JP3779098B2 - 原稿給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置における自動原稿給紙装置に係り、特に原稿排出に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置には、原稿を読み取り部や排出部に移動させるために自動原稿給紙装置が用いられる。
【0003】
特に、排紙の際の自動原稿給紙装置では、排紙駆動ローラーと排紙加圧ローラー対の搬送力により排紙スタック部の原稿トレイへ原稿をスタックさせているが、原稿の先端が排紙スタック部へ押し出されている途中、その排紙スタック部の原稿トレイからの抵抗により原稿が撓み、原稿の後端が排紙駆動ローラーと排紙加圧ローラー対を抜けた瞬間にストップしてしまい、原稿の後端が排紙加圧ローラー下部のエンドフェンス上、または排紙加圧ローラー上に残ってしまう。この状態で、次原稿が排紙されてくると、次原稿がその前原稿の下に潜り込んでしまい、頁順狂いを発生させてしまう。
【0004】
この様な不具合に対し、原稿の後端が残らない様に、排紙駆動ローラーにフランジを追加したり、排紙スタック部の原稿トレイにリブを追加することで排紙原稿に腰をつけたり、排紙スタック部の原稿トレイの傾斜を緩やかにすることで、排紙原稿の後端残りに対応してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原稿の厚さ、種類、または使用する環境において原稿の状態が変化し、全ての状態において対応できるものではなかった。また、排紙スタック部の原稿トレイの傾斜を緩やかにしてしまうと、多数枚スタックした場合、原稿が原稿トレイから落下してしまう等の問題点が生じる。
【0006】
そこで本発明は、切り替え爪やエンドフェンスで排出した原稿の後端を押すことにより原稿排出の補助を行い、排出原稿を確実に原稿トレイに排出させることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、原稿を反転させて再度給紙させる反転部と、原稿を排出させる排出部と、のいずれかに原稿排出を切り替える切り替え爪と、前記排出部の入り口付近に回動可能に設けられたエンドフェンスと、を備え、前記排出部に原稿を排出させた後、前記切り替え爪が該エンドフェンスを回動させ、該回動によりエンドフェンスが前記排出原稿の後端を押し、原稿の排出補助を行うことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の原稿給紙装置において、前記エンドフェンスに前記切り替え爪との接触部に爪部を設け、該爪部を前記切り替え爪と接触するときエンドフェンスが回動しやすいように設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1または2に記載の原稿給紙装置において、前記原稿排出補助を原稿排出1枚ごとに行うことを特徴とするものである。
【0011】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1〜3のいずれか1項に記載の原稿給紙装置において、前記排出部の入り口付近に原稿を検知する原稿検知センサーを備え、該原稿検知センサーが原稿を検知したとき前記原稿排出補助を行うことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、被読み取り原稿を固定の読み取り装置部に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読み取りを行う装置に用いられる自動原稿給紙装置に関するものである。
【0013】
その基本的な構成、動作、作用を実施例に従って説明する。
【0014】
本装置の断面図を図1に示す。図1を基に、まず同一サイズの原稿束の処理動作について記す。
【0015】
本装置は、被読み取り原稿束をセットする原稿セット部1、セットされた原稿束から一枚毎原稿を分離して給送する分離給送部2、給送された原稿を一次突き当て整合する働きと、整合後の原稿を引き出し搬送する働きのレジスト部3、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読み取り側(下方)に向けて搬送するターン部4、原稿の表面画像を、コンタクトガラスの下方より読み取りを行わせる第一読み取り搬送部5、読み取り後の原稿の裏面画像を読み取る第二読み取り搬送部6、表裏の読み取りが完了した原稿を機外または、反転部に送り込む排紙部7、再読み取りの為の反転を行う反転部8、読み取り完了後の原稿を積載保持するスタック部9、これら搬送動作の駆動を行う駆動部(図示しない)、更に、一連の動作を制御するコントローラー部(図示しない)、とから構成されている。
【0016】
読み取りを行う原稿束13を原稿セットテーブル10上に先端を原稿ストッパー25の破線位置に突き当てた状態でセットし、更に、原稿束13の巾方向をサイドガイド11(図示しないが前後にある)によって搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。
【0017】
この状態で、原稿セット検知フィラー21が破線位置から実線位置に変位し、これに伴って原稿セット検知センサー28の遮光が解除され、原稿のセットが検知される。更に原稿セットテーブル10面に設けられた原稿長さ検知センサー12、14(反射型センサーまたは、原稿1枚にても検知可能なアクチュエータータイプのセンサーが用いられる)により原稿の搬送方向長さの概略が判定される(少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なセンサー配置が必要)。
【0018】
その後、動作スタート信号(図示しない操作部より入力される指示信号)により原稿ストッパー25が、図示しない駆動装置(ステッピングモーターまたは、ソレノイド)により実線位置まで待避し 原稿先端を開放する、しかる後、ピックアップローラー20が破線位置から実線位置で示す原稿上面に図示しない駆動装置(ステッピングモーターまたは、ソレノイド)により移動し所定の力で圧接される。
【0019】
このピックアップローラーの圧接動作時、原稿枚数が少ない場合は、落下高さが大きいことと、原稿セットテーブル10とピックアップローラー20間に原稿のクッション作用が少ないことにより、ピックアップローラー20の落下衝撃音が大きくなる不具合が発生する。この解決策として、原稿セットテーブル10のピックアップローラー20との接触点には凹み形状のローラー逃げが形成されており、ローラーが直接テーブルをたたかないような配慮がなされている。
【0020】
その後、所定の時間を経て、分離給送部2およびレジスト部3を駆動する駆動源(図示しない)が作動し、ピックアップローラー20を時計方向に回転させ、原稿束13の最上紙を分離給送部2方向に送り込む。この時、給紙ベルト23はベルトプーリー22、24に所定の張力を持って掛け渡されており、対抗的に設けられた分離ローラー26に巻き掛けられるように圧接している。分離ローラー26は、所定の大きさのトルクを有するトルクリミッター(図示しない)を介して、フリクション駆動されており、給紙ベルト23との直接系合時または、原稿1枚を介して系合している状態では、給紙ベルト23の回転につられて半時計方向に回転させられ、原稿が万が一、2枚以上給紙ベルト23と分離ローラー26間に進入した場合は、連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されており、分離ローラー26は、本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをし、重送が防止される。
【0021】
給紙ベルト23と分離ローラー26との作用により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト23によって更に送られ、給紙路27中を進む。この課程で、突き当てセンサー29によって先端が検知され、更に進んで停止しているレジストローラー30に突き当たる。その後、前出の突き当てセンサー29の検知から所定量定められた距離送られ、結果的には、レジストローラー30に所定量タワミを持って押し当てられた状態で給紙ベルト23の駆動が停止する。
【0022】
この時、原稿先端は、レジストローラー30の上下ローラー対のニップに進入し、先端の整合(スキュー修正)が行われる。
【0023】
その後、レジストローラー30が駆動され、原稿をターン部4方向に搬送する。ここでは、原稿突き当て動作で停止した時間を取り戻すため、搬送スピードを高速に切り替えて先端検知センサー34までこのスピードで送り込み、先端検知センサー34の検知により読み取りスピード(読み取り搬送ローラー43の速度)まで減速させる。この動作を連続する原稿の紙間で行うことにより、所定の原稿間隔を維持することが可能となる。
【0024】
また、レジストローラー30を過ぎた原稿先端は、サイズ検知センサー32により搬送方向と直行する方向の巾が検知される。この巾信号と、前記原稿長さ検知センサー12、14によって得られた長さ信号との組み合わせによって、正確な原稿サイズが確定される。
【0025】
その後原稿は、読み取り搬送ローラー43と加圧ローラー35とのニップに送られ、レジストセンサー40の検知により停止し、作像側の画像位置合わせ信号の入力を待つ。
【0026】
その後、作像側の画像位置合わせ信号の入力により再度搬送を開始し、読み取り搬送ローラー43と加圧ローラー41とにより、第1読み取り搬送部5に送り込まれる。第1読み取り搬送部5は、読み取りガラス54、その上面に、所定の間隔を持って配置された白色背景板51、との間を通過する。この間に画像が図示しない読み取り系により読みとられ、CCDを介して電気的に変換され、図示しないメモリー装置に記憶される。この第1読み取り搬送部5は、搬送ギャップをできる限り狭く取り、原稿の自由度を極力少なくする手段が講じられる。その方法として、読み取り入り口ガイド42の内面から可撓性のガイド部材を白色背景板51方向に張り出してその隙間を埋める等の方法が有効である。また、白色背景板51は読み取りガラス54上に0.5mm±0.2mm程度のギャップを持ち、所定の弾力性を持って圧接され、読み取り深度方向の誤差も押さえられている。
【0027】
前記読み取りガラス54の表面は、インク等の付着や、固着が起きにくいよう表面に界面活性剤(シリコン系活性剤)処理がなされている。また、前出の可撓性ガイドを、読み取りポイント近傍まで張り出し、読み取り点位置では原稿面が積極的に読み取りガラス54に接触せず、しかも原稿先端は、読み取りガラス54の読み取りポイント付近をワイピング(先端でガラス面の異物を掻き落とす作用)できるような構成が取られている。
【0028】
その後、原稿は読み取りを行いながら進み、ピックアップガイド52を経て中間搬送加圧コロ53に送り込まれる。加圧ローラー41と中間搬送加圧コロ53とは読み取り搬送ローラー43による共通駆動であるため、送り込みと引き出し速度は同一の速度となり、受け渡しショックの発生を低減させる効果がある。
【0029】
中間搬送加圧コロ53によって第1読み取り搬送部5から送り出された原稿は、第2読み取り搬送部6に送り込まれ、上面より読み取り部を下方に向けて配置された密着イメージセンサー61と、下方より密着イメージセンサー61の読み取り面に所定圧と所定の間隔を持って配置された押圧部材62の間を通過する。この時、原稿の裏面に当たる面の画像が読みとられ、表面と同様に電気的に変換され、図示しないメモリー装置に記憶される。押圧部材62はシェーディングの基準としての働きと、白色背景板としての働きをする。
【0030】
この押圧部材62は図1に示すような板状のガイド部材で構成されても良いし、回転体で構成することも可能である。
【0031】
その後原稿は、排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72とにより、スタック部9に排出される。排紙スタッカー90は下流側が高く構成され、排出原稿の飛び出し防止と、スタック原稿の揃え精度向上に寄与している。
【0032】
また、小サイズ原稿のスタック時は、反転部8の反転切り替え爪80を破線で示す状態に切り替えて、反転経路83に原稿を搬送し、反転排紙ローラー対81、82から排紙スタッカー90上の一部として構成された小サイズ専用スタッカー91上に排出される。
【0033】
このことによって、小サイズ原稿の排出後の視認性が良くなる。
【0034】
また、原稿セットテーブル10は図示しない回転支点を中心に上方に回転待避できるように構成され、スタック原稿の取り出し性を高めている。
【0035】
また、原稿排出時、反転切り替え爪80の動作と排出原稿後端との同期を取り、原稿が排出された直後に、反転切り替え爪80を破線方向に回動させ、排出原稿の後端をたたき、排出原稿後端残りを防止する制御が行われている。
【0036】
以上が同一サイズ原稿束での片面または、両面原稿における処理のあらましである。次に、サイズ混載時の片面、両面原稿の処理について記す。
【0037】
サイズ混載時には、原稿長さが混在しているため、原稿セットテーブル10上の原稿長さ検知センサー12、14では判別が不可能なため、原稿を一枚に分離した後、原稿後端が原稿束から離れ、完全に独立した状態になった時点で初めてサイズを確定することができる。そのため、読み取り前に原稿サイズを確定したい場合は、原稿経路構成を、分離後の最初の原稿後端検知位置から、読み取り前のレジストセンサー位置までの間を、最大原稿長さの1/2以上の長さに設定する必要がある。
【0038】
これを満足させると、原稿セット位置を、読み取り位置から大きく離す必要があり、原稿セットテーブル10と搬送経路を含む部分が大きくなり装置全体が巾広なものとなってしまう欠点がある。そのため、装置を小さく作るには、混載時の原稿長さ検知に工夫が必要となる。
【0039】
この対応策として、サイズ混載時、原稿サイズを読み取りスタート前に確定できない場合、最初の搬送では読み取りを全く行わず、サイズの読み込みだけのために通紙し、反転部を介した2回目の読み取り通過時に表面と裏面を同時に読み取る、という方式が取られている。
【0040】
この場合、1回目の排紙までの搬送動作は読み取りを行わない以外、同一サイズの原稿束時と同じだが、排紙部7以後の処理が異なる。第1読み取り搬送部5を通過して排紙される時、原稿先端が排紙ローラー対71、72より顔を出す前に、反転切り替え爪80が、破線方向に移動し、原稿を反転経路83側に送り込む。その後、原稿は反転排紙ローラー対81、82により、原稿後端が排紙ローラー対71、72を通過するまで送られる。この制御は、排紙センサー70からのパルスカウントにより行われる。
【0041】
原稿停止後、反転切り換え爪80が実線方向に移動し、原稿後端を反転搬送ローラー71、86のニップ方向に向ける。その後、反転排紙駆動ローラー81が半時計方向に逆転動作し、停止している反転搬送ローラー対71、86のニップ部に原稿端(初期状態から見ると後端になる)を突き当て、先端スキュー整合動作がなされ、しかる後、反転搬送ローラー対71、86が送りを開始し、再度ターン部4を経て、第一読み取り搬送部5および第二読み取り搬送部6に送られ、表裏の読み取りが行われる。
【0042】
この時、原稿は裏と表が反転した状態にあるため、読み取り順序は裏が先で、表が後の読み取りとなり、画像処理装置側での頁順の入れ替え処理が必要になる。
【0043】
これで読み取り動作は、完了したわけだが、このまま排出すると頁順が狂うため、もう一度反転動作を繰り返してから排出される。
【0044】
なお、前記サイズ読み取りだけの為の搬送と、頁合わせだけの為の搬送は、画像の読み取りを伴わない搬送動作のため装置の持つ最速搬送速度で送るように構成され、ロス時間の低減が図られている。
【0045】
次に、第二読み取り搬送部6を持たない構成に関しての説明を行う。
【0046】
図1は、両面の原稿対応として第二読み取り搬送部6を有した構成が記されているが、この読み取り装置は高価であり、この装置が無い構成にても反転機構を利用して両面原稿処理が可能である。実際の商品としても、このタイプが多くなると考えられる。
【0047】
第2読み取り搬送部6を持たない場合には、前出の第一読み取り搬送部5での読み取り動作によって表面の読み取りが完了した原稿は、反転部8を経て再度第一読み取り搬送部5に搬送され裏面の読み取りが行われ、その後、頁合わせの反転排出を経てスタック部9上に排出される。
【0048】
このように第二読み取り搬送部6を持たない構成の装置では、両面原稿から両面コピーを作る場合の生産性低下が発生する、この対応策として、複数枚の原稿をユニット内に送り込み画像読み取りと、原稿反転排出を交互に組み合わせ、紙間ロスを低減する方法が採られている。
【0049】
まず、1枚目の原稿を送り込み、第一読み取り搬送部5にて1頁の画像読み取りを実行し、これを反転部8に送り込み反転搬送ローラー対71、86への突き当て整合を経て再度、第一読み取り搬送部5に送り込み2頁目の読み取りを実行し、反転部8に送り込む。これに前後して2枚目の原稿を送り込み、第一読み取り搬送部5にて3頁目の読み取りを実行する。これに引き続き1枚目の原稿の反転排出を実行する。更に、これに引き続き2枚目の原稿の4頁目の読み取りを実行する。その後、2枚目の原稿を反転部8に送り込み、これに前後して3枚目の原稿を送り込み、5頁目の読み取りを実行する。これに引き続き2枚目の原稿の反転排出を行う。このように、表面の読み取りと、裏面の読み取りの間に既に読み取りを完了した原稿の反転排出動作を挟んで処理を行うことによって、読み取りを行わない反転排出動作の紙間ロス時間を最小限にとどめることが可能となる。
【0050】
なお、この処理が可能となるのは、反転排紙ローラー対81、82からレジストセンサー40の間に収まる長さのサイズの原稿に限られる。
【0051】
図2は、本発明を詳細に説明するために、反転排紙部を拡大して図示したものである。
【0052】
本発明では、読み取りを終えた原稿が排紙ガイド板103上を搬送され、排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72対により排紙スタッカー90へ排出される。
【0053】
この時、反転排紙SOL106はOFF状態で、戻しスプリング104と爪フック107の作用により反転切り替え爪80は図2に示すように上側へ待機している。
【0054】
排紙スタッカー90へ排出される原稿の後端を、排紙センサー70で検知し、数パルス後に反転排紙SOL106がON状態となり、爪フック107の作用で反転切り替え爪80は支点を中心に下部方向へ回転運動を開始する。
【0055】
反転排紙SOL106は直ぐにOFF状態となるため、戻しスプリング104により反転切り替え爪80はまた元の位置に戻される。この動作が排紙原稿1枚毎に繰り返される。
【0056】
排紙スタッカー90へ排出される原稿の後端が排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72対の直後に残った場合、上記本発明動作により、図3と図4に示す様に反転切り替え爪80の先端で原稿Sの後端を押し出すことで、原稿Sは排紙スタッカー90へスタックされる。
【0057】
図5は、本発明を詳細に説明するために、エンドフェンスを設けた場合の反転排紙部を拡大して図示したものである。
【0058】
本発明では、上記実施例と同様に、読み取りを終えた原稿が排紙ガイド板103上を搬送され、排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72対により排紙スタッカー90へ排出される。
【0059】
この時、反転排紙SOL106はOFF状態で、戻しスプリング104と爪フック107の作用により反転切り替え爪80は図5に示すように上側へ待機している。
【0060】
排紙スタッカー90へ排出される原稿の後端を、排紙センサー70で検知し、数パルス後に反転排紙SOL106がON状態となり、爪フック107の作用で反転切り替え爪80は支点を中心に下部方向へ回転運動を開始する。
【0061】
反転切り替え爪80の先端が前記回転運動により、排紙スタッカー90の排紙口側に具備されているエンドフェンス93に接触すると、反転切り替え爪80の回転運動の力により、エンドフェンス93も支点軸94を中心に、回転を始める。
【0062】
反転排紙SOL106は直ぐにOFF状態となるため、戻しスプリング104により反転切り替え爪80はまた元の位置に戻される。
【0063】
同時に、エンドフェンス93の支点軸94にも戻しねじりスプリング95を具備しているため、その戻しねじりスプリング95の戻し作用により、エンドフェンス93も元の位置へ戻る。
【0064】
この動作が排紙原稿1枚毎に繰り返される。
【0065】
排紙スタッカー90へ排出される原稿の後端が排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72対の直後に残った場合、上記本発明動作により、図6と図7に示す様にエンドフェンス93で原稿Sの後端を押し出したり、落下させたりすることで、原稿Sは排紙スタッカー90へスタックされる。
【0066】
図8は、本発明を詳細に説明するために、原稿検知センサーを付けた反転排紙部を拡大して図示したものである。
【0067】
本発明では、排紙駆動ローラー71と排紙加圧ローラー72対の直後、エンドフェンス93の上部位置に原稿検知センサー108を具備し、この原稿検知センサー108により排出された原稿の後端が残っているかどうかを判断している。
【0068】
読み取りを終えた原稿は、上記実施例の動作と同様に排紙スタッカー90へ排出される。
【0069】
この時、原稿の後端を排紙センサー70が検知し、数パルス後に原稿検知センサー108が検知を開始し、原稿検知センサー108が原稿無しと検知した場合は、図9の様に原稿Sの後端が残っていないと判断し、反転排紙SOL106はOFF状態のままとなり、反転切り替え爪80および反転切り替え爪80の動作により動くエンドフェンス93は作動しない。
【0070】
原稿の後端を排紙センサー70が検知し、数パルス後に原稿検知センサー108が検知を開始し、原稿検知センサー108が原稿有りと検知した場合は、図10、図11の様に原稿Sの後端が残っていると判断し、反転排紙SOL106はON状態となり、上記実施例と同様な動作により反転切り替え爪80が支点を中心に下部方向へ回転運動を開始し、反転切り替え80の先端がエンドフェンス93に接触すると、エンドフェンス93の支点軸94を中心にエンドフェンス93も回転を始め、エンドフェンス93により原稿Sの後端を押し出したり、落下させたりして原稿Sは排紙スタッカー90へスタックされる。
【0071】
上記一連の排紙補助処理動作のフローチャートを図12に示す。
【0072】
上記説明のように、排紙センサー70が原稿後端を検知し(s2)、所定時間後(s3)、原稿検知センサー108の検知結果(s4)により、原稿有りと検知されれば、反転排紙SOL106の作用により(s5)、原稿排紙補助がなされる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、排紙時に原稿の後端が完全に排出されずに残ってしまっても、反転切り替え爪の動作に連動して、エンドフェンスが原稿を排紙トレイに押し出すので、原稿が確実に排紙トレイへスタックされ、次原稿による原稿押し出しの原稿落下や、次原稿の潜り込みによる頁順狂い等の原稿後端残りによる不具合を防止することができる。
【0074】
また、排紙トレイの傾斜も原稿後端残りの恐れが無いので、傾斜を高くすることができ、排紙原稿の落下やスタック品質に対し余裕が向上するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動原稿給紙装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】反転排紙部の拡大図である。
【図3】原稿が残った状態を示す反転排紙部拡大図である。
【図4】反転切り替え爪による原稿押し出し動作を示す図である。
【図5】エンドフェンスを設けた反転排紙部の拡大図である。
【図6】エンドフェンスに原稿が残った状態を示す反転排紙部拡大図である。
【図7】エンドフェンスによる原稿押し出し動作を示す図である。
【図8】センサーを設けた反転排紙部の拡大図である。
【図9】原稿後端が残らなかった場合の反転排紙部拡大図である。
【図10】原稿後端が残った場合の反転排紙部拡大図である。
【図11】エンドフェンスによる原稿押し出し動作を示す図である。
【図12】排紙補助処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿セット部
2 分離給送部
3 レジスト部
4 ターン部
5 第一読み取り搬送部
6 第二読み取り搬送部
7 排紙部
8 反転部
9 スタック部
10 原稿セットテーブル
11 サイドガイド
12 原稿長さ検知センサー
13 原稿束
14 原稿長さ検知センサー
20 ピックアップローラー
21 原稿セット検知フィラー
22 ベルトプーリー
23 給紙ベルト
24 ベルトプーリー
25 原稿ストッパー
26 分離ローラー
27 給紙路
28 原稿セット検知センサー
29 突き当てセンサー
30 レジストローラー
32 サイズ検知センサー
34 先端検知センサー
35 加圧ローラー
40 レジストセンサー
41 加圧ローラー
42 読み取り入り口ガイド
43 読み取り搬送ローラー
51 白色背景板
52 ピックアップガイド
53 中間搬送加圧コロ
54 読み取りガラス
61 密着イメージセンサー
62 押圧部材
70 排紙センサー
71 排紙駆動ローラー
72 排紙加圧ローラー
80 反転切り替え爪
81 反転排紙駆動ローラー
82 反転排紙加圧ローラー
83 反転経路
86 反転搬送ローラー
90 排紙スタッカー
91 小サイズ専用スタッカー
93 エンドフェンス
94 支点軸
95 戻しねじりスプリング
103 排紙ガイド板
104 戻しスプリング
106 反転排紙SOL
107 爪フック
108 原稿検知センサー
Claims (4)
- 原稿を反転させて再度給紙させる反転部と、原稿を排出させる排出部と、のいずれかに原稿排出を切り替える切り替え爪と、
前記排出部の入り口付近に回動可能に設けられたエンドフェンスと、を備え、
前記排出部に原稿を排出させた後、前記切り替え爪が該エンドフェンスを回動させ、該回動によりエンドフェンスが前記排出原稿の後端を押し、原稿の排出補助を行うことを特徴とする原稿給紙装置。 - 請求項1記載の原稿給紙装置において、
前記エンドフェンスに前記切り替え爪との接触部に爪部を設け、該爪部を前記切り替え爪と接触するときエンドフェンスが回動しやすいように設けたことを特徴とする原稿給紙装置。 - 請求項1または2に記載の原稿給紙装置において、
前記原稿排出補助を原稿排出1枚ごとに行うことを特徴とする原稿給紙装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の原稿給紙装置において、
前記排出部の入り口付近に原稿を検知する原稿検知センサーを備え、
該原稿検知センサーが原稿を検知したとき前記原稿排出補助を行うことを特徴とする原稿給紙装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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