JP3782663B2 - 生物学的試料からの包埋媒体の除去および自動化された染色装置における細胞コンディショニング - Google Patents

生物学的試料からの包埋媒体の除去および自動化された染色装置における細胞コンディショニング Download PDF

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Description

【0001】
【関連する出願との関係】
本出願は、1998年9月3日付で出願された米国仮特許出願第60/099,018号、発明の名称:「自動化された免疫組織化学的装置における組織試料および細胞からの包埋媒体の除去および組織コンディショニング」(これは、引用することにより本明細書に編入される)について優先権の利益を主張する。本出願は、また1999年2月26日付で出願された米国特許出願第09/259,240号、発明の名称:「独立したスライドヒーターを有する自動化された分子病理学装置」(これは、引用することにより本明細書に編入される)についても優先権の利益を主張する。本発明はさらに1999年2月26日付で出願されたPCT特許出願番号PCT/US99/04181号、発明の名称:「独立したスライドヒーターを有する自動化された分子病理学装置」(これは、引用することにより本明細書に編入される)についても優先権の利益を主張する。
【0002】
【発明の背景】
【0003】
【技術分野】
本発明は、免疫組織化学的(IHC)、インシトゥ・ハイブリダイゼーション(ISH)またはその他の組織化学的または細胞化学的操作に先立つ、自動化された装置における生物学的試料から包埋媒体を除去するための方法に関する。本発明はまたそれぞれの標的への種々の分子の接近性を増加させ、また一般的に組織および細胞の読み取り性(readability) を改善するように、細胞または組織をコンディショニングするための方法にも関する。
【0004】
【従来の技術の要約】
病的な生物体から採取した組織または細胞試料の解釈に基づく疾患の診断は、過去数年間で劇的に拡大している。従来の組織学的染色技術および免疫組織化学的アッセイに加えて、インシトゥ技術、例えばインシトゥ・ハイブリダイゼーションおよびインシトゥ・ポリメラーゼ連鎖反応は、今ではヒト内の病的状態診断を支援するために使用されている。従って、細胞の形態のみならず、細胞および組織内の特定のマクロ分子の存在も評価できる種々の技術がある。これら技術のいずれも試料細胞または組織を調製する必要があり、これらは薬品、例えばアルデヒド(例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド)、ホルマリン代替薬品、アルコール(例えばエタノール、メタノール、イソプロパノール)を用いる試料の固定、または不活性物質、例えばパラフィン、セロイジン、アガー、ポリマー、樹脂、低温用媒体または種々のプラスチック包埋媒体(例えばエポキシ樹脂およびアクリル)中の試料の包埋を含んでいる。その他の試料組織または細胞標本は、物理的な操作、例えば冷凍(冷凍組織切片)または微細な針を通す吸引(微細針吸引、FNA)を必要とする。組織または細胞試料またはその調製および保存の方法に関係なく、技術者の目標は、データの正確な解釈を可能とする正確、読み取り可能でまた再現可能な結果を得ることにある。正確、読み取り可能でまた再現可能なデータを得るための一つの方法は、使用する技術に関係なく試験の結果を最適化する様式で組織または細胞を調製することである。免疫組織化学およびインシトゥ技術の場合に、これは特定のプローブ(抗体、DNA、RNA)から得られるシグナルの量の増加を意味する。組織化学的染色の場合には、これは染色の強さの増加または染色コントラストの上昇を意味する。
【0005】
保存法を講じないと組織試料は急速に劣化し、そのためにその診断への使用は、これらのホストから取り出した直後に妥協して行うことになる。1893年に、フェルディナンド・ブルム(Ferdinand Blum)は、ホルムアルデヒドが組織の保存または固定に使用でき、組織が組織化学的操作に使用できることを発見した。ホルムアルデヒドが組織の固定に作用する正確な機構は、完全には確定されていないが、しかしこれは同じタンパク質内および異なるタンパク質間でのメチレン架橋を介する反応性部位の架橋を含む〔フォックスら(Fox et al., J. Histochem. Cytochem. 33:845-853(1985))〕。最近の証拠は、カルシウムイオンも関与していることを示唆している〔モーガンら(Morgan et al., J. Path. 174:301-307(1994)) 〕。これらの連鎖は、タンパク質の四次および三次構造に変化を起こすが、しかし一次および二次構造は保存されると考えられる〔メイソンら(Mason et al., J. Histochem. Cytochem. 39:225-229(1991))〕。架橋反応が起きる範囲は、条件、例えばホルマリンの濃度、pH、温度および固定の長さに依存する〔フォックスら(Fox et al., J. Histochem. Cytochem. 33:845-853(1985))〕。ある種の抗原、例えばガストリン、ソマトスタチンおよびα−1−アンチトリプシンは、ホルマリン固定の後に検出できるが、しかし多数の抗原、例えば中間フィラメントおよび白血球マーカーに対して、ホルマリン処置後の免疫検出は、失われるかまたは著しく低下する〔マクニコルおよびリッチモンド(McNicol & Richmond, Histopathology 32: 97-103(1998)) 〕。抗原免疫反応性の欠失は、不連続的な抗原エピトープ、すなわちエピトープの形成が連続していないタンパク質配列の部分の集密度に依存するアミノ酸配列で、最も顕著である。
【0006】
アンチゲン・リトリーヴァル(Antigen Retrival)TM(抗原復旧)は、架橋剤を用いる組織の処理がその組織内に残っている抗原内で誘発される構造的変化を「復原」する試みを記述する用語である。アンチゲン・リトリーヴァルTMの機構の説明を試みる数種の説、例えばホルマリン固定により形成される架橋の緩みまたは切断はあるけれども、ホルマリンによるタンパク質構造の変形は、高温加熱などの条件下では可逆的であることは明らかである。数種の因子:加熱、モル濃度および溶液中の金属イオンがアンチゲン・リトリーヴァルTMに影響することは明らかである〔シら(Shi et al., J. Histochem. Cytochem. 45:327-343(1997))〕。
【0007】
マイクロ波加熱が、ホルマリン固定によりマスクされた抗原の復旧のために最も重要な因子であると考えられる。マイクロ波加熱(100℃±5℃)は、アンチゲン・リトリーヴァルTM免疫組織化学(AR−IHC)において、一般により良い結果をもたらす。
【0008】
種々の加熱方法がIHCにおける抗原復旧に対して報告されており、例えばオトクレーブ法〔ポンスら(Pons et al., Appl. Immunohistochem. 3: 265-267(1995)); バンクファルヴィら(Bankfalvi et al., J. Path. 174:223-228(1994))〕、加圧煮沸(Pressure cooking)〔ミラーおよびエストラン(Miller & Estran, Appl. Immunohistochem. 3: 190-193(1995)); ノートンら(Norton et al., J. Path. 173:371-379(1994)) 〕、水浴〔カワイら(Kawai et al., Path. Int. 44:759-764(1994)) 〕、マイクロ波とプラスチック加圧煮沸〔米国特許; テイラーら(Taylor et al., (1995));パーチュクら(Pertschuk et al., J. Cell Biochem. 19(Suppl.):134-137(1994)) 〕、および蒸気加熱〔パシャら(Pasha et al., Lab.Invest. 72:167A(1995)); テイラーら(Taylor et al. CAP Today 9:16-22(1995)) 〕である。
【0009】
マイクロ波処理を蒸留水中で行うと一部の抗原では満足すべき結果が得られているが、多くの抗原では、加熱処理の間に緩衝液の使用を必要としている。一部の抗原は、特定のpH要件を有し、例えば適切な結果は狭いpH範囲内でのみ得られる。現在では、大部分のアンチゲン・リトリーヴァルTM溶液は、約6〜8のpHで使用されているが、しかしさらにわずかに塩基性の溶液がいくらか良い結果を与えるのではないかとの指摘がある〔シら(Shi et al., J. Histochem. Cytochem. 45:327-343(1997))〕。
【0010】
金属イオンを含むアンチゲン・リトリーヴァルTM溶液の化学成分がマイクロ波法の可能な助因子として役立つであろうが、これまで、アンチゲン・リトリーヴァルTMに本質的かつ最善であると同定された単一の化学薬品はない。
【0011】
染色強化のために多数の溶液および方法が日常的に使用されている。これらには、蒸留水、EDTA、尿素、トリス(Tris)、グリシン、生理食塩水およびクエン酸緩衝液が含まれ、これらに限定はされない。種々の界面活性剤(イオン性または非イオン性界面活性剤)を含む溶液も広い温度範囲(周囲温度から100℃以上まで)で染色強化を促進できる。
【0012】
細胞の外部に存在するであろう細胞表面分子に加えて、IHC、ISHおよびその他の組織化学および細胞化学的な操作に関係があるその他の分子は、細胞内、しばしば核膜上に位置している。これらの分子の一部は、ホルマリンなどの固定剤(凝集性または沈降性)に暴露されると分子転換を起こす。従って、これらの分子に関して、有機および無機化合物と細胞との相互作用を促進するために、固定化の影響に打ち勝つだけでなく細胞の浸透性を増加させることが望ましい。
【0013】
他の組織試料は、試験の前に架橋剤の作用を受けていないであろうが、しかしこれらの組織に関する改善された結果も重要である。細胞学的および組織学的試料の保存および調製のためのホルマリンを使用しない各種の方法がある。これらの方法の例には以下があるが、これらには限定されない:a)血液学的塗抹標本、シトスピン(Cytospin)TM、シンプレプ(ThinPrep)TM、タッチ標本(touch prep)、細胞株、リンパ球のためのフィコール(Ficoll)分離があり、また軟膜などは日常的に多くの方法で保存されており、これらは下記を含むがこれらには限定されない:空気乾燥、アルコール固定、噴霧固定剤および保存媒体、例えばスクロース/グリセリン保存媒体。b)組織および細胞(固定または非固定)は冷凍してその後種々の安定化技術、例えば保存、固定および乾燥を行ってもよい。c)組織および細胞は、多数の非架橋性アルデヒド固定剤、アルデヒド不含固定剤、アルコール系固定剤、酸化剤、重金属固定剤、有機酸および輸送媒体中で安定化されていてもよい。
【0014】
試験結果を改善する一つの方法は、与えられた試料から得られるシグナルを増加させることである。一般的な意味では、増加したシグナルは、与えられた分子のその標的に対する接近可能性の上昇により得ることができる。細胞内に存在する抗原の場合のように、細胞内の標的は、細胞の浸透性を増加させ、これにより細胞内へより多数の分子を進入させ、これにより分子が標的内に「存在」する確率を増加させて、細胞にさらに接近可能とする。このような増加した浸透度は、例えばISH、インシトゥPCR、IHC、組織化学および細胞化学のような技術では特に重要である。
【0015】
組織および細胞は、また将来の分析のためのこれらの保存を支援するために種々の不活性媒体(パラフィン、セロイジン、OCTTM、アガー、プラスチックまたはアクリルなど)中に包埋される。多数のこれらの不活性物質は疎水性であり、組織学および細胞学的適用のために使用される試薬は大部分が親水性であり、従って、不活性媒体は、試験に先立って生物学的試料から除去される必要がある。例えば、パラフィン包埋組織切片は、引き続いての試験のために、種々の有機溶剤、例えばトルエン、キシレン、リモネンまたはその他の適合する溶剤にスライドを通過させて、組織切片からパラフィンを除去して調製される。従来の脱パラフィン法は有機溶剤を使用し、これは一般にプロセスを通気フード中で行うことを要求する。さらにこれらの溶剤の使用および排気は、分析のコストおよびそれぞれの試験する組織試料にこれによる暴露リスクを上昇させる。
【0016】
現在、自動化した様式でスライドを直接加熱して試料組織から不活性媒体を除去するために利用できる技術はない。また試料組織または細胞を一段自動化染色法によりコンディショニングする間に試料組織から不活性媒体を除去することは現在できない。
【0017】
本発明の方法は、a)有機溶剤を用いないで包埋媒体の自動化された除去、従って染色のための細胞の暴露およびこれによる時間、コストおよび安全問題の低下、b)試料細胞または組織からの包埋媒体の自動化された除去を伴なわない自動化された細胞コンディショニング、c)細胞を暴露する自動化された多段方法は細胞コンディショニングを行い、そして細胞学的または組織学的標本の浸透度を増加させ、これにより試料の読み取り性を増加しまた試験データの解釈を改善することを可能とさせる。本発明の方法は、細胞学的および組織学的染色技術に関連して用いられる大部分の組織学的および細胞学的試料の染色性および読み取り可能性を改善するために用いることができる。
【0018】
【発明の要約】
本発明は、有機溶剤を用いないで包埋媒体を除去することによる、組織学的または細胞学的試験方法に使用するための生物学的試料を暴露するための自動化された方法に関する。
【0019】
本発明は、さらに細胞コンディショニングのための自動化された方法にも関し、これにより生物学的試料中の分子の接近性を改善する。
【0020】
本発明は、また組織学的および細胞学的適用のための生物学的試料の同時暴露および細胞コンディショニングのための自動化された方法にも関する。
【0021】
【好ましい態様の詳細な説明】
本発明の一つの態様は、保存および支持のためにその中に生物学的試料が包埋されている不活性物質の除去による生物学的試料の暴露に関する。本発明の好ましい態様では、パラフィンまたはその他の不活性物質を、生物学的試料の一面を加熱して生物学的試料から除去する。これは、その上に包埋された試料が置かれている顕微鏡スライドの接触加熱により行ってもよい。包埋された生物学的試料から除去できるその他の不活性物質には、アガーおよび冷凍用媒体が含まれるが、これに限定はされない。不活性包埋媒体の除去または包埋媒体のエッチングのこの方法は、本明細書中では暴露と呼ぶ。
【0022】
本発明の好ましい態様では、ガラススライド上にあるパラフィン包埋生物学的試料を最初に加熱エレメントにより加熱する。加熱エレメントは生物学的試料の一方の側で〔例えば米国特許出願第09/259,240号(引用することにより本明細書に編入される)中に開示された加熱プラットフォーム〕自動化された染色装置(米国特許出願第08/995,052号、出願1997年12月19日および米国暫定特許出願第60/076,198号、出願1998年2月27日、いずれも引用することにより本明細書に編入される)内で、試料スライドを乾燥し、パラフィンを溶融するように熱を暴露する。標準的には、生物学的試料をスライド(例えばガラススライド)の上面の上に置く。次いでスライドを加熱プラットフォームの上に置いて、スライドの下面が加熱プラットフォームと接触するようにする。加熱プラットフォームは、伝導を介してスライドの下面を加熱する。生物学的試料の加熱の後、不活性物質はスライドから流体(気体または液体として)により除去してもよい。例えば不活性物質を脱イオン水および界面活性剤を用いてリンスしてもよい。
【0023】
本発明の他の方法では、パラフィンに包埋されている生物学的試料をガラス顕微鏡スライド上に置き、顕微鏡スライドを加熱エレメント上に置く。試薬を生物学的試料スライド上に置き、次いで生物学的試料スライドを不活性物質の溶融を起こす高温に暴露し、そしてその後不活性物質をスライドから流体(気体または液体として)を用いて除去してもよい。
【0024】
本発明の好ましい態様では、試薬は包埋された生物学的試料の加熱に関連して使用される。適合する試薬は、脱イオン水、クエン酸緩衝液(pH6.0〜8.0)、トリス−HCl緩衝液(pH6〜10)、リン酸緩衝液(pH6.0〜8.0)、SSC緩衝液、APKウオッシュTM、酸性緩衝液または溶液(pH1〜6.9)、塩基性緩衝液または溶液(pH7.1〜14)、鉱油、ノルパール(Norpar)、カノーラ油、およびPAG油を含んでいてもいが、これに制限はされない。これらそれぞれの試薬は、またイオン性または非イオン性界面活性剤、例えばトリトン(Triton)X−100、トゥイーン(Tween) 、ブリジ(Brij)、サポニンおよびドデシル硫酸ナトリウムを含んでいてもよい。
【0025】
本発明の方法において、加熱エレメントの温度は、不活性物質の融点を越える温度まで上昇される。例えば純パラフィンの融点は、メルクインデックス(Merck Index) では50〜57℃と表示されている。従って、本発明の方法においては、温度は、生物学的試料が包埋されているパラフィンの融点を越えている。本発明の好ましい態様では、温度は50℃を越え、約130℃まで上げられる。
【0026】
本発明の方法において、不活性物質を溶融させるために必要な時間の長さは、使用した温度および包埋物質に従って変化する。標準的には、自動化された系において、プロセッサー、例えばマイクロプロセッサーが記憶装置と関連して使用される。パラフィンを溶融するために必要な時間の長さおよび温度は、記憶装置中に含まれる表内に含まれている。
【0027】
パラフィンに包埋された生物学的試料は、高温に2分間〜60分間曝される。本発明の方法に使用される加熱エレメントは、生物学的試料が置かれた表面と加熱エレメントとの間の十分な接触が維持されることを要求する。
【0028】
本発明の他の態様は、保存および支持のために生物学的試料が包埋されている不活性物質の除去を行わない生物学的試料の暴露に関する。本発明の好ましい態様では、生物学的試料は、包埋された生物学的試料が置かれている顕微鏡スライドの接触加熱により、試験に供することができる。包埋された生物学的試料から除去されないその他の不活性物質は、プラスチックまたはセロイジン包埋媒体および/またはその他のポリマーおよび樹脂を含むが、これに限定はされない。
【0029】
本発明の好ましい態様では、ガラススライド上に置かれた包埋された生物学的試料は、最初に加熱エレメントにより加熱される。加熱エレメントは生物学的試料の一方の側で、例えば米国特許出願第09/259,240号中に開示された加熱プラットフォームを用いて、自動化された染色装置(米国特許出願第09/995,052号および60/076,198号)内で、試料を乾燥させるように熱を暴露する。
【0030】
本発明の他の方法では、包埋された生物学的試料をガラス顕微鏡スライド上に置き、顕微鏡スライドを一方の側で加熱する(例えばスライドを加熱プラットフォーム上に配置して)。次いで試薬を生物学的試料スライド上に置き、次いで生物学的試料を試薬と一緒に規定の温度(周囲温度から100℃以上までの範囲)に、規定の時間長さ(2分間から12時間までの範囲)加熱する。これは不活性包埋物質の表面にエッチングを起こし、その後、エッチング試薬を流体(気体または液体として)によりスライドから除去してもよい。以上に考察したように、時間の長さおよび規定された温度は、記憶装置中に記憶されている。
【0031】
本発明の好ましい態様では、包埋された生物学的試料の加熱を伴いまたは伴わないで、試薬が使用される。適合する試薬は、脱イオン水、クエン酸緩衝液(pH6.0〜8.0)、トリス−HCl緩衝液(pH6〜10)、リン酸緩衝液(pH6.0〜8.0)、SSC緩衝液、APKウオッシュTM、酸性緩衝液または溶液(pH1〜6.9)、塩基性緩衝液または溶液(pH7.1〜14)、鉱油、ノルパール、カノーラ油、およびPAG油を含むが、これに制限はされない。これらそれぞれの試薬は、またイオン性または非イオン性界面活性剤、例えばトリトンX−100、トゥイーン、ブリジ、サポニンおよびドデシル硫酸ナトリウムを含んでいてもよい。
【0032】
本発明の方法において、加熱エレメントの温度は、包埋されている生物学的試料の乾燥またはエッチングのための適切なレベルに設定されている。例えばエッチングはメタノール水酸化ナトリウム(ナトリウムメトキシド)の塩基性溶液を用いて、周囲温度から37℃までの範囲の温度で行ってもよい。
【0033】
本発明の方法において、不活性物質をエッチングするために必要な時間は、使用する温度および包埋物質(プラスチックまたはセロイジン包埋媒体および/またはその他のポリマーおよび樹脂など)に従って変化する。本発明の好ましい態様では、包埋された生物学的試料は、適切な温度に2分間〜12時間曝される。本発明の方法に使用される加熱エレメントは、生物学的試料が置かれた表面と加熱エレメントとの間の十分な接触が維持されることを要求する。
【0034】
本発明の好ましい態様は、また生物学的試料から不活性包埋物質の除去またはエッチングと平行、後続または独立のいずれかの細胞コンディショニングの自動化された方法も含んでなる。適合する(有機または無機)試薬内の生物学的試料の加熱は、細胞内の標的分子(タンパク質、核酸、炭水化物、脂質、色素またはその他の小さい分子)への試薬の接近性を改善することが知られている。分子標的への試薬(有機または無機)の接近性を改善するこの方法は、本明細書中では細胞コンディショニングと呼ぶ。
【0035】
本発明の一つの方法では、細胞コンディショニングは、生物学的試料が上記のように暴露されている間に達成される。本発明のこの方法では、生物学的試料をガラス顕微鏡スライド上に置き、そして顕微鏡スライドを一方の側で(例えばスライドを加熱プラットフォーム上に置いて)自動化された染色装置(米国特許出願第08/995,052号および60/076,198号)内で加熱する。試薬を生物学的試料の上に置き、そして加熱エレメントの温度は上昇させてもさせなくてもよい。生物学的試料は、不活性物質の溶融またはエッチングを起こし、そして組織学的または細胞学的技術を用いて引き続いて染色されるように生物学的試料の細胞コンディショニングをさせる、適切な時間の長さで適切な温度に暴露する。
【0036】
細胞コンディショニングに使用される試薬は、包埋された生物学的試料を暴露するためのものと同じであることができる。例えば、DNA標的に対して、細胞コンディショニング溶液はEDTAの溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で95℃であってもよい。タンパク質標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はホウ酸緩衝液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で100℃を越えていてもよい。RNA標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はSSCの溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で75℃であってもよい。組織化学反応、例えばヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色に対しては、細胞コンディショニング溶液は処理した脱イオン水であってもよく、共通の温度設定は6〜30分間の時間で60〜80℃であってもよい。可能な試薬の一部の表は、グ編「分析形態学」(AnalyticalMorphology, Gu ed., Eaton Publishing Co. (1997))、1〜40ページにある。溶液は、一般に既知のモル濃度、pH、および組成でなければならない。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、エチレングリコールが、好ましくはコンディショニング溶液に加えられる。それに加えて、金属イオンまたはその他の物質を、細胞コンディショニングの有効性を上昇させるためにこれらの試薬に加えてもよい。
【0037】
本発明の他の方法では、生物学的試料が上記のように暴露された後に、細胞コンディショニングを行う。本発明のこの方法では、生物学的試料をガラス顕微鏡スライド上に置き、そして顕微鏡スライドを一方の側で(例えばスライドを加熱プラットフォーム上に置いて)自動化された染色装置(米国特許出願第08/995,052号および60/076,198号)内で加熱する。この方法では、ガラススライド上に置かれた包埋された生物学的試料は、最初に、試料スライドが乾燥し、包埋物質が溶融またはエッチングされるように、自動化された染色装置内で加熱エレメントにより加熱され、そして流体を適用して除去される。生物学的試料の暴露に続いて、組織学的または細胞学的技術を用いて引き続いて染色される生物学的試料の細胞コンディショニングができるように適合する試薬を適用する。
【0038】
細胞コンディショニングに使用される試薬は、包埋された生物学的試料の暴露のためのものと同じであることができる。例えば、DNA標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はSSCの溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で95℃であってもよい。タンパク質標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はリン酸緩衝液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で100℃を越えていてもよい。RNA標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はSSCの溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で75℃であってもよい。組織化学反応、例えばトリクロム(Trichrome) 染色に対しては、細胞コンディショニング溶液はブアン(Bouin) であってもよく、共通の温度設定は6〜30分間の時間で60〜80℃であってもよい。
【0039】
本発明のさらに別の方法では、細胞コンディショニングは、生物学的試料を暴露しなくても達成される。本発明のこの方法では、生物学的試料をガラス顕微鏡スライド上に置き、そして顕微鏡スライドを自動化された染色装置内で加熱エレメント上に置く。試薬を生物学的試料上に置き、加熱エレメントの温度は上昇させてもさせなくてもよい。生物学的試料の細胞コンディショニングは、組織学的または細胞学的技術を用いる染色に先立って、行ってもよい。
【0040】
細胞コンディショニングに使用する試薬は、包埋された生物学的試料を暴露するためのものと同じであることができる。例えば、DNA標的に対しては、細胞コンディショニング溶液はクエン酸ナトリウム溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で90℃であってもよい。タンパク質標的に対しては、細胞コンディショニング溶液は尿素溶液であってもよく、共通の温度設定は6〜60分間の時間で100℃を越えていてもよい。全細胞(whole cell)に対しては、細胞コンディショニング溶液はメタノールの溶液であってもよく、共通の温度設定は4〜10分間の時間で周囲温度であってもよい。組織化学反応、例えば抗酸バシラス(Acid Fast Bacilli) (AFB)染色に対しては、細胞コンディショニング溶液はラッカセイ油であってもよく、共通の温度設定は30〜60分間の時間で60〜70℃であってもよい。
【0041】
本発明は、また細胞学的標本、例えば微細針吸引(FNA)塗抹標本、タッチ標本、フィコール、シトスピン(R)、シンプレプ(R)、子宮頸部塗抹標本、血液または体液膜などの細胞コンディショニングも含んでなり、これらはアルデヒドを用いて固定されないで、またマトリックス、例えばパラフィン中に包埋されてもいないものである。多くのものは、アルコール、例えばメタノールまたはエタノール中に固定されており、その他はヘアスプレーまたはその他のエーロゾル固定剤を用いてスプレー処理され、そして乾燥されており、さらにその他のものはなかでもカーボワックス(carbowax)およびサッコマンノ(Saccomanno)(有機または無機)試薬を含む細胞学的固定剤中に配置されている。細胞は、遠心分離または濾過してスライドとするかまたは直接ガラススライドに接触させ、またある場合には塗抹(PAP’s)または直接スライドに適用(タッチ標本)する。
【0042】
用語「生物学的試料」は、標準ガラス顕微鏡スライドに乗せることができるあらゆる細胞の集団(ルーズまたは組織内)を意味し、これは器官の切片、ガン切片、体液、塗抹標本、冷凍切片、血液、細胞学標本、微生物および細胞株を含み、これには限定されない。
【0043】
用語「染色」は、生物学的試料中の標的分子に適用された場合に、分子を顕微鏡検査で検出可能とするあらゆる生物学または化学的物体を意味する。染色は、限定されることなく、検出可能な核酸プローブ、抗体、および組合せまたはそれ自体で着色した最終製品(明視野または蛍光により)をもたらすその他の試薬を含む。
【0044】
以下の実施例は、説明のためのみに提出するものであり、いかなる意味でも本発明を制限することを意図せずまたそのように解釈してはならない。当該技術分野の熟練者は、下記の変形法は本発明の精神または範囲から外れることなく可能であることを認めるであろう。すべての特許、特許出願、およびその他の公開文献は、ここにその全体を引用して編入する。
【0045】
【実施例】
実施例1
H&Eを用いて染色した生物学的試料を用いる自動化された「暴露」および「細胞コンディショニング」
パラフィン中に包埋されている胸CHTN33、胃149G、脳、扁桃および腎臓を含む生物学的試料を、下記の手順に従って暴露した。上記の生物学的試料を含むスライドを自動化された装置〔ヴェンタナ・メディカル・システムズ社(Ventana Medical Systems, Inc., Tuscon, AZ) 〕に置き、下記の暴露プロトコールで処理した。一般に、パラフィン包埋された試料を含むスライドを65℃に6分間乾燥加熱し、次いで1xクエン酸緩衝液、脱イオン水、10mMリン酸緩衝液(pH=6.3)、または10mMトリス−HCl緩衝液(pH=7.4)、いずれも0.1%トリトンを含むもの、を用いてリンスした。
暴露プロトコール1
1.2分間インキュベーションする。
2.スライドをリンスする。
3.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップ(liquid coverslip)TMを適用する。
4.6分間インキュベーションする。
5.スライドをリンスする。
6.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
7.65.0℃に温度を上げる。
8.スライドをリンスする。
9.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
10.4分間インキュベーションする。
11.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
12.4分間インキュベーションする。
13.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
14.4分間インキュベーションする。
15.スライドをリンスする。
16.温度を42.0℃に下げる。
17.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
18.4分間インキュベーションする。
19.スライドをリンスする。
20.温度を42.0℃に下げる。
21.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
22.4分間インキュベーションする。
23.スライドをリンスする。
【0046】
自動化された暴露の後に、生物学的試料をヘマトキシリンおよびエオシンを用いて下記の方法で染色した。スライドをヘマトキシリン1〔リチャード・アレン・サイエンティフィック(Richard Allen Scientific, Kalamazoo, MI) 〕中で1.5分間置き、次いで脱イオン水の流水を用いて1分間リンスした。次いでスライドを酸アルコール・クライファイアー(acid alcohol clarifier)(リチャード・アレン・サイエンティフィック)中に1分間置き、次いで脱イオン水の流水を用いて1分間リンスした。次いでスライドを希釈アンモニア青色化試薬中に1分間〔リチャード・アレン・サイエンティフィック(Kalamazoo, MI) 〕に置き、次いで脱イオン水の流水中で1分間リンスした。次いでスライドを95%エタノールを用いてリンスし、次いで2.5%エオシンY〔リチャード・アレン・サイエンティフィック(Kalamazoo, MI) 〕中に2.5分間置いた。生物学的試料を100%エタノール浴中に1分間暴露してスライド上の生物学的試料を脱水した。この手順を3回反復し、次いで生物学的試料をキシレン浴中に3分間、2回暴露した。脱水段階の後、生物学的試料をカバースリップで覆った。
【0047】
対照生物学的試料を従来の溶剤−ベースの脱パラフィン化技術により脱パラフィンした。顕微鏡スライド上に置かれパラフィン中に保存されている生物学的試料をキシレン浴中に5分間完全に浸漬させた。生物学的試料を含むスライドを第二のキシレン浴中に5分間置いた。第二のキシレン浴から取り出した後、スライドを100%エタノール浴中に3分間置いた。次いでスライドを第二の100%エタノール浴中に3分間置き、次いで90%エタノール浴中に2分間置いた。次いでスライドを80%エタノール浴中に2分間置き、次いで蒸留水中に1〜3分間完全に浸漬した。脱パラフィンの後、生物学的試料をヘマトキシリンおよびエオシンを用いて上記のようにして染色した。
【0048】
溶剤法および自動化加熱法により脱パラフィンした生物学的試料をヘマトキシリンおよびエオシンにより染色した後に比較した。スライドのすべての組の形態は、許容可能で、本質的に同等であった。自動化された加熱法により暴露した扁桃および脳の生物学的試料は、標準溶剤法により脱パラフィンした生物学的試料よりも強いヘマトキシリン染色を示した。
実施例2
同時「細胞コンディショニング」を用いる生物学的試料の自動化された「暴露」
ホルマリン固定され、そしてパラフィン中に包埋されている腎臓Q−10および扁桃T998Dの生物学的試料を実施例1に記載したプロトコールに従って暴露した。自動化した暴露の後、生物学的試料を免疫組織化学的染色に用いられるDABパラフィンプロトコールで処理した。DAB染色のためのプロトコールは下記である。
1.2分間インキュベーションする。
2.スライドをリンスする。
3.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
4.スライドをリンスする。
5.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
6.スライドをリンスする。
7.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
8.インヒビター一滴を適用する。
9.4分間インキュベーションする。
10.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
11.一次抗体一滴を適用する。
12.32分間インキュベーションする。
13.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
14.ビオチン化Ig(Biotinylated Ig) 一滴を適用する。
15.8分間インキュベーションする。
16.スライドをリンスする。
17.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
18.アビジン−HRPO一滴を適用する。
19.8分間インキュベーションする。
20.スライドをリンスする。
21.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
22.DAB一滴およびDAB H22 一滴を適用する。
23.8分間インキュベーションする。
24.スライドをリンスする。
25.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
26.カッパー(Copper)一滴を適用する。
27.4分間インキュベーションする。
28.スライドをリンスする。
【0049】
腎臓Q−10生物学的試料に使用した一次抗体は、Anti−CD15〔ヴェンタナ・メディカル・システムズ社(Tuscon, AZ)、カタログ番号250−2504〕であった。扁桃T998D生物学的試料に使用した一次抗体は、Anti−CD45RO〔ヴェンタナ・メディカル・システムズ社(Tuscon, AZ)、カタログ番号250−2563〕であった。使用したDAB染色キットは、ヴェンタナ・メディカル・システムズ社(Tuscon, AZ)、カタログ番号250−001から入手した。
【0050】
対照生物学的試料を実施例1に記載のようにして従来の溶剤−ベースの脱パラフィン化技術により脱パラフィンした。脱パラフィンの後、生物学的試料を1.5L 1xクエン酸緩衝液を入れた加圧煮沸器〔モデル#62104、ノーディック・ウエア(Nordic Ware, Minneapolis, MN)〕中に置いた。次いで加圧煮沸器を密封し、マイクロ波オーブン〔モデル#MQSO836E、マツシタ(Matsushita, Frnaklin Park, IL) 〕中に置いた。「高」に設定したマイクロ波オーブンを用いて、試料を約30分間マイクロ波加熱した。マイクロ波処理の後、蓋を確実に閉めた加圧煮沸器中で試料を30分間「キュア」した。キュア処理の後、生物学的試料を1xクエン酸緩衝液中に2分間置いた。次いで生物学的試料をクエン酸緩衝液から取り出し、スライドの末端を吸い取って過剰のクエン酸緩衝液を取り除いた。吸い取りの後、スライドを自動化装置に置き、上記のようにして免疫組織化学的に染色した。
【0051】
溶剤法および自動化された暴露により脱パラフィンと同時に細胞コンディショニング技術を行った生物学的試料を免疫組織化学的染色の後に比較した。スライドのすべての組の形態は、許容可能で、本質的に同等であった。
実施例3
二段の自動化された「暴露」および「細胞コンディショニング」
ラフィン中に保存し、ホルムアルデヒドを用いて処理した扁桃T998D、扁桃Ki67、E68、E7、E33、E8、E29、E15およびE68の生物学的試料を下記のプロトコールにより処理した。
暴露および細胞コンディショニング
1.2分間インキュベーションする。
2.サーモフォイル(thermofoil)温度を65.0℃に上げる。
3.6分間インキュベーションする。
4.スライドをリンスしカバースリップを適用する。
5.6分間インキュベーションする。
6.スライドをリンスしカバースリップを適用する。
7.サーモフォイル温度を100.0℃に上げる。
8.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
9.スライドをリンスする。
10.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
11.4分間インキュベーションする。
12.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
13.4分間インキュベーションする。
14.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
15.4分間インキュベーションする。
16.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
17.4分間インキュベーションする。
18.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
19.4分間インキュベーションする。
20.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
21.4分間インキュベーションする。
22.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
23.4分間インキュベーションする。
24.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
25.4分間インキュベーションする。
26.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
27.4分間インキュベーションする。
28.スライドをリンスする。
29.温度を42.0℃に下げる。
30.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
31.4分間インキュベーションする。
32.スライドをリンスする。
33.温度を20.0℃に下げる。
34.スライド体積を調整し、リキッド・カバースリップTMを適用する。
35.4分間インキュベーションする。
36.スライドをリンスする。
【0052】
このプロトコールで使用した緩衝液は、20%ホルムアルデヒドまたは0.1%トリトンにいずれかを含むSSC緩衝液であった。生物学的試料を上記のプロトコールで処理した後に、実施例2の免疫組織化学染色に使用したDABパラフィンプロトコールを適用した。扁桃生物学的試料を、一次抗体としてanti−Ki67を用いて処理した。試料E68、E7、E33およびE8生物学的試料は、一次抗体として抗エストロゲン受容体(6F11)を用いて処理した。E29、E15およびE68生物学的試料を一次抗体として抗プロゲステロン受容体(1A6)を用いて処理した。
【0053】
対照生物学的試料を実施例1のようにして従来の溶剤−ベースの脱パラフィン化技術により脱パラフィンした。脱パラフィンの後、生物学的試料を1.5L1xクエン酸緩衝液を入れた加圧煮沸器〔モデル#62104、ノーディックウエア(Minneapolis, MN) 〕中に置いた。次いで加圧煮沸器を密封し、マイクロ波オーブン〔モデル#MQSO836E、マツシタ(Franklin Park, IL) 〕中に置いた。「高」に設定したマイクロ波オーブンを用いて、試料を約30分間マイクロ波加熱した。マイクロ波処理の後、蓋を確実に閉めた加圧煮沸器中で試料を30分間「キュア」した。キュア処理の後、生物学的試料を1xクエン酸緩衝液中に2分間置いた。次いで生物学的試料をクエン酸緩衝液から取り出し、スライドの末端を吸い取って過剰のクエン酸緩衝液を取り除いた。吸い取りの後、スライドを自動化装置に置き、上記のようにして免疫組織化学的に染色した。
【0054】
溶液法および自動化暴露により脱パラフィンした生物学的試料を免疫組織化学的染色の後に比較した。スライドのすべての組の形態は、許容可能で本質的に同等であった。
実施例4
インシトゥ(シンプレプTM)のための非パラフィン包埋細胞株の自動化された細胞コンディショニング
シティク標本溶液(Cytyk preparation solution)(ロット#01139Q)中に保存してあったHela(ロット#980427H)、Caski(ロット#980416C)およびSiha(ロット#980416S)細胞株をシティク2000装置を用いて顕微鏡スライド上に沈着させた。沈着の後、スライドをアルコール内に置き、ディスカバリー(Discovery(R) ) インシトゥ染色モジュール(ヴェンタナ・メディカル・システムズ社(Tuscon, AZ))で使用するまで湿潤状態の保持した。スライドを装置内に配置し、20X SSC(ヴェンタナP/N650−012)から調製した2X SSCを用いて湿潤化した。最近はDepar30と呼ばれる細胞コンディショニングプロトコールでスライドを処理し、これでは、スライドを2X SSCを用いてリンスし、スライドの温度を95℃に約30分間上げる。次いでスライドを37℃に冷却し、APKウオッシュ(R) を用いてリンスし、次いでインシトゥ染色処理する。
【0055】
プロトコールのブルー・スワップ(Blue Swap) ISHを用いて、細胞株をHPV16/18〔エンゾ(Enzo)HPV16/18バイオ・プローブ(Bio Probe) カタログ#32874〕で染色した。プローブ適用に先立って、細胞株を酵素的にプロテアーゼ2(ヴェンタナP/N250−2019)を用いて消化する。プローブ適用の後、プローブおよび生物学的試料を同時に95℃、8分間で変性する。非特異的に結合したプローブを、55℃で2X SSCのストリンジェント洗浄を用いて洗い落とす。次いでプローブをストレプタヴィジン・アルク・フォス(Streptavidin Alk Phos) およびNBT/BCIPを用いて検出する。
【0056】
細胞株を染色後に95%エタノールに1分間暴露および100%エタノールへの1分間暴露を二回反復して脱水した。エタノール処理の後に、スライドをキシレンに3分間、2回暴露した。脱水の後、スライドにカバースリップを適用した。
【0057】
コンディショニング後の染色した細胞株は、許容できる形態を示し、これらのスライド上の高いバックグラウンドがあり、これはさらにプロセスを開発する必要性を示している。
湿潤負荷スライド
1.適用をスキップし、そして2分間インキュベーションする。
2.スライドをリンスする(2X SSC緩衝液)(スライドを65℃に加温する)
3.スライド体積を調整し、カバースリップを適用する。
4.適用をスキップし、そして6分間インキュベーションする。
5.スライドをリンスする(2X SSC緩衝液)(スライドを95℃に加温する)。
6.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
7.スライドをリンスする。
8.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
9.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
10.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
11.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
12.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
13.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
14.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
15.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
16.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
17.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
18.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
19.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
20.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
21.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
22.スライドをリンスする(2X SSC緩衝液)(スライドを37℃に加温する)。
23.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
24.適用をスキップし、そして4分間インキュベーションする。
25.スライドをリンスする(APKウオッシュ)。
26.スライド体積を調整し、次いでカバースリップを適用する。
実施例5
単独コピーDNA検出のための自動化された「暴露」および「細胞コンディショニング」
ホルマリン固定しパラフィン包埋された細胞株Caski(R96−1050A)およびSiha(R96−96−C2)を含むスライドをヴェンタナ標的スライド上で染色した。スライドを装置上に乾燥負荷し、スライド温度を65℃に上げた。Depar30プロトコールで処理し、これによると、スライドを65℃で2x SSC緩衝液を用いてリンスし、次いで95℃に40分間加熱した。次いでスライドを37℃に冷却し、APKウオッシュを用いてリンスした。この時点で下記のインシトゥプロトコールを実施した。
インシトゥプロトコール:Tubbs1
(ダコ(Dako)TBST#3360を非−プローブ段階の間のヴェンタナAPKウオッシュに置換した)
プロテアーゼ消化:プロテアーゼ2、4分間、37℃
インヒビター段階:DABキットからのヴェンタナインヒビター、32分間、37℃
プローブ: エンゾHPVバイオ・プローブ16/18
対照プローブ: エンゾHPVバイオ・プローブ6/11
変性: 95℃、8分間
ハイブリダイゼーション:37℃、64分間
二回ストリンジェント洗浄:2XSSC、60℃、それぞれ8分間
第三回目ストリンジェント洗浄:2XSSC、37℃、4分間
プローブ検出: ストレプタヴィジンHPRO(ダコ・ジーンポイント(GenPoint)#K0620)
増幅: ビオチン化チラミド(Biotinyl Tyramide) (ダコ・ジーンポイント#K0620)
検出: ストレプタヴィジンHPRO(ダコ・ジーンポイント#K0620)
または
ストレプタヴィジン・アルク・フォス(ベクター#SA5100)
色原体: DAB(ダコ・ジーンポイント#K0620)
または
ヴェンタナNBT/BCIP(キットP/N)
または
ヴェンタナ・ナフトール/ファスト・レッド(キットP/N)
実施例6
非−パラフィン包埋試料のための自動化された「細胞コンディショニング」
実施例2中に記載したDAB染色のためのプロトコールをこの実施例で使用した。
【0058】
これらの抗体に対する細胞コンディショニングは、シティク2000(R) 装置を用いて行い、細胞株のシンプレプ(R) を調製した。シンプレプ(R) は、ヴェンタナES装置、NexES装置および手動方法(シティク社)により、ER、PgR、Ki67、P53への抗体を用いて染色した。スライドの2群をNesESインシトゥ・モジュールで染色し、細胞コンディショニング段階を自動化により実行させた。
【0059】
上記の実施例は、シティク(R) 装置およびシンプレプ(R) の染色に特定されているが、この経験は、細胞学的標本調製のこのモードに限定されない。
実施例7
冷凍生物学的試料の「細胞コンディショニング」
冷凍扁桃ブロック297Cおよび297Dは、各ブロックから切片6個を切り取り、試料を顕微鏡スライド上において調製した。各ブロックからのスライド4枚をディスカバリーTMインシトゥ・モジュール上に配置し、プロトコールDepar10で処理した。
【0060】
スライドを65℃に6分間乾燥加熱し、次いで0.1M EDTA緩衝液、pH8を用いてリンスした。リンスの後スライドを65℃で20分間インキュベーションした。次いでスライドを37℃に冷却し、APKウオッシュを用いてリンスした。各ブロックからのスライド2枚は、対照として未処理のままとした。Depar10処理の後、各ブロックからの処理スライド2枚および未処理スライド1枚を実施例1記載のようにしてH&E染色した。各ブロックからの処理スライド2枚および未処理スライド1枚をLCAで染色した。試験結果:H&E染色および抗体染色の双方とも、処理と未処理スライドの間で染色の違いはなかった。
【0061】
以上の詳細な記述から、本発明の真の精神および範囲から外れることなく、本発明の実施態様に対して多数の変化および変更が可能であることが認められる。本発明の真の精神および範囲は、添付の特許請求範囲により規定され、以上の明細書を参照して解釈されるべきである。

Claims (8)

  1. 生物学的試料から包埋媒体としてのパラフィンを除去する方法であって、
    包埋媒体としてのパラフィンを含有する生物学的試料を該パラフィンの融点もしくはそれ以上の温度に加熱し;
    そして
    液化されたパラフィンを生物学的試料から分離するために、液化されたパラフィンの密度より大きい密度の脱イオン水と界面活性剤から成る溶液を生物学的試料に適用する
    段階を含んでなる方法。
  2. 界面活性剤がイオン性または非イオン性界面活性剤である請求項記載の方法。
  3. イオン性または非イオン性界面活性剤が、トリトン(Triton)X−100、トゥイーン(Tween)、ブリジ(Brij)、ドデシル硫酸ナトリウムおよびサポニンからなる群より選ばれる、請求項記載の方法。
  4. パラフィンパラフィンである請求項1記載の方法。
  5. 生物学的試料から包埋媒体としてのパラフィンを除去する方法であって、
    生物学的試料に脱イオン水と界面活性剤から成る溶液を適用し、そして
    包埋媒体としてのパラフィンを含有する生物学的試料を該パラフィンの融点もしくはそれ以上の温度に加熱する
    段階を含んでなる方法。
  6. 界面活性剤がイオン性または非イオン性界面活性剤である請求項記載の方法。
  7. イオン性または非イオン性界面活性剤が、トリトン(Triton)X−100、トゥイーン(Tween)、ブリジ(Brij)、ドデシル硫酸ナトリウムおよびサポニンからなる群より選ばれる、請求項記載の方法。
  8. パラフィンパラフィンワックスである請求項記載の方法。
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