JP3781524B2 - 電話システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット又はイントラネット等の専用線ネットワークを介した電話システムに係り、特に良好な通話状態を実現できる電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の最も一般的な電話システムは、公衆回線網を用いた電話システムで、図6に示すように、発信側の電話機から管内のNTT交換機に接続され、NTT交換機からNTT又は新電電の電話専用通信路を経由して、着信側のNTT交換機に接続され、更にNTT交換機から着信相手の電話機を呼び出すことにより通話が実現するものである。
図6は、従来の公衆回線網を用いた電話システムの概念図である。
【0003】
この公衆回線網を用いた電話システムでは、通信経路はすべて電話専用の公衆回線網であり、ディジタル回線を使っている場合であっても、帯域が保証され、全国の交換網が同期をとっているため、タイミング的に音声の欠落や時間的な遅れを生じない方式となっている。
【0004】
また、別の従来の電話システムとしては、公専公接続といわれるものがあり、電話機−公衆回線網−専用回線網−公衆回線網−電話機で通話を行う構成のことを言う。
つまり、電話の通信路として、上記説明したように公衆回線網のみで行っていた中継を、インターネットや企業内のイントラネットといった専用回線網を用いて中継する接続形態である。
【0005】
具体的に、企業内のイントラネットを用いた接続形態では、図7に示すように、企業内の要所に設けられた電話サーバ3,5を専用線で接続してイントラネット4を構築し、企業内の電話機1,7を構内電話交換機2,6を介して電話サーバ3,5に接続することによって、企業内の電話機間をイントラネットの専用線網を介して接続して通話するものである。
図7は、従来のイントラネットを用いた電話システムの概略図である。
【0006】
また、インターネットを用いた接続形態では、図8に示すように、各地の要所に設けられた電話サーバ3′,5′を専用線で接続してインターネット4′を構築し、一般の電話機1,7を公衆回線2′を介して電話サーバ3′,5′に接続することによって、電話機間をインターネットの専用線網を介して接続して通話するものである。
図8は、従来のインターネットを用いた電話システムの概略図である。
【0007】
尚、図7において、イントラネット4をインターネットとすることもできるし、また、図8において、インターネット4′をイントラネットにすることも可能である。
【0008】
平成7年4月の公専片側接続自由化に続き、平成8年10月30日に、郵政省により、公専公音声通話両端接続が完全自由化された。公専公接続完全自由化により、特に企業内イントラネットが整備された会社において、長距離通話料金の大幅コスト削減が可能となった。
また、例えば単身先から留守宅への長距離電話が、専用線を介することにより通話料負担が軽減された。
【0009】
次に、従来の電話サーバ3又は3′(以降は、電話サーバ3として説明する)について説明する。
従来の電話サーバ3は、公衆回線(電話回線)と専用回線の接続中継点に設置するサーバで、公衆回線からの着信/発信制御、および、公衆回線からの音声アナログデータをPCMでデジタル変換/逆変換、および音声デジタルデータの圧縮伸長(CODEC処理)および専用回線へのプロトコル変換にて送信/受信処理する機能を持つ装置である。
【0010】
一般的に電話サーバ3は、ハードウエア面では、電話インターフェース及び専用線(LAN)インターフェースを持ち、音声処理ボード等を搭載したパソコン等のサーバ機で実現可能であり、ソフトウエアとして汎用のOS(基本ソフト)と、その上で動作する呼制御用のソフトウエアがインストールされている。
【0011】
次に、従来の電話システムの動作について、イントラネットを介して接続する場合の例で、図7を使って説明する。
電話機A1から電話機B7に電話をかける場合、送話者が電話機A1から電話サーバA3の電話番号をダイヤルすることによって、構内電話交換機A2は電話交換を行い、電話サーバA3をコールする。
【0012】
そして、電話サーバA3がオフフックし、電話機A1に対して、音声で電話機B7の電話番号の入力を促し、電話サーバA3のプッシュボタンから電話機B7の電話番号が入力されると、電話サーバA3は記憶装置内の電話番号と電話サーバ対照表から電話機B7の電話番号に対応する電話サーバB5を検索し、電話サーバB5に接続を要求する。
【0013】
電話サーバA3と電話サーバB5とが接続されると、電話サーバA3から電話サーバB5に電話機B7の電話番号が送信され、電話サーバB5が電話回線をオフフックし、電話機B7の電話番号をダイヤルする。
【0014】
構内電話交換機B6は回線交換をして、電話機B7を呼び出し、受話者が電話機B7をオフフックすることにより、電話サーバB5は電話サーバA3に対して、電話が接続状態となったことを通知する。
【0015】
以降、電話サーバA3及び電話サーバB5では、電話回線からの音声がスロットに分割されて、ディジタルデータに変換/圧縮され、一般のデータと同様に、また一般のデータと時分割で、パケット化されてイントラネット4上に送出される。
【0016】
イントラネット4は、データ通信用であり、パケット化されたデータを任意の経路で送り出し、途中の経路の状態によってパケットの到達速度にバラツキが生じたり、或いは欠落が生じた場合においても、受け手側で並び替え又は再送要求等を行うようになっている。
【0017】
そして、音声データのパケットを受信した受信側の電話サーバは、圧縮されたデータを伸長して元のディジタルデータに戻した後、ディジタルデータをアナログ音声信号に変換して電話回線に出力し、音声が構内電話交換機A2又は構内電話交換機B6を介して電話機A1又は電話機B7に送信されるようになっている。
【0018】
この時、イントラネット4の伝送能力は、音声信号のデータ量よりも大きい必要がある。
そして、実際の伝送では、図9に示すように、送話音声(a)はスロットに分割され、電話サーバA3からの送出データ(b)は、音声スロットを伝送する伝送フレーム間に時間的な隙間ができ、インターネットのようなネットワークの場合、この隙間に音声データ以外の各種データが入り込むことになる。
図9は、従来の電話システムの各部における伝送データの状態を示すタイミングチャート図である。
【0019】
そして、ネットワークが混雑していると、図9(c)の電話サーバB5における受信データのように遅延時間がランダムに発生し、データの到達時間のバラツキ(以下、ジッターと略す)が生じることになる。
【0020】
例えば受信側の電話サーバB5では、受信データの圧縮された伝送フレームを伸長し、ジッターを吸収するため、最初任意の時間(to)を遅らせて、アナログ音声に変換し、その後に続く伝送フレームも同様に変換して、電話回線を経由して電話機B7に音声(d)を送信する。
【0021】
しかしながら、3番目のスロットの伝送フレームのように、遅延時間t1>t0の伝送フレームがあると、電話サーバB5から電話機B7に送信される受話音声は、遅延時間t1の伝送データの音声のところで、音のとぎれ(瞬断)が発生することになる。
そして、それ以後tlの遅れを持ったまま受話音声は電話機B7に送信されることになる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の専用線を介した電話システムで用いられる電話サーバは、電話ラインの発/着信制御と、入出力音声のデジタルサンプリングの制御、データ圧縮制御及びネットワークの制御が一体化された専用ハードウェアの場合が多く、専用ハードウェアであると、開発コスト及び製品コストが高価であるという問題点があった。
【0023】
また、従来の電話システムにおいて、専用線のネットワークはデータ通信用であり、NTTの電話交換網のように同一時計で同期を取ることができる通信プロトコルではないため、データの到達時間のバラツキ(以下、ジッターと略す)が生じ、その結果通話音声に遅れや瞬断が発生して通話に影響を及ぼし、一般の交換機による通話に比べて、通話品質の面で著しく評価を下げるという問題点があった。
【0024】
また、ネットワークの利用率、負荷、通信路の構成等によっては、大幅な時間遅延や音声データの欠落を生じる恐れがあり、その結果音声が途切れたり、宇宙ステーションとの会話のように間の空いた感じで話をすることになるという問題点がある。
【0025】
また、従来の電話サーバにおいて、入力音が音声出力部分に回り込む現象があり、一方からの話し声が一定周期間隔で減衰しながら相手の話し声に加算されてしまうエコーが発生し、通話音にエコーが含まれて通話品質が劣化するという問題点がある。
【0026】
また、公衆回線およびPBXの電話制御音として発信音、電話断音、電話断音、保留音、話中音といった機械音があるが、特にPBXの場合、双方のPBXの仕様が異なる場合に、不具合が発生する可能性があるという問題点がある。
【0027】
また、通常電話サーバは24時間無人運用であるため、通話中の2つの電話サーバのうち、例えば片側のサーバが停電等で停止すると、もう一方の電話サーバは通話モードのまま、ネットワーク音声データの送受信を繰り返し、電話ライン側も接続したままとなり、通話断しているにもかかわらず電話料金が課金され続けるという問題点がある。
【0028】
また、専用線のネットワークの利用率は、他のメイルやWWWやファイル転送といった利用状況によりダイナミックに変化するので、音声データ量が大きいと、ネットワークの負荷が増大し、他のサービスに影響を及ぼすという問題点があった。
【0029】
また、電話サーバは障害等が発生した場合や障害の発生予防等から、システムを安定に運用する為に定期的な再起動等が必要であり、24時間監視体制を整える必要があるという問題点があった。
【0030】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、安定して良好な通話状態を実現できる電話システムを提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための請求項1記載の発明は、電話システムにおいて、入力された音声をスロットに区切りデジタル圧縮変換して音声データのパケットとしてネットワークを介して送信する場合に、前記音声の母音で区切る送信側電話サーバと、スロットに区切られた音声データを前記ネットワークを介して受信して伸長アナログ変換して再生する場合に、前記音声データの送信時間のバラツキを補正するために行う音声の間延び又は間引き処理は、間延びさせる箇所に母音の音素を挿入し、また間引きする箇所から母音の音素を削除してから再生する受信側電話サーバとを有することを特徴としており、音声データの送信時間のバラツキの影響を最小限にできる。
【0032】
上記従来例の問題点を解決するための請求項2記載の発明は、音声を送信する送信側電話機と、前記電話機が接続する送信側交換機と、前記送信側交換機が接続する送信側電話サーバと、前記送信側電話サーバにネットワークを介して接続する受信側電話サーバと、前記受信側電話サーバに接続する受信側交換機と、前記受信側交換機に接続する音声を受信する受信側電話機とを備える電話システムであって、
前記送信側電話サーバが、前記送信側交換機を介して前記送信側電話機から入力された音声をスロットに区切りデジタル圧縮変換して音声データのパケットとして送信する場合に、前記音声の母音で区切る送信側電話サーバであり、
前記受信側電話サーバが、スロットに区切られた音声データを受信して伸長アナログ変換して再生する場合に、前記音声データの送信時間のバラツキを補正するために行う音声の間延び又は間引き処理は、間延びさせる箇所に母音の音素を挿入し、また間引きする箇所から母音の音素を削除してから再生する受信側電話サーバであることを特徴としており、音声データの送信時間のバラツキの影響を最小限にできる。
【0033】
上記従来例の問題点を解決するための請求項3記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、音声以外の機械音はコード化して送信し、受信した前記コードから機械音を再生することを特徴としており、ネットワークのトラヒックを軽減できる。
【0034】
上記従来例の問題点を解決するための請求項4記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、送信側電話機から送信側交換機を介して送信側電話サーバに接続するのに、ログイン名、パスワードの入力で前記送信側電話機の認証を行い、送信側電話サーバからネットワークを介して受信側電話サーバに接続するのに、ログイン名、パスワードの入力で前記送信側電話サーバの認証を行うことを特徴としており、本電話システムにおけるセキュリティを強化できる。
【0035】
上記従来例の問題点を解決するための請求項5記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、送信側電話サーバが、送信側電話機から接続可能な受信側電話機の電話番号を登録する相手先登録テーブルを有し、送信側電話機が入力する電話番号が前記相手先登録テーブルに登録されている電話番号である場合にのみ、音声データの送信を行う送信側電話サーバであることを特徴としており、利用者を限定できる。
【0036】
上記従来例の問題点を解決するための請求項6記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、送信側電話サーバが、送信側電話機から接続可能な受信側電話機の電話番号とユニークな番号とを対で登録する相手先登録テーブルを有し、送信側電話機が入力するユニークな番号が前記相手先登録テーブルに登録されているユニークな番号である場合にのみ、前記ユニークな番号に対応する電話番号の受信側電話機へ音声データの送信を行う送信側電話サーバであることを特徴としており、利用者を限定できる。
【0037】
上記従来例の問題点を解決するための請求項7記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、いずれかの電話サーバで異常状態を検出すると、相手電話サーバを初期化すると共に、異常を検出した電話サーバ自身も初期化する電話サーバであることを特徴としており、異常状態を解消して電話回線が接続したままになる障害を防止できる。
【0038】
上記従来例の問題点を解決するための請求項8記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、送信側交換機を介して送信側電話機から入力される音声の強度が特定レベル以下であれば、当該音声を送信しない送信側電話サーバであることを特徴としており、通話とは考えられない音を送信しないようにできる。
【0039】
上記従来例の問題点を解決するための請求項9記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、いずれかの電話サーバが、相手電話サーバに対して当該相手電話サーバの状態を診断し、必要に応じて当該相手電話サーバをリセットする電話サーバであり、電話機が、交換機を介して接続する電話サーバをリセットする電話機であることを特徴としており、電話サーバをリモートに診断でき、電話サーバ及び電話機から対象の電話サーバをリセットできる。
【0040】
上記従来例の問題点を解決するための請求項10記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、受信した音声データの再生を行っている電話サーバが、当該電話サーバに交換機を介して接続する電話機から入力される音声の入力レベルを下げる処理を行う電話サーバであることを特徴としており、相手の話中のエコーを減衰させることができる。
【0041】
上記従来例の問題点を解決するための請求項11記載の発明は、請求項2記載の電話システムにおいて、電話サーバ立ち上げ時に、電話回線のトーンをモニターし、前記トーンのレベルに応じてゲインを設定する電話サーバであることを特徴としており交換機の違いによる音声レベルの違いを補正できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
請求項に係る発明について、その実施の形態を図面を参照しながら説明する。本発明に係る電話システムは、送信側の電話サーバで音声を母音のところで区切ってスロットにしてデジタル化し、圧縮して送信し、受信側の電話サーバで、データ到達時間(送信時間)のバラツキを補正するために、遅延が発生したなら、遅延分だけ母音の音素を挿入して間延びさせ、間延び分だけ以降で母音の音素を削除して間引きするものなので、通話状態を良好に保ち、通話品質を向上できるものである。
【0043】
まず、本発明に係る電話サーバの構成について図1を使って説明する。図1は、本発明に係る電話サーバの構成ブロック図である。
【0044】
本発明の電話サーバは、ハードウェアの構成としては、汎用のパーソナルコンピュータ(パソコン)10と、電話回線とのインターフェースを司るサウンドモデムボード20と、専用線網とのインターフェースを司るLANボード30とから構成されている。
【0045】
サウンドモデムボード20は、電話回線とのインターフェースを行うもので、電話回線に接続して、発呼/着呼、及びオフフック/オンフック等の電話に関する機能と、音声処理に関するサウンドブラスタの機能とを有するものであり、既に市販されている一般的なボードである。
【0046】
尚、サウンドモデムボード20は、パーソナルコンピュータ10の機器構成に従って、ボイスモデムとサウンドブラスタ及び両機能の切替アダプタが一体となったフォーンブラスタカードであっても構わない。
【0047】
LANボード30は、専用線網とのインターフェースを行うもので、例えば、Ethernet等の一般的なLANインターフェースを有する既存のボードで構わない。
【0048】
パーソナルコンピュータ10は、NetWare,DOS,UNIX,Windows95,WindowsNTといった汎用のOS(基本ソフト)が動作する環境上で、本発明の特徴部分である専用線を用いた電話システムを実現するアプリケーションが動作するものであり、ワークステーション等であっても構わない。
【0049】
パーソナルコンピュータ10中のソフトウェア構成としては、図1に示す例では、サウンドモデムボード20及びLANボード30に対応する付属ドライバと、OSとしてWindows95 を用い、アプリケーションと公衆回線とのインターフェースとして一般的なテレフォニAPI(TAPI)を用い、アプリケーションとLANとのインターフェースとして一般的なWinSock を用い、その上位で本発明の特徴部分である専用線電話アプリケーションが動作するようになっている。
【0050】
次に、本発明の電話サーバの機能構成について、図2を使って説明する。図2は、本発明の電話サーバの機能構成ブロック図である。
本発明の電話サーバは、切替制御部21と、モデム22と、呼制御部12と、記憶部19と、PCM変換部14と、CODEC部15と、TCP/IP部17と、UDP/IP部16と、LAN送受信部31とから構成されている。
【0051】
尚、切替制御部21及びモデム22は、サウンドモデムボード20内で動作する機能であり、LAN送受信部31はLANボード30内で動作する機能であり、TCP/IP部17と、UDP/IP部16とは、パーソナルコンピュータ10内で一般的に機能している通信プロトコルであり、それ以外は、本発明の特徴部分であるパーソナルコンピュータ10の専用線電話アプリケーション11内で動作する機能である。
【0052】
次に、本発明の電話サーバ内の各部について説明する。
切替制御部21は、呼制御部12からの指示によって、電話回線との入出力を、モデム22とPCM変換部14とで切り替えるものである。
【0053】
具体的には、切替制御部21は、電話システム立ち上げ時から待ち受けの間は、電話回線との入出力をモデム22側に設定しており、通信段階が呼制御段階であるならデータをモデム22との間でやり取りし、通話段階に入るとデータをPCM変換部14との間でやり取りするようになっている。
【0054】
モデム22は、電話回線との間で、呼制御段階のデータのやり取りを行うもので、具体的には、電話回線から着呼を受け取ると、オフフックし、着呼があったことを呼制御部12に伝えるようになっている。
また、呼制御部12からオンフックの指示があると、電話回線に対してオンフックを行うようになっている。
【0055】
記憶部19は、サーバ間の接続のための登録データと、セキュリティチェックのための各種登録データを記憶するものである。
具体的には、相手先の電話番号と管轄する電話サーバとを対で記憶している接続対応テーブルと、発信者のチェックのためのログイン名とパスワードとを対で記憶している発信者登録テーブルと、相手先のチェックのための電話番号とユニーク番号とを対で記憶している相手先登録テーブルと、電話サーバの接続チェックのためのログイン名とパスワードとを対で記憶している電話サーバ登録テーブルとを記憶している。
【0056】
呼制御部12は、電話回線からの着呼に応じて相手先に接続するまでの呼制御を行う部分である。
ここで、発信側の電話サーバの呼制御部12の呼制御処理について、図3を使って具体的に説明する。図3は、本発明の発信側の電話サーバの呼制御部12の呼制御処理の流れを示すフローチャート図である。
【0057】
本発明の電話サーバの呼制御部12の呼制御処理は、モデム22からオフフックの通知を受けると起動され、まず発信者のチェック(認証)を行う(100)。
【0058】
ここで、発信者のチェックとは、専用線網を使って通話できる人を制限するために、発信者に対してログイン名とパスワードのプッシュトーン入力を促す音声メッセージをサウンドモデムボード20から送信し、発信側の電話機からプッシュトーン入力されたログイン名(例えば“*1234#”)とパスワード(例えば“3456#”)とを受け取って、記憶部19の発信者登録テーブルで照会し、登録されている場合に、次の処理に進むようになっている。
【0059】
次に、相手先のチェック(認証)を行う(102)。
ここで、相手先のチェックとは、専用線網を使って通話できる相手先を制限するために、相手先の電話番号又はユニーク番号の入力を促す音声メッセージをサウンドモデムボード20から送信し、発信側の電話機からプッシュトーン入力された相手先の電話番号又はユニーク番号とを受け取って、記憶部19の相手先登録テーブルで照合し、登録されている場合に、次の処理に進むようになっている。
【0060】
尚、相手先登録テーブルで、電話番号のみが登録されている場合は、電話番号で照会を行い、電話番号とユニーク番号が登録されている場合は、ユニーク番号で照会を行うようになっている。
【0061】
次に、記憶部19の接続対応テーブルを参照して、相手先の電話番号に対応する電話サーバを検索し(104)、LAN送受信部31を介して電話サーバに接続を要求する(106)。
【0062】
そして、電話サーバ間のログイン名、パスワードのチェックによって、接続許可チェックを行い(108)、接続が許可された場合に、相手先の電話番号を送信する(110)。
【0063】
この時、着信側の電話サーバの呼制御部12では、LAN送受信部31から接続要求を受け付けて相手先の電話番号を受信し、サウンドモデムボード20のオフフック/オンフック部23にオフフックの指示を出力し、相手先の電話番号を出力してダイヤルするようになっている。
【0064】
そして、相手先の電話がオフフックされたことを検知すると、LAN送受信部31を介して発信側の電話サーバに対して接続状態になったことを通知し、サウンドモデムボード20の切替部21に対して入出力をモデム22からPCM変換部14に切り替える指示を出力するようになっている。
【0065】
そして、発信側の電話サーバの呼制御部12の呼制御処理では、LAN送受信部31を介して着信側の電話サーバから接続状態になったことの通知を受信したか判断し(112)、接続状態になると(Yes)、サウンドモデムボード20の切替制御部21に対してモデム22からPCM変換部14に入出力を切り替える指示を出力して(114)、呼制御処理を終了する。
【0066】
一方、処理112において、接続状態にならない場合(No)は、ビジートーン、話中音、呼出音等の何らかの機械音のコードを受け取り(120)、コードに対応する機械音を再生してサウンドモデムボード20から送出し(122)、呼制御処理を終了する。
【0067】
尚、処理100,処理102,処理108の各セキュリティチェック処理は、チェックの重要度に応じて省略しても構わない。
【0068】
尚、呼制御部12では、発呼から接続状態になるまでの間の機械音については全て、機械音の送信側の電話サーバの呼制御部12でコード化してイントラネット4間を伝送し、受信側の電話サーバの呼制御部12で受信したコードに応じて対応する機械音を再生して、電話回線に出力するようになっている。
【0069】
また、PBXの発信音、電話断音、保留音、話中音、受話器置き忘れ音などの機械音は、PBXにより、周波数特性、パターン、強度などの特性が異なる。
そこで、本発明では、呼制御部12が接続されたPBXの機械音を学習し、FFTの処理によりエネルギ成分、周波数特性、パターン、強度等を記憶しておき、相手側の電話サーバから機械音のコードを受信したなら、記憶した特性を基に機械音を再生してサウンドモデムボード20に送出するようになっている。
【0070】
更に、呼制御部12では、立ち上げ時に、電話回線のトーンをモニターし、そのレベルに応じて後述するPCM変換部14における送信音声の入力レベルを調整し、交換機の違いによる音声レベルの違いを補正するようにしても良い。
【0071】
また、リモート診断機能として、電話回線経由で接続された電話機からの特殊な入力(例えば電話番号に続くシャープ入力)等で、電話サーバの全デバイスを初期化したり、又は、電話サーバ間で初期化(リセット)や診断を行うこともできる。
【0072】
TCP/IP部17は、公知の技術であるTCP/IPプロトコルを実現する部分で、呼制御部12で扱う呼制御用のデータを、コネクション型で異常時に再送処理を行うTCP/IPプロトコルで送受信する為の処理を行う部分である。
【0073】
PCM変換部14は、基本的には、送信側の処理として、サウンドモデムボード20からのアナログ音声信号をPCM(Pulse Code Modulation )変換して、デジタル音声データをCODEC部15に出力し、逆に受信側の処理として、CODEC部15からの伸長されたデジタル音声データをPCM逆変換してアナログ音声信号をサウンドモデムボード20に出力するものである。
【0074】
尚、その他の特殊な機能として、電話回線側の仕様に合わせたレベル調整や、受話中か否かによるレベル調整や、送話音声の無音検出や、異常回線断の検知等を行う。
【0075】
ここで、PCM変換部14の内部の詳細について、図4を使って説明する。図4は、本発明の電話サーバのPCM変換部14内部の構成ブロック図である。
PCM変換部14の内部は、レベル調整手段41と、無音検出手段42と、音声スロット作成手段43と、PCM変換手段44と、PCM逆変換手段45とから構成されている。
【0076】
レベル調整手段41は、後述するPCM逆変換手段45からの指示で、サウンドモデムボード20からの音声信号の入力レベルを調整するもので、具体的には、通話の相手の音声データパケットが相手の電話サーバから到着して、PCM逆変換手段45で逆変換処理が行われている間は、PCM逆変換手段45からの音声受信中の指示により入力レベルを下げるようになっている。
【0077】
無音検出手段42は、送信する音声の無音を検出するもので、具体的には、レベル調整手段41から出力される送話音声のエネルギー強度を高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)で算出し、予め設定されたスレッシュホールドレベル以下の場合は、PCM変換を行わず破棄するようになっている。
【0078】
スレッシュホールドの設定方法には、固定式と可変式の2つの方式が考えられ、固定式は、音声エネルギーのある絶対的物理強度とする方法である。
【0079】
これに対し可変式のスレッシュホールドは、通話中のエネルギーの平均強度を常に算出し、その平均強度に対する割合、例えば、20%をスレッシュホールドとする方式である。つまり、通話中に動的に変動する平均音声エネルギーの変動に応じて、スレッシュホールドレベルも変動する。
【0080】
音声スロット作成手段43は、PCM変換する音声スロットを作成するもので、通常変換単位は数百ミリ秒単位であるが、本発明では特に音声スロットを必ず母音で区切って、PCM変換手段44に出力するようになっている。
【0081】
PCM変換手段44は、音声スロット単位でPCM変換を行い、デジタル音声データを出力するものである。尚、PCM変換技術は一般的な技術を用いるので、ここでは詳しい説明を省略する。
【0082】
PCM逆変換手段45は、受信したデジタル音声データをPCM逆変換するものであるが、本発明の特徴部分として、逆変換するタイミングの調整及び音声データの到達時間(送信時間)のバラツキを補正するための間延びと間引きの処理を行い、更にPCM逆変換を行っている間は、音声受信中を示す指示をレベル調整手段41に出力するようになっている。
【0083】
具体的には、受信したデジタル音声データには、イントラネット4を経由して送信される為の伝送遅延及び、伝送フレーム毎の遅延のバラツキが発生していることを考慮して、図5に示すように、従来と同様に通話の開始フレームにおいて特定時間(t0)だけ遅れて逆変換を開始する。
図5は、本発明の電話システムの各部における伝送データの状態を示すタイミングチャート図である。
【0084】
そして、遅延時間t1>t0の伝送フレームがあると、当該フレームが到着するまでの(tl−to)時間だけ、音声がとぎれないように前フレームの最後の母音を音素単位で挿入して間延びさせてからPCM逆変換を行う。
【0085】
そして、更に、遅延時間を累積させないために、間延びさせた分を、以降のフレームの最後の母音のところで音素単位で削除を行って間引きを行ってからPCM逆変換を行うようになっている。
【0086】
具体的には、例えば図5に示す例は、3スロット目の受信データが遅れt1であった場合に、2スロット目の最後の母音の音素を挿入して(tl−to)時間だけ間延びさせ、3スロット目で(tl−to)時間だけ最後の母音の音素を削除して間引いたものである。(また、8スロット目でも間延びを行い、9スロット目で間引きしている)。
【0087】
尚、間引きは、数スロットにまたがって段階的に行ってもよく、例えば3スロット目と4スロット目で(tl−to)/2時間づつ間引くようにしてもよい。
【0088】
また、PCM逆変換手段45では、異常事態により、回線断が発生したことを検知するために、一定時間以上受信音声の無音が連続した場合又は、一定時間以上、同じパターンの音が検出され続けた場合、異常と断定し呼制御部12に対して異常発生を伝えるようになっている。
尚、無音又は同一パターンの検出は、音声信号をFFT処理することにより、周波数エネルギー成分、強度をモニターし行う。
【0089】
また、PCM逆変換手段45では、呼制御部12からの指示により、電話回線のトーンのレベルに対応した出力レベル調整も行うようになっている。
【0090】
CODEC部15は、デジタル音声データに圧縮/伸長(COmpressor/DECompressor:CODEC)処理を施すものである。
尚、圧縮/伸長処理は一般的な技術を用いるのでここでは説明を省略する。
【0091】
UDP/IP部16は、公知の技術であるUDP/IPプロトコルを実現する部分で、CODEC部15で扱う音声データをコネクションレス型でパケットが破棄されても再送を行わないUDP/IPプロトコルで送受信する為の処理を行う部分である。
【0092】
LAN送受信部31は、専用線網であるLANとの送受信を行うものである。
【0093】
次に、本発明の電話システムにおける動作について、図2,図7を使って説明する。
本発明の電話システムでは、電話機A1から電話機B7に電話をかける場合、送話者が電話機A1から管轄の電話サーバA3の電話番号をダイヤルすることによって、構内電話交換機A2は電話交換を行い構内電話交換機A2に発呼する。
【0094】
電話サーバA3のサウンドモデムボード20によって発呼が検知されると、モデム22でオフフックされ、呼制御部12からログイン名とパスワードの入力を促す音声メッセージがサウンドモデムボード20を経由して電話機A1に送信される。
【0095】
音声メッセージを聞いた送話者が、電話機A1のプッシュボタンからログイン名とパスワードを入力すると、電話サーバA3に送信され、電話サーバA3の呼制御部12は記憶部19でログイン名とパスワードを照会し、登録されていれば電話機B7の電話番号又はユニーク番号の入力を促す音声メッセージがサウンドモデムボード20を経由して電話機A1に送信される。
【0096】
音声メッセージを聞いた送話者が、電話機A1のプッシュボタンから電話機B7の電話番号又はユニーク番号を入力すると、電話サーバA3に送信され、電話サーバA3の呼制御部12は電話機B7の電話番号又はユニーク番号を照合し、接続が許される場合、電話サーバ対照テーブルから電話機B7の電話番号に対応する電話サーバB5を検索し、イントラネット4を介して電話サーバB5に接続を要求し、接続されると、電話機B7の電話番号を送信する。
【0097】
電話サーバB5では、電話機B7の電話番号を受信し、サウンドモデムボード20のモデム22が電話回線をオフフックし、電話機B7の電話番号をダイヤルする。
【0098】
構内電話交換機B6は回線交換をして、電話機B7を呼び出し、電話機B7の受話器を受話者がオフフックすると、電話サーバB5がそれを検知して、電話サーバA3に対して、電話が接続状態となったことを通知し、以降、電話サーバB5および電話サーバA3はサウンドモデムボード20中で入出力をモデム22からPCM変換部14に切り替えて、音声の送受信処理を行う。
【0099】
音声の送受信では、音声の送信側(送話側)の電話機(例えば電話機A1)から音声が構内電話交換機A2を介して電話サーバA3に送信されると、電話サーバA3のサウンドモデムボード20からPCM変換部14に出力されて、レベル調整手段41においてレベル調整が為され、無音検出手段42において無音検出され、無音でない場合、音声スロット作成手段43において母音で区切れるように音声スロットが生成され、PCM変換手段44でデジタル音声データに変換されて、CODEC部15で圧縮され、UDP/IP部16でUDP/IPプロトコル用のパケットが生成されて、LAN送受信部31からイントラネット4に送出される。
【0100】
そして、音声の受信側(受話側)の電話サーバB5でLAN送受信部31がイントラネット4から音声のパケットを受信すると、UDP/IP部16を経由してCODEC部15が受け取り、CODEC部15で伸長され、PCM変換部14で逆変換される。
【0101】
この時、PCM変換部14のPCM逆変換手段45では、特定時間遅れて逆変換を開始し、パケット到着が特定時間より更に遅れた場合は、1つ前のパケットの音声スロットの最後の母音を挿入して間延びさせてから逆変換し、それに続く1つ又は複数の音声スロットについては最後の母音を削除して間引きさせてから逆変換されるようになっている。
【0102】
そして、PCM変換部14で逆変換されたアナログ音声信号は、サウンドモデムボード20から電話回線に送出されて、構内電話交換機B6を介して受話側の電話機B7に送信され、出力されるようになっている。
【0103】
本発明の電話サーバによれば、送話側の電話サーバで音声スロットを母音で区切ってPCM変換、圧縮してパケット化して送信し、受話側の電話サーバで伸長し、受信データに遅延が発生したなら、遅延分だけ前の音声スロットの最後の母音の音素を挿入して間延びさせてからPCM逆変換し、間延びさせた分をそれに続く1つ又は複数の音声スロットで、最後の母音の音素を削除して間引きしてからPCM逆変換するものであるので、専用線ネットワークを経由することによる遅延やジッターによる瞬断や通話音声のバラツキを緩和し、自然な感じで通話でき、通話品質を向上できる効果がある。
【0104】
また、本発明の電話サーバによれば、汎用のパソコンと、汎用のサウンドモデムボードと、汎用の専用線ボードとを用い、本発明の特徴部分は全てソフトウェアで実現するので、設備投資の必要が無く安価で実現できる効果がある。
【0105】
本発明の電話サーバでは、受信音声が特定時間出されないと、異常状態と認識して、相手電話サーバを初期化すると共に、異常を検出した電話サーバ自身も初期化するので、異常状態を解消して電話回線が接続したままになる障害を防止できる効果がある。
【0106】
本発明の電話サーバでは、呼制御のやり取りにおいては、通信プロトコルとして、コネクション型で異常時に再送処理を行うTCP/IPプロトコルを用いるので、電話サーバ間のネットワーク状態の同期が確実にとれる効果がある。
【0107】
また、通話状態になってからの音声データの伝送においては、通信プロトコルとして、コネクションレス型のUDP/IPを用いることにより、多少パケットが破棄されることがあっても会話に支障がない程度であり、遅延を少なくして通話品質を向上できる効果がある。
【0108】
また、本発明においては、呼出音や話中音といった機械音を送信側の電話サーバでコード化してネットワークに送信し、受信側の電話サーバでコードに対応する機械音を再生して電話回線に送出するので、ネットワークトラヒックの軽減を図り、且つ送受信双方の交換機の仕様の違いにも対応できる効果がある。
【0109】
更に、本発明では、電話サーバが接続されたPBXの発信音、話中音等の機械音の特性を学習して記憶し、記憶された特性に基づいて再生して電話回線に送出するので、接続されたPBXの仕様に対応した制御ができる効果がある。
【0110】
また、本発明では、送話側の電話サーバにおいて、送信音声の無音検出を行い、無音の場合は、音声データを生成しないので、ネットワークトラヒックの軽減を図ることができる効果がある。
【0111】
また、本発明では、受話側の電話サーバにおいて、受信音声が到達しているときには、電話回線からの送信音声の入力レベルを下げるようにレベル調整するので、受話音に含まれるエコーを相対的に減衰させ、エコーを感じなくできる効果がある。
【0112】
また、本発明では、予め発呼側の電話サーバに発信者のログイン名とパスワードを登録し、電話サーバへの発呼時にログイン名とパスワードで発信者のチェックを行うので、使用者を制限でき、電話システムのセキュリティを強化できる効果がある。
【0113】
また、予め発呼側の電話サーバに、相手先の電話番号及びそれに対応するユニーク番号を登録し、相手先電話番号入力時に電話番号又はユニーク番号で相手先のチェックを行うので、接続先を制限でき電話システムのセキュリティを強化できる効果がある。
【0114】
また、発信側の電話サーバと着信側の電話サーバとの接続時に、ログイン名及びパスワードの送信によって、接続の可否をチェックするので、電話システムのセキュリティを強化できる効果がある。
【0115】
また、本発明では、立ち上げ時に、電話回線のトーンのレベルを測定し、測定結果に応じて電話回線に出力する音声データのレベルを調整するので、交換機の違いによる音声レベルの違いを補正できる効果がある。
【0116】
また、本発明では、電話回線で接続された電話機から、特殊な入力によって電話サーバをリセットできるので、リモートから初期化でき、電話システムを安定して運用でき、保守を容易に行うことができる効果がある。
【0117】
また、本発明では、電話サーバ間の操作で、相手電話サーバを検査したり、リセットすることができ、リモート操作で電話システムを安定して運用できる効果がある。
【0118】
尚、上記実施の形態に係る電話システムでは、構成として、電話機1,7と、構内交換機A2,B6(公衆回線2,2′)を備えた大規模なシステムを説明したが、電話サーバ3,3′,5,5′に簡単なマイクとスピーカとを取り付けただけの小規模な構成であっても、本発明を実現できるものである。
【0119】
【発明の効果】
請求項1又は2記載の発明によれば、送信側電話サーバが、スロットを区切る際に音声の母音で区切るようにし、受信側電話サーバが、音声データの送信時間のバラツキを補正する音声の間延び又は間引き処理を母音の音素の挿入又は削除にて行う電話システムとしているので、音声データの送信時間のバラツキの影響を最小限にでき、通話品質を向上させることができる効果がある。
【0120】
請求項3記載の発明によれば、電話サーバが、音声以外の機械音はコード化して送信し、受信したコードから機械音を再生する請求項2記載の電話システムとしているので、ネットワークのトラヒックを軽減できる効果がある。
【0121】
請求項4記載の発明によれば、送信側電話機から送信側電話サーバに接続するのにログイン名、パスワードで認証を行い、更に送信側電話サーバから受信側電話サーバに接続するのにログイン名、パスワードで認証を行う請求項2記載の電話システムとしているので、本電話システムにおけるセキュリティを強化できる効果がある。
【0122】
請求項5記載の発明によれば、送信側電話サーバが、相手先登録テーブルに登録されている電話番号を送信側電話機が入力した場合のみ音声データの送信を行う請求項2記載の電話システムとしているので、特定の相手の電話機にのみ音声データを送信できるため、利用者を限定して本電話システムのセキュリティを強化できる効果がある。
【0123】
請求項6記載の発明によれば、送信側電話サーバが、相手先登録テーブルに登録されている電話番号に対のユニークな番号を送信側電話機が入力した場合のみ、当該ユニークな番号に対応する電話番号の電話機に音声データの送信を行う請求項2記載の電話システムとしているので、特定の相手の電話機にのみ音声データを送信できるため、利用者を限定して本電話システムのセキュリティを強化できる効果がある。
【0124】
請求項7記載の発明によれば、電話サーバが、異常状態を検出すると、相手電話サーバを初期化すると共に、異常を検出した電話サーバ自身も初期化する請求項2記載の電話システムとしているので、異常状態を解消して電話回線が接続したままになる障害を防止できる効果がある。
【0125】
請求項8記載の発明によれば、送信側電話サーバが、送信側電話機から入力される音声の強度が特定レベル以下であれば、当該音声を送信しない請求項2記載の電話システムとしているので、通話とは考えられない音を送信しないことで、ネットワークのトラヒックを軽減できる効果がある。
【0126】
請求項9記載の発明によれば、電話サーバが、相手電話サーバの状態を診断し、必要に応じてその相手電話サーバをリセットし、電話機が、交換機を介して接続する電話サーバをリセットする請求項2記載の電話システムとしているので、電話サーバをリモートに診断でき、電話サーバ及び電話機から対象の電話サーバをリセットできるため、本電話システムの保守を容易にできる効果がある。
【0127】
請求項10記載の発明によれば、電話サーバが、受信した音声データ再生中は送信音声の入力レベルを下げる請求項2記載の電話システムとしているので、相手の話中のエコーを減衰させることができる効果がある。
【0128】
請求項11記載の発明によれば、電話サーバが、電話サーバ立ち上げ時に、電話回線のトーンをモニターし、そのトーンのレベルに応じてゲインを設定する請求項2記載の電話システムとしているので、交換機の違いによる音声レベルの違いを補正できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電話サーバの構成ブロック図である。
【図2】本発明の電話サーバの機能構成ブロック図である。
【図3】本発明の電話サーバの呼制御部の呼制御処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の電話サーバのPCM変換部内部の構成ブロック図である。
【図5】本発明の電話システムの各部における伝送データの状態を示すタイミングチャート図である。
【図6】従来の公衆回線網を用いた電話システムの概念図である。
【図7】従来のイントラネットを用いた電話システムの概略図である。
【図8】従来のインターネットを用いた電話システムの概略図である。
【図9】従来の電話システムの各部における伝送データの状態を示すタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1…電話機A、 2…構内電話交換機A、 3…電話サーバA、 4…イントラネット、 5…電話サーバB、 6…構内電話交換機B、 7…電話機B、 10…パーソナルコンピュータ、 11…専用線電話アプリケーション、 12…呼制御部、 14…PCM変換部、 15…CODEC部、 16…UDO/IP部、 17…TCP/IP部、 19…記憶部、 20…サウンドモデムボード、 21…切替制御部、 22…モデム、 30…LANボード、 31…LAN送受信部

Claims (11)

  1. 入力された音声をスロットに区切りデジタル圧縮変換して音声データのパケットとしてネットワークを介して送信する場合に、前記音声の母音で区切る送信側電話サーバと、スロットに区切られた音声データを前記ネットワークを介して受信して伸長アナログ変換して再生する場合に、前記音声データの送信時間のバラツキを補正するために行う音声の間延び又は間引き処理は、間延びさせる箇所に母音の音素を挿入し、また間引きする箇所から母音の音素を削除してから再生する受信側電話サーバとを有することを特徴とする電話システム。
  2. 音声を送信する送信側電話機と、前記電話機が接続する送信側交換機と、前記送信側交換機が接続する送信側電話サーバと、前記送信側電話サーバにネットワークを介して接続する受信側電話サーバと、前記受信側電話サーバに接続する受信側交換機と、前記受信側交換機に接続する音声を受信する受信側電話機とを備える電話システムであって、
    前記送信側電話サーバが、前記送信側交換機を介して前記送信側電話機から入力された音声をスロットに区切りデジタル圧縮変換して音声データのパケットとして送信する場合に、前記音声の母音で区切る送信側電話サーバであり、
    前記受信側電話サーバが、スロットに区切られた音声データを受信して伸長アナログ変換して再生する場合に、前記音声データの送信時間のバラツキを補正するために行う音声の間延び又は間引き処理は、間延びさせる箇所に母音の音素を挿入し、また間引きする箇所から母音の音素を削除してから再生する受信側電話サーバであることを特徴とする電話システム。
  3. 送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、音声以外の機械音はコード化して送信し、受信した前記コードから機械音を再生することを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  4. 送信側電話機から送信側交換機を介して送信側電話サーバに接続するのに、ログイン名、パスワードの入力で前記送信側電話機の認証を行い、送信側電話サーバからネットワークを介して受信側電話サーバに接続するのに、ログイン名、パスワードの入力で前記送信側電話サーバの認証を行うことを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  5. 送信側電話サーバが、送信側電話機から接続可能な受信側電話機の電話番号を登録する相手先登録テーブルを有し、送信側電話機が入力する電話番号が前記相手先登録テーブルに登録されている電話番号である場合にのみ、音声データの送信を行う送信側電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  6. 送信側電話サーバが、送信側電話機から接続可能な受信側電話機の電話番号とユニークな番号とを対で登録する相手先登録テーブルを有し、送信側電話機が入力するユニークな番号が前記相手先登録テーブルに登録されているユニークな番号である場合にのみ、前記ユニークな番号に対応する電話番号の受信側電話機へ音声データの送信を行う送信側電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  7. 音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、いずれかの電話サーバで異常状態を検出すると、相手電話サーバを初期化すると共に、異常を検出した電話サーバ自身も初期化する電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  8. 送信側交換機を介して送信側電話機から入力される音声の強度が特定レベル以下であれば、当該音声を送信しない送信側電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  9. 音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、いずれかの電話サーバが、相手電話サーバに対して当該相手電話サーバの状態を診断し、必要に応じて当該相手電話サーバをリセットする電話サーバであり、電話機が、交換機を介して接続する電話サーバをリセットする電話機であることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  10. 音声の送受信を行っている送信側電話サーバと受信側電話サーバとの間で、受信した音声データの再生を行っている電話サーバが、当該電話サーバに交換機を介して接続する電話機から入力される音声の入力レベルを下げる処理を行う電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
  11. 電話サーバ立ち上げ時に、電話回線のトーンをモニターし、前記トーンのレベルに応じてゲインを設定する電話サーバであることを特徴とする請求項2記載の電話システム。
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