JP3786531B2 - ジョイスティックおよびこれを備えたツマミ操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響機器、映像機器、通信機器などの前面パネル部に設けられているジョイスティックおよびこれを備えたツマミ操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ジョイスティックを備えた従来のツマミ操作装置は、図7と図8に示すように構成されている。
【0003】
操作パネル1の背面に設けられたプリント基板2には、操作ツマミ3の回転操作を検出する環状のロータリーエンコーダ4が取り付けられている。また、ロータリーエンコーダ4の中央にはジョイスティック用の4方向検出スイッチブロック5がプリント基板2に設けられている。
【0004】
操作ツマミ3はロータリーエンコーダ4の操作軸6に係合して回転自在に支持されている。4方向検出スイッチブロック5の操作軸7にはジョイスティック操作ツマミ8が取り付けられている。
【0005】
このツマミ操作装置では、操作パネル1から突出した操作ツマミ3を操作すると、この回動をロータリーエンコーダ4が検出する。操作ツマミ3の中央に露出したジョイスティック操作ツマミ8を操作すると、4方向検出スイッチブロック5がその操作された方向を検出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなツマミ操作装置においては、操作ツマミ3を背面から照明しようとしても操作パネル1とプリント基板2との間隔g1が小さくて、適切な照明状態を得ることが難しい。
【0007】
そこで、図9に示すように操作パネル1とプリント基板2との間隔をg2と大きくしてプリント基板2の上に取り付けた光源によって操作ツマミ3を照明することが考えられるが、この場合にはジョイスティック操作ツマミ8の軸の長さが間隔g2に応じて図7の場合よりも長くなってしまうため、同じ4方向検出スイッチブロック5を使用した場合には、利用者がジョイスティック操作ツマミ8の操作量を図7の場合よりも大きく操作しないと、4方向検出スイッチブロック5が入力操作を正常に検出できないという問題がある。
【0008】
本発明は操作パネルとプリント基板との間隔が大きい場合であっても、ジョイスティック操作ツマミの操作量を確実に検出できるジョイスティックおよびこれを備えた操作ツマミ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のジョイスティックおよびこれを備えた操作ツマミ装置は、支持部材によって中間部が支持された揺動自在の中間部材を介してプリント基板に取り付けられた操作方向検出用スイッチを操作することを特徴とする。
【0010】
この本発明のジョイスティックおよびこれを備えた操作ツマミ装置によると、操作パネルとプリント基板との間隔が大きい場合であっても、ジョイスティック操作ツマミの操作量を確実に検出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1記載のジョイスティックは、操作パネルの背面とは間隔をおいて配置されたプリント基板に取り付けられた複数の操作方向検出用スイッチと、前記プリント基板に一端が支持され他端が前記操作パネルの背面に向かって延びる支持部材と、支持部材の前記他端によって中間部が支持されて揺動自在で一端が前記操作方向検出用スイッチの操作部に接触可能で他端が前記操作パネルの近傍に位置する中間部材と、前記中間部と前記支持部材との接触部の一方には角錐の突起部と、他方には前記突起部の角錐形状に対応した凹部を備え前記中間部を前記支持部材に圧縮付勢する圧縮付勢手段とを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載のジョイスティックは、請求項1において、操作方向検出用スイッチは、直行する4方向を各別に検出するように支持部材を囲むように4つのスイッチをプリント基板に取り付け、隣接する前記スイッチの間に操作パネルの側に光を出射する光源を前記プリント基板に配設したことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載のツマミ操作装置は、請求項1または請求項2に記載の中間部材と同心上に回転自在に取り付けられて操作パネルから操作可能な回転ツマミと、前記回転ツマミの回動の方向と量とを検出する検出手段とを設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載のツマミ操作装置は、請求項3において、回転ツマミを、操作パネルに係合させて回動自在に支持したことを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0015】
図1と図2は本発明のツマミ操作装置の組み立て状態と分解状態を示している。操作パネル1の背面に間隔g2で取り付けられたプリント基板2には、孔9を取り囲むように、図3(b)に示す4つのタクトスイッチ10a,10b,10c,10dが取り付けられている。
【0016】
プリント基板2の孔9には、支持部材11の一端に一体に成形されているピン12を挿入して支持されている。この支持部材11の他端には凹部13が形成されている。さらに詳しくは、凹部13は開口面が正方形で奥になるに従って開口面の正方形が小さくなる形状である。
【0017】
支持部材11の他端には、中間部材14が被せられている。中間部材14の長さ方向の中間部15から下側には、図6にも示すように4つの脚16a,16b,16c,16dが形成され、中間部15から上には外側に操作軸17が形成され、中間部15の下側で脚16a〜16dの中央には図6に示すように支持部材11の前記凹部13に係合する四角錐の突起18がそれぞれ一体に形成されている。
【0018】
プリント基板2の上でタクトスイッチ10bの外側には、自己復帰型の双倒型のレバースイッチ19が取り付けられている。また、図3(b)にも示すようにタクトスイッチ10a〜10dの間には発光ダイオード20a〜20dが取り付けられている。
【0019】
さらに、上記の部品が組み付けられたプリント基板2には、ガイド部材21が取り付けられる。このガイド部材21には、前記支持部材11の四隅の角部22に係合する柱23が形成されている。柱23の先端は連結されて開口24が形成されている。柱23のプリント基板2の側には、プリント基板2の孔25に挿入されて先端がプリント基板2の裏面に係合する爪26が一体に形成されている。
【0020】
なお、ガイド部材21の開口24からは中間部材14の操作軸17が突出している。また、ガイド部材21の内側で中間部材14との間には圧縮コイルバネ27が介装されている。
【0021】
ガイド部材21から突出した中間部材14の操作軸17の先端には、ジョイスティック操作ツマミ28が取り付けられている。操作パネル1のツマミ孔29には、底部の外周に前記レバースイッチ19の感知レバー19aに係合する歯部30が形成された筒状操作体31が回転自在に挿入されており、弾性爪32が操作パネル1の背面に係合している。筒状操作体31の操作パネル側の開口には、図3(a)にも示すように中央に前記ジョイスティック操作ツマミ28が臨む円形の窓33が形成された円盤状の回転操作用ツマミ34が取り付けられている。なお、この回転操作用ツマミ34の材質は、透過性の合成樹脂から成形されている。
【0022】
このように構成したため、ジョイスティック操作ツマミ28が操作されていない状態では、中間部材14は支持部材11に圧縮コイルバネ27によって付勢されており、図4(a)に示すように中間部材14の脚16a〜16dの何れもがタクトスイッチ10a〜10dを操作しない中立姿勢になっている。なお、中間部材14の支持部材11の周方向の位置は支持部材11の凹部13の形状が中間部材14の突起18に対応した共に四角錐の凹凸の係合であって、図3に示す矢印マーク35の方向にジョイスティック操作ツマミ28が操作された場合に中間部材14が図1に破線で示すように揺動して、脚16a〜16dのうちの該当する脚がタクトスイッチを押圧操作する。
【0023】
このように操作方向検出用スイッチとしてのタクトスイッチ10a〜10dは、支持部材11に当接する中間部材14の中間部15を支点として揺動する中間部材14によって操作されるので、操作パネル1とプリント基板2との間隔が図9に示した広い間隔のg2と同じであっても、図9に示した場合よりも少ない量だけジョイスティック操作ツマミ28を傾けるだけでタクトスイッチを確実に操作できる。
【0024】
また、ジョイスティック操作ツマミ28の操作力を解除すると、中間部材14は圧縮コイルバネ27による付勢力ならびに、支持部材11と中間部材14の前記四角錐の凹凸の係合との作用によって、安定した上記の中立位置に自己復帰し、実際の操作方向とジョイスティック操作ツマミ28の矢印マーク35で示される操作方向の表示との不一致を防止できる。
【0025】
回転操作用ツマミ34を回転させると、図4(b)に示すように筒状操作体31を介してレバースイッチ19が歯部30によって操作され、レバースイッチ19の出力から回転操作用ツマミ34の回動の方向と量を読み取ることができる。
【0026】
さらに、発光ダイオード20a〜20dを設けると共に回転操作用ツマミ34を透過性の合成樹脂から成形したため、回転操作用ツマミ34を背面から適切に照明できる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載のジョイスティックは、操作パネルの背面とは間隔をおいて配置されたプリント基板に取り付けられた複数の操作方向検出用スイッチと、前記プリント基板に一端が支持され他端が前記操作パネルの背面に向かって延びる支持部材と、支持部材の前記他端によって中間部が支持されて揺動自在で一端が前記操作方向検出用スイッチの操作部に接触可能で他端が前記操作パネルの近傍に位置する中間部材と、前記中間部と前記支持部材との接触部の一方には角錐の突起部と、他方には前記突起部の角錐形状に対応した凹部を備え前記中間部を前記支持部材に圧縮付勢する圧縮付勢手段とを設け、支持部材によって中間部が支持された揺動自在の中間部材を介してプリント基板に取り付けられた操作方向検出用スイッチを操作するので、操作パネルとプリント基板との間隔が大きい場合であっても、ジョイスティック操作ツマミの操作量を確実に検出できるものである。
【0028】
また、前記中間部材の中間部と支持部材との接触部には、一方に角錐の突起を形成し、他方には前記突起の角錐形状に対応した凹部を形成し、さらに前記中間部を前記支持部材に圧縮付勢する圧縮付勢部材とを備えるため、安定した中立位置を得ることができ、実際の操作方向とジョイスティック操作ツマミの操作方向を示すマークで示される操作方向の表示との不一致を防止できる。
【0029】
請求項2記載のジョイスティックは、前記操作方向検出用スイッチは、直行する4方向を各別に検出するように支持部材を囲むように4つのスイッチをプリント基板に取り付け、隣接する前記スイッチの間に操作パネルの側に光を出射する光源を前記プリント基板に配設したため、ジョイスティック操作ツマミの外周部に回転操作ツマミが設けられた場合にはこれを背面から適切に透過照明できる。
【0030】
請求項3記載のツマミ操作装置は、上記のジョイスティックの中間部材と同心上に回転自在に取り付けられて操作パネルから操作可能な回転ツマミと、前記回転ツマミの回動の方向と量とを検出する検出手段とを設けたため、ジョイスティックを備えたツマミ操作装置を実現できる。
【0031】
請求項4記載のツマミ操作装置は、前記回転ツマミを操作パネルに係合させて回転自在に支持したため、従来のようにプリント基板に取り付けた部品に回転ツマミを取り付けて操作パネルに引き出したものに比べて、操作パネルとプリント基板との間隔が変化した場合でも、操作パネルにおける回転ツマミの位置は変化せず、また、ツマミ操作時のグラツキが大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のツマミ操作装置の正面断面図
【図2】同実施の形態の分解図
【図3】同実施の形態の操作パネルの平面図とプリント基板上に部品を取り付けた状態の平面図
【図4】同実施の形態のジョイスティック操作ツマミが中立位置と回転操作用ツマミを回転操作した状態の断面図
【図5】同実施の形態の仕上がり状態における支持部材の横断面図
【図6】同実施の形態の中間部材の底面図
【図7】従来のツマミ操作装置の正面断面図
【図8】同従来例の分解図
【図9】発明が解決しようとする課題の説明図
【符号の説明】
1 操作パネル
2 プリント基板
10a,10b,10c,10d タクトスイッチ
11 支持部材
13 支持部材11の凹部
14 中間部材
15 中間部材の中間部
16a,16b,16c,16d 中間部材の脚
17 中間部材の操作軸
18 中間部材の突起
19 自己復帰型の双倒型のレバースイッチ
20a〜20d 発光ダイオード
21 ガイド部材
27 圧縮コイルバネ
28 ジョイスティック操作ツマミ
34 回転操作用ツマミ
Claims (4)
- 操作パネルの背面とは間隔をおいて配置されたプリント基板に取り付けられた複数の操作方向検出用スイッチと、
前記プリント基板に一端が支持され他端が前記操作パネルの背面に向かって延びる支持部材と、
支持部材の前記他端によって中間部が支持されて揺動自在で一端が前記操作方向検出用スイッチの操作部に接触可能で他端が前記操作パネルの近傍に位置する中間部材と、
前記中間部と前記支持部材との接触部の一方には角錐の突起部と、他方には前記突起部の角錐形状に対応した凹部を備え前記中間部を前記支持部材に圧縮付勢する圧縮付勢手段と
を設けたジョイスティック。 - 操作方向検出用スイッチは、直行する4方向を各別に検出するように支持部材を囲むように4つのスイッチをプリント基板に取り付け、隣接する前記スイッチの間に操作パネルの側に光を出射する光源を前記プリント基板に配設した請求項1記載のジョイスティック。
- 請求項1または請求項2に記載の中間部材と同心上に回転自在に取り付けられて操作パネルから操作可能な回転ツマミと、前記回転ツマミの回動の方向と量とを検出する検出手段とを設けたツマミ操作装置。
- 回転ツマミを、操作パネルに係合させて回転自在に支持した請求項3記載のツマミ操作装置。
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