JP3786350B2 - モータ及びそれを用いたディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ及びそれを用いたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク等のディスク装置は、装置内で記録ディスクと同心に配置された回転駆動用のモータを有している。このモータは、主に、電機子コイルを有するステータと、ステータに対向するロータマグネットを有するロータと、ロータをステータに回転可能に支持する軸受機構とから構成されている。そして、ステータは、ディスク装置の一部をなす固定部材に装着されている。
【0003】
このようなモータでは、ロータのロータマグネットとステータの電機子コイルとの間の電磁作用によって、ロータが回転するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のモータでは、ロータが回転すると、ロータマグネットの磁力とステータの電磁力とによる電磁励振力に起因する振動が発生する。そして、この電磁励振力による振動は、ステータから直接に固定部材に伝わり、モータの振動または騒音の原因となっている。
【0005】
このような電磁励振力による振動を抑えるために、従来から部品の形状や着磁波形の最適化等により電磁励振力による振動を小さくすることが行われている。しかし、このような方法では、電磁励振力による振動の低減の程度が組み立て誤差や部品の寸法精度の影響に依存するため、電磁励振力による振動を十分に低減できない場合がある。
【0006】
また、軸受機構として動圧軸受機構を用いた場合、軸受機構に転がり軸受等を用いた場合の転がり軸受等に起因する機械的な励振力がほとんど発生しないため、上述の電磁励振力による振動の影響が顕著に現れる。このため、部品の形状や着磁波形の最適化等だけでは、電磁励振力による振動を十分に低減することが困難である。
【0007】
本発明の課題は、モータにおいて発生する電磁励振力による振動を低減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のモータは、固定部材と、軸受機構と、回転部材と、支持部材と、ステータと、マグネットとを備えている。固定部材は、固定部材本体と固定部材本体の略中央部に形成され軸方向に延びる円筒状の枝部とを有している。軸受機構は、枝部の内周側に配置されている。回転部材は、軸受機構を介して固定部材に相対回転可能である。支持部材は、枝部の自由端部に装着され枝部の外周方向に向かって延びる突出部と、突出部の外周端に形成され軸方向に向かって延びる円筒状の円筒部とを有している。ステータは、円筒部の外周側に装着されたコイルを有している。マグネットは、コイルに対向して配置され、回転部材に装着されている。
【0009】
このモータでは、ステータが支持部材を介して固定部材に装着されているので、ステータで発生する電磁励振力による振動は、ステータ、円筒部、突出部、そして枝部を経由して固定部材本体に伝わるようになっている。つまり、従来のようなステータが固定部材に直接的に装着された構造に比べて振動の伝達距離が長く、それだけ途中に振動エネルギーが吸収されやすくステータにおける振動が固定部材本体に伝わりにくくなっている。これにより、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0010】
請求項2に記載のモータは、請求項1において、円筒部は軸方向固定部材本体側に向かって延びている。
このモータでは、円筒部が軸方向固定部材本体側に向かって延びているため、ステータは固定部材本体の近傍に配置されることになる。これにより、固定部材の枝部の固定部材本体側端部付近のスペースを有効利用できる。
【0011】
請求項3に記載のモータは、請求項1又は2において、枝部の半径方向の肉厚の最大値tと、枝部の固定部材本体側の端部から突出部の枝部への装着位置までの距離hとの比t/hは、0.2以下の範囲である。
このモータでは、枝部の半径方向の肉厚の最大値tを枝部の固定部材本体側の端部から突出部の枝部への装着位置までの距離hよりも小さくして細長い形状にすることによって、枝部の剛性を小さくしている。具体的には、t/hは0.2以下であることが望ましい。これにより、支持部材から伝わる振動が固定部材本体に伝わりにくくなり、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0012】
請求項4に記載のモータは、請求項1〜3のいずれかにおいて、支持部材は枝部よりも低剛性である。
このモータでは、支持部材の剛性が枝部よりも小さいため、ステータで発生する電磁励振力による振動を枝部に伝わりにくくすることができる。具体的には、支持部材の材質を枝部の材質よりも低剛性の材料にする、又は、支持部材の肉厚を枝部の肉厚よりも小さくする等の方法がある。
【0013】
請求項5に記載のモータは、請求項1〜4のいずれかにおいて、円筒部には軸方向に向かって延びる複数のスリット部が形成されている。
このモータでは、円筒部にスリット部を設けているため、円筒部の剛性を小さくすることができる。これにより、ステータで発生する電磁励振力による振動が枝部に伝わりにくくなり、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0014】
請求項6に記載のモータは、請求項1〜5のいずれかにおいて、軸受機構は動圧軸受機構である。
このモータでは、軸受機構が動圧軸受機構であるため、転がり軸受等の軸受機構を用いたモータに比べて、振動を小さくすることができる。動圧軸受機構の場合、電磁励振力が顕著に現れるため、転がり軸受等の軸受機構の場合に比べて相対的に振動の低減効果が顕著となる。また、動圧軸受機構を備えたモータにおいて、従来、部品の形状や着磁波形の最適化等だけでは実現できなかったレベルまでモータの振動を低減することができる。
【0015】
請求項7に記載のディスク装置は、請求項1〜6のいずれかに記載のモータと、回転部材に装着された記録ディスクとを備えている。
このディスク装置では、固定部材本体における電磁励振力による振動が低減されたモータを用いているので、低振動・低騒音にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
(1)モータの構造
図1は、本発明の第1実施形態が採用されたモータ1の概略構成を模式的に示す縦断面図である。モータ1は、ディスク装置(図示せず)の記録ディスクと同心に配置された回転駆動用のモータである。
【0017】
図1において、モータ1は、主に、固定部材11と、回転部材12と、回転部材12を固定部材11に回転可能に支持するための軸受機構13とを備えている。モータ1は、さらに、固定部材11に装着されたコイルを有するステータ14と、回転部材12に装着されたロータマグネット15を備えており、両者によって、回転部材12に回転力を与えるための磁気回路部が構成されている。
【0018】
固定部材11は、主に、スリーブ16と、固定部材本体17とから構成されている。スリーブ16は、円筒状の部材であり、図1の中心線O−Oを中心とした第1貫通孔16a(図3参照)を有している。固定部材本体17は、スリーブ16の下部に固定された円板状の部材であり、中心線O−Oを中心として軸方向上方に延びる円筒形状の枝部17aを有している。ステータ14は、固定部材本体17の枝部17aに円筒状の支持部材18を介して装着されている。
【0019】
次に支持部材18について、図2及び図4を用いて説明する。ここで、図2は枝部17a及び支持部材18付近の図1の拡大図であり、図4は支持部材18の斜視図である。
支持部材18は、枝部17aの自由端部(本実施形態においては、枝部17aの上端部)に装着され枝部17aの外周方向に向かって延びる突出部18aと、突出部18aの外周端に形成され軸方向下方に向かって延びる円筒状の円筒部18bとを有している。
【0020】
突出部18aは、本実施形態において、枝部17aの上端部から外周方向に向かって延びる環状の部分であり、その内周端は枝部17aの上端部に装着されている。円筒部18bは、突出部18aの外周端から軸方向下方に向かってに延びており、その下端にはさらに外周側に曲げられた折り曲げ部18cが形成されている。つまり、支持部材18は、本実施形態において、図4に示すような円筒状の部材である。そして、この円筒部18bの外周側には、ステータ14が嵌合され折り曲げ部18cに載置されて装着されている。ステータ14と支持部材18は圧入または接着剤により固定される。支持部材18は、枝部17aの上端部のみに支持され、さらにステータ14は固定部材11に対して枝部17aの上端部のみに支持される構成となる。なお、支持部材18の折り曲げ部18cは、ステータ14が円筒部18bにて固定可能な場合は省略してもよい。
【0021】
次に、枝部17a及び支持部材18の寸法関係について説明する。
枝部17aの寸法は、枝部17aの半径方向の肉厚の最大値tと、固定部材本体17側の端部から突出部18aの装着位置までの距離hとの比t/hが0.2以下になるように設定されている。これにより、枝部17aの剛性が固定部材本体17の剛性よりも十分に小さくなっている。
【0022】
また、支持部材18は、枝部17aに比べて剛性が小さくなるようにしている。本実施形態において、支持部材18及び枝部17aは、いずれも同じ金属製の材質である。支持部材18の肉厚Tは枝部17aの肉厚の最大値tよりも小さく設定されているため、支持部材18の剛性が枝部17aの剛性よりも小さくなっているが、この関係に限定されるものではない。また、円筒部18bは、枝部17aに空隙を形成して対向して非接触となっているが、必ずしも非接触である必要はない。ただし接触する場合は、ステータ14からの振動が円筒部18bから直接枝部17aに伝わらない程度の接触状態である必要がある。
【0023】
回転部材12は、図1に示すように、主に、シャフト19と、ロータハブ20とから構成されている。シャフト19は、スリーブ16の第1貫通孔16a内に配置されている。ロータハブ20は、中心部がシャフト19の上端に固定され、外周部にロータマグネット15が装着されている。ロータマグネット15は、ステータ14に対して半径方向に微小間隙を介して対向している。
【0024】
軸受機構13は、本実施形態においては、回転部材12を固定部材11に対して、より具体的には、シャフト19をスリーブ16に対して潤滑流体を介して回転可能に支持するための動圧軸受機構である。以下、図1及び図3を用いて、軸受機構13について説明する。ここで、図3は、軸受機構13付近の図1の拡大図である。
【0025】
シャフト19は、シャフト本体19aと、シャフト本体19aの下端に設けられたシャフト本体19aよりも大径の径方向張出部19bとを有している。径方向張出部19bは、シャフト本体19aと一体に形成されている。本実施形態においては、径方向張出部19bの下面を覆うようにスラストカバー33が設けられている。
【0026】
スリーブ16には、上述の第1貫通孔16aと、第1貫通孔16aの下側に位置する第1貫通孔16aよりも大径の第2貫通孔16bと、第2貫通孔16bよりも大径の第3貫通孔16cとが設けられている。第2貫通孔16bには、シャフト19の径方向張出部19bが収容されている。また、第3貫通孔には、スラストカバー33が収容されている。スラストカバー33は、スリーブ16の一部にかしめ加工を施すことによってスリーブ16の第3貫通孔16cに装着されている。さらに、第3貫通孔16cの下側には、カバープレート32が装着されており、スリーブ16の下面の開口を密封している。
【0027】
本実施形態では、シャフト19のシャフト本体19a及びこれに対向するスリーブ16の第1貫通孔16aに関連して1対のラジアル動圧流体軸受部34、35が設けられ、ラジアル動圧流体軸受部34、35の動圧発生溝がスリーブ16の内周面に軸方向に間隔をおいて設けられている。また、シャフト19の径方向張出部19bの上面及び第2貫通孔16bに関連して一方のスラスト動圧流体軸受部36が設けられ、このスラスト動圧流体軸受部36の動圧発生溝が径方向張出部19bの上面に設けられている。更に、シャフト19の径方向張出部19bの下面及びこれに対向するスラストカバー33の上面に関連して他方のスラスト動圧流体軸受部37が設けられ、スラスト動圧流体軸受部37の動圧発生溝が径方向張出部19bの下面に設けられている。
【0028】
本実施形態では、ラジアル動圧流体軸受部34、35及びスラスト動圧流体軸受部36、37にわたって潤滑流体が充填されている。ラジアル動圧流体軸受部34の動圧発生溝は、通常のへリングボーン状溝であり、軸方向の中央部で流体圧力が最も高くなるように構成されている。ラジアル動圧流体軸受部35の動圧発生溝は屈曲点が幅方向中央より下側に偏倚したへリングボーン状溝であり、ラジアル動圧流体軸受部35の中央より下側に偏倚した部分で流体圧力が最も高くなるように構成されている。スラスト動圧流体軸受部36の動圧発生溝は、内周方向に流体圧力が高くなるスパイラル状溝である。スラスト動圧流体軸受部37の動圧発生溝は、内周方向に流体圧力が高くなるスパイラル状溝であり、その中心部で流体圧力が最も高くなるように構成されている。
【0029】
ラジアル動圧流体軸受部34、35の間には、スリーブ16において外気に通じる連通孔40があり、ここから潤滑流体中に含まれる気泡が排出される。同様に、スラスト動圧流体軸受部36,37の間にもスリーブ16における連通孔41a、およびこれにつながるスリーブ16と固定部材11との嵌合部の連通孔41bがあり、これらから潤滑流体中に含まれる気泡が排出される。
【0030】
このように動圧軸受機構は、シャフト19は潤滑流体を介してスリーブ16に非接触で回転自在に支持されるため機械的な接触音がほとんど発生しない。
(2)モータの動作
上記構成のモータの動作を説明する。まず、ステータ14のコイルに通電されると、回転部材12は、軸受機構13の各軸受部34、35、36、37によって支持され、固定部材11の回りを回転する。
【0031】
回転部材12が回転すると、ステータ14において、ロータマグネット15の磁力とステータ14の電磁力とによる電磁励振力に起因する振動が発生する。この振動は、ステータ14から支持部材18を介して枝部17aに伝達され、さらに、固定部材本体17まで伝達される。このとき、ステータ14から固定部材本体17に伝わる振動は、ステータ14から固定部材本体17に至るまでに減衰されている。
【0032】
(3)本実施形態におけるモータの特徴
本実施形態のモータは、以下の特徴がある。
▲1▼支持部材を介してステータを装着することによる振動の低減
モータ1では、ステータ14が支持部材18を介して固定部材11に装着されているので、ステータ14で発生する電磁励振力による振動は、ステータ14、円筒部18b、突出部18a及び枝部17aを経由して、固定部材本体17に伝わるようになっている。つまり、従来のようにステータ14が固定部材11に直接的に装着された構造に比べて振動の伝達距離が長く、それだけステータ14から発生した電磁励振力による振動エネルギーは、途中で吸収されやすくステータ14における振動が固定部材本体17に伝わりにくくなっている。具体的には、図2に示すように、ステータ14から固定部材本体17までの距離は、ステータ14から円筒部18bの上端部までの長さL2と、突出部18aの長さL1と、枝部17aの長さhとを合わせた長さとなっている。これにより、固定部材本体17における電磁励振力による振動を低減できる。
【0033】
▲2▼支持部材の剛性を小さくすることによる振動の低減
モータ1では、図2に示すように、支持部材18の肉厚Tを枝部17aの肉厚tよりも小さくして支持部材18の剛性を枝部17aの剛性よりも低下させているため、ステータ14で発生する電磁励振力による振動が減衰され枝部17aに伝わりにくくすることができる。
【0034】
▲3▼枝部の剛性を小さくすることによる振動の低減
モータ1では、枝部17aの半径方向の肉厚の最大値tを枝部17aの固定部材本体17側の端部から突出部18aの枝部17aへの装着位置までの距離hよりも小さくして細長い形状にすることによって、枝部17aの剛性を小さくしている。具体的には、t/hは0.2以下であることが望ましい。これにより、支持部材18から伝わる振動が枝部17aにて減衰され固定部材本体17に伝わりにくくなり、固定部材本体17における電磁励振力による振動を低減できる。
【0035】
▲4▼その他
モータ1では、円筒部18aが軸方向固定部材本体17側に向かって延びているため、ステータ14は固定部材本体17に近傍に配置されることになる。これにより、固定部材11の枝部17aの固定部材本体17側端部付近のスペースを有効利用できる。
【0036】
また、モータ1では、従来の軸受機構13に動圧軸受機構を用いたモータでは実現できなかったレベルまで振動を低減することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、支持部材の形状が異なる点を除いては、第1実施形態のモータと同じ構成であるため、第1実施形態との相違点について、以下に説明する。
【0037】
図5は、本発明の第2実施形態が採用されたモータの支持部材58を示している。支持部材58は、第1実施形態と同様に、枝部17aの自由端部(本実施形態においては枝部17aの上端部)に装着され枝部17aの外周方向に向かって延びる突出部58aと、突出部58aの外周端に形成され軸方向下方に向かって延びる円筒状の円筒部58bと、この下端から外周側に折り曲げられた折り曲げ部58dを有している。そして、支持部材58の円筒部58bには、円筒部58bの軸方向下端から上方に延びるスリット部58cがさらに形成されている。
【0038】
本実施形態においては、支持部材58の円筒部58bにスリット部58cが形成されているので、円筒部58bの剛性を他の部分の剛性よりさらに小さくすることが可能である。これにより、振動の低減効果を高めることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明のディスク駆動用のモータの実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0039】
例えば、本発明は、前記実施形態に示されたモータ又は動圧軸受機構に限定されるものではない。
また、軸受機構については、動圧軸受機構に限定されず、転がり軸受等を用いたモータに対しても適用可能であるが、動圧軸受機構を備えたモータでは、軸受機構に起因する機械的な励振力がほとんどなくステータの電磁励振力に起因する振動または騒音が顕著に現れるため、転がり軸受等の場合より相対的に低減効果が顕著に得られる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1に記載のモータでは、ステータが支持部材を介して固定部材に装着されているので、ステータで発生する電磁励振力による振動は、ステータ、円筒部、突出部、そして枝部を経由して固定部材本体に伝わるようになっている。つまり、従来のようなステータが固定部材に直接的に装着された構造に比べて振動の伝達距離が長く、ステータにおける振動が固定部材本体に伝わりにくくなっている。これにより、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0041】
請求項2に記載のモータでは、円筒部が軸方向固定部材本体側に向かって延びているため、ステータは固定部材本体の近傍に配置されることになる。これにより、固定部材の枝部の固定部材本体側端部付近のスペースを有効利用できる。
請求項3に記載のモータでは、枝部の半径方向の肉厚の最大値tを枝部の固定部材本体側の端部から突出部の枝部への装着位置までの距離hよりも小さくして細長い形状にすることによって、枝部の剛性を小さくしている。具体的には、t/hは0.2以下であることが望ましい。これにより、支持部材から伝わる振動が固定部材本体に伝わりにくくなり、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0042】
請求項4に記載のモータでは、支持部材の剛性が枝部よりも小さいため、ステータで発生する電磁励振力による振動を枝部に伝わりにくくすることができる。具体的には、支持部材の材質を枝部の材質よりも低剛性の材料にする、又は、支持部材の肉厚を枝部の肉厚よりも小さくする等の方法がある。
請求項5に記載のモータでは、円筒部にスリット部を設けているため、円筒部の剛性を小さくすることができる。これにより、ステータで発生する電磁励振力による振動が枝部に伝わりにくくなり、固定部材本体における電磁励振力による振動を低減できる。
【0043】
請求項6に記載のモータでは、軸受機構が動圧軸受機構であるため、転がり軸受等の軸受機構を用いたモータに比べて、振動を小さくすることができる。また、動圧軸受機構を備えたモータにおいて、従来、部品の形状や着磁波形の最適化等だけでは実現できなかったレベルまでモータの振動を低減することができる。請求項7に記載のディスク装置では、固定部材本体における電磁励振力による振動が低減されたモータを用いているので、低振動・低騒音にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のモータの概略構成を模式的に示す縦断面図。
【図2】図1の拡大図であって、枝部及び指示部材付近を示す図。
【図3】図1の拡大図であって、軸受機構付近を示す図。
【図4】第1実施形態の支持部材の斜視図。
【図5】第2実施形態の支持部材の斜視図。
【符号の説明】
1 モータ
11 固定部材
12 回転部材
13 軸受機構
14 ステータ
15 ロータマグネット
17 固定部材本体
17a 枝部
18 、58 支持部材
18a、58a 突出部
18b、58b 円筒部
58c スリット部
Claims (7)
- 固定部材本体と、前記固定部材本体の略中央部に形成され軸方向に延びる円筒状の枝部とを有する固定部材と、
前記枝部の内周側に配置された軸受機構と、
前記軸受機構を介して前記固定部材に相対回転可能な回転部材と、
前記枝部の自由端部に装着され前記枝部の外周方向に向かって延びる突出部と、前記突出部の外周端に形成され軸方向に向かって延びる円筒状の円筒部とを有する支持部材と、
前記円筒部の外周側に装着されたコイルを有するステータと、
前記コイルに対向して配置され前記回転部材に装着されたマグネットと、
を備えたモータ。 - 前記円筒部は、軸方向固定部材本体側に向かって延びている、請求項1に記載のモータ。
- 前記枝部の半径方向の肉厚の最大値tと、前記枝部の前記固定部材本体側の端部から前記突出部の前記枝部への装着位置までの距離hとの比t/hは、0.2以下の範囲である、
請求項1又は2に記載のモータ。 - 前記支持部材は、前記枝部よりも低剛性である、請求項1〜3のいずれかに記載のモータ。
- 前記円筒部には、軸方向に向かって延びる複数のスリット部が形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載のモータ。
- 前記軸受機構は、動圧軸受機構である、請求項1〜5のいずれかに記載のモータ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の前記モータと、
前記回転部材に装着された記録ディスクと、
を備えたディスク装置。
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