JP3784169B2 - 移動式破砕機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動式破砕機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動式破砕機械は、図11に例示するように、移動自在な車体1上にホッパ2と、ホッパ2の底部に設けたフィーダ3と、フィーダ3の端部下方に設けたクラッシャ4と、クラッシャ4の下方に設けたベルトコンベア5等とを有する。フィーダ3、クラッシャ4、ベルトコンベア5はフィーダ駆動系、クラッシャ駆動系、ベルトコンベア駆動系(それぞれ図示せず)によって駆動される。クラッシャ4の上部は開口してフィーダ3の端部に臨み、クラッシャ4の下部も開口してベルトコンベア5の上面に臨む。このような構成によりフィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bを製品としてクラッシャ4の下部開口からベルトコンベア5上に排出しベルトコンベア5の駆動によって車外に排出する。
【0003】
このような移動式破砕機械では上記3つの駆動系間の同期制御が破砕物6bの生産性に大きな影響を与える。そこで破砕機械の中にはクラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を入力する目標破砕量設定手段(図示せず)と、クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段(図示せず)とを有し、目標破砕量A2 (尚、「A2 」は所定範囲を有する)と実際破砕量Bとを比較し、図12に示すように、「A2 −B>0」のときフィーダ3を増速し、「A2 −B=0」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持し、「A2 −B<0」のとき減速する制御手段を有するものがある。また次のような破砕機械も知られる。
【0004】
(1)実公平5−1315号公報記載の破砕機械は定置式であるが、クラッシャの上部開口に設けたグリズリスクリーン上に大きな岩石が滞留したときこの岩石を検出するセンサと、センサがその岩石を所定時間検出したときフィーダを自動停止させる制御装置とを有する。
【0005】
(2)特開平7−116541号公報は本出願人による先の提案であるが、これに記載の移動式破砕機械はクラッシャが過負荷になったときこれを検出するセンサと、センサが過負荷を検出したときフィーダを自動停止させる制御装置とを有する。
【0006】
(3)特開平8−281140号公報記載の移動式破砕機械は、各部(フィーダ駆動系、クラッシャ駆動系、ベルトコンベア駆動系だけでなく、エンジン、発電機等における水温、油圧、燃料残量等を含む)に異常が生じたときこれを検出するセンサと、センサが異常を検出したときフィーダを自動停止させる制御装置とを有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば、それぞれ生産性向上に寄与しているものの、次のような問題がある。
【0008】
(1)詳細は後述するように、実際破砕量Bはクラッシャ4の配置位置から見ても、またクラッシャ4の破砕効率から見てもクラッシャ4の内部での被破砕物6aの量に直接的に依存する。それにも係わらず上記従来の、目標破砕量A2 と実際破砕量Bとの比較結果に基づきフィーダ3の駆動速度Vを変更する破砕機械は、クラッシャ4の下流側に設けた実際破砕量検出手段の検出結果をクラッシャ4の上流側に設けたフィーダ3の駆動速度Vに反映させているため、どうしても実際破砕量Bとフィーダ3の駆動速度Vとに同期ずれが生ずる。このため高品質の制御が得られない問題がある。
【0009】
(2)上記各公報記載の破砕機械は、異常が生じたときにフィーダが自動停止する。即ちこれら従来技術は、異常発生時の制御技術である。このため例えば破砕機械自体の損傷や生産性低下が生ずる問題がある。
【0010】
本発明は、上記従来技術に鑑み、効率良く生産できる高品質制御であり、また異常発生を防止することにより自己損傷等も防止できる移動式破砕機械を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び効果】
本発明に係る移動式破砕機械は、特に前記「実際破砕量Bがクラッシャ4の内部での被破砕物6aの量に直接的に依存する」ことに着目し、成されたものである。これを図1〜図3のジョウクラッシャを参照し説明する。
【0012】
ジョウクラッシャ4は、前記図11の例機でも搭載されたものであり、図1(a)、図2(a)及び図3に示すように、固定板4aとスイングジョウ4bとを、上部開口を広くすると共に下部開口を狭くかつ調整自在に対面配置したものである。そして対面間(上記「クラッシャ4の内部」であり、いわゆる「破砕室」である)に被破砕物6aが投入される。尚、破砕物6bの粒径は下部開口の狭さで定まる。
〔1〕図1(a)に示すように、固定板4aは車体(図示せず)に固定であるが、スイングジョウ4bは上端を偏心駆動軸4cによって回転駆動され、下端をプレート4dを介して車体に自在支持される。つまりスイングジョウ4bは、同図(b)のリンケージのスケルトン図に示すように、偏心駆動軸4cによる上部での円形運動a1が下部に向かうほど直線運動a3に近くなる。従ってスイングジョウ4bが発生する偏心駆動軸4cの1回転当たりの破砕力Fo は(つまり固定板4aの面に対して垂直方向の力Fo は)、同図(c)に示す分布となる。
〔2〕そこで仮に図2(a)に示すように、クラッシャ4の内部に、狭い下部から広い上部にかけて小さい石6aから大きい石6aを順次投入し詰め込んだときを考える。このとき各石6aの破砕に必要な破砕力F1 は同図(b)に示す分布となる。そこでこの必要破砕力F1 の分布(同図(b))を、上記図1(c)のスイングジョウ4bが発生する破砕力Fo の分布に重ね合わせると、同図(c)となる。そしてこの同図(c)は、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHが高いと、被破砕物6aを効率良く破砕できないことを示している。尚、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量はこの高さHと等価である(以下同じ)。
〔3〕また仮に図3に示すように、クラッシャ4の内部に小さな石6aを投入し詰め込んだときを考える。このときクラッシャ4の中央から下部にかけての石6aは、この領域での破壊運動が直線運動a3に漸近するため、破砕力Fo を直接的に受けて破砕され、このため動力損失が少ない。ところがクラッシャ4の上部の石6aは、この領域での破壊運動が円形運動a1であるために破砕力Fo が各石6a自体の回転運動や石6a間の摩擦力に変化してしまう成分が生じ、このため期待通りの破砕が得られない。つまりクラッシャ4の上部の石6aに対しては動力損失が生ずるだけなく、固定板4a及びスイングジョウ4bの上部の摩耗までも促進する。
〔4〕上記〔2〕、〔3〕の説明から明らかなように、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHは、クラッシャ4の効率上、基本的にはクラッシャ4の内部の上部を含まない高さまでとするのが望ましいことになる(以下、この上限高さHを「高さHH 」とする(図2(c)参照))。
〔5〕ところで実際破砕量Bは絶対量であり、クラッシャ4の効率とは無関係である。従って例えクラッシャ4の破砕力Fo から見て破壊効率が良くても、実際破砕量Bが少なければ意味がない。即ち上記〔2〕、〔3〕の説明に基づき仮にクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHをクラッシャ4の下部に設定すると、クラッシャ4の内部に被破砕物6aが無くなる事態が頻発する。また破砕物6bはそれ自体の自重や上部の被破砕物6aの重量に押されて落下するが、上部の被破砕物6aが無い分、生産速度の制御等までも難しくなる。つまりクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHは、実際破砕量B上、基本的にはクラッシャ4の内部の下部を含まない高さとするのが望ましい(以下、この下限高さHを「高さHL 」とする(図2(c)参照))。
〔6〕即ち上記〔4〕、〔5〕によれば、クラッシャ4の効率上、また実際破砕量B上、基本的にはクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを「HL <H<HH 」とするのが望ましいことが分かる(図2(c)参照)。尚、詳細を後述する実施例での「HL 」はクラッシャ4の内部の1/3程度の高さ、「HH 」は2/3程度の高さとしてある。
〔7〕尚、クラッシャ4としては、上記ジョウクラッシャの他、図示しないが例えばインパクト形、剪断形等、各種準備されている。インパクト形は破砕室の下部に回転板及び破砕物排出口を有すると共に、上部に反発板及び被破砕物投入口を有し、投入口からの被破砕物が回転板によって弾かれて反発板に激突し破壊され排出口から排出される形式である。剪断形は所定間隔離間して互いに逆回転するローラ間に上部から被破砕物を投入し破砕し下部から排出する形式である。これらインパクト形や剪断形等のクラッシャ4に対しても、これらクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを検出することにより、上記〔6〕の結論(HL <H<HH )を適用できる。
【0017】
第3に、移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a) クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b) クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c) クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d) 目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2 を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受け、これらA2 、B、Hに基づきフィーダ3の駆動速度Vを変更自在に制御する制御手段10と
を有することを特徴としている。
【0018】
上記第3構成は、クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を設定する目標破砕量設定手段11と、クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12とを有する移動式破砕機械では、第1、第2構成における「HL <H<HH 」を維持する基本的な作用効果に加え、急速に「B=A2 」に収束する作用効果も奏するように構成できる。
【0019】
第4に、移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a) クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b) クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c) クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d) 基準値HML, HMH(但し「HML<HMH」)、
(d11)基準値HML以下の値に応じて設けた補正量+C、
(d12)基準値HML〜HMH間の値に対応する補正量C(=0)及び
(d13)基準値HMH以上の値に応じて設けた補正量−Cを予め記憶すると共に、目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2 を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受け、
(d21)「H≦HML」のとき補正量+Cを、
(d22)「HML<H<HMH」のとき補正量C(=0)を、
(d23)「H≧HMH」のとき補正量−Cを前記記憶から読出し、「A2 −B+補正量=D」を演算し、
(d31)「D>0」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI0 を、
(d32)「D=0」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持する信号I2 を、
(d33)「D<0」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI0 を
フィーダ駆動系に入力する制御手段10と
を有することを特徴としている。
【0020】
上記第4構成は、上記第3構成をさらに詳細に具現化したものであり、その結果は図8の制御結果に示す通りとなる。詳しくは次の通り。尚、図7には、第4構成の基準値HML, HMHと共に、第4構成に記載のない基準値HL,HH も記載してある。従ってこれらについても下記に説明するが、これらは「HL <HML<HMH<HH 」の関係を有するため、基準値HL,HH に係わる説明箇所を飛ばし読みしても、第4構成の作用効果に何ら影響を与えない。尚、基準値HL はクラッシャ4の内部での被破砕物6aの望ましい高さの前記下限値、一方、基準値HH は、望ましい高さの前記上限値である。
【0021】
即ち、目標破砕量A2 は当該クラッシャ4において達成できる実際破砕量Bの指標であるから、被破砕物6aの性状によって刻々変化(B≠A2 )しても「最適制御」さえ行われておれば、多少の変化(B≠A2 )が生じても「B=A2 」に収束する。このような「最適制御」が第4構成である。尚、補正量+C〜−Cは、目標破砕量A2 に対する補正と考えてもよいし、又は実際破砕量Bに対する演算上の補正量と考えてもよい。以下、図8において、上段より下段に向けての各モードを順次説明する。
(1)「A2 −B>0」とは実際破砕量Bが目標破砕量A2 よりも少ない状態であるため、フィーダ3の駆動速度Vを増速することが望ましい。このとき「H≦HML」であると、クラッシャ4の内部での被破砕物6aが急速に無くなり、空打ちが生じ、騒音や機械の損傷が生ずる。従ってこのときはフィーダ3の駆動速度Vを増速させている。
(2)同じく「A2 −B>0」のときに「HML<H<HMH(即ち、C=0)」でも、上記(1)と同様にフィーダ3の駆動速度Vを増速させている。
(3)ところが同じく「A2 −B>0」のときでも、「H≧HMH(即ち、補正量−C)」であるときは、量Hは上限値HH に近いため、フィーダ3の駆動速度Vを増速すると、「H>HH 」の恐れがある。よって補正量−Cを設ける。尚、補正量−Cは量Hが高くなるほど負値が漸増するように設定する。補正量−Cの大きさによっては「A2 −B−C>0」、「A2 −B−C=0」又は「A2 −B−C<0」の3態が生ずる。そこで、
(3a)「A2 −B−C>0」では上記(1)と同様にフィーダ3の駆動速度Vを増速させている。
(3b)「A2 −B−C=0」ではフィーダ3の駆動速度Vを維持している。
(3c)「A2 −B−C<0」では上記(3b)より量Hが高いためクラッシャ4の上部開口が被破砕物6aによって閉塞する恐れがある。従ってフィーダ3の駆動速度Vを減速させている。以上のことから(3a)、(3b)を考慮すると、どんなA2 の値に対しても「H<HH 」にすべきでなので、目標破砕量A2 の最大値Amax より、Cの負の最大値Cmin を大きく設定することが望ましい。
(4)「A2 −B=0」とは実際破砕量Bと目標破砕量A2 とが同じ状態であるが、被破砕物6aの量Hの大きさによって「H≦HML(即ち、補正量+C)」、「HML<H<HMH(即ち、C=0)」又は「H≧HMH(即ち、補正量−C)」の3態に別れる。
(4a)補正量+Cは「H≦HML」を示すから、フィーダ3の駆動速度Vを増速し、「HML<H<HMH(即ち、C=0)」にする。
(4b)「C=0」のときは、フィーダ3を駆動速度Vを維持する。これは当然であり説明を要さない。
(4c)補正量−Cは「H≧HMH」を示すから、フィーダ3を駆動速度Vを減速させ、「HML<H<HMH(即ち、C=0)」にし、これによりクラッシャ4の上部開口が被破砕物6aによって閉塞するのを防止する。
(5)「A2 −B<0」とは実際破砕量Bが目標破砕量A2 よりも多い状態であるため、フィーダ3の駆動速度Vを減速することが望ましい。このとき「H≦HML(即ち、補正量+C)」のときは補正量+Cの大きさによっては「A2 −B+C>0」、「A2 −B+C=0」又は「A2 −B+C<0」の3態に別れる。
(5a)「A2 −B+C>0」のときは、実際破砕量Bが多いためフィーダ3の駆動速度Vを減速させることが望ましいが、フィーダ3の駆動速度Vを増速して、クラッシャ4の内部への被破砕物6aの投入量を大くしている。これによりいわゆる空打ちを防止している。
(5b)「A2 −B+C=0」のときは、フィーダ3の駆動速度Vは維持される。
(5c)「A2 −B+C<0」のときは、フィーダ3の駆動速度Vを減速される。以上のことから(5b)、(5c)を考慮すると、どんな目標破砕量A2 の値に対しても「H>HL 」にすべきなので実際破砕量Bの最大値Bmax よりCの最大値Cmax を大きく設定するのが望ましい。
(6)同じく「A2 −B<0」のときに「HML<H<HMH(即ち、C=0)」ならば、フィーダ3の駆動速度Vは減速される。
(7)同じく「A2 −B<0」のときに「H≧HMH(即ち、補正量−C)」のときは、実際破砕量Bは多いためフィーダ3の駆動速度Vは減速させることが望ましいが、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量も多いのであるから被破砕物6aの性状によっては、クラッシャ4の上部開口が被破砕物6aによって閉塞してしまう。従ってフィーダ3の駆動速度Vを減速させている。
【0022】
即ち上記(1)〜(7)はそれぞれ個別記載したが、クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を設定する目標破砕量設定手段11と、クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12とを有する移動式破砕機械では、上記(1)〜(7)のモード間を順次移行し、第1〜第3構成における「HL <H<HH 」を維持する基本的な作用効果に加え、急速に「B=A2 」に収束する作用効果も奏するようになる。
【0023】
尚、上記第4構成での補正量+Cを一定値、かつ実際破砕量Bの最大値よりも大きく設定すると共に、補正量−Cの絶対値を一定値、かつ目標破砕量A2 よりも大きく設定すれば、上記第4構成は、
(a) 「H≦HML」のときフィーダ3の駆動速度Vが増速し、
(b) 「HML<H<HMH」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持し、
(c)「H≧HMH」のときフィーダの駆動速度を減速するようになり、制御が容易となる。かかる結果構成も上記第4構成に含まれるものとする。
【0024】
第5に、移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a) クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2 を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b) クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c) クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d) 基準値HL,HH (但し「HL <HH 」)を予め記憶すると共に、目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2 を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受けて基準値HL,HH と比較し、
(d21)「H≦HL 」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI1 を、
(d22)「HL <H<HH 」のとき「A2 −B=E」を演算し、
(d221) 「E>0」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI2 を、
(d222) 「E=0」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持する信号I2 を、
(d223) 「E<0」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI2 を、
(d23)「H≧HH 」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI1 を
フィーダ駆動系に入力する制御手段10とを有することを特徴としている。
【0025】
上記第5構成は、上記第4構成に見られる補正量+C〜−Cの要素を削除し、目標破砕量A2 と、実際破砕量Bとを直接的に導入したものである。このようにしても、「HL <H<HH 」を維持する基本的な作用効果に加え、急速に「B=A2 」に収束する作用効果も奏するようになる。尚、第5構成では基準値を「HL,HH (但し「HL <HH 」)」としたが、これらが「HML, HMH(但し「HML<HMH」)」に置換されても構わない(これらは、大小関係を示す符号に過ぎないからである)。
【0026】
【発明の実施の形態及び実施例】
図4〜図10を参照し好適な実施例を説明する。図4は第1、第2、第3実施例を含んだ構成の制御ブロック図、図5、図6は第1実施例の詳細説明図、図7、図8は第2実施例の詳細説明図、図9、図10は第3実施例の詳細説明図である。尚、第1、第2、第3実施例なる例機は、前記図11と同じくジョウクラッシャを搭載する移動式破砕機械である。従って前記図11と同一要素には同一符号を附して重複説明は省略する。
【0027】
第1実施例なる例機は、図4の実線の制御系を有する。即ち被破砕物量検出手段7、フィーダ駆動系8と、フィーダ基準速度設定ダイヤル9と、これら電気的に接続した制御器10とを備えた制御系を有する。詳しくは次の通り。
【0028】
被破砕物量検出器7は、クラッシャ4の上部開口の上方に設けられ、クラッシャ4の内部に向けて超音波7aを照射し、クラッシャ4の内部の被破砕物6a(図示せず)からの反射波7bを受け、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さH(即ち「量H」、以下同じ)を検出し、制御器10に入力する。尚、被破砕物量検出器7は、フィーダ3からクラッシャ4の内部に落下中の被破砕物6aに対して超音波7aが照射され難い位置に配置してある。
【0029】
フィーダ駆動系8は、例機に搭載のエンジン8aによって駆動されて作動油タンク8bからの作動油を電磁比例弁8cに供給する油圧ポンプ8dを有する。電磁比例弁8cの下流側には油圧モータ8eが配置され、電磁比例弁8cから圧油を受けて回転自在とされる。油圧モータ8eの回転軸は偏心軸8fを介してフィーダ3に機械的に連結し、偏心軸8fの回転によってフィーダ3はX方向に駆動される。尚、電磁比例弁8cと油圧ポンプ8dと間にはこの油圧回路全体の最高油圧を規定するリリーフ弁8gを設けてある。電磁比例弁8cは制御器10から駆動電流Iを受けて閉位置(図示右位置)から開位置(図示左位置)に切換え自在とされると共に、駆動電流Iの大きさに比例した開口量となる。
【0030】
フィーダ基準速度設定ダイヤル9は、フィーダ停止位置OFFと、低速から高速までの無段階位置Pi とを有し、オペレータの操作によって切換え自在とされる。フィーダ基準速度設定ダイヤル9は、制御器10に対し、停止位置OFFでは何も入力せず、一方、無段階位置Pi ではその位置に応じた位置信号Pi (例えば位置P2 )を入力する。
【0031】
制御器10は、位置信号Pi に応じた基準駆動電流Ii を予め記憶している。従って位置信号P2 を受けると、これに対応した基準駆動電流I2 を記憶から読み出し駆動電流I2 として電磁比例弁8cに出力する(I=I2 )。この結果、電磁比例弁8cは基準駆動電流I2 に応じた開口量で開口し、フィーダ3を駆動速度V2 でX方向に駆動する。他の位置信号Pi についても同様である。以下、説明を簡単にするため、フィーダ基準速度設定ダイヤル9は位置P2 とし、上記の通り、制御器10に位置信号P2 を入力しているものとする。
【0032】
ところで制御器10は前記の通り被破砕物量検出器7からクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを受けている。そこで制御器10は図5のフローチャートに基づき基準駆動電流I2 を加減±ΔIし、これによりフィーダ3の駆動速度V2 を加減±ΔVする。詳しくは同図5を参照し次に説明する。尚、既説の工程も有るが、順を追って説明する。
【0033】
制御器10は、位置信号P2 を受けると(工程S1)、基準駆動電流I2 を算出する(工程S2)。制御器10は被破砕物量検出器7からクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを入力する(工程S3)。制御器10はクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHと電流±ΔIの大きさとの関係を関数やマトリクス等によって予め記憶している。同図5の具体例では、高さHに対する大小2つの基準値HL,HH (HL <HH )と、「H≦HL 」では高さHが低くなるほど漸増する電流+ΔIと、一方、「H≧HH 」では高さHが高くなるほど漸増する電流−ΔIとを記憶している。尚、電流±ΔIは一定値でもよい。尚、基準値HL は前述の高さHL に対応し、具体的にはクラッシャ4の内部の全体高さの1/3程度である。一方、基準値HH は前述の高さHH に対応し、具体的にはクラッシャ4の内部の全体高さの2/3程度である(工程S4)。この高さHを基準値HL,HH と比較する(工程S5)。そして図6にも示すように、比較結果が「HL <H<HH 」ならば、基準駆動電流I2 を維持し(I=I2 )、フィーダ3の駆動速度V2 を維持する(V=V2 )(工程S61)。「H≦HL 」ならば、基準駆動電流I2 に電流+ΔIを加算し(I=I2 +ΔI)、フィーダ3の駆動速度Vを速める(V=V2 +ΔV)(工程S62)。逆に「H≧HH 」ならば、基準駆動電流I2 に電流−ΔIを加算し(I=I2 −ΔI)、フィーダ3の駆動速度Vを遅らせる(V=V2 −ΔV)(工程S63)。以上の工程S4〜S63を、位置信号P2 が無くなるまで行う(例えば、フィーダ基準速度設定ダイヤル9をOFF位置としたときまで)(工程S7)。
【0034】
上記第1実施例によれば、前記段落番号〔0014〕、〔0016〕に記載の作用効果が生ずる。従って重複説明は省略する。
【0035】
第2実施例の例機は、前記図4において、被破砕物量検出器7と、フィーダ駆動系8と、制御器10と、目標破砕量設定ダイヤル11と、実際破砕量検出器12とを備えて構成される。上記第1実施例との相違点は次の〔1〕〜〔3〕の通り。
【0036】
〔1〕目標破砕量設定ダイヤル11は、OFF位置と、少量から多量までの無段階位置Ai とを有し、オペレータの操作によって切換え自在とされる。目標破砕量設定ダイヤル11は、制御器10に対し、停止位置OFFでは何も入力せず、一方、無段階位置Ai ではその位置に応じた位置信号Ai (例えば位置信号A2 )を入力する。以下、説明を簡単にするため、目標破砕量設定ダイヤル11の無段階位置Ai は位置A2 とし、上記の通り、制御器10に位置信号A2 を入力しているものとする。ところで目標破砕量設定ダイヤル11による目標破砕量A2 の設定又は変更設定に伴い、これらに応じたフィーダ3の駆動速度Vが必要になるが、この駆動速度Vはその時点における駆動電流Iに±ΔI0 が加算されることにより設定される。この電流±ΔI0 は一定値でもよく、又は「A2 −B+C(Cは後述する補正量)」に応じた可変値でも良い。ここで電流±ΔI0 を、「A2 −B+C=0」ならば零とし、また「A2 −B+C>0」ならば「A2 −B+C」が大きくなるほど漸増させ、一方「A2 −B+C<0」ならば「A2 −B+C」が零に近づくほど零に近づくように変化させると、急速に「A2 −B+C=0」の関係(即ち「±ΔI0 =0」の関係)、言い換えれば、「B=A2 +C」の関係に収束する作用効果が生ずる。つまり制御器10はその時の駆動電流Iを電磁比例弁8cに出力することになる。
【0037】
〔2〕実際破砕量検出器12はベルトコンベア5に設けた荷重計等であり、単位時間当たり(例えば1分間当たり)の実際破砕量Bを軽量し、制御器10に入力する。尚、制御器10が荷重計からの検出荷重を受けて単位時間当たり(例えば1分間当たり)の実際破砕量Bを算出しても構わない。
【0038】
〔3〕制御器10は位置信号Ai でのそれぞれの位置に応じたクラッシャ4の単位時間当たり(例えば1分間当たり)の破砕可能量を予め目標破砕量Ai として記憶している。そして制御器10は、駆動電流Iの変化量±ΔIの大きさを決定する補正量±Cに関する記憶」とを有する。つまり第2実施例では、上記第1実施例での(工程S4)で述べた「高さHと、電流±ΔIの大きさとの関係」、同じく(工程S1)で述べた「位置信号P2 の制御器10への入力」は記憶しない。以下第2実施例の制御を、図7のフローチャートを参照し次に説明する。被破砕物6aの高さHは図2(C)に示す通り、クラッシャ4の下部を基準としている。
【0039】
即ち第2実施例での制御器10は、目標破砕量設定ダイヤル11から目標破砕量A2 を受ける(工程R1)。そして制御器10は実際破砕量検出器12から実際破砕量Bを受けると共に、被破砕物量検出器7からクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを受ける(工程R2)。またその時点での駆動電流Iを記憶する。尚、目標破砕量A2 に合わせて、説明の便宜上、記憶する駆動電流Iを「I2 」と呼ぶ(工程R3)。そして制御器10は高さHと電流±ΔIの大きさとの関係を関数やマトリクス等によって次のように予め記憶している。即ち同図7の具体例では、高さHに対する大小4つの基準値HL 、HML、HMH、HH (HL <HHL<HMH<HH )と、「H≦HL 」では一定の補正量+Cmax と、「HL <H≦HML」では高さHが低くなるほど漸増する補正量+Cと、「HMH≦H<HH 」では高さHが高くなるほど漸増する補正量−Cと、「H≧HH 」では一定の補正量−Cmin とを記憶している。そして被破砕物量検出器7からの高さHと、基準値HL 、HML、HMH、HH とを比較して補正量±Cを記憶から抽出する(工程R4)。そして目標破砕量A2 、実際破砕量B及び補正量±Cを「A2 −B±C=D」と演算し、結果値Dが正負か又は零かを弁別する(工程R5)。そして図8でも示すように、弁別結果が「D=0」ならば、その時点での駆動電流I2 を維持し(I=I2 )、フィーダ3の駆動速度V2 を維持する(V=V2 )(工程R61)。「D>0」ならば、その時点での駆動電流I2 に電流+ΔI0 を加算し(I=I2 +ΔI0 )、フィーダ3の駆動速度V2 を速める(V=V2 +ΔV0 )(工程R62)。逆に「D<0」ならば、その時点での駆動電流I2 に電流−ΔI0 を加算し(I=I2 −ΔI0 )、フィーダ3の駆動速度V2 を遅らせる(V=V2 −ΔV0 )(工程R63)。以上の工程R1〜R63を、位置信号A2 が無くなるまで行う(例えば、目標破砕量設定ダイヤル11をOFF位置としたときまで)(工程R7)。
【0040】
上記第2実施例によれば、前記段落番号〔0018〕、〔0020〕、〔0021〕、〔0022〕に記載の作用効果が生ずる。従って重複説明は省略する。
【0041】
第3実施例の例機は、第2実施例と同じ制御系を有する。従って重複説明は省略する。制御器10は、被破砕物量検出器7からクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを受ける(工程T1)。ところで制御器10は、第1実施例の(工程S4)と同じく、高さHと電流±ΔI1 の大きさとの関係を関数やマトリクス等によって予め記憶しており、上記(工程T1)で入力した高さHから対応する電流ΔI1 を記憶する(工程T2)。またその時点でのフィーダ3の駆動電流Iを記憶する(第2実施例と同様「I2 」とする)(工程T3)。また制御器10は上記(工程T1)で受けた高さHを基準値HL,HH と比較する(工程T4)。そして図10でも示すように、比較結果が「H≦HL 」ならば、その時点で駆動電流I2 に電流ΔI1 を加算し(I=I2 +ΔI1 )、フィーダ3の駆動速度V2 を速める(V=V2 +ΔV1 )(工程T5)。逆に「H≧HH 」ならば、その時点での駆動電流I2 に電流−ΔI1 を加算し(I=I2 −ΔI1 )、フィーダ3の駆動速度V2 を遅らせる(V=V2 −ΔV1 )(工程T6)。また「HL <H<HH 」ならば、次の処理を行う。制御器10は、目標破砕量設定ダイヤル11から目標破砕量A2 を受け、実際破砕量検出器12から実際破砕量Bを受ける(工程T7)。そして目標破砕量A2 及び実際破砕量Bを「A2 −B=E」と演算し、結果値Eが正負か又は零かを弁別する(工程T8)。そして前記図10でも示すように、「E=0」ならば、その時点での駆動電流I2 を維持し(I=I2 )、フィーダ3の駆動速度V2 を維持する(V=V2 )(工程T9、T12)。「E>0」ならば、その時点での駆動電流I2 に電流+ΔI2 を加算し(I=I2 +ΔI2 )、フィーダ3の駆動速度V2 を速める(V=V2 +ΔV2 )(工程T10、T12)。逆に「E<0」ならば、その時点での駆動電流I2 に電流−ΔI2 を加算し(I=I2 −ΔI2 )、フィーダ3の駆動速度V2 を遅らせる(V=V2 −ΔV2 )(工程T11、T12)。この電流±ΔI2 もまた、一定値でもよく、又は「A2 −B」に応じた可変値でもよい。ここで電流±ΔI2 を、「A2 −B=0」ならば零とし、また「A2 −B>0」ならば「A2 −B」が大きくなるほど漸増させ、一方「A2 −B<0」ならば「A2 −B」が零に近づくほど零に近づくように変化させると、急速に「A2 −B=0」の関係(即ち「±ΔI2 =0」の関係)、言い換えれば、「B=A2 」の関係に収束する作用効果が生ずる。以上の(工程T1)〜(工程T11)を、位置信号A2 が無くなるまで行う(例えば目標破砕量設定ダイヤル11をOFF位置としたときまで)(工程T13、T14)。
【0042】
以下他の実施例を項目列記する。
【0043】
(1)上記第1、第2、第3実施例なる例機は、いずれも前記図9と同じくジョウクラッシャ4を有する移動式破砕機械としたが、インパクト形や剪断形等のクラッシャ4での内部での被破砕物6aの高さHを検出すれば、上記第1、第2実施例と同様に対応できる。
【0044】
(2)上記第1、第2、第3実施例での被破砕物量検出器7は、フィーダ3からクラッシャ4の内部に落下中の被破砕物6aに超音波が照射され難い位置に配置したが、超音波が落下中の被破砕物6aに照射されても構わないように配置しても構わない。この場合、制御器10は次のようにローパスフィルタや演算回路等を内蔵するのが望ましい。フィーダ3からクラッシャ4内に落下する被破砕物6aの高さHは落下運動や被破砕物6aの大小によって変化するため交流成分となる。これに比べ、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHは略一定であるため直流成分となる。従ってローパスフィルタを用いれば、略直流成分なるクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを検出できる。またフィーダ3からクラッシャ4内に落下する被破砕物6aの高さHは落下運動や被破砕物6aの大小によって検出頻度が変化するが、これに比べ、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHの発生頻度は略一定である。従って連続的発生頻度のものを抽出する演算回路を有してもクラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを算出できる。また感度の鈍い、又は演算速度の遅い回路を用いても、クラッシャ4の内部での被破砕物6aの高さHを検出できる。またフィーダ3はX方向に駆動するフィーダとしたがX方向以外の方向に振動する振動フィーダでもよい。
【0045】
(3)尚、第1実施例での電流±ΔIは漸増するのではなく、それぞれ固定値でも構わない。この場合、制御が容易となる。
【0046】
(4)上記第2実施例では、大小4つの基準値HL 、HML、HMH、HH (HL <HML<HMH<HH )と、「H≦HL 」では一定の補正量+Cmax と、「HL <H≦HML」では高さHが低くなるほど漸増する補正量+Cと、「HMH≦H<HH 」では高さHが高くなるほど漸増する補正量−Cと、「H≧HH 」では一定の補正量−Cmin とを記憶したが、次のようにしても、その作用効果は、第2実施例の作用効果を損なわない。即ち「HL <H≦HML」かつ「HMH≦H<HH 」では補正量+C、−Cを零とし第1実施例同様、大小2つの基準値HL 、HH (HL <HH )と、「H≦HL 」では一定の補正量+Cmax と、「H≧HH 」では一定の補正量−Cmin とを記憶しても、その作用効果は、第2実施例の作用効果を損なわない。
【0047】
(5)上記(4)の実施例において、補正量Cmax を実際破砕量Bの最大値よりも大きく設定すると共に、補正量−Cmin の絶対値を目標破砕量A2 よりも大きく設定すれば、上記第2実施例での作用効果は、
(a) 「H≦HL 」のときフィーダ3の駆動速度Vが増速し、
(b) 「HL <H<HH 」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持し、
(c)「H≧HH 」のときフィーダの駆動速度を減速するようになり、制御が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョウクラッシャの作用説明図であり、(a)は全体側面図、(b)はスイングジョウの駆動スケルトン図、(c)は発生破砕力の分布図である。
【図2】ジョウクラッシャの他の作用説明図であり、(a)は全体側面図、(b)は必要破砕力の分布図、(c)は必要破砕力の分布と発生破砕力の分布との重畳図である。
【図3】ジョウクラッシャの他の作用説明図である。
【図4】第1、第2、第3実施例を含む制御ブロック図である。
【図5】第1実施例におけるフローチャートである。
【図6】第1実施例におけるフィーダの駆動速度の制御結果を示す図である。
【図7】第2実施例におけるフローチャートである。
【図8】第2実施例におけるフィーダの駆動速度の制御結果を示す図である。
【図9】第3実施例におけるフローチャートである。
【図10】第3実施例におけるフィーダの駆動速度の制御結果を示す図である。
【図11】移動式破砕機械の側面図である。
【図12】従来のフィーダの駆動速度の制御結果例を示す図である。
【符号の説明】
1…車体、3…フィーダ、4…クラッシャ、6a…被破砕物、6b…破砕物、7…被破砕物量検出手段(被破砕物量検出器)、10…制御手段(制御器)、11…目標破砕量設定手段(目標破砕量設定ダイヤル)、12…実際破砕量検出手段(実際破砕量検出器)、A2 …目標破砕量、B…実際破砕量、+C…補正量、−C…補正量、H…クラッシャ内の被破砕物高さ(量)、HL,HML, HMH, HH …基準値、I2 …信号(駆動電流)、+ΔI, +ΔI0,+ΔI1,+ΔI2 …信号(電流)、−ΔI, −ΔI0,−ΔI1,−ΔI2 …信号(電流)、V…駆動速度。
Claims (3)
- 移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a)クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b)クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c)クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d)目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受け、これらA2、B、Hに基づきフィーダ3の駆動速度Vを変更自在に制御する制御手段10とを有することを特徴とする移動式破砕機械。 - 移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a)クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b)クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c)クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d)基準値HML,HMH(但し「HML<HMH」)、
(d11)基準値HML以下の値に応じて設けた補正量+C、
(d12)基準値HML〜HMH間の値に対応する補正量C(=0)及び
(d13)基準値HMH以上の値に応じて設けた補正量−Cを予め記憶すると共に、目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受け、
(d21)「H≦HML」のとき補正量+Cを、
(d22)「HML<H<HMH」のとき補正量C(=0)を、
(d23)「H≧HMH」のとき補正量−Cを前記記憶から読出し、「A2−B+補正量=D」を演算し、
(d31)「D>0」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI0を、
(d32)「D=0」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持する信号I2を、
(d33)「D<0」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI0をフィーダ駆動系に入力する制御手段10とを有することを特徴とする移動式破砕機械。 - 移動自在な車体1上にそれぞれ駆動自在とされたフィーダ3とクラッシャ4とを有し、フィーダ3上に外部から載置した被破砕物6aをフィーダ3の駆動によってクラッシャ4の上部開口からクラッシャ4の内部に投入しクラッシャ4の駆動によって破砕し、破砕物6bをクラッシャ4の下部開口から外部に排出する移動式破砕機械において、
(a)クラッシャ4の単位時間当たりの目標破砕量A2を設定する目標破砕量設定手段11と、
(b)クラッシャ4の単位時間当たりの実際破砕量Bを検出する実際破砕量検出手段12と、
(c)クラッシャ4の内部での被破砕物6aの量Hを検出する被破砕物量検出手段7と、
(d)基準値HL,HH(但し「HL<HH」)を予め記憶すると共に、目標破砕量設定手段11から目標破砕量A2を、実際破砕量検出手段12から実際破砕量Bを、被破砕物量検出手段7から被破砕物6aの量Hを受けて基準値HL,HHと比較し、
(d21)「H≦HL」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI1を、
(d22)「HL<H<HH」のとき「A2−B=E」を演算し、
(d221)「E>0」のときフィーダ3の駆動速度Vを速める信号+ΔI2を、
(d222)「E=0」のときフィーダ3の駆動速度Vを維持する信号I2を、
(d223)「E<0」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI2を、
(d23)「H≧HH」のときフィーダ3の駆動速度Vを遅らす信号−ΔI1をフィーダ駆動系に入力する制御手段10とを有することを特徴とする移動式破砕機械。
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