JP2009237416A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対向面にそれぞれ電極層を有する一対の基板、及び該一対の基板の間に液晶材料からなる液晶層を有する液晶セル(LC)と、前記電極層に駆動電圧を印加する駆動回路と、前記液晶セルを挟んで配置される一対の偏光子(10,11)と、前記一対の偏光子の少なくとも一方(第1の偏光子)と前記液晶セルとの間に、光学異方性層(14,15)とを有する液晶表示装置であって、前記光学異方性層の波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(1)を満足し、及びRe(450)/Re(650)<1.25 ・・・・・(1)
前記駆動回路によって、前記液晶セルの黒表示時のレターデーションRebと白表示時のレターデーションRewとの比Reb/Rewが0.015以下となる電圧が前記電極層に供与されることを特徴とする液晶表示装置である。
【選択図】図1
Description
カラーシフトが軽減されたTNモード液晶表示装置については、例えば、特許文献1に開示がある。
[1] 対向面にそれぞれ電極層を有する一対の基板、及び該一対の基板の間に液晶材料からなる液晶層を有する液晶セルと、
前記電極層に駆動電圧を印加する駆動回路と、
前記液晶セルを挟んで配置される一対の偏光子と、
前記一対の偏光子の少なくとも一方(第1の偏光子)と前記液晶セルとの間に、光学異方性層とを有する液晶表示装置であって、
前記光学異方性層の波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(1)を満足し、及び
Re(450)/Re(650)<1.25 ・・・・・(1)
前記駆動回路によって、前記液晶セルの黒表示時のレターデーションRebと白表示時のレターデーションRewとの比Reb/Rewが0.015以下となる電圧が前記電極層に供与されることを特徴とする液晶表示装置。
[2] 前記駆動回路の耐電圧が10V以上であり、前記電極層間に黒表示時に供与される電圧が5.5V以上であることを特徴とする[1]の液晶表示装置。
[3] 前記液晶材料の複屈折Δnが0.10以上であり、及び前記液晶層のΔnd(dは液晶層の厚み)が440nm以上であることを特徴とする[1]又は[2]の液晶表示装置。
[6] 前記セルロースアシレートフィルムが、前記第1の偏光子に隣接し、該偏光子の保護フィルムでもあることを特徴とする[5]の液晶表示装置。
[7] 前記液晶セルが、TNモードであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかの液晶表示装置。
[8] 前記液晶セルが、マトリックス状に複数の画素を有し、該画素間のピッチが600μmより小さく、及び該液晶セルの大きさが対角20インチ以上であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの液晶表示装置。
測定されるフィルムが1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、又は測定値をプログラム等で変換して測定するができる。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と、平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値とを基にKOBRA 21ADH又はWRが算出される。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値は、その符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH又はWRが算出される。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の数式(I)及び式(II)よりRthを算出することもできる。
また、nxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と、平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出される。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学補償フィルムのカタログの値を使用することができる。
また、平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。主な光学補償フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRは、nx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
具体的には、液晶セルのレターデーションは、ミューラー行列測定より算出する。
デュアル・ローテート・リターダー方式の偏光測定器を用いると、ミューラー行列が測定できるので好ましい。デュアル・ローテート・リターダー方式の偏光測定器は、測定ヘッドが、偏波を作り出す偏光ジェネレータと、偏波を検出する偏光アナライザとを含み、双方のヘッドが、高速回転する波長板と偏光子とで構成されている偏光測定器である(Mueller matrix algorithms, SPIE/VOL.1746, 1992,pp.231-246)。また、上記装置等により求めたミューラー行列から、レターデーション・二色性・偏光解消性のパラメータを算出する方法が提案されている(Decomposition of Mueller matrices, SPIE/VOL.3120, 1997,pp.385-396)。そして、これらの双方の文献に記載の技術を組み合わせた装置(例えば、ミューラーマトリクス・ポラリメーター,Axometrics社製)が市販されており、この装置を用いて、液晶セルのレターデーションを算出することができる。
図1のTN型液晶表示装置は、液晶セルLCとそれを挟んで配置される一対の偏光子110及び11、ならびにそれぞれの偏光子10及び11と液晶セルLCとの間に配置される一対の光学補償フィルムF1及びF2を有する。
なお、セルギャップdを大きくすることでもΔndを大きくしても勿論よいが、応答速度の観点では、セルギャップは小さいほうが好ましい。セルギャップは3.0〜4.5μm程度に設定されるであろう。また、バックライト光源の光強度を上げることでも白輝度を向上させることができるが、消費電力の観点では、バックライト光源の光強度を上げることについては、限界がある。
Re(450)/Re(650)<1.25 ・・・・・(1)
上記式(1)を満足することにより、黒表示時において上下方向に生じる青味を軽減できる。効果の観点では、Re(450)/Re(650)は、1.21以下であるのが好ましく、1.18以下であるのがより好ましい。光学異方性層は、可視光域において、Reが順波長分散性(波長が小さいほどReが大きい)であるのが好ましく、この観点では、Re(450)/Re(650)は1を超え、且つ1.25未満であるのが好ましい。
なお、上記式(1)を満足する光学異方性層は、後述する所定の式で表されるディスコティック液晶化合物を利用することで作製することができる。
(光学補償フィルム)
本発明に用いる光学補償フィルムは、前記式(1)を満足する光学異方性層を有する。上記した通り、前記光学異方性層のRe(450)/Re(650)は、1.21以下であるのが好ましく、1.18以下であるのがより好ましい。光学異方性層は、可視光域において、Reが順波長分散性(波長が小さいほどReが大きい)であるのが好ましく、この観点では、Re(450)/Re(650)は1を超え、且つ1.25未満であるのが好ましい。
硬化は、前記液晶組成物中に含まれる成分の重合反応及び架橋反応等の硬化反応を伴うのが好ましい。例えば、重合性液晶を含有する液晶組成物に、紫外線等の光を照射することで、重合反応を進行させて、硬化させるのが好ましい。この方法では、液晶組成物中に光重合開始剤を添加するのが好ましい。
支持体用に用いるポリマーフィルムの主材料の例には、セルロースアシレート(例えば、セルロースのモノ、ジ及びトリアシレート体)、ノルボルネン系ポリマー及びポリメチルメタクリレートが含まれる。
「アートン(登録商標)」及び「ゼオネックス(登録商標)」の商品名で知られている市販のポリマーを用いてもよい。ポリマーフィルムは、必要に応じて適宜調整することが出来る。上記に挙げた様な複屈折が比較的小さいポリマーの方がレターデーションの調整がし易く、また延伸ムラなどが生じ難いので好ましい。
前記セルロースアシレートは、セルロースをエステル化して調製することができる。前記セルロースアシレートは、総炭素数2〜22のカルボン酸のセルロースエステルであるのが好ましい。セルロースアシレートが有する炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族アシル基でも芳香族アシル基でもよく、特に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステル、シクロアルキルカルボニルエステル、又は芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。これらの好ましいアシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、ヘプタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、シクロヘキサンカルボニル、アダマンタンカルボニル、フェニルアセチル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、(メタ)アクリロイル、シンナモイル基などを挙げることができる。これらの中でも、より好ましいアシル基は、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、シクロヘキサンカルボニル、(メタ)アクリロイル、フェニルアセチルなどである。
前記配向膜は、架橋されたポリマー層であることが好ましい。それ自体架橋可能なポリマーを利用して作製することもできるし、架橋剤と架橋可能なポリマーとを併用して作製することもできる。例えば、官能基を有するポリマーを、光、熱又はPH変化等により、ポリマー間で反応させて架橋させてもよいし、又は、反応活性の高い架橋剤をポリマー間に架橋剤に由来する結合基を導入して、架橋させてもよい。配向膜の作製に利用可能なポリマーの例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、及び変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。
好ましいポリマーの例としては、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーであり、更にゼラチン、ポリビルアルコール、及び変性ポリビニルアルコールが好ましく、特にポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールを挙げることができる。
重合度としては、100〜3,000の範囲が好ましい。
前記偏光子については特に制限はない。種々の偏光子を利用することができる。Optiva Inc.に代表される塗布型偏光子、又はバインダーとヨウ素、もしくは二色性色素とからなる偏光子が好ましい。
偏光子と、前記光学補償フィルム及び保護フィルムのそれぞれとを貼合する際、接着剤を用いてもよく、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基による変性ポリビニルアルコールを含む)やホウ素化合物水溶液を接着剤として用いることができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
接着剤層の厚みは、乾燥後に0.01〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜5μmの範囲にあることが特に好ましい。
液晶表示装置の視角による色味変化抑制の観点から、反射防止層の内部ヘイズを50%以上にすることが好ましい。これら好ましい具体例としては、特開2001−33783号公報、特開2001−343646号公報、及び特開2002−328228号公報に記載がある。
<偏光板の作製>
(セルロースアシレートフィルムの作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート原液を調製した。
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロリド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
上記で作製したセルロースアシレートフィルムを2.0mol/Lの水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗、乾燥した。このフィルムの表面エネルギーを接触角法により求めたところ、63mN/mであった。
このセルロースアシレートフィルム上に、下記の組成の配向膜塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28mL/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。
(配向膜塗布液組成)
下記の変性ポリビニルアルコール 20質量部
水 360質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 1.0質量部
上記のセルロースアシレートフィルムを速度20m/分で搬送し、ラビング処理されるようにラビングロール(300mm直径)を設定し、650rpmで回転させて、セルロースアシレートフィルム上に形成された膜の表面にラビング処理を施して、配向膜を形成した。ラビングロールとの接触長さは、18mmとなるように設定した。
下記の組成の光学異方性層用塗布液Aを調製した。
D−112(特開2007−76992) 45質量部
下記のフルオロ基含有ポリマー化合物(FP−1) 0.27質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
メチルエチルケトン 190質量部
光学異方性層については、別途ガラス基板上に上記方法により作製した薄膜の、波長450nm及び650nmにおけるレターデーション値をそれぞれ測定した。その測定値から、Re(450)/Re(650)を算出したところ、1.15であった。
また、光学異方性層の厚みを干渉膜厚計(反射膜厚計:FE−3000、大塚電子製)で測定した。その結果、0.8μmであった。
配向膜上に、以下に示した組成の塗布液を、#3.0のワイヤーバーをフィルムの搬送方向と同じ方向に同速回転させて、20m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、110℃の乾燥ゾーンで、約120秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、90℃の乾燥ゾーンに搬送させて、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取った。
下記表に示すディスコティック化合物(1) 40.5質量部
下記表に示すディスコティック化合物(2) 4.5質量部
フルオロ基含有ポリマー化合物(FP−1) 0.27質量部
フルオロ基含有ポリマー化合物(FP−2) 0.10質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
メチルエチルケトン 190質量部
下記の組成の光学異方性層用塗布液Hを調製した。
ディスコティック液晶性化合物(DL−1) 95.00質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
5.00質量部
(V#360、大阪有機化学(株)製)
セルロースアセテートブチレート 2.00質量部
(CAB555−1、イーストマンケミカル社製)
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3.00質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.00質量部
フルオロ脂肪族基含有共重合体 0.22質量部
(メガファックF780 大日本インキ(株)製)
メチルエチルケトン 225質量部
以下の組成の光学異方性層用塗布液Jを調製した。
液晶化合物(特開2001−166144号公報に記載の化44) 91.00質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
9.00質量部
(V#360、大阪有機化学(株)製)
セルロースアセテートブチレート 1.00質量部
(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 0.50質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.00質量部
メチルエチルケトン 225質量部
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜(偏光子)を得た。
この光学補償フィルムAを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記のように鹸化処理を行った光学補償フィルムAを、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムと組合せて前記の偏光膜を挟むようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せ偏光板Aを得た。市販のセルロースアセテートフィルムとしては、フジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。
このとき、偏光膜と、偏光膜の一方の面側の保護膜及び他方の面側の光学補償フィルムは、ロール形態で作製されているため、各ロールフィルムの長手方向が平行となっており、連続的に貼り合わされる。従って光学フィルムロール長手方向(フィルムの流延方向)と偏光子吸収軸とは平行な方向となった。
光学補償フィルムAに代えて、光学補償フィルムB、C、D及びEをそれぞれ使用すること以外は、偏光板Aの作製と同様の方法で、偏光板B、C、D、Eを作製した。
透明電極を有するガラス基板にポリイミドの配向膜を形成し、ラビングによる配向処理を行った。同様の処理を行った別のガラス基板と、前記基板配向処理面を対向させ、2.8μmの均一粒径スペーサーを介することで、液晶セルギャップdを、d=4.2μmとし、Δnが0.1396の液晶組成物(ZLI1132、メルク社製)を基板間に滴下注入で封入することで、液晶セルを作製した。Δnは液晶材料の複屈折を表す。作製した液晶セルの上下に、偏光板Aの吸収軸が液晶セルの上下基板ラビング方向と一致するように、前記記載の偏光板を、粘着剤を介して貼り合わせ、バックライトを取り付けて、液晶表示装置Aを作製した。
電圧5.1Vのノーマリーホワイトモードとした。なお駆動回路には、耐電圧16VのVAモードTV用に市販されているドライバを用いた。
液晶セルの黒表示時及び白表示時のレターデーションReb及びRewをそれぞれ、上記の通り測定し、Reb/Rewを算出した。結果を下記表に示す。
また、測定機として、“EZ−Contrast160D”(ELDIM社製)を用い、透過率の比(白表示/黒表示)である正面コントラスト比を測定した。コントラスト比が1200以上を「◎」、800以上1200未満を「○」、800未満を「×」とした。
また、上方向の色度v’の色味変化を色彩輝度計“BM−5A”(トプコン社製)にて評価した。色味変化が小さい場合は「○」、及び殆んど認識されない場合を「◎」とし、色味変化が大きい場合は「×」とした。「△」は、若干色味変化が認識されるが、「×」ほど大きくないこと、及び「××」は、色味変化が顕著で極角15°以下でも認識できるレベルであったことを意味する。
また、白輝度の明るさも評価した。白輝度450cd/m2以上を「◎」、400cd/m2以上450cd/m2未満を「○」とした。結果を下記表に示す。
使用した偏光板、駆動電圧等を下記表に示す通り変更した以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製し、同様に評価した。結果を下記表に示す。
12、13 支持体用フィルム
14、15 光学異方性層
LC 液晶セル
F1、F2 光学補償フィルム
P1、P2 偏光板
Claims (8)
- 対向面にそれぞれ電極層を有する一対の基板、及び該一対の基板の間に液晶材料からなる液晶層を有する液晶セルと、
前記電極層に駆動電圧を印加する駆動回路と、
前記液晶セルを挟んで配置される一対の偏光子と、
前記一対の偏光子の少なくとも一方(第1の偏光子)と前記液晶セルとの間に、光学異方性層とを有する液晶表示装置であって、
前記光学異方性層の波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(1)を満足し、及び
Re(450)/Re(650)<1.25 ・・・・・(1)
前記駆動回路によって、前記液晶セルの黒表示時のレターデーションRebと白表示時のレターデーションRewとの比Reb/Rewが0.015以下となる電圧が、前記電極層に供与されることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記駆動回路の耐電圧が10V以上であり、前記電極層間に黒表示時に供与される電圧が5.5V以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶材料の複屈折Δnが0.10以上であり、及び前記液晶層のΔnd(dは液晶層の厚み)が440nm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 前記光学異方性層が、下記一般式(I)又は下記一般式(II)で表される液晶性化合物の少なくとも一種を含有する組成物から形成された層である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置:
- 前記光学異方性層と前記第1の偏光子との間に、前記光学異方位性層を支持するセルロースアシレートフィルムを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記セルロースアシレートフィルムが、前記第1の偏光子に隣接し、該偏光子の保護フィルムでもあることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶セルが、TNモードであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶セルが、マトリックス状に複数の画素を有し、該画素間のピッチが600μmより小さく、及び該液晶セルの大きさが対角20インチ以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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