JP3783232B2 - カメラシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージセンサに基づくカメラ画像データを、ネットワークを介して、外部装置に伝送するカメラシステムに関し、遠隔監視に好適なカメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カメラをWebサーバに接続し、ネットワーク(インターネット、イントラネット、エクストラネット等)を介して、カメラに対して、パン、チルト、ズーム、フォーカス、アイリス、シャッタスピード等のメカ制御を、Webブラウザにより、遠隔制御し、カメラで撮影された映像を鑑賞している。このような装置は、例えば、特開平10−51674号公報等に記載されている。以下、図2に示し説明する。
【0003】
図2において、WebカメラCは、ネットワークLに接続し、カメラヘッド部1、カメラコントロール部2、モータ3からなる。カメラヘッド部1は、図示しないイメージセンサ、センサコントローラ、レンズ等からなり、撮影を行い、画像データ(RGB(赤・緑・青)データ)を生成する。イメージセンサには、例えばCMOSセンサ、MOSセンサ、CCDセンサ等がある。
【0004】
ネットワークLには、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)通信が行えるイーサネット(登録商標)、ISDN(Integrated Services Digital Network)網、xDSL(x Digital Subscriber Line)網、PHS(Personal Handyphone System)網、CATV(Cable Television)網、無線等が含まれる。
【0005】
カメラコントロール部2は、ネットワークLに接続すると共に、カメラヘッド部1及びモータ3に接続する。そして、カメラコントロール部2は、カメラコントローラ21、モータ制御部22、Webサーバ手段23からなる。
【0006】
カメラコントローラ21は、カメラヘッド部1を制御し、カメラヘッド部2が生成するRGBデータを、カラー補間、カラー調整、カラーマトリクス調整、ホワイトバランス調整、ガンマ調整、ニー補正、黒レベル調整、カラー彩度調整等の映像信号処理を行い、例えば標準規格である16ビットYCrCb(輝度・色相)画像へデータ変換を行う。
【0007】
モータ制御部22は、モータ3を制御する。Webサーバ手段23は、図示しない画像圧縮手段を有し、カメラコントローラ21に接続する。そして、Webサーバ手段23は、画像圧縮手段により、YCrCb画像データをJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)圧縮、MPEG(Moving Picture Coding Experts Group)圧縮等を行う。また、Webサーバ手段23は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)通信により、JPEG圧縮、MPEG圧縮等を行ったカメラ画像データを、ネットワークLに伝送(公開)すると共に、ネットワークLから制御データを受信し、モータ制御部22に渡す。
【0008】
モータ3は、カメラヘッド部1に対して、ズーム、フォーカス、アイリス、パン、チルト等の動作を行うメカ部分を動かす。
【0009】
コンピュータPCは、キーボード、マウス等の入力手段、CRT、LCD等の表示部等を有し、ネットワークLに接続し、Webブラウザ手段4が設けられる。Webブラウザ手段4は、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webサーバ手段23よりカメラ画像データを受信すると共に、Webサーバ手段23へ制御データを送信する。
【0010】
このような装置を以下に説明する。コンピュータPCの入力手段により、Webブラウザ手段4に、ズーム、パン、チルト等の制御データを入力し、Webブラウザ手段4が、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webサーバ手段23に送る。
【0011】
Webサーバ手段23は、Webブラウザ手段4からの制御データをモータ制御部22に渡す。これにより、モータ制御部22はモータ3を動作させ、カメラヘッド部1のメカ部の制御を行う。
【0012】
そして、カメラヘッド部1は、撮影したRGBデータをカメラコントローラ21に渡す。カメラコントローラ21は、RGBデータの映像信号処理を行い、人間の見た目と同じ状態に近づけ、YCrCb画像データに変換する。このYCrCb画像データを、Webサーバ手段23は、画像圧縮手段により、JPEG画像データに圧縮変換し、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webブラウザ手段4に送る。Webブラウザ手段4は、JPEG画像データを表示部に表示する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このような装置は遠隔の映像を鑑賞するために、WebカメラCに対するメカ部分の制御を、ネットワークLを介して行っている。このような場合、カメラ画像は、通常、画質は一定でよく、単純に見ることができればよかった。
【0014】
ところが、遠隔監視に用いられるカメラ等においては、監視に用いるため、監視対象の特徴を抽出するため、カメラ画像に対して画像処理を行いたい場合が多々ある。そこで、WebカメラC側に画像処理部を設けることが考えられる。
【0015】
WebカメラCにおいては、複数の人が複数のコンピュータPCから画像を見ることがメリットである。一方、監視においては、リアルタイム性が要求される。すなわち、WebカメラC側に画像処理部を設けることは、複数のコンピュータPCからの要求をリアルタイムに処理することができない。また、全コンピュータPCの要求を満たすような複雑な画像処理を行うと、WebカメラCに負荷がかかりすぎ、監視に支障をきたしてしまう。また、コンピュータPCからWebカメラCに対する制御であるので、1つのコンピュータPCからの要求の画像処理結果が、他のコンピュータPCに対しても送られてしまうという問題点があった。
【0016】
そこで、本発明の目的は、遠隔監視に好適なカメラシステムを実現することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、
イメージセンサに基づくカメラ画像データを、ネットワークを介して、複数の外部装置に伝送し、遠隔監視を行うカメラシステムにおいて、
前記外部装置のWebブラウザ手段上で動作し、前記カメラ画像データを画像処理する画像処理アプレットを種類ごとに複数記憶する記憶部と、
この記憶部の画像処理アプレットを、ネットワークを介して、前記外部装置に伝送すると共に、ネットワークを介して、外部装置に前記カメラ画像データを伝送するWebサーバ手段と
を有することを特徴とするものである。
【0019】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の本発明において、
Webサーバ手段は、イメージセンサに基づく画像データを画像圧縮してカメラ画像データとする画像圧縮手段を有することを特徴とするものである。
【0021】
請求項3記載の本発明は、請求項1または2記載の本発明において、
画像処理アプレットは、カメラ画像データの特徴抽出を行うことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図2と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。また、モータ3、モータ制御部22は本発明の主要部でないので、図示及び説明を省略する。
【0025】
図1において、記憶部24は例えばハードディスク、メモリ等で、カメラコントロール部2に設けられ、カメラ画像データを画像処理する複数の画像処理アプレット(画像処理プログラム)を記憶する。複数の画像処理アプレットは、Webブラウザ手段4上で動作するJavaアプレットで、例えば、二値化処理、エッジ処理、ホワイトバランス、色処理、輝度調整、コントラスト調整、移動体検出、顔認識照合、鮮鋭化処理、平滑化処理等の異なる種類の画像処理を行い、カメラ画像データの特徴抽出を行う。(なお、Javaは、米国およびその他の国における米国Sun Microsystems, Inc.の商標または登録商標です。)Webサーバ手段25は、Webサーバ手段23の代わりに設けられ、画像圧縮手段を有し、ネットワークLを介して、記憶部24の画像処理アプレットをコンピュータPC(外部装置)に送信すると共に、カメラ画像データをコンピュータPCに送信する。
【0026】
このような装置の動作を以下で説明する。コンピュータPCの入力手段により、Webブラウザ手段4に、希望する画像処理に対応したURL(Uniform Resource Locator)を指示する。そして、Webブラウザ手段4が、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webサーバ手段25に送る。
【0027】
Webサーバ手段25は、Webブラウザ手段4からのURLにより、希望する画像処理に対応した画像処理アプレットを記憶部24から読み出し、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webブラウザ手段4に送る。Webブラウザ手段4は画像処理アプレットを実行し、ネットワークLを介して、WebカメラCに画像を要求する。
【0028】
そして、カメラヘッド部1は、撮影したRGBデータをカメラコントローラ21に渡す。カメラコントローラ21は、RGBデータの映像信号処理を行い、人間の見た目と同じ状態に近づけ、YCrCb画像データに変換する。このYCrCb画像データを、Webサーバ手段25は、画像圧縮手段により、JPEG画像データあるいはMPEG、JPEG2000、その他の画像圧縮フォーマットに圧縮変換し、HTTP通信により、ネットワークLを介して、Webブラウザ手段4に順次送る。Webブラウザ手段4は、例えばJPEG画像データを画像処理アプレットにより画像処理をして表示部に表示する。そして、コンピュータPCの入力手段により、画像処理の変更指示をWebブラウザ手段4上の画像処理アプレットに与える。これにより、Webブラウザ手段4上の画像処理アプレットは、JPEG画像データを画像処理して、Webブラウザ手段4が表示部に表示する。
【0029】
例えば、トンネルの監視では、照明機器の故障が起こると、明るさが変化してしまい、交通状況を上手く監視することができない。また、トンネル内の火災や交通事故の災害では、使用者が、政府機関、報道機関、消防機関、警察機関、被害者の家族等の多くの人が考えられる。このような災害の場合、トンネル内は煙等のために通常の状況と異なるため、カメラ画像に対して画像処理を施さなければ状況を確認することができない。また、使用者が多く、WebカメラCに対するアクセスも多くなる。一方、政府機関、消防機関、警察機関においては、カメラ画像を画像処理して、災害対策として用いなければならない。
【0030】
このような場合、Webサーバ手段25が、記憶部24の画像処理アプレットを、ネットワークLを介して、Webブラウザ手段4に送信し、Webブラウザ手段4側で画像処理を行うので、多くの人にWebカメラCを公開しても、WebカメラCの負荷を少なくでき、安定して継続的にカメラ画像データをネットワークLに送出することができる。すなわち、遠隔監視を確実に行うことができる。
【0031】
また、Webブラウザ手段4側で画像処理を行うので、使用者ごとに異なる画像処理を行うことができる。これにより、使用者の目的に合わせてカメラ画像を処理することができる。すなわち、遠隔監視する目的が異なっても、要求に応じて監視を行うことができる。
【0032】
そして、Webサーバ手段25が、記憶部24の画像処理アプレットを、ネットワークLを介して、Webブラウザ手段4に送信するので、画像処理ソフトをインストールする必要がない。すなわち、どこからでも誰でも使用者の知識レベルも関係なく、画像処理を使うことができ、カメラ画像に画像処理を施して、遠隔監視を行うことができる。
【0033】
さらに、記憶部24の画像処理アプレットを追加、変更すれば、容易に画像処理の種類の追加や、画像処理の改善変更をすることができる。これにより、緊急時に複数の場所で新たな画像処理が行いたい場合や画像処理の改善を行いたい場合でも、各コンピュータPCに画像処理ソフトをインストールする必要がなく、直ちに画像処理を行うことができる。
【0034】
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、記憶部24、Webサーバ手段25をWebカメラCに設けた構成を示したが、ネットワークLに接続する別のWebサーバを設け、Webサーバ内の記憶部の画像処理アプレットを配信する構成でもよい。
【0035】
また、WebカメラCにFTPサーバ手段を設け、FTPサーバ手段を介して、記憶部24の画像処理アプレットの変更、追加を行う構成にしてもよい。
【0036】
そして、WebカメラCはリアルタイムの画像を送信する構成を示したが、WebカメラCまたはコンピュータPCに記憶部を設け、この記憶部にカメラ画像データを保存し、このカメラ画像データをWebブラウザ手段4で表示部に表示させる構成でもよい。
【0037】
さらに、コンピュータPCを外部装置としたが、携帯端末等でもよいことはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、Webサーバ手段が、記憶部の画像処理アプレットを、ネットワークを介して送信し、外部装置側で画像処理を行うので、多くの人にイメージセンサに基づくカメラ画像データを公開しても、カメラシステムの負荷を少なくでき、安定して継続的にカメラ画像データをネットワークに送出することができる。すなわち、遠隔監視を確実に行うことができる。
【0039】
また、外部装置側で画像処理を行うので、使用者ごとに異なる画像処理を行うことができる。これにより、使用者の目的に合わせてカメラ画像を処理することができる。すなわち、遠隔監視する目的が異なっても、要求に応じて監視を行うことができる。
【0040】
また、Webサーバ手段が、記憶部の画像処理アプレットを、ネットワークを介して、Webブラウザ手段に送信するので、画像処理ソフトをインストールする必要がない。すなわち、どこからでも誰でも使用者の知識レベルも関係なく、画像処理を使うことができ、カメラ画像に画像処理を施して、遠隔監視を行うことができる。
【0041】
また、記憶部の画像処理アプレットを追加、変更すれば、容易に画像処理の種類の追加や、画像処理の改善変更をすることができる。これにより、緊急時に複数の場所で新たな画像処理が行いたい場合や画像処理の改善を行いたい場合でも、各外部装置に画像処理ソフトをインストールする必要がなく、直ちに画像処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】従来のカメラシステムの構成を示した図である。
【符号の説明】
1 カメラヘッド部
4 Webブラウザ手段
21 カメラコントローラ
24 記憶部
25 Webサーバ手段
L ネットワーク
PC コンピュータ
Claims (3)
- イメージセンサに基づくカメラ画像データを、ネットワークを介して、複数の外部装置に伝送し、遠隔監視を行うカメラシステムにおいて、
前記外部装置のWebブラウザ手段上で動作し、前記カメラ画像データを画像処理する画像処理アプレットを種類ごとに複数記憶する記憶部と、
この記憶部の画像処理アプレットを、ネットワークを介して、前記外部装置に伝送すると共に、ネットワークを介して、外部装置に前記カメラ画像データを伝送するWebサーバ手段と
を有することを特徴とするカメラシステム。 - Webサーバ手段は、イメージセンサに基づく画像データを画像圧縮してカメラ画像データとする画像圧縮手段を有することを特徴とする請求項1記載のカメラシステム。
- 画像処理アプレットは、カメラ画像データの特徴抽出を行うことを特徴とする請求項1または2記載のカメラシステム。
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