JP3784612B2 - 熱処理治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルエージング鋼の薄板製部材の熱処理、例えば該薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムの溶体化、該ドラムを所定幅に裁断し圧延して形成されたリングの溶体化または該リングの時効・窒化処理等の熱処理に用いられる治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
無段変速機等の動力伝達に用いられる無段変速機用ベルトは、金属製の複数のリングを積層した積層リングと、該積層リングに組み付けられる多数の金属製エレメントとにより構成されている。
【0003】
このうち前記積層リングは、従来、次のような方法により製造されている。まず、超強力鋼であるマルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して円筒状のドラムを形成し、該ドラムに対して前記溶接時の熱により部分的に大きくなった硬度を均質化するために第1の溶体化を行う。次に、前記溶体化後のドラムを所定幅に裁断し、圧延してリングを形成する。次に、圧延されたリングに対し、圧延組織を再結晶させ、圧延により変形された金属組織の形状を復元するために、第2の溶体化を行う。そして、前記溶体化後のリングを所定の周長に補正し、時効及び窒化処理を施して硬度を向上させた後、少しずつ周長の異なる複数のリングを相互に積層して前記積層リングを形成する。
【0004】
前記圧延されたリングに対する第2の溶体化は、一般に加熱炉中で前記リングを前記マルエージング鋼の再結晶温度以上の温度で加熱することにより行われる。ところが、このとき前記リングをフックに吊り下げた状態で加熱すると、該リングに自重によるクリープ変形が発生し、極端に細長い楕円形状となるという問題がある。前記リングの形状が前記のように極端に細長い楕円形状になると、前記第2の溶体化の後で行われる周長補正が困難になる。
【0005】
前記リングの端面が前記加熱炉の床面または該加熱炉内を移動するメッシュベルトに接触するようにして、該リングを平置きすると、前記のようにリングの自重によるクリープ変形を防止して、円環形状のリングを得ることができる。しかし、前記リングを前記のように平置きしたのでは、前記加熱炉中に配置できるリングの数が限定され、前記加熱炉の容積を十分有効に利用することができない。
【0006】
そこで、図4に示すように、円筒状部44と、円筒状部44の下端部から外周側に延出される鍔状部45とを備えるリング保持部材42を用いることが考えられる。前記リング保持部材42は、円筒状部材44をリング4の内周側に挿入して、リング4をその下端面4aで鍔状部45上に載置すると共に、円筒状部44を介して複数のリング保持部材42が積層される。前記リング保持部材42によれば、前記加熱炉内で1個のリング4が占める面積に多数のリング4を収容して溶体化を行うことができ、前記加熱炉の容積を有効に利用することができる。
【0007】
しかしながら、前記のようにするときには、前記溶体化後の冷却により、前記リング4は、リング保持部材42の鍔状部45に接触している方の端面4aでは皺が発生し、反対側の端面4bは内周側に倒れ込むように変形するという不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、マルエージング鋼の薄板製部材を熱処理する際に、加熱炉の容積を有効に利用することができると共に、熱処理後の冷却の際に前記薄板製部材の変形を防止することができる熱処理治具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記不都合を解消するために、図4に示すリング保持部材42を用いるリング4の溶体化処理後の冷却について、種々検討した結果、リング保持部材42によれば、リング4の鍔状部45に接触している下端面4aと、反対側の上端面4bとで、冷却速度に差があることが判明した。即ち、前記溶体化処理ではリング保持部材42もまた加熱されているため、冷却の際に、リング4の鍔状部45に接触している端面4aでは、鍔状部45により放熱が妨げられ、リング4が加熱により膨張する。他方、反対側の端面4bでは接触するものが無いために放熱が促進されて冷却されやすく、リング4が収縮する。この結果、リング4は上端面4bでは前記収縮のために内周側に倒れ込み、下端面4aでは膨張分が逃げ場を失って皺を形成するものと考えられる。
【0010】
本発明は前記知見に基づいてなされたものであり、本発明の熱処理治具は、熱処理炉内に載置されマルエージング鋼の薄板製部材の熱処理に使用される治具であって、マルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムを所定幅に裁断して形成されたリングの内周側に挿入され該所定幅を超える高さの円筒状部と、該円筒状部の下端部から外周側に延出され、該リングの端面が載置される鍔状部とを備え、該円筒状部を介して複数積層自在となっているリング保持部材と、積層された最上段のリング保持部材に積層されて、該リング保持部材に載置されたリングの上方を覆う蓋部材とからなり、該リング保持部材及び該蓋部材は、一のリング保持部材に載置されたリングの上端面に他のリング保持部材の鍔状部または蓋部材が所定の間隔を存して隣接して積層されると共に、熱処理炉内に載置された際に、積層された各リング保持部材の内周側と該熱処理炉とによってマルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムを収容する空間を形成することを特徴とする。
【0011】
本発明の熱処理治具によれば、前記リングは内周側に前記リング保持部材の円筒状部が挿入された状態で、該リングの端面により該リング保持部材の鍔状部に載置される。前記保持部材の円筒状部は、前記リングの幅を超える高さを備えるので、複数のリング保持部材を、前記のように前記リングが載置された状態で、該円筒状部を介して相互に積層することができる。
【0012】
本発明の熱処理治具は、前記のように複数のリング保持部材を積層したときに、一のリング保持部材に載置されたリングの上端面に他のリング保持部材の鍔状部が所定の間隔を存して隣接して積層される。また、最上層のリング保持部材に対しては、該リング保持部材に載置されたリングの上端面に蓋部材が所定の間隔を存して隣接して積層される。
【0013】
このように、複数の前記リング保持部材及び前記蓋部材を積層した状態で熱処理を行うと、該熱処理後に冷却する際に、前記リングの上端面は前記鍔状部に接触していないが、積層された鍔状部または蓋部材が所定の間隔を存して隣接するので、該鍔状部または蓋部材により放熱を抑制され、該上端面と該鍔状部に接触している下端面との冷却速度の差が小さくなる。従って、本発明の熱処理治具によれば、加熱炉の容積を有効に利用できると共に、熱処理後の冷却による前記リングの変形を防止することができる。
【0014】
また、本発明の熱処理治具によれば、前記のように積層された円筒状部の内周側と熱処理炉とによって空間を形成し、その空間に、前記マルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムを収容して、該ドラムの熱処理と前記リングの熱処理とを同時に行うことができるので、さらに加熱炉の容積を有効に利用することができる。
【0015】
また、本発明の熱処理治具は、前記リング保持部材は、前記円筒状部の上端部及び下端部に、積層される他のリング保持部材の円筒状部と相互に係合する係合部を備えると共に、前記蓋部材は、前記円筒状部の上端部を係止する孔部を備えることを特徴とする。
【0016】
前記構成を備えるリング保持部材は、前記のように積層されたときに、下層のリング保持部材の円筒状部の上端部と、上層に隣接するリング保持部材の円筒状部の下端部とが前記係合部により係合される。また、最上層のリング保持部材の円筒状部の上端部は、前記蓋部材の孔部に係止される。従って、前記のように積層された複数のリング保持部材及び前記蓋部材が、前記積層状態を安定かつ確実に維持することができる。
【0017】
また、本発明の熱処理治具において、前記各リング保持部材または蓋部材は、一のリング保持部材に載置されたリングの上端面と、該リング保持部材に積層された他のリング保持部材の鍔状部または蓋部材との間に、0.1〜1mmの間隙を存して積層されることを特徴とする。前記リングの上端面と、隣接する各リング保持部材の鍔状部または蓋部材との間隔を前記範囲とすることにより、前記熱処理後の冷却の際に、前記鍔状部に接触していない前記リングの上端面の放熱を効果的に抑制することができる。前記間隔が0.1mm未満のときには、前記リングの上端面が隣接する各リング保持部材の鍔状部または蓋部材に接触して変形する虞があり、1mmを超えると、前記リングの上端面の放熱を抑制する効果が十分に得られない。
【0018】
また、本発明の熱処理治具において、前記リング保持部材は、前記円筒状部の少なくとも一部に、該円筒状部の内周側と外周側とが通気自在となっている部分を備えることを特徴とする。複数の前記リング保持部材及び前記蓋部材を積層すると、冷却するときに、前記熱処理治具の外周側では前記鍔状部及び蓋部材に妨げられて、前記リング方向に冷気が入り難い。一方、前記熱処理治具の内周側では、即ち前記円筒状部の内周面に沿って冷気が流通しやすい。そこで、前記円筒状部の少なくとも一部に、該円筒状部の内周側と外周側とが通気自在となっている部分を備えることにより、該円筒状部の内周面に沿って流通する冷気が外周側に案内され、前記リングの冷却を促進することができる。
【0019】
また、本発明の熱処理治具において、前記リング保持部材は、前記鍔状部の少なくとも一部に、該円筒状部の内周側と通気自在となっている部分を備えることを特徴とする。前記リング保持部材は、前記構成により、前記通気自在となっている部分から、前記リングの該鍔状部に接触している下端面の下方に冷気を案内することができる。従って、前記リングの下端面の冷却を促進して、該リングの上端面と下端面との冷却速度の差をより小さくすることができる。
【0020】
また、本発明の熱処理治具において、前記鍔状部は、載置される前記リングの端面と点接触する構成を備えることを特徴とする。前記鍔状部材は、前記構成により、前記リングの下端面との接触面積が小さくなって、該下端面が放熱されやすくなり、該リングの上端面と下端面との冷却速度の差をさらに小さくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態に用いるマルエージング鋼の薄板製部材の製造工程を模式的に示す工程図、図2は本実施形態の熱処理治具の第1の態様を示す説明的断面図、図3は第2の態様を示す説明的断面図である。
【0022】
本実施形態の熱処理治具は、無段変速機用ベルトの積層リングに用いられるマルエージング鋼の薄板製部材の熱処理に適用される。
【0023】
前記積層リングは、図1に示す工程により製造される。図1に示す工程では、まず、マルエージング鋼の薄板1をベンディングしてループ化したのち、端部同士を溶接して円筒状のドラム2を形成する。このとき、前記マルエージング鋼は溶接の熱により時効硬化を示すので、ドラム2の溶接部分の両側に硬度の高い部分が出現する。
【0024】
そこで、次に、ドラム2を真空炉3に収容して加熱することにより第1の溶体化処理を行い、硬度ムラを除去する。前記第1の溶体化処理が終了したならば、ドラム2を真空炉3から搬出し、所定幅に裁断してリング4を形成する。
【0025】
前記のようにして形成されたリング4は、次に圧延される。圧延されたリング4には、表面付近に圧延組織が形成されているので、圧延されたリング4を、加熱炉5に収容して加熱することにより第2の溶体化を行い、前記圧延組織を消滅させると共に、均一な金属結晶粒を形成させる。溶体化されたリング4は、冷却後、周長補正され、さらに時効処理及び窒化処理が施される。そして、窒化処理が施されたリング4のうち、少しずつ周長の異なる複数のリング4を相互に積層することにより、図示しない積層リングが形成される。
【0026】
本実施形態の熱処理治具は、前記ドラム2に対する第1の溶体化と、前記圧延後のリング4に対する第2の溶体化とに用いられるものである。次に、本実施形態の熱処理治具の第1の態様について説明する。
【0027】
図2に示すように、前記第1の態様の熱処理治具11は、リング4を保持するリング保持部材12と、複数のリング保持部材12が積層されたときに、その最上層のリング保持部材12に積層される蓋部材13とからなる。
【0028】
リング保持部材12は、リング4の内周側に挿入される円筒状部14と、円筒状部14の下端部から外周方向に延出される鍔状部15とを備え、リング4はその一方の端面4aにより鍔状部15上に平置きに載置される。前記のように載置すると、前記端面4aはリング4の下方に位置するので、本明細書では、以下、端面4aを下端面4a、反対側の端面4bを上端面4bと記載する。
【0029】
円筒状部14の上端部には、円筒状部14より小径で、上層のリング保持部材12の円筒状部14の下端部14aに内嵌されて係合する小径部16が備えられており、小径部16及び円筒状部14の下端部14aにより係合部が形成されている。
【0030】
リング保持部材12は、多数の小孔が穿設されたパンチングメタルをプレスにより打ち抜き加工することにより製造することができ、円筒状部14に存在する小孔により円筒状部14の内周側と外周側とを通気自在とする通気孔17が形成されると共に、円筒状部14と鍔状部15との境界に存在する小孔により、円筒状部14の内周側と鍔状部15の上面とを通気自在とする通気孔18が形成されている。
【0031】
尚、パンチングメタルを打ち抜き加工すると、鍔状部15の外周側に垂下するスカート部19が形成されるが、該スカート部19はリング保持部材12を加熱炉5の床面に設置する際に脚部として利用することができる。
【0032】
蓋部材13は、下層のリング保持部材12の鍔状部15に載置されたリング4の上方を覆う大きさに形成され、内周側に下層のリング保持部材12の小径部16を内嵌して係止する孔部20を備えている。蓋部材13は、単なる金属板であってもよいが、リング保持部材12と同等の熱保持力を備えるために、リング保持部材12と同一のパンチングメタルの打ち抜き加工により製造されることが好ましい。
【0033】
熱処理治具11は、円筒状部14をリング4の内周側に挿入してリング4が鍔状部15上に載置された複数のリング保持部材12を積層すると共に、最上層のリング保持部材12に蓋部材13を積層して、加熱炉5に収容される。このとき、下層のリング保持部材12の円筒状部14の上端部に形成された小径部16は、上層のリング保持部材12の円筒状部14の下端部14aに内嵌されて係合され、または蓋部材13の孔部20に内嵌されて係止される。また、鍔状部15及び蓋部材13は、下層のリング保持部材12の鍔状部15に載置されたリング4の上端面4bとの間隔が0.1〜1mmの範囲となるように積層される。
【0034】
加熱炉5は雰囲気の条件を調整することにより、真空炉3による熱処理を兼ねることができ、かかる加熱炉5によりリング4の溶体化を行うときには、前記のように積層された円筒状部14の内周側に形成される空間にドラム2を収容し、リング4の溶体化と同時にドラム2の溶体化を行うことができる。
【0035】
熱処理治具11によれば、加熱炉5による熱処理後の冷却の際に、リング4の上端面4bでは前記範囲の間隔を存して隣接する上層の鍔状部15及び蓋部材13により冷却が抑制され、鍔状部15に接触している下端面4aと同等の速度で冷却される。また、前記冷却の際に、積層された円筒状部14の内周側に流通する冷気が、通気孔17からリング4側に案内されるので、リング4全体の冷却を促進することができる。このとき、前記冷気が通気孔18からリング4の下面に案内されることにより下端面aの冷却を促進して、上端面4bと下端面4aとの冷却速度をさらに近いものとすることができる。
【0036】
次に、本実施形態の熱処理治具の第2の態様について説明する。
【0037】
図3に示すように、前記第2の態様の熱処理治具21は、リング4を保持するリング保持部材22と、複数のリング保持部材22が積層されたときに、その最上層のリング保持部材22に積層される蓋部材23とからなる。リング保持部材22及び蓋部材23は、鋳造等により所定の厚さに形成されていることを除いて、図2に示す熱処理治具11と同一の構成を備えている。
【0038】
尚、リング保持部材22において、前記通気孔17,18は、円筒状部14の周面の複数ヶ所、例えば60°毎に6ヶ所に設けられる。前記通気孔17,18は、リング保持部材22の鋳造時に同時に形成されてもよく、鋳造後、別途穿設されてもよい。
【0039】
前記リング保持部材12,22は、鍔状部15に載置されたリング4の下端面4aの冷却を促進して、上端面4bと下端面4aとの冷却速度をさらに近づけるために、鍔状部15の上面がリング4の下端面4aと点接触可能な構成を備えていることが好ましい。このような構成としては、鍔状部15の上面に図示しない金網を設置するか、鍔状部15の上面をローレット状にザラ目加工した構成等を挙げることができる。
【0040】
また、本実施形態の熱処理治具は、第3の態様として、図3に示す熱処理治具21に変えて、全体を金網で構成したものとしてもよい。第3の態様の熱処理治具は、例えば、平板状の金網の端部同士を溶接して円筒状部14を形成すると共に、円盤状に切断した金網により鍔状部15を形成し、円筒状部14の下端部に鍔状部15を溶着することにより製造することができる。尚、この場合には、特に通気孔17,18を設けなくとも、金網のメッシュが通気孔17,18として作用する。
【0041】
前記実施形態では、熱処理治具11,21をドラム2及びリング4の溶体化に使用しているが、熱処理治具11,21はリング4の時効・窒化処理にも用いることができる。尚、この場合、リング4は前記実施形態と全く同一にして、積層されたリング保持部材12,22の鍔状部材15の上面に載置されるが、リング保持部材12,22の内周側にはドラム2を配置しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルエージング鋼の薄板製部材の製造工程を模式的に示す工程図。
【図2】本発明の熱処理治具の第1の態様を示す説明的断面図。
【図3】本発明の熱処理治具の第2の態様を示す説明的断面図。
【図4】従来の熱処理治具を示す説明的断面図。
【符号の説明】
2…ドラム、 4…リング、 11,21…熱処理治具、 12,22…リング保持部材、 13,23…蓋部材、 14…円筒状部、 15…鍔状部、 14a,16…係合部、 17,18…通気孔、 20…孔部。

Claims (6)

  1. 熱処理炉内に載置されマルエージング鋼の薄板製部材の熱処理に使用される治具であって、
    マルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムを所定幅に裁断して形成されたリングの内周側に挿入され該所定幅を超える高さの円筒状部と、該円筒状部の下端部から外周側に延出され、該リングの端面が載置される鍔状部とを備え、該円筒状部を介して複数積層自在となっているリング保持部材と、積層された最上段のリング保持部材に積層されて、該リング保持部材に載置されたリングの上方を覆う蓋部材とからなり、
    該リング保持部材及び該蓋部材は、一のリング保持部材に載置されたリングの上端面に他のリング保持部材の鍔状部または蓋部材が所定の間隔を存して隣接して積層されると共に、熱処理炉内に載置された際に、積層された各リング保持部材の内周側と該熱処理炉とによってマルエージング鋼の薄板の端部同士を溶接して形成された円筒状のドラムを収容する空間を形成することを特徴とする熱処理治具。
  2. 前記リング保持部材は、前記円筒状部の上端部及び下端部に、積層される他のリング保持部材の円筒状部と相互に係合する係合部を備えると共に、前記蓋部材は、前記円筒状部の上端部を係止する孔部を備えることを特徴とする請求項1記載の熱処理治具。
  3. 前記各リング保持部材または蓋部材は、一のリング保持部材に載置されたリングの上端面と、該リング保持部材に積層された他のリング保持部材の鍔状部または蓋部材との間に、0.1〜1mmの間隙を存して積層されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の熱処理治具。
  4. 前記リング保持部材は、前記円筒状部の少なくとも一部に、該円筒状部の内周側と外周側とが通気自在となっている部分を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの項記載の熱処理治具。
  5. 前記リング保持部材は、前記鍔状部の少なくとも一部に、該円筒状部の内周側と通気自在となっている部分を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかの項記載の熱処理治具。
  6. 前記鍔状部材は、載置される前記リングの端面と点接触する構成を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかの項記載の熱処理治具。
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