JP2945572B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置およびその製造方法Info
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- JP2945572B2 JP2945572B2 JP5309985A JP30998593A JP2945572B2 JP 2945572 B2 JP2945572 B2 JP 2945572B2 JP 5309985 A JP5309985 A JP 5309985A JP 30998593 A JP30998593 A JP 30998593A JP 2945572 B2 JP2945572 B2 JP 2945572B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯情報端末,ワード
プロセッサ,パーソナルコンピュータ,各種モニーター
等に利用される低コスト、高性能な液晶表示装置及びそ
の製造方法に関するものである。
プロセッサ,パーソナルコンピュータ,各種モニーター
等に利用される低コスト、高性能な液晶表示装置及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2層型の液晶表示装置としては、
互いに逆方向に200〜270°捩れたスーパーツイス
テッドネマティック液晶表示セルを積層することで旋光
の波長分散による色付きを無くしたダブルスーパーツイ
ステッドネマティック液晶表示装置や、液晶を水平配向
したゲストホスト型液晶表示セルを互いに配向方向が垂
直となるように積層して高いコントラストを得ることが
できるようにしたダブルゲストホスト液晶表示装置等が
商品化されていた。
互いに逆方向に200〜270°捩れたスーパーツイス
テッドネマティック液晶表示セルを積層することで旋光
の波長分散による色付きを無くしたダブルスーパーツイ
ステッドネマティック液晶表示装置や、液晶を水平配向
したゲストホスト型液晶表示セルを互いに配向方向が垂
直となるように積層して高いコントラストを得ることが
できるようにしたダブルゲストホスト液晶表示装置等が
商品化されていた。
【0003】また、これら以外にもツイステッドネマテ
ィック型液晶表示セルや電界効果複屈折型の液晶表示セ
ルを2層重ねたもの、或いは異なった液晶モードの液晶
表示セルを2層重ねたもの、例えば垂直配向の液晶表示
セルとツイステッドネマティック液晶表示セルの組み合
せや、ツイステッドネマティック液晶表示セルと高分子
分散型液晶表示セルとの組み合せ等が報告されている。
ィック型液晶表示セルや電界効果複屈折型の液晶表示セ
ルを2層重ねたもの、或いは異なった液晶モードの液晶
表示セルを2層重ねたもの、例えば垂直配向の液晶表示
セルとツイステッドネマティック液晶表示セルの組み合
せや、ツイステッドネマティック液晶表示セルと高分子
分散型液晶表示セルとの組み合せ等が報告されている。
【0004】これらの液晶表示装置については、例えば
液晶デバイスハンドブック(日本学術振興会第142委
員会編、日刊工業新聞社刊)に記載されている。
液晶デバイスハンドブック(日本学術振興会第142委
員会編、日刊工業新聞社刊)に記載されている。
【0005】尚、上記従来の液晶表示装置のうち、2層
型のゲスト−ホスト液晶表示装置は偏光板を必要としな
いために明るく、比較的コントラストの大きな表示が可
能であり、透過型のみならず反射型の表示装置としても
有望視されている。
型のゲスト−ホスト液晶表示装置は偏光板を必要としな
いために明るく、比較的コントラストの大きな表示が可
能であり、透過型のみならず反射型の表示装置としても
有望視されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
2層型の液晶表示装置、例えば2層型のゲスト−ホスト
液晶表示装置では、2枚の基板間に液晶を挟持した液晶
表示セルをそれぞれ別々に形成した後に積層していたた
めに、基板が総計4枚必要となり厚くかつ重くなるとい
う欠点があった。
2層型の液晶表示装置、例えば2層型のゲスト−ホスト
液晶表示装置では、2枚の基板間に液晶を挟持した液晶
表示セルをそれぞれ別々に形成した後に積層していたた
めに、基板が総計4枚必要となり厚くかつ重くなるとい
う欠点があった。
【0007】また、中央の基板の両面に電極と配向層を
設けて基板を3枚にすることも可能であるが、各基板の
電極との位置合わせが面倒であり、実現が困難であっ
た。
設けて基板を3枚にすることも可能であるが、各基板の
電極との位置合わせが面倒であり、実現が困難であっ
た。
【0008】また、基板を4枚用いた場合でも、それぞ
れのセルの位置合わせを行うことが困難であるため2層
の内の1層は絵素を持たず、ただ単に光学的補償を行う
だけといったものが多かった。
れのセルの位置合わせを行うことが困難であるため2層
の内の1層は絵素を持たず、ただ単に光学的補償を行う
だけといったものが多かった。
【0009】更に、両方のセルに絵素を有するものであ
っても、中間の2枚の基板による視差が発生して高精細
の絵素を有する液晶表示装置を実現することは困難であ
った。 本発明は、上記従来の液晶表示装置の持つ欠点
を解決するためになされたものであり、重量や容積等は
従来の1層型と同じでかつ位置合わせの問題も発生しな
い、低コストかつ高性能な液晶表示装置を提供すること
を目的としてなされたものである。
っても、中間の2枚の基板による視差が発生して高精細
の絵素を有する液晶表示装置を実現することは困難であ
った。 本発明は、上記従来の液晶表示装置の持つ欠点
を解決するためになされたものであり、重量や容積等は
従来の1層型と同じでかつ位置合わせの問題も発生しな
い、低コストかつ高性能な液晶表示装置を提供すること
を目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、対向して設けられている一対の基板と、該基板間に
封入された少なくともネマティック相を示す液晶層とを
備えた液晶表示装置において、上記液晶層が、上記基板
に略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘
電体層によって2つの層に分割されていることを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
は、対向して設けられている一対の基板と、該基板間に
封入された少なくともネマティック相を示す液晶層とを
備えた液晶表示装置において、上記液晶層が、上記基板
に略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘
電体層によって2つの層に分割されていることを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】また、本発明の液晶表示装置は、上記誘電
体層が高分子フィルムであってもよい。
体層が高分子フィルムであってもよい。
【0012】また、本発明の液晶表示装置は、上記高分
子フィルムが光学異方性の小さい非結晶性の材質であっ
てもよい。
子フィルムが光学異方性の小さい非結晶性の材質であっ
てもよい。
【0013】また、本発明の液晶表示装置は、上記誘電
体層によって分割された液晶層のうちの少なくとも1つ
の液晶層が、該液晶層を挟む誘電体層と上記基板間に形
成された壁部材によって複数の相に分離されていてもよ
い。
体層によって分割された液晶層のうちの少なくとも1つ
の液晶層が、該液晶層を挟む誘電体層と上記基板間に形
成された壁部材によって複数の相に分離されていてもよ
い。
【0014】また、本発明の液晶表示装置は、上記壁部
材が光重合性又は光硬化性の高分子材料であってもよ
い。
材が光重合性又は光硬化性の高分子材料であってもよ
い。
【0015】また、本発明の液晶表示装置は、上記誘電
体層の少なくとも一方の面には配向処理が行われていな
い配向膜が設けられ、または配向膜が形成されていなく
てもよい。
体層の少なくとも一方の面には配向処理が行われていな
い配向膜が設けられ、または配向膜が形成されていなく
てもよい。
【0016】また、本発明の液晶表示装置は、上記分割
されている2つの液晶層に二色性色素が添加されていて
もよい。
されている2つの液晶層に二色性色素が添加されていて
もよい。
【0017】また、本発明の液晶表示装置は、上記分割
されている2つの液晶層に光学活性物質が添加されてい
てもよい。
されている2つの液晶層に光学活性物質が添加されてい
てもよい。
【0018】また、本発明の液晶表示装置は、上記分割
されている2つの液晶層の夫々に添加される光学活性物
質の捩れピッチが略等しい方が好ましい。
されている2つの液晶層の夫々に添加される光学活性物
質の捩れピッチが略等しい方が好ましい。
【0019】また、本発明の液晶表示装置は、上記分割
されている2つの液晶層で液晶の捩れ方向が互いに逆の
方向であってもよい。
されている2つの液晶層で液晶の捩れ方向が互いに逆の
方向であってもよい。
【0020】また、本発明の液晶表示装置は、上記分割
されている2つの液晶層に添加されている光学活性物質
が互いに鏡像体であってもよい。
されている2つの液晶層に添加されている光学活性物質
が互いに鏡像体であってもよい。
【0021】また、本発明の液晶表示装置は、少なくと
も一方の基板上に非線形素子が形成されていてもよい。
も一方の基板上に非線形素子が形成されていてもよい。
【0022】また、本発明の液晶表示装置は、少なくと
も一方の基板に光反射層が形成されていてもよい。
も一方の基板に光反射層が形成されていてもよい。
【0023】また、本発明の液晶表示装置の製造方法
は、対向して設けられている一対の基板間に封入された
少なくともネマティック相を示す液晶層が、上記基板に
略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘電
体層によって2つの層に分割された液晶表示装置の製造
方法において、一方の基板と誘電体層とをシール材で貼
り合わせた後、該誘電体層と他方の基板をシール材で貼
り合わせることを特徴とし、このことにより上記目的が
達成される。
は、対向して設けられている一対の基板間に封入された
少なくともネマティック相を示す液晶層が、上記基板に
略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘電
体層によって2つの層に分割された液晶表示装置の製造
方法において、一方の基板と誘電体層とをシール材で貼
り合わせた後、該誘電体層と他方の基板をシール材で貼
り合わせることを特徴とし、このことにより上記目的が
達成される。
【0024】また、本発明の液晶表示装置の製造方法
は、対向して設けられている一対の基板間に封入された
少なくともネマティック相を示す液晶層が、上記基板に
略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘電
体層によって2つの層に分割され、上記誘電体層によっ
て分割された液晶層のうちの少なくとも1つの液晶層
が、該液晶層を挟む壁部材によって複数の相に分離され
た液晶表示装置の製造方法において、一方の基板に壁を
形成した後、該壁上に樹脂材をコーティングすることで
誘電体層を形成したことを特徴とし、このことにより上
記目的が達成される。
は、対向して設けられている一対の基板間に封入された
少なくともネマティック相を示す液晶層が、上記基板に
略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大きい誘電
体層によって2つの層に分割され、上記誘電体層によっ
て分割された液晶層のうちの少なくとも1つの液晶層
が、該液晶層を挟む壁部材によって複数の相に分離され
た液晶表示装置の製造方法において、一方の基板に壁を
形成した後、該壁上に樹脂材をコーティングすることで
誘電体層を形成したことを特徴とし、このことにより上
記目的が達成される。
【0025】
【作用】以上、本発明の液晶表示装置によれば、2層型
液晶表示装置の中間層として液晶層より電気容量の大き
い誘電体層を用いることにより、上下基板に所定の電界
を印加することで液晶分子を動作させることができるの
で、これまでの基板が厚く、重いといった問題を解決し
て、従来の1層型の液晶表示装置と同等の重量及び容積
を持つ低コストの液晶表示装置を得ることができる。
液晶表示装置の中間層として液晶層より電気容量の大き
い誘電体層を用いることにより、上下基板に所定の電界
を印加することで液晶分子を動作させることができるの
で、これまでの基板が厚く、重いといった問題を解決し
て、従来の1層型の液晶表示装置と同等の重量及び容積
を持つ低コストの液晶表示装置を得ることができる。
【0026】また、本発明の液晶表示装置の製造方法に
よれば、位置合わせの問題が発生ないので、製造工程を
簡略化して低コスト化を図ることができる。
よれば、位置合わせの問題が発生ないので、製造工程を
簡略化して低コスト化を図ることができる。
【0027】
【実施例】本発明は、例えば2枚の基板間に二色性色素
を添加した液晶層を有してなるゲスト−ホスト液晶表示
装置において、上記液晶層が2枚の基板間の略中央にお
いて基板に平行又は略平行に設けられた電気容量が液晶
層より大きい誘電体層により2分割されるとともに、上
記誘電体層の表面には絵素電極を形成せず、単に液晶層
を分割する層として使用し、液晶への電気信号の印加
は、2枚の基板の互いに対向する表面に設けられた電極
によって行うもので、このような構成とすることで従来
の問題点を解決するものである。
を添加した液晶層を有してなるゲスト−ホスト液晶表示
装置において、上記液晶層が2枚の基板間の略中央にお
いて基板に平行又は略平行に設けられた電気容量が液晶
層より大きい誘電体層により2分割されるとともに、上
記誘電体層の表面には絵素電極を形成せず、単に液晶層
を分割する層として使用し、液晶への電気信号の印加
は、2枚の基板の互いに対向する表面に設けられた電極
によって行うもので、このような構成とすることで従来
の問題点を解決するものである。
【0028】ここで、上記構造の液晶表示セルにおける
等価回路について、その模式図5を参照して説明する。
図5において、C1 とC3 は液晶層の容量、C2 は中間
層である誘電体層の容量を示し、この場合に上下基板の
対向する表面に形成された電極間の容量Cは、 1/C=1/C1+1/C2+1/C3 と表されるので、この式より、 C=(C1・C2+C2・C3+C3・C1)/(C1・C2・
C3) と表される。
等価回路について、その模式図5を参照して説明する。
図5において、C1 とC3 は液晶層の容量、C2 は中間
層である誘電体層の容量を示し、この場合に上下基板の
対向する表面に形成された電極間の容量Cは、 1/C=1/C1+1/C2+1/C3 と表されるので、この式より、 C=(C1・C2+C2・C3+C3・C1)/(C1・C2・
C3) と表される。
【0029】しかし、実際には殆どの場合上下の液晶層
の厚さは略等しいと考えられるので、CL=C1=C3と
すると、上記式は、 C=(2CL・C2+CL 2)/(CL 2・C2) =(2C2+CL)/(CL・C2) と表される。
の厚さは略等しいと考えられるので、CL=C1=C3と
すると、上記式は、 C=(2CL・C2+CL 2)/(CL 2・C2) =(2C2+CL)/(CL・C2) と表される。
【0030】よって、電極間に印加される全電圧がVの
時にそれぞれの液晶層に印加される電圧V1 は、 V1=V・C/CL=(V・C2)/(CL+2C2) と表され、また、中間層に印加される電圧V2 は、 V2=(V・CL)/(CL+2C2) と表される。
時にそれぞれの液晶層に印加される電圧V1 は、 V1=V・C/CL=(V・C2)/(CL+2C2) と表され、また、中間層に印加される電圧V2 は、 V2=(V・CL)/(CL+2C2) と表される。
【0031】液晶表示装置の消費電力と液晶駆動用ドラ
イバの耐圧という観点から考えると、中間層に印加され
る電圧V2 はできるだけ小さい方が望ましく、そのため
にはC2 をできるだけ大きくする必要がある。従って、
中間層には比誘電率が大きな材料を用いて膜厚をできる
だけ小さくしなければならない。
イバの耐圧という観点から考えると、中間層に印加され
る電圧V2 はできるだけ小さい方が望ましく、そのため
にはC2 をできるだけ大きくする必要がある。従って、
中間層には比誘電率が大きな材料を用いて膜厚をできる
だけ小さくしなければならない。
【0032】そこで、容量が液晶層よりも大きい薄膜の
高分子フィルムを中間層として用いることにより、電極
間の印加電圧の半分以上が液晶層に印加されるようにす
ることができる。
高分子フィルムを中間層として用いることにより、電極
間の印加電圧の半分以上が液晶層に印加されるようにす
ることができる。
【0033】また、上記中間層は液晶表示セルに設ける
ものであるため、2層型ゲスト−ホスト型のセルでは偏
光した光を利用するので、中間層に複屈折があると偏光
の状態が変化し、直線偏光が楕円偏光になる等の影響に
より遮光されるべき光が透過してしまうといった不都合
が生じる。
ものであるため、2層型ゲスト−ホスト型のセルでは偏
光した光を利用するので、中間層に複屈折があると偏光
の状態が変化し、直線偏光が楕円偏光になる等の影響に
より遮光されるべき光が透過してしまうといった不都合
が生じる。
【0034】上記不都合を解決するためには、中間層と
して、結晶性が全く無いかまたはほとんど無いポリエー
テルスルホンやトリアセチルセルロースなどのフィルム
を用いるか、または一軸延伸されていないアクリルなど
のプラスチック基板を用いればよい。
して、結晶性が全く無いかまたはほとんど無いポリエー
テルスルホンやトリアセチルセルロースなどのフィルム
を用いるか、または一軸延伸されていないアクリルなど
のプラスチック基板を用いればよい。
【0035】また、一軸延伸フィルムは安価で極めて薄
いフィルムを得ることができるという利点があるので、
中間層としてポリエチレンテレフタレート等の一軸延伸
フィルムを用いる場合には、フィルム上下面に接する液
晶分子の配向方向をフィルムの延伸方向と一致させる
か、垂直にすることでフィルムの複屈折の影響はほぼ無
視できるようになる。
いフィルムを得ることができるという利点があるので、
中間層としてポリエチレンテレフタレート等の一軸延伸
フィルムを用いる場合には、フィルム上下面に接する液
晶分子の配向方向をフィルムの延伸方向と一致させる
か、垂直にすることでフィルムの複屈折の影響はほぼ無
視できるようになる。
【0036】一般に、このような中間層上に液晶分子を
一定の方向に配列させるためには、通常中間層の上下両
面に液晶分子を配列させるための液晶分子配向膜を塗布
し、ラビング法等の方法によって配向処理を行うことが
行われる。
一定の方向に配列させるためには、通常中間層の上下両
面に液晶分子を配列させるための液晶分子配向膜を塗布
し、ラビング法等の方法によって配向処理を行うことが
行われる。
【0037】しかし、製造装置の点からは、中間層の両
面に配向膜があると膜の傷つき等が起こり易いため、中
間層自体には配向の方向性を持たせずに上下の基板上で
の液晶分子の配向方向を規制し、液晶分子の配向性によ
って中間層上での液晶の配向方向を規制する方法やフィ
ルムの延伸方向に沿って液晶分子が配向する性質を利用
することも可能である。
面に配向膜があると膜の傷つき等が起こり易いため、中
間層自体には配向の方向性を持たせずに上下の基板上で
の液晶分子の配向方向を規制し、液晶分子の配向性によ
って中間層上での液晶の配向方向を規制する方法やフィ
ルムの延伸方向に沿って液晶分子が配向する性質を利用
することも可能である。
【0038】以下、具体的な実施例について説明する。
【0039】(実施例1)図1に実施例1に係る液晶表
示装置の構成を示す。同図において、1,2は基板、
3,4は透明電極、5,6,7,8は配向膜、9は高分
子フィルムよりなる誘電体層(中間層)、10,11は
シール、12,13はガラスファイバー、14,15は
プラスチックビーズ、16,17は液晶、18,19は
二色性色素を示す。
示装置の構成を示す。同図において、1,2は基板、
3,4は透明電極、5,6,7,8は配向膜、9は高分
子フィルムよりなる誘電体層(中間層)、10,11は
シール、12,13はガラスファイバー、14,15は
プラスチックビーズ、16,17は液晶、18,19は
二色性色素を示す。
【0040】また、実施例1における液晶分子の配向状
態を図2に示す。(a)は平面図、(b)は(a)図の
下方から見た状態を示す側面図である。同図において、
20は上層の液晶分子の配向方向を、21は下層の液晶
分子の配向方向を示す。また、二色性色素はこの液晶分
子と略平行に配列される。
態を図2に示す。(a)は平面図、(b)は(a)図の
下方から見た状態を示す側面図である。同図において、
20は上層の液晶分子の配向方向を、21は下層の液晶
分子の配向方向を示す。また、二色性色素はこの液晶分
子と略平行に配列される。
【0041】以下、単純マトリクス型の液晶表示装置を
例に詳細に説明するが、アモルファスシリコンやポリシ
リコンを用いた薄膜トランジスタや酸化タンタル等を用
いた二端子素子等を有するアクティブマトリクス型液晶
表示装置に適用できることはもちろんである。
例に詳細に説明するが、アモルファスシリコンやポリシ
リコンを用いた薄膜トランジスタや酸化タンタル等を用
いた二端子素子等を有するアクティブマトリクス型液晶
表示装置に適用できることはもちろんである。
【0042】まず、ガラス基板1上に、インジウム酸化
錫でできた透明電極3を形成し、所定の形状にパターニ
ングする。基板としては、ガラス以外に石英、高分子樹
脂などを用いてもよく、また電極についてもインジウム
酸化錫の透明電極の他に酸化錫などの透明電極を用いて
もよい。
錫でできた透明電極3を形成し、所定の形状にパターニ
ングする。基板としては、ガラス以外に石英、高分子樹
脂などを用いてもよく、また電極についてもインジウム
酸化錫の透明電極の他に酸化錫などの透明電極を用いて
もよい。
【0043】また、透明電極3の形成方法としては、ス
パッタリングによる方法が一般的であり、本実施例にお
いてもスパッタリングを例に説明するが、熱蒸着等の他
の方法を適用してもよい。
パッタリングによる方法が一般的であり、本実施例にお
いてもスパッタリングを例に説明するが、熱蒸着等の他
の方法を適用してもよい。
【0044】また、一方の透明電極を金属電極とする
か、或いは一方の基板の裏面に反射板を設けることで反
射型の表示装置とすることもできる。
か、或いは一方の基板の裏面に反射板を設けることで反
射型の表示装置とすることもできる。
【0045】このようにして電極3が形成された基板1
上に液晶配向膜5を形成する。配向膜としては例えば耐
熱性高分子樹脂であるポリイミドを用いる。液晶配向膜
用ポリイミドとしては多くのものが市販されているが、
ここでは商品名サンエバー150(日産化学工業株式会
社製)を膜厚1000Åで塗布し、250℃で1時間焼
成して形成した。
上に液晶配向膜5を形成する。配向膜としては例えば耐
熱性高分子樹脂であるポリイミドを用いる。液晶配向膜
用ポリイミドとしては多くのものが市販されているが、
ここでは商品名サンエバー150(日産化学工業株式会
社製)を膜厚1000Åで塗布し、250℃で1時間焼
成して形成した。
【0046】次に、以上のようにして基板に形成された
配向膜をラビング法により配向処理した後、セルの周囲
に直径8μmのガラスファイバーを混入したエポキシ系
熱硬化樹脂をスクリーン印刷法によって塗布し、基板上
に直径8μmのプラスチックビーズを散布した。このと
き、シール部のスペーサの割合を表示領域のそれより多
くする。これは、上下のシール部10,11でフィルム
9を挟む構造とするため、スペーサ同士が重なる部分が
あった方がセル厚を均一にし易いことによる。配向膜の
種類や配向処理法は、上記のものに限定されるものでは
なく、また、上記ファイバーやスペーサの径について
も、液晶の表示モード、複屈折率等から最適な値を選択
すればよく、特にこの値に限定されるものではない。
配向膜をラビング法により配向処理した後、セルの周囲
に直径8μmのガラスファイバーを混入したエポキシ系
熱硬化樹脂をスクリーン印刷法によって塗布し、基板上
に直径8μmのプラスチックビーズを散布した。このと
き、シール部のスペーサの割合を表示領域のそれより多
くする。これは、上下のシール部10,11でフィルム
9を挟む構造とするため、スペーサ同士が重なる部分が
あった方がセル厚を均一にし易いことによる。配向膜の
種類や配向処理法は、上記のものに限定されるものでは
なく、また、上記ファイバーやスペーサの径について
も、液晶の表示モード、複屈折率等から最適な値を選択
すればよく、特にこの値に限定されるものではない。
【0047】また、シール部と表示領域とで異なった種
類のスペーサを使用するのは、表示領域内ではプラスチ
ックのような柔らかい材料のものでないと配向膜に傷を
つけ易いためであるが、両者とも同じ材料を用いてもよ
く、また、上述したもの以外の材料を用いてもよい。
類のスペーサを使用するのは、表示領域内ではプラスチ
ックのような柔らかい材料のものでないと配向膜に傷を
つけ易いためであるが、両者とも同じ材料を用いてもよ
く、また、上述したもの以外の材料を用いてもよい。
【0048】次に、この状態で、枠に張った厚さ10μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム9を乗せて上
下から加圧しながら焼成してシール樹脂を硬化させる。
mのポリエチレンテレフタレートフィルム9を乗せて上
下から加圧しながら焼成してシール樹脂を硬化させる。
【0049】フィルム9の材料については、ポリエチレ
ンテレフタレート以外のものでも良く、またフィルム9
の厚さについてはセル作成時に破損しないだけの強度が
確保できる範囲内でできるだけ薄いものの方がよい。
ンテレフタレート以外のものでも良く、またフィルム9
の厚さについてはセル作成時に破損しないだけの強度が
確保できる範囲内でできるだけ薄いものの方がよい。
【0050】ここでは フィルムとして通常、延伸によ
って形成されるポリエチレンテレフタレートを用いたの
で複屈折率の異方性があり、偏光を用いる表示モードの
場合には偏光板の偏光軸とフィルムの延伸軸は一致させ
るか、または垂直にすることが望ましい。また、このよ
うな一軸延伸フィルムが液晶分子と接していると、フィ
ルムの延伸方向に液晶分子を配向させることがあるた
め、本実施例のようにフィルムの延伸方向と液晶分子を
配向させたい方向が異なる場合には、フィルムの両面に
ポリイミド等の高分子膜6,7を設けてフィルム表面の
影響を無くすことが好ましい。
って形成されるポリエチレンテレフタレートを用いたの
で複屈折率の異方性があり、偏光を用いる表示モードの
場合には偏光板の偏光軸とフィルムの延伸軸は一致させ
るか、または垂直にすることが望ましい。また、このよ
うな一軸延伸フィルムが液晶分子と接していると、フィ
ルムの延伸方向に液晶分子を配向させることがあるた
め、本実施例のようにフィルムの延伸方向と液晶分子を
配向させたい方向が異なる場合には、フィルムの両面に
ポリイミド等の高分子膜6,7を設けてフィルム表面の
影響を無くすことが好ましい。
【0051】また、ポリエーテルスルホン等の複屈折率
の異方性がないか、あっても極めて小さいフィルムを用
いる場合には、このようなことを考慮する必要はない。
の異方性がないか、あっても極めて小さいフィルムを用
いる場合には、このようなことを考慮する必要はない。
【0052】また、フィルムの両面にポリイミドなどの
高分子配向膜を設けた場合は、ラビング法などの配向処
理法を用いて所定の方向に配向処理を行うことにより、
より良好な配向均一性が確保できるが、膜表面の傷つき
等が発生し易くなって製造歩留を低下させることがある
ので、できれば複屈折率の異方性がないか、あっても極
めて小さいフィルムを用いて、フィルム表面には他の膜
を形成しないことが望ましい。
高分子配向膜を設けた場合は、ラビング法などの配向処
理法を用いて所定の方向に配向処理を行うことにより、
より良好な配向均一性が確保できるが、膜表面の傷つき
等が発生し易くなって製造歩留を低下させることがある
ので、できれば複屈折率の異方性がないか、あっても極
めて小さいフィルムを用いて、フィルム表面には他の膜
を形成しないことが望ましい。
【0053】次に、上記基板1の場合と同様の方法によ
り、他方の基板2に電極4、配向膜8、スペーサ15、
シール11を形成し、電極面が上記基板1の電極面と対
向するとともに、上下の基板の配向方向が90°捩れる
ように配置した後、基板2のシール部が上記基板1のシ
ール部と重なるように位置合わせしてフィルム9を挟む
ようにして貼り合わせ、加圧しながら焼成する。
り、他方の基板2に電極4、配向膜8、スペーサ15、
シール11を形成し、電極面が上記基板1の電極面と対
向するとともに、上下の基板の配向方向が90°捩れる
ように配置した後、基板2のシール部が上記基板1のシ
ール部と重なるように位置合わせしてフィルム9を挟む
ようにして貼り合わせ、加圧しながら焼成する。
【0054】このようにして形成した液晶表示セルのフ
ィルム9で2分割された液晶層の両方に二色性色素を添
加したネマティック液晶を注入、封止する。
ィルム9で2分割された液晶層の両方に二色性色素を添
加したネマティック液晶を注入、封止する。
【0055】上記二色性色素としては、アゾ系、アント
ラキノン系等のものがあるが、大きな二色性比を得たい
場合にはアゾ系を、高い信頼性が必要な場合にはアント
ラキノン系を用いることが好ましいが、両者の混合系を
用いても良い。また、これらの色素としては、アゾ系で
は商品名G−165,G−168,G−224(何れも
日本感光色素研究所製)等を、またアントラキノン系で
はG−209(日本感光色素研究所製)等を用いること
ができる。また、二色性色素の添加量は液晶材料の重量
に対して1〜50%、好ましくは5〜20%の比率であ
ればよい。
ラキノン系等のものがあるが、大きな二色性比を得たい
場合にはアゾ系を、高い信頼性が必要な場合にはアント
ラキノン系を用いることが好ましいが、両者の混合系を
用いても良い。また、これらの色素としては、アゾ系で
は商品名G−165,G−168,G−224(何れも
日本感光色素研究所製)等を、またアントラキノン系で
はG−209(日本感光色素研究所製)等を用いること
ができる。また、二色性色素の添加量は液晶材料の重量
に対して1〜50%、好ましくは5〜20%の比率であ
ればよい。
【0056】(実施例2)実施例1と同様にして形成し
た液晶表示セルに注入する液晶材料と二色性色素との混
合物に、それぞれの液晶層内で液晶が方向は逆で同一の
角度だけ捩れるようにカイラルドーパントを添加する。
た液晶表示セルに注入する液晶材料と二色性色素との混
合物に、それぞれの液晶層内で液晶が方向は逆で同一の
角度だけ捩れるようにカイラルドーパントを添加する。
【0057】このときのカイラルドーパントとしては商
品名S−811,R−811(メルクジャパン株式会社
製)等の、互いに鏡像体の関係にあるものを用いること
がピッチの温度依存性が等しいという点から好ましい
が、動作時の温度が余り変化しないのであればコレステ
リルノナノエート、コレステリルベンゾエート等の互い
に捩れ方向が異なる比較的入手し易い材料を用いてもよ
い。
品名S−811,R−811(メルクジャパン株式会社
製)等の、互いに鏡像体の関係にあるものを用いること
がピッチの温度依存性が等しいという点から好ましい
が、動作時の温度が余り変化しないのであればコレステ
リルノナノエート、コレステリルベンゾエート等の互い
に捩れ方向が異なる比較的入手し易い材料を用いてもよ
い。
【0058】また、捩れピッチの温度依存性が温度上昇
に対して大きくなるものと小さくなるものを適当な割合
で混合して用い、温度変化によって捩れピッチがほとん
ど変化しないようにするという方法も効果的である。
に対して大きくなるものと小さくなるものを適当な割合
で混合して用い、温度変化によって捩れピッチがほとん
ど変化しないようにするという方法も効果的である。
【0059】また、捩れの角度は特に規定されないが、
視角の点からは90°が好ましい。また、フィルムの上
下面では、液晶分子の配向方向が90°ずれていること
が大きなコントラストを得るという点から好ましい。
視角の点からは90°が好ましい。また、フィルムの上
下面では、液晶分子の配向方向が90°ずれていること
が大きなコントラストを得るという点から好ましい。
【0060】また、配向方向の捩れが90°のもので
は、一軸延伸フィルムを用いた場合にはフィルムの延伸
方向と液晶分子の配向方向をフィルムの片面では一致さ
せることができるので、ポリイミド等の高分子膜を一方
の面にのみ形成すること、また、ポリイミド等の高分子
膜を形成した面のみに配向処理を行うことによって良好
な配向均一性を確保することができる。
は、一軸延伸フィルムを用いた場合にはフィルムの延伸
方向と液晶分子の配向方向をフィルムの片面では一致さ
せることができるので、ポリイミド等の高分子膜を一方
の面にのみ形成すること、また、ポリイミド等の高分子
膜を形成した面のみに配向処理を行うことによって良好
な配向均一性を確保することができる。
【0061】実施例2における液晶分子と偏光板の配向
状態を図3に示す。(a)は平面図、(b)は(a)図
の下方から見た状態を示す側面図である。同図におい
て、22は上層の液晶分子が上側基板と接する面での配
向方向、23は上層の液晶分子が中間層と接する面での
配向方向、24は下層の液晶分子が中間層と接する面で
の配向方向(22と同じ)25は下層の液晶分子が下側
基板と接する面での配向方向(23と同じ)、26は上
層での22から23に向かう液晶分子の捩れ方向、27
は下層での24から25に向かう液晶分子の捩れ方向を
示す。ここでも、二色性色素はこの液晶分子と略平行に
配列される。
状態を図3に示す。(a)は平面図、(b)は(a)図
の下方から見た状態を示す側面図である。同図におい
て、22は上層の液晶分子が上側基板と接する面での配
向方向、23は上層の液晶分子が中間層と接する面での
配向方向、24は下層の液晶分子が中間層と接する面で
の配向方向(22と同じ)25は下層の液晶分子が下側
基板と接する面での配向方向(23と同じ)、26は上
層での22から23に向かう液晶分子の捩れ方向、27
は下層での24から25に向かう液晶分子の捩れ方向を
示す。ここでも、二色性色素はこの液晶分子と略平行に
配列される。
【0062】この方法では実施例1の液晶表示セルと比
較した場合、液晶自身が配列する力が強くなるため、中
間層上の配向膜がない場合でも液晶分子を良好に配向さ
せることができる。
較した場合、液晶自身が配列する力が強くなるため、中
間層上の配向膜がない場合でも液晶分子を良好に配向さ
せることができる。
【0063】(実施例3)実施例1と同様にして形成さ
れた液晶表示セルに、液晶材料に光硬化性樹脂または光
重合性高分子の前駆体を加えた液晶と樹脂との混合物を
注入、封止した後、所定の位置にマスクして樹脂が硬化
又は重合する波長の光を照射して相分離を起こさせるこ
とによって、樹脂による壁と液晶層を形成する。
れた液晶表示セルに、液晶材料に光硬化性樹脂または光
重合性高分子の前駆体を加えた液晶と樹脂との混合物を
注入、封止した後、所定の位置にマスクして樹脂が硬化
又は重合する波長の光を照射して相分離を起こさせるこ
とによって、樹脂による壁と液晶層を形成する。
【0064】光硬化性樹脂または光重合性高分子前駆体
としては、炭素数3以上の長鎖アルキル基またはベンゼ
ン環を有するアクリル酸またはアクリル酸エステル、例
えば、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ラウリル等を
用いることができる。
としては、炭素数3以上の長鎖アルキル基またはベンゼ
ン環を有するアクリル酸またはアクリル酸エステル、例
えば、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ラウリル等を
用いることができる。
【0065】また、ポリマーの強度を大きくするために
は多官能の樹脂を添加すればよいし、液晶領域の面積が
大きい場合には光反応を抑制するためにスチレン等を加
えてもよい。
は多官能の樹脂を添加すればよいし、液晶領域の面積が
大きい場合には光反応を抑制するためにスチレン等を加
えてもよい。
【0066】これらに、光反応開始剤、例えば商品名I
rugacure184,651,907(CIBA
GAIGY社製)等を液晶と前記樹脂の混合物に対して
0.01〜5wt%の割合で加える。ここにさらに増感
剤を加えてもよい。
rugacure184,651,907(CIBA
GAIGY社製)等を液晶と前記樹脂の混合物に対して
0.01〜5wt%の割合で加える。ここにさらに増感
剤を加えてもよい。
【0067】液晶と樹脂の混合比は50:50〜97:
3、好ましくは70:30〜90:10にすればよい。
また、このときの二色性色素の添加量は、実施例1と同
様でよいが、相分離を確実に行わせるためには、20%
以下であることが好ましい。次に、液晶と二色性色素と
樹脂との混合物の注入された液晶表示セルの所定の位置
に光が当たるようにしたフォトマスクを設置した後、光
を照射して樹脂を硬化させる。照射する光としては一般
に紫外光が用いられるが、樹脂や増感剤の種類によって
は可視光でもよい。
3、好ましくは70:30〜90:10にすればよい。
また、このときの二色性色素の添加量は、実施例1と同
様でよいが、相分離を確実に行わせるためには、20%
以下であることが好ましい。次に、液晶と二色性色素と
樹脂との混合物の注入された液晶表示セルの所定の位置
に光が当たるようにしたフォトマスクを設置した後、光
を照射して樹脂を硬化させる。照射する光としては一般
に紫外光が用いられるが、樹脂や増感剤の種類によって
は可視光でもよい。
【0068】また、この場合にはカイラルドーパントは
添加してあってもよいし、なくてもよい。
添加してあってもよいし、なくてもよい。
【0069】また、液晶分子と二色性色素の配向方向は
実施例1、または2と同様になる。本実施例3に係る液
晶表示セルの断面図を図4に示す。同図において28、
29は基板、30,31は透明電極、32,33,3
4,35は配向膜、36は高分子フィルム、37,38
はシール、39,40はガラスファイバー、41,42
はプラスティックビーズ、43,44は液晶、45,4
6は二色性色素、47,48は高分子による壁を示す。
実施例1、または2と同様になる。本実施例3に係る液
晶表示セルの断面図を図4に示す。同図において28、
29は基板、30,31は透明電極、32,33,3
4,35は配向膜、36は高分子フィルム、37,38
はシール、39,40はガラスファイバー、41,42
はプラスティックビーズ、43,44は液晶、45,4
6は二色性色素、47,48は高分子による壁を示す。
【0070】このようにして作成された液晶表示セル
は、セル厚が変化することなく、良好なコントラストが
得られる。
は、セル厚が変化することなく、良好なコントラストが
得られる。
【0071】(実施例4)実施例1と同様の方法により
液晶表示セル周囲のシール樹脂まで形成した後、実施例
3と同様の液晶材料と光硬化性樹脂または光重合性高分
子の前駆体との混合物を滴下し、スピンコート,ディッ
ピング等の方法で塗布し、フォトマスクを用いて光を照
射して所定の形状に硬化または重合させる。このとき、
セル厚を一定に保つためのスペーサは、上記混合物中に
混入させておくとよい。
液晶表示セル周囲のシール樹脂まで形成した後、実施例
3と同様の液晶材料と光硬化性樹脂または光重合性高分
子の前駆体との混合物を滴下し、スピンコート,ディッ
ピング等の方法で塗布し、フォトマスクを用いて光を照
射して所定の形状に硬化または重合させる。このとき、
セル厚を一定に保つためのスペーサは、上記混合物中に
混入させておくとよい。
【0072】ここに光硬化性樹脂または光重合性高分子
の前駆体の溶液を、スピンコート等の方法によって塗布
し、光を照射して高分子の薄膜を形成する。
の前駆体の溶液を、スピンコート等の方法によって塗布
し、光を照射して高分子の薄膜を形成する。
【0073】続いて、実施例1と同様にして形成された
対向基板を貼り合わせ、液晶と樹脂との混合物を注入し
て所定の位置に光を照射するか、或いは上記本実施例3
の一方の基板と同様にして形成した対向基板を貼り合せ
る。
対向基板を貼り合わせ、液晶と樹脂との混合物を注入し
て所定の位置に光を照射するか、或いは上記本実施例3
の一方の基板と同様にして形成した対向基板を貼り合せ
る。
【0074】このようにして形成された液晶表示セル
は、中間層を非常に薄くできるため、駆動電圧を低減す
ることができる。
は、中間層を非常に薄くできるため、駆動電圧を低減す
ることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置によれば、重量、
容積等がほとんど従来の1層型と同じで、従来の2層型
のような2層のセル間での位置合わせの問題も発生しな
い、プロセスが簡略化された、低コストかつ高性能の液
晶表示装置を得ることができる。 また、本発明の液晶
表示装置を用いることにより、ゲスト−ホストモードの
液晶表示セルにおいては、偏光板を用いる必要なしに全
方向の光を吸収可能となり、コントラストが向上する。
容積等がほとんど従来の1層型と同じで、従来の2層型
のような2層のセル間での位置合わせの問題も発生しな
い、プロセスが簡略化された、低コストかつ高性能の液
晶表示装置を得ることができる。 また、本発明の液晶
表示装置を用いることにより、ゲスト−ホストモードの
液晶表示セルにおいては、偏光板を用いる必要なしに全
方向の光を吸収可能となり、コントラストが向上する。
【0076】また、本発明の液晶表示装置は、反射型と
して用いても非常に良好な表示品位が得られる。
して用いても非常に良好な表示品位が得られる。
【0077】また、特にアクティブマトリクス型液晶表
示装置とした場合には非常に良好なコントラストをるこ
とができる。
示装置とした場合には非常に良好なコントラストをるこ
とができる。
【0078】さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法
によれば、電極や絵素の位置合わせが簡単な製造プロセ
スが簡略化された低コストな液晶表示装置の製造方法を
得ることができる。
によれば、電極や絵素の位置合わせが簡単な製造プロセ
スが簡略化された低コストな液晶表示装置の製造方法を
得ることができる。
【図1】本発明の第1の実施例に係る液晶表示装置の断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る液晶表示装置の液
晶分子の配向方向を示す図である。
晶分子の配向方向を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る液晶表示装置の液
晶分子の配向方向を示す図である。
晶分子の配向方向を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る液晶表示装置の断
面図である。
面図である。
【図5】本発明の液晶表示装置の等価回路を示した図で
ある。
ある。
1,2,28,29 基板 3,4,30,31 透明電極 5,6,7,8,32,33,34,35 配向膜 9,36 誘電体層 10,11,37,38 シール 12,13,39,40 ガラスファイバー 14,1541,42 プラスチックビーズ 16,17,43,44 液晶分子 18,19,45,46 二色性色素 47,48 壁
Claims (15)
- 【請求項1】 対向して設けられた一対の基板と、該基
板間に封入された少なくともネマティック相を示す液晶
層とを備えた液晶表示装置において、 上記液晶層が、上記基板に略平行に設けられた上記液晶
層よりも電気容量の大きい誘電体層によって少なくとも
2つの層に分割されていることを特徴とする液晶表示装
置。 - 【請求項2】 上記誘電体層が高分子フィルムであるこ
とを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 上記高分子フィルムが光学異方性の小さ
い非結晶性の材質であることを特徴とする請求項2記載
の液晶表示装置。 - 【請求項4】 上記誘電体層によって分割された液晶層
のうちの少なくとも1つの液晶層が、該液晶層を挟む誘
電体層と上記基板間に形成された壁部材によって複数の
相に分離されていることを特徴とする請求項1記載の液
晶表示装置。 - 【請求項5】 上記壁部材が、光重合性又は光硬化性の
高分子材料からなることを特徴とする請求項4記載の液
晶表示装置。 - 【請求項6】 上記誘電体層の少なくとも一方の面には
配向処理が行われていない配向膜が形成されるか、また
は配向膜が形成されていないことを特徴とする請求項1
記載の液晶表示装置。 - 【請求項7】 分割されている2つの液晶層に二色性色
素が添加されていることを特徴とする請求項1記載の液
晶表示装置。 - 【請求項8】 分割されている2つの液晶層に光学活性
物質が添加されていることを特徴とする請求項1または
6記載の液晶表示装置。 - 【請求項9】 分割されている2つの液晶層の夫々に添
加される光学活性物質の捩れピッチが略等しいことを特
徴とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 【請求項10】 分割されている2つの液晶層で液晶の
捩れ方向が互いに逆の方向であることを特徴とする請求
項8記載の液晶表示装置。 - 【請求項11】 分割されている2つの液晶層に添加さ
れている光学活性物質が互いに鏡像体であることを特徴
とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 【請求項12】 少なくとも一方の基板上に非線形素子
が形成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶
表示装置。 - 【請求項13】 少なくとも一方の基板に光反射層が形
成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示
装置。 - 【請求項14】 対向して設けられた一対の基板間に封
入された少なくともネマティック相を示す液晶層が、上
記基板に略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大
きい誘電体層によって2つの層に分割された液晶表示装
置の製造方法において、一方の基板と誘電体層とをシー
ル材で貼り合わせた後、該誘電体層と他方の基板をシー
ル材で貼り合わせることを特徴とする液晶表示装置の製
造方法。 - 【請求項15】 対向して設けられた一対の基板間に封
入された少なくともネマティック相を示す液晶層が、上
記基板に略平行に設けられ該液晶層よりも電気容量の大
きい誘電体層によって2つの層に分割され、上記誘電体
層によって分割された液晶層のうちの少なくとも1つの
液晶層が、該液晶層を挟む壁部材によって複数の相に分
離された液晶表示装置の製造方法において、一方の基板
に壁を形成した後、該壁上に樹脂材をコーティングする
ことで誘電体層を形成したことを特徴とする液晶表示装
置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5309985A JP2945572B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5309985A JP2945572B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07159805A JPH07159805A (ja) | 1995-06-23 |
JP2945572B2 true JP2945572B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=17999753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5309985A Expired - Fee Related JP2945572B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2945572B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5801796A (en) * | 1996-05-10 | 1998-09-01 | International Business Machines Corporation | Stacked parallax-free liquid crystal display cell |
GB2334111A (en) * | 1998-02-04 | 1999-08-11 | Ibm | High reflectivity liquid crystal display cell |
KR20010015442A (ko) * | 1999-07-27 | 2001-02-26 | 카나야 오사무 | 액정표시소자 및 그 제조방법 |
WO2005036241A1 (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-21 | Shoei Kataoka | 波長可変フィルタ及びその製造方法 |
JP2019101384A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-24 | 大日本印刷株式会社 | 調光フィルム、調光部材 |
-
1993
- 1993-12-10 JP JP5309985A patent/JP2945572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07159805A (ja) | 1995-06-23 |
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---|---|---|---|
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