JP2003255347A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JP2003255347A
JP2003255347A JP2002051093A JP2002051093A JP2003255347A JP 2003255347 A JP2003255347 A JP 2003255347A JP 2002051093 A JP2002051093 A JP 2002051093A JP 2002051093 A JP2002051093 A JP 2002051093A JP 2003255347 A JP2003255347 A JP 2003255347A
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Masatoshi Ito
昌稔 伊藤
Yasuhito Kume
康仁 久米
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 延伸などの処理を施すことによって、液
晶表示装置内の配向膜に、液晶配向性だけでなく、残留
リタデーションの光学補償を可能とする所定の位相差を
持たせる。その位相差の補償軸は、電圧無印加状態にあ
る液晶層の遅相軸205とほぼ直交させる。 【効果】 配向膜に光学補償機能を付与しているので、
透過率(輝度)を落とすことなく、電圧印加時での配向
膜界面やバルク中において立ち上がり不十分な液晶分子
の残留リタデーションによるコントラスト低下を補償す
ることができ、高コントラスト化が可能となる。また、
位相差フィルムも必要なくなり、その取り付け工程も削
減されるので、信頼性の高い液晶表示装置を平易で安価
な製造プロセスで製造することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表装置および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルのリタデーションを打ち
消すための位相差板については、特開平7−13421
3号公報、特開平7−146509号公報、特開平7−
267902号公報、特開平7−281028号公報、
特開平7−287119号公報、特開平7−28712
0号公報等に開示され、特にTN(Twisted Nematic )
タイプの液晶パネルの広視野角化に顕著な効果を発揮し
ている。また、特開平4−83223号公報には、カラ
ーフィルタ層と透明電極との間に平滑膜を設け、この平
滑膜を延伸することによって光学補償を実現させる液晶
表示素子が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の位相
差板は、主にプレティルト角による残留リタデーション
補償効果を狙うものであり、電圧印加時での配向膜界面
やバルク中において立ち上がり不十分な液晶層の残留リ
タデーションによる、コントラスト低下を補償するため
の試みはほとんどなされていない。また、特開平4−8
3223号公報に開示された液晶表示素子は、カラーフ
ィルタ層と透明電極との間に平滑膜が導入されているの
で、透過率の低下や光や熱による材料劣化が新たに大き
な懸念事項として発生し、高い輝度表示が得られない。
したがって、位相差補償を可能とする、延伸可能な膜の
導入は、困難な状況である。
【0004】本発明は、液晶表示パネルの残留リタデー
ションを打ち消すための光学補償機能を備えた液晶装置
の提供を目的とする。特に、製造プロセスの簡素化も実
現可能な液晶表示装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、一対の基板と、前記一対の基板間に設けられた液晶
層と、前記一対の基板の前記液晶層側に設けられた一対
の配向膜とを備え、前記液晶層を介して対向する一対の
透明電極でそれぞれが規定される複数の絵素を有する液
晶表示装置であって、前記一対の配向膜のうちの少なく
とも一方の配向膜は、位相差補償機能を有する。
【0006】本発明の液晶表示装置によれば、耐熱性や
耐光性が一般的に高い配向膜自体に、延伸などの処理を
施すことによって光学補償機能を付与しているので、透
過率(輝度)を落とすことなく、電圧印加時での配向膜
界面やバルク中において立ち上がり不十分な液晶分子の
残留リタデーションによるコントラスト低下を補償する
ことができ、高コントラスト化が可能となる。また、位
相差フィルムも必要なくなり、その取り付け工程も削減
されるので、信頼性の高い液晶表示装置を平易で安価な
製造プロセスで製造することが可能になる。
【0007】本発明の液晶表示装置は、前記液晶層が水
平配向型の液晶層であり、ノーマリホワイトモードで表
示を行う液晶表示装置であって、前記一対の配向膜のう
ちの少なくとも一方の配向膜は、位相差補償機能を有
し、前記液晶層に垂直に入射する光に対する、黒表示状
態における前記液晶層のリタデーションを補償すること
か好ましい。
【0008】「水平配向型の液晶層」とは、電圧無印加
時に、液晶分子がその分子長軸を基板面(典型的には配
向膜が設けられている)に対して略平行に配向している
液晶層を指す。具体的には、TN配向の液晶層や、配向
膜にアンチパラレルラビング処理を施したホモジニアス
配向型液晶層を含む。ただし、この液晶層の液晶分子
は、厳密には基板に平行ではないこともあり、例えば液
晶分子の立ち上がり方向を規定する目的でプレチルトが
設けられていることがある。
【0009】本発明の液晶表示装置は、前記少なくとも
一方の配向膜が、前記液晶層に平行な面内に遅相軸を有
し、前記遅相軸が電圧無印加状態における前記液晶層の
遅相軸と略直交するように設けられていることが好まし
い。
【0010】本発明の液晶表示装置は、前記一対の基板
を介して互いに対向し、遅相軸が互いに直交するように
配置された一対の偏光板をさらに有していても良い。
【0011】図1を参照しながら、本発明の液晶表示装
置の動作を説明する。なお、図1では、簡単のために、
基板、電極、配向膜などの記載を省略する。
【0012】図1に示す液晶表示装置は、一対の基板の
間に設けられ、正の誘電異方性を有する液晶分子を含む
水平配向型の液晶層を備える液晶セルを有する。この液
晶層を介して互いに対向するように配置された一対の電
極によって印加される電界に応じて、液晶層の液晶分子
が配向方向を変化させ、液晶層を通過する光を変調させ
る(すなわち偏光状態を変化させる)。一対の電極は、
液晶セルの絵素を規定する。本明細書においては、表示
の最小単位である「絵素」に対応する液晶セルの領域
も、簡単のために「絵素」と呼ぶことにする。絵素は、
例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置(LC
D)における絵素電極とそれに対向する対向電極とによ
って規定される。単純マトリクス型LCDにおいては、
ストライプ状の列電極(信号電極)と行電極(走査電
極)との交差部によって規定される。
【0013】液晶セルの外側に設けられた一対の偏光
板、すなわち上側偏光板200および下側偏光板206
は、液晶層に電界が印加されたときの透過率に比べ、液
晶層に電界が印加されていないときの透過率が高くなる
ように配置されている。例えば、上側偏光板200およ
び下側偏光板206は、液晶セルを介して、それぞれの
偏光軸201,207が互いに直交するように配置(い
わゆるクロスニコル配置)されている。すなわち、図1
に示す液晶表示装置は、いわゆるノーマリホワイトモー
ド(以下、「NWモード」ともいう。)で表示を行う。
【0014】液晶層に十分に高い電圧を印加すると、正
の誘電異方性を有する液晶分子は基板面に対してほとん
ど垂直に配向し、基板法線方向から観察したときの液晶
層のリタデーションは非常に小さくなり、クロスニコル
状態に配置された上側偏光板200および下側偏光板2
06を透過する光はほとんどなくなり、黒が表示され
る。
【0015】しかしながら、配向膜の表面の近傍に存在
する液晶分子には、配向膜から強い配向規制力(アンカ
リング効果)が働いているので、通常のアクティブマト
リクス型液晶表示装置で用いられる5V程度の電圧で
は、これらの液晶分子の配向は変化しない。すなわち、
黒表示を行うための電圧が印加された状態においても、
基板面に平行に配向したままの液晶分子が存在する。こ
の液晶分子は、液晶層に垂直に入射する光に対して有限
の(ゼロでない)リタデーションを示す。このリタデー
ションは、残留リタデーションと言われるもので、その
大きさは液晶材料にもよるが、多くは20nmから50
nm程度である。残留リタデーションは、黒表示状態に
おける光漏れ(以下、「黒浮き」ともいう。)の要因と
なり、コントラスト比を低下させる。
【0016】本発明の液晶表示装置では、一対の配向膜
のうちの少なくとも一方の配向膜がこの残留リタデーシ
ョンを補償する位相差補償機能を有している。言い換え
れば、一対の配向膜のうちの少なくとも一方の配向膜
は、液晶層に平行な面内に、残留リタデーションの大き
さとほぼ等しい遅相軸を有している。
【0017】配向膜の延伸方向202は、光学補償とし
ての位相差の遅相軸方向202により規定される。その
光軸方向は、電圧無印加状態における液晶層の遅相軸方
向205と略直交するように設定される。一般的に、電
圧無印加状態における液晶層の遅相軸方向205は、液
晶層の厚さ方向における中央付近の液晶分子が電圧によ
って立ち上る方向の方位方向として定義される。この定
義は、液晶分子が基板表面に対して平行配向(反平行も
含む)した液晶層だけでなく、ツイスト配向した液晶層
にも適用され得る。また、液晶層の遅相軸方向205
は、液晶材料の複屈折率などの物性や、セル厚などによ
り規定される。以上の設定により、液晶表示パネルの黒
表示状態において、液晶層の残留リタデーションによる
黒浮きを減少させ、高コントラスト化を実現する。
【0018】配向膜でのリタデーション値は、配向膜の
屈折率などの物性や膜厚および延伸処理強度により制御
が可能となる。またリタデーション値(光学補償値)の
設定値は、液晶の複屈折率などの物性や、セル厚、電圧
印加時にパネル内に残留するリタデーション値などによ
り、規定される。
【0019】本発明の液晶表示装置は、光源208に対
して入射側および出射側の各配向膜のうちいずれか一方
または両方に延伸処理などを施すことによって、配向膜
に位相差補償機能が付与されている。光源208に対し
て入射側および出射側の各配向膜は、配向膜の屈折率な
どの物性や膜厚および延伸処理強度などの条件をそれぞ
れ制御することにより、それぞれ独立して位相差を制御
できる。
【0020】本発明の液晶表示装置の製造方法は、一対
の基板と、前記一対の基板間に設けられた液晶層と、前
記一対の基板の前記液晶層側に設けられた一対の配向膜
とを備え、前記液晶層を介して対向する一対の透明電極
でそれぞれが規定される複数の絵素を有する液晶表示装
置を製造する方法であって、前記一対の基板の互いに対
向する面に一対の配向膜をそれぞれ製膜する工程と、前
記一対の配向膜のうちの少なくとも一方の配向膜に、好
ましくは両方の配向膜に、位相差補償機能を付与するた
めの処理を行う工程とを含む。配向膜の製膜は、ポリイ
ミド樹脂などの配向膜材料の溶液を基板面に塗布し、乾
燥させた後、焼成することにより行うことができる。一
般には、配向膜を製膜した後、液晶分子を配向規制する
ための処理(ラビングなどの配向処理)を施して、配向
膜に配向性を発現させる。
【0021】但し、製膜時に配向性を発現する配向膜を
用いる場合には、配向処理が不要となる。例えば、配向
膜を製膜する際に、互いに平行に延びる複数の溝を配向
膜の表面に形成する、あるいは四角錐などの多角錘形状
のリブ(突起物)を配向膜の表面に複数形成するなどの
方法により、配向膜の表面に段差を生じさせて、液晶分
子の配向を制御することができる。具体的には、ポリイ
ミド樹脂などの配向膜材料を基板面に塗布し、焼成した
後、フォトリソ法により配向膜をパターニングする。例
えば、配向膜の表面に溝を形成する場合、配向膜上にポ
ジ型レジストを形成し、溝の山部の領域をマスクして露
光し、溝の谷部の領域における配向膜を選択的にドライ
またはウエットエッチングする。
【0022】なお、液晶分子を配向規制するための処理
(配向処理)と、位相差補償機能を付与するための処理
とは、それぞれの処理の順序を問わない。例えば、配向
処理を行った後、位相差補償機能を付与するための処理
を行っても良く、反対に位相差補償機能を付与するため
の処理を行った後、配向処理を行っても良い。
【0023】位相差補償機能は、ラビング、接着テープ
により配向膜を引っ張る、スタンプなどを用いて加圧延
伸する、電気的・磁気的外力を加える、あるいはフォト
リソ法を用いて配向膜の表面形状を凹凸にすることによ
って、配向膜に付与することができる。位相差補償機能
を付与するために行うラビング処理と、配向性を発現さ
せるためのラビング処理とは、ラビング圧や延伸方向な
どのラビング条件がそれぞれ異なるので、それぞれ別工
程で行われる。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施形態)以下、本発明の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。以下の実
施形態では、液晶表示装置として単純マトリクス駆動方
式のSTN液晶表示装置を例にするが、本発明の液晶表
示装置は、TFT(Thin Film Trasistor:薄膜トランジ
スタ)やMIM(Metal-Insulator-Metal )などの能動
素子を用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示
装置にも適用することができる。
【0025】図2は、本実施形態の液晶表示装置を模式
的に示す断面図である。本実施形態の液晶表示装置は、
観察者側(図2においては上側)から、上側偏光板20
0、上側ガラス基板101、上側電極102、上側配向
膜106、カイラルネマチック液晶層107、下側配向
膜105、下側電極104、下側ガラス基板103、下
側偏光板206の順序で積層された構造を有する。な
お、液晶層107の厚みは、スペーサ108により規定
され、上側ガラス基板101と下側ガラス基板103と
が、シール材109を介して貼り合わされている。
【0026】本実施形態の液晶表示装置は、例えば以下
の工程により製造することができる。透明電極として酸
化インジウム(ITO)膜を上側ガラス基板101およ
び下側ガラス基板103にスパッタリングする。フォト
リソ法により、ITO膜を任意形状に、例えばストライ
プ状にパターン化して、上側電極102および下側電極
104をそれぞれ形成する。上側電極102および下側
電極104上にそれぞれ厚さが1000nmのポリイミ
ド薄膜を印刷法により形成する。ポリイミド薄膜の材料
としては、オプトマーAL−4552(JSR製)など
を用いることができる。ポリイミド薄膜材料に代えて、
PVA(ポリビニルアルコール)などの熱可塑性ポリマ
ーを用いても良い。
【0027】次に、上側ガラス基板101上に塗布され
た上側配向膜106を電圧無印加時における液晶層の遅
相軸方向に、ラビングなどの延伸処理を施す。なお、上
側配向膜106に代えて、または上側配向膜106とと
もに、下側配向膜105に延伸処理を施しても良い。こ
のラビング処理により、位相差が発現される。例えば、
約12nmの位相差の発現が確認された。その後、液晶
層の遅相軸または進相軸に対して45度もしくは−45
度方向にそれぞれ、ラビング処理などの延伸処理を行
う。この延伸処理により、ガラス基板面に水平または数
度のプレティルト角度をもって液晶分子を配向させる作
用を配向膜に付与することができる。
【0028】下側配向膜105または上側配向膜106
上に、プラスチックからなる球状のスペーサ108(例
えば積水ファイン(株)製、商品名:ミクロパール)を
均一に分散させる。スペーサの径は5μmである。上側
ガラス基板101の周辺部に熱硬化材のシール材109
(XN−21S)を液晶注入口を設けて印刷形成する。
上側電極(セグメント電極)102と下側電極(コモン
電極)104と互いに直交するように、上下のガラス基
板101、103を貼り合わせ、所定の温度でシール材
109を完全硬化させる。
【0029】屈折異方性が0.084であるネマチック
液晶材料に、左ねじれのカイラル材を添加する。なお、
ツイスト角が約90度になるようにカイラル材の添加量
を調整する。このような条件で作製したネマチック相−
等方相転移温度(NI点)100℃のカイラルネマチッ
ク液晶材料を加温することにより等方性状態にして、両
ガラス基板101、103間に真空注入法により注入す
る。なお、このとき、両ガラス基板101、103も、
100℃以上、すなわちNI点以上の温度に加温されて
いる。カイラルネマチック液晶材料が完全に充填された
後、液晶パネルを徐冷して、液晶注入口を封止樹脂によ
り封口する。
【0030】封口後の液晶パネルの両面に、入射側の偏
光板206および出射側の偏光板200を設置または装
着する。両偏光板200、206のそれぞれの偏光軸方
向が、配向膜のそれぞれのラビング方向203、204
と平行であり、かつ互いに直交するように調整する。
【0031】(比較例1)本比較例の液晶表示装置は、
構造が実施形態と同様であるので、構造および製造方法
の説明を省略する。但し、本比較例の液晶表示装置は、
配向膜に配向処理(ラビング処理)が施されている点
で、実施形態と共通するが、位相差補償機能を付与する
ための処理が行われていない点で、位相差補償機能を付
与するための延伸処理が行われている実施形態と異な
る。
【0032】(比較例2)図3は、本比較例の液晶表示
装置を模式的に示す断面図である。本比較例の液晶表示
装置は、下側ガラス基板103と下側電極104との間
に、平滑層111が形成されている点で、比較例1の液
晶表示装置と異なる。平滑層111は、アクリル系樹脂
を下側ガラス基板103上に印刷することにより形成す
ることができる。さらに形成後の平滑層111の上面に
延伸処理、例えばラビング処理を施して、平滑層111
に位相差を発現させる。本比較例では、実施形態との比
較のために、12nmの位相差を発現させる。
【0033】(試験例)表1に、実施形態、比較例1お
よび比較例2の各液晶表示装置におけるコントラストデ
ータを示す。なお、本試験例では、印加電圧を5Vとし
たが、適当な他の電圧であっても良い。
【0034】表1に示す結果から、実施形態と比較例1
とを比較した場合、実施形態の液晶表示装置ではコント
ラストの大きな向上が確認できる。具体的には、実施形
態の液晶表示装置は、電圧無印加時(白表示時)では、
比較例1の液晶表示装置とほぼ同程度の透過率を示し、
配向膜による光学補償効果によって、電圧印加時(黒表
示時)には、比較例1の液晶表示装置よりも透過率の大
きな低下が達成される。
【0035】実施形態と比較例2とを比較した場合で
も、実施形態の液晶表示装置では、コントラストの大き
な向上が確認できる。具体的には、実施形態の液晶表示
装置は、電圧印加時(黒表示時)には、比較例2の液晶
表示装置と同様な光学補償効果によりほぼ同程度の透過
率となるが、電圧無印加時(白表示時)では、比較例2
の液晶表示装置に比べて、透過率が高い。実施形態の液
晶表示装置が比較例2の液晶表示装置に比べて透過率が
高くなる理由は、比較例2の液晶表示装置では、平滑層
111が一層増えることによって、液晶パネルトータル
の透過率が低下するからである。
【0036】 〔表1〕 実施形態、比較例1および比較例2のコントラストデータ 位相差処理 コントラスト 旋光透過率 旋光透過率 の有無 (白V=0v)(黒V=5v) 実施形態 配向膜に処理 308 82% 0.27% 比較例1 なし 211 83% 0.39% 比較例2 平滑層に処理 238 75% 0.32%
【0037】本実施形態では、透過型の液晶パネルを例
にして説明したが、本発明の液晶表示装置は、特に透過
型に限定される訳でなく、例えば一方の偏光板の表面に
反射板が設けられた反射型の液晶表示装置、さらには開
口を有する反射板を用いた反射透過両用型の液晶表示装
置に適用することもできる。反射型および反射透過両用
型の液晶表示装置においても、透過型の液晶表示装置と
同様に、表示パネルとしても良好な表示品位を得ること
が確認された。また、本実施形態では、上側および下側
基板101、103としてガラス基板を用いた場合につ
いて説明したが、基板の材料はガラスに限定されず、例
えばプラスチック基板でも、ガラス基板と同様な効果が
ある。
【0038】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は、耐熱性や耐光
性が一般的に高い配向膜自体に、延伸などの処理を施す
ことによって光学補償機能を付与しているので、透過率
(輝度)を落とすことなく、電圧印加時での配向膜界面
やバルク中において立ち上がり不十分な液晶分子の残留
リタデーションによるコントラスト低下を補償すること
ができ、高コントラスト化が可能となる。また、位相差
フィルムも必要なくなり、その取り付け工程も削減され
るので、信頼性の高い液晶表示装置を平易で安価な製造
プロセスで製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の液晶表示装置の構造を示す図であ
る。
【図2】実施形態の液晶表示装置を模式的に示す断面図
である。
【図3】比較例2の液晶表示装置を模式的に示す断面図
である。
【符号の説明】
101 上側ガラス基板 102 上側電極 103 下側ガラス基板 104 下側電極 105 下側配向膜 106 上側配向膜 107 カイラルネマチック液晶層 108 スペーサ 109 シール材 111 平滑層 200 上側偏光板 201 上側の偏光軸方向 202 延伸方向および光学補償としての遅相軸方向 203 上基板のラビング方向 204 下基板のラビング方向 205 中間層での液晶分子長軸方向(液晶層での遅相
軸) 206 下側偏光板 207 下側の偏光軸方向 208 光源
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA42 BB03 BC03 BC22 2H090 HB07Y HB08Y HC05 HC06 HD06 JB02 KA04 KA14 LA06 MA06 MA10 MB01 MB07 2H091 FA11Y FB02 FC07 FC12 FD07 FD09 GA06 KA02 LA13 LA16 LA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、前記一対の基板間に設け
    られた液晶層と、前記一対の基板の前記液晶層側に設け
    られた一対の配向膜とを備え、前記液晶層を介して対向
    する一対の透明電極でそれぞれが規定される複数の絵素
    を有する液晶表示装置であって、 前記一対の配向膜のうちの少なくとも一方の配向膜は、
    位相差補償機能を有する、液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶層が水平配向型の液晶層であ
    り、ノーマリホワイトモードで表示を行う液晶表示装置
    であって、 前記一対の配向膜のうちの少なくとも一方の配向膜は、
    位相差補償機能を有し、前記液晶層に垂直に入射する光
    に対する、黒表示状態における前記液晶層のリタデーシ
    ョンを補償する、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも一方の配向膜は、前記液
    晶層に平行な面内に遅相軸を有し、前記遅相軸が電圧無
    印加状態における前記液晶層の遅相軸と略直交するよう
    に設けられている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の基板を介して互いに対向し、
    遅相軸が互いに直交するように配置された一対の偏光板
    をさらに有する、請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 一対の基板と、前記一対の基板間に設け
    られた液晶層と、前記一対の基板の前記液晶層側に設け
    られた一対の配向膜とを備え、前記液晶層を介して対向
    する一対の透明電極でそれぞれが規定される複数の絵素
    を有する液晶表示装置を製造する方法であって、 前記一対の基板の互いに対向する面に一対の配向膜をそ
    れぞれ製膜する工程と、 前記一対の配向膜のうちの少なくとも一方の配向膜に、
    位相差補償機能を付与するための処理を行う工程とを含
    む、液晶表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記一対の配向膜に、液晶分子を配向規
    制するための処理をそれぞれ行う工程をさらに含む、請
    求項5に記載の液晶表示装置の製造方法。
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