JP3784145B2 - 飲料ディスペンサ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給茶機等の飲料ディスペンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
給茶機の一形式として、貯湯タンク内に貯留された湯を電動ポンプにより汲み上げてミキシングボウルに供給し、その中に投入された粉末茶を溶解混合することでお茶として注出するものが知られている。一方、この種の給茶機では、お茶の注出とお湯の注出をともに行えるようにしている。
具体的には、お茶を注出する場合には、ミキシングボウルに粉末茶が投入されたのち、電動ポンプをタイマ等で所定時間駆動することにより、湯を通常のコップに合わせた所定量だけ供給する。これに対し、お湯の場合は、お茶の場合のようにコップ容量に制限されず、例えばお湯のボタンを操作している間は給湯が継続し、所望する量のお湯を連続して注出できるようにしている。
【0003】
ここでミキシングボウルの容量は、本来一回のお茶の注出によって溢れ出ない程度のものに設定されているだけであるため、お湯を連続注出する場合において、注出速度を越えた状態でミキシングボウルへ湯の供給が継続されると、湯がミキシングボウルから溢れるおそれがある。
そのため本願出願人は、特願平6−240721号において、電動ポンプのモータに対して直列に抵抗を接続してなる駆動回路を備え、お湯の連続注出を行う際には、抵抗を介在させることによりモータに掛かる電圧を下げ、すなわち電動ポンプの能力を抑えて、その吐出量を小さくすることでミキシングボウルから湯が溢れることを防止するようにしたものを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給茶機に対する電源電圧そのものが変動により低下したり、ポンプモータに印加される電圧が低下することは、時として起こり得るところであって、従来の方法では、変動により下がった電圧がさらに下げられてポンプモータに印加されることになるため、ポンプモータすなわち電動ポンプが起動しなかったり、起動しても揚程不足で湯の供給そのものができなくなることが懸念され、さらなる改良が切望されていた。
本発明は上記のような要望に基づいて完成されたものであって、その目的は、混合容器を溢れさせることなく液体のみを確実に連続注出できるようにするところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本発明は、タンク内に貯溜された液体が電動ポンプによって注出口を備えた混合容器に給送可能とされ、かつ前記混合容器内に投入された被溶解物を所定量の液体により溶解混合して注出する定量注出と、前記液体のみを連続的に注出可能とする連続注出とが選択可能な飲料ディスペンサにおいて、前記定量注出が選択された場合は、定量注出用ボタンが押圧されることに伴い、前記電動ポンプを所定時間連続して駆動する一方、前記連続注出が選択された場合は、連続注出用ボタンが押圧されている間、前記電動ポンプを間欠運転する制御手段を備えた構成としたところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】
液体のみの連続注出が選択された場合には、制御手段を介して電動ポンプが間欠運転される。すなわち、混合容器の注出口から液体が連続的に注出されつつ、混合容器内の液体の量がある程度減少したところで新たな液体が供給されるといったことが繰り返され、もって混合容器から溢れされることなく液体を連続注出することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を給茶機に適用した一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の給茶機の正面図であり、図示しないテーブル上に載置された状態で使用される。この給茶機は図2に示すように、給茶機本体1(以下、単に本体1という)と、その前面にヒンジによって開閉可能に装着された前扉2とから構成されている。前扉2の前面上部には、図1に示すように、操作パネル5が設けられ、この操作パネル5に、茶用ボタン3と湯用ボタン4並びに表示ランプ等が配されている。前扉2の下部には注出部6が凹み形成され、その下面にはコップ等を載置可能な受け皿7が設けられている。受け皿7はすのこ状に形成され、その下方に取り外し可能に装着されたドレンパン8を覆蓋している。
【0008】
前扉2の裏側(内面側)における注出部6の上方に対応する位置には、粉末茶を湯によって溶解混合させるためのミキシングボウル9が配されている。このミキシングボウル9は、上部側が円筒状で下部側が先細りの円錐状となった全体として漏斗状に形成され、下端に注出口9aが設けられている。そして、図3に示すように、前扉2の内面に水平姿勢で固定されたボウル受け11の差し込み孔12へ下端部が抜き取り可能に差し込まれることで、その保持がなされている。
ミキシングボウル9の上方には、これとほぼ同軸でかつ上下に開口する漏斗状をなすガイド10が配されており、後記するキャニスタ13から放出された粉末茶を周辺に飛散させることなく、ミキシングボウル9へと導く役割を果たす。このガイド10は、前扉2の内面に縦向きに取り付けられた支持プレート14の保持リング15へ嵌め込まれて取り付けられている。
【0009】
本体1の前面上部には、内部に貯溜されている粉末茶を定量だけ供給するためのキャニスタ13が配されており、図示はしないが本体1に対してブラケット等の支持部材によって固定されている。このキャニスタ13の底部には粉末茶の放出部13aが形成されており、図4に示すように、その一端側は前方へ延出されるとともに、その端面には斜め上向きに開口する放出口16が形成されている。放出部13a内には、粉末茶を搬出するためのスクリュー装置17が組み込まれており、このスクリュー装置17は放出部13aに対して水平かつ回転可能に支持されたスクリュー体17aを有し、その前端は放出口16の近傍にまで延びている。スクリュー体17aの後端はキャニスタ13の奥側壁面を貫いて突出し、キャニスタ13の背面下部に取り付けられたモータ18に連結されて、スクリュー体17aを緩速回転可能としている。
放出口16には、その付近の粉末茶を湿気から保護するために、常には戻しバネ21により閉鎖方向に付勢された開閉蓋19が装備されている。この開閉蓋19は、図示しないソレノイドの駆動力により回動軸19aが回動されることで、開放可能とされている。
【0010】
また本体1内の底部には、ヒータ20が内蔵された貯湯タンク22が固定され、その上部には給水タンク23が取り出し可能な状態でセットされている。給水タンク23の下面には給水バルブ機構が設けられており、貯湯タンク22内の水位に応じて同タンク22へ給水を行うことができるようになっている。また、貯湯タンク22に内蔵されたヒータ20は、同タンク22に装着されたサーモスタットを介して通電制御がなされて、湯温をほぼ一定に保持するようになっている。
【0011】
貯湯タンク22の後部には、タンク22内の湯を汲み上げるための電動ポンプ24が取り付けられている。この電動ポンプ24には給湯用の供給管25が接続されており、この供給管25は本体1内の側壁に沿って延び、その先端は前扉2側へ延長されてミキシングボウル9へ臨んでいる。
詳細には、図5に示すように、供給管25の先端は、ミキシングボウル9の上端に斜め姿勢で臨んでおり、これにより湯がミキシングボウル9の内周面に沿って回転するように吐出されて、粉末茶が溶解しやすくされている。また、ミキシングボウル9の注出口9a内には整流板27が設けられており、湯を滞留させて粉末茶を溶解しやすくするとともに、注出茶が飛び跳ねるのを防止する機能を果たしている。全体として、ミキシングボウル9内には供給された湯が滞留しやすい構造となっている。
【0012】
さて、この実施形態の給茶機では、上記した茶用ボタン3の操作によるお茶の定量注出と、湯用ボタン4の操作によるお湯の連続注出とを選択的に行えるようになっており、お茶の定量注出と、お湯の連続注出とで、それぞれ電動ポンプ24のポンプモータ30の駆動制御が個別になされるようになっている。そのため、図6に示すように、ポンプモータ30の駆動を制御する制御部31が備えられている。この制御部31の入力側に、上記の茶用ボタン3と湯用ボタン4とが接続されている。
【0013】
制御部31は以下のような機能を備えている。まず、お茶の注出は、茶用ボタン3を1度押圧することで行われる。すなわち、茶用ボタン3を押圧すると、図7に示すように、スタート用のパルス信号pが送出され、このパルス信号pを受けてポンプモータ30を所定時間Tだけ駆動させる。この時間Tは、お茶を入れるコップAに合った量だけ湯を供給することのできる時間である。
一方、お湯を注出する場合は、基本的には、図8に示すように、湯用ボタン4を押圧している時間T0 だけ、お湯が連続注出される。ただしポンプモータ30については、湯用ボタン4が押圧されている間、オンとなる時間T1 と、オフとなる時間T2 とが交互に繰り返されるように、すなわち間欠的に運転されるように制御される。この場合、ポンプモータ30がオンとされる場合には、ポンプモータ30に対しては定格電圧が印加される。
【0014】
上記したオン時間T1 とオフ時間T2 とは、次のようにして設定されている。まず、電動ポンプ24による供給管25からの湯の供給流量がF1 で、ミキシングボウル9の注出口9aからの注出流量がF2 (F1>F2)とすると、オン時間T1 とオフ時間T2 とを合わせた1サイクルの時間(T1+T2)における供給管25からの湯の供給量は、F1×T1となる。一方、この時間(T1+T2)における注出口9aからのお湯の注出量は、F2×(T1+T2)となる。そこで、F1×T1=F2×(T1+T2)となるように、オン時間T1 とオフ時間T2 とが設定される。この実施形態では、例えば、オン時間T1 とオフ時間T2 とがそれぞれ2秒に設定されている。
これにより、ポンプモータ30が初めにオンにしてミキシングボウル9に湯が供給されたのち、次にポンプモータ30がオンして新たに湯が供給された際には、初めに供給された湯がほとんど注出口9aから注出され、ミキシングボウル9から湯が溢れることが無くなる設定となる。
【0015】
本実施形態は上記のような構造であって、続いてその作用を説明する。
給茶機に対して電源が投入されると、貯湯タンク22内の水が所定量に維持されつつヒータ20で加熱されることで一定温度の湯として貯留される。
お茶を注出する場合には、コップAを受け皿7上に載置して操作パネル5の茶用ボタン3を押す。そうすると、キャニスタ13におけるスクリュー装置17のモータ18が駆動されると同時に開閉蓋19が開いて、放出口16から一定量の粉末茶が落下放出されて、ガイド10を通してミキシングボウル9内に導入される。
それとともに、図7に示すように、電動ポンプ24のポンプモータ30が所定時間T駆動されて、貯湯タンク22から汲み上げられた湯が供給管25を通してミキシングボウル9内に所定量供給される。供給された湯は、ミキシングボウル9から溢れない程度にミキシングボウル9内に滞留し、また図5に示すように、ミキシングボウル9の内周面に沿って回転するように流下することで、粉末茶が良好に溶解してお茶が生成される。生成されたお茶は整流板27を通ることで飛び跳ねることなく、注出口9aからコップAに向けて注出される。なお給湯の間に、キャニスタ13の開閉蓋19が閉じつつ粉末茶の供給は停止する。
【0016】
一方、お湯を所望する場合には湯用ボタン4が押圧される。湯用ボタン4の場合は、それが押圧されている間、お湯の連続注出が行われるが、その態様は以下のようである。まず粉末茶の供給は行われない。そして、湯用ボタン4が押圧された段階で、図8に示すように、ポンプモータ30が起動されて時間T1 だけ駆動され、それに伴い、電動ポンプ24により貯湯タンク22から汲み上げられた湯が供給管25を通してミキシングボウル9内に供給される。供給された湯は、お湯として注出口9aから注出されるが、上記のように湯はミキシングボウル9内を回転しつつ流下し、かつ注出口9aで絞られた状態となるので、ミキシングボウル9内で滞留気味となる。
【0017】
オン時間T1 が経過すると、湯用ボタン4の押圧が継続されているにも拘らずポンプモータ30が時間T2 だけオフとなって、供給管25からの湯の供給が停止される。この間に、ミキシングボウル9内に滞留していた湯がお湯として注出口9aから引き続いて注出される。オフ時間T2 が経過するころには、ミキシングボウル9内の湯がほとんど注出され、それとともに再びポンプモータ30がオンとなって供給管25からの湯の供給が再開され、上記と同様にしてお湯としての注出が行われる。
【0018】
以上のようにして、湯用ボタン4が押圧されている間、電動ポンプ24のポンプモータ30が間欠運転されて供給管25からの湯の供給とその停止が繰り返されつつ、注出口9aからお湯が連続注出される。すなわち、供給管25からの湯の供給を停止する時間を間欠的に採ったことで、その間にミキシングボウル9内に滞留していた湯を注出することができ、長時間にわたってお湯を連続注出したとしても、ミキシングボウル9から湯が溢れることはない。
【0019】
以上のように本実施形態によれば、お湯をミキシングボウル9を通して連続注出する場合に、貯湯タンク22内の湯を汲み上げてミキシングボウル9に供給する電動ポンプ24を間欠運転し、すなわち湯の供給を間欠的に行うようにしたから、ミキシングボウル9から溢れることを防止した上で、長時間にわたってお湯を連続注出することができる。また、従来と違ってポンプモータ30には定格電圧を印加することが可能であるから、電動ポンプ24が起動しなかったり、揚程不足を招くといったこともなく、すなわち湯を供給すべきときにはそれが確実に行われる。
【0020】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は上記実施形態に例示した給茶機に限らず、被溶解物を溶解混合すべき混合容器を通して液体のみを連続的に注出する機能を備えた飲料ディスペンサ全般に広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 給茶機の正面図
【図2】 その内部構造を示す側面図
【図3】 前扉を開放したときのミキシングボウル周辺を示す斜視図
【図4】 キャニスタの一部切欠側面図
【図5】 ミキシングボウルの拡大断面図
【図6】 電動ポンプの駆動制御系統を示すブロック図
【図7】 お茶の定量注出を行う場合のタイムチャート
【図8】 お湯の連続注出を行う場合のタイムチャート
【符号の説明】
3…茶用ボタン 4…湯用ボタン 9…ミキシングボウル 9a…注出口 13…キャニスタ 22…貯湯タンク 24…電動ポンプ 30…ポンプモータ 31…制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、給茶機等の飲料ディスペンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
給茶機の一形式として、貯湯タンク内に貯留された湯を電動ポンプにより汲み上げてミキシングボウルに供給し、その中に投入された粉末茶を溶解混合することでお茶として注出するものが知られている。一方、この種の給茶機では、お茶の注出とお湯の注出をともに行えるようにしている。
具体的には、お茶を注出する場合には、ミキシングボウルに粉末茶が投入されたのち、電動ポンプをタイマ等で所定時間駆動することにより、湯を通常のコップに合わせた所定量だけ供給する。これに対し、お湯の場合は、お茶の場合のようにコップ容量に制限されず、例えばお湯のボタンを操作している間は給湯が継続し、所望する量のお湯を連続して注出できるようにしている。
【0003】
ここでミキシングボウルの容量は、本来一回のお茶の注出によって溢れ出ない程度のものに設定されているだけであるため、お湯を連続注出する場合において、注出速度を越えた状態でミキシングボウルへ湯の供給が継続されると、湯がミキシングボウルから溢れるおそれがある。
そのため本願出願人は、特願平6−240721号において、電動ポンプのモータに対して直列に抵抗を接続してなる駆動回路を備え、お湯の連続注出を行う際には、抵抗を介在させることによりモータに掛かる電圧を下げ、すなわち電動ポンプの能力を抑えて、その吐出量を小さくすることでミキシングボウルから湯が溢れることを防止するようにしたものを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給茶機に対する電源電圧そのものが変動により低下したり、ポンプモータに印加される電圧が低下することは、時として起こり得るところであって、従来の方法では、変動により下がった電圧がさらに下げられてポンプモータに印加されることになるため、ポンプモータすなわち電動ポンプが起動しなかったり、起動しても揚程不足で湯の供給そのものができなくなることが懸念され、さらなる改良が切望されていた。
本発明は上記のような要望に基づいて完成されたものであって、その目的は、混合容器を溢れさせることなく液体のみを確実に連続注出できるようにするところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本発明は、タンク内に貯溜された液体が電動ポンプによって注出口を備えた混合容器に給送可能とされ、かつ前記混合容器内に投入された被溶解物を所定量の液体により溶解混合して注出する定量注出と、前記液体のみを連続的に注出可能とする連続注出とが選択可能な飲料ディスペンサにおいて、前記定量注出が選択された場合は、定量注出用ボタンが押圧されることに伴い、前記電動ポンプを所定時間連続して駆動する一方、前記連続注出が選択された場合は、連続注出用ボタンが押圧されている間、前記電動ポンプを間欠運転する制御手段を備えた構成としたところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】
液体のみの連続注出が選択された場合には、制御手段を介して電動ポンプが間欠運転される。すなわち、混合容器の注出口から液体が連続的に注出されつつ、混合容器内の液体の量がある程度減少したところで新たな液体が供給されるといったことが繰り返され、もって混合容器から溢れされることなく液体を連続注出することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を給茶機に適用した一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の給茶機の正面図であり、図示しないテーブル上に載置された状態で使用される。この給茶機は図2に示すように、給茶機本体1(以下、単に本体1という)と、その前面にヒンジによって開閉可能に装着された前扉2とから構成されている。前扉2の前面上部には、図1に示すように、操作パネル5が設けられ、この操作パネル5に、茶用ボタン3と湯用ボタン4並びに表示ランプ等が配されている。前扉2の下部には注出部6が凹み形成され、その下面にはコップ等を載置可能な受け皿7が設けられている。受け皿7はすのこ状に形成され、その下方に取り外し可能に装着されたドレンパン8を覆蓋している。
【0008】
前扉2の裏側(内面側)における注出部6の上方に対応する位置には、粉末茶を湯によって溶解混合させるためのミキシングボウル9が配されている。このミキシングボウル9は、上部側が円筒状で下部側が先細りの円錐状となった全体として漏斗状に形成され、下端に注出口9aが設けられている。そして、図3に示すように、前扉2の内面に水平姿勢で固定されたボウル受け11の差し込み孔12へ下端部が抜き取り可能に差し込まれることで、その保持がなされている。
ミキシングボウル9の上方には、これとほぼ同軸でかつ上下に開口する漏斗状をなすガイド10が配されており、後記するキャニスタ13から放出された粉末茶を周辺に飛散させることなく、ミキシングボウル9へと導く役割を果たす。このガイド10は、前扉2の内面に縦向きに取り付けられた支持プレート14の保持リング15へ嵌め込まれて取り付けられている。
【0009】
本体1の前面上部には、内部に貯溜されている粉末茶を定量だけ供給するためのキャニスタ13が配されており、図示はしないが本体1に対してブラケット等の支持部材によって固定されている。このキャニスタ13の底部には粉末茶の放出部13aが形成されており、図4に示すように、その一端側は前方へ延出されるとともに、その端面には斜め上向きに開口する放出口16が形成されている。放出部13a内には、粉末茶を搬出するためのスクリュー装置17が組み込まれており、このスクリュー装置17は放出部13aに対して水平かつ回転可能に支持されたスクリュー体17aを有し、その前端は放出口16の近傍にまで延びている。スクリュー体17aの後端はキャニスタ13の奥側壁面を貫いて突出し、キャニスタ13の背面下部に取り付けられたモータ18に連結されて、スクリュー体17aを緩速回転可能としている。
放出口16には、その付近の粉末茶を湿気から保護するために、常には戻しバネ21により閉鎖方向に付勢された開閉蓋19が装備されている。この開閉蓋19は、図示しないソレノイドの駆動力により回動軸19aが回動されることで、開放可能とされている。
【0010】
また本体1内の底部には、ヒータ20が内蔵された貯湯タンク22が固定され、その上部には給水タンク23が取り出し可能な状態でセットされている。給水タンク23の下面には給水バルブ機構が設けられており、貯湯タンク22内の水位に応じて同タンク22へ給水を行うことができるようになっている。また、貯湯タンク22に内蔵されたヒータ20は、同タンク22に装着されたサーモスタットを介して通電制御がなされて、湯温をほぼ一定に保持するようになっている。
【0011】
貯湯タンク22の後部には、タンク22内の湯を汲み上げるための電動ポンプ24が取り付けられている。この電動ポンプ24には給湯用の供給管25が接続されており、この供給管25は本体1内の側壁に沿って延び、その先端は前扉2側へ延長されてミキシングボウル9へ臨んでいる。
詳細には、図5に示すように、供給管25の先端は、ミキシングボウル9の上端に斜め姿勢で臨んでおり、これにより湯がミキシングボウル9の内周面に沿って回転するように吐出されて、粉末茶が溶解しやすくされている。また、ミキシングボウル9の注出口9a内には整流板27が設けられており、湯を滞留させて粉末茶を溶解しやすくするとともに、注出茶が飛び跳ねるのを防止する機能を果たしている。全体として、ミキシングボウル9内には供給された湯が滞留しやすい構造となっている。
【0012】
さて、この実施形態の給茶機では、上記した茶用ボタン3の操作によるお茶の定量注出と、湯用ボタン4の操作によるお湯の連続注出とを選択的に行えるようになっており、お茶の定量注出と、お湯の連続注出とで、それぞれ電動ポンプ24のポンプモータ30の駆動制御が個別になされるようになっている。そのため、図6に示すように、ポンプモータ30の駆動を制御する制御部31が備えられている。この制御部31の入力側に、上記の茶用ボタン3と湯用ボタン4とが接続されている。
【0013】
制御部31は以下のような機能を備えている。まず、お茶の注出は、茶用ボタン3を1度押圧することで行われる。すなわち、茶用ボタン3を押圧すると、図7に示すように、スタート用のパルス信号pが送出され、このパルス信号pを受けてポンプモータ30を所定時間Tだけ駆動させる。この時間Tは、お茶を入れるコップAに合った量だけ湯を供給することのできる時間である。
一方、お湯を注出する場合は、基本的には、図8に示すように、湯用ボタン4を押圧している時間T0 だけ、お湯が連続注出される。ただしポンプモータ30については、湯用ボタン4が押圧されている間、オンとなる時間T1 と、オフとなる時間T2 とが交互に繰り返されるように、すなわち間欠的に運転されるように制御される。この場合、ポンプモータ30がオンとされる場合には、ポンプモータ30に対しては定格電圧が印加される。
【0014】
上記したオン時間T1 とオフ時間T2 とは、次のようにして設定されている。まず、電動ポンプ24による供給管25からの湯の供給流量がF1 で、ミキシングボウル9の注出口9aからの注出流量がF2 (F1>F2)とすると、オン時間T1 とオフ時間T2 とを合わせた1サイクルの時間(T1+T2)における供給管25からの湯の供給量は、F1×T1となる。一方、この時間(T1+T2)における注出口9aからのお湯の注出量は、F2×(T1+T2)となる。そこで、F1×T1=F2×(T1+T2)となるように、オン時間T1 とオフ時間T2 とが設定される。この実施形態では、例えば、オン時間T1 とオフ時間T2 とがそれぞれ2秒に設定されている。
これにより、ポンプモータ30が初めにオンにしてミキシングボウル9に湯が供給されたのち、次にポンプモータ30がオンして新たに湯が供給された際には、初めに供給された湯がほとんど注出口9aから注出され、ミキシングボウル9から湯が溢れることが無くなる設定となる。
【0015】
本実施形態は上記のような構造であって、続いてその作用を説明する。
給茶機に対して電源が投入されると、貯湯タンク22内の水が所定量に維持されつつヒータ20で加熱されることで一定温度の湯として貯留される。
お茶を注出する場合には、コップAを受け皿7上に載置して操作パネル5の茶用ボタン3を押す。そうすると、キャニスタ13におけるスクリュー装置17のモータ18が駆動されると同時に開閉蓋19が開いて、放出口16から一定量の粉末茶が落下放出されて、ガイド10を通してミキシングボウル9内に導入される。
それとともに、図7に示すように、電動ポンプ24のポンプモータ30が所定時間T駆動されて、貯湯タンク22から汲み上げられた湯が供給管25を通してミキシングボウル9内に所定量供給される。供給された湯は、ミキシングボウル9から溢れない程度にミキシングボウル9内に滞留し、また図5に示すように、ミキシングボウル9の内周面に沿って回転するように流下することで、粉末茶が良好に溶解してお茶が生成される。生成されたお茶は整流板27を通ることで飛び跳ねることなく、注出口9aからコップAに向けて注出される。なお給湯の間に、キャニスタ13の開閉蓋19が閉じつつ粉末茶の供給は停止する。
【0016】
一方、お湯を所望する場合には湯用ボタン4が押圧される。湯用ボタン4の場合は、それが押圧されている間、お湯の連続注出が行われるが、その態様は以下のようである。まず粉末茶の供給は行われない。そして、湯用ボタン4が押圧された段階で、図8に示すように、ポンプモータ30が起動されて時間T1 だけ駆動され、それに伴い、電動ポンプ24により貯湯タンク22から汲み上げられた湯が供給管25を通してミキシングボウル9内に供給される。供給された湯は、お湯として注出口9aから注出されるが、上記のように湯はミキシングボウル9内を回転しつつ流下し、かつ注出口9aで絞られた状態となるので、ミキシングボウル9内で滞留気味となる。
【0017】
オン時間T1 が経過すると、湯用ボタン4の押圧が継続されているにも拘らずポンプモータ30が時間T2 だけオフとなって、供給管25からの湯の供給が停止される。この間に、ミキシングボウル9内に滞留していた湯がお湯として注出口9aから引き続いて注出される。オフ時間T2 が経過するころには、ミキシングボウル9内の湯がほとんど注出され、それとともに再びポンプモータ30がオンとなって供給管25からの湯の供給が再開され、上記と同様にしてお湯としての注出が行われる。
【0018】
以上のようにして、湯用ボタン4が押圧されている間、電動ポンプ24のポンプモータ30が間欠運転されて供給管25からの湯の供給とその停止が繰り返されつつ、注出口9aからお湯が連続注出される。すなわち、供給管25からの湯の供給を停止する時間を間欠的に採ったことで、その間にミキシングボウル9内に滞留していた湯を注出することができ、長時間にわたってお湯を連続注出したとしても、ミキシングボウル9から湯が溢れることはない。
【0019】
以上のように本実施形態によれば、お湯をミキシングボウル9を通して連続注出する場合に、貯湯タンク22内の湯を汲み上げてミキシングボウル9に供給する電動ポンプ24を間欠運転し、すなわち湯の供給を間欠的に行うようにしたから、ミキシングボウル9から溢れることを防止した上で、長時間にわたってお湯を連続注出することができる。また、従来と違ってポンプモータ30には定格電圧を印加することが可能であるから、電動ポンプ24が起動しなかったり、揚程不足を招くといったこともなく、すなわち湯を供給すべきときにはそれが確実に行われる。
【0020】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は上記実施形態に例示した給茶機に限らず、被溶解物を溶解混合すべき混合容器を通して液体のみを連続的に注出する機能を備えた飲料ディスペンサ全般に広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 給茶機の正面図
【図2】 その内部構造を示す側面図
【図3】 前扉を開放したときのミキシングボウル周辺を示す斜視図
【図4】 キャニスタの一部切欠側面図
【図5】 ミキシングボウルの拡大断面図
【図6】 電動ポンプの駆動制御系統を示すブロック図
【図7】 お茶の定量注出を行う場合のタイムチャート
【図8】 お湯の連続注出を行う場合のタイムチャート
【符号の説明】
3…茶用ボタン 4…湯用ボタン 9…ミキシングボウル 9a…注出口 13…キャニスタ 22…貯湯タンク 24…電動ポンプ 30…ポンプモータ 31…制御部
Claims (1)
- タンク内に貯溜された液体が電動ポンプによって注出口を備えた混合容器に給送可能とされ、かつ前記混合容器内に投入された被溶解物を所定量の液体により溶解混合して注出する定量注出と、前記液体のみを連続的に注出可能とする連続注出とが選択可能な飲料ディスペンサにおいて、
前記定量注出が選択された場合は、定量注出用ボタンが押圧されることに伴い、前記電動ポンプを所定時間連続して駆動する一方、
前記連続注出が選択された場合は、連続注出用ボタンが押圧されている間、前記電動ポンプを間欠運転する制御手段を備えたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
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JPH1159794A JPH1159794A (ja) | 1999-03-02 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3784145B2 (ja) |
-
1997
- 1997-08-21 JP JP22532597A patent/JP3784145B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1159794A (ja) | 1999-03-02 |
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