JP2010145825A - 液晶表示装置 - Google Patents

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克浩 菊池
Masakazu Shibazaki
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健太朗 臼井
Tatsuro Kato
竜郎 加藤
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Abstract

【課題】 CFマルチギャップ構造を有するVAモードの液晶表示装置において、各色の応答速度を揃えて色着きを防止できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 一対の基板間に液晶層と複数色のカラーフィルタ層とを有する垂直配向型の液晶セルを備えた液晶表示装置であって、上記複数色のカラーフィルタ層は、第1のカラーフィルタ層と、上記第1のカラーフィルタ層よりも短波長の可視光を主に透過させる第2のカラーフィルタ層とを含み、基板面に対して法線方向から見たときに、上記液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みは、上記液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みよりも大きく、上記液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角は、上記液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角よりも大きい液晶表示装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関する。より詳しくは、カラーフィルタ層を有する垂直配向型の液晶セルを備えた液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置は、薄型軽量、低消費電力等といった特長を活かし、様々な分野で用いられている。このような液晶表示装置の表示モードとしては、ツイステッド・ネマチック(Twisted Nematic:TN)モード、スーパー・ツイステッド・ネマチック(Super Twisted Nematic:STN)モード、垂直配向(Vertical Alignment:VA)モード、面内スイッチング(In−plane Switching:IPS)モード等が知られている。なかでも、VAモードは、高コントラスト比が得られる等のメリットがあり、広く用いられている。
VAモードの液晶表示装置は、電圧無印加時において、液晶分子が基板面に対し略垂直な方向に配向しているため、液晶セルはほとんど複屈折性及び旋光性を示さず、光はその偏光状態をほとんど変化させることなく液晶セルを通過する。したがって、液晶セルの上下に一対の偏光子をその吸収軸が互いに直交するように配することにより、電圧無印加時において、略完全な黒表示を実現できる。電圧印加時には、液晶分子が傾斜して基板に略平行となり、大きな複屈折性を示して白表示となる。これにより、VAモードの液晶表示装置は、TNモードやSTNモードでは不可能な、非常に高いコントラスト比を容易に実現することができる。
ところで、液晶表示装置において、カラー表示を行うためには、液晶セルにカラーフィルタ(CF)層が設けられる。CF層は、一般には、赤(R)、緑(G)、青(B)の少なくとも3色を有し、CF層毎に所定の波長を有する可視光を透過させるように構成されている。上記のような構成を有するVAモードの液晶表示装置においてCF層を設けると、電圧印加時には、各CF層を透過する可視光が液晶の有する複屈折の波長分散性により色バランスが悪化したり、視野角特性が悪化することがあり、この点で改善の余地があった。このような現象は、液晶セルを基板面に対して法線方向から見たときに、R、G、BのCF層と重なる液晶層の各領域(以下、液晶領域ともいう。)において電圧−透過率特性(V−T特性)が異なることにあると考えられる。
そこで、CFマルチギャップ構造を有する液晶表示装置が提案され、実用化されている。CFマルチギャップ構造とは、R、G、Bの液晶領域毎に液晶層の厚みを変えてV−T特性を調整する手法である。液晶の応答速度は、液晶層の厚みに応じて変化することから、CFマルチギャップ構造の液晶表示装置では、R、G、Bの液晶領域毎に液晶層の厚み(以下、セル厚ともいう。)を異ならせて、各液晶領域のV−T特性を揃えることで色バランスや視野角特性の悪化を改善している。
しかしながら、各液晶領域は、全ての領域のセル厚が同じではないため、液晶の応答速度が異なる領域がある。特に、液晶領域のセル厚によっては、液晶の応答速度が遅くなって、尾引きと呼ばれる現象が目立つような状況が生じることがある。このような状況においては、黒表示時において色着きが生じ、表示品位の低下を招くことがあることから、表示品位の良好なVAモードの液晶表示装置が望まれていた。
なお、TNモードやSTNモードの液晶表示装置においては、CFマルチギャップ構造を採用することなく、液晶領域毎に、液晶分子のツイスト角やプレチルト角を変えてV−T特性を調整する手法も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−37719号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、CFマルチギャップ構造を有するVAモードの液晶表示装置において、各色の応答速度を揃えて色着きを防止できる液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、CFマルチギャップ構造を有するVAモードの液晶表示装置について種々検討したところ、色着きが生じている要因の一つに、セル厚の差に基づく液晶の応答速度のばらつきが関係していることにまず着目した。そして、液晶の応答速度は、液晶分子のプレチルト角によって制御できることに着目し、各液晶領域における液晶分子のプレチルト角をセル厚に応じて異ならせることで、各液晶領域における液晶分子の応答速度を等しくでき、これにより色着きを改善できることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、一対の基板間に液晶層と複数色のカラーフィルタ層とを有する垂直配向型の液晶セルを備えた液晶表示装置であって、上記複数色のカラーフィルタ層は、第1のカラーフィルタ層と、上記第1のカラーフィルタ層よりも短波長の可視光を主に透過させる第2のカラーフィルタ層とを含み、基板面に対して法線方向から見たときに、上記液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みは、上記液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みよりも大きく、上記液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角は、上記液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角よりも大きい液晶表示装置である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層と複数色のカラーフィルタ層とを有する垂直配向型の液晶セルを備えた液晶表示装置である。垂直配向型(以下、VAモードとも称す。)とは、負の誘電率異方性を持つネガ型液晶を用いて、閾値電圧未満(例えば、電圧無印加)のときに、液晶分子を基板面に対して実質的に垂直方向に配向させ、閾値以上の電圧を印加したときに、液晶分子を基板面に対して実質的に水平方向に倒す表示モードである。負の誘電率異方性を有する液晶分子とは、長軸方向よりも短軸方向の誘電率が大きい液晶分子をいう。
複数色の上記カラーフィルタ層は、第1のカラーフィルタ層と、この第1のカラーフィルタ層よりも短波長の可視光を主に透過させる第2のカラーフィルタ層とを含む。そして、上記液晶セルは、基板面に対して法線方向から見たときに、上記液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域(以下、第1の液晶領域とも称す。)の厚み(セル厚)は、上記液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域(以下、第2の液晶領域とも称す。)の厚みよりも大きくなるように構成されている。第1の液晶領域を透過する可視光の波長は、第2の液晶領域を透過する可視光の波長よりも長いため、第1の液晶領域のセル厚を第2の液晶領域のセル厚よりも大きくすることにより、第1、第2の液晶領域のV−T特性を揃えることができる。
また、上記液晶層において、第1の液晶領域に含まれる液晶分子のプレチルト角は、第2の液晶領域に含まれる液晶分子のプレチルト角よりも大きく設定される。液晶の応答速度は、液晶分子に与えるプレチルト角によって変化する。具体的には、液晶分子のプレチルト角が大きい程、応答速度は速くなる。上記のように第1の液晶領域のセル厚は、第2の液晶領域のセル厚よりも大きいことから、液晶分子にプレチルト角を付与しなければ、第1の液晶領域の液晶の応答速度は、第2の液晶領域の液晶の応答速度よりも遅くなり、上記した尾びきが生じて表示画面の残像に着色が生じることがある。しかしながら、本発明においては、第1の液晶領域に含まれる液晶分子のプレチルト角を、第2の液晶領域に含まれる液晶分子のプレチルト角よりも大きくすることで、第1の液晶領域の応答速度を速くすることができるため、黒表示時における着色がない良好な表示品位が実現できる。
このとき、第1の液晶領域における液晶の応答速度と、第2の液晶領域における液晶の応答速度とがほぼ等しくなるように、液晶分子に、第1、第2の液晶領域のセル厚に応じたプレチルト角を付与することが好ましい。これにより、CFマルチギャップ構造を有するVAモードの液晶表示装置において、各液晶領域のセル厚が異なることで生じていた液晶の応答速度の差を解消でき、これにより、尾引きを解消できるため、色着きのない良好な表示品位を有する液晶表示装置を実現できる。
上記のように本発明においては、CFマルチギャップ構造を有する液晶表示装置において、セル厚とプレチルト角の大きさに関係を持たせている点に特徴を有する。すなわち、特許文献1に記載の技術では、液晶分子のプレチルト角を変える事で、RGBの各領域における液晶分子のV−T特性を合わせることを目的としていたが、本発明においては、液晶分子のV−T特性は各液晶領域のセル厚で調整し、その上で、応答速度の差に応じて液晶分子のプレチルト角を変える事で、応答速度の差に起因する色付きを解消している。なお、本発明の液晶表示装置において上記のような構成は、段差計及びチルト測定機を用いて液晶セルを解析することで、容易に特定できる。
本発明における複数色のカラーフィルタ層は、特に限定されるものではないが、例えば、上記第1のカラーフィルタ層は、赤色のカラーフィルタ層であり、上記第2のカラーフィルタ層は、青色のカラーフィルタ層であるものが挙げられる。
本発明における液晶表示装置の具体例としては、上記複数色のカラーフィルタ層は、赤色のカラーフィルタ層、緑色のカラーフィルタ層、及び、青色のカラーフィルタ層を含み、基板面に対して法線方向から見たときに、上記液晶層の厚みは、青色のカラーフィルタ層と重なる領域、緑色のカラーフィルタ層と重なる領域、及び、赤色のカラーフィルタ層と重なる領域の順に大きく、上記液晶層のプレチルト角は、青色のカラーフィルタ層と重なる領域、緑色のカラーフィルタ層と重なる領域、及び、赤色のカラーフィルタ層と重なる領域の順に大きいものが挙げられる。
カラーフィルタ層が赤色、緑色、青色の3色からなるものであれば、可視光の波長は、青色、緑色、赤色の順に長くなるため、各色の液晶領域におけるV−T特性を揃えるために、カラーフィルタ層の厚みを赤色、緑色、青色の順に厚くする。これによりセル厚は、青色<緑色<赤色となり、波長の長い液晶領域程セル厚が厚くなり、V−T特性を揃えることができる。また、液晶層のプレチルト角を、青色<緑色<赤色の領域の順に大きくすることで、セル厚が大きく応答速度が遅くなる液晶領域の応答速度を速くすることができる。
上記のようなプレチルト角を有する液晶セルは、例えば、液晶層と接する配向膜へのラビング処理等によっても実現できるが、本発明においては、液晶層との界面に、液晶層中に分散させたモノマーを光重合させて形成した光重合体を備える構成とすることが好ましい。このような構成によれば、液晶分子に対して正確で均一なプレチルト角を付与する光重合体を形成できる。なお、上記光重合体の形成方法としては、液晶層に電圧を印加しながら液晶層中に分散させたモノマーを光重合させる方法が好適である。
本発明の液晶表示装置は、上記構成要素として備えるものである限り、その他の部材を構成要素として有していても有していなくてもよく、特に限定されるものではない。
なお、本明細書において、赤色とは、主波長が620nm以上、680nm以下の色であることが好ましく、主波長が630nm以上、670nm以下の色であることがより好ましい。緑色とは、主波長が520nm以上、580nm未満の色であることが好ましく、主波長が530nm以上、570nm以下の色であることがより好ましい。青色とは、主波長が420nm以上、480nm未満の色であることが好ましく、主波長が430nm以上、470nm以下の色であることがより好ましい。
本発明の液晶表示装置によれば、各色の応答速度が揃えられ、色着きのないCFマルチギャップ構造を有するVAモードの液晶表示装置が得られる。
以下に実施形態を掲げ、本発明を図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
本発明を適用した液晶表示装置の実施形態1について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る液晶セルの構成を示す断面模式図である。図1において、液晶セル100は、一対の透明基板10a、10b、液晶層11、カラーフィルタ(CF)層12B、12G、12R、透明電極13a、13b、薄膜トランジスタ(TFT)14、層間絶縁膜15、及び、遮光膜(ブラックマトリクス)16を備える。
一対の透明基板10a、10bは、ガラス基板等を適宜用いることができる。透明基板10a、10bの液晶層が設けられた側と反対側の面には、ここでは図示されていないが、偏光素子や位相差フィルム等が適宜配置される。偏光素子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムに2色性を有するヨウ素錯体等の異方性材料を吸着配向させたもの等を使用することができる。
液晶層11は、VAモードの液晶表示装置に使用されるものであれば特に限定されるものてはないが、例えば、誘電率異方性が負のネマチック液晶を使用することができる。垂直配向は、典型的には、ポリイミド等からなる垂直配向膜(図示せず)を使用することで実現できる。透明電極13a、13b、TFT14、及び、層間絶縁膜15についても同様に、一般的なものを適宜使用することができる。
CF層は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を有し、CF層12B、12G、12Rとしては、例えば、顔料分散型のCF層が使用できる。透明基板10aの主面には、青色のCF層12Bが配置された青色絵素と、緑色のCF層12Gが配置された緑色絵素と、赤色のCF層12Rが配置された赤色絵素とが配列されており、相互に隣接する青色、緑色及び赤色の3つのサブピクセル(サブ絵素)により1つのピクセル(絵素)が構成され、種々の色表示を可能としている。隣接するCF層12B、12G、12Rの間には、遮光膜(ブラックマトリクス)16が形成されている。なお、本実施形態では、CF層12B、12G、12Rは透明基板10aに形成されているが、透明基板10bの側に形成されていてもよい。
液晶セル100のセル厚は、各液晶領域において少なくとも一つが他と異なる。ここでは、赤色の液晶領域(R領域)のセル厚をd1、緑色の液晶領域(G領域)のセル厚をd2、青色の液晶領域(B領域)のセル厚をd3とし、これらは、d1>d2>d3となるように設定されている。この関係は、液晶セル100全体としての厚み方向の位相差の波長分散を最適化するように決定されるものであり、各液晶領域のセル厚(各色絵素の液晶層11の厚み)は、上記の関係に限定されるものではない。
これは、CF層12B、12G、12Rが有する位相差及びその波長分散や、液晶層11を形成する液晶材料の複屈折の波長分散性によって、最適な液晶層11の厚みは異なるためである。したがって、液晶層11の他に、透明基板10a、10b、CF層12B、12G、12R等の液晶セル100の構成部材が位相差を有する場合には、液晶セル100の厚み方向の位相差は、これらを含む合計値となる。
上記のようなCFマルチギャップ構造を有する液晶表示装置100において、R領域の液晶分子20rのプレチルト角θ1、G領域の液晶分子20gのプレチルト角θ2、B領域の液晶分子20bのプレチルト角θ3は、θ1>θ2>θ3となるように設定されている。
このような液晶分子20r〜20bのプレチルト角θ1〜θ3は、例えば、液晶層11との界面に、液晶層11に電圧を印加しながら液晶層11中に分散させたモノマーを光重合させて形成した光重合体を備える構成とすることで実現できる。
上記光重合体は、光の照射を受けたモノマー同士が重合してできるポリマーであるが、その光の照射法としては、あらかじめ光重合させるモノマーを液晶材料とともに混合しておき、電圧を印加して液晶を特定のチルト方位、プレチルト角に配向させた状態でそのモノマー同士を光重合させることで、液晶に対して正確で均一なプレチルトを付与する光重合体とすることができる。すなわち、電極間に電圧を印加したときに、液晶配向を安定化させることができる。
また、既存の液晶注入工程を利用して光重合体を基板表面に形成することができるため、電圧を印加しながら光照射を行う工程を追加するだけでよく、比較的簡便な方法によりプレチルト角の精密な制御が可能となる。
また、マルチドメイン垂直配向(Multi−domain VA:MVA)モード等で使用される配向制御用の突起物を形成することに比べて、上記のように光重合体を形成する方法では、液晶層中に分散させたモノマーを液晶層に電圧を印加しながら光重合させることにより光重合体を形成するため、液晶配向の乱れを生じさせることがなく、コントラスト比の低下を引き起こすことがない。
上記光重合体の形態は、膜状でもよいし、突起状の形態でもよく特に限定されるものではないが、基板の主面全体に配置することが好ましい。これにより、液晶分子を、基板の主面全体を起点とした面配向にすることができ、均一な配向制御が可能となるため、電圧印加時の液晶配向を固定することができ、更には、液晶配向が安定化するために応答速度の向上が図れる。また、光重合体は、基板表面からの高さが50〜500nmであることが好ましい。また、上記光重合体は、アクリロイル基、メタアクリロイル基等を有するモノマーを重合させることによって構成された光重合体であることが好ましい。
なお、上記光重合体は、液晶層中に電圧を印加しながら光重合させることにより形成された形態と同様の効果を奏する形態である限り、製造方法は特に限定されるものではない。
本発明では、このようなポリマー配向支持(PSA;Polymer Sustained Alignment)技術、すなわち、モノマー、オリゴマー等の重合性成分を液晶に混入しておき、液晶に電圧を印加して液晶分子を傾斜配向させた状態で重合性成分を重合することにより、液晶の倒れる方向を記憶した重合体を基板上に設ける方法を好ましく用いることができる。
なお、上記説明では、カラーフィルタ層12B、12G、12Rの厚みを各色絵素で調整することで液晶層11の厚みを調整しているが、カラーフィルタ層12B、12G、12Rの厚みは各色絵素で一定とし、それとは別に透明材料からなる厚み調整層を設けることで液晶層11の厚みを調整するものであってもよい。もちろん、カラーフィルタ層12B、12G、12Rと厚み調整層の両方を各色絵素で異なる厚みとし、液晶層11の厚みを調整するものであってもよい。
以下に、具体例を挙げて本実施形態を詳細に説明する。
実施例1
図1と同様の構成を有する液晶セル100において、R領域のセル厚d1を3.8μm、G領域のセル厚d2を3.2μm、B領域のセル厚d3を2.6μmとし、R領域における液晶分子のプレチルト角θ1を0°、G領域における液晶分子のプレチルト角θ2を1.5°、B領域における液晶分子のプレチルト角θ3を3.5°と設定した。そして、黒表示から128階調へ切り替えた時の応答速度を調べた。得られた測定結果を表1に示す。
Figure 2010145825
表1に示すように、R、G、B全ての領域において応答速度はほぼ同じとなった。このことから、R、G、Bの各領域毎のセル厚に応じて液晶のプレチルト角を変えることで、各領域の応答速度をほぼ揃えることができることが明らかとなった。
液晶のプレチルト角と応答速度との関係を図2に示す。図2は、垂直配向時におけるプレチルト角と相対応答時間との関係を測定した結果を示すグラフである。プレチルト角が0°であるときの応答時間を1.0として、プレチルト角を付与したときの応答時間の割合を示している。このグラフから明らかなように、プレチルト角が大きくなると、応答速度が速くなることがわかる。例えば、プレチルト角が0°であるときの応答時間に対して、プレチルト角が2°であるときの応答時間は約0.78であることから、プレチルト角を2°付与すると、応答速度は約2割速くなる。
このことから、RGBの各領域でセル厚が異なる事による応答速度の差は、液晶分子のプレチルト角の大きさを変えることで揃える事ができることがわかる。すなわち、本実施形態においては、RGBで少なくとも一つの色のセル厚が他の色のセル厚と異なる場合に、セル厚の差に応じたプレチルト角の差を液晶分子に付与することで、各領域の液晶の応答速度を揃えることができ、応答速度の差に起因する残像の着色を解消できる。
比較例1
図3は、比較例1に係る液晶セルの構成を示す断面模式図である。図3において、図1に示す液晶セル100と同様の構成を有するものには同一の符号を付けて説明を省略する。図3に示す液晶セル200は、CFマルチギャップ構造を有する液晶表示装置の液晶セル200であり、上記図1に示す液晶セル100と同様に、垂直配向モードにおける視野角の改善のために、CF層12B、12G、12Rの厚みを各色の絵素で調整して、RGBのV−T特性をそろえた構造をとっている。具体的には、G領域のセル厚d2を3.2μmを中心として、R領域は0.6μmセル厚を厚くしてセル厚d1を3.8μmとし、G領域は0.6μmセル厚を薄くしてセル厚d3を2.6μmとしている。
液晶セル200において、液晶層11に含まれる液晶分子30r、30g、30bは、垂直に配向しており、プレチルト角は付与されていない。したがって、透明基板10bの表面には、上記したPSA処理はなされていない。
垂直配向モードにおける応答速度は、一般的に、黒表示から中間調へ画像を切り替えた時が最も遅く、最も人間の目に残像として視認される。通常、R、G、Bの各液晶領域においてセル厚が等しい場合は、各液晶領域は応答速度が同じであるので、残像が着色される事が無く、大きな問題とはならない。しかし、R、G、Bの各液晶領域においてセル厚が異なる場合は、各液晶領域で応答速度も異なるために残像に着色が発生し、表示品位を著しく低下させる。上記した液晶セル200を用いて、実際に黒表示時から128階調へ切り替えた時のRGB領域の応答速度を測定した。得られた測定結果を表2に示す。
Figure 2010145825
表2から明らかなように、RGBの各領域毎で応答速度が異なる事がわかる。
実施形態1に係る液晶セルの構成を示す断面模式図である。 垂直配向時におけるプレチルト角と相対応答時間との関係を測定した結果を示すグラフである。 比較例1に係る液晶セルの構成を示す断面模式図である。
符号の説明
10a、10b 透明基板
11 液晶層
12R、12G、12B カラーフィルタ層
13a、13b 透明電極
14 TFT
15 層間絶縁膜
16 遮光膜
20r、20g、20b 液晶分子
100、200 液晶表示装置
θ1〜θ3 プレチルト角
d1〜d3 セル厚

Claims (4)

  1. 一対の基板間に液晶層と複数色のカラーフィルタ層とを有する垂直配向型の液晶セルを備えた液晶表示装置であって、
    該複数色のカラーフィルタ層は、第1のカラーフィルタ層と、該第1のカラーフィルタ層よりも短波長の可視光を主に透過させる第2のカラーフィルタ層とを含み、
    基板面に対して法線方向から見たときに、該液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みは、該液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域の厚みよりも大きく、
    該液晶層の第1のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角は、該液晶層の第2のカラーフィルタ層と重なる領域のプレチルト角よりも大きい
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1のカラーフィルタ層は、赤色のカラーフィルタ層であり、前記第2のカラーフィルタ層は、青色のカラーフィルタ層であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記複数色のカラーフィルタ層は、赤色のカラーフィルタ層、緑色のカラーフィルタ層、及び、青色のカラーフィルタ層を含み、
    基板面に対して法線方向から見たときに、該液晶層の厚みは、青色のカラーフィルタ層と重なる領域、緑色のカラーフィルタ層と重なる領域、及び、赤色のカラーフィルタ層と重なる領域の順に大きく、
    該液晶層のプレチルト角は、青色のカラーフィルタ層と重なる領域、緑色のカラーフィルタ層と重なる領域、及び、赤色のカラーフィルタ層と重なる領域の順に大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
  4. 前記液晶セルは、液晶層との界面に、液晶層中に分散させたモノマーを光重合させて形成した光重合体を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
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