、ステンレス板、高圧メラミン樹脂板、エーテル樹脂板、ポリエーテル樹脂板、ケトル樹脂板など、様々の材質のものを使用できる。
【0042】
内装材34は単層でも良いし、材質の異なるものを複数枚積層したり、表面処理を施すなど、使用する薬品類の種類や実験内容等に応じて様々の構造にすることができる。
【0043】
例えば図7〜図9の斜視図に示すように、内装材34は、その四周縁が押え部材38によって本体33に押え固定されている。すなわち、押え部材38は、内装材34に重なる部分と、本体37の補強枠35及び横桟35に重なる断面コ字状の溝状部とからなっており、押え部材38を貫通したねじ39を本体33にねじ込むことにより、内装材34を本体33に固定している。
【0044】
押え部材38はある程度の面積が内装材34に重なっておれば足りるため、内装材34の端面と押え部材38との間に多少の隙間が空いていても良い。従って、内装材34は多少の寸法の余裕を持った状態で寸法を設定すれば良い。換言すると、カットがラフであっても強固に固定できる。
【0045】
押え部材38は内装材34の辺の長さとほぼ同じ長さに設定されており、また、溝状部の内側面には係止爪40を形成している。押え部材38は例えばアルミ又はアルミ合金等の押し出し加工によって全体が同じ断面形状に形成されており、前記係止爪40に係合する係合爪41を備えた合成樹脂製のカバー42で覆われている。
【0046】
押え部材38は合成樹脂製としたり金属板製としたりすることもできる。また、押え部材38をステンレス板等の耐薬品性の素材で製造すると共に、ねじ39を耐薬品性金属製とするか合成樹脂製のキャップを被せるかすればカバー42は必ずしも必要ない。下側板1bには内装材34は必要ない。
【0047】
なお、側板1は上下に分離する必要はなく、本体部を一枚板の構成として、そのうちテーブル4と天井板2との間の箇所に内装材34を取付けても良い。また、側板1の本体33は全体を板で覆った状態に形成する必要はなく、板金製や押し出し加工製等の部材でフレーム状に形成しても良い。更に、内装材34を、矩形等の枠体に板材を張った構成にすることは可能である。
【0048】
≪背板3≫
背板3は主として図10〜図13に示されている。このうち図10は破断斜視図であり、この図に示すように、背板3は上背板3aと下背板3bとに分離されている。
【0049】
上下背板3a,3bは、金属板(スチール板)製の本体45とその前面に重ねた内装材46とから成っている。図11は本体45のみの背面図、図12は本体45を裏側から見た部分斜視図、図13は下背板3bの本体45を裏側から見た部分斜視図である。
【0050】
これら図10〜13に図に示すように、下背板3bに前記した3つの窓穴17が空けられている。また、本体45の裏面には補強部47を設けている。
【0051】
内装材46は、側板1の場合と同様に押え部材38で本体45に固定されている。図8に示すように、背板3における内装材46の左右側縁を固定する押え部材38に対するカバー42と、側板1における内装材34の後側縁を押え固定する押え部材38に対するカバー42との間の隙間は、シリコーン樹脂のように乾燥した後はある程度の力で引くと綺麗に跡形のない状態に引き剥がし得る接着力のシール剤48で塞がれている。
【0052】
また、図10に示すように、上下に隣合った押え部材38に対するカバー42の間の隙間もシール剤48でシールされている。更に、図7に示すように、側板1における内装材34の下端縁を固定する押え部材38に対するカバー42とテーブル4との隙間もシール剤48で塞がれている。なお、カバー42を使用せず、シール剤48で押え部材38の全体を覆っても良い。
【0053】
図9に一点差線で示すように、カバー42に、軟質の樹脂からなるシール幕48′を共押し出し法のような適宜手段で一体に設けても良い。この場合、シール幕48′の形状は必要に応じて自由に設定でき、隣合ったカバー42のシール幕48が互いに重なるように設定しても良いし、内装材35・・に当たるように設定しても良い。
【0054】
背板3は上下に分割することなく一体構造であっても良いが、実験用・作業用の器具類19は背板3の下部に設けることが多く、しかも、背板3は下部が薬品類で損傷しやすいため、本実施形態のように背板3を上下に分割すると、損傷した部分だけを交換できる利点がある。
【0055】
≪側板1と背板3との連結≫
図14のうち(A)は図2の XIV-XIV視断面図、(B)は(A)の B-B視断面図、(C)は(A)の C-C視断面図であり、この図14に示すように、後支柱7は、上下側板1a,1bの補強枠36と背板3の補強部47とに重なる平断面L字状に形成されている。
【0056】
そして、後支柱7の両側縁に鉤状の爪49,50を上下適宜間隔で複数個ずつ設け、この爪49,50を、上下側板1a,1bの補強枠36と背板3の補強部47とに形成した溝穴51に係合させている。
【0057】
この場合、(B)に示すように、上下背板3a,3bに対する爪49,50は上向き鉤状に形成され、(C)に示すように、上側板1bに対する爪49′は上向き鉤状に形成され、下側板1bに対する爪50′は下向き鉤状に形成されている。
【0058】
ドラフトチャンバーは組み立て式(ノックダウン式)になっており、組み立ては、まず、下側板1aや前後桟24,25、テーブル4などの下部部分を組み立て、それから、後支柱7の下向き爪50′を下側板1bの係合穴51に嵌め込むことにより、後支柱7を自立せしめ、それから、後支柱7に上側板1aや上下背板3a,3bを取付けると言う順序で行われる。このため、上下側板1a,1bに対する爪49′,50′が上下逆向きになっている。
【0059】
なお、爪49,50・・・と係合穴51との係合による組み立ては仮止め的なものであり、最終的には、図14(A)に示すようにねじ7′によって各部材を締結している。
【0060】
後支柱7には断面略C字状のガイドレール52が取付けられており、このガイドレール52に嵌め入れた左右対のガイドローラ53でバランスウエイト54の昇降をガイドしている。
【0061】
≪天井板2≫
図15は図2のXV−XV視平断面図であり、この図15及び図5や図10に示すように、天井板2は、補強部56を備えた金属板製の本体55とその下面に重ねた内装材57とから成っており、その四周縁を押え部材38で本体55によって固定している。
【0062】
図10に示すように、天井板4における本体55の後部に形成した下向き鉤状の折曲げ部55aを上背板3aの本体45に嵌め込むことにより、天井板2と上背板3aとを前後ずれ不能に保持している。
【0063】
また、天井板2の左右両側縁に外向き張り出し部58を形成し、この張り出し部58を上側板1aの横桟36に載せて、両者をねじ59で固定している。
【0064】
この場合、上側板1aには3段の横桟36を設けているため、1種類の側板1で天井板2の高さを3種類に異ならせることができる。すなわち、天井板2の高さが異なっても側板1は1種類で足り、このため部材の種類を減らしてコストを抑制できる利点がある。
【0065】
いうまでもないが、横桟36の数は3段に限らず、2段又は4段以上でも良い。また、天井板2の支持手段は横桟36には限らず、外向き張り出し部のような他の支持手段を複数段設けても良い。また、天井板2の左右両側部に下向き鉤状の爪片を設け、これを、横桟36に定型した上向き開口の穴に落とし込むことにより、ねじ止め不要の構造にしても良い。更に、横桟36等の一つの支持部材を高さ調節自在に取付けても良い。
【0066】
本実施形態の場合、天井板2における本体55の折曲げ部55aを上背板3aに嵌め込んでいるため、天井板2の高さが異なると背板3の高さも異なるが、本実施形態のように背板3を上背板3aと下背板3bとに分離構成すると、下背板3bは天井板2の高さに関係なく共通化され、上背板3aのみを天井板2の高さの種類だけ用意しておけば良いため、部材の種類を軽減してコストを抑制できる利点がある。
【0067】
なお、背板3に横桟等の支持手段を1段又は複数段設けて、これで天井板2を支持することにより、1種類の背板3で複数段の天井高さに対応できるようにしても良い。
【0068】
≪照明ユニット12及び点検扉14≫
図16は図15の XVI-XVI視断面図であり、この図に示すように、照明ユニット12は、天井板2に取付けた照明ボックス61と、その内部に配置した長管状灯具(蛍光灯)62と、天井板2に設けた照明穴63に装着したガラス板64とを備えた構成になっている。
【0069】
照明ボックス61には上向きに跳ね上げ回動自在な蓋65を取付けている。また、ガラス板64は、エッジ66を介して天井板2に装着している。
【0070】
図17〜図19では点検扉14の構造を示している。図17及び図19は分離斜視図、図18は開閉状態を示す断面図であり、これらの図に示すように、点検扉14の左右両側縁14aには断面コ字状の折曲げ部を形成している。
【0071】
左右両側縁14aの上下2箇所の部位に、左右方向に開口した係合穴67と裏側に開口した挿入穴68とを互いに連通した状態に形成している。係合穴67は挿入穴68よりも上方に延びており、係合穴67に、前支柱6の内側面に取付けた頭69a付きねじ69を嵌め入れている。
【0072】
係合穴67の溝幅はねじ69の頭69aの外径よりも小さく、挿入穴68の溝幅はねじ69の頭69aの外径よりも大きい寸法に設定している。従って、予めねじ69を前支柱6に取付けた状態で、点検扉14の挿入穴68をねじ69に嵌め込んでから点検扉14を下方にずらすと、ねじ69が係合穴67に嵌まり込んで点検扉14は前後ずれ不能に保持される。
【0073】
そして、図18(B)のように、点検扉14を上方にずらすと、下方のねじ69を中心にして点検扉14を手前に倒し回動させることができるが、挿入穴68が空いたまままでは点検扉14が外れてしまう虞がある。このため、下方の挿入穴68を塞ぐシャッター板70をねじ71で固定している。
【0074】
図19に示すように、シャッター板(シャッター手段)70を挿入穴68から外れた姿勢にして点検扉を取付け、それから点検扉14をいったん空けることによって裏側を露出させ、それからシャッター板70の姿勢を戻してねじ71を締め込むことにより、シャッター板70で挿入穴68を塞ぐ。すると、下方のねじ69は係合穴67から抜け不能となるため、取付けの容易性を損なうことなく点検扉14を簡単に開閉させることができる。
【0075】
なお、点検扉14の吊支手段は頭付きねじ69には限らず、頭なしのねじやピンのような突起物であれば良い。また、本実施形態のように照明ボックス61の扉65を跳ね上げ開閉式に構成すると、灯具62の交換が簡単である。
【0076】
本実施形態では、ドラフトチャンバーを構成する各部材はユニット化されており、爪と係合穴との組合わせから成る連結手段を中心とした組み立て式(ノックダウン式)にしており、このため、ドラフトチャンバーは現場で組み立てることができ、運搬が容易である。
【0077】
≪まとめ≫
損傷した各内装材34,46,57を交換したり、実験条件の変更に伴って内装材34,46,57を交換したりする場合は、前扉9を上限まで上げて作業空間8を大きく開口させ、その状態で先ずシール剤48を引き剥がしてカバー42を取り外し、それからねじ69を緩めて押え部材38を取り外すことによって内装材34,46,57を作業空間8に取り外し、次いで、内装材34,46,57を開口部からドラフトチャンバーの外側に取出し、それから、新たな内装材34,46,57を取付ければ良い。
【0078】
このように、いちいちドラフトチャンバーを動かしたり分解したりしなくても、内装材34,46,57を簡単に交換できる。また、接着剤は使用しないため、ドラフトチャンバーを廃棄した後に側板1と背板3と天井板2とを本体33,45,55と内装材34,46,57とに分離する分別作業が容易であると共に、溶解処理したり埋め立て処理したりするに際して有害成分の発生を防止できる。
【0079】
なお、側板1と背板3と天井板2とテーブル4とのうち任意のものを本発明の構成とすることができる。また、例えば側板1や背板3の下部のみを分離可能な複層構造にすることも可能である。
【0080】
(2).他の実施形態(図20〜図22)
図20〜図23では他の実施形態を示している。このうち図20で示す第2実施形態では、ねじ39を押え部材38と内装材34,46,47とに貫通させて、三者をねじ71で共締めしている。
【0081】
この例のようにねじ39を内装材34,46に貫通させると、内装材34,46,57の押え位置を自由に設定できるため、内装材34,46,57が広い面積であったり長さや幅が大きかったりしても本体33,45,55に強固に固定できる利点がある。
【0082】
図21に示す第3実施形態では、直交した姿勢に配置した2枚の内装材33,45の側縁を1つの押え部材38で後部コーナー支柱7′に固定している。
【0083】
図22に示す第4実施形態では、内装材34,46,57と本体33,45,55との間にゴム質等のシール板77(ガスケットその他の類似物を含む)を介在させている。押え部材38と内装材34,46,57との間にシール板72を介在させても良い。本実施形態では本体33,45,55は合板等の厚板からなっている。
【0084】
本実施形態では、各内装板35・・・はその全周縁が本体33・・に密着しており、このようにするとシール性の確保が容易である。もとより、内装材35・・・と本体33・・との間のシール性は必須ではなく、例えば本体33に設けた突起に内装材35・・・を重ねて固定し、隣合った内装材35・・・の間をシール材48等のシール手段で遮蔽することにより、作業空間8と外部とのシールを確保するなどしても良い。
【0085】
(3).その他
本発明は上記の他にも様々に具体化できる。例えばドラフトチャンバーは前面開口式には限らず、前面に加えて左右いずれか一方又は両方を開口した構造であっても良い。
【0086】
また、押え部材の断面形状や長さなどは必要に応じて自在に設計変更できる。また、押え部材の締め付け手段はねじには限らず、カムを利用したレバーなどの他の締結手段を採用することも可能である。
【0087】
更に、一般にドラフトチャンバーは平面視矩形であるが、円形等の他の平面形状とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るドラフトチャンバーの外観斜視図である。
【図2】ドラフトチャンバーの正面図である。
【図3】図2の III-III視断面図である。
【図4】図3のIV−IV視断面図である。
【図5】上側板と天井板との分離斜視図である。
【図6】側板の分離斜視図である。
【図7】ドラフトチャンバーの側部の部分斜視図である。
【図8】ドラフトチャンバーの後部コーナー部の部分斜視図である。
【図9】要部の分離斜視図である。
【図10】ドラフトチャンバーの後部の破断斜視図である。
【図11】天井板と背板との分離背面図である。
【図12】背板を裏側から見た斜視図である。
【図13】下背板を裏側から見た斜視図である。
【図14】図2のXIV−XIV視部分断面図である。
【図15】(A)は図2のXV−XV視断面図、(B)は(A)の B-B視断面図、(C)は(A)のC−C視断面図である。
【図16】図15の XVI-XVI視断面図である。
【図17】前支柱と点検扉との分離斜視図である。
【図18】点検扉の開閉操作を示す断面図である。
【図19】点検扉の取付け手順を示す部分斜視図である。
【図20】第2実施形態を示す図である。
【図21】第3実施形態を示す図である。
【図22】第4実施形態を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 側板
2 天井板
3 背板
4 テーブル
6 前支柱
8 作業空間
9 前扉
12 照明ユニット
14 点検扉
33,45,55 本体
34,46,57 内装材
38 押え部材
39 ねじ
42 カバー
48 シール剤

Claims (3)

  1. 開口部を除いた部分を部材で囲うことで作業空間が形成されており、前記作業空間を囲う部材のうち全部又は一部、作業空間に面する内装板とこの内装板に外側から重なる本体との複層構造となっており、前記内装板を本体に対して非接着の状態で取り外し可能に固定しているドラフトチャンバーであって、
    前記内装板を、前記開口部から作業空間内の内外に出し入れできる大きさに設定している、
    ドラフトチャンバー。
  2. 前記内装板が、当該内装板に作業空間の方向から重なる押え部材を介して本体に押え固定されている、
    請求項1に記載したドラフトチャンバー。
  3. 前記押え部材は、内装材の縁部と本体とに重なる断面形状でかつ内装材の各辺の略全長にわたって延びる長さに形成されており、前記押え部材はカバーで覆われており、隣合ったカバーの間の隙間を、乾燥するとある程度の力で綺麗に引き剥がし得るシール剤で塞いでいる、
    請求項1又は請求項2に記載したドラフトチャンバー。
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