JP3780676B2 - 液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板のうち一方の基板が、多数の画素開口部が一定方向に並んだ構造となっていることにより偏光性を有したものとなっている液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型の液晶表示素子は、主にビューファイダーやデータープロジャクタなどとして従来より使用されていたが、近年では、例えば小型フルカラー液晶表示素子がヘッドマウントディスプレイ用としても使用され始めている。
ところが、このような小型液晶表示素子の用途は一般にAV用に限られ、その場合の画素数はせいぜい20万ドット以下であるにすぎなかった。
【0003】
本来、ヘッドマウントディスプレイをパーソナルコンピュータユースとする場合では、SVGA以上のフルカラーの画素数が要求される。すなわち、水平方向がRGB分として800×3=2400本、垂直方向が600本であり、2400×600=144万ドットの画素数を基板内に形成しなければならないのである。また、特殊仕様のSVGA(832×3×624)では、例えば155.7万ドットの画素数を基板内に形成する必要がある。
【0004】
したがって、対角0.9インチ以下の一基板内で所定の開口率を維持しつつ、前記したように155.7万ドットの画素数を形成した場合、その画素開口部は細長いドットが一定方向に並んだ構造とならざるをえなくなり、基板自体が一定方向の偏光性を有することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように基板自体に偏光性が発現すると、その偏光方向に合わない方向に液晶の配向を行ったり、偏光方向に合わない方向に偏光板の偏光軸を設定した場合に、コントラストが著しく低下してしまうといった不都合がある。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型であるにもかかわらず画素数が多く、したがって基板自体に偏光性が発現しているにもかかわらず、十分に高いコントラストを可能にした液晶表示素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示素子では、液晶配向膜を形成した一対の基板と、これら基板間に設けられた液晶層とを備えてなり、前記一対の基板のうち一方の基板は、多数の画素を有し、その画素開口部が一定方向に並んだ構造となっていることにより独自の偏光方向を有した偏光性を有したものとなっており、前記液晶は前記一方の基板の偏光方向と平行または垂直な方向に配向させられてなることを前記課題の解決手段とした。
【0008】
この液晶表示素子によれば、その一方の基板が独自の偏光方向を有した偏光性を有し、これにより該基板自体に偏光性が発現したものとなっているにもかかわらず、液晶が前記一方の基板の偏光方向と平行または垂直な方向に配向させられているので、基板自体の偏光方向と液晶の偏光方向とが対応しないことによるコントラストの著しい低下が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶表示素子を詳しく説明する。
本発明の液晶表示素子は、図1に示すように液晶配向膜(図示略)を形成した一対の基板1a、1bと、これら基板1a、1b間に設けられた液晶層2とを備え、さらに基板1a、1bの外面側に偏光板3a、3bを配置してなるものであり、前記一対の基板1a、1bのうち一方の基板1aには、この基板1a自体に偏光性が付与されている。
【0010】
すなわち、本発明の液晶表示素子は、対角2.0インチ以下で144万ドット以上、好ましくは対角0.9インチ以下で155.7万ドット以上の画素を形成したものである。そして、このように多数の画素を一対の基板1a、1bのうちの一方の基板1aに形成したことにより、前述したようにその画素開口部は細長いドットが一定方向に並んだ構造となり、これにより該基板1aは一定方向に偏光成分が発現し、図2に示すように基板1a自体が一定方向の偏光性、具体的には10以上の偏光度を有するものとなっているのである。なお、図2において符号4は画素開口部、5は遮光ブラック部分であり、矢印Aはこの基板1aの偏光軸を表している。
【0011】
また、このように偏光性を有した基板1aとしては、通常、各画素毎にその挙動を制御する薄膜トランジスタ(TFT)からなる駆動素子(図示略)が形成されている。したがって、各画素では薄膜トランジスタの形成によってその開口率が下がることから、その開口部形状は前述したように必要な開口率を維持するため細長いドット、具体的には矩形や楕円形のドット(開口部)を一定方向に並べた構造となっているのである。
なお、このような基板の偏光方向および前記偏光度については、市販の偏光輝度計によって容易に測定することができる。
【0012】
また、このような基板1aを備えた液晶表示素子では、液晶層2を構成する液晶が基板1aの偏光方向と略平行な方向または略垂直となる方向に配向されている。これは、基板1a、1bに形成された液晶配向膜が、それぞれ矢印Aで示した基板1aの偏光軸と略平行な方向または略垂直となる方向に配向処理されていることにより、前述したように液晶層2の液晶が配向されているのである。
すなわち、基板1a、1bの内面には、それぞれポリイミドやポリビニルアルコール等の配向剤からなる液晶配向膜(高分子膜)が形成され、あるいは光反応型の高分子からなる膜が形成されており、該膜がラビング処理され、あるいは紫外線照射処理されることにより、配向処理がなされているのである。
【0013】
ここで、図1に示した例では、薄膜トランジスタを形成した基板1aはその液晶配向膜の配向方向(図1中矢印Bで示す)が基板1aの偏光軸(矢印A)に平行となっており、他方の基板1bはその液晶配向膜の配向方向(図1中矢印Cで示す)が偏光軸(矢印A)に垂直となっている。
また、前記偏光板3a、3bは、図1中矢印D、Eで示すようにそれぞれの偏光軸が、その内側にある基板1a(1b)の配向膜の配向方向B、Cと同一方向のものとなっており、すなわちクロスニコルに配置されたものとなっている。
【0014】
なお、本発明の液晶表示素子は、図1に示した例に限定されることなく、例えば偏光性を有する基板1aではなく他方の基板1bに薄膜トランジスタを形成してもよく、また、各基板1a、1bの液晶配向膜の配向方向や偏光板3a、3bの偏光軸についても、図1に示した例と逆に、すなわち偏光軸(矢印A)に平行だったものを垂直に、また垂直だったものを平行にするようにしてもよい。
【0015】
次に、このような構成の液晶表示素子の実施例について説明する。
(実施例1)
以下のようにして、図1に示した液晶表示素子の実施例品1を作製した。
図1中の基板1aとして、対角0.7インチのガラス基板にドライエッチング技術を応用してTFT素子、ブラックマトリクス(OCB)、カラーフィルタ(OCCF)を一体形成したものを用いた。このようにして得た基板1aは、ドット数がSVGA対応フルカラーで155.7万ドットであり、また開口率が10%、1ドットのサイズが縦5.6μm、横1.7μmであった。なお、このときの基板自体の偏光度は21.5%であり、偏光方向は図1中矢印Aで示した通りである。
また、図1中の基板1b、すなわち前記のTFT素子等を形成した基板と対向する基板としては、パターン形成を施さない、透明電極付きのガラス基板を用いた。
【0016】
そして、このような基板1a、1bに対してそれぞれその内面に公知の方法で配向剤を塗布し、さらに塗布面をラビングマシンによりラビングして配向処理を施した配向膜を形成した。なお、このときの各配向膜の配向方向については、図1に示したように基板1aでは矢印Aで示す偏光軸と平行な方向とし、基板1bでは矢印Aで示す偏光軸と垂直となる方向としている。
続いて、2枚の基板1a、1bを3.5μmのギャップで貼り合わせ、その後液晶を注入して液晶セルを作製した。さらに、偏光板3a、3bを、図1に示したように基板1a側の偏光板3aは矢印Aで示した偏光軸と平行な方向に、また基板1b側の偏光板3bについては矢印Aで示した偏光軸と垂直となる方向に、すなわちクロスニコルにそれぞれ配置した。
【0017】
(実施例2)
配向膜の配向方法のみを紫外線照射による配向処理に変え、液晶セルを作製した。なお、他の作製方法については実施例品1と同一として実施例品2を作製した。
【0018】
(実施例3)
遮光用のブラックマトリクスとカラーフィルタとを他方の基板1bに形成し、液晶セルを作製した。このようにして作製した基板1bの偏光度は25.8%であった。なお、他の作製方法については実施例品1と同一として実施例品3を作製した。
【0019】
(比較例1)
実施例1と全く同じ方法で配向膜による液晶の配向方向および偏光板の偏光軸方向を図3に示すように基板1aの偏光軸(矢印A)に対し45℃の角度をなすように変更し、液晶セルを作製した。なお、他の作製方法については実施品例1と同一として比較例品を作製した。
【0020】
以上のようにして作製した実施例品1、2、3および比較例品のコントラスト比を、輝度計によって計測した。得られた結果を以下に示す。
以上の結果より、本発明品は100以上の良好なコントラスト比を有することが確認された。一方、比較例品では、コントラスト比が27と不十分な値であり、コントラスト性能が劣っていることが分かった。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の液晶表示素子は、その一方の基板が独自の偏光方向を有した偏光性を有し、これにより該基板自体に偏光性が発現したものとなっているにもかかわらず、液晶を前記一方の基板の偏光方向と平行または垂直な方向に配向させ、これにより基板自体の偏光方向と液晶の偏光方向とが対応しないことによるコントラストの著しい低下を防止したものであるから、小型でありしかも画素数が多いにもかかわず、高いコントラスト比を有し、良好な表示特性を有するものとなる。
また、偏光板の偏光軸も前記一方の基板の偏光方向と平行または垂直な方向に配向させれば、より一層高いコントラスト比を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の概略構成を説明するための図である。
【図2】基板の偏光性を説明するための図である。
【図3】比較例となる液晶表示素子の概略構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1a,1b…基板、2…液晶層、3a,3b…偏光板、4…画素開口部、5…遮光ブラック部
Claims (3)
- 液晶配向膜を形成した一対の基板と、これら基板間に設けられた液晶層とを備えてなる液晶表示素子において、
前記一対の基板のうち一方の基板は、それぞれが矩形状の開口を有して行列状に配置された多数の画素を有し、その画素開口部が対角2インチ以下に144万ドット以上並んだ構造となっていることにより独自の偏光方向を有した偏光性を有したものとなっており、
前記一対の基板に形成された液晶配向膜は、それぞれ前記偏光方向と略平行な方向または略垂直な方向に配向されている
ことを特徴とする液晶表示素子。 - 前記一方の基板には、前記各画素毎にその挙動を制御する駆動素子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
- 前記一対の基板の外面側にそれぞれ偏光板が設けられ、
該偏光板の偏光軸がそれぞれ内側にある基板の偏光方向と略平行な方向に設定されてなることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
Priority Applications (1)
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JP35657897A JP3780676B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35657897A JP3780676B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 液晶表示素子 |
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JPH11183896A JPH11183896A (ja) | 1999-07-09 |
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ID=18449731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35657897A Expired - Lifetime JP3780676B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3780676B2 (ja) |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35657897A patent/JP3780676B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH11183896A (ja) | 1999-07-09 |
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