JP3779753B2 - 先端チャック式シャープペンシル - Google Patents

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裕之 渡辺
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、漸次芯を繰り出すノック式シャープペンシルにおいて、口金および軸筒からなる本体内に芯の後退を防止する先端チャックと、頭部に締リングを外嵌し一定量づつ芯を繰り出す繰出チャックとを設けた先端チャック式シャープペンシルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、短くなった芯でも筆記可能なノック式シャープペンシルとしては、図9に示したように先端チャック104に内筒403を圧入固着し、締具6を外嵌した繰出チャック5を前記内筒403内に内蔵した先端チャック式シャープペンシルや、図10に示したように、先端チャック204に内筒503を螺合した先端チャック式シャープペンシルが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示した先端チャック式シャープペンシルは、先端チャック104と内筒403が分離できず、内筒403内に短芯が発生した場合には取り出すことができなかった。また、図10に示した先端チャック式シャープペンシルは、先端チャック204に内筒503を螺合する組立が面倒であるとともに、先端チャック204が抜け落ちるのを防止するために口金101に内軸117を固着した場合には、口金101より先端チャック204、繰出チャック5、内筒503等を外すことができず、内筒503内に発生した短芯が取り出せなかった。
本発明は、上記課題を解消する先端チャック式シャープペンシルを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、軸筒と、軸筒の前部に設けられた口金と、口金内に内蔵されかつ長手方向後方に付勢されて芯を保持する為の先端チャックと、先端チャックより長手方向後方に位置し、芯を繰り出す為の繰出チャックとからなり、軸筒の後端より突出した押圧部材を前進させることにより繰出チャックが前進して芯を繰り出す先端チャック式シャープペンシルに関するものである。しかも先端チャックの後部に固着された内筒の凹溝あるいは内面に連結具を着脱可能に係合し、繰出チャックの頭部に外嵌された締具が、内筒の係止段と前記連結具の間に遊嵌されて先端チャック式シャープペンシルが構成される。
【0005】
【作用】
従って、内筒に連結具が簡単に係合できるとともに、内筒内に短芯が発生した場合には連結具を外して短芯を除去できる。
【0006】
【実施例】
図1、図2、図3、図4および図5は本発明の第1実施例を示したもので、図4に示したように合成樹脂製の口金1の後部に長手方向に伸びた摺動溝1Aを互いに対向させて形成し、更にそれぞれの摺動溝1Aより口金1の後端に連通して挿入溝1Bを形成する。該挿入溝1Bは長手方向後方に行くに従って幅が広がるように形成する。口金1の先端開口部1Cには金属製の先端締具2が固着される。また、内筒3の後部は切溝3Aにより半割りにされ、更に図5に示したように半割りされたそれぞれの後部外面には突起3Bが形成される。該突起3Bの長手方向前面は尖って形成される。更に内筒3の内側には内段3Cと内方突起3Dにより凹溝3Eが形成される。内筒3の前部には黄銅等の金属で作製された先端チャック4の後部が固着される。繰出チャック5の頭部には締具6が外嵌され、繰出チャック5の後部には芯タンク7が固着される。締具6を受ける連結具8と芯タンク7の間には内スプリング9が張架され、繰出チャック5の頭部が締具6に押圧される。連結具8は前記内筒3の後方より挿入され、内筒3の凹溝3Eに着脱可能に係合される。締具6は内筒3の係止段3Fと連結具8の間を摺動可能に遊嵌され、通常は連結具8に押圧されている。繰出チャック5、締具6等を内蔵しかつ前部に先端チャック4を固着した内筒3は前記口金1の後端より挿入され、先端チャック4の頭部が前記先端締具2を挿通して先端より突出する。また、内筒3の突起3Bが口金1の挿入溝1Bを通って摺動溝1Aに挿入される。従って、内筒3の突起3Bが摺動溝1Aの後端縁1Dに係合され、内筒3が口金1より抜け出るのを防止する。口金1の内段1Eと内筒3の外段3Gとの間には外スプリング10が張架され、該外スプリング10によって先端チャック4は長手方向後方に付勢される。先端チャック4内に芯11が挿通した状態では、先端チャック4の頭部4Aが先端締具2に押圧されて閉じられ、芯11を強固に保持する。口金1の後部には軸筒12が螺合され、該軸筒12の後部に開口窓12Aが形成される。押圧部材13の前部には長手方向に伸びた2本の切溝13Aによって弾性片13Bが形成され、該弾性片13Bに突起13Cが形成される。押圧部材13の前部は軸筒12の後端より挿入され、押圧部材13の突起13Cが前記軸筒12の開口窓12Aに嵌め込まれる。芯タンク7の後部は押圧部材13の前部内孔13Dに挿入され、芯タンク7の横振れが規制される。押圧部材13の後部内側には消しゴム14が設けられ、押圧部材13の後部外側には消しゴム14を覆うノブ15が嵌合される。
【0007】
以上説明した第1実施例の先端チャック式シャープペンシルは、口金1に内筒3が簡単に取り付けられる。しかも先端チャック4が芯11を保持しないで外スプリング10により長手方向後方に付勢された場合には、口金1の摺動溝1Aの後端縁1Dと内筒3の突起3Bが係合することにより、内筒3および先端チャック4が口金1から抜け出るのを防止する。更に内筒3の凹溝3Eに連結具8が簡単にかつ適度の嵌合力で取り付けられるとともに、短芯が内筒3内に発生した場合には単に芯タンク7を長手方向後方に引っ張るだけで連結具8を外すことができる。
【0008】
図6は本発明の第2実施例を示したもので、先端チャック4を固着した内筒103にゴム製の芯ホルダー16を取り付け、繰出チャック5によって繰り出された芯11が前記芯ホルダー16により軽く保持される。
【0009】
従って、繰出チャック5による芯11の繰り出しを確実にするとともに、繰り出された芯11を正確に先端チャック4に導くことができる。
【0010】
図7は本発明の第3実施例を示したもので、内筒203の内面に連結具108を適宜の摩擦力で嵌合したものである。
【0011】
従って、連結具108が内筒203に簡単に取り付けられるとともに、連結具108を外す必要が生じた場合には、芯タンク7を長手方向後方に引っ張るだけで容易に外すことが可能である。
【0012】
図8は本発明の第4実施例を示したもので、内軸17の後部外面には突起17Aが対向する位置に形成され、該突起17Aの長手方向前面は尖って形成される。口金1内に先端チャック4および内筒303等を内蔵した後に、前記内軸17の突起17Aを口金1の挿入溝1Bを通って摺動溝1Aに挿入し、口金1に内軸17を取り付ける。
【0013】
従って、先端チャック4が芯11を保持しないで外スプリング10により長手方向後方に付勢された場合でも、内筒303が内軸17に当接し、内筒303および先端チャック4が口金1から抜け落ちる恐れはない。
【0014】
【発明の効果】
以上説明した本発明の先端チャック式シャープペンシルは、内筒に連結具を係合させて取り付けるので、連結具が簡単にかつ着脱可能に取り付けられ、しかも、芯タンクを長手方向後方に引っ張れば連結具を外すことができるので内筒内に発生した短芯も容易に除去できる効果が奏せられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線を示す断面図である。
【図3】図1のB−B線を示す断面図である。
【図4】第1実施例の先端締具および口金を示す平面図である。
【図5】第1実施例の内筒を示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す主要部断面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す主要部断面図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す主要部断面図である。
【図9】先端チャックに内筒を圧入固着した従来の先端チャック式シャープペンシルを示す主要部断面図である。
【図10】先端チャックに内筒を螺合した従来の先端チャック式シャープペンシルを示す主要部断面図である。
【符号の説明】
1 口金
1A 口金1の摺動溝
1B 口金1の挿入溝
3 内筒
3B 内筒3の突起
3F 内筒3の係止段
4 先端チャック
5 繰出チャック
6 締具
8 連結具
11 芯
12 軸筒
13 押圧部材
103 内筒
108 連結具
203 内筒
303 内筒

Claims (2)

  1. 軸筒と、軸筒の前部に設けられた口金と、口金内に内蔵されかつ長手方向後方に付勢されて芯を保持する為の先端チャックと、先端チャックより長手方向後方に位置し、芯を繰り出す為の繰出チャックとからなり、軸筒の後端より突出した押圧部材を前進させることにより繰出チャックが前進して芯を繰り出す先端チャック式シャープペンシルにおいて、先端チャックの後部に固着された内筒の凹溝あるいは内面に連結具を着脱可能に係合し、繰出チャックの頭部に外嵌された締具が、内筒の係止段と前記連結具の間に遊嵌されることを特徴とする先端チャック式シャープペンシル。
  2. 口金の後部に長手方向に伸びた摺動溝を形成し、更に摺動溝より口金の後端に連通して挿入溝を形成し、内筒に形成した突起が前記口金の挿入溝を通って摺動溝に係合することを特徴とする請求項1記載の先端チャック式シャープペンシル。
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