JP3789276B2 - Ofdm受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)方式により伝送される変調信号を復調する受信機に関し、さらに詳細には、直交周波数分割多重方式により伝送されるディジタル変調信号の1シンボル期間中のガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間の最後部に配置されたガードインターバル転写期間との相関値に基づいて演算された位相誤差信号を用いて、副搬送波周波数の基準信号を制御して副搬送波周波数信号を同期検波することにより、副搬送波周波数信号を復調する副搬送波周波数信号復調装置を有するOFDM受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機について、図を用いて説明する。
【0003】
図14は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式の変調信号を受信するOFDM受信機の構成ブロック図である。
【0004】
図14において、200はOFDM受信機、40はOFDM伝送方式の変調信号を受信する受信アンテナ、30は受信した変調信号を主搬送波の基準信号を用いて1次復調し、副搬送波周波数信号BSを出力する主搬送波周波数信号復調部、20は副搬送波周波数信号BSを副搬送波の基準信号を用いて2次復調し、復調信号DSを出力する副搬送波周波数信号復調部、50は復調信号DS中から誤りを検出すると共に復調信号DS中の誤りを訂正して出力する誤り訂正手段、60は誤りが訂正された復調信号DSに基づいて画像出力信号あるいは音声出力信号等の出力信号を生成する出力信号生成部であり、受信アンテナ40と主搬送波周波数信号復調部30、主搬送波周波数信号復調部30と副搬送波周波数信号復調部20、副搬送波周波数信号復調部20と誤り訂正手段50、誤り訂正手段50と出力信号生成部60とが接続されている。
【0005】
また、副搬送波周波数信号復調部20中において、2は乗算器、4は有効シンボル期間の遅延回路、5は相関特性に基づいて位相誤差を検出して位相誤差信号ESを出力する位相誤差検出回路、9はゲイン調整が可能であるループフィルタ、10は数値制御により周波数制御可能な発振回路であり、SSはサンプル時刻Nにおける位相誤差信号入力に対応して発振された数値制御発振回路10の出力信号であり、乗算器2にて副搬送波周波数信号BSと乗算される副搬送波周波数の基準信号である。
【0006】
次に、図14に示した従来のOFDM受信機の動作について説明する。
【0007】
OFDM受信機200の受信アンテナ40がOFDM伝送方式の変調信号を受信すると、その変調信号は主搬送波周波数信号復調部30に入力されて主搬送波周波数の基準信号SSにより1次復調され、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが出力される。この副搬送波周波数信号BSは、副搬送波周波数信号復調部20に入力されて副搬送波周波数の基準信号SSにより2次復調され、副搬送波周波数信号復調部20から復調信号DSが出力される。復調信号DSは、誤り訂正手段50にて復調信号DS中の誤りが検出され、その誤りが訂正された復調信号DSが出力信号生成部60に出力される。出力信号生成部60では、誤りが訂正された復調信号DSに基づいて受信者に通知するための画像信号あるいは音声信号を生成する。
【0008】
また、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが副搬送波周波数信号復調部20内の乗算器2に入力されるが、初期状態においては位相誤差が修正されていない復調信号DSが乗算器2から出力される。この復調信号DSと、この復調信号DSを有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分だけ遅延させた信号とが位相誤差検出回路5に入力される。位相誤差検出回路5では、入力する2信号の相関特性を検出して位相誤差信号ESを出力する。位相誤差信号ESは、ループフィルタ9に入力され、ループフィルタ9によって高域ノイズが除去された位相誤差信号が数値制御発振回路10に入力される。
【0009】
ここで、数値制御発振回路10から出力される基準信号SSは、任意のサンプル時刻Nにおけるループフィルタ9の出力信号Δθ(N)に応じたcosθ(N)及びsinθ(N)(θ(N)=Δθ(N)+Δθ(N+1))である。
【0010】
この数値制御発振器10から出力される基準信号SSは、位相誤差信号ESが小さくなるように発振制御されるので、副搬送波周波数信号BSと基準信号SSとが乗算器2により乗算された復調信号DSの位相誤差は減少する。
【0011】
位相誤差信号ESは、位相誤差検出回路5において、復調信号DSと、復調信号3をその信号中の有効シンボル期間長相当分だけ遅延させた信号との間の相関特性が検出され、その相関値に基づいて復調信号の位相誤差を検出することにより生成されている。図10では、有効シンボル期間遅延回路4に入力した復調信号DSは、有効シンボル期間長相当分だけ遅延されて出力される。位相誤差検出回路5では、復調信号DSが遅延された信号と、遅延されていない復調信号DSとの間の相関特性が検出され、その相関特性の値に基づいて位相誤差信号ESが生成されて出力される。位相誤差検出回路5から出力された位相誤差信号ESは、ループフィルタ9にて位相誤差信号ESの高調波成分等の高域雑音が除去されて数値制御発振回路10に出力される。
【0012】
このように、副搬送波周波数信号復調部20内では、同期検波が実施されている。同期検波の概略的な動作は次のようになる。復調信号DSに基づいて位相誤差信号ESが生成され、位相誤差信号ESにより数値制御発振回路10から出力される副搬送波周波数の基準信号SSの発振周波数が制御される。副搬送波周波数信号BSと副搬送波周波数の基準信号SSとは、乗算器2にて乗算されて復調信号DSが出力される。副搬送波周波数信号BSと副搬送波周波数の基準信号SSとの位相誤差が大きい場合には、位相誤差信号ESの値も大きくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示したような従来のOFDM受信機200中の副搬送波周波数信号復調装置20は、復調信号DSとその復調信号DSを所定時間だけ遅延させた信号との相関特性に基づいて位相誤差を求めているため、マルチパス伝送路により遅延されて受信した復調信号(マルチパス遅延波復調信号)が受信される場合には、送信機と受信機との間を最短経路にて結んだ通常の伝送路により受信した復調信号に対してマルチパス遅延波復調信号が加算され、そのマルチパス遅延波復調信号の影響により位相誤差検出回路5において求められる相関特性にも変化が生じる。
【0014】
具体的には、復調信号中のガードインターバル転写期間と、マルチパス遅延波復調信号の有効シンボル期間におけるガードインターバル転写期間の直前部分(非ガードインターバル転写期間)とは相関が無いので、復調信号中のガードインターバル転写期間における最初からマルチパス遅延波の遅延時間に相当する期間が終了するまでの間の相関は低くなる。また、有効シンボル期間分だけ遅延されたガードインターバル期間である遅延ガードインターバル期間と、マルチパス遅延波復調信号を有効シンボル期間分だけさらに遅延されたマルチパス遅延波遅延復調信号中の有効シンボル期間におけるガードインターバル転写期間とは相関が無いので、相関検出用に遅延された復調信号中の有効シンボル期間分だけ遅延された遅延ガードインターバル期間における最初からマルチパス遅延波の遅延時間に相当する期間が終了するまでの間の相関は低くなる。その結果、検出する位相誤差の精度が劣化してしまう。
【0015】
位相誤差の精度が劣化すると、副搬送波周波数信号復調装置20におけるガードインターバル期間中の同期が充分にとれなくなり、復調が不十分になることから、受信の安定性が劣化する。特にマルチパス伝送路の状態が変化して遅延波の遅延時間が変動する場合等には、受信の安定性が大幅に劣化する。
【0016】
本発明は上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるOFDM受信機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のOFDM受信機は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、前記副搬送波周波数信号復調部は、前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記乗算器の出力を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項2の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0019】
請求項3の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0020】
請求項4の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、前記制御回路は、前記重み関数回路にて演算される重み関数をパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0021】
請求項5の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、前記制御回路は、前記重み関数回路にて演算される重み関数をパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0022】
請求項6の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、前記制御回路は、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式をパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0023】
請求項7の本発明は、請求項1に記載のOFDM受信機において、前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、前記制御回路は、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式をパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0024】
請求項8の本発明は、請求項2、4、6の何れか1項に記載のOFDM受信機において、前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0025】
請求項9の本発明は、請求項3、5、7の何れか1項に記載のOFDM受信機において、前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする。
【0026】
請求項10に記載した本発明のOFDM受信機は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、前記副搬送波周波数信号復調部は、前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれにマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とする。
【0027】
請求項10の発明では、副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式とした。
【0028】
請求項11に記載した本発明のOFDM受信機は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、前記副搬送波周波数信号復調部は、前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記有効シンボル期間遅延回路の出力に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるなクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれにマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とする。
【0029】
請求項11の発明では、有効シンボル期間遅延回路によって有効シンボル期間分遅延させた副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式とした。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施の形態に基づいて説明する。尚、図1〜図13において、図14に示した従来の副搬送波周波数信号復調装置と同じ機能の部分については同じ符号を付す。
【0031】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1であるOFDM受信機の構成を示すブロック図である。
【0032】
図1のOFDM受信機100において、受信アンテナ40、主搬送波周波数信号復調部30、誤り訂正手段50、出力信号生成部60を有していることについては、図14に示した従来のOFDM受信機200中の構成と同様である。しかし、本実施の形態1のOFDM受信機100では、副搬送波周波数信号復調部21の構成及び動作と、誤り訂正手段50中において処理された信号の1部を、副搬送波周波数信号復調部21の特性変化を通知する情報である誤り情報信号CSとして副搬送波周波数信号復調部21に戻していることが従来のOFDM受信機200とは異なっている。
【0033】
まず、本実施の形態1のOFDM受信機100の副搬送波周波数復調部21の構成について説明する。
【0034】
副搬送波周波数復調部21中において、2は第1の乗算器、4は有効シンボル期間の遅延回路、5は相関特性に基づいて第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路、6は位相誤差検出回路5から出力される細分期間毎に分割された複数の第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路、7は位相誤差検出回路5から細分出力された第1の位相分割誤差値にそれぞれ重み関数回路6から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器、8は複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路、9は第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するためにゲイン調整が可能であるループフィルタ、10は数値制御により周波数制御可能な発振回路、11は位相誤差検出回路5の分割数Nと、重み関数回路6の重み関数と、演算回路8の第2の位相誤差値の演算式とから少なくとも1つをパラメータとして、誤り情報信号CSが最小になるように前記パラメータを適応的に制御する制御回路、BSは副搬送波周波数信号、DSは復調信号、SSは数値制御発振回路10から出力される基準信号、ESは演算回路8から出力される位相誤差信号である。
【0035】
第1の乗算器2は、位相誤差Δθ(N)に対応させて数値制御発振回路10から出力される基準信号SSを副搬送波周波数信号BSに乗ずることにより、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する。有効シンボル期間遅延回路4は、復調信号DSを有効シンボル期間分だけ遅延させて出力する。位相誤差検出回路5は、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相分割誤差値を出力する。重み関数回路6は、第2の乗算器7によって各細分期間の第1の位相分割誤差値に乗ずるための重み関数を計算して出力する。第2の乗算器7は、各細分期間の第1の位相分割誤差値に重み関数を乗ずることにより、各位相誤差値に重み付けを行った第2の位相分割誤差値を出力する。演算回路8は、各細分期間ごとに重み付けられた第2の位相分割誤差値を演算式を用いて演算することによって、最終的な第2の位相誤差信号である位相誤差信号ESを出力する。ループフィルタ9は、例えば、周波数特性が異なると共にゲインを可変できるフィルタを少なくとも1つ以上有しており、各フィルタの出力を加算して出力する。数値制御発振回路10は、位相誤差信号に基づいて再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSを出力する。制御回路11は、位相誤差検出回路5における分割数N、重み関数回路6における重み関数、及び、演算回路8における第2の位相分割誤差値の演算式のうち、少なくとも1つをパラメータとして、誤り訂正手段50から受信した誤り情報信号CSが最小になるように前記パラメータを適応的に制御する。
【0036】
次に、OFDM受信機100では、誤り訂正手段50中において処理された信号の1部を誤り情報信号CSとして副搬送波周波数信号復調部21に戻していることから、OFDM受信機100の従来と異なる内部動作について、主に、従来と構造が異なる副搬送波周波数信号復調部21に関係する動作について説明する。
【0037】
OFDM受信機100がOFDM伝送方式の変調信号を受信すると、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが副搬送波周波数信号復調部21内の第1の乗算器2に入力される。
【0038】
ここで、副搬送波周波数信号復調部21内では、同期検波が実施されており、同期検波の概略的な動作としては図14に示した従来の副搬送波周波数信号変調部20における動作と同様である。
【0039】
副搬送波周波数信号変調部21の初期状態においては位相誤差が修正されていない復調信号DSが第1の乗算器2から出力される。この復調信号DSと、復調信号DSを有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分だけ遅延させた信号とが位相誤差検出回路5に入力される。位相誤差検出回路5では、入力する2信号の相関特性を検出して第1の位相誤差信号を生成する。この第1の位相誤差信号ESはガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間最後部とを同期させるように生成される。
【0040】
位相誤差検出回路5から出力される第1の位相誤差信号は、相関特性検出期間を細分した期間毎に分割された第1の位相分割誤差信号として出力される。即ち、位相誤差検出回路5は、相関特性検出期間を1〜Nの細分期間に分割し、細分期間毎に検出された相関値に基づいて位相誤差(第1の位相分割誤差信号)を検出し出力する。
【0041】
重み関数回路6は、位相誤差検出回路5の各細分期間の出力値に基づいて各細分期間に対する重み関数を計算する。例えば、相関の強い細分期間については重み関数を大きくし、相関の弱い細分期間、即ち、マルチパス中の最短経路以外を経由した遅延波(マルチパス遅延波)を復調した信号(マルチパス遅延波復調信号)等の影響によって位相誤差検出精度が低くなった期間については重み関数を小さくすることにより、マルチパス遅延波が復調信号に与える影響を抑えるようにする。
【0042】
重み関数回路6から出力された位相誤差検出回路5の各出力に対応する各重み関数を、第2の乗算器7によって位相誤差検出回路5の各出力と乗算し、細分期間毎の位相誤差信号に対して重み付けを行う。演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される信号が入力され、各入力信号に基づいた演算を行うことによって、最終的な第2の位相誤差信号である位相誤差信号ESを出力する。
【0043】
演算回路8の出力即ち第2の位相誤差信号である位相誤差信号ESは、ゲイン調整可能であるループフィルタ9に入力される。ループフィルタ9によって高域ノイズが除去された位相誤差信号は、数値制御発振回路10に入力される。
【0044】
数値制御発振回路10は、任意のサンプル時刻Nにおけるループフィルタ9の出力信号Δθ(N)に応じたcosθ(N)及びsinθ(N)(θ(N)=Δθ(N)+Δθ(N+1))、即ち、再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSを出力する。この数値制御発振器10から出力される基準信号SSと副搬送波周波数信号BSとを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得る。
【0045】
ここで、上記した復調信号DSが遅延された信号と、遅延されていない復調信号DSとの間の相関特性の検出方法について説明する。
【0046】
図2は、図1の位相誤差検出回路5に入力する復調信号DS等を示したタイミングチャートである。
【0047】
図2の(a)は、遅延されていない復調信号DSを示し、ST0、ST1、ST2は、伝送信号の信号単位となる1シンボル期間を示している。シンボル期間ST0(以下、ST0と記す)中には、ガードインターバル期間GI0(以下、GI0と記す)と、有効シンボル期間ES0(以下、ES0と記す)とを有している。また、ES0中の最後部から前側に向けてGI0に相当する期間は、ガードインターバル転写期間RG0(以下、RG0と記す)となっている。同様にして、シンボル期間ST1、ST2中には、各々ガードインターバル期間GI1、GI2(以下、GI1、GI2と記す)と、有効シンボル期間ES1、ES2(以下、ES1、ES2と記す)とを有しており、また、有効シンボル期間ES1中の最後部から前側にかけては各々ガードインターバル転写期間RG1(以下、RG1と記す)となっている。
【0048】
図2の(b)は、相関特性検出用に復調信号DSが遅延された信号を示し、DL0、DL1、DL2は、各々図2(a)のES0、ES1、ES2に相当する期間である遅延期間を示している。DG0、DG1は、各々図2(a)のGI0、GI1が遅延期間DL0、DL1だけ遅延された遅延ガードインターバル期間である。
【0049】
上記したように、直交周波数分割多重方式にて伝送される変調信号の信号単位であるST0〜ST2は、GI0〜GI2とES0〜ES2とから構成される。ガードインターバル期間GI0〜GI2は、送信機と受信機間の信号の同期を得るためと、マルチパスの遅延信号により受信信号が干渉されることを防ぐために各シンボル期間ST0〜ST2の先頭部分に設けられている。また、有効シンボル期間ES0〜ES2は、実際に復調される通信データが含まれる期間であり、その期間中の最後の一部分RG0〜RG1がそのシンボル期間ST0〜ST2中にて対応する各ガードインターバル期間GI0〜GI2に複写される。
【0050】
図2(a)のGI0、GI1中の復調信号は、図2(a)のRG0、RG1中の復調信号が転写されたものであるので、GI0中の復調信号はRG0中の復調信号と同一内容であり、GI1中の復調信号はRG1中の復調信号と同一内容である。従って、GI0が遅延期間DL0だけ遅延されたDG0中の復調信号とRG0中の復調信号とは同一内容であり、GI1が遅延期間DL1だけ遅延されたDG1中の復調信号とRG1中の復調信号とは同一内容である。但し、DG0とRG0、或いは、DG1とRG1は、同期しているとは限らない。
【0051】
そこで、図2(c)に示したように、RG0或いはRG1と同一期間となるように相関特性検出期間DT0、DT1(以下、DT0、DT1と記す)を設け、DT0におけるRG0中の復調信号の内容とDG0中の復調信号の内容との相関特性を検出し、DT1におけるRG1中の復調信号の内容とDG1中の復調信号の内容との相関特性を検出する。検出した相関特性の値からRG0中の復調信号とDG0中の復調信号との位相のずれ量、即ち、位相誤差が検出できるので、位相誤差信号を位相誤差検出回路5から出力する。
【0052】
このようにして、位相誤差は検出できるが、これは数式的にも証明されている。例えば、Paul H. Moose,"A Technique for Orthogonal Frequency Division Multiplexing Frequency Offset Correction" IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATIONS, VOL. 42, NO. 10, OCTOBER 1994には、従来の直交周波数分割多重方式の変調信号が副搬送波周波数信号復調装置により復調される原理が数式的に示されている。
【0053】
ここでは、位相誤差を周波数のオフセットを用いて求めている。まず、周波数オフセットδfを含むOFDM信号の第iシンボルにおけるn番目のサンプルをsnとする。nがガードインターバル期間にある場合において、式(1)で表される自己相関特性関数RNを定義する。
【0054】
【数1】
【0055】
但し、E[x]はxの期待値、x*はxの複素共役を表す。また、NはFFT(高速フーリエ変換)サイズである。
【0056】
周波数オフセットが存在する場合、雑音を無視するとsn+Nは、snと周波数オフセットδfを用いて次の式(2)のように表される。
【0057】
【数2】
【0058】
式(2)を式(1)に代入すると、次の式(3)が得られる。
【0059】
【数3】
【0060】
ここで、期待値E[x]の計算をガードインターバル期間GIにおける時間平均で近似できると仮定すると、式(1)は次の式(4)のように示される。
【0061】
【数4】
【0062】
従って、式(4)で得られる複素データから、その中の位相成分を抽出することによって、周波数オフセットδfを次の式(5)に示すように推定することができる。
【0063】
【数5】
【0064】
この周波数オフセットδfの式(5)から、位相誤差δθを次の式(6)に示すように求めることができる。
【0065】
【数6】
【0066】
上記から、式(1)〜式(4)に示したように、ガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間の最後部との相関特性を求め、式(5)〜式(6)に示したようにその中から位相成分を抽出することにより、数式的にも復調信号の位相誤差を検出することができることがわかる。
【0067】
図2の(d)〜(g)は、上記のマルチパス遅延波復調信号と通常の復調信号との関係を示すタイミングチャートである。
【0068】
図2の(d)はマルチパス遅延波復調信号を示し、(e)は(a)の復調信号とマルチパス遅延波復調信号とを上下段に重ねて示し、(f)は(c)の相関特性検出期間中の相関特性が変化した期間と相関特性が変化しない期間を示し、(g)は(b)の相関検出用に遅延された復調信号とマルチパス遅延波復調信号が遅延された復調信号とを上下段に重ねて示している。
【0069】
図2の(d)に示したマルチパス遅延波復調信号中の各シンボル期間MS0〜MS2は、マルチパス伝送路中の遅延経路(以下、マルチパス遅延経路と記す)を経由するため、(a)に示した通常の復調信号中の各シンボル期間ST0〜ST2に対して各々期間dt分だけ遅延する。そのため、図2の(e)の上段に示した通常経路を経由する復調信号中のRG0に対し、図2の(e)の下段に示したマルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0b(上記RG0に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)も、期間dt分だけ遅延する。従って、復調信号中のRG0の最初から期間dtまでの間、即ち、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0aについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0a(有効シンボル期間ES0中の非RG0部分に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)の影響を受ける。同様にして、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0bについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0bの影響を受ける。ここで、RG0とME0bとは遅延関係にある同一信号同士であるので相関を有しているが、RG0とME0aとは相関を有していない。
【0070】
一方、図2の(g)の上段に示した通常経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のDG0に対し、図2の(g)の下段に示したマルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMI0(相関検出用に遅延されたマルチパス遅延波復調信号中の上記DG0に対応する期間)も、期間dt分だけ遅延する。従って、相関検出用に遅延された復調信号中のDG0の最初から期間dtまでの間、即ち、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0aについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMD0b(有効シンボル期間ES0中の非RG0部分に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)の影響を受ける。同様にして、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0bについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMI0の影響を受ける。ここで、DG0とMI0とは遅延関係にある同一信号同士であるので相関を有しているが、DG0とMD0bとは相関を有していない。
【0071】
従って、RG0とME0aとは相関が無いので、復調信号中のRG0の最初から期間dtまでの間の相関は低くなり、DG0とMD0bとは相関が無いので、復調信号が相関検出用に遅延された信号中のDG0の最初から期間dtまでの間の相関は低くなり、その結果、例えば、図10に示した従来の副搬送波周波数信号復調部21では、検出する位相誤差の精度が劣化してしまう。
【0072】
本実施の形態1では、図2におけるRG0の最初から期間dtまでの間と、DG0の最初から期間dtまでの間とを検出して、その期間の重み付けを低くすることにより、最終的な位相誤差の精度が劣化しないようにしている。
【0073】
図3は、図2の(c)、(e)、(f)、(g)の信号を時間軸を拡大して示すと共に、相関特性検出期間を細分した細分期間を(h)に示したタイミングチャートである。
【0074】
図3の(c)、(e)〜(g)は、図2に示した同番号の信号の時間軸を拡大して示した図であり、(h)は、本実施の形態1の位相誤差検出回路5により相関特性検出期間を細分した細分期間を示している。この細分期間は、微細に分割したほうが好ましいが、相関を検出する能力はクロック信号の波長よりも細かくはならないため、本実施の形態1では所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)に分割した細分期間とした。
【0075】
このように、相関特性検出期間を細分することにより、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号の遅延する期間dtを特定でき、従って、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号が通常経路を経由した副搬送波信号に加算されることにより、相関が低下する期間である相関特性変化期間DT0aを特定することができる。
【0076】
本実施の形態1では、重み関数回路6により、相関特性変化期間DT0aに対する重み関数を低く設定し、相関特性変化期間DT0bに対する重み関数を高く設定する。すると、演算回路8において演算される最終的な位相誤差信号中では、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号の影響が少なくなる。
【0077】
また、OFDM受信機100の誤り訂正手段50中において処理された信号の1部を副搬送波周波数信号復調部21に戻す誤り情報信号CSは、誤り訂正手段50に入力した復調信号DS中の誤りの量を示す信号であり、この情報信号CSの増減を監視することにより副搬送波周波数信号復調部21の特性変化を知ることができる情報である。言いかえれば、誤り情報信号CSは、副搬送波周波数信号復調部24の特性変化を通知する情報であると言える。誤り情報信号CSを受信した制御回路11では、位相誤差検出回路5にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路6にて演算される重み関数と、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るための第2の位相分割誤差値の演算式とから少なくとも1つをパラメータとして、誤り訂正手段50から受信した誤り情報信号CSが最小になるように、パラメータを適応的に制御するための制御信号ISを出力する。適応的にパラメータを制御することとは、例えば、副搬送波周波数信号復調部21の特性変化に適応させてパラメータを制御することであり、これにより、マルチパス伝送路の状態が変化することから副搬送波周波数信号復調部21に入力する受信信号が変化する場合でも、その変化に対応して復調できることになる。
【0078】
以上に説明したように、本実施の形態1に係るOFDM受信機100は、副搬送波周波数信号復調装置21が、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割して細分期間毎に位相誤差を出力する位相誤差検出回路5と、位相誤差値に重み付けをするための重み関数を計算する重み関数回路6と、位相誤差検出回路5の出力にそれぞれ対応する重み関数を乗算する第2の乗算器7と、重み付けされた信号を演算する演算回路8と、誤り訂正手段50から受信した誤り情報信号CSが最小になるように、第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路6にて演算される重み関数と、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るための第2の位相分割誤差値の演算式とから少なくとも1つをパラメータを適応的に制御する制御回路11とを備えるようにしたので、マルチパス遅延経路を経由する遅延信号が存在する場合においても、副搬送波周波数信号の位相誤差を最適に補正できる。そのため、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0079】
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2であるOFDM受信機103を示すブロック図である。尚、以下の図4〜図13においては、図1に示した実施の形態1のOFDM受信機200と同じ機能の部分については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0080】
図4に示したように、OFDM受信機103中の誤り訂正手段50は、誤り訂正回路70から構成される。誤り訂正回路70は、送信側において予め付加された誤り訂正符号により復調信号DS中の誤りを訂正する誤り訂正部71と、誤り訂正前の復調信号DSと誤り訂正後の復調信号を記憶する記憶部72と、誤り訂正前の復調信号DSと誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部73とを有している。誤り率計算部73で計算された誤り率CSaは、従来のOFDM受信機では出力信号生成部60に送出されるのみであったが、本実施の形態2のOFDM受信機103では、副搬送波周波数信号復調部24中の制御回路11にも誤り率CSaを送出するようにしている。この誤り率CSaは、副搬送波周波数信号復調部に戻されることにより副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報として利用することができる。誤り情報信号CSaを受信した制御回路11では、位相誤差検出回路5における第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして、誤り率CSaが最小となるように適応的に分割数Nを制御するための制御信号ISaを出力する。
【0081】
本実施の形態2のOFDM受信機103の誤り訂正手段50を構成する誤り訂正回路70の動作について説明する。誤り訂正前の復調信号DSが訂正回路70に入力されると、その復調信号DSは誤り訂正部71と、記憶部72に入力される。誤り訂正部71では、送信側において復調信号DS中に付加されている誤り訂正符号に基づいて復調信号DS中の誤りを検出すると共にその誤りを訂正して出力する。一方、記憶部72に入力した誤り訂正前の復調信号DSはそのまま記憶される。次に、誤り訂正部71にて誤りが訂正された復調信号も記憶部72に記憶される。記憶部72に記憶された誤り訂正前の復調信号DSと誤り訂正後の復調信号とは、双方とも誤り率計算部73に送出され、誤り率計算部73にて誤り率CSaが計算される。計算された誤り率CSaは、出力信号生成部60に出力されると共に、副搬送波周波数信号復調部24中の制御回路11にも出力される。
【0082】
次に、本実施の形態2のOFDM受信機103の副搬送波周波数復調部24の動作を説明する。
【0083】
本実施の形態2のOFDM受信機103の副搬送波周波数信号変調部24が、初期状態において位相誤差が修正されていない復調信号DSを乗算器2から出力してから、位相誤差検出回路5により細分された位相誤差信号を出力するまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0084】
誤り率CSaを受信した制御回路11では、誤り率CSaに基づいて、その誤り率CSaが最小となるように、位相誤差検出回路5における第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして制御するための制御信号ISaを出力する。また、誤り率CSaが入力されるまでの間の初期状態では、制御信号ISaは所定の処理になるように固定される。位相誤差検出回路5の分割数Nを制御する場合の初期状態の制御信号は、例えば、分割数Nが所定値になるように固定される。以下の回路の動作は、実施の形態1と同様である。
【0085】
このように誤り率CSaが最小となるように制御回路11から出力される制御信号ISaを制御することにより、例えば、マルチパス遅延波の伝搬状態が変化しても、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0086】
以上説明したように、本実施の形態2に係るOFDM受信機103は、誤り訂正手段50が誤り訂正回路70であるように構成され、誤り情報信号を誤り率CSaとし、位相誤差検出回路5の分割数Nをパラメータとして誤り率CSaに基づいて制御回路11により制御するようにしたので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0087】
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3であるOFDM受信機104を示すブロック図である。
【0088】
図5に示した本実施の形態3と、図4に示した実施の形態2との主な相違点は、本実施の形態3では、OFDM受信機104中の誤り訂正手段50がビタビ復号回路80になっている点と、副搬送波周波数信号復調部25中の制御回路11に入力する誤り訂正手段50からの信号が、ビタビ復号回路80から出力されたパスメトリック値CSbになっている点である。
【0089】
ビタビ復号回路80は、受信系列と各ブランチとの間のメトリック値を計算するブランチメトリック計算部81と、生き残りパスを選択して生き残りパスのパスメトリック値を計算するACS(アダー・コンパレータ・セレクタ)部82と、各内部状態での前記誤り情報信号としても用いられるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリ83と、選択したパスの推定出力を記憶するパスメモリ84と、最尤のパスメトリック値のアドレスを検出する最尤パス検出部85と、最尤パス検出部85にて検出された内部状態に対応するパスをパスメモリ84から読み出してデータを復元し、誤り訂正後のデータとして出力する最尤復号部86とを有している。また、上記のACS部82の生き残りパスを選択する計算とは、パスメトリックメモリ83から同一状態に遷移する一対の内部状態についてのパスメトリック値を読み込み、ブランチメトリック値との加算を行うことにより、新たなブランチが追加された一対のパスのパスメトリック値を算出し、算出された一対のパスメトリック値の内の小さい方を生き残りパスとして選択する計算である。
【0090】
ビタビ復号回路80の動作について説明する。誤り訂正前の復調信号DSがビタビ復号回路80に入力すると、その復調信号DSはブランチメトリック計算部81に入力される。ブランチメトリック計算部81では、ブランチに対応する状態遷移が行われた時に生成されるべき既知の符号と実際に入力された符合との距離(ハミング距離等)であるブランチメトリック値を計算する。計算されたブランチメトリック値はACS部82に読み込まれる。ACS部82では、ブランチメトリック値と共に一対の状態についてのパスメトリック値をパスメトリックメモリ83から読み込み、ACS計算を行う。ACS部82の計算結果は、パスメトリックメモリ83とパスメモリ84に書きこまれる。最尤パス検出部85では、パスメトリックメモリ83から出力されるパスメトリック値から最尤のパスメトリック値のアドレスを検出して最尤復号部86に出力する。最尤復号部86では、最尤パス検出部85にて検出された最尤のパスメトリック値に対応するパスをパスメモリ84から読み出してデータを復元し、誤り訂正後のデータとして出力信号生成部60に出力する。パスメトリックメモリ83から出力されるパスメトリック値CSbは、ACS部82及び最尤パス検出部85に出力されると共に、副搬送波周波数信号復調部25の制御回路11にも出力される。
【0091】
パスメトリックメモリ83から出力されたパスメトリック値CSbは、従来のOFDM受信機ではACS部82に送出されるのみであったが、本実施の形態3のOFDM受信機104では、副搬送波周波数信号復調部25中の制御回路11にもパスメトリック値CSbを送出するようにした。パスメトリック値CSbを受信した制御回路11では、そのパスメトリック値CSbが最小となるように、位相誤差検出回路5における第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして制御するための制御信号ISbを出力する。また、パスメトリック値CSbが入力されるまでの間の初期状態では、制御信号ISbは所定の処理になるように固定される。位相誤差検出回路5の分割数Nを制御する場合の初期状態の制御信号は、例えば、分割数Nが所定値になるように固定される。以下の回路の動作は、実施の形態1と同様である。
【0092】
このようにパスメトリック値CSbが最小となるように制御回路11から出力される制御信号ISbを制御することにより、例えば、マルチパス遅延波の伝搬状態が変化しても、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0093】
以上説明したように、本実施の形態3に係るOFDM受信機104は、誤り訂正手段50がビタビ復号回路80であるように構成され、誤り情報信号をパスメトリック値CSbとし、位相誤差検出回路5の分割数Nをパラメータとしてパスメトリック値CSbに基づいて制御回路11により制御するようにしたので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0094】
実施の形態4.
図6は本発明の実施の形態4のOFDM受信機105を示すブロック図である。
【0095】
図6に示した本実施の形態4と、図4に示した実施の形態2との主な相違点は、本実施の形態4では、副搬送波周波数信号復調部26中の制御回路11から出力する信号が重み検出回路6に入力されている点である。
【0096】
また、本実施の形態4のOFDM受信機105の副搬送波周波数復調部26と実施の形態2の副搬送波周波数復調部24との主な動作の相違点は、実施の形態2の副搬送波周波数復調部24では位相誤差検出回路5を制御するために制御回路11から出力される制御信号ISaが、実施の形態4の副搬送波周波数復調部26では制御信号IScに変更されているのみであり、他は、図4に示した実施の形態2について上記した動作と同様となる。具体的には、図4に示した実施の形態2に対する本実施の形態4の動作上の変更点は、制御回路11の制御内容であって、制御回路11から出力される制御信号IScにより、誤り率CSaが最小となるように重み関数回路6にて演算される重み関数がパラメータとして制御されるのみとなる。従って、本実施の形態4でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができる。
【0097】
以上説明したように、本実施の形態4に係るOFDM受信機105は、副搬送波周波数復調部24が、誤り訂正回路70から誤り率CSaを誤り信号として得ると共に、制御回路11により重み関数回路6における重み関数を誤り率CSaが最小となるように制御するので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0098】
実施の形態5.
図7は本発明の実施の形態5であるOFDM受信機106を示すブロック図である。
【0099】
図7に示した本実施の形態5と、図6に示した実施の形態4との主な相違点は、本実施の形態5では、副搬送波周波数信号復調部27中の制御回路11に入力する誤り訂正手段50からの信号が、ビタビ復号回路80から出力されたパスメトリック値CSbになっている点である。また、ビタビ復号回路80については、図5に示した実施の形態3により既に説明している。
【0100】
従って、本実施の形態5のOFDM受信機106中の副搬送波周波数復調部27の動作が図6に示した実施の形態4と相違する点についても、図6に示した実施の形態4における誤り率CSaが本実施の形態5ではパスメトリック値CSbに変更される点のみで、他は、図6に示した実施の形態4について上記した動作と同様となる。具体的には、図6に示した実施の形態4に対する図7の本実施の形態5の動作上の変更点は、制御回路11の制御内容であり、制御回路11から出力される制御信号ISdにより、パスメトリック値CSbが最小となるように重み関数回路6にて演算される重み関数をパラメータとして制御回路11により制御するのみとなる。従って、本実施の形態5でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができる。
【0101】
以上説明したように、本実施の形態に係るOFDM受信機106は、副搬送波周波数復調部27が、ビタビ復号回路80からパスメトリック値CSbを誤り信号として得ると共に、制御回路11により重み関数回路6における重み関数をパスメトリック値CSbが最小となるように制御するように構成したので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0102】
実施の形態6.
図8は本発明の実施の形態6であるOFDM受信機107を示すブロック図である。
【0103】
図8に示した本実施の形態6と、図4に示した実施の形態2との主な相違点は、本実施の形態6では、副搬送波周波数信号復調部28中の制御回路11から出力する信号が演算回路8に入力されている点である。
【0104】
また、本実施の形態6のOFDM受信機107の副搬送波周波数復調部28と、図4に示した実施の形態2の副搬送波周波数復調部24との主な動作上の相違点は、図4に示した実施の形態2における位相誤差検出回路5を制御するために制御回路11から出力される制御信号ISaが、実施の形態6の副搬送波周波数復調部28では演算回路8を制御するために制御回路11から出力される制御信号ISeに変更されている点のみで、他は、図4に示した実施の形態2について上記した動作と同様となる。具体的には、図4に示した実施の形態2に対する本実施の形態6の動作上の変更点は、制御回路11の制御内容であって、制御回路11から出力される制御信号ISeにより、誤り率CSaが最小となるように演算回路8にて演算される演算式をパラメータとして制御回路11により制御するのみとなる。従って、本実施の形態6でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができる。
【0105】
以上説明したように、本実施の形態6に係るOFDM受信機107は、副搬送波周波数復調部28が、誤り訂正回路70から誤り率CSaを誤り信号として得ると共に、制御回路11により演算回路8にて演算される演算式を誤り率CSaが最小となるように制御するので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0106】
実施の形態7.
図9は本発明の実施の形態7であるOFDM受信機108を示すブロック図である。
【0107】
図9に示した本実施の形態7と、図8に示した実施の形態6との主な相違点は、本実施の形態7では、副搬送波周波数信号復調部27中の制御回路11に入力する誤り訂正手段50からの信号が、ビタビ復号回路80から出力されたパスメトリック値CSbになっている点である。また、ビタビ復号回路80については、図5に示した実施の形態3により既に説明している。
【0108】
従って、本実施の形態7のOFDM受信機108中の副搬送波周波数復調部29の動作が図8に示した実施の形態6と相違する点についても、図8に示した実施の形態6における誤り率CSaがパスメトリック値CSbに変更される点のみで、他は、図8に示した実施の形態6について上記した動作と同様となる。具体的には、図8に示した実施の形態6に対する図9の本実施の形態7の動作上の変更点は、制御回路11の制御内容であり、制御回路11から出力される制御信号ISfにより、パスメトリック値CSbが最小となるように演算回路8にて演算される演算式をパラメータとして制御回路11により制御するのみとなる。従って、本実施の形態でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができる。
【0109】
以上説明したように、本実施の形態に係るOFDM受信機108は、副搬送波周波数復調部29が、ビタビ復号回路80からパスメトリック値CSbを誤り信号として得ると共に、制御回路11により演算回路8にて演算される演算式をパスメトリック値CSbが最小となるように制御するように構成したので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができる。
【0110】
実施の形態8.
図10は本発明の実施の形態8のOFDM受信機101を示すブロック図である。
【0111】
図10に示した本実施の形態8と、図4に示した実施の形態2との主な相違点は、本実施の形態8では、副搬送波周波数信号復調部22中の制御回路11から出力する信号ISが、位相誤差検出回路5と、重み関数回路6と、演算回路8とから少なくとも2つの回路に入力するようにしている点と、各回路中の位相誤差検出回路5にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数N、重み関数回路6にて演算される重み関数、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式中から信号ISが入力する回路のものをパラメータとして用いている点である。
【0112】
また、本実施の形態8のOFDM受信機101の副搬送波周波数復調部22と、図4に示した実施の形態2の副搬送波周波数復調部24との主な動作上の相違点は、制御回路11の制御内容であって、図4に示した実施の形態2における位相誤差検出回路5を制御するために制御回路11から出力される制御信号ISaが、位相誤差検出回路5と、重み関数回路6と、演算回路8とから少なくとも2つの回路を制御するために制御回路11から出力される制御信号ISに変更されていることから、制御するパラメータが複数になっている点と、制御回路11が、誤り率CSaが最小になるように、複数のパラメータを総合して適応的に制御する点である。従って、本実施の形態6でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができ、また、その制御をより細かいレベルで実施できる。
【0113】
以上説明したように、本実施の形態8に係るOFDM受信機101は、副搬送波周波数復調部22が、誤り訂正回路70から誤り率CSaを誤り信号として得ると共に、制御回路11により、位相誤差検出回路5にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路6にて演算される重み関数と、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、誤り率CSaが最小になるように、複数のパラメータを総合して適応的に制御するので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより細かいレベルで抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化をより細かいレベルで抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号をより安定させて受信することができる。
【0114】
実施の形態9.
図11は本発明の実施の形態9であるOFDM受信機102を示すブロック図である。
【0115】
図11に示した本実施の形態9と、図10に示した実施の形態8との主な相違点は、本実施の形態9では、副搬送波周波数信号復調部23中の制御回路11に入力する誤り訂正手段50からの信号が、ビタビ復号回路80から出力されたパスメトリック値CSbになっている点である。また、ビタビ復号回路80については、図5に示した実施の形態3により既に説明している。
【0116】
従って、本実施の形態9のOFDM受信機102中の副搬送波周波数復調部23の動作が図10に示した実施の形態8と相違する点についても、図10に示した実施の形態8における誤り率CSaがパスメトリック値CSbに変更される点のみで、他は、図10に示した実施の形態8について上記した動作と同様となる。具体的には、実施の形態8に対する本実施の形態7の動作上の変更点は、制御回路11の制御内容であり、制御回路11から出力される制御信号ISにより、位相誤差検出回路5にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路6にて演算される重み関数と、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとして用い、パスメトリック値CSbが最小となるように、複数のパラメータを総合して適応的に制御するのみとなる。従って、本実施の形態でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができ、また、その制御をより細かいレベルで実施できる。
【0117】
以上に説明したように、本実施の形態9に係るOFDM受信機102は、副搬送波周波数復調部23が、ビタビ復号回路80からパスメトリック値CSbを誤り信号として得ると共に、制御回路11により、位相誤差検出回路5にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路6にて演算される重み関数と、演算回路8にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、誤り率CSaが最小になるように、複数のパラメータを総合して適応的に制御するように構成したので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより細かいレベルで抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化をより細かいレベルで抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号をより安定させて受信することができる。
【0118】
実施の形態10.
図12は本発明の実施の形態10であるOFDM受信機109を示すブロック図である。
【0119】
図12に示した本実施の形態10と、図1に示した実施の形態1との主な相違点は、本実施の形態10のOFDM受信機109の副搬送波周波数信号復調部91では、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する第1の乗算器2の配置を、上記した実施の形態1とは異なる配置にしている。より具体的には、実施の形態1では、数値制御発振回路10から出力される再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSをフィードバックするように第1の乗算器2が配置されていたが、本実施の形態10では、基準信号SSをフィードフォワードするように第1の乗算器2が配置される。即ち、第1の乗算器2は、その出力が有効シンボル期間遅延回路4と位相誤差検出回路5とに向けては出力されず、復調信号DSとして出力されるように配置される。
【0120】
以下、本実施の形態10のOFDM受信機109の副搬送波周波数復調部91の動作を説明する。
【0121】
本実施の形態10のOFDM受信機109の副搬送波周波数信号変調部91に入力する副搬送波周波数信号BSは、直接に位相誤差検出回路5に入力されると共に、直接に有効シンボル期間遅延回路4にも入力される。そして、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が位相誤差検出回路5に入力される。位相誤差検出回路5にて実施される動作に基づいて位相誤差信号ESが生成されて、数値制御発振器10が基準信号SSを出力し、基準信号SSと副搬送波周波数信号BSとを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得るところまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0122】
従って、本実施の形態10でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができ、さらに、副搬送波周波数信号復調部91内の同期検波回路をフィードバック回路でなくフィードフォワード回路とすることにより、収束時間を短縮することができる。
【0123】
以上説明したように、本実施の形態10に係るOFDM受信機109は、副搬送波周波数復調部91の同期検波回路を、フィードフォワード回路としたので、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができることに加えて、収束時間を短縮することができる。
【0124】
実施の形態11.
図13は本発明の実施の形態11であるOFDM受信機110を示すブロック図である。
【0125】
図13に示した本実施の形態11と、図1に示した実施の形態1との主な相違点は、本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部92では、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する第1の乗算器2の配置を、上記した実施の形態1とは異なる配置にしている。より具体的には、実施の形態1では、数値制御発振回路10から出力される再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSをフィードバックするように第1の乗算器2が配置されていたが、本実施の形態11では、基準信号SSを有効シンボル期間遅延回路4の後段にフィードフォワードするように第1の乗算器2が配置される。即ち、第1の乗算器2は、有効シンボル期間遅延回路4の出力が入力されるように配置されると共に、その出力が有効シンボル期間遅延回路4と位相誤差検出回路5とに向けては出力されず、復調信号DSとして出力されるように配置される。
【0126】
以下、本実施の形態11のOFDM受信機110の副搬送波周波数復調部92の動作を説明する。
【0127】
本実施の形態11のOFDM受信機110の副搬送波周波数信号変調部92に入力する副搬送波周波数信号BSは、直接に位相誤差検出回路5に入力されると共に、直接に有効シンボル期間遅延回路4にも入力される。そして、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が位相誤差検出回路5に入力されると共に、第1の乗算器2にも入力される。位相誤差検出回路5にて実施される動作に基づいて位相誤差信号ESが生成されて、数値制御発振器10が基準信号SSを出力するところまでの動作は実施の形態1と同様である。基準信号SSと副搬送波周波数信号BSを有効シンボル期間分だけ遅延させた信号とを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得る。
【0128】
従って、本実施の形態11でも、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を最小限に抑えることができ、さらに、副搬送波周波数信号復調部92内の同期検波回路をフィードバック回路でなくフィードフォワード回路とすることにより、収束時間を短縮することができる。
【0129】
また、本実施の形態11では、有効シンボル期間遅延回路4によって、副搬送波周波数信号BSを有効シンボル期間分だけ遅延させた信号と、数値制御発振器10からの基準信号SSが第1の乗算器2に入力されることから、他の実施の形態のようにガードインターバル期間に転写される前のガードインターバル転写期間に対して位相誤差の補正を実施せず、遅延されてはいるものの実際のガードインターバル期間に対して位相誤差補正を実施することができる。従って、本実施の形態11では、位相誤差の補正を、より精度良く実施することができる。
【0130】
以上説明したように、本実施の形態11に係るOFDM受信機110は、副搬送波周波数復調部92の同期検波回路を、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が第1の乗算器2に入力されるフィードフォワード回路としたので、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができることに加え、収束時間を短縮でき、位相誤差の補正をより精度よく実施することができる。
【0131】
なお、上記の各実施の形態のOFDM受信機は、直交周波数分割多重(OFDM)方式の受信機として記載したが、例えば、ディジタルテレビジョン受信機等の復調部の一部回路として組み込むようにしてもよい。
【0132】
また、本発明のOFDM受信機は、上記の各実施の形態中に説明したOFDM受信機を構成する各種回路の種類、接続状態、あるいは、副搬送波周波数復調部に接続される主信号部の種類、制御方法等は前述した実施の形態中に説明したもの限られるものではない。
【0133】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、副搬送波周波数信号復調装置中に、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割して細分期間毎に位相誤差を出力する位相誤差検出回路と、位相誤差値に重み付けをするための重み関数を計算する重み関数回路と、位相誤差検出回路の出力にそれぞれ対応する重み関数を乗算する第2の乗算器と、重み付けされた信号を演算する演算回路と、誤り訂正手段から受信した誤り情報信号に基づいて位相誤差検出回路、重み関数回路及び演算回路のうちの少なくとも1個の回路の動作を制御するための制御信号を出力する制御回路とを備えるようにOFDM受信機を構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延信号が存在する場合においても、副搬送波周波数信号の位相誤差を最適に補正できる。そのため、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0134】
請求項2の発明によれば、誤り訂正回路から誤り率を誤り信号として得ると共に、誤り率に基づいて、誤り率が最小となるように細分期間の分割数Nの値を制御回路により制御するように構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0135】
請求項3の発明によれば、ビタビ復号回路からパスメトリック値を誤り信号として得ると共に、パスメトリック値に基づいて、パスメトリック値が最小となるように細分期間の分割数Nの値を制御回路により制御するように構成したので、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0136】
請求項4の発明によれば、誤り訂正回路から誤り率を誤り信号として得ると共に、誤り率に基づいて、誤り率が最小となるように重み関数回路における重み関数を制御回路により制御するように構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0137】
請求項5の発明によれば、ビタビ復号回路からパスメトリック値を誤り信号として得ると共に、パスメトリック値に基づいて、パスメトリック値が最小となるように重み関数回路における重み関数を制御回路により制御するように構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0138】
請求項6の発明によれば、誤り訂正回路から誤り率を誤り信号として得ると共に、誤り率に基づいて、誤り率が最小となるように演算回路にて演算される位相誤差信号を制御回路により制御するように構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0139】
請求項7の発明によれば、ビタビ復号回路からパスメトリック値を誤り信号として得ると共に、パスメトリック値に基づいて、パスメトリック値が最小となるように演算回路にて演算される位相誤差信号を制御回路により制御するように構成したので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができるという効果を奏する。
【0140】
請求項8の発明によれば、誤り訂正手段が誤り訂正回路であり、誤り情報信号を誤り率とし、誤り率が最小になるように、制御回路により、位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路にて演算される重み関数と、演算回路にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つの複数のパラメータを総合して適応的に制御するようにしたので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより細かいレベルで抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化をより細かいレベルで抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号をより安定させて受信することができるという効果を奏する。
【0141】
請求項9の発明によれば、誤り訂正手段がビタビ復号回路であり、誤り情報信号をパスメトリック値とし、パスメトリック値が最小になるように、制御回路により、位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、重み関数回路にて演算される重み関数と、演算回路にて第2の位相誤差値を得るために第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つの複数のパラメータを総合して適応的に制御するようにしたので、
マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより細かいレベルで抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化をより細かいレベルで抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号をより安定させて受信することができるという効果を奏する。
【0142】
請求項10の発明によれば、副搬送波周波数復調部の同期検波回路を、同期検波回路をフィードフォワード回路としたので、
マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができることに加えて、収束時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0143】
請求項11の発明によれば、副搬送波周波数復調部の同期検波回路を、同期検波回路を、有効シンボル期間遅延回路によって有効シンボル期間分遅延させた信号が第1の乗算器に入力されるフィードフォワード回路としたので、
マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、マルチパス伝送路の状態が変化する場合であってもOFDM伝送方式の変調信号を安定受信することができることに加え、収束時間を短縮でき、位相誤差の補正をより精度よく実施することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 (a)〜(g)は図1の位相誤差検出回路5に入力する復調信号DS等を示したタイミングチャートである。
【図3】 図2の(c)、(e)、(f)、(g)の信号を時間軸を拡大して示すと共に、相関特性検出期間を細分した細分期間を(h)に示したタイミングチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態2である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態3である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態4である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態5である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態6である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態7である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態8である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態9である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態10である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の実施の形態11である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 OFDM受信機中の従来の副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 第1の乗算器、 4 有効シンボル期間の遅延回路、 5 位相誤差検出回路 、6 重み関数回路、 7 第2の乗算器、 8 演算回路、 9 ループフィルタ、 10 数値制御発振回路、 11 制御回路、 20〜29、91、92 副搬送波周波数信号復調部、 30 主搬送波周波数信号復調部、 40 受信アンテナ、 50 誤り訂正手段、 60 出力信号生成部、 70誤り訂正回路、80 ビタビ復号回路、 100〜110、200 OFDM受信機、 BS 副搬送波周波数信号、 CS 誤り情報信号、 DS 復調信号、 SS 基準信号(cos信号及びsin信号)。
Claims (11)
- 直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、
前記副搬送波周波数信号復調部は、
前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記乗算器の出力を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、
前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とするOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、
前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、
前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nをパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、
前記制御回路は、前記重み関数回路にて演算される重み関数をパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、
前記制御回路は、前記重み関数回路にて演算される重み関数をパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、誤り訂正前の復調信号と誤り訂正後の復調信号とから前記誤り情報信号としても用いられる誤り率を計算する誤り率計算部を有して、前記復調信号中に予め加えられている誤り訂正符号を用いて復調信号の誤りを訂正する誤り訂正回路であり、
前記制御回路は、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式をパラメータとして、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記誤り訂正手段は、前記誤り情報信号としても用いられる各内部状態におけるパスメトリック値をそれぞれ記憶するパスメトリックメモリを有して、ビタビアルゴリズムに基づいて畳み込み符号を復号するビタビ復号回路であり、
前記制御回路は、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式をパラメータとして、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項1に記載のOFDM受信機。 - 前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、前記誤り率が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項2、4、6の何れか1項に記載のOFDM受信機。
- 前記制御回路は、前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも2つをパラメータとし、前記パスメトリック値が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御することを特徴とする請求項3、5、7の何れか1項に記載のOFDM受信機。
- 直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、
前記副搬送波周波数信号復調部は、
前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれにマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、
前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように、前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とするOFDM受信機。 - 直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式により伝送される変調信号を1次復調することにより副搬送周波数信号を出力する主搬送波周波数信号復調部と、該副搬送波周波数信号を同期検波することにより2次復調して復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調部と、該復調信号中の誤りを訂正する誤り訂正手段と、誤り訂正手段の出力から出力信号を生成する出力信号生成部とからなるOFDM受信機であって、
前記副搬送波周波数信号復調部は、
前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記有効シンボル期間遅延回路の出力に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるなクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割して第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される細分期間毎に分割された複数の位相分割誤差値に対してそれぞれにマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から細分出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて演算式により第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路と、
前記位相誤差検出回路にて第1の位相誤差の値を細分期間に分割する分割数Nと、前記重み関数回路にて演算される重み関数と、前記演算回路にて前記第2の位相誤差値を得るために前記第2の位相分割誤差値を用いて演算される演算式とから少なくとも1つをパラメータとすると共に、前記副搬送波周波数信号復調部の特性変化を通知する情報としての前記誤り訂正手段から受信する誤り情報信号が最小になるように前記パラメータを適応的に制御する制御回路とを備えることを特徴とするOFDM受信機。
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