JP3784309B2 - 濾過濃縮装置及びその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原液を所定濃度まで濃縮し、濃縮された原液を濾過及び圧搾濾過する濾過濃縮装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の濾過濃縮装置は種々の構造のものが知られている。例えば原液を所定濃度まで濃縮する濃縮部と、該濃縮部で濃縮された原液を濾過する濾過部とを区分して備えるようにし、濃縮装置と濾過装置を1つの装置とした濾過濃縮板が知られている(特公平6−22647号公報)。上記濾過濃縮板にて圧搾濾過する場合には、圧搾濾板を隣接して設けるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造のものでは濃縮部と濾過部とが区分して備えているため、加工が複雑となり、さらに圧搾濾過する場合、圧搾濾板を別に必要とするという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、上記問題を解決することにあり、濃縮装置と圧搾濾過装置とを1つの装置で兼用することができ、よりコンパクトな構造の濾過濃縮装置及びその方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0006】
本発明の第1態様によれば、固定板と締付板との間に圧搾板と濾過板とを交互に移動可能に配置し、隣接する圧搾板と濾過板との間に一対の濾布を配置し、
上記圧搾板は、濾過時に膨張して圧搾濾過可能な圧搾膜を有し、かつ、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾板の上記圧搾膜と上記圧搾板に隣接する濾過板との間に原液処理部を形成可能とし、
上記原液処理部は、上記一対の濾布により囲まれた原液保持空間と、上記一対の濾布のうちの一方の濾布と上記圧搾膜とにより囲まれるとともに上記一対の濾布のうちの他方の濾布と上記濾過板とにより囲まれる濾液回収空間とを備え、
上記原液保持空間に連通する原液供給口より上記原液保持空間に原液を供給したのち、上記原液保持空間に連通する原液排出口から上記原液が排出されて濃縮化された原液として回収され、かつ、その原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通して上記濾液回収空間に入り、上記濾液回収空間に連通する濾液排出口から上記濾液が排出されることにより、上記原液処理部が原液濃縮部として機能して上記原液の濃縮化を行うとともに、上記原液供給口より上記原液排出口に向けて、又は上記原液排出口より上記原液供給口に向けて圧搾流体を供給してブローすることにより、上記原液を供給する流路中に残った原液を回収し、上記濃縮化された原液として回収するとともに上記濾液を排出するといった上記濃縮工程及び上記ブロー工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより上記原液を所定の濃度まで濃縮化するようにしたことを特徴とする濾過濃縮装置を提供する。
【0007】
本発明の第2態様によれば、上記原液を所定の濃度まで濃縮化したのち、上記原液保持空間に上記濃縮化された原液を供給したのち、上記原液排出口から上記濃縮化された原液を排出させずに上記原液保持空間に保持しつつ上記濃縮化された原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通して上記濾液回収空間に入り、上記濾液回収空間に連通する上記濾液排出口から上記濾液が排出され、さらに、圧搾流体により上記圧搾膜を膨張させて、上記圧搾板と上記濾過板との間で上記一対の濾布間に保持された濾過ケーキが圧搾されて圧搾ケーキを形成することにより、上記原液処理部が原液濾過及び圧搾濾過部として機能し、
その後、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とを開枠して、上記一対の濾布間から上記圧搾ケーキを排出する第1態様に記載の濾過濃縮装置を提供する。
【0008】
本発明の第3態様によれば、上記濃縮した原液に洗浄液を加えて、上記原液を希釈し、さらに濃縮を繰り返すことにより、上記原液中の塩濃度を薄くする第1又は2の態様に記載の濾過濃縮装置を提供する。
【0009】
本発明の第4態様によれば、上記圧搾膜の表面に突子を備えるとともに、上記濾過板の表面に突子を備えて、上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾膜の上記突子と上記濾過板の上記突子とが上記一対の濾布を挟んで突き合うことにより、上記原液保持空間に上記原液が供給される位置から上記原液排出口まで上記原液を案内する原液流路を形成するようにした第1〜3のいずれか1つの態様に記載の濾過濃縮装置を提供する。
【0010】
本発明の第5態様によれば、各圧搾板の前後両面のそれぞれの上記原液供給口及び上記原液排出口の周囲には、環状の流体導入部材が上記一対の濾布のうちの圧搾板側の1枚の濾布を挟み込んで嵌合固定されて、上記圧搾板側の各濾布の下部を各圧搾板に固定するとともに、各流体導入部材には凹部を備えて、各圧搾板とそれに隣接する濾過板とが締付板で締め付けられたときでも、上記流路と上記原液供給口及び上記原液排出口とが連通可能となる第1〜4のいずれか1つの態様に記載の濾過濃縮装置を提供する。
【0011】
本発明の第6態様によれば、隣接する濾過板と濾過時に膨張して圧搾濾過可能な圧搾膜を有する圧搾板との間に一対の濾布を介在させた状態で、上記圧搾板と上記濾過板とを交互に固定板に対して締付板により締め付けて、上記圧搾板の上記圧搾膜と、上記濾布を介して上記圧搾板に隣接する濾過板との間の上記一対の濾布間に原液保持空間と、上記一対の濾布の一方の濾布と上記濾過板とにより囲まれるとともに上記一対の濾布の他方の濾布と上記濾過板とにより囲まれる濾液回収空間とを備える原液処理部を形成し、
上記原液保持空間に連通する原液供給口より上記原液保持空間に原液を供給したのち、上記原液保持空間から原液を排出させて濃縮化された原液として回収し、かつ、その原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通させて上記濾液回収空間に入り込ませて上記濾液を排出させることにより、上記原液処理部が原液濃縮部として機能して上記原液の濃縮化を行うとともに、上記原液供給口より上記原液排出口に向けて、又は上記原液排出口より上記原液供給口に向けて圧搾流体を供給してブローすることにより、上記原液を供給する流路中に残った原液を回収し、上記濃縮化された原液として回収するとともに上記濾液を排出したのちブローする工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより上記原液を所定の濃度まで濃縮化するようにしたことを特徴とする濾過濃縮方法を提供する。
【0012】
本発明の第7態様によれば、上記原液を所定の濃度まで濃縮化した後、上記原液保持空間に上記濃縮化された原液を供給したのち、上記原液排出口から上記濃縮化された原液を排出させずに上記原液保持空間に保持しつつ上記濃縮化された原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通させて上記濾液回収空間から上記濾液を排出させ、さらに、圧搾流体により上記圧搾膜を膨張させて、上記圧搾板と上記濾過板との間で上記一対の濾布間に保持された濾過ケーキが圧搾されて圧搾ケーキを形成することにより、上記原液処理部が原液濾過及び圧搾濾過部として機能し、
その後、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とを開枠して、上記一対の濾布間から上記圧搾ケーキを排出する第6態様に記載の濾過濃縮方法を提供する。
【0013】
本発明の第8態様によれば、上記濃縮した原液に洗浄液を加えて、上記原液を希釈し、さらに濃縮を繰り返すことにより、上記原液中の塩濃度を薄くする第6〜7のいずれか1つの態様に記載の濾過濃縮方法を提供する。
【0014】
本発明の第9態様によれば、上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾膜の表面の突子と上記濾過板の表面の突子とが上記一対の濾布を挟んで突き合うことにより形成された原液流路に沿って、上記原液保持空間に上記原液が供給される位置から上記原液排出口まで上記原液を案内しながら上記濃縮又は上記濾過を行うようにした第6〜8のいずれか1つの態様に記載の濾過濃縮方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本発明の第1実施形態にかかる濾過濃縮装置は、図1〜図16に示すように、図示しない前後スタンド間において一方のスタンド側の固定板と他方のスタンド側の締付板との間に、圧搾板3と濾過板4とを交互に移動可能に配置するとともに、隣接する圧搾板3と濾過板4との間に一対の濾布6,6を配置し、締付板を固定板側に移動させて、圧搾板3と濾過板4とを締付板2で固定板側に締め付けたのち、圧搾板3の原液処理部31に原液を供給して濃縮化し、濃縮化された原液を、再度、原液処理部31に供給して濾過を行った後に、圧搾流体により圧搾板3の圧搾膜5を膨張させて、圧搾板3と濾過板4との間の一対の濾布6,6間に保持された原液が圧搾されてケーキを形成し、その後、締付板を固定板とは反対側に移動させて、圧搾板3と濾過板4とを開枠して、一対の濾布6,6間の上記ケーキを一対の濾布6,6間から排出するように大略構成している。
【0017】
上記各圧搾板3は、図2〜図6に示すように、四角形板状本体3aの周囲に略四角枠形の額縁3eを有して、額縁3eにより囲まれてくぼんだ大略四角状の凹部3pを構成する。この凹部3pの下部の左右両側に下向きに突出した部分に、原液供給口11と原液排出口13を圧搾板厚み方向に貫通して備え、両側部の上下には横方向に突出した4個の耳部3t,…,3tを一体的に備えるとともに、上記圧搾板3の前後の凹部3p,3p内にゴム又は合成樹脂等の弾性体よりなる圧搾膜5をそれぞれ嵌合して配置している。上側の2つの耳部3t,3tは、前後スタンド間に架設された側板7,7に摺動可能に載置されて圧搾板3を吊り支持している。また、上側の2つの耳部3t,3tのうちの少なくとも一方の耳部、例えば図2では右側の耳部3tにはV字状の切り込み3sを上向きに形成して、この切り込み3sが右側の側板7に係合することにより、左右方向の位置決めを行うことにより、後述するような、圧搾板厚み方向に貫通する種々の貫通口11,12,13,14,15を確実に連通させるようにしている。
【0018】
各圧搾膜5の表面には、くぼんだ濾過床部5pを形成し、かつ、この濾過床部5pに多数の上下方向に延びた濾過溝部5u,…,5uを形成して、濾液を排出しやすくしている。この各圧搾膜5の濾過床部5pにおいて、図2における、中央部やや左側において下端より上方向に額縁3eの近傍まで延びかつ額縁3eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子5aと、中央部に上端より下向きに額縁3eの近傍まで延びかつ額縁3eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子5bと、中央部やや右側において下端より上方向に額縁3eの近傍まで延びかつ額縁3eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子5cとが形成されており、3個の突子5a,5b,5cにより濾過床5pを大略四等分して、後述するように、上記額縁3eとこれらの突子5a,5b,5cと隣接する濾過板4との間に挟み込まれる一対の濾布6,6とでもって、各圧搾板3の下部の左側の原液供給口11から各圧搾板3の下部の右側の原液排出口13に到る蛇行した原液用の流路を形成可能としている。
【0019】
各圧搾板3の前後両面のそれぞれの原液供給口11及び原液排出口13の周囲には、ゴムなどの弾性体よりなる環状の、流体導入部材の一例としての、グロメット8が一対の濾布6,6のうちの圧搾板側の1枚の濾布6を挟み込んで嵌合固定されて、上記圧搾板側の各濾布6の下部を各圧搾板3に固定する。各グロメット8の図2の表面の上側には凹部8aを備えて、各圧搾板3とそれに隣接する濾過板4とが締付板で締め付けられたときでも、上記流路と原液供給口11及び原液排出口13とが連通可能なようにしている。
【0020】
上記各圧搾板3の右下及び左下の耳部3t,3tには、それぞれ、圧搾板厚み方向に貫通する濾液排出口12を備えている。この濾液排出口12は、図4にも示すように、各圧搾板3の四角形板状本体3a内を上記圧搾板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔12hを介して、各圧搾板3の四角形板状本体3a及び前後の圧搾膜5,5の濾過床5p,5pをそれぞれの厚み方向に貫通する開口12iに連通して、各圧搾膜5の表面の濾過床部5pにたまった濾液を、開口12iから貫通孔12hを介して濾液排出口12内に回収できるようにしている。
【0021】
上記各圧搾板3の左上の耳部3tには、圧搾板厚み方向に貫通する圧搾流体供給口14を備えている。この圧搾流体供給口14は、図5にも示すように、各圧搾板3の四角形板状本体3a内を上記圧搾板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔14hを介して、各圧搾板3の四角形板状本体3aのみをその厚み方向に貫通する開口14iに連通して、圧搾流体供給口14から貫通孔14hを介して各圧搾膜5の裏面と各圧搾板3の四角形板状本体3aとの間に、圧搾流体を供給して、各圧搾板3の前後の圧搾膜5を同時的に膨張させるようにしている。なお、圧搾膜5と四角形板状本体3aとの間に凹所を形成すると、凹所内に圧縮空気体が供給しやすくなり、圧縮空気による圧搾膜5の膨張が容易になる。
【0022】
また、上記各圧搾板3の右上の耳部3tには、圧搾板厚み方向に貫通するバックブロー用の圧搾流体供給口15を備えている。このバックブロー用の圧搾流体供給口15は、図6にも示すように、各圧搾板3の四角形板状本体3a内を上記圧搾板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔15hを介して、各圧搾板3の四角形板状本体3a及び前後の圧搾膜5,5の濾過床5p,5pをそれぞれの厚み方向に貫通する開口15iに連通して、バックブロー用の圧搾流体供給口15から貫通孔15hを介して各開口15iから各圧搾膜5の表面の濾過床部5pにバックブロー用の圧搾流体を供給するようにしている。
【0023】
なお、各圧搾板5の各突子5a,5b,5cは、図4及び図6に示すように、その端縁部に傾斜面5k,5kを形成するようにすれば、濾布6が圧搾板5の滑らかに接触し、また、端縁部により濾布6を傷めることが防止できて濾布6の寿命を延長することができる。
【0024】
一方、各濾過板4は、図7〜図10に示すように、四角形板状本体4aの周囲に略四角枠形の額縁4eを有して、各圧搾膜5の濾過床部5pに対応しかつ額縁4eにより囲まれてくぼんだ大略四角状の濾過床部4pを構成する。この濾過床部4pの下部の左右両側に下向きに突出した部分に、原液供給口11と原液排出口13を濾過板厚み方向に貫通して備え、両側部の上下には横方向に突出した4個の耳部4t,…,4tを一体的に備えている。上側の2つの耳部4t,4tは、前後スタンド間に架設された側板7,7に摺動可能に載置されて濾過板4を吊り支持している。また、上側の2つの耳部4t,4tのうちの少なくとも一方の耳部、例えば図7では右側の耳部4tにはV字状の切り込み4sを上向きに形成して、この切り込み4sが右側の側板7に係合することにより、左右方向の位置決めを行うことにより、後述するような、濾過板厚み方向に貫通する種々の貫通口11,12,13,14,15を確実に連通させるようにしている。
【0025】
各濾過板4の濾過床部4pには多数の上下方向に延びた濾過溝部4u,…,4uを形成して、濾液を排出しやすくしている。この各濾過板4の濾過床部4pにおいて、各圧搾膜5の突子5a,5b,5cにそれぞれ対応して、図7における、中央部やや左側において下端より上方向に額縁4eの近傍まで延びかつ額縁4eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子24aと、中央部に上端より下向きに額縁4eの近傍まで延びかつ額縁4eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子24bと、中央部やや右側において下端より上方向に額縁4eの近傍まで延びかつ額縁4eとの間に隙間を有する長尺な帯状の突子24cとが形成されており、3個の突子24a,24b,24cにより濾過床4pを大略四等分している。この結果、圧搾板3とその圧搾板3に隣接する濾過板4とが締付板の締付けにより一対の濾布6,6を挟み込んで締付けられたとき、圧搾板3の額縁3eと濾過板4の額縁4eとが一対の濾布6,6を介して突き合うとともに、圧搾板3の突子5a,5b,5cと濾過板4の突子24a,24b,24cとが一対の濾布6,6を介して突き合うことにより、圧搾板3及び濾過板4の下部の左側の原液供給口11,11から圧搾板3及び濾過板4の下部の右側の原液排出口13,13に到る蛇行した原液用の流路を形成可能としている。
【0026】
各濾過板4の前後両面のそれぞれの原液供給口11及び原液排出口13の周囲には、ゴムなどの弾性体よりなる環状の、流体導入部材の一例としての、グロメット8が一対の濾布6,6のうちの濾過板側の1枚の濾布6を挟み込んで嵌合固定されて、上記濾過板側の各濾布6の下部を各濾過板4に固定する。各グロメット8の図7の表面の上側には凹部8aを備えて、各濾過板4とそれに隣接する圧搾板3とが締付板で締め付けられたときでも、上記流路と原液供給口11及び原液排出口13とが連通可能なようにしている。
【0027】
上記各濾過板4の右下及び左下の耳部4t,4tには、それぞれ、濾過板厚み方向に貫通する濾液排出口12を備えている。この濾液排出口12は、図9にも示すように、各濾過板4の四角形板状本体4a内を上記濾過板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔12hを介して、各濾過板4の濾過床部4pをその厚み方向に貫通する開口12iに連通して、各濾過板4の表面の濾過床部4pにたまった濾液を、開口12iから貫通孔12hを介して濾液排出口12内に回収できるようにしている。
【0028】
上記各濾過板4の左上の耳部4tには、濾過板厚み方向に貫通する圧搾流体供給口14を備えており、圧搾流体を隣接する圧搾板3の圧搾流体供給口14に送るようにしている。
【0029】
また、上記各濾過板4の右上の耳部4tには、濾過板厚み方向に貫通するバックブロー用の圧搾流体供給口15を備えている。このバックブロー用の圧搾流体供給口15は、図10にも示すように、各濾過板4の四角形板状本体4a内を上記濾過板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔15hを介して、各濾過板4の濾過床部4pをその厚み方向に貫通する開口15iに連通して、バックブロー用の圧搾流体供給口15から貫通孔15hを介して各開口15iから各濾過板4の表面の濾過床部4pにバックブロー用の圧搾流体を供給するようにしている。
【0030】
なお、各濾過板4の各突子24a,24b,24cは、図9及び図10に示すように、その両側に傾斜面24k,24kを形成するようにすれば、濾布6が濾過板4の滑らかに接触し、また、端縁部により濾布6を傷めることが防止できて濾布6の寿命を延長することができる。
【0031】
一方、各濾布6は、図14に示すように、下部に、各圧搾板3及び各濾過板4の各原液供給口11及び各原液排出口13にそれぞれ連通する孔6a,6bを有し、上記孔6a,6bの周囲には保護布17,17を備えて補強している。
【0032】
上記濾布6は、図11〜図13に示すように、圧搾板3及び濾過板4の原液供給口11と原液排出口13においてグロメット8,8によりボルト16,…,16で固定される。なお、濾布6の上端は、従来通り、濾布吊棒で支持されている。
【0033】
上記締付板を移動させて上記圧搾板3と上記濾過板4とをそれらの間に上記一対の濾布6,6を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾板3の上記圧搾膜5と上記圧搾板3に隣接する濾過板4との間に原液処理部31を形成可能とする。この原液処理部31は、上記圧搾板3と隣接する濾過板4との間の一対の濾布6,6間で形成された原液保持空間31aと、上記一対の濾布6,6のうちの一方の濾布6と上記圧搾膜5とにより囲まれるとともに上記一対の濾布6,6のうちの他方の濾布6と上記濾過板4とにより囲まれる濾液回収空間31bとより構成されている。
【0034】
上記原液保持空間31a内では、原液供給口11より供給された原液は、突子24aと5a、突子24bと5b、突子24cと5cでそれぞれ仕切られた上記蛇行する原液用の流路を経て、原液排出口13へ排出する流路が形成される。
【0035】
なお、少なくとも各圧搾板3の各貫通口12,14,15の前後両面の周囲にはパッキン9をそれぞれ備えて、締付板により各圧搾板3と各濾過板4とが互いに締付けられたとき、隣接する圧搾板3と濾過板4との間でパッキン9,…,9を介して各貫通口12,14,15の周囲同士が密着するようにしている。
【0036】
次に、上記濾過濃縮装置1に原液及び濃縮原液を供給するポンプ及び配管について説明する。
【0037】
図1において、各圧搾板3及び各濾過板4の原液供給口11へは、供給ポンプPと制御弁V1とを介して、原液供給路100により、タンクTとが接続されている。
【0038】
原液処理部31で濃縮された濃縮原液は、原液排出口13、制御弁V2を介して、原液排出路101により、タンクTに返送されるよう配管されている。
【0039】
タンクTには、制御弁V9を介して原液が供給されるとともに、制御弁V10を介して市水や純水などの洗浄水や塩水やアルコールなどの洗浄液が供給される。
【0040】
なお、原液中の不必要な塩などを除去する場合(具体的には、原液内の固体分中の不必要な塩などを除去する場合又は原液内の液体分中の不必要な塩などを除去する場合)には、制御弁V10を開いて、濃縮した原液に洗浄液源から洗浄液を加えて、原液を希釈し、さらに濃縮を繰り返すことにより、原液中の塩濃度を薄くすることができる。
【0041】
なお、原液の濃度が所望の濃度まで濃縮されているかを判別するための濃度計や電導度計やPH計など計測器EをタンクTに設ける。この計測器Eとして、電導度計を設ければ、原液の電導度が所望の電導度に達するまで濃縮されているかを判別することができる。また、この計測器Eとして、PH計を設ければ、原液のpHが所望のpHに達するまで濃縮されているかを判別することができる。また、液面計LAを設けてタンクT内の原液の液面を計測することもできる。
【0042】
圧搾流体の一例としての圧縮空気を供給する圧縮空気源Aは、制御弁V5を介して、圧縮空気供給路102により圧搾板3及び濾過板4の各圧搾流体供給口14に接続されており、また、バックブローのため、圧縮空気源Aは制御弁V7を介して圧縮空気供給路103により各バックブロー用の圧搾流体供給口15と接続されている。なお、圧縮空気供給路102の制御弁V5と上記濾過濃縮装置1との間には、制御弁V8を備えている。なお、制御弁V8は、大気開放弁であり、この制御弁V8を開くことにより、圧搾しないときに圧搾膜5が膨張しないように又は膨張状態から元の非膨張状態に復帰するようにしているとともに、圧搾膜5の圧搾時には閉じるようにしている。
【0043】
また、各濾液排出口12には、制御弁V3を介して濾液排出路104が接続されて、濾液が上記濾過濃縮装置外に排出される。
【0044】
また、原液供給路100の制御弁V1より各原液供給口11側とタンクTとを制御弁V4を介して接続する原液回収路105を備えている。
【0045】
なお、制御弁V6を開いてバイパス路106より原液供給口11内に圧縮空気を通し、原液供給口11より原液排出口13に向けてブローすることにより、流路中に残った原液を、制御弁V2が開かれた原液回収路101を介してタンクTに回収することができるようにしている。このとき、制御弁V4も開くようにして、上記原液を供給する流路中に残った原液、例えば、濾布6及び原液供給口11付近に残った原液を、制御弁V4及び原液回収路105を介してタンクT内に回収するようにしている。
【0046】
上記構成によれば、本第1実施形態にかかる濾過濃縮装置1は、以下のように作動する。
【0047】
なお、原液の例としては、工場雑排水、生活雑排水、あるいは化学薬品工場の薬品回収工程の液成分などがある。
【0048】
(濃縮工程)
まず、制御弁V9が開かれて原液がタンクTに供給され、タンクTから供給ポンプPにより制御弁V1及び原液供給路100を介して、各圧搾板3と各濾過板4の各原液供給口11及び各グロメット8の凹部8aを通して各圧搾板3と隣接する濾過板4の間の一対の濾布6,6間の原液処理部31へ原液を供給する(図13参照)。
【0049】
各原液処理部31内に供給された原液は、それぞれ隣接する圧搾板3と濾過板4との間の原液用の流路を流れながら濃縮される。すなわち、図1及び図2及び図7及び図15において、各圧搾膜5の濾過床5p及び各濾過板4の濾過床4p間の一対の濾布6,6内において、各圧搾膜5及び各濾過板4の各原液供給口11及び各グロメット8の凹部8aを通して各一対の濾布6,6間の各原液処理部31内に流れ込んだ原液は、各グロメット8の凹部8a付近から上方向に、額縁3eと4e同士が突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5aと24aとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる。次いで、突子5aと24aの上端と額縁3eと4eとの隙間から、下方向に、突子5aと24aとが突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5bと24bとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる。次いで、突子5bと24bの下端と額縁3eと4eとの隙間から、上方向に、突子5bと24bとが突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5cと24cとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる。次いで、突子5cと24cの上端と額縁3eと4eとの隙間から、下方向に、突子5cと24cとが突き合わされて形成された左側の壁部と、額縁3eと4e同士が突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる(図1の矢印Y参照)。この結果、各原液処理部31内から、各圧搾膜5及び各濾過板4の各グロメット8の凹部8aを通して各原液排出口13内に流れ込む。このように、上記原液用の流路を原液が流れる間、一対の濾布6,6を通して原液中の水分が各圧搾膜5の濾過床5p及び各濾過板4の濾過床4pに濾液として流れ出て、流れ出た濾液は、各圧搾膜5の濾過床5pの濾過溝5u,…,5u及び各濾過板4の濾過床4pの濾過溝4u,…,4uにより案内されて、各開口12i及び各貫通孔12hを介して濾液排出口12内に回収され、その後、制御弁V3及び濾液排出路104を介して装置外に排出される。このように、原液が原液用の流路を流れる間、水分が排出されることになり、結果として、原液が濃縮されて、原液排出口13から装置外に排出され、原液排出路101及び制御弁V2を介してタンクTに返送される。このとき、原液は、各原液処理部31内から、それぞれ隣接する圧搾板3と濾過板4との間の原液用の流路を流れながら濃縮され、濃縮された原液は、原液排出口13内に回収される。その後、原液排出路101及び制御弁V2を介してタンクTに返送される。よって、各原液処理部31内で濃縮された原液が他の原液処理部31内を通ることなく装置外に排出されるため、他の原液処理部31内を通るようにする場合と比較して、原液の流路を簡素化することができて、各濾過板及び各圧搾板の構造を簡単化することができる。
【0050】
計測器EでタンクT内の原液が所望の濃度値まで濃縮されているか否かを判定し、原液が所望の濃度値より低い場合には、再度、上記のように供給ポンプPにより、各圧搾板3と各濾過板4間の一対の濾布間の原液処理部31へ原液を供給して濃縮化を繰返し行うようにしている。なお、制御弁V2の開閉を制御し、制御弁V2を閉状態に近づけると、原液が加圧されて原液の濃縮がより短時間で行うことができる。
【0051】
(濾過及び圧搾濾過工程)
次に、タンクTに回収された所望の濃度の濃縮原液は、供給ポンプPで原液供給路100と制御弁V1を介して各圧搾板3と各濾過板4との間の一対の濾布6,6間の原液処理部31に供給され、濾過及び圧搾濾過が行われる。このとき、制御弁V2は閉じられているため、各原液処理部31に供給された濃縮原液は、各原液排出口13から排出されず、各原液処理部31内で濾過が行われ、各濾布6を通過した濾液が、各濾過板4及び各圧搾板3の各濾液排出口12から濾液排出路104により、上記濾過濃縮装置外に排出される。
【0052】
圧搾濾過を行うときには、圧縮流体が供給元より制御弁V5を介して各圧搾流体供給口14を通って各圧搾板3へ供給され、図16に示すように、各圧搾膜5は膨張し、各濾過ケーキを圧搾することができる。このとき、制御弁V3は開かれているため、濾過時と同様に、各濾布6を通過した濾液が、各濾過板4及び各圧搾板3の各濾液排出口12から濾液排出路104により、上記濾過濃縮装置外に排出される。
【0053】
各一対の濾布6,6間に生成したケーキは、締付板による締付けを解除したのち、圧搾板3と濾過板4とを開板して各一対の濾布6,6から排出する。
【0054】
なお、各濾布6にケーキが強く付着しているときには、圧縮流体を制御弁V7を介して各バックブロー用圧搾流体供給口15より逆送し、原液用の流路を逆流して各原液供給口11から原液供給路100の一部を通り、制御弁V4及び原液回収路105を介してタンクT内に向けてバックブローすることにより、ケーキ剥離を容易とすることができる。このとき、制御弁V4は開かれている。
【0055】
また、公知の濾布振動装置を用いてケーキ排出することもできる。
【0056】
上記第1実施形態によれば、圧搾膜5を有する圧搾板3と当該圧搾板3に隣接する濾過板4との間に原液処理部31を備え、原液処理部31のうち一対の濾布6,6間に形成される原液保持空間31a内に、原液供給口11から原液が供給されて原液用の蛇行した流路を経て原液排出口13から原液が排出されるとともに濾液回収空間31bから濾液排出口12を経て濾液が排出される場合には、原液濃縮部として機能する一方、原液排出口13から原液が排出できずに原液保持空間31a内に原液を保持したまま、濾液排出口12から濾液のみが排出されるとともに圧搾膜5によりケークを圧搾させることができる場合には、濾布6を介して濾液のみが排出できる原液濾過及び圧搾濾過部として機能するようにしている。従って、同一の原液処理部31に対して、原液排出の可否を制御することにより、原液濃縮部と原液濾過及び圧搾濾過部とに使い分けることができる。言い換えれば、濃縮装置と圧搾濾過装置とを1つの装置すなわち原液処理部31で兼用することができ、濾過濃縮装置全体をよりコンパクトな構造とすることができる。
【0057】
また、原液の濃縮動作を繰り返し行うとき、各濃縮工程の最後に必ずブロー工程を行うことにより、濾布6に堆積した原液中の固体分をブローにより一旦取り除いて濾布6を大略処理開始状態まで復帰させたのち、次の原液の濃縮を行うことができるため、原液濃縮作業が効率良くかつより短時間で行うことができる。
【0058】
また、従来の濾過装置では処理することが困難であった、例えば、1%以下の低濃度の原液でも、原液処理部31を濃縮部として機能させて所望の濃度すなわち所望の固形分含有率まで原液を濃縮したのち、該濃縮された原液を用いて、原液処理部31を濾過及び圧搾濾過部として機能させて濾過及び圧搾濾過することができるので、容易に、かつ、効率よく、濃縮濾過処理を行うことができる。
【0059】
また、原液処理部31は、弾性体である圧搾膜5の突子5a,5b,5cと剛性のある濾過板4の突子24a,24b,24cとにより原液流路を形成するようにしているので、圧搾濾過時には、そのまま、圧搾膜5としての機能させることができ、濃縮装置と圧搾濾過装置とを1つの装置で兼用することができ、設置場所、動力源及び制御部を少なくすることができてコンパクトなものとなり、経済性に優れたものとなる。
【0060】
また、上記圧搾膜5の表面には、突子5a,5b,5cと濾過板4の突子24a,24b,24cとにより、上記原液保持空間31aに上記原液が供給される位置すなわち原液供給口11から上記原液排出口13まで上記原液を案内する原液流路を蛇行させるように形成したので、上記原液保持空間31aに供給された上記原液が上記一対の濾布6,6と接触する面積を大きくすることができ、原液を、より効率良く、濃縮させることができるとともに、濾過及び圧搾濾過させることができる。
【0061】
また、圧搾板3の圧搾膜5の突子5a,5b,5cと濾過板4の突子24a,24b,24cとを略同位置で互に対応して設けているため、締付板で締め付けたとき、一対の濾布6,6が圧搾膜5の突子5a,5b,5cと濾過板4の突子24a,24b,24c同士に挟まれて接触して原液流路が形成されるため、原液を原液供給口11から原液排出口13へ確実に案内することができる。
【0062】
また、原液供給口11より原液処理部31内に供給された原液は、一対の濾布6,6により原液処理部31の両側で濃縮と濾過及び圧搾濾過とを行うことができるので、より効率よく処理することができる。
【0063】
また、原液供給口11より供給された原液は、圧搾板3の両面に配置された2組の一対の濾布6,6で同時的に濾過されるので、濾過効率をより一層向上させることができる。
【0064】
また、各濾布6の圧搾板3及び濾過板4への固定を濾板下部で行うようにしているので、圧搾板3及び濾過板4を開けば一対の濾布6,6を強制的に開くことができて、一対の濾布6,6間に形成されたケーキの排出が容易となる。すなわち、圧搾板3及び濾過板4などの濾板の中央部の原液孔を形成し、その原液孔の周囲に濾布を取り付けるようにするセンターフィードの場合には、濾布の下部には振動が伝わりにくく、ケーキの排出が困難であるが、上記第1実施形態の各濾布6は、その下方で圧搾板3又は濾過板4に固定されているため、濾布の下端まで振動が伝わりやすく、ケーキ排出が容易となる。
【0065】
なお、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
【0066】
例えば、図2における各圧搾板3の突子5a,5b,5cは流路を形成するため各濾過板4の突子24a,24b,24cと略同位置で互に対応して設けているが、原液供給口側から見て、下側から上向きに1本突子を設け、間隔をあけて上側から下向きに1本突子を設け、間隔をあけて下側から上向きに1本突子を設け、間隔をあけて上側から下向きに1本突子を設け、間隔をあけて下側から上向きに1本突子を設けて、合計、上側から下向きに2本突子を設け、下側から上向きに3本突子を設けて流路を形成することもできる。
【0067】
次に、本発明の第2実施形態にかかる濾過濃縮装置を図17〜図20に示す。
【0068】
この第2実施形態にかかる濾過濃縮装置では、圧搾流体の別の例として、圧搾空気ではなく、圧搾圧力を大きくするために圧搾用水を使用するとともに、各濾過板及び各圧搾板においてグロメット部分及び濾過溝部分を若干変更したものである。変更点は以下の通りである。
【0069】
すなわち、各濾過板4Aの前後両面のそれぞれの原液供給口11及び原液排出口13の周囲の流体導入部材の一例としてのグロメットを環状の金属体より構成して、一対の濾布6,6のうちの圧搾板側の1枚の濾布6を挟み込んで嵌合固定されて、上記圧搾板側の各濾布6の下部を各濾過板4Aに固定している。各グロメット8Aの図17の表面の周囲の濾過板本体4aには、すり鉢状の傾斜面4yを形成して、各濾過板4Aとそれに隣接する圧搾板3Aとが締付板で締め付けられたときでも、上記流路と原液供給口11及び原液排出口13とが連通可能な凹部になるようにしている。また、濾過溝部4uは、上下方向沿いの直線部と4分の1の円弧部4zとが組み合わせされて、原液などの流体が円滑に流れるように案内されるようにしている。濾過板4では、下側の2個の耳部4t,4tの貫通口は濾液排出口12,12として機能させていたが、この第2実施形態の濾過板4Aは図17の左下の耳部4tの貫通口を濾液排出口12として機能させ、右下の耳部4tの貫通口は圧搾板3Aに圧搾用水を供給するための圧搾用水供給口112として機能させる。この圧搾用水供給口112は、図21〜図23にも示すように、各圧搾板3Aの四角形板状本体3z内を上記圧搾板厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔112hを介して、各圧搾板3Aの四角形板状本体3zのみをその厚み方向に貫通する開口112iに連通して、圧搾用水供給口112から貫通孔112hを介して各圧搾膜5Aの裏面と各圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に、圧搾用水を供給して、各圧搾板3Aの前後の圧搾膜5Aを同時的に膨張させるようにしている。開口112iから各圧搾膜5Aの裏面と各圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に供給された圧搾用水は、四角形板状本体3zの下部に形成された横方向の多数の横溝3xにより、各圧搾膜5Aの裏面と各圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間の全体に広がり、大略均一に各圧搾膜5Aを膨張させることができるようにしている。なお、図21において、圧搾用水供給口112から貫通孔112hは開口112iまで横方向に左向きに延び、それ以上は延びていない。一方、濾液排出口12から貫通孔12hは、開口112iの近傍の開口12iまで延びている。濾液排出口12は、図17に示すように、各濾過板4Aの四角形板状本体4a内を上記厚み方向とは直交する方向に貫通する貫通孔12hを介して、各濾過板4Aの四角形板状本体4a及び前後の濾過床4p,4pをそれぞれの厚み方向に貫通する開口12iに連通して、各濾過床4p,4pにたまった濾液を、開口12iから貫通孔12hを介して濾液排出口12内に回収できるようにしている。また、上記各濾過板4Aの左上の耳部4tの貫通口は後述するように圧搾板専用のブロー用の圧搾流体供給口14として濾過板4Aとは無関係とし、上記各濾過板4Aの右上の耳部4tの貫通口をブロー用の圧搾流体供給口15として機能させ、濾過床4pの厚み方向に貫通する開口14Iに連通して、ブロー用の圧搾流体供給口15から貫通孔14Hを介して各開口14Iから濾過床部4pに圧搾流体を供給可能としている。上記した構造は濾過板4Aに関するものであるが、各圧搾板3A及び圧搾膜5Aも、図19に示すように、濾過溝部分及びグロメット部分について濾過板4Aと同様な構造となっている。
【0070】
なお、各圧搾板3Aの四角形板状本体3zは、濾過板4Aの四角形板状本体4aと同様にくぼみ3yを形成して、圧搾膜5Aの圧搾用水により膨張すべき部分は厚さが均一である方がよいためである。また、このくぼみ3yとくぼみ3yとをつなぐ多数の横溝3xを備えることにより、圧搾用水がくぼみ3y全体に流れやすくなり、圧搾膜5Aの膨張が容易になる。
【0071】
また、配管系統などについても、第1実施形態と異なる点を主として説明する。まず、圧搾用水を供給する圧搾用水供給源として、圧搾用水槽300と、圧搾用水槽300から圧搾用水を圧送する圧搾用ポンプ301とが設けられている。そして、各圧搾板3A及び各濾過板4Aの各圧搾用水供給口112へは、圧搾用ポンプ301と制御弁V25とを介して、圧搾用水供給路400により、圧搾用水槽300とが接続されて、圧搾用水槽300内の圧搾用水を圧搾用ポンプ301の駆動により各圧搾用水供給口112に供給可能として、圧搾膜5Aを膨張可能としている。一方、各圧搾板3A及び各濾過板4Aの各圧搾用水供給口112には、制御弁V30を介して、圧搾用水回収路401により圧搾用水槽300が接続されている。また、上記各圧搾板3Aの左上及び右上の耳部3t,3tの貫通口をブロー用の圧搾流体供給口14,15として機能させ、圧搾板3Aの四角形板状本体3zのみをその厚み方向に貫通する開口14iに連通して、ブロー用の圧搾流体供給口14,15から貫通孔14hを介して各開口14iから圧搾膜5の裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に圧搾流体を供給して、圧搾膜5の裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水をその間から排出可能としている。このとき、各圧搾板3Aの右上の耳部3tのブロー用の圧搾流体供給口15から圧搾流体の一例としてのエアーが供給されるとともに、制御弁V5を閉じ、かつ、第1実施形態とは異なり大気ではなく圧搾用水槽300に接続された通路を開閉する制御弁V8を開くことにより、圧搾膜5の裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水を圧搾用水槽300に回収可能とする。また、制御弁V30も開くことにより、圧搾膜5の裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水を圧搾用水槽300に回収可能とする。よって、圧搾しないときに圧搾膜5が膨張しないように又は膨張状態から元の非膨張状態に復帰するようにしている。制御弁V30は圧搾膜5の圧搾時には閉じるようにしている。
【0072】
タンクTには、原液移送タンク310から原液移送ポンプ320の駆動により制御弁V9を介して原液が供給されるとともに、制御弁V10を介して市水や純水などの洗浄水や塩水やアルコールなどの洗浄液(ここでは、一例として清水)が供給される。この清水は、制御弁V13を介して圧搾用水槽300にも供給可能としている。圧搾用水槽300内の圧搾用水のレベルが液面計LCにより測定され、下限設定値Lに達すると制御弁V13が開かれて清水が圧搾用水槽300内に供給される一方、中間設定値Mに達すると制御弁V13が閉じられて清水の圧搾用水槽300内への供給を停止する。
【0073】
また、各濾液排出口12には、制御弁V3を介して濾液排出路104が接続されて、濾液が上記濾過濃縮装置外に排出される他、別途、初期濾過時の初期濾液のみを排出するため、各濾液排出口12には制御弁V23を介して濾液排出路304が接続されている。
【0074】
さらに、制御弁V6を開いてバイパス路106より原液供給口11内に圧縮空気を通し、原液供給口11より原液排出口13に向けてブローを可能とするとともに、制御弁V6を開いてバイパス路106より原液排出口13内にも圧縮空気を通し、原液排出口13より原液供給口11に向けてブロー可能としている。原液供給口11内に圧縮空気を通し、原液供給口11より原液排出口13に向けてブローするときには、制御弁V22も開くようにして、上記原液を供給する流路中に残った原液、例えば、濾布6及び原液排出口13付近などに残った原液を、制御弁V22及び原液回収路305及び101を介してタンクT内に回収するようにしている。制御弁V6を開いてバイパス路106より原液排出口13内に圧縮空気を通し、原液排出口13より原液供給口11に向けてブローするときには、制御弁V4も開くようにして、上記原液を供給する流路中に残った原液、例えば、濾布6及び原液供給口11付近に残った原液を、制御弁V4及び原液回収路105を介してタンクT内に回収するようにしている。
【0075】
なお、350は各制御弁用のパイロットバルブスタンド、351は圧縮空気源Aの一例としてのエアーコンプレッサーA及び供給ポンプPの計装用エアーレシーバータンクである。制御弁VPは、供給ポンプPの駆動用制御弁である。
【0076】
上記構成によれば、第2実施形態にかかる濾過濃縮装置1は、以下のように作動する。なお、図20は制御弁の操作工程図である。この工程図で斜線部分は制御弁が開いている状態であり、斜線のない部分は制御弁が閉じている状態である。
【0077】
(濃縮工程)
まず、濃縮工程の循環動作では、制御弁V1、制御弁V2、制御弁V23、制御弁V8、制御弁VPが開かれ、他の制御弁は閉じたままととする(以下の説明において、特に言及しない場合には制御弁は閉じたままとする)。すなわち、制御弁V9が開かれて原液がタンクTに供給されたのち、タンクTから供給ポンプPにより制御弁V1及び原液供給路100を介して、各圧搾板3Aと各濾過板4Aの各原液供給口11及び各グロメット8Aを通して各圧搾板3Aと隣接する濾過板4Aの間の一対の濾布6,6間の原液処理部31へ原液を供給する(第1実施形態の図13参照)。
【0078】
各原液処理部31内に供給された原液は、それぞれ隣接する圧搾板3Aと濾過板4Aとの間の原液用の流路を流れながら濃縮される。すなわち、各圧搾膜5Aの濾過床5p及び各濾過板4Aの濾過床4p間の一対の濾布6,6内において、各圧搾膜5A及び各濾過板4Aの各原液供給口11及び各グロメット8Aを通して各一対の濾布6,6間の各原液処理部31内に流れ込んだ原液は、各グロメット8A付近から上方向に、額縁3eと4e同士が突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5aと24aとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる。次いで、突子5aと24aの上端と額縁3eと4eとの隙間から、下方向に、突子5aと24aとが突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5bと24bとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる(第1実施形態の図1及び図2及び図7及び図15参照)。次いで、突子5bと24bの下端と額縁3eと4eとの隙間から、上方向に、突子5bと24bとが突き合わされて形成された左側の壁部と、突子5cと24cとが突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる。次いで、突子5cと24cの上端と額縁3eと4eとの隙間から、下方向に、突子5cと24cとが突き合わされて形成された左側の壁部と、額縁3eと4e同士が突き合わされて形成された右側の壁部との間を流れる(第1実施形態の図1の矢印Y参照)。この結果、各原液処理部31内から、各圧搾膜5A及び各濾過板4Aの各グロメット8Aを通して各原液排出口13内に流れ込む。このように、上記原液用の流路を原液が流れる間、一対の濾布6,6を通して原液中の水分が各圧搾膜5Aの濾過床5p及び各濾過板4Aの濾過床4pに濾液として流れ出て、流れ出た濾液は、各圧搾膜5Aの濾過床5pの濾過溝5u,…,5u及び各濾過板4Aの濾過床4pの濾過溝4u,…,4uにより案内されて、各開口12i及び各貫通孔12hを介して濾液排出口12内に回収され、その後、制御弁V23及び濾液排出路304を介して装置外に排出される。このように、原液が原液用の流路を流れる間、水分が排出されることになり、結果として、原液が濃縮されて、原液排出口13から装置外に排出され、原液排出路101及び制御弁V2を介してタンクTに返送される。なお、この循環動作では、制御弁V8を開くことにより、圧搾膜5Aの裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水をその間から圧搾用水槽300に排出可能としている。
【0079】
このように原液が循環を開始すると、次の初期濾過動作に移る。上記循環動作と異なるのは、制御弁V2を動作の途中で閉じる点である。これにより、原液が加圧されて原液の濃縮がより短時間で行うことができる。
【0080】
次いで、所定時間経過後、濃縮動作に入る。ここでは、初期濾過動作と異なるのは、制御弁V23を閉じ、制御弁V3を開くことであるとともに、初期濾過動作と同様に制御弁V2を途中まで開けておき、その後、閉じることにより、原液が加圧されて原液の濃縮がより短時間で行うようにしている。
。原液は、各原液処理部31内から、それぞれ隣接する圧搾板3Aと濾過板4Aとの間の原液用の流路を流れながら濃縮され、原液排出口13から装置外に排出され、原液排出路101及び制御弁V2を介してタンクTに返送される。一方、濾液は、濾液排出口12内に回収され、制御弁V3及び濾液排出路104を介して装置外に排出される。よって、各原液処理部31内で濃縮された原液が他の原液処理部31内を通ることなく装置外に排出されるため、他の原液処理部31内を通るようにする場合と比較して、原液の流路を簡素化することができて、各濾過板及び各圧搾板の構造を簡単化することができる。
【0081】
次いで、所定時間経過後、バックブロー工程に入る。このバックブロー工程は2段階に分かれている。最初の段階では、制御弁V7を開いて、圧縮空気源Aから圧縮空気を圧縮空気供給路103により各バックブロー用の圧搾流体供給口15に供給するとともに、制御弁V22を所定時間毎に開けたり閉じたりし、かつ、制御弁V4を閉じたままとして、原液供給口11より原液排出口13に向けてブローを行い、上記原液を供給する流路中に残った原液を、上記濃縮化された原液として回収する。次の段階では、制御弁V7を開いて、圧縮空気源Aから圧縮空気を圧縮空気供給路103により各バックブロー用の圧搾流体供給口15に供給するとともに、制御弁V4を所定時間毎に開けたり閉じたりし、かつ、制御弁V22を閉じたままとして、原液排出口13より原液供給口11に向けてブローを行い、上記原液を供給する流路中に残った原液を、上記濃縮化された原液として回収する。なお、制御弁V8を開いたままとして、圧搾膜5Aの裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水を圧搾用水槽300に回収可能とする。この制御弁V2は開度調節弁であって、開度を検出可能なポジショナーを有している。
【0082】
上記濃縮工程とバックブロー工程とを1つのサイクルとし、計測器EでタンクT内の原液が所望の濃度値まで濃縮されているか否かを判定し、原液が所望の濃度値より低い場合には、再度、上記サイクルを繰り返して原液の濃縮を行う。
【0083】
(初期濾過工程)
次に、初期濾過工程を行う。この初期濾過工程では、制御弁V1、制御弁V23、制御弁V8、制御弁VPが開かれ、他の制御弁は閉じたままととする。よって、タンクTに回収された所望の濃度の濃縮原液は、供給ポンプPで原液供給路100と制御弁V1を介して各圧搾板3Aと各濾過板4Aとの間の一対の濾布6,6間の原液処理部31に供給され、初期濾過が行われる。このとき、制御弁V2は閉じられているため、各原液処理部31に供給された濃縮原液は、各原液排出口13から排出されず、各原液処理部31内で濾過が行われ、各濾布6を通過した濾液が、各濾過板4A及び各圧搾板3Aの各濾液排出口12から制御弁V23を介して初期濾過用の濾液排出路304により、上記濾過濃縮装置外に排出される。
【0084】
(濾過工程)
次いで、所定時間後に、濾過工程に入る。この濾過工程では、初期動作と異なるのは、制御弁V23の代わりに、制御弁V3を開き、各濾布6を通過した濾液が、各濾過板4A及び各圧搾板3Aの各濾液排出口12から制御弁V3を介して濾液排出路104により、上記濾過濃縮装置外に排出されるようにする。この工程では、所望の濃度の濃縮原液は、供給ポンプPで原液供給路100と制御弁V1を介して各圧搾板3Aと各濾過板4Aとの間の一対の濾布6,6間の原液処理部31に供給され、濾過が行われる。
【0085】
(圧搾工程)
次いで、所定時間後に、圧搾濾過工程(圧搾工程)に入る。この圧搾工程では、制御弁V3、制御弁V25、制御弁V8が開かれ、他の制御弁は閉じたままととする。制御弁V8は最初のうちのみ開き、圧搾が開始される前には閉じる。圧搾濾過を行うときには、圧縮流体が圧搾ポンプ301より制御弁V25を介して各圧搾用水供給口112を通って各圧搾板3Aへ供給され、各圧搾膜5Aは膨張し(第1実施形態の図16参照)、各濾過ケーキを圧搾することができる。このとき、制御弁V3は開かれているため、濾過時と同様に、各濾布6を通過した濾液が、各濾過板4A及び各圧搾板3Aの各濾液排出口12から濾液排出路104により、上記濾過濃縮装置外に排出される。
【0086】
(液抜き工程)
圧搾工程終了後、圧搾膜の液抜き工程を行う。この液抜き工程では、原液ブロー動作と、圧抜き動作と、水抜き動作とから構成されている。
【0087】
原液ブロー動作では、制御弁V22は最初に開いてその後閉じる。制御弁V4は逆に最初に閉じてその後開く。制御弁V6は開かれ、他の制御弁は閉じたままととする。よって、制御弁V22と制御弁V6が開かれているとき、原液供給口11内に圧縮空気を通し、原液供給口11より原液排出口13に向けてブローすることになり、上記原液を供給する流路中に残った原液、例えば、濾布6及び原液排出口13付近などに残った原液を、制御弁V22及び原液回収路305及び101を介してタンクT内に回収するようにしている。制御弁V4と制御弁V6が開かれているとき、バイパス路106より原液排出口13内に圧縮空気を通し、原液排出口13より原液供給口11に向けてブローすることになり、上記原液を供給する流路中に残った原液、例えば、濾布6及び原液供給口11付近に残った原液を、制御弁V4及び原液回収路105を介してタンクT内に回収するようにしている。
【0088】
圧抜き動作では、制御弁V5、制御弁V8、制御弁V30が開かれる。ただし、制御弁V5は途中から開く。また、制御弁V8は、最初は閉じておき、途中から開き、その後再び閉じる。まず、制御弁V30を開くことにより、圧搾膜5Aの裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水をその間から制御弁V30を介して圧搾用水回収路401を通して圧搾用水槽300に排出させる。次いで、制御弁V8を開くことにより、圧搾膜5Aの裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に溜まった圧搾用水をその間から制御弁V8を介して圧搾用水槽300に排出させる。さらに、制御弁V8を閉じると同時的に制御弁V5を開き、圧縮空気を圧搾膜5Aの裏面と圧搾板3Aの四角形板状本体3zとの間に供給して、その間に溜まった圧搾用水をその間から圧搾用水槽300に強制的に制御弁V30を介して圧搾用水回収路401を通して圧搾用水槽300に排出させる。
【0089】
水抜き動作では、タイマーにて所定時間後、濾過板4Aと圧搾板3Aとの締付圧力を緩めて若干開枠することにより、濾過板4Aと圧搾板3A間に溜まった水を下方に落下させることにより液抜きを行う。
【0090】
(ケーキ排出工程)
その後、各一対の濾布6,6間に生成したケーキは、締付板による締付けを解除したのち、圧搾板3Aと濾過板4Aとを開板して各一対の濾布6,6から排出する。
【0091】
なお、各濾布6にケーキが強く付着しているときには、圧縮流体を制御弁V7を介して各バックブロー用圧搾流体供給口15より逆送し、原液用の流路を逆流して各原液供給口11から原液供給路100の一部を通り、制御弁V4及び原液回収路105を介してタンクT内に向けてバックブローすることにより、ケーキ剥離を容易とすることができる。このとき、制御弁V4は開かれている。また、公知の濾布振動装置を用いてケーキ排出することもできる。
【0092】
(原液供給工程)
制御弁V9が開かれて原液がタンクTに供給され、タンクTの原液レベルがHになると、制御弁V9が閉じられる。その後、上記した濃縮工程に移る。
【0093】
この第2実施形態によれば、圧搾用水で圧搾膜5Aを膨張させることができるため、圧縮空気で圧搾するよりも大きな力で圧搾工程を行うことができる。
【0094】
また、原液の濃縮動作を繰り返し行うとき、各濃縮工程の最後に必ずブロー工程を行うことにより、濾布6に堆積した原液中の固体分をブローにより一旦取り除いて濾布6を大略処理開始状態まで復帰させたのち、次の原液の濃縮を行うことができるため、原液濃縮作業が効率良くかつより短時間で行うことができる。
【0095】
また、液面計、濃度計、PH計、電導度計などを有機的に組み合わせて、各制御弁や各ポンプなどを制御することにより、濃縮進行度、洗浄進行度などを容易に自動制御することができる。
【0096】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0097】
【発明の効果】
従来の濾過装置では処理することが困難であった、例えば1%以下の低濃度の原液でも、原液処理部を、原液が排出されるとともに濾液が排出されかつ原液流路のブローを行うといった工程を繰り返し行う濃縮部として機能させて所望の固形分含有率まで濃縮したのち、該濃縮された原液を用いて、原液処理部を濾過及び圧搾濾過部として機能させて濾過及び圧搾濾過するようにすることができるので、容易に、かつ、効率よく濃縮濾過処理を行うことができる。特に、原液が排出されるとともに濾液が排出されたのち、原液流路のブローを行うため、濾布に堆積した原液中の固体分をブローにより一旦取り除いて濾布を大略処理開始状態まで復帰させたのち、次の原液の濃縮を行うことができるため、原液濃縮作業が効率良くかつより短時間で行うことができる。
【0098】
また、原液処理部は、その一部を弾性体で流路を形成するようにしているので、そのまま圧搾膜としての機能を持たせることができ、濃縮装置と圧搾濾過装置とを1つの装置で兼用することができ、設置場所、動力源及び制御部を少なくすることができてコンパクトなものとなり、経済性に優れたものとなる。
【0099】
また、各濾布の圧搾板及び濾過板への固定を濾板下部で行うようにすれば、圧搾板及び濾過板を開くことにより一対の濾布を強制的に開くことができて、一対の濾布間に形成されたケーキの排出が容易となる。
【0100】
また、濾布の圧搾板及び濾過板への固定を濾板下部にしているので濾布間に形成されたケーキの排出が容易となる。
【0101】
また、原液供給口より原液処理部内に供給された原液は、一対の濾布により原液処理部の両側で濃縮と濾過及び圧搾濾過とを行うことができるので、より効率よく処理することができる。
【0102】
また、原液中の不必要な塩などを除去する場合、従来は原液をフィルタプレスなどの濾過装置で濾過圧搾してケーキとし、上記フィルタプレス内のケーキに洗浄水を供給してケーキ中の不必要な塩などを除去していたが、本発明においては、タンク中の原液に洗浄水を加えて原液を希釈し、さらに、濃縮を繰り返すことにより、容易に原液中の塩濃度を薄くすることができ、また、洗浄ムラも解消し、洗浄効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかる濾過濃縮装置を示す概略説明図である。
【図2】 上記濾過濃縮装置の圧搾板の正面図である。
【図3】 図2のA−A線の断面図である。
【図4】 図2の濾液排出口部分のB−B線の断面図である。
【図5】 図2の圧搾流体供給口部分のC−C線の断面図である。
【図6】 図2のバックブロー用圧搾流体供給口部分のF−F線の断面図である。
【図7】 上記濾過濃縮装置の濾過板の正面図である。
【図8】 図7のD−D線の断面図である。
【図9】 図7の濾液排出口部分のE−E線の断面図である。
【図10】 図7のバックブロー用圧搾流体供給口部分のG−G線の断面図である。
【図11】 上記濾過濃縮装置の圧搾板に濾布を取付けた状態を示す正面透視図である。
【図12】 上記濾過濃縮装置の濾過板に濾布を取付けた状態を示す正面透視図である。
【図13】 上記濾過濃縮装置による濃縮濾過状態を示す要部の縦断面図である。
【図14】 上記濾過濃縮装置の濾布の要部の正面図である。
【図15】 上記濾過濃縮装置による濃縮濾過状態において原液供給口を通る部分の要部断面図である。
【図16】 上記濾過濃縮装置による圧搾濾過状態を示す要部断面図である。ただし、圧搾板の断面は圧搾流体供給口部分を通過する部分の断面であり、濾過板の断面はバックブロー用の圧搾流体供給口部分を通過する部分の断面である。
【図17】 本発明の第2実施形態にかかる上記濾過濃縮装置の濾過板の正面図である。
【図18】 図17のX−X線断面図である。
【図19】 本発明の第2実施形態にかかる上記濾過濃縮装置を示す一部断面の概略説明図である。
【図20】 本発明の第2実施形態にかかる上記濾過濃縮装置の制御弁の操作工程図である。
【図21】 本発明の第2実施形態にかかる上記濾過濃縮装置の圧搾板の正面図である。
【図22】 図21のXI−XI線断面図である。
【図23】 図21のXII−XII線断面図である。
【符号の説明】
1…濾過濃縮装置、3,3A…圧搾板、3a,3z…本体、3e…額縁、3p…凹部、3t…耳部、3u…濾過溝部、3x…横溝、3y…くぼみ、4,4A…濾過板、4a…本体、4e…額縁、4p…濾過床部、4t…耳部、4u…濾過溝部、4z…円弧部、5,5A…圧搾膜、5a,5b,5c…突子、5p…濾過床部、6…濾布、7…側板、8,8A…グロメット、8a…凹部、9…パッキン、11…原液供給口、12…濾液排出口、12h…貫通孔、12i…開口、13…原液排出口、14…圧搾流体供給口、14h…貫通孔、14i…開口、15…バックブロー用圧搾流体供給口、15h…貫通孔、15i…開口、16…ボルト、17…保護布、24a,24b,24c…突子、31…原液処理部、31a…原液保持空間、31b…濾液回収空間、100…原液供給路、101…原液排出路、102…圧縮空気供給路、103…圧縮空気供給路、104…濾液排出路、105…原液回収路、106…バイパス路、112…圧搾用水供給口、112h…貫通孔、112i…開口、300…圧搾用水槽、301…圧搾用ポンプ、310…原液移送タンク、320…原液移送ポンプ、350…パイロットバルブスタンド、351…計装用エアーレシーバータンク、P…供給ポンプ、T…タンク、V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V13,V2 2,V2 3,V2 5,V30,VP…制御弁。
Claims (9)
- 固定板と締付板との間に圧搾板(3)と濾過板(4)とを交互に移動可能に配置し、隣接する圧搾板と濾過板との間に一対の濾布(6,6)を配置し、
上記圧搾板は、濾過時に膨張して圧搾濾過可能な圧搾膜(5)を有し、かつ、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾板の上記圧搾膜と上記圧搾板に隣接する濾過板との間に原液処理部(31)を形成可能とし、
上記原液処理部は、上記一対の濾布により囲まれた原液保持空間(31a)と、上記一対の濾布のうちの一方の濾布と上記圧搾膜とにより囲まれるとともに上記一対の濾布のうちの他方の濾布と上記濾過板とにより囲まれる濾液回収空間(31b)とを備え、
上記原液保持空間に連通する原液供給口(11)より上記原液保持空間に原液を供給したのち、上記原液保持空間に連通する原液排出口(13)から上記原液が排出されて濃縮化された原液として回収され、かつ、その原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通して上記濾液回収空間に入り、上記濾液回収空間に連通する濾液排出口(12)から上記濾液が排出されることにより、上記原液処理部が原液濃縮部として機能して上記原液の濃縮化を行うとともに、上記原液供給口より上記原液排出口に向けて、又は上記原液排出口より上記原液供給口に向けて圧搾流体を供給してブローすることにより、上記原液を供給する流路中に残った原液を回収し、上記濃縮化された原液として回収するとともに上記濾液を排出するといった上記濃縮工程及び上記ブロー工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより上記原液を所定の濃度まで濃縮化するようにしたことを特徴とする濾過濃縮装置。 - 上記原液を所定の濃度まで濃縮化したのち、上記原液保持空間に上記濃縮化された原液を供給したのち、上記原液排出口から上記濃縮化された原液を排出させずに上記原液保持空間に保持しつつ上記濃縮化された原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通して上記濾液回収空間に入り、上記濾液回収空間に連通する上記濾液排出口から上記濾液が排出され、さらに、圧搾流体により上記圧搾膜を膨張させて、上記圧搾板と上記濾過板との間で上記一対の濾布間に保持された濾過ケーキが圧搾されて圧搾ケーキを形成することにより、上記原液処理部が原液濾過及び圧搾濾過部として機能し、
その後、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とを開枠して、上記一対の濾布間から上記圧搾ケーキを排出する請求項1に記載の濾過濃縮装置。 - 上記濃縮した原液に洗浄液を加えて、上記原液を希釈し、さらに濃縮を繰り返すことにより、上記原液中の塩濃度を薄くする請求項1又は2に記載の濾過濃縮装置。
- 上記圧搾膜の表面に突子(5a,5b,5c)を備えるとともに、上記濾過板の表面に突子(24a,24b,24c)を備えて、上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾膜の上記突子と上記濾過板の上記突子とが上記一対の濾布を挟んで突き合うことにより、上記原液保持空間に上記原液が供給される位置から上記原液排出口まで上記原液を案内する原液流路を形成するようにした請求項1〜3のいずれか1つに記載の濾過濃縮装置。
- 各圧搾板の前後両面のそれぞれの上記原液供給口(11)及び上記原液排出口(13)の周囲には、環状の流体導入部材(8)が上記一対の濾布(6,6)のうちの圧搾板側の1枚の濾布(6)を挟み込んで嵌合固定されて、上記圧搾板側の各濾布の下部を各圧搾板に固定するとともに、各流体導入部材には凹部を備えて、各圧搾板とそれに隣接する濾過板とが締付板で締め付けられたときでも、上記流路と上記原液供給口及び上記原液排出口とが連通可能となる請求項1〜4のいずれか1つに記載の濾過濃縮装置。
- 隣接する濾過板(4)と濾過時に膨張して圧搾濾過可能な圧搾膜(5)を有する圧搾板(3)との間に一対の濾布(6,6)を介在させた状態で、上記圧搾板と上記濾過板とを交互に固定板に対して締付板(2)により締め付けて、上記圧搾板の上記圧搾膜と、上記濾布を介して上記圧搾板に隣接する濾過板との間の上記一対の濾布間に原液保持空間と、上記一対の濾布の一方の濾布と上記濾過板とにより囲まれるとともに上記一対の濾布の他方の濾布と上記濾過板とにより囲まれる濾液回収空間とを備える原液処理部(31)を形成し、
上記原液保持空間に連通する原液供給口(11)より上記原液保持空間に原液を供給したのち、上記原液保持空間から原液を排出させて濃縮化された原液として回収し、かつ、その原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通させて上記濾液回収空間に入り込ませて上記濾液を排出させることにより、上記原液処理部が原液濃縮部として機能して上記原液の濃縮化を行うとともに、上記原液供給口より上記原液排出口に向けて、又は上記原液排出口より上記原液供給口に向けて圧搾流体を供給してブローすることにより、上記原液を供給する流路中に残った原液を回収し、上記濃縮化された原液として回収するとともに上記濾液を排出したのちブローする工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより上記原液を所定の濃度まで濃縮化するようにしたことを特徴とする濾過濃縮方法。 - 上記原液を所定の濃度まで濃縮化した後、上記原液保持空間に上記濃縮化された原液を供給したのち、上記原液排出口から上記濃縮化された原液を排出させずに上記原液保持空間に保持しつつ上記濃縮化された原液の液体分が濾液として上記濾布を貫通させて上記濾液回収空間から上記濾液を排出させ、さらに、圧搾流体により上記圧搾膜を膨張させて、上記圧搾板と上記濾過板との間で上記一対の濾布間に保持された濾過ケーキが圧搾されて圧搾ケーキを形成することにより、上記原液処理部が原液濾過及び圧搾濾過部として機能し、
その後、上記締付板を移動させて上記圧搾板と上記濾過板とを開枠して、上記一対の濾布間から上記圧搾ケーキを排出する請求項6に記載の濾過濃縮方法。 - 上記濃縮した原液に洗浄液を加えて、上記原液を希釈し、さらに濃縮を繰り返すことにより、上記原液中の塩濃度を薄くする請求項6〜7のいずれか1つに記載の濾過濃縮方法。
- 上記圧搾板と上記濾過板とをそれらの間に上記一対の濾布を挟み込んだ状態で固定板側に上記締付板で締め付けたとき、上記圧搾膜の表面の突子(5a,5b,5c)と上記濾過板の表面の突子(24a,24b,24c)とが上記一対の濾布を挟んで突き合うことにより形成された原液流路に沿って、上記原液保持空間に上記原液が供給される位置から上記原液排出口まで上記原液を案内しながら上記濃縮又は上記濾過を行うようにした請求項6〜8のいずれか1つに記載の濾過濃縮方法。
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