JP3780774B2 - 移動体使用の搬送設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被搬送物搬送用の移動体を、たとえば床側や天井側の一定経路上で移動させるのに使用される移動体使用の搬送設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動体としては、たとえば特開平7−25441号公報に見られる構成が提供されている。すなわち、レールに支持案内されて一定経路上を移動自在な移動体(可動体)の本体は、連結装置を介して相対回動自在に連結された三本のフレーム体により形成されている。これらフレーム体のうち、中間部フレーム体には被搬送物の支持部が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成によると、被搬送物は、その長さ方向を一定経路の方向に沿わせた状態で支持部に支持され搬送される。したがって、移動体に対して被搬送物の受け渡し(積み下ろし)を行う際に、一定経路に対して横方向から受け渡し手段を作用させるときには被搬送物の受け渡しを何ら支障なく行えるが、一定経路の方向から受け渡し手段を作用させての被搬送物の受け渡しは容易に行えない。
【0004】
そこで本発明のうち請求項1記載の発明は、一定経路の方向から作用させての被搬送物の受け渡しを容易に行える移動体使用の搬送設備を提供することを目的としたものである。
また請求項5記載の発明は、被搬送物の搬送を行う吊下げ搬送手段の吊下げ搬送経路が一定経路に対して直交状であったとしても、被搬送物の受け渡しを容易に行える移動体使用の搬送設備を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の移動体使用の搬送設備は、移動体は、複数の被案内装置を介してレールに支持案内されることで一定経路上を移動自在であるとともに、被搬送物の支持部を有し、前記移動体の本体を、連結装置を介して相対回動自在に連結した複数本のフレーム体により形成し、前記一定経路中の特定の経路部に支持部の向きを変更させる向き変更手段を設け、この向き変更手段は、複数本のフレーム体単位に対応しかつ相対回動自在に連結した複数の分割レール体を有するとともに、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動自在に構成したことを特徴としたものである。
【0006】
したがって請求項1の発明によると、向き変更手段の分割レール体群を特定の経路部上に位置させて、レールに直線状に接続させることで、移動体を特定の経路部に搬入し得る。すなわち移動体は、被案内装置群をレールから分割レール体群へと支持案内させることで、向き変更手段に搬入移動し得る。これにより移動体を、各分割レール体に対応したフレーム体をそれぞれ位置させて停止し得るとともに、分割レール体間の相対回動部の上方に連結装置を位置し得る。
【0007】
この状態で、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動させることで、この分割レール体を、特定の経路部に沿った姿勢から直交状の姿勢へと変更し得、このとき、他の分割レール体も相対回動しながら追従移動し得る。これにより分割レール体で支持しているフレーム体、すなわち支持部を特定の経路部に対して直交状に変更したのち、この支持部に対して被搬送物の受け渡しを行える。
【0008】
このようにして被搬送物の受け渡しを行ったのち、分割レール体を縦方向軸心の周りに逆回動させることで、この分割レール体を特定の経路部に沿った姿勢へ戻すとともに、他の分割レール体も相対回動しながら追従移動させて特定の経路部に沿った姿勢へ戻し得る。これによって、分割レール体群を特定の経路部上に位置させてレールに直線状に接続させ得、以て移動体も、本体を直線状として特定の経路部上から搬出し得る。
【0009】
また本発明の請求項2記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1記載の構成において、向き変更手段は、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動させたときに、他の分割レール体を相対回動させながら移動させる移動規制手段を有することを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、縦方向軸心の周りに回動させた分割レール体を、特定の経路部に対して直交状の姿勢へと変更したとき、他の分割レール体を、移動規制手段の規制によって特定の経路部に対して常に平行状の姿勢でかつ最少のスペースで従動移動し得る。
【0010】
そして本発明の請求項3記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、向き変更手段の部分に、分割レール体群がレールに直線状に接続されているときに移動体に移動力を付与する移動力付与手段を設けたことを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、移動力付与手段の正逆作動によって、移動体を特定の経路部に搬入させ得るとともに、特定の経路部から搬出し得る。
【0011】
さらに本発明の請求項4記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項3記載の構成において、移動力付与手段を、分割レール体の少なくとも一箇所に設けるとともに、フレーム体の受動面に当接自在な送りローラを有することを特徴としたものである。
したがって請求項4の発明によると、移動力付与手段を分割レール体に一体化させて、その送りローラをフレーム体の受動面に常に確実に当接し得る。
【0012】
しかも本発明の請求項5記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、向き変更手段の上方に被搬送物の吊下げ搬送手段を設け、この吊下げ搬送手段と移動体の支持部との間で被搬送物を受け渡し自在に構成したことを特徴としたものである。
したがって請求項5の発明によると、分割レール体を特定の経路部に対して直交状に回動させて、分割レール体で支持しているフレーム体の支持部を特定の経路部に対して直交状に変更したのち、この支持部と吊下げ搬送手段との間で被搬送物の受け渡しを行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、床側走行形式に採用した状態として図に基づいて説明する。
図7〜図11において、床1側からの機枠2に、チャンネル状のレール3が、その開放部を相対向して左右一対に配設してあり、そしてレール3の開放部側の上縁部には、その上縁から上方へ曲げ成形することでガイド部3aが形成されている。
【0014】
前記レール3により一定経路5を形成するものであり、ここで一定経路5は平面視において、たとえば直線状の作業経路部5aと、この作業経路部5aの終端からカーブ経路部5bを介して直角状に連なる直線状のストレージ経路部5cと、このストレージ経路部5cの終端からカーブ経路部5bを介して直角状に連なりかつ作業経路部5aに平行した直線状の上手返送経路部5dと、この上手返送経路部5dの終端からカーブ経路部5bを介して連なる傾斜直線状の下手返送経路部5eと、この下手返送経路部5eの終端と作業経路部5aの始端とを接続するカーブ経路部5bとにより無端状経路が形成されるとともに、この無端状経路における前記下手返送経路部5eとカーブ経路部5bとの間に対して分岐合流する向き変更用経路部(特定の経路部の一例)5fなどが設けられて形成されている。
【0015】
両レール3に支持案内されて一定経路5上を移動自在な移動体10が設けられる。この移動体10は、その本体11が三本(複数本)のフレーム体12,13,14により形成されている。ここで各フレーム体12,13,14は、一定経路5の方向に長い四角筒状体(四角棒状体)と、これら四角筒状体の前端に一体化された前端部材と、後端に一体化された後端部材などにより形成され、そして本体11の両側面が受動面15に形成されている。なお、本体11の前面と後面、すなわち前部フレーム体12の前面(遊端部分)と、後部フレーム体14の後面(遊端部分)とは、当接部16,17に形成されている。
【0016】
前部フレーム体12と中間部フレーム体13との間、ならびに中間部フレーム体13と後部フレーム体14との間が、それぞれ連結装置20を介して左右方向ならびに上下方向に相対回動自在に連結されている。ここで両連結装置20は、前部フレーム体12の後端部材と中間部フレーム体13の前端部材との間、ならびに中間部フレーム体13の後端部材と後部フレーム体14の前端部材との間に設けられている。
【0017】
すなわち連結装置20としては、前記中間部フレーム体13の前端部材や後端部材に縦方向軸21を介して連結体22が左右方向に相対回動自在に連結されるとともに、この連結体22が前部フレーム体12の後端部材や後部フレーム体14の前端部材に横方向軸23を介して上下方向に相対回動自在に連結されたところの、トラニオン形式が採用されている。
【0018】
前記移動体10は、複数の被案内装置30を介してレール3に支持案内されることで、一定経路5上を移動自在に構成されている。その際に、各被案内装置30は同様なトロリ形式に構成されている。すなわち、トロリ本体31は、左右一対の板体31Aと、これら板体31Aの上部間に嵌め込み状に固定された前後一対のC型体31Bとにより構成され、ここでC型体31Bは前や後に開放される状態で配設されている。
【0019】
そして板体31Aの下部間には前後一対の横ピン32が貫通して固定され、これら横ピン32の両突出部分に、前記レール3に嵌合して支持案内される被支持ローラ33が遊転自在に取り付けられている。また両C型体31Bにはそれぞれ縦ピン34が貫通して固定され、これら縦ピン34の中間部分、すなわちC型体31Bの中の部分に、前記ガイド部3aに当接して案内される被ガイドローラ35が遊転自在に取り付けられている。
【0020】
そして被案内装置30は、両縦方向軸21、ならびに前部フレーム体12の前端部材や後部フレーム体14の後端部材に設けられた縦方向軸24の端部に相対回動自在に連結されている。すなわち、縦方向軸21,24は、両板体31A間でかつ両C型体31B間に挿入され、そして両板体31A間に通される横方向ピン26が各縦方向軸21,24の端部に貫通されている。これにより縦方向軸21,24の端部と被案内装置30との連結が、縦方向軸21,24の端部を貫通する横方向ピン26を介して行われる。
【0021】
前記移動体10には被搬送物の支持部40が設けられている。すなわち、前記フレーム体12,13,14のうち中間部フレーム体13には、被搬送物の支持部40が設けられている。この支持部40は、前記中間部フレーム体13の上面から立設された前後一対の縦材41と、これら縦材41の上面間に設けらた前後材42と、この前後材42の前後端面にそれぞれ固定された左右材43などにより構成されている。
【0022】
前記支持部40の部分には遊転輪(ガイドローラ)45が取り付けられている。すなわち、縦材41の左右側面からブラケット46が連設され、これらブラケット46から左右外方へ突設された軸47に前記遊転輪45が取り付けられている。そして、前記遊転輪45を下方から支持案内する一対のガイドレール7が、前記一定経路5に沿って配設されている。
【0023】
なおガイドレール7は一定経路5の全長に沿って設けてもよく、また主として被搬送物を支持して作業を行う作業経路部5aにのみ設けてもよい。さらにガイドレール7の部分にはカバー体8が設けられており、ここでカバー体8により遊転輪45を下方から支持案内する形式であってもよい。そして遊転輪45は、図8に示される4輪形式のほか、1輪形式、片持ち状の2輪形式、3輪形式、4輪以上の複数輪形式などであってもよい。
【0024】
作業経路部5aの始端部分には、前記受動面15に作用して移動体10に走行力を付与する送り装置50が設けられている。この送り装置50は図7、図9、図12、図13に示すように、そのベース枠51が片側のレール3の外面に取り付けられ、そしてベース枠51からのブラケット52には縦軸53が回転自在に支持されている。この縦軸53にはリンク体54が取り付けられるとともに、このリンク体54の遊端には支持部材55が設けられている。
【0025】
そして支持部材55の下面側には、回転駆動装置の一例である減速機付きのインダクションモータ56が配設され、このインダクションモータ56から上方に取り出された出力軸57には、たとえば外周部分がウレタン製の送りローラ58が固定されている。なおインダクションモータ56は、前記送りローラ58に送り回転力Aを付与するように構成されている。
【0026】
前記縦軸53を中にして前記レール3とは反対側において、前記ベース枠51と支持部材55との間には、ボルト・ナット形式で調整自在な揺動規制具59が貫通されて配設され、さらにベース枠51と支持部材55との間には、ボルトに外嵌されて圧縮ばね60が配設されている。なお送りローラ58の非作用箇所部分はカバー体61により覆われている。以上の51〜61などにより送り装置50の一例が構成される。
【0027】
したがって送り装置50は、圧縮ばね60の弾性反発力により支持部材55やリンク体54を縦軸心62の周りで内側へ揺動させ、以て送りローラ58を受動面15に対して当接させる方向に付勢し得る。その際に、最大の接近位置は揺動規制具59により規制される。
図7において、作業経路部5aの終端部分には、前記受動面15に作用して移動体10に制動力を付与する制動装置65が設けられる。この制動装置65は前記送り装置50と同様の構造であって、前記本体11における受動面15に対して側方から当接自在で、かつたとえばウレタン製の制動ローラ66と、この制動ローラ66に連動しかつ制動ローラ66に送り回転力Bを付与する回転駆動装置67などから構成される。なお回転駆動装置67はトルクモータなどからなり、その送り回転力Bは前記インダクションモータ56の送り回転力Aよりも小に、すなわちA>Bに設定されている。
【0028】
したがって作業経路部5aにおいては、送り装置50と制動装置65との間において、複数台の移動体10が、その前後端間に隙間を生じめることなく、すなわち前後の当接部16,17を相当接させた状態で、密に後押し状態で整列されて走行するように構成されている。
直線状のストレージ経路部5cや直線状の下手返送経路部5eには、前記送り装置50と同様の送り装置68が設けられている。また各カーブ経路部5bにも、前記送り装置50と同様の送り装置69が設けられている。ここで、各装置50,65,68,69の配置パターンは種々変更されるものであり、また制動装置65と送り装置68,69は、その一部あるいは全部を省略してもよい。そして前記上手返送経路部5dには、前記受動面15に当接自在な駆動ベルト71を有する移動体送り手段70が配設されている。
【0029】
図1〜図7において、特定の経路部である前記向き変更用経路部5fには、支持部40の向きを変更させる向き変更手段80が設けられる。この向き変更手段80には、三本(複数本)のフレーム体12,13,14の単位に対応しかつ相対回動自在に連結した三本(複数)の分割レール体82,83,84が設けられ、そして支持部40を設けたフレーム体13に対応する分割レール体83が縦方向軸心81の周りに回動自在に構成されている。なお分割レール体82,83,84は前記レール3の形状と同様であり、そして左右一対で設けられている。
【0030】
すなわち、床1上にはベース枠85が設けられ、このベース枠85上には環状の支持板86が配設されている。そして支持板86上には環状の軸受装置87を介してリング板体88が設けられ、以てリング板体88は軸受装置87に支持案内されて縦方向軸心81の周りで回動自在に構成されている。このリング板体88上には、180度変位した一対のブラケット89を介して前記分割レール体83が配設され、以て分割レール体83は縦方向軸心81の周りに回動自在となる。なおブラケット89は、左右一対の分割レール体83の一体化構造も兼用される。
【0031】
残りの分割レール体82,84も、それぞれ前後一対のブラケット90により一体化されている。そして、分割レール体83のブラケット89と、これに対向される分割レール体82,84の内端側のブラケット90とが、縦軸体91を介して相対回動自在に連結されている。さらに内外両側のブラケット90には、その下面側にそれぞれキャスター車輪92が設けられている。
【0032】
ここで内側のブラケット90には、前記ベース枠85上で転動自在な一個のキャスター車輪92が設けられ、また外側のブラケット90には、床1上に敷設された車輪受け板93上で転動自在な左右一対のキャスター車輪92が設けられている。
前記リング板体88の外周下面には、半円リング状(約120度)の受動体94が設けられ、この受動体94の外向き円弧面95に作用して分割レール体83を縦方向軸心81の周りに回動させる回動手段100が設けられている。
【0033】
すなわち前記回動手段100のブラケット101は、前記リング板体88などの外側において前記ベース枠85上に取り付けられ、そしてブラケット101には縦軸102が回転自在に支持されている。この縦軸102には揺動体103が取り付けられるとともに、この揺動体103には支持部材104が設けられている。
【0034】
そして支持部材104には、回動装置の一例である減速機付きのモータ105が配設され、このモータ105側から下方に取り出された出力軸106には、たとえば外周部分がウレタン製の送りローラ107が固定されている。なおモータ105は、前記送りローラ107に正逆の送り回転力を付与するように構成されている。前記ブラケット101と揺動体103との間には、ボルト・ナット形式で調整自在な揺動規制具108が貫通されて配設されるとともに、ボルトに外嵌されて圧縮ばね109が配設されている。以上の101〜109などにより回動手段100の一例が構成される。
【0035】
したがって回動手段100は、圧縮ばね109の弾性反発力により揺動体103や支持部材104を内側へ揺動させ、以て送りローラ109を外向き円弧面95に対して当接させる方向に付勢し得る。その際に、最大の接近位置は揺動規制具108により規制される。
そして送りローラ109の正逆の送り回転力により、受動体94やリング板88などを介して分割レール体83を縦方向軸心81の周りに正逆に回動させ得る。その際に最大の回動位置は、受動体94の両端に形成された被ストッパ部96が、ベース枠85側に設けられた一対のストッパ体97に当接することにより規制される。なおストッパ体97はストッパ位置を調整自在に構成されている。
【0036】
前記向き変更手段80には、支持部40を設けたフレーム体13に対応する分割レール体83を縦方向軸心81の周りに回動させたときに、他の分割レール体82,84を相対回動させながら移動させる移動規制手段110が設けられる。
すなわち、分割レール体82〜84群がレール3に直線状に接続されている状態において、両側の分割レール体82,84における内端側の側部でかつ縦軸体91よりも外側の位置には軸受部材111が配設されている。これら軸受部材111は、向き変更用経路部5fに対して左右に振分けられて、つまり、分割レール体82,84が移動されない側に位置されてベース枠85上に固定されている。
【0037】
そして軸受部材111には、ねじ込み式の縦軸112が設けられ、この縦軸112にリンク体113の基端が回動自在に外嵌されている。またリンク体113の遊端は、前記分割レール体82,84の外端側のブラケット90に、縦ピン114を介して相対回動自在に連結されている。以上の111〜114などにより移動規制手段110の一例が構成される。
【0038】
したがって、回動手段100によって分割レール体83を縦方向軸心81の周りに正逆に回動させたとき、移動規制手段110は、そのリンク体113と分割レール体83が四連リンク機構の状態になることから、両側の分割レール体82,84を、向き変更用経路部5fに対して常に平行状の姿勢でかつ最少のスペースで従動移動させ得、また車輪受け板93も小さく形成し得る。そして分割レール体83を向き変更用経路部5fに対して直交状に回動させたとき、この分割レール体83に対して両側の分割レール体82,84は直角状に相対回動し得る。
【0039】
向き変更手段80の部分には、分割レール体82,83,84群がレール3に直線状に接続されているときに移動体10に移動力を付与する移動力付与手段118が設けられる。この移動力付与手段118は前記送り装置50と同様の構成であって、同一または同一状の構成物(部品)などは同一符号、すなわち51〜62を付して、その詳細な説明は省略する。ここで移動力付与手段118のベース枠51は、前記分割レール体82、すなわち、分割レール体82〜84の少なくとも一箇所に取り付けられ、そして送りローラ58がフレーム体12〜14の受動面15に当接自在に構成される。
【0040】
したがって移動力付与手段118は、分割レール体82,83,84群がレール3に直線状に接続されているときに、受動面15に当接させた送りローラ58を正逆に駆動させることで、その送り回転力によって移動体10を、向き変更用経路部5fに対して搬入動または搬出動し得る。
前記向き変更手段80の上方に被搬送物130の吊下げ搬送手段120が設けられ、この吊下げ搬送手段120と移動体10の支持部40との間で被搬送物130を受け渡し自在に構成されている。
【0041】
すなわち、吊下げ搬送手段120は自走形式であって、天井側に架設されたレール121と、このレール121に支持案内される自走車122と、この自走車122側に設けられた昇降枠体123と、この昇降枠体123に開閉自在に設けられた係止体124などにより構成されている。ここで係止体124は一対であって、閉動によって被搬送物を係止するように構成されている。そして吊下げ搬送手段120は、平面視において、その吊下げ搬送経路125を向き変更用経路部5fに対して直交状として配設されている。
【0042】
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
図7に示されるように、送り装置69の送り回転力によって、カーブ経路部5bから作業経路部5aの始端側部分に送り込まれてきた移動体10は、この始端側部分に設けられた送り装置50の送り回転力Aによって移動力(走行力)が付与される。
【0043】
すなわち、図13の仮想線イに示されるように、圧縮ばね60の弾性力により内側に突出されている送りローラ58は、送り込まれてきた移動体10の受動面15に当接されることで、図13の実線に示されるように、圧縮ばね60の弾性力に抗して後退された状態で受動面15に圧接されることになる。このとき送りローラ58はインダクションモータ56によって回転駆動されており、したがって強制回転されている送りローラ58を受動面15に圧接させることで、その送りの回転力Aにより移動体10に移動力を与えることになる。
【0044】
その際に作業経路部5a上に密な列車状で位置している移動体10群の最後尾の移動体10における後端部の当接部17に、この送り込まれた移動体10の前端部の当接部16が当接され、以て作業経路部5a上で密な列車状で位置している移動体10群は、送り装置50の送り回転力Aによって所望の速度で移動され、図8の(b)に示されるように、作業経路部5aに密な列車状で位置している移動体10群を後押し移動させることになる。
【0045】
このようにして作業経路部5a上で移動され、そして終端側に達した移動体10に対して制動装置65によって制動が付与されている。すなわち制動装置65では、送り装置50と同様の作用によって受動面15に圧接させている制動ローラ66が強制回転され、その送り回転力Bによって、移動体10に対して制動力が付与されている。
【0046】
ここで制動ローラ66の送り回転力Bに対して送り装置50側の送り回転力Aが大であることから、その差に相応して、制動装置65に対応した移動体10は制動作用を受けた状態で移動されることになる。したがって作業経路部5aにおいては、送り装置50から制動装置65の間で、複数台の移動体10が、その前後端間に隙間を生じめることなく密に後押し状態で整列されて移動されることになる。
【0047】
上述した送り装置50による移動体10の移動は、その送りローラ58を、前部フレーム体12の受動面15から中間部フレーム体13の受動面15、ならびに後部フレーム体14の受動面15へと順次作用させることで行われる。さらに連結装置20における連結体22の側面も受動面として送りローラ58が作用される。
【0048】
その際に、送りローラ58が前部フレーム体12に作用しているとき、中間部フレーム体13と後部フレーム体14は連結装置20を介して引っ張り移動され、また中間部フレーム体13に作用しているとき、前部フレーム体12は連結装置20を介して押し移動されるとともに後部フレーム体14は連結装置20を介して引っ張り移動され、さらに後部フレーム体14に作用しているとき、中間部フレーム体13と前部フレーム体12は連結装置20を介して押し移動されることになる。
【0049】
このように作業経路部5a上で移動体10群が間欠的にまたは連続的に移動されている間に、あるいは間欠停止している間に、床1上の作業者や本体11上に乗り移った作業者が、支持部40に支持されている被搬送物130に対して各種の作業を遂行する。
図7に示されるように、制動装置65の部分から押し出され状に移動される移動体10は、送り装置69によってカーブ経路部5bで移動されたのち、ストレージ経路部5cに送り出される。このストレージ経路部5cにおいて移動体10は、送り装置68によって移動されながらストレージされたのち、カーブ経路部5bに送り込まれる。
【0050】
次いで移動体10は、送り装置69の送り回転力によってカーブ経路部5bから上手返送経路部5dの始端側部分に送り込まれ、移動体送り手段70によって上手返送経路部5dで移動されたのち、下手返送経路部5eへ移動される。なお移動体送り手段70では、その駆動ベルト71の外面が本体11の受動面15に当接されていることで、移動体10に移動力を付与し得、以て上手返送経路部5dで移動されることになる。
【0051】
上述したように、下手返送経路部5eからの移動体10を、送り装置68Aによってカーブ経路部5bに送り込んだときには、この移動体10を循環移動させ、以て最初の状態にし得る。
この実施の形態では、下手返送経路部5eからカーブ経路部5b側に送り込まれた移動体10が、送り装置68Aの逆回転によって向き変更用経路部5fに搬入され、ここで吊下げ搬送手段120により作業済みの被搬送物130が支持部40から降ろされる。そして空の移動体10は、向き変更用経路部5fからカーブ経路部5b側に搬出され、送り装置50へと移動される間に、支持部40に新たな被搬送物130が積込まれる。
【0052】
前記向き変更用経路部5fでの作用は次のように行われる。すなわち、移動体10を搬入させる前に向き変更手段80は、図1、図3に示されるように、分割レール体82,83,84群を向き変更用経路部5f上に位置させ、レール3に対して直線状に接続させている。このような状態を適宜の検出手段により確認したのち、送り装置68Aや移動力付与手段118の逆作動によって、カーブ経路部5b側に停止していた移動体10を向き変更用経路部5fに搬入させる。
【0053】
すなわち移動体10は、その被案内装置30群をレール3から分割レール体84、分割レール体83、分割レール体82と支持案内させることで、分割レール体84,83,82上に搬入移動し得る。そして移動体10は、図1や図3の仮想線に示されるように、分割レール体84に後部フレーム体14を、分割レール体83に中間部フレーム体13を、分割レール体82に前部フレーム体12をそれぞれ位置させて停止し得る。さらに停止によって、縦軸体91の上方に連結装置20を位置し得る。
【0054】
次いで、回動手段100のモータ105を作動させ、受動体94の外向き円弧面95に当接している送りローラ107の回転によって、リング板体88などを介して分割レール体83を縦方向軸心81の周りに回動させる。これにより図2や図4に示されるように、分割レール体83を、向き変更用経路部5fに沿った姿勢から吊下げ搬送経路125に沿った姿勢へと変更し得る。
【0055】
このとき、前後の分割レール体82,84も相対回動しながら追従移動し、その際に両分割レール体82,84は、移動規制手段110の規制によって向き変更用経路部5fに対して常に平行状の姿勢でかつ最少のスペースで従動移動される。
そして分割レール体83を向き変更用経路部5fに対して直交状に回動させて、この分割レール体83で支持している中間部フレーム体13を吊下げ搬送経路125に沿わせたとき、両側の分割レール体82,84で支持している前部フレーム体12と後部フレーム体14を、向き変更用経路部5fに沿いかつ吊下げ搬送経路125に対して直角状に位置し得る。
【0056】
このような作用を行う前後において、図3に示されるように、吊下げ搬送手段120の自走車122を向き変更手段80に対向して停止させる。次いで係止体124を開動させた昇降枠体123を下降させて、図4の実線に示されるように、係止体124を被搬送物130に対向させる。そして図4の仮想線に示すように、係止体124を閉動させて被搬送物130に係止させたのち、昇降枠体123を上昇させることで、被搬送物130を吊り上げ得る。なお被搬送物130は、自走車122をレール121に支持案内されて走行させることで、次工程へ搬送し得る。
【0057】
上述したようにして被搬送物130を吊り上げたのち、回動手段100のモータ105を逆作動させ、分割レール体83を縦方向軸心81の周りに逆回動させて吊下げ搬送経路125に沿った姿勢から向き変更用経路部5fに沿った姿勢へ戻すとともに、前後の分割レール体82,84を相対回動しながら追従移動させて向き変更用経路部5fに沿った姿勢へ戻す。
【0058】
これによって図1や図3に示されるように、分割レール体82,83,84群を向き変更用経路部5f上に位置させてレール3に直線状に接続させ得、被搬送物130を吊り上げることで空になった移動体10も、本体11を直線状として向き変更用経路部5f上に位置させ得る。
したがって、移動力付与手段118を作動させることによって、移動体10を向き変更用経路部5fからカーブ経路部5b側に搬出し得るとともに、引き続いて送り装置68Aの作動によって移動し得る。
【0059】
上述したような移動体10の移動の際に各被案内装置30は、各被支持ローラ33を介してレール3や分割レール体82〜84に支持案内され、そして各被ガイドローラ35がガイド部3aに当接して案内される。これにより移動体10の移動は、ガタ付いたり横倒れしたりすることなく安定して行われ、以て被搬送物130に対する各種作業や被搬送物130の積み降ろしは、常に正確に行える。
【0060】
上述した一定経路5上での列車状の後押し移動において、直線状経路部5aでは図8に示されるように、各移動体10の本体11、すなわち各フレーム体12,13,14が平面視ならびに側面視で直線状姿勢になることから、当接部17に対して当接部16が真後ろから当接する状態になり、その後押し移動は円滑に確実に行える。
【0061】
また、左(あるいは右)のカーブ経路部5bでは図14に示されるように、各フレーム体12,13,14は、平面視において連結装置20の部分でカーブに沿って屈折した姿勢で後押し移動されることになる。これにより、平面視において、先行移動体10の後部フレーム体14と後続移動体10の前部フレーム体12とが成す相対角度Θが鈍角となり、当接部17に対して当接部16が鈍角で当接することになって、その後押し移動は円滑に確実に行える。
【0062】
その際に屈曲は、連結装置20において、縦方向軸21の周りで相対回動することで行われる。また被案内装置30は、縦方向軸21,24を介して回動されることで、レール3の左右方向のカーブに沿って向きを自動的に変更しながら円滑に移動される。
図15に示されるように、一定経路5中に、側面視において上方(または下方)へのカーブ経路部5bを形成されている場合も、側面視において、先行移動体10の後部フレーム体14と後続移動体10の前部フレーム体12とが成す相対角度Θが鈍角となり、当接部17に対して当接部16が鈍角で当接することになって、その後押し移動は円滑に確実に行える。
【0063】
その際に屈曲は、連結装置20において、横方向軸23の周りで相対回動することで行われる。また被案内装置30は、横方向ピン26を介して回動されることで、レール3の上下方向のカーブに沿って向きを自動的に変更しながら円滑に移動される。
次に、本発明の別の実施の形態を、図16、図17に基づいて説明する。
【0064】
一定経路5と向き変更用経路部(特定の経路部)5fとの相対的な変形例を示すもので、図16では、作業経路部5aの上手に向き変更用経路部5fが形成されており(なお作業経路部5aと向き変更用経路部5fとは直線状に形成されてもよい。)、また図17では、循環経路において上手返送経路部5dに代えて向き変更用経路部5fが組込まれている。
【0065】
上記した実施の形態では、向き変更手段80の部分で被搬送物130を下ろす方式を示しているが、これは向き変更手段80の部分で被搬送物130を積込む方式などであってもよい。
上記した実施の形態では、移動規制手段110を有する向き変更手段80が示されているが、これは移動規制手段110が省略された向き変更手段80であってもよい。
【0066】
上記した実施の形態では、分割レール体82,83,84のうち、一箇所の分割レール体82に移動力付与手段118を設けた形式を示しているが、これは二箇所の分割レール体、あるいは全ての分割レール体82,83,84に移動力付与手段118を設けた形式であってもよい。また移動力付与手段118を床1側に設けた形式や、移動力付与手段118を省略した形式であってもよい。
【0067】
上記した実施の形態では、移動力付与手段118として、フレーム体12〜14の受動面15に当接自在な送りローラ58を有する形式を示しているが、これはチェーン駆動形式などであってもよい。
上記した実施の形態では、向き変更手段の上方に被搬送物130の吊下げ搬送手段を設けた形式を示しているが、これはフォークリフトなどで被搬送物130の受け渡しや搬送を行う形式などであってもよい。
【0068】
上記した実施の形態では、移動体10の本体11として、三本のフレーム体12,13,14からなる形式を示したが、これは前部フレーム体12の前方や後方、後部フレーム体14の前方や後方に単数または複数のフレーム体を連結した三本以上の形式や、中間部フレーム体13を複数本とした三本以上の形式などであってもよい。またフレーム体12,13,14のうちいずれかを省略した二本形式であってもよい。これらの場合、向き変更手段80の分割レール体の数も設計変更される。
【0069】
上記した実施の形態では、連結装置20として、中間部フレーム体13側に縦方向軸21を設けるとともに前後のフレーム体12,14側に横方向軸23を設けた形式を示したが、これは中間部フレーム体13側に横方向軸を設けるとともに前後のフレーム体12,14側に縦方向軸を設けた形式などであってもよい。
上記した実施の形態では、床1側からの機枠2にレール3を配設しているが、これは床面下のピット内にレール3を配設した構成であってもよい。これによると、移動体10を含めた全体の高さを低く形成できる。またレール3は、チェーンなどメンテナンスを必要とする部分がないので、床面下のピット内への配設は何ら支障なく行える。
【0070】
上記した実施の形態では、送り装置50から制動装置65の間で、複数台の移動体10が、その前後端間に隙間を生じめることなく密に後押し状態で整列されて走行される駆動形式とされているが、これは前後端間に隙間を生じる状態で移動体10が走行駆動される形式であってもよい。そして送り装置としては、駆動チェーンと係脱構造との組み合せ形式などを採用し得る。
【0071】
上記した実施の形態では、本体11のいずれか一方の受動面15のみに送り装置50,68,68A,69、制動装置65、移動体送り手段70、移動力付与手段118などが作用される形式が示されているが、これは他方の受動面に作用される受けローラなどの受け手段を設けて、本体11を両側から挟みつけて強い摩擦力を得、以て充分な走行力や制動力を与え得る形式であってもよい。その際に他方に作用される受けローラは、強制駆動形式や遊転形式のいずれであってもよい。
【0072】
上記した両実施の形態では、床1側を走行自在な移動体10を示したが、これは天井側に配設したレールに支持案内されて移動自在な移動体であってもよく、この場合には吊下げ搬送手段120に変えて台車式搬送手段などが採用される。
【0073】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、向き変更手段の分割レール体群を特定の経路部上に位置させて、レールに直線状に接続させることで、移動体を特定の経路部に搬入できる。すなわち移動体は、被案内装置群をレールから分割レール体群へと支持案内させることで、向き変更手段に搬入移動でき、これにより移動体を、各分割レール体に対応したフレーム体をそれぞれ位置させて停止できるとともに、分割レール体間の相対回動部の上方に連結装置を位置できる。
【0074】
この状態で、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動させることで、この分割レール体を、特定の経路部に沿った姿勢から直交状の姿勢へと変更でき、このとき、他の分割レール体も相対回動しながら追従移動できる。これにより分割レール体で支持しているフレーム体、すなわち支持部を特定の経路部に対して直交状に変更したのち、この支持部に対して被搬送物の受け渡しを行うことができる。すなわち移動体に対する被搬送物の受け渡しを、特定の経路部(一定経路)の方向から作用させて容易に確実に行うことができる。
【0075】
このようにして被搬送物の受け渡しを行ったのち、分割レール体を縦方向軸心の周りに逆回動させることで、この分割レール体を特定の経路部に沿った姿勢へ戻すとともに、他の分割レール体も相対回動しながら追従移動させて特定の経路部に沿った姿勢へ戻すことができる。これによって、分割レール体群を特定の経路部上に位置させてレールに直線状に接続でき、以て移動体も、本体を直線状として特定の経路部上から搬出できる。
【0076】
また上記した本発明の請求項2によると、縦方向軸心の周りに回動させた分割レール体を、特定の経路部に対して直交状の姿勢へと変更したとき、他の分割レール体を、移動規制手段の規制によって特定の経路部に対して常に平行状の姿勢でかつ最少のスペースで従動移動できる。
そして上記した本発明の請求項3によると、移動力付与手段の正逆作動によって、移動体を特定の経路部に搬入できるとともに、特定の経路部から搬出できる。
【0077】
さらに上記した本発明の請求項4によると、移動力付与手段を分割レール体に一体化させて、その送りローラをフレーム体の受動面に常に確実に当接できる。
しかも上記した本発明の請求項5によると、分割レール体を特定の経路部に対して直交状に回動させて、分割レール体で支持しているフレーム体の支持部を特定の経路部に対して直交状に変更したのち、この支持部と吊下げ搬送手段との間で被搬送物の受け渡しを行うことができる。したがって、被搬送物の搬送を行う吊下げ搬送手段の吊下げ搬送経路が一定経路に対して直交状であったとしても、被搬送物の受け渡しを容易に確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分の向き変更前の平面図である。
【図2】同移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分の向き変更後の平面図である。
【図3】同移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分の向き変更前の側面図である。
【図4】同移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分の向き変更後の側面図である。
【図5】同移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分の要部の平面図である。
【図6】同移動体使用の搬送設備における向き変更手段部分を示し、(a)は回動連結部分の一部切り欠き側面図、(b)は回動手段部分の一部切り欠き側面図である。
【図7】同移動体使用の搬送設備における一定経路部分の概略平面図である。
【図8】同移動体使用の搬送設備における直線状の経路部での移動体を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図9】同移動体使用の搬送設備における送り装置部分での移動体の一部切り欠き正面図である。
【図10】同移動体使用の搬送設備における移動体の要部の側面図である。
【図11】同移動体使用の搬送設備における移動体の要部の平面図である。
【図12】同移動体使用の搬送設備における送り装置部分の一部切り欠き側面図である。
【図13】同移動体使用の搬送設備における送り装置部分の一部切り欠き平面図である。
【図14】同移動体使用の搬送設備における左右のカーブ経路部での平面図である。
【図15】同移動体使用の搬送設備における上下のカーブ経路部での側面図である。
【図16】本発明の別の実施の形態を示し、移動体使用の搬送設備における一定経路部分の概略平面図である。
【図17】本発明のさらに別の実施の形態を示し、移動体使用の搬送設備における一定経路部分の概略平面図である。
【符号の説明】
3 レール
3a ガイド部
5 一定経路
5a 作業経路部
5f 向き変更用経路部(特定の経路部)
10 移動体
11 本体
12 前部フレーム体
13 中間部フレーム体
14 後部フレーム体
15 受動面
16 当接部
17 当接部
20 連結装置
22 連結体
30 被案内装置
31 トロリ本体
33 被支持ローラ
35 被ガイドローラ
40 支持部
45 遊転輪(ガイドローラ)
50 送り装置
56 インダクションモータ
58 送りローラ
65 制動装置
66 制動ローラ
67 回転駆動装置
68 送り装置
68A 送り装置
69 送り装置
70 移動体送り手段
80 向き変更手段
81 縦方向軸心
82 分割レール体
83 分割レール体
84 分割レール体
88 リング板体
91 縦軸体
92 キャスター車輪
95 外向き円弧面
100 回動手段
105 モータ
107 送りローラ
110 移動規制手段
113 リンク体
118 移動力付与手段
120 吊下げ搬送手段
122 自走車
123 昇降枠体
124 係止体
125 吊下げ搬送経路
130 被搬送物
A 送り回転力
B 送り回転力

Claims (5)

  1. 移動体は、複数の被案内装置を介してレールに支持案内されることで一定経路上を移動自在であるとともに、被搬送物の支持部を有し、前記移動体の本体を、連結装置を介して相対回動自在に連結した複数本のフレーム体により形成し、前記一定経路中の特定の経路部に支持部の向きを変更させる向き変更手段を設け、この向き変更手段は、複数本のフレーム体単位に対応しかつ相対回動自在に連結した複数の分割レール体を有するとともに、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動自在に構成したことを特徴とする移動体使用の搬送設備。
  2. 向き変更手段は、支持部を設けたフレーム体に対応する分割レール体を縦方向軸心の周りに回動させたときに、他の分割レール体を相対回動させながら移動させる移動規制手段を有することを特徴とする請求項1記載の移動体使用の搬送設備。
  3. 向き変更手段の部分に、分割レール体群がレールに直線状に接続されているときに移動体に移動力を付与する移動力付与手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の移動体使用の搬送設備。
  4. 移動力付与手段を、分割レール体の少なくとも一箇所に設けるとともに、フレーム体の受動面に当接自在な送りローラを有することを特徴とする請求項3記載の移動体使用の搬送設備。
  5. 向き変更手段の上方に被搬送物の吊下げ搬送手段を設け、この吊下げ搬送手段と移動体の支持部との間で被搬送物を受け渡し自在に構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動体使用の搬送設備。
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