JP3778924B6 - アリールアルカノン酸分割 - Google Patents

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Description

産業上の利用分野
本発明はアリールアルカノン酸分割に関し、とくに2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(ケトプロフェン)分割に関する。
発明の背景
多くの2−アリールプロピオン酸が抗炎症剤としてよく知られている。これには例えば、イブプロフェン、ナプロキセンおよびケトプロフェンがある。これら化合物は、対掌性であって、これらの主要な治療的活性がその()−鏡像異性体に存在することが今日確立されている。
)−鏡像異性体が混在しない()−鏡像異性体を得るためのいくつかの方法が公知である。これには非対称化学合成および種々のキラルアミンとともに形成されたジアステレオマー塩の化学量論的結晶などの化学分割が含まれる。
別のアプローチとしては、2−アリールプロピオン酸のエステルを選択的に加水分解する生物触媒を用いる生物触媒的方法がある。正しい立体特異性を有する生物触媒が確認できれば、一つの鏡像異性体の未反応エステルともう一方の鏡像異性体の酸産生物を含む反応混合物を得ることができる。次いでの産生物の分離および回収は比較的容易である。未反応のエステルは、ラセミ化されて、さらなる反応に再使用することができ、これによってラセミ基質の所望の単一鏡像異性体産生物へのほぼ完全な変換が確実となる。
EP-A-0227078には、そのような生物触媒分割における市販のいくつかの細胞外微生物リパーゼの使用が記述されている。しかし、一般に、大量の酵素が要求され、反応には2〜6日を要した。したがってそのような反応の実施は高価につく。確認された最良の酵素粉末はCandida cylindraceaCandida rugosaとしても知られている)からのものであるが、EP-A-0407033において、この調製物は活性が低く、エステラーゼ活性の一つ以上の酵素を含むことが示された。さらに、高い鏡像異性体過剰率を有するケトプロフェンを得るためには、調製物を精製することが必要であった。
EP-A-0233656には、Bacillus thaiからのエステラーゼ遺伝子の分離およびクローニングが記述されている。この酵素は、ナプロキセンおよびイブプロフェンの双方のエチルおよびメチルエステルを選択的に加水分解してそれぞれの化合物の()−酸を生じることが示されている。また、他の酵素の副次活性を最小にした結果、酵素のクローニングによって高い鏡像異性体過剰率の産生物をもたらす調製物が得られたことが示されている。
WO-A-9323547には、ナプロキセンエステルを選択的に加水分解するエステラーゼを産生する他の多くの菌株が記述されている。見出された最良の菌株はZopfiella latipesで、これから得られたエステラーゼがクローニングされていた。
WO-A-9304189には、エチルケトプロフェンの()−鏡像異性体を選択的に加水分解して>90%の鏡像異性体過剰率を有する()−酸産生物を生じさせることができる生物のTrichosporon spが記述されている。このバイオ変換を行う酵素は、細胞内酵素である。安定した無細胞調製物を得るのは難しいことが証明されたので、遺伝子クローニングまたは古典的突然変異によって生物触媒活性を高めることは困難である。
本発明の背後にある目的は、異なるケトプロフェンエステルに対して良好な活性を有し、これが良好な鏡像異性体過剰率を有するケトプロフェン酸産生物をもたらし、例えば大腸菌中で生物触媒コストを最小に維持できるようなクローニングおよび高い発現に適する生物触媒を得ることであった。
発明の概要
驚いたことに、一連の異なる起源の微生物のスクリーニングによって、子嚢菌Ophiostoma novo-ulmiCeratocystis ulmiとしても知られている)が所望の反応を行うことができる細胞内加水分解酵素を産生することが示された。さらなる試験によって、WO-A-9304189に開示された菌株とは異なって、安定した無細胞活性が得られること、したがってクローニングおよび無細胞バイオ変換における有効使用に適していることが示された。Ophiostoma novo-ulmiは、Dutch Elm病の強力な原因菌として知られている植物病原性菌である。これは、より弱力株であるOphiostoma ulmiおよびまたO.piceaeと密接に関連していることが知られている。
本発明の基になる最初の発見に続いて、立体特異性エステラーゼ活性がOphiostoma novo-ulmi以外の菌株、Ophiostoma ulmi(時にCeratocystis ulmiとしても知られている)およびOphiostoma piceae(時にCeratocystis piceaeとしても知られている)および米国、ヨーロッパ、中東およびウズベキスタンの種々の場所から収集された分離株に存在することが見出された。加えて、IMI(英国、サレイ州、エグハム)から得られた別のCeratocystis sp.を得て、活性についてスクリーニングした。活性はまた、C.coronata(例えば、IMI176533)、C.ips(例えば、IMI212114)、C.tetropii(例えば、IMI212117)、C.cainii(例えば、IMI176523)、C.arborea(例えばIMI176529)およびC.stenoceras(例えばIMI1268494)に存在することが発見された。したがって、この活性は世界中の種々の場所から収集された一連の種々のCeratocystis菌株に広範に存在するようである。
ここでAJ3と記するスクリーニングされたオリジナル分離株は、ブダペスト条約に基づいて1993年2月15日に受け入れ番号IMI356050の下でIMIに寄託された。この菌株は活性の良好な例を提供するが、多様な関連株における活性の広範な性質から、本発明の範囲はこの特定の生物に限定することを意図しない。本発明はまた、そのような生物から分離された酵素活性のどのような適当な技術による使用にまで及ぶ。
発明の詳細な説明
本発明によると、Ophiostoma属の微生物およびそれらの酵素活性は、ケトプロフェンのラセミアルキルエステルを立体選択的に加水分解して、例えば93〜96%またはそれ以上の鏡像異性体過剰の実質的に()−鏡像異性体に富む酸を15〜25%の変換率で生じさせ、そして残りを()−鏡像異性体に富む残留エステルにするために使用することができる。
反応はエステルの鏡像異性体のいかなる混合物でも行われ得るが、通常混合物はラセミ酸塩である。エステルのアルキル基は、好ましくは1〜3個の炭素原子を有する。反応は好ましくはpH8〜11、より好ましくは9.5〜10.5、さらに好ましくは約10で行う。シクロヘキサンなどの有機溶媒が通常用いられる。
次いで、標準的化学的手段をエステルからの酸産生物の分離に使用することができる。必要であれば、酸の光学純度を()−α−メチルベンジルアミンなどのキラルアミンの使用によって向上させることができる。未変換の残余エステルは、さらなる使用のためにラセミ化することができる。
本発明を以下の実施例によって説明する。
[実施例1]ラセミエチルケトプロフェンのAJ3によるバイオ変換
以下の培地を微生物の増殖に用いた。
(NH42SO4(g/l) 0.5
MgSO4・7H2O(g/l) 0.25
CaCl2・2H2O(g/l) 0.1
KH2PO4(g/l) 8.0
酵母抽出物(g/l) 10.0
グルコース(g/l) 5.0
微量元素溶液(μl/l) 100
pH(NaOHを用いて) 6.5
使用した微量元素溶液は以下の組成を有する。
CaCl2・2H2O 3.57
ZnO(g/l) 2.0
CuCl2・2H2O(g/l) 0.85
Na2MoO4・2H2O(g/l) 4.8
MnCl2・4H2O(g/l) 2.0
FeCl3・6H2O(g/l) 5.4
3BO4(g/l) 0.3
CoCl2・6H2O(g/l) 2.4
HCl(ml/l) 250
AJ3の細胞をモルト抽出物寒天プレートから250ml遮光フラスコ(baffled flask)の30mlの増殖培地に接種した。これを23℃で30時間振盪して、次いで2.5mlを30mlの培地を含む二番目の250ml遮光フラスコに移した。23℃で振盪しながら40時間増殖させた後、ラセミエチルケトプロフェンを20g/lの濃度になるように培養液に加えた。次いで120時間バイオ変換をさせて、その後にHPLC分析によって加えたエステルの18.2%が加水分解されたことが示された。形成されたケトプロフェン酸の鏡像異性体過剰率は、96%で()−鏡像異性体が優勢であることが見出された。
[実施例2]有機溶媒の影響
グルコースを含まずにpHが6.0である以外は実施例1と同じ増殖培地を用いて粗酵素溶液を調製した。AJ3の細胞を1リットル振盪フラスコ中の100mlの培地に接種した。この培養物を30℃で48時間振盪しながら増殖させた。次いで、10mlを1リットル振盪フラスコ中の90mlの新鮮培地に移して、30℃でさらに8時間振盪しながら増殖させた。このフラスコを用いて、1.5リットル培地に更に5g/lグルコースおよび0.5ml/lのシリコーン/PPGを基礎にした消泡剤(XFO371、Ivanhoe Chemicals、イリノイ、米国)を含む2.8リットルの実験室用培養器に接種した。この培養器で、撹拌および通気しながら、DOT>50%空気飽和および温度30℃およびpH6.0を維持するように調整して48時間培養した。
培養完了後、遠心分離によって細胞を集めて、ペレットを溶菌緩衝液、すなわち0.1M炭酸ナトリウムの5%トリトンX−100水溶液に10%(w/v、細胞湿重量に基づく)の濃度に再懸濁させた。溶菌を8℃で一晩振盪しながら行って、その後に酵素活性を含む溶菌液を遠心分離によって細胞破砕物から分離した。
ラセミエチルケトプロフェンを、トルエン、シクロヘキサン、メタノールおよびMTBE(メチルt−ブチルエーテル)の四つの有機溶媒にそれぞれ20g/lの濃度に溶解した。これら溶液のそれぞれ2mlをガラスバイアルの5mlの粗酵素溶液に加えた。5ml粗酵素溶液、400μlの50%ラセミエチルケトプロフェン、0.5%(w/v)のツイーン80ストック溶液および2.5%(w/v)のトリトンX−100を含む対照バイオ変換水溶液もまたガラスバイアルに用意した。全試料を撹拌しながら25℃で48時間反応させた。それぞれの反応混合物の水相の分析によって表1のような結果が得られた。
Figure 0003778924
バイオ変換は、溶媒としてのシクロヘキサンおよびMTBEの存在下ではある程度起きるが、これら条件下でトルエンによって著しく阻害されることが観察される。
[実施例3]アルキル基の影響
ラセミケトプロフェンの種々のエステルをシクロヘキサンに20g/lの濃度で溶解した。エステルは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルを用いた。メチルエステルの場合は、シクロヘキサン中のエステル溶解度が低いために懸濁液が調製された。
ガラスバイアルの5mlの粗酵素溶液に、それぞれ2mlの上記の六つのラセミケトプロフェンエステル溶液を加えた。5ml粗酵素溶液、200μlの50%ラセミエチルケトプロフェン、0.5%ツイーン80ストック溶液および2.5%(w/v)トリトンX−100を含む対照のバイオ変換水溶液もまたガラスバイアルに調製した。反応を振盪しながら25℃で24時間行った。それぞれのバイオ変換の水相のHPLC分析によって、表2にような結果が得られた。
Figure 0003778924
[実施例4]AJ3溶菌液の調製
AJ3分離株を次のような方法で500リットルの量に増殖させた。
AJ3を1リットルのポイント遮光フラスコ(point baffled flask)中の100mlの培地(実施例1と同様)中に接種した。25℃で48時間軌道振盪(300rpm、25mm動程)しながら増殖を行った後、各1mlを100mlの培地をそれぞれ含む三つの1リットル遮光フラスコに移した。次いで同様の条件下で48時間培養を続けて増殖させた後に、500リットルの培地を含む750リットル容量の培養器の接種に合わせて使用した。
次のような培地を使用した。
Figure 0003778924
15リットルの50%(w/v)滅菌グルコース液の添加前に、この培地を121℃で50分間滅菌した。
制御条件は、温度25℃、pH6.0(燐酸または水酸化ナトリウム添加による)、撹拌および通気調整による
Figure 0003778924
の空気飽和であった。
64時間の増殖の後、細胞をその場で死滅させ、溶解が容易になるように処理した。これは、温度を15℃に下げて、水酸化ナトリウムを加えてpHを10に上げることによって行われた。50分間の処理の後、培養液のpHを燐酸を用いて7に再調整して、連続遠心分離で細胞を集めた。集めた細胞を異なる容器に分注して、−20℃で使用時まで保存した。
凍結細胞を解凍して、25%(w/v、細胞湿重量に基づく)の濃度で50mMのKH2PO4(pH6.5)中に再懸濁させた。30分間撹拌した後、細胞を遠心分離によって集めた。次いで、細胞を溶菌緩衝液、すなわち0.3M炭酸ナトリウム(pH10.5)に25%(w/v、細胞湿重量に基づく)の濃度に再懸濁させた。溶菌を4℃で一晩撹拌しながら行って、その後に遠心分離によって溶菌液から細胞破砕物を分離して上清を清澄にした。酵素溶液(すなわち溶菌液上清)の活性を標準バイオ変換条件、すなわち、0.1M炭酸ナトリウム(pH10.0)に適当に希釈した1ml酵素溶液、40μlの50%ラセミエチルケトプロフェン、0.5%(w/v)のツイーン80ストック溶液および2.5%(w/v)のトリトンX−100、を用いて測定した。バイオ変換を、密封した20ml容量のガラスバイアル中で25℃で1時間振盪しながら行った。活性をU/mlで表した(1ユニット(U)=25℃で1時間当たりに1mgケトプロフェン酸を産生する活性)。測定活性が1〜5U/mlの範囲にある場合、酵素溶液は適当に希釈されたとみなした。
50%ラセミエチルケトプロフェンストック溶液を次のように調製した。25gラセミエチルケトプロフェンおよび0.25gのツイーン80を10mlの蒸留水に加えて、この混合物を5分間超音波処理した(15振幅μm、10秒オン/10秒オフサイクル)。次いで容量を蒸留水で50mlにして、ストック溶液をオートクレーブで滅菌して、長期保存を可能にした。
典型的な溶菌液活性は1.5U/mlであった。
[実施例5]加水分解活性の分離および精製
清澄にした溶菌液(実施例4)を、溶菌液の伝導度が20mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.2、緩衝液A)と同じになるまで蒸留水に対して限外濾過を行った(30、000分子量遮断ホローファイバーカートリッジ使用のアミコンDC2限外濾過ユニット)。次いで、溶液を4〜5倍に濃縮して、>90%の初期活性が一般に保持された。酵素活性を予め平衡にしておいたQA52陰イオン交換樹脂(ファルマシア)に湿QA52ゲル1ml当たり7〜10Uの割合で室温で1時間バッチ法で負荷した。負荷ゲルを流速200mm/時間でカラムに充填した。続いてクロマトグラフィーを4℃で行った。
カラムを緩衝液Aで基線まで洗浄した。溶出を10カラム容量の0−0.5MのNaClの緩衝液A溶液の勾配を用いて行って、1/35勾配容量に相当するフラクションを集めた。得られる典型的な溶出プロフィールを表3に示す。
Figure 0003778924
活性は0.12〜0.18MのNaCl濃度範囲に溶出された。フラクション7〜10のみを一緒に集めて回収活性=63.5%、回収蛋白質=15.8%を得た。
集めた活性フラクションをYM30膜を用いて撹拌セル限外濾過ユニット(アミコン)中で活性を失うことなく濃縮して、3.2〜3.6mSの伝導度に達するまで緩衝液Aに対して透析した。次いでこれをQA52樹脂上で再クロマトグラフして、表4の結果を得た。
Figure 0003778924
この第2回目クロマトグラフィーにおいて、活性は0.2〜0.25MのNaCl濃度範囲に溶出された。フラクション15〜17のみを一緒に集めた。集めた試料を活性および蛋白質含量についてアッセイした。
活性=27.8U/ml
全活性=2599U
全活性回収率=83.5%
蛋白質(ビューレット法)=1.34mg/ml
全蛋白質=125mg
全蛋白質回収率=5.5%
集めたフラクションを、ファルマシアモノP HR5/5プレパック陰イオン交換FPLCを用いてさらに精製した。以下のようなクロマトグラフ条件を用いた。
低塩緩衝液=20mMエタノールアミン−HCl(pH9.0)
高塩緩衝液=20mMエタノールアミン−HCl+0.3MのNaCl(pH9.0)
流速=1ml/分
Figure 0003778924
試料容量=1ml
フラクション容量=1ml
第2回目QA52クロマトグラフィーから集めたフラクションを30、000分子量遮断限外濾過膜を用いて10倍に濃縮して、得られる濃縮物をファルマシアG25PD10ゲル濾過カラムを用いてHPLC用低塩緩衝液中に脱塩した。1回に約5mgの全蛋白質がHPLCカラムに負荷された。次のような溶出プロフィールが得られた(表5)。
Figure 0003778924
フラクション9および10を集めて、88.5%の全活性回収率を得た。次いで、この集めた活性をさらにサイズふるいHPLCによって精製した。
アナルゲル−TSK G3000 SWXL 30cmx7.8mmサイズふるいHPLCカラムを次の分離に用いた。次のようなクロマトグラフ条件を用いた。
緩衝液 − 0.1M K2HPO4+20mM Na2EDTA(pH7.0)
流速=0.4ml/分
試料容量=200μl
フラクション容量=400μl
モノPイオン交換HPLCから集めたフラクションを10、000分子量遮断限外濾過膜を用いて1.5倍に濃縮した。濃縮された試料をファルマシアG25pd10カラムを用いてサイズふるいHPLC用緩衝液中に脱塩した。次のような溶出プロフィールが得られた(表6)。
Figure 0003778924
本発明のAJ3ラセミエチルケトプロフェンエステラーゼの分子量の推定を、SDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動)によって行った。既製の12%均質SDS−PAGEミニゲル(BDH)を、分子量比較のための予め染色した分子量蛋白質標準 マーカー(BISC)を用いて泳動させた。泳動緩衝液はエレクトログラド緩衝液TTS(BDH)を用いた。
電気泳動を定電圧(200V)で限定電流(40mA/ゲル)で先行する青色染料がゲルを完全に貫通するまで行った。蛋白質はクマシーブルー染色によって可視化した。
エステラーゼに相当する蛋白質バンドを、活性および非活性試料における蛋白質バンドを比較して同定した。活性蛋白質および蛋白質標準物の相対的泳動距離の比較によって、新規の精製変性蛋白質は32、500ダルトンマーカーよりも僅かに大きい分子量を有することが示された。
[実施例6]加水分解活性に及ぼすpHの影響
バイオ変換のpHプロフィールを上記の集めた材料を−20℃で4カ月保存した後に用いて試験した。溶液を室温で解凍して、蒸留水で10倍に希釈した(希釈酵素溶液)。1.1M緩衝液ストック溶液を以下に示す塩を用いて各pHに調製した(pHは必要に応じて水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて調整した)。
pH6.0 : NaH2PO4
pH7.0 : NaH2PO4
pH8.0 : NaH2PO4
pH9.0 : グリシン−HCl
pH10.0: グリシン−HCl
pH11.0: Na2HPO4
バイオ変換反応は密封したガラスバイアル中で次のような構成で行われた。
1ml希釈酵素溶液
100μlの1.1Mの各pH緩衝液ストック溶液
40μl 50%ラセミエチルストック溶液
2.5%(w/v)トリトンX−100
pH12.0におけるバイオ変換のために、1MのNaOH溶液をpH11.0反応混合物に正しいpHに達するまで直接に加えた。全てのバイオ変換をそれぞれ2回繰り返し、反応は25℃で1時間振盪しながら行った。反応の主な結果を表7に示す。最大活性はpH10で見出された。
Figure 0003778924

Claims (6)

  1. 生物触媒としてオフィオストマ ノボ−ウルミ(Ophiostoma novo-ulmi)IMI356050株またはそれに由来する酵素活性を有する材料を用いることを特徴とする2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸のアルキルエステルの鏡像異性体混合物から優勢的に()−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を調製する方法。
  2. 15〜25%の変換率で少なくとも93%の鏡像異性体過剰率の()−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸をもたらす請求項1に記載の方法。
  3. アルキルエステルが1〜3個の炭素原子を有する請求項1に記載の方法。
  4. アルキルエステルがエチルエステルである請求項3に記載の方法。
  5. 反応をpH8〜11で行う請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 反応をpH9.5〜10.5で行う請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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