JP3787614B2 - 多数個取り金型におけるゲート加熱制御方法 - Google Patents
多数個取り金型におけるゲート加熱制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホットランナー方式の多数個取り金型において、多数のゲートを所望する温度に加熱保持するゲート加熱制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製品を成形する際、個取りの多いものは、金型内でランナーにより溶融樹脂の流れを分配するが、このランナーによる分配には、ランナーを加熱しないコールドランナー方式と、加熱するホットランナー方式とがあり、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の成形を行う際には、後者のホットランナー方式が多く用いられている。
【0003】
ホットランナー方式の金型のゲートは、ランナーと一体に構成して、専用の加熱手段を設けないものと、ランナーとは別個に構成して、専用の加熱手段(コイルヒータ等)を装備したものとがある。
【0004】
ゲートを加熱するものにあっては、製品の焦げ等の状況を観察して、個々のゲートの加熱制御を行うものがあるが、この方法ではゲートの正確な加熱制御が不可能であるので、全てのゲートに温度センサーを取付け、この温度センサーの検出信号に従ってフィードバック制御することにより、ゲートを最適温度に加熱保持することが考えられている。
【0005】
この方法は、確かにゲートを正確に加熱制御できるのであるが、多数個取りの金型の場合、センサーの配線および温度調節器等の制御機器を多量に必要とするため、設備費が膨大となると共に、金型設備の構造および取扱いが複雑で面倒となるので実用的ではないため、多数有るゲートを数個のブロックに分け、各ブロック毎に、一つのゲートを代表して温度センサーを使用してフィードバック制御により温度制御し、この時、残りのゲートも同じ制御量で制御する、と云う制御方式が多く採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術にあっては、ゲートに装備された加熱手段の加熱能力のばらつきや、金型の取付け精度、金型の伸縮等により、必ずしも各ゲートが、同一電力で同一温度に加熱されるとは限らず、このため一つのゲートのフィードバック制御の制御量に従って、他のゲートを制御すると、各ゲート間に加熱温度に大きな差が生じ、不良成形品が発生する、と云う問題があった。
【0007】
また、多数のゲートのブロック分けの基準がなく、このため一つのブロック内のゲート間に大きな温度差が発生する場合があり、この場合には、ブロック毎の温度制御の実施が不可能となる、と云う問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、一つのゲートをフィードバック温度制御するに際して、このフィードバック制御の制御量を、同じブロックの他のゲートの制御量として適正に使用することができるようにすることを技術的課題とし、もってブロック内の各ゲート温度の均一化を確実にかつ正確に達成し、ゲート温度のバラツキによる不良成形品の発生を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の手段は、
一つのベースマニホールドに複数のマニホールドを配列組付けした、ホットランナー方式の多数個取り金型に関するものであること、
加熱用のコイルヒータを装備した複数のゲートを有する各マニホールド毎に、下記の処理を施すこと、
予め、各ゲート別に、このゲートを同じ一定温度に加熱保持するのに要するコイルヒータへの供給電力量を、多点電力量調整器の各ゲートに対応した補正ボリュームで調整設定しておくこと、
複数のゲートの内の一つの温度を一定値にフィードバック制御する際に、得られた制御信号で、残りのゲートの温度制御を行うこと、
にある。
【00010】
一つのベースマニホールドに配列組付けされた複数のマニホールドは、各マニホールド別に冷却手段が施されると共に、各マニホールド別にベースマニホールドへの取付けが達成される。
【00011】
これにより、一つのマニホールドに取付けられた各ゲートは、略同等に、冷却作用およびベースマニホールドへの取付け精度の影響を受けることになる。
【00012】
それゆえ、一つのマニホールドのゲート間に温度差が発生する要因としては、ゲートに装備されたコイルヒータの加熱能力のバラツキが主たるものとなるが、この各コイルヒータの加熱能力のバラツキは、事前の品質管理で充分に小さく抑えることができるので、一つのマニホールドのゲート間に大きな温度差が生じることがない。
【00013】
金型の稼働に先立って、この実際の稼働と略同じとなった条件下で作動させ、各マニホールド毎に、各ゲートの温度を測定し、任意に選んだ基準のゲートに対する残りのゲートの温度差を、多点電力量調整器の対応する補正ボリュームの調整により無くした状態とし、補正ボリュームは調整した状態に維持される。
【00014】
金型の実際の稼働は、補正ボリュームを調整した状態に維持したまま行われ、すなわち全てのゲートが同じ温度に加熱された状態で行われ、基準のゲートだけが、取付けられた温度センサーが検出した温度信号に従って、その加熱温度をフィードバック制御される。
【00015】
この基準のゲートのフィードバック制御に際して、得られた制御信号に従って基準のゲートへの供給電力量が調整されるのは当然として、同じ制御信号により残りの全てのゲートへの供給電力量が調整されるが、各ゲートは、予め、同じ温度に調整設定された状態から、同じ制御量だけ制御されることになるので、同じ温度まで制御されることになる。
【00016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が実施される多数個取り金型のマニホールド側部分の、ライナー4とゲート5の配列状態の一例を示す、全体透視斜視図で、上面中央に一つのノズルタッチ2を有するベースマニホールド1に、四つのマニホールド3が配列取付けされている。
【00017】
各マニホールド3には十六個のゲート5が縦横に配列固定されており、各ゲート5はライナー4によりノズルタッチ2に接続されており、ライナー4は、ベースマニホールド1内でノズルタッチ2に接続した部分から順に枝分かれして各マニホールド3に達し、また各マニホールド3内でも順に枝分かれして各ゲート5に達する。
【00018】
マニホールド3に対する冷却は、各マニホールド3別に達成される構成となっており、このため一つのマニホールド3における冷却分布は一定するので、マニホールド3の一面(図示実施例では、下面)に縦横に配列固定された各ゲート5は、この一定した冷却分布に従って冷却作用を受けることになるので、例え相互間に受ける冷却作用の程度に差が生じたとしても、その差は常に一定している。
【00019】
キャビティとコアから成る成形金型8に接続されるゲート5は、その外周面にコイルヒータ6を装着していると共に、ランナー4からの溶融樹脂材料の流入を開閉制御するシャットオフピン7を有して構成されている。
【00020】
各マニホールド3には、一つの温度調節器9と一つの多点電力量調整器10とが組合せられており、温度調節器9は、任意に選択された基準のゲート5に取付けられた温度センサー(図示省略)からの検出信号である温度信号S1を入力して、この温度信号S1の値と予め設定されている基準値とを演算処理し、その差を制御信号S2として多点電力量調整器10に出力する。
【00021】
多点電力量調整器10は、各ゲート5に対応して、ゲート5に装備されたコイルヒータ6への供給電力量を個々に調整設定する調整ボリューム11を有しており、金型の実働に先立って、この調整ボリューム11を個々に調整して、各ゲート5の加熱温度が等しく一定値となるように、その出力信号S3を設定する。
【00022】
この各調整ボリューム11の調整値はそのまま固定保持され、この調整値に従って、基準のゲート5のフィードバック制御に際して、得られた基準のゲート5に対する制御信号S2を、そのまま残りのゲート5に対する制御信号として使用して、その出力信号S3を制御する。
【00023】
なお、金型の実働に先立つ各補正ボリューム11の調整は、各ゲート5にそれぞれ温度センサーを取付け、各温度センサーの検出値が、予め設定されている設定温度値と等しくなるように、この温度センサーの検出値を見ながら行うのが良い。
【00024】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
一つのブロック内の各ゲートの加熱温度を、多点電力量調整器の補正ボリュームにより、予め同じ一定値に調整設定しておき、この調整状態を保持したまま、一つのゲートのゲート温度のフィードバック制御の制御信号を利用して残りのゲートの温度制御を行うので、各ゲートの温度のバラツキを無くして、もしくは殆ど無くして、ゲートの温度状態を均等化させることができ、これにより成形品の不良を防ぐと共に、均一化した製品を安定して成形できる。
【00025】
また、一つのマニホールドを単位として、多数のゲートのブロック化を行ったので、一つのブロック内の各ゲートが、殆ど同じ熱的条件下にあることになり、これによりブロック内のゲート間に大きな温度差が発生することはなく、もって各ゲートの温度制御を、精度良く安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するマニホールド側金型のランナー構成例を示す、全体透視図。
【図2】図1に示した構成例の、ランナーとゲートの関係を示す、不規則断面図。
【図3】図2に示したゲート部分の、拡大断面図。
【図4】本発明を実施する装置の、単位構成を示す構成例図。
【符号の説明】
1 ; ベースマニホールド
2 ; ノズルタッチ
3 ; マニホールド
4 ; ランナー
5 ; ゲート
6 ; コイルヒータ
7 ; シャットオフピン
8 ; 成形金型
9 ; 温度調節器
10; 多点電力量調整器
11; 補正ボリューム
S1; 温度信号
S2; 制御信号
S3; 出力信号
Claims (1)
- 一つのベースマニホールド(1) に複数のマニホールド(3) を配列組付けした、ホットランナー方式の多数個取り金型において、加熱用コイルヒータ(6) を装備した複数のゲート(5) を有する前記各マニホールド(3) 毎に、予め、前記各ゲート(5) 別に、該ゲート(5) を同じ一定温度に加熱保持するのに要する前記コイルヒータ(6) への供給電力量を、多点電力量調整器(10)の前記各ゲート(5) に対応した補正ボリューム(11)で調整設定しておき、前記複数のゲート(5) の内の一つの温度を一定値にフィードバック制御する際に、得られた制御信号(S2)で、残りのゲート(5) の温度制御を行う多数個取り金型におけるゲート加熱制御方法。
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