JP3779719B2 - サッカロスリックス新株、これを用いてプラバスタチンを生産する方法及び(HMG)−CoAリダクターゼの単離方法 - Google Patents
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Description
本発明の一目的は、良好な収率でプラバスタチンを生産するための二種の新規微生物株を提供することである。本発明者らは、驚くべきことに、土壌試料から放線菌を単離することにより、コンパクチンに対する高い耐性を有すると共にプラバスタチンの生産性が高い二種の新規微生物株、YS−44442及びYS−45494を得た。この二種の株は2002年1月8日、中国基準株保存機関(CCTCC)に夫々、受託番号M202001及びM202002で寄託された。
モル転換効率(ME%)=(生産されたプラバスタチンのモル数/転換したコンパクチンのモル数)×100 (II)
エピプラバスタチンの割合(Epi%)=(エピプラバスタチンの生成量/(エピプラバスタチンの生成量+プラバスタチンの生成量))×100% (III)
YS−44442及びYS−45494を用いてプラバスタチンを生産することができる。すなわち、本発明の一目的は、YS−44442及びYS−45494を用いたプラバスタチンの生産方法を提供することである。具体的には、本製造方法は、(a)YS−44442又はYS−45494を適切な条件で培養し発酵ブロスを生成するステップと、(b)得られたブロスにコンパクチンを供給するステップと、(c)前記ブロスを一定期間発酵させ、コンパクチンをプラバスタチンに転換するステップと、(d)前記ブロスからプラバスタチンを単離するステップとを含む。
本発明者らは、クロマトグラフィーを用いずに(HMG)−CoAリダクターゼ阻害剤を良好な収率及び純度で単離しラクトン化反応を進行させるための改善された方法を開発した。
A.土壌サンプルからのYS−44442株及びYS−45494株の単離
放線菌単離のために用いる土壌サンプルを、様々な場所から採集した。土壌サンプルを室温に置き、一定の重量になるまで乾燥させた。空気乾燥した土壌サンプル1グラムを減菌した5mMリン酸緩衝液(pH7.0)10mlに懸濁させ、スーパーミキサで1分間攪拌した。放線菌の胞子を発芽させるため前記土壌サンプルの懸濁液を振とう培養器で35℃〜50℃で10分間加熱した。十倍段階希釈した後、懸濁液を適切な単離培地を含む寒天プレートに散布した。前記寒天プレートに発生したコロニーを裸眼で数え、放線菌の形態学的特性を光学顕微鏡で調べた。未同定の3000個のコロニーから正の形態学的特性を示す400株を選んだ。コンパクチンからプラバスタチンへの高転換率(>50%)と低エピプラバスタチン含量(<10%)の点から、前記400株からYS−44442株及びYS−45494株を選んだ。YS−44442株及びYS−45494株の単離条件を表1に示す。
YS−44442株又はYS−45494株をイーストエキストラクト−モルトエキストラクト含有寒天培地(ISP−2)[Shirling,E.B.とGottlieb,D.,International Journal of
Systematic Bacteriology,16(3):313−340(1966)]のスラントの上に保ち、27℃で培養した。生理学的試験に供するための接種材料およびDNA抽出のためのバイオマス調製物はトリプトン−イーストエキストラクトブロス(ISP−1)[ShirlingとGottlieb、前掲]中で培養することによって調製した。
形態学的特徴付けは、Shirling&Gottlieb(前掲)の記載に従って行った。培養物の形態は45倍及び100倍の超長作業距離対物レンズを備えたニコンオプティフォト(Nikon Optiphot)−2顕微鏡を用いた光学顕微鏡検査法で検査した。気中菌糸の色は、大気表面での成熟胞子成長を観察することによって決定した。基層菌糸及びメラニン以外の拡散性可溶性色素の色決定は裏側を観察することによって行った。基層菌糸の着色は次の色グループのいずれかに割り当てた:(1)黄色〜茶色;(2)黄色〜茶色+赤(またはオレンジ);(3)黄色〜茶色+青(または紫);(3)黄色〜茶色+緑。色素及び色の決定はTektronix RGB 色サンプラー(Xerox, Inc.)との比較に基づいて行った。形態学的特徴付けはイーストエキストラクト−モルトエキストラクト含有寒天培地(ISP−2)、オートミール寒天培地(ISP−3)、無機塩−スターチ寒天培地(ISP−4)及びグリセロール−アスパラギン寒天培地(ISP−5)[ShirlingとGottlieb、前掲]で行った。
G55 B40、グループ2)、ISP−4で薄黄〜茶色(R100 G100 B85、カラーグループ1)、ISP−5で薄黄〜茶色(R100 G100 B70、グループ1)であった(表2参照)。NaOH(0.05N)及び塩酸(0.05N)を約100μl加えた後のpH変化に対して色素に変化はなかった。さらに、ISP−3及びISP−5において可溶性の色素を観察した。着色はISP−3で茶色(R70 G55 B40)、ISP−5で黄色(R100 G100 B85)であった(表2参照)。これについてもNaOH(0.05N)及び塩酸(0.05N)を約100μl加えた後のpH変化に対して可溶性色素に変化はなかった。
メラニン産生及び単独炭素源利用はShirling&Gottlieb(前掲)の記載に従って測定した。メラニン産生はペプトン−イーストエキストラクト鉄寒天培地(ISP−6)及びチロシン寒天培地(ISP−7)について評価した[Shirling&Gottlieb(前掲)]。単独炭素源利用はD−グルコース(正の対照)、i−アラビノース、スクロース、D−キシロース、i−イノシトール、D−マンニトール、D−フラクトース、ラムノース、ラフィノース及びセルロースを1%(w/v)の濃度にしたもので改変した塩基性無機塩寒天培地(ISP−9)について評価した[Shirling&Gottlieb(前掲)]。負の対照としては改変されていない塩基性無機塩寒天培地を用いた。結果はShirling&Gottliebの記載に従って評価した[Shirling&Gottlieb(前掲)]。
DNA抽出
DNA抽出のためのバイオマスを、オービタルシェーカー(1インチ幅)上で250rpmにて連続振とう下、27℃で、トリプトン−イーストエキストラクトブロス(ISP−1)50ml中で10日間培養して調製した(Shirling & Gottlieb、前掲)。15,000×gで15分間遠心分離し、液状培養物を回収した。バイオマスを減菌した乳鉢と乳棒へ移し、ペースト状に丁寧に磨り潰した。TE緩衝液(10mMトリス:1mMエチレンジニトロ四酢酸)約0.4mlを加え、緩衝液と細胞砕片を10%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)溶液100μlを用いて減菌した2ml遠心分離用試験管へ移した。65℃で15分間、水浴中で混合物を培養した。緩衝化フェノール(pH8)(Ausubel,F.M.,Short protocols in molecular biology,第3版(1995),New York,Wiley.Iv.(複数頁に渡る))約0.5mlを試験管に加え、10分間混合した。混合物を15分間、14,474×gで遠心分離した。水層を減菌した2ml遠心分離用試験管に移し、クロロホルム−イソアミルアルコール(24:1)0.5mlを加えた。混合物を15分間、14,474×gで遠心分離し、水層を減菌した2ml遠心分離用試験管に移した。5M塩化ナトリウム水溶液約50μlと冷95%エタノール1mlを試験管に加え、混合物を24時間、−20℃に保持してDNAを沈澱させた。混合物を4℃で30分間、14,474×gで遠心分離し、上清を除去した。80%エタノール約100μlを試験管に加えた後、10分間、14,474×gで遠心分離した。エタノールを除去し、ペレットを30分間乾燥させた後、減菌した脱イオン水(18Mohm)50μl中に再懸濁させた。使用するまでDNAを−20℃で保存した。
パーキン・エルマー社のGeneAmp(登録商標)PCRシステム2400のGibcoBRL(登録商標)ネイティブTaqポリメラーゼを用い、16s
rDNA配列のPCR増幅を抽出したDNAに対して行なった。増幅された16s rDNAの精製は、バイオ・ラッド社のPrep−A−Gene(登録商標)DNA精製システムで行なった。ABI Prism(登録商標)BigDye(商標)ターミネーターサイクル配列決定用調製済み反応キットを用い、配列決定用の蛍光標識したDNAを調製した。製造業者による手引きに従ってABI Prism(登録商標)POP−6(商標)パフォーマンスオプティマイズドポリマー6を用い、61cm×50μmキャピラリーを備えたABI Prism(登録商標)310ジェネティックアナライザーでDNA配列を解析した。16s rDNA PCR増幅および配列決定では、プライマーGMG1とGMG10を使用した(表5参照)。16s rDNA PCR増幅プログラムは次の通りである:(1)94℃、7分間;(2)94℃、1分間;(3)53℃、1分間;(4)72℃、2分間;(5)72℃、6分間;ステップ2〜5を30回反復;(6)4℃で保持。
Pt 1:331−6(2000)]との配列相同性はそれぞれ99.1%と99.0%であることが示される。(http://www.eme.msu.edu/RDP/html/index.html)。加えて、YS−44442およびYS−45494と関連する放線菌類(表6)とを比較する、ARBソフトウェアパッケージ(Tree0.1と示す)によって得られた16s rDNA系統樹を図1に示す。
YS−44442およびYS−45494は両者共、サッカロスリックス・アエロコロニゲネス(Saccharothrix aerocolonigenes)およびサッカロスリックス・オーストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)についてBergey's Manual of Systematic Bacteriology(Cross,T.,前掲)に記述されている特徴、そしてサッカロスリックス・テキサセンシス(Saccharothrix texasensis)についてLabedaとLyons(Labeda,D.P.とLyons,A.J.,International Journal of Systematic Bacteriology,39(3):344−358(19689))によって記述されている特徴と同様の表現型の特徴を示す(表7)。YS−44442およびYS−45494は、その形態と炭水化物利用パターンが公開された記述とは異なる(表8)。また、炭水化物利用パターンにおいて、YS−44442およびYS−45494はサッカロスリックス・アエロコロニゲネス、サッカロスリックス・オーストラリエンシスおよびサッカロスリックス・テキサセンシスとも異なる(表8)。
YS−44442およびYS−45494によるプラバスタチンの生産
(1)発酵ブロスに添加するコンパクチン溶液の調製
0.3M水酸化ナトリウム溶液(500ml)を温め、50〜60℃に保持した。水酸化ナトリウム溶液にコンパクチン40gを加え、50〜60℃で2〜3時間撹拌した。水酸化ナトリウム中のコンパクチン溶液を室温に冷却し、1N塩酸でpHを7.5に調整した。水酸化ナトリウム中のコンパクチン溶液の容量を1000mlに調整し、20分間、1000rpmで遠心分離した。上清を濾過して減菌した。
YS−44442(あるいはYS−45494)の胞子菌懸濁液1mlを−80℃でGL(10%グリセロール、5%ラクトース)中に保存し、層をなす花状に開け(opened in laminar flower)、種培地(1リッター当たりグルコース10g、ペプトン2g、大豆タンパク質4gおよびKH2PO41gを含む、pH7.0±0.2)20mlを含む300ml振とうフラスコに加えた。種培養物をロータリーシェーカー内で200〜220rpmにて24〜48時間、27℃で培養した(生育相)。その後、種培養物1.5〜2mlを発酵培地(1リッター当たりグルコース15g、ペプトン5g、コーンスティープパウダー(C.S.P.)5g、大豆ミール4g、KH2PO41gを含む、pH7.0±0.2)20mlを含む300ml振とうフラスコ内で培養した。振とうフラスコをロータリーシェーカー内で200rpmにて18〜24時間、27±0.5℃で培養した(生育相)。発酵ブロス中での最終濃度が1500〜2000mg/Lとなるよう上述のように調製したコンパクチンを発酵ブロスに加え、16〜24時間培養を継続した。
上記で得られた発酵ブロス(0.2ml)を脱イオン水(1.8ml)に加えた。混合液を1分間混合し、3000rpmで10分間遠心分離した。得られた上清をHPLCを用いて次の条件で分析した。
カラム: Nuclosil5C18、5um(4.6×150mm)
移動相(*勾配): A:0.1%(H3PO4/CH3CN/CH3OH=60/32/22)
B:CH3CN
注入量: 10μl
流量: 1.0ml/分
検出: 240nm
保持時間:エピプラバスタチン(プラバスタチンのエピマー): 6.25分
プラバスタチン: 6.85分
コンパクチン: 9.85分
*移動相は下記の勾配で流した。
時間(分) 流量 %A %B
0 1.0 100 0
1.0 1.0 100 0
1.1 1.0 30 70
3.5 1.0 30 70
3.6 1.0 100 0
30 1.0 100 0
31 0.0 100 0
アルカリ性メタノール(100%メタノールと0.1N水酸化ナトリウム)に溶解し、水で希釈した標準プラバスタチンまたはコンパクチン調製物を調製した。プラバスタチン収量、モル転換効率(ME%)およびエピプラバスタチンの割合(Epi%)は、上記式(I)、(II)および(III)で計算される。
コンパクチンを連続供給するYS−44442およびYS−45494によるプラバスタチン生産
発酵ブロスに添加するコンパクチン溶液を実施例1の記載に従って調製した。−80℃でGL(10%グリセロール、5%ラクトース)中に保存したYS−44442またはYS−45494の胞子懸濁液(9ml)を、層をなす花状に開け(opened in laminar flower)、実施例1に記載の種培地(600ml)を入れた3L振盪フラスコに加えた。ロータリーシェイカー(200〜220rpm)を用いて24〜48時間、27℃で種培養物を培養した(生育相)。その後、消泡剤(LG−109、0.1ml/L)を添加した実施例1に記載の発酵培地(16L)を30L発酵器に入れ、種培養物(1.6L)を加え培養した。発酵を、ブロスの体積あたり0、9体積/分の空気を供給しながら、27℃で、撹拌下(100〜150rpm)、24〜48時間行った。その後、発酵ブロスにコンパクチン(50〜60g/L)を10〜30ml/hrで供給した。2〜3日間供給を続けた後、発酵を停止した。得られた発酵ブロスを実施例1と同様にHPLCを用いて分析し、YS−44442およびYS−45494によるコンパクチンからプラバスタチンへの転換効率、プラバスタチン収量およびエピプラバスタチンの割合を実施例1と同様に計算した。結果を表10に示す。
NTG突然変異誘発方法
YS−44442またはYS−45494の胞子懸濁液をISP2培地(10ml)に添加し、振盪下1〜2時間培養した。遠心分離後、胞子ペレットを0.9%NaCl溶液で2回洗浄し、NaCl溶液(0.9%、3ml)に懸濁させた。得られた胞子懸濁液に、0.2MNaOH溶液(2.5ml)および1000ppmNTG(1ml)を加え、よく混合した。次いで、27±1℃で10、20、30、60および120分間培養した。培養後、12%チオ硫酸ナトリウムを胞子懸濁液に添加し、遠心分離させた後、上層を除去して、NTGを除去した。ISP2培地(10ml)を胞子懸濁液に添加し、振盪下1〜2時間培養した。遠心分離後、胞子ペレットを0.9%NaCl溶液で2回洗浄し、NaCl溶液(0.9%、3ml)に懸濁させた。10倍段階希釈の後、希釈胞子懸濁液(0.1ml)をISP2寒天プレート上に散布した。27±1℃で6〜9日間培養した後、寒天プレート上に現われたコロニーの形態を観察し、それらを計数した。次式で求められる殺傷率(killing rate)が50〜99.5%であることが好ましい。
YS−44442またはYS−45494の胞子懸濁液を10倍段階希釈に付した。希釈胞子懸濁液(0.1ml)をISP2寒天プレート上に散布した。寒天プレートを開け、30、60、120、240および480秒間、紫外線処理した。紫外線照射後、それ以上の光照射を避けるために、寒天プレートをカバーし直ちに暗所に移した。27±1℃で6〜9日間培養した後、寒天プレート上に現われたコロニーの形態を観察し、それらを計数した。上記の式で求められる殺傷率が99〜99.999%であることが好ましい。
YS−44442またはYS−45494由来の突然変異体の生物活性アッセイ
突然変異誘発後、形態学的変異体(morphological variant)を選択し、6〜10個のガラスビーズおよび脱イオン水(0.5ml)と共にスクリューチューブ(screw tube)に入れ、よく混合した。懸濁液(0.1〜0.15ml)をISP2スラント寒天中でリフレッシュ(refreshed)し、液体培地中で発酵させた。発酵中、コンパクチンを最終濃度が1.5g/Lまたは2.1g/Lとなるように添加し、27℃で24〜48時間、生変換(bioconversion)を進行させた。発酵ブロス(0.2ml)を脱イオン水(1.8ml)と混合した。遠心分離後、上記のようにHPLCによって、上清を分析した。YS−44442またはYS−45494由来の突然変異体を、それら突然変異体のプラバスタチン生産性、転換効率、エピプラバスタチンの割合を調べるために選択した(表11参照)。
硫酸アニモニウム沈澱によるプラバスタチンの精製方法
親株YS−44442またはYS−45494に由来する突然変異体株のプラバスタチン含有発酵ブロス(14L、pH7.5〜8.5)に硫酸アンモニウム(4.5〜7.0kg)を2〜6時間かけてバッチ添加した。次いで、5〜15時間、室温で撹拌し、沈澱を得た。得られた沈澱物を濾過により分離した。分離した沈澱物を水(100〜200ml)に溶解し、0.5時間撹拌して、溶液を調製した。溶液をセライト床を通して濾過し、セライト床を水(100ml)で一回洗浄した。濾液を回収し、18%(w/v)塩酸を用いて濾液のpHを4.0〜6.0に調整した。前記濾液を1.0〜3.0体積の酢酸エチルと混合し、室温で10〜30分間撹拌した。得られた乳液をセライト床で濾過した。相を分離した後、水相を回収し、1.0〜3.0体積の酢酸エチルを用いて再度抽出に付した。このような2度の抽出により得られた酢酸エチル相を合一した。合一酢酸エチル相に無水マグネシウム(0.1〜1.5%w/v)と活性炭素(0.1〜1.5%w/v)を添加し、室温で1〜15分間撹拌し、濾過し、未使用の酢酸エチル(100ml)で洗浄して脱水・脱色した。プラバスタチンを収率94.495%(HPLC)で得た。
Claims (9)
- プラバスタチンを含有する、サッカロスリックス・エスピーYS−44442、サッカロスリックス・エスピーYS−45494又は良好な収量でプラバスタチンを生産し得るそれらの突然変異体の微生物培養ブロスからなる第一の溶液に硫酸アンモニウムを添加して沈澱物を生成するステップ(1)と、前記沈澱物を単離するステップ(2)と、前記沈澱物を極性溶媒を用いて溶解して第二の溶液を得るステップ(3)と、第二の溶液のpHを約4から約6に調整するステップ(4)と、第二の溶液を水と混和しない溶媒で抽出してプラバスタチンを単離するステップ(5)とを含む、プラバスタチンを単離する方法。
- ステップ(1)における硫酸アンモニウムの第一の溶液への添加量が、第一の溶液の30〜60%(w/v)である、請求項1に記載の方法。
- 硫酸アンモニウムが、第一の溶液中で飽和するように添加される、請求項1に記載の方法。
- ステップ(5)における水と混和しない溶媒が有機溶媒である、請求項1に記載の方法。
- 有機溶媒が、酢酸エチル、アセトン、トルエン、ジクロロメタン及び酢酸イソプロピルから選択されるものである、請求項4に記載の方法。
- 有機溶媒が酢酸エチルである、請求項4に記載の方法。
- 単離されたプラバスタチンを有機又は無機のカチオン源と反応させ、プラバスタチンの塩の形態を生成させるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- カチオン源がナトリウム源である、請求項7に記載の方法。
- ナトリウム源がNaOH、Na2CO3、酢酸ナトリウム(無水)及び2−エチルヘキサン酸ナトリウムから選択される、請求項7に記載の方法。
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