JP3788375B2 - 動力車両の油圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、小型トラクタや乗用芝刈機等動力車両の油圧装置に関する
【0002】
【従来の技術】
一般的に小型トラクタや乗用型芝刈機においては、機体前部にエンジンを配設し、後部には、作業機昇降用の横方向にメインスプールを設けて、作動油の一部を作業機昇降用油圧シリンダへ、又、残りを他の油圧機器へそれぞれ送油する分流弁と、メインリリーフバルブと、メインスプールを移動させる油圧昇降レバーへ延長軸を介して、メインスプールに直交させて、横方向に設けた回動軸とを、一体に組込みしたコントロールバルブとミッション側からの動力によって、駆動されるギヤーポンプ等を配設した構成である。又、メインスプールは油圧昇降操作レバーの操作により、延長軸を介して回動軸で移動させる構成である。この回動軸の内側端部の軸受は、コントロールバルブのコントロールバルブケースの横壁部の挿入孔へ直接挿入して軸受けした構成である。
【0003】
又、前記回動軸に設けた凹部へ直接デイテントボールを挿入して、この回動軸の動きを規制した構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コントロールバルブのコントロールバルブケースに内装したメインスプールを移動させる横方向に設けた回動軸の内側端部は、コントロールバルブケースの横壁部の挿入孔へ直接挿入して軸受けした構成であることにより、油圧昇降レバー、及び延長軸を介して、回動軸を回動させて、メインスプールを移動させるときに、回動軸へスラスト方向の力が掛ることにより、この回動軸の内側端部と、コントロールバルブケースの横壁部の挿入孔とには、摩耗が発生して、メインスプールの移動性が低下したり、又、耐久性に問題が発生することがあった。
【0005】
更に、前記回動軸の凹部へ直接デイテントボールを挿入していることにより、デイテント力が不足したり、デイテント荷重を増加させると、メインスプールに掛る荷重が増大して、デイテントボールにより、回動軸の凹部のエッヂ部が順次摩耗が増大して、デイテント力が不足すること等があったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、この発明は、変速装置を内装するミッションケース(3)の前部に該ミッションケース(3)内のギヤーを介して常時回転されるギヤーポンプ(31)を設け、このギヤーポンプ(31)の上部に作業機を昇降させるコントロールバルブ(33)を着脱自在に設け、
前記コントロールバルブ(33)には、油圧昇降レバー(41)によって移動されるメインスプール(52)と、作動油の一部を作業機昇降用の油圧シリンダ(34)送油し残りを他の油圧機器(44)へ送油する分流弁(50)と、メインリリーフバルブ(49)と、上記メインスプール(52)に直交させて横方向に配設した回動軸(70)とを一体に組み込み
前記回動軸(70)は、コントロールバルブ(33)のコントロールバルブケース(33a)、及びこのケース(33a)にボルト等によって装着する横外カバー(35)に渡って設けられ、
回動軸(70)端部を前記コントロールバルブケース(33a)にスラストワッシャー(75)を介して軸装し
更に、前記回動軸(70)の外周部には小判形状で受孔(73a)を設けた受板(73)を前記コントロールバルブケース(33a)の横外側面と略同じ位置に固着して設け、前記横外カバー(35)に設けた挿入孔(35a)にスプリング(92)とディテントボール(93)とを挿入して外側からボルト(35b)を螺挿入し、ディテントボール(93)を受孔(73a)に対応させてなる動力車両の油圧装置としたものである。
【0007】
作業機昇降用のメインスプール52と、作動油の一部を作業機昇降用シリンダ34へ送油され、残りを他の油圧機器44にそれぞれ送油する分流弁50と、メインリリーフバルブ49と、メインスプール52を移動させる油圧昇降レバー41に設けた回動軸70とを、一体にして組み込みしたコントロールバルブ33と、このコントロールバルブ33を上部で、ミッション側からの動力によって、駆動されるギヤーポンプ等とを設けている。又、コントロールバルブ33から水平横向きに突出させた回動軸70には、メインスプール52を移動操作する油圧昇降レバー41を延長軸を介して接続して設けている。又、回動軸70の内側端部には、スラスト荷重を受けるスラストワッシャー75を挿入して設け、このスラストワッシャー75は、コントロールバルブ33のコントロールバルブケース33aの横側壁部へ内装して、回動軸70の内側端部を軸受けすると共に、この回動軸70へ掛るスラスト荷重を受けて、メインスプール52の移動を容易にしている。
【0008】
【0009】
前記回動軸70に設けた受板73の所定半径位置に設けた受孔73aと、メインバルブケース33aの横側に設けた横外カバー35の内側面との間に、デイテントボール93を設けると共に、横外カバー35のデイテントボール93の挿入孔部には、弾発スプリングを挿入して、デイテントボール93へ押圧力を付加させて、回動軸70の回動規制を行わせている。
【0010】
【発明の効果】
この発明においては、変速装置を内装するミッションケース(3)の前部に該ミッションケース(3)内のギヤーを介して常時回転されるギヤーポンプ(31)を設け、このギヤーポンプ(31)の上部に作業機を昇降させるコントロールバルブ(33)を着脱自在に設けることにより、コントロールバルブ33とギヤーポンプ31とは配管を用いることなく連結でき、ミッションケース(3)の前部にコントロールバルブ(33)やギヤーポンプ(31)が設けられて分解組立などのメンテナンス性が良い。
コントロールバルブ(33)のコントロールバルブケース(33a)へ内装したメインスプール(52)を移動させる回動軸(70)端部を前記コントロールバルブケース(33a)にスラストワッシャー(75)を介して軸装したものであるから、スラスト荷重はこのスラストワッシャー(75)で受けられることにより、回動軸(70)の端部及びコントロールバルブケース(33a)の横側壁部の軸受部の磨耗を防止することができる。これにより、メインスプール(52)の移動性の低下を防止できる。また、耐久性の向上を図ることができる。
【0011】
また、前記回動軸(70)の外周部には小判形状で受孔(73a)を設けた受板(73)を前記コントロールバルブケース(33a)の横外側面と略同じ位置に固着して設け、前記横外カバー(35)に設けた挿入孔(35a)にスプリング(92)とディテントボール(93)とを挿入して外側からボルト(35b)を螺挿入し、ディテントボール(93)を受孔(73a)に対応させてなるから、回動軸(70)の回動中心より、ディテントボール(93)位置を遠くにして、この回動軸(70)の回動を規制したことにより、この回動軸(70)のクリック感を安定させることができる。又、ディテントボール(93)で直接回動軸(70)を押す構成に対して、この回動軸(70)に摩耗が発生することもなく、更にこの回動軸(70)には、最適なディテント力を掛けることができ、この回動軸(70)に掛る荷重をアップさせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。トラクタ1の後方部には、コントロールバルブ33、及びこのコントロールバルブ33の上部に設けて、走行用のミッションケース3側からの動力によって駆動されるギヤーポンプ31等を載置して設けた構成である。このコントロールバルブ33のコントロールバルブケース33aへ内装されたメインスプール52、分流弁50、メインリリーフバルブ49、及びメインスプール52を移動操作する油圧昇降レバー41と接続した回動軸70等を主に図示して説明する。
【0013】
動力車両であるトラクタ1の構成から説明すると、従来周知のこのトラクタ1は、図4、及び図5で示す如く機体の前部には、エンジン2を載置して設け、このエンジン2の回転動力をミッションケース3の前部に装着した油圧式無段変速装置(HST)4のポンプ軸5に自在継手6を介して伝達した構成である。
【0014】
前記油圧式無段変速装置4へ入力された動力は、フロア8の右側に設けたHSTペタル9の踏込量に応じて、その斜板の傾斜角が変更され、モータ軸10の回転数と、回転方向を制御する構成である。前記モータ軸10の回転動力は、ミッションケース3内の副変速装置(図示せず)によって変速され、一部はデフ装置を介して、後車軸12へ伝達されて、後輪11を回転駆動し、デフ装置の手前で分岐した動力は、前輪駆動軸13へ伝達され、この前輪駆動軸13と、フロントアクスルハウジング14に支持された入力軸15とは、前後方向に長い自在継手17を介して連動連結され、前輪19を回転駆動する構成である。
【0015】
前記ミッションケース3の前下部と、後下部の二箇所には、夫々ミッドPTO軸21と、リヤPTO軸22とが軸架され、これらはミッションケース3内の変速装置と、PTOクラッチ23を介して回転動力が伝達される構成である。前記リヤPTO軸22は、トラクタ1の後部へ連結される。例えば、ロータリ耕耘装置のような、作業機を駆動するものである。又、ミッドPTO軸21は、前輪19と、後輪11との間にあって、トラクタ1の腹下部に装着されるモーア24のような、作業機を駆動するために利用する構成である。このモーア24は、機体との間に平行リンク機構25によって、昇降自在に連結され、ギヤーボックス26から後向きに軸架された入力軸28と、ミッドPTO軸21とを自在継手29により、連動連結してモーア24内の複数個の切断プレート30を回転駆動する構成である。
【0016】
前記ミッションケース3の前部には、図1〜図13で示す如くギヤーポンプ31を設けた構成である。このギヤーポンプ31の上側には、作業機を昇降させるコントロールバルブ33を着脱自在に設けた構成である。一方、ミッションケース3の上部には、作業機昇降用の油圧シリンダ34を収容している油圧シリンダケース36を設け、その左右両側には、リフトアーム38,38を回動可能に枢着した構成である。ギヤーポンプ31は、ミッションケース3内のギヤーを介して、ポンプ軸(図示せず)を常時回転させる。ギヤーポンプ31と、ミッションケース3の底部とは、吸引パイプ32を介して連結し、ミッションケース3内のミッション用油を兼ねる作動油が、この吸引パイプ32を介して、ギヤーポンプ31内へ吸い込みされる構成である。
【0017】
前記動力車両のトラクタ1には、図4で示す如くPTOクラッチ入切用のPTO操作レバー40、作業機昇降用の油圧昇降レバー41、操縦席42、ステアリングハンドル43、油圧機器44の全油圧式のパワステアリングユニット44a、パワステアリング用油圧シリンダ45、トラクタ1のシャーシ46、このシャーシ46の後部へ装着した安全フレーム47等を設けた構成である。
【0018】
図6で示す油圧回路図に基づいて、油圧系全体の構成について説明する。前記ギヤーポンプ31の上部へ載置したコントロールバルブ33は、メインリリーフバルブ49と、分流弁50と、メインスプール52と、このメインスプール52を移動させる回動軸70とを、一体的に組み込みして、形成した構成である。分流弁50によって、大部分の作動油は、油圧昇降系のメインスプール52側へ送られ、残りの作動油は、配管53を経由して、油圧機器44用のパワステアリングユニット44a側へ送油される。メインスプール52は、コントロールバルブ33にスライド自在に嵌合されており、油圧昇降レバー41を前後に回動操作して、メインスプール52を長手方向へスライドさせる。このメインスプール52には、「上げ位置」と、「中立位置」と、「下げ位置」とが設定された構成である。「上げ位置」にすると作動油は、コントロールバルブ33から配管54を介して、油圧シリンダ34内へ送油され、リフトアーム38を上昇側へ回動する構成である。
【0019】
内部に油路が形成された蓋体55をコントロールバルブ33に取り付けると分流弁50側と、メインスプール52側とが連通する。又、この蓋体55を外すと外部油圧取出用の油路60が形成される。ここに外部油圧機器44の、例えば、フロントローダ等のバルブを接続すれば、外部油圧機器44が操作できる構成である。
【0020】
前記パワステアリングユニット44aは、ステアリングハンドル43によって、バルブ44bが切り換えられ、パワステアリング用油圧シリンダ45内の作動油が送り込まれて、そのピストロット45aが左右方向へ移動して、前輪19の操舵を行う構成である。
【0021】
前記パワステアリングユニット44aの戻り側は配管61を介して、PTOバルブ63へ接続し、このPTOバルブ63がPTO操作レバー40によって、ON状態へ切り換わると、PTOクラッチ23が接続されて、ミッドPTO軸21と、リヤPTO軸22とは回転する。なお、この実施例では、ミッションケース3内のシフタを操作することにより、ミッドPTO軸21と、リヤPTO軸22とを単独で回転させることも、又は同時に回転させることもできる構成である。
【0022】
前記配管61の途中を分岐させた油路は、PTOリリーフバルブ65、チャージフィルタ66を順次介して、油圧式無段変速装置(HST)4へ接続した構成である。前記油圧式無段変速装置4には、低圧リリーフ67と、高圧リリーフ68とを配置している。前述したが、エンジン2等の駆動源(M)が、油圧式無段変速装置4のポンプ軸5を自在継手6(図4)を介して駆動している。HSTポンプ7の駆動により、HSTモータ18が駆動されて走行する。
【0023】
図7〜図9で示す如くコントロールバルブ33、及びギヤーポンプ31等を主に説明する。図7は、前記油圧式無段変速装置4を正面から見たときの図であり、操縦席42左側下方へ位置するコントロールバルブ33の左右方向内側には、メインスプール52(図6)を移動させる回動軸70は、このメインスプール52に直交させて、横方向で略水平向きに、コントロールバルブ33のコントロールバルブケース33aより、一方側端部を突出させて設け、この回動軸70には、延長軸71を装着して設け、この延長軸71の突出端部には、操縦席42の右側へ位置させて設けた油圧昇降レバー41の一方側の端部を装着した構成である。
【0024】
前記コントロールバルブ33のコントロールバルブケース33aへ内装して設けた回動軸70の内側端部は、図1〜図3で示す如く小径70a部を形成し、この小径70a部には、鉄材、又は銅材、又は耐久性の高い樹脂材等のスラストワッシャー75を嵌入すると共に、このスラストワッシャー75は、コントロールバルブケース33aの横側壁部に設けた挿入孔33bへ挿入して軸支した構成である。スラストワッシャー75により、回動軸70のスラスト荷重を受ける構成である。
【0025】
前記メインスプール52を移動させ回動軸70の内側端部には、この回動軸70のスラスト荷重を受けるスラストワッシャー75を設けて軸受したことにより、回動軸70の内側端部、及びコントロールバルブケース33aの横側壁部の挿入孔33b軸受部の摩耗を防止することができる。又、これによって、メインスプール52の移動性の低下を防止することができる。更に耐久性の向上を図ることができる。
【0026】
前記回動軸70の外周部には、図1〜図3で示す如く小判形状で、この回動軸70の回動中心より、所定半径位置には、受孔73aを設けた受板73を固着して設け、この受板73はコントロールバルブケース33aの横外側面と、略同じ位置へ位置させて固着して設けた構成である。受板73の受孔73aと、コントロールバルブケース33aの横外側面へボルト等により、装着して設けた横外カバー33bの内側面との間には、デイテントボール93を設けた構成である。このデイテントボール93は、横外カバー35に設けた挿入孔35aより、挿入すると共に、この挿入孔35aには、スプリング92を挿入した構成である。横外カバー35の挿入孔35aの外側部より、ボルト35bを螺挿入して、スプリング92を介して、デイテントボール93を押圧した構成であり、デイテント力を掛ける構成である。
【0027】
前記回動軸70の回動中心より、デイテントボール93の位置までを遠くしたことにより、この回動軸70の荷重をアップさせることができる。又、デイテントボール93で直接回動軸70を押すものであると、この回動軸70には、摩耗が発生していたが、直接押すものに対して、この回動軸70は摩耗が発生することもなく、更にこの回動軸70には、最適なデイテント力を掛けることができる。
【0028】
図8は、油圧式無段変速装置4と、ミッションケース3との横側面図であり、図9は、その平面図であり、油圧式無段変速装置4のポンプ軸5前部には、冷却用ファン72を設け、エンジン2駆動中は、この冷却ファン72で油圧式無段変速装置4の本体部を冷却する構成である。パワステアリングユニット44aからの戻り側の作動油は、配管61を経てPTOバルブ63に至り、PTO操作レバー40を回動させることによって、バルブ回動軸74を切り換えて、作動油をPTOクラッチ23(図6)に導く構成である。
【0029】
図10〜図13に基づいて、コントロールバルブ33の構成について説明する。図10は、コントロールバルブ33の平断面図であり、コントロールバルブケース33aの左側には、前後に適当間隔にメインリリーフバルブ49と、分流弁50を設けている。ギヤーポンプ31から送油される高圧作動油は、コントロールバルブケース33aに形成した通孔98を通って、分流弁50の弁室50aへ入り、一部は出口ポート76から配管53を介して、パワステアリングユニット44aへ向かう構成である。
【0030】
前記分流弁50の通孔78と、メインスプール52側の通孔79とは、蓋体55に形成した油路80で連通させ、メインスプール52の室に入った作動油は、このメインスプール52の移動により、油路が適宜切り換えられて、出口ポート82から配管54を介して、油圧シリンダケース36(図4)内の油圧シリンダ34(図1)内へ流入する構成である。
【0031】
更に詳細を記述すると、前記油圧昇降レバー41を後方に倒して、メインスプール52を前側(図10では左側)へ移動させると、このメインスプール52に形成した半月状の小さな開口84が上げ側の室85と連通し、作動油は、この開口84を介して、室85へ入り、出口ポート82を通り、油圧シリンダ34内へ流入する構成である。
【0032】
又、一方、前記油圧昇降レバー41を前側へ倒して、メインスプール52を後側(図10では右側)へ移動させると、油圧シリンダ34内へ流入していた作動油は、同じ配管54を通って室85へ入り、小さな開口84aを通過して、油圧タンクであるミッションケース3へ戻る構成である。メインスプール52の孔86と、孔89とは、常時連通しており、この孔89は、アンロード用ポート87と連通し、このアンロード用ポート87には、配管94を介して、ミッションケース3と連通させた構成である。
【0033】
なお、前記メインスプール52と、コントロールバルブ33との関係については、図11〜図13に基づいて、更に詳細に説明する。これら各図は、いずれもコントロールバルブ33を右側から見た断面図であり、図11は、メインスプール52が中立位置にあるときの断面図であり、図12はメインスプール52が下げ位置にあるときの断面図であり、図13はメインスプール52が上げ位置にあるときの断面図である。
【0034】
前記メインスプール52を前後方向へ移動させる回動軸70の受板73の受孔73aには、図1〜図3で示す如くスプリング92の押圧より、鋼製のデイテントボール93が入り込むことにより、メインスプール52の中立状態が保持される構成である。
【0035】
前記回動軸70の一方側の端部には、メインスプール52を移動させるべく、シフター95を下向きに固着し、このシフター95の下端部は、メインスプール52上部に形成した凹部96へ嵌合させた構成である。前記メインスプール52は、三個の大径部52a,52b,52cと、二個の小径部52d,52eとを、その長手方向に設け、メインスプール52の中立時には、ギヤーポンプ31から高圧作動油が流入してくる室97と、その隣の室90とが連通して、作動油は室97から室90側へ流れ込み、作動油はすべてミッションケース3内へ流出する。いわゆるアンロード状態になる。室90の後側には、この室90と連通し、その内径がメインスプール52の大径部52cより、僅かに大きいダンパー室99を形成した構成である。
【0036】
前記ダンパー室99は、油圧昇降レバー41を押し下げて、メインスプール52を後方(図12では左側)へ移動させた際に、このメインスプール52の大径部52cが、ダンパー室99内へ入り込む瞬間に抵抗を与えるものであり、油圧昇降レバー41を下げ側へ操作する運転作業者には、荷重変化が伝えられ、下げ操作が有効に働いていることを認識できる構成である。
【0037】
前記油圧昇降レバー41を下げ側へ操作すると、油圧シリンダ34内の作動油は、配管54、室85、開口84a、孔86、孔89、アンロード用ポート87、配管94を順次介して、ミッションケース3内へ戻る構成である。一方、図13で示すように、前記油圧昇降レバー41を上げ側へ操作すると、メインスプール52は、前側(図13では右側)へ移動して、このメインスプール52後端の大径部52cが室90と、室97の連通を遮断する。すると、ギヤーポンプ31からの高圧作動油は、室97から開口84を通過して室85内へ入り、出口ポート82、配管54を介して、油圧シリンダ34内へ流入して、リフトアーム38を上昇させる構成である。
【0038】
前記トラクタ1のミッションケース3の上部には、ギヤーポンプ31を設け、このギヤーポンプ31の上側には、コントロールバルブ33を設け、このコントロールバルブ33の上側には、図14〜図18で示す如く外部へ油圧取出用の蓋体55を設け、この蓋体55の前側部へ左右方向に所定間隔で、直線形状の取付具55a,55aを装着して設けた構成である。これら各取付具55a,55aの先端部には、金属製の移送パイプ56aと、戻りパイプ56bとを設け、これらの前端部は、所定位置である。フロア8の右ステップ8aの前部へ位置させて設け、移送パイプ56a、及び戻りパイプ56bの前端部には、各取出具56cを設けた構成である。又、図18で示す如く蓋体55の前部には、L字形状の取付具55bを設けると共に、右側部には、直線形状の取付具55aを装着して設け、これら取付具55a,55bの先端部には、高圧製のゴム材、又は樹脂材等よりなる移送パイプ57aと、戻りパイプ57bとを設け、これらの右先端部は、操縦席42の右側部へ位置させて設け、移送パイプ57a、及び戻りパイプ57bの右端部には、各取出具57cを設けた構成である。これら各取出具56c,56c、又は各取出具57c,57cへフロント作業機等を接続する構成である。又、非使用時は接続具56dで接続する構成である。
【0039】
これにより、外部取付用のフロント作業機等の取付、及び取り外しを容易に行うことができる。前記金属製の移送パイプ56a、戻りパイプ56bは、図14〜図17で示す如く左上方のコントロールバルブ33部から、シャーシ46の左主フレーム46aの左側を通って、パワステアリングユニット44a下部近傍から右主フレーム46b側へ延長させて、各取出具56c,56cは、フロア8の右ステップ8aの前部に設けた構成である。このときには、移送パイプ56aと、戻りパイプ56bとは、左フレームaの前後方向の略中間部で、前後に二分割して、これら前後に分割した移送パイプ56a,56aは、連結具58aで接続した構成である。又、前後に分割した戻りパイプ56b,56bは、連結具58bで接続した構成である。これら移送パイプ56a、及び戻りパイプ56bを前後に分割して、部品を小型化した構成である。
【0040】
これにより、前記移送パイプ56a、及び戻りパイプ56bを前後に、二分割して小型化したことにより、部品加工が容易で安価になる。又、組立も容易であり、組立工数の低減になる。前記移送パイプ56a、及び戻りパイプ56bは、図14で示す如く所定間隔でクランプ59により、左主フレーム46aへ装着した構成である。
【0041】
これにより、前記移送パイプ56a、及び戻りパイプ56bを、確実に保持することができる。四輪操舵トラクタ100の操作系には、図19〜図21で示す如くパワステアリング固定装置100aである。パワステアリングポンプ101aと、パワステアリングユニット101bとの間には、ON−OFF方式のバルブ102を設けると共に、パワステアリングユニット101bと、タンクポート101cとの間にも、ON−OFF方式のバルブ102を設け、前輪19、及び後輪11を操舵した状態のままで固定するON−OFF方式のスイッチ103aは、図20で示す如くステアリングハンドル43のスポーク43a部に設けた構成である。又、メイン制御用のON−OFF方式のメインスイッチ103bは、ステアリングハンドル43の下側で、操縦席42の前部の操作装置42a部に設けた構成である。
【0042】
前記ステアリングハンドル43のスポーク43a部へ前・後輪19,11を操舵状態のままで固定するスイッチ103aを設けたことにより、誤操作を防止できると共に、操作性が向上した。前記パワステアリングポンプ101aと、パワステアリングユニット101b、及びこのパワステアリングユニット101bと、タンクポート101cとの間には、前・後輪19,11を操舵状態のままで固定するON−OFF方式の各バルブ102を設けたことにより、傾斜地等で等高線作業や、畦間での作業のように、四輪操舵トラクタ100が一定の傾きで走行する際には、前・後輪19,11を山形へ切っていないと、直進性を保てないことがあったが、本発明により、手で維持することなく、自動的に前・後輪19,11の角度を維持することができる。このために、作業が楽である。
【0043】
前記四輪操舵トラクタ100のパワステアリング固定装置100aにおいて、解除するための機能は、油圧昇降装置104に設けた構成である。これにより、一行程の作業が終了し、作業機を上昇させることで、自動的に前記パワステアリング固定装置100aを解除でき、スムーズな旋回が得られることにより、安全な作業を行うことができる。
【0044】
前記四輪操舵トラクタ100の作業機を昇降操作するフィンガップレバー105は、図22で示す如く従来は、ステアリングハンドル43の下部へ突出状態に設けていたが、図22で示す如く円形状のブッシュ方式に形成して、このステアリングハンドル43の中央部に設けた構成である。
【0045】
これにより、作業機を昇降操作するフィンガップレバー105は、ステアリングハンドル43から突出していないことにより、破損の防止ができる。又このステアリングハンドル43の回転を考慮すると、中心部であることにより、操作が容易である。
【0046】
図23で示す油圧回路について説明すると、外部油圧取出装置106と、昇降用のメインシリンダ107との間には、減圧装置108を設けた構成である。油圧タンク(ミッションケース)3からの油圧用オイルは、フィルター109aを経て動力源(M)により、メインギヤーポンプ109が作動されて、各部へ送油する構成である。
【0047】
前記メインギヤーポンプ109からの油圧用油は、外部油圧取出装置106、減圧装置108の減圧弁108aから、メインコントロールバルブ107a、フローコントロールバルブ107bを経て、昇降用のメインシリンダ107が制御され、このメインシリンダ107からセフティーバルブ107cを経て、油圧タンク(ミッションケース)3へ送油される。減圧装置108の減圧弁108bから、ソレノイドバルブ110aを経て、正回転・逆回転クラッチであるリバースクラッチ110bが制御される。又、ソレノイドバルブ110cを経て、PTOクラッチ110dが制御される。これらソレノイドバルブ110a,110cを経て、油圧タンク(ミッションケース)3へ送油される。
【0048】
又、前記メインギヤーポンプ109からの油圧用油の一部は、外部油圧取出装置106、減圧装置108の各減圧弁108b,108c、フィルタ109aを経て、油圧タンク(ミッションケース)3内へ送油される構成である。メインギヤーポンプ109が増大時には、サクション側は増やさない構成である。(戻り油圧用油はサクション側へ送油する。)109bはサブギヤーポンプであり、又、45はパワステアリング用油圧シリンダである。
【0049】
これにより、配管負圧の低減による前記メインギヤーポンプ109の効率アップを図ることができる。フィルター109aを通過する油圧用油の減量により、フィルター109aを小型化できて、コスト低減ができる。サブギヤーポンプ109b回路が略クローズドになることにより、このサブギヤーポンプ109の容量を小さくできる。又、メイン回路では、外部油圧取出装置106の後側に、減圧装置108を設けたことにより、外部油圧取出装置106の能力を低下させることがない。
【0050】
前記外部油圧取出装置106と、昇降用のメインシリンダ107との間には、図24で示す回路図の如く安全弁111を設けると共に、バルブ111aを設けて、バイパス回路を形成して、吐出油圧用油は、フィルター109aを介してサクション側へ送油する構成である。
【0051】
これにより、前述の減圧装置108に比較して、簡単な回路で構成できることにより、コスト低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コントロールバルブの回動軸部の拡大正面断面図
【図2】 コントロールバルブの受板部の拡大平面断面図
【図3】 コントロールバルブの受板部の拡大側面断面図
【図4】 トラクタの全体側面図
【図5】 トラクタの全体平面図
【図6】 トラクタの油圧回路図
【図7】 コントロールバルブ、及び回動軸部の正面図
【図8】 コントロールバルブ、及びギヤーポンプ部の側面図
【図9】 トラクタの後半部分の平面図
【図10】 コントロールバルブ部の拡大平面断面図
【図11】 コントロールバルブ部の拡大側断面図
【図12】 コントロールバルブ部の拡大側断面図
【図13】 コントロールバルブ部の拡大側断面図
【図14】 トラクタの一部断面にした全体配管側面図
【図15】 トラクタの一部断面にした全体配管平面図
【図16】 移送パイプと、戻りパイプとの拡大側面図
【図17】 移送パイプと、戻りパイプとの拡大平面図
【図18】 他の実施例を示す図で、トラクタの移送パイプと、戻りパイプとの配管平面図
【図19】 他の実施例を示す図で、トラクタの全体側面図
【図20】 他の実施例を示す図で、トラクタのステアリングハンドル部の拡大平面図
【図21】 他の実施例を示す図で、ブロック図
【図22】 他の実施例を示す図で、トラクタのステアリングハンドル部の斜視図
【図23】 他の実施例を示す図で、油圧回路図
【図24】 他の実施例を示す図で、油圧回路図
【符号の説明】
ミッションケース
31 ギヤーポンプ
33 コントロールバルブ
33a コントロールバルブケース
34 油圧シリンダ
35 横外カバー
35a 挿入孔
35b ボルト
41 油圧昇降レバー
44 油圧機器
49 メインリリーフバルブ
50 分流弁
52 メインスプール
70 回動軸
73 受板
73a 受孔
75 スラストワッシャー
93 デイテントボール

Claims (1)

  1. 変速装置を内装するミッションケース(3)の前部に該ミッションケース(3)内のギヤーを介して常時回転されるギヤーポンプ(31)を設け、このギヤーポンプ(31)の上部に作業機を昇降させるコントロールバルブ(33)を着脱自在に設け、前記コントロールバルブ(33)には、油圧昇降レバー(41)によって移動されるメインスプール(52)と、作動油の一部を作業機昇降用の油圧シリンダ(34)送油し残りを他の油圧機器(44)へ送油する分流弁(50)と、メインリリーフバルブ(49)と、上記メインスプール(52)に直交させて横方向に配設した回動軸(70)とを一体に組み込み、前記回動軸(70)は、コントロールバルブ(33)のコントロールバルブケース(33a)、及びこのケース(33a)にボルト等によって装着する横外カバー(35)に渡って設けられ、該回動軸(70)端部を前記コントロールバルブケース(33a)にスラストワッシャー(75)を介して軸装し、更に、前記回動軸(70)の外周部には小判形状で受孔(73a)を設けた受板(73)を前記コントロールバルブケース(33a)の横外側面と略同じ位置に固着して設け、前記横外カバー(35)に設けた挿入孔(35a)にスプリング(92)とディテントボール(93)とを挿入して外側からボルト(35b)を螺挿入し、ディテントボール(93)を受孔(73a)に対応させてなる動力車両の油圧装置
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